ダイヤ「お、お姉ちゃん・・・?」 (23)


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黒澤邸 朝



ダイヤ「んっ・・・」パチッ

ダイヤ「んんっー」ノビー

ダイヤ(そろそろ起きて支度しないと)ムクッ

ダイヤ(今日はお父様とお母様はいらっしゃらないんでしたわね。だからわたしくしが朝食を作りますわ。とりあえず台所へ)テクテク

ダイヤ(あっ、その前にルビィを起こさないと―――)



花丸「あっ、お姉ちゃんおはよう」



ダイヤ「はい、おはようござ・・・えっ?」

花丸「ルビィちゃん起こしに行くの? いいよっ、マルが起こしに行ってくるね」タッ

ダイヤ「は、はぁ」


ダイヤ「・・・・・・」


ダイヤ「お、お姉ちゃん・・・?」





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廊下


ダイヤ(はて・・・? なぜ花丸さんがここにいるのでしょう・・・?)

ダイヤ(ルビィが昨晩泊めたのでしょうか。一言くらいわたくしに言ってくれればいいのに。まぁ花丸さんならいいですけど)

ダイヤ(花丸さんの分の朝食も作らないとですわね)



  ガラガラ

    < ただいまーっ


ダイヤ(あ、あら? お父様とお母様? 今日は一日お出かけになられると思っていましたけど)

ダイヤ(とにかくお迎えしないと)タッ



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玄関


ダイヤ「おかえりなさっ―――」ピタッ

ダイヤ「・・・・?」


果南「あっ、ダイヤ。おはよっ。お出迎えありがとうね」

ダイヤ「・・・あっ、ああ、はい、どうも。おはようございます」

果南「ふー、いい汗かいたー」フキフキ

ダイヤ「いつものように走っていらしたのですか」

果南「そうだね。今朝は一段と空気が良かったよー。それじゃ、ちょっとシャワー浴びてくるね」テクテク

ダイヤ「えっ? シャワーですか。は、はぁ。まぁ・・・どうぞ使ってください」


果南「お腹減ったー。朝ご飯なにかなー」テクテク


ダイヤ「・・・・・・」

ダイヤ(果南さん、まるでご自宅に帰ってきたように、何食わぬ顔で浴室に向かって行きましたわね・・・)

ダイヤ(勝手知ったる他人の家・・・というほど、果南さんはわたくしの家に来たことはなかったと思いますけど・・・)

ダイヤ「ううーん・・・・」




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台所前


ダイヤ(花丸さんに、果南さん・・・。ううーん・・・。お二人が今日来るという話、していましたかしら・・・?)

ダイヤ(思い出せない・・・。いけませんわね、きっと寝ぼけているのですわ)

ダイヤ(料理でもすれば目が醒めるでしょう)

ダイヤ(さて、台所に―――)



鞠莉「あらっ、グッモーニン! ダイヤー!」



ダイヤ「・・・・」

ダイヤ「・・・・・・・はー」眉間に皺

鞠莉「アハハハッ! そんなに顔に皺寄せちゃってー。ダイヤ、オバサンみたーいっ」

ダイヤ「・・・どうして鞠莉さんがエプロンを付けて我が家の台所にいるんですの?」

鞠莉「これからブレックファスト! つくるのよー? 何かおかしい?」

ダイヤ「・・・・ええ。そりゃあもぉ、色んなことがおかしいですわ。まずはなんですかこの大量の食材は?」

鞠莉「ブレックファスト」

ダイヤ「・・・・あのですね、鞠莉さん。食べ物とは命の源であり、神様からの賜り物なんです。食べられる分だけを用意して頂き、一切無駄にしてはなりません。それをこんなに持ってきてどうなさるんですか。食べ残して捨てるなんて許しませんわよ」

