【遊戯王VRAINS】島直樹「新生リンクヴレインズでデュエルだ!」 (29)


島「母ちゃん、ただいまー」

島母「おかえり直樹。夕飯まで時間あるし何かお菓子でも食べる?」

島「いや、今日はいいや」

島母「何かあったの? 珍しいわね」

島「これから自分の部屋でカードのデッキ調整をしたくてさ」

島母「ホットドッグ味のポテトチップスを見かけて買ってきたのに。残念」

島(美味しいのかそれ……? でも案外悪くなさそうだな)

島「また今度食べてみるよ」

島母「わかったわ」

島「それより母ちゃん、俺はデッキ調整に集中したいから絶対部屋入るなよ!」

島母「はいはい、気をつけるわね」

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島「さて、学校帰りにカードショップで買ったカードを見てみるとするか」

島「えっと、買ったのは確か構築済みデッキ2つだったな」

島「なになに、1つ目は『リンクが繋げる勝利への絆! 新たな決闘を体感せよ!』」

島「2つ目は『リンクが拡げる新たな絆! その可能性が勝利を導く!』」

島「どれどれ中身は……おお!」

島「ドラコネット、リンク・スパイダー ……あのプレイメーカーが使ってるサイバース族が入ってるじゃねえか!」

島「他のも汎用カードがたくさん……お、ラッキー! ライコウも入ってたのか」

島「たまには普段使ってないショップにも行ってみるもんだな。いい買い物ができたぜ!」

島「今日買ったカードにお気に入りの獣族を足して試しに新しいデッキを作ってみるか」

島「サイバース族と獣族、獣戦士族を中心にして……よし、できた!」

島「デュエルディスクにも同じデッキを登録して、VR空間でも使えるようにしとくか」

島「よし、リンクヴレインズで新しいデッキを試してみるぜ!」

島「イントゥ・ザ・ヴレインズ!」


島「来たぜ、新生リンクヴレインズ! 相変わらず人が多いな」

島「現実の姿そのままっぽいのやらモンスターみたいなのやら色々な種類のアバターがいるぜ」

島「さて、対戦相手を探すために試しにイベントエリアの辺りに移動し――」

??「そこの逞しいアバターのお兄さん、ちょっといいかしら?」

島「えっと……俺っすか?」

??「そうよ」

島(なんだ? 真っ赤なローブを着た緑のロングヘアの魔女アバターが話しかけてきたぞ)

島「お、俺なんかに何の用っすか?」

魔女「突然話しかけてごめんなさい。対戦相手を探してるって聞こえた気がしてつい……」

島(よく見たら結構かわいいアバターだな……まぁ、中の人がどうかはわからんが)

島「あ、言ってたっす。今日はデュエルしたくてログインしたんで」

魔女「ちょうどよかった。私も対戦相手がほしくて探してるところだったの」

島「本当ですか!? じゃあ早速やりましょう! スピードデュエルがいいっすか?」

魔女「私のデッキは手札の消費が激しいから、マスターデュエルでお願いできないかしら?」

島「あ、いいっすよ」

島(ふぅ、助かったぜ。スピードデュエルやったことなかったからな、俺)

魔女「それでは始めましょう。先攻・後攻の決定はランダムで構わないかしら?」

島「じゃあ俺がデュエルディスクの先攻・後攻決定スイッチ押しますね」

魔女「あら、どうやら私は後攻になったみたい」

島「おっしゃあ先攻だぜ! それじゃあ対戦よろしくお願いします!」

魔女「こちらこそ。よろしくお願いね」

島、魔女「「デュエル!」」


島(手札はドラコネット、破壊輪、バニーラ、イグザリオン・ユニバース、神獣王バルバロス)

島(よし、今回は手札事故は起きてないな!)

