まず注意書き
・このスレは京太郎主人公の安価スレです
・いわゆる設定改変してるので上記の内容も含めて苦手な方は注意
・安価ですがバトルや成長要素はありません でも好感度はあるかも
・息抜き用のスレなので結構適当です
過去スレ
京太郎「俺が三年生?」久「私が幼馴染じゃ不満?」
京太郎「俺が三年生?」久「私が幼馴染じゃ不満?」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」照「私が幼馴染……二番目だけど」
京太郎「俺が三年生?」照「私が幼馴染……二番目だけど」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」咲「私だって幼馴染だもん……一応」
京太郎「俺が三年生?」咲「私だって幼馴染だもん……一応」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」小蒔「初めては私です!」
京太郎「俺が三年生?」小蒔「初めては私です!」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」由暉子「ゆきみだいふく、食べませんか?」
京太郎「俺が三年生?」由暉子「ゆきみだいふく、食べませんか?」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」咏「婿養子とかいいんじゃね? 知らんけど」
京太郎「俺が三年生?」咏「婿養子とかいいんじゃね? 知らんけど」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」マホ「お兄さんと一緒です!」
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京太郎「俺が三年生?」玄「私の、育ててほしいな」
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京太郎「俺が三年生?」エイスリン「ツキ、キレイ……」
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立て乙
>>1000なら残りエピソード回数に+1
誤爆
立て乙よー
なんてことだ、なんてことだ……
そんなん考慮しとらんよ……
まぁ、うん、前スレ1000は考えときます
それじゃ、始めます
立て乙
立て乙です
立て乙
恐ろしく臭いね
よくこんな馬鹿なスレ立てたられるわ
恥ずかしくないの?
エイスリン「シロ!」
白望「エイスリン? なんでここに」
エイスリン「キョータロモ、イル」
京太郎「よう、一ヶ月ぶりぐらいか」
白望「……どういうこと?」
エイスリン「I don't know. キョータロ、ナンデ?」
京太郎「あー、俺とエイスリンがはとこなのは知ってるよな?」
白望「……ちょいタンマ」
白望「まさか、私と君も親戚ってオチ?」
京太郎「特にひねりがなくて悪いけど、俺とお前もはとこなんだってよ」
白望「ダル……」
白望(でも、似てる似てるって言われてたのにはちょっと納得できたかな)
京太郎「まあそういうわけなんだ。犬に噛まれたと思って諦めてくれ」
白望「別にいい。君はともかく、エイスリンとも親戚だったってことだし」
エイスリン「ウン、Meteor」
京太郎「隕石? ……ああ、姻戚か。また高度な技術を」
小蒔「京太郎様ー!」パタパタ
京太郎「小蒔」
小蒔「はい、お待ちしておりました」
エイスリン「オヒサ?」
小蒔「あ、そうですね。お二人もお久しぶりです!」
白望「ちょいタンマ、これって……」
京太郎「ああ、永水の連中も俺の親戚みたいでさ。まぁ、お前らからすれば姻戚か」
白望「なにこれ、ダル……」
小蒔「じゃあ、こちらでちょっと待っててくださいね」
京太郎「ああ、俺はちょっと仮眠とるから」
小蒔「お布団用意します?」
京太郎「いや、ここはあったかいし適当に横になってるよ」
小蒔「風邪、ひかないでくださいね?」
京太郎「はは、そしたら小蒔に看病してもらおうかな」
小蒔「――! ちょ、ちょっと部屋の温度を……!」
京太郎「わ、わざわざ寒くする必要もないんだからな?」
小蒔「そう、ですね……」シュン
エイスリン「Hmm……」
白望「なんというか、またわかりやすいね」
エイスリン「オニミコ、テゴワイ……」
白望「鬼巫女って……」
小蒔「それではまた後で」
京太郎「ふわぁ……」
エイスリン「マダネムイ?」
京太郎「ああ、ちょっとな」
白望「神代さん、ちょっと忙しそうだったね」
京太郎「下の方で一般客向けに縁日みたいなことやってるからな」
白望「なるほど、そのお手伝い」
京太郎「そうだ、せっかくだし二人で遊びに行ったらいいんじゃないか?」
エイスリン「キョータロハ?」
京太郎「少し休んだら合流する」
白望「待っててって言われた気がするんだけど」
京太郎「あ、そうか……」
霞「あら?」
京太郎「よ、お邪魔してる」
白望「どうも」
エイスリン「コンチャッス」
霞「久しぶりね。もう着いてたの」
京太郎「忙しいのか?」
霞「まだそれほどでもないけれどね」
白望「他の人は?」
霞「これから巴ちゃんと春ちゃんと一緒に下の方に行くつもりなの」
エイスリン「チッコイノハ?」
霞「明星と湧ちゃんなら下でお手伝いしてるはずだけれど……初美ちゃんは、ね」
京太郎「含みのある言い方だな」
霞「ちょっと反省してもらってるだけよ?」ニコッ
エイスリン「――っ」ビクッ
京太郎「あいつは一体なにをやらかしたんだ……」
京太郎「まあいいや、せっかくだし二人のこと頼む」
霞「あなたは?」
京太郎「俺は小蒔を待ってる。眠いしな」
霞「ふんふむ……」
霞(せっかくだし、二人きりにしてあげましょうか)
霞「わかったわ、それじゃあ行きましょうか」
エイスリン「ヤタイ、タノシミ!」
白望「寒いからここにいたい……」ダルダル
エイスリン「Nah! シロモ!」グイグイ
白望「うあー」ズルズル
京太郎「さて、俺はちょっと休んでよう……ふわぁ」ウトウト
京太郎「やばいな、思った以上に眠い――」
初美「はぁ……やっと終わったのですよ」
初美「物置の整理をさせるなんて……霞ちゃんは鬼畜すぎなのですよ!」
初美「私がお遊びで入れたわさび入り饅頭が当たったからって……もう!」
初美「こうなったらあとはサボってのんびりしちゃいますかー」
小蒔「初美ちゃん?」
小蒔「お疲れ様です」
初美「もうクタクタなのですよー」
小蒔「霞ちゃん、怒ってましたからねぇ」
初美「菩薩の笑みで閻魔の所業なのですよっ」
小蒔「初美ちゃんのイタズラは楽しいけど、ほどほどにですよ?」
初美「は~い……って姫様に注意されると新鮮ですねー」
小蒔「もう、私だって言う時は言いますっ」
初美「姫様も成長しましたねー」ウンウン
初美「ところでその掛け布団は?」
小蒔「これですか? 寒くないようにです!」
初美「用途は丸分かりなのですよ。姫様これからお休みしちゃうですか?」
小蒔「京太郎様が寝ているから、風邪をひかないようにって用意しちゃいました」
初美「あー、もうそんな時間なのですね」
初美(どうりで外が暗い暗い)
初美(もう下の方ではなにやら始まってるころですかね?)
