スネーク「なぁオタコン、煙草がきれちまってな」
オタコン「煙草の吸いすぎだ。灰皿がすぐ一杯になるし、おまけに換気扇が真っ黒だ」
スネーク「ストックを知らないか?」
オタコン「僕は買い溜めしないから、君が持ってないなら無いよ」
スネーク「...着陸の予定は?」
オタコン「燃料補給もしたばかり、食糧も十分だ、しばらく我慢してくれ」
スネーク「...」
オタコン「丁度良い機会だ、禁煙したら?」
スネーク「健康に気を使う必要はない」
オタコン「そうは言うけど...ここ最近、君は窶れて見えるよ」
スネーク「?」
オタコン「きっとフィランソロピーの活動のせいだと思ってたけど...鏡を見た方がいい」
スネーク「自分の顔に愛を語りかける趣味はない」
オタコン「そうじゃなくて...それに煙草吸うけど、やけにむせる回数が多くないかい?」
スネーク「なぜ分かるんだ?」
オタコン「そりゃ、同じ空間にいるんだから分かるよ」
スネーク「きっと、歳のせいだろ」
オタコン「だと良いが」
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読みにくい
オタコン「スネーク、これを見てくれ」
スネーク「どうした?」
オタコン「ビッグ・シェルで入手した愛国者達の名簿リストから、絞り込みをかけた結果だ。協賛、援助、出資といろんな所に名前が出てくるけど、あの事件の後に出資者として名前が出てくるのはここだけだ」
スネーク「...『黒森峰女学園』?」
オタコン「そうだ、数ヶ月前に出資者として名前が挙がった。」
スネーク「しかし、なぜ学校...しかも女子校なんかに?」
オタコン「わからない...調べた限り、黒森峰女学園は戦車で有名らしい。戦車で戦う競技、『戦車道』が盛んだとか」
スネーク「戦車で戦う競技...戦争も変わったな」
オタコン「詳しくは知らないが、安全性は保たれてるらしい。とにかく、現状で愛国者達に繋がる手掛かりはそれだけだ。行ってくれるか?」
スネーク「火の無い所に煙は立たず...ついでに、『火種』も貰ってくるとしよう」
~港~
船員「出港は予定通り?」
職員「問題ありません」
スネーク「入り口に二人、甲板に三人、武装は無し」
スネーク「人の出入りはまばらだが...ん?(双眼鏡」
秋山「何とか職員の制服をゲットしました。後は運び入れの中に混じって潜入すれば...」
スネーク「オタコン、どうやら同業者がいるらしい」
オタコン「数は?」
スネーク「まだ分からないが、仲間がいる様子もない。どうやら単独のようだ、変装している」
オタコン「君も負けてられないね、警戒しつつ潜入しよう」
秋山「帽子を被って、この箱を...ヨイショ」
船員「予定航路は...おい君、重そうだね、大丈夫か?」
秋山「は、はい!大丈夫ですー!ありがとうございまーす!」
職員「...」
船員「どうした?」
職員「いや、あの荷物は...」
スネーク「あの歩き方...女か?」
一行一行改行しなされ
~補給船、甲板~
秋山「ふぅ、何とか潜入できました。問題は黒森峰の制服をどうするかですが...」
スネーク「2着目も現地調達とは見上げた心意気だな(カチャ」
秋山「!?」
スネーク「動くな、両手を頭の上に」
秋山「わわわわわわ!」
スネーク「そのまま動くな...その戦闘服、お前スペツナズか?」
秋山「いいえ!私は」
船員「確かこの辺りに...ん?おいお前」
秋山「ああああああ、はい!」
スネーク「チッ!(ササッ」
船員「この荷物運んだの君だよね?これ違う便のものだよ。間違えたら困るなぁ?」
秋山「ははい!すすすスミマセン」
船員「君何年目?名前は?」
秋山「わわわ私は...おっオットボール3年生であります!」
スネーク「オットボールだと...!」
船員「はぁ!?何を...お前侵入者だな!」
秋山「わああー!まずいですぅ!」
船員「おい待て」
秋山「ここで捕まったら黒森峰まで連れてかれる。そうすると潜入しようとしたのがバレてしまう...西住殿ー!」
船員「こら!どこへ行く」
秋山「何としても逃げなければ、かくなる上は...とぉ!」
スネーク「あいつ、素人があの装備で飛び降りたら..!」
船員「飛び込んだだと!?おい誰」
スネーク「カチャ(ピュン!」
船員「うっ...Zzz 」
スネーク「甲板で昼寝は気持ちいいぞ?」
~海岸~
スネーク「で、身元は割れたか?」
オタコン「ちょっと待って...出てきた。秋山優花里、大洗女子学園2年生。彼女も戦車乗りなようだ、全国大会で昨年優勝校を破ったことで、ニュースにもなってるよ。」
スネーク「戦車乗り...黒森峰女学園の秘密を掴んでるかもな」
オタコン「スネーク、彼女のいた大洗女子学園だけど、今度の対戦相手はその黒森峰女学園だ。試合前に何かを探ろうとしたのかも」
スネーク「スポーツで潜入なんて、許されているのか?」
秋山「う...う~ん...」
オタコン「スネーク!」
スネーク「どうやら、お目覚めのようだ」
秋山「ここは...あれ?私は」
スネーク「訓練も積んでいない素人が、戦闘服で海に飛び込むなんてな」
秋山「あ、あなたは!」
スネーク「おっと、探してるのはこのナイフか?女子高生が持つ代物ではないぞ」
秋山「それは、いつでもサバイバル出来るように忍ばせてたんです!」
スネーク「素人がこんなもの、遊びで使うんじゃない。その戦闘服もサイズが合ってない。何より海に飛び込んで泳げず、脱ぐこともできずに溺れてしまうのが使いこなせていない証拠だ」
秋山「...助けてくれたんですか?」
スネーク「女子高生が海難事故とは目覚めが悪くなる」
秋山「ありがとうございます!貴方は命の恩人です!」
スネーク「礼はいらん。それより教えてくれ、黒森峰女学園には何があるんだ」
秋山「黒森峰では最近、超重戦車の改修を始めたんです」
スネーク「超重戦車の改修?」
秋山「はい、何でも学園からの分配金が急激に増えたらしく、それを使ってるみたいです」
スネーク「愛国者達か」
秋山殿「らりるれろ?」
スネーク「いや、気にするな...それで、その資金で改修してる超重戦車とは?」
秋山「黒森峰は旧ドイツをモデルとしてる学園です。旧ドイツで超重戦車といえば、恐らく...『マウス』」
スネーク「コードネーム『マウス』。しかし、あの戦車は戦闘に参加できるような戦車ではなかったはずでは?」
秋山「よく知ってますねぇ!マウスは自重180トンを超える、今なお世界最大の戦車。重すぎて橋も渡れなかったとか。しかし黒森峰はそれを改良、改修して実戦投入するかもしれないんです!」
スネーク「マウスの改修...他には、他には何かを知らないか?」
秋山「うーん、戦車道以外でも予算が増額されたらしいとは聞いてますが、特には...」
スネーク「そうか」
秋山「あっ!でも、会長なら何か知ってるかもしれません」
スネーク「会長?」
秋山「うちの学園の生徒会長ですよ!...あっ、申し遅れました!私は」
スネーク「では大洗女子学園まで案内してもらおうか、秋山」
秋山「な、なんで知ってるんですかー!?」
スネーク「俺はプロだ、泳げない素人とは違うからな」
秋山「すごい...!潜入のプロに会えるだなんて!!あの、師匠と呼ばせてください!」
スネーク「おい、俺がどうして女子高生の弟子なんか」
秋山「さぁ!案内しますよ、師匠♪」
スネーク「...」
期待
~大洗港~
秋山「着きました!ここが大洗女子学園の学園艦です」
スネーク「航空母艦の上に居住しているのか、この国ではこれが普通なのか?」
秋山「高校はこうして船の上にあるのが普通なんですよ。この辺りで会長と待ち合わせなんですが...」
会長「おーい、秋山ー」
秋山「秋山優花里、ただいま帰還しました」
柚子「どうだった?怪我とかしてない?」
秋山「怪我は大丈夫です。ただ、補給船で見つかってしまい...」
桃「何やってるんだ!バレたら大事なんだぞ!」
会長「まぁまぁ...で、隣にいるのは?」
秋山「はい、発見された時に助けていただいた師匠...えぇーっと」