島「いくぜ、俺のターン!」

島「えっと……まずは手札からドラコネットを召喚!」

魔女「あら珍しいわね。サイバース族のモンスターなんて」

島「ドラコネットは召喚した時に効果を発動するモンスター!」

島「効果で、デッキか手札からレベル2以下の通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!」

島「山札からビットロンを守備表示で特殊召喚!」

島「最初からガンガン飛ばすぜ! ここからリンク召喚だ!」

島「現れろ、未来を導くサーキット!」

島「アローヘッド確認。召喚条件は通常モンスター1体」

島「俺はビットロンをリンクマーカーにセット」

島「サーキットコンバイン! リンク召喚、現れろ、リンク1、リンク・スパイダー!」

島「リンク・スパイダーの効果を発動!」

島「手札からレベル4以下の通常モンスターをリンク先に特殊召喚できる!」

島「手札からバニーラを守備表示で特殊召喚するぜ!」


島「さらにもう一回リンク召喚するぜ! 現れろ、未来を導くサーキット!」

島「アローヘッド確認。召喚条件はレベル1モンスター1体」

島「俺はバニーラをリンクマーカーにセット」

島「サーキットコンバイン! リンク召喚、現れろ、リンク1、リンクリボー!」

島「さらに!」

島「みたび現れろ、未来を導くサーキット! 召喚条件はサイバース族2体」

島「俺はドラコネットとリンクリボーの2体をリンクマーカーにセット」

島「サーキットコンバイン! リンク召喚、現れろ、リンク2、ハニーボット!」

島「これで最後だ! 現れろ、未来を導くサーキット! 召喚条件は効果モンスター2体以上」

島「俺はリンク・スパイダーとリンク2のハニーボットをリンクマーカーにセット」

島「サーキットコンバイン! リンク召喚、現れろ、リンク3、デコード・トーカー!」

島(あのデコード・トーカーを1ターン目から出せちゃうなんて……俺すげえんじゃね?)

島「カードを1枚伏せてターンエンド!」


魔女「私のターン、ドロー」

魔女「まずは速攻魔法、サイクロンで伏せカードを破壊させてもらうわ」

島「そんな! せっかく伏せた破壊輪が!」

魔女「そして魔法カード、融合徴兵を発動」

魔女「エクストラデッキの融合モンスターを見せ、融合素材モンスターを呼ぶ魔法よ」

魔女「私は砂の魔女を見せることで、山札からエンシェント・エルフを手札に加えるわ」

島「あれっ、ひょっとしてお姉さんのそのアバターって砂の魔女を再現したものなんすか?」

魔女「そうよ。結構かわいいでしょ」

島「ええ。俺もそう思うっす」

魔女「つぎに手札の岩石の巨兵とエンシェント・エルフを素材にして魔法カード、融合を発動!」

魔女「大地の守護者よ! 古代の魔術師よ! 異なる力が混ざり合い新たな命に生まれ変われ!」 

魔女「融合召喚! 現れよ、岩石の力をを操りし艶麗なる妖女、レベル6、砂の魔女!」

魔女「あなたのデコード・トーカーのリンク先に出させてもらったわ」

島「リンク先にモンスターが出たからデコード・トーカーの攻撃力が2800になるっす」


島(それにしても、わざわざ攻撃力2100、守備力1700の無能力モンスターを融合してまで出したのか)

島「確か、通常モンスター2体ならどんな組み合わせからでも出せる融合モンスターがいたような……」

AI「《始祖竜ワイアーム》デスネ。攻撃力2700、守備力2000、ドラゴン族ノ、モンスターデス」

島(わざわざアバターにするくらいだし、よっぽど砂の魔女のカードが好きなんだな、多分)

魔女「さらに魔法カード、アームズ・ホールを発動」

魔女「通常召喚の権利を失うことで、山札の一番上を墓地に送り、装備魔法1枚をサーチできる」

魔女「N・グラン・モールを墓地に送り、デッキからフュージョン・ウェポンを手札に加えるわ」

魔女「そして装備魔法、フュージョン・ウェポンを砂の魔女に装備」

魔女「レベル6以下の融合モンスターの攻撃力・守備力を1500ずつアップさせる装備魔法よ」

島「げっ、攻撃力3600、守備力3200になりやがった!」

魔女「バトルに入るわ。砂の魔女でデコード・トーカーを攻撃よ!」

島「ぐわーっ!」(LP8000→7200)

魔女「カードを1枚伏せてターンエンドよ」


島(デコード・トーカーは破壊されちまったけど相手は手札を使い切った! チャンスだぜ!)

