フレデリカ「朝食前の一欠片ごっこ」 (30)


これはモバマスssです
書き溜めはありませんが、2日以内に終わらせます



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いぇーい、ポンジュ~ス?
そろそろ休憩するブプレ~?


フレちゃん的にはそろそろプロデューサーとお話ししたいかなーって。
さっきからずっとパソコンに向かって、ずっとカタカタしてるんだもん。
フレちゃんはパソコンじゃないよ?二次元の住人じゃないよ?
カタカタって、カタが過多だよねー。


ところで最近とっても寒いよねー、サムディ寒いねー。
そろそろマフラー欲しくなってきたりしない?
よし、じゃーフレちゃんがコーディネートしてあげよう。
手編み?無理無理出来なくないけどなくなくないから。


コーヒー淹れてあげよっか?
フレちゃんの気まぐれミルクオレ、通称ホットミルク。
レンジでチンして瞬間沸騰!沸騰とホットって似てるから一緒だよねー。
ふっと思いついたー、なんてね。


あ、今のは減点?0点?つまり原点?
プロデューサーもなかなかだねー。
完全に手が止まってるけど、ちゃんと今日中に終わる?
終わらなかったらフレちゃんと一緒に日の出見よーね!




…え?もちろん!
何の為にアタシが待ってると思ってるのさー。
踊ってないよ?


だからはやくはやくー。
フレちゃんママにまた怒られちゃうよ?
多分怒らないけどねーんふんふー。
頑張れってメール来てるし。


それは兎も角、一回休憩しない?
フレちゃんとお話しよ?
せっかく久しぶりに二人なんだしねー。
文香ちゃんも杏ちゃんも肇ちゃんも、もうとっくに帰ったよ。


…よし、愛情たっぷりホットミルク。
その都度味が変わるから美味しさの保証はできないけどね。
ほっと一息つこ、ね。
あ、寒い?ホットミルクで良かったじゃん。


ほらほら、隣どーぞ?
…ナチュラルに反対に座ったね、フレちゃん泣いちゃうよ?
え?この方が顔が見える?
あープロデューサー攻めるねー。


よし、じゃあフレちゃんがとっておきの話をしてあげよー。
ハンカチの準備はいーかな?タオルでもいーよ?
さーて、時間はいっぱいあるね。


それでは、始まり始まり~!





この感じすごく好き

ペース早いな





「ハーイ!宮本フレデリカだよー。ママがフランス人でパパが日本人なんだー、フランス語は喋れないけどね」


「よろしくな、フレデリカさん。俺は千葉県と東京県のハーフだ。博多弁は喋れないけど夢の国語なら皆伝してる」


わぁお、アタシ凄いの引いちゃった?
クジ運あるからねー、いつも何度でもポケットティッシュだもん。
実際へんな機械とか商品券貰うより便利だよね。


それはさておき、目の前の男性は今日からアタシのプロデューサー。
初顔合わせって事でライトでポップなフレちゃんでいこうと思ったけど、プロデューサーもなかなかだった。
何か凄いって、多分アタシと同じ表情をしてるって事。
あ、やべぇぞコイツ、みたいな。


テーブルのコーヒーに手を伸ばし、取り敢えず一回場を流す。
やり直しやり直し、せっせとリセット。
ちゃんと自己紹介しないとねー。


「ママもフランス語喋れなくなって…なんだっけ?好きな事は大体楽しい事全部だよ~」


「俺も楽しくない事は嫌いだな。特に書類となめくじ」


「なめくじって何で塩かけると溶けるんだろーね?悪霊なのかなー?」


「浸透圧とかの問題じゃなかったか?兎も角よろしくな」



すごーい、全く自己紹介出来てない。
社会人ってこれでいーんだね。
まあアタシも面倒な事は嫌いだから別にいいけど。


と、なんでアタシがプロデューサーなんかと話してるかと言えば…なんだっけ?
多分デビューかレッスンするからだね。
よくクルクル回ってるけど、ダンスはやった事ないし。
でもやれば出来る気がする。


