永澄「魚人用のスタドリ飲んだら性別が変わった」 (79)

瀬戸の花嫁のssです。
勢いだけで書きました。後悔はしてません。

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~満潮家の夜~




永澄(それは、アスファルトが燃え盛りチョコレート菓子を冷蔵庫から出したら一分で溶けて無くなりそうな程に熱い夜の事だった)

燦「あ…あづい…あ…づ……い………」ヨロヨロ…

巻「溶けて…溶けてなくなりそうですぅ…」シュゥゥゥウ……

瑠奈「ちょっと下僕ぅ!!団扇で私を仰ぎなさいよ!!私だけを重点的に仰ぎなさい!!」シュゥゥウ……

永澄「な…なん…で……こんな…こんなに暑いんだ…今日は……」

永澄父「……永澄。それは、君たちが良くわかってるだろう?」



~今日の夕方~


瑠奈「おぉーっほっほっほっほ!!もっとよ!もっと温度を下げるのよぉ!!」ピッピッピッピッピ

燦「さ…寒い…寒すぎや瑠奈ちゃん…」カタカタカタカタカタ

巻「冷凍マグロになりたいんちゃいますか?」殻ニトジコモル

永澄「おい、さすがにこれは寒すぎるぞ!」カタカタカタカタ

瑠奈「うるさいわね!私の今日の仕事のスケジュール知ってる!?日曜よ!日曜にずーっと屋外で歌と踊りよ!?それも厚着でっ!!」





~今日の瑠奈のお仕事~


瑠奈「何でこんなクソ暑い日にコートを着て踊らなきゃいけないのよ……!」ダラダラダラダラ

マネージャー「んもう!そんなの、ドラマの撮影だからに決まってるじゃない!」

瑠奈「どこの誰よ!!こんなクソ暑い夏に分厚いコート着せて躍らせるクソ映画はぁ!!」ガバッ

【劇場版アイドルリアル氷河期!~寒さには負けないもん!~  ≪煽り≫マイナス300度の極寒でアイドルが奇跡を起こす】

瑠奈「季節を考えて撮影しなさいよぉおおお!!」ダァーンッ




~今日の夕方に時間が戻る~


瑠奈「そうよ氷河期よ!ここを氷河期にしてしまうのよぉおお!!あぁーっはっはっは!!」ピピピピピピ

永澄「ああ駄目だぁ、もう完全に頭に血に上ってるぅ!!」

巻「なんとかしろフナムシ!!このままだとお嬢が凍え死んでしまうでぇ!!」ガタガタガタガタ

永澄「そういうお前は巻貝の中に避難するな!!一人だけずるいだろぉ!!」ガタガタガタガタ

瑠奈「パパ特製のエアコンは本当に凄いわね!!もう気温がマイナスを超えるわよぉ!!」ピピピピピピピピピ

永澄「やめてぇ!!僕達を季節外れの凍死にしないでぇ!!」ガタガタガタガタガタガタ

燦「……ふぇ…ふぇ……」ヒクッヒクッ

スゥゥ……

燦「ぶぅぇえっっくしょぉおおおんっ!!」キッィイイイイイイイイイイイイイイイイッ

カッ!!!!!!

永澄「えっ」

チュドォオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!!

<リビング、大破>




~満潮家の夜に戻りヤンせ~


永澄父「家に帰ってビックリしたよ。リビングが外から丸見えだったんだから……ドリフの撮影が始まったのかと思った…」

燦「本当にすんません永澄さんのお父様ちゃんとリビングの件は責任とりますのでぇ…!」土下座

燦「あうぅ…あついぃぃぃ……」ヘバリ

永澄「壁は直したとは言え、エアコンは木端微塵で新しいエアコンが届くのは明後日……それまでエアコン無しかぁ…」

瑠奈「はぁ!?冗談じゃないわよ!!この真夏っ!!エアコン無しで過ごす!?私達を干物にする気かぁ!!」

永澄「元はと言えば瑠奈ちゃんがエアコンを……」

巻「干物はお前だけにしとけやぁ!!こちとら瀬戸に住んどった頃は、エアコン無しの部屋なんぞ慣れっこじゃぁ!」ジャキンッ

瑠奈「ああん?あんたらは水の中やったやろがい!!私の家は陸の上なんじゃぁ!!」ゴゴゴゴゴ

燦「干上がるぅ…干上がるぅぅ……」ジジジジ…

永澄「こんな暑い時に喧嘩しないでくれよ……」  ギャーギャー!  コンドコソタマトッタラァァアアア!

永澄「ああ、駄目だ。暑い。もう駄目、飲み物…飲ませて……」ズズズ……

永澄「冷蔵庫、遠い…もう…ぬるくても良い……飲み物……あっ」ズズズズズズ……

永澄「これで良いや……」ゴクッゴクッゴクッゴクッ

燦「永澄さん…ウチにもお水……あっ」

永澄「ぷはぁ!生き返ったぁ」プハッ

燦「永澄さん!それ飲んだらアカーン!!」バッ

永澄「えっ」


ボシュゥゥウウウウウウウウウウウウウウッ!!

瑠奈「あああっ!?何この熱気と蒸気!?」

巻「フナムシの身体からかなりの量の蒸気がっ!?」

燦「あれは魚人専用のスタミナドリンクなんじゃき!!あんな強烈なもの…人間が飲んだら!」

瑠奈「何でそんなものが台所の机の上にあるのよ!?」


~今日の午前中に回想~

政『皆さんこんにちは。ギョパネット瀬戸内の時間です』ルールル・ルルル ルールル・ルルル

政『今日ご紹介する商品はこちらっ!スーパースタミナ魚人用ドリンク!』

藤代『わぁー、危なそうな色っ』

政『これを飲めば今まで蓄積された疲れなんて一瞬でブワッ…と消え去り、元気しか残りません』

政『そして何と!一切の副作用は無し!危ない成分は一切入っていません!魚人にとってはね』

藤代『へぇー。それ、人間が飲んでも大丈夫なんですか?』

政『……………』

藤代『…………』

政『……仮に、人間が飲んで未知な効果が発揮した場合、当社は一切の責任を受けつけません』スチャッ

藤代『わぁーすごぉーい』

永澄父「えっ人間駄目なの?……もう頼んじゃったじゃん…」プー…プー…


~回想終了~



永澄父「…………」

永澄「あああああああああっ!!アヅイ!!カラダがアヅイィィィイイイイ!!!」ボシュゥゥウウウウウッ

燦「永澄さぁあん!!」

巻「危ないですお嬢!今の永澄さんに近づくと、お嬢まで火傷にぃ!」

瑠奈「それよりこの蒸気なんとかできないの!?もう蒸気まみれで下僕の姿が全く見えないわよ!?」ボシュウゥウウウウウウ

永澄父「…さようなら永澄。尊い犠牲となってくれ…」スチャッ

永澄「ぎゃぁぁああああああああああああああああ!!!!!!」ボシュゥウウウウウウウッ

ボフッ………

巻「……………」

瑠奈「やっ…やっと蒸気が止まったわね……」

燦「………永澄さん……?永澄さんは…大丈夫なのでしょうか…」

「…………」

「……ケホッ…」

燦「!!」

瑠奈「!!」

永澄父「っ!」パァ

巻「チッ」

燦「永澄さん!!良かった!!」ガバァッ

プニッ

燦「………プニ?」


永澄(?)「痛ててて……はぁ、死ぬかと思ったぜ」

巻「……………」呆然

永澄(?)「全く、誰だよこんな所に魚人用の飲み物を勝手に置いた奴は」

瑠奈「…………」白目

永澄(?)「まぁでも、身体もなんともないようだし。…あっ燦さん!その、近いというか……何?その顔」

燦「」混乱

永澄(?)「ええ?何だよ皆僕の顔見て…まさか、また大きくなったりとかしてるの?僕の身体がまたっ!?」

永澄父「な…永澄…なのか?」

永澄(?)「ああ!やっぱりそうなんだな父さん!?僕の身体がまた何かおかしなことに!!」

永澄(?)「今度は何だ…!?顔が半魚人になってるのかアイツらみたいに…!?嫌だぁあああ!!!」


一方その頃

アジ太郎「ぶえっくしょん!!」

マグ郎「どうしたんですか?風邪ですかい?」

アジ太郎「いや…どこかの誰かが、俺のイケメンの事について噂してるだけだな」キラン

ブリ夫「なんだとぉ!?くそぉ!アジ太郎ばかりに良い思いさせるかぁ!?俺も来いくしゃみぃい!!」ゴゴゴゴゴ

マグ郎「こうなったら風邪を引いてマグ郎イケメンの噂を広める為にくしゃみしてやりまさぁ!!」バババッ

アジ太郎「馬鹿野郎!イケメンは俺一人で十分でぇええい!!」バババ



明乃「…河原で全裸になって何してるんだあの魚顔三兄弟……」スチャッ




~満潮家~

永澄(?)「チキショー!何で俺ばっかりこんな目に会うんだ!!」ダダダダダダダ

永澄(?)「魚人用の飲み物がなんだ!なんでそんな物に俺は縁があるんだ!?そんな縁居るかぁあああ!!」ブンブンブンブン

ダンッ

永澄(?)「今度は俺の身体はどんな事……に………………」

永澄(?)「………………」

永澄(?)「………」

永澄(♀)「……誰?この女の子?」

永澄(♀)「…………僕?」

燦「」コクン

巻「」コクン

瑠奈「」………コクン

永澄(♀)「……ははっ、まっさかぁ」

永澄(♀)「いくらなんでも、魚人用の飲み物で性別が変わるなんて有り得なさすぎるよぉ。身体の構造が根本から変わってるじゃん」HAHAHA

燦「…………」

永澄(♀)「それに今までモテなかった僕がこんな可愛い女の子に変わるなんて、絶対有り得ないし」

巻「必死に現実逃避しとるなコイツ…」

永澄(♀)「ちょっと汗掻いちゃったしご飯の前にお風呂先に入ってくるね。あは、あはははは……」


ガチャン  バタン


燦「……………」

巻「……………」

瑠奈「……………」


ダダダダダダダダダダダ


ガチャンッ!!