桃「失礼ですが、お名前は?」
スネーク「人に名乗る名前はない」
桃「な、何ですって!?」
柚子「桃ちゃん抑えて」
会長「そうですか、それは困りましたねぇ。名前も分からない人間を学園に招く訳にはいきませんし、何より情報も与えられません」
スネーク「...」
会長「何てお呼びすればいいでしょうか...『ハインドを墜とした男』とか?」
スネーク「!!」
秋山「ハインドって...まさか、ロシアが誇るガンシップの!?」
会長「はははー、冗談ですよ、そんな怖い顔しないでください。伝説の傭兵にそんな顔されたら、話すものも話せませんよ」
秋山「伝説の傭兵...」
スネーク「...どこからその情報を?」
会長「調べれば分かります、貴方は有名人ですから...私は生徒会長の角谷です。こちらは小山、それと河嶋」
柚子&桃「初めまして」
会長「さて、名前も分かりましたし、立ち話も何です、生徒会室でお話しましょう」
てす
~大洗学園、生徒会応接室~
河島「まずは、我が校の生徒を救出いただき、厚く御礼を申し上げます」
会長「いや~ほんと危なかったみたいだねぇ~、干し芋でも食べる?(モグモク」
柚子「潜入も大事だけど、危ないことはダメだよ?」
秋山「ごめんなさい」
河嶋「しかしながら、どうしてその...伝説の」
スネーク「スネークでいい」
河嶋「はっ...スネークさんのような諜報員が、黒森峰への補給船に潜入していたのですか?」
スネーク「ある情報を入手した、内容については答えられない」
柚子「そんな重大な情報が」
会長「あぁ待った。秋山ちゃん、疲れたでしょ?西住ちゃん達も心配してたから、戻りなよ」
秋山「えぇ!?あっ、はい...」
河嶋「安心しろ、黒森峰に潜入する事は一切話してない」
秋山「本当ですか!良かった~...失礼しました(ガチャ」
会長「これでよし...さて、情報の話でしたよね?」
会長「残念ながら、メタルギアかどうかは分かりません」
スネーク「メタル...ギア」
柚子「メタルギアって、近年普及している二足歩行の...」
河嶋「ブラック企業の社畜ではないのか?」
会長「ただ、メタルギアでないにしても、戦略的に重要な兵器開発が進められているのは、間違いないと見ていいでしょう」
スネーク「どんな兵器か掴んでいるのか?」
会長「それは分かりません。分かっているのは、一人の投資家が突如として黒森峰女学園に莫大な資金を投入し、そこから兵器開発が始まったということ」
スネーク「投資家が何者なのかは?」
会長「それはむしろ、貴殿方フィランソロピーの方が詳しいのでは?」
スネーク「...俺達が追っている人間が絡んでいる」
会長「『愛国者達』ですね?」
スネーク「なぜその名を!!」
会長「いや~、注射と役人がだいっ嫌いでして、ずっと無視してたんですよ」
頑張って欲c
河嶋「らりるれろ?」
柚子「会長?」
会長「いや、二人は気にしなくていい...といっても、私が知っているのは『愛国者達』という名前だけで、実態については何も。タレコミがあったんですよ、匿名の」
スネーク「ディープ・スロート...」
会長「今のところ話せる情報はこれくらいです。さて、もう日が遅いですし、補給船はしばらくありません。救出いただいた御礼もありますし、どうでしょう?しばらく泊まっていかれては?」
河嶋「しかし会長、明らかに戦闘員と分かる格好で動かれては」
会長「なので、滞在中は学園の事務員という扱いにします。制服はこちらで用意します。こちらとしても、再度黒森峰への潜入を計画していますので、スネークさんの協力が欲しいところです。情報も随時提供しますから、ビジネスの話としていかがでしょう」
スネーク「...少し時間をくれ」
スネーク「オタコン、どう思う」
オタコン「大洗女子学園自体に特段問題は見当たらない。彼女が言う情報も嘘は無さそうだし、何よりナノマシンの言論統制が効いてない貴重な存在だ。どうだろう、味方は多い方がいいし、しばらく滞在してみるのは?」
スネーク「あぁ、そうしよう」
オタコン「ここ最近、君は疲れが溜まっているみたいだし。女子高生に囲まれて癒してきなよ、羨ましいなぁ~」
会長「いかがでしたか?」
スネーク「あぁ、しばらく世話になるとしよう」
会長「決まりですね。校内は後程ご案内します。昼間は事務員として振る舞っていただければ幸いです。それと名前ですが、さすがにスネークさんでは不味いので、ジョンさんでどうでしょう?」
スネーク「ジョン・ドゥ...名無しの男か」
会長「名乗る名前のない男には、ピッタリな名前ですよ」
続きは7時頃に書き込みます。
~夕方、大洗女子学園職員寮~
スネーク「校内、倉庫、街、艦内...学園艦と侮っていたが、設備が充実しているな」
スネーク「戦車も見れた、甲板の温泉に浸かれた、干し芋は美味かった」
スネーク「アラスカと言わずとも、こういう隠居生活も...」
\ガサッガサッ/
スネーク「!?敵か?」
\ガサッガシッ、ガッガッ/
スネーク「...(カチャッ」
\ガチャ、ガラガラ/
???「スネークさん?」
スネーク「...お前、確か秋山だったな」
秋山「はい!覚えてもらえて光栄ですっ!」
スネーク「なぜ窓から?ここは三階だぞ?」
秋山「職員寮は出入りもありますし、警備もしっかりしてるので。満足にお礼も言えずにいましたから」
スネーク「礼はいらない。それより、そんな危ないことばかりするのはやめた方がいい、家族や友人が心配するぞ」
秋山「へへ...また怒られちゃいました~」
スネーク「それで、何しに来た?」
秋山「はい、会長から『みそぎでもしに行けば』と言われて来たのですが」
スネーク「禊...」
秋山「みそぎって何ですかね?」
スネーク「少なくとも『オットボール』では出来ないな、『ノンボール』になってから出直せ」
秋山「?」
スネーク「分からないならいい...知る必要のないことだ」
秋山「それに、スネークさんは夕飯どうするんです?」
スネーク「俺は」
秋山「『食糧は現地調達が基本』ですか?さすがに温かいご飯食べましょうよ」
スネーク「...」
秋山「そうと決まれば行きましょう!沙織さんの作る鍋は絶品ですよ」
~秋山理髪店~
華「優花里さん遅いですね」
みほ「会わせたい人がいるって言ってたけど」
沙織「まさか...彼氏!?」
麻子「沙織よりは可能性あるな」
沙織「ちょっと!?どういう意味よ!」
秋山「おまたせしましたー!」
みほ「おかえり、また窓からなんだね」
麻子「お邪魔してるぞ、早く食べよう」
秋山「いやー、すみません。ささっあがって下さい」
スネーク「...」
みほ「ちょっ!えぇー!」
華「あらまぁ!」
麻子「なん...だと?」
沙織「かかかかかカレカレカレカレ」
麻子「沙織、落ち着け。まだ分からないぞ」
秋山「紹介します、私の師匠であり命の恩人、伝説の傭兵スネー」
スネーク「ジョンだ。秋山さんとは偶然出会ってな。」
秋山「あわわわそ、そう、ジョンさんです!」
華「ダンディーなおじ様との偶然の出会い...なんてアクティブでしょう~!」
麻子「五十鈴さん、目が...」
みほ「あはは...初めまして、私は」
沙織「はい!私は武部沙織高校2年生!得意料理は肉じゃがで、家事ならなんでもこなせるよ!添い遂げる性格だし、かに座だし、我慢強いし夜の営みだって」
華「沙織さん?盛りすぎですよ?」
スネーク「彼女たちが高校の友人か?」
秋山「はい!大事な仲間であり、大切な友達です!」
|ω・)ジー オレは見てるぞ…
~秋山優花里の部屋~
スネーク「しかしすごい部屋だ、見渡す限り戦車しかない」
みほ「秋山さん、戦車大好きだもんね」
秋山「戦車イズマイライフですから!」
スネーク「うむ...こいつはエイブラムスだな」
秋山「はい!アメリカの主力戦車ですね!」
沙織「戦車も分かるダンディー系男子...ステキィ~!」
麻子「完全に妄想世界に入ったな」
華「お乗りになったこと、あるんですか?」
スネーク「乗ったことはないが...破壊したことはある」
