【安価】ダンガンロンパ・グロウ【オリロンパ】 (299)
・オリロンパです。
・登場する才能はこちらで既に決まっています。
・ロンパシリーズのネタバレが出る場合があります。
以上を踏まえた上でよろしくお願いします。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1505312765
「…………」
「…………て」
「…………」
「………きて」
「…………」
「起きてってば!」
「…………?」
誰でしょう、僕を呼ぶのは……
「ここまで叫んで起きないなんて……叩けば起きるかな」
何やら不穏な空気になってますね……ここは急いで目を覚まさなければ。
そして僕は目を開きます。
その眼に映るのは青い空、風に揺れる木々。
そして……
僕がこの先、何があっても忘れないだろう……
少女が木の棒を振り上げる姿でした。
プロローグ【???の?????】
「本当にごめんなさい!」
あれから女の子が降り下ろしてきた木の棒をなんとか避けて。
そこでようやく自分のやろうとしていた事の危うさに気付いたのか、女の子は砂浜なのも気にせず土下座の姿勢を取り続けていました。
「いえ、気にしないでください。手加減もしてくれていたようですし」
「おもいっきり振り下ろしたら死んじゃうからね!そこは気をつけました!」
そこで誇らしげな顔をするのはどうなんでしょうか……
「ところで……一つ聞きたい事があるのですが」
「あっ、私も聞きたい事があるんだよ!だから起こそうと必死だったんだからね!」
そして僕と彼女の口から出たのは。
「ここはどこでしょうか?」
「ここはどこなのかな!?」
全く同じ疑問でした。
「……つまり、目を覚ましたらいつの間にかここにいたと」
「そうそう!家でグッスリ寝てたのにいきなり口の中が砂だらけになったの!」
「……」
情報を交換してみたところ、どうやら僕と彼女は日常を過ごしていたはずなのに知らない間にこの見知らぬ場所にいたようです。
僕の記憶も昨日の夜眠ったところまではありますが、それから今目を覚ますまでの間にここまで連れてこられた……にわかには信じがたい。
しかし実際こうなっている以上……現実、なんでしょう。
「あっ、そうだ!もう一つ聞きたい事があるんだけど……あなたの名前は?」
「ああ、そういえば名乗ってませんでしたね」
静希「僕は静希望。【超高校級の救済者】……だなんて呼ばれています」
・静希 望【シズキ ノゾム】
【超高校級の救済者】
「【超高校級の救済者】……ってあの被災地域とかで人を助けてるっていうあれ!?」
静希「えぇ、まあ……他にいないのなら僕ですね」
「静希君だっけ?そんなにすごい人だったんだね!」
静希「いえ、僕はすごくなんてありませんよ」
えぇ、僕にすごいだなんて言葉は……
「それじゃあ、聞いたからには私も自己紹介しないとね!」
望月「私は望月遊希!これでも【超高校級の努力家】なんて言われてるんだ!」
・望月 遊希【モチヅキ ユウキ】
【超高校級の努力家】
静希「【超高校級の努力家】……」
望月「私は今までありとあらゆる項目で平均以上を取ってきたんだ!みんながなんでって聞くから努力してるんだよって答えてたらこんな風に言われるようになったの」
静希「それはまた……望月さんこそすごい人だったわけですか」
望月「そんなー、私はただ努力してただけだってばー」
望月さんは謙虚な人ですね……
希望コンビかな?期待
静希「……しかしこれからどうしましょうか?」
お互いの名前はわかりましたが、他の事は全くわかっていません。
状況を把握するためにはこの辺りを調査しなければいけませんね……
望月「それなんだけど、実はあっちに木がなくて道みたいになってる所があったよ!」
静希「本当ですか?」
望月「うん!そっちにはまだ行ってないんだけど……行ってみる?」
静希「このままここにいてもどうなるかわかりませんからね……行ってみましょうか」
意見が一致した僕達は望月さんの案内で道になっているという場所に向かいます。
するとそこには確かに道が、そして……人が一人立っていました。
「……ん?」
望月「あー!静希君第一村人発見だよ!」
静希「そのようですね」
望月さんは走ってその人に駆け寄ります。
「ちょうどいい。お前達ここがどこだかわかるか?」
しかし足はその問いかけに止まり……望月さんは肩を落としてトボトボと戻ってきました。
望月「第一村人じゃなかったよ静希君……」
静希「僕もそう思っていましたし、気を落とさないでください」
望月「静希君……うん、私負けないよ!」
静希「はい、その意気ですよ望月さん」
「……おい、俺の質問に答えろ」
静希「ああ、すみません。僕達もここがどこだかわからないんです」
「なるほどな……どうやら俺とお前達は同じ境遇というわけか」
望月「じゃああなたも【超高校級】だったりして!でもそんな偶然はさすがに……」
「そうだが?」
望月「あったよ!なになに、どんな【超高校級】なの!そもそも名前まだ聞いてないよ!」
「騒がしい女だな……まあいい」
有栖川「俺は有栖川幸正。【超高校級の童話作家】だ」
・有栖川 幸正【アリスガワ ユキマサ】
【超高校級の童話作家】
望月「有栖川幸正ってあのハッピーエンドの申し子の!?」
有栖川「他にそう呼ばれている人間は知らんな」
静希「ハッピーエンドの申し子ですか?」
望月「有栖川君の童話は全部ハッピーエンドで有名なんだよ!」
静希「なるほど……しかし童話とはバッドエンドもあるものでは?」
有栖川「世の中は荒んでいる……そんな中で物語ぐらいはハッピーエンドを望む人間が多い」
有栖川「それだけの事だ」
有栖川さん……どうやら彼には強い信念がありそうですね。
有栖川「どうやらお前達もこの先に用があるようだな」
望月「うん!有栖川君も一緒に行こうよ!」
有栖川「断る理由はない。どのみち何があるかわからん以上単独行動は避けるのが妥当だ」
静希「しかし【超高校級】と呼ばれる存在が三人も揃うとは……」
望月「【超高校級】……もしかしてこれって希望ヶ峰学園か才囚学園のイベントなのかな?」
有栖川「こんな乱暴なイベントがあってたまるか」
話しながら道を進むとどんどん道が整備された物になってきます。
静希「これは……」
そして僕達はたどり着きました。
有栖川「……これは寮か?」
望月「寮だね」
静希「寮、ですね」
学生寮。
道の先にあった建物の側にある大きくそう書かれた看板。
それはなぜだか異様な雰囲気を漂わせていました。
今回はここまで。
次回残りのメンバー紹介を終わらせたいと思います。
乙
登場する才能は既に決まってるというか、16人のキャラ自体が先に決まってるタイプか
おつつ
これもしかして別んとこで作成したやつ?
今度はいつエタりそう?
期待
何?以前にエタってるの?
>>16
いや、エタではない
ロンパSSwikiの掲示板のキャラ作成スレで見た気がした
したらばで作成した最近のはおおよそ見てるはずだけど、これは覚えがないな
最近のじゃなさそうだけど、何時頃作成したやつなんかね
期待
書き溜めきれなかったので全員とは行きませんが、紹介を進めたいと思います。
なおこのスレのキャラは全員こちらで考えたため安価で作成などはしていません。
望月「ほらほら、学生寮って事はやっぱり希望ヶ峰か才囚のイベントなんだよ!」
有栖川「……馬鹿な。この時勢にこんな拉致のような事をすればただではすまないぞ」
静希「とにかく中を見てみませんか?この寮は僕達三人のためというには大きすぎます」
望月「じゃあ、他にも人がいるかもしれないね!」
有栖川「それを確かめるためにも調べるのは必要か……」
僕達は寮の中を調べるために入り口へと向かいます。
鍵はかかっていないようで、掴むと軋むような音がして扉は開きました。
望月「お邪魔しまーす!」
静希「望月さん、ちょっと待ってください」
望月「えっ、なに?」
有栖川「どうやら靴を履き替えなければいけないようだ」
有栖川さんの指差す先には土足厳禁と書かれたポスターと室内履きの入った靴箱。
望月「あっ、気付かなかったよ……失敗失敗」
静希「……」
いくつか室内履きが使用されていますね……やはりここには僕達以外の人が……
「おやおや、また団体のご到着か。まあ、ゆっくりしていくといい」
僕達の会話を聞きつけたのか奥から太った男性が出てきます。
ジロジロと僕達を見るその目に遠慮は全く見当たりません。
望月「もしかして寮長さんかな?」
有栖川「それなら今の状況を聞き出すとするか……抗議したい事もあるしな」
「ちょ、ちょっと待て!なんか穏やかじゃないぞ!?」
静希「すみません……あなたはこちらの関係者なのでしょうか?」
「ん?違う違う、私はただ一番最初にここにいただけ……お前、静希望!?」
望月「静希君、知り合い?」
静希「……すみませんが、どこかでお会いしましたか?」
「この私は覚える価値もないと言いたいのか!?」
中根「この中根万利はお前をよく知っているというのに!」
・中根 万利【ナカネ バンリ】
【超高校級のスポンサー】
静希「中根……」
確か家の関係でその名前を聞いたような……
静希「すみません中根さん。静希家の関係なら僕は関知していないので……」
中根「ふん、どうだかな!」
望月「静希君の家って何かあるの?」
有栖川「静希統【シズキ オサム】の名前ぐらいは聞いた事があるだろう」
望月「元総理の名前ぐらいは知ってるよ!えっ、もしかして」
静希「……静希統は僕の父です」
望月「そうだったの!?」
……生物学的には、ですが。
中根「なんだ、元総理静希統の息子にして【超高校級の救済者】と言われる静希望も意外に知られていないんだな!これは愉快だ!」
静希「……」
望月「む……」
有栖川「……ところで中根。お前も【超高校級】なのか?」
中根「ああ、私は【超高校級のスポンサー】だ。希望ヶ峰にも資金を提供しているぞ」
有栖川「【超高校級のスポンサー】か……これで四人の超高校級が集まっている事になる」
中根「いいや、十人だな。少なくともここにいる後六人も超高校級だぞ」
有栖川「ほう……」
中根「この施設を調べているから挨拶でもしてくるといい」
有栖川「……随分と落ち着いているな。今の状況について心当たりでもあるのか?」
中根「ないけど悪いようにはならないだろう。なぜなら私の損失は国にとってあってはならない事態だからな!」
中根「あっはっはっはっは!」
静希「…………」
中根さんと別れて僕達はエントランスから左……食堂などがあるらしいエリアに向かいます。
望月「あの中根君ってなんか嫌な人だよ!あんな言い方しなくてもいいのに!」
中根さんと話してから望月さんはずっとこの調子です。
静希「望月さん、僕は気にしていませんから怒らないであげてください」
望月「むー、静希君はそれでいいの?」
静希「……何か言える身分じゃありませんから」
望月「えっ?」
有栖川「あったぞ、食堂だ」
僕達の話を遮るように有栖川さんが食堂の扉を開きます。
中では一組の男女が談笑しているようでした。
「あら、また誰か来ましたね先生」
「そうだね。少なくとも二人は見た事がある顔だ」
男性の方が立ち上がってこちらに来ます。
着ている白衣から見て彼はおそらく……
「やあ、はじめまして」
静希「あなたは……」
羽佐間「わたしは羽佐間卓郎。一応【超高校級の医師】として通っているよ」
・羽佐間 卓郎【ハザマ タクロウ】
【超高校級の医師】
望月「お医者さん?」
羽佐間「ああ、怪我や病気の時はいつでも言ってくれ。医師として最善を尽くそう」
有栖川「聞いた事があるな……高校生でありながら相当な腕を持ち特例で医師免許を渡された男がいると」
羽佐間「特例……というより口添えをしてもらっただけだよ。人脈があったからね」
人脈?