永澄(♀)「なっ無い!!僕が産まれた時から大事にしていた!!僕の一番大事な物が!!無い!!!!」

永澄(♀)「ぼっ僕が!お母さんから産まれてきた時からずっと一緒だった永澄の永澄くんが!!永澄くんで永澄くんの永澄くんから永澄のぉおお!!」バタバタバタ

巻「ええい大人しゅうせいみっともない!!チ〇コが無いから何なんじゃぁ!しっかりせぇい!!」

永澄(♀)「お前ぇ!僕が必死に誤魔化していた言葉を堂々とっ!!!」


燦「なっナガスミっさんがっおっオンナノコにっなっちゃ…たははははぁ……」フラフラァ

永澄(♀)「ああ燦ちゃん!落ち着いて!女になっても僕は僕だから!!」

瑠奈「…げぇぇぇぼぉぉおおおおくぅぅぅううううう…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

永澄(♀)「瑠奈ちゃんも落ち着いて!?きっとこれも一時的なものっ」モミッ

瑠奈「んなんで下僕の分際で私より大きいもんぶら下げとんじゃぁあああああああ!!!」モミモミモミモミモミモミモミモミ

永澄(♀)「きゃぁああ!激しい!瑠奈ちゃん!もげる!もげちゃぅう!!!!」

瑠奈「もげてしまぇええええええええええええええええ!!!!!」モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモモモモモモ

永澄父「おーい、大丈夫か永澄―――」


モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモモモモモモモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモモモモモモ


永澄父「…………」

永澄父「…」スッ

永澄(♀)「逃げないで助けて父さんっ!!!!」



~満潮家 夕食~


燦「―――という訳で、元はと言えばウチのくしゃみのせいで永澄さんの性別を変えてしまいました…」グスッ

瑠奈「瀬戸内組は、人間相手に商売してないからどのくらいで元に戻るか未確認……」ケッ

巻「元はと言えば、確認せずに魚人用の物を勝手に飲んだからじゃき」

永澄(♀)「というか何であんなものがこの家の、それも台所の机の上にあったんだよっ…!」ポロポロ

永澄母「それで……この女の子が、元息子の永澄ってわけ?」

燦「本っっ当にもうじわげないじゃぎっ!!」ダンッダンッダンッ

永澄(♀)「燦ちゃん!?落ち着いて!俺が勝手に飲んだのが悪いんだから!!」

永澄母「……それにしても、綺麗な髪してるわね。元があんなチンチクリンで無駄に髪が剛毛な謎のアホ毛がムカツク息子だとはとても思えない」

永澄(♀)「その言葉、貴方の口から聞きたくなかった……」

永澄父「そうだな…燦ちゃんが来てから、色々あったけど……」

永澄父「まさか…息子の性別が変わるとは思わなったなぁ……」

燦「もうじわげございまぜんっ!!もうじわげございまぜんっ!!」ダンッダンッダンッ  ビキビキ

永澄(♀)「お願いだから止めて!?燦ちゃんの顔の形に凹んでるからその机!!」

永澄母「しかし……生意気にも可愛いわね。永澄…いえ、永澄子?」

永澄父「澄子の方が良いんじゃないかな?これから先、そう呼ぶ事になるんだし」

永澄母「そうねぇ。出来損ないの息子が可愛い娘になって、お母さんもうれしいわぁ♪」

永澄(♀)「何でアンタ達は俺が女になって嬉し気なのっ!?もうちょっと心配してくれよ!!ショック受けてくれよ!!」




~翌日~


永澄(♀)「嫌だぁあああ!!学校に行きたくないいいいいい!!!」ギギギギギ

瑠奈「我が儘言ってるんじゃないわよ!!下僕が主人の命令に逆らうな!!」ギギギッギギギ

永澄(♀)「だって!何で僕の分のスカートが用意されてるの!?僕今日男子制服着てやり過ごそうとしたのに!!何で僕の男子制服が無いの!?」

永澄母「クリーニングに出しちゃった♪だって、永澄が女の子の間だけ必要無いかなって?」

永澄(♀)「ふざけるなぁあああああ!!!!」

永澄父「おいおい、今日から永澄じゃなくて、澄子だろ?」

澄子「ふざけるなぁぁぁああああああああああああああ!!!!!」

燦「あの…さすがに永澄さんも身体が変わってしまっとる事やし…今日はお休みあげても……」

瑠奈「駄目よ!だってこんなの面白そ……学生は学業が本文ナノダカラー」

澄子「今本音が聞こえました!!明らかな本音です!余計に行きたくありません!!!」

永澄母「駄目よ。誰が授業料払ってると思ってるの」

永澄母「さっさと、行け」ギロッ

澄子「」ゾッ

瑠奈「うーわぁー…こんな目されたら行かざるを得ないわねぇ…」

巻「………(ケケッまぁ、面白そうなのはウチも同じ気持ちやけどなぁ~?」

澄子「途中から声に出てるぞ」


澄子「……くそう…あいつらに何て言われるかぁ……」トボトボ……

燦「元気出してください永澄さん。大丈夫です!可愛いですよ!」

澄子「ありがとう…なんだかグサグサ刺さるよ…その言葉」

燦「それに、その格好でその顔なら誰も永澄さんだって気づきませんよ。だから安心して一日を過ごしましょう」

澄子「さ…燦ちゃん……」

澄子(そうだよな…!こんな姿なら誰も元々が僕だとは思うまい!堂々行け!満潮永澄!)ガチャッ

秀吉「おっはよぉ~ん燦ちゃぁああ~ん♪朝から燦ちゃん顔が見れるだけで一日が始ま――」

澄子「………」

秀吉「………」   天使《あっ……この猿、今恋しようとしてるね》

          天使2《一本射っちゃう?射っちゃいましょうよ》

          天使《その為の、右手》グググ……

          天使2《あとその為の、恋矢?》パシュンッ


 ← グサァーッ

澄子「…(ゲェッ!猿!!!)」

秀吉「……………」

燦「あっひっひひひ秀吉くんおおおはおはよぉやややででで~?じじじつはななぁ?この子子子はききき昨日きききたししししんせきのののの」ガクガクガクガク

澄子(誤魔化し下手っ!!)

秀吉「……お嬢さん」ガシッ

澄子「ひっ!?」

秀吉「僕の名前は猿飛秀吉。これから君が来るクラスの一員でありクラスメイトであり友達であり恋人さ」キラキラキラ

瑠奈「は?」

秀吉「おっと、ちょっと回りくどかったかな?ハッハッハ。それじゃぁ単刀直入に言うよ。結婚しよう!!」ダンッ

澄子(いきなり何を言ってるんだこの猿は?)

瑠奈「あっ、言っとくけどそいつ永澄だから」

澄子(えっ?何?えっ……るぅううなぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!)

修正


澄子「……くそう…あいつらに何て言われるかぁ……」トボトボ……

燦「元気出しい永澄さん。大丈夫やけん!めっちゃ可愛いじゃき!」

澄子「ありがとう…なんだかグサグサ刺さるよ…その言葉」

燦「それに、その格好でその顔なら誰も永澄さんだって気づかんよ。だから安心して一日を過ごせば良いじゃき」

澄子「さ…燦ちゃん……」

澄子(そうだよな…!こんな姿なら誰も元々が僕だとは思うまい!堂々行け!満潮永澄!)ガチャッ

秀吉「おっはよぉ~ん燦ちゃぁああ~ん♪朝から燦ちゃん顔が見れるだけで一日が始ま――」

澄子「………」

秀吉「………」   天使《あっ……この猿、今恋しようとしてるね》

          天使2《一本射っちゃう?射っちゃいましょうよ》

          天使《その為の、右手》グググ……

          天使2《あとその為の、恋矢?》パシュンッ


 ← グサァーッ

澄子「…(ゲェッ!猿!!!)」

秀吉「……………」

燦「あっひっひひひ秀吉くんおおおはおはよぉやややででで~?じじじつはななぁ?この子子子はききき昨日きききたししししんせきのののの」ガクガクガクガク

澄子(誤魔化し下手っ!!)

秀吉「……お嬢さん」ガシッ

澄子「ひっ!?」

秀吉「僕の名前は猿飛秀吉。これから君が来るクラスの一員でありクラスメイトであり友達であり恋人さ」キラキラキラ

瑠奈「は?」

秀吉「おっと、ちょっと回りくどかったかな?ハッハッハ。それじゃぁ単刀直入に言うよ。結婚しよう!!」ダンッ

澄子(いきなり何を言ってるんだこの猿は?)

瑠奈「あっ、言っとくけどそいつ永澄だから」

澄子(えっ?何?えっ……るぅううなぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!)


秀吉「………え?永澄?」

瑠奈「そ、魚人用の薬を飲んで女の子になりましたと」

澄子「瑠奈ぁああああ!?よりにもよって一番知られたくない奴にぃいい!!!」

瑠奈「何呼び捨てで言ってるのよ下僕がぁあ!!」

秀吉「…………」

澄子「いっいえいえ!違いますのよ!実はわたくし、永澄さんの従妹でして!おほほほほほほ!」

燦「永澄くん…そのキャラ付け何?」

澄子「燦さぁん!!!?」

燦「………あ」

澄子「ぁぁあああああああああああああああ!!!!!」

秀吉「………永澄…お前、…永澄…なのか?」

澄子「ああそうだよ!!瑠奈ちゃんの言う通り変な液体飲んでご覧の有様だ――」

秀吉「パンツ見せてください!!!」

澄子「……は?」

秀吉「パンツ見せてください!!!!!!!!!!」クワッ

澄子「いや、二回言っても見せないから」

秀吉「パンツを、見せてもらっても…よろしいですか?」キラキラキラキラ

澄子「ダンディに言っても見せんっ!!!」ゴッ

秀吉「おごっほぉ……」メリッ

澄子「燦ちゃん!瑠奈ちゃん!逃げるぞ!」タッタッタ

燦「わわっ」

瑠奈「なっ…ちょっと勝手に走らな――」

秀吉「逃がさん!逃がさんぞぉおおお!!俺の人生最大の初恋ぃぃいいいい!!!」ダダダダダダダダダ

瑠奈「ぎゃぁあああ!!ブリッジしながら追いかけてくる!!」

澄子「エクソシストかアイツはぁ!?」


         ※注意!エクソシストは悪魔祓いの人たちの事でブリッジをしながらうめき声を上げる悪魔に取り憑かれた人とは全く違う人です!



秀吉「骨格変形!!(メキッ)エテ公流四足歩行!!限界突破ぁああああああああああ!!!」ジャキンッ  カサカサカサカサカサカサカサ

瑠奈「ぎゃぁああああ!!ブリッジの体制のままゴキブリみたいに!!キモイ!!」

燦「よっ四足歩行で壁を走れるん!?」

澄子「振り返るなぁ!学校まで走れぇええ!!!」ダダダダダダダダダダダダダ



~磯野大八中学校~


澄子「はぁ…はぁ……撒いたか?」

燦「と言っても、クラスで会うんだけどね」

澄子「ああぁぁ…やっぱり休みたかったぁ……」ズゥーン

瑠奈「そんなに落ち込む事無いでしょ。さっきのは唐突だったから言っちゃったけど、ここからはちゃんと黙ってるから」

澄子「じゃぁなんでさっき何の躊躇も無くバラしたん?」

瑠奈「あっいっけない。もうすぐHRだわ。早く行かなきゃ」タッタッタッタ

澄子「あいつここからも僕の事喋るつもりだ!!」

巻「まぁ、いつもの事じゃきぃ」ズズー…

澄子「僕のこれからの学園生活が懸かってる状況をいつもの事で片づけないでもらえますかっ!?」

燦「さっさすがの瑠奈ちゃんもそんなすぐにバラさないんじゃき?」

澄子「うん、そうだね。僕も燦ちゃんみたいに純粋に信じたいよ。でも…今までの行いを考えるととても信じられないんだぁ…!」


~回想~

瑠奈「貴方のお母さまから聞いたわよぉ!?貴方、小学五年生までオネショしていたんですってねぇ!?」

瑠奈「ねぇねぇ聞いた聞いたぁ?貴方の婚約者、三年目までオネショしてたんですってよぉ?」

瑠奈「クラスのみんなぁー!実はぁー、満潮永澄さんは三年前までぇー」

瑠奈「悪かったわよ…何て言うか下僕がぁ!!今日も新しいネタを用意したから覚悟しなさいよぉ!!」

~回想終わり~


燦「まっまぁ、さすがに今回は――」ガララ

瑠奈「あれよっ!!あれが女になった永澄の姿よ皆ぁー!!」ケケケケケケ

燦「瑠奈ちゃぁんっ!?」

澄子「はは。もう覚悟はできていたさ。あはは」スゥー…


三河「ガハハハハハ!!ほっ本当に女子になっとるだなもー!!!」ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

