百合子「音責め」 (20)

アイマス(ミリオンライブ)より、七尾百合子と望月杏奈のSSです
濃い百合要素と若干の地の文が含まれます

5分おきくらいに書き溜め投下するだけなので割とあっさり終わるかと思います


音責めでggったら出てくるような恐ろしいやつじゃなく、あくまで超平和で健全なSSです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1519860581

「あれ…杏奈ちゃん、それ何?」

それは、この後私の家に遊びに来ることになっている杏奈ちゃんの帰りを待っていた時のこと。
もうすぐ戻ってくるであろう杏奈ちゃんの帰りを待ちつつ寛いでいたら、杏奈ちゃんが見たことのない機械を持って戻ってきたのでそう問いかけたんだけど…
それに対して杏奈ちゃんは少し困ったような表情を浮かべつつも話し始めた。

「…ここに来る途中で、亜美ちゃんに渡されたんだけど…何なのかは…」
「…亜美ちゃんが持ってたってだけで不安になるんだけど…説明書とかないの?」

双海亜美。事務所内ではイタズラ好きとして有名な姉妹の妹で、時折私達もその標的になることがある。
最近は腕を上げたのか回避しようとしても出来なくて、ちょっと警戒してしまう…けど。

「説明書は無いけど、ネットで調べたら…出てきた」
「ホント?ちょっと見せて」

杏奈ちゃんから差し出されたスマホの画面を覗いてみる。

「えっと…色々な音を出す機械?どういうこと…?」
「それは分からないけど…使ってみる?音だけなら別に何も無いと思うし…」

その提案を聞いて少し悩むも、続く「音を聞くだけなら何も問題はない」という旨の発言を受けて決意を固める。
流石に音だけでどうこうなるってことは無いと思うし…ね。

「…そうだね。どうやって使うの?」
「えっと…イヤホンかヘッドフォンを刺して、そこから音が出るみたい。制御はいっぱいあるボタン、かな」
「ほんといっぱいボタンあるね…とりあえずイヤホンなら持ってるから、これ使って」

手渡したイヤホンを杏奈ちゃんが機械に刺し、イヤホンの刺さった機械を受け取る。
耳にイヤホンを装着して、機械の側面に付いていた電源らしきレバーをスライドすると…ピー、という電子音が鳴り響いた。

「ピーって言ったけど…起動できたのかな」
「多分。鳴らすのは多分そこ」
「わかった」

再度覚悟を決めて、適当な再生ボタンをポチ。


「うひゃあっ!?」
「百合子、さん…?」

ーー自分でもびっくりするくらい恥ずかしい声が出てしまったけど、この音は…

「な、なんか耳を引っかかれてるみたいな…杏奈ちゃん、耳に何か突っ込んだりしてないよね…?」
「し、してない…よ…?イヤホン以外は何も入ってないし…」

話をしている間にも耳元でガサガサ、ガサガサと。
そう、まるで…耳掻きをされているみたいな。

「杏奈ちゃんもちょっと聞いてみて」
「うん…」

一旦再生を止めてイヤホンを手渡す。
杏奈ちゃんがイヤホンを耳に装着したのを確認して、再度ボタンを押す。

「ひゃっ…なに、これ…っ」

ーー再生が始まった瞬間に杏奈ちゃんが悶え始めた。多分耳元を襲うこそばゆい感覚と戦っているんだろう。
顔を赤くして悶えてる杏奈ちゃんも可愛いな……いけないいけない、早く止めなきゃ。

「…っはぁ……百合子さんの、言う通り…なんかヘンな感じ…」
「他の音だとどんな感じなのかな」

杏奈ちゃんからイヤホンを受け取り装着。
今度はその右隣のボタンを、ポチっと…

「こ、これは…?」

今度は耳元に水音が響き渡る。
液体を軽く混ぜてるか塗ってるみたいな音…なんだけど、若干粘性があるのか、ぴちゃぴちゃって音。
洗剤とかシャンプーが思い浮かんだけど、よくよく聞いてみると違うような…

「うーん…何の音なのか分からないや」
「ちょっと…貸してみて…?」

杏奈ちゃんの言葉を聞いて、イヤホンを手渡す。
そして再生ボタンを押してみると…

「うーん…これ、あれかも」
「あれ?」
「多分、マッサージに使うやつ…。この前一回だけ塗ってもらったんだけど…そんな、感じの音」

多分マッサージオイルのことだろう。実際に使ったことはないけれど、存在は知っている。
なるほど、と頷きながら改めて聞いてみる。
耳元で程良い感じに鳴り響いて…正直、クセになりそう…

「百合子さん…顔が、こう…お見せ出来ない感じに…」
「…はっ!」

杏奈ちゃんの声で意識を取り戻す。危なかった…
踏み込んではいけない領域に踏み込んでしまったみたいな感覚だけど、気にしないようにしなきゃ…

「そ、それで…何が出来るのかは分かったけど、結局どう使うのかな」
「亜美ちゃんが持ってたやつだし、多分イタズラ…」
「え、でも…音で?」
「うーん…雰囲気は出るけど…」

何やら考え込むような仕草を見せる杏奈ちゃん。
数秒して思いついたのか、ソファーに座りながらも私の左隣に近付いてきて…

「百合子さん…頭、こっち置いて」
「こっち…って、杏奈ちゃんの膝?」
「うん…膝枕」

…膝枕…

…膝枕!?