小蒔「それじゃ、ゆっくり休んでてくださいね」
初美「姫様は思う存分イチャイチャしてくるといいのですよ」
小蒔「初美ちゃんったら……もう!」テレテレ
「姫様ー? こちらで見ていただきたいものが――」
小蒔「あ……呼ばれちゃいました」
初美「私が行ってきてもいいのですよ?」
小蒔「呼ばれているのは私ですから。それに、初美ちゃんは疲れちゃってます」
初美「本当にいいのですか?」
小蒔「かわりにこの掛け布団を届けてくれますか?」
初美「それぐらい楽勝なのですよ」
小蒔「じゃあ、お願いしますね」
初美「はーい」
初美「失礼するのですよーっと」ガラッ
京太郎「――zzz」
初美「本当に寝てますねー」ツンツン
初美「さて、姫様から承った任務を果たしちゃいましょうか」
初美「よい、しょ……」パサッ
初美「ふぅ、らっくらくなミッションでしたねー」
初美「それにしても……」
京太郎「ん~」ムニャムニャ
初美「こうも無防備だと、イタズラsたくなっちゃいますねー」
初美「……よし、しちゃいますか」
初美「今まで恥ずかしい思いをさせられてきたお返しなのですよ……!」
初美「とりあえず、顔に落書きでも――」
京太郎「ん……るっせーな」グイッ
初美「――ひゃわ!」
京太郎「この抱き枕、いー感じ……zzz」ギュッ
初美(どっ、どどどっ、どういうことなのですか!?)
初美(掛け布団の中に引きずり込まれて……だ、抱きしめられて)
初美(マズい、この状況はマズいのですよ……!)
初美(なんとか抜け出さないと――)
初美「ん~」ググッ
京太郎「――zzz」ギュッ
初美「んん~~っ」グググッ
京太郎「――zzz」ギュウウ
初美(――ビクともしないのですよっ)
初美(力強すぎなのですよ! 腕だってこんなにたくましくて……胸板も)キュン
初美(……なんなのですか、今の)
初美「もう、仕方ないのですよ」
初美(抜け出せなんだから、どうしようもないんだから)
初美(このまま寝ちゃっても問題ないに決まってるのですよ)
初美(私、疲れちゃってますから)
初美(でも、姫様に見つかったらマズいですかね?)
初美「……それも、深く考えないことにしちゃいましょうか」
初美(深く考え過ぎたら、霞ちゃんみたくなってしまいそうですしね)
京太郎「あったけぇな……」ムニャムニャ
初美「ほんと、暢気なのですよ……ふわぁ」
京太郎「んっ……」
京太郎「ああ、寝てたんだっけ」
京太郎「掛け布団、小蒔が用意してくれたのかな?」パサッ
初美「――zzz」
京太郎「……なんでやねん」
京太郎(状況の整理からはじめてみよう)
京太郎(俺は一人で寝ていた……これは寝る前の状況からも明白だ)
京太郎(つまり、こいつは俺が寝ている最中にここに入り込んだことになるな)
京太郎(……なんだろうか、最近はそういうのがはやってるのか?)
京太郎(昨日の夜はエイスリンと……いや、思い出すとなんとも言えない気分になるからやめよう)
京太郎「さて、どうするかな」
京太郎(イタズラ目的だろうし、こいつを起こしてデコピンでも食らわせてやってもいいんだけど)
京太郎(よくよく考えたら、掛け布団を持ってきてくれたのはこいつだって可能性もあるんだよな)
京太郎(そうなると、あんまりぞんざいにするのはどうかと思うし)
京太郎(……よし、決めた)
京太郎「起こさないように……っと」ソロー
京太郎(このまま寝かしといてやるか。んでもって俺は小蒔を探しに行こう)
京太郎(平和的解決ってやつだな)
京太郎「あとは掛け布団を――」
初美「んんぅ……あれ?」パチッ
初美「……」
京太郎「……よう、いいタイミングだな」
初美「わ、私に覆いかぶさってなにをする気なのですかっ」
京太郎「いや、風邪ひかないように掛け布団を――」
初美「ま、まさか……私にエロエロなことをしようと……!」
京太郎「とりあえず申し開きさせてもらおうか」
初美「むぅ……納得できないのですよ」
京太郎「そうは言っても事実は事実だ。俺は掛け布団をかぶせようとしただけ、いいか?」
初美「私を引きずり込んで抱き枕にしたのはどこのだれでしたっけねー?」
京太郎「ちょっと待て、お前が潜り込んできたんだろ」
初美「意識がなかったくせになにがわかるのですか」
京太郎「たしかに……本当なのか?」
初美「本当も本当なのですよ!」
京太郎「マジかぁ……じゃあ悪いことしたな」
初美「それは、その……」モジモジ
初美「と、とにかく! こうなったらお詫びの一つや二つじゃ済まないのですよ!」
京太郎「ごめんなさいすまなかった俺が悪かった……これで三回」
初美「謝って済む問題じゃないのですよ」
京太郎「だよなぁ……わかった、しばらくお前に付き合おう。これでどうだ?」
初美「んー、とりあえずはそれで」
京太郎「じゃあ、なにする?」
初美「お腹ペコペコなのですよ。せっかくだし、下の屋台でなにかいただきたいですねー」
京太郎「わかった。あー、ちょっと待て」
初美「はい?」
京太郎「勝手にいなくなったら小蒔が心配しないかな」
初美「姫様もまだ誰かに捕まってると思うのですよ」
京太郎「そりゃまた忙しそうだな」
初美「というわけで、書置きでも残しておきますか」
初美「う~ん、奢ってもらうとまた味が格別なのですよ」
京太郎「食べ過ぎて腹壊すなよ?」
初美「失礼ですねー、そんな子供じゃないのですよ」
京太郎「うん、まぁそうだな」
京太郎(これで俺と同学年だもんな)
京太郎(わかっちゃいるけど、どうしても年下に思えてならない)
初美「あ、次は向こうに行ってみるのですよっ」タタタ
京太郎「待て待て、財布を置いてどこにいく」
初美「うわぁ……さすがに自分を財布呼ばわりするのはどうかと思うのですよ」
京太郎「あれこれ俺の財布から出てったらそう思ってもしかたないよなっ」
初美「はいはーい、感謝してますよー」
京太郎「まったく……ほら、どの屋台だ?」
初美「あのチョコバナナの……あっ!」
京太郎「なんだ?」
初美「か、霞ちゃんたちなのですよ」
霞『じゃあ甘酒もらってきましょうか』
エイスリン『オサケ、イイノ?』
巴『大丈夫ですよ、アルコールは入ってないし』
シロ『寒いから早く……』ブルッ
春『黒糖には防寒効果がある……かも』
京太郎「お、ちょうどいいな。一緒に――」
初美「だ、ダメなのですよっ」グイッ
京太郎「はぁ? なんでそんな……」
初美「い、今霞ちゃんに見つかったらなにをされるか……」ガタガタ