アジ太郎「ひゃひゃひゃひゃひゃ!おっぱい大きくなってやんギョ!!」ギョギョギョギョギョ

マグ郎「髪も剛毛からキューティクルになって可愛くなってやんギョ!!」ギョギョギョギョギョギョ

ブリ夫「なっ…何故だろう…下半身がとても暖かい…」ホワッ…ホワッ…

アジ太郎「あっ!ブリ夫が発情モードに突入している!」

マグ郎「待って!ブリ夫兄さん!相手は性転換しているとは言え、元は永澄ギョっ!!」

男子「おっおい…本当にあれ永澄なのか…!?」ザワザワ…

男子2「嘘だろ…!?すげぇ可愛くなってんじゃねぇか…!」ザワザワザワ…

巡「」真っ白

秀吉「男子諸君。彼は産まれ変わったのです。彼は女性となり、我々の前に現れてくれたのですよ」スッ…

澄子「帰りたいなぁ…!凄く帰りたいなぁ…!!」オロロロロロ…

委員長「…………なっ…永澄くんが……女…の子……?」真っ白

三河「だぁーっはっはっはっはっは!!わっわっ笑いが止まらないぎゃやぁー!!はっ腹がよじれ…ぎゃぁーっはっはっはっは!!!」ゲラゲラゲラゲラ

秀吉「殿」

三河「おお秀吉!見れよあの永澄の哀れな姿――」

秀吉「この下種野郎ぉおおお!!!!」ドッゴォッ

三河「ひでぶっ!?」バコォーン

秀吉「見損ないましたよ殿…あんな可憐な女の子を…俺の初恋を笑うなんて…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

三河「えっ?」

秀吉「貴様には猿の爪の垢を煎じて飲ませるのがお似合いじゃぁああああああ!!!」カリカリカリカリカリ  ジョバババババ(ポットニジブンノツメノアカヲセンジル)

三河「さっ猿!?何を言ってるのだ!?初恋とは何の事だぁバババババババババババ!?」ゴボボボボボ  ゴクゴクゴク

秀吉「安心してくだせぇ澄子ちゃん…君の事はこの猿が…このオランウータンが守ってみせますから」キラキラキラキラキラ

瑠奈「ちょっと格好良く言い直したわよこのサル」

澄子(笑われた方がまだマシだ…!)


巡(………え?)真っ白

巡(永澄が女?え?じゃぁあの時、正確には10年前に一緒にお風呂に入った時に…え?女の子?え?じゃぁ、問題も無いわけで…え?)真っ白

巡(警視総監の血なの…?これ以上考えられないのは警視総監の血?え?何?ナニコレドッキリ?昨日からのドッキリ?それとも12年前に初めて出会った時からのドッキリ?え?)カタカタカタカタ

澄子「もう嫌だぁ!僕帰るっ――」ガチャンッ

澄子「…え?手錠?」

巡「詐欺罪で逮捕!詐欺罪で逮捕ぉおおおお!!」目グルグルグル

澄子「何が!?」

巡「12年間!よくも警視総監の娘であるこの私ぃ!銭形巡をよくも騙したなぁああ!!騙してくれたなぁあああ!!」目グルグルグルグルグル

澄子「一体何の話なの!?お願いだから頭を冷やしてぇええ!!!」

ガララララララ

豪三郎「おらぁ!!HR始めるぞお前らぁああ!!!」


シーン………


澄子「…えっ?何で皆一瞬のうちに着席してるの?というかこの手錠外して!?身動きが取れません巡さぁあん!?」


豪三郎「では早速出席…って、あん?誰やお前。他の組のもんかぁ?」ギロッ

澄子「!」ビクッ

澄子(ま…まさかと思うけど…僕の事気づいて無い…!?)

澄子(クラスの皆にはバレたけど…燦ちゃんのお父さんにはバレてないならまだ状況は良い方…)

三河「あっ、この女永澄だがや」毛深クナッテル

澄子(三河ぁあああ!!てめぇ何してやがるふざけるなぁあああああ!!!!)

豪三郎「なぁにぃっ!?永澄ぃぃ!!一体どこにいやがるぅうう!!」キョロキョロ

三河「いや、だからこの女が永澄だがや」毛深クナッテル

澄子「三河ぁあああ!!てめぇ何してやがるふざけるなぁあああああ!!!!」

豪三郎「………」

澄子「………」

豪三郎「……………」ニヤァァ……



チュンチュンチュン…

政「ふぅ…今日もいい天気ですね」

藤代「こんなクソ暑い時に食べるブラウニーはクソ不味いな。生地がシットリしていてベタつかない喉が渇くやつだ。ココアはカカオから直に入れてんのか?」

政「これ、牛乳です」

藤代「ああ、お茶なんかよりずっと良い」ポイ

ドドド…

政「しかし…平和ですね。ここ最近はおやっさんも大人しい」

政「お嬢と永澄さんを認め初めている証拠ですね…」フッ

藤代「単に動きが人間離れし始めてるだけっしょ。もーあの動きじゃぁ喰いたくても逃げられますわぁ」

ドドドドドド……

政「はは、確かに永澄さんの動きは日々魚人にも勝る……ん?あれは…おやっさん…」



豪三郎「ここで会ったが百年目じゃぁああ!!女の間は燦と結婚できないとほざく事も出来るが!!どうせ魚人の薬か何かで効果時間がある筈!!」ドドドドドドドドドドド

豪三郎「女の姿のままに!力と動きが未熟の時に貴様のタマ、採ったらぁあああああああ!!!」ドドドドドドドドドドド

巻「ゲヒャヒャヒャヒャヒャ!!死に晒せフナムシがぁぁぁぁああああああああ!!!!」ババババババババババ

澄子「助けてぇぇぇええええ!!殺されるぅううううう!!!!!」

秀吉「待てっ!!」ダダッ

秀吉「澄子ちゃんには手を触れさせふぼばぼばばばばばばばば」チュドドドドドドドドッドドドドド

澄子「猿ぅう――――――――っ!!!!!」


秀吉《天国からも君の事…見守ってるよ》サラサラサラサラ…

秀吉《あっ…やっぱり地獄から見上げても良いかな…?君のパンツが…見える…》サラサラサラサラ…


豪三郎「久々に現れた暗殺の好機っ!!逃がしてなるものかぁぁあああああ!!!」ドドドドドドドドドドドドド

澄子「いやぁぁあぁぁあああああああ!!誰かぁああああ!!誰かぁあああああああ!!!!」

政「おやっさん!!」バッ

豪三郎「!」

政「何女の子を追いかけまわして笑ってるんですか…!みっともねぇ真似は止めてくだせぇ!!」

澄子「まっ…政さん……」トクン……

澄子(……あれ?…なんだか……いつもより胸の鼓動が……)ドクンドクンドクン

豪三郎「邪魔すんな政ぁ…!わしゃぁ…いつも簡単に避けられ嘲笑うそのガキの事がストレスになっとったんじゃぁ……!」

巻「そーじゃそーじゃ!生意気にも成長しくさりやがってぇ!!」フンスッ フンスッ

豪三郎「それが今!言い好機としてわしの前に現れとる間はぁ!!全力で燦の為に排除す――――」

蓮「おい……貴様ぁ」ゴゴゴゴゴゴ

豪三郎「」

蓮「聞いたぞよ…貴様ぁ……か弱い女に手ぇ出そうとしとんってぇよぉ……?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

巻「」


政「おかみさん…」

蓮「政、ちょっと私はこの二人とじっくり話合うじゃき。後はよろしく頼むぞ」ニコッ

豪三郎「まっ政ぁ…助け…助けておくれぇぇぇ……」ズルズルズルズル

巻「堪忍じゃぁ…堪忍じゃおかみさぁぁ……」ズルズルズルズル

澄子(うわぁ)

政「…大丈夫ですかい?お嬢さん」

澄子「えっあっはっはい!大丈夫です政さん!!」ドキーン

政「……?どうして、俺を先生と呼ばず…」

澄子(あっ!!)

政「…先ほどのおやっさんの言葉といい、まさか……」

澄子(…………)ダラダラダラダラ



政「そうですか…そんな事が」

澄子「もう魚人用の飲み物は一切口にしないと決めていたのに……」グスッ

政「いえ、こちらも妙な物を売りつけてしまい申し訳ありません。この落とし前は、きっちり落とさせていただきます」

澄子「えっいっ…いや、政さんが悪いわけでは…」

政「どちらにせよ、これは組が背負うべき問題。あのスタミナドリンクは発売禁止、回収に当たらせていただきやす」

政「そして永澄さん。貴方の身体は瀬戸内組が…俺がなんとかしてみせます」

澄子「(ドキン)」

政「だから、安心してくだせぇ。永澄さん」キラキラキラキラキラ

澄子(あっあれ…?どうしてだろう……)

澄子(周りの風景が政さんのキラキラで…政さんしか見えない……)

燦「なっ…永澄さぁーん!!」タッタッタ

澄子「あっ…燦ちゃん」

燦「はぁ…はぁ…良かった…お父ちゃんにまた追いかけられてるし、永澄さん女の子やからもうどうしようかと」

澄子「燦ちゃん…もう本当に僕の正体隠す気無いよね?」

政「…もう意味がありやせんからね。姿を隠しても」

「永澄が女になったって本当かぁー?!」

「何でも、元から女だったらしいぞ!!」

「あんな胸を隠し持っていたなんて…クッ…揉みたい…!!揉ませてもらいたい…!!」

澄子「瑠奈ぁぁあああああああああああああああ!!!!????」

瑠奈「これは私のせいじゃない!クラスの皆にしか教えて無いもん!!」アセアセ

澄子「瑠奈ぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

藤代「噂は伝染し全国に広まりマース。皆さん、覚えておきまショー」

秀吉「みっ皆近づくなぁあああー!!俺は!永澄の事がずっと昔からっ!!」

三河「猿…それはヤバイと思うぞ」モッサモサ

澄子「うわぁっ三河!?宇宙服から毛がモサモサ……」

燦「永澄さん!こっち!」バッ

澄子「うっうわっ!?」

秀吉「死ぬまで離さない!!愛してるんだ永澄ぃぃいいー!!」ガバッ

澄子「死ねぇ!!」ブォンッ

秀吉「オイチッ!!」バゴォオーン



~保健室~

蓮「なるほど…魚人用のスタミナドリンクを飲んだのね…。あれ、結構キツイのよ?人間がそれを飲むって…」  ポタ…ポタ…

燦「分かっているき!でも、永澄さんをこのままにしておくわけには!」   ポタ…ポタ……

澄子「あの、天井に吊るされている肉の塊みたいなのは何なんでしょうか?赤い雨漏りが垂れてるんですが」   ポタ…ポタ……

蓮「そうね…これは、今までの中でもちょっと難しい問題かも」   ポタ…ポタ……

巻「…オヤッサンガ…オヤッサンガスデデオニギリノヨウニツブサレマルメラレ…」ガタガタガタガタガタガタタガタガタ

蓮「とりあえず、あの成分を色々調べてみるわ。それで、人間にはどれほどの効果があるのかも。色々と人体実験…ゴホンッ調査して」

澄子「何をする気なんですか?ねぇ?何をする気!?」

蓮「それに、魚人用と言ってもスタミナドリンクは持続時間というのがあるものよ。巨大化したとかじゃあるまいし長い期間女になってもいずれ時間が来れば元に戻るわ」

澄子「それはいつ頃になりそうなんでしょうか…」

蓮「そうねぇ……あの商品は結構キツめだから……最低でも一年くらい?」

燦・瑠奈・澄子「「「いっ…一年っ!!??」」」

瑠奈「そんなに待てるわけ無いでしょうがぁー!!」ダンッ!

