奈緒「ようやく今週も魔法少女ハートフルままゆの時間になったか」 (44)

――深夜、神谷家(奈緒の部屋)

奈緒「はー……疲れた」

奈緒「今日は事務所に居座って比奈とまほまゆの話しばっかりしてたなー」

奈緒「まあ最近の展開がな……それに、魔法少女なのに魔物の血しぶきとか飛びまくるアニメだからPTAからも大量の苦情が来てるみたいだし」

奈緒「大友からも、もう少しちゃんと魔法少女やれって言われてるからな。仕方が無いか」


奈緒「お、まほまゆがはじまったか……」


――
――――

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――マジカルランド、お城(王の間)


ちひろ「そう……私がかつて大魔王として世界を破滅に導こうとしたとき、数多の英雄と魔法少女たちが私の過ちを正してくれました」

美優「王様が、大魔王の頃……」

ちひろ「はい、譲れないものは確かにありました。ですが私はたくさんの命を奪ってしまったこれまでの行いを悔い、いまはただマジカルランドの平和を願うだけです」

まゆ「ずいぶんと都合のいいお話しですねぇ。自分だけは生き残るなんて」

瑞樹「そうだったの……それで、この広間に置いてある石像は当時の魔法少女たちってことなのね。わかるわ」

ちひろ「強大な力を持つ魔法少女……英雄たちは世界を救い、魔法少女は世界を平和へと導きました」

ちひろ「それが、たくさんの世界の中の1つ……はじまりの世界のお話です」

ふじとも「大昔にそんなことがあったのね……」

瑞樹「というか一気に話しが大きくなったわね」

美優「国外旅行もまだなのに、異世界のお話しなんて……」

もりくぼ「で、でも! そ、それじゃあ今度は、もりくぼたちが頑張らないとダメってことなんですけど……」

ちひろ「そうなりますね。もりくぼちゃん、大変だと思いますが……よろしくお願いします」

もりくぼ「は、はいっ」




まゆ「ところで……わざわざまゆたちを呼んでまでこのお話しをしたのは、どうしてですかぁ?」

ちひろ「そ、それは……どうしてでしょう……?」

まゆ「これは間違いなく何かのフラグですねぇ……」



……
…………




『第29話 もりくぼ、決意の家出! 美優のドリームライブフェスティバル!』


ままゆ犯す

――事務所

まゆ「平和ですねぇ……」

瑞樹「ホント、平和ね」

ふじとも「今日の運勢はー……中吉かぁ。逆転のチャンスあり、ふんふん……」

ゆっこ「さてさて、今日のサイキックパワーの具合はどうでしょうか?」ビビビビッ!


もりくぼ「……」



<ニャー

まゆ「みくちゃんもお昼寝ですか? 一緒に日向ぼっこでもしませんか?」

<フシャーッ!

まゆ「きゃっ!? ご機嫌斜めだったみたいです……」

瑞樹「みくちゃん、全然私たちに懐かないのよねぇ……ふじともちゃん、魔法少女らしく魔法で猫とお喋りって出来ないの?」

ふじとも「そんなことできたら、異種間交流が盛んになってもっと平和な世の中になってるわよ」

ゆっこ「念話で意思疎通とか、冷静に考えたら常識的じゃないですもんね」


もりくぼ「……み、みなさん!」


まゆ「は、はいっ!?」ビクッ!

