モバP「絵馬と願い事」 (54)
アイドルマスターシンデレラガールズの鷹富士茄子さんのSSです。
初投稿ですが、よろしくお願いいたします。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1375616325
ここはCG(シンデレラガールズ)プロダクション。
ここには、過去に色々あったらしい社長と、
人物金を管理し、それとよく分からない栄養ドリンクを売っている凄腕の事務員と、
プロダクション設立から働いている先輩プロデューサーと、
数人のアイドルが務めている非常に小さい事務所だ。
今日の話は、そんなプロダクションで起きた話である。
8月某日 午前08:30 CGプロ 玄関
PaP「おっはようございますッ!!」
ちひろ「おはようございます♪今日も元気ですねPaPさん」
PaP「あ、おはようございます。ちひろさん!・・・社長と先輩はどうしたんすか?」
ちひろ「社長なら社長室にいますよ。CuPさんは寝坊したので遅刻すると連絡がありました。」
PaP「遅刻ってのは珍しいっすね、あ、いつものお願いします!」
ちひろ「はい!毎度ありがとうございます♪」
俺はPaP、この事務所に努める新人プロデューサーだ、
でもって、こっちの女の人は「千川ちひろ」、事務員兼よく分からない栄養ドリンクの販売員だそうだ。
PaP ゴクゴク
PaP「ぷはぁッ!今日も一日頑張れるぜぇッ!!・・・さて、今日のお仕事はっと・・・」
俺の一日はスケジュールの確認から始まる。
担当アイドルがトップアイドルになるためには、毎日の仕事をばっちりこなすことが大事だからな!
PaP「って、あれ?ちひろさん!茄子はどこいるんすか!?」
ちひろ「あ・・・伝えるのを忘れてました、てへ♪」
PaP「いやいや、『てへ♪』じゃないだろッ!勘弁してくださいよ、まったく・・・」
ちひろ「ああ、ひどい。PaPさんの担当アイドルは、とっても事務員思いな女の子なのに、しくしく・・・」
PaP「へーへー、事務員をこき使って申し訳ございませんねェ。で、どこにいるんすか?」
ちひろ「えっと、担当プロデューサーがくるまでお掃除をかわってもらってますよ。」
ちひろ「多分、倉庫にいると思いますよ。他はほとんど汚れてませんから。」
PaP「うっす。あ、先輩にもいつものつけといてください!」
ちひろ「はい、いつもありがとうございます♪」
さて、倉庫か。今日はレッスンだけとはいえ余裕を持って動かんとな。
誘拐はよくない
8月某日 午前08:40 CGプロ 倉庫
PaP「さて、倉庫とは言っていたが・・・」
ドンガラガッシャーン
PaP「なんじゃぁッ!!!」
どう考えてもただごとじゃぁないぞ!
ガチャ
PaP「茄子ォ!無事かァ!!!・・・ってあれ?」
茄子「未央ちゃん、それを返しなさい!!」
未央「じゃあこの絵馬のことを教えてよっ!これを書いたの茄子さんでしょ。ヘイ、パース!」
卯月「ナイスパス♪さぁ、茄子さん観念してください♪」
凛「はぁ・・・もういいかげんにしなよ。二人とも。」
・・・ありのままに今起こったことを(略)
ってバカなことを考えてる場合じゃねェ!!
PaP「何やってるんだお前らは!!」
未央「あ、PaPさんおはよう!!」
卯月「おはようございます、PaPさん。」
凛「おはよ、PaPさん。」
・・・今、挨拶をしてきた三人は、先輩の担当アイドルでうちの稼ぎ頭でもあるアイドル達だ。
いつもいつでも元気一杯って感じの女の子が「本田未央」、
クラス一番のかわいい子って感じの女の子が「島村卯月」、
冷静な物腰で名前通りだなって感じの女の子が「渋谷凛」だ
PaP「・・・おはよう。」
そう、稼ぎ頭で一番忙しいはずのアイドルがなぜこんなところに?
まぁ、それは後で聞くとして・・・
茄子「プロデューサぁ・・・」
こっちの女性が俺の担当である、鷹富士茄子だ。
普段は穏やかな物腰で、いかにも大和撫子って感じの女性だ。
めったなことで冷静さを失うようなやつではないのだが・・・
担当Pがいるみたいだし、何か事情があるんじゃないか?
茄子「みんなが・・・みんなが、いじわるするんです。」
PaP「見りゃ大体わかる。で、原因はあの絵馬か?」
しかし、こいつをここまで動揺させるような絵馬ってなんなんだ?
未央「今日、倉庫を掃除してたら出てきたんだよっ!」
卯月「最初は誰の持ち物なのか解らなかったんですけど・・・」
凛「それを見て茄子さんが真っ赤になったから・・・」
PaP「ああ、なるほどな・・・」
文字通り「火を見るより明らか」ってやつか、まぁそれはおいといて。
PaP「お前らァ!仕事はどおしたァッ!!」
未央「休みになっちゃったんだよっ!!」
PaP「何ィ!?」
凛「未央の言ってることは本当だよ。私も今朝知ったし。」
卯月「朝、事務所に来たらちひろさんから伝言があって、お休みだって知ったんです。」
なるほど、なら次に確認することは・・・
PaP「そうか、怒鳴って悪かったな。それじゃ、あの絵馬を茄子に返してやれ。」
未央「え~まだあの絵馬の『一緒にいたい人』って聞いてないのに~」
PaP「うるせぇッ!!人の隠しておきたい秘密をほじくり返・・・ってお前ッ!!今なんつった!?」
茄子「っ!・・・未央ちゃん!それ以上はだめっ!」
凛「・・・茄子さん、もう遅いと思うよ?」
卯月「あ、社長。おはようございます♪」
PaP「一緒にいたい奴・・・だとォ!なんて羨ま、もといけしからん奴だ!今すぐひっとらえ・・・」
PaP「・・・いつからいたんすか、社長?」
社長「『お前らァ!仕事はどおしたァッ!!』からだね、言いたいことはわかるね?」
PaP「・・・社長室に来い、であってますか?」
社長「30分もあればひととおり片付くだろうから、十時半位までに『皆で』来なさい。いいね?」
PaP「・・・・・・・・・はい」
とんでもないことになっちまったぞ・・・。
ああ、勘違いだったわ
誘拐はよくないな
8月某日 午前10:25 CGプロ 社長室
ああ、問題は・・・起こしてるけど。小さなミスじゃんそんなカリカリすんなよ社長!
・・・ああ、気が重いぜ・・・
社長「さて、まず茄子ちゃん、それと卯月ちゃん、凛ちゃん、未央ちゃん」
茄子「は、はい!」
卯月「はい・・・」
凛「はい。」
未央「えーと、散らかしてごめんなさい社長。」
社長「そういうことではないよ、4人ともちひろさんの代わりに掃除をしてくれてありがとう。」
社長「これはささやかだけど、感謝の気持ちだ。あとでおいしい物でも食べるといい。」
わ~引出から『樋口さん』と『諭吉さん』がでてきたぞ~
イイナ-ウラヤマシイナ-
茄子「わ、ありがとうございます。」
卯月「ありがとうございます、社長♪」
凛「ありがとう、社長」
未央「ありがと~、社長!」
社長「はっはっは、だが、せっかく掃除した倉庫を荒らしちゃいかんよ?」
アイドル「ごめんなさい・・・」
社長「はっはっは、まぁ、それでもきれいになったんだ。多少は水に流そう。」
あれ、なんか『イイハナシダナ-』的な流れになってるけど?
PaP「社長!アイドルにお礼をするだけなら俺は何で呼ばれたんすか?」
社長「まぁ、そう結果を焦らない焦らない。君の悪い癖だよ?」
PaP「やかましい!女性の気持ちが読めないで失言ばっかする社長も、人に偉そうなことは言えんでしょうがッ!!」
ただでなくたって居心地が悪いんだ、とっとと終わらせてくれ!!
