善子「ルビィ!ずら丸!遊戯王するわよ!」 (98)
花丸「なんで急に遊戯王ずら?」
善子「かっこいいじゃない! 召喚! とかターンエンド! とかまだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ! とか!」
花丸「かっこいいかなぁ……?」
ルビィ「善子ちゃんは遊戯王やったことあるの?」
善子「無いわ!」
花丸「即答……」
善子「だから始めたいのよ! 逆に聞くけどあんた達はあるの?」
花丸「おら達は……」
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花丸「おらはないずら。ルビィちゃんも……」
ルビィ「うん、やったことないよ」
善子「終わった……。Aqours1年組遊戯王計画がいきなり終わったわ……!」
花丸「まだ始まってもないずら」
善子「だって、こういうのって経験者がいないとノウハウが分からなくて先に進みづらいじゃない!」
ルビィ「へへへ……」
善子「ルビィ? どうして笑ってるのよ」
ルビィ「だってね、みんな初めてだから一緒におんなじペースで遊べるなあって思ったら嬉しくなっちゃって」
花丸「ルビィちゃん……」
善子「そうね! ルビィの言う通りだわ!」
花丸「とは言ってもどう始めようかな……」
ルビィ「あっ! そう言えばおねいちゃんが遊戯王やってるって聞いたような……」
善子「ホントに!?」
ルビィ「おねいちゃんが遊戯王やってたはずだよ!」
善子「ホントにっ?」
花丸「意外ずら……」
ルビィ「ホントだよ! 今日の朝に遊戯王のパックをいっぱい開けてたからやってるんだと思う!」
善子「パック! なんだか本格的って感じ! いいわね、ワクワクしてきたわ!」
花丸「ダイヤさんも子供向けの遊びとかするんだね」
ダイヤ「ぶっぶーーーー! ですわ!!!!!」
よしまる「「ぎゃあ!!!」」
ルビィ「ぴぎぃ!!!」
善子「ダイヤさん!? なんでダイヤさんがここに! 自力で脱出を!?」
ルビィ「ここはルビィたちの家だからね」
ダイヤ「善子さん、あなた知っているんじゃなくて? ……ともかく、遊戯王を子供向けの遊びと決めつけるのは言語道断ですわぁ!」
花丸「善子ちゃん、今のは何?」ボソボソ
善子「ネットで有名な遊戯王のセリフよ」コソコソ
ダイヤ「聞・い・て・ま・す・の!?」
善子「き、聞いてます!」
花丸「聞いてます!」
ルビィ「おねいちゃん、善子ちゃんと花丸ちゃんが遊戯王を始めたいんだって」
ダイヤ「あら、そういうことでしたの。遊戯王はちょうどルールも変わることですし、初心者の参入しやすい時期かもしれませんわね」
善子「そうなの!?」
ダイヤ「3人とも全くの初めてのようですし……そうですね。オークションでデッキ購入をしてみてはいかがでしょう」
よしまるびぃ「「「オークションでデッキ購入?」」」
善子「オークション? デッキってパックを開けて当たったカードで組むんじゃないの?」
ダイヤ「ぶっぶーですわ! そんなことしているのは小学生だけですわ!」
花丸「ダイヤさん口悪いずら」
ルビィ「おねいちゃん偏見の強いとこあるから……」
ダイヤ「パックはあくまで目安にすぎませんわ! パックで当たったカードをもとに足りないパーツをシングル買いしてデッキは完成するのです!」
善子「し、シングル買い?」
ルビィ「特定のカードを単品で買えるってこと?」
ダイヤ「その通りですわ!」
花丸「善子ちゃん運悪いからパックで買うよりいいかもね」
善子「そう、ね。ヨハネがパックを開けたらノーマルカードしか出なさそうね……」
ダイヤ「1パックに1枚はレアが入っていますからそれはありえませんわ」
善子「……真面目ねダイヤさん」
ダイヤ「その点オークションでのデッキ購入なら必要なパーツをピンポイントで購入できますからすぐにデッキが組めるのです!」
善子「なるほど……じゃあちょっと調べてみるわ!」スッスッ
花丸「すぐに調べられるなんて未来ずら~」
善子「ふ~ん……って、ええっ!?」
ルビィ「どうしたの善子ちゃん!」
善子「こ、こんなにするの……?29500円って書いてあるんだけど!」
ダイヤ「どれどれ……。ああ、これはオルホワにゴードン、強力なランク8も揃っていますからこれくらいしてもおかしくないですわね」
善子「遊戯王、恐ろしいわね……」
花丸「あのーダイヤさん。おらたち、まだ始めようとしてるばっかりだからいきなりこんな高額だと……」
ダイヤ「比較的安いものもあるでしょう?」
ルビィ「あった! ……でもこれ落札まであと3日かかるって」
善子「じゃあすぐできないじゃない!」
ダイヤ「それくらい待てばいいでしょうに……はっ!」
ダイヤ(今の善子さんたちの遊戯王熱が3日後まで保てているでしょうか……? もし飽きられてしまってはせっかく増えそうな遊戯王仲間を逃してしまうことに……!)
ダイヤ「仕方ありませんねぇ、ではオークション購入は遊戯王に慣れてからと言うことで、別の手段を試しましょうか」
花丸「扱いやすいずら」
~カードショップ~
ダイヤ「ではもう一つの簡単にデッキを組める方法、ストラクチャーデッキの購入といきましょうか」
善子「デッキ? オークション以外で買えるの?」
ダイヤ「ええ、コナミが公式に発売しているものですわ」
花丸「便利ずら~」
ダイヤ「ではストラクチャーデッキを3つ購入いたしましょうか」
ルビィ「ルビィたち3人だもんね。ルビィはどれにしようかな……」
ダイヤ「ルビィ、違いますわ。1人で同じものを3つ買うのです」
ルビィ「ええっ!? なんで?」
ダイヤ「コナミが販売しているストラクチャーデッキは基本的には同じカードは1枚しか入っていません。
しかし遊戯王は同名カードを3枚まで入れられるルールになっていますのでデッキのカギとなるカードを3枚確保するためには3つ買う必要があるのです」
花丸「なるほど~。3つでだいたい3000円ずら」
善子「3000円ならさっきよりは……」
ルビィ「3000円……あったかな……」
ダイヤ「ルビィの分は私が買いますから大丈夫ですわ~」
よしまる「「……」」
ダイヤ「なにか?」
ルビィ「わーい! ありがとうおねいちゃん!」
善子「私はどれにしようかしら……」
花丸「おらは……」
ルビィ「ルビィは……」
ダイヤ「ルビィ、ルビィ、こっちに来なさい」コソコソ
ルビィ「どうしたの?」
ダイヤ「これになさい」スッ(恐獣の鼓動)
ルビィ「ええっ!? なんだかこれ怖いような……」
ダイヤ「可愛いカードも入っていますわ」
ルビィ「そうなの!? じゃあこれにする!」
善子「……! この人見たことある! たしか主人公のライバルで高笑いの上手な人!」
善子「ライバルってことは悪役……? ヨハネにぴったりだわ!」(海馬瀬人編)
花丸「ど・れ・に・し・よ・う・か・な」
花丸「あのー、これ、3つありますか?」
店員「これ? うわーまだあったんだ。一応裏確認してきますね」
花丸「お願いします」
店員「……お客さんラッキーですね! ちょうど最後の3つでしたよ!」
花丸「運命ずら~~~~! これ、くださいな!」(HERO’S STRIKE)
店員「かわいい」
ダイヤ「皆さん購入は終わりましたわね? では……」
お前らA「なんかかわいい子がいる」
お前らB「やべえデュエルしてえ(意味深)」
お前らC「俺のバスターキャノンを虚栄巨影してほしい」
ダイヤ「家に戻りましょうか」
よしまるびぃ「「「はーい」」」
~黒澤家~
ダイヤ「では開封いたしましょうか」
善子「待ってたわ! 開封! 遊戯王やってるって感じがするわね!」
花丸「ワクワクするずら~」
ルビィ「ぴぎっ! 恐竜さんと目があっちゃったよお……」
ダイヤ「ルビィ貸しなさい。私が開けてあげますわ」
ルビィ「ありがとうおねいちゃん。でも、ルビィが買ったんだから1人で開けるよ!」
ダイヤ「ルビィ……」ジーン
花丸「過保護すぎずら」
善子「そもそも買ったのはダイヤさんよね!?」
ダイヤ「では開封のすんだカードたちを組みあわせてデッキを組んでみましょう」
善子「そう言われてもどう組めばいいのか……」
ダイヤ「ストラクチャーデッキにはそのデッキの核となるコンボを紹介した冊子が入っていますからそれを参考にしなさい。あと光っているカードたちは基本的には強力なカードですわ」
花丸「わかったずら~」
ダイヤ「ルビィ~! ルビィにはおねいちゃんが手とり足とり教えてあげまちゅからね~!」
ルビィ「ううん、ルビィ1人で頑張るよ。おねいちゃんはあっち行ってて」
ダイヤ「がーん、ですわ」
花丸「ルビィちゃんもウザいって思ってたんだね」
善子「あんたなかなか言うわね……」
ダイヤ「わかりましたわ。スリーブは私の余りを差し上げますからお三方で好きに組んでみなさい」
ダイヤ「同名カードは3枚まで。ストラク戦ですから禁止制限は一旦無視しましょうか」
よしまるびぃ「「「はーい」」」
善子「ダイヤさんが言うには光ってるのが強い……と……ロードオブドラコン!? ドラゴンの支配者!?」
善子「何この名前! かっこいい! ……なるほど、笛を吹いてドラゴンを使役するのね!」
花丸「しゃーどみすとさんでますくちぇんじを手札に加えて発動……。変身しながらしゃーどみすとさんの効果で他のひーろーさんを加えられる……」
花丸「速攻魔法は伏せておけばおらのターンじゃなくても使える……分かってきたずら」
ルビィ「ベビケラザウルス! プチラノドン! かわいいなぁ。レスキューラビットもかわいい! よーし、これは3枚入れよーっと」
ルビィ「プチラノドンとベビケラザウルスを活かすには通常モンスターを入れなきゃ……」
ルビィ「通常モンスターは効果の代わりにお話が書いてあるやつだよね……」
ダイヤ「みなさーん、そろそろできましたか?」
善子「ふっ、完成よ!」グルルルル
花丸「善子ちゃんお腹鳴ってるずら」グルルルル
ルビィ「花丸ちゃんもだね」ピギギギギ
ダイヤ「みなさんお腹が空いてらっしゃるみたいですわね。からあげを作ったのでいかがでしょうか?」
http://i.imgur.com/fCUxO45.jpg
よしまるびぃ「「「わーーーい!」」」
よしまる「「今の音なに!?」」
よしまるびぃ「「「ごちそうさまでしたー!」」」
ダイヤ「はい、よろしいお上がりで」
善子「た、食べ過ぎたわ……」
ルビィ「多すぎたね……」
花丸「女子高生4人で食べる量じゃないずら……」
ダイヤ「では皆さんデッキも組めてデュエル飯も食べたところで、実際にデュエルしてみましょうか」
善子「これを待っていたわ! 召喚! 特殊召喚! 腕が鳴るわね」
ルビィ「善子ちゃんが楽しそうにしてるとルビィも楽しくなってきちゃう!」
花丸「おらも楽しみずら~」
ダイヤ「流石に3人同時にデュエルというのは初心者同士でやることではありませんからくじ引きで決めましょうか」スチャッ
善子「ダイヤさん用意周到ね」
ダイヤ「からあげと一緒に作っていましたから」
花丸「流石ずら」
ダイヤ「では1戦目! ……組み合わせはルビィ対花丸さんですわ!」
ルビィ「花丸ちゃん! 頑張ろうね!」
花丸「うん! お互い精一杯頑張ろう!」
善子「なんでヨハネじゃないのよ~!」
ダイヤ「デュエルは見るのも楽しいですわよ? 2人とも、迷った時は私に聞くのですよ?」
るびまる「「はーい!」」
ルビィ「じゃあ……」
るびまる「「じゃーんけーんぽん!」」
ルビィぐー 花丸ぱー
花丸「おらの勝ちだね。じゃあおらは先攻で!」
花丸「おらのターン! ええっと、先攻の1ターン目はドローできないんだよね」
ダイヤ「ぴんぽーん! ですわ!」
ルビィ「花丸ちゃんすごい!」
善子「まだ何も始まってないんじゃない!?」
花丸「この手札は……! おらの考えたこんぼができるずら! おらはおろかな埋葬を発動!」
ダイヤ「花丸さんは確かHEROデッキ。そこでおろかな埋葬と言ったらやはり……」
花丸「おらはデッキからねくろだーくまんさんを墓地に送るずら!」
ダイヤ「……」
善子「カッコいい名前!」
花丸「ねくろだーくまんさんが墓地にいるとき一度だけリリースなしであどばんす?召喚ができるよ!」
ルビィ「これが花丸ちゃんのコンボ……!」
花丸「おらはえっじまんさんを召喚!」
善子「いきなりレベル7のモンスターを呼び出すなんて! やるわね花丸!」
ダイヤ「そうですわよね。すぐにはシャドーミストの有用性には気づけませんわよね」
花丸「先攻1ターン目は攻撃もできないから……罠カードを魔法罠ゾーンに2枚伏せて……と。これでおらのターンは終わりだよ」
ダイヤ「ゴホン! 花丸さん? 伏せたカードの種類は言わなくてもいいんですよ」
