秋月「Strike Up The Band」 (201)
ジャズやるべ! in艦これ
第1話 Softly As In A Morning Sunrise
3月11日 午後10時11分
大本営 元帥執務室
元帥「うーん民間人と艦娘の交流イベントかぁ・・・ どうしたものか・・・」
元帥「テレビでも見ながら考えるか」ポチ
元帥「何だこれ? スウィングガールズ?」
*視聴中*
元帥「これだ!!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1497697402
3月20日 午後9時32分
大本営 元帥執務室
コンコン
元帥「入れ」
ガチャ
提督「失礼いたします 〇〇鎮守府 本田少佐ただいま参りました」
元帥「おお、本田君来てくれたか 君の鎮守府で10月に行う艦娘と民間人の交流イベントの事について君に伝えておきたいことがある」
提督「一体何でしょうか」
元帥「ジャズやろう」
提督「はい?」
元帥「いやあれだよ、ビッグバンド あれやろうよ」
提督「あの仰っていることがいまいち理解出来ないのですが」
元帥「艦娘たちでビッグバンドやってさ、それで交流深めようと思うわけ」
提督「お言葉ですが元帥閣下、艦娘たちはみな楽器経験がないので大分無茶だと思われるのですが・・・」
元帥「あれっでもオーケストラでみんな楽器持ってたような」
*参考画像*
http://livedoor.blogimg.jp/mukunon/imgs/a/7/a729919e.png
提督「あれはパフォーマンス用で楽器は演奏していません」
元帥「・・・」
元帥「えっ マジ?」
提督「おおマジですよ!!」
※ビッグバンド 演奏形式の一つ ピアノ ギター ドラム ベース のリズムセクション
アルトサックス2本 テナーサックス2本 バリトンサックス1本のサックスセクション
トランペット4本(5本の時もある)のトランペットセクション
テナートロンボーン3本バストロンボーン1本のトロンボーンセクションを基本とするバンド もちろん演奏する曲によって多々変化する
元帥「本田君どうしよう、もうみんなに言っちゃったんだよね 先週思いついちゃってさあ」
提督「ってことはつまり」
元帥「うん、決定事項 僕の権限で」
提督「何してくれたんですかあなたは!!」
元帥「てへっ」
提督「てへじゃない! うちの鎮守府のみんな楽器経験ないんですよ! できるわけないじゃないですか!」
元帥「ご、ごめんて・・・」
提督「もういいです! 私が何とかします! 元帥閣下はこれ以上余計なことはなさらないでください!」
元帥「が、がんばって」
提督「失礼します!!」ガチャ
スタスタスタ・・・
元帥「もしかして僕やらかした?」
鳳翔「はい」
3月18日 午後3時56分
どこかの鎮守府 執務室
提督「ただいま・・・」
漣「おかえりなさいませ、ご主人様・・・ってどうしたんですか? 顔色悪いですよ?」
提督「実はな・・・」
*かくかくしかじか*
漣「(ノ∀`)アチャー」
提督「もうだめだぁ~ おしまいだぁ~・・・」
漣「ふーん・・・でも御主人様って悪運強いですね」
提督「・・・どういう事?」
漣「実はですね・・・ 朧はジャズやってるらしいんです」
提督「は!?」
漣「大分前なんですけど、休みの日何してるのかって聞いたら秋月たちと楽器練習してるって言ってたんですよ、でも内緒にしてって言われてて まあ今回は緊急だし約束破っちゃいましたけどね!」
提督「地獄に仏とはこの事か・・・ 早速招集かけてみる メンバーは?」
漣「えーっとたしか・・・」
午後4時20分 執務室
秋月「司令、何か御用ですか?」
巻雲「司令官様~ 巻雲まいりましたよ~」
初月「僕を呼んだか」
秋雲「提督~なんか用?」
朧「提督、朧 参りました」
照月「提督、照月呼びました?」
提督「早速だけど、お前たち 俺を助けてください」
朧「えっ」
巻雲「し、司令官様どうしたんですか~!?」
*かくかくしかじか*
初月「なるほどな、それで僕らに声をかけたわけか」
朧「漣・・・ 言わないでって言ったよね・・・」
漣「こ、今回はしょうがないじゃん?」
朧「まあいいけど」
秋月「でもビッグバンドですか、人数が圧倒的に足りないですね」
提督「そこでなんだけどお前たちに楽器経験ない子の育成を頼みたい」
秋雲「あ゛~・・・ あんまし教えるの得意じゃないんだよね」
初月「まあそういうな、教えることで自分もうまくなるぞ」
秋雲「へいへい」
提督「ところでみんな楽器の腕前はどんな感じなんだ?」
照月「それなら明日スタジオ借りて練習するのでその時にお聴きしますか?」
提督「あ、そっかあ 鎮守府じゃできないもんねえ・・・ ぜひ聞かせてもらうよ」
巻雲「そ、そんなに期待しないでくださいね・・・」
3月19日 午前11時08分
某所 貸しスタジオ
朧「提督、おはようございます」
提督「おはよう、みんなは?」
朧「ウォーミングアップ中です、朧はもう済ませました」
提督「そうか、ちょっとどんなもんか見させてもらうよ」
朧(ちょっと緊張してきた・・・)
午後11時15分
初月「みんな準備はいいか」
巻雲「チューニングも終わったよ~」
秋雲「ライブより緊張するわ~」
朧「アタシは平気」
照月「大丈夫よ!」
秋月「初月、カウントして」
提督(初月がDrs(ドラムス)、巻雲がTb(トロンボーン)、秋雲がTp(トランペット)、朧がTs(テナーサックス)、照月がPf(ピアノフォルテ)、秋月がB(ベース)か・・・)
初月「行くぞ、 ワンツースリーフォー・・・」
UGETSU/Art Blakey
https://www.youtube.com/watch?v=eMDCdSv11no
提督(こ、これは・・・!)
提督(まず秋月型のリズムセクション! この三人が盤石だ! それに管の3人がのっかっている!)
提督(秋雲のトランペットもすごい、決して派手なソロではないがいつまでも聞いていたくなる)
提督(朧のテナーサックスは力強い、芯の強さが出ている 朧らしい)
提督(巻雲のトロンボーンは優しさがにじみ出ている、きれいだ)
提督(ソロがどれも個性が際立っている・・・ こ、こいつら上手すぎる!)
演奏後
秋月「どうでした? 提督」
提督「・・・いけるぞ! これならいける! あとは楽器経験ない子を育てるだけ・・・!」
朧(それが一番大変なんだけどね)
提督「ところでみんないつから楽器を?」
秋雲「ああ実は秋雲が言い出したんだよねそれ」
提督「秋雲が?」
朧「2年前に音楽の同人出したいって最初にアタシと秋月に言いだして で、ほかの人も巻き込んで」
秋雲「言い方きついなあ~・・・」
巻雲「最初は何かと思ったけどやってみたら楽しかったんですよ~」
初月「僕は・・・前から音楽が好きでな 秋月に誘われて、それで」
照月「照月も秋月姉ぇにさそわれて」
提督「なるほどなあ・・・ 楽器は自前?」
秋月型「「「ローンで買いました(買った)」」」
提督「お前ら一時期金欠って聞いたけどそれが原因か!!」
秋月「ウッドベースとエレキベースの2本は高かったなあ・・・」
初月「本物のドラムが欲しい」←電子ドラム
照月(シンセサイザーも欲しいなんて言えない)
提督「ほか三人は?」
朧 秋雲 巻雲「「「キャッシュで」」」
提督「うひゃあ」
※参考までに作者の持っているセルマーシリーズ2テナーサックスの値段が店頭価格で49万円 お店では大抵まけてもらえて35万ほどになります
ほかの楽器はまちまちなのでここでは記載しないことにします
提督「まあともかく明日から募集をかけてみよう、どれだけ来るかな・・・」
秋月「わかりませんねえ・・・ 来てくれること祈りましょう」
朧(練習プラン考えなきゃ)
巻雲「楽しみです~」
第1話 おわり
いったんここまで、不定期更新となります
乙
URLコピペだけだとリンク踏めないんすね・・・
UGETSUのリンク張りなおします
https://youtu.be/sjYXAUgYrxI
おつ
ドンドコ秋津州は出ますか?(食い気味)
(´-`).。oO(ビッグバンドは17人と多いですが出ない子は本当に出ないのでご了承下さい)
第二話前編の投下です
第2話 Cerulean Skies
3月20日 午前9時30分
鎮守府 執務室
提督「さて朝礼で呼びかけたけど何人来てくれるかな」
漣「御主人様の人望が試されますね!(゚∀゚)」
提督「それ来なかった時のダメージ大きいからやめろ」
秋月(どきどき)
ガチャ
卯月「はーい! 呼ばれて飛び出すうーちゃんだっぴょん!」
弥生「弥生も来ました・・・」
提督「おお!早速来てくれた! でも・・・ これだけ?」
弥生「いや、まだこれから来ると思います・・・ 多分・・・」
卯月「うーちゃんたちだけっとことは多分ないっぴょん」
ドタドタドタ・・・
ガチャ
島風「提督! おはようございまーす!」
朝霜「アタイもきたぜ!」
雪風「しれぇ! 雪風参りました!」
山風「夕立姉、やっぱりやめようよ・・・」
夕立「楽しそうだからやってみるっぽい!」
提督「どんどん来た!」
提督「で、集まったのが・・・」
吹雪 朝霜 島風 神風 天津風 夕立 卯月 弥生 雪風 山風
提督「か、うーん一人足りない・・・」
秋月「ど、どうしましょう・・・」
提督「・・・ 仕方あるまい 俺が入る」
漣「えっ」
巻雲「ええっ!?」
提督「いや昔俺ギターやっていてな、メタルばっかり弾いてた」
初月「メタル!?」ガタッ
提督「どうした?」
初月「い、いや 何でもない」
提督「まあそんなわけで俺もはいってギリギリビッグバンド成立ってわけだ」
夕立「てーとくさんもやるっぽい!?」
吹雪「司令官ギターやってたんですね」
提督「そんな上手くはないけどね、来てくれた子の中で楽器経験ある子いる?」
天津風「私フルートなら」
提督「えっ!? ほんとにやってたの? 撮影用じゃなくて?」
天津風「艦娘になる前に少しやってたの、あれは自前の楽器よ」
秋雲「フルート来たかぁ・・・ 曲の幅が広がるねえ」
朧「じゃあ天津風はサックスセクション入りね、アルトかテナー好きなほうでいいよ」
天津風「じゃあテナーで」
朧「了解」
提督「ほかにいるか?」
雪風「はい!」
提督「おっ! 雪風もか! 何やってたんだ?」
雪風「カスタネットなら叩いたことあります!」
提督「」ズコー
神風「それ経験って言うのかな・・・?」
雪風「あと! コンサートの撮影の時にトランペット持ってました!」
提督「うん・・・じゃあトランペットやりたい?」
雪風「はい!」キラキラ
提督「じゃあ秋雲、面倒見てあげて」
秋雲「へいへい・・・」
吹雪「私もリコーダーくらいしかやったことないなあ・・・」
朧「サックスやろう」グイッ
吹雪「ひえっ!?」
朧「指回し同じだから」
吹雪「じゃ、じゃあサックスで・・・」
巻雲「あーずるいです~! 巻雲も勧誘したい!」
提督「ほかの子もなにやりたいか聞くけど・・・」
その後 割り振りが決まり以下のようになった
リズム
秋月B
照月Pf Syn
初月Drs
提督Gt
サックス
吹雪As(lead)
朧 Ts
島風As
天津風Ts Fl
夕立Bs
トロンボーン
巻雲Tb(lead)
山風Tb
神風Tb
朝霜bTb
トランペット
秋雲Tp(lead)
卯月Tp
弥生Tp
雪風Tp
※lead そのセクション内では主旋律を演奏する人の事を指します ファーストと呼ばれることの方が多いです
他の人はそれに続いてセカンドサードフォースと呼ばれます
提督(どれも個性が強いセクションだな)
照月「あのー 疑問に思ったんですけど」
提督「どうぞ」
照月「楽器と練習場所の確保は・・・?」
提督「それなら問題ない、近所の廃校になる中学校から楽器をもらう予定だ、練習場所も妖精さんに頼んでつくってもらうことになっている そこは心配いらない」
照月「ならよかったです」
提督「まあ練習できるのは今からおよそ2週間後といったところだな、それまでに曲を決めよう」
初月「それは僕たちで決めよう、来てくれた子たちはどんな曲あるのかおそらく知らないだろうし」
夕立「確かに知らないっぽい」
山風「勢いできたもんね」
提督「曲は6人でだしあってそれをみんなで絞っていって決めるのはどうだ? みんなも曲聴いて決めることぐらいはできるだろう」
朧「アタシは賛成かな、あとやるとしたら5曲が限界だと思うからそれくらいに絞ろう」
巻雲「巻雲もそれでいいと思います~」
提督「てなわけでそうしましょう、じゃあ今日のところは解散! 次の話し合いは追って連絡する」
艦娘たち「はーい」
第2話 前編 おわり
いったんおわり、次回は曲決めです 続きはまた今度
おつおつー
乙
一人足りないなら漣入れればいいじゃないと思ったのは内緒だ
投下します
第2話 後編
3月23日 午後3時
鎮守府 間宮さんの食堂
提督「はい、そんなわけで曲決め会議を始めたいと思います」
巻雲「わーわー」
卯月「ぷーぷー」
提督「てなわけで持ち寄った曲の発表をお願いします」
秋月「じゃあまずは秋月が」つ スマホ
The Chicken (Soul Intro)/Jaco Pastorius
https://www.youtube.com/watch?v=RJfiYdQcQtc
秋雲「やっぱりベーシストから選んだのね」
秋月「ジャコパスは好きで・・・」
吹雪「なんかこの曲楽しそう!」
雪風「てれってってってってれ て!」
提督「ノリはよさそうだな」