鞠莉「えー? 9人もいるんだからこれくらい必要じゃなーい?」

ダイヤ「はい? 9人?」



   コソコソ

  < ほらっ、梨子ちゃん早く

  < ムリムリムリムリ―ッ! 恥ずかしいよぉ・・・



ダイヤ「んんっ? 誰かいますの?」


  < あっ、ダイヤさんこっち見た。 それいけ梨子ちゃん、ゴーッ!  トンッ

梨子「わっ?! はわっ、っと・・・・」ヨタヨタ


ダイヤ「あら、梨子さんもいらしていたのですか」

梨子「はっはい! あ、あの・・・えと・・・・」モジモジ

ダイヤ「? どうされました?」


梨子「うぅ・・・」チラ

鞠莉「・・・・」ウィンク パチッ


梨子「うぅっ/// あ、あのですね・・・///」モジモジ

ダイヤ「はい」

梨子「あぅ/// 、わたっ、じゃなくて、り・・・あ、あのっ・・・///」シドロモドロ

ダイヤ「・・・・・」

鞠莉「・・・・・」ニヤニヤ


梨子「ひぃーん・・・ヤッパリムリィ・・・・///」小声



ダイヤ「・・・・・梨子さん」ナデ

梨子「はぃ?!/// ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃっ」ワタワタ

ダイヤ「何かおっしゃりたいことがあるのでしょう? わたくしはせかしませんから、どうぞ、落ち着いてからゆっくりお話くださいませね」

梨子「あっ、は、はい・・・/// あ、あり、ありがとうございます・・・///」


梨子「すーっ・・・はーっ・・・」

梨子「・・・・////」ウツムキ モジモジ

ダイヤ「話せそうですか?」

梨子「・・・大丈夫です、いけます」

ダイヤ「はい、聞きますわよ」



梨子「・・・ダイヤさっ―――じゃなくてっ。だっ、ダイヤおっ、おネ・・・/// お姉ちゃん! わたしっ―――じゃなくて、りっ・・・/// りぃ・・・!」

梨子「りこも一緒に朝ごはんつくる!」



ダイヤ「は、はい・・・?」

梨子「はーっ、はーっ/////////////////」カァ

ダイヤ「ええと・・・。朝食を作るのを手伝って頂けるということで?」

梨子「ふーっ/// ふーぅ/// ・・・はい////」

ダイヤ「そうですか。それは助かりますわ。何故だかよく分かりませんが、今朝はこの大量の食材を使って9人分の朝食を作らなければならないらしいので」

鞠莉「ンッフフッ! それじゃ親子三人で仲良しクッキ~ン!」




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食卓


ダイヤ「・・・で」

ダイヤ「な、なんですのこれは・・・・」ポカーン



鞠莉「ちょっとアナタ。食事しながら新聞を読むのやめてくださいな」

果南「ん、ああ、ごめん」パサッ

花丸「あーっ! お姉ちゃん! 千歌さんがマルのみかん食べたずら!!」

千歌「ええっ?! 食べてないよー! これは元々ちかのみかんだって! そうでしょお姉ちゃん!?」

ダイヤ「は、はぁ・・・?」


善子「騒々しい・・・呪われた果実に魅入られし愚かで憐れな人間共よ・・・」

曜「お姉ちゃん、善子ちゃんのお箸の持ち方なんか変だよー」

梨子「・・・・」モグモグ

ルビィ「もぐもぐ―――ピギッ?! あぅぅ・・・舌噛んらっひゃ・・・」ウルウル

花丸「うぅっ、マルのみかん・・・お姉ちゃーん・・・」ウルウル

千歌「お姉ちゃん、ちか本当に食べてないよー・・・?」ウルウル

ダイヤ「ああ、ああ、ほら泣かないの。曜さん、あなたの所に二つ皮がありますけど、みかん二つ食べませんでしたか?」

曜「うん、食べたよ。あれっ? みかんは一人二つじゃないの?」

千歌「ほらー! ちかじゃなかった」

花丸「そんな・・・。マルのみかんは曜さんの胃袋の中に行っちゃったずら・・・」シュン

善子「仕方ないわね。慈悲深き堕天使ヨハネが呪われた果実の施しを―――」

ダイヤ「花丸さん、わたくしのみかんを差し上げますわ。善子さんは自分の分のみかんはちゃんと好き嫌いせず食べなさい。みかんは風邪予防にいいんですから。それとなんですかそのお箸の持ち方は」