京太郎「いや、どんだけ怯えてんだよ」
京太郎(まーたなんかやらかしたのか、こいつは)
京太郎(そういや反省してもらってるって言ってたっけ)
初美「とりあえず迂回しながらチョコバナナを目指すのですよ!」
京太郎「それは諦めないのか……」
あかん眠いんじゃー
てことで力尽きます
にしてもこの話、インハイ決勝戦大将卓より長くなりそうな気が……
んじゃ、おやすみなさい
乙です
乙
おつー
はっちゃんも1話分ありそうじゃないかw
乙乙
はっちゃんかわいい
乙です
こんちゃっす
もうちょっとしたら始めます
期待待機
んじゃ、始めます
残り3分の1! ……以上はありそうだなぁ
初美「ふぅ、どうにかなったのですよ……」
京太郎「二人羽織作戦とか言い出した時はどうなるかと思ったけど、意外になんとかなったな」
初美「これでゆっくり座って食べられますねー」
京太郎「あーあ、俺もなんか買っときゃよかったか」
初美「一口食べますかー?」
京太郎「いや、どっちかって言うとしょっぱいものの気分だ」
初美「もう、遠慮はなしなのですよ」
京太郎「俺の金で買ったものに遠慮する理由をちょっと考えてみようか?」
初美「細かいことは気にしちゃダメダメですよー?」
初美「ほら、立ってないであなたも座っちゃうのですよ」
京太郎「だな」
京太郎「しかし、お前なにやったんだ?」
初美「んむっ、はんれふか?」
京太郎「話すときはくわえるな」キュポン
初美「ああっ、私のチョコバナナっ」
京太郎「別に取ったりしねーよ、ほら」
初美「ふぅ、それでなんでしたか?」
京太郎「お前が石戸をどうやって怒らせたのかって話」
初美「うっ、頭が……」
京太郎「よっぽどのことをやらかしたのか」
初美「ちょっとわさび入りのお饅頭を用意しただけなのですよ」
京太郎「なるほど、それが石戸に当たったと」
初美「霞ちゃんが悶絶する様は面白かったですけど、その後が……」ブルッ
京太郎「とどのつまり石戸に当たったのが運の尽きだな」
初美「よくよく考えれば、姫様に当たったらもっと酷い目にあわされてたと思いますねー」
京太郎「お前、とんだチャレンジャーだな」
初美「ふふん、もっと褒めてもバチは当たらないのですよ」
京太郎「アホ、自重しろ」ペシッ
初美「あうっ」
初美「叩くとかひどいのですよっ」
京太郎「別に俺はフェミニストでもないしなー」
初美「ぶぅ……こうなったら謝罪と賠償を要求するのですよ!」
京太郎「賠償ねぇ……一応聞くけど、なにすりゃいいんだ?」
初美「それは今から考えますねー」
初美「~~♪」
京太郎「あのさぁ」
初美「なんですかー?」
京太郎「そろそろ脚しびれてきたんだけど」
初美「まだ私の心は深くふかーく傷ついているのですよ……」ヨヨッ
京太郎「俺はどっちかって言うとされる方が好みんだけどな、膝枕」
初美「しびれるからされる側希望なのですよ」グリグリ
京太郎「くぉっ! お前、しびれてるのに頭動かすなよっ」
初美「んふふー、弱点はとことん攻めるのが勝負の秘訣っ」グリグリ
京太郎「くっ、んのやろ……!」
初美「ふぅ、反省しましたかー?」
京太郎「あとで覚えてろ」
初美「じゃ、もう1セットで」グリグリ
京太郎「くぅっ――!」
京太郎「ふぅ……」
初美「中々良かったですねー」
京太郎「満足したかよ」
初美「んー、ぼちぼち?」
京太郎「あれだけやっておいてぼちぼちだと……!?」
初美「まぁ、でも窒息の心配がないのは高評価なのですよ」
京太郎「膝枕で窒息ってどんな事態だよ」
初美「霞ちゃんの胸に聞けば答えは自ずと見えるはず……」
京太郎「……ああ、そういうこと」
京太郎(たしかにあれは凶器だな……)
京太郎(でも、あの胸を押し付けられて逝くならある意味本望かもしれない)
初美「なにやら邪な念を感じるのですよ」
京太郎「き、気のせいじゃないか?」
初美「私は大人の女ですから許してあげますけどねー」
京太郎「おと、な……?」
初美「むっ、誕生日は?」
京太郎「二月二日」
初美「ふっ、勝ったのですよ。これで私の方が大人だと証明されちゃいましたね」
京太郎「勝ち誇るのはもうちょっと背を伸ばしてからにしろ」
初美「背は関係ないのですよ!」
初美「もう、私の方がお姉さんなのですよ? だから言うことは素直に聞くこと!」
京太郎「ずいぶん子供っぽいお姉さんもいたもんだ」
初美「童心を忘れないというのは大切なことなのですよ」
京太郎「ま、それには賛成するよ」
「ちょっといいかな」
お、なんだ事案か?
京太郎「はい?」
初美「なんなのですか?」
「ここらへんで小学生ぐらいの女の子を連れ回している不審者がいるらしくてね」
京太郎「はぁ」
初美「物騒ですねー。私でよければおまわりさんに協力するのですよ」
「ありがとう、じゃあ目撃情報だけど――」
「なんでも色んなものを買い与えて警戒心をとき」
京太郎「なるほど」
「女の子に覆いかぶさるように抱きつきながら移動して」
京太郎「ん?」
「さらにチョコバナナを頬張る姿をいやらしい目で見つめ」
京太郎「あれ……」
「挙句の果てに膝枕と称して自分の股間に女の子の顔を押し付けるような輩らしい」
京太郎「……」ダラダラ
悪意ありすぎww
京太郎(なんだろう、そんなことしてるわけはないのに……)
京太郎(妙に一致するというか……)
「こんなことしていた人たちに心当たりはあるかな?」
初美「ないですねー。あ、外見とかは」
「女の子の方は140cmぐらいで、男の方は長身の金髪……」
京太郎「……」メソラシ
初美「?」
「……」
「君たち、ちょっと来てもらってもいいかな?」ポン
やっぱり事案じゃないか(憤慨)
『いたか?』
『いや、こっちには』
京太郎「ふーっ、ふーっ……!」
初美「な、なんなのですか、こんな茂みに連れ込んで……」
京太郎「お前はっ、状況の把握がっ、まったくできてないっ!」
初美「はい?」
京太郎(くっそう、なんでこんなことに……!)
京太郎(まさか警備員に追い回される事態になるとは)
京太郎(いや、でも逃げたのは失敗だったか?)
京太郎(俺もこいつもやましいことはしてないんだから……)ガサッ
状況の把握が出来てないのは京太郎自身な気がするんですが……
逃げたらダメだろw
「いた! 君たち、いきなり走り出すなんてやっぱり――」
京太郎「すいません、ちょっと動揺しちゃって」
「……事情を聞かせてもらってもいいかな?」
京太郎(やった、やっぱり話せば分かるんだ……!)
