765プロ
律子カタカタカタカタカタ
ガチャッ
亜美「りっちゃんりっちゃん!」
真美「オクトラやろうYO!オクトラ!」
律子「会ったらまずは『おはようございます』でしょうが!」
亜美「あ、はい…」
真美「おはようございます…」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1570871230
律子「はい、おはよう。そして、レッスンお疲れ様…宿題は終わってるの?」
亜美「うん!」
真美「昨日見てくれたからすぐに終わったよ!」
律子「そう…ならいいわ、で?何?オクトラ?」
亜美「うん、オクトパストラベラーだYO!」
真美「りっちゃんこういうの好きっしょ?買ってきたから一緒にやろうYO!」
https://youtu.be/_5pweox1Io8
律子「あぁ、オクトパストラベラー…確かに気にはなってたのよね…」
亜美「でしょでしょ!?」
真美「りっちゃんロマサガとか好きだもんね!」
律子「確かに…この8人の主人公ってのがいいわね…誰を選ぶか…」
亜美「亜美はトレサ!」
真美「真美はテリオン!」
律子「いやいや、ここは王道っぽいオルベルク…じゃないわよ!私はまだ仕事中!ゲームはあんたたちだけでやりなさい!」
亜美「えぇぇぇえ!?」
真美「せっかくSwitchとソフト持ってきたのにぃ!」
律子「いや、だからあんたたちはやっときなさいよ…今日はこの後オフでしょう?宿題も終わったみたいだし、家に帰って楽しめばいいじゃない」
亜美「いーやーだー!」ジタバタ
真美「りっちゃんと一緒にやるのー!」ジタバタ
律子「いや、だから私は仕事があるから…」
亜美「じゃあ仕事終わるまで待ってる!」
律子「あなたたちだけでいいじゃない…」
亜美真美ジ------------
律子カタカタカタカタカタカタ
亜美真美ジ------------
律子カタカタカタカタカタカタ
亜美真美ジ------------
律子「…いや、そんなに見られたら集中できないんだけど!?」
亜美「あ、お仕事終わった?」
律子「終わるかぁ!あの状況下で仕事に集中するとか至難の技よ!ゲームは自分たちだけでしなさい!」
亜美真美「「はーい!」」
亜美「よいしょ…っと…真美!そっち繋げて!」
真美「アイアイサー!よいしょっ!」
律子(ふぅ…やっと静かに仕事ができる…)カタカタカタカタ
テレビ画面 マ-リオテニス
https://youtu.be/y-NkzONb2Bw
亜美「よっ!」パコ-ン
真美「はっ!」スパ-ン
亜美「ふんっ!」シュパッ
真美「んっ!」ブンッ
亜美「そぉりゃ!」トッ
真美「うぉぉぉお!」ポ-ン
律子「いや、うるさい!?」
真美「あ、りっちゃん仕事終わった?」
律子「いや、だから終わるかぁ!この状況下で仕事終わらせるとか孫正義でも不可能だから!大体オクトパストラベラーやるんじゃなかったの!?」
真美「いや、2人ならマリオテニスでいいかなって…」
律子「テレビモードで盛大にやり始めるってリラックスの仕方が尋常じゃないわよ!家か!地味にスイングモードでやってるし!」
亜美「もう!じゃあいつになったらゲームできるの!?」
律子「なんでこっちが怒られてるのよ…」
真美「だって真美たちはりっちゃんとゲームを…」
律子「はぁ…だからね、まだ仕事が残ってるの」
亜美「…最近りっちゃんそればっかり」
真美「…前はポケモンもしてくれたのに」
律子「そりゃ前はまだまだみんなが売れてなかったからね…今はあんたたちのスケジュール調整一つとっても大忙しよ、ありがたいことにね」
亜美「…」
真美「…」
律子「でもゲームかぁ…最近やってないなぁ…」
亜美「りっちゃん…やらなくなっちゃったよね…」
真美「ピヨちゃんは仕事中でもソリティアとかピンボールとかマインスイーパーやってるのにね」
律子「…あの鳥…」
亜美「そんなに忙しいの?」
律子「うん、どうしても時間がね…Switchかぁ…やってみたいなぁ…」
真美「え!?りっちゃんSwitchやったことないの!?」
律子「やる暇どころか、買いに行く暇もないわよ。でもそれでもなんだか楽しいの!みんなと一緒に頑張っている今が…」