善子「箸の持ち方? ああっ、下界の人間には見慣れないのかしら。これは天界の―――」

ダイヤ「その歳にもなってお箸をちゃんと持てないなんて恥ずかしいですわよ。今のうちに直しなさい。いいですかお箸はですね―――」スタスタ 善子の後ろからギュ

善子「ひゃ?!///」ビクッ

ダイヤ「親指はこう、人差し指はこう、そうしてこうやって持って、それでこうやって動かすんですの。分かりました?」善子の手をニギニギ

善子「わかわかた////」ドキドキ

ダイヤ「ルビィ。ちょっと舌を見せなさい」

ルビィ「うゅ・・・。あーん・・・」

ダイヤ「少し血が出ていますわね。一旦口を洗ってしばらく安静にしてなさい」

ルビィ「うん」トテトテ

ダイヤ「それと梨子さん」

梨子「はひっ!?」ビクッ

ダイヤ「少しは会話に入りなさい。無言の食事は消化によくないですわよ」

梨子「はぅ・・・ごめんなさ~い・・・」




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玄関


千歌「それじゃ学校にいこーっ!」

曜「ヨーソロー!」

ダイヤ「ちょっとお待ちなさい曜さん」

曜「なーにお姉ちゃん?」

ダイヤ「スカートが短すぎです」

曜「ええ? そう? これくらいがかわいいいかなって」

ダイヤ「いけません。ほら、ちょっとお腹出して。ああもう、こんなに巻いて」グイグイッ

曜「あっちょ。あーあ、戻されちゃった」


ダイヤ「梨子さんはタイが曲がってますわよ」キュ

梨子「はひっ?!/// あ、えと、ご、ごきげんよう・・・お姉さま?//」


ダイヤ「千歌さん、寝癖が」サワ ピョイン

千歌「あはは、これは寝癖じゃないってばお姉ちゃーん」


果南「おーい。もうバスくるよー」

ダイヤ「あらいけません、早く行かないと。いいですかっ、バスには他のお客様も乗っているのですから、決して騒がないようにっ」

8人「はーい」






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学校 3年生教室 お昼休み



ダイヤ「お昼ですわね。んーっ・・・」ノビッ

クゥ

ダイヤ「あっ/// あらやだ、わたくしったら・・・///」

鞠莉「なーにダイヤ、今の可愛い音はっ♪」ツンツン

ダイヤ「まっ、鞠莉さん?! や、やめてください・・・///」


ドタドタ


ダイヤ「わっ? な、なんですの?」

鞠莉「おっ、きたきた♪」




千歌「お姉ちゃーん! 一緒に食堂行こう! ちかにあーん♪ してっ☆」

曜「お姉ちゃん! さっき家庭科の授業でプリン作ったの! デザートに食べようっ!」

花丸「お姉ちゃん。後でマルの宿題見てほしくて」

梨子「お、お姉さま/// またタイが曲がっちゃって////」ビョーン

ルビィ「・・・・うゅ」



  < みてみてあれ

  < わー、黒澤さん、後輩の子達からお姉ちゃんって呼ばれてるよ

  < かわいいねー



鞠莉「・・・・・・」ニヤニヤ

千歌(ふふふ。ダイヤさん、人前でみんなからお姉ちゃんって呼ばれて恥ずかしがるかなー?)ワクワク

梨子(ううっ、私の方が恥ずかしいよぉ・・・///)

曜(いやー・・・。こんなに露骨だと、さすがにダイヤさん怒るんじゃないかなー・・・?)





ダイヤ「ああ、はい、分かりました。一緒にお昼を頂きましょう。曜さんの作ったプリン、楽しみですわ。花丸さん、放課後に図書室で宿題しましょうか」

曜「えっ? あっ、はい! 光栄であります!」

花丸「えへへ。がんばってお姉ちゃんに褒められたいずら」


千歌「ありゃ?」

鞠莉(なによー。フツ―でつまんなーい)ムスッ

鞠莉(でもまだよっ!)チラッ


梨子「うぅ・・・///」モジモジ


鞠莉「・・・・」ニヤニヤ

鞠莉「ねーぇ、ダイヤ。梨子が言いたいことがあるみたいよー?」

梨子「ちょ?! ちょっと鞠莉さん・・・!」アセアセ

ダイヤ「はい、何でしょう?」

梨子「うっ、あ、あの・・・・・・・・・。な、なんでもないですっ!」ダッ

鞠莉「あっ! 逃げるなんてずるいっ!」




ダイヤ「ちょっとお待ちなさい」ガシッ

梨子「あわっ?!」

鞠莉「・・・ほーぅ」ニヤニヤ


ダイヤ「梨子さん、言いたいことがあるならはっきり言いなさい。あなたはもっと自己主張できるようになるべきです」

鞠莉「そうデース。言うべきことを言うのデゥェスさあ早く」ニヨニヨ

梨子「で、でも・・・・///」

ダイヤ「大丈夫ですから。ねっ?」

梨子「うぅ・・・/// あ、あのぅ・・・・////」ウツムキ モジモジ

ダイヤ「はい」

梨子「うくぅ・・・/////」

ダイヤ「ちゃんと聞きますから。なんでも言ってください」

梨子「う、うん・・・あのね・・・・////////////」モジモジ










梨子「・・・・・・りこ、おトイレ行きたい」



ダイヤ「はいっ?」


鞠莉「・・・・・」 ...プルプル

鞠莉(んぐっふふwww さあどうでるダイヤ・・・?!)ワクワク



ダイヤ「ま、まあ大変ですわっ、どうしましょう。ああっ、待って待ってダメですわここで出しては、もう少し我慢してくださいまし。ええっとっ、とにかくお手洗いに。お姉ちゃんが連れて行きますから、さあこっちですわ早く行きましょうっ」ワタワタ