「さて…えっと、なんだっけな…あ、そうだ明日以降のスケジュール渡すんだ」


「メールでいいよ?紙がガレット・ブルトンヌだしねー」


「大丈夫、全部会社の紙だから」


…大丈夫じゃない気がしてきた。
主にアタシのアイドルライフが。
こんなんでいーのかなー?
まぁいっか、多分。


「じゃ、今日からよろしくな」


「んふんふー、よろしくねプロデューサー!」









え、なになに?
プロデューサーは俺な筈なのに、こんなテキトーな男は知らない?
…身に覚えがないのかな?
彼は、過去の貴方自身なのですーなんてね。


と言うかフレちゃん話してるけど、仕事しなくていーの?
…ふふーん、アタシは可愛いからねー。
まったくもう、喜んじゃうよ?
こんどふーんとフフーンでユニット組んでみる?
ユニット名は…3Fで!


…話すすまないねー。
続きいい?









「ぬわぁーん疲れたよー。プロデューサーも語一緒する?」


「安心しろ、俺だったら疲れる前に倒れてる」


初めてのレッスンは想像の大体数割くらい疲れた。
だってフレちゃん普段お絵描きとかしてるからねー。
授業に体育なんてないもん。
トレーナーさんは初めてなのによく体力もつなって驚いてたけど。


えっへん、アタシは体力あるからねー。
パワフルデリカだもん。
技と力と美の全てを兼ね備えたオールデリカだもん。
電動じゃないからご飯食べるけどね?


「あ、エクレア食べにいかない?」


「良いけど、どっか店知ってるのか?」


「もちろーん、知らない!」


やれやれコイツは見たいな顔はナシじゃないかな?
プロデューサー人の事言えないよ?
今日だってダンスレッスンを少しって聞いてたのに3時間もだったし。





でもまー、楽しかったかな。
普段出来ない事をするって、それだけでワクワクするしねー。
毎日続くのは嫌だけど。


「…お疲れ様です…宮本さん、まだ元気なのですね…」


「いぇーい、文香ちゃん元気してるー?」


そうそう、文香ちゃんも同期だってさー。
担当は別の人だけど、アタシと一緒に今日からアイドルライフがスタートだって。
ほらほら、部屋の壁と床にへばり付いてるあの子。
こー、明らかに文学少女ってゆーのかな?そんな感じの。


自分からこの道に入ったとは思えないけど、だとしたらスカウトした人もなかなかだよね。
絶対向いてなさそうだもん。
って言うか本以外に興味は無いって本人も言ってたし。
高い本で釣ったのかな?




「文香ちゃんもエクレア食べにいくー?」


「とても魅力的なお誘いではありますが…私は、まだ次のレッスンが…」


「大変そうだな…頑張れよ」


ばいばーいと手を振って、アタシ達は一旦部屋に。
それにしても殺風景な部屋だよねー。
なにかインテリア欲しくなったりしない?
例えばねー…喋る植木とか!


フレちゃんが居なかったらプロデューサーこの部屋で一人ぼっちでしょ?
寂しくなったりしないのかなー。
ところで植木って喋るっけ?


「さて、取り敢えずお疲れ様。初めてのレッスンはどうだった?」


「まぁー悪くないかなー」


「だいぶ辛かった、と。まぁ最初だからな、これからしっかり基礎体力をつけていこう」


そう言いながら、プロデューサーはパソコンと睨めっこ。
エクレア食べに行くんじゃなかったっけ?
流石のフレちゃんも仕事の邪魔はしないけどねー。


さて、やる事ないと暇だし。
息も落ち着いてゆっくり出来そうだし。
コーヒーでも淹れて待ってよーかなー。
フランスハーフの本格アメリカンコーヒーをご賞味あれーってね。


「明日はアタシ何のレッスンなのかなー?」


「んあー、明日はボーカルトレーニングだ。今日はカラオケ行くなよ?」


あ、もうお湯わいた。
はやいねーヤカンで沸かしてた頃が懐かしいよー。
ヤカンもガスコンロも使った事無いけど。


「プロデューサーも飲む?」


「ごめん俺コーヒー飲めないからお湯のままでいいよ」


それは人生の十二割損してるんじゃないかなー。
せっかくフレちゃんのオリジナルブレンドブランドなのに。
それにしても指動かすのはやいねー。
さっきまで真っ白だったページがもう真っ黒。


