「今日はみくるちゃんの身体測定をするわ!」
「どひぇえええええええええええっ!?!!」
その日、SOS団と名乗る反社会的組織団体に不法占拠された文芸部室において、か弱い美少女がセーラー服をひん剥かれる事案が発生した。
「んふ。どうです? 僕達も測定しませんか?」
「やらん」
朝比奈さんの生着替えを間近で見物する度胸は持ち合わせておらず、一目散に部室から避難した俺は同じく部室から追い出された古泉に気持ち悪い提案を持ちかけられて即座に拒否した。
「もう入っていいわよ!」
「やれやれ」
許可が下りたのでそそくさと部室へと戻る。
衣服が乱れた朝比奈さんが痛ましく生々しい。
ご覧の通り、涼宮ハルヒは平常危険運転なので、そろそろ厳罰に処して頂きたいものだ。
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「みくるちゃんったらまた育ってたのよ!」
「す、涼宮さんだって……」
「当たり前じゃない! 負けてらんないもの!」
どうやら2人は順調に育っているらしい。
そこでふと、長門に目が留まった。
たとえ嵐が吹き荒れてもいつも通り読書をしている小柄な身体を見て、何気なく尋ねてみた。
「長門はどうだったんだ?」
「キョン! セクハラ発言すんな!」
今更何を言ってやがるんだろうね、こいつは。
聞いてもいないのに成長を報告してきた癖に。
とはいえデリカシーに欠けていたのは事実だ。
なので仕方なく質問を取り下げようとしたら。
「……読んで」
「あ、ああ……」
気づいたら目の前に長門が佇んでいて。
読みかけの本をこちらに差し出してきた。
突拍子もなく脈絡もなく相変わらず無表情。
せめてあと少しは補足して欲しいものである。
「ちなみに僕の股間も順調に……」
「お前は黙ってろ」
「あはっ」
不要な補足をしてきた古泉を黙らせた後、身体測定が済んだハルヒは冬用のコスプレについて朝比奈さんと話し合うかのように見せかけて、その実、一方的に自分が着せたい服をまくし立て、その日のSOS団の活動はお開きとなった。
そして現在。時刻は午後7時を回った頃合い。
「やれやれ、口で呼び出せばいいものを……」
俺は長門のマンションに呼び出されていた。
例によって例の如く、本に栞が挟まっていて、そこにはこの時間に家に来いと記されていた。
「……入って」
「邪魔するぞ」
部屋の扉が開いて、招き入れられる。
相変わらず生活感のない寒々しい部屋だ。
そろそろ寒い季節が来るので、暖かく模様替えでもすればいいのにと、漠然と考えていたら。
いきなり、後ろから長門に抱きしめられた。
「な、長門……?」
「……気にしないで」
いやいや。いやいやいやいや!
この期に及んで気にするなだと?
そんなことは土台無理な話であり、不可能だ。
一応、設定上は健全な男子高校生なんだぞ。
つまり、枯れ果てたように見える俺だって、今日みたいに朝比奈さんの身体測定などという胸踊るイベントがあれば、ムラムラするわけで。
「……あなたが欲求不満なのは理解している」
「何を、言ってるんだ……?」
「……だから私が、あなたに満足感を与える」
さて、いよいよわけがわからなくなった。
どうやら長門は俺のムラムラを察したらしい。
そしてそんな俺の欲求を満足させたいようだ。
なるほどな。言いたいことはわかった。だが。
すまん、さっぱり意味が理解出来ない。
「……私も、少しは育っている」
何が、とは聞くまい。身体測定のことだ。
「……それを、あなたに知って欲しかった」
そんな健気なことを口にする長門に思わずグッときてしまった俺を一体誰が責められようか。
そんなこんなで、俺は長門に抱かれていた。
時間にして小一時間。ずっと密着している。
流石にその間ずっと立ちっぱなしでは疲れてしまうので、今は座布団に座らされていた。
「なあ、長門」
「……何?」
「いくらなんでも向かい合わせってのは……」
「……これが一番、身体が接する面積が大きい」
そんなことは言われなくてもわかってる。
俺の膝の上に腰掛けた長門との距離はゼロ。
胸も腰も尻も全て、俺と触れ合っていた。
長門は背が小さいので、すっぽり収まる。
その華奢な背中に手を回していいか悩み所だ。
「……ぎゅっと、して?」
「っ……!」
くそっ! 何を悩んでいるんだ俺は!