麻子「ジョンさんも戦車乗りですか?」
スネーク「戦車はほとんど乗ったことがない」
みほ「戦車でなくエイブラムスを破壊するとしたら...パンツァーファウスト?」
スネーク「いや、これだ(スッ」
秋山「凡庸グレネードじゃないですか!?」
みほ「これだけで戦車を!?」
スネーク「そうだ、米軍に属してた頃に一回な」
みほ「ジョンさん!それ教えてくださいっ!!」
沙織「みぽりん!?」
麻子「わぁビックリしたぁ」
みほ「戦車を手榴弾で倒す方法、おしえてください!見たいんです!!」
秋山「すごい、西住殿の目が輝いてる」
スネーク「...別に難しくはない、戦車の死角に潜り込んで、空いているハッチに手榴弾を投げ入れるだけだ」
みほ「回り込んでホイッと...ホイホイ作戦ですね!」
沙織「なんか卑猥なんだけど」
秋山「うぉおお!西住殿に妙案が!?」
華「どんなアクティブな作戦なんでしょう」
麻子「あぁ、次は誰が犠牲になるんだ」
沙織「でも戦車を一人で倒せる男...かっこいい~!><」
スネーク「君たちも戦車に乗るんだろう、何に乗っているんだ?」
みほ「旧ドイツの四号戦車に乗ってます」
スネーク「生憎、旧型戦車には疎くてな」
華「M3リーとかもご存知ないですか?」
スネーク「アメリカの戦車だとは分かるが、俺は陸軍ではないからな、詳しくは知らない」
麻子「所属はどこでしたか?」
スネーク「あぁ...海兵隊だな」
秋山「『任務と部下の命を秤にかけて決断するしかない』」
スネーク「『プライベート・ライアン』か。あんな作戦は実在しないがな、実際は『クソまみれの戦争』でしかない」
沙織「あのあのあの!おお奥様とかか...彼女とかは...?」
麻子「沙織、それしか頭にないのか」
スネーク「...他人の人生に興味を持ったことはない」
秋山「そう...ですか...」
麻子「(秋山さん?)」
沙織「てことは...キャーこれってこれってこれって」
みほ「沙織さんはしゃぎすぎ...」
スネーク「そんなことより、黒森峰女学園は何に乗っているんだ?強いと聞いたが」
みほ「黒森峰は...旧ドイツのティーガー重戦車やパンター中戦車、フェルデナント重駆逐戦車など、強力な戦車を有しています」
スネーク「それ以外で特徴は?」
みほ「う~ん、みんなの士気、錬度が高いとか、ビール好きとかありますけど...」
スネーク「そうか」
みほ「それで、あの...お願いしたいことが」
スネーク「なんだ?」
みほ「私、戦車を生身で倒すとこ、見たいんです!」
スネーク「...は?」
みほ「私、戦車に乗っていれば
強くなれると思ってました。けど、生身でも戦車を倒せれば、本当の強さを身に付けられると思うんです!」
華「たしかに、戦車と怠慢張れるだなんて憧れますよね」
沙織「生身でも倒せれば、戦車の数で悩む必要もなくなるよね!」
秋山「ベトナム戦争ではゲリラが戦車を破壊した逸話がありますけど...」
麻子「そもそも、戦車道の大会で生身の人間が戦っていいのか?」
みほ「ジョンさん、お願いします!」
スネーク「...」
~翌朝~
みほ「という訳で、早速練習試合を組みました。」
麻子「本当にやるのか」
華「私たちは四号に乗るとして、ジョンさんは素手で戦うんですか?」
みほ「さすがに素手では倒せないと思うので、個人で携行できる火器の使用はありにしました」
スネーク「どうして、RPG-7はダメなんだ?」
みほ「えっ?だって対戦車兵器を使ったら、勝負にならないからです」
スネーク「...ニキータは?」
みほ「ダメです」
スネーク「ならせめて催眠ガスグレネードを」
みほ「戦闘開始、よろしくお願いします。パンツァーフォー!」
ブロロロロロ!!!
あや「いけー!ぶっ殺せー!」
澤「あや!先生にぶっ[ピーーー]とかダメだよ!」
オタコン「全く、君は本当にお人好しだね。本当に馬鹿野郎だ」
スネーク「どうしたオタコン?ずいぶんと機嫌が悪いな」
オタコン「あったりまえじゃないか!!何で君ばかり女子高生とイチャイチャと。ずるい!ずるすぎる!!」
スネーク「女子高生が乗る戦車に牽き殺されたいのか?」
オタコン「当たり前だ!むしろご褒美だ!!」
みほ「まずは脚を狙います、撃て!」
ドォーン!
スネーク「くっ、奴ら本気で狙ってやがる」
オタコン「スネーク!四号戦車は装甲は厚くない。グレネードで走行不能にできるかもしれない」
スネーク「わかった、まずは履帯だな」
ドォーン!
華「ちょこまか動いて、なかなか当たりません」
みほ「優花里さん、榴弾を装填してください」
秋山「わかりました!」
沙織「逃げる男を追いかける...これぞ恋!」
麻子「牽き殺したらトラウマになるなぁ」
ブロロロロロ
みほ「撃て」
ドォーン!
スネーク「チッ、榴弾か。しかし、土煙で視界が悪いはずだ、今なら(カチン」
華「当たりましたでしょうか?」
ガンッ!
みほ「しまった!後退」
バーン!
麻子「っ...履帯損傷、軽度」
みほ「一度距離を取ります、機銃掃射しつつ右に旋回」
ブロロロロロ
オタコン「スネーク、逃げていくよ」
スネーク「あぁ、しかし闇雲に追いかけるのは不味い。吊り野伏の可能性もある。」
当然のようにぶっ放してるけど大丈夫なんですかね・・・?
>>23
本編でも撃破されても死なないからなんか特別なアレがある説
>>21
>華「たしかに、戦車と怠慢張れるだなんて憧れますよね」
怠けてどうする怠けてwww
秋山「だいぶ距離をとりましたね」
みほ「優花里さん、一ついい?」
秋山「はい?」
みほ「ジョンさんは潜入のスペシャリストだよね?」
秋山「えっ?はい!歴戦の英雄ですよ!」
みほ「なら、闇雲に追って来ないはず...それなら」
オタコン「どうだい?戦車に追い付けそうかい?」
スネーク「あぁ。しかし、履帯跡が途切れている」
オタコン「履帯跡が切れてるって、グラウンドは土だから、消えるはずないだろ?」
スネーク「違う、どうやら体育倉庫の中に入ったようだ」
オタコン「体育倉庫...確かに、四号戦車ならギリギリ入る程度の大きさだけど、隠れたつもりなのかな?」
スネーク「分からない...とにかく入ってみるしか無さそうだ」
ギギギギギ...
スネーク「...何もない?」
オタコン「おかしいね、出入口は1ヶ所、窓さえもないのに。換気扇は戦車は通れないし」
スネーク「おかしいのはそれだけじゃなさそうだ。風が吹き込んでいる」
オタコン「風?」
スネーク「倉庫内は窓がない、しかし、風が入口以外から吹き込んでいる...」
オタコン「倉庫はコンクリート製だから、すきま風もない...」
スネーク「この壁からか...材質が違うな?鉄壁?いや違う!これは!!」
みほ「戦車前進!倉庫ごと片付けましょう!」
ブロロロロロ(ガラガラガラ!!
オタコン「スネーク!スネェーーク!!」
麻子「あぁ、牽いてしまった、化けて出るぞ」
華「戦車で建物ごと破壊...音が気持ちよかったです」
みほ「やっぱり、生身じゃ戦車に勝てないのかな...」
エルヴィン「絶命絶命だな」
佐衛門佐「四面楚歌」
おりょう「瓦礫下、埋もれてバラバラ、さようなら」
カエサル「やめろ!辞世の句を読むな」
会長「あー、死者でちゃったかな」
柚子「事故死ですよね?報告書作らなきゃ」
河嶋「教師が今日死んだか」
秋山「スネーク殿...」
パァン!
秋山「銃声!?」
パァンパァンパァンパァンパァンパァン!
カンッ!カンッ!キューン!カンッガッ!カンッ
沙織「四方から撃たれてるよぉー!」
みほ「そんなはずは...」
パァンパァンパァンパァン!
カンッカンッガッカンッ!
麻子「よく見えないが、四方八方から飛んでるようだ」
みほ「四方からなんて...ちょっと見てくる(ガチャ」
沙織「みぽりん!危ないよぉ~!」
みほ「(一人の人間が四方から撃てる訳がない、一体どうして...)」
ガタン!
みほ「!?」
スネーク「やぁお嬢さん、美味しいリンゴ(アップルグレネード)はいかがかな?(カチン」
みほ「まずい!」
ドォーン!