社長「ふむ、確かに人のことは言えんな。しかし、PaP君」
PaP「なんすか?」
社長「人が気にしていることを堂々と言うのもいかんよ?」
社長「ちなみに私の辞書の『職権乱用』の欄は【時と場合により執行する事もやむなし】と書いてある。」
PaP「大変申し訳ございませんでした。以後気を付けます。(棒読み)」
冗談に聞こえねぇよ!
社長「まぁ、君を読んだのには意味がちゃんとある。」
社長「卯月ちゃん、凛ちゃん、未央ちゃん」
卯月「はい!」
凛「はい。」
未央「はーい。」
社長「すまないが、しばらく席を外して欲しい。」
卯月「わかりました!」
未央「社長、話が終わったらお茶しに戻ってきてもいい?」
社長「ああ、構わないよ。とっておきの茶葉を用意しておこう。」
凛「二人が暴れないように見ておくね。」
社長「こちらからもお願いするよ、凛ちゃん。」
バタバタ ガチャン
やっと静かになったな。
社長「さて、茄子ちゃん。」
茄子「はい。」
社長「この質問には全てを答える必要はないことを言っておこう。言いたくないことは黙秘してもいい。」
絵馬の内容についてか、『一緒にいたい奴がいる』とかなんとかって未央が言ってたっけ。
ん?一緒にいたいって確か・・・
PaP「社長、少しいいっすか?」
社長「なんだね?」
PaP「茄子の宣材でありませんでしたっけ?そんな感じの絵馬もってとったやつが。」
社長「残念だが絵馬の柄が違う、見せる・・・のは駄目みたいだから話せる範囲で説明しよう。」
・・・隣で茄子が泣きそうになってる、状況が状況といえ申し訳ないな。
社長「絵馬の柄は『おしどりと赤い糸』をモチーフにした柄になっている、内容については君の想像通りでいいだろう。」
『おしどりと赤い糸』か・・・あれ、それってたしか・・・
PaP「社長!それってたしか、今年の元旦に良縁に恵まれますように社長y」
社長「PaP君?」
PaP「いえ・・・社長のご友人の為に買ってきた絵馬じゃないっすか?」
社長「その通りだ、そして・・・君たちが初めて出会い、アイドルデビューする事となった始まりの場所だ」
社長「さて、茄子ちゃん?」
茄子「はい・・・」
社長「君の『一緒にいたい人』と結ばれたいと思っているのかい?」
茄子「いつかは・・・そうなりたいと思います。」
茄子・・・
社長「ならこの話はここで終わりだ。PaP君、この話は他言無用で頼むよ。」
PaP「うす。じゃあ未央たちを呼んでお茶でもしててください、俺は仕事に戻ります。」
まぁ気にはなるけどしょうがないよな。っていうかもうレッスン時間半分過ぎてるし。
まぁちひろさんや社長が何とかしてくれたと思う、っていうか信じさせて!(切実)
?「ふ、ふ、ふ、話は聞かせてもらったぁ!!」
PaP「だ、誰だッ!!」
まずい!今の話を部外者に聴かれたか!?
未央「今の話!このちゃんみおが聞かせてもらっ」
ゴチン
未央「いた~いっ」
PaP「このバカヤロウッ!!心臓が止まるかと思ったわッ!!」
茄子「未央ちゃん!?」
凛「だからいったでしょ、PaPさんに拳骨をくらうことになるって。」
卯月「でも、凛ちゃんも聞き耳を立ててたよね?」
凛「卯月!!」
PaP「はぁ~まったく。」
年の割に聞き分けがいいからついつい忘れるけど、こいつらはまだ学生なんだよな。
そりゃ他人の恋バナには敏感になるのも無理はないってか。
PaP「なぁ茄子。さっきの話なんだが・・・」
茄子「ふふ、ここまで話が大きくなっちゃいましたから、卯月ちゃんたちにはお話しますね♪」
PaP「そうしてやってくれ・・・」
とりあえずこれで一件落着・・・
未央「じゃ~PaPさんに茄子さんとの出会いを聞いてみよ~かっ!!」
卯凛「さんせ~い♪」
・・・そうは問屋が卸してくれないそうだ。
PaP「異議ありッ!!どうして今までの流れで矛先が俺に向くんだ!?」
未央「ふ、ふ、ふ、簡単なことだよ明智君・・・」
だ~れが明智君だ。
未央「茄子さんがCGプロに所属してからそのお寺には行ってない。」
未央「そして、茄子さんはそのお寺に1回しか行ったことがない!」
未央「っということはPaPさんと出会った時しか、その絵馬を買うタイミングがないということだぁ!!」
・・・なぜお前が茄子のスケジュールと、絵馬を買った場所に一度しか行っていないことを知っているのだ。
凛「・・・ちひろさんから聞いたことを、そのまま言ってるだけじゃない・・・」
・・・ちひろさんも聞き耳を立てていたんだな、まぁ後でお仕置きするとして。
社長「すまないがそろそろいいかね?PaP君が仕事をしないと事務所がつぶれてしまうのだが。」
その通りだ、こんなところで時間を売っているわけ・・・
卯月「あの、社長!お願いがあるんです。」
・・・・・・・・・いやな予感がする。
社長「なんだね、卯月ちゃん?」
卯月「はい、PaPさんのお仕事を替わってあげてほしいんです!」
卯月「私たちのプロデューサーさんもそうですけど、お仕事大変な分、お仕事が少ない時は休ませてあげたいんです!」
・・・卯月、お前は思いやりのあるいい子だなぁ・・・だけど、社長に仕事をさせるのはちょっとまずいと思うぞ?
社長「なるほど!そういう事ならCuPくんにも近いうちに休みをとれるように尽力しよう。しかし、なぜ私なんだい?」
卯月「はい!ちひろさんから聞いたのですが、今日のPaPさんのお仕事は伝票整理で、」
卯月「『社長の方が100倍速く仕事してくれるのに』と言っていたからです。」
感動が台無しだよッ!!
社長「あい、わかった。後は私が何とかしよう。」
スタスタ
いっちまったよ、おい。あんな簡単に社長自ら働く事務所って大丈夫なのかよ!?
未央「しまむー、ナイスっ!」
卯月「えへへー」
凛「これでPaPさんから話が聞けるね。」
ちょっ!!社長!!今のはマーメイ、じゃなくて孔明の罠だァ!!
茄子「プロデューサー、人間諦めが肝心ですよ♪」
PaP「ふざけんなァッ!!」
まったく、いっつも嫌な予感だけはあたるんだよなぁ・・・
8月某日 午前11:35 CGプロ 社長室
茄子「粗茶ですが・・・」
未央「ありがと~茄子さん!」
卯月「ありがとうございます、茄子さん♪」
凛「ありがとう、茄子さん。」
茄子「はい、プロデューサーもどうぞ。」
PaP「ありがとよ・・・」
茄子「元気ないみたいですけど、大丈夫ですか?」
PaP「ああ、大丈夫だ、問題ない。」
未央「疲れたときは甘いものがいいんだよ!」
誰のせいだと思っていやがる。まぁこうなった以上、覚悟を決めるか!