あ、下のタブにエクレアって文字が見える。
ちゃんと終わらせて行くつもりなんだねー偉い偉い。
じゃーフレちゃんも楽しみに待っててあげよー。
ついでに大学の課題やっちゃおう。










カリカリカリ


シャーペンがまっさらなキャンバスの上をフィギュアスケートごっこ。
時折縦に一回転して消しゴムと入れ替わったり、アタシの鼻を止まり木にして一休みしたり。
方向音痴みたいに右往左往して、アタシの課題を完成させてく。


カリカリ、カリカリ


何だか会話がないのに全然苦じゃないなー。
ふつーだったら、静かなのって嫌な感じがするのに。
なんでだろーね?


「何でだと思う?はい、5秒以内にどーぞ!」


「さぁ、何だか分からないけど居心地が良いな」


「だよねー、フレちゃんもそう言おうとしてたところだよー」


わぁお、これが…シンパシー?テレパシー?
お互いデスクトップ越しに目があって、んふって笑う。
もしかしなくても、アタシ達って似てるのかな?相性が良いのかな?
滅多に出会えないタイプの人だねー、オスの三毛猫みたい。


「そろそろ終わるけど、そっちはどうだ?」


「続きはお家でやるからいーや、それで何処に行くのー?」


「隣の駅のカフェに行こうと思ってるけど時間大丈夫か?折角初めてのレッスンだったからこう…お祝い?的な」


「いぇーい、じゃあフレちゃん祝われてあげるよー」


フレデリかわいい





「わぁお、オシャレなカフェだねー」


「だろ、星3つ半だからな」


凄く反応に困る評価だね。
とは言っても実際凄くイイ感じの店内だし、フレちゃんのお気に入りに追加されそう。
フェイバリット…フレデリット…
まぁいっか!


「ここのパンケーキが美味しいんだとさ」


「あれー?フレンチトーストじゃなかった?」


取り敢えずカフェオレとエクレアのセットを注文。
のんびりした感じの店内で、アタシ達は他愛の無い会話。


「で、だ。これからも頑張れそうか?」


「もちろーん、フレちゃんの仏英辞書に諦めの漢字は無いよ?」


「そりゃ日本語だしそうだろうな」


普段こんなテンポで会話出来ないからかなー?
なんだかとっても楽しい。
さっきまでの疲れがどっかに単身赴任しちゃったみたい。


そー言えば、いずれはアタシもドラマに出れるんだよね。
いつか、このドロボウ猫!って言うのが夢なんだー。
猫泥棒でもいいけど、猫が可愛そうだし。
はやくお仕事こないかなー?






「もう少し先になるだろうけど、絶対出来るよ」


「猫泥棒?」


「ドラマ出演が、だよ」


なんとも頼もしいねー、コーヒーに砂糖四つ入れてるの見なければよかった。
着々と揃うお皿を眺めながら、少しアタシの未来に想いを馳せる。
アイドルって、今日みたいな大変なレッスンいっぱいしてるんだよねー。
テレビじゃ分かんなかったけど、みんな凄い努力家なんだろうな。
アタシも、あんな風に…


「…なんだっけ?」


「ところで、さっきの鷺沢さんとは今日初めてだよな?」


「もちろん!でももう親友だよー、彼女のモノはアタシのモノくらい」


実際はそんなに会話出来なかったけどねー。
レッスン辛かったし、あの子はあんまり喋る性格じゃなかったし。
フレちゃん以上にバテバテだったから、なんか話しかけ難かったし。


のんびり優雅にティータイム。
明日のレッスンなんて考えない。
きっと、楽しいけど疲れるから。









「じゃ、また明日ねー」


「おう、遅刻は厳禁だぞ」


「現金?時は金なりだねー」


少し涼しい夕暮れ道、アタシは手を振ってプロデューサーと別れる。
そのまま伸びてく影と追いかけっこしてたら、あっという間に家のドア。
ぱぱっとシャワーからの夕食コンボを決め、ベッドにダイブ。
だってやっぱりけっこー疲れてたんだもん。


ママが、なんだか楽しそうねって言ってた。
もちろん、知らない事ばっかりの世界は楽しいから。
それに、不思議で面白い人とのお食事も楽しかったし。


明日もまた、頑張ってかないとねー。
期待されてるなら、それなりに相応の立ち振る舞い。
それが出来るくらいには、アタシだって大人だもん。
あ、筋肉痛になら無いように体ほぐさないと。


いっちに、さんし、あん、どぅ、たぁ!