ナカジマ「内部から爆発、これは直し甲斐がありそうだ」
スズキ「徹夜で修理だな」
ツチヤ「よっしゃー!」
沙織「うえー、黒焦げだよぉ」
秋山「戦車の爆発、初めて体感しました」
麻子「秋山さん、髪の毛...」
華「まぁ!パンチが効いてますねぇ」
みほ「...どうやって、四方から?」
スネーク「跳弾だ、岩や壁で跳ね返らせて戦車に当てていた」
みほ「だから四方から撃たれたように感じた...すごい!ジョンさん本当に強いんですね!」
スネーク「大したことはない。それより、そちらもなかなかだった。まさか履帯跡で誘き寄せるとは」
秋山「『戦車で倉庫を突き破れ』と言った時は何だと思いましたが、まさか戦車と土で壁を埋めるとは」
みほ「うん、倉庫は暗いから、分からないかもと思って。待ち伏せしてぺしゃんこにする作戦でした」
オタコン「スネーク、この子は鬼神か何かかい?」
スネーク「換気扇がなければ即死だった」
みほ「今日は本当にありがとうございました!今度私にも倒し方を教えて下さい!」
スネーク「(こいつ、サイコパスか?)」
~夕方~
秋山「今日はありがとうございました」
スネーク「職員寮までなら一人で帰れる。送る必要はない」
秋山「いいじゃないですか~伝説の傭兵さん」
スネーク「会えば伝説ではなくなる」
秋山「そうでしょうか...私調べました、スネークさんのこと」
スネーク「?」
秋山「単独潜入、破壊工作、諜報活動...私も、そんなことができる人間になりたいです!」
スネーク「何をバカなことを」
秋山「教えてくださいっ!私も、貴方のような人間になりたいんです!」
スネーク「おい小娘、お前はまだ若いから、現実が見れていないだけだ。バカなことを言うんじゃない」
秋山「私は」
スネーク「お前の目の前にいる男は所詮殺し屋だ。汚れ仕事を請け負い、壊し、時に人も[ピーーー]。そんな人間になりたいのか?」
秋山「...」
スネーク「今の生活を、仲間を、大事にするんだ。わかったな」
秋山「はい」
スネーク「大事な仲間のために強くなりたいと願うようになったら、強くなるための術を教えてやろう」
秋山「はい!楽しみにしてますね♪」
~夜、職員寮~
オタコン「どうだいスネーク、女子高生と過ごすのは?」
スネーク「黒森峰の情報はなかった」
オタコン「そうじゃなくて!羨ましいよなー女子高生と過ごすなんて、僕もそんな青春を過ごしたかったよ。胸や尻ばかり見てたんじゃないだろうね」
スネーク「高校生なんて若すぎる。それに、大したことは話していない」
オタコン「てっきり、もうこっちに帰りたくないとでも言うかと思ったのに...とにかく、ゆっくり休んでくれ、おやすみ」
スネーク「ああ、over」
オタコン「...スネーク、どうしたんだろう」
???「...ーク...スネーク...」
スネーク「誰だ!?お前は?」
???「久しぶりだな...お前の未来を読んだ。あの世からわざわざ伝えに来てやったんだ、感謝しろ」
スネーク「...マンティス、お前なのか?」
???「あの秋山という女にこれ以上関わるな」
スネーク「!?」
???「俺には分かる。あの女の中で、お前という存在が大きくなっている」
スネーク「...」
???「これ以上大きくなると、未来が変わってしまい、タイムパラドックス...未来との矛盾が発生してしまう」
スネーク「何だと!?」
???「お前はいま、違う世界線に足を踏み入れている...その世界の未来が、変わってしまうのだ。それはまずい」
スネーク「...」
???「あぁ、やはり人のために能力を使うのは気持ちがいい。いまのこと、忘れるなよ...」
スネーク「待て!マンティス...夢か...」
メ欄にsagaって入れると殺すとかのワードが[ピーーー]にならずにすむぞ
~深夜、学園艦生徒会室~
会長「...こんばんわ社長、すみませんお電話いただいてまして...」
会長「...はい...スネークはいま、こちらに滞在しています」
会長「...はい、気づかれてはおりません。私がナノマシンを宿していないので、すんなり信用しました」
会長「航路は予定通りですか?...わかりました、ではダージリンに手配を依頼します」
会長「彼女ですか?...確かに抜け目ない人間ですが、けっして馬鹿ではありません。利害が一致する以上、裏切ることはないかと」
会長「...私?私はただ、この学園を守れればそれで...どんな手段を使ってでも守る気ではおりますが」
会長「...わかりました、伝説の傭兵の活躍に期待しましょう...ただ、秋山の身の安全だけはお約束いただきたい」
会長「...わかりました、ありがとうございます。はい、失礼します。リキッド社長」
ガチャン...
桃「会長?こんな時間に誰とお話を?」
会長「ん~とねぇ、『らりるれろ』かな」
桃「はいぃ?」
~翌朝~
会長「おはよう二人とも。早速だが、二人に会わせたい人がいる」
秋山「...なんか、紅茶の匂いがするんですが...」
スネーク「俺はコーヒーがいいんだが」
会長「あ、それ本人に言っちゃダメですから」
ダージリン「ごきげんよう、丁度紅茶が飲み頃になったの、いかが?」
オレンジペコ「おじゃましてます」
河嶋「聖グロリアーナ高校、隊長のダージリンと、その後輩のオレンジペコだ」
ダージリン「貴方がスネーク?ジェームズ・ボンドとは随分と違うのね」
スネーク「タキシードでナンパする趣味はないのでな」
ダージリン「あら残念、せっかく口紅型ピストルを用意したのに」
オレンジペコ「でも『ボンドガール』はいるじゃないですか」
秋山「えぇっ!私ですか!?」
会長「二人がもたらした情報によると、黒森峰の学園艦が太平洋沖を航海しているらしい。そして間もなく大洗付近を通過予定とのことだ。二人は聖グロリアーナの小型潜水艇に乗り、黒森峰への潜入を実行してほしい。」
スネーク「情報に加えて潜水艇とは、至れり尽くせりだな」
ダージリン「もちろん、紅茶も入れられるわよ」
ペコ「艦内でお湯沸かせませんけど?」
スネーク「しかし、だ...見返りは?」
ダージリン「...」
スネーク「ここまでして、タダではないだろう。何を期待している?」
ダージリン「見返りだなんて、私たちはただ、美味しい紅茶が飲みたいだけよ。そうでしょうペコ?」
ペコ「スコーンもあるといいですね」
ダージリン「えぇ、それと、血気盛んで重戦車による突撃しか能がない学校の無様な姿を見れれば、より美味しいいただけるのだけど」
ペコ「ダージリン様...」
ダージリン「コホン...まぁイギリス人として、スパイの味方はしてあげないといけないじゃない?」
スネーク「俺はタキシードを着ないし、武器も現地調達が基本、美女と寝たこともない。牢獄で死体とは寝ていたがな」
ペコ「確かに、美女を口説けそうにもないですね」
秋山「堅気でいいじゃないですか~」
河嶋「そろそろ時間だ、準備を整え至急大洗港に向かってほしい」
スネーク「待て、潜入は俺一人で十分だ」
秋山「えっ...」
会長「使用する潜水艇が二人用です。秋山ちゃんなら機械に強いし、問題ないかと」
ダージリン「サンドイッチはね、パンよりも中の」
オレンジペコ「またきゅうりの話ですか?」
スネーク「しかし、素人を巻き込むにはあまりに危険だ。相手は躊躇なく殺しにかかってくるぞ」
会長「その点は秋山躊躇なら大丈夫でしょう。それに、秋山ちゃんには潜入の術を学んでもらいたいし。伝説の傭兵が一緒だ、腕前に見惚れてちゃダメだよ?」
秋山「わ、わかってますよ!」
~大洗港付近、太平洋沖~
ダージリン「ここからはこの潜水艇で向かってもらうわ」
秋山「これは、イギリス特殊部隊SBSの小型潜水艦、X艇ですね!」
オレンジペコ「レストアした時に小型化、武装解除などの改造を実施していますけどね。二人乗りになってます」
ダージリン「必ず黒森峰の秘密兵器を破壊してちょうだい。いえ、いっそ学園艦ごと」
ペコ「ダージリン様ぁ?」
スネーク「搭乗した、切り離してくれ」
オレンジペコ「ダージリン様、ここまで協力してしまって、大丈夫なのですか?」
ダージリン「黒森峰の戦車が破壊されれば、来年時の大会で勝てる可能性が上がるでしょう?こんな格言を知ってる?『イギリス人は恋と戦争では手段を選ばない』」
~X艇内部~
秋山「...」
スネーク「...」
秋山「...あ、あの」
スネーク「何だ」
秋山「スネークさんは、休日なにをされているんですか?」
スネーク「俺は雇われではない。休日なんて無い」
秋山「そうですか...」
スネーク「...」