PaP「それじゃあ、話をしよう。あれは今から7ヶ月くらい前の事だ・・・」
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昨年12月31日 午後11:25 CGプロ 営業室
PaP「先輩!そろそろ終電なくなっちまいますよ。とっとと帰り支度をして下さいよ!!」
CuP「PaP君そうは言うけどまだ仕事が・・・」
PaP「うっさいッ!!明日は3人の新年初仕事でしょうがァ!!」
PaP「寝坊して向こうに悪印象もたれたらどうするんすか!?幸先悪いったらありゃしない!!」
ちひろ「そうですよ、CuPさん。発生した損害は全てCuPさんのお給料から天引きしていいなら・・・」
CuP「今すぐ帰ります!!PaP君、ちひろさん、ありがとうございます。よいお年を!」
タタタ ガチャン
PaP「ようやく帰りましたね。」
ちひろ「仕事熱心っていうのは素晴らしいことなんですけどね。」
PaP「限度がありますよ、限度が!」
社長「うむ、頑張っているね!二人とも」
ちひろ「あ、社長お帰りなさい。接待はどうでしたか?」
社長「うむ、上々の反応だ。来年も仕事を頂けそうだよ、は、は、は!」
ずいぶんとご機嫌だな、よっぽどいい評価をもらえたんだな。
社長「さて二人とも、仕事はもういいから帰り支度をしなさい。」
PaP「いやいや、まだ仕事が山積みですから・・・」
社長「どれどれ・・・緊急性のある仕事は片付いてるではないか。」
社長「残りは私が相手先に直接連絡をしておこう。新年位ゆっくりしておきなさい。」
まぁ、確かに緊急性はないし社長が言えば早く片付くだろうけど・・・
ちひろ「PaPさん。ここは社長の厚意に甘えましょう♪」
PaP「まぁそうっすね・・・」
社長「うむ、それではよいお年を!あ、そうそうPaP君。」
PaP「なんすか?社長。お年玉でもくれるんすか?」
社長「申し訳ないが明日急に知人に会うことになってね。」
社長「申し訳ないがこのお寺に行って絵馬を受け取って来てほしいんだ。」
まぁ、仕事の対価としては安すぎるくらいだ。しかし、絵馬とはなぁ・・・
PaP「ま、仕事の件もありますし、初詣だと思っていってきますよ。ちひろさんも行きます?」
ちひろ「せっかくですけど、私も知人に会うのでまたの機会に誘ってくださいね♪」
正月も一人ぼっちとは・・・泣けるぜ。
社長「まぁまぁ、頼んでおいてなんだが頑張ってほしい。」
社長「そこは縁結びの神様を祀っているそうでね、君にもよきパートナーが見つかるかもしれないよ。」
良きパートナーね。
PaP「それはプロデューサーとしてですか?それとも男としてっすか?」
社長「両方だよ。どちらも『縁』というものがモノを言うからね。」
『縁』ねぇ、ま、一つ言えることは・・・
PaP「プロデューサーとしてはともかく、男としての『縁』は社長に必要なんじゃないっすか?(笑)」
社長「ほう・・・」
あ、やべ・・・
PaP「よ、よいお年をッ!!」
ダダダ ガチャン
PaP「ふ~危なかった。しっかし、縁結びねぇ・・・」
(この時は全く信じていなかったが、これがあいつとの『縁』ってやつだったのかもしれない。)
本日の投稿はこれまでになります。
続きは翌日の夜8時くらいに投稿します。
確かにパッションぽいが茄子さんはクールだからな…!ホントにパッションぽいがな
おつ
CuPがニュージェネを担当してるみたいだし単にPの性質を示してるだけだろう
ようするにホモとハゲだな
01月01日 午前09:00 大安寺 山門
PaP「目的地に到着ゥ!!えっと・・・件の絵馬は住職様みたいな人から受け取るっと。」
有名どころには劣るとはいえ、なかなかの参拝客数だな。
これなら出店も期待できそうだ!!
PaP「まぁ客が多いのは『縁』とやらを求めているってことか、まったく神様なんぞに頼るとは・・・」
タタタタ
PaP「ん?」
後ろから誰か
ドン
PaP「のわッ!?」
?「きゃっ!」
な、なんだァ!?・・・って着物を着た美女!?
?「ご、ごめんなさい!ちょっと急いでて・・・」
PaP「急ぐのはしょうがないが、着物で走らない方がいいと思うぞ。」
?「あ!そうですね。えへへ・・・」
イタカ? アッチニイッタゾ!!
ってオイィ!!呑気に世間話してる場合じゃねェッ!!
PaP「おい!あんた!!誰かに追われてんのかッ!?」
?「え?あ、はいっ!!そうでした。」
まったく新年早々ついてないぜ!とりあえず逃げ込めそうな場所は・・・
ん?あそこの鯛焼き屋!!なんでか人がいねぇ!!
PaP「こっちだッ!!」
?「え?ちょっと!?」
ガバ
偉丈夫「・・・・・・なんだお前たちは。」
こ、怖ェ・・・、ってビビってる場合じゃないぜッ!
PaP「理由は後で話すッ!!この子をかくまってくれ!!」
偉丈夫「・・・承知した。」
PaP「ここに隠れてろ!あとは何とかする。」
?「は、はい。お願いします。」ペコリ
さて、後は・・・
男「おい!そこのオッサン!!」
・・・・・・・・・
男「おい!聞いてんのか!!あぁッ!!?」
PaP「へーへー何の御用でござんすかねェ。」
男「さっきここに振袖を着た女が通らなかったか!?」
PaP「そりゃ一杯いるだろ、初詣なんだから。参拝客の多い本堂付近でも探したらどうだ?」
男「チッ、邪魔したな!!」
まったく、ずいぶんとガラの悪い男だこと・・・
?「あの~」
PaP「ん?もう出てきていいぜ。鯛焼き屋のおっちゃんも感謝するぜ!」
偉丈夫「・・・礼には及ばん。」
?「お二人とも困っているところを助けていただきまして、ありがとうございます。」
?「よろしければお名前を伺っても?」
偉丈夫「・・・萩原だ。礼ならそいつに言え。」
ん?萩原って確か・・・
バサ
PaP「あ、照れて戻っちまった。まあいいか、俺はPaP!よろしくなッ!!」
?「私は鷹富士茄子って言います。よろしくお願いしますね、PaPさん♪」
タカフジ?・・・鷹と富士って書くってことか?だとすると・・・
PaP「鷹富士か・・・あとナスがそろえば完璧なんだけどなッ!!」
茄子「えへへ~ナスって書いてカコって読むんですよ♪」
・・・苗字もそうだが名前も珍しかったッ!!
PaP「完全無欠に縁起のいい名前だなッ!!なんというか・・・運に困らなさそうだ!」
茄子「・・・・・・そう・・・ですね。」
・・・俺、今なんかまずいこと言った!?
茄子「あ、そうだ!ささやかですけど、お礼に何か御馳走しますね♪」
PaP「お!いいねェ。じゃあ早速行くとすっか!!」
(これが俺たちの初めての出会い。何時思い出してもとんでもない幸運だったと思う。)
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8月某日 午前12:15 CGプロ 社長室
未央「へ~なんていうか、運命的な出会いっ!って感じだねっ!!」
茄子「えへへ、なんだか照れちゃいますねっ!」
ったく、話すこっちは今すぐ逃げ出したいとこなのに・・・
グゥ~
PaP「ん?誰だ?」
茄子「私じゃないですよ?」
未央「私でもないよ!」
凛「じゃあ・・・」
卯月「・・・///」
まぁ、昼時だしゃ~ないよな。神は言っているんだ『今すぐ逃げ出せ、と』
PaP「よっしゃ、じゃあ丁度昼だし。この話はここまでに・・・」
バァン
ちひろ「みんな~お昼御飯よ~!!」
アイドル「「「「やったぁ!!」」」」
・・・神はほくそえんでやがる『あきらめたら?、と』
茄子「それじゃ、続きをお願いしますね。プロデューサー♪」
PaP「わぁったよ、でもその前に。ちひろさん!!」
ちひろ「どうしました~PaPさん?」
PaP「折檻!」
ゴツン
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※大変今更ではございますが、この物語はフィクションです。
実際の人物、地名、等々は現実とは全く関係ありませんのでご了承ください♪ Byちひろ
01月01日 午前10:30 大安寺 大安山 頂上
PaP「ぬぁ~食った食った。」
茄子「もう!PaPさんがお金を出したら、お礼にならないじゃないですかっ!」
PaP「気にすんな!」
茄子「気にしますよっ!!」
女性に金を出させてバカ食いするなんて、カッコがつかないつーの。
相手が美人ならなおさらだ。
PaP「そういえば、茄子は・・・何の仕事をしてるんだ?」
茄子「私ですか?今は短大生で3月に卒業なんですよ♪」
短大生・・・で今年度卒業ってことは・・・・・・二十歳!?
