なろう系ss (16)
夏、いつも通りの暑くてジメジメした夏
その時は突然だった
バン
大きい音だった
急な飛び出しだった、大型トラックだ、急ブレーキをしてもきくわけもなくはねてしまった。
「とまでは記憶してるんだが……」
「ここはどこだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
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おっさん「いや、人をはねておいおいマジかよ、大丈夫か、いや大丈夫なわけない、俺も職なしいや務所暮らしかと思ってたらなんだここは!?」
おっさん「道路は!?さっきはねた人は!?でなんだあの大軍は!!??」
うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
おっさん「こっち向かってくるし!どうするぅ!?とりあえず逃げるか!!」
ブロロロロ……
おっさん「とりあえずここまで逃げてきたものを……」
おっさん「なんなんだここは」
トラックオリール
おっさん「見たことない景色だし、走ってきた時に空見たけどまず太陽らしきものが二つあるし、なんなんだこれは」
?「おい、そこのお前!」
おっさん「あ?」
?「名を名乗れ!貴様魔王軍の者か!?!」
おっさん「魔王?魔王ならたしかに好きだけど……(焼酎)」
?「貴様動くなよ!」
剣を首に突きつけられた
おっさん「お、おいおい、穏やかじゃないな……」
?「貴様魔王軍の者だな、この辺で何をしている」
おっさん「魔王軍ってのは知ら」
?「嘘をつくな!」
おっさん「いやいや、最後まで喋らせてくれや…」
おっさん「魔王軍とかもここがどこなのかも知らんがな、どこなんだよここは」
?「貴様本当に知らないようだな、ここは異世界だ」
おっさん「は?異世界……?マジで???」
?「私の名前は騎士、貴様見慣れないかっこをしているな、どこの生まれだ」
おっさん「栃木」
騎士「とちぎ?どこだそれは」
カクカクシカジカウマウママルマル
騎士「貴様の土地は知らんし、とちぎ?だったか?にほんだったか?そんな国は知らない、お前はもしかしたら私たちの知らないところから来たのかもしれないな」
おっさん「マジか…」
騎士「とりあえずだ、街まで案内してやろう」
おっさん「おぉ、すまねえな…」
騎士「では行くぞ」
おっさん「おう」
カギマワシー
ブロロロロ!!!!!
騎士「!?!?なんだそれは!!」
おっさん「あ?ISUZUのトラック」
騎士「イスズノトラック…初めて聞く名前だ……」
おっさん「まぁいいや、騎士さん乗ってけよ」
騎士「これは乗れるのか!?!?」
おっさん「まぁ乗り物だしな」
騎士「すごいな…貴様のいた国はたいした技術力を持っていたのだな…」
~街~
ワイワイガヤガヤ
ナンダアレー
デケー
ハジメテミルゾー
騎士「ここだ、とりあえず今の現状を話してやろう」
おっさん「頼むわ」
騎士「この世界は元々森に住んでいた動物や魔物、人が互いの住処を脅かすことなく密かに過ごしていた……」
騎士「しかし二年前、突如として名乗り出た魔王なる者が魔物達を操り、この世界を征服しようとしているのだ!」
おっさん「よくある展開だな」
騎士「私はそれでこのあたりで魔王が陣形を組み、この街を狙っているという噂を聞きつけた」
騎士「魔王の首をとるなら今のうちなのだ」
おっさん「話はわかった、で魔王さんの人相書きとかないの?」
騎士「ここにある、人のようなのだが…何故か魔物達がいうことを聞くのだ」
おっさん「ん?こいつは……あぁ!!!俺がはねたやつだ!!」
騎士「なに!?それは本当か!?!?」
おっさん「いや、間違いねぇ、この全身真っ黒いかにも外に出てないような日に焼けてない肌、そして謎の自信に満ちた顔……!間違いねえ!!!あん時のあんちゃんだ!!!」
騎士「ならば話は早い、一緒に言ってもらおう」
おっさん「はぁ!?何でだよ、俺はあのあんちゃんをはねちまっただけで、ほかはなにも……」
(聞こえますか…)
(聞こえます……おっさんよ……)
おっさん「あぁ??こっちは話してる最中……って誰だ!!!!??」
(私は天使です…諸事情で姿を見せることはできませんが……あなたに直接話しかけています……)
騎士「お前一体誰と話してるんだ!」
おっさん「いや、なんか天使だと」
騎士「なに!?」
(手違いであなたと彼をこの世界へ転生させてしまいました……)
おっさん「おいおい、手違いじゃすまねぇミスだなぁ、おい!?」
(なのであなたにチャンスを与えましょう……)
おっさん「チャンスじゃなくて普通に戻せよ!!」
(神々は元々理不尽なものなのです……)
(それとも何ですか?あなたは自動車運転過失致死傷罪等であちらの人生を棒に振りたいのですか?)