フカフカの布団の上で、疲労のたまった身体を伸ばす。
今日も1日お疲れ様、明日も頑張ってくれたまえー!
病は気から、ならもちろん逆も然りなんだって誰かが言ってた。
元気で楽しく過ごす為には健康じゃないとね。


しばらくストレッチして、めんどくさくなって来た頃にママがホットミルクを持ってきてくれた。
お疲れ様、頑張ってねー、だって。
ママにも期待されちゃってるんだもん、頑張らない訳にはいかないね。


よし、寝よー!明日も起きなきゃいけないし。
布団に潜って羊と山羊と豚を先導しながら数えてたら、あっという間に夢の中。
多分きっと、楽しい夢が見れる気がする。






「…緊張、してないか?大丈夫か?大丈夫だよな?」


「なんでプロデューサーの方が緊張してるのかなー?ここはカッコよくアタシを勇気付けるシーンだよ?」


初めてのオーディションは、とっても緊張した気がする。
多分してなかったけど。
なんでも、フレデリカなら行けるっ!ってプロデューサーが思ったらしくて、ちょっと大きめなお仕事らしい。
自由きままな女の子の役だから、フレちゃんにピッタリだってビビッと来たんだって。


まだまだ経験が足りてないからこそ、色んな経験をして欲しい。
きっとフレデリカなら大丈夫だ、って。
そう言われちゃったら、頑張るしかないよねー。
演技自体はそんなにまだまだ得意じゃないけど、多分なるよーになるよ。


観葉植物の葉っぱの数を数えてたら、あっという間にアタシの番。
なんだか部屋のドアが重く感じたけど、誰かが反対側から押してたのかな?
さーて、フレちゃんレジェンドの第一歩、第一章の幕開けだねー。


「ま、いつも通り自由にやってこい」


「もちろん、そのつもりだよー」










懐かしいでしょー、もうけっこー昔だもんねー。
覚えてる?覚えてるよね?
えっとね、あの時文香ちゃんも別の役でオーディション受けてたんだって。
教室の端でいっつも本を読んでる、物静かな女の子の役。


小さな、あんまり出番ない役だけど、受かったってとっても喜んでたよ。
文香ちゃん、凄く嬉しそーだったもん。
…うん、まーねー。
やっぱり覚えてたよねー。


しょーがないよ、何て言うつもりはないけどねー。
やっぱり、ちょっと悔しかったかな。
せっかくプロデューサーが用意してくれたのに。


じゃー次のチャプターに飛ばすよ?
その前後は脳内補完でお願いしるぶぷれー。




遅れてすみません
あまり時間が確保出来そうにないので、あと1日ほどかかってしまいそうです






なんとなくだけど、それからなんだかレッスンが楽しくなくなっちゃった気がする。
いつもは楽しいボーカルレッスンも、なんとなくでこなせてた演技のレッスンも。
なんでだろーね?フレちゃんらしくなくって。
きままな歌い方が癖になるな、って。
トレーナーさんもプロデューサーも言ってたのに。


お気に入りのカフェで一人のんびりしてても、天井のプロペラの角速度を求めてたら夜になっちゃうし。
フレちゃん、意外と物理もできるんだよー?
育ててたサボテンは枯れちゃうし。
あ、サボテンって言っても完全に水をあげないのはよくないんだってねー。


いい事が少ないなら見つければいいの理論で毎日楽しく過ごしてたのに、なんとなーく気が滅入っちゃって。
うーん、向いてなかったのかなー?なんて。
ちょっと、センチになっちゃったり。
あ、1.0m×10のマイナス2乗じゃないよ?