茄子「あの~PaPさんは何のお仕事をされているんです?」
PaP「・・・765プロのあずささんもそうだが、美人ってのは実年齢より年上に見えるのか?」ブツブツ
茄子「PaPさん!!」
PaP「何でもないッ!!何でもないぞ!っでどうした?」
茄子「PaPさんのお仕事ですよっ!!」
PaP「ああ、俺の仕事ね。何を隠そう俺は魔法使いなんだッ!!」
まぁ本当の意味での『魔法使い』は社長だけなんだけどな。
茄子「ふふ♪夢のある職業なんですね♪でも、人をからかうのも、ほ ど ほ どにしてくださいね・・・」
PaP「ヒィッ!!わ、悪かった!!ホントはアイドルプロデューサーなんだッ!!」
見習いだけど・・・
茄子「アイドルプロデューサー?」
PaP「ああ、そうだ。シンデレラを煌めく舞踏会(ステージ)に導く魔法使いだ!」
これは先輩の受け売りだけどな。そしてまだ見習いだけどな・・・
茄子「でも・・・皆がシンデレラにはなれないんですよね・・・」
PaP「・・・さっきもそうだったが、何か悩み事でもあるのか?」
茄子「え?」
PaP「さっき名前の話をした時と俺の仕事の話をした時。どっちも明らかに落ち込んでたじゃないか!」
PaP「悩み事なら相談に乗るぜ!!何でも言ってみなッ!!」
茄子「・・・・・・・・・それでは本堂に行きましょう。そこでお話します。」
困ってる女の子を見捨てるのは、男がすたるしなッ!!いっちょいいとこ魅せるぜッ!!
しっかし、なんか大事なことを忘れてる気がするんだよな・・・
01月01日 午前11:30 大安寺 本堂
PaP「本堂に到着ゥ!」
茄子「大分、すいてきましたね。」
まぁ移動しただけじゃ、元気は戻らないか・・・
PaP「さて、じゃあどの辺からまわるか?」
茄子「おみくじに行きましょう。」
おみくじ?
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01月01日 午前11:35 大安寺 本堂 おみくじ処周辺
PaP「ここに来たら、やることは一つッ!!」
ガラガラ コツン
つ『末吉』
PaP「微妙だなッ!!」
茄子「つぎは私ですね。」
ガラガラ コツン
つ『大吉』
PaP「おッ!幸先良いな!!」
茄子「・・・・・・」
・・・うれしくなさそうだな・・・
茄子「PaPさん。もう一度お願いします。」
PaP「おうッ!任せとけ!!」
ガラガラ コツン
つ『大凶』
PaP「何じゃこりゃァッ!!」
茄子「・・・・・・・・・」
ガラガラ コツン
つ『大吉』
PaP「へ?」
----- 5分経過 -----
茄子「・・・・・・・・・」
ガラガラ コツン
つ『大吉』
PaP「・・・なるほどな。」
PaP「必ず大吉が出る程の幸運、か。」
茄子「はい、おみくじに限らず、私のまわりには運の良い出来事が多く起きます・・・」
PaP「しかし、運がいいこと自体は問題と思えないんだが・・・」
周りの運気が吸い取られる、って話なら別だがな。
PaP「なぁ・・・茄子。」
茄子「PaPさん?」
PaP「まさか、周りの運を自分の運に変えてるんです。なんってことは・・・」
茄子「・・・」フルフル
PaP「スマン!!失言だったッ!!」
茄子「いえ、そう思われても仕方のないことですから・・・」
やっぱりそう思うやつもいるってことだよな・・・
茄子「・・・子どものころは、良かったんです。」
茄子「夕食にごちそうが出てきたり、テストの点がいつもより多く取れたり・・・」
茄子「ささやかだけど、とても幸せだったんです・・・」
PaP「歳をとるとそうはいかないってことか。」
茄子「はい・・・」
この世にある事はなにかしら『運』が絡むことが多い、ゲームだろうがスポーツだろうが勉学ですら関係なく。
そんな世の中なら『絶対的な幸運』はのどから手が出るほど欲しい才能だろう。
茄子「・・・」
しかし、優れた才能は同時に嫉妬の対象になりえる。
芸能界ほど汚ェ話じゃないだろうが、それでも謂れのない中傷にあったんだろう。
なら・・・
PaP「茄子。これだけは言っておく。」
茄子「PaPさん・・・?」
PaP「『運』だけで勝てる闘いなんてものはない。」
PaP「『運がなかったから負けた』そんなことをいう奴ってのは最初から負けることを考えてる敗者の言い訳だ。」
PaP「本当に強い奴なら敗北が決まっている闘いでも最後まで勝機を見出す為に抗うはずだ。」
PaP「・・・『運』ってものはそういう奴について来る力だと俺は思う。」
PaP「茄子。君が他人より運がいいのは、努力だけではどうしようもない事に当たった時に、何とか状況を打開できるよう神様とかが力を貸してくれただけと思うぞ。」
茄子「・・・・・・そんなことを言ってくれたのは、PaPさんが初めてです・・・♪」
PaP「ハッ!!そいつらは女心をわかってねぇな!!」
やっと元気になってくれたみたいだな・・・
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8月某日 午前13:15 CGプロ 社長室
凛「茄子・・・君が他人より運がいいのは、努力だけではどうしようもない事に当たった時に、何とか状況を打開できるよう神様とかが力を貸してくれただけと思うぞ・・・///」
卯月「・・・・・・そんなことを言ってくれたのは、PaPさんが初めてです・・・///」
凛「・・・///」プシュゥ
未卯「「きゃ~♪」」
茄子「や、やっぱり、改めて思い出すと恥ずかしいですね・・・///」
PaP「殺せッ!!一思いにサクッといってくれェッ!!」
ちひろ「駄目ですよ、PaPさん。全部話してください♪社長命令ですからね、ほら証拠♪」ピラ
PaP「鬼!悪魔!ちひろ!!」
ちひろ「失礼ですね、社長が私に命令したんですよ?」
どーせ、あの手この手で社長を乗せただけだろうがァッ!!
凛「そ、そんなことはいいから、続きを聞かせてよ・・・///」
卯月「そうですよ!早く!早く!」
こいつらはいったい何を期待してるんだ・・・
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短いですが本日の投稿はこれまでになります。
続きはまた翌日の夜8時くらいに投稿します。
おっつおっつ
01月01日 午後00:00 大安寺 山門付近
茄子「~♪」
茄子が元気になって何よりだ。さて、昼になったしそろそろ・・・めし・で・も・・・って
PaP「あああああぁぁぁぁああああああああッ!!!」
茄子「っ!?ど、どうしましたPaPさんっ?」
PaP「お使いのことすっかり忘れてたぁぁぁッ!!」
茄子「お使い・・・?」
01月01日 午後00:30 大安寺 本堂
PaP「まさか、戻る羽目になるとは・・・」
茄子「まぁまぁ、思い出せたからいいじゃないですか♪」
PaP「さて、まずは住職様とやらに会いに行くとして。茄子!」
茄子「はい?」
ま、ここまで戻っておいて何もしないで帰るのもなんだしな!
PaP「絵馬買ってくるから、願い事考えとけよ。じゃ、後でなッ!!」
茄子「え!?ちょ、ちょっとPaPさんっ!?」
----- 10分後 -----
PaP「ったく、ちょっとのつもりが思った以上に伸びちまった・・・」
あの住職様、めちゃくちゃ話のネタが豊富で面白いんだよな・・・
まぁ、目的のモノは確保できたし、絵馬も買ったし、よしとすっか。
茄子「あ、PaPさん!おかえりなさいっ♪」
PaP「おう!ほら、受け取れ。」
茄子「わ、と・・・えへへっ。」
さってと・・・
PaP「願い事か・・・」
茄子「・・・」
PaP「と、なるとやっぱあれだな・・・」カキカキ
茄子「・・・!」
PaP「うむ!かんっぺきッ!!」
茄子「PaPさん♪PaPさん♪」クイクイ
PaP「あん?なんだ、急に袖をひっぱ・・・」
茄子「この絵馬に描かれているヘビさん♪とっても可愛いですねっ♪」
PaP「・・・・・・それはヘビではなく龍だッ!それと絵馬は願い事を書くものだぞ。」
茄子「それが・・・何も思いつかないんです・・・・・・」
何も思いつかないって・・・そんなことあるんだな。まぁこういう時は・・・
PaP「もうすぐ卒業だし、就職祈願とかどうだ?」
茄子「えっとですね、卒業したら実家のお手伝いをしようと思いまして・・・」
まぁ立ち振る舞いからそんな気はしていたが、良家のお嬢様だったか・・・
PaP「な、なら良縁に恵まれますようにとかは・・・?」
茄子「・・・・・・え~と・・・・・・今は・・・いいです・・・」
美人で幸運持ちで絶滅危惧種(大和撫子的な意味で)の超弩級優良物件とくれば、そら悪い虫もわんさか集るか・・・
美人も楽じゃねぇな・・・
だが、たとえ万策尽きてもあきらめないのがプロデューサーだッ!!