燦「お母さん!何とか、ならないの?」

蓮「それを今から調べるんじゃき。ちょっとばかり辛抱してもらうよ」

澄子「そ…そうですね。よろしく、お願いします……」チラ

政「………?」

澄子「………」ポッ///

蓮「…………」

蓮「お母さん、できるだけ頑張るからね。燦もちゃんとおやり!」

燦「勿論じゃ!夫をこんな哀れな姿で置いたままじゃ…瀬戸内組の名折れじゃきっ!」カッ

燦「絶対に!永澄さんを侠(おとこ)に戻してみせる!!」

政「はい。あっしも…」

蓮「アンタは何もしなてくええから!とっとと授業に戻り!」クワッ

政「!?(ビクッ)わっ…分かりやした……」スタスタ


瑠奈「私も!下僕が男に戻るのに一年も待てないわ!最悪、モロッコに旅行に行くわよ!」ゴゴゴゴゴ

澄子「モロッコは取ってくれるだけで付けてくれることは…」

瑠奈父「少年、…その姿は何だ?」ズッ

澄子「ヒィッ!?」

瑠奈父「何故…瑠奈の傍に居る筈のお前が、そんな恰好をしている?」ピピピピピピ

ガシッ

瑠奈「セーラー服着て保健室に立ってるアンタに言われたくないわぁあああ!!!!」ガシャァーンン

瑠奈父「ンモーウ!ルナチャンタラ頭カラ血ガデチャッタジャナイノ!(裏声)」プシュップシュ

瑠奈「うるせぇええ!!何しに来た!?いや、とっととその服を脱げぇえ!」ウガァアア↑!

瑠奈父「何故だ?何故私にばかりセーラー服を脱げと言う?永澄も着ているではないか」ガシッ

瑠奈「!!」

澄子「ちょっ!?スカートを掴まないでっ!!」アタフタ

瑠奈「何やってんのよこの変態っ!!!」バチィーン

瑠奈父「…娘の考えてる事は理解できない。こいつも今日に限っては服がヒロインではないのか?」

瑠奈「アンタの自発的な変態性と一緒にするなぁあああ!!!(デスボイス)」

瑠奈父「見ろ、下着も女物をつけている。一体どこが一緒じゃないと言うんだ?」グイッ

澄子「ギャー!!ギャー!!!」バタバタ

燦「なっ永澄さんがあられもない姿に!!」カァァァ/////

蓮「江戸川組ぃ!!今すぐそのスカートから手を離せぇ!!」ガチャッ

瑠奈父「俺は今、娘と対等に話をしているだけだ」

瑠奈「何一つ対等じゃないわよ!!今すぐ永澄のスカートから手を離せぇ!!」

瑠奈父「それに、胸に詰め物しているという事は決定的に…」モミュッ

澄子「キャンッ…!」

燦「………」

蓮「……………」

瑠奈「……………」

瑠奈父「……………」


瑠奈父《分析中》ピロピロピロピロ

瑠奈父《左手に触れている物体の分析、服の上からあるが、何が入っているのか》ピピピピピピピピ

瑠奈父《……分析終了。高い確率で皮膚と皮膚の中に多くの脂肪……すなわち、左手に触れているこれは――》

スチャッ

政「その汚え手をどけてもらいやしょうか。江戸川組の組長……」

瑠奈父「………」

澄子「ま…政…さん……」トゥンク…////

秀吉「てめぇは俺を怒らせた……俺も触った事無いのに…俺も見たこと無いのに……パンツと…胸を…!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

秀吉「パンツに関してはありがとうございます!!だが……」ゴゴゴゴゴゴゴ

秀吉「その汚え手で!!澄子ちゃんに触るなぁぁあああああああああ!!!」ゴアアアアッ

瑠奈父「……分析結果、江戸川組組長の思考が停止しています(ゆっくりボイス)」

政「ん?」

瑠奈父「ただいま、自爆装置を起動しました。江戸川組式爆弾、作動します(ゆっくりボイス)」

カッ!!!!!!






~商店街~


肉屋「おい見ろよ山田さん。また第八中学が燃え盛ってますぜ」

魚屋「本当だ。これで、もう何度目やろかなぁ……」

火葬場「良いなぁ…うちも最近燃やしてないからなぁ…誰か死なねぇかな……」



~満潮家~

澄子「…………」ボロッ

瑠奈「結局、何の手立ても無しに帰ってきちゃったわね家に」

澄子「…もう……学校行きたくない……」グスッ

燦「ま、まぁまぁ。永澄くんも人気者になったんだし、これからじゃきん」

澄子「そのこれからが嫌なんだよ……いつ元に戻れるんだよぉ…このまま一年も女は嫌だぁ……」ポロポロ

瑠奈「ああ?喧嘩売ってんのかオラァ」

燦「とっとりあえず!私達でも色々試してみようよ!もしかしたふとした拍子に戻れるかもしれないよ?」

巻「さっすが燦様!そうですねぇ…巻は以前、水を被ると女になってお湯を被ると男に戻るという漫画を読んだですぅ!」

澄子「それ有名な小〇館の名作……うん?ちょっと待って、まさか?」




~風呂場~

グツグツグツグツグツグツ

巻「おらぁ!さっさと入らんかいフナムシぃ!!」ゲシッゲシッ!

澄子「いやぁああ!!煮えたぎってる!!このお風呂煮えたぎってる!?」

燦「巻ちゃん…これ何度なの?こっちからでも熱気が伝わるんだけど…」フラッ…

巻「なぁんて事無いですぅ!たったの136度くらいですから☆永澄様は大げさなんですよ♪」キャハッ

澄子「死ぬ!死ぬから!てか確実に水の沸点超えてるじゃねぇか!!てかこれ水じゃないよね!?じゃぁ何っ!?」

グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ

巻「とっとと入らないゆうなら、無理やりでも入れてやらぁあああ!!」シュバババババババババババ

澄子「ぎゃぁああああああああああああ!!!」ブチッ

ドッポーン



藤代「ん?」

政「どうしたんですかい、藤代」

藤代「おい、今何か美味しそうな永澄の匂いがしなかったか?」クンクン

政「何も匂わないが…」

藤代「いいや匂うぞ。この匂いは、しゃぶしゃぶ永澄だっ!!!」ダッ


政「藤代!?どこに行くんだ!藤代ぉー!!」




澄子「ぎゃぁああああ!!熱い!!死ぬ!死ぬぅうう!!」ジュゥゥウウウウウ

巻「おらぁ!もっと深くまで潜れフナムシィ!!命尽きるまでぇえ!!」ゴッゴッ

燦「巻ちゃん!?永澄君を棒でつついちゃ駄目……」

ドッゴォオオオオオオオンッ

藤代「美味しそうな永澄くんのニォォオオイ!!」シャァァァアアアク!