言われなくても早く抱きしめろよ、馬鹿!
というわけで、お望み通りぎゅっとした。
「……満足、した?」
「正直、たまりません」
「……まだ、足りない?」
「いや、これだけでもう充分だ」
もどかしさは確かにある。
何せ、ただ抱っこしてるだけだからな。
本音を言えば、押し倒したい。
けれど、ずっとこうして居たいような。
優柔不断な俺としては、今が最高に幸せだ。
いや、満ち足りていると断言しよう。
「……リクエストをして欲しい」
「リクエスト?」
「……私は経験も知識もない」
「俺だって未経験だ」
「……でも、あなたには知識がある」
まあな。伊達に健全な男子高校生じゃないさ。
「……私は、あなたに従う」
予め、言い訳をしておこう。
相手はあの長門だ。俺の可愛い長門有希だ。
こんなことを言われて黙っていられるか。
なので、抑えきれないリビドーを吐き出した。
「へそを、舐めさせて欲しい」
「……へそ?」
俺の妄言に長門がキョトンと小首を傾げた。
いつもクールな情報統合思念によって生み出された対有機生命コンタクト用、ヒューマノイド・インターフェースのあの長門有希が、まるで未知の生命体に遭遇したかのように目を丸くして驚いている。いや、ドン引きしていた。
はっきり言って、完全に悪手だ。
我ながら気持ち悪いにも程がある。
とはいえ、俺も男だ。ここは押し通る。
「へそを舐めさせてくれ」
「…………了解した」
「出来れば、太ももに顔を挟まれながら」
「……………………善処する」
おお? 言ってみるもんだ。
どうだ。俺だってやる時はやるのさ。
というわけで、長門を膝から降ろして移動。
匍匐前進するように、長門の下腹部に接近。
「よし長門、へそを出してくれ」
「……わかった」
長門がもぞもぞと、セーラー服を捲り上げる。
What a beautiful day!
そこに、長門の可愛らしいおへそが、あった。
真っ白なお腹に窪みが生じている。神秘的だ。
それはまるで、重力井戸のようにポッカリと。
時空の落ち込みに引き寄せられ、口付けした。
「……このまま、顔を挟む」
「Oops!」
長門の太ももに顔を両側から挟まれる。
挟まれながら、へそに舌を伸ばす。
かなり無理な体勢だが、なんとか達成。
敢えて言おう、俺は生きていて良かった、と。
長門のへそは無味無臭だった。
そこに一抹の虚しさを覚えた。
だが、よくよく味わうと甘かった。
そして、だんだん塩気が出てきた。
これは長門の汗だろうか。そうに違いない。
塩気で甘さが際立った。実に美味である。
「……どう?」
「美味いに決まっているだろう」
「…………そう」
どことなくほっとしたような長門。
まるで毎日欠かさずにおへその掃除をしておいて良かったとも取れる安心感が伝わってくる。
「……いつまで、舐めるの?」
「ふやけるまでに決まっているだろう」
「……まだ、続けるの?」
「当たり前だ」
存分に舌でへそ穴を堪能したら吸う。
そう心に決めていた。吸うったら吸うのだ。
そしてその計画を実行に移した、その瞬間。
「……っ」
ぶちゅっ!
へそを吸われた長門から突然、水音が響いた。
「な、長門……?」
「……漏らしてしまった」
頭が真っ白になった。
なんでだ。どうして。Why? 何故?