瑞樹「どうしたのもりくぼちゃん? そんな大きな声出して」

もりくぼ「の、のんびりしている場合じゃないと思うんですけど……もりくぼたちは、大神官穂乃香や幹部たちを倒さなきゃダメなんですけど!」

ふじとも「でも魔物も出てきてないじゃない。敵だって有給は使いたいでしょ?」

もりくぼ「ま、魔物がいない間に特訓とか……ま、魔法の練習とかしたほうがいいと思うんですけど……王様も、もりくぼたちに頑張れって言ってくれましたし……」

瑞樹「あーゴメンね、もう少しで私たちもレッスンに行かなきゃダメだから……」

まゆ「魔法少女ばかりやれるわけじゃありませんからねぇ」

ゆっこ「というか、ユッコたちもお休みの日は欲しいですから……」

もりくぼ「うっ、ううう……」

ふじとも「そうよ。あたしたちがこのお仕事で生活しているのと同じで、まゆちゃんたちはアイドルのお仕事で生活しているんだから」

まゆ「そうですよぉ、お給料が無いと実家に帰るしかなくなりますし……」

瑞樹「そういえば、大体悪い奴らが出てくるのって東京よね。どうしてかしら?」

まゆ「北海道や沖縄で悪さされても困りますよぉ」

ふじとも「そりゃあ、首都を陥落させたほうが後々やりやすいからでしょ?」

ゆっこ「サイキックテレポートで現地入りも難しいですからね。一歩間違えると全然別の場所に飛んじゃいますし」

もりくぼ「う、うう……もりくぼたちは、王様に任されたのに……それなのに……」グスッ



もりくぼ「み、みなさんのばかぁー! もりくぼは家出するんですけどー!」ヒューンッ!



