設定の都合上、蓮実と茄子は寮の部屋が一緒です
事務所のPと電話している設定
「」と『』に注意してください。『』は電話です。
~2月14日 午後10時~
蓮実『もしもし?』
モバP『おう、もしもし』
蓮実『今時間ありますか?』
モバP『あると思うか?』
蓮実『・・・ごめんなさい』
モバP『ありまくりだよ馬鹿』
蓮実『うふふ、やっぱり』
モバP『で、どうした?』
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モバP『で、どうした?』
蓮実『・・・いやあ、ただお話がしたくなって』
モバP『チョコの話じゃないのか』
蓮実『・・・敏感すぎるのは嫌いですよ』
モバP『悪い悪い、冗談だ』
蓮実『まあ、その話なんですけど・・・暇だったらでいいんですけど』
モバP『暇暇、すごい暇』
蓮実『やっぱりですか』
モバP『一応これでもプロデューサー』
蓮実『・・・えへへ』
モバP『あと定年まで2か月だけど』
蓮実『いつもそれ言いますよね』
モバP『言わせてくれよ、もっとちやほやしろ』
蓮実『もう』
モバP『・・・しかし、今日は大変だったろ』
蓮実『そうですね・・・』
モバP『・・・最近のアイドルファンって、割と草食的なんじゃなかったのか』
蓮実『・・・予想外でした』
モバP『お前のファンの年齢層を知りたいよ』
茄子「あ!蓮実ちゃん・・・あ、電話中、ごめん」
蓮見「あー!茄子ちゃんごめん!」
茄子「謝ることなんて全然ないよ!むしろ私も嬉しいです!」
モバP『茄子か』
蓮実『はい、運ぶの手伝ってくれてて』
茄子「電話ってプロデューサーさん?」
蓮実「うん」
茄子「プロデューサーさ~ん」
蓮実「聞こえてるのかな」
モバP『茄子~』
蓮実「あ、聞こえてる」
茄子「えへへ」
モバP『・・・で、それ食いきれるのか』
蓮実『ファンの方々の愛情の結晶ですから、食べるしかありませんよね』
モバP『男性ファンが多いからな、市販のやつばっかりだから安全だとは思うが』
茄子「どうしよう蓮実ちゃん!冷蔵庫がチョコであふれてます!」
蓮実「私冷蔵庫一面のゴディバ初めて見ました」
モバP『親衛隊すげえな』
蓮実『嬉しい限りです、朝事務所前にトラックがいて腰ぬかしましたけど』
モバP『毎年恒例だからな、事務所に一括で全アイドル宛てのチョコが来る』
モバP『お前らは初めてだったか』
蓮実『壮観でしたね』
茄子「しかもあの中に蓮実ちゃんチョコ沢山あったもんね」
蓮実「茄子さんも一杯もらってましたね」
茄子「茄子は女の子からが多いかな」
モバP『蓮実のはファンレター付きのも多かったからな』
蓮実『お返事って書いていいんですか?』
モバP『まあ・・・書ければいいんじゃないか』
蓮実『絶対書きます』
茄子「私も来たやつには書こうっと」
蓮実『ところで、今事務所ってプロデューサーさんだけですか?』
モバP『いや、まだちひろが事務作業してる』
ちひろ「羽生結弦カッコよくてヤバい」
モバP『随分と忙しそうだ』
ちひろ「オリンピック見ながらでも仕事はできます」
蓮実『ちひろさんにお疲れ様ですと伝えてください』
茄子「私からもお疲れ様です~」
ちひろ「ウラディミールバレンティン、裏で見るバレンタイン・・・韻踏めるな」
モバP(聞こえてないのか・・・)
モバP『・・・ありがとうって』
蓮実『良かったです』
蓮実『それで・・・何でしたっけ』
モバP『物忘れか、年だな』
ちひろ「女性は菜々の倍数、男性は八の倍数・・・」
茄子「ほら蓮実ちゃん、チョコの話」
蓮実『あ、そうだ、チョコの話ですよチョコの話』
モバP『さっきまでしてただろ』
蓮実『そうじゃなくて・・・私たちのです、私たちのチョコの話。私たちがもらったチョコの話じゃなくて、私たちがあげたほう』
モバP『・・・ああ』
蓮実『・・・食べました?』
モバP『まだ』
蓮実『なーんだ』
モバP『今机の上にあるけどな、みんなから貰ったやつ』
蓮実『そうなんですね』
モバP『さすがにこの年になるとほぼ100パーセントで義理だからやりやすいね』
ちひろ「どの年でもだろ(小声)」
モバP「残業中の荒れ方がすごい」