秋山「...あの、初めて潜入活動をした時のこと。聞いてもいいですか」
スネーク「...」
秋山「いえ、あのすみません変なこと聞いて」
スネーク「...俺は何も聞かされずに潜入し、敵を殺し、施設を破壊した」
秋山「何も聞かされず?」
スネーク「下された任務をこなせばいいと考えていた。しかし、その施設は...」
秋山「?」
面白いからガンガン更新してくれ
スネーク「...俺が破壊した施設は、俺の父親が建てた、父親の理想郷だった。そして、俺は父親を殺した」
秋山「そんな...お父様を...すみません、思い出させてしまって」
スネーク「構わない。それに、俺はアイツを父親だとは思っていない。アイツも俺を息子とは思ってないだろう」
秋山「そうですか...」
スネーク「秋山、お前はどうして潜入や偵察をしているんだ」
秋山「私は、大切な友達のためです」
スネーク「仲間のために偵察を?」
秋山「正直、私たち大洗女子学園が持っている戦車はとても非力なんです。でも西住殿やみんなは、それでも頑張って勝とうとしてるんです」
スネーク「...」
秋山「そんな友達を、戦車を通じて初めて出来た友達を助けたい。私は頭も悪いしどんくさいので、偵察や潜入で情報を集めるしかないんです」
スネーク「そうか」
秋山「すみませんこんな理由で。スネークさんが背負うものに比べたら、私なんて」
スネーク「思いの強さに大小も勝ち負けもない」
秋山「スネークさん」
スネーク「お前はお前の信じる道を進めばいい」
秋山「...スネークさんは、何のために戦っているのですか?」
スネーク「生きて帰れたら答えを教えてやる」
秋山「はい!...スネーク!前方に巨大な物体が見えます。恐らくは黒森峰学園艦と...あれは、足?」
スネーク「足だと...まさか!?秋山、操縦席に移れ!早く!!」
秋山「は、はい!」
スネーク「あれは...メタルギアRAY!クソッ、あれがあるということはやはり」
オタコン「スネーク!あのメタルギアRAYは、アーセナルギアで見た」
スネーク「そうだ...リキッド...」
秋山「スネーク、間もなく学園艦の真下に到着します!」
スネーク「X艇を学園艦艦底に衝突させろ。俺達は衝突直前に脱出し、泳いで潜入する。潜水具の準備をしろ」
秋山「了解であります、スネーク殿!」
~黒森峰女学園学園艦~
スネーク「こちらスネーク、これより黒森峰学園艦に潜入する。」
オタコン「潜水艇は艦底に衝突、学園艦は衝突により停船、その隙に潜入し、潜水艇は爆破して隠滅...予定通りだね。」
秋山「スネーク殿!黒森峰学園艦の案内図がありました」
スネーク「よくやった。秋山、お前はこの辺りで隠れてろ。後は俺が行く」
秋山「スネーク殿、私も潜入します!足手まといにはなりません」
スネーク「そういう問題ではない。メタルギアがある以上、間違いなく武装した兵士がいる。本当に死ぬかもしれないんだそ!」
秋山「危険なのはわかってます。こうして防弾チョッキも」
スネーク「例え防弾チョッキでもライフル弾なら貫通するし、ハンドガンでも肋骨が折れる程度の衝撃があるのを知っていたか?」
秋山「それは...」
スネーク「武器を持ったことのない素人が来る場所ではない。これは戦争なんだ!今までとは訳が違う!」
秋山「...」
スネーク「ここで待ってろ。終わったら迎えに来る」
秋山「...ッ...ヒック...」
スネーク「...?」
秋山「...私は..ッ...また一人に、なるんですか?」
スネーク「...」
秋山「折角役立てることが見つかって...みんなのためになれると思ったのに...私は、また独りぼっちになっちゃうのですか...ッ...うぅ...」
オタコン「なぁスネーク...彼女を一緒に連れていってやれないか?」
スネーク「オタコン!?何を言ってるのか分かっているのか?」
オタコン「あぁ、分かってるよ...でも、彼女の気持ちが分かるんだ。彼女、確かオタクだったよね?」
スネーク「戦車好きと言ってたな」
オタコン「僕もオタクだからね...独りぼっちの気持ち、分かるんだ。役に立ちたいんだよ、誰かのために」
スネーク「...」
オタコン「mk.2ピストルを持たせてやれば?」
スネーク「俺はどうする?」
オタコン「『現地調達が基本』なんだろ?伝説の傭兵さん」
スネーク「はぁ...わかった。たまにはお手伝いがいてもいいだろう」
秋山「ホントですか!!」
スネーク「ただし、武装した敵に襲われたら逃げろ、戦おうとするんじゃない。あと、俺の足を引っ張るな、いいな?」
秋山「もちろんです!」
スネーク「よし、ツーマンセルで行動するぞ。ハンドサインは分かるな?オッドボール三等軍曹」
秋山「その名前は恥ずかしいですぅ」
~黒森峰女学園校舎内~
秋山「車両庫はこの先の階段から行けそうですよ。」
スネーク「...静かすぎる」
秋山「スネーク?」
スネーク「秋山、黒森峰学園艦というのは、普段から閑散としているのか?」
秋山「西住殿から黒森峰の話を聞いたことありますが、聞く限りでは賑やかだったみたいですけどね」
スネーク「来る途中で誰にも会わなかった...家の中には人の気配がしたが、店は閉じていた」
秋山「何かあるのでしょうか...あっ!学生が歩いてますよ、聞いてみましょう」
スネーク「どうやって聞き出すつもりだ?」
秋山「決まってますよ、これに着替えるんです」
スネーク「黒森峰の制服か。いつの間に手に入れたんだ」
秋山「ダージリンさんが私物を貸してくれました!『必ず返しなさい』と念を押されましたけど」
スネーク「確かに、聞き出すのが一番確実だが...できるのか?」
秋山「任せてください!変装しての諜報はこれで3度目ですから」
スネーク「そうか...で」
秋山「?」
スネーク「...どこで着替えるんだ?」
秋山「...あっち向いてて下さい」
スネーク「...」
秋山「(あわわわわ~男の人の真後ろで脱ぐ羽目になるなんてぇ~!)」
秋山「(恥ずかしいですが、なぜかドキドキします...何ででしょう)」
秋山「(なんだか身体の芯から熱く...ん?あれ?)あぁ!しまった!!」
スネーク「どうした!?何かあったか!」
秋山「ベレー帽ですよぉ!黒森峰のベレー帽忘れてしまいました!あぁ何てことでしょう、私の馬鹿馬鹿ー!」
スネーク「そうか...ところでだな」
秋山「はい?」
スネーク「服はどうした?」
秋山「あああああぁぁぁぁぁ!!!(殴」
スネーク「着替えは終わったか?」
秋山「(ムスー)」
スネーク「そう怒るな...何か分かれば無線で連絡してくれ。周波数は140.85だ。地下車両基地で合流しよう」
~黒森峰女学園校舎内~
秋山「先輩方、お疲れ様です」
モブa「何?あなた見かけない顔ねぇ」
モブb「新入生じゃない?制服が真新しいし」
秋山「そうなんです、まだ学校のこともよく分かってなくて。コンビニを探しているんですけど知りませんか?すぐそこのコンビニが閉まってまして」
モブa「そうねぇ...学校内の生協はもう閉まってるし」
モブb「ホントここ最近物騒だからねぇ」
秋山「何か事件でも?」
モブb「特別何かあったわけじゃないけど、ここ最近、一部の生徒が武装して歩いてたりとか」
モブa「夜中に銃声や爆発音が聞こえたりね。あと、私あれ見た!噂の『カエル人間』!」
モブb「えぇーマジで!?あれ見たら数日後に失踪するって噂あるじゃん。ヤバくね」
秋山「『カエル人間』って見たことないんですよ。幽霊みたいな感じなんですか?」
モブa「いや、どちらかと言うとゾンビに近いかも。目が赤く光ってて、「シュコー、シュコー」って音を立てながら歩いてるの。噂では奇声を発したり、屋根までジャンプしたりするみたいね」
モブb「こっわーい。ねぇ、そろそろ集合時間じゃない?」
モブa「ヤバっ。貴方は召集かかった?」
秋山「いえ。何の召集ですか?」
モブa「それが分からないの。とりあえずもう行かなきゃ、じゃあ」
秋山「お疲れ様です!...あの方向は、確か練習場。何かあるのでしょうか」
秋山「こちら秋山、スネーク応答願います」
スネーク「こちらスネーク、オッドボールどうぞ」
秋山「堪忍して下さいよー。情報を掴みました!街が静かだったのは、一部の生徒が武装して徘徊、暴動を起こしているのと、『カエル人間』と噂される化け物が現れるからなようです。」
スネーク「一部生徒の反乱か?俺はもうすぐ車両基地だが、先に有力者との接触を試みる。お前は?」
秋山「一部生徒が練習場に集められているそうなので、そちらに行ってみます」
スネーク「了解した、健闘を祈る」
~黒森峰女学園校舎内、地下通路~
