天使「貴女に力を授けます」(10)
女「………」
天使「あら、反応がありませんねぇ」
女「えっと、頭が混乱してて…」
天使「天使です」ニコ
女「…天使ですね、羽ありますし」
天使「はい、そして貴女に天使の力を授けます」
女「意味が分かりません」
女「どうして私に力を与えるんですか?」
天使「それは、まぁ…貴女が選ばれた者だからです」
女「そういう厨二っぽい設定は結構です」
天使「ぶっちゃけ気まぐれです、誰でも良かったんです」
女「本音が酷い!そんな適当に力を与えていいんですか」
天使「いいんです、だって私は天使ですから」
女「無茶苦茶過ぎます…」
天使「貴女がどんな風に天使の力を使うのか、楽しみですねぇ」
女(これは夢、だって天使なんて見えるはずないんだから)
女(こんな馬鹿みたいな夢見るなんて…疲れてるのかな私)
天使「一つだけ忠告しておきます」
女「何ですか?」
天使「どうか壊れないで下さいね」
女「えっ…?」
ーーー
ーー
ー
女「んっ…んんー」バサ
女「ふぁぁ…私の部屋だ…」
女「変な夢だったなぁ」
女母「遅刻するわよー、女!」ガチャ
女「ノックしてから入ってよ、お母さん」
女母「してなかったかしら?」
女「してません」
.........
...
女母「それより早くご飯食べちゃいなさい」
女「はーい」
キィィィン
女「っ…?!」
女母「どうしたの?頭痛いの?!」
女「お母さん…朝ごはん目玉焼きトースト?」
女母「え、えぇ…良く分かったわね」
女(何だろ、今の感じ)
ーーー
ーー
ー
通学路
女友「おはー、女!」
女「おはよー」
女友「何かちょっと元気ない感じ?」
女「ちょっと変な感じ」
女友「変とはなんぞや?」
女「歩きながら話すよ」
女友「天使の夢って、女メルヘン過ぎ」クス
女「私も、びっくりしたよ」
女友「それで、変な感じっていうのは?」
女「えっとね、それは…」
キィィィン
女(あっ、また…!)
女「………」グイ
女友「ひゃっ…?!」
ビュン
女友「あ、あぶな…女が引っ張ってくれなかったら轢かれるとこだった」
女「大丈夫?」
女友「うん、良く分かったね…私、車が来てること気付かなかったよ」
女(また、イメージが流れてきた…何だろうこれ)
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