花丸「ええっ!? うっかりずら~」
ルビィ「あーーーあーーー! ルビィ聞いてないよ!」
花丸「ルビィちゃん……!」
ダイヤ「友情、なのでしょうか……?」
善子「くうううう! 楽しそうね!」
http://i.imgur.com/9V5myTX.jpg
http://i.imgur.com/1aCzbZ9.jpg
http://i.imgur.com/3NFL7U5.jpg
ルビィ「じゃあいくよ? ルビィのターン! ドロー! えーと、えーっと……」
花丸「どうくるずら?」
ルビィ「ルビィは手札から魔法カード、化石調査を発動! レベルが6より低い恐竜さんをデッキから探して手札に加えられるよ!」
ダイヤ「サーチカード! 流石は我が妹ですわ~!」
花丸「さあち?」
ダイヤ「デッキから特定のカードを手札に加えることをサーチと呼ぶのです。サーチカードを投入することでデッキの要となるカードを安定して手札に加えられるのですわ!」
善子「サーチカードは安定性を高める……っと」メモメモ
ルビィ「ルビィが手札に加えるのは……ぅぅぅ、うん! 魂喰いオヴィラプター!」
ダイヤ「ルビィ! 見直しましたわ!」
善子「なんで!?」
ダイヤ「化石調査でサーチできるカードにはルビィの好きそうな可愛いモンスターもいたはず……! それを手札に加えることを我慢するなんて!」
花丸「なかなかできることじゃないずら」
善子「褒めすぎじゃない!?」
http://i.imgur.com/Y6QH8Vx.jpg
http://i.imgur.com/gwcGTRl.jpg
ルビィ「魂喰いオヴィラプターを召喚! ……①の効果はいま使えるんだよね?」
ダイヤ「ええ」ニッコリ
ルビィ「オヴィラプターの①の効果でデッキから恐竜さんを1枚手札に加えるね!」
花丸「さあち、ずら」
ダイヤ「その通りですわ花丸さん」
花丸「えへへ」
善子「サーチしたカードでまたサーチ……」
ダイヤ「ええ、昨今の強力なデッキはサーチに次ぐサーチを繰り返し安定性を高めているのです」
ルビィ「幻創のミセラサウルスを手札に!」
ダイヤ「ほう……。ルビィはなかなかにデッキを使いこなしていますわね」
ルビィ「ルビィは後攻だからバトルフェイズ?に入れるけどオヴィラプターじゃエッジマンに勝てないや……。カードを2枚伏せてターンエンド!」
善子「デュエルって感じするわね! 私の出番はまだなのーーー!?」
http://i.imgur.com/AYzS7pJ.jpg
花丸「おらのターン、どろー! ……ふふふ、ルビィちゃん。おらもさあちするずら!」
ルビィ「ええっ!?」カンコーン
ダイヤ「まあHEROデッキなんてサーチの塊みたいなものですからね……」
花丸「おらはえあーまんさんを召喚するずら! ルビィちゃんのたけこぷたーと同じで効果が使えるんだよね?」
ダイヤ「その通りですわ」
善子「オヴィラプター、ね」
花丸「じゃあ効果でひーろーを手札に……はっ! おらはえあーまんさんを手札に加えるよ!」
善子「サーチでサーチ……ずら丸の奴上級者ぶっちゃって!」
http://i.imgur.com/ad5CLN4.jpg
花丸「これでようやく説明書に書いてあったことができるずら。バトルフェイズに入るね!」
善子「ええっと……さっきからずら丸たちが言ってるフェイズって……なんだっけ?」
ダイヤ「あなたホントにルールブックを読みましたの? これをご覧なさい」ゴトッ
http://i.imgur.com/O1E36cy.jpg
善子「なにこれ!?」
ダイヤ「からあげと一緒に作りましたの」
善子「なんだか多くてややこしいわね……」
ダイヤ「メインフェイズとバトルフェイズの違いを覚えれば基本的には問題ありませんわ」
善子「違いって?」
ダイヤ「ええ! 宣言すればフェイズは移行できまして、モンスターの召喚や魔法カードの発動、カードのセットを行えるのがメインフェイズ、モンスターで戦闘を行えるのがバトルフェイズですわ」
善子「ふむふむ……メインフェイズに魔法や召喚っと」メモメモ
花丸「おらは速攻魔法ますくちぇんじをえあーまんさんに発動ずら!」
善子「あーー! ずら丸さっきバトルフェイズに入るって言ったのに魔法使ってる! ずるい!」
花丸「問題ない、よね。ダイヤさん」
ダイヤ「ええ、問題ありませんわ」
善子「なんで!?」
ダイヤ「速攻魔法と罠カードはフェイズを問わずいつでも発動できるのです。罠カードは前のターンに伏せておく必要がありますが」
善子「なるほど……」
ダイヤ「ちなみに速攻魔法も伏せておけば罠カードのように相手ターンにも発動できますわ。ただし速攻魔法は伏せたターンには発動できなくなるので注意が必要ですが」
花丸「やっぱりそうなんだ!読んで分かったことが実際にできると楽しいね!」
ルビィ「花丸ちゃんすごーい!」
善子「そのためにわざわざバトルフェイズに入ったのね! かっこいいじゃない!」
ダイヤ(まあミセラサウルスのようなメインフェイズだけ耐性を与えるカードもありますからクイックエフェクトをバトルフェイズに発動するのは戦略の一つなんですけどね)
http://i.imgur.com/72dyWOL.jpg
花丸「ますくちぇんじの効果でえあーまんさんは変身するずら!」サイクロン!ジョーーーカーー!
善子「変身!? そういうのもあるのね!」
花丸「変身召喚! えむひーろーかみかぜさん!」
http://i.imgur.com/3u33J40.jpg
ダイヤ「マスクドヒーローですわ……」
ルビィ「ふわあああ! かっこいい!」
花丸「かみかぜさんでルビィちゃんのたけこぷたーを攻撃!」
ルビィ「オヴィラプターが!」LP8000→7100
花丸「かみかぜさんがモンスターを戦闘破壊したときデッキから1枚ドローできるよ!」シャッ
善子「サーチね!」
ダイヤ「ただのドローですわ」
花丸「そしてえっじまんさんで直接攻撃ずら! ……ルビィちゃんを直接叩くわけじゃないからね?」
ルビィ「うん、分かってる! ありがとう花丸ちゃん!」LP7100→4500
善子「何言ってるのよ……」
花丸「おらはこれでターンを終了するね」
ダイヤ「戦況は花丸さんに傾きましたわね……」
ルビィ「ルビィのターン、ドロー! うぅぅ、花丸ちゃんの場には攻撃翌力が2700と2600のモンスターさん……どうしよう」
ダイヤ「ルビィ……今すぐ抱きしめてあげたいですがデュエルの場でそれをしては……」
善子「デュエルの場って言うより人前でやらない方がいいと思う」
ルビィ「うーん……あ! そうだ! ルビィは闇の護封剣を発動!」
善子「闇の護封剣!? か、かっこよすぎる……!」
ルビィ「花丸ちゃんのモンスターさんを全部裏側守備表示にするよ!」
花丸「あぁっ!」
ルビィ「そしてルビィはレスキューラビットさんを召喚!」
花丸「かわいいずら~」
ルビィ「ラビットさんを除外して効果を発動! ……おねいちゃん、除外はどこに置いたらいいの?」
ダイヤ「除外は墓地の横に置いたり墓地に横向きに置くなどして、お互いに分かりやすいようにしなさい」
ルビィ「ありがとうおねいちゃん! じゃあルビィはラビットさんの効果でデッキから同じ名前の通常モンスターさんを2体特殊召喚するね!」
善子「これはサーチ!?」
ダイヤ「デッキからの特殊召喚はリクルートと呼びますわ」
ルビィ「おいで! メガロスマッシャーX!」
花丸「ルビィちゃんっぽくない!」
ダイヤ「まあ、恐竜族デッキの時点で仕方のないことですわ」
善子「バイオノイド!? 消音装甲!? 捕食モード!?」
http://i.imgur.com/T3fSuAu.jpg
http://i.imgur.com/qeZu3Jc.jpg
http://i.imgur.com/Xvh8sLd.jpg
ルビィ「バトルフェイズに入るよ! ルビィはメガロスマッシャーで裏側守備表示のエッジマンを攻撃!」
ダイヤ「エッジマンの攻撃翌力は最上級ラインですが守備力はやや低い! これなら戦闘破壊できますわね!」
花丸「えっじまんさんが戦闘で破壊されたからおらは伏せておいた罠カードを使うね」
善子「罠カード!? 上級者っぽい!」
ダイヤ「あなたの上級者の基準はどこにあるのですか……」
花丸「罠カード! ひーろーしぐなる! おらのもんすたーが戦闘で破壊された時デッキかられべる4以下のひーろーを特殊召喚できるずら!」
http://i.imgur.com/Xi7cU2r.jpg
善子「えっと、デッキから特殊召喚は、リクルートね!」
花丸「しゃどーみすとさんを守備表示で特殊召喚!」
http://i.imgur.com/GEcznPa.jpg
ダイヤ「シャドミ特殊召喚! 花丸さんもなかなかやりますわね!」
花丸「ダイヤさん、この効果はルビィちゃんのターンでも使えるの?」
ダイヤ「ええ、それは誘発効果といって条件を満たせば相手ターンにも使えますわ」
花丸「やったあ! じゃあおらはしゃどーみすとさんの効果でふぉーむちぇんじを手札に加えるよ」
善子「サーチ! 花丸のサーチが止まらないわ!」
ルビィ「やるね花丸ちゃん。でもルビィのバトルフェイズはまだ終了してないよ! もう一体のメガロスマッシャーで裏側守備表示のカミカゼを攻撃!」
ダイヤ「あっ……!」
花丸「ええっとこの場合は……」
ダイヤ「カミカゼは戦闘破壊されませんわ」
ルビィ「ええっ!? なんで!?」
ダイヤ「カミカゼは戦闘破壊されない効果を持っているからですわ」
ルビィ「うん、だから裏側にしたの。裏側にすれば書いてないのと同じなんじゃないかなって思って……」
善子「無茶苦茶言ってるわね!」
ダイヤ「いえ、無茶苦茶ではありません。確かに裏側表示にすれば書いてある効果のほとんどを無視できます」
善子「無茶苦茶ではないわ! 分かってた! ヨハネ分かってた!」
ダイヤ「ですが、戦闘を行う際は一度表にするためカミカゼの効果は再び発揮され、戦闘破壊されないのです」
ルビィ「そうなんだぁ……」
花丸「元気出してルビィちゃん」
ルビィ「……じゃあ元気出すね! ルビィは罠カード発動! 生存境界!」
http://i.imgur.com/KpxX9MO.jpg
善子「急に元気出た!」
ルビィ「場の通常モンスターを全部破壊してその数だけルビィの場にデッキからレベル4以下の恐竜さんを特殊召喚!」
善子「リクルート!」
ルビィ「ルビィが特殊召喚するのは、ベビケラザウルスとプチラノドン!」
http://i.imgur.com/mYb3MT8.jpg
http://i.imgur.com/aM9jcKM.jpg
花丸「ルビィちゃんっぽいモンスターずら!」
ルビィ「えへへぇ、かわいいなあ……。うん、エンドフェイズ。生存境界で特殊召喚したベビケラザウルスとプチラノドンは破壊されるよ」
善子「切り替えはやっ!」
ダイヤ「これもあの可愛いモンスターを最大限活かすためのルビィの戦略ですわ」
ルビィ「ベビケラザウルスとプチラノドンはそれぞれ効果で破壊された時に発動する効果があるの!」
花丸「それは……」
ルビィ「ベビケラザウルスの効果でデッキからレベル4以下の恐竜さんを特殊召喚! おいで! 魂喰いオヴィラプター!」
善子「リクルート!」
ルビィ「そしてプチラノドンの効果でデッキからレベル4以上のモンスターを特殊召喚! 超伝導恐獣!」
http://i.imgur.com/OLeChJh.jpg
善子「リクルート! っていうか恐いの出てきた!」
ルビィ「そしてオヴィラプターの効果でデッキから究極伝導恐獣を手札に加えるよ!」
善子「サーチ! リクルートからのサーチ! やるわね!」
ルビィ「ルビィのターンはこれで終わり」
花丸「めまぐるしいずら~」
花丸 手札3枚 LP8000
モンスター シャドミ(守)カミカゼ(守)
魔法罠 伏せ1
ルビィ 手札4枚 LP4500
魔法罠 伏せ1
花丸「おらのターン、ドロー!」
善子「守備表示のカミカゼが戦闘破壊されないって無敵じゃない! 花丸にダメージは与えられないわ!」
ダイヤ「いえ、突破口はありますわ。おそらくそれは2人とも気づいているはず……」
善子「よ、ヨハネも気づいてるわよ!」
花丸「ダイヤさん、おらのちぇんじ魔法で対象に選んだモンスターがチェーン発動された罠カードで破壊されちゃったときも変身召喚はできるの?」
ダイヤ「……。いいえ、できませんわ。効果解決時に墓地に送らなければ変身できません」
善子「な、なに? どういうこと?」コソコソ
ダイヤ「見ていれば分かりますわ」
ルビィ(花丸ちゃん、もしかして誘ってる? いま見えてるカミカゼ突破手段を最大限活用する方法を……!)