モブ「隊長、戦車の修理についてですが」
???「どうした?」
モブ「整備班の人出が足りず、難航してるようです」
???「まだ帰ってこないのか...仕方ない、私も手伝おう」
???「隊長!ここは自分がやります!隊長は少し休んでてください」
???「そうか、すまないなエリカ」
エリカ「はい!ほら、みんな行くわよ!(タッタッタッ」
スネーク「あれが隊長か。ロッカールームに入っていった今なら」
???「...これで5人目だ。一体どこへ行ってしまったんだ」
スネーク「オタコン、あの隊長とか呼ばれる女について調べてほしい。できるか?」
オタコン「ここからだと判別が難しいな...スネーク、小型カメラのズームを使って写真を撮り、それを送ってほしい。」
スネーク「わかった。(カチッ」
???「さて、ジャージに着替えないとな...」
(ウィィィィン、カチャッ)
スネーク「...オタコン、撮れた」
オタコン「どれどれ...ス、スネーク!君は何て奴なんだ!見損なったよ!」
スネーク「仕方ないだろう!シャッターを押す直前に脱ぎ始めたんだ」
オタコン「だからって...ああもう、わかった。この写真で検索をかけるよ!全くもうこれでは本当に変質者じゃないか!」
スネーク「...」
オタコン「出てきた、さすが有名人は早い。彼女は西住まほ。大洗にいた西住みほの実の姉だ。戦車道の名門、西住流の後継者で腕前は超一流らしい。妹に関するネタが多いのは気のせいかな?」
スネーク「愛国者達との繋がりは?」
オタコン「繋がりは無さそうだが、黒森峰女学園では戦車道だけでなく、体育会系全てを仕切ってると言っていい人間だ。何か知ってるかもしれない」
スネーク「わかった、接触を試みよう」
オタコン「慎重にね...しかし、彼女本当にいい体してるなぁ...」
スネーク「動くな、お前が西住まほだな?」
まほ「...侵入者か。何の用だ?」
スネーク「おっと、その前にモーゼルに手を伸ばすのはやめろ。両手を頭の上に」
まほ「...」
スネーク「安心しろ、大人しくしていれば傷つけたりはしない。戦車道の隊長だそうだな」
まほ「あぁ」
スネーク「武装した生徒について教えてもらおうか」
まほ「私たちは新しく着任した理事の命令で武装している。一部生徒には戦闘服も支給されているようだ」
スネーク「お前が指揮してるのではないのか」
まほ「指揮は全て新理事が行っている、私にも分からない。お前は何か知ってるのか?」
スネーク「...黒森峰では秘密兵器を開発しているそうだが?」
まほ「マウスのことか?」
スネーク「とぼけるな、大量の資金が流れて来ただろう」
まほ「...確かに、新理事から大量の資金が提供された。我々もそれで戦車を改修している。理事は生徒を集めているとの話は聞いているが、それ以外のことは分からない」
スネーク「...お前も詳しくは知らされてないようだな」
まほ「あぁ、新理事がいろいろと動いているが、我々には知らされていない。私の所にも来たが、戦車道履修生を何人か寄越せと言われたので断った」
スネーク「人集めか...その理事の名は?」
まほ「リキッドと名乗っていた」
スネーク「くそっ!やはりか」
まほ「知っているのか?教えてくれ、黒森峰の生徒は、仲間はどこへ連れてかれたんだ」
スネーク「俺もそれを探りに来た、どうやら練習場に集められているらしい」
まほ「練習場か...あそこは理事着任後に閉鎖され、出入りが出来なくなっていた場所だ」
スネーク「どうやらリキッド、その理事が黒幕と見て間違いないようだな」
エリカ「隊長、戦車の...貴方は誰!?」
スネーク「チッ...そこを動くな、銃を床に置け」
エリカ「何を言ってるの!撃つわよ!」
まほ「エリカ、銃を降ろせ」
エリカ「何を言ってるのですか隊長!彼は盗撮してたんですよ?ほら左手にカメラを持ってるじゃない!」
スネーク「...」
まほ「そうなのか?」
スネーク「これは諜報用だ」
まほ「なら、私が確認しよう。見せてくれないか...」
スネーク「...オタコン、消せるか?」
オタコン「こちらからでは消せない。もうダメだスネーク、僕達の負けだ...」
エリカ「ま、待って下さい隊長!私が確認します!ほら寄越しなさいよ!」
スネーク「...つ小型カメラ」
エリカ「(もしこの男が撮っていたのなら、きっと隊長の...!)」
スネーク「...(ゴクッ」
エリカ「プレビュー画面は...こ!これは!!隊長の!!!うっ!(鼻血」
まほ「エリカどうした?」
スネーク「おい!どうしたんだ!?」
エリカ「たい...ちょ...きが...え(バタッ」
スネーク「おい!しっかりしろ!」
オタコン「スネーク!これは...」
スネーク「...FOX...DIE...?」
(ダッダッダッダッダッ)
武装生徒「二人とも動くな(カチャッ」
まほ「!?」
スネーク「なっ!?(カチャッ」
武装生徒abc「(カチャッ」
武装生徒d「西住まほ、そして隣はスネークだな?」
まほ「スネーク...ソリッド・スネークなのか!?」
スネーク「...」
武装生徒「二人とも理事がお呼びだ、練習場まで来てもらおう」
まほさんスネークの事知ってたのね
~黒森峰学園艦、甲板通路~
まほ「まさか、伝説の傭兵だったとはな」
スネーク「本当に伝説なら、こうして捕まったりしない」
まほ「一緒に捕まって光栄...とは、とても思えないな。マウスを探りに来たわけではないようだな」
スネーク「俺達の追っている人間がここにいる。『愛国者達』について何か知ってるか?」
まほ「らりるれろ?」
スネーク「いや、気にしなくていい」
武装生徒?「先輩方、遅くなり申し訳ありません!」
武装生徒a「何だお前」
武装生徒?「理事の命令により、練習場までの移送に加わることになりました」
武装生徒a「そうか、後方を見張ってくれ」
武装生徒?「了解です!」
スネーク「...バレバレだぞ、オッドボール」
秋山「さすがですねスネーク殿。先に練習場に潜伏してたのですが、小隊が車両倉庫に向かうと聞き、戦闘服を入手して合流しました」
スネーク「この人数で4人を相手にするのは難しい。大人しくしているんだ」
秋山「分かってます。隙を見て逃げましょう」
~黒森峰学園艦、練習場~
武装生徒a「理事、お連れしました」
リキッド「やっと役者が揃ったか、スネーク!」
スネーク「リキッド...」
リキッド「ビッグシェル以来だな兄弟、もう死んでいるかと心配していたが、生きていてよかった。お前がいなければ、今回の投資も意味がなくなるからな」
秋山「(兄弟!?...全く似てませんが)」
スネーク「やはりお前が糸を引いていたのか」
リキッド「『愛国者達』の名義を使えば、お前らは必ず嗅ぎ付ける、そしてノコノコと現れるのは分かっていた。名義を借りるのは簡単だ、『この身体』があればな!」
スネーク「『この身体』?オセロットの身体がどうした」
リキッド「ふん!いずれわかるさ...さて、西住まほ。お前にはこの戦闘服を着てもらおう」
まほ「この戦闘服...『カエル人間』は、お前が指揮していたのか」
リキッド「はっはっは!『カエル人間』とはずいぶんな名前だな。こいつは次世代を担う兵士の、最新鋭の設備を搭載した戦闘服の試作型だ。我々はこれを『ヘイブン・トルーパー』と呼んでいる」
まほ「リキッド理事。失礼ですが、我々戦車道履修生はそのような戦闘服を着用できません。お断りします」
リキッド「ふん!まだ逆らうのか生意気な小娘め!しかし、それも今日までだ。これより我々は黒森峰学園艦を武力制圧するのだからな!我々に逆らえる者は学園内に誰もいなくなる。さあ、お前も『カエル人間』になってもらおう」
まほ「それは出来ない。そのような怪しいスーツを着ることは出来ないし、何より戦車道履修生をどこへやった。」
リキッド「うるさい奴だ、構え!」
武装生徒abcd「(カチャッ」
リキッド「ならば無理やりでも従わせるまでだ。おいお前!こいつに注射を打て」
秋山「はっ、はい!...」
リキッド「ナノマシンによって無理やりでも戦ってもらおう...どうした、お前の戦闘服に入っている注射器を使え、早くしろ!」
秋山「はい!...えいっ」
まほ「くっ...ん?」
リキッド「...ほう、大人しくなったな。お前らも支給した注射を打て」
武装生徒abcd「はい!...うっ!」
リキッド「これで準備は整った!総員集合しろ!」
(ザッザッザッザッザッ)
武装生徒「総員、整列しました」
リキッド「全員、注射器を打て!」
(カチッ(カチッ(カチッ(カチッ(カチッ(カチッ...)