朧「ティンパニとかパーカッションとかいろいろ必要みたいだけど・・・」
秋月「ないバージョンの譜面もあるからそこは大丈夫」
提督「候補に入れるか」
朧「次はアタシが」つ スマホ
Cute/Count Basie And His Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=s0igE09HI1U
神風「あっ! かわいい!」
提督「文字通りかわいいな、朧意外とこういうの好きか?」
朧「天津風がフルートふけるって聞いて、それとみんな初心者ってことも考えるとこの曲が妥当かなって」
夕立「そこまで考えてたってっぽい?」
天津風「ソロ・・・ やってみたいわ!」
提督「よし、これも候補だ」
朧「もう一曲あります」つ スマホ
A Warm Breeze/Sammy nestico
https://www.youtube.com/watch?v=CitHmXvJnxk
提督「わかったお前4ビート大好きなんだろ」
朧「やっぱりわかっちゃいますか」
秋雲「でもこれサックスきつくない? 途中のサックスソリは初心者にやらせるのは酷かもよ」
朧「そうかな、あたしは行けると思うけど」
秋雲(そりゃあんただからだよ)
島風「この曲おっそーい」
朝霜「アタシは好きだけどね」
提督「どうしようか、でも練習期間はたっぷりあるし候補に入れてもいいかもな」
初月「まあとりあえず次を聴こう」
※4ビート 2拍目と4拍目にアクセントを置くリズム、(裏拍ともいわれる)
4分を3連符に分解して3番目にアクセントを置くと疑似的にスイングになる
初月「僕がだすのは・・・」つ スマホ
Big Swing Face/Buddy Rich
https://www.youtube.com/watch?v=67W7-0cLZoE
巻雲「ま、まってまってまって!」
初月「どうした」
巻雲「これ初心者には無理だよ~!」
朧「ドラマーは管の気持ち考えないのは全国共通なんだね・・・」
島風「はっやーい!」
初月「・・・島風、やりたいか」
島風「すっごく!」キラキラ
初月「な」
吹雪「いやいや無理だって!」
提督「これはちょっと無理かもな・・・」
初月「・・・そうか」シュン
提督「じゃあこれはなしで・・・ 次!」
巻雲「巻雲の出番ですね~!」 つ スマホ
Basie Straight Ahead/Count Basie
https://www.youtube.com/watch?v=S5EIAWUuhBU
巻雲「これなら初心者でもできると思うんです~」
照月(金管辛そうってことは黙っておこう)
提督「1曲目にはよさそうだな」
朧「これくらいなら鍛えればできそう」
山風「で、できるのかな・・・」
卯月(後半からちょっとやばい雰囲気漂ってるっぴょん)
弥生「頑張ろう・・・卯月」
提督「(管辛そう)よし、候補に入れよう 次」
秋雲「おっ、秋雲の出番だね」つ スマホ
Birds/Marius Neset
https://mariusneset.bandcamp.com/track/birds
提督「初心者の事考えろよぉ!!」
秋雲「い、いやーちょっとした遊び心って言うかー・・・」
朧「秋雲」ジロリ
秋雲「うっ・・・」
朧「真面目にやろう」
秋雲「はい・・・」
提督「てかなんだこの曲・・・何拍子?」
初月「4/4→4/4→4/4→5/4で一ループしてる」
提督「何だよ4分の17拍子って!! 却下だ却下!」
夕立「リズムがわかんないっぽい・・・」
秋雲「つ、次はちゃんとしたの出すから・・・ はい」
Ding Dong Ding/Bob Brookmeyer
https://www.youtube.com/watch?v=i7OsWwTZih4
秋雲「これなら管はバッキングするだけでリズムとソプラノサックスが頑張るだけだしいけるんじゃない?」
朧「ソプラノはアタシかな、あと天津風」
天津風「ええ!? が、がんばるわ」
提督「まあこういう曲もありか? 候補には入れるか」
※バッキング 伴奏の事 主旋律ではなくその後ろで演奏することからこう呼ばれる、ソロを演奏している人以外の音を出している人たちの総称でもある
照月「照月の番ね!」
Chameleon/Maynard Ferguson
https://www.youtube.com/watch?v=3Ipns0jneLY
秋雲(あ、秋雲が死ぬ曲だこれ)
提督「どうした、青ざめてるぞ」
秋雲「こんなハイノート出したら唇が死ぬ・・・ トランペットみんな死ぬ・・・」
初月「トロンボーンとサックスはいいがトランペットは辛そうだな・・・」
雪風「ゆ、雪風は負けません!」
提督「微妙だけど候補にはいれるか・・・」
秋月「あっ! この曲出し忘れた!」
提督「いいぞ、出してみろ」
秋月「この曲、絶対やりたいんです」
Strike up the band/ Count Basie
https://www.youtube.com/watch?v=kxZXAPVIGMU
提督「おお、これは・・・」
山風「かっこいい・・・」
島風「はっやーい!」
秋雲(これも初心者にきつそうだけどやればどうにかなるレベルかな)
提督「やりたい気持ちはわかるがこれも負担大きそうだが・・・」
秋月「ど、どうしてもこれやりたいです! 『バンドを鳴らせ』 なんて今の私たちにピッタリかなって・・・」
秋月「初心者の私たちが一生けん命にバンドを鳴らしてやるんです、頑張ろうって意味も込めて!」
提督「・・・ 候補には入れよう あとはみんな次第だな、どうする?」
朧「そこまでやりたいって言うなら止めないけど」
吹雪「私もいいよ」
卯月「うーちゃんもこれくらいなら頑張ってみるっぴょん!」
秋月「みんな・・・!」
提督「じゃあ こっから絞っていくぞ」
選考の結果以下の通りになった
1曲目 Basie straight ahead
2曲目 The chicken
3曲目 Ding ding ding
4曲目 Cute
5曲目 Strike up the band
提督「あっ そうだ、こういうのってアンコールあるじゃん」
照月「たしかにありますよね・・・ どうします?」
提督「そこで『この曲』をだな・・・」
照月「どれどれ・・・ あ! いいですね!これ!」
秋雲「おおー 提督もやるねえ~」
神風「私も聞いたことあるわ!」
朝霜「いいねえ」
提督「よし、アンコールはこれで決まりだな! 楽しみだな・・・」
秋月「さあ今度から練習ですね! 頑張りましょう!」
全員「おー!」
第2話後編 おわり
一旦ここまで、続きは多分来週です
おまけ
この曲もやりたかったけど割愛しました・・・
Strasbourg St. Denis/Roy Hargrove
https://www.youtube.com/watch?v=MPYwI6fF2vw
Itsbynne Reel/Michael Brecker
https://www.youtube.com/watch?v=lhcf5KLGWv8
乙
いい感じなメンバーですな、楽しみ
民間との交流会ならもっと、ジャズ全く知らんくらいでも分かるグレン・ミラーとかガーシュインとか定番中の定番いくつか入れんとと思ってしまう
聞きにきた人ぽかーんになりかねん
>>42 その辺はかなり悩んだのですがちゃんと対策はしてあります それまでどうぞお楽しみ下さい
>>43
なら安心して続き待ってる
第3話 The Heat Of The Day
4月4日 午後5時30分
鎮守府
提督「てなわけで・・・」
秋月「おお・・・!」キラキラ
バーン!
提督「練習場所が完成しましたー!」パチパチパチ
夕立「ぽーーい!」パチパチパチ
山風「す、すごい・・・」
吹雪「妖精さんの技術力・・・ おそろしや」
提督「じゃあみんな、中入ろう」カモーン
午後5時34分
大合奏室
提督「はいここがメインの合奏室です」ドギャーン
島風「ひっろーい!」
朝霜「こりゃすごいね・・・」
照月「ビッグバンドは余裕で入るね」
提督「あとはセクション毎に合奏室が用意されてて合計4部屋かな」
巻雲「あれ? 5部屋じゃないんですか?」
提督「この大合奏室を普段リズムが使うから4部屋です やったね!」
卯月「ちょっとずるいっぴょん!」プープー!
初月「いや、リズムは楽器の移動が大変だからな、そこは勘弁してくれ」
照月「ピアノとかを毎回移動させるのはちょっとね・・・」
朝霜「じゃあしょうがないねそりゃ」
夕立「で、楽器は!? 楽器はどこっぽい!?」キラキラ
提督「各セクションの部屋に置いてあるから見に行ってみ、じゃとりあえず各セクションの部屋に移動! 解散!」
神風「楽しみ・・・!」
午後5時40分
サックスセクション合奏室
朧「テナー1本アルト2本、ソプラノ2本にバリトン1本 うん、ちゃんとあるね ご丁寧にリードとマウスピースまで」
島風「吹いてみていーの!?」キラキラ
夕立「ぽい!」キラキラ
朧「まって、ちゃんと組み立てないと」
島風「よいしょよいしょ」カチャカチャ
吹雪「朧ちゃんできたよ!」
夕立「お、重いっぽい・・・」←バリトンサックス
島風(どうやって音出すんだろ)
天津風「できたわ」
朧「じゃあ上の歯でマウスピースを押さえて、下唇を巻き込んで、リードを押さえる」
夕立「ほうっほい?(こうっぽい?)」カプ
朧「で、息を吹き込む!」
夕立「・・・」フー
吹雪「・・・」フー
島風「・・・」フー
夕立「出ないっぽい!」
吹雪「うーん・・・」
島風「ぶーぶー」
天津風「・・・」ブーー
夕立「天津風ちゃん音出せるっぽい!?」
朧「天津風はさすが楽器経験者だけあるね(木管初めてのはずなのにすごい)」
天津風「まあこのくらいなら」
※サックスは木管楽器扱いです リードが木なので
朧「じゃあ3人はネックとマウスピースだけで吹いてみよっか ボディから外して」
吹雪「・・・」ガチャガチャ
島風「これでホントに出るの?」
夕立「ぽい」
朧「管が短くなって負荷がかからないから、じゃあやってみて 強く噛んでも弱く噛んでもでないよ 丁度いい強さを探して」
夕立「よーし・・・」
夕立「・・・」プー
夕立「出せたっぽい!!」
吹雪「朧ちゃん! 私も出たよ!」
島風「おおお・・・」←感動している
朧「いいね、じゃあネックを戻そう」
その後数十分にわたり音を出す練習は続いた
※マウスピース 楽器と口の接合部分 サックスの場合リードと呼ばれる板を装着して音を出す
※ネック サックスの本体(ボディとベルの事)をつなぐ管 オクターブキーがついているので取り扱いは慎重に
※オクターブキー これが開閉することでオクターブが変わる
夕立「口がつかれたっぽーい!!」
吹雪「私も・・・」
朧「じゃあ休憩しよっか、初心者の内は30分吹いたら30分休むくらいでいいよ 口の筋肉がまだついていないからね」
天津風(久々に楽器吹いたわ)
吹雪「ほかのセクションももう休憩かな?」
朧「そろそろいい時間だし・・・ 外出よっか」
4人「はーい」
6時20分
大合奏室
ガチャ
朧「提督、こっちは一通り終わりました」
提督「おっ、そうか お疲れ様」
巻雲「あ、お疲れ様~」
朧「お疲れ巻雲、そっちはどうだった?」
巻雲「みんな一通り音は出せるようになったけど・・・」
朝霜「アタイがこんなやられるなんて・・・」ヒリヒリ
山風「唇痛い・・・」ヒリヒリ
神風「腹筋も痛い・・・」ヒリヒリ
朧「アハハ・・・」
巻雲「でもみんな飲み込み早いんだよ~ Fまで出せるようになったし!」
朧「飲み込み早いね」
巻雲「はやく上のB♭もだせるようになるといいんだけどね」
ガチャ
秋雲「おっ集まってんね~」
卯月「つ、つかれたぴょん・・・」
弥生「卯月・・・がんばって」
雪風「楽しかったです!!」キラキラ
提督「全員集合か、とりあえず今日は解散でいいよ で残りたい人は構わず練習で・・・」
秋雲「いやー初日に無理すると楽器に変な癖ついちゃうからやめたほうがいいと思うけどなー」
提督「む、そうか じゃあ今日は初心者のみんなはおわり! 明日からまた頑張りましょう!」
初心者’s「はーい」
秋雲「あっ、そうだ提督~ せっかくだし秋雲たちでなんか一曲やる~?」
提督「セッション? いいぞ何やる?」
秋雲「Mornin’ やろー」
提督「ああ! それなら聞いたことある やるか」
秋雲「うっし! じゃあリズムのみんなお願いねー」
朧「アタシもやる」
巻雲「巻雲も~」
提督「セプテット(7重奏)かー、大所帯だな」
夕立「面白そうっぽい!」
卯月「そういえばみんな演奏してるの聞いたことないっぴょん」
朝霜「アタイもー」
初月「テンポはこのくらいいいか?」カンカンカンカン
秋月「いいんじゃない?」
照月「いいと思う」
初月「よし行くぞ・・・ ワンツースリーフォー!」
※演奏イメージ(Gtが居ませんがどうか想像力で補ってください・・・)
Mornin’ /Art Blakey
https://www.youtube.com/watch?v=UO57-XQEE7w
パッパパラララパーラ
吹雪(あっ 聴いたことある)
神風(へえ・・・)
提督(・・・テーマも終わるな よし!)
提督(ソロ行け! 秋雲!)チラッ
秋雲(いわれなくても!)チラッ
パララー パラー
初月(おっ、今日は引っ張るな こういうのも悪くない)
秋月(いい感じ!)
照月(大丈夫! しっかり支える!)
提督(久々だからかついてくのがやっとだ・・・)
秋雲(提督大丈夫?)チラッ
提督「大丈夫だ! 引っ張ってけ!」
秋雲(じゃ遠慮なく!)