澄子「ぎゃぁぁああああああああああああああああ!!!!」

巻「のわぁあああああああああああああ!!???」

藤代「いっただっきまぁあああす!!」グワッ

澄子「ぎゃぁぁああああああああああああああああっ!!??」

政「落ち着け藤代ぉ!!」ゴッ

藤代「グアフッ」メコォッ

政「ふぅ、大丈夫ですかい?お嬢、永澄さ……」

澄子「………」~生まれたままの姿~

政「………」

澄子「………ぃ…」//////




巡「ん?」

委員長「どうしたの?巡さん」

巡「いや、今何か…永澄くんの金切り声が聞こえたような…まさか事件っ!?」ガバッ

委員長「何も聞こえないよ?それに、いつもの事じゃない…?」

巡「あっそっかー。つまんなーい」スタスタスタ




~満潮家~

政「」ズーン

燦「だっ大丈夫じゃき政さん!今のは永澄さんも事故やて分かっとるから!」

澄子「そっそうですよ!大体!はっはだっ裸っ…政さんに裸を見られたなんて……」ボフッ

政「……ちょっと、頭を冷やしてきやす」トボトボ…

澄子「わっ悪い事しちゃったかな…?」

巻「そうじゃそうじゃ。大人しく風呂に入っとらんから藤代の奴がまた風呂場を壊しに来たんでっしゃろ」

澄子「お前は少し反省しろ」

瑠奈「!」―その時ルナに電流が走る―

瑠奈「そう…そうよ!それよ!」ガバッ

燦「瑠奈ちゃん?何か思いついたの?」

瑠奈「思いついたも何も、下僕はアレを飲んだ時全身が熱くなって蒸気があふれ出したんでしょ?」

澄子「それは…まぁ」

瑠奈「つまり、逆の事をすれば…」



~江戸川組特製冷凍庫室~

シンシンシンシン…

澄子「寒いいいいい!!死ぬぅ、死ぬぅうう!!」

澄子「無理!無理ぃい!せめてコート着させて!半袖短パンは自殺行為ですこれ!!」ダンダンダン

瑠奈《我慢しなさい!アンタがあの時極限的に身体が熱くなっていたから、逆に冷ますことは自然の摂理なのよ!!》

澄子「ただ寒いだけで何もなってませんが!?それよりも、ここで冷凍されてるマグロ達は一体何なのでしょうか!?」

瑠奈《そいつらは組の金に手を出した下種野郎共だから気にしなくても良いわ。あんたは自分の身体を元に戻すことを専念しなさい!》

澄子「物凄い気になって専念できません!!いやぁあ!目が動いたぁああああ!!!!」

燦《瑠奈ちゃん…やっぱりこれはあまり良い方法とは思えんきん。ただ永澄さんを苛めてるようにしか…》

瑠奈《甘やかしちゃ駄目よ。魚人用の飲み物を飲んだ以上徹底的にやらなきゃ戻るものも戻らないのよ!》

燦《いやでも……永澄さん凍っとるよ?》

瑠奈《え?……いやぁああ!!本当に冷凍されてる!今すぐ回収しなさいアンタ達ぃ!!》





~満潮家~


澄子「」ガタガタガタガタガタガタガタ

燦「永澄さん、大丈夫?」サスサス

巻「しっかし、どーも元に戻りませんなぁ」

瑠奈「ここまでやっても戻らないのは…やっぱりあのドリンクがキツめだったかしらね」

澄子「…アンタ達が滅茶苦茶やるからでしょうが!!」ガタガタガガタガタ

♪《~瀬戸の花嫁の二期ED DANDANDAN~(着信音)》♪

燦「あっお母ちゃんからや」ピッ

澄子「!(よっ…ようやく分かったのか燦ちゃんのお母さん!)」ホッ

蓮《もしもし燦?永澄くんもそこに居る?》

澄子「あっはい!勿論います!」

燦「お母ちゃん!もしかして永澄さんの身体が元に戻る方法が分かったきん!?」

蓮《……ええ。何とかね》

燦・澄子・瑠奈「「「!」」」パァァア

巻「チッ」

澄子「そっそれで…僕はどうすれば良いんですか!?」

蓮《………それは》

蓮《相当強い衝撃が居るんやけど……》

燦「……強い衝撃?」




燦「瑠奈ちゃん!もっと強く引っ張って!」ギギギギギ

瑠奈「分かってる…けど…!これ…重い……!!紐でテコで持ち上げても…重っ…!!」ギギギギギギギ

澄子「燦ちゃぁん!?何で僕縛られてるの!?そして何で僕の頭上に巨大な碇が浮いてるの!?」

燦「浮いては…ない…!ウチらが…持ち上げてる…きん…!!」ギギギギギギ

澄子「まさか、あれ落ちてくる!?やだ!こんなの嫌だぁああ!!」ジタバタジタバタ

瑠奈「暴れんじゃないわよ下僕!!男なら一瞬の衝撃くらい耐えなさい!!」

澄子「耐える前に命が絶えてしまいます!!」

蓮《うん…あのな?その衝撃やなくて…》




燦・瑠奈「「トッ…トキメキ?」」

蓮《せや。人生の恋路を賭けたトキメキを永澄くんが受ければ早めに元に戻る。自然に待つと二年は掛かる計算になる》

澄子「一年増えた……」

瑠奈「………」ニヘッ

蓮《そんで、問題は……》

瑠奈「なによ、だったら問題無いじゃない!このトップアイドルである私様が下僕の心臓を握りつぶすまでの衝撃を与えてやるわ!!」

澄子「それは”物理”ではありませんよね…?」

瑠奈「何変な心配してるのよ!さすがにそんなにバイオレンスじゃないわよ私は!」

澄子「えっ」

瑠奈(クケケケ!あらぬ所からチャンスが回ってきたわ…!)

瑠奈(ここで下僕をトキメかせて私様にゾッコンにさせれば、下僕を私の物へとシフトチェンジできるっ!!)

瑠奈(燦!あんたはそこで見て居なさい!!アンタの婚約者が取られる所をねぇえ!!)キヒヒヒヒヒ

燦「?」

瑠奈「それじゃぁ、早速行くわよ」クルッ

クルッ

瑠奈「あっあの…永澄くん……実は…私ね……貴方の事……好き…」ウルウル

澄子「!?」

瑠奈「私…貴方の為なら…どんな恥ずかしい事だって…恥ずかしいけど…できるよ?」ギュッ

瑠奈「だから…私を滅茶苦茶に…して…?」キラキラキラ

澄子「………」

瑠奈「………」

燦「………」

瑠奈「……ときめいた?」

澄子「うっ…うん…」

瑠奈「……だったら…」

瑠奈「何で戻らないのよぉおお!!」ドゴァアッ!!

澄子「ゲボッ!ワキバラッ!」


瑠奈「ふざけんじゃないわよこの下僕ぉぉおおお!!」ゲシッゲシッゲシッ

澄子「ギャホッゲホッ…り…理不尽……」ボロ…

燦「やはり…ここは永澄さんのお嫁さんである私が行くしかないみたいやね…」スッ…

カッ

燦「任せんさい!この瀬戸内組の名の元に!自分の婿を命を懸けてでも!」

ダンッ

燦「トキメかせてやるきん!安心してください永澄さん!!」

澄子「う……うん……」

蓮《いや、あのね?だから…》

燦「ところで、永澄さんは何をされるとトキメくん?」?

澄子「ええ…?それ、聞いちゃうの…?」

蓮《話を聞きんさいっ!!》カッ

燦・澄子・巻「「「はっ…はい!!!!」」」正座

蓮《ハァ…あのな燦、お前にとっては悲しい事を言うけど》

蓮《今の永澄くんには、燦の魅力では強くトキメかない》

燦「えっ」ピシッ

瑠奈(ぶぷーwwwwww)

澄子「どっ…どういう事ですか?」

蓮《それは永澄くん自身も薄々分かってる事と思うけど……女になるっていう事は身体だけが変わるんやない》

蓮《心も女になり始めてる》

澄子「えっ」

燦「えっ」

瑠奈「えっ」

巻「えっ」


澄子「ぇぇええええええええ!!?」

瑠奈「どういう事下僕!!まさかアンタ、女になったから私様に興味が薄れてるって言うんじゃないでしょうね!?」ガシッ

澄子「無いよ!?僕はちゃんと男だよ!!」

蓮《…本当にそうなんか?誰か、男にトキメいた事とか、無かったんか?》

澄子「おっ…男にトキメいた事なんて……」

澄子「あっ…(政さん……)/////」

瑠奈「何、顔を赤くさせてんのよぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」ガンガンガンガンガ

澄子「ガフッゴッ…止めて…今日はこれ以上僕を殴らないで…!」ボロ…

蓮《…とりあえず今回は、燦が出る幕は無さそうやなぁ》

燦「…………」

蓮《大丈夫じゃき。永澄くんが元の姿に戻ったら心もちゃんと元に戻る。そしたらまた燦の事愛してくれるけよ》

澄子「…っ!いっ今もちゃんと燦ちゃんの事は愛して――」

蓮《そうか、それなら安心やな。それじゃ、こっちはこっちで何とかしてみるから。頑張るんよ》ブチッ

燦「…………」

澄子「…さ、燦ちゃん…」

瑠奈「…………」

澄子(…僕が、女になってしまったからに燦ちゃんにまで辛い思いを…)

澄子「あっあの」


燦「大丈夫じゃき。永澄さんが女の子になっても、私達が夫婦なのは変わらんのじゃ」ニコッ

燦「だから、永澄さんは何も心配せんでええんよ」

澄子「燦ちゃん……」

瑠奈「…だったらどうするのよ。そのままだったら少なくとも二年後までコイツは女のままなのよ?」

燦「大丈夫。私にもちゃんと考えがあるんよ?永澄さん。ちょっと待ってて」スタスタスタ  ガラララ バタン

澄子「…え?考えって?」

ガララララララ…

《♪仁義なき戦いのテーマ♪》

ttps://www.youtube.com/watch?v=ByA_ImHPxHQ

燦八「押っっ忍!!!!!!!!!!」ドドォオオオンッ!!

澄子「」

瑠奈「」

巻「」

燦八「今日から永澄の妻…いやっ!!澄子の夫となった!!瀬戸島燦八じゃぁあああああ!!!!!」ドダァァッ!!

巻「あっ…あああ!!!また燦様がぁぁぁあああ!!燦様がぁぁあああああああああああああ!!!!」ポロポロポロ

澄子「」

燦八「澄子が生まれ変わるゆうんじゃ…なら、ワシも生まれ変われば万事解決っ!!!」グォオオオオッ

燦八「澄子ぉおお!!ワシは今!お前を世界で一番愛しているんじゃぁっ!!!!!」ドンッ!!!

燦八「じゃから、黙って近う寄れぇええ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ


澄子「………き…」

澄子「きぃゃぁぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」ダダダダダダダダダダ

燦八「澄子ぉ!?何故逃げるんじゃぁあああ!!!」ダダダダダダダダダダ

瑠奈「うん。いや、そりゃぁ逃げるわよね」

澄子「あああああああああああああああああああああああああ!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

巻「あのフナムシも本物のフナムシと引けを取らんくらい脚が早くなっとるのぉ…いつも追いかけまわしておったからか…」

燦八「す…澄子ぉ…な…何故じゃぁ……何故……クッ…」ギリッ…

燦八「何故じゃぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!!!!(漢泣き)」ドババババババアアアア

瑠奈(あっ…暑苦しい……)

燦八「澄子ぉ…!わしの…わしの愛が分からぬと言うのなら…!!」ゴゴゴゴゴゴ

燦八「わしの気持ちが伝わるまでぇ!!!わしも一緒に苦しむけんのぉおおおおおおおお!!!」ドゴォオオンッ

瑠奈「…ねぇ、このまま永澄が女のままだったら燦も同じように男のまま生きようとするんじゃないの?」

巻「!!」

巻「いっ今すぐフナムシを男に戻すです!!とにかく誰でも良いから!アイツをトキメかせるんですぅう!!!」



~スナック明之~

カランカラン……

政「……珍しいですね。ここが分かったんですかい?」

澄子「………」ゼェ…ゼェ…

政「この店は、未成年は禁止の筈なんですがねぇ…」

政「…仕方ありやせんね。ママ、この方にアルコールの無い喉が癒える物を」

澄子「…ハァ…ハァ…」ギュッ

政「…な、永澄さん?どうしたんですかい?」

澄子「た…助け…助けて…ください……」ウルウル

政「……何があったかは聞きやせんが、大変な目に会ったみたいですね」

政「ママ、今日は二階を貸して頂きやせんかね?金は弾みますんで」

ママ「…はい」チャリッ…

政「さぁどうぞ。足元は暗いので気を付けてくだせぇ」

澄子「ま…政……さん……」トゥクン////




~満潮家~


燦八「……」カタカタカタカタカタ

永澄父「ど…どうしたんだい?燦ちゃんは…また、瑠奈ちゃんのドラマの練習なのかな?」

瑠奈「そうだったらよっぽど良かったんだけどね…」

巻「燦様ぁああああ!!また、なんともあられもない姿にぃいいい!!」ポロポロポロ

永澄母「さっ…燦ちゃん?ご飯いらないの?その姿だといつも生肉を食べるから今日は特売の豚肉だけど――」

燦八「いらぬっ!!!!」カッ

永澄母「ひぃっ!?」ビクッ

燦八「妻を逃がすような愚かな男には…米粒一つも喉を通すことを許さん!!」ガタガタガタガタガタ

燦八「自らのけじめをつけ!!断食を決行じゃぁぁああああああああ!!」ゴォオオオオオオ!!