島「俺のターン、ドロー!」

島「手札補充のカードを引いたぜ! 魔法カード、貪欲な壺を発動だ!」

島「墓地のビットロン、バニーラ、ドラコネット、スパイダー、ハニーボットの5枚をデッキに戻す」

島「そうすることでカードを2枚ドローするぜ!」

島(墓地のモンスターがリンクリボーとデコード・トーカーだけになっちまった)

島「これで俺の手札は4枚になった! いくぜ!」

島「フィールド上に味方モンスターがいない場合、こいつを特殊召喚できる!」

島「リンクスレイヤーを守備表示で特殊召喚!」

島「リンクスレイヤーは、手札を2枚まで捨てることで同じ数の魔法・罠カードを破壊できる!」

島「俺は手札のイグザリオン・ユニバースと神獣王バルバロスを捨てるぜ!」

島「そうすることでフュージョン・ウェポンと伏せカードを破壊だ!」

魔女「リンクスレイヤーの効果発動にチェーンして、破壊されようとしている伏せカードを発動!」

魔女「罠カード、岩投げアタック! デッキから岩石族1体を墓地に送り、相手ライフに500ダメージを与える!」

魔女「私は自分のデッキから岩石の番兵を墓地へ送り、相手ライフに500ポイントのダメージを与えるわ」

島「ぐえっ」(LP7200→6700)

魔女「フュージョン・ウェポンは破壊されちゃったけど、伏せ除去の方は無駄になっちゃったわね」

島「ぐぬぬ……モンスター1体を裏側守備表示でセットしてターンエンド!」

島(俺も手札を使い切っちまったぜ……トホホ)


魔女「私のターン、ドロー」

魔女「墓地にある岩石の番兵の能力を発動。味方モンスターが岩石族のみの場合、墓地から特殊召喚できるわ」

島「えっ? フィールドに岩石族なんていないっすよ?」

魔女「ふふふ、砂の魔女の種族をよくご覧なさい?」

島「どれどれ、【岩石族・融合】……ええっ!? どう見ても魔法使い族ですよそいつ!」

魔女「甘いわ。ハンバーガーが戦士族だったりトカゲ戦士が何故か獣族だったりするのがこのカードゲームよ」

島「イラストで判断しちゃダメってことか……」

魔女「そうよ。さらに伝説の柔術家を手札から通常召喚するわ」

島「えっ、守備表示の時だけ能力を使えるモンスターなのに攻撃表示?」

魔女「ふふっ、岩石の番兵も伝説の柔術家もどっちもレベル3なのよね」

島「同じレベルのモンスターが2体……あっ!」

魔女「そう、エクシーズ召喚よ!」


魔女「レベル3の岩石の番兵と伝説の柔術家をオーバーレイ!」

魔女「2体の岩石族モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!」

魔女「エクシーズ召喚! 現れよ、ランク3、ゴルゴニック・ガーディアン!」

魔女「バトルよ。ゴルゴニック・ガーディアンで裏守備モンスターを攻撃!」

島(よし、かかった!)

島「リバース効果モンスター、ライトロード・ハンター ライコウ!」

島「守備力100のライコウは戦闘破壊されるけど、その後でリバース効果を発動できる!」

島「ライコウの効果を発動、まずはフィールド上のカード1枚を破壊できるぜ!」

島(砂の魔女を破壊すれば攻撃を止められるけど、効果が厄介な方を破壊しておこう)

島「ゴルゴニック・ガーディアンを破壊するぜ!」

魔女「くっ……!」

島「さらにライコウのもう1つの効果で、自分のデッキの上から3枚を墓地へ送る!」

島「墓地に送られる3枚は――」


「強欲で謙虚な壺」「野性解放」「ライトロード・ハンター ライコウ」



島(……いまいち。《森の番人グリーン・バブーン》でも墓地に行ってくれればよかったのに)

魔女「私のバトルフェイズはまだ終わってないわ。砂の魔女でプレイヤーに直接攻撃!」

島「うわーっ!」(LP6700→4600)

魔女「でも手札がないから何も伏せられないわ。ターンエンドよ」


島「俺のターン、なんか来い! ドロー!」

島「来た! 魔法カード、死者蘇生を発動!」

島「自分の墓地から神獣王バルバロスを特殊召喚するぜ!」

魔女「くっ、このタイミングで攻撃力3000のモンスターが……!」

島「バトルだ! バルバロスで砂の魔女を攻撃!」

魔女「きゃあーっ!」(LP8000→7100)

島「これで相手のフィールドは完全にがら空きになったぜ! ターンエンド!」


魔女「私のターン、ドロー」

魔女「モンスター1体を裏側守備表示でセットするわ」

島(何のモンスターだろ? やっぱりリバース効果モンスターか?)