何故、このタイミングなんだ。
脱糞をする流れではなかった筈だ。
それなのに、どうして、こんな。
「……あなたが私のへそを舐め始めてから、既に3時間余りが経過している。便意が限界だった」
「そ、そんな筈は……!」
慌てて部屋の時計を見る。Oh My Jesus !
なんてこった。長門の言う通りだった。
随分と長いこと、へそを舐めていたらしい。
そりゃあ、糞を漏らしてしまうわけだ。
「すまん……長門」
「……謝らなくていい」
「だけど、こんなことになっちまって……」
罪は重い。なんとかして償いをしたかった。
そんな憔悴しきった俺を見て長門は一瞬、ほくそ笑んだように見えたがすぐに無表情に戻り。
「……今度は私の番」
「えっ?」
「……今度は私が、あなたのへそを、舐める」
ここから事態は俺の想定を遥かに超えて動く。
「……まずは、耳から」
「っ……!?」
長門は再び、俺の膝の上に乗った。
そして耳たぶを甘噛みして、下がっていく。
首筋を通過して、胸元を過ぎ、下腹部へ。
そしてカチャカチャとベルトを外し始めた。
「お、おい、長門! それ以上は……!」
「……へそを露出するだけ」
あくまでも露出するのはへそだけだ。
ならば、何ら問題はないように思われた。
とはいえ、女子にベルトを外されるとは。
その様子をこうして見下ろすのは興奮する。
しかしながら長門は宣言通りへそだけを露出して、そしてそこにおもむろに唇を寄せていく。
よもやこんなことになるとは思わなかった。
一応、毎日掃除はしているつもりだけど。
それでも汚くないかどうか、不安である。
ドキドキしながら、長門の唇を、受け入れた。
「……はむっ」
「ぬあっ!?」
つい変な声が出ちまった。ゾクゾクする。
快感が電流のように脊髄を通り脳に伝わる。
ぴちゃぴちゃと、音を立てて舐める長門。
もちろん、俺の下腹部に顔を埋めて、だ。
背徳的な絵面に、思わず生唾を飲み込んだ。
「な、長門、汚かったら無理しなくていいぞ」
「……少し、しょっぱいけど平気」
「悪いな、掃除が不十分で。面目ない」
「……美味しい」
熱心に俺のへそに舌を這わせる長門有希。
それだけでも感無量なのに美味しいと言った。
俺は今日こうして長門にへそを舐めて貰う為にこの世に生を受けたのだと自然とそう思えた。
しかし、幸せな時間は瞬く間に過ぎるもので。
ぐぎゅるるるるるるるるるるるるるるぅ~っ!
「んぎっ!?」
響き渡る遠雷。突如として襲いかかる便意。
なんだ。未だ嘗て感じたことのない腹痛だ。
別に、生牡蠣なんて食べた覚えはないのに。
そもそも今の今まで平気の平左だったのに。
何故だ。まさか。まさにそのまさかであった。
「……あなたに便意促進ナノマシンを注入した」
「やっぱりお前の仕業か、長門。いつだ?」
「……耳を甘噛みした時に、つい出来心で」
何がつい出来心で、だ。
完全にさっきの腹いせじゃないか。
腹いせでひとの腹を下すとは、やれやれ。
とはいえ、これでさっきの借りはチャラだ。
「……怒ってる?」
「いや、怒ってないさ」
「……そう」
「長門」
「……何?」
「思いっきり、へそを吸ってくれ」
俺だってSOS団の末席で、団員その1だ。
ならば、せいぜい盛大に漏らしてやろう。
そう決意して、長門にへそを、吸われた。
「……んっ」
ぶりゅっ!
「フハッ!」
へそを吸引された瞬間、便と愉悦が漏れ出た。
ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅぅ~っ!