瑠奈「やかましい!ヒゲ取れ!!」ビリリッ

燦「痛っ!酷いよ瑠奈ちゃ~ん!ヒゲ返してぇ~」ブンブン

巻「燦様が元に戻られたですぅ!」パァア

永澄母「まっまぁ、永澄も話を聞く限りだと燦ちゃんのその姿にビックリして逃げちゃっただけでしょ?すぐに戻ってくるわよ」

永澄父「そうだぞ。それに、あんなに可愛い僕の娘なんだ……」


~回想~

豪三郎「ワシはのぅ、燦が可愛くて可愛くて仕方無いもんじゃぁ…」

豪三郎「アンタも娘を持ってみたら分かる。娘に寄り付く男が全員抹殺すべき害虫に見えるってな」

豪三郎「だからいつか、絶対にアンタの息子を消し炭にさせて貰うけんのぉおお!!!」

~回想終わり~


永澄父「今なら…燦ちゃんのお父さんの言葉も良く分かるよ…猿の味噌煮の岩海苔和えが食べたくて仕方が無いんだ」ピシッ

永澄母「まぁ、お父さんたらフフ」

瑠奈「…あのね燦。ちょっと話が」グイ

燦「わわっ」



瑠奈「…蓮さんにあの後聞いたんだけど、可能性としてはアンタの所の政って奴が一番高いらしいの」

燦「…………」

瑠奈「アンタが男装してまでアイツに振り向いてもらおうとする気持ちは分かる。でも、結局は私たちは女で…」

燦「……うん。ちゃんと、分かってるんよ」

瑠奈「そうよ!でもこんなの納得行く!?例えアイツが今は女でも、第三者にしかも男に取られるなんて!!」

燦「………」

瑠奈「それに、見た感じだとまだアイツはまだ男の心が残ってるわ!だからその間に私達も全力で――」

燦「でも、あの人は、永澄さんじゃ無いんよ?」

瑠奈「……え?」

燦「今のあの人は、澄子ちゃんなんよ」

燦「だからウチは、彼女の事を永澄さんは別の、親友として恋を応援しても良いと思っているじゃき」

瑠奈「……あっあんたはそれで良いの?」

燦「……ウチらが澄子ちゃんの恋路を邪魔する権利なんて無いけん」

燦「永澄さんが戻るのとは関係無しに、個人の恋に口を出す者は瀬戸内組の名折れどころの話やない。ただのボンクラや」

瑠奈「…それ、貴方のお父さんの事じゃない?」

燦「それに、ウチら女が出来る余地はあらへん」

燦「あまり政さんの事も澄子ちゃんの事も悪く言うのは良くないと思うんよ?」

瑠奈「…………もう、勝手にしなさいよ!!」ダンダンダン

燦「……………」

燦「そう、女であるウチは何もできる事は無い…」

燦「でも…もう一人…”男”であるウチなら…!」グッ




~翌日 スナック明乃二階~


ガラララ

政「…昨日は、よく眠れましたかい?」

澄子「…………」ポー…

政「まだ、目が覚めていないようでしたら顔を洗うと言いですぜ。洗面所は奥の扉にありやす」

政「朝食は下にありやすから。準備を終えたら降りてきてくだせぇ。今日も学校でありやすから」スタスタスタ

澄子「…………」ポー…

澄子「………はい…」ポー…




澄子「…………」モグ…モグ……

政「…お味の方は、どうですかい?一応、俺も何度か飯くらいは作ってるんですが…」

澄子「…これ、政さんの手作りなんですか…?」

政「?…ええ。ママは朝は別の仕事がありやすので、今日は久しぶりに俺が――」

澄子「そう…ですか…/////」モグモグ…

政「では、俺は職員会議がありやすので先に出ます」スッ

澄子「あっ…」

政「どうしたんすか?あっ…頬にご飯粒がついてますね」スッ

澄子「」ボッ/////

政「朝はしっかりしてくだせえよ。では、授業で会いやしょう」スッ  バタン

澄子「…………」

澄子「…モグ…モグ……」

ママ「あんたは、このままで良いんです?」スッ

澄子「」ブッ


澄子「マ…ママさん!?朝は仕事じゃぁ…」

ママ「今日はお休みなのですよ。あの人は知らないみたいですが…」

ママ「そんなことよりも…このままでよろしいのですか?」

澄子「このままって?」

ママ「貴方、あの人の事が好きなんでしょう?」

澄子「」

ママ「そんな魚がまな板に置かれた時の顔をしなくても、私にはお見通しですのよ」フフッ

澄子「いっいやぁ…でも…私…一応男ですし…」

ママ「ふふ、変な冗談ね。貴方も十分可愛いのだから自信を持ちなさい」

澄子「で、でも…ママさんは…」

ママ「私はあの人とは何でもないのよ。ただのママとお客さん。それだけの関係よ」

澄子「………」

ママ「人生短し恋せよ乙女。きっと、ここで告白しなきゃ後悔するだけですわ」

澄子「…」

澄子「そう…ですね」

澄子「きっと、私は政さんに…この想いは私が女になったから生まれたもので…」

澄子「このまま告白すれば…僕の姿も元に……」

澄子「……………」

ダンッ

澄子「ありがとうございますママさん!私、決心がつきました!」

澄子「この想い、政さんに伝えてきます!」ダッ  バタンッ

澄子(この想いは私の物として、政さんに告白する!)

澄子(そして…元の姿に戻って燦ちゃんへの想いを取り返すんだ!!)

ママ「ふふ、若いって良いわね…」



~スナック明乃の扉の影~

巡「」

巡「」







巡「」




~磯野第八中学校~

澄子「はぁ…はぁ…!」

澄子(政さん…政さんを探さなきゃ…!)

澄子(でも…一体、どこに?はっ!職員会議と言っていたから、政さんは職員室…)

秀吉「おはよう、澄子ちゃん。今日もいい天気だね…でも、君の美しさにはかなわない…」キラキラキラ

澄子「邪魔だ猿!取ってこーい!!」バナナヲ放リナゲル

ポーン コロコロコロ…

澄子「………」

秀吉「HAHA。今更バナナを投げられても、今の僕には君しか見えな――」

澄子「場合によっては死に至る脇腹本気パンチッ!!」ゴッ

秀吉「ゴバッ!!!!」

秀吉(精神)《御本体秀吉様解析中…解析中…肺と心臓に損傷有り。今すぐ修復にかかります》

ダダンッ

澄子「うぉぉおおおおおおおおお!!!」

秀吉(精神)《修復には、後数十分かかります》

秀吉「クッ…クソォォ…!このまま動けないのかぁ…!?」

スッ

秀吉「…はっ!おっ…お前らはぁ…!!」



澄子「職員室…職員室まではあそこを曲がれば!」

明乃「待て」

澄子「あっ…明乃さん!?」キキッ

明乃「驚きだ…まさか本当に女になっているとはな…」

澄子「今、元の姿に戻る為に職員室に向かっている所なんだ!分かったらそこを――」

明乃「どかぬと、言ったら?」ジャキンッ

澄子「えっ?何で?」

明乃「人間が魚人の飲み物を飲んだ時点で奴らも減点対象であるが…性別が変わる程の性能を持った液体物は我々の研究対象にもなる」

明乃「お前も元の姿に戻れる。科学の進歩の為にもその身を我々に投じれば都合は――」

澄子「ちょっと待って!?それ僕実験体にされるんだよね!?絶対に嫌だよ!!そんなの!!」

明乃「私としてもあまり好ましい条件ではない!しかし……!」




~回想~


剣士長「…数学教師の政と永澄の恋路を阻止しろ」

明乃「は?」

剣士長「政と永澄の恋路を阻止しろと言っている」

明乃「…言っている意味が分かりませんが」

剣士長「俺も全く分からん。しかし、今永澄は魚人の薬の力で女になっているらしい」

明乃「……理解が追い付けません。詳しい説明をお願いします」

剣士長「俺も分からん。だが、血を流させない為にも彼…いや、彼女を攫うしかないようだ」

明乃「そもそも!何故永澄は女になろうと!?」ダンッ

剣士長「それは捕まえてから聞けば良い。全く、貴族の連中は変態が多い。何が元男だから萌え~だ……」ブツブツ


~回想終了~



明乃「とにかく!!!私の元に来て貰…おい!!永澄どこに行った!!??」

明乃「説明している最中に逃げるなど!!男のすることでは…おい永澄!?永澄ぃぃいいいい!!!!」

明乃「説明しろぉおお!!何故女になろうと思った!何故瀬戸内組の若頭と恋路になるなどとなっとるんだぁあああ!!!(血涙)」ブンブンブンブン





~職員室~

澄子「政さん!!」ガララララララ

シ~ン……

教頭「……」ズズズズズ

澄子「…あっあの、政先生は?」

教頭「…ん?先生方は今しがた職員会議が終わって解散しましたが」

澄子「クッ…遅かったか!」ガクッ

教頭「政先生に御用かね?政先生なら今、屋上で点検をしている筈だけど」

澄子「本当ですか?!ありがとうございます!」タッタッタッタ

教頭「ほっほ…。元気だねぇ。子供は元気が一番…」ズズズズ

ガラララララララララ!!

巡「永澄!!永澄はどこに行った!!?」

教頭「永澄くん?ええと、彼は確か男子生徒だったよね。まだ学校に――」グイッ

巡「早く吐きなさい!!早くゲロなければ公務執行妨害で警視総監の名の元に逮捕よ!!!」目グルグルグルグル

教頭「おっ落ち着きなさい…私にはちょっと分からないのだよ…」グワングワングワン

巡「だったら政先生はどこだゃぁああああ!?」目グルグルグルグル

教頭「政先生なら屋上に…」     バタン ダダダダダダダダダダダダ

教頭「…いやぁ、本当に元気だ…」


ガララララララララララララ!!

明乃「永澄はどこだぁ!どこに行ったぁああああ!!!(血涙)」

教頭「分かりません…」

明乃「だったらぁ!!政先生はどこに行ったんだぁああああ!?!(血涙)」ブンブンブンブン

教頭「屋上です…」   バタン  ダダダダダダダダダダダダダダダ

教頭「…元気」

ガラララララララララララララララ!!!!

澄子親衛隊(秀吉)「澄子ちゃぁああああん!!!」

教頭「知らん」

澄子親衛隊(秀吉)「憎き政先生ぇぇええええええ!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

教頭「屋上」      バタン  ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

教頭「…げん」

ガラララララララララララララララ!!!!

教頭「屋上行けぇぇぇぇえええええ!!!!!!!!!屋上ぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

委員長「ひぃ!わっ分かりましたぁ!!」バタン  タッタッタッタッタッタ

教頭「……風邪が流行れば良いのに」

ガラララララララララララララララ!!!!

教頭「屋上っ!!!!!」

《♪仁義なき戦いのテーマ♪》

ttps://www.youtube.com/watch?v=ByA_ImHPxHQ

燦八「澄子ちゃんはどこじゃぁぁあああああああああああああ!!!!どこに行ったんじゃぁああああ!!!!」

教頭「屋上ぉっ!!!!!!!!!!!!!」

燦八「感謝いたしやす!!!塾長ぉおお!!」バタンッ   ダダダダダダダダダダ






~廊下~


澄子「階段…!ここから三階上まで登れば政さんが……」

澄子「……」ドクン…

澄子(うぅっ…何故だか…足が震えて前に進まない…)カタカタカタカタ

澄子(……うん。一歩ずつ…一段ずつしっかり上っていこう)カタンッ

澄子(この気持ちが、しっかり固まってから告白できるように)カタンッ   ドドドドドドドドドド

澄子「……ん?」

《♪仁義なき戦いのテーマ♪》

ttps://www.youtube.com/watch?v=ByA_ImHPxHQ

燦八「澄子ぉぉおおおおおおおおお!!!」ドドドドドドドドドドドドドド

澄子「ぎゃぁあああああああああああああ!!!!」

燦八「ワシは!ワシはまだ諦めへんでぇぇえええええ!!!!」ドドドドドドドド

澄子「ぎゃぁぁぁあああああああああああああ!!!!」ドドドドドドド

巻「早く政に会ってくだせぇ永澄さん!!そしてお嬢を元に戻してくだせぇえええ!!」グワングワングワン

瑠奈「ゲッ!…また燦があの姿になってる…」

瑠奈「あんな姿でトキメく奴なんて…アンタくらいしかいないじゃない」

ポンッ

瑠奈父「瑠奈」

瑠奈「パパ……」

瑠奈父「大丈夫だ。お前はパパの娘、誇りを持って良い」

瑠奈「…何で…何でまだセーラー服なのよ…!」スゥ…ポロポロポロ

瑠奈父「お前はもっと自信を持って良いのだ。瀬戸内組の娘に負けたくないのだろう?」

瑠奈父「俺を、見ていろ」

ダッ

瑠奈父「やっだぁー!燦八さん待ってぇー!!澄子ちゃんは渡さないわよぉー!!(裏声)」ダッダッダッダッダッダ

燦八「なっなにぃ!!澄子はワシの女じゃぁあ!!誰にも渡さぁあああん!!!!!」クワッ!!!!

