【ゆるゆり】ちなつ「誕生日プレゼントですか!?」 (73)


(ごらく部部室、ちなつの誕生日の1週間前)


結衣「うん。ちなつちゃん今度誕生日でしょ?何か欲しいものないかなーと思って」

京子「変なもの貰っちゃったら、微妙な空気になるしねー」

あかり「ちなつちゃん、何がいい?」

ちなつ「・・・」



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京子「この歳になって塗り絵とか貰ったって、どうしたらいいかわかんないもんねー」

結衣「そんなものあげる積りか?」

あかり「えっ、ぬ、塗り絵ってダメなの・・・?」

ちなつ「・・・」



京子「そうだ、ミラクるん変身セット劇場版バージョンなんてどう?」

結衣「それはオマエの趣味丸出しだろ・・・」

あかり(・・・事前に聞くことにしといて良かった)

ちなつ「・・・」



ちなつ「・・・デート」ボソ

結衣「ん?」



ちなつ「私、誕生日プレゼントは結衣センパイとのデートがいいです!」

結衣「うぇ!?」

京子「ち、力強く言い切ったなぁ・・・」

あかり「悩んだ様子がまるでなかったね・・・」



結衣「ち、ちなつちゃん本当にそれでいいの?」

結衣「何か他のものがいいんじゃない?」

ちなつ「デートで」



結衣「ちなつちゃんの好きそうな、かわいい小物入れこの前見かけたんだけど・・・」

ちなつ「デートで」

京子「まるで言う事聞いてない・・・」

あかり「ちなつちゃん、目が座ってるよ・・・」



ちなつ「・・・結衣センパイ」

結衣「ん?」



ちなつ「私とのデートが、そんなに嫌なんですか・・・?」ウリュ~

結衣「あ、いやそういう事じゃなくて!」

京子「あー、結衣泣かしたー」

あかり「結衣ちゃん、デートしてあげなよぉ」



結衣「・・・ちなつちゃん」

結衣「本当に、それでいい?」

ちなつ「はい!」



結衣「・・・じゃあ、ちなつちゃんの誕生日は私とデートになるけれど」

結衣「みんな、それでいい?」

京子「おう。結衣がいいんならいーよー」

あかり「うん、ちなつちゃんの誕生日だもん、いいよ」

ちなつ「・・・うふふふ」



ちなつ「結衣センパイとの、誕生日放課後デート・・・」

ちなつ「ブラブラして・・・お食事して・・・それから公園で熱いキス・・・」

ちなつ「うふふふ・・・」

あかり「心の声がだだ漏れだよ!?」


(誕生日当日・放課後の校門前)


ちなつ「センパーイ、お待たせしましたー」

結衣「やぁ、ちなつちゃん」

ちなつ「さ、早速行きましょ♪」

結衣「うん」











テクテク・・・

ちなつ「今日、京子センパイは?」

結衣「んー?ごらく部に顔出してから帰るって言ってたけど。あかりは?」

ちなつ「あ、あかりちゃんもごらく部に寄ってから帰るって言ってました」

結衣「そうなんだ」



ちなつ「・・・あの二人、今ごろ何してるんでしょうね」

結衣「さぁ。部室でマンガでも読んでるんじゃない」

ちなつ「会話もなくて気まずくなってたりして」

結衣「まぁ、幼馴染だしそれはないんじゃないの」



ちなつ「どーも、京子センパイとあかりちゃんが二人きりで
    会話してる所が頭に思い浮かばないんですよねー」

結衣「そうかなー」



結衣「ちなつちゃんが見てない所でも、結構二人で喋ってるよ?」

ちなつ「え?そうなんですか?」

結衣「うん。主に京子がバカな話ばっかりしてるけどさ」



ちなつ「あ、それなら何となくイメージが涌きますね」

結衣「でしょ?」

ちなつ「京子センパイが変な話して、あかりちゃんがそれ真に受けちゃって」

結衣「ふふ・・・。そうそう」



ちなつ「それで、あかりちゃんがもう京子ちゃんたらー、
    プンプン!って・・・」

結衣「アハハ・・・。そうそう、そんな感じ・・・」

ちなつ「目に浮かびますね。ふふっ・・・」



結衣「・・・あ、ちなつちゃん、着いたよ」

ちなつ「あ、はい」







(ワック店内)