花丸「分かったずら。じゃあおらはかみかぜさんを対象にふぉーむちぇんじを発動!」
http://i.imgur.com/xbJ2jol.jpg
ルビィ「くっ! じゃあルビィはそれにチェーンして墓地の生存境界を除外して②の効果を使うよ! 対象はオヴィラプターとカミカゼ!」
善子「な、なに!? チェーンとか2人とも何言ってるの!?」
ダイヤ「チェーンとは……」
ダイヤ「チェーンとは、複数発動された効果を処理していく順番に関するルールのことですわ
「組み方にはいくつか決めごとがあるのですが、
「基本として後から効果が発動されるたびにチェーンは組まれて行くのです。
「この場合、チェーン1フォームチェンジ、チェーン2生存境界というように後の効果の方が数字が大きくなりますわ。
「そして処理していく順番は数字が大きい方から先に処理するのです
「つまり、今回は生存境界の効果でオヴィラプターとカミカゼが破壊された後にフォームチェンジの効果。フォームチェンジは対象がいなくなったため効果を発揮できず墓地に送られます
善子「分かったような分からないような……」
ダイヤ「やっていけば分かるようになりますわ」
善子「っていうかなんで2人には分かるのよ! 一緒に始めたんでしょ!」
ダイヤ「とは言っても2人とも成長していますわ。確実に、この決闘の中で……!」
善子「バトル漫画みたいなこと言わないでよ!」
花丸「やっぱりこうなったね。じゃあおらは手札の魔法カード、ますくちゃーじを発動するずら!」
http://i.imgur.com/SZzpozR.jpg
ダイヤ「まさか……!」
花丸「ますくちゃーじの効果で墓地のひーろーさんとちぇんじ速攻魔法を1枚ずつ、えあーまんさんとますくちぇんじを手札に加えるよ!」
善子「これは? ダイヤさんこれは?」
ダイヤ「墓地のカードを手札に加えるのはサルベージですわ」
善子「サルベージ……」
ルビィ「まさか……! このタイミングでの生存境界を誘ったのは……!」
花丸「うん、えくすとらぞーんを空けるためだよ。ますくちぇんじ発動! 対象はしゃどーみすとさん!」
ダイヤ「闇のM・HEROということは……!」
花丸「えむひーろーだーくろうさんを変身召喚!」
http://i.imgur.com/kqE6yB6.jpg
善子「ダークヒーローって感じ! 私このモンスター好きかも!」
ダイヤ「相手の墓地に送られるカードをすべて除外し、サーチも妨害してくる……なにがヒーローですか!」
善子「ダイヤさん恨みこもってない?」
花丸「しゃどーみすとさんの効果でふぉれすとまんさんを手札に加えるずら」
善子「サーチね!」
花丸「モンスターをセット。たーん終了ずら」
ダイヤ「相手の除去札を使わせた上で妨害モンスターを立てての守備固め。勝機を次のターンに持ち越しましたか」
ルビィ「じゃあ、ルビィのターンだね!」ニヤリ
花丸「っ……!」ゾワッ
花丸 手札3枚 LP8000
モンスター ダクロ(守) 裏守備1体
魔法罠 伏せ1
ルビィ 手札4枚 LP4500
モンスター スパコン(攻)
魔法罠 伏せ1
ルビィ「ルビィのターン! ドロー!」
ダイヤ「ダークロウの存在によりルビィはサーチカードを使いにくくなりましたわね」
ルビィ「もうサーチなんてしなくていいんだあ。だって揃っちゃったんだから!」
花丸「ずらっ!?」カンコーン
ルビィ「ルビィは墓地のベビケラとプチラを除外して手札の究極伝導恐獣を特殊召喚!」
http://i.imgur.com/DhprwAz.jpg
ダイヤ「ついにきましたわね! ルビィのストラクのエースモンスター!」
花丸「墓地の恐竜さん2体を除外して特殊召喚……なんでメガロスマッシャーじゃなくてベビケラたちを……?」
ルビィ「バトルビィ! 究極伝導恐獣は相手モンスター全部に1回ずつ攻撃できるよ! 究極伝導恐獣でダークロウを攻撃!」
花丸「守備表示ならダメージは……」
ルビィ「究極伝導恐獣が守備モンスターを攻撃する時相手に1000ダメージを与えて相手のモンスターを墓地におくるんだぁ……」
花丸「ずらっ!?」LP8000→7000
ルビィ「裏守備モンスターを攻撃!」
花丸「ふぉれすとまん!」LP7000→6000
http://i.imgur.com/cn6jHtL.jpg
ルビィ「そして超伝導恐獣でダイレクトアタック!」
花丸「ずらあああああああ!」6000→2700
善子「ずら丸大ピンチじゃない!」
花丸「まだ、ずら! 次のターンで……」
ルビィ「何言ってるの花丸ちゃん。まだルビィのバトルビィフェイズは終了してないよ?」
花丸「ずら?」
ルビィ「罠カード、おジャマトリオを発動! 花丸ちゃんの場におジャマトークン3体守備表示で特殊召喚!」
http://i.imgur.com/TgI4wyc.jpg
花丸「まさか……!」
ルビィ「究極伝導恐獣でおジャマトークン3体に攻撃!」
花丸「ずらあああああああああ!」LP2400→0
ダイヤ「決着。ですわね」
ルビィ「……はっ! ルビィ、いったい何を……」
花丸「ルビィちゃんすごかったずらー」
善子「鬼神のごとき攻撃ね!」
ルビィ「えへへ……。攻めのモードに入ったらなんだか攻撃するのが楽しくなっちゃって」
ダイヤ「ルビィ……恐ろしい子……!」
ダイヤ「2人とも、よく頑張りましたわね」
ルビィ「うん! 楽しかったよ!」
花丸「負けたのは悔しいけど面白かったずら」
ダイヤ「今のデッキ、使っていてどう思いましたか? いいところや、悪いところは?」
ルビィ「うーんとね、オヴィラプターがすっごく使いやすかった!
「気になるのはレスキューラビットで特殊召喚できるメガロスマッシャーが生存境界がないと無意味に破壊されちゃうことかなー
「さっきのデュエルもルビィほんとは最初にレスキューラビットを使いたかったけど我慢したんだもん」
ダイヤ「なるほど、花丸さんは?」
花丸「おらは強いもんすたーがえくすとらでっきにしかいないからえくすとらぞーんが埋まるとみらくるふゅーじょんやますくちぇんじを引いても使いづらいなーって思ったよ
「あと、えむひーろーさんが風と光と闇にしかいないからもっといたほうがいいのになーって思ったずら」
ダイヤ「なるほどなるほど。2人とも1度のデュエルでよくそこまで気づきましたわね!」
善子「あのー……」
ダイヤ「デュエルをして改善点を見つけて修正。そしてまたデュエル。これがデッキを作っていくということなのです」
花丸「へぇー」
ルビィ「そうなんだー」
善子「わたしまだ……」
ダイヤ「では2人にはそれぞれ、私があらかじめ買っておいたカードを差し上げましょう!」
ルビィ「えっ、ホントに!?」
花丸「ホントずら!?」
善子「えっ」
ダイヤ「まずは花丸さん。M・HEROの種類が少ないと言っていましたわよね? というわけでM・HERO各種ですわ!」
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花丸「す、すごいずらー! うわぁー……あっ、剛火はいらない、かな」
善子「わーーー」
ダイヤ「そしてルビィはラビットの使い道に悩んでいましたわね? そこでエクシーズモンスター! エヴォルカイザーラギアとドルカですわ!」
http://i.imgur.com/jp6H6Sl.jpg
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ルビィ「すごーーい! ……でもおねいちゃん、エクシーズモンスターってなあに?」
善子「……っと!」
ダイヤ「そこから、でしたわね。エクシーズ召喚について説明してあげますわ!」
善子「……ょっと!」
ダイヤ「……はっ! 忘れてましたわ!」
善子「ようやく? ……ったく仕方な……」
ダイヤ「花丸さんにリンク召喚を教えなければ! エクストラゾーンの狭さを嘆いていましたわ!」
善子「いい加減にして!」
善子「まだヨハネのデュエルが済んでないでしょ!」
ダイヤ「はっ! そうでしたわ。ついうっかり」
善子「うっかりじゃないわよもう! ルビィ、きなさい。ヨハネとデュエルよ!」
ルビィ「えっ、くじ引きじゃ……」
善子「こういうくじだとヨハネは出ないからいいの! それに勝ったルビィとのデュエルならヨハネはシードっぽくなるじゃない!」
花丸「謎理論ずら」
ダイヤ「仕方ありませんわねぇ。ルビィ、ラギアとドルカは……」
ルビィ「今はいらない。善子ちゃんとおんなじ条件でデュエルしたいから」
善子「いいのかしら? 後悔しても遅いわよ!」
ダイヤ(善子さんのデッキは海馬ストラク……ということはABC! しかも禁止制限無視ですから格納庫3積み! ルビィには厳しいデュエルになりそうですわね……)
よしるび「「でゅえる!」」
ルビィ「ルビィのターン! ルビィはフィールド魔法、ロストワールドを発動! 魂喰いオヴィラプターを召喚!」
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~10分後~
ルビィ「究極伝導恐獣でジュラエッグトークンに攻撃!」
善子「きゃああああ!」LP600→0
ダイヤ「そこまで! ですわ」
善子「……ま、負けた! ルビィに!」
花丸「謎倒置法」
ダイヤ(妙ですわ……。ABCドラゴンバスターどころか格納庫も見なかった。ルビィの初手が良かったとはいえこれは……?)
善子「もう! ヨハネってばやっぱり運が悪い!」
ダイヤ「善子さんこれはどういうデッキ……」
善子「ドラゴンを呼ぶ笛が手札にこないんだもの!」
ダイヤ「……は?」
善子「ロードオブドラゴン召喚! 目覚めの旋律で青眼を手札に! そして呼ぶ笛で2体を場に! ヨハネの完璧なコンボが決まらなかったわ!」
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ダイヤ「はああああ!?」
花丸「善子ちゃん、その呼ぶ笛、とかはサーチできるの?」
善子「そんなカードデッキに入ってなかったの!」
花丸「じゃあちょっと厳しいんじゃ……」
ダイヤ「なにやってますの善子さん!」
ルビィ「おねいちゃん!?」
善子「あ、ダイヤさん! 話がちが ……」
ダイヤ「ドラゴンバスターは!? 格納庫は!?」
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善子「ああ、それよりロードオブドラゴンの方がヨハネっぽいでしょ?」
ダイヤ「そんな理由でこのような真似を……?」
ダイヤ(ルビィを過剰に心配した私がバカみたいではありませんか~~!)
善子「むっ、このような真似ってなによ。だいたい……」
ダイヤ「このようなはこのようなです! そもそもなぜ私の言うことを無視したのです」
善子「へ……? なにそれ……」
ダイヤ「聞いてなかったんですの? 始めたいと言ったのは貴女なのにやる気を見せないのは……」
ルビィ「おねいちゃん、ちょっと言い過ぎじゃ……」
善子「なによそれ! もういいわよ!」
花丸「善子ちゃん!?」
善子「ダイヤさんのバカ! シスコン! 頑固者! シスコン! 分からず屋! シスコン!」ダッ
ダイヤ「誰がバカで頑固者で分からず屋ですの~!」
花丸「シスコンはいいんだ」
ルビィ「待ってよ善子ちゃん!」
ダイヤと衝突し飛び出していった善子!
自分で買った3つのストラクは忘れてない辺り抜け目ないぞ!
始まったばかりの善子のデュエル道!
明日はどっちだ!
善子「はあ、はあ、つい飛び出してきちゃったけど、みんな心配してないかしら……?」
善子「でもダイヤさんが悪いんだからね! ヨハネのコンボをこんなの呼ばわりなんて!」
善子「これはなんとしてもデュエルで見返してあげないと……!」
善子「でも、見返すって言ってもどうしたらいいの? ヨハネひとりじゃなにをしたらいいか分からないわ」
善子「そうだカードショップ! あそこならなにか教えてくれる人がいるはずよ!」
~カードショップ~
善子「着いた……けど」チラッ
お前らX「うわっ! なんかかわいい子きたぞ」デュフッ
お前らY「やめろよwwwwwwお前キモがられてるぞwwwwwwww」デュフフ
お前らZ「なんかキョロキョロしてる……。話しかけてくんねえかな」デュフフフフ
善子「この人たちに聞くの……? でも、背に腹はかえられないわ!」
お前らX「こっち見たぞ!」
お前らY「ちげーよ俺を見てんだよ!」
お前らZ「落ち着け、オレ、落ち着け、オレ」
善子「あ、あの!……」
???「私のターン! ドロー!」
善子「……! この声は!?」
善子「この声は……リリー!?」
梨子「魔法カード、トレードインを発動! フェニキシアン・クラスターアマリリスを墓地に送って2枚ドロー!」シャシャッ
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http://i.imgur.com/jIo63bP.jpg
善子「リリー! リリーよね!」
梨子「ふぇっ? ……はっ!?」バサッ
善子「ちょっと! どうして顔を隠すのよ! 第一なによそのマント!」
梨子(よっちゃん!? よっちゃんがなぜここに……って考えてる場合じゃなーい!)
梨子「リリー……? だ、誰のことかしらー?」
善子「何言ってるのよリリー、私よ! ヨハネよ!」
梨子「や、やだなー。ヨハネだなんて……」
お前らV「どうしましたクイーン? クイーンのターンですよ?」
梨子「わああああああ!?」
善子「クイーン?」
善子「クイーンってなに?」
梨子「え、えっと……それは……」
お前らⅢ「クイーンを知らないのか? このカードショップに最近君臨されたクイーン、アマリリスを!」
善子「アマリリス?」
梨子「あわわわわわ……」
お前らⅣ「ファンサービスを忘れないデッキ構築! トリッキーなプレイング! そしてなによりそのビジュアルでこの店のクイーンになられたのさ!」
善子「クイーンって言うより姫みたいな……」
梨子「どうしよどうしよどうしよ……」ブツブツブツ
お前らV「さあ、クイーンのターンですよ。と言ってももうエンドフェイズ。クイーンがクラスターアマリリスを特殊召喚されるぞ! お前らコールの準備はいいか!?」
お前らAtoZ「「「「おおおおおおおおお!!!!!」」」」
梨子「やめてええええええええ! ちょっとそこの貴女!」
善子「へ? 私?」
梨子「行くわよ!」ガシッ
善子「行くってどこに……」
梨子「早く!」ダッ
お前らV「クイーン!? デュエルの途中ですよー!」
梨子「Vくんの勝ちでいいわー!」ダダダダダッ
お前らV「はうっ! やべえ……クイーンに名前呼ばれた……!」
~路地裏~
梨子「はあ、はあ、はあ、どうなることかと思った……」
善子「ええーっと……リリー、よね?」
梨子「い、いえ……」
梨子「我が名はアマリリス……」
善子「へっ? いや、どう見てもリリーよね」
梨子「違う。全然違う。リリーなどではない。知らない。そんな名前全然知らない」
善子「そんな否定しなくても……」
梨子「とにかく私はアマリリス……」
善子「そ、そうなのね……」
梨子「もうあの店には近づかないように。じゃあ私はこれで……」
善子「待って!」ガシッ
梨子「な、なに?」
善子「もうアマリリスでもリリーでもなんでもいいわ! 協力してほしいの!」
梨子「協力?」
善子「私はある人をデュエルで見返さなきゃいけないの!」
梨子「デュエルで見返す……え?」
善子「どうかした? アマリリス」
梨子(よっちゃんデュエルできたのぉぉぉぉ!?)
梨子(ええええ!? だって!)
~梨子が転校してきてから数週間後のこと~
梨子(はあ、最近全然デュエルしてないなぁ……)
梨子(オトノキでは割と遊戯王は盛んだったからデュエル相手に困らなかったけど浦女は……)チラッ
千歌「よーちゃん! この前ねー、ザリガニがいっぱいいる池を見つけたんだ~!」
曜「ホントに!? よーし! 釣りに行こうよ!」ヨーソロー
千歌「梨子ちゃんもどう? ザリガニ釣り!」
梨子「私は作曲があるから……」
千歌「ええー。ザリガニ釣り面白いのになー」
曜「仕方ないよ千歌ちゃん」
梨子「ごめんね」
千歌「そうだ! ザリガニの曲を作ったらいいんだよ!」
梨子「はあ?」
千歌「いいじゃん! 『ザリガニに還るもの』!」
曜「なるほど!」
梨子「よくないわよ! ザリガニに還るものってなに? スルメくらいなもんでしょ!」
千歌「ああー、梨子ちゃん詳しいーー」
曜「ホントは釣りたいんじゃない?」
梨子「もう! とにかく私行くね!」
梨子「……はぁ。千歌ちゃん達は好きだけどああいうことしてる人たちが遊戯王やってるとは思えないわ」テクテクテク
善子「あっ! リリー! いま帰るところ? 練習休みって退屈よねー」
梨子「あ、よっちゃん。バス停まで一緒に行く?」
善子「ええ! 一緒に行ってあげるわ!」
梨子(よっちゃん……。そうよ比較的都会に住んでるよっちゃんなら遊戯王やってるかも!)
梨子「ねえ、よっちゃ……」
梨子(……はっ! 待って! もしここでよっちゃんが遊戯王やってなかったら、私はいい年して子供向けのゲームに興じるイタイやつに!)
善子「なあに? リリー」ニコニコ
梨子(なんてかわいい笑顔なの!? ここは慎重にいかないと……)
梨子「そういえばよっちゃんの趣味って、ゲームよね? どんなのをしてるの?」
善子「そうね、ガンガン撃ちまくるアクションゲームとか! ヨハネの軍団が世界を征服していくの!」
梨子(かわいい)
梨子「他には? ビデオゲームばっかり? たとえばカードゲームとかは?」
善子「カードゲーム……。最近はやってないんだけど」
梨子「けど?」
梨子(もしかして引退勢? なら引き入れるのは難しくないはず!)
善子「1人神経衰弱とかたまにやってたんだけど、最近は友達ができたから! リリー! 貴女のことよ!」
梨子「はうっ!」
梨子(かわいい! なんだか悲しいことを聞いた気もするけど!)
梨子(って、よっちゃんは遊戯王やってないのね。よっちゃんがやってないなら他の人も望み薄、か)
善子「リリー、聞いてる?」
梨子(はぁ……)
~現在~
梨子(やってないと思ったのに!)
善子「アマリリス、どうしたの?」
梨子「いえ、なんでもないわ」
善子「そう、じゃあヨハネのお願い聞いてくれる?」
梨子「デュエルで誰かを見返したい。だったわね。問題なければ何があったか聞かせてくれる?」
善子「ええ。ヨハネは辱めを受けたのよ! ダイ……いえ、ホクロ怪人ディアマンテに!」
梨子「でぃあっ……? え? なに? 人間? それ?」
善子「人間よ人間! プライバシーに配慮してるだけ!」
梨子「ああ、そう。で、そのディアマンテは貴女になにをしたの?」
梨子(ダイヤさん、かな?)
善子「あのね……」
ダイヤ「まったく善子さんは! デッキの動きを理解する気がないのではありませんか?」
ルビィ「おねいちゃんそんなに怒らないでよ……」
花丸「私の言ったとおりにしなかった、ってダイヤさんは善子ちゃんになんて言ったずら? おらたちそれぞれにアドバイスしてくれたけど……」
ルビィ「ルビィには……」
~~~
ダイヤ『重要なのはオヴィラプターを場に出すこと。それを優先しながらベビケラたち可愛いモンスターの使い道を考えて見なさい』
~~~
花丸「おらには……」
~~~
ダイヤ『チェンジ魔法をいかに使いこなすかがポイントですわ。速攻魔法のルールをよく調べておくといいかもしれません』
~~~
花丸「だったずら」
ルビィ「このアドバイスのおかげで上手にデッキを使えたと思うの」
花丸「善子ちゃんにはなんて言ってあげたの?」
ダイヤ「確か……」
~~~
善子「ヨハネが選びしデッキはこれよ!」
ダイヤ「海馬デッキ……」
ダイヤ(金銀ガジェットや汎用ランク4を買ってあげましょうか。サイバー流に寄せてしまうのは好みも出てくることですし……)
ダイヤ「なるほど、海馬デッキですか。このデッキはなんと言ってもエースモンスターが強力ですわ。
「狙えば簡単に場に出せるはずですのでエースの出し方と効果を使うタイミングを考えてみるのがいいかと」
善子「ふふ、いいの? ヨハネに助言して。ルビィやずら丸が手も足も出なくなっても知らないわよ?」
~~~
ダイヤ「このようなことを言ったはずですわ」
~~~~~~~~~
善子「でね! ダイヤさ……ディアマンテの言ったようにデッキを組もうと思ったのよ!」
梨子「そう……」
梨子(善子ちゃんが買ったのは海馬ストラク。エースはもちろんABCドラゴンバスター。出しやすくて強力な効果を持っているし、ダイヤさんの言うことに間違いはないと思うけど……)
善子「そしたらね……」
~~~~~~~~~
ルビィ「エースが出しやすくなるように言ったんだね」
ダイヤ「そうですわ! 善子さんは聞いてなかったようですけど!」
ルビィ「でも善子ちゃんあの時『話が違う』って言ってたような……」
花丸「善子ちゃんのでっきのえーすは……あ、善子ちゃんが置いていった空箱があるね」
ルビィ「ホントだ! えぇーっと……」
~~~~~~~~~
善子「でも! 出せないのよ!」
~~~~~~~~~
ルビィ「エースモンスターは……」
~~~~~~~~~
よしるび「「AtoZドラゴンバスターキャノン!」」
だいりこ「「………え?」」
梨子「あ~~~、それは出せないね」
~~~~~~~~~
ダイヤ「なんてこと……なんてことですの……」
~~~~~~~~~
善子「でしょ! エクストラゾーンが埋まっちゃってABCとXYZが並ばないの!」
梨子(ABCを一度墓地に送って蘇生すれば出せないこともないけど……簡単とは言えないわよね)
~~~~~~~~~
花丸「えっ? えーすは表紙のこの白いどらごんさんじゃないの?」
ダイヤ「ブルーアイズは確かに海馬の魂ですがこのデッキはそれを主軸としていませんわ。数種類ほどサポートカードは入っていますが……はっ!」
~~~~~~~~~
善子「……だからディアマンテの言ったエースはブルーアイズだと思って、それを軸に組もうとしたのにあの人は……」
梨子(なるほどね……。だいたいわかったわ)
善子「あの人はヨハネが初めて考えたコンボをバカにしたの! それにヨハネが話を聞かなかったって決めつけた! 許せないわよ!」
~~~~~~~~~
ダイヤ「私はなんてことを……!」
善子「……というわけなの! アマリリス! ヨハネに力を貸して!」
梨子「えーっと……」
梨子(ダイヤさんとよっちゃんの些細な勘違いがきっかけでこんなトラブルになっちゃってるのよね?)
梨子(よっちゃんがダイヤさんのところに戻って説明すればすんなり解決すると思うけど……)
梨子(……ていうかダイヤさんもデュエルやってるの!? 花丸ちゃんとルビィちゃんも、だよね!?)
梨子(1年生は初心者だけど、ダイヤさんは話を聞くかぎり割とやり手みたい……)
梨子(デュエル仲間急増じゃない! よし! よっちゃんにはすぐにダイヤさんのところに……)
梨子(待って待って待って! 私、今よっちゃんにクイーンアマリリスだと思われてるんだよね!?)
梨子(よっちゃんのことだから問題が解決したら確実にアマリリスの私を皆に紹介するはず!)
梨子(素直なよっちゃんだから信じちゃってるけど疑ぐり深い花丸ちゃんにはバレる! 確実にバレる!)
梨子(そうだ! 放っておきましょう! 花丸ちゃんルビィちゃんも心配してるでしょうから放っておいても解決しそうよ!)
梨子(そうと決まったら……)
善子「どうしたの? アマリリス? やっぱりヨハネが悪いの?」ウルウル
梨子(放っておけるわけない!)
梨子(じゃあどうするの? よっちゃんに力を貸してダイヤさんをみかえす?)
梨子(そんなわざわざ事を荒立てるような真似……)
梨子(でも、さっきよっちゃん自分のコンボをバカにされたことにも怒ってた)
梨子(理由はともかくとして今よっちゃんを鍛えればなにか起きるかもしれないわ!)
梨子(どうするの! 私!)
梨子(私の取れる選択肢は……)
①絆最優先!仲直りルート
「こんなことでケンカなんてダメよ! よっちゃんを説得しましょう!」
善子をダイヤの元に返して誤解を解いてあげよう。アマリリスのことなんかお構いなしだぞ!
②さわらぬ神にたたり無し!放置ルート
「些細な勘違いだしすぐに解決するでしょう。私が介入しなくてもいいはずよ」
心を鬼にしてスルー!案外時間が解決するもんさ!……善子の心には冷酷な決闘者クイーンアマリリスのことが強く残ることになる……!
③打倒ホクロ怪人ディアマンテ!師弟誕生ルート
「よっちゃんは遊戯王にドハマりしてくれそう! この状況、利用させてもらうわ!」
善子に光るモノを見出した梨子!アマリリスとヨハネの師弟関係が始まる……!
梨子(こんなところかしら。じゃあ私は……)
梨子(よっちゃんを鍛えてみましょう! きっと何か起きるわ!)
梨子「ヨハネ……そう言ったわね」
善子「……ええ、私はヨハネ。漆黒の堕天使ヨハネよ!」
梨子「私の修行は厳しいわよ? 貴女に着いてこられるかしら?」
梨子(ひゃ~~! 恥ずかしい~~! でも、こう言った方がよっちゃんノってくれそうだし……!)
善子(この人……変な格好で面白いこと言ってるーー! ここは、ノってあげた方がいいわよね……?)
善子「ふっ、望むところよ! あんまりこの堕天使を舐めないでくれるかしら」
梨子(ノってきたーーー! やっぱりよっちゃんはこういうのが好きなのね!)
梨子「その威勢、どこまで続くか見物ね」
善子(やっぱりこういう感じで返してきた……! この人……自分に酔ってるわ!)
善子「勿論、死ぬまでよ」
こうして、アマリリスとヨハネの師弟関係は、変なノリで始まった!
修行の日々は続いた──
善子「ドロー! ドロー!」
梨子「甘い! そんな気合いでデスティニードローができると思ってるの!?」
善子「くっ…… ドロー! ドロー!」
梨子(な、なにこの気持ち……!)キュウウン
雨の日も──
善子「ほらやっぱり。ヨハネが出かけると雨になっちゃう。ヨハネは……」
梨子「運が悪いから。そう言いたいの?」
善子「ええ、その通りよ」
梨子「でもヨハネ、運も実力のうちって言うでしょ?」
善子「……! そうね、アマリリスの言うとおりだわ!」
よしりこ((……今のどこかうまいこと言えてたかしら?))
風の日も──
善子「ええっ!? レベルを持たないってことはレベル0じゃないの!?」
梨子「ええ、レベルという概念自体が存在しないわ!」
善子「そんな……!」
梨子「ダメね、ルールブック読み直し! 扇風機つけてあげるから!」カチッブーーーーン
善子「はああああ、極楽~」
梨子「気を抜かない!」
善子「す、すいません! クイーンアマリリス!」
梨子(ふわあああああ! 師匠って気持ちいいいいい! 癖になっちゃうかも♡)
修行は続いた!
~1年教室~
ルビィ「あっ! 善子ちゃん! あのね、おねいちゃんが善子ちゃんとしっかり話がしたいって……」
善子「ダメよルビィ。私たちは今は会うわけにはいかないの」
ルビィ「そんなぁ……」
花丸「会わないって言っても……」
~屋上~
ダイヤ「ワン、ツー! ワン、ツー!」パンパンパンパン
善子「はっはっはっはっ」スタッスタックルッスタッ
花丸「練習の時は会ってしまうずら」
ダイヤ「そこまで! では休憩にしましょう! ……あの、善子さん? 私……」
善子「つーーーん!」プイッ
ダイヤ「はっ……!」ガーーーン
ルビィ「善子ちゃん……」
ダイヤ「あぁ、私は善子さんに嫌われてしまったのでしょうか……」
ルビィ「おねいちゃん……」
ダイヤ「言葉が足りずにすれ違い……もう2度としないはずでしたのに……!」
花丸「ダイヤさん思った以上に重く思い詰めてるずら……」
ルビィ「思、重、思。だね」
花丸「ルビィちゃん実はあんまり思い詰めてないね」
ダイヤ「うっ、うぅぅぅ」ウルウル
善子「だ、ダイヤさ……」
梨子「……ダメよヨハネ……!」
善子「アマリリス!?」
ルビィ「どうしたの? 善子ちゃん」
善子「今、アマリリスの声が聞こえたような……」
ルビィ「あまりりす?」
千歌「梨子ちゃん、さっき何か言った?」
梨子「んーん、なーんにも?」
千歌「ふーん、ならいいや」
花丸「じーーー、ずら」ジーーーー
そしてアマリリスとヨハネの修行は続く──
善子「きゅうひゃくきゅうじゅうきゅう……! せ~~~~ん! ぐふっ……」ハァハァハァ
梨子「はい、5分休憩したら次は腕立て伏せ千回ね」ピッ
善子「はい!」
修行は──
善子「はっ、はっ、はっ、はっ」タッタッタッタッ
梨子「イメージが足りない! 想像して? 今貴女は巨大なローラーを引きながら走っているの!」
善子「はい!」
修行は──
梨子「ヨハネー? お風呂借りるわよー」ガチャッ
善子「き、きゃあああああ! アマリリスのえっち!」
梨子「誤解よぉぉぉぉ!」
続いた!
そういった修行を経て─────
梨子「機は熟した……わね!」
善子「ええ、時は来た……それだけね!」
2人はこのノリに何の違和感も覚えなくなっていた!
さらに───
梨子「では明日、学校でホクロ怪人ディアマンテにデュエルを申し込みなさい!」
善子「はい! ……あれ? 私アマリリスにディアマンテが同じ学校の人だって言ったっけ?」
梨子「ふっ、私を誰だと思っているの? …………アマリリスよ!!!」
善子「そうだったわ! ごめんなさい!」
──梨子のアドリブ力は超人の域に達していた!
梨子(便利! このセリフ便利!)
~翌日、屋上~
ダイヤ(勇気を出すのよ黒澤ダイヤ! 大丈夫。きっと仲直りできますわ!)
ダイヤ「善子さ……」
善子「ダイヤさん!」
ダイヤ「……はい?」
善子「貴女に、デュエルを申し込むわ!」
ざわ‥ざわざわ‥‥
梨子(いけっ‥!よっちゃん‥!)
ダイヤ「私もですわぁ! 善子さんとずっとデュエルがしたかっんですの!」ブワァ
善子「ちょっと! そういうことじゃないの! 真剣勝負よ!」
ダイヤ「えぇ、えぇ、分かっております」ニコニコ
鞠莉「どうやらこれはシリアスプロブレムですねぃ……」
梨子(よっちゃんファイト!)
鞠莉「はいはーい! ちょぉっといいかしら?」
果南「鞠莉?」
鞠莉「このデュエル、小原鞠莉に預からせてもらうわ!」
ダイヤ「鞠莉さん! 急になんですの? せっかく仲直りできそうだったというのに」
鞠莉「ダイヤ、善子は真剣だよ。貴女をデュエルで倒そうとしてる」
ダイヤ「そんな……!」
善子「最初っからそう言ってるでしょー!」
鞠莉「真剣な想いには真剣なデュエルで答えないとね」
ダイヤ「分かりましたわ……」
鞠莉「というわけで善子、貴女とダイヤのデュエルは私がセッティングするわ」
善子「セッティング? なにを言ってるの?」
鞠莉「時間は明日の正午! 場所は淡島ホテル地下6階、地下デュエルフィールドよ!」
善子「地下? 淡島ホテルの?」
果南「あそこを使うんだね……」
ダイヤ「やはり地下デュエルフィールドですか」
梨子「地下デュエルフィールド……」
曜「地下、地下、ちか、ちか、千歌」
千歌「よーちゃんどさくさに紛れて千歌の名前連呼しないでよぉ!」
曜「あはは、ごめんごめん」ヨーソロー!
花丸「みんな何言ってるずら。淡島ホテルに地下6階なんて……」
ダイヤ「あるのですよ。花丸さん。淡島ホテル地下6階、それは日本で遊戯王をしている者なら誰でも知っていますわ」
花丸「いや、おらが知らないずら。ルビィちゃんだって……」
ルビィ「そう言えば聞いたことがあるビィ……」
花丸「ルビィちゃん!?」
善子「オーケー。場所に問題はないわ。デュエルすることに変わりはないもの」
ダイヤ「善子さん、ストラク戦の件は私の言葉が足りなかっただけで……」
善子「分かってる。お互いの勘違いだったんでしょう? アマリリスが教えてくれたわ」
ダイヤ「アマリリス?」
善子「でもヨハネには貴女と戦う理由がもう一つあるのよ」
ダイヤ「もう一つ……」
鞠莉「ストーップ! 怖い話は後にしましょう? ダイヤ、善子、貴女たちのデュエル、私たちで見届けさせてもらうわね」
善子「問題ないわ」
ダイヤ「私も。善子さん、貴女の言うそのアマリリス、という方も連れてきてもらっていいですか?」
梨子「げっ……」
善子「ええ、構わないわ。最初からそのつもりだもの」
梨子「え″っ……」
千歌「でゅえるだって! よーちゃん! 見に行こーよ!」
曜「うん! さんせーい!」ヨーソロー!
千歌「やった! 梨子ちゃんも行こ?」
梨子「えっ? 私? 私は明日は……その……お腹痛くなる予定……みたいな……」
千歌「え、なにそれ……」
曜「千歌ちゃん! 詮索してあげちゃだめだよ……」ゴニョゴニョ
千歌「……あっ! そっか! ごめんね。あの日なら仕方ないね」
梨子「えっ違うよ!?」
善子「リリー来れないんだ……」ショボン
梨子「よっちゃん……」
善子「いいの! あの日なら仕方ないわ!」
梨子「だからぁ……」
ルビィ「ルビィも行きます! 花丸ちゃんも行くよね?」
花丸「うん!」
鞠莉「決まりね! じゃあ明日の11時30分にホテル前集合で!」
みんな「「「「はーい!」」」」
善子「絶対負けないんだから!」
ダイヤ「では、アマリリスさんによろしくお伝えください」
梨子「あはは……」
花丸「じーーー、ずら」ジーーー
~津島家~
善子「……というわけで、来てくれるわよね、アマリリス」
梨子「仕方のない子ね。行ってあげるわ」
善子「ホントに!? ありが……」
梨子「ヨハネ、キャラ」
善子「……んっ! 感謝するわ。アマリリス」
梨子(あ~~~~! ホントに行くことになっちゃった~~~! ……そうだわ!)
梨子「ヨハネ、仮面は持っていないかしら?」
善子「仮面? 持ってるけど、何に使うの?」ガサゴソ
梨子「デュエル中ヨハネの持ち物を身に着けることで私のパワーを送ってあげるのよ」
梨子(素顔むき出しでも信じるのはよっちゃんくらいだからでしょ!? せめて顔は隠さないと……)
善子「なるほど! はい、これ!」
梨子(なにこれ! 目の周りくらいしか隠れてないじゃない!)
梨子「ヨハネ? もう少し大きな……」
善子「これ、アマリリスに絶対似合うわ! ヨハネが保証してあげる!」
梨子(そんなこと言われたら着けるしかないじゃない!)
梨子「ありがとうヨハネ、気に入ったわ」
梨子(私のばか~~!)
善子「明日、アマリリスにみんなのこと紹介してあげるわね」
梨子「そ、そう……」
善子「ただ、リリーっていう私のリトルデーモンは来れないの。あの日だから」
梨子「んっ! ヨハネ?」
善子「あっ、ごめんなさい。……ブラッディーリリーだから」
梨子「言い方の問題じゃないわ」
~デュエル当日、淡島ホテル地下6階地下デュエルフィールド~
ダイヤ「お待ちしてましたわ善子さんと、アマリリスさん」
善子「待たせたわね」
梨子「アマリリスよ。よろしく」
梨子(もうこうなったら振り切ってやるしかない! バレませんように……)
果南(マントと仮面着けてるけど……)
鞠莉は(あれはどう見ても……)
千歌(梨子ちゃん、だよね……)
曜「ん? なにしてるの? り……」
千歌「ダメだよよーちゃん!」ガシッ!
曜「な、何するの千歌ちゃん!」
千歌「ここはするーで!」
曜(あ! 敢えて放置するんだね?)
鞠莉(なるほど、千歌は泳がせる気ね?)
果南(今言ってもかわいそうだし……)
花丸(察したずら……)
今、Aqoursメンバー(一部)の想いがひとつになった!
ルビィ「ふわぁ……アマリリスさん、かっこいいなぁ……!」
ダイヤ「貴女がアマリリスさん……。なかなか雰囲気のある方ですわね」
黒澤姉妹の想いもひとつになった!
鞠莉「じゃあ、デュエルを始めましょうか。ダイヤ、善子、フィールドの中央に手をかざして」
ダイヤ「はい」スッ
善子「……? こう?」スッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
千歌「うわ! 地面がせり出してきたよ!」
曜「千歌ちゃん! 私がいるから怖くないよ!」ガシッ!
善子「これは……!」
鞠莉「デュエルディスクよ。そこにカードをプレイするとフィールド内にソリッドヴィジョンが展開されるわ」
ダイヤ「この淡島ホテル地下は日本に2つしかない、ソリッドヴィジョン機能があるデュエルフィールドなのです」
千歌「そりっどびじょん?」
曜「アニメの立体映像みたいなものかな」
千歌「え! よーちゃん遊戯王のアニメ見てるの!?」
曜「衣装の参考になるからね! シルバー巻いたりとか!」
花丸「凄すぎて理解が追い付かないずら」
ルビィ「おねいちゃん善子ちゃん、どっちも頑張って!」
果南「さて、どうなるかな」
梨子「ヨハネ! 思い知らせてやりなさい!」
ダイヤ「善子さん、もう多くの言葉はいりません。デュエルで語り合いましょう」
善子「もちろんよ!」
鞠莉「レディーーーー、ファイッ!」
だいよし「「じゃんけんぽん!」」
ダイヤぐー ヨハネちょき
ダイヤ「先攻はもらいましたわ!」
ダイヤ『片づけてね☆ブックス!』LP8000
VS
善子『堕天龍の逆鱗』LP8000
鞠莉「ダイヤはあのデッキか……」
果南「本気なんだね」
梨子「明らかに光天使……!」
ダイヤ「私のターン! 私は光天使ブックスを召喚!」ブォン!
http://i.imgur.com/6Qgrd2b.jpg
ルビィ「ぴぎぃ! ホントにモンスターが出てきたよ!」
花丸「映像だから怖くないずら」
千歌「遊戯王やってないからよく分かんないね。よーちゃんは分かる?」
曜「アニメしか知らないからな~。ブックス!なんて出てきてないと思うし」
ダイヤ「ブックスを対象に2000LPを払って魔法カード、同胞の絆を発動します!」
http://i.imgur.com/OTtd6Le.jpg
ダイヤ「デッキからブックスと種族、属性、レベルが同じモンスター2体を特殊召喚!」
ルビィ「一気に2体も特殊召喚!?」
千歌「お、どうやらすごいみたいだよ!」
ダイヤ「現れなさい! 光天使セプター! オネスト!」
http://i.imgur.com/lcyc0n0.jpg
http://i.imgur.com/d5fDJDL.jpg
善子「くっ……! いきなりレベル4のモンスターが3体! くるわね!」
梨子「こないわ! 落ち着きなさいヨハネ!」
善子「えっ!?」
ダイヤ「同胞の絆を使用したターンはこの効果以外で特殊召喚できませんから。アマリリスさんはなかなかお詳しいようで」
梨子「ヨハネがたまたま知らなかっただけよ。あまりあの子を軽く見ないで」
ダイヤ「これは失礼しましたわ」
果南「ホントに師匠なんだね……」
千歌「ウォーズマンとバラクーダみたいな関係だね」
鞠莉「いえ、ネプチューンマンとビッグザ武道よ」
花丸「ケビンマスクとクロエずら」
梨子「なんでわざわざキン肉マンで例えるの!? しかも全員正体を隠してるし!」
善子「えっ、アマリリス。ヨハネに正体を隠してるの?」
梨子「隠してないわ! 信用して? ヨハネ」
曜「大変だな~」
ダイヤ「おほん! まだ私のメインフェイズですわよ?」
ダイヤ「では気を取り直して……私はセプターの効果でデッキから光天使スローネを手札に加えますわ」
善子「サーチ……!」
ダイヤ「場のオネストの効果発動! このカード自身を手札に戻しますわ」
花丸「おねすと……! 強力なもんすたーずら」
ルビィ「知ってるの花丸ちゃん?」
花丸「おらの買ったでっきに入ってたからね」
ダイヤ「カードを1枚伏せてターンエンド。さあ善子さん、お手並み拝見といきましょうか」
善子「言ってくれるじゃない……!」
鞠莉「同胞使ったから仕方ないとは言え静かな立ち上がりね」
果南「でも、場にセプター手札にスローネ。光天使の厄介なカードは揃ってるよ」
千歌「果南ちゃん達も遊戯王やってるの!?」
果南「あれ? 言ってなかったっけ?」
鞠莉「まあ家にこんなフィールドがあるくらいだし……」
善子「行ける……! 私は勝てる!」
梨子「ヨハネ、信じているわよ」
善子「私のターン! ドロー!」
ダイヤ「では善子さんのスタンバイフェイズ、伏せカードを発動しますわ!?」
善子「なんですって!?」カンコーン
梨子「このタイミングってことは……」
ダイヤ「罠カード、ワンダーエクシーズ! 私の場のモンスターでエクシーズ召喚を行えますわ!」
http://i.imgur.com/9VQxVJ1.jpg
千歌「えくしーず召喚?」
ルビィ「条件を満たしている素材モンスターの上にエクストラデッキからエクシーズモンスターを重ねて出す召喚方法だよ」
鞠莉「レベルが同じモンスターで行うことが多いわね」
果南「ダイヤのデッキは積極的にエクシーズ召喚するから覚えておくと見やすいよ」
千歌「はーい!」
ダイヤ「光天使ブックスと光天使セプターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!
「その色香で敵を虚無へといざなう可憐な狩人! 現れなさい! フレシアの蟲惑魔!」
http://i.imgur.com/lI17EGi.jpg
善子「くっ……! 厄介なモンスターね!」
梨子(大丈夫よヨハネ……! 貴女なら! ……って私いま心の中でもヨハネって呼んでなかった!?)
鞠莉「フレシア……オーバーレイユニットを取り除くことでデッキから落とし穴トラップを発動できるモンスター……」
果南「ワンダーエクシーズを使ってるから狡猾な落とし穴は来ないだろうけど」
ルビィ「奈落の落とし穴、蟲惑の落とし穴……」
花丸「強力な落とし穴はいっぱいあるずら」
曜「……だって!」
千歌「へぇー! よーちゃんはなんでも知ってるな~」
曜「えへへ……」ヨーソロー!
善子「そんなの、奈落にも蟲惑にも引っかからない召喚をしたらいいだけじゃない! カードガンナー召喚!」
http://i.imgur.com/Rr9g4Oy.jpg
花丸「これもおらの買ったでっきに入ってたずら!」
鞠莉「攻撃翌力400の通常召喚したモンスターなら大体の落とし穴を回避デキマース!」
千歌「でも攻撃翌力400だって、よわっちそー」
曜「そうだねー」
善子「ふっ、甘く見ないでもらえるかしら! カードガンナーの効果! デッキの上からカードを3枚墓地に送り攻撃翌力を1500アップさせる!」
千歌「おお! 1900になった!」
曜「やるー!」
ルビィ「落とし穴を避けるためみたいな効果だね!」
ダイヤ「今墓地に送られたカード……」
《ダーク・ホルス・ドラゴン》《エクリプス・ワイバーン》《ダーク・アームド・ドラゴン》
http://i.imgur.com/04wfaaU.jpg
http://i.imgur.com/lHiwG37.jpg
http://i.imgur.com/GUU3ZLr.jpg
鞠莉「善子はダークドラゴンデッキかな?」
果南「堕天龍ってそういう……」
花丸「闇堕ちどらごんずら~」
善子「あーもう! なんでダムドが落ちちゃうのよー!」
梨子「大丈夫よヨハネ! ちゃんとエクリプスも落ちてるわ!」
善子「そうね! アマリリス! 墓地に送られたエクリプス・ワイバーンの効果! デッキからレベル7以上の光または闇属性のドラゴン族を除外できる!
「私はレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを除外!」
http://i.imgur.com/djztEd4.jpg
ダイヤ「レダメをサーチするおつもりですね……」
鞠莉「ドラゴン族の切り札ね……」
千歌「なにあれ! なっがい名前! かっこいいかも!」
曜「……! 私実はレッドアイズ・ダークネスメタル曜ちゃんなんだ!」
千歌「わー! よーちゃんかっこいい!」
花丸「茶番ずら」
ダイヤ「善子さんのデッキは分かりましたがカードガンナーの攻撃翌力ではフレシアの守備は突破できませんわよ?」
フレシア守備力2600 カードガンナー攻撃翌力1900
善子「焦らなくても大丈夫よディアマンテ! 魔法カード、復活の福音!」
http://i.imgur.com/DQhCI5A.jpg
ダイヤ「でぃあっ……?」
善子「墓地のレベル7か8のドラゴンを特殊召喚できる! 蘇りなさい! ダーク・ホルス・ドラゴン!」
ルビィ「ダークホルスを場に出すの!? 落とし穴にかかるんじゃ……」
果南「いや……」
ダイヤ「くっ……! 私はフレシアの蟲惑魔のオーバーレイユニットを1つ取り除きデッキの奈落の落とし穴を墓地に送って効果発動……」
http://i.imgur.com/Bx7UWJ0.jpg
ルビィ「やっぱり! なんで善子ちゃんは……」
花丸「いや……これは違うずら……」
善子「墓地の復活の福音の効果! このカードを除外することでドラゴンの破壊を肩代わりできるわ!」
ルビィ「えっ!」
梨子「よっっっっし!」
千歌「うわ! おっきいどらごんが場に出たよ!」
果南「ダークホルスの攻撃翌力は3000……!」
花丸「フレシアを倒せるずら」
ダイヤ「やりますわね善子さん!」
善子「アマリリスのおかげよ!」
梨子「照れる」
善子「バトル! ダークホルスでフレシアに攻撃! ダークメガフレイム!」ゴォォォ!
ダイヤ「くっ……!」
善子「そしてカードガンナーでダイレクトアタック!」ドォーン!ドンドーン!
ダイヤ「あああっ!」LP6000→4100
善子「カードを2枚伏せてターン終了。どうしたの? こんなものなのかしら?」
ダイヤ「まだまだ、ここからですわ!」
ダイヤLP4100 手札4枚
モンスター なし
魔法罠 なし
善子LP8000 手札2枚
モンスター カードガンナー(攻)ダークホルスドラゴン(攻)
魔法罠 伏せ2枚
ルビィ「おねいちゃんの場には何にもない……」
花丸「でも手札が4枚もあるずら」
ダイヤ「私のターン! ドロー! ふふふっ。では善子さん、クイズといきましょうか」
善子「クイズ?」
鞠莉「やる気だね……」
果南「ダイヤってば……」
千歌「クイズって?」
曜「さあ!」
ダイヤ「魔法カード! クイズを発動!」
http://i.imgur.com/rr9Nlzh.jpg
ようちか「「そのままだーーーー!!」」
梨子「クイズ!? そんなカードも使うの!?」
ダイヤ「クイズの効果! 善子さん、私の墓地の一番下にあるモンスターをお答えくださいな?」
「善子さんが正解すればそのカードは除外。不正解なら特殊召喚いたしますわ」
ルビィ「相手に問題を出すカードがあるんだね……」
花丸「初めて見たずら」
善子「ふん! そんなの簡単じゃない! 最初に墓地に送られたのは……」
善子(えっと……フレシアの効果を使った時のオーバーレイユニットが最初、よね?)
善子(あれ? なんだ? セプターかブックス、どっちを墓地に送ったの!?)
果南「しんどいよね、これ」
鞠莉「基本誰も警戒しないからね、特にさっきみたいに戦闘破壊に気が逸ると墓地なんて確認しないもの」
ルビィ「普通に蘇生カードを使えばいいのに……」
花丸「いや、こうやって相手の動揺を誘う作戦だよきっと」
千歌「問題です! 千歌の家の3日前の晩御飯はなんでしょう!」
曜「う~ん、肉じゃが! どう? あってる?」
千歌「正解は……忘れちゃった!」
曜「もう千歌ちゃ~ん!」
善子(どっち!? どっちなの!?)
梨子「ヨハ……」
果南「おおっと」ガシッ
鞠莉「この場面での助言はナンセンスよ~?」
梨子「うぅ……」
梨子(ヨハネ……! どうか落ち着いて! あぁ、この仮面から本当にパワーを送れたらいいのに……!)
善子(……! アマリリスのパワーを感じる……! そうよ、私は1人じゃない! 素直に考えなさい! ディアマンテにとって一番うれしいのは……)
善子「私が宣言するのは…… 光天使セプターよ! 特殊召喚時にサーチできるセプターを呼び出したいはずよね。無能なブックスよりも」
梨子「そう、それでいいの」
ダイヤ「なかなかお見事な推理です。ですが……ぶっぶーですわ! 私の墓地の一番下のカードは光天使ブックス! ぶっぶーーーっくす! ですわぁ!」
善子「そう、やっぱりそうなのね」
鞠莉「あら? 案外冷静ね」
梨子「うふふ……」
果南「しっかり仕込んでるみたいだね。りこ……アマリリスさん」
梨子「え!? なに!? 何か言った!?」
果南「いや、何も言ってないよアマリリスさん」
梨子「そう、ならいいのよ」
鞠莉「もう果南!」ゴニョゴニョ
果南「ごめんごめん」ゴニョゴニョ
ダイヤ「驚きませんの?」
善子「外した場合のことを考えた時、セプターを特殊召喚されるのが一番嫌だったもの。
常に最悪を想定せよ。デュエリストである前にリアリストであれ。アマリリスが教えてくれたわ」
梨子「心配無用だったようね……!」
鞠莉(うわー、そんなこと言ってるんだ)
果南(ちょっと面白いかも)
千歌(ぷぷぷっ、リアリストであれ!)
曜(わー、おかしなテンションだなー)
花丸(引くずら)
ルビィ「デュエリストである前にリアリストであれ。なるほど……」
ダイヤ「なかなかいいことをおっしゃいますわね、アマリリスさん」
ダイヤ「では、光天使ブックスを特殊召喚! この瞬間、手札の光天使スローネの効果を発動!」
http://i.imgur.com/mXwki8Q.jpg
ダイヤ「スローネを手札から特殊召喚しデッキから1枚ドロー!」シャッ
ルビィ「特殊召喚しながらドロー!?」
花丸「アドの塊ずら」
ダイヤ「そしてドローしたカードが光天使なら特殊召喚できます、が、違いましたわ」
善子「ふぅ……」
ダイヤ「しかし手札から! 光天使セプターを通常召喚! 効果によりデッキの光天使スローネを手札に!」
千歌「手札がどんどん増えてくね!」
ルビィ「レベル4のモンスターが3体……」
花丸「くる……!」
ダイヤ「私は光天使ブックス! セプター! スローネでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!
「破壊神より放たれし聖なる槍よ、今闇を纏いて顕現せよ! エクシーズ召喚! ヴェルズ・ウロボロス!」
http://i.imgur.com/6qrWDZ8.jpg
善子「なによその口上! かっこいいじゃない!」
ダイヤ「お褒めに預かり光栄ですわ。ですが、気を抜いてる場合ではありませんよ」
梨子「セプターでのエクシーズ……!」
ダイヤ「光天使セプターを使い素材が3体以上のエクシーズ召喚をしたとき、場のカード1枚を破壊し、私はカードをドローできますわ!」
善子「なんですって!?」カンコーン
ダイヤ「私は……カードガンナーを破壊して1枚ドロー!」シャッ
善子「くっ……! カードガンナーの効果! カードガンナーが破壊された時私はデッキから1枚ドローできる!」シャッ
千歌「両方ドローした!」
善子「優しいのね、わざわざカーガンを破壊してくれるなんて」
ダイヤ「別に? 貴女のデッキが闇ドラゴンと分かった今、むやみに墓地を肥やさせたくないだけですわ」
善子「へぇー……」
ダイヤ「そして私はヴェルズウロボロスのオーバーレイユニットを1つ使い効果発動! ダークホルスドラゴンを善子さんの手札に戻しますわ!」
善子「あっ……!」パシッ!
ダイヤ「バトル! ヴェルズウロボロスで善子さんにダイレクトアタック! ダークハウリング!」
善子「きゃああああああ!」LP8000→5250
ダイヤ「カードを2枚伏せてターン終了、ですわ」
梨子「ヨハネ……!」
善子「ふ、ふふふっ、いいわ。面白いじゃない! これが真剣デュエル!」
千歌「いーなー。なんだか楽しそう! 千歌もデュエルしよっかなー」
曜「いいね! 私もやりたくなっちゃった!」
ダイヤ LP4100 手札3枚
モンスター ヴェルボロスORU×2(攻)
魔法罠 伏せ2枚
善子 LP5250 手札4枚
モンスター なし
魔法罠 伏せ2枚
ORUとはオーバーレイユニットの略称で、カードテキストで言うところのエクシーズ素材です
善子「私のターン! ヨハネの本気! 見せてあげるわ! ドロー!」
梨子「いきなさい! ヨハネ!」
善子「オッケーアマリリス! 永続魔法、未来融合-フューチャー・フュージョンを発動!」
http://i.imgur.com/1fcknQb.jpg
鞠莉「フューチャーフュージョン!?」
果南「エラッタされたのに使うんだ……」
千歌「エラッタ?」
花丸「テキストに行う修正のことずら。だいたい弱く書き換えられるの」
曜「へぇー」
ルビィ「次のターンのスタンバイフェイズに融合素材をデッキから墓地に送れるんだね」
鞠莉「そこが強力なの。おそらく善子が融合しようとするのはF・G・D。ドラゴン族5体で融合するモンスター」
果南「つまり次のターンのスタンバイフェイズにドラゴン5体を一気に墓地に送れるんだ」
花丸「でも……」
http://i.imgur.com/7ensojS.jpg
ダイヤ「何をやっていますの? 確かに維持できれば強力ですがセプターでエクシーズするだけで場のカードを破壊できる私相手に使うカードとは思えませんわ」
梨子「ふふっ」
よしりこ「「それはどうかしら?」」
ダイヤ「なんですって!?」カンコーン
善子「私は、終末の騎士を召喚!」
http://i.imgur.com/yxa8Lbs.jpg
善子「効果によりデッキから闇属性モンスターを墓地に送るわ! 私が墓地に送るのは、BF・精鋭のゼピュロス!」
http://i.imgur.com/VeQItst.jpg
果南「そうきたか……」
善子「精鋭のゼピュロスの効果! 自分の場の表側表示で存在するカード、未来融合を手札に戻して墓地のゼピュロスを特殊召喚! そして私は400のダメージを受ける!」LP5250→4850
花丸「レベル4のモンスターが2体……」
千歌「エクシーズだー!」
善子「終末の騎士と精鋭のゼピュロスでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! 暗遷士カンゴルゴーム!」
http://i.imgur.com/wdScl15.jpg
鞠莉「カンゴルゴーム! 発動した効果の対象を自分で自在に変えられるモンスター!」
果南「セプターでの破壊やウロボロスのバウンスは対象を取るからね」
ルビィ「すごーい!」
千歌「バウンスって?」
花丸「場のカードを手札に戻すことずら」
善子「そしてフューチャーフュージョンをもう一度発動」ニヤッ
ダイヤ「やりますわね……!」ニヤッ
善子「さあバトルよ! カンゴルゴームでウロボロスに攻撃!」
曜「えぇっ!? 攻撃翌力の低いモンスターで攻撃!?」
千歌「間違えちゃったのかな」
ダイヤ「これは……」
善子「この瞬間、リバースカードオープン! 永続罠、竜魂の城! 墓地のエクリプスワイバーンを除外してカンゴルゴームを対象に効果発動!」
http://i.imgur.com/FFXYihp.jpg
善子「カンゴルゴームの攻撃翌力は700アップして3150に!」
ルビィ「これでヴェルズウロボロスの攻撃翌力をカンゴルゴームが上回った!」
梨子「それだけじゃないわ!」
善子「そしてエクリプスワイバーンが除外されたことで、エクリプスワイバーンの効果で除外されていたレッドアイズダークネスメタルドラゴンを手札に加える!」
果南「2段構えの作戦ってわけだ」
善子「いきなさいカンゴルゴーム! ウロボロスを破壊よ! ダークスペクトル!」
ダイヤ「ウロボロス!」LP4100→3700
善子「カードを1枚セット、ターンエンドよ」
花丸「善子ちゃんが押してる……?」
梨子「いける……!」
ダイヤLP3700 手札3枚
モンスター なし
魔法罠 伏せ2枚
善子 LP4850 手札3枚
モンスター カンゴルゴームORU×2(攻)
魔法罠 竜魂の城 伏せ2枚
ダイヤ「すぅーーーー、はぁーーーーー」
ルビィ「あの呼吸法は……!」
花丸「知ってるのルビィちゃん!?」
ルビィ「うん、おねいちゃんがお稽古の発表会のときによくやってたんだ」
果南「そういえばステージ前もあんなことしてたような……」
千歌「ダイヤさんも本気ってわけだね」
ダイヤ「……! 私のターン! ドロー! 来ました……わね!」
善子「なによ! そんなはったりに騙されないわよ!」
梨子「はったりじゃない! 気を付けてヨハネ!」
ダイヤ「アマリリスさんには分かりますか。善子さん、確かに未来融合をカンゴルゴームで守る戦術には驚かされました。私はこのターン未来融合を破壊できないかもしれません」
善子「な、なんだ。案外弱気じゃない」
ダイヤ「しかし、善子さんに次のスタンバイフェイズが訪れるでしょうか!?」
善子「えっ!?」カンコーン
果南「ダイヤのキル宣言!」
鞠莉「見ものね!」
梨子「ヨハネ! 負けないで!」
ルビィ「うぅ、おねいちゃんがちょっと怖い……。今日はまだおねいちゃんのアイス食べてないのに……」
花丸「今日はまだ、なんだ」
ダイヤ「リバースカードオープン! リビングデッドの呼び声! 墓地の光天使セプターを特殊召喚!」
http://i.imgur.com/ncHx5Vc.jpg
善子「来たわね……!」
ダイヤ「この瞬間、セプターのサーチ効果を発動! さらにチェーンして手札のスローネの効果を発動しますわ!」
梨子「光天使の定番コンボね……!」
善子「えっ、なに?」
ダイヤ「まずスローネが特殊召喚されてデッキから1枚ドロー、そしてセプターの効果でデッキからスローネをサーチ」
善子「なによ、別に普通じゃない」
ダイヤ「そして、先ほど行ったスローネの特殊召喚に対してサーチした手札のスローネの効果を発動! 特殊召喚して1ドロー!」シャッ
善子「えっ! できるのそれ!」
梨子「ヨハネ!」
善子「アマリリス!」
梨子「できるのよ!」
善子「できるのね!」
花丸「なにこのやりとり」
鞠莉「できなかったらディスクがエラー起こすからね~」
ダイヤ「セプターとスローネ2体でオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!
光の使いよ、今、悠久の時を超え、輝きの衣をまといてかの地に降臨しなさい! No.102 光天使グローリアス・ヘイロー!」
http://i.imgur.com/lahD6Om.jpg
善子「これが、光天使の切り札……?」
ダイヤ「ではエクシーズ召喚に成功しましたからセプターの付与効果を使いましょうか。私としては未来融合を破壊したいのですが……」
善子「させないわ! カンゴルゴームの効果! ORUを1つ取り除いてその効果対象を変える! 破壊されるのは、ダイヤさん! 貴女のセットカードよ!」
ダイヤ「はあ、やはりそうなりましたか。では破壊して1ドロー」シャッ
善子「破壊されたのはリミテッドバリアンズフォース……ブラフだったわけね」
http://i.imgur.com/zUgVcD7.jpg
梨子「……! RUM! まさかディアマンテが引いたのって……!」
ダイヤ「ではバトルと参りましょう。グローリアスヘイローでカンゴルゴームに攻撃! ライトニング・クラスター!」
梨子「効果を使わない……やっぱり!」
善子「ふっ、カンゴルゴームとグローリアスヘイローの攻撃翌力の差はたったの50! そんなことでこのターンにヨハネを倒せるかしら?」
ダイヤ「それはどうでしょう?」
善子「えぇっ!?」カンコーン
花丸「まさか……」
ルビィ「分かるの花丸ちゃん!」
花丸「ダイヤさんの光属性モンスターが戦闘するのは今が初めてずら……」
ダイヤ「ダメージステップ! 私は手札のオネストを捨てて効果発動! カンゴルゴームの攻撃翌力分グローリアスヘイローの攻撃翌力をアップさせますわ!」
善子「なんですって!?」
花丸「やっぱりおねすと……」
ダイヤ「オネスティ・ライトニング・クラスター!」
善子「きゃああああああ!」LP4850→2350
梨子「ヨハネ!!!」
善子「2500の大ダメージ、モンスターもいない。でも、ライフは残ってるわ!」
ダイヤ「そう、よかったですわね。私のバトルフェイズがこれで終わりならね!」
梨子「ヨハネぇ……」
ダイヤ「速攻魔法! RUM-クイック・カオスを発動!」
http://i.imgur.com/h5AaZss.jpg
千歌「えっ、バトルのときにも魔法は使えるの?」
曜「ダイヤさんズルしてるんだよ」
鞠莉「……だから使えなかったらエラー起こすんだって」
花丸「使えるのが速攻魔法ずら!」
ダイヤ「自分の場のNo.を同じ番号のCNo.にランクアップさせますわ!」
千歌「らんくあっぷ?」
鞠莉「エクシーズモンスターを素材により強力なエクシーズモンスターを呼び出すのよ!」
千歌「おお! かっこいい!」
曜「実はランクアップ曜ちゃんでした!」
千歌「よーちゃんかっこいい!」
曜「えへへ」ヨーソロー!
花丸「茶番ずら」
ダイヤ「グローリアスヘイローでオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!
「悠久の時にさらされた光が、新たな衣をまといて降臨する! CNo.102光堕天使ノーブル・デーモン!」
http://i.imgur.com/5n0xvFO.jpg
梨子「あ、あぁぁ……」
善子「堕天使!? デーモン!?」
千歌「善子ちゃんのパクリだね」
曜「だね」
ダイヤ「さあ、私のバトルフェイズの続きといきましょうか! ノーブルデーモンでダイレクトアタック! ダーク・ライトニング・クラスター!」
ルビィ「ノーブルデーモンの攻撃翌力は2900……」
花丸「ダイレクトアタックを食らったらLP2350の善子ちゃんは……」
鞠莉「終わり、ね」
果南「善子ちゃんも頑張った方だよ」
千歌「ちょっとなんでもう終わったみたいに言うのさ!」
曜「そうだよ! 善子ちゃんだって……」
梨子「負けないで! よっちゃん!!!」
ようちかまるびぃかなまり「「「「「「え?」」」」」」
善子「リリー!? 今、リリーの声が聞こえた気がする!」
梨子「しまった~~~~~!」
善子「幻聴? 安心してリリー! ヨハネは負けないから! 攻撃宣言時! 手札からジュラゲドを守備表示で特殊召喚!」
http://i.imgur.com/3sBGN2h.jpg
ダイヤ「くっ……! しぶといですわね!」
善子「その効果によりヨハネは1000LP回復!」LP2350→3350
梨子「よかったぁ~~~~!」
鞠莉「よかったわね梨子♪」
梨子「うん! ……り、梨子って誰? 我が名はアマリリス!」
鞠莉「ごめんなさい、知り合いに似ていたから」
千歌「からかいすぎだよ~」ゴニョゴニョ
花丸「よくあれでごまかせてると思えるずら」
ダイヤ「私はカードを1枚伏せてターン終了……ですわ」
ルビィ「善子ちゃんが凌いだ!」
善子「今、リリーが守ってくれた気がした……」
ダイヤLP3700 手札3枚
モンスター ノーブルデーモンORU×4(攻)
魔法罠 伏せ1枚
善子LP3350 手札2枚
モンスター なし
魔法罠 竜魂の城 伏せ2枚
善子「私のターン、ドロー!」
果南「さっきはなんとか凌いだけど、じり貧に変わりはないね」
鞠莉「ええ、頼みのカンゴルゴームもいないから次のターンにはフューチャーフュージョンは破壊されちゃうでしょうし」
花丸「それに3枚の手札のうち2枚はダイヤさんも知ってるずら……」
ルビィ「ノーブルデーモンはORUを2つ取り除けば破壊を無効にできる。おねいちゃんのノーブルデーモンはORU4つ……」
千歌「まさにぜったいぜつめー、きゅーてんどーち、ほーふくぜっとー!」
曜「千歌ちゃんなにそれ」
千歌「みんな真面目だからノってみちゃった♪」
曜「もう千歌ちゃ~ん!」ヨーソロー!
