――おしゃれなカフェテラス――
北条加蓮「店員さん、メロンソーダありがと」
高森藍子「ありがとうございますっ」
加蓮「……来た時にも言ったけど、今回はそわそわしなくても藍子は気付いてるから意味ないよ?」
藍子「来る途中で、加蓮ちゃんが堂々と、店員さんならきっとお祝いしてくれるから……って。何度も聞かされちゃいました」
加蓮「うん。そゆことだね」
藍子「帰る時に……。ふふ。じゃあ、その時を楽しみにしていますね」
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レンアイカフェテラスシリーズ特別編です。
<過去作一覧>
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「カフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「カフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「膝の上で」
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「最初にカフェで会った時のこと」
~中略~
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「30分だけのカフェで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「時間がたくさんあるカフェで」
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「線香花火のカフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんの」北条加蓮「膝の上に 4回目」
加蓮「メロンソーダでよかったの?」
藍子「?」
加蓮「ほら、ここは藍子の好きな飲み物を注文する流れじゃないのかな」
加蓮「……あぁ、でもそんなの待ってたら日が暮れちゃうか」
藍子「さすがに日は暮れないと思いますけれど……。でも、改めて好きな注文をって言われちゃうと、悩んでしまいそうですね」
加蓮「ね」
藍子「ねっ」
加蓮「何も言われない方がパッと決めれるんだよね。改めて好きな物はって正面切って聞かれると……。ポテトが好きっていうのもちょっと言いづらくならない?」
藍子「あれっ。飲み物のお話なんじゃ?」
加蓮「気のせい気のせい」
藍子「それに、ポテトが好きなのは私ではなく加蓮ちゃんです」
加蓮「くっ。藍子ちゃんをポテトジャンキーにする計画さえも、ゆるふわの力で遅く進行させられてるってこと……!?」
藍子「何のお話ですか……」
藍子「ごほんっ。あなたの侵略は、この力で止めてみせます! この……ゆるふわの力で!」
加蓮「私は負けないわよ……っ! 誰1人だって私の味方にはなってくれなかった。みんながポテトは身体に悪いって言い続けた! でも、好きな物は好きなの!」
藍子「あなたの好きの気持ちまで、否定をするつもりはありません。それでも……それは駄目だよって、はっきり言わないといけない時があるの!」
加蓮「この星に来て、初めて仲良くなったあなたに、好きな物を好きになってもらいたいって、私はそう思ってるだけなのに……!」
藍子「それでも……それでもポテトは体によくないんです!」
加蓮「ヘルシーなポテトだってあるでしょ!」
藍子「それじゃ満足できないって言ったのは加蓮ちゃんですっ」
加蓮「ぐ……!」
藍子「む~……!」
加蓮「……」
藍子「……」
加蓮「……」
藍子「……ちなみに、この星に来て……ということは、どこから来たって設定なんですか?」
加蓮「うーん……。星の資源がまるごと食われ尽くして滅びた星?」
藍子「ポテトの星じゃなかった……」