亜美真美「「ダメだYO!」」
律子「へ?」
亜美「りっちゃん、ちょっと待っててね!」サッ
真美「何ならお仕事終わらせといて!」サッ
律子「ちょ、ちょっとあんたたち!?どこ行くのよ!?」
1時間後
律子カタカタカタカタカタ
ガチャッ
亜美真美「「ただいま~!」」
律子「…あんたたち、どこ行ってたのよ?」
亜美「ん?トイ○らス!」
律子「トイ○らスって…あんたたちまさか!?」
真美「うん!買ってきたよ!」
亜美「じゃんじゃじゃーん!」
新品のSwitch
律子「…」
亜美「あ、あれ?」
真美「どしたの?りっちゃん?」
律子「…ちょっとそこに座りなさい」
亜美「へ?」
真美「な、なん…」
律子「座りなさい」
亜美真美「「は、はい…」」
律子「はぁ…いい?亜美、真美、私別に怒ってるわけじゃないのよ?むしろ嬉しいわ…」
亜美「そ、そうでしょ?」
真美「だからりっちゃんも一緒にやろ?初めてならオクトラ以外にも楽しいゲームがいっぱいあるから…」
律子「でもね…こういうお金の使い方はダメ」
亜美真美「「え?」」
律子「やっぱり自覚してないみたいね…普通の中学生はぽんっと3万円も使えないのよ?」
真美「いや、でも2人で買ったし…」
亜美「これliteだから安いやつ…」
律子「それでも一緒よ。確かにこれはあなたたちが稼いだお金よ。でもね、私はあなたたちにお金遣いが荒くなってほしくな…」
亜美「もういいよ!」
律子「!?」
真美「りっちゃんなんて知らない!」
亜美真美「「うわーん!?」」ダッ
律子「ちょっ!?亜美!?真美!?…どうしたのよ今日は…」
しばらくして…
ガチャッ
P「ごまえ~♪ごまえ~♪はりき~って…ん?」
会議室
ドヨ-ン
P「…なんだ、この重苦しい会議室は…」
律子「あ、プロデューサー殿。今日はお休みだったんじゃ…」カタカタカタカタ
P「おぉ、律子!それなんだけどさ!聞いてくれよ。1年ぶりに休暇取ったんだけどさ、気づいたらスーツ着て電車乗ってたんだよw俺どんだけ働くんだって話だよなw」ゲラゲラ
律子「えぇ…それって笑い話なんですか?」カタカタカタカタ
P「いや、流石に帰るよ。今日は一年分寝溜めするんだ」
律子「…寝溜めって科学的には嘘らしいですよ…毎日しっかり寝てくださいね…」カタカタカタカタ
P「おう、まぁ今日はゆっくりして…ってあれ?亜美真美は?見当たらないけど…」
律子「亜美と真美ならそこですよ…」カタカタカタカタ
会議室
ドヨ-ン
P「え?あのどんよりした空気、あの2人が出してんの!?」
律子「そうですよ…なんか今日は朝から調子がおかしくて…」カタカタカタカタ
P「へえ、どんな風に?」
律子「なんか、私にやたらゲームを勧めてくるというか…一緒にゲームさせたがるんです」カタカタカタカタカタ
P「ふぅん…」
律子「あ!聞いてくださいよ!それであの子たちったら私用にSwitchまで買ってきたんですよ!」カタカタカタカタ
P「…それ、受け取ったの?」
律子「まさか…言い方には気をつけましたけど、叱りましたよ。今のうちから金銭感覚が狂うと将来…」カタカタカタカタ
P「…律子」
律子「絶対にこま…え?なんですか?」カタカタカタカタ
P スッ
律子「あっ、それ私の仕事…」
P「もう仕事はいいから、亜美真美とゲームしてやれ」
律子「いや、仕事はいいからって…プロデューサー殿まで子供みたいなこと言わないでください」
P「いいから、一緒にやってやれ」
律子「…じゃあ仕事はどうするんですか?」
P「今日1日分くらい俺が代わるよ。寝溜めは科学的には嘘なんだろ?じゃあやることないし、ちょうどいいや」
律子「どうして…?どうしてそこまでするんですか?そりゃあ私だってゲームやりたいですよ…でも、プロデューサーにはなんの関係も…」
P「関係あるよ…アイツらの気持ち、少しわかるから…」カタカタカタカタカタ
律子「亜美と真美の?」
P「あぁ、アイツらは律子と一緒にゲームがしたいのさ…」カタカタカタカタカタ
律子「それならお休みなんだし、プロデューサーが…」
P「いいや、それじゃダメなんだよ。アイツらは『律子と』やりたいんだ」カタカタカタカタカタ