「あら、わたくしのお話ですか先生」
羽佐間「ああ、玲奈くんちょうどよかった。君も彼らに自己紹介をするといいよ」
「はい先生」
豊穣院「わたくし豊穣院玲奈と申します。以後お見知りおきを」
・豊穣院 玲奈【ホウジョウイン レイナ】
【超高校級の小説家】
望月「豊穣院ってあの高校生女流作家だよね!わー、本物だよ!サインください!」
豊穣院「ふふ、いいですよ」
望月「やったー!」
豊穣院玲奈……彼女の名前はよく聞きますね。
処女作【ラベンダー畑の逢瀬】で新人賞を受賞され、その後の作品も全てベストセラーになっている天才女子高生作家。
家も大財閥である豊穣院家、世の中で唯一全てを持ち合わせている女子高生だとか。
有栖川「しかし先生か……羽佐間と豊穣院は前々から繋がりがあるようだな」
豊穣院「ふふ、先生はわたくしの命の恩人ですから」
羽佐間「わたしは医師として責務を果たしただけだよ」
豊穣院「先生はつれない人です……」
豊穣院さんはどうやら羽佐間さんに好意を寄せているみたいですね……僕にもわかります。
羽佐間「ふむ、しかし遅いね」
静希「何がですか?」
羽佐間「ああ、この奥にキッチンがあるんだけどそこを調べると言っていた人がまだ戻ってこないんだ」
豊穣院「あら、もう三十分は経ちますね。先生と話していたら時が過ぎるのが早くて困ります」
羽佐間「それはともかく……もしかしたら何かあったのかもしれない。少し様子を見てくるよ」
豊穣院「先生は意地悪です……」
望月「あっ、だったら私達も行きまーす!自己紹介もしたいし!」
静希「そうですね。僕達もお供しましょう」
有栖川「俺はここに残る。ぞろぞろ行っても仕方がないからな」
静希「わかりました」
羽佐間さんについて僕達はキッチンに向かいます。
しかしキッチンに近付くにつれ、何か匂いが……
望月「うわわ!?」
羽佐間「……」
静希「これは……」
キッチンに入った僕達を出迎えたのはむせかえるようなお酒の匂いと……
「んうっ……むにゃむにゃ」
服をはだけてワインの瓶を抱えながら眠る女性の姿でした。
羽佐間「はぁ……」
思わず目をそむけた僕をよそに羽佐間さんが白衣を女性にかけると肩を揺すります。
羽佐間「起きてください」
「んうっ……?あぁ、タクどした~」
羽佐間「どうしたはこちらの台詞ですよ。あなたは何をしているんですか」
「いや~、ワインがあったからさ」
酒谷「【超高校級のソムリエ】酒谷美野里としては飲まずにはいられないってわけさ~」
・酒谷 美野里【サカタニ ミノリ】
【超高校級のソムリエ】
羽佐間「全くこの状況下でよくも酔い潰れるほど飲めますね……」
酒谷「そう言わないでよタク。あたしにとっちゃ水分補給みたいなもんなんだから……っと、またお仲間?」
羽佐間「そうですよ。静希望くんに望月遊希くんです」
望月「ど、どうもー」
静希「あの……高校生なのにソムリエをしているんですか?」
酒谷「あっはは、あたし留年して二十歳過ぎてるから」
道理で少し成熟した雰囲気があると思いました……
酒谷「さーて、寝たし調べるのに戻りますか」
羽佐間「大丈夫なんですか?」
酒谷「あたし酔いは引きずらないタイプだからね~」
酒谷さんがそのままキッチンを調べ始めたので、僕達は別の場所に移動する事にしました。
そういえば酒谷さん、羽佐間さんの白衣を着たままですけど、いいんでしょうか……
食堂を出た僕達は次の目的地に向かいます。
羽佐間さんは案の定豊穣院さんに色々言われていましたけど……
静希「羽佐間さんは大丈夫でしょうか」
有栖川「自分で何とかするだろう。次はこの先にある大浴場だ」
望月「あっ、人いたよ!」
「……」
壁に寄りかかってあくびをしていますね……とにかく声をかけましょう。
静希「すみません」
「……あん?俺に何か用か?」
静希「今この施設を見ながら挨拶をしていまして」
「ああ、いわゆる自己紹介ってやつか……わかったわかった」
石動「石動嵐馬。テキトーによろしく」
・石動 嵐馬【イスルギ ランマ】
【超高校級のアドバイザー】
静希「石動さんも【超高校級】なんですよね?」
石動「まーな。俺は【超高校級のアドバイザー】って呼ばれてる。これでも色んな奴らが俺にアドバイス求めに来るんだぜ?」
石動「へっ、だけどテキトー言っただけで成功なんて人生ってチョロいよな」
望月「テキトーなの!?」
石動「そりゃそうだ。たかだか高校生がしょっちゅうアドバイス成功させられるかよ」
有栖川「それで超高校級か……」
石動「世の中ってよくわかんないよな」
物事を見る目が確か……という事なんでしょうか。
【大浴場】
望月「お風呂だよお風呂!」
静希「男女に分かれてはいないんですね」
有栖川「……誰か中にいるな」
ガラッ
「おっ、新しい顔!また人増えたんだ!」
澤木「あっ、アタシは澤木真歩!よっろしく!」
・澤木 真歩【サワキ マホ】
【超高校級のサッカー選手】
望月「真歩ちゃんかー、こちらこそよろしくー!イエイ!」
澤木「イエイ!」
どうやら望月さんは澤木さんと意気投合したようですね。
どことなく似たタイプに見えますからそれも当然ですか……
澤木「ほうほう、【超高校級の努力家】……アタシは【超高校級のサッカー選手】なんだけど遊希ちゃんはサッカー出来る?」
望月「うん、出来るよ!」
澤木「じゃあ今度一緒にやろうよ!」
望月「いいよー!」
しかしこれは……
静希「……入れませんね」
有栖川「入っても疲れるだけだ」
今回はここまで。
次回こそは残りメンバーの自己紹介を終わらせます。
それではまた次回。
乙
乙です
望月「いやー、真歩ちゃんとは仲良くなれそうだね!」
静希「よかったですね望月さん」
望月「うん!」
有栖川「おい、また誰か来たみたいだぞ」
静希「本当ですね」
望月「あっ、こっち来たよ」
「……」
これはまた、大きい人ですね……二メートルはあるんじゃないでしょうか?
静希「はじめまして。あなたのお名前を聞かせていただいても?」
梁瀬「…………梁瀬大鉄」
・梁瀬 大鉄【ヤナセ ダイテツ】
【超高校級の大工】
静希「梁瀬さんですか。僕は静希望、よろしくお願いします」
望月「私は望月遊希だよ!」
有栖川「有栖川幸正だ。お前も超高校級の才能があるのか?」
梁瀬「……大工」
望月「ああ!確かに見るからに大工!って感じだよね!」
梁瀬「……」
梁瀬さんは寡黙な方のようですね……望月さんに戸惑っているのがよくわかります。
中根「ふん、また会ったな」
有栖川「あれから梁瀬以外に誰か来たか?」
中根「ああ、五人来た。これで十六人来た事になるな」
有栖川「……才能はどうだった?」
中根「四人は間違いなく【超高校級】だ。一人は言おうとしなかったからわからんがな」
「語る必要がないだけよ」
静希「!?」
望月「きゃあっ!?」
いつの間に、僕達の後ろに……
「うるさい、そんなんじゃ死ぬわよ?」
望月「え、えっとどちら様かな……」
「ななしのごんべえ」
静希「いや、嘘ですよね……」
「ふん」
ナナシ「ナナシでいいわ」
・ナナシ
【超高校級の???】
静希「……」
どうやら、彼女は名前を語る気はなさそうですね……
中根さんの話していたのが彼女なら、おそらく才能も語らないでしょう。
望月「えっと、じゃあナナシちゃんよろしく……」
パンッ
望月「えっ」
望月さんの手をはたいた……!?
ナナシ「触らないで」
有栖川「……随分な反応だな」
ナナシ「ふん、こんな異常な状況下で仲良しこよしなんて愚か者のやる事よ」
ナナシ「ふん、ここは馬鹿の集まりね……」
それだけ言って、ナナシさんは行ってしまいました。
望月「……」
静希「望月さん……」
静希「あの、望月さん元気を出してください」
望月「うん……」
有栖川「こちらにあるのは部屋か……男女に分かれて一階は男子の部屋のようだな」
ガチャッ
「うおっ!?」
有栖川「っ!」
いきなり開いたドアに有栖川さんがぶつかってしまいました……
静希「有栖川さん、大丈夫ですか?」
有栖川「……ああ、腕をぶつけただけだ」
「わ、悪い!人がいるとは思わなくてよ!」
有栖川「いい……ところでお前は?」
「俺?」
山藤「俺は山藤切哉!美容師やってんぜ!」
・山藤 切哉【サンドウ キリヤ】
【超高校級の美容師】
山藤「いや、本当ごめんな?腕をぶつけるなんて俺がやられたら悲鳴あげちまうよ……」
山藤さんは美容師、腕が命のような物ですからね……
有栖川「いいと言ったはずだ。俺の場合は口頭でも出来るからな……」
山藤「お前いいやつだな!よし、今度髪切ってやるよ!その微妙に長い前髪とか……」
有栖川「必要ない」
山藤「そうか?気が変わったらいつでも言ってくれよな!」
山藤さんは男子の中では明るい人のようですね……
はあ…
乙です
有栖川「二階は女子の部屋か」
望月「あの、有栖川君。今度はぶつけないでね?」
有栖川「やっと口を開いたと思ったらそれか……」
静希「無理もありませんよ。さっきは本当に痛そうでしたから」
有栖川「二回も同じ事が起きてたまるか」
ガチャッ
有栖川「ぐっ!?」
望月「あ、有栖川君!?」
静希「大丈夫ですか!」
今度は顔にぶつけましたよ……
有栖川「くっ……」
「ああー……可哀想。不幸だねあなた」
「でも仕方ないよね。世の中なんてそんなだから」
静希「あなたは……」
糸沼「ボク?ボクは糸沼命。悲劇の人形使いだよ」
・糸沼 命【イトヌマ メイ】
【超高校級の人形使い】
望月「あっ……」
静希「どうしました望月さん」
望月「あの子、確かやる人形劇がバッドエンドばかりで有名な子だよ」
有栖川さんとは正反対、というわけですか。
糸沼「大丈夫かな?まだ膝ついてるけど」
有栖川「この程度なら平気だ……」
ポタッ
静希「有栖川さん、鼻血が出てますよ!早くこれを!」
有栖川「……悪いな」
糸沼「ああ、本当に不幸だね……」
有栖川「……おい、糸沼と言ったか」
糸沼「なんだい?」
有栖川「不幸という言葉をやたらに使うな」
糸沼「は?」
有栖川「それだけだ、行くぞ」
望月「あっ、有栖川君待ってよ!」
静希「有栖川さん、少しは安静にした方が……」
糸沼「…………」
有栖川「……」
静希「有栖川さん、急に早足になってどうしたんですか?」
望月「や、やっぱりバッドエンドばかりの命ちゃんとは相性が悪かったのかな……」
有栖川「……そんなものじゃない。後はこの先だ、早く行くぞ」
「ひいっ!?」
静希「……今の悲鳴は?」
望月「多分あの子じゃないかな……ほら、私達見て後退りしてる」
「な、なんなの……顔を血だらけにした怖い顔の男が手下引き連れてやって来た……!?」
有栖川「……その怖い顔を前によくそんな台詞を言えるな」
「はっ、聞かれてた……!こ、このままだとひどい目に遭わされるわ……」
「だ、だから嫌だったのよ!部屋から出るのなんて……」
皆賀「【超高校級の内職】らしくひきこもってればよかったのよ皆賀莉子……!」
・皆賀 莉子【ミナガ リコ】
【超高校級の内職】
静希「……ご丁寧に自己紹介をしてくれましたね」
望月「こっちも挨拶した方がいいよね……?」
皆賀「こ、こっちに来る!?まだ死ぬのはいやあああああっ!」
望月「……に、逃げちゃったね」
静希「後で、勘違いを訂正しないといけませんね……」
有栖川「……怖い顔、か」
「なんですか今の悲鳴は!?」
望月「あっ」
「そこの三人!今悲鳴が聞こえてきましたが、何があったんですか!?」
静希「それはですね……」
有栖川「俺の怖い顔とやらに悲鳴をあげられただけだ」
「……なるほど、確かに少し怖いですね」
有栖川「……」
有栖川さん……
「ふう、しかし重大な事件が発生したわけではないようで何よりでした」
緋色「まあ、この緋色朱里が起こさせはしませんがね!」
・緋色 朱里【ヒイロ アカリ】
【超高校級のボディーガード】
静希「……緋色さん?」
確か彼女は……父が護衛につけるか母と話していた【超高校級のボディーガード】でしたね。
緋色「何かあれば叫んでくださいね!これでも【超高校級のボディーガード】……守るのには自信がありますから!」
望月「わあ、心強いね!」
有栖川「今は何があるかわからん。遠慮なく頼らせてもらおう」
緋色「おまかせください!」
静希「……」
最も向こうはこちらがそうやって値踏みしていたなんて、知らないでしょうが……
眠い
二階を歩いて僕達は食堂の真上に位置する部屋の前までやって来ました。
「うーん……」
その部屋の前では首を傾げながら扉を押したり引いたりしている人がいます。
どうやらあの部屋には鍵がかかっているようですね。
静希「すみません」
「えっ?あっ、はい!なんですか?」
静希「今この施設を回りながら自己紹介をしているんですが……」
「皆さんと僕はまだしてませんね。わかりました、では僕から」
須辺鈴「僕の名前は須辺鈴洸。【超高校級の霊能力者】です」
・須辺鈴 洸【スベスズ コウ】
【超高校級の霊能力者】
望月「霊能力者!?それじゃあ霊を降ろしてキエエとか言うんだ!」
須辺鈴「キエエとか言いませんからね!?」
有栖川「なぜだ?」
須辺鈴「なぜって、まるでそうしなきゃおかしいみたいに言わないでくださいよ!?」
静希「……」
霊能力者……ですか。
超高校級と言っても色々いるのがよくわかりますね……
昨日はここまで行こうと思ったんですがすみません。
名簿だけ載せて一旦ここまでとします。
【男子名簿】
・静希 望(シズキ ノゾム)
・【超高校級の救済者】
・身長…173cm
・胸囲…78cm
・有栖川 幸正(アリスガワ ユキマサ)
・【超高校級の童話作家】
・身長…183cm
・胸囲…82cm
・中根 万利(ナカネ バンリ)
・【超高校級のスポンサー】
・身長…176cm
・胸囲…110cm
・羽佐間 卓郎(ハザマ タクロウ)
・【超高校級の医師】
・身長…187cm
・胸囲…80cm
・石動 嵐馬(イスルギ ランマ)
・【超高校級のアドバイザー】
・身長…170cm
・胸囲…68cm
・梁瀬 大鉄(ヤナセ ダイテツ)
・【超高校級の大工】
・身長…201cm
・胸囲…99cm
・山藤 切也(サンドウ キリヤ)
・【超高校級の美容師】
・身長…175cm
・胸囲…79cm
・須辺鈴 洸(スベスズ コウ)
・【超高校級の霊能力者】
・身長…140cm
・胸囲…62cm
【女子名簿】
・望月 遊希(モチヅキ ユウキ)
・【超高校級の努力家】
・身長…164cm
・胸囲…85cm
・豊穣院 玲奈(ホウジョウイン レイナ)
・【超高校級の小説家】
・身長…160cm
・胸囲…82cm
・酒谷 美野里(サカタニ ミノリ)
・【超高校級のソムリエ】
・身長…172cm
・胸囲…98cm
・澤木 真歩(サワキ マホ)