オマタセシマシタ、ゴユックリドウゾー・・・

結衣「はい、ちなつちゃん」

ちなつ「ありがとうございます」



結衣「ところで今日、本当にワックで良かったの?」

ちなつ「ええ!結衣センパイと一緒ならどこだって楽しいです。それに」


ちなつ「センパイとワック、二人きりで来るの初めてじゃありません?」

結衣「ああ、そうだね」

ちなつ「前来た時は、みんなと一緒でしたもんね」

結衣「あー、確かに前みんなで来たなぁ」



ちなつ「今日は結衣センパイと二人きりなんて、最高の誕生日プレゼントです」

結衣「いやー、テレるな・・・」ハハ・・・



結衣「・・・そうだ、あかりから誕生日プレゼント貰った?」

ちなつ「はい。教室で」

結衣「何を貰ったの?」

ちなつ「手袋でした。これから寒くなるから風邪引かないようにって」

結衣「あー、あかりらしいな」



ちなつ「京子センパイは、明日部室で渡すって言ってました。
あと櫻子ちゃんと向日葵ちゃんから・・・」

結衣「ああ、大室さんと古谷さんか」

ちなつ「・・・あっ、そうだ」

結衣「ん?どうしたの?」



ちなつ「結衣センパイ、京子センパイの誕生日プレゼント」

ちなつ「何か、わかります?」

結衣「えっ、さぁ・・・アイツからは何も聞いてないけど」



結衣「ちなつちゃん今日はデートだから、明日ごらく部で渡すとは言ってたけど」

ちなつ「そうですか・・・」

結衣「気になるの?」



ちなつ「いえだって、この前ミラクるんの変身セットとか言ってましたし」

結衣「あ、あー。確かに。言ってたね」

ちなつ「絶対、ミラクるん関係ですよ。全く、私子供じゃないんですから・・・」

結衣「ま、まぁ京子もそこはちゃんと空気読むと思うよ・・・たぶん」



ちなつ「それから、絶対目の前で変身ポーズやってとか言い出しますよ」

結衣「ま、まぁアイツなら言いかねないけどさ」

ちなつ「全くもう。やらされる身にもなって欲しいですよ・・・」

結衣「ちなつちゃんも、大変だねー・・・」ハハ・・・



ちなつ「・・・けどまぁ」

ちなつ「京子センパイには普段、合宿とかキャンプとか企画立ててもらってるし」

結衣「ああ、そうだね」

ちなつ「そこは、感謝しなくちゃいけませんね」

結衣「まぁ、アイツはみんなで騒ぐのが好きだからな」



ちなつ「こうやって、結衣センパイとも出会えましたし」

ちなつ「ごらく部に入ってから毎日楽しいですよ」

結衣「うん、私も。まぁ基本はダラダラしてるだけだけどね」



ちなつ「・・・そうだ、そう言えば」

結衣「うん?」


--回想--


結衣「・・・じゃあ、ちなつちゃんの誕生日は私とデートになるけれど」

結衣「みんな、それでいい?」

京子「おう。結衣がいいんならいーよー」

あかり「うん、ちなつちゃんの誕生日だもん、いいよ」

---
--
-



ちなつ(・・・)

ちなつ(私ってば・・・)

ちなつ(結衣センパイとデートする事だけに夢中になってたけど)



ちなつ(もしかして・・・)

ちなつ(みんな今日、誕生会とかで一緒に騒ぎたかったのかな・・・?)


結衣「ちなつちゃん?」



ちなつ「あ、ご、ごめんなさい結衣センパイ。私ってばボーっとしちゃって」

結衣「どうかした?」

ちなつ「あ、いえ・・・みんなどうしてるかなーって」

結衣「ああ、そろそろ5時半だし・・・もう帰ってるかもね」



ちなつ「そうですよね・・・」

結衣「それとも、まだ残ってるかなー」


結衣「電話してみようか?」

ちなつ「え?」



結衣「何してるのか、私もちょっと気になるし」

ちなつ「もう帰ってるんじゃありません?」

結衣「さぁ、どうかな・・・」ピピピ


結衣「あ、もしもし京子?今どこ?」



結衣「あ、まだごらく部にいるんだ。あかりも一緒?そう」

ちなつ「まだ二人とも残ってたんですね」

結衣「今何してた?」



結衣「・・・部室いっぱい使ってドミノ倒し?」

結衣「ギネスに挑戦中だって?・・・何をやってるんだお前は」

ちなつ「あ、あかりちゃんもそれにつき合わされてるんですね・・・」



結衣「こっち?ああうん。ワックで今メシ食ってるとこ」

結衣「え?ひと段落したらごらく部に来ないかだって?」

結衣「お前が一緒になって騒ぎたいだけだろそれ・・・」

ちなつ「あ・・・」



ちなつ(・・・やっぱり、私がデートなんて言い出しちゃったから・・・)

結衣「・・・うん。まぁ確かにちなつちゃん次第だけど」

結衣「わかった、聞いてみる」



結衣「ちなつちゃん、京子がこの後ごらく部に来ないかって言ってるけど」



結衣「どうする?」










(ごらく部)


結衣「おーっす、みんなー」

ちなつ「こんにちはー」

京子「おー、やって来たなこの熱々アベックうー」

あかり「あ、アベックって古いよ京子ちゃん」



結衣「ドミノはどうなった?」

京子「それがさー、いい所まで行くたんびにあかりが倒しちゃってさー」

あかり「それは京子ちゃんもでしょー?」

ちなつ「うふふ・・・」



京子「結局、てんでダメー」

京子「あかりのせいでー」

あかり「もー、京子ちゃんってば」

ちなつ「あはは」



ちなつ(・・・結衣センパイと二人っきりも楽しいけど)