PaP「無病息災とかはどうだッ?これはなかなか難しいだろッ!!」
茄子「えへへ~♪実は私病気や怪我になったことは一度もないんですよっ♪」
・・・神様よぉ、ちょいと、いやかなり過保護すぎやしませんかねェ?
あと出てくるのは「商売繁盛」「厄除け」「交通安全」くらいしかねぇが・・・
PaP「どれも茄子には無縁というか不要だよな・・・」
茄子「?」
ぐぬぬ、まだだッ!まだ終われねェッ!!
PaP「夢!夢はどうだッ!?」
茄子「夢・・・ですか?」
PaP「ああ!実は俺も自分の夢が叶うようにって書いたんだ!!」
茄子「わぁ♪叶えたい夢があるって素敵ですねっ♪どんな夢なんですか?」
PaP「見るか?」
茄子「見たいです♪見たいですっ♪」ピョンピョン
っと言ってもあんまり人に見せるようなものでもないんだがな・・・
まぁいいか。
PaP「ほい、パス!」
茄子「わ、とと。えっと・・・『世界一のプロデューサーになる』・・・」
茄子「プロデューサーさんらしい願い事ですねっ♪」
PaP「そ、そうか?ほ、褒め言葉として受け取っておくぜッ!」
てっきり鼻で笑い飛ばされるかと思ったが・・・
今の世の中で珍しいよな。ここまで素直で優しいってのは・・・
『そこは縁結びの神様を祀っているそうでね、君にもよきパートナーが見つかるかもしれないよ。』
・・・・・・・・・・・・よき「パートナー」、か・・・
昨日は仕事的な都合でサボりました。見に来て下さった方がいらっしゃいましたらごめんなさい。
以前に比べてさらに短いですが本日の投稿はこれまでになります。
続きは出来ればまた翌日の夜8時くらいに投稿します。
乙
おっつおっつ
なすさんなすなす
茄子「・・・」ジー
人生・・・はまだいらんな・・・第一そんな暇はないしな!
・・・だが、プロデューサーとしてはどうだ?
茄子「!」ティン
今の俺は担当アイドルのいない、見習いどころかプロデューサー以下のナマモノだ。
担当アイドルが1人いない以上、早急にアイドル候補生を見つけ出さなきゃいかん・・・
茄子「~♪」カキカキ
だが、誰でもいいわけじゃない・・・
誰もが恋するような魅力を持った女性でなければ・・・
茄子「あ!まちがえちゃった・・・」
それは外見だけにとどまる話じゃない。
他人を思いやる「優しさ」、逆境でも揺らがない「忍耐力」とか
そういった『心の強さ』も必要だ・・・
茄子「ど、どうしましょう・・・」アセアセ
なら、この子はどうなんだろうか・・・
茄子「う~ん、少し汚れちゃいますけど・・・」カキカキ
外見・・・は問題ない。むしろアドバンテージすらある!
じゃあ、『心の強さ』ってやつはどうだろう・・・?
茄子「えっへへ~♪」カキカキ
「優しさ」は言うまでもない、自分の運が原因で他人に迷惑をかけてると悩んでいたくらいだからな。
「忍耐力」もそうだろう、謂れのない中傷に沢山あっただろうに、まったく素直さや優しさを失っていないからな・・・
・・・えっと他には・・・
茄子「PaPさんっ♪」トントン
PaP「・・・」
茄子「PaPさん?」トントントントン
PaP「・・・・・・」
茄子「PaPさんっ!!」バシバシ
PaP「痛ァッ!?な、なんなんだ!?」
茄子「見てくださいっ♪PaPさんですよ♪」
PaP「あん?」
さっきの絵馬か、え~と・・・
流暢だけど綺麗で丸っこい字の横に・・・男(?)・・・の絵?
茄子「どうです?うまくできてます?」ニコニコ
PaP「お、おう。あの短時間でよく書けたな!」
茄子「えっへへ~♪」
まぁ、俺が描いた絵の十倍は可愛げがあるし・・・間違ってないよな?
なら、横に描かれている着物(?)を着ている女の子(?)は・・・
PaP「なぁ、俺の横にいる女の子・・・は?」
茄子「はい!私ですよっ♪」
PaP「そ、そうか。まぁ茄子が楽しそうで何よりだ!!」
・・・そういえば今朝あったばかりなんだよな。
なんていうか、もう何年もずっと一緒にいるような・・・
この子と話してると不思議とそんな気分になってくる。
・・・それこそがこの子の本当の魅力なのか・・・
くそッ!!全然わかんねェッ!!!・・・なんで俺はもっと努力しなかったんだッ!!!
茄子「あの・・・PaPさん?」
PaP「・・・どうした茄子?」
茄子「えっと・・・なんだか辛そうな表情をしていたので・・・」
PaP「ああ、ちょっと考え事をしてたんだ。心配かけて悪かったな。」
茄子「・・・辛かったら何でも言ってくださいっ!」
茄子「私を助けてくれたように、私もPaPさんを助けてあげたいんですっ!!」
間違っていないはずだ!絶対、この子はトップアイドルになれるッ!!
・・・だが、自分の中で確証が取れねェ!!あと一つ・・・あと一つでいいッ!!何かあればッ!!!
茄子「えっと、それじゃ絵馬掛に行きましょう♪」
PaP「・・・絵馬掛って、本堂の側にあるんじゃないのか?」
おみくじを奉納する『御籤掛』は本堂の側にあったし・・・
茄子「それがですね~大安山の山頂にしかないんですよっ♪」
PaP「・・・おかしいだろ、それ。」
本堂から30分はかかる場所だぞ!!建てたやつ、ばっかじゃねぇのか!?
茄子「縁結びの神様のご神体が、大安山の頂上に奉納されているそうですよっ♪」
PaP「・・・もう昼だし、飯買ってくるか。」
茄子「はい♪」
01月01日 午後01:30 大安寺 大安山 山頂
PaP「・・・」ズルズル
茄子「・・・♪」モグモグ
茄子「あ、PaPさん!そっちの焼きそばくださいな♪」
PaP「おう?いいぜ!」
って・・・・・・
茄子「んあ~」
ありの(略)
茄子が口を大きく開けてこっちを見ている・・・
茄子「んあ~」
・・・食わせろってことか?
PaP「ほれ、あ~ん・・・」
茄子「んあ~♪」
茄子「~♪」モグモグ
茄子「ん~♪誰かと食べる食事はおいしいですねっ♪」
まぁ今朝は俺が食ってただけだしな・・・
ん?『誰かと』・・・てことは・・・
PaP「実家暮らしじゃないのか?」
茄子「はい!私は島根県出身ですっ♪」
島根・・・梨と砂丘?←※そこは鳥取です!