リキッド「さぁ、今回の演習の始まり、ショータイムだっ!」
武装生徒a「うっ...うおお」
武装生徒b「いや...いやあああああぁぁぁおおおお!!」
武装生徒「あああああ!うああああああ!」
「おおおおお!」
「ぎゃあああああ!」
「ぐあああああ!」
スネーク「何だ、一体なにが」
秋山「ああああああ!スネーク!スネェーーーーク!!」
スネーク「秋山!おいしっかりしろ!」
武装生徒「...」
秋山「...」
スネーク「???」
リキッド「やれ!スネークを殺せ『ヘイブントルーパー』!」
カエル兵「「「シュコー...シュコー...」」」
秋山「シュコー...シュコー...」
スネーク「なっ...これは」
まほ「どうやら、あの注射を打つと操られるようだ。私は打たれなかった、アイツは自分に打ったのだろう」
リキッド「さぁスネーク!戦え!お前の血は人を殺したくてウズウズしているはずだ!存分にやれ!!」
(バババッ(バババッ(バババッ(バババッ)
オタコン「スネークまずい!柱の影に隠れて」
度し難いssだな
面白いです
スネーク「くそっ!(ダダダタッ」
(カーン(カーン(ピューン(カーン(カーン)
スネーク「敵の数が多すぎる、これでは対処できない」
オタコン「それに中身は高校生だ。傷つける訳にはいかない」
スネーク「しかし!...」
リキッド「ははははは!防戦一方か、つまらん奴だ」
カエル兵「シュコー...(バババッ」
カエル兵「リロード!...(カチッ)...」
カエル兵「グレネード!(カチッ)」
オタコン「来るぞ!」
スネーク「チッ(ダダダタッ」
(カランカラン...ドォーン!)
スネーク「何て練度だ、とても女子高生の動きとは思えない」
リキッド「ふっ...悪くない成果だ。やはり、女特有のセンスが戦闘に活かされている」
カエル兵「(バババッ)」
カエル兵「(バババッ)...ッ...うおおお」
カエル兵「はぁ...はぁ...ぎゃああ!」
秋山「ああああああ!うわあああ!」
スネーク「何だ?一部のカエルが」
リキッド「チッ...やはり、完全な素人を使うのは改良が必要か。おい、注射器を打ってやれ、少量だけだ!」
カエル兵「はっ!...カバー!」
カエル兵「カバー!(バババッ)」
カエル兵「大丈夫か?(バシュッ」
秋山「うっ...大丈夫...」
カエル兵「うっ!...(バタッ」
リキッド「感情の抑制に耐えられず気絶したか...ヘイブントルーパーに活かすためには、ある程度に抑えるしかないか」
(pullpull!)
秋山「ハァ...ハァ...スネー...ク...」
スネーク「秋山!大丈夫なのか!?」
秋山「注射...打つと...一時的に正気に...なります」
スネーク「しっかりしろ!意識に集中しろ!」
秋山「注射を..うっ...中身を全て打てば...うわあああ!...」
スネーク「秋山!秋山ぁーー!!」
秋山「シュコー...シュコー...(カチャッ」
オタコン「どうやら、あの注射で体内のナノマシンを制御しているらしい。つまり、あの注射を大量に打てば、ナノマシンが停止し、人体は耐えきれず気絶する。無力化できる!」
スネーク「しかし、近距離で注射器を奪い、打つなんて不可能だ!」
オタコン「麻酔銃の中身を入れ換えれば、ある程度の距離から打てる。しかし、麻酔銃は秋山さんの...」
スネーク「どちらにせよ接近するしかないのか!くそっ、一時的にでも視界が無くなれば...」
まほ「パンツァーフォー!!壁を突き破れ!」
(ドドドドドド!!)
スネーク「あれは...『マウス』!?」
まほ「待たせたな。砲弾を煙幕仕様に改造した、援護する...ファイア!」
(ズドォォン!)
カエル兵「煙幕かっ...くそっ!」
カエル兵「奴は?奴はどこだ!」
秋山「前が...見えない...」
オタコン「いまだ!麻酔銃と注射器を奪え」
(ダッダッダッダッダッ)
秋山「!?」
スネーク「安心しろ、少し休んでもらうだけだ(ブシュッ」
秋山「うっ!..スネー...ク(バタッ」
スネーク「どうやら、注射器の半分で気絶するようだ」
オタコン「一本で二人、麻酔弾を2発分作れるな」
スネーク「そういうことだ!(ブシュッ」
カエル兵「ぐっ...くそ...(バタッ」
オタコン「スネーク!煙幕が消えるぞ」
まほ「装填まで時間が必要だ!持ちこたえてくれ」
リキッド「邪魔が入ったか...まぁいい、データとしては十分だ。RAYの起動準備をしろ」
カエル兵「煙幕晴れた!戦車を攻撃しろ」
(バババッ(バババッ(バババッ)
まほ「たかが小銃ごとき、傷すらつかないぞ」
装填手「装填完了、撃てます」
まほ「兵士に直撃させるな、ファイア!」
(ブゥワッ...)
スネーク「2人分か(ピュン」
カエル兵「あっ...たい...ちょ(バタッ」
スネーク「さぁ、お昼寝の時間だ(サッ」
カエル兵「何を...(バタッ」
カエル兵「グレネード!グレネードを使え!」
(カチッ(カランカラン...(ドォーン!)
操縦士「履帯被曝!損傷不明!」
カエル兵「先に戦車を潰せ、上に乗れ!」
まほ「まずい!スネーク、戦車上の兵士を」
スネーク「墜ちろぉお!(ピュン」
カエル兵「ぐわっ!ああああ!(バサッ」
オタコン「あと四人だ!頼むぞスネーク!」
カエル兵「戦車の下にグレネードを投げ込め!」
カチッカチッカチッカチッ
カランカランカランカランカラン...ドドォーンドォーンドォーン
装填手「うわぁあああ!」
操縦士「マウス、これ以上持ちませんッ!」
まほ「次弾撃てるか?」
砲手「砲身曲がってます!このままでは撃てません!」
まほ「いや撃て!自爆すれば煙幕が広がる、その隙に脱出しろ!ファイア!!」
(ドォォォン!!)