加蓮「最近SFマンガにちょっとだけハマっちゃってー」
藍子「じゃあ、今の演技もそれに影響されて?」
加蓮「ちょっとだけね。……誰1人だって私の味方に、かぁ」
藍子「加蓮ちゃん……」
加蓮「……ん? いや私のことじゃないよ。どっかの努力バカを思い出しただけ」
藍子「ふふ。そうだったんですね。じゃあ、その――努力がすごく大好きな女の子のことを、加蓮ちゃんはよく分かっているってことですねっ」
加蓮「は?」
藍子「だって、何か思いついた時にその人のことを思い出すっていうことは、その人のことがとっても大切か、よく知っている証拠だって、何かで見ましたから」
加蓮「……私、最近あんまり藍子のことを思い浮かべてないんだけど」
藍子「それは、加蓮ちゃんが忙しかったから仕方ありませんよ」
加蓮「それでいいんだ」
加蓮「さてっ。このままグダグダやってもいいけど、今日は決めるとこ決めてからにしよっか」
藍子「はいっ。……って、決めるところってどこ?」
加蓮「そうだね。とりあえず……。とりあえず、乾杯からかな」
藍子「では――」
加蓮「乾杯っ」チン
藍子「かんぱい♪」チン
加蓮「ごくごく……んーっ! 夏の味っ。夏の味がするーっ」
藍子「ごく、ごく、ごく……」
加蓮「最近やっと雨は止んできたし、よーやく暑くなってきたし。あぁでもやっぱり暑いのはウザいよね。クーラーの部屋から出るのも面倒になっちゃうし」
藍子「ごく、ごく、ごく……」
加蓮「……ってけっこう一気に飲むね?」
藍子「ぷはっ!」
加蓮「わぁ豪快」
藍子「一気に飲んじゃいましたっ」
藍子「……」
加蓮「ん?」
藍子「……」
藍子「……べちょり」
加蓮「なんか藍子がテーブルの上に溶けた。……どしたのー? 暑さでやられたー? くれぐれも、熱中症には気を付けなさいよー」
藍子「違うんです……。加蓮ちゃんほどではありませんけれど、私も、ここのところそこそこ忙しかったから……」
加蓮「あぁ」
藍子「バースデーLIVEが終わって、やっとひといき……。今、メロンソーダを一気に飲んだら、何かいろいろなものが終わったんだって実感して、すっきりした気持ちになっちゃいました……。ふうっ」
加蓮「お疲れ様。私より先に年上になっちゃった藍子さん」ナデナデ
藍子「なんだか言葉にとげがあります……」
加蓮「ぐさぐさ」
藍子「つんつんしないで~……」
加蓮「でも意外だったなぁ。藍子、ここ何日、10日くらい結構頑張ってたよね」
藍子「……、」ヨロヨロ
加蓮「今までそういうことしてたっけ。年末年始はまだしも、自分の誕生日にアイドルとしてたくさん祝ってもら――」
加蓮「あぁそっか。これもそういうこと?」
藍子「私は、そのつもりです。アイドルの高森藍子として、いっぱい祝ってもらって……おめでとう、って言ってくれる人を、もっと増やしたくて」
加蓮「そっか」
藍子「でも、よくばりすぎないくらいに……。よくばらないように、よくばらないように、って、何度も言い聞かせたんです」
藍子「モバP(以下「P」)さんにも、もしやりすぎているようなら、止めてくださいね、って、最初にお願いしたくらいですから」
加蓮「って言ってもPさん、藍子は前より欲張りになったって思ってる筈だよ?」
藍子「ええっ」
加蓮「というか私が教えた」
藍子「なんて説明したんですか!? ……ひょっとして、Pさんが何回も「これで足りるかな?」って言ってきたのって、加蓮ちゃんが変なことを言ったから!?」
加蓮「別にー。私はただ、これまでの藍子がいかにして私へわがままを言い始め好きです大好きですと発し続け時に大胆なことを言ったのかを、さぞ最近起きたかのように改めて片っ端から並べていっただけで」
藍子「どうして!?」
加蓮「2時間くらい力説して、Pさんの顔がひきつった辺りでやめた」
藍子「2時間……。Pさんも、2時間聞くまでずっと真面目な顔をしていたんですか!?」