「うーん…」


事務所のソファーで植木ごっこしてても、なんだか楽しくなくって。
そんな時にねー。


「…よし、フレデリカ!カラオケ行くぞ!」


「…あれ?今日はボーカルレッスンだよ?」


「カラオケだって立派なボーカルレッスンだって俺が言ってた」


わぁお、それでいいのかプロデューサーおじさんや…
さっき真面目に頑張ろうと言ってたばかりじゃないかね?
まーフレちゃん的にも気晴らししたかったし、縦に首を反復運動させたけど。




さてさて、やって参りましたカラオケボックス。
フリータイムにドリンクバーを付けて、採点を入れて
プロデューサーが、採点つけると俺の心が保たないって言ってたけどスルー。
一応レッスンってていだからねー。


「…消費カロリーなら負けないぞ」


「それなら踊りながら歌えばフレちゃん絶対勝つよー?」


好きな曲を次々と。
流行りの曲から熊本民謡、アプリコットの歌に熊本民謡第二。
そしてなんとなーく、ウルトラスーパーリラックスな歌。


「…アイドルとカラオケって、一般人の俺からしたら挫折しかないな」


「まーまー、まだまだ駆け出しひよっこだからだいじょーぶ!」


ひよこが先か、鶏が先か。
庭にワニ、裏庭には二羽ニワトリ。
庭にワニってなかなか凄いおうちだよねー。


なーんにも考えず、おっきな声で楽しくふんふん。
頭空っぽでも楽しめるんだからカラオケって凄いよねー。
フレちゃんの為に作られた施設みたい。
名誉店長か会長になれないかなー?


「…楽しそうだな、俺は点数勝てなくてずっと心折れてるけど」


「プロデューサーは音程を意識して、お腹から声を出しましょー。ノリはバッチリですよー」


採点画面に表示されたアドバイスを音声付きで伝えてあげる。
普段はアタシが言われる側だからねー。
消費カロリーは確かに高いけど。






「…いつか、カラオケでフレデリカの曲を歌ってみたいな」


「それはまだまだ先かなー。あと絶対合わないと思うよー?」


「ファン第一号はプロデューサーである俺だから。そのくらいの権利はあっても良い筈だよ」


フレちゃんの歌、ねー。
どーなるんだろ?どんな曲なんだろ?
そもそも、CDデビュー出来るのかなー…


「表情暗いぞ、ファンの前では笑顔笑顔。あと…」


「あれ?フレちゃん笑ってるよ?」


不思議な事を言うねー、プロデューサーって。
笑顔と言ったらフレちゃん、フレちゃんと言ったら笑顔だよ?
力こそパワーだよ、パワフレデリカだよー。

「分かってるよ…んじゃ、ファン第一号として、フレデリカが歌うフレデリカの曲を、一番最初に聴かせてくれ」


「…うん!任さてれあげよー!」


さてさて、それじゃー。
さっきから届いてるトレーナーさんのメールに返信して。
早くレッスンルームに戻らないとねー。









そーいえば、最近カラオケ行ってないねー。
そのうち一緒に行く?
んふんふー、出来る女はこーやってデートの約束をとりつけるんだよー。


それから直ぐにCDデビュー決まったもんね。
あの時、プロデューサーは知ってたのかなー?
なら教えてくれればよかったのに。


うん、もちろん楽しかったよ。
アタシの初めての歌、きまぐれCafe au lait、すっごく楽しく歌えたし。
歌の収録なんて今でもあんまりしないし。
今思うとあっという間だったなー、って。


でもほら、ストーリー上あんまり関係ないからねー。
そして放課後ーーとそれはまた別のお話…みたいなのを言ってみたかっただけだけど。
あ、コーヒーおかわりいる?
…もちろーん、砂糖二つだよね?