(膝枕ってあれだよね頻繁にお互いの家に行くようになった恋人同士でちょっといい感じの雰囲気になった時に耳掻き棒持って「ほら、おいで…?」ってやるやつでそのあと息が掛かってくすぐったいとかそういうやつだよね!?それでしてる側がちょっと調子乗っちゃって息吹きかけまくったり耳の中ほじくり回したりして恋人のこと…恋人?恋人同士ですることってことは杏奈ちゃんは私をそういう関係になることを求めて!?…いや無い無いだって杏奈ちゃんとは同僚で友達で大切な人で…あれ?これもう恋人でいいんじゃないの?だって好き同士なら恋人だよねそうだよね女同士だからって気にすること無いよねいやそうじゃないでしょ!第一杏奈ちゃんが私の事好きかなんて分からないじゃない落ち着くのよLilyknight!こういう時は深呼吸して…すぅ~、すぅ~…っはぁ、吐き出すの忘れてたぁぁぁ)

「百合子、さん…?私なら大丈夫…」
「ししし失礼します杏奈ちゃん!」
「う、うん…」

思考を放棄して膝の上に頭を預けると、やわらかい感覚が体に伝わってきた。

太ももがやわらかいなとか、色々なセリフが頭の中を駆け巡るけど…

…これめちゃくちゃ恥ずかしい…しかも杏奈ちゃんが聖母みたいな笑み浮かべてこっち見てるし…

「気持ち、いい…?」
「最高だよ杏奈ちゃん…まるで天国にいるみたい…」
「大袈裟だよ…ふふっ」

笑みを零しながらも頭をぽん、ぽんってしてくれて…

「落ち着いた?」
「うん…」

私が落ち着いたのを見計らって、機械に繋がれたイヤホンを耳に刺してくる。
意味が分からず杏奈ちゃんの方を見上げると、表情で察したのか特に驚いた顔もせず話し始めた。

「これ、すごくリアルだから…感覚だけでも味わえるかな、って」
「えぇと、それはどういう…」
「百合子さんは、そのまま寝てていいから」
「…うん」

杏奈ちゃんが機械を操作すると、かりかり、かりかり…と音がし始めた。さっき聞いてた耳掻きの音。
太ももに触れていない右耳からそんな音が聞こえて、本当に耳掻きをされているように錯覚する。

「百合子、さん…気持ちいい?」

そんな状態で杏奈ちゃんが耳元で問いかけてくる。
実際に耳掻きはしておらず、あくまで音だけ。それでも演技だとか考える余裕は私にはない。

「うん…」
「それならよかった…手前は大体取れたから、奥に入れるね…?」

更に耳掻き棒が奥に入ってきて、耳の中を弄られるような感覚を覚える。
右耳から伝わる耳掻き棒の感触と、左耳から伝わる杏奈ちゃんの太ももの感触。
きっと私は今、凄くだらしない表情をしているんだろうな…

「…右耳はおしまい。次は左耳、するから…反対向いて」
「はぁぃ…」
「…ふふっ、顔がとろけちゃってる……じゃあ、耳掻き棒…入れるね」

どうやら杏奈ちゃんはかなり演技が上手なようで、口でそう言いつつ手は機械を操作している。
カチッ、カチッとボタンを押す音が何度か聞こえた後、また耳掻き棒が私の耳を弄り始める。

私はというと、反対を向いた影響で杏奈ちゃんの体が目の前にあって…とても落ち着いていられる状況ではなかった。
胸の鼓動が速くなるのを感じながら、なんとか抑えようと深呼吸をしようとする。