PaP「うまいものと美しい景色のあるいいとこだよな!」
茄子「はい!私の自慢の故郷ですっ♪」
まったく・・・こいつと話してたらさっきまでの悩みがどっかに行っちまったよ・・・
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8月某日 午前14:45 CGプロ 社長室
未央「ほ~れ、しぶりん!あ~ん♪」
凛「ん、んあ~///」
凛「・・・///」モグモグ
凛「だ、誰かと食べるしょ、食事はおいしい、ですね・・・///」カァァ
凛「・・・///」プシュゥ
未卯「「うきゃ~♪」」
茄子「え、えっと・・・///」
PaP「チクショォォォッ!!!殺してくれェェェ!!」
凛「わ、私だって恥ずかしいんだよ・・・///」
PaP「なら、やらなきゃいいだろうガァァ!!」
ちひろ「はいはい、全部話したらすぐにでも釈放しますよ♪」
ちひろ「それと。さっきの発言について、まだ私の尋問が残ってますからね~♪」
PaP「鬼ィ!悪魔ァ!ちひろォォ!!」
ちひろ「毎度毎度、失礼ですねっ!!PaPさんが発言をごまかすのがいけないんですよ?」
PaP「やかましいッ!!」
凛「茄子さん、ちょっといい?」
PaP「あん?」
茄子「なぁに、凛ちゃん?」
凛「茄子さん、実家のお手伝いをするって言ってたよね」
茄子「そうですよっ♪」
凛「なら、なんで東京の学校に進学したの?」
未卯「「あっ」」
ちひろ「確かに、言われてみると・・・」
PaP「なんでだ?」
茄子「えっと、最初はそう思ってたんですけど・・・」
そういや、茄子には悪い虫がわんさか集っていたんだっけか・・・
PaP「まぁ、新天地より故郷の方がいい場合もあるさ。」
茄子「今はここが私の故郷ですよ♪」
ちひろ「はいはい、ごちそうさま。」
む?これはチャ~ンスッ!?
PaP「じゃ、話がひと段落ついたし、この続きはまたの機会に・・・」
凛「そうは!」
卯月「問屋が!」
未央「卸さないよ☆」
PaP「もう勘弁してェ!!」
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01月01日 午後01:45 大安寺 大安山 山頂
さてと、腹も膨れたし絵馬掛に向かうとしますか。
その前に・・・
PaP「で、茄子は何をお願いするんだ?」
さっきは『絵』が気になってあんまり読めなかったからな・・・
茄子「えへへ~♪これですっ!」
っと・・・『みんなの明日がいい日でありますようにか』・・・
PaP「・・・ずいぶんと欲のねェ願い事だな。だが、なんでこんなことを?」
茄子「・・・私は、今まで私の『運』が大嫌いでした。」
PaP「それは、無理もないだろ。」
自分に非がないのに、周りから文句を言われりゃ俺だってそうだ!!
茄子「でも、本当は大嫌いだった『運』にいつも助けられていたんです。」
PaP「そうかもな・・・だけど、茄子の努力あってこそだと思うぞ!」
茄子「えへへ♪ありがとうございます♪」
茄子「今日PaPさんに会えて、私の『運』と仲直りできて・・・私、今とっても幸せです♪」
茄子「そんな『幸運』を独り占めしたら、ずるいじゃないですか♪」
ああ、本当に悩んでいたのは無駄だった・・・
茄子「ささ、PaPさん♪絵馬を掛けに行きましょうっ!」
PaP「茄子」
確信は得た。後は突っ走るのみッ!!
茄子「PaPさん・・・?」
PaP「茄子、俺と・・・」
『トップアイドル・・・目指してみないか?』
あんまり進みませんでしたが本日の投稿はこれまでになります。
続きは出来ればまた翌日の夜8時くらいに投稿します。
物語もついに終盤!明日完結を目指します!
茄子「・・・・・・え?」
・・・・・・ヤベェ、自分で発言しておいてなんだが死ぬほど恥ずかしいッ!!
ギップルがここにいたら、一族まとめて即死するレベルッ!
茄子「私が・・・アイドル、ですか?」
って、さっき覚悟したばっかりだろ!俺ッ!!
PaP「ああ、そうだ。俺は茄子ならトップアイドルになれると思う!!」
茄子「え、えっと・・・わ、私より可愛い女性はいっぱいいると思いますよ?」
PaP「茄子より美人な女性はいないッ!!」
茄子「え・・・///」
茄子「え、え~と、ほ、ほら私あまり歌がうまくないんですよ。」
茄子「アイドルは歌が上手じゃないといけないじゃないですかっ。」
PaP「765プロを代表するトップアイドルの天海春香も、デビュー当時は上手じゃなかったらしいぞ。」
茄子「え?本当ですかっ!?・・・う~ん・・・」
・・・普通『アイドルになれる』と言われりゃ、喜びそうなもんだが・・・
ここまで悩むなんて、何か問題でもあるのか・・・ハッ!!
PaP「そうか!そりゃそうだよなッ!!」
茄子「?」
PaP「そりゃ、怪しい男に『アイドルにならないか』なんて言われりゃ、返事に困るよなッ!!」
茄子「えっ!?あ、あの。そういうわけじゃないんです・・・」
PaP「そ、そうか?」
茄子「・・・ただ、目標もない私がアイドルになってもいいのかな、って思いまして・・・」
PaP「・・・目標なんて何でもいいと思うぞ。」
茄子「・・・え?」
PaP「崇高な目的を持たなきゃ、アイドルになれないなんてことはないさ!」
PaP「これは前に765プロのプロデューサーに会って時の話だが・・・」
PaP「『ファンに歌を届けたい』と思って活動するアイドルがいる。茄子の言うアイドルの目的ってこれだろ?」
茄子「はい。」
PaP「他には『引っ込み思案な性格を直したい』といった、自分が成長する為にアイドルを目指す女の子もいる。」
茄子「ふふ♪もうすでに達成してそうですねっ♪」
PaP「俺もそう思う!あとは、『運命の人に出逢う』事を目指すアイドルもいる。」
茄子「えっと・・・。大丈夫なんですか?」
PaP「まぁ、ファンが納得してるならいいんじゃねェ?」
PaP「ともかく!どんな目的もってアイドルになったとしても、『ファンの為に全力で努力する!』。」
PaP「それが出来れば誰でもアイドルになれる資格はある!!」
まぁ、適正は別としてな。
茄子「・・・PaPさん。私、ファンの皆を幸せな気持ちにできるようなアイドルになりたいです。」
茄子「こんな曖昧な目的でも、私をプロデュースしてくれますか・・・?」
PaP「問題ない!!これからよろしくな!茄子!!」
茄子「はい!不束者ではありますが、よろしくお願いしますね♪」
おっしゃ!!新年早々幸先がいいな!!
社長にも後で礼を言わんとな。
男「・・・ここにいたのか。」
昔っから物語には『お約束』ってものがある。まぁその中でも一番有名なのは・・・
PaP「『幸せの絶頂いるヤツが、その直後に死ぬ』ってとこだな・・・」
男「何言ってんだオッサン!さっきはよくも騙してくれたなァ!!」
PaP「嘘はついてねーよ。」
さっきまで本堂にいたし。っていうかコイツ間違いなく茄子の言う『悪い虫』ってやつだな。
茄子「PaPさん・・・」
PaP「・・・こっちは戦えないっつーのに。」
まぁそれでもやるしかない・・・か。
PaP「茄子、合図したら本堂に向かって走れ。」ヒソヒソ
茄子「・・・PaPさんは?」ヒソヒソ
PaP「ほどほどに時間を稼いでトンズラする。」ヒソヒソ
・・・・・・今だッ!!
PaP「あッ!あんなところに765の四条貴音がッ!!」
タッタッタッ
男「ハッ、見え見えなんだよッ!!」
ダッ
PaP「足払い。」サッ
男「なぁ!?」
ドンガラガッシャーン
男「」
PaP「『ハッ、見え見えなんだよッ!!(笑)』プークスクスwww」
男「うるせェッ!!無傷じゃ帰さねぇぞッ!!!」
ダッ
PaP「・・・まったく、男ならクールになれよ。」
グイ
男「なッ!!」
PaP「大外刈ィ!!」
ビターン
男「カハッ!」
思ったより大したことなかったな・・・
男「・・・た、戦えないんじゃ・・・なかったのか・・・」
PaP「ハッ、プロデューサー舐めんな!!」
PaP「テメェらみたいなファンからアイドルを護る為に日夜修業してるんだよッ!!」
PaP「戦えねェっつたのは、こっちから手が出せねェって意味だ!!」
まぁ、ここまで武闘派なプロデューサーがいるのはうちだけだけどな。
というか主に社長のせいなんだけどな。
PaP「さて、茄子に付きまとう理由を話してもらうぞ!」
PaP「時と場合によっちゃ、ストーカー規制法で警察に突き出すことも辞さねェッ!!」
男「クックック・・・」
PaP「何がおかしい!!」
ドガ
ッ!?後ろに誰か!