モバP『確か・・・ちょっと待てよ、・・・あったあった、蓮実と茄子の』
モバP『一緒に作ったんだっけな』
蓮実『はい、頑張りました』
茄子「いっぱい練習したもんね」
モバP『包装がかわいいな、和紙っぽい』
蓮実『島根県っぽく』
モバP『・・・これ、今食べていいか?』
蓮実『え!?今ですか!?』
モバP『・・・何か問題あったか』
蓮実『・・・いえ』
茄子「味なら大丈夫だよ、あんなに頑張ったんだから」
蓮実「・・・だといいんだけど」
モバP『・・・いい匂いがする』
蓮実『・・・』
茄子「どうだって?プロデューサーさん、どうだって?」
蓮実「今かすかな咀嚼音しか聞こえない」
茄子「え、ちょっと受話器貸して」
蓮実「はい」
茄子「本当だ、すごいシュールです」
蓮実「うん」
モバP『・・・結論から言う』
茄子「結論から言うって」
蓮実「え、怖い」
茄子「え、受話器返すよ」
蓮実「え、怖い怖い」
モバP『・・・めっちゃうまい』
茄子「めっちゃうまいだって!」
蓮実「あー!良かった!」
茄子「やったね!」
モバP『え、どういう状況』
茄子『一瞬だけ茄子でした~』
モバP『お、おう』
蓮実『良かったです~!』
モバP『普通に丁寧に作られてた、それにビターでおっさんに優しい』
蓮実「茄子ちゃんビターで正解だった~!」
茄子「やっぱりね~!ビターがベタ~!」
モバP『テンション高いなおい』
モバP『・・・嬉しいな、やっぱり心のこもったチョコを貰うと』
蓮実『甘い甘い恋のチョコレート、貴方にあげてみても目立ちはしないから、ビターです♪』
モバP『・・・バレンタインキッスか』
蓮実『はい!』
モバP『やっぱ懐かしい歌知ってるな』
蓮実『趣味がアイドルですから』
モバP『こんなにチョコ貰えるのも、というか蓮実のチョコは今年で最初で最後だから、嬉しいよ、ありがとう』
蓮実『・・・私、あげますよ、チョコ、来年も、ずっと』
茄子「私もあげます、当たり前ですよ」
モバP『ありがとう、だ・・・ったら一つ約束してくれ』
蓮実『・・・はい』
モバP『4月からの新しいプロデューサーには、もっといいチョコをあげろ』
蓮実『・・・』
モバP『・・・お願いだ、プロデューサーにそういう同業者への嫉妬みたいな感情は不必要だ』
モバP『・・・まあ、信頼できるやつだから、無いとは思うが』
蓮実『・・・分かりました』
モバP『それさえ守ってくれたらいい、ありがとう』
蓮実『・・・歌ならいいですか』
蓮実『歌なら、心にしか残りませんよね、歌は、入りませんよね、チョコの価値には』
モバP『・・・』
蓮実『・・・シャラララ、素敵にキッス、シャラララ、素直にキッス』
蓮実『・・・キスはできないので、私には歌が最後の手段です』
モバP『・・・お前のそういう所が好きなんだよなあ』
蓮実『・・・ありがとうございます』
蓮実『あと、やってみたかったんです、電話機の前で歌うって、すごい昔のアイドルみたい で』
モバP『確かにな』
蓮実『長電話も、少女の特権ですし』
茄子「曲かけよっか、蓮実ちゃん」
蓮実「ありがとう、茄子さん」
ちひろ「・・・蓮実ちゃんに甘いですよね」
モバP「聞いてたのか」
ちひろ「はい、ずっと」
モバP「・・・まあ、な」
ちひろ「今のアイドルだったら、文通とか、普通は許されないんですからね、特例ですよ特例」
モバP「・・・俺が昔から見てきた、アイドルというものに、あいつをさせてみたいんだよ」
モバP「自分の意志で進むアイドルってやつをさ」
ちひろ「・・・貴方のそういうところ、嫌いじゃないですよ」
モバP「・・・おう」
茄子「準備できたよ!」
蓮実『プロデューサーさん!聞いててくださいね!行きますよ!』
モバP『おう!』
モバP「・・・幸せ者だったな、俺」
以上です。失礼しました。
長富蓮実「ザ・ベストテン」の続編です、合わせてお読みいただければ幸いです
過去作
小松伊吹「映画みたいに」速水奏「いかない」
千川ちひろ「檸檬」
などもよろしくお願いします
蓮実ちゃんをプロデュースしてからの過程がみてみたい
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