魔女「手札も伏せカードもないから他に何もできないわ。ターンエンドよ」


島「俺のターン、ドロー!」

島「今引いた攻撃力2000のライドロンを通常召喚するぜ!」

島(確か岩石族って守備力2000とかが多いんだっけ? バルバロスから攻撃してみるか)

島「バトルだ! バルバロスで裏守備モンスターを攻撃!」

魔女「リバース効果モンスター、メタモルポット! 互いの手札は5枚になるわ!」

島(お、ラッキー! 今ので強力な罠カードを引いたぜ!)

島「俺のバトルフェイズはまだ終わってないぜ! ライドロンで直接攻撃!」

魔女「嫌あーっ!」(LP7100→5100)

島「カードを2枚伏せてターンエンドだぜ!」

一旦ここまで

よく見たらゴルゴニック・ガーディアンの効果でリンクスレイヤーを破壊するシーンが抜けちゃってますね
後で訂正します

島くん...今日の放送で負けるんじゃないぞ


魔女「レベル3の岩石の番兵と伝説の柔術家をオーバーレイ!」

魔女「2体の岩石族モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!」

魔女「エクシーズ召喚! 現れよ、ランク3、ゴルゴニック・ガーディアン!」

魔女「エクシーズ素材にした岩石の番兵を墓地へ送りゴルゴニックの効果を発動」

魔女「リンクスレイヤーの攻撃力を0にし、さらに能力を無効にするわ」

島「え? なんで守備表示のリンクスレイヤーの攻撃力を下げるんすか?」

魔女「こういうことよ。ゴルゴニック・ガーディアンの2番目の能力を発動」

魔女「攻撃力0の相手モンスター1体を破壊する。リンクスレイヤーを破壊よ」

島「や、やべえ!」

魔女「バトルに入るわ。ゴルゴニック・ガーディアンで裏守備モンスターを攻撃!」

島(なんてな! よし、かかった!)

島「リバース効果モンスター、ライトロード・ハンター ライコウ!」

島「守備力100のライコウは戦闘破壊されるけど、その後でリバース効果を発動できる!」

島「ライコウの効果! まずはフィールド上のカード1枚を破壊!」

島(砂の魔女を破壊すれば攻撃を止められるけど、効果が厄介な方を破壊しておこう)

島「ゴルゴニック・ガーディアンを破壊する!」

魔女「くっ……!」

島「さらにライコウのもう1つの効果で、自分のデッキの上から3枚を墓地へ送る!」

島「墓地に送られる3枚は――」

遅くなりましたが続きを投下します
>>17
サブタイトルの時点で勝てる見込みは微塵もなかった
それにしても想像をはるかに上回る盛大な負けっぷりでしたけど


魔女「私のターン、ドロー」

魔女「まずはその危なそうな伏せカードを破壊させてもらうわ」

魔女「魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動。相手の魔法・罠カードをすべて破壊!」

島「そうはさせません! カウンター罠、魔宮の賄賂を発動!」

島「ハーピィの羽根帚の発動を無効にし、その後相手に1枚ドローさせます」

島(相手の手札は6枚もあるけど、さすがにもう伏せ除去は握ってない、よな?)

魔女「あら、今のでいいカードを引いたわ。速攻魔法、コズミック・サイクロンを発動」

魔女「1000ライフポイントを払い、あなたの伏せカードを除外させてもらうわ」(LP5100→4100)

島「い、今のドローで伏せ除去を引き込んだんすか……」

島「さっきのは聖なるバリア -ミラーフォース-だったのね。発動されなくてよかったわ」

魔女「つぎに融合呪印生物-地を通常召喚よ」

魔女「そして味方モンスターが岩石族だけだから、岩石の番兵を墓地から特殊召喚するわ」

島「レベル3のモンスターが2体いるということは……!」


魔女「残念ながら今回は違うわよ」

島「じゃあ何をするんすか?」

魔女「こうよ。融合呪印生物-地の能力を発動。自身と岩石の番兵を墓地へ送るわ」

魔女「そうすることで、それらを融合素材とする地属性の融合モンスター1体を出せる!」

魔女「融合呪印生物を《召喚師アレイスター》の代わりとし、召喚獣メガラニカを特殊召喚!」

島(や、やべえ! 俺のバルバロスと同じ攻撃力3000のモンスターが出てきやがった!)

魔女「さらに魔法カード、貪欲な壺を発動!」

魔女「グラン・モール、伝説の柔術家、ゴルゴニック・ガーディアン、メタモルポッド、融合呪印生物」

魔女「この5体を墓地からデッキに戻して2枚ドロー!」

魔女「最後に通常魔法、テラ・フォーミングを発動! 山札からフィールド魔法を1枚手札に加える!」

魔女「トラミッド・キングゴレムを手札に加え、そのままそのカードを発動するわ」

魔女「能力でフィールド上の岩石族モンスター全員の攻撃力を500上昇よ!」

島(さっきのモンスターが強化された……! 攻撃力3500ってやばくねえ!?)