律子「私と?」
P「そうだよ、経験あるだろ?友達とじゃなくて、兄弟とじゃなくて、親父と一緒にゲームやりたかったあの瞬間」カタカタカタカタカタ
律子「…せめてお母さんがいいんですけど」
P「だから律子がいいんだよ。普通のお母さんは一緒にゲームなんてしてくれないからな。アイツらにとって律子とやるゲームは特別なのさ…」カタカタカタカタカタ
律子「…」
P「Switchも…怒ってやるなよ?あいつらあれで小遣い制なんだ。必死に貯めたお小遣いを律子のために使ったんだぞ?」カタカタカタカタカタ
律子「ほんともう…バカばっかり…」
P「はっはっはっはっ!子供はバカで結構結構!」カタカタカタカタカタ
律子「…どちらかと言うとプロデューサーのことを言ってるんですけど?」
P「男はいつまでも子供なのさ!ほら、たまにはお前もバカしてこい!」
律子「…わかりました」
会議室
亜美「うっぐ…えっぐ…」
真美「うぅぅ…りっちゃんのバカぁ…」
亜美「亜美たち…ひっぐ…りっちゃんとゲーム…うぁ…したかった…ぁぁ…だけなのにぃ…」
真美「りっちゃんのバカ!バカ!昔は一緒にやってくれてたのにぃぃい!」
亜美「…りっちゃんと最初にやったFF…楽しかったよね?」
真美「うん…あの頃さ…まだ真美たち事務所に入ったばっかりで…」
亜美「うん…歳上のお姉ちゃんたちばっかだったから…2人で隅っこでゲームしてたんだよね…」
数年前…
亜美ポチポチ
真美ジ-
亜美「うあうあー!?わっかんないYO!」
真美「交代交代!真美多分わかった!」
亜美「ほんとに!?」
真美ポチポチ
亜美ジ-
真美「うあうあー!?わっかんないYO!」
亜美「このやりとりもう10回くらい繰り返してるね…」
真美「…もう今日は帰ろっか」
亜美「うん、そうし…」
律子「…やめちゃうの?」
真美「律子…お姉ちゃん?」
律子「あら、名前覚えてくれてたのね。ありがとう」ニコッ
亜美「う、うん…」
亜美(ヤバい!このお姉ちゃん…)
真美(めっちゃ真面目なお姉ちゃんじゃん!事務所でゲームなんかしてたら…)
亜美(怒られちゃう!?)
亜美真美「「ご、ごめんなさ…」」
律子「このゲームはね、そこに隠し通路があるのよ」
亜美真美「「へ?」」
律子「そう、わかんないわよね…でもね、よくよく思い返すと事前にヒントがあって…」
亜美「あ、あのぉ…」
律子「ん?どうしたの?」
真美「怒んないの?」
律子「なんで怒るのよ…ゲームしてるだけでしょう?」
亜美「だ、だってこの前、緑のお姉ちゃんに…」
律子「あぁ、小鳥さんは仕事中にしてたからよ。普通仕事中にマインクラフトなんてする?何を建築する気だったのよ…」
真美「じゃあ真美たちは…」
律子「あなたたちはレッスン終わったんでしょ?ならいいじゃない、ゲームくらい」
亜美「そっか…で、隠し通路って?」
律子「ほら、ここをこう通ると…」ポチポチ
亜美真美「「ほんとだ!?」」
律子「ここ、私も躓いたのよねぇ…」
亜美「お姉ちゃん、このゲームやったことあるの!?」
律子「えぇ、と言っても私はリメイクされる前のやつだけどね…」
真美「お姉ちゃんゲームとかするんだ…」
律子「あら、どちらかと言えば好きよ?」
真美「でもお姉ちゃん真面目そうなのに…」
律子「真面目なこととゲームが好きなことは関係ない気がするけど…」
亜美「ほんとかなぁ…」ジ-
真美「怪しい…真美たちを油断させて…」ジ-
律子「油断させてどうするのよ…そこまで疑うならそこですよ家まで来る?」
亜美「へ?お姉ちゃんの?」
真美「お家?」
律子宅
亜美真美「「お邪魔しまーす!」」
律子「ほら、ここが私のゲーム部屋よ」
ガチャ
亜美真美「「ふぉぉぉぉぉお!?」」
亜美「PS4やWiiUがある!?」
真美「PSPとかDSもあるYO!」
亜美「こ、これはファミコン!?」
真美「その隣には…何これ?」
律子「それはメガドライブ…ってあんたたちくらいになると知らないか…」
亜美「知ってる!名前は聞いたことある!」
真美「ソニックのやつだ!」
律子「へぇ…あんたたちも詳しいのね…」
亜美「…りっちゃぁん」
