マクマード「ジャスレイと縁切るか」(20)

マクマード「ジャスレイのせいでタービンズ壊滅したも同然だな……
まぁ、縁を切るだけで勘弁しておいてやるか。」パリンッ

オルガ「それで親父……
どうして俺を呼んだんですか?」

マクマード「これは……
俺自身からの命令だ。親父として、息子の鉄華団に命じることだ。」

オルガ「……?」

マクマード「JPTトラスト……ジャスレイ・ドノミコルスを始末しろ。
盃まで交わした親に牙をむく親不孝者はテイワズに必要ねえ。」

オルガ「親父……わかりました!
鉄華団総力を挙げてジャスレイの野郎をブッ潰します!」

マクマード「ああ、頼むぜ。」

オルガ「よぉしお前らぁ!親父の許可も出てんだ……
テイワズを抜けることなくジャスレイをぶっ潰せるってことだ!」

昭弘「オルガ……」

シノ「よぉしやってやろうぜ!なぁ昭弘!ユージン!」

ユージン「ったりめえだろ、あのケツアゴ野郎にはギャフンと言わせねえと
気が済まねえ!」

オルガ「やってくれるな、皆!

チャド「ああ!」

ダンテ「アネさんたちの敵……絶対に討つぜ!」

ジャスレイ「畜生……鉄華団の野郎ども……
ガンダム・フレームが三機だと?
んな理不尽な戦い……道理が通らねえだろうが!」

ジャスレイ部下「数ではこっちが勝ってます!
数の圧力で長期戦に持ち込んで……」

ジャスレイ「わかってるわんなこたぁ!
モビルスーツ隊!イオク・クジャンの到着まで持ちこたえろ!
ってかさっさと片付けろ!

……念のため親父にも通信を繋いで、助けて貰う手筈を……」

マクマード「誰だ」

ジャスレイ「俺だよ親父!」

マクマード「知らねえなぁ……同じ親を持つ義兄弟を罠に嵌めて、
親父の顔にも泥を塗るようにも仕向けて……親不孝者の屑なんてな。」

ジャスレイ「な、なんのことだよ親父……」

マクマード「お前に親父と呼ばれる筋合いなんてねえぜ、ジャスレイ。」

ジャスレイ「ちょ、ちょっと待ってくれ親父……
俺は……俺は……」

マクマード「名瀬たちにあの世で詫びてくるんだな……
それに、アリアンロッド艦隊の当主、ラスタル・エリオンと話は付けている
からクジャン公は来ねえぞ。
じゃあな。」ピッ

ジャスレイ「そんな……そんな……
ふざけやがってぇぇぇ!」ダンダンダンダン

オルガ「よう、調子はどうだ……ジャスレイ。」

ジャスレイ「鉄華団……お前らの実力はよくわかった。
ここで手打ちと行かねえか?それに……金でも詫びでも何でも入れてやる。
モビルスーツだって沢山あるからよ……
火星の王になる手伝いだってなんだってして」

オルガ「ああ?何言ってんだお前……
俺はな、お前が無様に命乞いするのを眺めたかっただけだ。
まぁ……これっぽっちも面白くなかったけどな。」

ジャスレイ「ガキが……舐めてると潰すぞ!」

オルガ「ああ?お前状況わかってんのか?
それを言えるのは俺か、お前か……どっちだ。」

ジャスレイ部下「モビルスーツ隊……殲滅されました……」

ジャスレイ「あああああああああ!?
ふざけんじゃねえぞオイ!」

オルガ「あの世で兄貴に詫びてこい。
やれ、昭弘。」

昭弘「ああ……」グアアアアアア

ジャスレイ「待っ……待て!
金でも詫びでもねえならなんなんだ!
なんでもするから許」ドォォォン」

昭弘「……スッキリしねえな……ラフタは……名瀬さんは喜んでくれたのか?」

オルガ「ああ……きっと、空の上で喜んでくれてるさ。
タービンズの残党も一番仲の良かった俺たちが見ることになるそうだ。
変な気ぃ起こしたりするんじゃねえぞ?お前ら。」

シノ「ゲッ……」

ユージン「シノ、お前手出す気だったのかよ……」

テイワズ本部―

マクマード「よくやった鉄華団。
お前らのおかげで親不孝者が消えた。
それに……名瀬もこれで浮かばれるだろうな。
タービンズの残った人員は鉄華団で面倒を見てやってくれ。
その分金でも船でも援助はしてやるからな。」