加蓮「うん」
藍子「ええぇ……」
加蓮「藍子のことだし真面目に聞いてたんじゃないの。……これが私の話だったら5分で飽きるくせに」
藍子「それは日頃の加蓮ちゃんが……と、とにかくっ。その……」
藍子「確かに私が言ってることは、よくばりかもしれないけどっ。でも……で、でも、なんです!」
加蓮「どれよ。……ま、いいんじゃない? 別に、欲張りだって思われても」
藍子「でも~……」
加蓮「藍子が真剣にトップアイドルを目指すようになったこと、Pさんだって知ってるんでしょ?」
藍子「……!」
加蓮「それで欲がありませーん、なんて言われた方が不安になるよ。え、じゃああの時のは思いつきで言っただけなのか? って」
藍子「……、」
加蓮「だからホントはPさん、藍子にもっとワガママなことを言ってほしかったんじゃないの?」
加蓮「今よりもっと欲張りになってほしかったから、何度も聞いてきたんじゃない? もっとほしい、もっとやりたい、って言葉を聞くために」
藍子「…………」
加蓮「まっ、もしそうならPさんも直接言えばいいのにって思うけど。……お互い、しなくていい話はいっぱいするのに、肝心なところでつっかえるんだから」
加蓮「私のこととか」
加蓮「私のこととか」
藍子「……それは、加蓮ちゃんのお話になるとつい盛り上がっちゃうから」
加蓮「話題を選んでよ」
加蓮「んーっ。メロンソーダ美味しーっ。藍子の誕生日って、夏の入り口にあるって感じだよね」
藍子「……。夏の入り口?」
加蓮「ちょうど学校は終わって、同時にアイドルのお仕事が急に増えて……。今はお互い事情が違うけど」
藍子「そうですね。お互いに……」
加蓮「でも、7月25日って夏の入り口って感じ。プールとか海とか、行きたい場所にまだ行ってなくても、これからだよ! って感じがするよね」
藍子「ふふ♪ なんとなく分かります」
加蓮「8月になったら、急に気持ちが焦りだして――」
藍子「まだ夏休みは半分以上あるのに、そわそわしちゃうんですよねっ」
加蓮「お盆を乗り越えたらもう大変。宿題とかたんまり残ってるし?」
藍子「夏休みの宿題は、7月に終わらせちゃいましょう」
加蓮「そういう優等生的なこと言う? めんどくさーい。じゃあ今度、藍子の家に行って一気に片付けちゃおっか」
藍子「さぼっていたら、ちゃんとやってもらいますからね~?」
加蓮「せめて1ページくらいは写させて!」
藍子「……もう。1ページだけですからね? それ以上は、分からないところは教えてあげるから、自分でやるんですよ?」
加蓮「はぁい。……ちぇ。ちょっと先に誕生日になったからって、お姉ちゃんっぽいこと言ってさ」
藍子「めっ」
加蓮「お母さんっぽいこと言ってさ」
藍子「せめてお姉ちゃんにしてっ」
藍子「夏の入り口は、くぐり抜けてしまいました。今年の夏は……でも、ちょっとだけ残念。お散歩も、カフェ巡りも、あまりたくさんはできなさそうですね」
加蓮「おっ。仕事がたくさんもらえるアイドルは言うことが違うねぇ」
藍子「それは加蓮ちゃんもでしょ」
加蓮「どうだか。今になってもPさん、まーだ私のことお節介焼くんだから」
藍子「そうなんですか?」
加蓮「これ以上予定を入れたらマズイとか、体力を使わせる訳にはいかないとか」
加蓮「Pさんは誤魔化してるっていうか、できるだけそう思わないようにしよう、加蓮ちゃんなら大丈夫だって思うようにしようって考えてるって思ってるっぽいけど……」
加蓮「まだ不安を抱いてるのなんてバレバレ。だって目がそう言ってるもん」
藍子「っていうことは、トップアイドルになってからも、加蓮ちゃんが立派に育っても、Pさんは加蓮ちゃんから目を離したくないってことですね!」
加蓮「……そーいうこと言うと、顔がにやけるんですけど?」
加蓮「あ、そうだ藍子」
藍子「なんですか。加蓮ちゃん」