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
何ごとも盛大に。
大いに糞を撒き散らかして。
大いに嗤い、高らかに哄笑を響かせた。
S:世界の片隅で。
O:大いに糞を撒き散らかす。
S:涼宮ハルヒの団の構成員、その1。
それが俺だ。お願いだから誰か助けてくれ。
長門が身を起こし、こちらをじっと見つめる。
いつも無表情なその顔に、微笑みが浮かんで。
その深淵のような黒い瞳の中に、宇宙を見た。
「……もう我慢しなくて、いい」
「……長門」
「……これからは、私が全部、受け止める」
そう言って長門は俺を抱きしめてくれた。
鼻の奥がジンと熱くなって、涙が溢れた。
長門の香りに自分の便の匂いが混ざり合って。
俺は今、ここに居るという、存在証明を得た。
「……ふふっ」
「長門……笑っているのか?」
「……ユニーク」
「ちなみに、どんなところが?」
「……全部」
やれやれ、やはり長門は宇宙人らしい。
その笑いのツボがどこにあるのかは定かではないが、どうも嗤いのツボは俺と同じらしい。
こうして俺と長門は嗤い合い、分かり合った。
【長門有希の抱擁】
FIN
おまけ
俺の人生の中でこれだけは忘れらない出来事をひとつだけ挙げるとするならば、それは涼宮ハルヒとの邂逅であると思われがちだが、実際のところそれよりも数段衝撃的な事件があった。
「こんばんは」
長門と互いのへそを舐め合ったその日の帰り。
すっかり夜も更けて街灯もない暗い夜道を月明かりを頼りに、とぼとぼ歩いていたところ。
不意に月が雲に隠れたその瞬間、何者かに声をかけられて、俺は遅まきながら不覚を悟った。
「……朝倉か」
「ええ、そうよ。久しぶりね」
声だけでもわかると言えば嘘になってしまう。
俺が背後に立つ人物の正体に気づけたのは、一度目にしたら二度と忘れられないであろうサバイバルナイフを喉元に突きつけられたからだ。
それこそが俺にとって忘れられない出来事だ。
「何しに来た」
「あなたに聞きたいことがあって」
朝倉は凶刃を逆手に握り、背後から俺の首をいつでも?き切れる状態のまま、尋ねてきた。
「あなたに長門さんを幸せに出来る?」
思いも寄らぬ朝倉涼子のその問いかけに、俺はしばらく言葉を失い、絶句する羽目となった。
「……どういう意味だ?」
「言葉通りの意味よ」
なんとか尋ね返すと、朝倉は詳しい説明をすることなく、サバイバルナイフの切っ先を前方に向けて、俺にそのまま歩くように促してきた。
「少し歩いた先にバスの停留所があるわ」
どうやら目的地はそこらしい。そこに行けと。
言いなりになるのは不本意だがやむを得まい。
俺は大人しく、その停留所とやらを目指した。
「座りなさい」
まもなく、件のバスの停留所へと辿り着いて。
座るように命じられたので素直に腰を下ろす。
すると朝倉は、当然のように俺の隣に座った。
視界の斜め下にナイフが見える。横は見ない。
視線を真っ直ぐ前方に固定して、口を開いた。
「なんのつもりだ」
「ちょっと話が聞きたかったのよ」
「だったらナイフなんて必要ないだろう?」
「その方が話しやすいかと思って」
んなわけあるか。既に喉がカラカラだ。
腹を割って話すどころか、腹を割られそうだ。
こめかみを伝う冷や汗を見て朝倉は嘲笑った。
「いくらなんでも怯えすぎよ」
「怯えるなという方が無理がある」
「だったら、こうすればリラックス出来る?」
そう言って朝倉は、艶かしい生足をこちらの太ももに乗せてきた。一体なんのつもりだろう。
「ふうん。一応、劣情は感じるようね」
うるさいな。構わず放って置いて頂きたい。
「それなのにどうして押し倒さなかったの?」
「なんのことだ?」
「長門さんのことよ」
どうやら先程の出来事は筒抜けらしい。
ならば、今更しらばっくれるのはよそう。
何せ足を乗せてもナイフはそのままだからな。
「俺と長門はそんな関係じゃない」
「長門さんがそう望んでいるのに?」