オルガ「ありがとうございます、親父!」

マクマード「礼を言いてえからこうしてんだよ、こっちはよぉ……
それと、三日月はいねえのか?」

オルガ「ミカは、今寝込んでるアジーさんの所に昭弘と一緒に行ってます。
呼び出しましょうか?」

マクマード「いや、今度でいいぜ。
バルバトスルプスレクスの感想を聞きてえって整備班がうるせえだけだからよ。」

アジーの部屋―

アジー「ラフタ……ラフタ……」グスグス

ライド「アジーさん……」

アジー「ああ……ライド。何か用かい……?」シクシクグスグス

ライド「昭弘さんと三日月さんを連れてきただけっす……」

昭弘「……ラフタの敵は討ちました……ただ、それだけしかないっす……」

三日月「船事沈めたから絶対に生きてないよ、アレ」

アジー「そうか……ラフタも浮かばれるかもね……
ありがとう、鉄華団。」

昭弘「いや、こっちもマクマードさんの命令を受けてやったことなんだ。
あまり気にしないでください。」

三日月「昭弘は一人でもぶっ潰す、とか言ってたじゃん」

昭弘「おまっ……もう担いで帰ってやんねーからな……」

三日月「ハッシュがいるから大丈夫だよ」

エーコ「あ、いたいた!昭弘!」

昭弘「ん……俺に何か?」

エーコ「アジーもだけど、アンタも一緒に来て!」

昭弘「あ!?」ズルズルズルズル

アジー「なんだってんだい……」ズルズルズルズル

三日月「……エーコって以外と力強いんだ」

エーコ「ここ!」

昭弘「病院……?」

アジー「まさか……」

???「あ、二人とも久しぶり!
って言っても、数日くらいか。でもまぁ久しぶりの内だよね!」

昭弘「あ……ああ……」

アジー「ラフ……タ……ラフタあああああああああっ!」ルイセンホウカイ

ラフタ「もー、アジーってこんなに泣くことはないでしょ。」

昭弘「ヒットマンに体を滅多撃ちにされたって……」

ラフタ「私がこの程度で死ぬと思ったわけ?
もー、昭弘ってば相変わらず筋肉馬鹿なんだから。」

昭弘「で、でも体は……」

ラフタ「そりゃ、色んな所に撃たれまくったけど、ガラス越しだったおかげで
助かっちゃったのよ。
それに当たり所も丁度良かったみたいだし。」

ラフタ「ダーリンがいなくなっちゃったんだし……
これから鉄華団でお世話になるみたいだから、よろしく!」

昭弘「ラフタ……」

アジー「よかった……本当によかった……」

エーコ「あ、三日月置いてけぼりにしてたの忘れてた」

三日月「……一人でどうやって帰ろうかな」ズリズリ

三日月「まぁ、いいか。」ピポパポ

三日月「もしもしハッシュ?アジーの部屋いるからすぐ来て、
腹減った。」

ハッシュ『三日月さん……はい!』

ナレーション(クーデリア)「その後鉄華団は、マクマード・バリストンの命令
でタービンズのになっていた仕事をするようになった。
輸送船となり、タービンズが使っていた航路を利用して。
火星の王となる道までは程遠くなってしまったが、私の火星独立運動とテイワズ
の援助で火星が独立するのには盤石な体制となっていた。」

オルガ「ユージン、なんかここ数合わなくねえか?」

ユージン「本当だ、部品足りねえぞ!」

ヤマギ「多分そっちにー……」

シノ「どっちだよー!」

三日月「ねぇオルガ。」

オルガ「ん、どうした?」

三日月「ここが俺たちの居場所なのかな。
タービンズの仕事を受け持って、火星が独立できるように頑張って……」

オルガ「んなこたわかんねえよ。
マクギリスの野郎とは縁を切ってるから俺が火星の王になることはねえ……
けどな、火星が独立して、家族にあったけえ家があるってだけで……
俺はもう充分なんだよ。」

三日月「そっか。」

昭弘「おいやめろ、離れろって……」

ラフタ「昭弘だってまんざらじゃないじゃーん」ギューッ

昭弘「ったくコイツは……」

シノ「結婚しやがってこの野郎……」

ユージン「あ、あのアジーさん。この仕事終わったら飲みにでも……」

アジー「悪いけど私は残業があるから無理。」

ユージン「……畜生」

シノ「やっぱユージンはユージンだな。」

ユージン「喧嘩売ってんのかテメェ!」

マクマード「……鉄華団とタービンズか。
いい組織じゃねえか。ちゃんとした大人がいて、血気盛んなガキども……
強いモビルスーツ……平和な家族。
いい組織を息子に出来たもんだな……
なぁ、名瀬よぉ。」


終わり

おまけ

マクギリス「鉄華団どころかセブンスターズ全域からも協力を得られないとは
……想定外どころじゃないなこれは。」

石動「准将……」

マクギリス「……やっぱ革命やめようかな」

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