梨子「ああっ/// ああっうううぅーっ//////////////////」カァッ

梨子「一人で行けますからーっ!!」ダダダッ

ダイヤ「ちょ、ちょっと梨子さーんっ?」タタタッ



曜「ダイヤさん、梨子ちゃん追っかけて行っちゃった。廊下は走っちゃだめですよー?」

鞠莉「ヌウェァ~アィハヒィ↑↑ゥハッハッハッHAHAHAHAHハッッッハァ゙~!!(CVあいにゃ) 傑作だわ―!」ゲラゲラ

千歌「慌て方がリアルだったねー。志満姉ちゃんもあんな感じだったなー」

ルビィ「うゆぅ/// あのお姉ちゃんをみんなに見られて、ルビィの方がとても恥ずかしいと感じるのは何故でしょうか・・・////」




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ダイヤ(間に合ってよかったですわ。さて、わたくしは先に食堂に行っていましょうかね)

ダイヤ(あっ、そうえいば職員室にちょっと用事がありましたわ。それを済ませてから行きましょう)


ガラッ


ダイヤ「失礼します」

ダイヤ(あらっ、あれは・・・)




佐藤先生「津島さん。この前受けられなかった試験、今週末にやりますからね」

善子「は、はい・・・」

佐藤先生「この試験で赤点を取るようなことがあったら、来週一週間毎日放課後に補習ですよ」

善子「はい・・・」

佐藤先生「そうならないよう、しっかり勉強して百合百合の元気ミッションをお届けしてくださいね。以上です。戻っていいですよ」

善子「はい、失礼します」ペコッ

ガラッ


ダイヤ「・・・・・」



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廊下


善子「・・・・はぁ」 ...トボトボ

善子(一週間毎日補習・・・・。それは絶対ダメ・・・。そんなに長い間練習を抜けたら私だけ遅れちゃう・・・。みんなに迷惑かけちゃう・・・)

善子(Aqoursは私がずっとずっと欲しかった学校の居場所・・・。そこを居心地の悪い場所にしたくない・・・! 絶対になんとかしなきゃ!)

善子(かといって週末までの短い時間、一人で教科書を見ながら勉強するだけでなんとかなるかなあ・・・)

善子(しばらく授業に出てなかったから、その間のノートを花丸かルビィに貸してって言おうかな・・・いやっ、ダメダメッ! そんなこと言ったらあの子達絶対、勉強手伝うって気を回してくる。そうしたらあの子達の練習時間が少なくなっちゃうじゃない・・・)

善子(はぁ・・・。やっぱり黙って一人で勉強頑張らないと・・・)



ダイヤ「善子さん」

善子「ひゃい?!」ビクッ

ダイヤ「そんなに驚かなくても。・・・先ほどですが、すみません、盗み聞きするつもりは無かったのですが、たまたま近くに居たので試験の事を聞いてしまいました」

善子「あ、ああ、そう・・・。別にいいわよ。だけど他の人には内緒にしておいてよ」

ダイヤ「ええ、もちろん。個人的な事ですし誰にも言いません」

善子「お願いね」



ダイヤ「それで善子さん。盗み聞きの罪滅ぼしと言ってはなんですが、もしよろしければわたくしが試験対策のお手伝いを致しますけど」

善子「えっ、本当・・・?」

ダイヤ「ええ」

善子(ダイヤさん・・・。3年生でしかも生徒会長。さらに古風な網元の長女。すごく頭いいんだろうなあ。そんな人に勉強を見てもらえるなんて―――)

善子(ああっ、ダメダメ! 私なんかがアイドル大好きなダイヤさんの大切な時間を奪っちゃうのはダメ!)頭ブンブン

善子「すーっ、はーっ・・・」深呼吸

ダイヤ「?」


善子「ふっ・・・。ありがとう。だけどその気持ちだけを頂くことにしておきましょう。見ての通り、堕天使ヨハネの頭脳は人間のそれを遥かに凌駕するのです・・・。甘く見てもらっては困るわ・・・」