「百合子、さん…くすぐったいよ…」
「あ、ご、ごめん」

…杏奈ちゃんの体に向かって深呼吸しようとか何考えてるんだろ…

少し恥ずかしくなるものの、耳掻きの音を聞いていたら不思議と落ち着いてくる。
数秒もすれば恥ずかしいって感情は無くなっていて…

「これで左耳も終わり…百合子さん、ちょっとじっとしててね…」

答える気力も無いままイヤホンが外される。

「…ふぅー…」
「ひゃっ…んん…」

杏奈ちゃんの吐息が掛かってくすぐったくて、顔が熱くなって、少し…ぞくぞくってして…
声が出ていることにも気付かないまま、その感覚に身を委ねる。

「びっくり…した…?」
「凄くドキドキした…」
「でも、気持ちよかったでしょ…?」
「そ、それはっ…」

この感覚を素直に気持ちいいとは言えなくて、そんな風に誤魔化してしまう。
でも杏奈ちゃんはお見通しとでも言うかのように顔を耳に近付けて…

「ほら、こうやって耳元でお話されると…気持ちいいでしょ…?」
「ひゃぁぁぁ…」

また、さっきと同じ感覚。
耳元で話されて、吐息が掛かって、くすぐったいけど…少しだけ、気持ちいい。

杏奈ちゃんは私のそんな表情を見て満足したのか、耳元から少し離れて…

「ごめんなさい…ちょっと、気合い入れ過ぎちゃった…」
「も、もう!私ドキドキしっぱなしだったんだから!」
「ふふっ…」
「うぅ…」

ケロッとした顔でそう言う杏奈ちゃんに抗議するものの、軽く受け流されてしまう。

「あ、そろそろ百合子さんの家…行く…?」

本来の目的をすっかり忘れていたらしく、そういえばそう言ってたっけと考えながら帰り支度を始める。
でもさっきまでの時間はとても心地良くて…終わったことに少しだけ、残念だと思ってしまった。

「そ、そんなに気持ちよかったの…?」
「へっ!?」

少し顔を赤くしながら杏奈ちゃんがそう問いかけてくる。
もしかして、顔に出てた…?

「うん…やめた瞬間、凄く残念そうな顔してた…」
「そ、そんな顔してたかな…?」
「だから…ね」

ドサッ、という音と共に、ソファに押し倒されてーー

「後で、またしてあげるから…楽しみにしててね…」
「え、あ、う…」
「ふふっ」

耳元でそう囁かれて、ぞくぞくってしてしまう。
あぁ、杏奈ちゃんには敵わないよ…

「それじゃ、行こっ?」
「ま、待ってよ杏奈ちゃ~ん!」

いつの間にかONモードになっていた杏奈ちゃんに置いて行かれそうになりながらも、追いかけるべく走り出した。

これにて終わりです。

今朝の妄想を3時間程で書き起こしただけなのでおかしな点も多々あると思いますが、あんゆりの尊さに免じてスルーしてくれるとありがたいです
読んでくれた方、ありがとうございました

平和なあんゆりが増えますように…

亜美いいもの持ってるな
エロくて良かった、乙です

>>2
望月杏奈(14)Vo/An
http://i.imgur.com/7VbruEz.jpg
http://i.imgur.com/4eHfLZQ.jpg

七尾百合子(15)Vi/Pr
http://i.imgur.com/MeJaqUS.jpg
http://i.imgur.com/oNaYKxk.jpg

えっち


百合子がめっちゃ早口で妄想してたな
それでお泊まり編はいつですか?

あんゆりイイ…。

>>14
亜美がたまたま見つけて面白そうだから買ってみたものの説明書が読めず、かと言って触ってみても使い道がよく分からなかったので「使わせたら(亜美視点で)面白そうな人に渡してみよう」となった結果杏奈の元に行き渡ったっていう設定案はあります。「大人しいけど渡したら何か凄いことしそう」な感じ。
あとエロいのはこのSSじゃなくてその膨らんでる妄想ですよきっと

>>15
えっちなのは貴方の心です。あくまでこのSSは健全です。多分。

>>16
ぶっちゃけお泊り編まで書く気だったんですがイマジネーションが上手い感じにアウトプット出来ませんでした…
イマジネーションがインフレートした時に同じトリでライトすると思うので、待っててもらえるとありがたいです


ちなみに作品内で出てきた機械の図案はあるんですが小学生の書いた絵みたいになっちゃったので、W○○Uゲー○○ッドの画面部分に再生ボタンが大量に並んでるみたいな感じだと思ってくれれば。
スライドパッドで再生位置の調整と十字キーで左or右を設定出来るという無駄な機能も付いています。ゲームコントローラーに触れる機会が多い杏奈ちゃんは割と早くに勘付いてました。

耳攻めですね
百合子にはもうすこし際どい音聞かせたら何とは言わないけど大変なことになりそう

>>19
耳責めは耳責めなんですけど、機械から発する音を使っている時点でちょっとズレるかまって理由でこのタイトルになりました
ASMRって言うのかな?あれみたいな感じです

攻めながらマッサージオイルの音聞かせて「これ、何の音…?」とかめっちゃやりたかったんですけど想像力が足りなかったんでそこは皆さんの想像力にお任せします…

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