瑞樹「もりくぼちゃん!?」

まゆ「もりくぼちゃん、窓から出て行っちゃいました……」

瑞樹「どうしたのかしら……もりくぼちゃん、いつもと様子が違ったけど」

ふじとも「……そうね、もりくぼちゃん、ああ見えて責任感強いから」

まゆ「そうなんですかぁ?」

ゆっこ「もりくぼちゃんはですね、魔法少女を探すお仕事を妖精たちの中で真っ先に引き受けたんですよ!」

ふじとも「みんなが苦しんでいる、自分に何かできるなら、怖くてもやれることはやりたい……そう言ってもりくぼちゃんは一足早くこっちの世界に来たのよ」

瑞樹「そうだったの……もりくぼちゃんがねぇ」

ゆっこ「はい! もりくぼちゃんはとっても勇気のある子なんです! 勇気は時として魔法やサイキックパワーを上回る力になりますからね!」

ふじとも「そうよね。もりくぼちゃんには、あたしも何度も助けてもらったし……」


ガチャッ……


美優「……」

まゆ「あ、美優さんが帰ってきましたよぉ」

瑞樹「お帰りなさい。どうだったの、プロデューサー君との打ち合わせは」

まゆ「まさか……Pさんと何かあったわけじゃありませんよねぇ?」

美優「い、いえ、そんなことはありませんけど……」

ふじとも「それじゃあどうしたの? なんだか元気ないように見えるけど……」

美優「実は……」

……
…………


まゆ「えええええええ!?」

瑞樹「美優ちゃんがドリームライブフェスティバルに出場することになったの!?」

美優「はい……」

ゆっこ「何ですかそれ?」

まゆ「ドリームライブフェスティバル、通称ドリフは1年に1回しかやらない、アイドルのライブイベントの中でも1番大きいイベントなんですよぉ!」

ふじとも「そうなの? 何だか2、3ヶ月に1回くらいはやってそうなイベントに聞こえるけど」

ゆっこ「ということは、そんなイベントに参加することになった美優さんは凄いアイドルなんですね!」

美優「そ、そうなんでしょうか……」

瑞樹「そうそう、この子ったらお仕事するたびに人気がどんどん上がっちゃってね。この前の総合ファン数ランキングもかなりいいところまで行ってたんだから」

ふじとも「へぇ」

美優「Pさんも、嬉しそうに喜んでくれていました……ふふっ」

みゆ「まゆだって負けてないまゆだって負けてないまゆだって負けてないまゆだって負けてないまゆだって負けてないまゆだって負けてない」ブツブツブツブツ

瑞樹「でも、それで元気なさそうにしているのはどうしてなの? 何かあったのかしら?」

美優「それが……当日のステージは、他に参加したアイドルのみなさんと一緒にパフォーマンスをすることになって……」

瑞樹「あーなるほど、ちゃんとダンスを合わせられるか心配ってことね」

美優「はい、その……私はあまり、ダンスはあまり得意じゃないので……」

まゆ「それなら、まゆたちと一緒にレッスンしませんかぁ? 参加するアイドルのみなさんには及ばないかもしれませんけど……」

美優「で、でも……みなさんのレッスンが……」

瑞樹「大丈夫よ! うちの事務所からドリフに参加するアイドルが出たんだもの、プロデューサー君だって許してくれるわ!」

ふじとも「いいじゃない。こういうときはお互いに助け合いよ」

ゆっこ「そうです! ユッコたちも出来ることならお手伝いしますよ!」

美優「みなさん……ありがとうございます」

瑞樹「それじゃあ決まりね。さっそくレッスンに行くわよぉ♪」

まゆ「はぁい」

ふじとも「よーし、普段はあたしたちが助けてもらってる立場だし、今回はユッコちゃんと2人でレッスンを手伝うわ!」

ゆっこ「エスパーユッコにお任せあれです!」

……
…………

――群馬県、絶望の峡谷


瑞樹「さて、それじゃあレッスンをはじめましょうか」

ゆっこ「ここで何をするんですか?」

まゆ「崖登りですよぉ」

ふじとも「え?」

瑞樹「いつもの場所は……あぁ、他所の事務所から来た先客がいるわ。別のポイントを探さないと」

美優「もっと奥まで移動しますか?」

ふじとも「ちょ、ちょっと待って、なんでアイドルのレッスンで崖登りなんてやるの!?」

まゆ「え、なんでって……いつもやってましたよね?」

瑞樹「今更そんなこと言われても……ねえ?」

ゆっこ「ユッコたちの常識がおかしいのでしょうか?」

ふじとも「いやいやいや、レッスンで崖を登るほうがおかしいわよ!」

瑞樹「メジャーなレッスンよ? 最近のアイドルアニメだって現実の私たちに習って、レッスン描写は崖登りだったり、沖に出てのマグロ漁だったりするんだから」

ゆっこ「世知辛い業界ですね。私生活もある程度拘束されてるのに……」

まゆ「今はアイドル戦国時代、こうでもしないと生き残れませんからねぇ」

瑞樹「それじゃあユッコちゃんたちもいるし、今日はいつもよりハードにやるわよ! いいわね美優ちゃん?」

美優「は、はい! よろしくお願いします……」

……
…………

――???

ピッ、ピッ、ピッ……

真奈美「ふむ、ここはこんなところか」


美波「どうですか? 作業のほうは」ヒューンッ

真奈美「いま終わらせたところだ。柚のほうはどうだ?」

美波「頑張っていましたよ。穂乃香ちゃんのために働くぞー! って気合十分でしたから」

真奈美「大神官に忠誠を誓っている彼女らしいな。まあ、私は私で仕事はやるさ」

美波「そうですか。下手に誰かに見られる前に移動しますか?」

真奈美「そうだな、さいたまスーパーアリーナ……私たちの準備しているところを、魔法少女たちには見られたくないからな」


……
…………

――群馬県、絶望の峡谷

ガラガラガラッ!!

美優「きゃああああああ!!」


瑞樹「まだよ! まだ終わりじゃないわよー!」

まゆ「次いきますよぉ!」

瑞樹「ユッコちゃん、次の落石お願い!」

ゆっこ「え、いいんですか?」

瑞樹「これくらいじゃないと特訓にならないわ! 落石を避けてこの崖を登りきってもらわないと!」

ゆっこ「そうですか。それではサイキックパワーで岩を……むむむーっ!」ビビビビビッ!


ガラガラガラガラッ!!

美優「ああああああっ!?」ズルッ!

まゆ「あぁ、落下しちゃいましたね……」

瑞樹「休んでいる時間はないわ、どんどん行くわよ!」

ふじとも「この調子だと崖登りが終わる前に人生が終わりそうね……」


……
…………

――数時間後


美優「はぁ……はぁ……」


まゆ「中々登ることができませんねぇ……」

瑞樹「そうね。どうしましょうか」

ふじとも「あたしはまずはじめに、アイドルらしいレッスンをしたほうがいいと思うんだけど」

まゆ「例えば?」

ふじとも「その……ボイスレッスン、とか」

瑞樹「美優ちゃんは歌に関しては問題ないのよ。いま必要なのはステージでダンスを踊りきるための体力よ」

ゆっこ「落石と衝突しながら崖登りをするより厳しいアイドルのステージって何なんでしょうね?」


美優「うう……やっぱり、私にはドリフなんて……」

まゆ「美優さん、そんなこと言っちゃダメですよぉ!」

美優「ま、まゆちゃん……!」ビクッ!