澄子「ぎゃぁぁぁあああああああああああ!!!!増えたぁぁあああああああああああああ!!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダ

瑠奈父「澄子ちゃんを狙ってるのは、貴方だけじゃないんだからぁああああー!!(裏声)」ダッダッダッダッダッダ

燦八「黙れぇえ!!貴様のような奴に澄子は渡さぬぅ!!!去れぇっ!!!」カッ!!

瑠奈父「んもう!その右ストレート、私がガードできてなかったら肋骨折れてたぞ☆メッ♪(裏声)」ドゴァッ

燦八「貴様のようなナヨナヨした奴に!!ワシの女は渡すものかぁあああああ!!!!」カッ!!!

澄子「なんなんだぁあああ!?なんなんだこれぇぇえええええ!!!?」ダダダダダダダダダダダダダダダ

瑠奈「誰か…誰か二人を止めて…!」ポロポロポロ




ピッピピピピ!ピピピピ!ピピー!!ピー!ピピー!!!



ダダダダダダダダダダダダダダダ

巡「おらぁああああ!!待ちなさい永澄ぃぃいいいい!!!」目グルグルグルグルグル

澄子「まっ巡!?何でここに…」

巡「教師と生徒!!教師と生徒の不純異性交遊!!不純!不純!男と男いやもともとは女いや昔は男として詐欺いや女?いや男といや女?女として」目グルグルグルグルグル  プシュー

巡「…その他モロモロとしてぇ!!国家反逆罪で死刑よぉおおおお!!!」目グルグルグルグルグル  プピポー!!

澄子「何と何が繋がってそんな結論に至ったんですか!?」

燦八「なんじゃと!?澄子にポリ公には指一本触れさせんわぁああああ!!」ゴォオオオオオッ

瑠奈父「えー☆!?ポリ公ですってぇ!?あっちゃー☆ルナパパ怖ぁーい♪!!(裏声)」カマエッ   ゴォォオオオオオ

澄子「巡ぃー!!逃げろぉおおおおお!!!!」

カッ!!!!

明乃「永澄ぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!(血涙)」ダダダダダダダダダダダダ

澄子「わぁああああ!!明乃さぁあああん!!!?」

明乃「説明だぁあああ!!説明をしろぉおおお!!今のお前の状況を説明しろおぉおおおおおお!!!(血涙)」ブンブンブンブンブン

澄子「出来ません!私も今の状況が全く把握できておりません!!全っ然!!」ダダダダダダダダダダダダダダ

明乃「説明されるまでぇえええ!!私はぁああ!!剣を振り回し続けるからなぁああああああ!!!???(血涙)」ブンブンブンブンブン

澄子「いやぁああああ!!どんどん増えてゆくぅううううう!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダダダダ




「待ちなぁ!!」ダンッ

澄子「!?」

澄子親衛隊秀吉「ここは、新党澄子親衛隊隊長の俺が引き受けた…」

澄子親衛隊ブリ夫「政の元には…行かせないギョ…!!」

澄子親衛隊藤代「女の永澄…美味い…絶対…」ジュルリ…

澄子「なっ何か変な親衛隊が新しく結成されてる!?」

ダンッ!!

SUN親衛隊「きっ貴様ら誰に断って親衛隊を新しく新設した!?」

マグ郎「ブリ夫兄さん…もう、兄さんは帰ってこないギョね…」ウルウル…

アジ太郎「それがブリ夫の選んだ道なら…俺たちは全力で応援するギョギョ…!!」ウッ…ウッ……

エラ呼吸二人兄弟「「フレーフレー!ブリ夫!負けるな負けるなブリ夫!」」 キラキラキラ…

澄子親衛隊ブリ夫「ありがとう兄弟…お前達の応援…無駄にしないギョ」キラン

SUN親衛隊「きっ貴様ら!我々どころかルナ親衛隊とも比べれば少数派の癖して!!」

ルナ親衛隊「今ここで潰してや―――」

「ウホ(止めろ)」

SUN親衛隊「!!あっ…貴方は…!!」

三河「ウホホウッホ(奴らには手を出すな)」

SUN親衛隊「ゴリ……三河さん!!」

澄子「ええっ!?あれ三河なの!!?」


三河「ウホホウホウホウホホウッホ(そいつは、いつも浮足立った時とは違い、本気で恋をしとるんぎゃや)」

三河「ウホウホホウッホウホ(見ろ、今までの猿では見られなかった真剣な目を、あれは、本気で恋をしとる目だなも)」

澄子親衛隊秀吉「と…殿…」

澄子「ええ…ねぇ、あれ三河何言ってるの?」

ルナ親衛隊「さぁ……」

「おらぁあああ!!待て永澄ぃぃいいいい!!!(血涙)」

澄子「あっヤベェ!立ち止まってる暇無かった!!」ダッ

澄子親衛隊ブリ夫「あっ!待ってくだせぇ澄子様ぁああ!!」ダダダッ

三河「ウホッ!!(猿!!)」

澄子親衛隊秀吉「殿……」

三河「ウホウホウホホホホホホホイエウッホ(お前がその道を選んだ以上、主人である俺はおみゃーを全力で応援してやるがや)」

三河「ウッホッ!!(だから行け、猿飛秀吉!!)」カッ!

澄子親衛隊秀吉「殿っ…殿ぉ!!!!」ブワッ

澄子親衛隊秀吉「…」キッ

澄子親衛隊秀吉「この猿飛秀吉!!燃え滾るこの想い!!澄子ちゃんに伝えてきます!!!!」ダダダダダ

SUN親衛隊「…ゴリラさん、本当に良かったんですか?」

三河「ウホホウッホ(手下の幸せを願うのは、主人として当然の事だがや)」

ルナ親衛隊隊長「…ゴリラ、お前…見上げた奴だ」フッ

ルナ親衛隊「隊長は分かるんだ。あのゴリラが言ってる事…」

三河「………ウホッ(頑張れよ、猿…!)」

燦八「澄子ぉぉおおおおおお!!!愛してるぞ澄子ぉぉおおおおおおお!!!!」ダダダダダダダダダダダダダ

三河「」バタッ

SUN親衛隊「」バタッ

ルナ親衛隊「SUN親衛隊が倒れたぞー!!」

ルナ親衛隊隊長「保健室に運べぇー!!」



~屋上~

政「…よしっ屋上庭園の水やりは終わりやしたね」

政「しかし、おやっさんの容態もですが永澄さんも中々災難ですね…」

政「またおやっさんが今の永澄さんを抹殺にかかれば組の沽券に関わる。なんとかしなければ…」   ダンッ

政「ん?扉が……」

澄子「ぁあああああああああ!!!」

燦八「澄子ぉ!!!何故だぁあ!!何故逃げるぅうう!!!澄子ぉおおおおおお!!!!!!」ダダダダダダダダダダダダ

瑠奈父「うっきゃー☆もう永澄くんもう観念しちゃえー☆(裏声)」ダダダダダダダダダダダダダダ

巡「逮捕ぉおおおお!!!そして即刻刑執行ぉおおお!!!この巡の名にかけて国家反逆罪に死をぉおおお!!!」目グルグルグルグルグル

明乃「説明ぇぇええええええ!!永澄ぃいいいいいい!!!!これの説明をしろぉおおおおおおおおおおお!!!(血涙)」ブンブンブンブンブンブン

委員長「あっあの!!日誌を屋上に持ってきたんですがどうしましょう!?」ダダダダダダダダダダダダ

澄子親衛隊藤代「いただきまぁぁああああす!!!」ダダダダダダダダダダ

澄子親衛隊ブリ夫「俺の白子を受け取ってくれぇぇえええええ!!!」ダダダダダダダダダダ

澄子親衛隊秀吉「澄子ぉおおお!!好きだぁああああああ!!結婚してくれぇぇええええ!!!!」ダダダダダダダダダダダダダダダダダ

澄子「助けてぇぇぇぇえええええええええええええええ!!!!!!!!」

政「いっ一体…何が起こってやがるんですかっ!!?」


澄子「政さぁああん!!助けてぇぇぇえええ!!殺されるぅうううう!!!!」ダダダダダダダダダダダダダ

政「殺され…!?何が何だか分かりやせんが…永澄さん!!」ダキッ

澄子「!!」ボッ////

政「しっかり…捕まっててくだせぇ!!」ダンッ

澄子「えっ」



==当時現場に居た人間は言う==


ブリ夫「はい…澄子さんに抱き着いたと思ったら…飛びましたね。屋上ですよ?私だって未だに信じられません」

ブリ夫「あの時の事は鮮明に、昨日の事のように覚えています。あの時、私の目にはあの光景はスローモーションに見えました」

ブリ夫「あの時、誰もが「澄子さんが死んだ」と思っていましたね。私も目がギョロ目になりましたよ。まぁ私魚なんですけどね」


==当時現場に居た人間はそう答えた==





ドドンッ!!


政「ふぅ…下が茂みで助かりやしたね。大丈夫ですか?永澄さ――」

澄子「」

政「なっ…!永澄さんが…息をしていない!?」

政「クッ…!そうか、身体が女性だから…耐性が…!」

政「こんな時は、心臓マッサージと人口呼吸っ――」

澄子「」プリントシタクチビル  豊ナオムネ

政「………」

政「…いや、何を考えてるんでせぇ。これは、命を救う為…永澄さんを救う為…!!」ブンブン

政「永澄さんっ!!失礼しやす!!」ガバァッ




澄子(……ん…なんだか…意識が…)パチッ

政「」ブチュゥゥウウ……

澄子「」

政「…生き返って…生き返ってくだせぇ永澄さん!」ガバッ

政「このまま死なれたら…!お嬢に顔向けできませ……」ムニッ グッグッグッグッグ

澄子「………」

政「………」

澄子「………」

政「…目を…覚ましたんですか」

澄子「………」コクン

政「………永澄さん」

政「女性の身体である貴方に人口呼吸をしたとは言え接吻しました…心臓マッサージとは言え、胸を揉みました」

政「そして昨日は…裸まで見てしまいやした…」ガタガタガタガタガタ

政「指、全本でも詰めます。どうか、けじめをつけさせてくだせぇ…!!」ダンッ

澄子「えっ…鉈!?」

政「この俺にケジメをっ!!!!」グォオオオオオオッ


澄子「……………」

澄子「……政、さん」

澄子「…私の唇…どうでしたか?」

政「…柔らかかったです……」

澄子「私の胸…どうでしたか?」

政「柔らか……かったです……!」ギュッ

「澄子ぉおおお!!大丈夫かぁ!?今行くけんのぉおおお!!!」ダダダダダダダダ

澄子「私の身体は…どうでしたか?」

政「……綺麗…でした……」カタカタカタカタ

澄子「………じゃぁ…」

澄子「少しだけ…動かないでください…」スッ

政「っ」ビクッ

グイッ





チュッ





ブォォオオオッ!!