おっさん「いや……その……ってやけに詳しいな!!?」
(我々は高次元的生物なのです、たかが人間の世界の法など四浪して司法試験に受かりましたよ……)
おっさん「お、おう、がんばったんだなぁ…」
(コホン…話外れましたが、またあなたのトラックで彼をひいてほしいのです)
おっさん「どういうことだ?」
(もう一度同じことを起こすことによって、前の時空とを繋ぎやすくなるのです……)
(もちろん魔王城攻略も大変でしょうから、私からプレゼントです、私の力であなたのトラックに魔法をかけておきました)
おっさん「具体的には?」
(とりあえずあなたの世界的に言うと、核弾頭が降ってきても余裕で耐えられるトラックです)
おっさん「はぁ!?!?」
(しかし中のあなたは熱で死ぬんですけどね……)
おっさん「おいおい」
(なのでいいですからあの魔王をはねてきてください、そうしたらあなた達を元の世界へ戻してあげましょう……)
(では検討を祈ります…)
騎士「で、天使様はなんと!?」
おっさん「俺が魔王倒せってさ…ハハッ……笑っちゃうぜ……」
おっさん「おっさん、ただの47のおっさんよ!?!?!?!????」
(あぁ、そうそう言い忘れてましたが)
おっさん「あぁ!?」
(魔王を倒したら自動的でそこの騎士はあなたに惚れるので、連れて帰ることができます)
おっさん「よっしゃ、やったるか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
騎士「な、なんだいきなりやる気を出して」
おっさん「幸せになろうな^^」
騎士「ゾワッ」
騎士「でなんで私はこれに乗ってるんだ?」
ブロロ……
おっさん「まぁ、目撃者いないとつまらんやろ、魔王討伐の」
騎士「あぁ、そういうことか」
おっさん「じゃあ行くぞ」
キュロロロロ…
ブオン!!!!
ー魔王城ー
魔物「ま、魔王様!」
魔王「あぁ?どうした」
魔物「え、得体の知れないものがこちらへ突っ込んできます!!!」
魔王「なんだと?帝国の新兵器か…?」
魔王「何かあるといけない、私も出る」
魔物「ま、魔王様自らですか!?」
マオウサマガデルゾー
魔王「まぁわしにかかれば帝国の新兵器の一つや二……」
ブロロロロロロロロロ!!!!!!!!!
魔王「う、うわぁ!!!!」
魔王(あ、あのトラックは……いやまさか……しかし……)
魔王(なんでもいいけどトラックこええええええええ)
魔王「と、トロールを出せ!」
魔物「はっ!」
トロール「グオーン!」
おっさん「なんだあいつ!でかいな!」
騎士「あいつはトロールだ!この世界でも非常に強い魔物て…」
バン
おっさん「あ」
騎士「あ」
魔王「あ」
魔物「トロールがやられたーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
魔物「ま、ま、ま、ま、魔王どうなさいましょう……!!!!!」
魔王「ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、まてまだあわてるような……!!!!!」
魔王「そうだ!ドラゴンだ!!あいつを出せ!!!」
魔物「今産休中です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
魔王(つんだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!)
魔王「しょしょしょしょしょしょしょうがない、私が出る!!!」
魔物「魔王様!!頼みましたぞ!!!」
魔王(一応魔王やってたし……ここは魔王らしく……)
おっさん「お!魔王だ!!!!」
騎士「あいつだ!!あいつが私の村を……!!」
魔王「フハハハハ!よく来たな!!!勇気あるものよ!!私の名前は魔」
おっさん「おっしゃ!アクセル全開だ!!!!!!!!!」
ブオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
バン
魔物「魔王様ーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
おっさん「いてて…ここは……」
おっさん「お!!さっき休憩してたコンビニだ!!!!!!!!!」
おっさん「ん?あ、あの少年は、あいつも戻ってこれたのか…よかったよかった……」
おっさん「と、いうことは……!!!!!!!!!」
おっさん「騎士ちゅわぁーーーーーん!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
おっさん「あれいねぇ!!!!!!!!!???????????」
おっさん「ん?なんだメモか?」
嘘じゃボケwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
by.天使
おっさん「ちくしょうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
end
スレタイ詐欺
なろうがこんなに面白い訳ないだろ
ちなみにこれを書いた理由なのですが、勢いとそういやなろう系とかでトラックでひかれて転生する主人公は多いけど、トラックとおっさんが転生するの無いなぁと思ったからです。
なろう系にあるまじきこの勢い好きだわ
トラックの運転手がい世界行くSSの奴の丸パクリ?
実はオッサンとトラックが異世界行く作品は既にあるんだよなぁ
あれ面白かったのに再開せんかな
でもこの勢いもワロタ。面白かったよ乙
乙
この勢いこそが短編SSの醍醐味
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