パラララ パラー
提督(!! 完全にあいつの世界を作った!)
朧(今日は攻めるねー)
山風「・・・!」
秋雲(っと! ちょっと夢中になりすぎたかな)チラッ
朧(次はアタシが)チラッ
秋雲(オッケー!)
朧(よし!) スッ・・・
ババラッババー バララー
初月(そうら来た!)
提督(くっ・・・!)
巻雲(巻雲も燃えてきたよ~!)
夕立(かっこいいっぽい!)
巻雲(巻雲の出番ですね~!)スッ・・・
パーパーパーパーラー
吹雪(すごい・・・!)
吹雪(これが・・・)
吹雪(これがジャズなの!?)
提督(よし頭に戻るぞ!)
※頭 テーマ、曲の最初
パッパパラララパーラ
提督(いままでメタルしかやってこなかったが・・・)
提督(ジャズはいいな・・・)
――――――――――
――――――――――
パチパチパチパチパチ!!
朝霜「す、すげえ・・・」パチパチパチ
夕立「かっこいいっぽい!!」パチパチパチ
秋雲「あー! 楽しかった!」
提督「もっと精進します・・・」
秋月「が、頑張りましょう! 司令!」
吹雪(・・・)フルフル
吹雪(絶対・・・)
吹雪(絶対ああなってやるんだから・・・!)
第3話 おわり
続きは明日か来週に それでは
定番やねモーニン
おつ
乙
メタル畑の人がいきなりジャズやって弾けるものなんかね?
>>59 ギターやってるならコードとかは一通り練習してると思うのでバッキングぐらいは弾けると考えました、しかし彼がリズムセクションの中で一番下手という設定です
第4話 Deep Into The Night
7月16日
大合奏室
午後9時30分
バラッババー
秋月「はい止めて うん、あともうちょい音の強弱付ければいいかな? 夕立ちゃんと朝霜ちゃんはもっとバッキングに自信もっていけばオッケーだね」
朝霜「わかったぜ」
夕立「ぽーい!」
秋月「うんじゃあもう時間ないから最後にソウルイントロから通すよー!」
全員「はーい」
秋月「カウント!」
初月「ああ、ワンツー・・・」
バララー
秋月(うん、これならそろそろ・・・)
――――――――――
――――――――――
提督「はい今日の練習は終わり、何か連絡ある人―」
秋月「はい!」
提督「はい秋月」
秋月「実は6人で話し合ったんですが皆には今度鎮守府内でコンボ発表会をしてもらおうと思います!」
秋雲「おっ、ついにやるんだね~」
卯月「コンボって何っぴょん?」
弥生「よく練習後に秋月たちがやってる少人数の演奏だよ・・・」
卯月「それの事かぴょん!」
弥生「卯月、今更過ぎるよ・・・」
吹雪「もしかして私たちでやるんですかぁ!?」
山風「み、みんなの前でやるなんて怖いよ・・・」ブルブル
雪風「楽しそうです!!」キラキラ
秋月「で、発表は今から2週間後の7月31日です」
初心者’s「えっ」
秋月「それまでに曲も自分で決めて、テーマをさらって、あとソロもやってもらいます」
吹雪「」
島風「おぅ・・・」
秋月「曲はこれに載ってるのでお願いね」つ ジャズスタンダードバイブル
説明しよう! ジャズスタンダードバイブルとは!
ジャズのスタンダード曲(定番曲)が何十曲も掲載されている本の事である! テーマの譜面はもちろんコード進行まで書いてあるスグレモノなのだ! そしてInE(アルトサックスなど)とInB(テナーサックスやトランペットなど)版がありわざわざC表記のものを書き換えなくてもいいと言う素晴らしい逸品である!
今ならお値段なんと3,780円!(2017年7月現在) CDもついてこのお値段! さあ今すぐ買い求めよう!
天津風「ソロかあ・・・ いいわね」
朝霜「アタイできる気がしないよ・・・」
夕立「みんなの前で吹くっぽい!?」キラキラ
秋月「ちょっとね、無茶振りかもしれないけどこれを通してみんなに本番に対する強さをつけてもらいたいの」
秋月「あとは曲を自分のものにするっていう練習かな」
卯月「ふええ・・・」
弥生「頑張る・・・」
秋月「以上! 連絡終わり! 何か質問ありますか?」
神風「あ、あのー・・・」
秋月「はい」
神風「この本ソロ書いてないんですけど・・・」
※ビッグバンドの譜面の場合ソロが書いてあることがたまにあるが普通はコード進行だけであるのがほとんど
秋月「自分で作ります」
神風「」
提督(そらそうよ)
秋月「ソロの長さはテーマ一周分でいいです」
夕立「一周ならできそうっぽい!」
秋月「あ、言い忘れたけど何人かで一組組んで1曲をやるようにお願いします」
夕立「山風! 組もうっぽい!」
山風「夕立姉ぇ・・・ 助けて・・・」
夕立「一緒に頑張るっぽい!」キラキラ
吹雪「誰と組もうかな・・・」
選曲とメンバーは以下のようになった
St.Thomas
天津風 夕立 山風
Autumn leaves
島風 卯月 弥生
Take the ‘A’ train
吹雪 朝霜 雪風 神風
秋月「うん! 決まったね!」
照月「秋月姉ぇ、ソロの作り方とかも教えたほうがいいよね」
秋月「あ、確かにじゃあそれも説明しなきゃ」
簡単に言うと・・・
①バッキングのコード進行を見る
②そのコードに使われている音のみを使う(わざと外す人もいるが基本はダメ)
以上、これさえ守ればオッケー、ペンタトニックスケールを使うと割と無難(超ざっくりなので音楽に詳しい方は補足をお願いします)
フレーズとかはいろんな曲聴いて、身につけようね!!
秋月「ってかんじです、フレーズはいろんなアーティストからパクるのが最初かな」
島風「耳コピってこと?」
秋月「そう!」
吹雪「できるかなあ・・・」
夕立「あっ、思ったけど夕立コードわかんないっぽい・・・」
秋月「構成音を知りたい・・・ そんな時は!」つ スマホ
説明しよう!iReal Proとは!
自分でコード進行を入力するだけでバッキングを自動的に演奏してくれるジャズプレイヤー必須のアプリである! なお入手したらジャズスタンダード1300曲分が作ってある譜面をダウンロードすればもれなく1300曲分のコード進行表が手に入るぞ!(フォーラムのジャズカテゴリから1300というのを探してダウンロード)
それだけでなくすべてのコード構成音まで教えてくれる初心者のありがたい味方である!
昔はコード表は課金アイテムだったが今では無課金で手に入る! さあ今すぐ買ってみよう!
照月「さっきからすごい宣伝してるけど大丈夫かなぁ・・・?」
初月「? どうした」
照月「い、いや! 何でも!」
提督「まあ経費でどうにか出すからみんな買っちゃっていいよ」
卯月「おお~ 司令官太っ腹っぴょん!」
提督(ほんとはそんな事できないから俺のポケットマネーだけどね!)
朧(多分経費で落ちないだろうなあ)
秋月「てなわけで2週間後に向けて頑張ってください!」
初心者’s「はーい」「ぷっぷくぷー」「無理だよぉ・・・」「突撃っぽい?」
秋雲「こっちも対抗してなんかやっちゃう?」
朧「アタシはいいや」
巻雲「巻雲も見てるだけ」
秋雲「つまんないのー」
午後11時
大合奏室
提督「にしてもお前も鬼だな、まだ初心者だぞあいつら」
秋月「だからいいんです、みんなには曲を練習するんじゃなく楽器を練習してもらいたいんです」
提督「だったら基礎練習でいいんじゃ?」
秋月「確かにおっしゃる通りです、ですがまずは人前に出て自分の下手さを知ってもらおうかと その下手さを知ったうえで考えて楽器を練習しなきゃ意味ないんです」
提督「頭使わない練習程意味ないものはないからな」
秋月「最近のみんなの練習から時間あると思って油断してると感じてるんです、自分のどこが足りないかを自分自身で感じてくれなきゃダメなんです」
提督「あいつら・・・ それできるかね?」
秋月「できますよ、きっと」
秋月「・・・」
秋月「だってみんなジャズ好きですから」
第4話前編 おわり
続きは明日か来週に それでは
ソロ作るの得意な方いたら補足お願いします
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira140979.png
↑バッキング演奏とコード構成音の表示
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira140980.png
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira140981.png
↑コード表
クッソ便利なので買ってみよう!
おまけ1 Night Passage
ある日 午後1時21分
駆逐艦寮 卯月と弥生の部屋
卯月「うーん・・・」
卯月「・・・」パチクリ
卯月(寝れないっぴょん)
卯月「ぷっぷくぷー・・・ 今日休みだからって寝すぎたせいだぴょん・・・」
卯月「弥生はもうすっかり寝て・・・」
\いません/
卯月「いないっぴょん!?」
午前1時30分
鎮守府 埠頭
卯月「弥生探すついでに散歩でもするっぴょん」
卯月(うーちゃんお気に入りの散歩コースだっぴょん!)
テクテク
卯月「よくよく考えたらただトイレに行っただけかもしれないっぴょん・・・」
卯月「戻るっぴょ・・・」
パーーーー パラララララ
卯月「!? トランペットの音!?」
卯月「ま、まさか・・・」
卯月「トランペットの幽霊っぴょん!?」
卯月「・・・行ってみるっぴょん」
タッタッタッ
午後1時34分
鎮守府 防波堤
卯月「このあたりっぴょん・・・」
パラララララララー
卯月「きれいなスケールだぴょん・・・きっと手練れの幽霊だぴょん!」
卯月「こっそり・・・」
弥生「・・・」パラララララララー
卯月「や、弥生!?」
※スケール 音階のこと
弥生「あ・・・卯月 どうしたの?」
卯月「こっちの台詞っぴょん! 何やってるっぴょん!?」
弥生「何って・・・練習、ずっとロングトーンとタンギングとスケール練習してた・・・」
卯月「もしかして・・・毎晩?」
弥生「うん」
卯月「ぴょーん!」
※ロングトーン 1つの音を伸ばし続けること
※タンギング 舌や息を使って音を切ること
卯月「知らなかったぴょん・・・ 弥生が毎晩こんなことしてるなんて・・・」
弥生「実はね、最近雪風の音聴いてて上手くなってるって秋雲が言ってたから思い切って雪風に何してるのか聞いたの」
=============
=============
弥生「雪風・・・どうしてそんな急に音良くなったの?」
雪風「研究してるんです!」
弥生「研究・・・?」
雪風「はい! 雪風はトランペットが大好きなんです! だから毎日どうすればいい音になるか考えてるんです!」
雪風「息の使い方はどうすればいいか、アンブシュアはどうすればいいか、タンギングはどうやっているか、全部このひみつのノートに書いてます!」
弥生「見たい・・・」
雪風「ひ、秘密だから駄目です!」
=============
=============
弥生「だからそれに負けないように弥生も練習をしようと・・・」
卯月「ぴょん・・・」
※アンブシュア マウスピースに対する口の形
弥生「それとね、この曲が好きでいまこっそり練習してる・・・」つスマホ
卯月「Starmaker?」
弥生「うん、ロイ・ハーグローブっていうトランぺッターの曲」
弥生「まるでね」
弥生「この満天の星空みたいにきれいな曲なの・・・」
卯月「わあ・・・」
卯月「そういえば全然気が付かなかったっぴょん」
弥生「うん、ほんとにこの星空みたいなの」
卯月「弥生! 吹いてみてほしいっぴょん!」
弥生「えっ!? でもまだテーマだけしか吹けない・・・」
卯月「それでもいいっぴょん! 早く早く!」
弥生「こんなことするのは卯月にだけだからね・・・?」
卯月「うれしいぴょん!」パチパチパチ
弥生「じゃあ行くよ・・・」
弥生「・・・」スウー
Starmaker/Roy Hargrove
https://www.youtube.com/watch?v=4jOhYpJwFjI
卯月「・・・!」
この時卯月は思った、楽器の上手い下手じゃない
弥生は、楽器と合っている
合うか合わないか、こればかりかは才能である
だが弥生は見事に楽器と一体化していた・・・
弥生「ふぅ・・・ テーマだけだけど緊張した」
卯月「弥生・・・」
弥生「何・・・?」
卯月「うーちゃんもこれから毎晩一緒にやるぴょん!」
弥生「・・・」ニコ
弥生「いいよ」
卯月「やったっぴょん!」
二人の夜はまだまだ続く・・・
おまけ1 Night Passage
おわり
続きは来週です それでは
https://www.youtube.com/watch?v=661lgK6OTtY
>>78のリンクPCなら問題ないけどスマホからだと見られないみたいすね・・・
スマホの方はこっちで、どうぞ
乙
なんかかけたので投下します
第4話 中編
7月19日 午後11時11分
駆逐艦寮 吹雪と初雪の部屋
吹雪「むむむ・・・」
吹雪「・・・」ちらり
吹雪「コード進行はこうだからここはこうして・・・」ガリガリガリ
吹雪「出来たー!!」ガバッ
初雪「吹雪・・・さっきからうるさい・・・」
吹雪「あっ、ごめん つい夢中になっちゃって」
初雪「何やってんのさっきから」
吹雪「あ、これ? これねー ふふふなんだと思う?」
初雪「めんどくさいから聞かない」ゴロン
吹雪「あっそんな事言わないでよ~!」
初雪「冗談・・・ で、何それ」
吹雪「これねー、ソロ! 私ジャズ始めたの!」
初雪「ジャズ? ああおっさんとかがブランデー片手に聴いてそうな音楽ね・・・」
吹雪「やっぱりそういうイメージあるかー まあ私も前はそう思ってたかな」
初雪「今は違うの?」
吹雪「うん、私この前生で聴いて思ったの」
吹雪「ジャズって熱いんだって」
初雪「熱い?」
吹雪「そう! その時その瞬間にしか出せない音楽、それがジャズだって私は思うの」
初雪「ふーん・・・」
吹雪「こんな激しいもの私今まで出会ったことなかったなあ」
初雪「・・・」
吹雪「よし! ソロもできたし早速吹いてこよーっと! じゃあねおやすみ!」タッタッタッ
初雪「嵐のように去っていった・・・」
初雪「・・・」
初雪「頑張ってね・・・」ゴロン
初雪「zzz・・・」スピー
午後11時23分
サックスセクション合奏室
ガチャ
吹雪「よーし吹いちゃうぞ・・・って」
吹雪(あれっ?朧ちゃん?)
パパパパパパパラララー
吹雪(吹いてるのソプラノサックスだ、Ding Dong Dingの練習かな?)
パラララーパラララ
朧(まだ・・・! まだ遠い・・・!)
パラパラパラ
朧(もっと自分をさらけ出すソロを・・・!)
パラララララララー
朧(ぐっ・・・!)
朧「ぷはーっ!! ハァ・・・ハァ・・・」
吹雪「お、お疲れ朧ちゃん」
朧「あれっ どうしたの吹雪」
吹雪「いやーソロ出来たから早速練習しようかなーなんて!」
朧「見せて」
吹雪「えっ!? それはちょっと恥ずかしいというか・・・」
朧「どうせみんなの前で吹くんでしょ、早く」
吹雪「は、はーい・・・」
朧「・・・」
朧(フレーズとフレーズのつなぎがちょっと不自然だけどまあこの程度なら・・・)
朧「これどれだけパクったの?」
吹雪「半分パクって残りは自作かな」
朧「ふうん」
朧(始まり方は悪くない、着地もするべきところでしっかりしてる)
朧(初心者の割によくできてるかな うん、よくできてる)
吹雪「ど、どうかな?」
朧「ダメ」
吹雪「え゛っ」
朧「まずフレーズとフレーズに温度差がある、どっちがパクリでどっちが自作かすぐわかる」
吹雪「むむむ・・・」
朧「でも」
吹雪「でも?」
朧「自分を出せてると思うよこのフレーズは」
吹雪「自分を出せてる・・・?」
朧「技術が追い付いてないから温度差があるように見えるだけ、だから」
朧「いっそのこと全部自分の書いたソロに変えよう」
吹雪「ええーっ!? 頑張って書いたのに!?」
朧「借りたフレーズじゃなくて自分のもので勝負してもいいと思うよ 間に合わないようならこのソロでもいい」
吹雪「ま、まだ時間あるし・・・!」
吹雪「書いてくる!」ピューン
朧「・・・」
朧「初心者相手にムキになって・・・ 何やってんだろアタシ・・・」
朧(あの子ができて、アタシはもっと自分の中身をぶちまけるソロが吹けないからって・・・)
朧「アタシもまだまだだね・・・」
吹雪「うおー! もう半分作ってやるー!」ガリガリガリ
初雪(寝かせて・・・)
7月20日 午前10時21分
トロンボーンセクション合奏室
山風「うーん・・・」
山風「ソロ出来たけど・・・」
楽譜<8分音符たくさんだよ!
山風「いろんな人のフレーズ混ぜたら難しくなっちゃった・・・」
山風「どうしよう・・・」
ガチャ
巻雲「あっ山風お疲れ様~ コンボは大丈夫そう?」
山風「ま、巻雲!」ガシッ
巻雲「ふえっ!?」
山風「た、助けて・・・」ウルウル
巻雲(そんな捨てられた子犬みたいな目をされたら断れない・・・)
巻雲「ふむふむ、混ぜすぎたら難しくなっちゃったと」
山風「うん・・・」グスッ
巻雲「あのね、ソロは別に常に吹いてなきゃいけないってわけじゃないんですよ」
山風「えっ?」
巻雲「休符も立派な音なんです、適度に休みを入れないと聞いている人も疲れちゃいます」
山風「うん・・・」
巻雲「だから、ここをこうして・・・」
*添削中*
山風「で、できた・・・!」
巻雲「完成~!」パチパチパチ
山風「うん・・・! これなら出来そう・・・!」
巻雲「いっそのこと休むってのもいい手だから覚えて損はないよ~」
山風「夕立姉に今度見せてみる! ありがと・・・!」キラキラ
巻雲(笑顔がまぶしい)
7月30日 午後9時30分
大合奏室
提督「はいじゃあ今日の練習終わり! 何か連絡ある人!」
秋月「はい!」
提督「はい秋月」
秋月「皆さん! 明日はいよいよコンボ発表会です! みなさん心の準備はいいですか?」
卯月「大丈夫っぴょん!」
朝霜「出るとこでてやんよ!」
夕立「たのしみっぽーい!」
秋月「この2週間のみんなの成果が出ます!頑張りましょう!」
初心者’s「おー!!」
秋月(そして)
秋月(自分に何が足りないかを知ってもらいましょう)
午後10時08分
サックスセクション合奏室
吹雪「・・・」
吹雪「はあーー・・・」
吹雪(やっぱり人前で吹くなんて怖いなあ)
ガチャ
朧「あれ、まだ練習? 偉いね」
吹雪「あ、朧ちゃん」
朧「・・・ 明日が心配?」
吹雪「ぎくっ」
朧「顔に出てるよ」
吹雪「わ、わかりやすいのかな私ってば・・・」
朧「聞くだけ聞くよ」
吹雪「あのね、ソロも問題ないと思うけど人前で吹くのはちょっとまだまだ腕が足りないというか・・・」
朧「うん」
吹雪「人前でできる腕じゃないよ私・・・」
朧「・・・ アタシたちが初めてライブハウスで演奏したときお客さんにへたくそってヤジを飛ばされたの」
吹雪「えっ!?」
朧「悔しくてアタシたちは必死に練習して、また同じライブハウスで2回目の演奏をしたの」
吹雪「・・・」
朧「2回目のライブを終えた後初老のおじいさんが私たちのところにきてこう言ったの」
=============
=============
おじいさん「君たちは楽器を始めてどれくらいだい?」
朧「は、半年です」
おじいさん「そうか・・・ うん、君たちはこの前に比べて伸びているよ それにこれは一番大事なことなんだが・・・」
おじいさん「君たちはジャズに対して真摯だ」
朧「!」
おじいさん「私はここに長く通ってるが君たちみたいにジャズに対して真剣なのはそうめったに見ない、まだまだ下手だが聴いていてこっちも気分がいい」
朧「・・・」
おじいさん「これからも応援してるよ、きっと君たちはもっと伸びる」
朧「・・・頑張ります」
おじいさん「じゃあね」
=============
=============
朧「ってね」
吹雪「おお・・・」
朧「だからね、下手でも人前に出ていいと思うの」
朧「真摯であれば」
吹雪「朧ちゃん」
朧「なに?」
吹雪「私、みんなの前で今のへたくそな自分を出すよ! 頑張っちゃうんだから!」
朧「うん、それでいいと思う 頑張ってね」
吹雪「うん!」
へたくそでも踏み出せば 巨人の一歩(Giant Step)と同じ
第4話 中編
おわり
おかしい、いつの間にか吹雪が主人公っぽくなってる気がする
次は多分1~2週間後です
乙
わた吹雪さんが主人公でいいじゃないですか!
ちょっと今週忙しかったのでおまけでお茶を濁します・・・
おまけ2 Explosion
ある日
午後3時43分
鎮守府 駆逐艦寮 談話室
初月「・・・」ソワソワ
秋月「どうしたの? 初月」
初月「いや、もらったドラムなんだがずいぶん古くて調子が悪かったろう? それで提督に頼んで新品のドラムを頼んだんだ」
秋月「ああ、そういえば スネアなんてスプリング伸び切りそうだったもんね」
初月「それで今日届くんだ」ピコピコ
秋月(癖っ毛が耳みたいに動いてる)
初月(わくわく)ピコピコ
<業務連絡 駆逐艦初月は至急正門前に 繰り返す、駆逐艦初月は至急正門前に来るように、アウト(以上)
秋月「あれ、なんか呼ばれ・・・」
\missing/
秋月「あっ! いない!」
午後3時48分
鎮守府 正門前
初月「待たせたな」
提督「おう、初月 来たぞ、例のブツが・・・」
初月「おおお・・・」ピコピコ
運送業者「宅配物は以上になります、またご利用お待ちしてます」
守衛「ご苦労さんのぉ、兄ちゃん」
提督「応対ご苦労さま さ、運ぶぞ!」
初月「ああ!」
守衛「初月ちゃんや、それの中身は一体・・・?」
初月「ん? ああこれはドラムだ」
守衛「ドラム・・・? そういえばうちの孫が楽器やりたいなんて言っていたなぁ」
初月「いいことじゃないか、音楽は楽しいからな」
守衛「ワシも初月ちゃんぐらいに若かったら楽器を始めたかったがね・・・」
初月「守衛さん」
守衛「ん?」
初月「音楽に年齢は関係ない、いつだっていいんだ」
守衛「・・・」
初月「やりたいという意思と音楽が好きという心があればな」
守衛「ほう・・・」
提督「初月―! 運んでくれー!」
初月「ああ!悪いすぐ行く! じゃあ守衛さん、また」
守衛「またの」フリフリ
タッタッタッ・・・
守衛「・・・」
守衛「楽器、ワシの分も買おうかね」
午後4時03分
大合奏室
提督「さてと!」
初月「うむ!」
秋月「おお・・・!」
照月「わぁ・・・!」
デエエエエエン
提督「ドラムセット完成―!」パチパチパチ
初月「叩いていいのか!?」
提督「存分にやれ!」
初月「よし!」
ドンドドドド チチチチ ズダダンダダダダ
初月「うおおおおお!!!」ドドドドド
秋月「めっちゃテンションあがってるね」
照月「あんな初月初めて見たかも」
提督(ん? なんかこの叩き方、既視感が・・・)
初月「ふう、ジャズも好きだがメタルもいいな・・・」
提督「やっぱりそうか! おまえメタラーだな!?」
初月「お前もやるか」
提督「あたぼうよ、ブランクも取り戻した」
照月「何する気なの」
初月「あっ こんなところにHoly Warsの譜面が」
照月「どこから出したの」
提督「よし、お前もやるんだ」
秋月「えっ! やだっ! 秋月!? 弾けるけど」
照月「なんで阿武隈さん」
提督「ギター一本足りないけど関係ねぇ! うおおお 俺のギターが火を噴くぜえええええ!!!」
初月「負けるかああああ!!」
秋月(もうどうとでもなれ)
Holy Wars...The Punishment Due/Megadeth
https://www.youtube.com/watch?v=9d4ui9q7eDM
<イエエエエエエエ
<ウオオオオオオオ
その後この狂気の宴は数時間続いた
初月「いい汗かいた」キラキラ
提督「あー楽しかった」キラキラ
秋月「つ、つかれた・・・」
照月「どうせなら参加したかった」
秋月「ピアノはまあね・・・」
※ぶっちゃけ初見で弾くのは無理だろうけどだけど今回はギャグ補正がかかってるので弾けているということにしてください
そして作者は管楽器の人間なので弦楽器の気持ちが全く分かりません、ご了承ください
おまけ2 Explosion
おわり
続きは多分来週、それでは
(´-`).。oO(坂道のアポロンが実写化するようですね、楽しみな反面少し怖い)
山風かわいい
犯す(真顔)
おまけだけ投下します
おまけ3 Here’s That Rainy Day
ある日 午後10時45分
鎮守府 どこかの廊下
照月「ふー、すっかり遅くなっちゃいましたね」
提督「ああ、今日も疲れたな 雨も降ってるし気が滅入る・・・ ん?」
扶桑「・・・」キョロキョロ
提督「? 何やってんだあいつ」
ガチャ
扶桑「・・・」スッ
提督(!? 壁の中に!?)
照月「え!? え!?」
提督「お、おい! 俺の知らないうちに何が起きてる!?」
提督「この壁か!?」スッ
ガチャ
提督「あ゛」
ズテーン!
照月「きゃっ! 提督!?」
早霜「あら、司令官 来てしまったのね」
扶桑「あら・・・」
提督「お、お前たち・・・」
提督「・・・ なるほど俺に内緒で去年からライブバーを経営していたのか」
早霜「そう、会員限定のね 扶桑さんは常連」
扶桑「まさか見られてたなんて思いませんでした・・・」
提督「で、ライブバーって言うけど演奏者(プレーヤー)はいるのか? 俺たち以外でやってるの聞いたことないが」
早霜「そう、まだ出会えてないわ、だから流すのはいつもこのレコードたち」
ズラア
提督「す、すごい数だ 何百枚ある!?」
早霜「いつもお客さんに合わせて曲を流してるわ」
早霜「でも私はね、ずっと待っているの ここで心を揺さぶり、突き動かすようなプレーヤーが来るのを・・・」
早霜「最近聞いたわ、あなたたちジャズやってるんですってね」
提督「一応な」
早霜「・・・じゃあ今日はお客さんであり、プレーヤーであるあなたたちに曲を決めてもらいたいわ」
照月「えっ!?」
早霜「楽器なら、あるわ」
提督「ピアノにドラムにウッドベース、ギターまで・・・」
早霜「私のわがままだけど聞いていただけるかしら」
提督「・・・ 照月、Ahmid-6やるぞ」
照月「ピアノ、ギターデュオですね、いいですよ」
照月「・・・ うんピアノも問題なく調律されてる」
提督「俺も問題ない」
早霜「・・・」
提督「行くぞ・・・」スッ
照月「・・・」スッ
Ahmid-6/Pat Metheny & Brad Meldhau
https://www.youtube.com/watch?v=iSJTOXslNHg
扶桑(いいメロディ・・・ 心地いいわ)
照月(テーマは・・・うんいい感じ)
提督(よし、テーマも終わる まずは俺のソロだ)
提督(始まりは落ち着いて・・・)
照月(まだ提督は乗らない・・・? 様子見しよう)
提督(E♭9sus A♭△9 A♭7sus D♭△13 ここを布石にして!)
提督(そしてDφ7→G7♭9 Cm7→F7 Fm7→B♭7 Gφ7→C7♯9 Fm7→F♯7 Gm7→Cm7 ここだ!! この6小節で出し切る!!)
照月(!! 乗った!)
提督(そして変拍子のポイントで着地!)
提督(そして頭と同じコード進行に戻って・・・ テンションを上げて! 頭に戻る!)
提督(照月にパス! 行け!)チラッ
照月(よし! 照月の番!)
照月(大丈夫・・・ 照月ならやれる!)
照月(さっき提督は着地を一回した、でも照月はしない)
照月(けど乗るところは同じ、あえてかぶせていこう)
照月(だんだんと昇っていくように・・・!)
照月(そして変拍子でMAX!!)
照月(まだ・・・! まだいける!!)
提督(照月ノリに乗ってるな・・・! 支えないとな)
照月(そしてテーマに戻る!!)
照月 提督((ここだ!!))
=============
=============
早霜「・・・」パチパチパチ
扶桑「すごいわ・・・!」パチパチパチ
提督「ふぅ・・・ふぅ・・・」
照月「だ、出し切れた・・・!」
早霜「さて、最高の演奏にはそれ相応のものを出さないと」スッ
提督「このカクテルは?」
早霜「XYZ、ラムをベースにしたカクテル これ以上のない最高のという意味のカクテルよ」
照月「へえ・・・」
提督「・・・わるいな、これは受け取れない」
早霜「あら、どうして?」
提督「まだまだ俺は未熟だ、もっとうまくなったらそのカクテルを受け取るよ」
早霜「ふふ・・・わかりました、司令官が最高のジャズマンになったらもう一度お作りするわ」
提督「ああ!」
照月「かっこつけちゃって!」
提督「な!? お前せっかく人がいい雰囲気にしたのに!」
早霜「ふふ、ところで二人はジャズを何だと思う?」
照月「理論と熱い心です」
提督「同じく」
早霜「へえ・・・聞かせてくれる?」
照月「ジャズは先人が積み上げた高度な理論から成り立ってる、だからそれを学ばなきゃいけない でもそれと同時に必要なのは熱い心! これがなければ心を揺さぶれないって照月は思うの!」
照月「Cool Head, but Hot Heart です!」
提督「どっかで聞いたぞそれ」
早霜「経済学者のアルフレッド・マーシャルのCool Head, but Warm Heartのもじりね」
照月「あっ、ばれちゃった・・・」
扶桑「ふふ、今日はいい体験ができたわ」
早霜(不思議ね、今日みたいな雨の日はいつだって悲しいのに)
早霜(今日はとてもいい日だわ)
愛が終わるときや、悲しいときはいつだって雨
だけど止まない雨はない
おまけ3 Here’s That Rainy Day
おまけ3 おわり
Ahmid-6は作者が聴いた中で最も心を揺さぶられた曲の一つです、ただただ驚くばかりでした
本編は日曜日、月曜日に投下します
(´-`).。oO(そういえばおにぎり改修できるようになりましたね、艦これはどこに向かっているんでしょうか)
第4話 後編
7月31日 午後8時00分
鎮守府 食堂
秋月「はい! そんなわけで皆さんお待ちかね! コンボ発表会です!」
隼鷹「ひゅーひゅー!」
赤城「もぐもぐ」
加賀「赤城さん、食べるばかりでなくちゃんと聞きましょう」
赤城「大丈夫です」モグモグ
時雨「夕立、山風 がんばってね」
那珂「音楽!? 那珂ちゃん負けない!」
ザワザワ
吹雪「うへえ・・・そこそこ来てる・・・」
朧「どう? できそう?」
吹雪「が、頑張ります・・・」
参考音源
St. Thomas/Sonny Rollins
https://www.youtube.com/watch?v=UA2XIWZxMKM
秋月「っと! 準備はいい?」
照月「うん! いいよ!」
提督「大丈夫だ」
天津風「いいわ」
夕立「とつげきっぽい!」
山風「う、うん・・・」
初月「ああ」
秋月「初月、St.Thomasだからカリプソお願いね」
初月「わかった」
初月「え? カリプソ?」
秋月「え、ちょっと待ってまさか」
初月「まままままさか! カリプソを忘れてるわけないじゃないか!!」
秋月「やって」
初月「うっ・・・」
ドンツタンタタン ドンツタンタタン ドコツタンタタタン
初月「よし(汗)」
秋月「・・・」ジトー
初月「だ、だいじょうぶだ! いける!」
秋月「はあ・・・」
初月「じゃあ僕から入るぞ、16小節後に入ってくれ」
※カリプソ 叩き方の一つ 主にラテンで使用される
ドンツタンタタン ドンツタンタタン
パラッパパッパッパッパッパパッパッパッパー
時雨「へえ、楽しそう」
白露「ファイトー!」
天津風(まずは私ね)
バババラバラー
夕立(夕立もがんばるっぽい!)
バラバラバババラー
山風(うん・・・大丈夫! 巻雲にみてもらったこのソロなら)
パラッパパララー
山風(で、できた・・・!)キラキラ
白露「皆さん見てください! あれが自慢の妹です! かわいさ一番!」
夕立(うるさいっぽい)
山風(やめて・・・)
提督(うるせえ)
パチパチパチ
瑞鶴「へえー悪くないわねこういうのも」
翔鶴「初々しくてみてて楽しかったわ」
秋月(聞いたところ山風のソロが一番いいかな、夕立は・・・なんというか夕立らしいキャッチーな感じのソロね、天津風はうまかっただけにもう少し冒険してほしかった)
参考音源
Autumn Leaves / Chet Baker - Paul Desmond
https://www.youtube.com/watch?v=Gsz3mrnIBd0
秋月「じゃあ次はAutumn Leaves(枯葉)いこっか、準備してー!」
秋雲「この曲ジョジョ8部のカツアゲロードにもでてたっけ」
初月「カウントするから管のみんなで入ってくれ」
島風「はーい」
卯月「わかったぴょん!」
弥生「うん・・・」
初月「ワンツースリーフォー」
パラーラーラー パラーラーラー
島風(まずは私から!)
バラララララララ
提督(うおっ!? めっちゃ指回し早い!?)
秋月(機関銃のようなソロ・・・でもまだ音はバラバラ これからね)
卯月(う、うーちゃんの番・・・)
秋月「卯月! もう始まってるよ!」
卯月「ぴょん!? ど、どっから始めれば・・・」
秋雲(あちゃーロストしちゃったか・・・)
秋月「がんばって!」
卯月「えっとえっと、ここぴょん!」
パラッパッパー
秋雲(ほっ)
弥生(次は私の番・・・)
パパパラーパラー
卯月(や、弥生上手いっぴょん・・・)
秋月(思ったよりもいい、意外とグイグイいくね)
パチパチパチ
卯月「失敗したぴょん・・・」
松風「うーちゃんは頑張ったさ、決して失敗なんてしてない」パチパチ
卯月「ま、松風・・・!」ウルウル
参考音源
Take The ‘A’ Train/featuring Sonny Rollins and Friends
https://www.youtube.com/watch?v=ZumaqEGrNyQ
秋月「じゃあ最後『A列車で行こう』!」
三隈「あら、聴いたことありますわ」
最上「名前だけなら」
秋月「さ、みんな準備して」
朝霜「やってやんよ!」
神風(が、がんばろう)
雪風「楽しみです!」キラキラ
吹雪(大丈夫、私なら出来る・・・)
初月「よし、照月 やってくれ」
照月「うん!」
ポンポロロン ポンポロロロン
バー バーバッバッババー
朝霜(アタイの出番だね!)
バババラー
神風(次は私!)
秋月(初心者の割にしっかりとしたソロ吹いてる)
巻雲(これがトロンボーンセクションなのです!)フンス
雪風(雪風の番です!)
パラパパラー パパララー
提督(!! 何だこの音!? ソロで聞いたことなかったからわからなかったがこいつホントに楽器未経験だったのか!?)
秋月(まれにいるわね、こういう『天才』は、普通の人が数年かかってやっと出せる音をわずかな時間で・・・)
秋雲(こりゃすごいねー)
朧(次は吹雪 さ、自分を出して)
吹雪(だ、大丈夫 いっぱい練習だってした、いつも通りにやるだけ・・・!)
朧(大丈夫、ぶちかまして)
吹雪(よし!)スッ
ババララバババー
吹雪(今の等身大の自分が出せる音を! 全力で!)
秋月(・・・この感じ)
秋月(まだまだ全然下手、でも吹雪が一番冒険してる)
朧(へたくそなりに自分を出してる、こういうソロは聴いててホントに気分がいい)
秋月(やっぱりジャズってこういう冒険があるからやめられない その時、その瞬間だけの世界に連れてってくれる)
吹雪(よし! できた!)
睦月「吹雪ちゃんかっこいいにゃしい!」
パチパチパチパチ
蒼龍「へー面白かったね」パチパチ
飛龍「ね!」パチパチ
川内「みんな頑張ってたね」
神通「ですね、姉さん」
那珂「那珂ちゃん音楽なら負けない自信あるなー」
ワイワイガヤガヤ
朧「・・・ ちょっとアタシもやりたくなってきた」
秋雲「ちょ、ちょっとこれはあくまでも初心者のみんなのためのものだし・・・」
朧「アタシも」
朧「冒険したくなってきた」
秋雲「はあ・・・ しょうがないなー いいよ、付き合ってあげる」
巻雲(巻雲は見てよう)
朧「秋月、Fuller Loveやるよ」
秋月「Fuller・・・ ああIn Case You Missed It ね 了解!」
初月「暴れよう」
照月「うん!」
提督「わるい、俺知らない」
秋月「じゃあ提督、カウントだけしてください」
提督「カウントだけ?」
秋月「そう、スリーフォーを強調してくださいね」
初月「テンポはこのくらいだ」カンカンカンカン
提督「は、早いな わかったカウントするぞ」
エッナニー? マダナンカアルノ?
マタオナジカンジカナ
朧(さっきと同じ? 違う)
朧(今度は観客を旅に連れいこう)
提督「行くぞ」
提督「ワン、ツー」
提督「ワンツースリーフォー!」
Fuller Love (In Case You Missed It)/ SOIL & PIMP SESSIONS
https://www.youtube.com/watch?v=eOJoKFgWhOs
ズダッターダーダーダー ッダッダーダーダーダー
長門(!! は、激しい!)
陸奥(さっきとは打って変わって違うわね~)
朧(アタシのソロ!!)
ババガガラバラララ ガガガバラバラバラ
提督(音が唸ってる!)
秋雲(おー激しいグロール)
摩耶(な、なんだこれ!? ジャズってさっきみたいなゆったりとしたのばかりと思ってたのに)
天龍(・・・これ、何かがすごいって思うのは俺だけか?)
天龍(今俺すげえもん見てるんじゃねえか?)
朧(まだ・・・もっと客を連れていく!)
朧(もっと行ける!)
バガバララガガラバラ バッバッバーラー
夕雲(激しい・・・!)
朧(そろそろ終わる・・・ 照月にパス!)
朧「ぷはーっ!」
照月(うん! 照月の番!)
※グロール サックスの奏法の一つ、喉を鳴らして吹くと音に濁りが生まれる
照月(朧が作ってくれたこのテンション 殺しちゃいけない)
照月(でも最初は少し落として、それでもさっき以上のテンション!)
照月(コードの中ならどんなに暴れてもいい! スケールで暴れる!)
初月(もっと! もっと行け! 支えてやる!)
秋月(まだこんなもんじゃないでしょ、行ける!)
ガガガガン!! ジャーン!!
シーン・・・
秋月(文字通りのピアノソロに入った・・・)
照月(照月だけの時間・・・)
ポロロロロロン・・・
ポポポポン
ドジャーン!
ズダッターダーダーダー ッダッダーダーダーダー
朧(よし、頭に戻った!)
秋月(うん! いい感じ!)
ビスマルク「か、かっこいい・・・!」
パチパチパチ
ヒューヒュー
水無月「いいねいいね!」パチパチパチ
皐月「かっこいいー!」パチパチ
朧(ふう・・・やり切った・・・)
秋雲「まったく、好き勝手暴れちゃって」
朧「みんな見てたらアタシもついね」
提督(こいつらこんなにうまかったのかって改めて思うな)
午後9時30分
大合奏室
秋月「はい! みなさんお疲れさまでした! 自分のどこが足りないかわかりましたか?」
卯月「緊張しないようにしたいっぴょん・・・」
弥生「まだ・・・やれたかも、不完全燃焼」
山風「アタシはもうちょっと自信もって吹けばよかった・・・音ひよってたし小さかった・・・」
島風「はっやーいの吹けたけど音が悪かったも」
秋月「うん、みんな自分が何をすればいいかわかってもらえたようです!」
朝霜「てかそういう意図あったの?」
秋月「うん、本番になれるというよりまずは何が足りないか知ってほしくて」
朝霜「うへー・・・」
巻雲(でもトロンボーンのみんなはよく頑張ってたと思うな)
秋月「そんなわけで今回の反省を生かして頭を使って練習してください! 以上です! お疲れさまでした!」
モットガンルピョン! コウイウレンシュウシナキャ タノシカッタデス!
午後10時20分
サックスセクション合奏室
吹雪「・・・」
吹雪「はあー・・・ 疲れた・・・」
吹雪(うーん自分のソロって結局どうだったんだろ)
ガチャ
朧「あ、吹雪」
吹雪「あ、朧ちゃん」
朧「昨日みたいにまた悩んでる顔してるけど」
吹雪「ぎくっ」
朧「どうせ今日のソロの出来具合でしょ」
吹雪「やっぱり私って顔に出やすいの!?」
朧「結論から言うと、ヘッタクソ」
吹雪「ぐっ・・・!」
朧「だけど心を揺さぶってるし、何より自分の限界超えて冒険しようとしてた」
吹雪「冒険・・・?」
朧「アタシが言った通り自分の作ったソロで勝負に出たでしょ? それのおかげで自分を表現できてた、この世に2つともない音を」
吹雪「・・・」
朧「そんな吹雪を見てると少しうらやましいの、まだまだアタシは自分を表現できてないって」
吹雪「素人が言うのもあれだけど朧ちゃんはすでに出せてると思うよ」
朧「えっ?」
吹雪「朧ちゃんの音を聴いてるとなんだかね、違う世界を見せてくれるの」
朧「!!」
吹雪「この世界じゃないどこかに運んでくれて、その時にしか体験できない何かを私は感じるの」
朧「・・・」
吹雪「し、素人の意見だしアテには・・・」
朧「吹雪」
吹雪「へっ!?」
朧「アタシ、もっとうまくなる 絶対に観客の心をつかむ! 絶対に!」
吹雪「・・・ うん!朧ちゃんなら出来るよ! アタシも頑張る!」
朧「うん・・・!」
第4話 おわり
また来週~
乙
第5話 Rise Up
10月1日(鎮守府オフの日) 午前9時30分
大合奏室
ガチャ
秋月「・・・」
スタスタスタ
秋月「・・・」
ガチャガチャ
秋月(もうすぐ本番)
秋月(みんなちゃんとついてきてくれた 初心者だった子も人前に出しても恥ずかしくないくらいには成長した)
秋月(秋月もそれに応えよう)
秋月(さ! 練習練習!)
ボンボンボンバババ
ガチャ
照月「さー練習練習!」
初月「提督、この前貸したCDはどうだった」
提督「まじ最高、別のアルバム貸してくれない?」
初月「同じメタラーのよしみだ、いくらでも言うがいいさ」
提督「っと、秋月 もういたのか」
秋月「あ、司令 おはようございます 照月も初月もおはよう」
照月「おはよう秋月姉」
初月「おはよう姉さん」
提督「ったくお前らきょうはオフだぞ? 遊びにでも行けばよかったのに」
初月「そういうお前もここにきてるじゃないか」
提督「はは、みんな考えることは一緒か・・・」
照月「ふふ、ですね」
提督「よし、ウォーミングアップ終わったら基礎練でFブルースやるぞ」
秋月「わかりました」
初月「ああ」
照月「はい!」
同時刻
サックスセクション合奏室
ガチャ
島風「私が一番はっやー・・・ あれ?」
ババララバババー
吹雪「・・・」バラバラバババラー
朧(最初と比べると大分伸びたね)
島風(もくもくとやってる・・・ あの二人いつからここにいたんだろう?)
バラララララー
吹雪「ふう・・・!」
朧「うん、リードアルトとしては申し分ないと思う、本番焦んないようにね」
吹雪「うん!」
朧「次はCute見てくから 天津風のソロ明けから吹いて」
吹雪「わかったよ!」
島風(全体練習5時からなのにもうずっとやってたのかな)
吹雪「さてっと・・・ あれ? 島風ちゃん? おはよう!」
島風「おはようございまーす!」
朧「おはよう」
島風「もしかして二人でずっとやってたの?」
吹雪「私リードだし一番責任重いから練習しないとっておもって朧ちゃんに見てもらってたの」
朧「朝起きたらいきなり部屋に駆け込んできて何かと思った」
吹雪「つ、次からはおとなしく入るから・・・」
朧「潮が心臓止まりそうになってたっけ」
吹雪「あはは・・・」
ドタドタドタ
ガチャ
夕立「一番乗りっぽーい・・・ あれ?」
天津風「みんないるみたいね」
吹雪「お? 全員集合?」
朧「せっかくだしセクション練習しようか、ウォーミングアップ済ませて」
三人「はーい」
午前10時11分
トロンボーンセクション合奏室
山風「はぁ・・・はぁ・・・」タッタッタッ
ガチャ
山風「ぜえ・・・ぜえ・・・ ご、ごめんなさい・・・」
巻雲「あ、10分遅刻 お寝坊さんですね~」
朝霜「おっと 罰ゲームかい? 罰ゲームかい?」
神風「お疲れ山風ちゃん・・・」
山風「グスッ・・・ヒック・・・ ごめんなさい・・・!」ウルウル
三人(こんなの許しちゃうに決まってるでしょ・・・)
巻雲「でも急に呼んだのに来てくれてみんなありがとうね」
朝霜「アタイもうちょっと練習したかったからね! いいってことよ」
神風「なくてもやるつもりだったわ、今日オフだったし」
山風「アタシもまだまだだから・・・」
巻雲「みんなやる気十分ですね、じゃあみんな集まったんで基礎練習しましょうか~」
朝霜「へーい」
山風「はい・・・」
神風「はーい」
巻雲「じゃあチューニングから・・・」
同時刻
トランペットセクション合奏室
秋雲「・・・」スタスタスタ
雪風「~♪」スタスタスタ
ガチャ
秋雲「おはようございまーす」
雪風「おはようございます!」キラキラ
秋雲(ありゃ、弥生と卯月の楽器がないね ほかのところでやってんのかな)
※おまけ1の場所でやってるそうです
雪風「さっそく練習です!」
秋雲「雪風ってさ、トランペット好き?」
雪風「好きじゃなくて『大好き』です!」
秋雲「やっぱりそうだよね、見てるとそう思うよ 大好きなんだなって」
雪風「えへん!」
秋雲(楽器が好き、音楽が好き そういうのが一番伸びる それに才能もあるんじゃなおさらだよ)
雪風「秋雲はどうなんですか?」
秋雲「へ? 秋雲?」
雪風「はい!」
秋雲「・・・一時期ね、好きじゃなかったことあったんだ」
雪風「ええっ!? こんなに楽しいのに!?」
秋雲「『壁』にぶつかったんだよね」
雪風「『壁』ですか?」
秋雲「そりゃ秋雲だって始めたころは楽しくて仕方なかったさ、絵だけじゃなくて好きな音楽の同人も出せたし」
秋雲「でもね、練習すればするほど伸びなくなってることに気付いたの」
秋雲「一生懸命やっても音はよくならない、みんなみたいに冒険しているフレーズが出せない やればやるほど嫌になっちゃって・・・」
雪風「それでどうやってそこから抜け出したんですか?」
秋雲「朧にこういわれたんだよ」
秋雲「『自惚れんな』って
雪風「こ、怖いです・・・」
秋雲「まだ初めてちょっとしかやってないのに偉人たちのような音やフレーズ出せるだなんて自惚れも甚だしい、初心者なんだから身の丈にあったことをしろってね」
雪風(朧さんはストイック、覚えました!)
秋雲「そしたら肩の荷が下りたんだよ、ほんと楽になったさ」
雪風「いい話です!」
秋雲「っと! 話過ぎたね、じゃあ練習しよっか」
雪風「はい!」
秋雲(卯月と弥生も呼びたいな)
屋外
卯月「へっくしょん! じゅ、10月ってこんな寒かったっぴょん!?」
弥生「やっぱり中で練習しようか・・・」
卯月「それがいいぴょん! 絶対いいぴょん!」
午後9時30分
大合奏室
提督「はい! 今日の練習終わり! 何かある人!」
秋月「はい!」
提督「はいどうぞ」
秋月「さて! 来週の日曜日はいよいよ本番です! 本番までもう時間ありませんが皆はやれるだけやったはずです! この調子で本番も乗り切りましょう!」
全員「おー!」
秋月(寄せ集めバンドもここまで大きくなった)
秋月(さあ)
秋月(観客を震わそう)
第5話 おわり
自惚れんな は私が尊敬してる方に言われた言葉です
等身大で勝負するしかないんです
続きはまた今度
乙
第6話 Strike Up The Band
10月8日 午前9時00分
市民ホール前
提督「・・・っと、みんな集まったかー?」
島風「吹雪ちゃんがいませーん!」
朧「あのバカ・・・」
提督「罰ゲーム何がいいかな?」
朝霜「アタイが考えてやるよ!」
巻雲「あんまり痛いのはやめてね・・・」
タッタッタッ
吹雪「ご、ごめんなさーい!!」
提督「こらぁ! 遅刻だぞ! まあこれで全員そろったな」
朝霜「じゃあ罰ゲームはデコピンで!」
提督「まかせろ」
吹雪「ひええ・・・」
吹雪(なんてね、まあデコピンぐらいなら・・・)
提督「あそーれっと」グググ・・・
ボッグオン!!
吹雪「――――ッッッ!!!」ジタバタ
提督「お仕置き完了 さ、みんな準備するぞ」
「はーい」「ぽーい」「ぴょん!」
巻雲(いまデコピンがしていい音じゃなかった・・・!)ガタガタガタガタ
午前9時05分
市民ホール内
秋月「うわあ広い・・・!」
照月「500人くらいは入るんじゃないかな!」
初月「埋まるとは限らんぞ、100人来たら御の字だ」
秋雲「今日はどうなるかねえ」
提督「おいみんな、ホールの職員の方が来てくれたぞ、みんな挨拶!」
「はーい」「わっ、走ったらあぶないって」「おっそーい!」
提督「集まったな」
提督「今日一日お世話になります、よろしくお願いします!」
「「「「よろしくお願いしまーす!!!」」」」
職員「はい、よろしくお願いします」
職員「舞台のセッティングなどは私が指示しますので皆さんご協力のほうをお願いします」
提督「各自職員さんの指示に従って準備開始!」
「この台ってこっちー?」「おおー!照明ってこうなってんのか!アタイ見たことなかったよ!」「お、重い・・・」「お仕事っぽーい!!」
ワイワイガヤガヤ
職員「皆さんは艦娘さんなんですね、初めてこの目で見ましたよ いつも海を守ってくださってありがとうございます」
提督「あ、いえそんな感謝されるほどでもないですよ、当然の義務ですから それに、艦娘の皆が頑張ってくれているおかげですよ」
職員「それにしてもどうして艦娘さんが音楽を?」
提督「はは・・・お恥ずかしながら上からの辞令でして・・・」
職員「ははあ、それは大変なことで・・・ 楽器経験は?」
提督「数名を除いては一から鍛え上げました」
職員「それはまた・・・」
提督「でもみんなぐんぐん伸びてくれましたよ、この練度なら恥ずかしくはないと思います」
職員「初心者はぐんぐん伸びますからね、これは楽しみです」
提督「初心者ってだけではないんですよ」
職員「と、言いますと?」
提督「皆が伸びたのは・・・」
提督「ジャズが好きだから」
職員「・・・!」
提督「これが一番の理由であり、たった一つの理由です」
職員「・・・私はこのホールで様々な人が演奏するのを観てきました」
職員「ですが音楽を心から愛して演奏した人はそうはいなかったかもしれません」
職員「よい演奏を期待してますよ」
提督「・・・ええ、ぜひ期待してください」
午前11時31分
提督「よし、サウンドチェックやるぞー!」
霧島(音響係)「まさかサウンドチェックを任されるとは思いませんでした」
提督「ギャラははずむから・・・」
霧島「実は紅茶が切れてしまいましてね・・・」フフフ・・・
提督「ぐっ・・・!」
秋月(霧島さん悪い顔してる)
霧島「数曲やってもらいます」
霧島「ソリストの人はモニターからバッキングがちょうどいい音で聞こえてるか確認してください」
秋月「カウント!」
初月「ワンツースリーフォー」
=============
=============
霧島「マイクチェック終わり!」
提督「じゃあ本番よろしくね」
霧島「お任せを!」
提督「じゃあリハーサルするぞー!」
※モニター ステージ上にある演奏者側に向けられたスピーカーの事、自分の演奏が自分に聞こえてくるようになっている
午後00時46分
提督「リハーサルも無事終わり、じゃあ各自本番開始30分前だから・・・17:30にまたここに集合! それまで自由行動で! 解散!」
「どこ行くー?」「あっ、スタバの新作飲みたい!」「お散歩です!」「ごはん食べにいくっぴょん!」「安い飯屋は・・・」
ザワザワ・・・
秋月「・・・いよいよですね」
提督「だな、まあいつも通りやろう リハも悪くなかった」
秋月「秋月たちが初めて演奏したときはもっとこぢんまりとしたところでしたけど・・・ いざこんなところで演奏だなんてちょっと武者震いしてきました、司令は怖くないんですか?」
提督「こわいさ、でも それ以上にワクワクしてたまらない」
提督「楽しもうぜ」
秋月「・・・! ええ!」
初月「おーい姉さん! 提督! いい店を見つけたぞ! なんと定食が400円だ!」
照月「すごいよここ! 行こうよ!」
秋月「そ、そんな安いところがあっていいの!?」キラキラ
提督「お前ら・・・ 俺がおごってやるからもっと高いところで食え」
第6話前編 おわり
来週には完結すると思います、よろしくお願いします
乙
800~1200円のファミレスランチで手懐けられそう
乙
節約して新しい楽器買うお金貯めなきゃいけないから致し方なし
ところで、このスレだと妖精さんパワーでなんとかしてるけど、実際だと練習場所ってどうしてるんだろう
特に音大きそうな管楽器系
>>150
自分は大学生なので練習場所は大学にある合奏室や講義室などで間に合わせましたが社会人の方だとおそらくスタジオを借りるのがほとんどだと思います
ただ金管楽器はミュートと言うベルの先端に取り付ける減音装置があるので屋外でも音が響かないである程度なら練習できます(ただしミュートつけた時とつけない時で息の入れ方などが多少違うのであまりオススメできない)
木管はそうはいかないのでやはりスタジオを借りたり、お金のない人はカラオケボックスを借りて練習することもあります、私のバンドも一度大学が使えない日はセクション練習をカラオケボックスでやりました
うおお改行入れないとめっちゃ見辛い
あっそうだ(唐突)
ヤマハから簡易防音室なんてものが売られてる事を思い出しました、練習場所を確保したいならこのような方法もありだと思います
http://m.jp.yamaha.com/products/soundproofing/ready-made_rooms/?ddm
第6話 後編
午後5時30分
市民ホール前
提督「よし、みんな集まったな」
吹雪「今度はちゃんと間に合いました・・・」
朧(デコピンが堪えたね・・・)
ザワザワザワ
朝霜「・・・なんか結構人いない?」
提督「ちょっと中みてみるか・・・」チラ
ザワザワザワ
「艦娘さんが音楽やるんだってねー」「ジャズ? よくわかんないけど聴いてみようかしら」
「交流会かー、生で艦娘見られるのかな?」「一度でいいから見てみたかったんだ」
「一般席に紛れていいのだろうか・・・」「あらあら、別にいいんじゃない?」「にゃしい」「でち!」「ですって!」
ザワザワザワ
提督「」
秋雲「うひゃーほぼ埋まってるね・・・」
吹雪「まって私こん中でやるとかむりむりむりむり」ガタガタ
夕立「吹雪ちゃんがおかしくなったっぽい!?」
吹雪「素数を数えるといいんだっけ! 1、2、3、4、5、6・・・」
夕立「それ自然数っぽい!」
提督「大丈夫かぁ・・・?」
朧「吹雪」
吹雪「は、はいっ!?」
朧「出来るんだから、やれ」
吹雪「ひっ・・・」
朧「ここまできたら、いつも通りに、やれ」
吹雪「は、はひ・・・」ガタガタ
夕立(練習の時より怖いっぽい~~!!)
提督「にしてもなんでこんなに集まったんだ・・・?」
青葉「それは青葉のおかげですよ!」ヒョコッ
提督「うお!? いつの間に!?」
青葉「実は青葉、この演奏会を大々的に宣伝しちゃいました!」
青葉「はいこれパンフレット」つ冊子
秋雲「どれどれ・・・スウィングガールズwithアドミラル?」
巻雲「清々しいまでのパクリ」
秋月(そういえばバンドの名前決めてなかった)
神風「メンバー紹介とかいろいろある」
提督「お、おい! 俺の挨拶が載ってるぞ! こんなの書いた覚えないぞ!」
青葉「青葉にお任せ!」キラン☆
提督「挨拶やら曲紹介、メンバー紹介・・・ 広告まで載ってるぞこのパンフ・・・ 一応これ公式の行事だぞ?」
青葉「元帥閣下にお見せしたら大変喜んでくれましたよ」
提督「あのジジイ!」
青葉「ではみなさん、本番頑張ってくださいね! 青葉は写真係しちゃいますから! それじゃ!」タッタッタッ
秋月「なんかすごいことになっちゃいましたね・・・」
午後5時35分
控室
ザワザワザワ
卯月「緊張してきたぴょん・・・」
弥生「大丈夫、きっとうまくいく・・・」
山風「・・・」フルフル
朝霜(震えながらコーヒー飲んでる・・・)
天津風「楽器の持ち替え多くて大変だわ、一人で三本だなんて」←テナーサックスとソプラノサックスとフルート
朧「天津風がいてくれて良かったよ」
ザワザワザワ
照月「・・・」
照月(大丈夫、今日のこの日まで一生懸命やってきた あとは・・・)
照月(出し切るだけ)
初月「緊張してるのか、姉さん」
照月「初月・・・ ううん、大丈夫 怖くなんてない」
初月「初めてのライブを思い出すな、あの時はひどかったな」
照月「ヤジ飛ばされたっけ」
初月「ははは、それで練習ももっと力入れたんだったな」
照月「そうしたら前聴いてくれた人に褒められたよね」
初月「ああ、そうだったな」
照月「・・・今日は何かが起こりそうな、そんな予感がするね なんとなくだけど」
初月「起きそう、じゃなくて起こすんだ 観客を震わし、虜にするんだ 素人なりにぶちかますのさ」
初月「そうだろ」
照月「・・・! うん! そうね!」
午後5時50分
秋月「じゃあ管の人はチューニングして!」
巻雲「リードのみんな集まってくださーい」
吹雪「うん!」
秋雲「へーい」
巻雲「じゃあ吹雪ちゃんがまずはチューナーで合わせて、そこから巻雲たちが入ります」
吹雪「・・・」スウ・・・
パーーーー
吹雪「うん、合った リードだけで入って!」
秋雲「へいよ」
巻雲「はーい」
吹雪「せーの」
パーーー
バーーー
パーーー
吹雪「うん!大丈夫! じゃあリードだけで最初もう一回やるからみんな次々入って!」
朝霜「・・・」スッ
卯月「・・・」スッ
吹雪「行くよ! ワンツースリー・・・」スウ
バーーー
パーーー
バーーー
バー バー
パー パー
吹雪「・・・・合ったかな? じゃあ最後に全員で一斉に! ワンツースリー・・・」スウ
バーーーーーーー
吹雪「うん! 大丈夫!」
朧(緊張も取れたね)
提督「よし、じゃあ行くぞ!」
全員「おー!」
午後5時58分
舞台上
島風「改めてステージに立つとなんだか楽しくなってきた!」
朧「うん、楽しめるくらいのほうがいいよ」
夕立「サックスのみんなで写真撮るっぽい!」←バリトンだから端っこに座ってる
天津風「そこからとって全員はいるかしら」
夕立「自撮りモードにしてっと・・・」
夕立「撮るっぽい! みんな笑って!」
吹雪「掌に人書いて呑む、掌に人書いて・・・」
朧「ほらそっち向いて」
吹雪「えっ!? なに写真!?」
夕立「はい! チーズ!」
カシャ!
島風「あとでサックスLINEに送ってね」
天津風「ちゃんと写ったかしら・・・」←4番テナーなのでバリトンから一番遠い
雪風「雪風たちもやりたいです!」キラキラ
秋雲「もうそろそろ開演ブザー鳴るからなし」
雪風「がっかりです・・・」
同時刻
観客席
観客A(・・・)
観客A「けっ! どうせガキどものおままごとだろ! ガキのやる音楽じゃねえんだよ! ジャズは!」
観客B「不機嫌そうですね」
観客A「当たり前だろ、お前が近くでライブやるって聞いたから来てみたらなんだ、艦娘とかよくわからんガキの演奏じゃねーか これなら安いライブハウスで素人の聴いたほうがよっぽどマシだ」
観客B「わかりませんよ、もしかしたら ってこともあるんじゃないですか」
観客A「あるわけねーだろ、タダより安いもんはねえって言う 高い金払っていいプレーヤーの音を聴いてこそ価値があるんだよ」
観客B「ははは・・・」
観客B(高ければいい・・・ どうかこの人の考えを改めてくれるような演奏を期待してるよ)
観客B(金額じゃない出会いが大事ってことを教えてほしい)
午後6時00分
BEEEEEEP!
秋月(いよいよね)
ガーー・・・
吹雪(幕が上がってく・・・)
初月「行くぞ」
初月「ワン、ツー ワンツースリーフォー」
Basie-Straight Ahead/ Freedom Big Band
https://www.youtube.com/watch?v=hpOCx7qT5bo
ボンボンボンボン
観客C(へえ、ジャズってこんな感じなんだ)
観客D(ノリがいいね)
観客B(・・・! これは!)
観客A(・・・まあ 下手糞ではないな、リズムはしっかりしてる)
バラーララ バララーララ
天津風(私のソロ・・・!)
観客B(テナーの子がソロに入った!)
観客A(生意気だな・・・)
バラララララー ババララー バララララ―
観客A(何なんだこいつら・・・?)
観客B(思ったよりも上手い・・・!)
ババララバババー
観客B(うん! ナイスソロ!)パチパチパチ
観客E(あの子かっこいいな)パチパチパチ
観客A(・・・)
ポポポポポロロロン
観客B(ピアノソロも悪くないね、まさに王道の4ビートって感じ)パチパチパチ
バララバラララ バラララー
観客A(くそっ、何だこいつら・・・)
観客A(うまいじゃないか・・・)
観客A(ただのガキのおままごとだと思ったのに・・・ なんか腹立たしい!)
バッバッバッバー!!
パチパチパチ
観客A「・・・いい演奏しやがる」パチパチ
観客B「いい出会いでしょう?」パチパチパチ
観客A「出会い?」
観客B「金をかけないといい音楽に出会えない、必ずしもそうじゃないんですよ」
観客A「・・・気に食わねえ」
秋月「えー、おほん・・・ 皆さんこんにちは! スウィングガールズwithアドミラルです! 今日は交流会に足を運んでいただき誠にありがとうございます!」
秋月「本日MCを務めさせていただきます、防空駆逐艦秋月です! よろしくお願いします!」
ワーワー
パチパチパチ
秋月「先ほどお送りしたのはCount BasieのナンバーでBasie-Straight Aheadでした、ソリストの紹介をします」
秋月「オンテナーサックス天津風!」
パチパチパチ
秋月「続いてオンピアノフォルテ照月!」
パチパチパチ
秋月「では続いての曲の紹介をさせていただきます、先ほどの4ビートとはうってかわって今度はファンクをやろうと思います、Jaco Pastoriusのナンバーで The Chickenです、どうぞ」
初月「ワンツー」デドン
The Chicken/Tommy Igoe & The Buddy Rich Big Band
https://www.youtube.com/watch?v=ll2aNt5giVM
バララーーーー ラー
観客F(おっジャコパスじゃん、チキンのソウルイントロ好きなんだよな)
デーッテデレッデテレーレーレ デーッテデレッデテレーレーレ
雪風(この曲は楽しくて好きです!)
初月(よし乗ってきた!)
夕立(夕立、ソロ突撃っぽい!)
ボバララボボボ
観客B(バリトンソロ! 珍しいな、Evanologyぐらいでしか聴いたことなかった)
夕立(ふふーん♪ 今なら何でもやれそうっぽい!)
朧(うん! 冒険してる!)
朝霜(アタイらがしっかり支えるよ!)
吹雪(夕立ちゃんらしく元気なソロだなー)
夕立(よし! 完璧っぽい!)
パチパチパチ
秋月(次は秋月の番!)
ボッボ バーバ ボンボベベベ
提督(あえて低音だけでソロ組んだけどこれはこれでありだったかもな)
秋月(リズムのみんなが支えてくれてる・・・ これほど安心できることはない)
秋月(よし! いける!)
ボンバボボボベベッベ
パチパチパチ
提督(そしてテーマに戻るっと!)
バラッバ バラララーララララーラ
吹雪(不思議・・・ 一体感がある、17人がまるで一つの楽器になったみたい)
バーーー!
ヒュー ヒュー
パチパチパチ
観客F(チキン名曲やな~)パチパチパチ
秋月「ソリストの紹介をします、オンバリトンサックス夕立!」
パチパチパチ
夕立「やってやったぽい!」フンス
秋月「そしてオンベースわたくし秋月!」
パチパチパチ
秋月「えー・・・次の準備のほうは終わりましたね? では続いての曲を紹介したいと思います、続いての曲はまたまた変わった曲でソプラノ二本を軸に展開する曲です」
秋月「Bob Brookmeyer 、Mel Lewisのナンバーで Ding Dong Dingです、どうぞ」
照月(照月から・・・!)スッ
Ding Dong Ding/Bob Brookmeyer, Mel Lewis
https://www.youtube.com/watch?v=i7OsWwTZih4
ポーンポーンポーン ポーンポーンポーン
巻雲(ありったけの音を!)
バー
秋雲(ぶつける!)
バーーー
山風(・・・!)
バーーー
全員(ここだ!!)
バーーー!
初月(そして着地!)
朧(天津風、いくよ)チラッ
天津風(大丈夫よ)チラッ
バーラーラ― バーラーラー
観客G(なんかジャズってよくわかんないけど・・・)
観客G(思ったより激しいな・・・)
朧(アタシのソロ!)
パラッパラー パラッパララパ-ラー
観客H(ちょっとわからないな・・・)
観客I(ふうん・・・)
朧(観客の中には今日初めてジャズを聴いた人だっているはず)
朧(そんな人にも本当に届く・・・?)
朧(ううん、届く届かないじゃない)
朧(全力で吹く!)
パララパパララ パラーラーラーラー
観客H(! なんか激しくなった!)
観客I(一体何をしているんだ!?)
朧(まだ・・・! まだ・・・!)
パラララララララー
吹雪(朧ちゃん・・・!)
秋雲(朧、ぶちかましな!)
朧(もっと! もっとだ! ありったけ!)
朧(届けっ!!)
巻雲(最高潮になった!)
神風(大丈夫みんなで支えるわ!)
観客H(す、すごい・・・!)
観客I(ああ・・・これが・・・)
バーラーラー バーラーラー バーラーラーラーラ―ラーラ―
朧(もうすぐソロが終わる・・・! 出し切れた・・・!)
パーラーラー ラーラー・・・
パチパチパチ ヒューッ!
照月(そして照月のソロ)
照月(バッキングも何もない、正真正銘のソロ・・・)
照月(照月の・・・ 輝く時間)
照月(大丈夫、きっとこの音は観客に届く!)
ダッダッダッダッダダダダーン
観客B(やっぱりそうだ、このバンドは・・・)
観客B(『持っている』)
観客B(心をつかむ何かを)
照月(いまならやれる! どこまでもいける!)
秋月(うん、いいよ照月!)
初月(行け!)
観客E(この子もかっこいいなあ)
ポーンポーンポン ポポーポーポポポーン
照月(ああ 楽しい時間ももう終わっちゃう)
照月(でも、やっぱりこう思える)
照月(ジャズやっててよかった・・・!)
ポーンポーンポーン ピン
初月(よし!) ズタンチチチチーチチチ
秋月(ナイスソロ!) バーンボーン
秋雲(よしここからまた・・・)
吹雪(みんなで一つの楽器になる時間!)
パーラーラー パーラーラー
弥生(いける・・・!)
卯月(やれるっぴょん!)
バーーーーー!! バーーッ
パチパチパチ ウォー! ヒューッ!
観客H(・・・!)
観客H(手に汗握ってた・・・)
観客H(俺はこの音楽に夢中になってたのか?)
秋月「ソリストの紹介をします、オンソプラノサックス朧!」
パチパチパチ
秋月「そしてオンピアノフォルテ照月!」
パチパチパチ
秋月「さて、次の曲はクールダウンの意味も込めて再び4ビートです、名前の通り非常に可愛らしくキャッチーな曲です」
秋月「Count BasieのナンバーでCuteです、どうぞ」
Cute/ Neal Hefti
https://www.youtube.com/watch?v=MK_SYeeghIQ
ズンタンズズチン ダンダンダズズチン
パーラッパッパーラーラ パーラッパッパーラーラ
観客C(おお、確かに可愛らしい)
観客D(おちつくなあ)
天津風(私のソロ・・・)
パラララ パパラパラ
夕立(サックス皆で天津風を支えるっぽい!)バーー
朧(がんばれ!)バーー
天津風(・・・思えばこの曲は私がフルートできるっていう理由で朧が選んでくれた曲)
天津風(その思いは無駄にしないわ!)
パラララパラララ
観客C(綺麗だ・・・)
観客D(さっきの曲よりこういうほうが好きかも)
天津風(よし!できた!)
パチパチパチ
初月(そして僕のソロだ)
ズッタン ズタンチチチチ
初月(この曲は暴れていい曲じゃない、僕の仕事は次のサックスソリにつなげること)
初月(暴れないで、かつテンションを維持する・・・)
初月(力任せのに叩いてたかつての僕にはできなかったことだ)
ズンタタンタタン ズタンズッタン
初月(サックスの皆に、託す 信頼できる仲間に)
※ソリ 複数人で一つのフレーズを演奏すること
天津風(見せ場ね)
朧(よし、行こう)
吹雪(そろそろ出番、立ち上がらないと・・・)
島風(いいとこ見せちゃお!)
夕立(やってやるっぽい!)
バララララララーッラ バララララララーッラ
観客C(すごい一体感)
観客D(楽しいなぁ)
観客B(やっぱり4ビートは聴いてて気持ちがいいなあ・・・)
バララララッ バララララッ バラララララ
パーラッパパーラーラ パーラッパパーラーラ
パーラッパラ パーラッパラ パーラッパパーラーラ
天津風(最後のキメ!)
パラ♪
パチパチパチ
元帥「彼女たちすごいじゃないか! なあ鳳翔!」パチパチパチ
鳳翔「ふふ、そうですね」パチパチパチ
元帥「ああ、ジャズっていいんだなあ・・・」
秋月「ソリストの紹介をします、オンフルート天津風!」
パチパチパチ
秋月「そしてオンドラムス初月!」
パチパチパチ
秋月「・・・さて、とうとう 次が最後の曲となってしまいました」
秋月「たった5曲ですが皆さんの心に響いてくれればと私は思っています」
秋月「先にソリストの紹介をいたします」
秋月「オンテナーサックス朧!」
朧「・・・」ペコリ
パチパチパチ
秋月「George Gershwin、Count BasieのアレンジでStrike Up The Bandです!」
秋月「スウィングガールズwithアドミラルでした!」
パチパチパチ ヒューヒュー
秋月「・・・」チラッ
初月(大丈夫だ、姉さん)コクリ
照月(行けるよ!)コクリ
提督(やろうぜ!)コクリ
秋月(うん!)コクリ
秋月(さあ)
秋月(バンドを鳴らせ)スッ
Strike Up The Band / Sammy Nestico & The SWR Big Band
https://www.youtube.com/watch?v=QcFc6kwhZCs
ボーバーン ボーバーン ボボーバーン ボボーバーン
バラバラッパー バラバラッパー バラバラッパー バラララー
観客A(こいつら・・・!)
秋雲(さあーて トランペット隊意地見せちゃうよー!)
卯月(練習の成果だぴょん!)
弥生(よし・・・!)
雪風(いけます!)
パーラパッパラパッパラパーラッラー パッパパラララー
巻雲(ボーンはいつだって支える仕事、だからこそ重要!)
神風(しっかり支える!)
朝霜(低音サイコー!)
山風(が、がんばる・・・!)
バーッバッバ バーラーラ
吹雪(リードとしてしっかりやれたはず! 大丈夫!)
島風(やっぱり早い曲ってたっのしーい!)
夕立(夕立結構頑張ってるっぽい!)
天津風(やっぱり、音楽っていいわね・・・)
朧(みんな・・・ ついてきてくれてありがとう)
朧(朧の出番!)
バラララララ ババラバラバババ
秋月(うん! ノリにのってる!)
提督(うちの看板ソリストだな)
観客H(ファンになりそう)
観客I(サインねだれないかな?)
パチパチパチ
パッパバラララララ バラーラーラーラーラ
秋月(こっからクライマックスまで突っ走る!)
初月(ノってきた!)
秋雲(行っちゃうよ!)
巻雲(鳴らします!)
朧(鳴らせ!)
初月(ここだ!)
照月(バンドを・・・!)
秋月(鳴らせ!)
バラッバラ バラッバラ バラララ バラッバラ バラッバラ バララララー!
イエー! ヒューッ! パチパチパチ
秋月「・・・」ペコリ
全員「・・・」オジギ
パチパチパチ パチパチパチ
・・・コール ア・・・コール
提督(来た!)
アンコール! アンコール! アンコール!
初月(ふふ)ニヤリ
提督「さ、やろうぜ 『アレ』」
照月「やっちゃいましょう!」
秋月「初月!」
初月「ああ!」
初月「行くぞ!」
Sing Sing Sing/Swing Girls
https://www.youtube.com/watch?v=arLCqkU7Kc0
ズッタンズタタン タンツツタタン
バッバッバッバーバッバッバーバ
パラララーパララパラーパラララ-
元帥(これは!!)
観客C(思わず手拍子しちゃうな!)パンパン
観客I(これって昔スウィングガールズでやってたやつだ!)パンパン
観客E(王道いったなー)パンパン
秋雲(元気に行っちゃうよー!)
山風(ソロ・・・ 頑張る!)
バラバラバラバラ バラッバーバラ
巻雲(山風ちゃん、腕の見せ所ですよー!)
山風(最初は怖くってやりたくなかった・・・ でも)
山風(今は・・・楽しい・・・!)
秋月「トロンボーン山風!」
イエー! パチパチパチ
弥生(弥生の番・・・!)
パラララー パララララー
卯月(弥生は頑張り屋さんだってことうーちゃんが一番知ってるっぴょん!)
卯月(頑張れ!)
バララララーーーー バーーーー
秋月「トランペット弥生!」
ヒューッ! パチパチパチ
朧(さて! 出番!)
バララバーバ バラララーーーラ
吹雪(朧ちゃん頑張って!)
吹雪(絶対音は観客の心に届くから!)
バラララー!
秋月「テナーサックス朧!」
ワー パチパチパチ
バララッバララッバララバッバッバッバ バララッバララッバララバッバッバッバ バララッバララッバララバッバッバッバ バッバ―
バーーー!!
ワーー イエー! ヒューッ! パチパチパチ
秋月(や、やり切った・・・!)
提督(・・・ああ、観客皆スタンディングオベーションで俺たちを喝采してる)
ワーワー ヒューッ! パチパチパチ・・・
=============
=============
10月9日 午前5時12分
鎮守府 食堂
提督「・・・ん」
提督「あれ、なんでこんなところで・・・って」
山風「くー・・・」
朝霜「zzz…」
島風「すぴー・・」
吹雪「ぐー・・・」
提督(あっそうか昨日打ち上げして・・・俺だけしこたま酒を飲んで・・・)
提督「ぐお゛お゛お゛お゛あ゛だま゛い゛だい゛!!!」ガンガン
提督(そういえば合奏室の片づけやってなかったな、今日やるとは言ってたが)
提督(自分の分はやるか・・・)スタスタスタ
午前5時21分
大合奏室
ガチャ
提督「さあーてと・・・」
秋月「・・・」
提督「おうっ!? 秋月!? おはよう」
秋月「あっ、おはようございます 司令」
提督「なんか、浮かない顔してるが・・・」
秋月「なんていうんですかね・・・ちょっと燃え尽きちゃったって言うか・・・」
秋月「・・・」
秋月「ああ、終わっちゃったんだなあ って」
提督「・・・」
秋月「最初は初心者だらけのバンドで失敗しちゃうんじゃないかってヒヤヒヤして、でもみんながんばって成長してくれました」
秋月「そんな夢のようなバンドも、もうやることはないのかなあって・・・」
提督「秋月・・・」
秋月「なんでしょう?」
提督「実はな・・・ 来年もやることになった」
秋月「えっ!?」
提督「元帥閣下直々の勅令だ、昨日の観客見たろう? あんあデカい花火を上げることができた あれでどうして一回きりなんかにする?」
秋月「じゃ、じゃあ・・・!」
提督「そうだ」
提督「俺たちはまだ、終わらない」
秋月「ああ・・・!」
提督「昨日はゴールどころか、スタートに過ぎなかったんだ もう一度 輝こう」
秋月「・・・は、はい!」
エピローグ This Could Be The Start Of Something Big
1年後
午後5時57分
舞台上
島風「またやってきたねーここに」
夕立「じゃあまたまた写真撮るっぽい!」
朝潮「・・・」ブルブル
吹雪「大丈夫?朝潮ちゃん」
朝潮「だ、大丈夫です!」
吹雪「大丈夫、練習通りにやればできるから! いざとなったらリードの私を頼って!」
朝潮「は、はい!」
夕立「吹雪ちゃんすっかり先輩らしくなったっぽい」
天津風「去年なんて面白かったわ」
吹雪「もう! 去年の事はいいでしょ!」
朧(頑張れ)←降り番
暁「れ、レディーは緊張なんてしないんだから・・・!」ブルブル
電「は、はわわ そろそろ幕が上がっちゃうのです・・・」
雪風「二人とも!」
電「は、はい!」
暁「ぴゃっ!」
雪風「楽しくいきましょう!」
電「な、なのです!」
暁「と、とうぜんよ!」
秋雲(がんば)
卯月「ひまっぴょん」←降り番
弥生「見守ろう・・・」←降り番
山風「アタシが・・・リード・・・ うん大丈夫」
江風「山風の姉貴♪ 楽しくいこうぜ!」
山風「少し静かにして・・・」
江風「んなっ!?」
白露「ふーっふーん♪ ギターやってみたかったんだー!」
谷風「谷風にお任せだよ!」
提督「だいじょうぶかなコード間違えたりしないよね弦切れたりしないよn」←降り番
照月「心配しすぎです」←降り番
午後5時59分
観客席
観客A「・・・」
観客B「おや、今年は文句言わないんですか?」
観客A「嫌味か?」
観客B「冗談ですよ、今年も楽しみですねぇ」
観客A「そんなに期待はしてねえよ」
観客B「でも来てる」
観客A「・・・聞きたくなるんだよ、なぜか」
観客B「そうですか・・・私もですよ」
観客B(さて、今年はどんな旅に連れてってくれるかな?)
午後6時00分
BEEEEEEP!
ガーー
吹雪(幕が上がった)
秋月(さあ、今年も)
秋月(バンドを鳴らせ)
初月「ワン、ツー ワンツースリーフォー」
THE END
エンディングテーマ
Birds/Marius Neset
https://mariusneset.bandcamp.com/track/fanfare
STAFF ROLE
Rhythm
Base:Akizuki
Drams:Hatuzuki
Pianoforte:Teruzuki
Guitar:Major Honda
Saxophone
Altosax:Fubuki
Altosax:Shimakaze
Tenorsax:Oboro
Tenorsax:Amatsukaze
Baritonesax:Yuudachi
Trombone
Tenortrombone:Makigumo
Tenortrombone:Yamakaze
Tenortrombone:Kamikaze
Basstrombone:Asashimo
Trumpet
Trumpet:Akigumo
Trumpet:Uzuki
Trumpet:Yayoi
Trumpet:Yukikaze
THANK YOU FOR JOINNING US
SEE YOU NEXT STAGE……
艦これオーケストラがあるなら艦これビッグバンドも出ていいんじゃない?という妄想をもとに作りました、いつか出ることを期待してます
ありがとうございました
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乙でした
題材もメインキャラ達も俺得で実によかった
聞く方専門だったけど楽器やってみたくなったよ
あと、遅ればせながら>>151>>153で質問に答えていただきありがとうございます
カラオケというのは盲点だった、簡易防音室は魅力的だけど値段と置き場が……
ロックの艦これSSをこの間見つけたから音楽系SSって他にもあるのかなって思ったけど本当にあった!
面白かった乙
>>70-72の間に2日経ってる件
艦これJAZZコンサート、実現おめ!
ageミス、すみません
このSSまとめへのコメント
良い
久しぶりにクラ吹きたくなった