ガス
PaP「ぐはッ!!」
ッ!?しかも一人じゃねェ!?
暴漢A「ヘッヘッヘッ」
暴漢B「ざまぁ無いっスね、兄貴!」
・・・1,2,3・・・10人くらいか・・・
男「どうだオッサン?そんなザマじゃアイドルを護れないぜ?」
PaP「・・・うるせぇ・・・」
・・・まずいことになった・・・せめて茄子が本堂に逃げるまでは・・・
男「流石にこの人数じゃ太刀打ちできねぇだろ!遺言があるなら聞いてやるぜ?」
・・・人殺したこともねェくせに・・・まぁ時間を稼ぐには好都合だが・・・
PaP「・・・なら・・・なぜ茄子に・・・付きまとう・・・」
男「オッサンもアイツの『運』に用があるのか?ま、これからくたばるやつには関係ないな。」
男「あいつの『運』さえあれば、どんな仕事でも成功する事が出来るからなッ!!」
・・・どうして・・・どいつもこいつも・・・
男「まぁ、そのくらいしか役に立たないだろうg・・・」
茄子の『運』しか見てねぇんだッ!!
ドゴ
男「がはッ!!」
『私の幸運がみんなの明日をいい日にできますように』なんて本気で願っている女の子を・・・
PaP「次は『痛み』じゃ済まさねェッ!!」
世界中の誰よりも優しい女の子を利用しようとしたテメエは絶対に許さねェッ!!
暴漢A「勝手に動くんじゃねェッ!!」
ガス
PaP「ごはッ!!」
男「・・・ッ!!どんなに足掻こうとこの人数差ッ!!逆転できるわけねぇだろ!!」
PaP「・・・言ってろ!殺されたって諦めねぇぞッ!!」
男「なら望み通りにしてやるよ。やれッ!!」
暴漢A「オラァ!!」
・・・耐えきって見せる!茄子が逃げ切るまではッ!!
ドガ
暴漢A「ぐはぁ!!」
暴漢B「あ、兄貴ィ!?」
暴漢C「オイ、何処のどいつだ!?・・・ってお前は!?」
!?・・・何が起きた?
萩原「・・・通りすがりの、鯛焼き屋だ。」
PaP「鯛焼き屋の・・・萩原の親方・・・?」
暴漢B「は、ははは・・・」
暴漢共「萩原ァ!?」
暴漢共「ヒィィィ!お助けェ!!」
ピュー
・・・行っちまった・・・ようだな・・・
萩原「・・・話は今朝の娘から聞いた。・・・下手人の処遇はどうするのだ?」
そうか・・・茄子は無事か・・・それより・・・
PaP「・・・選んで・・・いいんすか?」
男「ま、まてよ!勝手に・・・」
萩原「黙っていろ!」
男「ヒィ!!」
萩原「・・・生殺与奪はお前にある。」
PaP「・・・警察に・・・任せる・・・で・・・」
萩原「・・・承知した。今は休め。」
ははは・・・ばれていたか・・・さすがに・・・限界・・・か・・・
------
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01月01日 午後05:20 水瀬総合病院 第1病棟 302号室
PaP「ハッ!?」
ちひろ「あ!PaPさんっ!!よかった・・・」
PaP「あれ?ちひろさん?」
なんで・・・って!!
PaP「ちひろさん!えっと・・・」
ちひろ「はいはい。気絶していたときの話は今からしてあげます♪」
PaP「・・・うっす。」
ちひろ「まず、気絶したPaPさんを病院へ連れてきてくれた方についてです。」
顔が厳つい鯛焼き屋の親方だよな。確か・・・萩原だったっけ?
ちひろ「連れてきて下さったのは、765プロの雪歩ちゃんのお父さんです。伝言も預かってますよ。」
PaP「なるほど・・・お母さん似でよかった。」
ちひろ「それは、私も思い・・・じゃなくて!」
PaP「すんません。で、伝言というのは?」
ちひろ「はい!『お前の望み通りにしておいた。』と伺ってます。」
そうか。まぁ、同じことが起こる可能性もあるから今後も注意・・・
ちひろ「それと、『二度とこのようなことが起こらないように教育しておく』とも言ってましたよ?」
・・・・・・うん。注意はしておくけど問題は無くなりそうだ。
PaP「ちひろさん。・・・面会に来た人間で、振袖を着た大和撫子はいました?」
ちひろ「いえ。来てませんよ?」
・・・茄子は、来ていないか・・・
PaP「だが、これでよかったのかもな・・・」
ちひろ「・・・PaPさん、その子をスカウトしたんですか?」
PaP「・・・まぁ。ですがアイドル活動をしていれば、今回みたいな事に巻き込まれる可能性もありますし。」
ちひろ「PaPさん!諦めちゃだめですよっ!!」
PaP「・・・」
ちひろ「と、とにかく!今は体力を回復する事に集中してくださいっ!」
ちひろ「最後に社長から伝言です。」
PaP「・・・社長から?」
ちひろ「『絵馬は不要になったから君が持っていなさい』ですって。」
えっと、あの絵馬は「縁結びの絵馬」だとかって住職様が言ってたな・・・
それが不要ってことは、あ・・・
ちひろ「PaPさん、それ以上は駄目ですよっ!」
ちひろ「それと『次同じことがあれば、必ず無事に逃げ延びること』です!」
PaP「・・・2つ目の方は、難しいっすね。」
ちひろ「ふふ、頑張ってくださいね♪」
ホンジツノメンカイジカンハ…
ちひろ「そろそろ時間みたいですね。それではお暇させていただきます♪」
ちひろ「怪我の療養も含めて10日まで休んでも大丈夫ですからね。」
PaP「まぁ、極力早く復職できるようにしますよ。」
ちひろ「ふふ♪期待しないで待ってますね♪」
ガチャ
PaP「・・・」
『こんな曖昧な目的でも、私をプロデュースしてくれますか・・・?』
PaP「・・・プロデュースするって、約束したもんな・・・」
それに、たとえ万策尽きても諦めないのがプロデューサーだしなッ!!
PaP「そうと決まれば、早く回復しないとな・・・」
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01月03日 午前10:25 大安寺 大安山 山頂
チャリン カランカラン
ペコペコ パンパン
PaP「縁結びの神様、元旦の朝の発言についてお詫び申し上げます・・・」
PaP「どうか彼女との縁は切らないでいただきたいッ!」
ペコリ
PaP「ふう・・・」
神頼みとは、本当に万策尽きてるなぁ・・・俺・・・
PaP「いやいや!まだあと7日あるッ!!イケるな!」
PaP「さて、後は社長にもらったコイツを書いて掛けてくるだけか・・・」
まぁ書く内容は決まってるし。さっさと行くか!
01月03日 午前10:30 大安寺 大安山 絵馬掛
PaP「えっと『もう一度逢えますように』っと」カキカキ
PaP「しっかし不思議だよな。寺なのに神様を祀っているってのも」
?「そんなことないみたいですよ?」
PaP「そういうものか?」
?「あれ?その絵馬、とっても可愛いですねっ!」
PaP「まぁ可愛いかは別として、珍しいよな『おしどりと赤い糸』ってのも。」
?「おしどりって2匹で離れず子育てをするんですよね♪」
?「赤い糸がなくても一緒にいられると思いますけど。何か意味があるんですか?」
PaP「おしどりって子育てが終わると別々になっちまうんだと。」
PaP「だから離れてもいつかはまた一緒になれるように、って願いを込めて赤い糸で結んでるんだとよ。」
?「わぁ♪とってもすてきですねっ!どこに行けば売ってますか、PaPさん?」
PaP「なんか注文を受けて作るとか言ってたから、住職様にちょく・・・せ・・・つ・・・」
茄子「PaPさ~ん♪」
PaP「ちょッ!まって、今抱き着かれると・・・」
ビターン
PaP「あだだ・・・」
油断していたとは言え、情けねェ・・・
茄子「・・・」グス
PaP「茄子?」
茄子「・・・PaPさんが無事で・・・よかった・・・」ポロポロ
『次同じことがあれば、必ず無事に逃げ延びること』ってこういう事か・・・
PaP「・・・心配かけて悪かったな。」ナデナデ
怪我が完治したら、猛特訓だな!