「まず、君たちの関係からなんだが」
京太郎「それはともだ――」
初美「ズバリ、ただならぬ関係なのですよ!」
「た、ただならぬ関係……?」ピクピク
初美「一緒に寝る仲と言いますか、ここに来る前だって布団の中に引きずり込まれて……」ポッ
京太郎「」
「よしよし、よーくわかった」
「やっぱりちょっと来てもらってもいいかな?」ガシッ
京太郎「誤解だぁーっ!!」
初美ちゃんェ…
『くそ、どこいったんだ』
『絶対見つけるぞ』
『今度はあっちを探してくる』
『ああ、連れ回されてる女の子のためにもな』
京太郎「ふーっ、ふーっ……!」
初美「またなのですか? ……まさかここで私を!?」
京太郎「頼むから黙ってて!?」
京太郎(くっそう、警備員の数が増えてやがる)
京太郎(一体何でこんな……)
京太郎「……」
初美「? 私の顔になにかついてますか?」
京太郎(うん、紛れもなくこいつのせいだな!)
初美「もう、こんな所に隠れてたらなんにも楽しめないのですよ!」ガサッ
京太郎「あっ、バカっ」グイッ
初美「あうっ」
『――! 何の音だ?』
京太郎(やばい、気づかれたか……!?)
京太郎(てかなんで縁日で人も多いのに、こっちの音を正確に察知できるんだよ!)
初美「やっ、もう……いい加減にするのですよ!」ジタバタ
京太郎「あ、暴れんなって」
初美「いーやー!」
京太郎(やばいやばいやばいやばい!)
京太郎(こんなことで捕まるとか嫌すぎるだろ!)
京太郎(どうにかこうにかして、まずはこいつを黙らせないと……!)
京太郎(……ええい、ままよっ――)
ここで唐突にコンマ
高ければ高いほどいい感じです
直下
あ
あ
……イチオオイ
コンマ61以上 熱烈なハグ
京太郎「――いいから、黙ってろよ」ギュッ
初美「ふぁっ」
京太郎「これ以上騒ぐと、口塞ぐぞ」
初美「ふ、塞ぐって……」
初美(もしかして、キスなのですか!?)
初美(そんな、心の準備がまだ――)
初美「……」
京太郎「?」
京太郎(黙ったのはいいけど、なんで目を閉じてるんだ?)
京太郎(まぁ、手で抑える必要がなくなったのはありがたい)
初美「……」ソワソワ
京太郎(……待て、もしかして勘違いしてるんじゃないだろうな)
京太郎(いや、まさかな……)
初美「……?」
初美(ま、まだなのですか?)
京太郎(まさかとは思うけど……うん)
京太郎(触れないでおこう。結果的には静かになったし)
京太郎「よし、おとなしくなってくれたか……じゃあ、戻るぞ」
初美「えっ」
京太郎「ほとぼりが冷めるまで上に退避だ」
京太郎「つ、疲れた……」グッタリ
京太郎「なんであんなことに……」
小蒔「あ、京太郎様」
小蒔「戻ってたんですか?」
京太郎「ああ、予想外のアクシデントにみまわれてな……」
小蒔「あくしでんと? そういえば初美ちゃんの機嫌が悪かったような……」
京太郎「それな……(社会的に)生きるか死ぬかの瀬戸際だったぜ」
小蒔「そ、そんなことが……!」
京太郎(しかし、腹減ったな……)グゥ
京太郎(あいつに奢ってばっかで俺はほとんど食べてないからな)
京太郎「夕飯はもうすぐだっけ?」
小蒔「あ、お腹空きましたか?」
京太郎「ちょっとな」
小蒔「お饅頭、食べます?」
京太郎「……一個ぐらいなら大丈夫か」
小蒔「お茶もご用意しますねっ」
京太郎「俺も手伝うよ。忙しかったんだろ?」
小蒔「そんな……京太郎様だって疲れてますよね」
京太郎「いいんだよ、待ってるだけってのも暇だしな」
小蒔「わかりました。あ、初めての共同作業ですね!」
京太郎「あってるような、あってないような……?」
「見てみて、やっぱり本命は姫様かしらね?」
「あんた昔から本当にそういうの大好きだったよね。正直ダルい」
「やだもぉ、じゃなきゃ駆け落ちなんてしないわよ!」
「……はぁ、白望たちはまだかな」
「あ、白望ちゃんかわいいわねぇ。うちのにちょっと面影が似てるし」
「あんたの子と違ってめんどくさがり屋だけどね。まったく、誰に似たんだろうね」
「ブーメランもほどほどにねー」
「は?」
白望「ふぅ……」
エイスリン「シロ、オツカレ?」
白望「ちょっと夕飯食べて気が抜けたかも」
エイスリン「? イツモノコトダヨ?」
白望「ダル……」
白望(疲れてる、というより戸惑ってる)
白望(状況の整理がまだ追いついてないのかな)
春「お風呂の準備できたけど、入る?」
エイスリン「ロンオブモチ!」
白望「どこで覚えてきたのそれ。面白外人みたいな」
エイスリン「Hmm……リンカイ? ビデオデイッテタ」
白望「……そんなのあったっけ?」
春「小瀬川さんは?」
白望「私は……後でいいや」
白望(ちょっと考え事もしたいしね)
春「わかった、じゃあ用意だけしておく。あんまり遅くなる前に入って」
白望「ん、ありがとう」
エイスリン「ヒトップロ、アビテクル!」
白望「いってらっしゃい」
京太郎「やりぃ、俺の勝ちだ!」
「また負けたかー。お前今日はついてるなぁ」
京太郎「ん、ああ、まあ……」
京太郎(エイスリンとあれやこれやあったしな……)
京太郎「ポーカーやめてスピードでもやる?」
「ダメだ、お前反射神経いいし」
京太郎「なんだ、つまんないなー」
「やめだやめ。俺は向こうで小瀬川さんと飲んでくるけど、お前は?」
京太郎「未成年に酒勧めようとすんなよ」
「まったく、変なところで真面目だな」
京太郎「いいから行けって、俺は適当に暇つぶしてるから」
「お、夜這いか?」
京太郎「あーもう、うるさい!」
京太郎「まったく、こっちをからかうことばかり言いやがって」
京太郎「夜這いなんかしたら……受け入れそうなやつはいるな」
京太郎「違う違うっ、夜這いはどうでもいいんだよ!」
京太郎「いやでも、万が一って事態もあり得るし……」
京太郎「……よし、念のためだ。もしそういう状況に陥ったときに言うセリフでも考えてみるか」
――コンコン
京太郎(暴れんな、暴れんなよ……とか?)
京太郎(いや、なんか睡眠薬盛った後に言いそうなセリフだし)
京太郎(なぁ……スケベしようや……とか?)
京太郎(いや、これはさすがに気持ち悪い)
京太郎(お前が好きだぁぁーー!! お前が欲しいぃぃーー!!)