ふぅー、よし。
それじゃ、物語を進めてこー。










初めてのライブは、すっごく盛り上がったよねー。
失敗も理想も飛び越えた、ものすっごいライブ。
もちろん、まだまだファンも中国の人口に比べたら少なかったけどねー。
でも、楽しかったなー。


歌って、踊って、喋って、また歌って。
アタシが手を振るたび、光の波がザーッて揺れる。
アタシが笑顔を向けると、みんなが笑顔になってくれて。
その時ねー、アイドルやっててよかったなーなんて思ったり。


「凄かったぞ!大成功じゃないか!」


「いぇ~い!アタシ、アイドルっぽかったー?」


プロデューサーも、舞台から降りたアタシの手を取って振り回して。
もしかしたらアタシ以上にテンションあがってたかもねー。
こーふん冷めやらぬアタシよりも勢い凄かったもん。


「…ありがとねー、プロデューサー」


「おう!これからも二人三脚で頑張っていこう!」


今日来てくれたファンよりも、もしかしたらアタシよりも笑顔だったかもね、あの時のプロデューサー。
あー、この人と二人三脚で頑張ってきたからなんだなーなんて。
ちょっと嬉しくって、なんだかまた歌いたくなってきちゃったなー。


「もう一曲、歌ってきていーい?」


「時間まだ余裕あるし、大丈夫だろ」


それじゃーそれじゃー、アンコールだね。
最初にって約束は結局守れなかったから。
この一曲は、最初のファンになってくれた人に向けて。


「みんなー!愛してるからも~一曲いくよー!」







「…恋、でしょうね…」


「ありゃりゃ、フレちゃん魚類になっちゃったー」


「いえ、その鯉ではなく…フレデリカさん、分かって言って…」


ちょっとした人生相談ターイム。
内容は詳しくは話せないかなー、乙女のひ、み、つ、チュッ。
あの時は文香ちゃんに相談相手になって貰ったんだー。
フレちゃん優秀だから、大体答え合せだったけど。


優秀過ぎるのも困りものだねー、次までに報酬用意してくれたまえー。
ふふーん、ミッシーのマネ似てるんじゃないかなー?
まーいっか、それでまー、うん。
結論は出たんだけどね?


最初はねー、気が会うなーくらいだったんだけど。
なんとなーく気にし始めてから、等加速度運動だったよ。
それにちゃんと自覚しちゃうと、なんとなーく照れ臭くなっちゃうし。


いやいや、ほんとなかなか強敵だったねー。
フレちゃんでも大変なんだから、きっと世界中の恋する乙女は毎日がアドベンチャーかエブリデイなんだよ。
でもほら、そこはフレちゃんだしね?
ノリと勢いでなるようになれーって、ねー。


「…貴女にとっては…この様な事も、朝飯前なのかもしれませんね」


「そんな事はないよー?甘過ぎるケーキはコーヒー欲しくなるしねー」


ピース、オブ、ケーキ!
あまーい気持ちを、あまーい一時に変える為に。


ちょっと、すこーしだけ。
夜ご飯の後、朝ご飯の前に。
届けてあげよーかなっーて、ね。



>>26最後の方一行抜けてました

ピース、オブ、ケーキ!
苦味なんかには邪魔させてあげないよー。
あまーい気持ちを、あまーい一時に変える為に。


終わりです
フレデリカ視点で話を進めるのが難し過ぎて心が折れました
次長めのを書く時は、話を考えて書き溜めてからにしようと思います
お付き合いありがとうございました







その後は…え?恥ずかしいからもーいい?
まったくもープロデューサーったらー。
ちゃんと健全なお話だよー?
まーその後、フレちゃんが頑張った結果で今こーやってお話出来てるんだけどねー。


端折っちゃったけど、色々あったんだよー?
えーっとー…そう、色々!
ココロがふらふして葛藤したり沸騰してた時期がねー。
うん、多分無かった気がする。


まーまー、そんな過去話もあったって事でねー。
そろそろお仕事終わったー?
あれ?全然進んでないよ?
あーこれは徹夜コースですなー、終電に間に合わないよー?


…んふんふー、どうかなー?
フレちゃんそんな悪い子じゃないし、疑うのはダメだよー?


安心してくれたまえ!夜食は買ってきてあるんだー。
ショートケーキだけどねー。
食べる?甘いよー?
朝ご飯前の夜食にはピッタリ!


…勇気、出してよかったなーって。
今はもう、気持ちを伝えるくらい朝飯前だけどねー。


さーって、プロデューサー。
朝まで気持ちを語り明かそー!



おつでりか

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