撫子「・・・へー」(電話中)
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撫子「この前、近所のスーパーでワケギの大安売りしてて」
撫子「それが一瞬、ワキゲの大安売りに見えた・・・って」
撫子「ワキゲの大安売りって何そのパワーワード」
櫻子(パワーワード?)
櫻子(パワーワードって何だ?)
撫子「うん、うん・・・。じゃ、また」
櫻子「ねーねー、姉ちゃん」
撫子「ん?何櫻子」
櫻子「今言ってた、パワーワードって何?」
撫子「パワーワード?パワーワードっていうのは・・・」
撫子「・・・」
撫子「うーん、説明しろと言われれたら、何ていうか、こう・・・」
櫻子「なーんだ、姉ちゃんもよく知らないのか」
撫子「うるさい。ほら櫻子、宿題は済んだの?」
櫻子「ちぇーっ、都合悪くなるとすーぐ宿題宿題って」
撫子「いいから早くやりなさい」
櫻子「はーいはいっと」
(次の日の通学路)
櫻子「なー向日葵、向日葵はパワーワードって知ってる?」
向日葵「パワーワード?ええ、聞いた事はありますけど」
櫻子「じゃあそれってどんなの?」
向日葵「ええそれは・・・」
向日葵「・・・」
向日葵「えーと、説明するのが難しいですわね、ダジャレ?とかとは何か違いますし・・・」
櫻子「じゃあ、例えばどういうのがパワーワードなの?」
向日葵「例えば?そうね」
向日葵「・・・」
向日葵「例えを上げるというのも難しいですわね、何ていうのかこう、思わず口に出てしまったとか、その場の空気とか・・・」
櫻子「もー、向日葵ぜんぜん役に立たないじゃん」
向日葵「悪かったですわね」
向日葵「だいたい、何でそんな事に興味を持ったんですの」
櫻子「ん?昨日、姉ちゃんが電話で話してたから」
向日葵「撫子さんが?撫子さんが何て言ってましたの?」
櫻子「んーと、何だかワキ毛が大安売りしてたって」
向日葵「どういう状況なんですのそれ」
櫻子「そんでさ、姉ちゃんが何そのパワーワードって言ってた」
向日葵「確かにパワーのあるワードですわ」
櫻子「パワーのあるワード?それってどういう事?」
向日葵「ええ、こう、何となくパワーを感じる言葉ですわ」
向日葵「言葉で説明するのは難しいですけど、感覚的な、抽象的なものですわね」
櫻子「うーん、難しすぎてわからん」
向日葵「ま、頭で理解するのは難しいかも知れませんわね。特に櫻子だと」
櫻子「むっ」
櫻子「・・・あ、今一つパワーワードを思いついた」
向日葵「どんなですの?」
櫻子「向日葵はバカっぱい!」
向日葵「何ですのそれ」
櫻子「向日葵はバカみたいにデカいおっぱいしてるから」
向日葵「それはただの嫌がらせじゃありませんの。まったく、あなたは人が気にしてる事をそうやって・・・」
櫻子「向日葵はバカっぱいってパワーワード。ぷぷっ」
向日葵「くっ・・・!」
向日葵「・・・櫻子は頭が悪いというパワーワード」
櫻子「なっ、うっ、うっせー!それのどこがパワーワードだ!」
向日葵「櫻子が言い出したんですのよ?」
櫻子「ぐ、ぐぬぬ・・・」
櫻子「あー腹立つ!向日葵、お前なんか大っキライだからな」
向日葵「はいはい、私も大キライですわ」
櫻子「わ、私の嫌いはお前のよりももっとだからな!」
向日葵「そう。私はもっともーっと嫌いですわ」
櫻子「あっ、ちっくしょームカつく!バーカバーカ、向日葵のバーカ!」
櫻子「くっそー、こうなったら・・・」
櫻子「ものすごいパワーワードを考えて、絶対お前をギャフンと言わせてやる!」
向日葵「何かあったとしもギャフンなんて言わないですわよ」
―――
――
―
(教室)
あかり「え?」
ちなつ「パワーワード?」
櫻子「そう!あかりちゃんにちなつちゃん、何かいいパワーワード知らない?出来れば向日葵がギャフンと言うようなやつ!」
向日葵「考えると言っておきながら人に聞いてるんじゃありませんわ」
あかり「あ、あかり知らなくて・・・ごめんね?」
ちなつ「私もよく知らないなー・・・櫻子ちゃん、パワーワードって例えばどんなの?」
櫻子「例えば?えーと、ワキ毛が大安売りとか」
あかり「い、一体どういう事?」
ちなつ「わ、ワキ毛・・・?」
櫻子「こういう感じのやつ!」
あかり「例えがぜんぜん意味不明だよ!?」
ちなつ「も、もっとわかりやすいのはないの?」
櫻子「わかりやすいの?んじゃ向日葵はバカっぱいとかグサッとくるようなやつ」
向日葵「だから、それは違うとさっきも・・・」
ちなつ「んーと、それなら」