茄子「えへへ・・・」
PaP「茄子。今日暇はあるか?」
茄子「え?えっと、そういうのはまだ早いと思いますよっ・・・///」
PaP「・・・何を言ってんだ君は。アイドルになるんだろ?」
茄子「え?あ、はい!」
PaP「事務所に行くぞ!アイドルになるにはやることが山ほどあるからな!!」
茄子「えへへ、望むところですよっ♪」
(そうだ、この時、ようやくパートナーになったんだよな・・・)
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とある他のスレのプロダクションではキュートな属性の女の子がパッションなところで働くと生命に響くらしい
8月某日 午後15:25 CGプロ 社長室
卯月「・・・」グス
凛「・・・茄子?」
卯月「・・・PaPさんが無事で・・・よかったぁ・・・」ポロポロ
凛「・・・心配かけて悪かったな(棒読み)」ギュー
卯月「えへへ・・・///」
PaP「」
茄子「・・・///」プシュゥ
未央「ち、ちひろさんっ!PaPさんが息してないよ!?」
ちひろ「大丈夫よ未央ちゃん。しばらくしたら復活するから。」
タダイマモドリマシター
ちひろ「あら?CuPさんが帰ってきたみたいね。」
卯月「え、本当ですか?」
未央「それじゃ、社長にもらった『諭吉さん』でおいしいものを食べにいこっ!!」
凛「プロデューサーも一緒だよ!」
バタバタ ガチャ
ちひろ「さってと、私も事務仕事に戻らなきゃ!」
社長「事務仕事なら終わっているよ。」
ちひろ「しゃ、社長・・・?」
PaP「・・・んぁ!?しゃ、社長!お疲れ様ですッ!!」
茄子「社長、事務仕事お疲れ様でした♪」
社長「うむ!ありがとう!!・・・さて、業務連絡だ。」
社長「ちひろさんは事務仕事の代わりに社長室の掃除をしておくこと。」
ちひろ「はい・・・」
社長「二人は明日、今日のレッスンの振り替えを受けてもらう。」
PaP「まぁ、それは分かるんすけど・・・俺もですか?」
社長「うむ、日ごろの運動不足を解消してきなさい!」
茄子「頑張りましょうね!PaPさんっ!!」
PaP「了解しました・・・」
まぁ、何とかなんだろ。さて・・・
PaP「じゃ、特に仕事もないですし。今日は茄子と上がります!」
社長「うむ、お疲れ!」
茄子「お疲れ様です♪社長!ちひろさん!」
バタバタ ガチャン
8月某日 午後16:00 喫茶【三保の松原】
PaP「しかし、よかったのか?せっかくの『樋口さん』をはんぶんこしちゃって?」
茄子「はい♪誰かと食べる食事はおいしいですからっ♪」
まぁ、茄子がいいならいいか。
店員「お待たせいたしました。苺大福と抹茶わらび餅になります。」
茄子「わぁ♪」
PaP「お、きたきた。」
店員「ごゆっくりどうぞ~。」
茄子「~♪」モグモグ
PaP「黒蜜なしでもいけるな・・・」モグモグ
茄子「じ~」
PaP「・・・」モグモグ
PaP「・・・食うか?」
茄子「んあ~」ニコニコ
PaP「おい、こらアイドル!」
茄子「え?」
PaP「え?じゃねーよッ!!ファンが見たら大暴れすんぞ!!」
茄子「ここは個室ですし♪それに、今更だと思いますよ?」
まぁ、それもそーか。
PaP「じゃあ、ほれ~」
茄子「んあ~♪」ニコニコ
茄子「~♪」モグモグ
茄子「ん~わらび餅もおいしいですねっ♪」
まったく・・・なんか懐かしいやりとりだな。そういえば・・・
PaP「懐かしいやり取りで思い出したんだが、茄子はあの絵馬をいつ買ったんだ?」
茄子「モグモグ・・・えっと初めて事務所行ったときの帰りに買いました。」
PaP「ふーん、注文を受けて作る割には早いんだな。」
しかし、それだと疑問が一つ残るな・・・
PaP「差支えがなければ教えてほしいんだが、なんで絵馬を掛けてこなかったんだ?」
茄子「んぐ!?・・・けほっけほっ!!」
PaP「だ、大丈夫か!?ほれ、水!」
茄子「・・・」ゴクゴク
まったく・・・嘘がつけないってのも考えもんだな!
PaP「まぁ、言いづらいなら無理に言わなくてもいいんだぜ?」
茄子「えっと・・・今は言えません。」
む、そう言われると無理には聞けないな。
PaP「まぁ、いつか話してくれるならいいか。」
茄子「そうですね、私がアイドルをやめる時にPaPさんが担当だったら教えてあげますっ♪」
おいおい、何年後の話だよ・・・
PaP「さぁてと、会計済ましてくるか。」
茄子「あ、PaPさん!これ、持って行ってください!!」
PaP「お、例の『樋口さん』か。おつりは後で返すよ!!」
トコトコ
茄子「ふふ、絵馬を掛けてこなかったって気づかれちゃったな・・・」
茄子(絵馬を持っていなかったら『大切なあなた』と離れ離れになってしまうかも)
茄子「なんて、言ったら迷惑・・・ですよね?」
PaP「な~にが迷惑なんだ?」
茄子「ひゃっ!?」
PaP「ほれお釣りだ、明日は大変な1日になりそうだからな。とっとと帰るぞ!」
PaP「それと・・・茄子といて迷惑だと思ったことはないからなッ!!」
茄子「え?」
ダッ カランカラン
茄子「・・・ふふふっ♪」
茄子(悩む必要なんてなかったのね♪)
茄子(いつかPaPさんが『世界一のプロデューサー』を目指して頑張っているなら・・・)
茄子(私も『世界一のアイドル』を目指して頑張るっ!)
茄子(そうやって互いに手を取り合って歩いていけばいいんだって、今はそう思えるから♪)
タッ カランカラン
PaP「お、茄子!遅かっ・・・」
茄子「PaPさん!女子寮まで競争ですよっ!」
PaP「ハァ!?」
茄子「運動不足で私と同じレッスンを受けたら死んじゃいますよ?」
PaP「ハッ!あなどるなよ?あの日以来、一日たりとも『訓練』は欠かしてないんだからな!」
茄子「よーし!負けたら『三保の松原』のスペシャルパフェを奢ってもらいますねっ!」
PaP「しゃぁぁッ!!なら勝ってライブで『あんな衣装』や『こんな衣装』を着てもらうぜッ!!」
「「よーい」」
「「どん!!」」
茄子「どうしたんですか~遅れてますよっ♪」
PaP「・・・ッ!まだまだァ!これからよ!!」
茄子「プロデューサーっ♪」
PaP「・・・あん?」
『不束者ですが、これからもよろしくお願いしますね♪』
おわり
これにて完結です。ここまで読んでいただきまして本当にありがとうございます♪
「SSなんて3時間もあれば終わるだろw」と思っていた一週間前の自分をひっぱたいてやりたい気分です。
とりあえず、明日起きてやる気があればおまけを書いて本当に終わろうと思います。
やる気がなかったらそのままHTML依頼を出そうと思います。
最後に、このSS読んで下さった方、コメントを下さった方
本当にありがとうございました。
おっつおっつ
おっつおっつ
乙でした。質問だけど作者さんはモバマスの属性はやっぱりパッションなの?
感想ありがとうございます。
作者はキュートでやってますが、リアルでの性格がパッションなのでこのようなSSになりました。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません