夢魔「ここが人間界の入り口」
男「…可愛い!」
夢魔「…っ!」
夢魔「いきなり男に向かって可愛いって…気持ちの悪い人間だな」
男「あーごめんなさい…それで魔族の方が人間界に何の用ですか?」
夢魔「…ここで受付すれば人間界に入れるって聞いたけど…理由も言わなきゃダメなの?」
男「ええ…人間界で悪さする魔族の方も居ますので…祓魔師の負担を減らす為にも入界審査を行ってます」
夢魔「…どうしても?」
男「ええ…規則ですから」
夢魔「わ、分かったよ…1度しか言わないからな!よく聞くんだぞ…」
男「はい…どうぞ?」
夢魔「…コイシタカラ」
男「すいませんもう少し大きな声でお願いします?」
夢魔「なっ!恥ずかしいだろ…初対面の人に二度も!」
男「でしたら入界は出来ませんお帰り下さい」
夢魔「…くっ!」
夢魔「恋したからだよ!人間の女の子に!僕はその子に告白する為に人間界に行くんだよ!」
男「ふむふむ理由は他種族との子作りと…」
夢魔「そんな下品な…言い方…!」
男「恋愛は自由ですからねー、特に問題ありませんが強姦したらダメですよ」
夢魔「そんなことするわけ無いだろ!」
男「まあ落ち着いて下さい…そう言って犯罪を犯した魔族の方は何人もいらっしゃるので一応人間界に居る間は監視させていただきます」
夢魔「ふん!僕は何も悪い事はしないからな!勝手に監視してろ!」
男「それで次の質問ですが…」
夢魔「えっ?まだするの…」
男「一応審査なので…質問一つじゃ終わりませんよ…」
夢魔「そんなぁ~」
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夢魔「やっと終わったよ…あの男、次会ったらただでは置かないゾ……まあ僕のわざわざ下宿先にゲート繋げてくれたし…仕返しはいいかな」
夢魔「それよりも転入の手続きはパパがしてくれたけど…大丈夫かなぁ?確か制服が届いてるはず……」
夢魔「……っ」
夢魔「やられた!」
夢魔「これって!女の子の制服じゃないか!明日が転入する日なのにどうしよう!」
夢魔「全部パパに任せなければ良かった…」
__回想
夢魔「パパ…!僕好きな人ができた…その人と同じ学校に通いたい!」
パパ「好きな人…どんな男だ?」
夢魔「僕が好きなのは女の子だよ…パパ」
パパ「そういえばそうだったなぁ…でもパパは夢魔の容姿は女の子の方が向いてると思うのだが…」
夢魔「僕は女の子が好きだから男して生きるっていつも言ってるじゃないか?」
パパ「大人になるまでに性別を決めれば良いんだ…焦って決めると大人になって後悔するぞ」
夢魔「後悔しないもん!」
パパ「わかった!手続きするよ、どこの中学校に通いたいんだ」
夢魔「人間の学校に行きたい!」
パパ「ハイハイ…人間のね…」
パパ「……?」
パパ「……人間の!?」
回想終わり__
夢魔「くそ…パパはどうあっても僕を女の子にするつもりだな」
夢魔「僕は女の子になったりしない!」
夢魔「絶対にだ!」
このssの夢魔君の設定
夢魔君の種族は子供の頃は無性で女にも男にもなれる
大人になるとどちらかの性別に固定される
意識して変化する事は出来るが変化に時間がかかる。
同性にドキドキさせられると意識しなくても勝手に体が変化する。
夢魔「スカートってスースーする…」
先生「これから君はこのクラス半年間過ごす事になるけど…みんないい子達だから…そんなに緊張しなくても大丈夫!」
夢魔「いえ…別に緊張してるわけじゃ…手違いで女生徒用の制服が届いたみたいで…」
夢魔「その…着慣れない服装…で」
先生「手違いで?君は女性でしょ?」
夢魔「僕は男なんですよ…」
先生「男!?なんて事だ…そいつは失敬した」
先生「でも可笑しいな転入した時に作成した書類は女性になっているんだが…まあこちらの手違いかな?」
夢魔「…いえ…その」
先生「申し訳ないけど、男子生徒用の制服が届くまで学校指定のジャージを着て授業を受けて貰えるかな?」
夢魔「分かりました…」
先生「今日に関してはジャージは持ってきてないだろうから、その制服で過ごしてもらう事になるけど大丈夫かな?」
夢魔「大丈夫です」
夢魔(パパの所為だから文句なんて言えない)
先生「しかし…前の学校の制服を着てこれば良かったんじゃないか?」
夢魔「!?」
夢魔(その手がありました!)
先生「やけに似合ってるしな…さては趣味か?」
夢魔「違いますよー」
面白そう
先生「それじゃ夢魔君、自己紹介してくれ」
夢魔「はい…夢魔です…これからよろしくお願いします」
男子生徒「「美少女キター!!!」」
夢魔「ムッ!美少女って…僕は女の子じゃ……アッ!君はっ!」
男「…!?」
先生「それじゃどこの席に座って貰おうか」
男子生徒達「「先生…!ぜひ僕の隣に!」」「「おい!お前ら真似するな!」」
「「抜け駆けしようするんじゃない」」
「「それはお前もだろう!!」」
夢魔「先生…!僕は男君と知り合いなので、男くんの隣がいいです」
男子生徒達「「なに~!男の奴いつの間にあんな可愛い子と!」」
男子生徒A(アレでもうちのクラスあんな奴…居たかな?)
先生「そうか…席もちょうど空いているし、いいでしょう」
夢魔「ありがとうございます」
男「やあ…昨日振り?」
夢魔「後で面を貸してください」
男「面を貸せってまた物騒な」
夢魔「君がどうしてここに居るのか昼休みに説明してもらいます」
男「…わかった、それよりもどうしてスカートを履いてるんだ…昨日、性別は男って言ってたじゃないか?」
夢魔「こうなったのには訳があるんです…あまり詮索しないでください」
男「…やっぱり本当は女の子なんでしょう?」
夢魔「あまり舐めてるとぶっ殺すよー」ニコニコ
男「はは…ごめんなさい」
男「でも怒ったらその可愛い顔が台無しだぜ?」
夢魔「…打!!!」
___ドカッ!
男「ぐはっ!」
男(こいつ…躊躇なく横腹を殴りやがった)
夢魔「どうしたのかな?いきなり声を荒げて…静かにしないと駄目だろう?」
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