ちなつ「あかりちゃんは影が薄いとか・・・」
あかり「ちなつちゃん、それただの悪口だよね!?」
ちなつ「え?グサッとくる言葉でしょ?」
あかり「ものすごく来たけど!」
櫻子「うーん、そういうのとは違うんだよなー」
ちなつ「そうなの?うーん、難しいね」
櫻子「でしょー?そんで私にはわかんないだろーって向日葵がバカにしてきてさー」
ちなつ「あっ、じゃあ京子センパイに聞いてみたら?」
櫻子「え?歳納センパイに?」
ちなつ「京子センパイは、こういうの詳しそうだし。ねーあかりちゃん?」
あかり「う、うん・・・」
櫻子「そっかー!じゃあ、放課後ごらく部にお邪魔するから宜しくー!」
向日葵「櫻子、あなた生徒会はどうするんですの」
櫻子「ちょっと遅れるって先輩達に言っといて!」
―――
――
―
(放課後、ごらく部)
櫻子「・・・そういうわけで、歳納センパイ!」
京子「ん?」
櫻子「私に、パワーワードとは何かを教えてください!」
櫻子「向日葵のヤツを、ギャフンと言わせてやりたいんです!」
京子「そーかそーか。そーいう事ならこの私に任しんしゃい!」
結衣「大室さん、本当に相談相手がコイツでいいの?」
ちなつ「京子センパイはこういう事に妙に詳しかったりするじゃありませんか」
あかり「うん、まぁ・・・」
京子「そう!私は確かに詳しい。なぜなら・・・」
京子「パワーワードを、世界で最初に言ったのはこの私なのだー!」
櫻子「う、うおーー!マジで?スッゲー!」
結衣「きょ、京子。大室さんが本気にしてるじゃないか」
ちなつ「あの櫻子ちゃん、多分それ冗談だから・・・」
あかり「きょ、京子ちゃん、ちゃんと相談に乗ってあげてね?」
京子「では!私がわかりやすく解説してあげよう。パワーワードとは!」
櫻子「とは!」
京子「・・・パワーワードとは!」
櫻子「とは?」
京子「・・・」
京子「・・・ねえ結衣」
結衣「何だ」
京子「パワーワードって何?」
結衣「私に聞くなよ」
結衣「お前、詳しいんじゃないのかよ」
京子「い、いやー何となくわかってるつもりなんだけど、いざ説明しろとなると・・・」
櫻子「歳納センパイ、パワーワードとは?」
ちなつ「もう、頼りになりませんね。櫻子ちゃん、聞くだけ無駄よ」
あかり「ち、ちなつちゃんが勧めたんだよね・・・?」
京子「と、とにかく!普段だと思いもつかない、インパクト大の言葉!」
京子「さくっちゃん、それがパワーワードだー!」
櫻子「お、おー!」
結衣「勢いで押し切ろうとするなよ」
京子「・・・ねえ結衣、これで合ってる?」
結衣「だから何で私に聞くんだ」
あかり「櫻子ちゃん、どう?わかった?」
櫻子「うん!何となく、わかったような!」
ちなつ「何だか、勢いで誤魔化されただけのような気がするけど」
櫻子「歳納センパイ、ありがとうございます!よくわかりましたー!」
京子「なーに、いいって事よー」
結衣「お、大室さん、京子の説明で本当にわかった?」
ちなつ「ま、櫻子ちゃんが納得してるならいっか」
あかり「櫻子ちゃんすごーい!あかりは全然わかんなかったよー」
―――
――
―
櫻子「よーし、パワーワードって何かわかった!・・・ような気がする!」
櫻子「さーて、これで向日葵をギャフンと言わせられ・・・って」
櫻子「あれ?実際に何て言えばいいんだ?」
櫻子「普段だと思いつかない、インパクト大の言葉・・・?」
櫻子「向日葵は、おっぱいお化けー!」
櫻子「って、これじゃいつもと同じじゃん」
櫻子「うーん、普段だと、思いつかない・・・?」
櫻子「・・・あっ、そうか!」
櫻子「これだぁ!」
(帰り道)
櫻子「ふっふーん」
向日葵「何ですの櫻子、ニヤニヤして」
櫻子「驚くなよ、私はパワ-ワードをマスターした!」
向日葵「またその話ですの」
櫻子「今朝は、よくもバカにしてくれたな!私の成長っぷりに驚け!そんでおっぱい削げ!」
向日葵「頭はたきますわよ」
櫻子「じゃあ、今からこれがパワーワードだってのをお前に披露してやる!」
向日葵「はいはい、どーせまたおっぱいがどうとか下らない・・・」
櫻子「・・・向日葵」
向日葵「何ですの」
「お前のこと、大好きだ!」
終わり
向日葵「・・・///」
櫻子「は、はぁ?何赤くなってんの?い、いや違げーし!向日葵のバーカバーカ!」
本当に終わり
以上です
読んでくれた方ありがとうございました
依頼出してきます
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