・【超高校級のサッカー選手】
・身長…168cm
・胸囲…78cm
・ナナシ
・【超高校級の???】
・身長…159cm
・胸囲…84cm
・糸沼 命(イトヌマ メイ)
・【超高校級の人形使い】
・身長…148cm
・胸囲…73cm
・皆賀 莉子(ミナガ リコ)
・【超高校級の内職】
・身長…154cm
・胸囲…76cm
・緋色 朱里(ヒイロ アカリ)
・【超高校級のボディーガード】
・身長…163cm
・胸囲…88cm
乙
キーンコーン、カーンコーン
静希「このチャイムは……」
望月「うわっ、何あれ急にモニターが出てきたよ!?」
有栖川「一緒に出てきたあれはカメラ……俺達は見張られていたという事か」
「あーあー!マイクテスマイクテス!」
「これより説明会を行いますので二階多目的ホールにお集まりください!」
ブツンッ
望月「……今のなに?」
ガチャンッ
須辺鈴「うわあっ!?」
有栖川「扉が……多目的ホールとはここの事か」
静希「……」
あの声、聞いただけで寒気がしました。
まるで悪意の塊が話しているような……
【多目的ホール】
僕達が待っていると、今まで話してきた皆さんが集まってきます。
緋色「そんな、ここは開いてなかったのに……」
山藤「どうなってんだよ……」
豊穣院「先生、わたくし怖いです……」
羽佐間「ああ、これはさすがにね……」
中根「あ、あのカメラとモニターはなんだ!?」
澤木「ちょっと穏やかじゃないってこれ……!」
皆賀「あわわわわ、何よ、なんなのよ……!」
糸沼「ああ、やっぱり不幸だ……」
梁瀬「……」
酒谷「酔いは完全に醒めちゃったねぇ……」
石動「よくわかんねえな」
ナナシ「……ふん」
反応は様々ですが、誰もが困惑していたと思います。
そしてそれは。
「集まったみたいだね!それではこれより説明会を始めます!」
多目的ホールにある舞台、そこから出てきた存在によってさらに深くなりました。
モノクマ「ボクはモノクマ!この寮の寮長であり!」
モノクマ「このビッグイベントのマスコットなのだ!」
そう、白黒のクマ。
そんな非日常的な存在が僕達の前に現れたのです……
望月「ぬいぐるみ……?」
糸沼「うわぁ、悪趣味……人形使いとしてはあんなもの見せられて不幸だよ」
澤木「あはは、ブサイクなクマだね!」
モノクマ「こらー!ボクはぬいぐるみでも悪趣味でもブサイクでもなーい!」
モノクマ「ボクはクマの世界では最先端を行ってるんだからね!ボクが悪趣味ならクマ全体が悪趣味になっちゃうよ!」
中根「そ、そんな事どうでもいい!お前は何者なんだ!?」
モノクマ「何者ってモノクマだよ?」
中根「そういう事じゃなくてだな……!」
ナナシ「馬鹿が。情報収集ならもっと冷静に出来ないの?」
ナナシ「モノクマ、お前の目的は?ここはどこ?」
モノクマ「ここは舌房島【シタフサジマ】って孤島だよ!まあ、どちらかというともうひとつの名前……」
モノクマ「絶望島【ゼツボウトウ】って言った方がわかりやすいかな?」
静希「絶望島……」
モノクマ「それと目的だっけ?それはね……」
モノクマ「ちょっとコロシアイしてほしいなーって」
「…………」
ナナシ「コロシアイ……なるほど、それが目的なわけね」
モノクマ「うん、そうなんだけど……なんか反応薄いね?」
それはナナシさん以外がモノクマの言葉を未だに理解できていないだけ……
それを嫌でも理解してしまえば……
皆賀「いやあああああああっ!?」
静希「っ、皆賀さん!」
皆賀「嫌よ!コロシアイなんて冗談じゃない!帰して、早く帰してよぉ!」
ガチャガチャ
皆賀「なんで、なんで開かないのよっ!?」
モノクマ「もちろん皆賀さんみたいな人が逃げないようにするためだよ?」
皆賀「ひいっ!?」ドンッ
澤木「ちょ、ちょっと大丈夫?」
モノクマ「うんうん、やっぱりパニックになる人はいてくれないと盛り上がらないよね!」
有栖川「……皆賀じゃないが、確かにコロシアイなど冗談じゃない」
羽佐間「早く帰してくれるとありがたいね」
モノクマ「コロシアイをすれば帰してあげるよ?それがここでのルールだからね!」
酒谷「ルールだって……」
モノクマ「そう、オマエラにはここでコロシアイ生活を送ってもらいます!期限は無期限!」
モノクマ「帰りたい場合は誰にもばれないように誰かを殺す!」
モノクマ「ね?シンプルでしょ?」
確かにシンプルです……嫌になるほどに。
中根「ふ、ふざけるなよお前!私にこんな事をしてただで済むと思っているのか!?」
モノクマ「えっ?どうなるの?」
モノクマ「中根クンの家よりはるかに格上の家の産まれな静希クンや豊穣院さんさえここにいるのに」
中根「なっ、なっ……」
モノクマ「さて説明会は以上です!」
モノクマ「これから頑張って素晴らしいコロシアイを見せてください!」
モノクマ「それじゃあねー!」
梁瀬「……消失」
山藤「なんつうか、とんでもない事に巻き込まれた感じだな」
豊穣院「そんな、家はなにをしているんですか……!」
須辺鈴「コロシアイだなんて、そんな」
石動「はぁ、マジで面倒だぞこりゃ……」
緋色「……」
孤島でのコロシアイ。
いきなりそんな事をしろと言われて、皆さん混乱していました。
望月「静希君……大変な事になっちゃったよ……」
静希「大丈夫ですよ望月さん。ちょっと行ってきます」
望月「えっ?」
僕は望月さんに笑いかけるとモノクマがいた舞台の上に上がりました。
静希「皆さん聞いてください!」
視線が僕に集まります。
静希「モノクマは僕達にコロシアイを要求してきました。そこで皆さんに提案があります」
望月「提案……そっか!コロシアイなんてせずにみんなで脱出する方法を話し――」
静希「殺すなら僕を殺してください」
望月「…………えっ?」
有栖川「今、なんと言った……?」
静希「殺すなら僕を殺してください」
皆賀「は、はあ?」
梁瀬「……意味不明」
澤木「えっと、なんでそんな事言うの?」
静希「モノクマはばれないように殺せばここから帰れると言いました」
静希「つまり誰かがばれないように一人を殺し、脱出してから警察に言えばいいんです」
静希「そうすれば残り十四人も助かりますし、殺した人もこんな状況下なら十分情状酌量の余地がありますよ」
羽佐間「……確かに極論ではそうかもしれないね」
豊穣院「ですが、それがなぜあなたを殺すという事に?」
糸沼「不幸にも話についていけないね」
石動「俺だってわざわざ殺せってのは、ちょっと理解できねえな」
静希「なぜ?そんなの決まってますよ」
静希「僕に皆さん以上の価値がないから」
静希「それだけです」
須辺鈴「価値がないって……」
中根「お前は、何を」
緋色「そんな、人の命に価値の差なんて!」
静希「いいえ、僕の命は皆さんより価値なんてありません」
静希「これは絶対です」
酒谷「……これはまた、とんでもないね」
山藤「ちょっとクレイジー過ぎじゃね!?」
ナナシ「…………」
静希「皆さん、しかし人を殺すのは想像以上に重いでしょう」
静希「ですからしっかり悔いのないように考えてください!」
静希「僕を殺すのはいつでも大歓迎ですからね!」
望月「静希、君……」
さあ、命を使いましょう。
こんなに無価値な僕の命が皆さんの生還に使われるならそれは。
――とても素晴らしい事なんですから!
プロローグ【×××の×××××】
↓
プロローグ【静希望の被害者宣言】
END
生き残りメンバー十六人
【説房島ガイドマップ】を手に入れました!
[説房島の名所を紹介したマップ。
しかしほとんどが塗り潰されて読めない]
今回は以上です。
次回から第一章を開始します。
それでは。
乙、容姿等の設定はありますか?
容姿については次回開始前に載せたいと思います。
乙でした
エタったか
【容姿】
・静希望
【真っ白な肩までの髪を後頭部で一つにまとめています。登頂部には細いアンテナ。
雰囲気は柔らかく整った顔立ち。
服は活動しやすいように黄色いジャージの上下。
肩掛け鞄にハンカチ絆創膏ティッシュ等々を詰め込んでいます】
・有栖川幸正
【髪は最低限整えた黒い短髪で目を前髪で少し隠しています。
目が合えば子供が泣き出すほど目付きは悪いです。
服は白シャツに黒ズボンという普通の格好で、胸ポケットに飴玉を入れています】
・中根万利
【髪は茶色いオールバック。
目は細めですが、糸目というほどではありません。
高級そうなスーツを着ていますが、サイズにあっていないのか上はボタンがはち切れそうになっています】
・羽佐間卓郎
【髪はしっかり整った黒い短髪。
大人びた雰囲気を漂わせる理知的な表情をしています。
服は白シャツの上に茶色いベスト、さらに上に白衣を着ています】
・石動嵐馬
【髪はボサボサの黒髪。
つり目で口元は基本笑みを浮かべています。
服はスタンダードな学ラン。
サングラスをかけています】
・梁瀬大鉄
【髪はこざっぱりとした茶色がかった短髪にはちまき。
褐色気味の肌。
服はタンクトップで焦げ茶色の服を袖で腰に結んでいます】
・山藤切也
【髪は金髪のアシンメトリー。
服は白いジャケットにジーパン、黒い腰掛けを着けています。
腰掛けのポケットにはヘアゴム、ハサミ、櫛等が入っています】
・須辺鈴洸
【髪は黒い腰までの長髪に鈴の髪飾り。
童顔で眼鏡をかけています。
服は巫女服に似た物の上に藍色の着物を着ています】
【容姿・女子】
・望月遊希
【髪は赤茶色のポニーテールに登頂部にアンテナ。
服は白系統のセーラー服に赤いリボンとスカート。
手首に時計を着けています】
・豊穣院玲奈
【髪は腰までの金髪を三つ編みにしたものを一つにまとめて前に垂らしています。
服は黒いシャツの上に白いカーディガンとロングスカート】
・酒谷美野里
【髪は黒いセミロングに青いカチューシャ。
服は白シャツに前を開けた黒い上着と蝶ネクタイ、ショートパンツ。
太股に栓抜きの入ったベルトを留めている】
・澤木真歩
【髪は短めの茶髪。
服は青いユニフォームに長ズボン。
キーパーのグローブを着けています】
・ナナシ
【髪は黒い首元辺りから二つに別れたロングヘア。
服は真っ赤なブレザーに白いスカート。
手首にブレスレットを着けています】
・糸沼命
【髪は白髪のツインテールで両目を隠しています。
服は大きな茶色い男物の上着に青いスカート。
常に両手をポケットに入れており、時々人形を出します】
・皆賀梨子
【髪は無造作に束ねた黒い髪。
服は継ぎ接ぎだらけの黒いセーラー服。
手や足には絆創膏や包帯がいくつも貼られたり巻かれています】
・緋色朱里
【髪はセミロングの赤髪をゴムで二つに結んでいます。
服は紺色のスーツにスカート。
丸い眼鏡をかけています】
CHAPTER01【3つのM】
静希「僕を殺すのはいつでも大歓迎ですからね!」
僕の言葉で皆さんの間に困惑と動揺の波が広がっていきました。
もちろん僕だってこうなる事は理解しています。
この場ではいじゃあ殺しますなんて結論になる人はそうそういません。
僕としては早い方がいいんですが、まあ焦っても仕方がありませんよね。
ですから今はただこうして宣言するだけにします。
この宣言で皆さんにこう思わせられればそれでいい。
【いざというときには静希望を殺せばいい】と。
静希「……さて、これからどうしましょうか?」
もう無駄に17年も生きてきたんです、焦らず逸らず確実に目的を達せばいいんですから。
中根「あー……あー、とにかくだな……」
山藤「まずは改めてこことか周りを調べたらいいんじゃねえか?」
羽佐間「一理あるね、みんなこんな事になるとは思わなかったからササッと見て回っただけだろう?」
酒谷「あたしはキッチンにお酒あるか調べただけだね」
緋色「このような状況になったのですから今度はしっかりと調べるべきでしょう」
中根「そ、そうだ。だからこれから……」
澤木「じゃあ手分けしよう手分け!調べたら食堂に集合って事で!」
糸沼「手分けしている間に人が殺されているんだ……ああ、不幸だね」
皆賀「ひいいいっ!?」
有栖川「それなら数人で組めばいいだけだ。それで見張りと万が一の犯人の絞り込みも出来る」
糸沼「……」
石動「まっ、それが妥当だわな……で、そこのお嬢さんはどこに?」
ナナシ「ふん、話す必要がないわね。そもそもこんな異常事態ならしっかり調べるのは最初から当たり前」
ナナシ「どいつもこいつものんきで笑えてくるわ」
バタンッ!
須辺鈴「行っちゃいましたけど……」
梁瀬「放置推奨」
豊穣院「同感です。あの人にはまるで協調性がないようですし」
その後ナナシさんを除いた十五人で三人五組の振り分けを行う事になりました。
静希「さて……」
僕は先ほどのように望月さん、有栖川さんと一緒でもいいんですが……
↓2まで組むメンバーをナナシ以外から一人ずつ選んでください。
皆賀
石動
須辺鈴
石動「おー、静希ちょうどいい。お前も手伝ってくれや」
静希「どうしました石動さん?」
石動「いや、こいつが逃げようとすんだよ。めんどくせえからお前相手してくんねえ?」
皆賀「こんなサングラスかけたいかにもな男と一緒なんていやぁぁぁぁぁぁ!」
石動「意味わかんねえ……何がいかにもなんだよ?」
静希「わかりました。僕でよければお手伝いしますよ」
石動「だとよ。ほら、お嬢さん」
皆賀「は……?」
静希「よろしくお願いします、皆賀さん」
皆賀「ひいっ、わけわかんない事言う変態じゃない!いやぁぁぁぁぁぁ!」
静希「……変態ですか」
石動「誰でもダメだなこりゃ」
さて、皆賀さんをなだめながら調べに行きましょう。
1…寮の周り
2…個室
3…砂浜
↓2
1
3
【砂浜】
静希「僕が倒れていた砂浜ですね」
石動「はー、こんなとこに置いてかれてたのかお前」
皆賀「いやぁぁぁぁ……」
静希「望月さんは砂が口に入ったらしいですから、まだ運がいい方なんでしょうが……」
石動「そんなとこで運を比べてもしかたねえな」
皆賀「いやぁぁぁ……」
石動「まーだ言ってんのかこのお嬢さんは」
静希「皆賀さんは自分を貫いているんですよ」
石動「物は言い様だな……さーてお仕事お仕事」
黙ってするのもなんですから、調べながら話をしましょうか。
石動、皆賀どちらに話しかけますか?
↓2
石動
皆賀
静希「皆賀さん」
石動さんに相手を頼まれていましたし、皆賀さんに話しかけてみます。
皆賀「……」
どうやら叫んでいたら疲れてしまったようですね。
それでも時々いやぁと言っているのには一種の尊敬の念すら浮かびます。
静希「皆賀さん、大丈夫ですか?」
皆賀「……」
反応がありませんね……鞄に水がありますからこれを渡しましょうか?
それとも……
1…再び声をかける
2…水を差し出してみる
3…身体を揺すってみる
↓2
2
2
やる気ないならやめたら?
寝落ちかね
とりあえず乙です
静希「どうぞ皆賀さん」
皆賀「……は?」
静希「叫んでいましたから水分を摂った方がいいですよ?」
皆賀「ま、まさか毒を飲ませる気!?」
静希「いえいえ、そのような事はしませんよ。僕はあくまでも殺される側であり、殺す側ではありませんから」
皆賀「…………」
僕の気持ちが伝わったのかおそるおそると言った様子ですが、皆賀さんは水を受け取ってくれました。
皆賀「い、一応お礼は言っておくわ」
静希「いえいえ」
皆賀「で……う、受け取っておいてなんだけど、や、やっぱり頭おかしいわよあんた」
静希「……」
前途多難ですね。
いずれ皆賀さんも理解してくれるとは思うんですが……
【皆賀莉子の好感度が少し上がりました】
石動「おっ、なんか砂に埋まってんぞ」
皆賀「い、いやぁぁぁ……ば、爆弾よきっと……」
静希「爆弾をわざわざこんなところに埋めないと思いますよ?」
石動「つうか、こんなしっかり持ってんのに恐ろしい事言うなよ……」
石動さんが砂から引き上げたのは丸いボールのような物でした。
爆弾ではないでしょうが……
石動「隙間もねえしなんなんだこれ」
モノクマ「お教えしましょう!」
皆賀「いやぁぁぁぁぁぁ!?」
静希「皆賀さん、落ち着いてください!」
石動「おうおう、出てきやがったな。で、これはなんなんだ?」
モノクマ「それはね、モノクマボールって言ってある条件が満たされると開くんだよ」
石動「ある条件?」
モノクマ「それは内緒だよ!うぷぷ、開くその時を楽しみに!」
静希「お楽しみですか……」
皆賀「きっと毒ガスよぉ……いやぁぁぁ……」
石動「だから恐ろしい事言うなって……」
【学生寮・食堂】
石動「ってわけでここに持ってきた」
有栖川「本当に大丈夫なのかそれは」
石動「皆賀みたいな事言うなよな……後あいつとはもう組まねえぞ俺は」
澤木「だったら次はアタシと組もうよ莉子ちゃん!」
皆賀「いやぁぁぁ……なんで私があんたとなんて……」
澤木「なんかシンパシーを感じるんだよね!似てるっていうかさ!」
皆賀「どこがよぉぉぉぉ……」
山藤「仲良くやってんなぁ」
須辺鈴「あれは仲良くしてるんですか……?」
梁瀬「十人十色」
酒谷「ははっ、そう見えるのもいるってことだね」
中根「他の連中は何か見つからなかったのか?」
羽佐間「寮の周りには四つほど道があった。だけど金網が張ってあって行けそうになかったね」
豊穣院「モノクマによると金網はとある条件が満たされると開くらしいです」
緋色「またそれですか……」
糸沼「行き場は制限され、その条件もわからない……ああ、不幸だ」
中根「個室には何かなかったのか」
望月「個室には鍵と、こんなのがあったよ」
望月さんが取り出したのは……小型のタブレットでしょうか。
望月「電子生徒手帳だって。この寮の見取り図とか、ルールみたいなのとかがあったよ」
静希「ルール?」
有栖川「ルールか……周知した方がいいだろうな」
望月「そうだね……じゃあちょっと読み上げるよ」
【規則】
1…皆さんはこの島で共同生活を行いましょう。期限は無期限です。
2…22時から7時までは夜時間とします。夜時間食堂は立ち入り禁止になるので注意しましょう。
3…絶望島について調べるのは自由です。特に行動に制限は課せられません。
4…モノクマへの暴力行為及び監視カメラやモニターの破壊行為を禁じます。
5…誰かを殺した場合この島から帰還が可能ですが、誰にもバレてはいけません。
6…規則は増える場合があります。
望月「……だって」
中根「くそっ!人を馬鹿にして……!」
バレてはいけません、ですか。
やはり僕の方も細心の注意を払わないといけませんね。
殺されるにしても、誰かに見つかって台無しになっては元も子もありませんから……
静希「ところでナナシさんは来ていないんですか?」
羽佐間「彼女は知ってる事をまた聞くなんてうんざりだそうだよ」
豊穣院「先生が声をかけたのにあんな態度……わたくし好きになれません」
羽佐間「まあまあ、玲奈君。中根君、そろそろ解散でもいいんじゃないかな?」
中根「……そうだな。後は各自好きにしろ」
どうやら話し合いはここまでのようですね。
静希「それでは部屋を見てみるとしましょうか……」
【エントランス】
静希「……?」
今誰かに呼ばれたような。
【部屋に向かう静希を呼び止めたのは?】
↓2
ナナシ
須辺鈴
須辺鈴「あ、あの!」
静希「須辺鈴さんでしたか。どうかしましたか?」
須辺鈴「あの……静希さんは本気でああおっしゃったんですか?」
静希「殺すならば僕にしてくださいという発言の事ですか?」
須辺鈴「は、はい」
静希「もちろん本気ですよ?」
須辺鈴「な、なんでですか?自分から殺されようだなんて、怖くないんですか?」
1…怖くはないですね
2…怖い怖くないではないんです
↓2
2
2
静希「須辺鈴さん、怖い怖くないではないんです」
須辺鈴「はい……?」
静希「僕はそうしないといけない。そうする事がきっと僕が生きてきた意味なんですよ」
須辺鈴「生きてきた意味……」
静希「はい」
須辺鈴「……静希さん、僕は霊能力者です」
須辺鈴「多分羽佐間さんに負けないほど死という物に関わってきました」
静希「えぇ、そうでしょうね」
須辺鈴「そんな僕だから言います。僕は静希さんのその考えを認めるわけにはいきません!」
静希「……」
須辺鈴「殺される事が静希さんの生きてきた意味だと言うなら、それをなんとかするのが僕の生きてきた意味だと今理解しました!」
須辺鈴「失礼します!」スタスタ
静希「……」
静希「……無理ですよ」
【須辺鈴洸の好感度が少し上がりました】
【静希の個室】
部屋に入ると肩にかけた鞄を机に置きます。
静希「机にベッド、クローゼットにシャワールーム……部屋そのものはごく普通ですね」
引き出しの中には部屋の鍵がありますが……僕にはいりませんね。
静希「部屋の鍵を開けておけば殺しに来た人もスムーズに入れますからね……」
ゴミ箱に鍵を捨てると鞄に入った物を机の上に広げます。
静希「包帯、ティッシュ、タオル各種、絆創膏、水、保存食、手袋、ごみ袋……」
ここに来る前にあった物は揃っていますね。
静希「しかしどんな人が僕をここに連れてきたんでしょう?」
殺される身ではありますが、そこは気になりますね。
静希「……まあ、僕が考えたところでわかるわけもありませんか」
鞄に荷物を詰めこんで部屋を出ます。
さて、部屋にこもっているばかりでもいけません。
殺されるからと怠惰に過ごすのは許されませんからね。
静希「さて、まずは……」
【キッチン】
静希「……」トントン
味はこんなところでしょうか?
十五人分ともなると味付けの好みも違いが増えるでしょうし……二つの味を用意しておきましょう。
静希「ああ、そういえばアレルギーの有無も聞いていませんでした」
となると、他にも作った方がいいですね……
静希「……」トントン
望月「……あれ、静希君?」
静希「ああ、望月さん。もうすぐ出来るので待っててもらえますか?」
望月「えっと、何してるの」
静希「お昼を作ってるんです。そろそろ十二時ですから」
望月「えっ、みんなの分を?」
静希「はい、そうですよ」
望月「……」
静希「望月さん?」
望月「私も手伝うよ!」
静希「えっ?ですが」
望月「いいの!私がやりたいんだから!」
静希「望月さんがそうしたいなら……拒否する権利は僕にはないですね」
静希「……」トントン
望月「……」チラッ
静希「……」グツグツ
望月「……」ジー
静希「……あの」
望月「な、なにかな!?」
静希「先ほどから視線を感じるんですが、僕の顔になにかついてますか?」
望月「えーっと……ああ、もう!」
静希「?」
望月「こんなの私らしくない!やってみなきゃ始まらないんだから!」
静希「あの」
望月「静希君!」
静希「はい」
望月「さっきの、僕を殺してくださいって何?」
静希「何と言われましても……言葉通りの意味ですとしか」
望月「何なの、静希君は自殺願望でもあるの!?」
静希「いえ、自殺願望はありませんよ。このご時世では迷惑もかかりますし」
望月「じゃあなんで!」
静希「それが僕の生きてきた意味だからです」
望月「生きてきた意味って、殺される事が?」
静希「正確には皆さんに殺される事が、ですね」
望月「……それって、才能のある人に殺されるのが大事って事?」
静希「別に才能の有無にはこだわってはいないんですが……」
ただ僕は皆さんを助けて死にたいんですよ。
それが【超高校級の救済者】、いえ静希望としての……
静希「っと、そろそろ出来ますね」
望月「あっ」
静希「とにかく僕は殺される事を受け入れていますから。それだけは知っておいてください」
望月「…………そっか」
【食堂】
山藤「な、なんじゃこりゃあ!?」
澤木「うわー、凄い!料理がこんなにたくさん!」
静希「皆さんの好みがわからなかったので一通り作らせていただきました」
有栖川「これはお前が作ったのか」
望月「私もちょっとは手伝ったよ!」
梁瀬「……完食不安」
羽佐間「確かにこれだけの量だと食べきれるか心配だね」
石動「いざとなれば中根に任せるしかねえな」
中根「なぜ私が静希望の作った物など……」ブツブツ
緋色「まあまあ……料理に罪はありませんよ」
酒谷「シズ、キッチンにあるお酒持ってきてくれる?」
静希「ワインでいいですか?」
酒谷「いいよ、やはり食事にはお酒という華がないと!」
豊穣院「先ほどのように酔わないでくださいね?」
皆賀「ど、毒なんて入ってないでしょうね」
糸沼「食事が一転して地獄絵図……ああ、不幸だ」
須辺鈴「縁起でもない事を言わないでくださいよ!?」
石動「ところで……お嬢さんはどうしたんだ?」
有栖川「ナナシか……さすがに食事は摂らなければならないだろうが」
山藤「どうだろうな……あいつ相当ツンケンしてるしよ」
緋色「念のため私が食事を持っていきましょう。静希さん、いいですよね」
静希「はい、どうぞ」
澤木「じゃあナナシちゃんは朱里ちゃんにまかせてあたし達は食べようよ!」
酒谷「ぷはぁ……いいね、やっぱりお酒はいい!」
糸沼「出遅れてるね……残り物だけ食べることになるなんて不幸だ」
中根「ふん、全く、静希家らしい、味だ」モグモグ
皆賀「く、食いながら喋ってんじゃないわよ……!」
静希「……」
どうやら好評のようですね、よかった。
静希「……」カチャカチャ
結局皆さん完食してくれましたね。
ナナシさんは見に行ったら部屋の前の皿に全く手をつけられていませんでしたが……
静希「夕飯はどうしましょうか……」
ガタッ
静希「おや」
誰かキッチンに来ましたね。
【キッチンに現れたのは?】
【偏らないようにこの形式で既に選ばれた人はなしとします】
【須辺鈴は選べません】
↓2
中根
山藤
山藤「よう、静希。残りの皿持ってきたぞ」
静希「ありがとうございます。そこに置いておいてください」
山藤「いやー、美味かったぜお前の飯」
静希「喜んでいただけて幸いです。夕飯も作りますのでリクエストがあれば聞きますよ」
山藤「あっ、だったら素手で取らねえのにしてくれよ。俺は手が命だからよ」
静希「わかりました」
山藤「っと、そうそう……こうして来たのはちょっと頼みがあるんだよ」
静希「頼みですか?」
山藤「おう。ちょっと髪触らせてくれねえか?」
静希「髪、ですか?」
山藤「そうそう。いいだろ?」
1…わかりました【同時にコンマ判定】
2…手が離せないので後でもいいですか?
↓2
1
1
静希「わかりました」
山藤「じゃ、失礼して……」
静希「……」
山藤「…………微妙」
静希「はい?」
山藤「お前よ、もう少し髪は手入れした方がいいぜ?この髪質じゃあ、俺の鋏は入れらんねえ」
静希「はあ、すみません」
山藤「まっ、なかなか上手くはいかねえわな……仕方ねえや」
山藤さんは頭を掻きながらキッチンを出ていきました。
そういえば山藤さんは髪質が気に入らないとどんなに有名人でも鋏を入れないと聞いた事がありますね……
静希「僕は不合格という事ですか……」
【山藤切也の好感度が少し上がりました】
【静希の部屋】
静希「さて、夕飯まで時間がありますから少し周りを見て回りましょうか」
殺されるのに絶好の場所があればチェックしておかないといけませんね……
【自由行動を開始します】
【残り二回】
【一度に二人まで選べます】
【一度選んだキャラはその日はもう選べません】
↓2
中根、酒谷
羽佐間 豊穣院
望月 酒谷
【学生寮周辺】
静希「確かに金網が張ってありますね」
この先には何があるんでしょうか?
羽佐間「おや……静希君じゃないか」
豊穣院「ごきげんよう」
静希「羽佐間さん、豊穣院さん」
羽佐間「金網を見に来たのかい?」
静希「はい。一度自分の目で確かめておきたかったので」
豊穣院「ふふ、先生のおっしゃった通りでしたでしょう?」
静希「そうですね……この金網をこちらでどうにかするのは不可能かと」
豊穣院「わたくしのお慕いする先生が間違うはずありませんもの」
羽佐間「わたしだって人間だから間違う事はあるさ」
豊穣院「……先生は謙虚過ぎます」
1…お二人は本当に仲がいいんですね
2…お二人はどうしてこちらに?
↓2
1
1
静希「お二人は本当に仲がいいんですね」
豊穣院「あら、そう見えます?」
静希「はい」
豊穣院「ふふふ……だそうですよ先生?」
羽佐間「何を期待しているかは知らないが、わたしと玲奈君はあくまで主治医と患者の関係だよ」
豊穣院「……先生は酷い人です」
羽佐間「心外だね。わたしはこれでも玲奈君に甘いと自負しているよ」
静希「……」
僕にはやはり仲がいいようにしか見えませんね……
【羽佐間卓郎の好感度が上がりました】
【豊穣院玲奈の好感度が上がりました】
【学生寮・エントランス】
静希「寮周辺にはいい場所はありませんでしたね」
金網は気になるところですが……
【自由行動を開始します】
【残り一回】
【一度に二人まで選べます】
【羽佐間、豊穣院は選べません】
↓2
中根 酒谷
↑
中根、酒谷選択で本日はここまでです。
ではまた次回
乙です
始めます。
酒谷「おー、シズ。さっきはお酒に合ういいご飯ありがとね」
静希「ありがとうございます。夕飯もリクエストがあれば受けますよ」
酒谷「そうだね……次は日本酒に合う料理がいいかな」
静希「日本酒ですか……わかりました」
酒谷「バンも何かリクエストあるなら言ったら?」
中根「……ふん、静希望の作った物以外なら何でもいい」
酒谷「それリクエストって言えるの?」
中根「いいか!この際だからはっきり言うが、私は静希望や豊穣院玲奈のような人間がこの上なく嫌いなんだ!」
中根「そんな人間の作った食事など吐き気がする!」
酒谷「うわぁ、そこまで言う?」
静希「……」
1…ですが、お昼は食べていましたよね?
2…なるほど……僕ですから、しかたがありませんね
↓2
2
1
静希「ですが、お昼は食べていましたよね?」
中根「ぐっ!?」
酒谷「そういえばそうだね。しかもあたしの記憶が確かなら……一番食べてた」
中根「ぐぐっ!?」
酒谷「ははあ、つまりバンはツンデレってやつ?」
中根「違う!ただ、料理に罪はないからな」
酒谷「それアカの言葉じゃない?」
中根「ぐぐぐっ……!話にならん!」
バンッ!
酒谷「あらら、怒らせちゃったかな?まあ、なんだかんだ言って夕飯も食べるだろうから、嫌じゃなかったら作ってあげてシズ」
静希「はい、もちろんそのつもりです」
中根さんの気持ちはわからないでもありませんからね……
【酒谷美野里の好感度が上がりました】
【中根万利の好感度は上がりませんでした……】
静希「さて、夕飯を作るとしましょう」
ナナシさんの分は別に作るとして……
静希「……おや?」
いくつか食料が減っていますね……もしかしてナナシさんでしょうか?
静希「……」
もしもこれがナナシさんなら、僕の料理を食べてはくれそうにありませんね。
しかし他の人かもしれませんし……
静希「食事を無駄にはしたくありませんから……」
1…ナナシの部屋に行って直接確かめる
2…他の人に確認してみる
↓2
1
↑
1
静希「ナナシさんに直接確かめてみましょう」
そうと決まれば早速……
【ナナシの部屋前】
静希「ナナシさん、静希です。少し聞きたい事があるので開けていただけないでしょうか?」
…………
静希「留守なんでしょうか……」
いえ、ナナシさんの事だからおそらく居留守でしょう。
静希「ここはメモを挟んでおきましょう」
【キッチンから食料が減っていますが、ナナシさんが持ち出したのでしょうか?】
これでいいですね。
スッ
静希「……」
スッ
静希「返ってきましたね」
【だったらなんなの】
静希「やっぱりそうでしたか……」
【いえ、それが知りたかっただけですので】
スッ
静希「さて、夕飯の準備に戻りましょう」
…………
スッ
【は?それだけ?】
ガチャッ
ナナシ「……なんなの」
【静希の部屋】
静希「夕飯も好評でしたね」
一応明日の献立も考えておきましょう。
静希「僕が明日を迎える事はないかもしれませんけど……」
献立をメモすると鞄を置いてベッドに横になります。
鍵は捨てているのでもちろんかけていません。
静希「誰かが殺しに来てくれるんでしょうか……」
その時を少し楽しみにして、僕は眠りにつきました。
【一日目終了】
【二日目】
静希「……ん」
朝ですか。
どうやら昨日に僕を殺しに来てくれる人はいなかったようですね。
静希「こればかりは仕方ありません。今日も生きていくとしましょう」
時刻は……六時半ですか。
食堂は七時まで開きませんから……散歩にでも行きましょう。
1…砂浜
2…学生寮屋上
3…学生寮周辺
↓2
2
1
【砂浜】
静希「……」ザッザッ
昨日のボールのようなものは、さすがにありませんか。
静希「……」
この島は随分と人の手が入っています。
しかし僕達以外の人がいる痕跡は見当たりません。
あの金網の向こうにいるんでしょうか?
静希「……僕が考えてもしかたがありませんか」
僕はこの島で殺されると決めているんですから。
ザッザッ
静希「誰か来ましたね……」
【砂浜に来たのは?】
【須辺鈴、山藤は選べません】
↓2
望月
緋色
緋色「静希さん、おはようございます!」
静希「緋色さん、おはようございます。ジョギングですか?」
緋色「はい、ボディーガードは身体が資本なので!」
静希「緋色さんらしいですね」
緋色「らしいって、静希さんとは昨日会ったばかりじゃないですか!」
静希「ああ、すみません。実は僕の家で緋色さんを専属ボディーガードにしようと調べていましたから」
緋色「えっ?私が静希さんの家で、ですか?」
静希「はい。その過程で緋色さんの事は調査していたんです」
緋色「……」
1…嗅ぎ回るような真似をしてすみませんでした
2…やはり愉快な話ではありませんよね
↓2
1
1
静希「嗅ぎ回るような真似をしてすみませんでした」
緋色「……そ、それじゃあまさか」
緋色「私の秘密を静希さんは知っているんですか!?」
静希「いえ、僕は調査をしていたという事しか知らないので……」
緋色「そ、そうですか……ほっ」
静希「……」
ここまで安堵するという事は緋色さんには大きな秘密があるんでしょうね。
だから静希家専属のボディーガードにはならなかったんでしょうか……
緋色「まあ、静希さんが謝る事じゃありませんよ!ボディーガードが調べられるのは想定済みですから!」
静希「そう言っていただけるとありがたいです」
しかしそんな秘密があるようには見えませんがね……
【緋色朱里の好感度が上がりました】
キーンコーンカーンコーン
静希「……?」
なんでしょう、このチャイムは。
モノクマ「おはようございます!七時になりました!」
モノクマ「今日も一日頑張っていきましょう!」
静希「朝のアナウンスですか……こんなものがあったんですね」
緋色「昨日の十時にもアナウンスしてましたよ?」
静希「そうなんですか?九時には寝ていたので知りませんでした……」
とにかく食堂も開いたでしょうから、朝食の準備をしに行きましょう。
【学生寮・エントランス】
静希「……おや?」
誰かいますね……
静希「……」
いや、あれはいるというより……
倒れている?
胸騒ぎがして、僕は走りました。
するとだんだんと見えてきます。
やはりその人は倒れていて。
その脇腹には包丁が、確かに突き刺さっていました。
静希「……!」
なぜ?
なぜ僕ではなくこの人が?
半ばパニックになって僕はその人の名前を叫びます。
静希「須辺鈴さん!」
しかし、【超高校級の霊能力者】須辺鈴洸さんは何も答えてくれず。
その脇腹から流れ出す血がエントランスの床を濡らしていました。
本日はここまで。
それではまた次回に。
乙です、早いな…そこが落ちるか
乙
開始します。
静希「須辺鈴さん!」
僕は倒れている須辺鈴さんの側に跪くと、鞄からタオルを出して包丁が刺さった部分にあてがいます。
弱くなっていますがまだ息はあります、急いで処置すれば……!
緋色「なっ、静希さんこれは!?」
静希「緋色さん!須辺鈴さんが刺されました!羽佐間さんを呼んできてください!」
緋色「わ、わかりました!」
緋色さんが個室の方に行き、少ししてから羽佐間さんが鞄を手に走ってきます。
羽佐間「状況は!」
静希「今はタオルで圧迫してますが……それまでの出血が多いです」
羽佐間「わかった、後はこちらが引き受ける!」
静希「助かりますか?」
羽佐間「助けるさ、わたしは医師だからね」
交代すると羽佐間さんは鞄から注射や小型のクーラーボックスを取り出して、須辺鈴さんの治療を始めました。
静希「須辺鈴さん……」
【食堂】
望月「それで須辺鈴君は大丈夫だったの!?」
羽佐間「出血はしていたけれどなんとか峠は越したよ。もう大丈夫だ」
石動「そりゃよかった。さすが【超高校級の医師】ってところか?」
羽佐間「発見が早かったのが幸いだっただけさ。もう少し遅れていればわたしでも手のつけようがなかった」
山藤「だけどなんで須辺鈴が襲われたんだ?言っちゃなんだがわざわざ殺されてくれるって奴がいるのによ」
静希「……」
本当にそうです。
なぜ僕ではなく須辺鈴さんが……
酒谷「それはコウの才能考えたらわかるでしょ?」
有栖川「……【超高校級の霊能力者】か」
澤木「そっか、霊能力者だからちょっと霊と話せば犯人わかっちゃうもんね!」
だから須辺鈴さんは狙われた……そういう事ですか。
中根「問題はそこじゃない!」
皆賀「そ、そそそうよ……誰かが早速コロシアイ始めたって事よね……ひいいっ!?」
糸沼「殺人を企てたような人間と一緒にいないといけない……不幸だね」
梁瀬「……危険因子」
豊穣院「まあ……先生、わたくし怖いです」ギュッ
誰かが殺人を犯そうとした……その重みが食堂を支配します。
須辺鈴さんが目を覚ませば、誰がこんな事をしたのかはっきりするんでしょうが……
緋色「とにかく須辺鈴さんが狙われるとはっきりした以上、今は彼の警護が必要不可欠です」
緋色「ですから、これから私が須辺鈴さんの警護をしたいと思いますが、いいですね」
緋色さんの言葉に反対する人はいませんでした。
こうして何もわからないまま、僕達は朝食を摂る気分にもならず解散となりました。
【須辺鈴の部屋】
須辺鈴「……」
静希「須辺鈴さんの様子はどうですか?」
緋色「まだ意識は戻りませんね……だけどもう危険な目には遭わせませんから安心してください!」
静希「【超高校級のボディーガード】の言葉となると重みが違いますね」
しかし失念していました……まさか僕が殺される事にこんな壁があったなんて。
静希「どうしたものか……」
緋色「何がですか?」
静希「いえ、こちらの話です……」
考えなければならない事が増えてしまいましたね……
【静希の部屋】
静希「須辺鈴さんではなく僕を殺してもらう方法……」
これは難題ですね……
【自由行動を開始します】
【一度に二人まで選べます】
↓2
有栖川 梁瀬
望月 皆賀
皆賀「な、なんで私が……」
望月「うーん、私にもわからないけど……」
静希「どうしましたか?」
望月「あっ、静希君。皆賀さんに真歩ちゃんが捜してたから行ってあげてってお願いしてたんだけど」
皆賀「私は嫌よ……なんであんな悩み事なんかありませんと言わんばかりの能天気な奴につきまとわれなきゃ……」
望月「真歩ちゃん、皆賀さんの事妙に構いたがるんだよね……話しててもどこか目で捜してるっていうか」
1…澤木さんは自分と皆賀さんが似ていると言ってましたよね
2…単純に仲良くなりたいだけにしては熱が入ってますね……
↓2
1
1
静希「澤木さんは自分と皆賀さんが似ていると言ってましたよね」
皆賀「ま、まずそれがわからないのよ……!あれと私にどんな共通点があるって言うの……」
望月「うーん、真歩ちゃんにしかわからない何かがあるんじゃないかな?」
皆賀「そ、そんなわけのわからない物に私は巻き込まれるなんてごめんよ……!」
望月「あっ、行っちゃった……」
静希「どうするんですか?」
望月「真歩ちゃんには見つからなかったって言うしかないかな……」
静希「僕も付き合いましょうか?」
望月「ううん、大丈夫。ありがとう、静希君」
【望月遊希の好感度が上がりました】
【皆賀莉子の好感度が少し上がりました】
【静希の部屋】
静希「澤木さんの情熱はどこから来るんでしょうね……」
【自由行動を開始します】
【残り三回】
【一度に二人まで選べます】
【望月、皆賀は選べません】
↓2
梁瀬 澤木
有栖川 澤木
澤木「ねーねーねーねー」
有栖川「……」
おや、あれは有栖川さんと澤木さんですか。
どうやら有栖川さんに澤木さんが声をかけているようですが……
澤木「ちょっと無視しないでよ!アリスっち!」
有栖川「……おい、まさかそれは俺の事か」
澤木「他にいないじゃん!ねーねー、ちょっとお願いがあるんだよー!」
有栖川「……」
普段より二割増しで疲れた顔をしていますね……
1…皆賀のいた場所を澤木に教える
2…話に加わる
↓2
1
2
乙
静希「こんにちは」
有栖川「……静希か」
澤木「おー、シズっち!」
静希「シズっち……こほん」
静希「お二人は何をなさっていたんですか?」
有栖川「絡まれていただけだ」
澤木「あー、そういう言い方ないじゃん!アタシはただアリスっちにお願いがあるだけなのに!」
有栖川「……聞くだけ聞こう。お願いとはなんだ」
澤木「アタシのこの案を童話にしてほしいんだよね!」
有栖川「……なに?」
澤木「何さ、その意外って顔!」
有栖川「いや……実際意外だったからな」
静希「確かに」
澤木「シズっちまでそういう事言う!?」
静希「ああ、いえ……澤木さんは才能も体育会系ですから」
有栖川「……とにかく見せてみろ」
澤木「ふんだ、感動して泣いても知らないからね!」
澤木さんが有栖川さんに渡した案を僕も横から覗いてみます。
有栖川「これは……」
静希「……」
澤木「ふふん、どう?」
有栖川「……読めん」
澤木「えっ?」
静希「……」
澤木さん、少し文字が読みづらいですよ……
【有栖川幸正の好感度が上がりました】
【澤木真歩の好感度が上がりました】
静希「澤木さんの考えた童話とはなんだったんでしょう」
結局読めなかったので余計気になります……
【自由行動を開始します】
【残り二回】
【一度に二人まで選べます】
【望月、皆賀、有栖川、澤木は選べません】
↓2
梁瀬 糸沼
上
↑
糸沼「いや、悪いね……ボクにこんな事を頼まれるなんてキミは不幸だよ」
梁瀬「……不幸異論」トントン
糸沼「ああ、またそんな事を言わせてしまうなんて……」
梁瀬「…………」トントン
静希「……」
なんなんでしょうか、あの噛み合ってない会話は。
静希「何をなさっているんですか」
糸沼「ああ、せっかく気分がよかったのに……ボクはやっぱり不幸だね」
梁瀬「仕事」トントン
見たところ、糸沼さんに頼まれて梁瀬さんが何かを作っていたようですが……
1…これは家、ですか?
2…素晴らしい出来ですね
↓2
1
1
静希「これは家、ですか?」
梁瀬「人形住処」
静希「人形……糸沼さんのですか?」
糸沼「他に誰がいるんだい……」
糸沼さんはポケットから二体の人形を出してこちらを威嚇してきます。
なぜここまで警戒されているんでしょうか……
梁瀬「完成」
糸沼「ああ、ありがとう梁瀬クン。それじゃあこの家はもらっていくよ」
梁瀬「所持可能疑問」
糸沼「これぐらいボクだって持てるよ……っ、あっ」
静希「糸沼さん!?」
下敷きになってしまいましたね……
糸沼「……やっぱり不幸だ」
梁瀬「……不安的中」
【梁瀬大鉄の好感度が上がりました】
【糸沼命の好感度が上がりました】
静希「糸沼さんに怪我がなくて何よりでした」
しかし梁瀬さんが作ったあの家、本当によく出来ていましたね……
【自由行動を開始します】
【残り一回】
【一度に二人まで選べます】
【望月、皆賀、有栖川、澤木、梁瀬、糸沼は選べません】
↓2
石動 ナナシ
酒谷、豊穣院
酒谷「いやー、本当に惚れ惚れしちゃう腕だったね」
静希「羽佐間さんの事ですか?」
酒谷「そうそう、コウを助けた時のあの流れるような手さばき……あたしも病気になったらあんなお医者様に診てもらいたいよ」
確かに羽佐間さんの治療は怪我の治療なら決して少なくない数をこなした僕も目を見張る物でしたね……
豊穣院「もし……少しよろしいですか?」
酒谷「ん?レイじゃない、どうしたの」
豊穣院「今、先生に惚れるなどと言っていたのが聞こえましたが……」
静希「酒谷さんのそれは、医師としての腕が素晴らしいという意味だと思いますよ」
酒谷「あはは、そうそう。残念ながらあたしのタイプではないんだよねタクは」
豊穣院「そうだったんですか……ほっ」
1…もしかして不安になったんですか?
2…羽佐間さんで駄目とは酒谷さんのタイプとやらはどんな方なんですか?
↓2
1
1
静希「もしかして不安になったんですか?」
豊穣院「……はい」
酒谷「不安?なんで?」
豊穣院「だって酒谷さんはスタイルもいいですし、先生の隣でも見劣りしない雰囲気ですから……」
酒谷「あっはは、これはまた持ち上げてくれるね」
豊穣院「わたくし本当に不安で……だから違うとわかってよかったです」
豊穣院「えぇ、本当に」
静希「……?」
なぜでしょう、豊穣院さんは確かに安堵しているようですが……
どことなく、寒気がするのは。
酒谷「あー……こりゃタクも苦労するね」
【酒谷美野里の好感度が上がりました】
【豊穣院玲奈の好感度が上がりました】
【須辺鈴の部屋】
静希「羽佐間さんに聞きましたけど、須辺鈴さんが目覚めたとは本当ですか?」
緋色「静希さん!はい、ついさっき」
羽佐間「とはいえ、あれだけ血を流したんだ。しばらくは安静にしていた方がいいね」
須辺鈴「はい……ありがとうございます羽佐間さん……」
羽佐間「わたしは医師として当然の事をしただけさ。痛み止めは置いておくから、食後に飲むように」
須辺鈴「はい……」
羽佐間「今日は遅いから皆には明日にでも伝えるようにしよう。それじゃあわたしはこれで」
静希「須辺鈴さん、よかったですね」
須辺鈴「はい……あの、静希さんも僕を助けてくれたって聞きました……ありがとうございます」
静希「いえ、僕も当然の事をしただけですから……ところで須辺鈴さん」
須辺鈴「僕を刺した人、ですよね?」
緋色「確かにそれは知っておかないといけません。場合によっては拘束しなければ」
須辺鈴「……実は、わからないんです」
静希「わからない?」
須辺鈴「はい。食堂に行こうとしたら急に刺されてしまったんです」
須辺鈴「だから顔は見てなくて……お役にたてなくてすみません」
静希「いえ、仕方ありません。急に襲われたんですから」
緋色「しかし困りましたね……」
そう、須辺鈴さんが見ていない以上誰が動いたかは結局わかりません。
この事が、明日響かなければいいんですが……
本日はここまで。
また次回に。
乙です
【三日目】
静希「今日で三日目……今日も生きるとしましょうか」
豊穣院さんや中根さんの家が動いていない以上、無駄だとは思っていましたが助けは期待できないようですね。
静希「やはり僕を誰かに殺してもらわなければいけませんか……」
……さて、時刻はまた六時。
どうしましょうか?
1…須辺鈴の様子を見に行く
2…散歩に行く
↓2
1
1
1
須辺鈴さんの様子を見に行きましょうか。
緋色さんがいる以上大丈夫だとは思いますが……
【須辺鈴の部屋前】
ピンポーン
静希「須辺鈴さん、起きてますか?」
「あっ、か、鍵は開いてます」
静希「鍵をかけていなかったんですか?少々無用心では……」
ガチャッ
静希「……」
須辺鈴「おはようございます静希さん」
静希「おはようございます……それで、彼女はどうしたんですか?」
僕が指さしたのは須辺鈴さんのベッドに突っ伏して寝ている緋色さん。
緋色「すう、すう……」
小柄な彼女らしい幼さの残る寝顔ですけど……ボディーガードである彼女がこんな事をするとは思えないのですが。
須辺鈴「僕がお願いしたんです。ずっと気を張っていたら疲れちゃいますから」
静希「よく納得しましたね……」
須辺鈴「へへ、そこは押し通しました」
静希「意外に頑固なんですね須辺鈴さんは……」
須辺鈴「流されてたら霊能力者は出来ませんからね」
そんなものですか……
【須辺鈴洸の好感度が上がりました】
【食堂】
中根「まだ脱出方法は浮かばないのか!?」
朝食後中根さんが話があると元々いないナナシさん、須辺鈴さん、緋色さん以外は残っていましたが……
まさかいきなり怒号が飛ぶとは。
中根「情けない……それでもお前達は【超高校級】なのか!?」
皆賀「い、いきなり何よ……!」
酒谷「まあまあ、落ち着きなよバン。簡単に脱出出来るようなら苦労しないでしょ」
中根「うるさい!酒を飲んでるだけの役立たずが!」
酒谷「うわあ、正論キッツいなー」
望月「ちょっと言い過ぎだよ!」
中根「私は事実を言ったまでだ!梁瀬、大工なら船ぐらい作れないのか!?」
梁瀬「道具不足、沈没確実」
中根「ちっ……!それをどうにかしてこそ超高校級だろうが!」
有栖川「落ち着け中根。当たったところで事態は好転しない」
中根「黙れ!私は誰もこの状況をきちんと理解していないのが腹立たしいだけだ!」
中根「この私の命はお前達より重いんだ!早く何とかしろよ!」
石動「はあ……」
静希「石動さん?」
石動さんが急に席を立ったかと思うと……座っている中根さんの胸ぐらを掴み上げました。
中根「な、ななななな……なんだお前!?」
石動「あー……重っ。慣れない事するもんじゃねえや」
かと思えばすぐ手を放しました。
澤木「ランっち……えっと、今の何?」
石動「いや、ちょっと胸ぐら掴んで凄んでやろうかと思ったんだけどよ……お前痩せろや」
中根「な、何だと……」
石動「つーかさ、静希や豊穣院の前で自分のすげえとこ見せてえなら逆効果だぞ?」
中根「!?」
豊穣院「わたくしですか……?」
静希「……」
石動「まっ、恨まれて死にたくなきゃ今の言葉は撤回しとけ」
中根「ぐっ、う、うるさい!」ドスドス
石動「かー、せっかく無料アドバイスしてやったってのに」
山藤「いや、スッキリしたぜ石動!あいつムカついたしな!」
糸沼「はあ……朝からあんな風に言われて不幸だ」
羽佐間「……ストレスが溜まっているのだろう。良くない兆候だね」
静希「……そうですね」
【静希の部屋】
静希「ストレスですか……」
おそらく中根さん以外にも感じている人はいるでしょうね。
【自由行動を開始します】
【一度に二人まで選べます】
↓2
中根 山藤
石動 ナナシ
石動「はー、腕が疲れちまった」
静希「お疲れ様です」
石動「中根もリーダーぶりたいならもっとやり方があるだろうによ」
静希「ですが、この状況を打開したいという気持ちは本物でしょうし……」
石動「そうかねぇ……俺にはそうは見えなかったけどな」
静希「と言うと?」
石動「それはだな……おっ?」
静希「石動さん?」
石動「また珍しい奴が出てきたぞ」
静希「あれは……」
ナナシ「……まだお喋りしていたなんて本当に状況を理解できてないのね」
石動「それにしては話しかけてくれんのなお嬢さん」
ナナシ「ふん、あまりにお花畑だから言ってやりたくなっただけよ」
石動「へいへい、そういう事にしときますよ」
1…ナナシさん、食事でしたら用意しましょうか?
2…石動さん、あまり煽らない方が……
↓2
1
↑
静希「ナナシさん、食事でしたら用意しましょうか?」
ナナシ「毒が入っているかもしれない物なんかいらないわよ」
石動「こいつは毒なんか入れねえよ。むしろ殺されたいからって入れてほしがる人間だぞ」
静希「恐縮です」
ナナシ「そんな言葉が信用出来るわけないでしょう」
石動「疑り深いお嬢さんだな……だったら静希、俺の食ってんのと同じの渡してやれよ」
静希「あれは石動さんがおかわりする分ですが……」
石動「いいんだよ。他でもねえ俺が言ってんだからな」
ナナシ「……なんの真似?」
石動「いちいち警戒してんのもめんどくせえだろ?美味いもん食ってたまには休むこった」
静希「どうぞナナシさん」
ナナシ「……ふん、本当に馬鹿な連中」
静希「本当によかったんですか?」
石動「いいって事よ」
【石動嵐馬の好感度が上がりました】
【ナナシの好感度が上がりました】
乙
静希「ナナシさんは食べてくれたんでしょうか?」
受け取ってはくれましたから捨てられたという事はないでしょうが……
【自由行動を開始します】
【残り三回】
【一度に二人まで選べます】
【石動、ナナシは選べません】
↓2
中根 山藤
中根 皆賀
皆賀「はぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
地の底から響くようなこのため息は……皆賀さんですね。
中根「なんだ!そのため息は!?」
皆賀「めんどくさい男に捕まったから出たため息よ……」
中根「な、なんだと!?」
どうやら、中根さんと話しているようですが……
皆賀「だ、だいたい私に何を期待してるのよ……私は内職だから脱出なんて不向きなんだけど……」
中根「ふん、期待などしていない。お前は自分の立場を理解しているようだから話しかけただけだ」
皆賀「……立場?」
中根「見るからにみすぼらしい、才能がなければ底辺を這っているだけだろう存在。それを自覚しているからこそ、お前は怯え、すぐに悲鳴をあげるんだろう?」
皆賀「……」
中根「わかるか?お前は石動のような野蛮な男や他の口答えする連中に比べればまだマシという事だ」
皆賀「……あっそ」
静希「……ふむ」
1…それはどうなんでしょうか?
2…あまり恨みを買うような発言は慎んでいただきたいんですが
↓2
1
1
静希「それはどうなんでしょうか?」
皆賀「みぎゃああああああ!?」
静希「ああ、すみません。驚かせてしまいました」
皆賀「あんたアレね!?驚かせてからの心臓麻痺ってある意味斬新なトリックで私を殺す気なのね!?」
静希「いえ、僕は殺される側なので」
皆賀「そういう話じゃないのよぉ……!」
中根「……何の用だ静希」
静希「ああ、そうでした。中根さん、皆賀さんがみすぼらしい存在だとおっしゃっていましたが」
中根「なんだ?ただの事実だろう」
静希「彼女は確かに悲鳴をあげますし、怯える人ではありますが……だからといって彼女がみすぼらしい存在とは言えません」
中根「……何が言いたい」
静希「みすぼらしい存在とは僕のような人間の事です。皆賀さんに対するその暴言はあまりにも不適切なものだと言いに来ました」
中根「みすぼらしいだと……静希家に産まれたお前がそれを口にするのか!ふ、ふざけるなよ!くそっ!」ドスドス
皆賀「……よくわかんないんだけど私庇われたわけ?」
静希「一応そのつもりなんですが」
皆賀「わかりにくいわね……まあ、感謝しとくわ」
【中根万利の好感度は上がりませんでした……】
【皆賀莉子の好感度が上がりました】
静希「中根さんは大丈夫なんでしょうか」
このままだと敵を作りすぎる気がしますが……
【自由行動を開始します】
【残り二回】
【一度に二人まで選べます】
【石動、ナナシ、中根、皆賀は選べません】
↓2
山藤 糸沼
羽佐間 山藤
山藤「おっ、先生じゃん。相方はどうしたよ」
羽佐間「わたしだって常に玲奈君と一緒にいるわけではないさ」
静希「山藤さん、コーヒーでいいですか?」
山藤「おう、ありがとよ。で、先生は一人で何してんだ」
羽佐間「道具の手入れだよ。わたしにとって医療器具は命と変わらないからね」
山藤「はー、メスや鉗子まであんのか。さすが【超高校級の医師】は抜かりねえな」
静希「どうぞ」
山藤「おっ、サンキュー。静希もそのバッグに色々入れてんだろ?はー、プロ意識ってやつか?」
1…山藤さんは道具を持っていないんですか?
2…プロと呼ばれるほどでは……
↓2
2
2
静希「プロと呼ばれるほどでは……」
山藤「おいおい、【超高校級の救済者】とまで呼ばれてる奴がそれ言うのか?」
羽佐間「わたしも聞いた事はあったよ。災害や事故が起きた場所に行くと応急措置や避難が完了している……それを成していたのはたったの一人の高校生だと」
静希「……」
山藤「俺ですら知ってたんだぜ?もう立派なプロだろ」
静希「そういうものなんでしょうか」
羽佐間「そんな君がなぜここまで殺されたがっているのかはわからないがね」
僕はただ……
【羽佐間卓郎の好感度が上がりました】
【山藤切哉の好感度が上がりました】
静希「【超高校級の救済者】ですか……」
皮肉な話ですね。
【自由行動を開始します】
【残り一回】
【一度に二人まで選べます】
【石動、ナナシ、中根、皆賀、羽佐間、山藤は選べません】
↓2
有栖川 糸沼
豊穣院、緋色
静希「ではこれをよろしくお願いします」
緋色「わかりました!それでは行ってまいります!」
豊穣院「あら、緋色さん。また須辺鈴さんの所に?」
緋色「はい!私は今須辺鈴さんのボディーガードですから!」
静希「あまり無理はしないでくださいね?須辺鈴さんも心配していましたから」
緋色「はい!」
豊穣院「ふふ、緋色さんは真面目な方なんですね」
緋色「それだけが取り柄みたいな物ですから……」
豊穣院「これは家が緋色さんを欲しがる気持ちもわかります」
緋色「そんな……」
1…豊穣院さんの家もですか
2…僕も緋色さんがいて助かります
↓2
1
2
静希「僕も緋色さんがいて助かります」
緋色さんが須辺鈴さんを守ってくれる現状では誰も手は出せません。
須辺鈴さんを襲った人も僕を殺すしかないとわかってくれるでしょうから。
緋色「お、お二人共、そんなに褒めないでください……私はただ自分の職務を遂行しているだけなんですから」
豊穣院「緋色さんったらまるで先生みたいですね。本当に真面目な方」クスクス
緋色「も、もう……」
だから頑張ってくださいね緋色さん。
僕も出来うる限りのサポートはしますから。
【緋色朱里の好感度が上がりました】
【豊穣院玲奈の好感度が上がりました】
今回はここまでで。
近々動機発表になります。
それではまた次回。
乙
乙です
ピンポンパンポーン
モノクマ「オマエラ今すぐ学生寮二階多目的ホールにお集まりください!」
モノクマ「ボクからとても大切なお話があります!」
静希「大切なお話……なんでしょうか」
それを知るには行ってみなければ始まりませんか……
【多目的ホール】
モノクマ「ボクは非常に嘆かわしいよ!オマエラなんでコロシアイしないのさ!」
呼びだした僕達を前にモノクマは爪をちらつかせながら怒るポーズをとっています。
有栖川「それが大事な話か?」
山藤「ざまあ!誰がてめえの考えに乗るか!もっとイライラしてろバーカ!」
望月「誰もコロシアイなんてしないよ!早く諦めて!」
モノクマ「ムググ……わざわざ自分から殺されたがっているようなのもいるイージーモードなのになんて贅沢な!」
ナナシ「くだらない事をほざくなら私は帰るわよ」
中根「……」
モノクマ「というわけで!ここはしょうがないから、ボクが直々に背中を押してあげるよ!」
石動「背中だぁ?」
モノクマ「それではオマエラ!このデータをお受け取りください!」
モノクマの宣言と同時に鳴る機械音。
電子生徒手帳から鳴っているようです。
皆賀「ひいいっ!?何よこれは!」
澤木「ただ鳴ってるだけだって!」
羽佐間「……これは動画?」
電子生徒手帳には静希望クンを大切に思う人というタイトルの動画ファイルが入っていました。
静希「……!」
僕はそのタイトルにまるで何かに導かれるように再生ボタンを押します。
すると……
【いません】
ただそれだけが表示されました。
静希「……」
わかりきっていた事じゃないですか。
僕にはそんな価値などないんですから。
梁瀬「虚言否定……説明要求!」
糸沼「これはまさか、そんな……ああ、本当に不幸だ……」
緋色「……!」
周りの皆さんはやはり僕とは違うようで、動揺を露にしています。
ああ、やはり早く殺されて皆さんを外に出してあげなければ……
モノクマ「オマエラは色々と愛されてるみたいだね。でもその人達は今どうなってるのかな?」
豊穣院「何を……」
モノクマ「これでわかった?ボクが握ってるのはオマエラの命だけじゃないんだよ」
モノクマ「それを踏まえた上で改めてコロシアイにのぞんでください」
モノクマ「じゃ、そういう事で!これからを楽しみにしてるからね!」
モノクマは消え、その場に取り残された僕達。
静希「……」
誰かに声でもかけてみましょうか。
【誰に声をかけますか?】
【須辺鈴、山藤、緋色は選べません】
↓2
糸沼
有栖川
有栖川「……」
静希「有栖川さん、大丈夫ですか?」
有栖川「ああ、俺は大丈夫だ」
どうやら本当に大丈夫なようですが……
有栖川「しかし人質か……これで早く外に出たいという感情を煽るつもりだな」
静希「……」
元々殺されるためにいる僕には関係ないという事でしょうか……
有栖川「これで早まる人間が出ないか……警戒が必要だな」
1…有栖川さんはどうして落ち着いてるんですか?
2…そうなると、また須辺鈴さんが狙われるかもしれませんね……
↓2
1
2
静希「そうなると、また須辺鈴さんが狙われるかもしれませんね……」
有栖川「これで動くならば、なりふり構わない可能性が高いからな」
静希「緋色さんがついているとはいえ、対策は考えた方がいいですね」
僕ではなく須辺鈴さんが殺されるなんて、あってはいけませんから……
有栖川「……」
【有栖川幸正の好感度が上がりました】
キーンコーンカーンコーン
モノクマ「夜十時になりました!ただ今より夜時間となります!」
モノクマ「絶好のコロシアイチャンスだよ!」
モノクマ「ではではおやすみなさい」
静希「……こんな放送を流していたんですか」
しかし、今日は少々考え事に時間を費やしてしまいましたね。
明日はどうしたものでしょうか……
【4日目】
静希「朝ですか……」
さすがに誰かが僕を殺しに来てくれると思ったんですが……
静希「さて、今日の朝はどうしましょうか……」
1…寮内を歩き回る
2…外に散歩に出る
3…須辺鈴の部屋に行く
↓2
1
↑
静希「今日は寮内を歩き回ってみますか……」
【多目的ホール】
静希「誰もいませんか……」
【エントランス】
静希「静かですね……誰も起きていないんでしょうか」
【食堂前】
静希「やはり食堂はまだ開いてませんね」
【階段】
静希「そういえば……屋上にはまだ行ってませんでしたね」
行ってみますか……
【屋上】
静希「これは……」
屋上から海が見えます。
朝日に照らされたそれはこんな状況でなければ、きっと絶景だと思えた事でしょう。
望月「あれ?静希君だ」
静希「望月さん」
そして屋上には先客がいました。
望月さんは手すりに腕を乗せて海を見ていたようですね。
望月「驚いた……私以外の人がここに来るの初めてだよ」
静希「早く起きたので寮内を歩いていたんです。それでここに来た事はなかったなと」
望月「なるほどね」
静希「望月さんは毎日ここに?」
望月「まあね。こうして景色見るのがここに来る前からの日課なんだ」
静希「そうでしたか」
望月さんの隣に立って海を眺めます。
会話はありませんが、気まずいわけでもない時間が流れて。
その沈黙を破ったのは。
1…僕の言葉でした
2…望月さんの声でした
↓2
2
1
静希「望月さんは大丈夫ですか?」
望月「何が……って聞くのは野暮かな」
静希「……」
望月「大丈夫だよ。うん、私は大丈夫」
静希「本当ですか?無理をしているようなら」
望月「してないってば。もう、静希君は心配性だなぁ」
望月「あっ、私に殺してもらおうなんて考えてるなら無駄だからね!」
静希「それは想像がついていますから」
望月「わかってるならいいけど……」
キーンコーンカーンコーン
モノクマ「おはようございます!七時になりました!」
モノクマ「今日も頑張っていきましょう!」
望月「あっ、七時だね。そろそろ降りようか」
静希「そうですね。僕は朝食の準備がありますのでお先に失礼します」
望月「うん。それじゃあまた後でね」
静希「はい」
【望月遊希の好感度が上がりました】
静希「……」
朝食は今まで通りでしたが、どことなく空気は暗かったですね……
静希「ふう」
【自由行動を開始します】
【残り二回】
【一度に二人まで選べます】
↓2
澤木 糸沼
須辺鈴 糸沼
今回はここまで。
次回事件発生です。
それではまた次回。
乙でした
乙
須辺鈴「はぁ……困りましたね」
静希「須辺鈴さんは落ち着いてるんですね」
須辺鈴「僕は、殺された人達の無念の声を聞いた事があります……皆さんにあんな思いはさせたくありません」
須辺鈴「それに僕の動画にいた人達は簡単にどうにかされるような人達じゃありませんから!」
静希「なるほど……」
糸沼「……」
静希「……おや?」
須辺鈴「糸沼さん?」
糸沼「フフフ、羨ましいよ……そんな風に考えられて。それに比べてボクなんて、フフフ、ああ……不幸だ」
1…相当動揺していますね
2…とりあえず落ち着かせましょう
↓2
2
2
静希「とりあえず落ち着かせましょう」
須辺鈴「そ、そうですね。でもどうしたら……」
糸沼「フフフ……」
糸沼さんの操る人形が首を吊り始めました……危険ですね。
静希「少し待っていてください……」
キッチンに入って前の朝食で糸沼さんが苦手だと言っていたタコを取り出して……
静希「糸沼さん」
糸沼「フフ……フ?」
須辺鈴「あっ、タコですね」
糸沼「きゃあっ!?」
目の前にタコを持っていくと糸沼さんは普段ならあげないような悲鳴をあげて尻餅をつきます。
そんなに苦手なんですか……
糸沼「な、なんの真似だい……その悪魔をボクに近づけるなんて……!」
静希「ショック療法です。落ち着きましたか?」
糸沼「お、落ち着けるわけ」
静希「ならばもう一度」
糸沼「落ち着いた、落ち着いた……!だからもう勘弁してくれ……!」
静希「わかりました」
糸沼「ウウウ……デ、デビルめ……」
須辺鈴「少しやり過ぎたんじゃ……」
静希「落ち着いたからよしとしましょう」
糸沼「グググ」
【須辺鈴洸の好感度が上がりました】
【糸沼命の好感度が少し上がりました】
静希「今日はいつもより静かですね」
やはり動画による影響でしょうか……
【自由行動を開始します】
【残り一回】
【一度に二人まで選べます】
【須辺鈴、糸沼は選べません】
↓2
梁瀬 澤木
梁瀬 石動
石動「ふー……」
梁瀬「未成年喫煙禁止」
石動「こりゃキッチンにあったココアシガレットだから問題ねえよ」
静希「なくなっていたと思ったら石動さんが持ち出していたんですか」
石動「いいじゃねえか。別に個人の持ち物でもねえんだしよ」
梁瀬「一本拝借」
石動「おう。しっかしあんなもん見せられただけあって暗えよな」
梁瀬「……」
静希「梁瀬さんもだいぶ動揺していましたよね」
梁瀬「映像直視困惑必然」
石動「まあ仕方ねえよな。俺もあれはさすがに困惑したしよ」
1…パニックにならないだけよかったんでしょうか
2…モノクマは相当な力を持つのははっきりしましたね
↓2
2
↑
静希「モノクマは相当な力を持つのははっきりしましたね」
石動「そりゃ、静希、豊穣院の人間拐ってんだからなぁ……十神の人間拐うのに似たようなもんだ」
梁瀬「敵強大突破困難」
石動「飽きてくれんのが一番なんだがなぁ」
静希「やはり僕が……」
石動「よせよせ、今はシャレになんねえから」
静希「シャレのつもりはないんですが……」
石動「なおさらタチが悪いわ」
梁瀬「静希危険接触回避」
どうしてわかってもらえないんでしょうか……
【石動嵐馬の好感度が上がりました】
【梁瀬大鉄の好感度が上がりました】
静希「さて、昼食を……?」
包丁が、一本足りませんね。
静希「……」
【須辺鈴の部屋】
須辺鈴「包丁が、ですか!?」
静希「はい。須辺鈴さんは一度刺されていますから警戒するように伝えに来ました」
緋色「前回は夜に持ち出したんでしょうが……今回は昼間にですか」
それだけ冷静ではない、という事なのかもしれませんね。
静希「緋色さん、須辺鈴さんをよろしくお願いします。僕は皆さんにもこの事を伝えてきますので」
緋色「わかりました。須辺鈴さんの身の安全は私が保証します!」
静希「ありがとうございます」
急がなくては。
他の皆さんにも警戒してもらって……狙えるのを僕だけにしないと。
【午後一時】
【エントランス】
静希「皆さんには伝えて部屋に入ってもらいましたから、もう大丈夫でしょう」
後は誰かがここに来て僕を刺すだけです。
きちんと僕はしばらくエントランスにいると伝えたんですから。
それで全ては上手くいく。
僕は……
【一時間後】
静希「……」
誰も来ませんね……皆さんが部屋にいる以上、一番確実なのは離れている僕を殺す事だというのに。
【二時間後】
静希「……」
なんでしょう、何かがおかしい。
こんなチャンスになぜ誰も来ないんですか。
静希「……」
まさか……
【須辺鈴の部屋前】
ピンポーン
緋色「はい」
静希「静希です。須辺鈴さんは大丈夫ですか?」
須辺鈴「僕は大丈夫ですよ!何かあったんですか?」
静希「いえ、あれから二時間経っても何の動きも見えないので……確認を」
緋色「私達は大丈夫です。静希さん、他の人を見た方がいいかもしれません」
静希「そうですね……では」
緋色「いえ、私も一緒に行きます。須辺鈴さんには鍵をかけて開けないよう伝えますので」
静希「……わかりました」
須辺鈴「気をつけてくださいね」
緋色「大丈夫です。私はボディーガードですから!」
静希「……」
これは、今回のチャンスは諦めた方がよさそうですね。
緋色「まずは個室を回りましょう」
静希「はい」
それから僕達は個室の様子を見て回ります。
しかし……ある個室は鍵が開いたまま、誰もいませんでした。
緋色「いったいどこに……」
静希「……?」
階段に何か……これは、血?
緋色「上に続いて……行きましょう静希さん!」
静希「あっ、緋色さん!」
緋色さんが階段を駆け上がり、屋上の扉の前まで来ます。
そして、緋色さんが扉を押し開けると……
沈み始める日に照らされた屋上。
しかし夕日の色以外にその床は染まっていました。
それは赤。
血の赤。
その赤は床に倒れた身体から流れています。
ああ、なんで……
なんで僕じゃないんですか?
なんであなたが。
床に倒れていたのは【超高校級のスポンサー】中根万利。
そしてその場にはもう一人……
血にまみれた包丁を持った……
なんで僕じゃないんですか?
なんで僕じゃなくて中根さんを殺したんですか?
望月「……あ」
ねぇ、望月さん。
ピンポンパンポーン!
モノクマ「死体が発見されました!」
モノクマ「一定の捜査時間の後、学級裁判を執り行います!」
CHAPTER01【3つのM】
→非日常編
今回はここまで。
次回から捜査に入ります。
ではまた次回。
乙です
望月はともかく、中根は好感度上がらなかったしな…
続きまだかな
エタったんだろ
月曜日に再開します。
了解
待ってます
静希「……」
僕は未だに信じられませんでした。
中根さんが殺害された事も、その犯人が……
望月「痛っ!」
緋色「拘束させてもらいます。現行犯ですから、文句はありませんね?」
今こうして緋色さんに床に押さえ込まれている望月さんだなんて。
望月「ち、違っ、私は……うぐっ!」
緋色「抵抗しないでください」
望月さんの腕を今にも折ってしまいそうな緋色さんの眼は冷たく、これがボディーガードとしての彼女の顔なのかもしれません。
バンッ!
石動「おい、今の放送……マジか」
皆賀「みぎゃあああああ!?な、ななななによあれはぁ!?」
羽佐間「退いてくれ!」
少しして屋上に集まってきた皆さんがこの光景に絶句しているなか、羽佐間さんだけは中根さんの身体に触れていきます。
羽佐間「……駄目だ、もうどうしようもない」
そして超高校級の医師である羽佐間さんの言葉によって、この場の全員がはっきりと認識します。
中根さんがもう生きていない事を。
モノクマ「酷いなぁ、せっかく放送したのに信じてなかったの?」
澤木「うわっ、出た!?」
ナナシ「ちょうどいい……ちょっと、さっきの放送はなに」
モノクマ「死体発見アナウンスだよ?三人の人物が死体を発見すると鳴るようになってるの」
有栖川「そっちだけじゃない。学級裁判とはなんなんだ?」
モノクマ「よくぞ聞いてくれました!では学級裁判について説明いたしましょう!」
糸沼「さ、裁判とは穏やかじゃないね……」
モノクマ「ウププ、そんな身構えなくてもいいよ」
モノクマ「学級裁判とは今回の殺人において犯人……クロは本当に自分の犯行を隠しきれたのかを見極める舞台です!」
モノクマ「これからオマエラには捜査をしてもらい、学級裁判で誰が犯人かを議論してもらうんだよ!」
モノクマ「その結果クロが明らかにされた場合はクロにおしおき!」
モノクマ「明らかに出来なかった場合はクロ以外のシロ全員がおしおきされるってわけ!」
静希「……おしおきですか?」
酒谷「お尻叩きじゃあ……すまないだろうね」
モノクマ「ウププ、気になる?気になっちゃう?教えてあげるよ、おしおきっていうのはね……」
モノクマ「処刑です!」
山藤「はー、処刑ね……処刑だぁ!?」
モノクマ「人殺しといてただですむわけないじゃん!」
モノクマ「もしクロだってバレたらそれはもう凄惨で残酷で絶望的な処刑を執行させてもらうよ!」
豊穣院「あの、クロとやらがわからなかった場合は確か……」
モノクマ「うん!クロ以外の全員を処刑します!」
須辺鈴「そ、そんな……!」
梁瀬「異常極致……重大情報隠匿……!」
……犯人を突き止められなければ、他の皆さん全員が殺される?
モノクマ「ウププ、そういえば静希クンは自分を殺してとか言ってたけど殺されなくて良かったね?」
モノクマ「だってキミがやろうとしていたのは皆を助ける足掛かりどころか、人殺し以外の全員を殺す手伝いだったんだからさ!」
静希「……」
……僕は。
モノクマ「さてそういうわけだからこれから捜査の時間だよ!」
モノクマ「捜査の時間が終わったら連絡するからエントランスに集まるように!」
モノクマ「そして……モノクマファイルー!」
モノクマ「これには死体について色々と書いてあるよ!羽佐間クン以外はまともな知識もないだろうし、せいぜい活用してください!」
モノクマ「じゃ!死なないように頑張ってね!」
モノクマはそう言って去っていきました……
短いけど今回はここまでで。
乙です
捜査編待機
乙
澤木「頑張れって言われても……こういう時どうしたらいいの?」
皆賀「し、知らないわよぉ!」
モノクマが消えた後もなかなか動き出す人は現れませんでした。
人が殺された、さらに犯人を見つけられなければ自分達が死ぬ。
そんな状況に陥る事はまずないでしょうから無理もありませんが。
石動「しゃあねえな……おい、とりあえず死体見て冷静でいられる奴はどんだけいる?」
羽佐間「パニックにならないという意味なら、やはりわたしだね」
羽佐間さんを筆頭に須辺鈴さん、僕も名乗りをあげます。
石動「となると……ドクターと怪我人に見張り任せるか」
山藤「見張りぃ?」
石動「証拠隠滅とかされねえためにも必要だろ?万が一選んだ奴が犯人だった場合に二人、な」
羽佐間「どのみちわたしは彼の遺体を調べるつもりだから構わないけれど……須辺鈴くんは怪我人だ、あまり無理をさせたくない」
須辺鈴「いえ、僕にもやらせてください……僕にも出来る事があるかもしれません」
梁瀬「霊能力……真実直視」
須辺鈴「はい……頑張ってみます」
酒谷「まあ、見張りはいいんだけどさ……アカはさっきからユウに何してんの?」
緋色「現行犯で犯人を確保しただけです」
望月「……」
糸沼「それはどういう意味かな……」
緋色「望月さんは現場に血のついた包丁を持って立っていました。その場でアナウンスが鳴り、私は彼女を拘束したんです」
山藤「はあ?だったら犯人決まったようなもんじゃねえか!」
望月「違うの、私は……」
石動「それをはっきりさせるための捜査だろ……そうだ、豊穣院」
豊穣院「はい?」
石動「確か推理小説も書いてたよな?捜査のノウハウ他の連中に教えてやれよ」
豊穣院「そんな……小説と現実では捜査のやり方なんて」
石動「……そうかい。だったら各々好きに調べるしかないな」
静希「そういえば、ナナシさんがいませんね」
石動「またかよ。しょうがないお嬢さんだな……」
石動さんの指示で少しずつ皆さん動き始めました。
僕も、捜査をしないといけませんね。
短いですが今回はここまで。
乙
乙です
まずは……このモノクマファイルとやらを読んでみましょう。
【モノクマファイルNo.1】
【被害者は中根万利。
死体発見現場は寮屋上。
死因は左胸を刺された事によるショック死。
被害者は即死だと思われる】
なるほど、確かに僕達では簡単にわからない情報ですね。
しかし即死ですか……
コトダマ【モノクマファイルNo.1】
【被害者は中根万利。
死体発見現場は寮屋上。
死因は左胸を刺された事によるショック死。
被害者は即死だと思われる】
静希「……」
次にやるべき事は……
静希「緋色さん、望月さんと話をしたいんですが」
緋色「……わかりました。でも話は聞かせてもらいますよ」
静希「構いません」
緋色さんから一時的に解放された望月さんの目は揺れていました。
それはこの状況をどう切り抜けるか思考を巡らせているのか、それとも無実の罪を被ってしまった動揺からか……
静希「何があったんですか?話を聞かせてください」
望月「……えっと、でも。大したことは話せないよ」
静希「些細な事でも構いませんよ」
望月「えっと……私は屋上の景色を見に行ったの。そしたら中根君が倒れてて、包丁が刺さってて……急いで抜かなきゃって」
静希「それで抜いた所に僕達が現れたわけですか」
望月「そう!そうなんだよ!だから私は犯人なんかじゃ……!」
緋色「落ち着いてください」
静希「……」
望月さんの証言が正しいなら、彼女は犯人じゃありませんが……ふむ。
静希「望月さん、手を見せてもらえませんか?」
望月「えっ?……はい」
望月さんの手は指先と手のひらが血で濡れていますね……
静希「……」
コトダマ【望月の証言】
【屋上の景色を見に行って中根の死体を発見。
咄嗟に刺さっていた包丁を抜いた直後静希達に見つかった】
コトダマ【望月の手】
【望月の手は指先と手のひらが血で濡れていた】
短くてすみませんがここまでで。
また次回に。
乙です
日曜日に更新します。
間空きすぎだろ
静希「次に調べるべきは……これですね」
僕は落ちている包丁を拾い上げて観察します。
柄や刃にベットリと血がついていますね……
静希「ふむ……おや?」
この包丁……刃の根元部分にも少し血がついていますね……
だけどそちらの血は、もう黒ずんでいます……
静希「……」
コトダマ【包丁の血】
【中根を殺害したと思われる凶器の包丁。
柄や刃にベットリ血がついている】
コトダマ【黒ずんだ血】
【包丁の根元部分の刃についていた血。
そちらの血は他の部分の血に比べ黒ずんでいる】
静希「羽佐間さん、調査はどうですか?」
羽佐間「そうだね……まずモノクマファイルの記述は正しい」
羽佐間「中根くんの死因は心臓を一突きされた事によるショック死。即死なのも間違いないね」
羽佐間「周囲の血痕は乾き具合から恐らく包丁を抜いた時に溢れた物……包丁は十分ほど前に抜かれたはずだよ」
羽佐間「そして死亡推定時刻は、死後硬直の度合いから見て死後一時間近くは経っていると見ていい……」
羽佐間「今が三時二十分だから死亡推定時刻は一時半から二時半といったところかな」
静希「一時半から二時半、ですか?」
羽佐間「そうだよ。これをどう判断するかは君次第だ」
コトダマ【羽佐間の検死結果】
【死亡推定時刻は一時間近く経っている事から一時半~二時半である】
コトダマ【周囲の血痕】
【包丁が抜かれた時に溢れた物でそこから包丁が抜かれたのは三時十分頃の事になるらしい】
山藤「おっ、やってんな」
羽佐間「山藤くんか。あまり見ていて気持ちのいいものじゃないよ」
山藤「ああ、マネキンだと思えば大丈夫だから安心してくれよ」
静希「マネキン……」
山藤「しっかしよぉ、なんか血少なくね?こういうのってもっと血がドバドバ出るもんじゃねえの?」
羽佐間「包丁が栓をしていたからね。刺さっていたのが心臓だから、抜いた時も噴き出すのではなく溢れたと言った方が正しい」
静希「つまり犯人は刺した時に返り血を全く浴びていないと?」
山藤「そりゃねえだろ。刺しただけでも結構血って飛ぶんだぜ?俺もうっかり足に鋏刺しちまった時に血が手についたしよ」
静希「どうすれば足に鋏を刺すんですか……」
羽佐間「そこは刃物の種類、刺さった角度、刺した部位にもよるね。ここの包丁だと……まあ、栓にはなっても全く返り血がつかないのは難しいと思う」
羽佐間「手首までは血塗れになってもおかしくないはずだ」
静希「……なるほど」
コトダマ【返り血】
【ここの包丁を使った場合、手が血塗れになってもおかしくないようだ】
石動「ああん?変だなこりゃ」
静希「何かあったんですか」
石動「いや、ねえから変なんだよ」
静希「ないから変……?」
石動「ここにあったロープがなくなってやがるんだ。確かにあったはずなんけどな……」
ロープ、ですか……
コトダマ【なくなったロープ】
【屋上にあったはずのロープがなくなっていたらしい】
今日はここまで。
乙
乙
更新待ってました
明日更新します。
静希「そういえば……」
屋上以外にも血がありましたね……一応確認しておきましょう。
【一階~二階階段】
静希「やはりこれは血ですね……」
しかしなぜこんな所に血痕が?
中根さんは他に負傷したんでしょうか?
もしくはこの血痕が以前から……
澤木「這いつくばって何してんの?」
静希「澤木さん……と皆賀さんも一緒でしたか」
皆賀「き、きっと屋上から降りてくる女子のスカート覗こうとしてるのよ……ひいいっ!」
澤木「あはは!じゃあアタシはズボンだから大丈夫だね!」
皆賀「私はスカートなのよぉ!?」
澤木「でもほら、見方を変えればそれだけ余裕って事だし……」
皆賀「そんな見方はないわよ……って、何よこれはぁ!」
澤木「莉子っち?」
皆賀「せ、せっかく人が綺麗にした階段を……あんた鼻血で汚したわねぇ!?」
静希「誤解です、これは死体を見つける前にあったもので……皆賀さん、階段を綺麗にしたんですか?」
皆賀「わ、悪い……?私はただ落ち着かなくてねぇ、掃除してたのよ……少なくとも部屋に閉じ籠る前にはこんな血なかったのに……」
澤木「莉子っちはマメだねー」
皆賀「莉子っちはやめなさいよぉ……!」
静希「……」
閉じ籠る前……昼頃にはなかったという事ですか。
コトダマ【階段の血痕】
【一階から二階の階段に血痕が付着していた】
コトダマ【皆賀の証言】
【昼頃には階段に血痕は存在しなかった】
【食堂】
有栖川「ふむ……」
静希「有栖川さん、捜査は進んでますか?」
有栖川「静希か。今アリバイの確認をしていたところだ」
静希「アリバイですか?でも皆さん部屋にいたからアリバイには……」
有栖川「そっちじゃない。包丁を持ち出した可能性のある時間のアリバイだ」
静希「包丁を持ち出した……」
有栖川「静希、確認するが朝食後に包丁はあったか?」
静希「洗い物を終えた頃にはまだありましたね。時間は九時前後かと」
有栖川「包丁がない事に気付いたのは?」
静希「昼食の準備前……十一時頃ですね」
有栖川「つまりその間に包丁は持ち出されたわけだ」
静希「その時間皆さんは?」
有栖川「どうやらその時間帯には酒谷が食堂にはいたようだな」
そういえば僕が厨房に入る時にいましたね……話を聞いてみるべきですか。
コトダマ【包丁が持ち出された時間】
【凶器の包丁が持ち出されたのは九時から十一時の二時間】
更新乙
更新遅いし完結はなさそうだな
あげ
エタ
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