カエル兵「くそっ...戦車から離れろ」
スネーク「させるか(バシュッ」
カエル兵「ああっ!(バサッ」
スネーク「(ピュン」
カエル兵「うっ...(バサッ」
カエル兵「煙幕の中に撃ち込め!(バババッ」
スネーク「むやみな発砲は場所を晒すだけだ(ピュン」
カエル兵「ぐわし!...(バサッ」
カエル兵「くそう!(カチッカチッ)弾切れ!?」
オタコン「煙幕が晴れる、あと一人だ!」
スネーク「あぁ、しかし今ので弾切れだ。直接奪うしかない」
カエル兵「くそっ(シャキン)やあっ!」
スネーク「刀を使うのか(サッ」
カエル兵「この!このッ!」
スネーク「振りが甘い!(パシッ」
まほ「刀を...受け止めた!?」
カエル兵「ぐっ!くそっ!離せ」
カエル兵「刀は振り回せばいいという代物ではない。刀を自分の一部と考えろ」
カエル兵「何を」
スネーク「寝ながら考えることだな(バシュッ」
カエル兵「うっ...(バタッ」
まほ「あの数を一人で...これが『伝説の傭兵』...」
88888888
リキッド「さすがは『伝説の傭兵』だ、まだ衰えてはいないようだな。ヘイブントルーパーにはもう少し期待していたが、『ルーク』としては十分だ」
スネーク「リキッド、何が目的だ!」
リキッド「言ったはずだ、これは『演習』だと!新たな『ヘブン』を作る時、その『ヘイブン』を守る兵士を揃えるためのな!」
スネーク「『アウター・ヘブン』...ビッグボスの理想郷」
リキッド「今まで、兵士といえば男しかいなかった。男が体力面で優れていて、運動能力も高かったからだ。しかし、パワードスーツの開発により、身体能力はさして問題では無くなった。そこで俺達は女に目をつけた!女は感覚も連携力も強い。パワードスーツで身体能力を補い、ナノマシンで制御すれば、最強の兵隊が作れるという訳だ」
スネーク「それで黒森峰女学園の生徒を集めていたのか」
リキッド「そうだ。黒森峰女学園は屈指の強豪女子校だ。体力的にも精神的にも強い、実験には最適だ。なーに、金を出せば学園長も文科省も大人しくなった。名義を『愛国者達』にしたのは、お前を誘き寄せて演習の仕上げをしてもらいたかったからな」
スネーク「しかし、大規模な軍隊など、国連や先進国が黙ってないだろう」
リキッド「いや、むしろ逆だ。昨今の軍事民間委託により、傭兵稼業の需要は増しつつある。自国の兵士が死ぬのは嫌だからな。そう『アウター・ヘブン』は必要とされているのだ!俺は必ずビッグボスの、俺達の親父が目指した世界を創る!その時までお前が生きていればいいがな!!」
スネーク「どういう意味だ!?」
リキッド「まだ気づかないのか?お前の肉体は、確実に死を迎えようとしている!それも常人の倍近い速度でな」
オタコン「そうか...窶れて見えたのは、急激な老化だったのか」
リキッド「スネーク、残念ながら俺達は、平穏な老後を過ごせるようには『作られていない』のだ...さて、ここでのデータは集まった。兄弟の決着をつけてしまいたい所だが、お前にはまだ生きてもらわなければならない。せいぜい、健康に過ごすことだな!」
スネーク「待て、リキッド!(ダッダッダッダッ」
リキッド「ははははは!スネェェェク!さらばだ!」
メタルギアRAY「キェエエエエエ!!」
スネーク「くそっ!逃げられたか」
オタコン「スネーク、それよりも練習場に」
スネーク「...あぁ」
~黒森峰学園艦、甲板~
「...森峰の...は?」
「皆無事...はどう...」
「僕のヘリで...外傷もないし、大丈夫だろう」
「みほに...大洗には戻るのか」
「いや、彼女を置いていくだけだ」
秋山「う...ん...?」
「スネーク、目が覚めたみたいだ」
「おい、大丈夫か?」
秋山「スネー...ク?」
スネーク「大丈夫か?怪我は?気分が悪いとかないか?」
秋山「いえ...頭がぼーっと...」
オタコン「ナノマシンの影響だろう、すぐに治る。彼女をヘリに乗せてくれ」
秋山「スネーク殿...ごめんなさい...足手まといに...」
スネーク「...お前はよく頑張った。なかなかの諜報スキルだな」
秋山「ふふっ...光栄です」
もしかしてスネーク?
ソリッド・スネークなの?
伝説の英雄…あなたが?
~黒森峰学園艦、車両基地~
まほ「仲間たちの状況は?」
エリカ「はい、体調は優れぬようですが、順調に回復しております」
まほ「そうか、よかった...『マウス』の修理は?」
エリカ「損傷が思いのほか激しく、決勝には間に合うかどうか」
まほ「もう一台は?」
エリカ「改修は進んでいたので、確かに砲頭を載せかえれば」
まほ「決勝には『マウス』が必要だ、最優先で頼む。それとエリカ」
エリカ「は、はい!?」
まほ「お前、鼻血を出して気を失っていたが、もう大丈夫なのか?」
エリカ「し、心配して下さるなんて...はい!もう大丈夫ですわに」
まほ「いや...そうか、ならよかった。じゃあ頼んだ(カツカツカツ...」
エリカ「あのカメラ、なぜか起動しなくなったけど、写真は携帯で写メしておいたから見れるのよね♪隊長の生着替え...(ブッ」
生徒「うわぁ!?副隊長が!」
~大洗女子学園、生徒会室~
桃「会長、これより秋山が帰還するそうです」
会長「怪我はないって?」
桃「大丈夫そうです」
柚子「よかった~!」
会長「それは何より...秘密兵器は?」
桃「はっ、秘密兵器は『マウス』では無かったようですが、その秘密兵器自体については、よく分からないそうです」
会長「うーん、帰って来たらいろいろ聞かないとなー。とりあえず、今度の決勝に出てこないならいいけど」
柚子「あと数日ですか...」
桃「負けたら我が校は...」
会長「スネークさんには、『マウス』を含む他戦車の破壊も期待していたんだけどな~。上手くはいかないもんだね。後は、西住ちゃんに託すしかないか...」
~文科省、局長室~
(ピッピッピッ)
pull...pull...
辻「文科省の辻です。社長、お世話になっております」
辻「はい、先ほど入金を確認しました。ありがとうございます」
辻「特段大事にもならず...はい、確かに、我々が握り潰すつもりではおりましたが」
辻「そちらの目的は...そうですか、それは良かったです」
辻「...はい、また何かありましたら何なりと...えっ?もう二度とない?はぁ...あっちょ」
(プー、プー)
辻「全く...」
(ピッピッピッ)
辻「辻だ。入金した金を使い、例の大砲を購入しろ。手配は既に済ませてある」
(ガチャン)
辻「...世界大会、何としても日本が勝たなければ...」
~ノーマッド機内~
オタコン「スネーク、煙草は止めよう」
スネーク「どうせ早死するのなら、健康に気を使う必要はない」
オタコン「...一度、病院で見てもらった方がいい」
スネーク「俺は普通の人間じゃない、病院でも分からないだろうし、治る訳でもない」
オタコン「確かに治らないだろう...ただ、何か分かるかもしれない」
スネーク「例えば?」
オタコン「原因とか、進行を遅らせる方法とか。それと...あと何年なのか」
スネーク「余命宣告か...興味もない」
オタコン「聞くのは辛いだろうが...スネーク?どこへ?」
スネーク「煙草だ」
オタコン「...」
(カチッカチッ)
pull!pull!
オタコン「やあ、久しぶりだねキャンベル大佐...一つ、お願いがあるんだ」
ー年表ー
1964年
スネークイーター作戦
ネイキッドスネークに『ビッグボス』の称号
【メタルギアソリッド3 SNAKE EATER】
1970年~1971年
ビッグボス、FOXHOUND部隊創設
【メタルギアソリッド PORTABLE OPS】
1972年
『恐るべき子供達計画』
ビッグボスの遺伝子からソリッドスネーク、リキッドスネークが『作られる』
1974年
ピースウォーカー計画
【メタルギアソリッド PEACE WALKER】
1975年
ビッグボス、襲撃により負傷し昏睡状態に
【メタルギアソリッド GROUND ZEROS】
1984年
ビッグボス回復
【メタルギアソリッドV ファントムペイン】
1995年
ソリッドスネーク、FOXHOUND入隊
アウターヘブン蜂起
【METAL GEAR】
1999年
ザンジバーランド騒乱
ソリッドスネーク、ビッグボスを殺害
アラスカに隠居
【METAL GEAR 2 SOLID SNAKE】
2005年
シャドーモセス島事件
オタコン、ソリッドスネークと出会う
リキッドスネーク、FOXDIEに感染し死亡
【メタルギアソリッド】
2007年~2009年
『愛国者達』、スネーク、オタコンを指名手配
ビッグシェル占拠事件
リキッド、「リキッドオセロット」として復活
【メタルギアソリッド2 SONS OF LIVERTY】
201X年代
西住みほ、黒森峰から大洗に転校
第63回戦車道全国大会
【ガールズ&パンツァー】
秋山優花里、スネークと出会う
スネーク、秋山と共に黒森峰潜入
【本作】
リキッド、私兵部隊『ヘイブントルーパー』を設立
201X年
リキッド、『アウターヘイブン』設立
スネーク、最後の戦いへ
【メタルギアソリッド4 GUNS OF THE PATRIOTS】
文科省、愛国者達からの資金を使いカール自走臼砲購入
大洗女子学園、廃校をかけた戦いへ
【劇場版ガールズ&パンツァー】
ーーーーー
ーーー
ー
黒森峰に潜入し、秘密兵器の諜報...
あれから、半月が経とうとしています。
その後、生徒会には口止めをされ、私はいつもの学生生活に戻りました。
黒森峰との決勝戦は何とか勝利し、廃校は免れることができました。
こうしてみんなと夏休みを迎えられたことも、膨大な宿題に追われていることも嬉しい限りです。
部屋で宿題をしていると、またどこかへ
潜入したいという気持ちが強くなってきます。
聖グロリアーナ高校、プラウダ高校、西住家もいいですねぇ!
でも、もう一回黒森峰に行けるなら...
スネークさんと、もう一度…
pull!pull! pull!pull!
秋山「えぇ!?私の無線機が、何で!?」
???「...ーク、こち...スネーク」
秋山「スネーク殿!?」
スネーク「こちらスネーク、聞こえるか?」
「待たせたな」
~ THE END ~
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