加蓮「お誕生日、おめでとー……は、過ぎた後だし何か違うか。じゃあ……おめでとうございました?」
藍子「ふふっ。ありがとうございました」
加蓮「藍子が言うとなんだか自然に聞こえるね」
藍子「それよりは、おめでとうございました、っていう言葉が、ちょっぴり不自然なだけだと思います」
加蓮「じゃーなんて言えばいいのー」
藍子「加蓮ちゃんの言いたいように♪」
加蓮「やだ。私は、藍子がなんて言ってほしいか聞いてんのっ」
藍子「もう。加蓮ちゃんが言いたいように、って言っているのに」
藍子「何かを言ってくれるのなら、私は普通におめでとうって言ってほしいです。誕生日がすぎてしまっても……いつ言われても、覚えてくれていて、お祝いしてくれるだけで嬉しいですから♪」
藍子「それに加蓮ちゃん、誕生日の時だって言ってくれたじゃないですか」
加蓮「まーね。けど……今日ここに来たのって、一応そういうのも兼ねてるじゃん」
藍子「そうだったんですか?」
加蓮「店員さんも藍子のことお祝いしたいだろうし、何か用意してるんだろうなーっていうのに便乗」
藍子「便乗……」アハハ
加蓮「もう少しだけ、藍子の誕生日のお祝いムード?」
藍子「なるほど……?」
加蓮「ということで、おめでとうございました」
藍子「ありがとうございましたっ」
加蓮「ここのところ、どこへ行ってもずっと言われてたよね。誕生日おめでとうって。スタッフさんとか、あと番組の中でも。それはそうなんだけどね」
藍子「そうですね。いろいろな方に、お祝いをして頂けました」
加蓮「あれってさー……どう? 年末年始の挨拶もだけど、前倒しで言われると感覚が狂っちゃわない?」
藍子「本当のことを言うと……少しだけ、不思議な気分だったかも?」
加蓮「ねー」
藍子「収録に参加するアイドルである以上は、仕方のないことですから」
加蓮「アイドルっぽい言葉だ」
藍子「ふっふっふ~」
加蓮「アイドルっぽいドヤ顔だ!」
藍子「……アイドルっぽいドヤ顔って?」
加蓮「例えば藍子が初めて撮った宣材写真みたいなヤツ」
藍子「…………見たんですか?」
加蓮「元々見たことはあったよ? 最近、藍子に見習って昔の写真を眺めてたりして、印象に残ってたから」
藍子「そこは自分の写真や、自分の撮った写真を見返してください……」
加蓮「やだよ。変な顔してる加蓮ちゃんしかいないもん」
藍子「でも――」
加蓮「んー?」
藍子「……加蓮ちゃん。少しだけ、変なお話をしてもいいですか? 笑わないで、聞いてくださいね」
加蓮「……ん。いいよ。どうぞ?」
藍子「ありがとう。……いろいろな方が、私のことをお祝いしてくれて……お誕生日おめでとう、って言ってくれて。それは、やっぱり慣れようと思っても、ずっと不思議なままでした」
藍子「私の誕生日は、それよりもう少し先のことなのに」
藍子「早い時には、10日も前から言ってもらえて」
藍子「そのうち……おめでとう、って言ってもらえるのが、私ではない誰かのように聞こえてきたんです」
藍子「私に言ってもらえているのではなくて、アイドルの高森藍子っていう、私とは違う女の子への言葉」
藍子「でも――それって、私のことですよね」
藍子「アイドルの高森藍子って、私のことですよね」
加蓮「そうだね。仮面をかぶっても、演じることがあっても、それは藍子のことだよ」
藍子「はい。分かっています。……加蓮ちゃんに、教えてもらいました」
加蓮「私は何も言ってないけど――」
藍子「加蓮ちゃんの姿から、教えてもらいました」
加蓮「そっか……」
藍子「お祝いを受けているのは、私ではない誰か。でも、それは私のことなんです。だから、こう考えました」
藍子「お祝いを言ってもらえるアイドルのことを」
藍子「愛してもらえるアイドルのことを」
藍子「私も、愛してあげようって」
藍子「私も、おめでとうって言ってあげようって」