京太郎(いや、うるせぇよ。夜這いしに行って自分で大声あげまくるってどういうことだよ)
京太郎(でも、直球ってのは悪くないな)
京太郎(そんなに熱くなくてもいいから、ここはストレートに――)
――ガラッ
巴「お風呂空きましたけど――」
京太郎「――お前のことが好きだったんだよ……!」
巴「え、えっ……!?」カァァ
京太郎「……あれ?」
巴「えと、それはさすがに……あっ、けして嫌だとかそういうことではないんですけど……」モジモジ
京太郎「か、狩宿?」
巴「やっぱり姫様を差し置いてというのは……と、とにかくっ」
巴「こ、心の準備がまだできませんっ……!」ダッ
京太郎「待てっ、狩宿さんウェイトウェイトっ!」
巴「……はぁ、演劇の練習だったと」
京太郎「う、うんまぁ、そんな感じ。悪い、ノックにも気づかなかった」
巴「あ、いえ……勘違いしたのはこっちですし」
京太郎「ホント悪い。今度なんかお詫びするよ」
巴「簡単にお詫びなんて言っちゃダメですよ? これがはっちゃんだったら好き放題されちゃうんですから」
京太郎「……たしかに」
巴「じゃあ、お風呂にはいつでも入れますから」
京太郎「ああ、親父たちにも伝えとく」
巴「お願いしますね」
京太郎「風呂ね……旅館じゃないから男女分かれてないんだよな」
京太郎「ま、だいたい時間で分けてるから大丈夫だとは思うけど」
京太郎「やっぱり広いなー、一人だと尚更」
京太郎「親父達は後で入るみたいだし、独り占め状態か」
京太郎「……落ち着かないな」
京太郎「まぁ、ゆっくりはできるか」
――カラカラ
京太郎(あれ、もう来たのか。早いな)
――シャー
京太郎(うちの親父にしては静かだな。小瀬川のおじさんか?)
――チャポン
白望「……ふぅ」
京太郎「……」
白望「……え?」
京太郎「奇遇、だな?」
白望「……ダル」
京太郎(ナイスおもち! ……じゃなくて!)
京太郎(なんでこいつタオルで体隠してないんだよっ)
京太郎(あ、自分一人だって思ってたら特に隠さないか……でもなくて!)
京太郎(どうして小瀬川がここに……)
白望「……あんまり見ないで。さすがに恥ずかしい」
京太郎「あ、悪い。今出るから」
白望「なんで?」
京太郎「なんでって……色々まずいだろ」
白望「いいよ、別に。減るもんじゃないし……ちょっと恥ずかしいけど」ボソッ
京太郎「いやいや、もうちょっと恥じらえよ」
白望「そういうのダルいから」
京太郎「はぁ~、わかった。あんまり気にしないことにする」
白望「ん」
京太郎「俺はあったまったら出てくから、そっちも好きにしろ」
白望「わかったよ」
京太郎「……」
白望「……」
京太郎(なんて)
白望(言ったけど)
京太郎(くそっ、海綿体に血が……!)ギンギン
京太郎(体隠さないから一瞬全部見えちゃったんだよ……)
京太郎(収まる気配がない……これじゃ出るに出られない!)
白望(まいったなぁ……普通に恥ずかしいや)カァァ
白望(ちょっと見栄張っちゃったかな)
白望(湯船から出たらまた全部見えちゃうし……)
京太郎「……」
白望「……」
((どうしよう……))
京太郎「……ま、まだ出ないのか?」
白望「そっちこそ……」
京太郎「俺はまだまだ。ほんの数ミクロンしかあったまってないからな」
白望「私も、普段長風呂だから」
京太郎(って、なんで我慢大会みたいになってんだよ!)
京太郎(いい加減限界だぞ……)
京太郎(……なんとかなんないか)
白望(……なんでこんなダルいことになってるかな)
白望(さすがにもうキツいよ……)
白望(どうにかしないとね)
京太郎(方法その1、羞恥心を捨て去る)
白望(でも、それが原因でこんなことになってるんだよね……)
京太郎(方法その2、相手の目をそらす)
白望(でも、そんな目を引くものはここにはないんだよね……)
京太郎(相手になにをするでもなく、見られないように脱出する方法――)
白望(そんなの――)
((――ある……!))
京太郎(なんで気づかなかったんだ、こんな簡単なことに!)
白望(相手から隠すのは、見られたくない部分だけ)
京太郎(つまり――)
白望(要するに――)
((――相手に背中を向けて移動すればいい!))
京太郎(そうと決まれば……)クルッ
白望(早速背中を向けて……)クルッ
――ザパッ
「「――!?」」
京太郎(なっ、今の音……!)
白望(同時に、立ち上がった?)
京太郎(くそっ、考えることは一緒だったってことかよ……!)
白望(ダル……このまま進んだら入口でぶつかるし)
京太郎(どう、切り抜ける……?)
――ガラッ
「いやぁ、小瀬川さんも飲みますねー」
「いえいえ須賀さんこそ。おかげで足元が危うい危うい」
京太郎「……」
白望「……」
「あれ、なにやってるんだお前ら」
「し、白望っ!? なんで京太郎くんと風呂に……!」
京太郎「……ダル」
白望「そう言いたいのは私なんだけど」
京太郎「くっ、やっと解放された……」
白望「足が痺れた……」
京太郎「まさかこの歳であんな説教くらうとはな」
白望「ごめん、お父さんが勘違いしちゃったみたいで」
京太郎「いや、勘違いしてもしかたないだろ」
京太郎(裸の男女が風呂場で……ましてや俺の方はアレだったしな!)