ダイヤ「そうですか・・・わたくしでは頼りになりませんか・・・」

善子「はぁっ?! そんなことなっ―――あ、い、いやっ・・・その・・・」

ダイヤ「ふふっ。そんなことないんですの? だったら、わたくしにお任せくださいませ」

善子「でっ、でも・・・」

ダイヤ「・・・・・善子さん。常々いつか言おうと思っていたのですけど」

善子「・・・?」

ダイヤ「あなたは善い子です。だからなのか、人に迷惑を掛けないよう、人に頼らず孤高に生きなければ・・・と、そう考えてはいませんか? でもその考えは大きな間違いですわよ」

善子「えっ・・・?」ドキッ

ダイヤ「人は誰かに頼られてこそ、生きがいを感じ、そして生きがいを感じる事で成長する生き物です。だからわたくしも今ここで善子さんに頼られたら、それはとても嬉しい事ですわ」

善子「そ、そうなの・・・?」

ダイヤ「ええ、そうですわ。どうです善子さん、この際人に頼るという事を覚えてみませんか? そうすればきっと、善子さんはもっと善い子になれますわ」

善子「・・・・・・・・本当に・・・いいの?」モジモジ

ダイヤ「ええ、もちろん。一緒にお勉強するのは、きっととても楽しいですし。だから、ねっ? お姉ちゃんに任せて」ニコッ

善子「・・・・うんっ、うん! お願いお姉ちゃん!」ニコッ







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放課後 図書室



花丸「お姉ちゃん、この問題やってみたんだけど、ちょっと見て欲しいずら」

ダイヤ「はい。えーと、『Foreverを使って一文を作りなさい』ですか」

花丸「うん。それでマルが書いたのは

気持ちを隠し続けていると こころが折れそうよ
他に誰が必要なの? 私以外はいらないと決めなくちゃ出してあげないわ
籠の中閉じ込めて?
友達だよ Forever

なんだけど、どうかな?」

ダイヤ「まあまあっまあ! 素晴らしいですわ! なんとスキスキぷわぷわで文学的なのでしょう! 花丸さんの国語はさすがですわあ!」ナデナデ

花丸「え、えへへへ・・・/// 憧れのお姉ちゃんに褒められるとドキドキするずら///」ドキドキ


善子「ねぇお姉ちゃーん。どうしてマイナスとマイナスを掛けるとプラスになって、マイナスとプラスを掛けるとマイナスになっちゃうの?」

ダイヤ「それはですね、絵里と真姫を想像してみてください。二人とも高身長の知性溢れる美貌の持ち主でクールで冷静沈着ですわよね。同じ属性のそんな御二人が一緒になれば清らかで健全な関係を築いていくでしょう。ですからえり×まきやまき×えりはどっちでも違和感なくとても捗りますわ」

ダイヤ「ですが絵里と凛ではどうでしょう。高身長で賢い可愛い生徒会長の絵里と小柄でおバカ元気娘の凛。絵里がリードするえり×りんはとても捗りますけど、りん×えりでは違和感がありますわよね? どうです? こういう風に考えれば正負の計算も簡単にはなりませんか」