律子「へ?」
真美「お姉ちゃんの名前は『りつこ』っしょ?だから『りっちゃん』!」
律子「あぁ、あだ名ね…私はいいけど、誰彼構わずあだ名をつけるのは…」
亜美真美「「一緒にゲームやろ!ね?」」キラキラ
律子(うっ…羨望の目線が…でも注意は…)
亜美真美キラキラキラキラ
律子(…まぁいっか)
律子「…いいわよ、どれをやってみたい?」
真美「真美はこのカッチョいいやつやってみたい!」
https://youtu.be/9Ml6EHPavmg
律子「あら、ロマサガ3ね…いいセンスしてるじゃない。それはね…」
ワイワイガヤガヤ
亜美真美「「…」」
亜美「あの日は結局夜まで遊んでさ…」
真美「真美たちが駄々こねて、りっちゃんのお家にお泊りしたんだよね…」
亜美「りっちゃんあの時からさ、『お家の人にご迷惑でしょ!』って真面目なこと言ってたよね…」
真美「そだね、普通は泊まられる方が迷惑なのにさ…変なところでズレてるよね…」
亜美「…でもそっからだよね、亜美たちが他の人たちと仲良くなれたの…」
真美「うん、隅っこでゲームしてるだけだったのに…」
亜美「りっちゃんが話しかけてくれるようになって…」
真美「みんなが話しかけてくれて…」
亜美「今じゃ765プロのムードメーカーみたいになってるけどさ…そうなれたのはりっちゃんのおかげだよね…」
真美「うん…だから、また…ゲーム…したかったのになぁ…」ジワァ
亜美「真美…」
真美「わかってる…わかってるんだよ…りっちゃんが真美たちのためにお仕事してくれてるのは…」
亜美「うん…」ジワァ
真美「でもさ…でもさ…やっぱり…りっちゃんとやるゲーム…楽しいから…」
亜美「うん…楽しい…」
真美「だから…だから久しぶりにやりたかったのに…」
亜美「りっちゃんなんて…りっちゃんなんて…」
真美「りっちゃんなんて…」
亜美真美「「…」」
真美「…ダメだ、言えないや」
亜美「うん…だって亜美たち…りっちゃんのこと大好きだもん…」
亜美真美「「う、うっ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁあん!?」」
ガチャッ
律子「…ほら、ゲームやるわよ」
亜美真美「「り、りっちゃん!?」」
律子「どうしたの?ゲーム、やるんでしょ?」
亜美「で、でもお仕事…」
律子「終わったわ」
真美「あ、あんなに終わんなかったのに…?」
律子「終わったの、終わらせたのよ。だから気兼ねなくゲームができるわ…例えエンディングまで60時間はかかる大作RPGでもね…」
亜美真美「「!?」」
律子「オクトラ、やるんでしょ?」
亜美「や、やる!」
真美「りっちゃん、誰選ぶ!?」
律子「私はサイラスかしらね…」
真美「あとね、あとね、マリカもマリパもあるしね…!」
https://youtu.be/c4JvOJQzAQY
https://youtu.be/Njv2bTaBzIM
亜美「亜美たちゼルダも持ってるの!だから…」
https://youtu.be/1yIHLQJNvDw
https://youtu.be/sP9GP6Zl6mw
律子「えぇ…今日はたくさんやりましょう」
亜美真美「「やったぁ!」」
ワイワイガヤガヤ
Pカタカタカタカタカタ
P(そうだよな…亜美…真美…ゲームって、誰とやるかが大事だよな…)カタカタカタカタカタ
律子「くっ…強いわね…この敵…」
亜美「早いとこブレイクしちゃおう!」
真美「組み合わせどうする?」
P(律子…楽しいだろう?こんな時間が年に一回くらいあってもいいだろう?…でも仕事があってできない…だからさ…)カタカタカタカタカタ
P「…逆に仕事にしちゃったらどうかな?」
企画書『あみまみ(りつこ)のゲーム実況』
YouTubeで不定期で開催される3人のゲーム実況は「微笑ましい」「子供の頃、オヤジとゲームしたのを思い出す」「りっちゃんがまた見られて嬉しい」「りっちゃんマジ双子の母!」と大好評だった。
終わり
こういうのすき
乙乙
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