藍子「そして……その気持ちと、その言葉は、そのまま私に帰ってくるんです」
藍子「だから私、誕生日を迎えて、もう少しだけ、自分のことを好きになれました」
藍子「……ひょっとしたら、今でもまだ、アイドルには向いていないかもしれない私のことを」
藍子「もしかしたら、今だって……落ち込んだり、すごいステージを見た後に……私なんかが加蓮ちゃんの隣にはいちゃいけないんだって、思ってしまうかもしれない私のことを」
藍子「愛されているんだ、お祝いしてもらえるんだ、って、外から見つめることで……」
藍子「もう少しだけ、好きになれたのかもしれません」
藍子「……私」
藍子「もっと、私が好きになれた私を、みんなに愛してもらいたい」
藍子「もっともっと、アイドルとして、みんなにお祝いされたい」
藍子「なんて思うのは、わがままでしょうか?」
藍子「もし、それでもいいよって、あなたが言ってくれるなら」
藍子「がんばれ、って背を押してくれるのなら」
藍子「そして今日が、私に――高森藍子に、おめでとうって言ってくれる日なら」
藍子「私は、加蓮ちゃんと一緒に……私も、私へおめでとうって言ってあげたいです」
藍子「……変なお話ですよね。でも、私は――」
藍子「やっぱり、私と、アイドルとしての自分を、一緒だって分かっていても、ほんの少しだけ、分けておきたいんです」
藍子「その方が、大切な日常を、たいせつなままにしておけるって思うから――」
加蓮「……」
藍子「……」
加蓮「……ふふっ」
藍子「あっ! 笑わないでって言ったのに……! もうっ!」
加蓮「違う違う、落ち着いて? こら、叩くなっ。痛い痛いっ」
藍子「う~……!」
加蓮「嘲笑ったんじゃなくて、藍子らしいなって思っただけ! 自分のことを受け入れて、お祝いと言葉で好きになれて……それでもアイドルじゃない部分まで大事にできるなんて、すごいことじゃん」
加蓮「ほら、アイドルとしてプライベートも大事にしろって、Pさんもすごくうっさく言ってくるし」
加蓮「それが大事なことって言うなら、藍子ってすごく理想のアイドルしてるなーって思って……」
加蓮「って、そう思ったらなんかムカついてきた! 私より気高くアイドルしやがってっ」
藍子「どういう怒り方ですか、それっ!」
加蓮「べーっ!」
藍子「も~っ。……私、おかしなこと、言っていませんでしたか?」
加蓮「全然?」
藍子「よかった。……加蓮ちゃん。聞いてくれて、ありがとう」
加蓮「どう致しまして。ただ、私に言ったからには途中で足を止めるなんて許さないからね?」
藍子「……当たり前ですよ。歩くんだって決めたことは、絶対に最後まで歩ききるんですから」
加蓮「もっと欲張りなさい。暴走しそうになった時は……私がちゃんと止めてあげるから」
藍子「うんっ……」
加蓮「じゃ、今日はもうちょっとだけ一緒にお祝いしよっか。アイドルとして、みんなに愛される高森藍子ちゃんのことを」
藍子「はい! そうだ。それならもう1回かんぱいしませんか?」
加蓮「いいねー。今度は藍子が好きな物を注文しよっか♪」
藍子「……日が暮れるまでには決めますねっ」
加蓮「ついでに店員さんにも、もうプレゼントを持ってきてもらっちゃおうよ」
藍子「いいんでしょうか……? ……そうしちゃいましょうっ」
加蓮「すみませーんっ。店員さん、どーせ藍子の為に何か用意してるんでしょ。今すぐそれを持ってきなさい! 藍子の命令だよっ」
藍子「そんな言い方~っ。違うんですっ、店員さん……あ、でも、ぜんぶ違うってことではなくて――」
藍子「あの……」
藍子「――ありがとうございますっ。お祝い、しっかりと受け止めました。これからも、アイドルとして成長する高森藍子のことを、よろしくお願いしますね♪」
【おしまい】
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