魔女「バトルに入るわ! 召喚獣メガラニカで神獣王バルバロスを攻撃するわ!」

島「うっ……!」(LP4600→4100)

魔女「カードを1枚伏せてターンエンドよ」


島(お互いライフポイントは4100だけど、相手の場には攻撃力3500のモンスターが1体)

島(俺の場には攻撃力2000のライドロンが1体いるだけ、どうする……?)

島「俺のターン。いいカード来い! ドロー!」

島「おっ?」

魔女「え?」

島(なになに、このカードがリンク素材として墓地へ送られた場合……なるほど)

島(よし! これを使えばあの融合モンスターを倒せるかもしれねえ!)

島「まずはウィジェット・キッドを通常召喚!」

島「効果で、手札からサイバース族モンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!」

島「ウィジェットの効果で手札からRAMクラウダーを特殊召喚!」

島「RAMクラウダーの能力を発動! 味方1体を犠牲にして、サイバース族1体を蘇生できる!」

島「RAMクラウダー自身をリリースし、俺の墓地からデコード・トーカーを――」

魔女「させない。私はモンスターカード、屋敷わらしを手札から捨てて能力を発動するわ」

島「げっ、手札誘発モンスター!」

魔女「墓地からモンスターを特殊召喚するRAMクラウダーの効果を無効にするわ」

島「RAMクラウダーが無駄死にしてしまった……だが俺は諦めないぜ!」


島「フィールド上に同じ種族の味方モンスターが2体以上いる場合、こいつを特殊召喚できる!」

島「サイバース・ホワイトハットを攻撃表示で特殊召喚!」

島「そして現れろ、未来を導くサーキット! 召喚条件はサイバース族2体」

島「俺はライドロンとサイバース・ホワイトハットの2体をリンクマーカーにセット」

島「サーキットコンバイン! リンク召喚、現れろ、リンク2、ハニーボット!」

島「墓地に送られたサイバース・ホワイトハットの効果を発動!」

島「このモンスターがリンク素材にされた時、すべての相手モンスターの攻撃力を1000ダウン!」

魔女「メガラニカの攻撃力が……!」

島「ここからがクライマックス! 現れよ、勇者なる俺様のサーキット!」

島「アローヘッド確認。召喚条件は効果モンスター2体以上」

島「俺はウィジェット・キッドとリンク2のハニーボットをリンクマーカーにセット」

島「サーキットコンバイン! リンク召喚、現れろ、リンク3、トランスコード・トーカー!」


島「トランスコード・トーカーの効果を発動!」

島「リンク3以下のサイバース族1体を、このモンスターのリンク先に蘇生できる!」

島「墓地からデコード・トーカーを特殊召喚するぜ!」

島「デコード・トーカーの効果! リンク先にモンスターがいるので攻撃力2800!」

島「さらにトランスコードのもう一つの効果! リンク先と自分自身の攻撃力を500上昇させる!」

魔女「攻撃力3300と2800の大型モンスターが一気に2体も……!」

島「これにて我が勝利ゆるぎな~し。勝率マックス!」

島「バトルだ! 攻撃力3300のデコード・トーカーで攻撃力2500のメガラニカを攻撃!」

島「さらに戦闘開始時に速攻魔法、禁じられた聖槍をメガラニカを対象として発動!」

島「対象モンスターは攻撃力が800下がり、他の魔法・罠カードの効果を受けなくなる!」

魔女「トラミッド・キングゴレムによる攻撃力上昇が打ち消された……!」

島「攻撃力3300のデコード・トーカーで攻撃力1200のメガラニカを破壊!」

魔女「くっ、マズい……!」(LP4100→2000)

島(相手のライフは残り2000! 次の攻撃が通れば俺の勝ちだ!)