善子「このドローは……そういうことよね」
梨子「信じているわ。ヨハネ!」
善子「スタンバイフェイズ! フューチャーフュージョンの効果が発動するわ! 私が選ぶ融合モンスターは当然F・G・D!」
花丸「これで5体のドラゴンが墓地に……!」
善子「私が墓地に送るのは…… 《伝説の白石》《エクリプスワイバーン》《エクリプスワイバーン》《ライトパルサードラゴン》《巨神竜フェルグラント》!」
http://i.imgur.com/fxvmKKr.jpg
http://i.imgur.com/XYtJLXX.jpg
http://i.imgur.com/Wf2EyvH.jpg
ルビィ「ええっと、エクリプスワイバーンは墓地に送られると効果が発動するから……」
果南「伝説の白石も、だよ」
善子「伝説の白石の効果で青眼の白龍を手札に加える! そしてエクリプスワイバーン2体の効果でダークホルスと裁きの龍を除外!」
http://i.imgur.com/kCSdMi6.jpg
ダイヤ「ほう、一気にハンドアトバンテージを回復するつもりですか。それで私にどう勝つと?」
善子「このままじゃ勝てないわ。このままじゃ、ね! 魔法カード、トレードイン! 手札の青眼を捨てて2枚ドロー!」シャシャッ
ダイヤ「手札交換……ハッキリ言って善子さんの運では……」
善子「はーぁ、ヨハネってばホント運が悪い!」
ダイヤ「ふぅ……」
ルビィ「このセリフ……前にも聞いたような……?」
善子「行くわよ! リバースカードオープン! リビングデッドの呼び声! 墓地の伝説の白石を蘇生するわ!」
千歌「ダイヤさんとおんなじカードだ!」
曜「パクりかな?」
千歌「でもダイヤさんもパクってたから……ノーカン!」
曜「了解しました!」ヨーソロー!
ダイヤ「白石でなにを……? まさかシンクロ召喚?」
善子「いいえ違うわ! レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンは、場のドラゴンを除外して特殊召喚できる! 白石を除外して現れよ! レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン!」
鞠莉「きたわね! ドラゴンの切り札!」
ルビィ「1ターンに1度ドラゴンさんを手札か墓地から特殊召喚!?」
果南「今善子ちゃんの墓地にはフェルグラントがいるから蘇生したら効果でノーブルデーモンだって倒せるよ!」
花丸「でもそんなにうまくいくかな……」
ダイヤ「甘いですわぁ! その特殊召喚に対し奈落の落とし穴を発動! レッドアイズダークネスメタルドラゴンを破壊して除外します!」
善子「やっぱり。そうくるわよねぇ!」
ダイヤ「なんですって!?」カンコーン
梨子「ヨハネの勝ちね……」
善子「これでダイヤさんの場に伏せカードはなくなった!」
ダイヤ「レダメを捨て石に!? 一体何を出すつもりなんですの!?」
ルビィ「あーーー! 思い出した!」
花丸「どうしたのルビィちゃん」
ルビィ「さっきの善子ちゃんのセリフ、ルビィと初めてデュエルした後の……」
善子「ヨハネってばやっぱり運が悪い! 目覚めの旋律が手札に来ないんだもの! こんなギリギリになるまでねぇ!」
ダイヤ「まさか……善子さんが戦う理由は……!」
善子「私は! ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者を召喚!」
http://i.imgur.com/axRjSaZ.jpg
花丸「これは……!」
善子「ドラゴン目覚めの旋律! 手札のダークホルスを捨てて発動! デッキのダークホルス2枚を手札に加える!」
http://i.imgur.com/44ck23u.jpg
ルビィ「あの時善子ちゃんがやろうとしてた……!」
善子「そして! リバースカードオープン!」
ダイヤ「リバースカード!? あれは最初から伏せていた単なるブラフでは……」
善子「違うわ! ドラゴンを呼ぶ笛発動! 手札のダークホルス2体を特殊召喚!」
http://i.imgur.com/37uX3tI.jpg
ダイヤ「ヨハネの完璧なコンボ……!」
善子「ふっふーん! 見た? これがヨハネの完璧なコンボよ!」
ダイヤ「私は……あの時……」
~~~~~~~~~~
ダイヤ『なぜこのような真似を……』
善子『このような真似ってなによ!』
~~~~~~~~~~
ダイヤ「そういうこと、だったのですね」
善子「そうよ! 分かったみたいね!」
ダイヤ「ええ、だからといって! 負けるつもりはありません!」
善子「そうこなくっちゃ!」
善子「私は2体のダークホルスでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!
現れなさい! 銀河究極龍No.62! 宇宙にさまよう光と闇。その狭間に眠りし哀しきドラゴンたちよ。その力を集わせ真実の扉を開け! 銀河眼の光子竜皇!」
http://i.imgur.com/8x4ZhsX.jpg
千歌「か、かっこいい……」
曜「あ! ギャラクシーアイズプライムフォトン曜ちゃんです!」
千歌「…………」
曜「あれ? 千歌ちゃん?」
ダイヤ「プライムフォトンの1撃では倒せませんわよ?」
善子「まだよ! プライムフォトンでオーバーレイネットワークを再構築!
銀河の光の導くところ新たな世界がひらかれる! 天孫降臨! アーマーエクシーズ召喚! 現れなさい、新たなる光の化身! ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン!」
http://i.imgur.com/vBMOe4T.jpg
ダイヤ「当然そう来ますわよね!」
千歌「…………」ポケー
曜「フルアーマーフォトン曜ちゃんだよ!?」
千歌「…………」ポケー
曜「千歌ちゃ~ん!」
善子「FAフォトンの効果! 1ターンに1度、ORUを1つ使い表側表示のカードを破壊できるわ!」
ダイヤ「甘いですわ! フルアーマーを対象に手札のエフェクトヴェーラー捨てて効果を無効に……エラー!?」ビィーッビィーッ
http://i.imgur.com/9AGtBG6.jpg
善子「ロードオブドラゴンの効果でドラゴンは対象に取れない!」
ダイヤ「そういえばそんな効果も……! ノーブルデーモンのORUを2つ取り除き破壊を無効に!」
善子「まだまだ! FAフォトンでオーバーレイネットワークを再構築!
銀河に漲る力……その全身全霊が尽きるとき、王者の魂が世界を呪う! 現れなさい、No.95! ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン!」
http://i.imgur.com/YbBVSvO.jpg
ダイヤ「あああ……」
千歌「…………」ポケー
曜「ダークマター曜ちゃんだよ~!」
千歌「よーちゃん静かにしてて!」
曜「そんなぁ!」
善子「ダークマターのORUを1つ使って効果発動! このターンダークマターは相手モンスターに2回まで攻撃できるわ!」
ルビィ「これでノーブルデーモンの破壊耐性も突破できるビィ!」
花丸「ルビィちゃんダイヤさんの応援なんじゃ……」
善子「バトル! 竜魂の城の効果発動! 墓地のエクリプスワイバーンを除外してダークマターの攻撃翌力を700アップ!」
果南「700アップの2回攻撃……」
鞠莉「実質1400アップね!」
善子「ダークマターでノーブルデーモンに攻撃! 壊滅のフォトン・ストリーム!」
ダイヤ「くっ……! ノーブルデーモンのORUを2つ取り除き破壊を無効に!」LP3700→1900
ルビィ「おねいちゃん……」
ダイヤ「この瞬間! ノーブルデーモンのORUがなくなったため善子さんに1500のダメージ!」
善子「くっ……!」LP3350→1850
ルビィ「がっ、頑張って! おねいちゃん!」
善子「これで破壊よ! ダークマターでノーブルデーモンに攻撃! 壊滅のフォトン・ストリーム!!!」
ダイヤ「ノーブルデーモン!」LP1900→100
梨子「行けぇっ! よっちゃーーーん!!!!」
善子「またリリーの声が! 行くわ! トドメよ! ロードオブドラゴンでダイレクトアタック! 笛殴り!」
ダイヤ「きゃあああああ! なんですの……その技名……!」LP100→0
鞠莉「勝者! 津島善子!」
ダイヤ「完敗……ですわね」
梨子「よっちゃん!」
善子「アマリリス! って、えっ!? その呼び方……」
梨子「よかったぁ……、勝ててよかったぁ……」
善子「ありがとうアマリリス、貴女のおかげよ。でも、よっちゃんって呼ぶのはダメよ。その呼び方は特別なんだから♪」
梨子「えっ、それってどういう……」
ルビィ「トレードインでドローした2枚がロードオブドラゴンと目覚めの旋律だったんだね!」
花丸「ご都合ずら~」
果南「それは違うよ」
鞠莉「ええ、善子は闇ドラゴンの墓地肥し戦術でデッキを削りまくった。だから最後にあのドローが生まれたの」
ルビィ「そっかぁ……」
果南「ま、それもあるけど一番は……善子ちゃんが最後までデッキを信じてたから、かな」
花丸「よし! おらも最後まで信じられるデッキを作ろーっと」
ダイヤ「では善子さん、勝者の最後の務めを果たしてもらいましょうか」
善子「勝者の務め?」
ダイヤ「今回のデュエルにおける最強カードの紹介に決まっているでしょう?」
千歌「そーなの?」
曜「GXくらいまではやってたような……」
鞠莉「このデュエルフィールドは毎デュエルのあとに最強カードの紹介をしないと扉が開かないことになってるから」
善子「いやに不便ね! ……今回の最強カードは……」
ダイヤ「……最強カードは別に3枚でもよろしくってよ?」
善子「……! ダイヤさん……!」
梨子「うふふっ」
善子「今回の最強カードたちは《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者》《ドラゴン目覚めの旋律》《ドラゴンを呼ぶ笛》の3枚よ!」
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http://i.imgur.com/44ck23u.jpg
http://i.imgur.com/37uX3tI.jpg
ダイヤ「とーぜんですわ」
善子「サーチしてから呼び出したドラゴンを支配者の効果で守る! その後にドラゴン族のエクシーズ召喚につなげるのもいいわね!」
「コンボが成立しづらい? そんなの気合とデッキを信じる心でなんとかしなさい! もう『このような』なんて言わせないんだから!」
ダイヤ「その節は、大変失礼いたしましたわ」
善子「いいのよダイヤさん。あの時のヨハネの持っていたカードならABC軸に組む方が絶対強かったもの」
ダイヤ「しかし……」
善子「アマリリスと一緒にABCのデッキも組んでみたの! ねぇ、またデュエルしましょ?」
ダイヤ「ふふっ、のぞむところですわぁ!」
梨子「一件落着、ね」
千歌「よし! 千歌もデュエル始めるぞー! 善子ちゃーん! 私もアマリリスさんに教えてもらいたーい!」
曜「あ! 私もー!」
梨子「えっ……」
善子「もちろんオッケーよ! アマリリスは優しいんだから! いいわよね? アマリリス?」
梨子「え、いや、その……」
善子「ダメなの……?」ウルウル
梨子「もちろんオッケーよ!」
梨子(あぁぁぁぁ! 私のばかぁぁぁぁ!)
~後日~
ワイワイガヤガヤ
善子「あーもう! なんでバトルフェイズにマスクチェンジするのよ! ダークホルスの効果が使えないじゃない!」
花丸「これが速攻魔法の利点ずら♪ あぶそるーとぜろさんとあしっどさんのコンボで善子ちゃんの場は全滅!」
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ルビィ「リトスアジムDさんでベビケラザウルスを破壊するよ!」
http://i.imgur.com/hpUoGzS.jpg
ダイヤ「ルビィ……! 恐ろしい子……!」
鞠莉「強欲で貪欲な壺発動! う~ん! 手札がホクホクでーす!」
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果南「これだから金持ちは…… リバースカードオープン! 大暴落!」
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鞠莉「ノーーーーーー!」
千歌「じゃあ、よーちゃんの場のモンスターをリリースして怒炎壊獣ドゴランを特殊しょーかん!」
http://i.imgur.com/ElvIWLn.jpg
曜「ああっ! 伝説のフィッシャーマンⅢ世が!」
http://i.imgur.com/KVG8Ghq.jpg
梨子「みんなでデュエルしてる、こんな日を待ってたわ♪」
千歌「ねーねー梨子ちゃん!」
梨子「なあに千歌ちゃ……、り、梨子ちゃんなどではない、私はアマリリス」
千歌「ごめんごめん間違えちゃった~」テヘッ
花丸「まだごまかせてると思ってるずら……」
梨子「あぁ……!」
梨子(私はいつまでアマリリスなの~~~~!)
善子「これからもたくさん教えてね! アマリリス♪」
おしまい
面白かった乙
前にラ板で読んだな
転載すんなよ死んどけ
>>87
FGDで埋まってない?
元スレの>>1です
転載自体は別にどうでもいいのですが、元は安価で作られた話を安価ではないように改変するのはあまりいい気分ではありませんし、安価に参加していただいた方々に失礼だと思います
速報の仕組みは詳しくないのですが、要望を出せば消してもらえるのでしょうか
今回読み返した結果善子のデッキにダークホルスが4枚入っていることに気づきました
この場を借りてお詫び申し上げます
>>95
FGDが出るのは次のターンです
これか
善子「ルビィ!ずら丸!>>2するわよ!」 [無断転載禁止]©2ch.net
史上最悪のSS作者◆ゴンベッサこと先原直樹
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira140865.jpg
痛いssの後書き「で、無視...と。」の作者。
2013年、人気ss「涼宮ハルヒの微笑」の作者を詐称し、
売名を目論むも炎上。そのあまりに身勝手なナルシズムに
パー速、2chにヲチを立てられるにいたる。
以来、ヲチに逆恨みを起こし、
2017年現在に至るまでヲチスレを毎日監視。バレバレの自演に明け暮れ、
それが原因で現在も炎上が続く→ http://goo.gl/GWDcPe
しかし、自分はヲチスレで自演などしていない、別人の仕業だ、
などと、3年以上にわたって稚拙な芝居でスレに降臨し続けてきたが、
とうとう先日ヲチに顔写真を押さえられ、言い訳ができなくなった。
2011年に女子大生を手錠で監禁する事件を引き起こし、
警察により逮捕されていたことが判明している。
SS作者ゴンベッサとは何者か?
http://www64.atwiki.jp/ranzers/
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