まゆ「確かにまゆはドリフには出場できません。Pさんが褒めてくれたのがまゆじゃなくて美優さんなのはとっても悔しいです。殺したいくらいに」

瑞樹「まゆちゃん……」

まゆ「でも、美優さんはまゆたちの代表なんです! ここにいるみんな、美優さんがドリフで素敵なステージを見せてくれるって信じているんですよぉ!」

美優「みんなが……私を……」

瑞樹「ええ、そうね」

ふじとも「まあレッスンの内容には疑問しか残ってないけどね」

ゆっこ「ユッコは美優さんのステージ、とっても楽しみにしていますよ!」

まゆ「だから、だから頑張りましょう、美優さん……まゆたちがついていますから」

美優「……はいっ」

……
…………

――数日後、さいたまスーパーアリーナ

まゆ「今日はドリフ当日ですよぉ!」

瑞樹「美優ちゃん、レッスンの成果を見せるときよ!」

美優「が、頑張ります!」

P「それじゃあ、俺と美優さんは受付に行くか……まゆと川島さんはどうします?」

瑞樹「私たちは、今日は客席で応援ね。プロデューサー君、美優ちゃんのこと頼んだわよ」

P「了解。まゆも、美優さんのこと応援してくれよ」

まゆ「はい、ちゃんと客席から見ていますね」

P「よし……それじゃ美優さん、行きましょうか」

美優「は、はい!」


瑞樹「さてと、2人とも行ったわね」

まゆ「そうですねぇ……あんなにくっ付いて歩くなんて……!」ギリギリッ!!

瑞樹「ちょっとまゆちゃん、外でそんな顔しちゃダメよ。あ、ふじともちゃんたちも出てきていいわよ」

モゾモゾ

ふじとも「ふう……鞄の中って苦しいのよね」


シュンッ!

ゆっこ「ユッコは1人だけならサイキックテレポートで問題なく移動できますから」

瑞樹「それじゃ私たちは客席のほうに――」


キィィィィンッ!!


まゆ「この感じ……近くに魔物がいますよぉ!」ピクッ

瑞樹「もうっ! またこんなときに……」

ふじとも「ユッコちゃん、敵の位置は!」

ゆっこ「ペンデュラムが魔力の発生地点を割り出します! こっちですっ!」ヒューンッ

まゆ「こっちって……会場の上ですかぁ!?」

瑞樹「上でも下でも、とにかく行くわよ!」

タタタタタッ!

……
…………


真奈美「さて、仕事も終わったことだ、これからどうしようか」

美波「柚ちゃんから連絡があるまで近くのお店で休憩しますか?」

真奈美「それもそうだな……ん?」



ゆっこ「こっちです! こっちから回り込んで……」

まゆ「どの道変身して空飛ばないと会場の上なんていけませんよぉ!」

瑞樹「人目のつかないところで変身しないとダメね!」

ふじとも「急ぐわよ!」

タタタタタッ!!



真奈美「あ、あれは……魔法少女たち!?」

美波「えええっ!?」

真奈美「なぜこの場所に……くそっ! 間違いなく気付かれずに作業をしたはずだが……!」

美波「……あの、ちょっといいですか?」

真奈美「なんだ」

美波「会場の上に仕掛けを設置した後に何かしましたか?」

真奈美「ああ、もし魔法少女たちに気付かれても対処できるよう、ぴにゃこら太を配置させていたが……」

美波「それ、ぴにゃの魔力探知されちゃいますよね」

真奈美「……」

美波「……」

真奈美「私たちも急いで戻るぞ!」バッ!