京太郎「しかし、もうすぐ日が変わるな」
白望「新年だね……エイスリンたちは下かな?」
京太郎「だろうな、小蒔たちも色々忙しくしてるんじゃないか?」
白望「じゃあ」
京太郎「そうだな」
白望「とりあえず、ここでゆっくりしてようかな」
京太郎「せっかくだし一緒に下降りるか」
白望「……ダル」
京太郎「よし、じゃあ早速行こうぜ。初詣だ初詣」ガシッ
白望「ちょっ」
白望「さっきより人多い、ダルい……」
京太郎「そりゃ初詣が本番だからな」
白望「そもそもこの組み合わせがおかしいよ」
京太郎「俺とお前か?」
白望「私はほっといてエイスリンと一緒にいればいいのに」
京太郎「まぁそう言うな。一緒に説教くらった仲だろ」
白望「どんな仲なのさ、それ」
京太郎「一緒に風呂に入った仲でもあるしな」
白望「……帰る」
京太郎「待て待て! 冗談だから!」ガシッ
京太郎「さて、気を取り直して……どこ行く?」
白望「あそこのベンチ」
京太郎「休む気満々か! 却下」
白望「うるさいなぁ、もう」
京太郎「せっかくだし年越しそば食おうぜ、年越しそば」
白望「海老天がいい」
京太郎「あ、あったっけ?」
白望「それ以外は却下で」
京太郎「ま、マジかぁ……」
白望「……なんて、冗談――」
京太郎「よし、持ってくるから座って待ってろ――じゃ」
白望「――だったんだけど、行っちゃったね」
白望「さすがに待ってなきゃダメだよね」
白望「……ダルいなぁ」
京太郎「うーん、やっぱ天ぷらそばはないか」
京太郎「どうすっかなぁ」
京太郎「最悪出前でも……ん?」
京太郎「そっか、エビを食わせる店自体はあるんだな……」
京太郎「……まぁ、やってみるか」
白望「……寒い」
白望「遅いな……なにやってるんだろ」
白望「律儀に待ってるなんてバカらしいよね」
白望「でも、ここで帰るのもダルいし……」
京太郎「お、ちゃんと待ってたか」
白望「別に、動くのがダルかっただけ」
京太郎「まぁ、なんでもいいけどな。ほら」
白望「これ……あったんだ」
京太郎「てかお前、ないのわかってて言ったろ」
白望「冗談のつもりだったんだけどね。すぐ行っちゃうから」
京太郎「せっかく作ってきたんだ、ありがたく食ってくれ」
白望「作った?」
京太郎「ああ、材料分けてもらってさ。そばの上に乗っけた」
白望「まさかそこまでするなんて」
京太郎「どうだ、これでもう帰るなんて言えないだろ」
白望「しょうがないね……ダルいけど付き合うよ、初詣」
京太郎「んじゃ、そば食おうぜ」
京太郎「小蒔たちは見当たらないな」
白望「エイスリンもいないね」
京太郎「だれかと一緒にいるとは思うけどな」
白望「この人の多さだからね……ダルい」
京太郎「ま、俺らは俺らで楽しもうぜ」
白望「……」
白望(付き合うとは言ったけど、やっぱりまずいかな)
白望(エイスリンにもだし、それに神代さんも……)
白望(見つかったらダルいどころじゃなくなるかな)
京太郎「なにぼーっとしてるんだよ、ほら」グイッ
白望「……引っ張らなくてもちゃんと歩くよ」
京太郎「でもはぐれたらダルい、だろ?」
白望「……先回りとか、ダルい」
京太郎「なにお願いした?」
白望「受験合格」
京太郎「うわ、思い出したくないこと思い出した……」
白望「そっちは?」
京太郎「いや、俺は……」
白望「人に聞いといて言わないのは不公平」
京太郎「なんというか、目標を見つけるのがお願いというか」
白望「なにそれ」
京太郎「悩み多き年頃ってやつ?」
白望「ふーん、余裕あるんだね」
京太郎「どうせ高校出るまでには決めなきゃいけないことだしな」
白望「ま、頑張って……勉強の方も」
京太郎「だからそれはやめようぜ……」
京太郎「お賽銭投げ込んだし……次、どうする?」
白望「なんでもいい」
京太郎「なんでもいい、ね」
白望「こういう意見はダルかった?」
京太郎「いいや、あれだけ戻りたがってたのにって思って」
白望「……別に、人ごみにも寒さにも慣れただけだから」
京太郎「じゃあまだ連れ回せるってことだよな」
白望「お好きに。もう諦めたから」
京太郎「とか言って、本当は楽しんでるだろ?」
白望「そういうのダルい」
京太郎「あ、はい」
京太郎「もらってきたぞ」
白望「……甘酒?」
京太郎「せっかくだしな、一回は飲んでおこうと」
白望「私は二回目だけど」
京太郎「あー、嫌いだったか?」
白望「別に、いただきます」
京太郎「うん、甘ったるくてあったまるな」
白望「……今更だけど、君って馴れ馴れしいね」
京太郎「よく言われるな、それは」
白望「そんな仲良いわけでもないのにさ」
京太郎「ちょっ、この前一緒に遊んだろ」
白望「そういう時は豊音とかエイスリンがメインで、私はおまけみたいなものだしね」
京太郎「俺はそう思ったことはないけどな……」
白望「まあ、なんでもいいけどね……ゴメン、ダルいこと言ったね」
白望(ダメだ、なんかもやもやしてる)
白望(二人に悪いと思ってるから?)
白望(もっと考えればわかりそうだけど……)
京太郎「そこまでストレートに言われると驚くけど、別にダルくはないな」
白望「そう?」
京太郎「要するに、そっちとしては友達の友達って感覚だったわけだ」
白望「……」
京太郎「でもちょっとでも本音を出したんならさ、それこそ友達の第一歩だろ」
京太郎「だから、あらためてよろしく」
白望「……なんで君と私が似てるなんて言われるんだろうね」
京太郎「はとこだからか?」
白望「外見だけの話じゃなくてさ」
京太郎「ふむ……じゃあ、クラスに来たばかりで馴染めていない留学生がいたとする」
白望「いやに具体的だね」
京太郎「ただの設定だ。……それで、お前はそいつをほっとくか?」
白望「それは……」
京太郎「ダルいからほっとかない、だろ」
白望「……あたってるけど、どうして?」
京太郎「俺も同じだからだ」
京太郎「目に入らなかったらそれはそれでいいんだよ」
京太郎「でも、目に入って気にしちゃうとアウトだ」
京太郎「もやもやして、ほっておけなくなる」
京太郎「つまりさ、自分のためだ。スッキリしたいからそうしてるようなもんだ」
京太郎「俺としてはこんなとこだな」
白望「結構自己中だね、君」
京太郎「これでも丸くなったとは思うんだけどな」
白望「でも、そっか……たしかにそうだね」
京太郎「加えて言うなら、そのエゴっぷりで誰かと仲良く出来たら儲けもんってところか」
白望「……その開き直りっぷりは羨ましいな」
京太郎「そんな褒めんなよ」
白望「別に褒めてないけど……まあ、半々ってところ」
京太郎「半分もありゃ十分だよ。ほら、冷めるぞ」
白望「まだ温かいから大丈夫――」ドンッ
「あ、ごめんなさーい」
「ほら、急がないと遅れるって」
「おいてかないでよー!」
京太郎「なんだあいつら……大丈夫か?」
白望「上着にはかかってない、けど」
京太郎「ああ、靴か」
白望「まいったなぁ」
京太郎「歩けるか?」
白望「歩ける……けど」ヌチャ
白望(……気持ち悪い)
京太郎「こりゃ、一回上に戻ったほうが良さそうだな」
白望「だね、洗っときたいし」
京太郎「よし、とりあえず靴は脱いどけ」
白望「脱いだら歩けないんだけど」
京太郎「心配すんな、歩く必要なんかないから」
京太郎「お客さん、乗り心地は?」
白望「……別に」
京太郎「はは、ダルくはないってとこか」
白望「転んだら困るから前見て」