ちなつ(みんなといると、何だか安心する・・・)



京子「おおそうだ、ちなつちゃんこれこれ」

ちなつ「え?」

京子「ちなつちゃんの誕生日ケーキ」

ちなつ「私の・・・?」



京子「明日にしようかと思ってたんだけどさ」

京子「やっぱり、今日の内がいいかなーって思って」

ちなつ「京子センパイ・・・」

あかり「・・・ちなつちゃんが来てくれて良かった」



あかり「ちなつちゃんのお誕生日、お祝いできてあかりも嬉しいよ」

ちなつ「あかりちゃん・・・」



京子「じゃ、みんなで歌おっか?」

あかり「うん」

結衣「そうだね」

ちなつ「わ、わぁ何だかちょっとテレ臭いですぅ」



京子「せーの」




京子「ハッピバースデートゥーユー♪」




あかり「ハッピバースデートゥーユー♪」




結衣「ハッピバースデーディア、ちなつちゃーん♪」






全員「「「ハッピバースデー、トゥーユー♪」」」








京子「ヒュー、お誕生日おめでとーちなつちゃん!」

あかり「おめでとうだよぉ」

結衣「おめでとう、ちなつちゃん」

ちなつ「・・・」



ちなつ「あ、あの・・・」

京子「ん?」

ちなつ「みんな私の為に、その、お祝いしてくれて・・・」

京子「え?どうしたのさそんな改まって」



京子「せっかくの誕生日なんだからさ。パーっと騒ごうぜー」

あかり「そうだよぉ」

ちなつ「・・・え、ええ!」



京子「そういうわけで、じゃーん!」

京子「私からの誕生日プレゼント!」

京子「ミラクるん変身セット、劇場版バージョンだー!」

結衣「京子、お前なぁ・・・」

ちなつ「予想が当たりましたね・・・」



京子「ねーねー、ちなつちゃんせっかくだからここで着替えてよー」

結衣「お前はいいかげんにしろ」

ちなつ「えー、遠慮しときます」

京子「ちぇー。ちなつちゃんのケチー」



京子「しょうがないなー。じゃあみんなでケーキ食べよっか」

結衣「そうだね」

京子「その後は、トランプ大会だー」

あかり「あっ、あかり負けないよ!」

ちなつ「あかりちゃん、そう言っていつも負けるんだから」

―――
――



京子「ケーキうめぇ!」

結衣「おいおい、お前の分だけでかくないか?」

ちなつ「京子センパイに切り分けさせるんじゃありませんでした」

あかり「京子ちゃん、ずるいー」



ちなつ「さぁ、あと2枚で上がり!」

京子「絶対に阻止しろあかり!バツゲームはミラクるんのモノマネなんだから!」

京子「ちなつちゃんにやらせるんだ、絶対に!」

結衣「お前は少しはミラクるんから離れろ」

あかり「え、ええー、どっちがババかなぁ・・・」

ワイワイ・・・

―――
――


(帰り道)


ちなつ「・・・ふぅ、今日は楽しかった。ありがとねあかりちゃん」

あかり「ううん」



ちなつ「はぁ、あかりちゃんのプレゼントの手袋あったか・・・」

あかり「えへへ、ちなつちゃんに喜んでもらえて良かった」



ちなつ「・・・あかりちゃんは手袋してないけど、寒くないの?」

あかり「あ、あかり今日うっかり忘れちゃって・・・」

ちなつ「そうなの」



ちなつ「じゃ、手つなごっか?そうすれば寒くないでしょ?」

あかり「え?いいの?」

ちなつ「うん。プレゼントのお礼だよ」

あかり「わぁ、ありがとうちなつちゃん」



あかり「えへへ、暖かいね」

ちなつ「でしょ?」



あかり「所で、今日せっかくのデートだったのに
結衣ちゃんと二人きりじゃなくて良かったの?」

ちなつ「うん、デートは楽しかったんだけど・・・」

ちなつ「なーんか、京子センパイとあかりちゃん寂しくないかなーって気になっちゃって」

あかり「そうなんだ?」



ちなつ「まぁ、ちょっと勿体無かったけれど誕生日は来年だってあるんだし」

あかり「あ、そうだね」

ちなつ「うふふふ・・・来年の誕生日のために、今から計画を練って・・・」

あかり「今から!?」



ちなつ「はぁ結衣センパイ、来年が楽しみですぅ~」

あかり「気が早すぎるよー、ちなつちゃん・・・」




終わり

以上です
遅れましたけど、ちなつちゃんお誕生日おめでとう
依頼出して来ます

おつ

おつおつ
ちなつがかわいいだけの人生だった


こういうの読むとほのぼのする

やまなしおちなしいみなし

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