善子「そっかあ! 分かりやすい!」


曜「お姉ちゃーん」

ダイヤ「はいなんでしょう?」

曜「んーん。呼んだだけー」

ダイヤ「もう。仕方ない子ですわね」


千歌「お姉ちゃーん」

ダイヤ「もうなんですか。今はお勉強中なんですから後にしてくださいませね」


千歌「そうじゃなくてー。ダイヤさん、ほらほらみて、これ見て」

ダイヤ「はい?」



  【ドッキリ 大・成・功! shinyミ☆】




ダイヤ「はい? ドッキリ? なんのドッキリですの?」

千歌「みんながダイヤさんの事を『お姉ちゃん』って呼ぶドッキリ」

ダイヤ「ああ、そのことですか」

鞠莉「えーなにそれー。リアクション薄くなーい?」

ダイヤ「今朝方、台所に鞠莉さんがいたあたりからなんとなく察していましたから」

鞠莉「あちゃー、ほとんど最初からじゃないのー」

千歌「それでもみんなから『お姉ちゃん』って言われ続けたら、さすがのダイヤさんも恥ずかしがるかなあ、って思ったけど、ダイヤさんいつも通りだったね」

曜「私はみんなでおふざけしている事にいつ怒られるかヒヤヒヤしてたよ。あっ、もしかして実は今も怒ってたり・・・?」

ダイヤ「いえ別に。恥かしいとか、怒りたいとかいう気持ちはないですわね。今日はずっといつも通りに過ごしていた気分ですし」

ルビィ「・・・・」モヤモヤ

千歌「さっすがお姉ちゃん歴15年は伊達じゃないですね!」


善子「ねーえぇ、お姉ちゃん。みんなとのお話はもういいでしょ。ヨハネにここの解き方教えてよぉ」

花丸「お姉ちゃん。マルの事も見て。ほら、この問題解けたよっ。すごいでしょすごいでしょ?」

ダイヤ「はい、どれどれ、今見ますから」

鞠莉「あらあら。もうネタばらししちゃったのに、二人ともまだ甘えたシスターのままなのぇ。ウフフ」

ルビィ「むぅぅ・・・・」モンモン

曜「なんだかんだ面白かったしね。優しくて頼れて間違った時に叱って正してくれる、そんなお姉ちゃんって呼べる人が傍に居るのって、すごくいいよね。嫌じゃないなら私もこれからもダイヤさんのこと、お姉ちゃん って呼びたいかも。あはは」

梨子「わ、私も・・・/// こんなに美人で綺麗でかっこよくて厳しくて優しい素敵なお姉さまのことお姉さまって呼んでお慕いしたい・・・です///」ポッ

千歌「それじゃ、これからもみんな、ダイヤさんの事はお姉ちゃんって呼ぼ―――」




ルビィ「だめぇぇえ!!!!」




千歌「へっ!?」ビクッ

ルビィ「お姉ちゃんこっちきて!」グイグイ

ダイヤ「ちょちょっとルビィ? どうしましたの?」

善子「ああ! なにすんのよ! お姉ちゃん連れて行かないで!」

ルビィ「だからだめなのぉ!!」

善子「なにがよ!?」

ルビィ「お姉ちゃんの妹はルビィだけでお姉ちゃんはみんなのお姉ちゃんじゃないからルビィ以外のみんなはお姉ちゃんのことお姉ちゃんって呼べなくてお姉ちゃんはずっとルビィだけのお姉ちゃんじゃなきゃダメなの!」ギュウ

ダイヤ「は、はぁ」

善子「そんなの知らない! お姉ちゃんは私にお姉ちゃんに頼ってくれたら嬉しいって言ってくれたから、お姉ちゃんは私のお姉ちゃんなの! だからお姉ちゃん戻って!」グイッ

ルビィ「ダメなの!」ギュゥ

善子「ダメじゃない!」グイグイッ

ダイヤ「い、イタタ・・・そんな引っ張らないで」


鞠莉「ノンノン。喧嘩はダメよー」

ルビィ「だってぇ・・・」ウルウル

鞠莉「ここは公平に、ダイヤに決めてもらいましょ。ダイヤ。あなたの妹はだーれ?」

ルビィ「ルビィ!」

善子「ヨハネ!」

花丸「普通にマルずら」

梨子「ちょっと私の事呼び捨てで呼んでもらっていいですか・・・? 私のお姉さま・・・////」


ダイヤ「そ、そうですわねぇ・・・。ま、まあ、手のかかる妹はルビィ一人で十分という気もしますが・・・」

ルビィ「ほーらぁ!」

善子「そんなあ・・・」


ダイヤ「ただですね。ルビィ。こう考える事はできませんか?」

ルビィ「うゅ?」

ダイヤ「仮に梨子さんや善子さんがわたくしの妹になったとしましょう。そうしたら姉妹が増える、つまり、ルビィが甘えられる人が増えることになりませんか?」

ルビィ「あっ・・・!」

ダイヤ「好きな時に好きな人に好きなだけ甘えられるようになりますわよ?」

善子「なるほど・・・! さすがお姉ちゃん!」

ルビィ「うん! そうだねお姉ちゃん! ルビィ、たくさんお姉ちゃんができたら嬉しい!」

ダイヤ「ふふ。今日から皆さん、わたくしの妹ですわ」

こうして沼津市の女性は全員黒澤ダイヤ氏の妹になった。

おわり



ありがとうございました。

末女梨子ちゃんかわいい

まーたアンチか

つまらね

やったぜ。

マジでルビィちゃんを雑に扱うのやめろや

ダイヤさんの方が適当な扱いなんだよなぁ

Aqoursとかどうでもいいわ

どうでも良いのにわざわざ開いて書き込むやつ

クソSS

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