美波「大丈夫ですか!? 最近働きすぎで疲れてませんか!?」

……
…………

――さいたまスーパーアリーナ(屋上)

ふじとも「ままゆ、ミズキ! あそこ!」

瑞樹「あれは!」ヒューンッ


魔物「ぴにゃー……ぴにゃー……」ヒョロヒョロ


まゆ「ずいぶんと細長い魔物が、変な形をしたアンテナの前に立ってますねぇ」

ゆっこ「どこからどう見ても、これ守ってますからと主張しているように見えますね! ていうかアレ弱そうですよ!」

瑞樹「それなら話しが早いわ! 魔物ごと後ろにある変なアンテナも壊すわよ!」バッ!

パアアアアッ!!

瑞樹「ミズキアイスエッジ!」ビシュシュッ!!


美波「させません!」バッ!

バシュウウウンッ!!

瑞樹「ええっ!?」

まゆ「サキュバス!! ってことは……」

真奈美「そうだ、私もいるぞ」

ふじとも「またあんたたち幹部の仕業なのね!」

ゆっこ「いけませんね! この前ゆっこたちが悪巧みを阻止したばかりなのに!」

真奈美「なに、キミたち魔法少女がいくら私たちの邪魔をしようが、その分私たちが仕事をすればいいだけだ」

ビュッ!

まゆ「くっ!?」ガキィィンッ!!

瑞樹「何が目的なの!」

美波「またその質問ですか? 答えられないって言ったじゃないですか」

まゆ「今日こそあなたたちの悪巧みについて答えてもらいます! 死なない程度には痛みを味わってもらいますよぉ!」シュッ!

ガキンッ!

真奈美「まったくキミは……この中だと一番魔法少女らしいのに穏やかじゃないな。はあっ!!」ブンッ!

まゆ「きゃっ!?」

美波「ダークウェーブ!!」パアアアアッ!

ズオオオオオオッ!!!!

瑞樹「あああああっ!?」

まゆ「きゃああっ!?」


ふじとも「ままゆ! ミズキ!」

ゆっこ「こ、これはピンチですよ! 美優さんがいない状況で幹部2人と戦うなんて……!」

……
…………

――さいたまスーパーアリーナ(控え室)


キィィィィンッ!!


美優(魔力が……もしかして、この近くに――)


ガチャッ!

美優「……っ!」

P「美優さん、準備は大丈夫ですか?」

美優「Pさん……だ、大丈夫ですけど……」

P「そうですか、よかった。もう少しで出番ですから、お願いしますね」

美優「は、はい……」

美優「……」


美優『まゆちゃん、瑞樹さん……魔力が感じられます。もしかして、外で戦闘が起きていませんか?』

まゆ『は、はい。残念ながら……』

瑞樹『敵さんもこっちの都合はお構い無しだものね……!』

美優『そ、それなら、いまから私も……』

まゆ『それはダメです! 美優さんはお仕事に集中してください!』

美優『でも……』

瑞樹『今日の美優ちゃんは、会場に来たみんなのアイドルなのよ? 戦闘はマジカルミズキに任せて☆』

まゆ『そうです、魔法少女も、アイドルも……どっちも大事だから、美優さんはアイドルのお仕事、頑張ってくださぁい!』

瑞樹『それじゃあ、戦闘中だから念話切るわね!』


美優「魔法少女も、アイドルも、どっちも……」


……
…………

――ライブステージ


司会「さあ! お次はクールアイドルたちによるステージだ!」


<ワアアアアアアッ!!


美優「……」


司会「曲は……そう、これだ! M@GIC!!」


<オオオオオオオッ!!!!