京太郎「はいはい」
白望(……なんでおんぶされてるんだろ)
白望(ラクだからいいんだけどさ)
白望(でもやっぱり、なんかもやもやするな)
京太郎「そういや、昔からの付き合いなのか?」
白望「いきなりなに?」
京太郎「臼沢と鹿倉」
白望「そうだけど」
京太郎「俺と久ちゃんもそうなんだよ」
白望「知ってる」
京太郎「だろうな」
白望「仲良いよね。口説いたの?」
京太郎「なんでそうなるんだよ……逆だ。口説かれた」
白望「ふーん、どんなふうに?」
京太郎「興味津々か」
白望「多人の馴れ初めを聞くのはダルくない」
京太郎「えっと、そうだな……」
京太郎「私の誕生日に辛気臭い顔すんなって蹴飛ばされた」
京太郎「そんなんだから軽く喧嘩になったりしたな」
白望「それ、本当?」
京太郎「当時は俺もトゲトゲしててさ」
白望「なんか想像できないけど」
京太郎「俺の髪、自毛だから。それで色々あってさ」
白望「……」
『うわっ、こいつの髪真っ白だ!』
『全部白髪とかハンパねーな!』
京太郎「ま、そんなの今更気にしてないけどな」
白望「色々あるよね、そういうのホントダルい……」
京太郎「でも、認めてくれる一言があるってだけで違うもんだ」
『そのかみ、お日さまにあたるとキラキラしてきれいじゃない』
京太郎「久ちゃんってさ、きっと男だったら絶対修羅場ってたと思うな」
白望「……それ、君が言うの?」
京太郎「うっ……俺の話は置いとこうぜ」
白望(自毛で色々あって……そんなとこまで一緒なんてね)
白望(認めてくれる一言か……)
京太郎「そういや綺麗だよな、お前の」
白望「私の?」
京太郎「その髪、月の光に透かすとさ」
白望「……ダル」
白望(――ダルく、ない)
京太郎「はは、キザったらしかったか?」
白望「ホントダルい」
白望(――ダルくなんか、ない)
白望「……」ギュッ
京太郎「なんだ、疲れたのか?」
白望「君の背中はダルくないから……」
京太郎「気に入ってくれたようでなによりだよ」
白望「ホントもう……」
白望(もやもや、増えちゃったな)
京太郎「それじゃあ、エイスリンは小瀬川と帰るのか」
「まあ、陸路で長野経由だとどうしても時間かかるしな」
京太郎「それにしては俺たちは車なんだな」
「車じゃなきゃカピのやつを連れてこれないからな」
京太郎「それもそうか」
白望「ちょっといい?」
京太郎「なんだ、もうすぐ出るんだろ?」
白望「その前に一つ、言っておこうと思って」
「……さて、俺は母さんのとこに行ってくるか」
京太郎「ん、ああ」
京太郎「それで、言いたいことってなんだ?」
白望「……ちょいタンマ」
京太郎「?」
白望「……迷ったけど、これに決めた」グイッ
京太郎「――んむっ!?」
白望「――んっ」
京太郎「……えっと、なにこれ」
白望「別に、エイスリンともしてるでしょ」
京太郎「いやいや、そういう問題じゃなくてっ」
白望「嫌だったなら謝るけど」
京太郎「正直役得……ってそうでもなくてっ」
白望「とにかく、言いたいことは言った……つもり」
白望「それじゃあ……君といるの、ダルくないから」
京太郎「……言いたいことって」サスサス
「終わったか?」
京太郎「おわっ! いたのかよ!」
「白望ちゃんが向こうに行ったから頃合かと思ってな」
京太郎「……そうかよ」
「それで……どうだった?」
京太郎「なにがだよ」
「したんだろ、キス」
京太郎「やっぱり見てたんじゃねーか!」
「だから見てないって。推測とカマかけだ」
「白望ちゃんが顔赤くしながら離れてった」
「そして戻ったらお前も顔赤くして唇をさすってた」
「むしろ簡単すぎるな」
京太郎「頼むからもうやめてください……」
エイスリン「シロ、カエリイッショ!」
白望「……」
エイスリン「ドシタノ?」
白望「ああ、ごめん」
エイスリン「ダイジョブ?」
白望「具合は悪くないよ」
白望(でも……)
白望「エイスリン」
エイスリン「What?」
白望「せめて悔いが残らないようにしたいね」
エイスリン「?」
白望「ごめん、ダルいこと言った」
ようやく終了……長かった
インハイ決勝戦大将卓の1.5倍弱……
ともあれ、安価はまた今度です
おやすみなさい……ってもう朝か
それじゃ
乙
乙です
おつー
乙
弘世菫さまは大学で無双中と
間違えた弘世菫様だった
時系列は
白糸台団体戦先鋒飛ばしの弘世菫様のダブル三連覇後
>>102
どっかの誤爆かな?
乙なのよー
相変わらず女の子がかわいくていいね
コレは好感度4からコンマ行くより好感度3から自動上昇の方が好感度高くなる可能性がある?
乙忘れた乙
乙です
乙です
乙
おっすこんばんは
今回は安価だけですけど人いますかね?
います
はい
いる
はい
はい
ノ
ノ
うぃ
はい
いる
それじゃ、一応何らかの表です
一番上のグループはほぼエンディングが確定
あとは数字が高い順にエンディングに近いです
同じ数字でも上の方がエンディングに近いです
基本的に数値が低い人のほうが上がり幅がでかいです
ED確定
大星淡
天江衣
桧森誓子
姉帯豊音
三尋木咏
神代小蒔
ネリー・ヴィルサラーゼ
宮永照
エイスリン・ウィッシュアート
8
福路美穂子
7
松実玄5
真屋由暉子2
白水哩2
竹井久
6
宮永咲5
清水谷竜華3
滝見春3
薄墨初美2
原村和
杉乃歩
5
小瀬川白望5
瑞原はやり
石戸霞
4
園城寺怜5
片岡優希4
鶴田姫子3
龍門渕透華2
小鍛冶健夜
染谷まこ
小走やえ
獅子原爽
妹尾佳織
国広一
石戸明星
私はここにいるぅぅぅ!
3
本内成香5
臼澤塞5
上重漫5
岩館揺杏5
雀明華5
狩宿巴5
東横桃子4
弘世菫3
辻垣内智葉3
高鴨穏乃3
蒲原智美3
ハギヨシ3
鷺森灼2
新子憧2
津山睦月2
花田煌2
針生えり2
郝慧宇2
部長
内木一太
メイド
松実宥
井上純
荒川憩
愛宕絹恵
熊倉トシ
佐々野いちご
原村恵
加治木ゆみ
夢乃マホ
南浦聡
久保貴子
メガン・ダヴァン
野依理沙
赤坂郁乃
福世恒子
アレクサンドラ・ヴィントハイム
戒能良子
高久田誠
鹿倉胡桃
十曽湧
宮永界
2
愛宕洋榎2
江口セーラ
藤田靖子
池田華菜
末原恭子
沢村智紀
吉留未春
文堂星夏
深堀純代
南浦数絵
二条泉
赤土晴絵
真瀬由子
村吉みさき
渋谷尭深
亦野誠子
ちなみにシロとエイスリンで特殊エンドあります
それはさて置き、お好きなキャラを一人どうぞ
23分まで
哩
玄
美穂子
姫子
美穂子
誓子
久
クロチャー
哩
美穂子
久
由暉子
怜
マホ
シロ
締切です
139はなんかすっごい惜しいから含めます
>>1ありがとう!
コンマ判定
ED確定のキャラは当たったらエンディングに行きます
確率低めですけど
哩:1-14
玄:15-28
美穂子:29-48
姫子:49-55
誓子:56-58
久:59-72
由暉子:73-79
怜:80-86
マホ:87-93
白望:94-00
直下
あ
あ
二人して自分の推しキャラブチ抜いてくなw
うらやましー
今回ゾロ目無いんだ
誰だったんだろ?
マイル・シローズで了解
久照:未 もうちょい
久美穂子:未 もうちょい
宮永姉妹:未
松実姉妹:未
はとこ二人:未 もうちょい
小蒔霞:未 もうちょい
哩姫:未
何とは言いませんけど、だいたいこんな感じです
他にもあるかもしれません
さぁ、センターまで三週間切った京太郎に明日はあるのか……!