島「いくぜ! トランスコード・トーカーでトドメだ!」


魔女「罠カード発動! 死魂融合!」

魔女「墓地のモンスターを裏向きで除外し、それらを素材として融合召喚を行うカードよ!」

魔女「通常モンスターである岩石の巨兵とエンシェント・エルフを素材にして墓地融合!」

魔女「無垢なる者たちよ! 今一つとなって混ざり合い、戦場に蘇れ!」

魔女「融合召喚! 現れよ、あらゆる力に揺らがぬ不屈の龍、レベル9、始祖竜ワイアーム!」

魔女「あなたのトランスコード・トーカーのリンク先に守備表示で出させてもらったわ」

島「でも守備力2000なら攻撃力2800のトランスコード・トーカーの敵じゃないぜ!」

島「トランスコード・トーカーで始祖竜ワイアームを戦闘破壊だ!」

魔女「無駄よ」

島「あれっ? ワイアームが破壊されていない……?」

魔女「ワイアームは通常モンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されないのよ」

島「なるほど……(やべえ! 戦闘破壊耐性を持つモンスターへの対処方法がねえ!)」

島「手札を使い切ってしまった……ターンエンドです」


魔女「私のターン、ドロー」

魔女「手札と墓地の地属性モンスターを合計3体除外することで、この子を特殊召喚できるわ」

魔女「墓地の砂の魔女、屋敷わらし、召喚獣メガラニカを除外」

魔女「そして手札からブロックドラゴンを特殊召喚よ!」

島(いきなり攻撃力2500の最上級モンスターが出てきた!?)

魔女「岩石族だからトラミッド・キングゴレムの能力で攻撃力は500上昇するわ」

魔女「さらに手札からジェムレシスを通常召喚」

魔女「効果で、名前にジェムナイトとあるモンスター1体を手札に加えられる」

魔女「山札からジェムナイト・ラピスを手札に加えるわ」

魔女「ジェムレシスも岩石族だから攻撃力が500上昇して2200よ!」

魔女「ワイアームの表示形式を攻撃表示に変更して、バトルに入るわ」

魔女「まずは攻撃力3000のブロックドラゴンでトランスコード・トーカーを攻撃よ」

島「ト、トランスコード・トーカーがやられた!」(LP4100→3900)


魔女「トランスコードがいなくなったことでデコード・トーカーの攻撃力は元に戻るわ」

島「デコード・トーカーの攻撃力が2300に……」

魔女「攻撃力2700のワイアームでデコード・トーカーを攻撃」

島「お、俺のモンスターが全滅しちまった!」(LP3900→3500)

魔女「そしてジェムレシスでプレイヤーに直接攻撃!」

島「ぎゃーっ!」(LP3500→1300)

島「でもライフはまだ残ってる! 次の俺のターンに一発逆転のカードを引いてやるぜ!」

島「お楽しみはこの先だぁ~!」

魔女「張り切ってるところ悪いけど、残念ながら次のあなたのターンはもう回ってこないわ」

島「え?」

魔女「手札から速攻魔法、マグネット・リバースを発動」

魔女「通常召喚できないタイプの機械族か岩石族1体を蘇生、あるいは除外から帰還させるわ」

魔女「私は除外されている砂の魔女を特殊召喚するわ」

島「へっ? そんなっ……!」

魔女「これであなたのライフを削りきれるようになったわ。砂の魔女で直接攻撃、トドメよ!」

島「のわぁー!」(LP1300→0)


島(サイバース族を使ったのに負けちまった……超かっこ悪いじゃん)

魔女「フリー大戦ありがとう。楽しかったわ」

島「た、楽しかったっすか?」

魔女「ええ。一進一退の攻防って感じがしてハラハラしたわ」

島「それにしても、最後に砂の魔女が復活したのにはビックリしたっす……」

魔女「私もあんまりキレイに除外からの帰還が決まって自分でもビックリしちゃったわ」

島「ハハハ……」

魔女「じゃあそろそろ夕飯食べなきゃいけないし、ログアウトするわね」

島「あ、俺もそうします」

魔女「じゃあまたどこかで会ったらその時もまた対戦しましょうね」

島「今度は負けませんよ」

魔女「それじゃ、ログアウト――」

島「あ、そういえば自己紹介とか忘れてましたけど、俺ブレイヴ・マックスって言います」

魔女「――え」シュンッ

島「結局お姉さんのアバター名は聞けなかったな。まあいいか」

島「じゃあ俺もログアウトするぜ。また今度だれか他の人とデュエルしたいな~」シュンッ



数日後、ゴーストガールとのデュエルで完膚なきまでに叩きのめされることをこの時の彼はまだ知らない――



おわり

趣味全開で書いたせいで島くん要素がほとんどない内容になっちゃいました
今度書く機会があればバブーンとかスクラップ・コングとかをきちんと使わせてあげたいです

依頼出してきます

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