美優(……アイドルも、魔法少女も)

美優(この会場に来てくれたファンのみなさん……私は、アイドルとして応えないと……)

美優(魔法少女じゃなくても……このM@GICが、アイドルとしての私が出来る、精一杯の魔法……)


司会「さあ、クールアイドルたちのステージ、ヨロシクゥ!!」


美優「……!!」


……
…………

ちょっとやってきます


美優(私は、アイドル……そして、魔法少女)

美優(1人では怖くて、不安だったこのステージも……まゆちゃんと、瑞樹さんが教えてくれた……今回だって)

美優(だから、私は……今このときは、アイドルとして精一杯を……!)


http://i.imgur.com/7ZgSz0g.png


司会「おおっとぉ! クールアイドルたちが、素晴らしい1曲を私たちに見せてくれました!!」

司会「これは凄い、会場の一面が青のサイリウムに染まっているぞぉ!!」


美優(これが、いまの私に出来ること……)


http://i.imgur.com/NyrP0n7.png



美優(まゆちゃん、瑞樹さん……!)

タタタタタタッ!


……
…………

まゆ「ふじともちゃん! このままじゃまゆたちのジリ貧ですよぉ! ガチャで当たらしい魔法少女の力をお願いします!」

ふじとも「ギャンブラーね! でも仕方ないか……よいしょっ!!」


http://i.imgur.com/tW9kd6o.png


瑞樹「このタイミングで回すの? ちょっと、出るもの出なかったらどうするの!」

ふじとも「それでも、今はマジカルプリンセスになれないからこれしか手がないわ!」

ゆっこ「そうです! マジカルバリアブルカードはもう無くなりましたし、それにカードを作れば作るほど国民から税金を回収しなければなりませんから!」

瑞樹「夢も何もない魔法少女だこと……それならまゆちゃんの援護をしないと。ミズキブリザード!!」ビュオオオオッ!!

真奈美「くっ、以前よりも魔力が上昇しているか……!」ググッ……!

美波「漆黒の槍……はあっ!!」ビュンッ!

まゆ「そんなものじゃまゆはやれませんよぉ!!」ガキンッ!!

ふじとも「まゆちゃん、もうちょっと待ってて!!」チャリンチャリンチャリンッ!

ズキッ!

ふじとも「うっ!? う、腕が……」ビクッ!

ゆっこ「ふじともちゃん!?」

瑞樹「もしかして、スタージュエルを投入しすぎて腱鞘炎に……」

ふじとも「こ、こんなときに……」チャリン……チャリン……

まゆ「ふじともちゃん!」


真奈美「隙だらけだ!」ビュッ!

まゆ「くっ!」

美優「ウィンドシールド!!」パアアアアッ!!

ガキィンッ!!

真奈美「なにっ!?」グググッ!!

まゆ「このシールドは!」

ゆっこ「プ、プリティーミユミユが来てくれましたよ!」

瑞樹「ミユミユ!? ステージはどうしたの!」

美優「終わらせてきました! ままゆ、いまです!」

ふじとも「よし、全部入れたわ!」チャリンッ!


http://i.imgur.com/0k433Zg.png


ふじとも「げげっ!?」

ゆっこ「これじゃいま以上の戦力アップは厳しいですよ!」

ふじとも「でも青だし……ええいままよ!」ゴソゴソッ!!


http://i.imgur.com/b6tbxwP.png



ふじとも「でええええええ!?」

ゆっこ「やりました! サイキックパワーのおかげです!」

瑞樹「やったわ! ままゆ!」

まゆ「はい!」


http://i.imgur.com/N5SeGMi.png

ふじとも「月末を迎えるのが恐ろしいわ……でも、いまはそれよりもままゆの精神に魔法少女の力を!」スススッ

まゆ「あっ、あんっ! ふじともちゃん、そ、そこ……そこがまだ空いて……」


http://i.imgur.com/GlELYtG.png


美波「あら、パワーアップされちゃいましたね」

真奈美「これが魔法少女か……!!」

ゆっこ「ちゃんと魔法少女パワーがより伸びるような配置にしましたよ!」


まゆ「魔法少女のパワー全開ですよぉ! クリムゾンハート……バスター!!」カッ!

ズドドドドドドドドッ!!!!

魔物「ぴ――」

ドガアアアアアンッ!!!!

真奈美「しまった! 魔物と装置が……!」

美波「ここはもうダメですね……撤退しましょう」

真奈美「仕方が無い、か……魔法少女、今回はキミたちの勝ちだ!」バサッ!



瑞樹「逃げた……のかしら」

美優「そうみたいですね……」

まゆ「ふぅ、終わりましたぁ」

ふじとも「みんなお疲れ様! 相変わらず敵の目的は分からなかったけど……今回も何とかなってよかったわ!」フワフワ

ゆっこ「魔法少女とゆっこたちの勝利ですね!」

美優「ままゆ、いま治癒魔法を……」スッ

パアアアアアッ……

まゆ「ミユミユ……ありがとうございます」

美優「お礼を言わなきゃならないのは、私のほうです。ままゆ、ミズキ……2人がいてくれなかったら、私は……」

瑞樹「こらっ! そうじゃないでしょ?」

美優「えっ……?」

まゆ「今回は、まゆたちだけじゃなくて……ふじともちゃんとゆっこちゃんもいましたからねぇ」

ふじとも「何だかんだであたしたちも手伝ったものね」

ゆっこ「ミユミユのステージを見れなかったのは残念でしたけどね!」

美優「……そうですね。ありがとうございます」

ゆっこ「ユッコたちは仲間ですからね! みんなで助け合って、どんな困難にも立ち向かっていきましょう!」

瑞樹「そうね、みんないれば怖いもの無しってね♪」

ふじとも「そうね! 幹部がどんな悪さをしてきても、みんなで戦えば絶対に勝てるわ!」

まゆ「ええ、だから……これからも、今までと同じようにみんなで頑張りましょう」


美優「……はい!」



つづく

……
…………

『次回予告!』


まゆ「この世界は……?」

ふじとも「どうなっているの……人間の世界とも、あたしたちの世界とも違う……」

もりくぼ「こ、ここは……他の世界の光景だと思うんですけど……!」


――マジカルランドの奇跡により、異世界に旅立った魔法少女たち。


瑞樹「この魔力、どうして……空も、大地も、震えている……」

美優「これが、伝説の魔法少女……マジカルプリティーハートの……」


――異世界を旅する中、魔法少女たちの前で古の伝説がいま蘇る!



『次回、魔法少女ハートフルままゆ第30話!』

『本当の伝説! マジカルプリティーハート降臨!』


千佳「16歳で魔法少女を名乗るのも詐欺だと思うけど……」

まゆ「」ドスッ!


『次回もお楽しみに!』


――
――――

――深夜、神谷家(奈緒の部屋)

奈緒「おおお! 次はロリが出るのか!」

奈緒「これは来たな……これまではタイトル詐欺もいいところの糞アニメだったけど、ようやく女児向けアニメらしく本編が始まるってことか!」

奈緒「おいおい、本スレも予告のロリを見て祭り状態だな……ハハッ! さすがに来週は少しは期待できそうだぞ……!」カチッ、カチッ

奈緒「まあ今までは、唯一魔法少女要素が濃かったままゆが残虐ファイトがメインの魔法少女詐欺筆頭だったし……この期待感も仕方が無いか」

奈緒「よし、来週まであたしも力を蓄えておかないと……とりあえず今日は寝るか」


……
…………

おわり

ゆかり嬢を引いたのは投下中だったんですが、前回の投下後から継続して引き続けていたので何だかんだとそれなりな被害になっていましたが。
HTML依頼出して終了。

廃課金ゴリラ乙

書けば出るってのは本当だったんだな…

>>9でまゆがみゆになってえらいことになってるぞ

ていうかもりくぼの家出がどうでもいい流れになってて笑う


このゆっこは妖精サイズなんだよな
うちにも欲しい

20超えて魔法少女名乗ってなければセーフなんだよなぁ・・・

俺は知ってるぞ ハハッ!と笑う奈緒を書くデレステPを

ドキ思い出すな、加連、奏はプリキュアだったよな
もりくぼの家での意味って…

>>36
ぷちデレラで脳内再生されてる


出した設定は投げ捨てるもの

まさかのもりくぼ放置

もりくぼ次回予告でシレッと登場してて草

謎アニメではお馴染みのキャラ消失&復帰

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