明乃「!?なっなんだ?!この蒸気は!?」

巡「これじゃ何も見えないじゃない!!」

瑠奈「ちょっとこれ…あの時の永澄がアレ飲んだ時に出てた蒸気じゃないの!?」

燦八「なっ…なんじゃとぉお!?それじゃぁ…澄子は……」

巻「元の永澄に戻るですぅ!!」パァ

澄子親衛隊藤代「えっ」

澄子親衛隊ブリ夫「えっ」

澄子親衛隊秀吉「えっ」

ブゥォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

巻「おっ…おお!蒸気が、一つの場所に纏まって……」


永澄「」


瑠奈「元の姿に!戻ったぁ!!」パァアア



永澄「」

政「…永澄さん。元の姿に戻られたんですね。良かった」ニッ

永澄「」

永澄「違うんですよ…」

政「え?」

永澄「今までの僕は、身体も心も女になっていて、今のは…違うんですよ」

政「えっええ、勿論分かっていま……」

永澄「違うんですよ………」

永澄「キィィイエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!!」ババババババ

政「!?」

永澄「違う!僕はホモじゃない!!燦ちゃん一筋なんだぁ!!うわぁああああああああああああああ!!!」ヌギヌギヌギヌギ   タッタッタッタッタッタ

瑠奈「いきなり全裸になったかと思ったら、凄い速さで逃げ出した!!」

永澄「ぁぁぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!!」ダダダダダダダダダダダ

燦八「澄子ぉおおおお!!どこに行くんじゃ澄子ぉぉおおおお!!!」

瑠奈「あんたもとっとと元に戻りなさい!!」ヒゲビリッ!

燦「永澄さぁあああん!!どこに行くんや!?永澄さぁぁああああああん!!!」


アジ太郎「ブリ夫ぉー!!しっかりしろぉ!!ブリ夫ぉおおお!!」

澄子親衛隊ブリ夫「へへっ…どうやら…俺はここまでのようだ……」シュゥゥウウ…

マグ郎「ブリ夫兄ちゃん!!永澄が元に戻っただけで、精神的ショックで心臓が止まっちゃうなんて…!」

澄子親衛隊ブリ夫「もし…俺が死んで…解体されるなら……白子は……澄子ちゃんの…口…に………」ガクッ

アジ太郎「ブリ夫…?ブリ夫ぉぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

                              ~ブリ夫:死す【死因:急性心臓発作】~



澄子親衛隊秀吉「あっあれはっ!!さっきまで澄子ちゃんが着ていた服!!」バッ

澄子親衛隊秀吉「匂いがまだ残ってる!!さっきまで走ったから汗のにおいが!!まだしっかり!!」スー スー

澄子親衛隊秀吉「近くに居る!澄子ちゃんはまだ近くに居るよ!?この匂いの濃さから、まだきっと近くに――」ポンッ

三河「…………」

澄子親衛隊秀吉「殿……?」

三河「…」フルフル

澄子親衛隊秀吉「あ…あああ……」ブルブルブル

澄子親衛隊秀吉「ああああああぁぁぁぁぁぁぁ……」ガクッ   ポロポロポロポロ

三河「……」スッ

三河「……ウホッ(バナナ園に行くがや。奢ってやるだなも)」

澄子親衛隊秀吉「……うん…」コクン












明乃「結局、何だったんだ…?誰か説明を…」

巡「それより永澄くんはどこに向かって走っていったの…?」





燦「それから、永澄さんは一週間帰って来なかったじゃき」

燦「永澄さんが、今どこに居るのかは誰にも分かりません」

三河「ウホホッ(やぁ燦ちゃん。永澄が居ない間に僕と一緒に特別試写会に行かない?)」

燦「うん。ごめんね?海くんの言ってる事最近全然分からないじゃき…」

瑠奈「何、ゴリラに話かけてんのよ燦。三河のお坊ちゃんはどこに居ないじゃない?」

明乃「しかし、永澄は一体どこに行ったんだ?瀬戸先生もここ最近は見かけないし」

委員長「瀬戸先生は緊急治療室に居るって聞いたけど…明日くらいに退院するみたい」

巡「もう、一週間も無断欠勤するなんて!帰ってきたらこの巡が社会のルールを教えてやるわ!」ブーブー

秀吉「…………」

燦「そんで秀吉くんは何で女子の制服を着とるん…?」

明乃「永澄が女だった時の制服を着て学校に来ているそうだ」

三河「ウホウホ(まだ、澄子の事が忘れられないんだな…猿)」

巡「それ、普通に校則違反じゃない!!脱ぎなさい!!」グイッ

秀吉「嫌だぁああー!!断固として脱がない!この制服は俺の身体と一体化してるんだウキー!!!!」ガシィッ



~満潮家~

瑠奈「しかし本当に帰って来ないわねぇー。もう一週間よ?捜索願も出してるってのに」

巻「まー良いんじゃないんですかい?このまま帰ってこなければ結婚もパー、お嬢もウチも瀬戸内に帰れるって訳です」ニヘラ

燦「……………」

ニュース《続いてのニュースです。南米でとある漢を磨く部族が居るとして潜入取材に入った我々ですが、そこで一人の人間に出会いました》

瑠奈「パパも必死に探してるってのに見つからないって、無能どころじゃ済まさな…ん?」

ニュース《たった三日で部族の頂点を取り、今や部族の長として纏めてる人物は14歳で日本人との事です》

瑠奈「ねぇ、これって永澄じゃない?」

燦「!!永澄さん…本当だ!永澄さんじゃけん!!」ガシッ

ニュース《部族の長となった貴方は今、何がやりたいですか?》

永澄《Ri ประกอบกับบ้านผมต้องการที่จะตอบสนองความรักภรรยาของฉัน(家に帰り待っている人に会いに行く)》

ニュース《何と、その一言を言った後に長は突然走り出し、我々の前から姿を消したのです……》

瑠奈「なっ…何でそんな所に居るのよ…!?」

ニュース《長が居なくなった事で、部落は混乱し我々は今木に括られ辺りの部族は謎の踊りを…あっ!たった今私たちの足元に火をつけました!!止めろてめぇ何しやがんだこの野r――》ブツッ

ニュース《…以上、現場からでした。続いては、海で二本足で歩く魚を見たという都市伝説が横行している埼玉ですが――》

ピンポーン


豪三郎「燦ー!!迎えに来たぞー。燦ー!!」ニコニコ


燦「はいは…お父ちゃん!?怪我は大丈夫なの?」

豪三郎「いやぁー!永澄くんが居なくなってから一週間!大変悲しい、悲しいがこれはどうしようもない!帰ってくる見込みが無いから瀬戸内に帰ろうじゃないか!」ニッコニコ

政「すいやせんお嬢…おやっさんに言ったらすぐに燦を連れて帰ると笑顔で言いやして…」

燦「お父ちゃん!今、永澄さんは帰ってくるき!テレビでもそう言ってたんやから、そんな心配はしなくてええんよ」

豪三郎「……あのガキが、帰ってくる?」ピクッ

豪三郎「はっはっはぁ!そうなる前に帰…いや、そんな筈無いやないか!燦はお父ちゃんと一緒に帰るんやで!」

ヌゥ……

政「…っ!!」

蓮「…あ、」

豪三郎「瀬戸内もわしらが居ない間に大分変っとるやろうなぁ。ここに長い事居た分、燦みたいに凄く綺麗に見え…」

燦「永澄さん!!」パァァア

豪三郎「……」ピクッ

永澄「………」

蓮「あらあら、見ない間に凄く立派になっちゃって」ニコッ

豪三郎「……そーかぁ…今ワシの背後におるのかソイツがぁ…」ゴゴゴゴゴゴ

豪三郎「…よくもまぁノコノコと帰ってきさったな…ボーフラァ…」ユラッ

豪三郎「だが残念やったな…ここでお前の遠足はおしまいじゃぁあああああああ!!!!」グォオオッ




政「あっ…ありのまま今起こった事を話しやす…!おやっさんが…おやっさんが永澄さんに殴りかかろうとしたと思ったら、おやっさんが地中に埋まっていた…!永澄さんはピクリと眉一つも指一本も動かさずただおやっさんを見下ろしていただけ…!何を言っているのか分かりやせんが…俺も理解が追い付いていやせん…!手品とか暴力とかじゃない、もっと恐ろしいものの片鱗を味わいやした…」ドドドドドドドド

蓮「ええんよ。コイツはもう少し反省させとけば」

燦「永澄さん…お帰りなさい!」

永澄「」ニッ

瑠奈「みっ…見ない間に随分姿が変わったわね…」

永澄「ขออภัยจัง San ... หายไปกว่ากังวล แต่เอาล่ะใกล้」

燦「うん。………うん?」

永澄「ปัญหามากที่เราได้กลับมา ผมเหนื่อยที่จะกลับและวิ่งเท้าเปล่า ฉันต้องการที่จะกินจังบ้านทำอาหารของวันนี้」

巻「なっ…何ゆうとるんや?コイツ」

永澄「แต่ผมสงสัยว่ามันเป็นการดีที่จะได้เข้าห้องอาบน้ำก่อนที่? ผมลูบที่ปนเปื้อนในร่างกาย」

燦「…永澄…さん……」

永澄「ขำ คุณไม่ได้ออกแค่หนึ่งสัปดาห์ดูเหมือนว่าจำนวนมากเป็นครั้งแรกในระยะเวลานาน」

燦「そっか…永澄さん……」

燦「日本語を…忘れてしもたんやね…」スゥー

永澄「ที่หนึ่ง? เหตุผลที่คุณจะร้องไห้หรือจังนาย」

燦「大丈夫…ちゃんと…永澄さんと話が通じ合えるように頑張るからね…ウチ…!」エグ…エグッ…

巻「……」

瑠奈「……」

蓮「……」

政「……」スッ

永澄「อีกต่อไป อะไรเกิดขึ้นกับทุกคนหรือไม่」




そして、満潮永澄の姿が戻り、日本語を喋るようになるまで数週間の時間を要したのだった…。


永澄父「母さん…僕の可愛い娘はどこに行ったんだい…?」

永澄母「そんなもの、初めから居なかったでしょう?」





~終~



何かすみませんでした。
瀬戸の花嫁二期やらないかな…

個人的な永澄さん(♀)の勝手なイメージ
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira124917.jpg

乙。掛け値無しにいいssだった。

もうルナパパ以外の声優覚えてねえよ……
ルナちゃん新井さんだっけ?

今でも時期が悪かった伝説のアニメだと思ってるよ。乙

瀬戸の花嫁とは懐かしい
当時を思い出すような素晴らしいSSでした

スタドリ…黄緑色の悪魔が見える

EDが今見ると懐い
ttps://www.youtube.com/watch?v=4VrTcoKzmhE

LUNALIANだっけ?あれ今でもたまに歌う


当時見ててめっちゃ笑ったの思い出せた


アニメの瀬戸の花嫁は神がかってたな、珍しく原作を上回ったアニメとして知られてる



原作は・・・もはや何も言うまい


完璧な瀬戸花ssだった
めっちゃ笑った

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