「あいつの口からそんなことは聞いてない」
「女の子から言えるわけないじゃない」
呆れたようにナイフを弄ぶ朝倉。
また顔を覗かせた月光に刃が照らされる。
生きるも死ぬも気分次第だと、改めて感じた。
「仮に長門がそう思っていたとして、だからといって素直に押し倒すほど俺は浅慮じゃない」
「涼宮ハルヒにバレるのが怖い?」
「あいつは関係ないだろう」
「ま、そういうことにしておいてあげる」
ひらひらとナイフを振り、朝倉はおどけて。
「それにしても、いつまで逃げるつもり?」
「俺は別に、逃げてなんか……」
「脱糞で茶を濁すのは、もうやめなさいよ」
脱糞で茶を濁すとは、言い得て妙だった。
今度是非、朝比奈さんに茶を濁して貰いたい。
などとうつつを抜かしたら、脅迫された。
「次はないわ」
そう凄まれると、俺には頷く他なかった。
「それじゃあ、せいぜい頑張ってね」
「待てよ、朝倉」
自分の言いたいことだけを言って立ち去ろうとする朝倉を呼び止めた。すると、首を傾げて。
「どうかした?」
「あれから、俺もいろいろと考えた」
「なんのこと?」
「お前の暴走についてだ」
相変わらず、視線は前方に固定したまま。
頑なに横を向かない俺に朝倉は苦笑して。
静かに隣に腰を下ろして、話の続きを促した。
「聞いてあげる」
「お前は長門のバックアップだと言ったな?」
「ええ、そうよ」
「今から思えば、たしかにあの時、お前の行動は長門に対して最高の支援だったと言える」
「自分の身が危険に晒されたのに?」
そうとも。身の危険を感じたからこそ、だ。
あの日、放課後の教室で朝倉に襲撃された俺を長門は文字通り身を呈して庇い、守り抜いた。
だからこそ俺は、長門に恩を感じて、信じた。
前以て聞かされていた荒唐無稽な話を信じた。
疑り深く、捻くれ者の俺が、いとも簡単にな。
「つまり、マッチポンプだって言いたいの?」
「そこまで言うつもりはないさ」
「あれは私の暴走。長門さんは関係ないわ」
「お前はそういうことにしたいんだな」
「だって、それが紛れもない事実だもの」
ならば、もう俺から言うことは何もなかった。
改心しているようなら俺から長門に口添えして復活させて貰えるように頼むつもりだったが。
「あなたに恩を売られるなんてまっぴらよ」
そんなことをされるくらいなら、ここで、と。
朝倉はギラついた刃をゆっくりと近づける。
慣れはしたが何度経験しても怖いものは怖い。
堪らずぎゅっと瞼を固く閉じると、不意に。
「……えっ?」
「長門さんのこと、任せたわよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
耳元で囁かれ、くすぐったさに身震いする俺を嘲笑うように、朝倉の気配が遠ざかっていく。
「続きがしたいの? ごめん、それ無理」
「お、おい! 朝倉!」
「それじゃあ、またね」
慌てて隣を見ると、既に朝倉は居らず。
ぽつんと停留所のベンチに取り残されて。
俺は頬に触れた柔らかな感触の余韻に浸り。
「ん?」
そしてふと、先程まで朝倉が座っていたベンチから立ち昇る芳しい香りに気づいて、悟った。
「フハッ!」
まったく、茶を濁すのが上手い宇宙人どもめ。
それは紛れもなく便の匂いであり、どうやら朝倉はこの『ベンチ』を『便チ』として情報操作したのだと推察して思いがけない余韻という置き土産に愉悦を抱いた俺は高らかに哄笑した。
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
朝倉涼子は間違いなく、たしかにここに居た。
長門のバックアップとして、今も変わらずに。
また忘れられない出来事が増えたと、思った。
【朝倉涼子の余韻】
FIN
Rでやれ
それともローカルルール無視してる俺かっこいいとか思ってるの?
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