んじゃ、おやすみなさい
乙
乙です
乙
乙
はとこ丼はもうちょいだけど
咲ちゃんはゾロ目でもEND確定まで行かないの?
>>152は1回じゃって意味です
おつー
乙です
乙
乙
あと残り何回なんだろ?
卒業したら「俺が大学生?」で新シリーズかな
個人的にはもこたん見たかったけど。と言うか一度くらい出たような気がしてたんだけど未登場だったっけ?
てす
乙です
乙
>>157
多分一つの月に4エピソードだから、卒業するまでと考えて8回ぐらいだと思われ
・三年、十月四日、二人の秘め事
久「あら、これから学祭の準備?」
和「部長は学生議会ですね」
久「そ、もうすぐ学祭あるし議会も入れ替わりだし……地味に忙しいのよね」
「待ちなさい、逃がさないわよ!」
京太郎「あんたもしつこいなっ」
和「今の先輩ですよね。追われてるんでしょうか?」
久「あー、この時期だもんね」
和「時期?」
久「今って学祭前じゃない。だから躍起になって捕まえようとしてるってところね」
和「話が繋がってないです」
久「彼女は演劇部なんだけどね、京太郎は去年、それを手伝ったのよ」
和「だからといってあの執着はちょっとおかしいと思うんですけど」
久「あ、手伝ったっていっても端役や雑用じゃなくてね、あいつ、飛び入りで主役やったのよ」
和「ぶ、部外者の先輩が主役ですか?」
久「それで結構好評だったのよ。だから今年もってことだと思う」
和「はぁ……先輩、大丈夫でしょうか?」
久「あれならまだ余裕あるから大丈夫じゃない?」
和「部長は楽観しすぎです。私、一言言ってきますっ」
久「うーん」
『あなたは……原村さん?』
和『私のことはどうでもいいですから、それよりも――』
『気に入った! 須賀京太郎を主役、あなたをヒロインに抜擢するわ!』
和『え、えぇっと……』
『そうと決まれば善は急げよ!』グイッ
和『ひゃいいっ!?』
久(――なんてことにならないとも限らないし、止めておきますか)
久(あいつが向こう行っちゃったら手伝ってもらえないしね)
久「はい、ストップ」ガシッ
和「離してくださいっ、私は先輩のために……!」
久「去年の演劇のビデオ、気にならない?」
和「……」
京太郎「ふぅ、やっと撒いたか……」
京太郎「日増しにラブコールが激しくなってくな」
京太郎「断っても諦めてくんないんだよなぁ」
京太郎「学祭が終わるまで逃げ切ればおとなしくなるとは思うんだけどよ」
和「先輩、ここにいましたか」
京太郎「お、サボりか? ま、俺もだけどな」
和「ビデオ、見ました」
京太郎「ビデオ? 一体何の――」
和「先輩の演劇、素晴らしかったです!」
和「魔女と契約した魔眼の王だとか、それでいて王の柱を放つ勇者でありながら行商人でもあるとか!」
和「個人的には悲しみを覚えると死んでしまうという設定も切なくていいと思いました!」
京太郎「お、おう……あり、がとう?」
和「ぜひ、今年もやりましょう!」
京太郎「そ、それはちょっとな……」
京太郎(てか、なんであれを和が知ってるんだ……)
京太郎(何も知らないはずの後輩にまで俺の黒歴史が……)
京太郎(いいや、それよりも目の前の状況だ)
京太郎(こいつの目はマジだ……なんとかしないと今年も黒歴史が打ち立てられる……!)
京太郎「――和」
和「はい、私も一緒に頑張りますっ」
京太郎「いいから、俺の話を聞け」ガシッ
和「あっ……」
京太郎「演劇も良いと思う。でもな、今年は久ちゃんの手伝いをしてやりたいんだよ」
和「……」
京太郎「最後なんだ、締めくくりなんだ。だから、少しでも良くなればってさ」
和「……すみません、少し冷静じゃなかったみたいです」
京太郎「わかってくれたか」
和「私のわがままで困らせるわけにはいかないですから」
京太郎「……そういや、今日って誕生日だったっけ?」
和「あ、はい……そういえば」
京太郎「よし、それじゃあ人気のないとこ行こうぜ」
和「人気のない所、ですか?」
京太郎「演劇には出られないけど、せっかくだから俺の演技を見てくれよ」
和「――♪」
優希「お、のどちゃん今日はご機嫌だじぇ」
和「そうですか?」
優希「さては……誕生日ということで昨日は家族で美味しいものを食べたと見たじぇ!」ビシッ
和「はぁ……まぁ、食べましたけど」
優希「くぅ~、我ながら冴えに冴えまくりだじぇっ。タコスのフルコースとは憎いっ」
和「それでそんなに喜ぶのはゆーきぐらいです」チャラ
優希「ん? その見慣れないアクセサリーは……」
和「このブレスレットですか? 昨日、先輩が買ってくれたんです」テレテレ
優希(あ、ご機嫌な理由って……)
和「それに……」
優希「なんだじぇ」
和「いえ、なんでもないです」
優希「余計気になるっ!」
和「教えません。だって……」
和「私と先輩の、秘密ですから」
京太郎「……ふぅ」
咲「どうしたの? 朝からため息なんて」
京太郎「お前、黒歴史ってどう思う?」
咲「え、あ……知らないなー」メソラシ
京太郎「ふむ……机の奥、B5のノート」
咲「な、なんでそれを!?」
京太郎「いや、適当に言っただけなんだけど」
咲「と、とにかくっ、今は私のことより京ちゃんだよ! なにかあったの?」
京太郎「んー……やっぱいいや」
咲「えっ、そこで梯子はずされると余計気になるよっ」
京太郎「よくよく考えれば、あいつが勝手にしゃべるとは思えないしな」
咲「あいつって? そもそもなにやったの?」
京太郎「そりゃ言えないな。まぁ、秘め事ってやつ?」
咲「ひ、秘め事って……!」
京太郎「あ、今お前エロいこと考えただろ」
咲「考えてません!」
というわけで誕生日おめでとう
まだ25時だし大丈夫なはず……
咲ちゃんはよっぽどのコンマを出さない限りED確定します
残りエピソードは……10回以内ですかね?
それじゃ、今週中にはテイルズクリアして週末に更新! できたらいいですね
去ります
乙
乙です
どうでも良いですけど週末ってユキちゃんの誕生日に被るなー(棒)
テイルズしてたのか、おつです!
乙です
乙
・三年、夏の終わりに――if
京太郎「本当にここでいいのか?」
由暉子「はい。ちょっと遠いけど、花火は見えますから」
京太郎「ま、人もいないからゆっくりはできるか」
由暉子「……みんな、心配してるでしょうか?」
京太郎「ああ、さっきメールしといたから心配すんな」
由暉子「あの、怪我のことは……」
京太郎「黙っといたよ。向こうの楽しい気分に水差したくないしな」
由暉子「良かった……じゃあ、お願いします」
京太郎「それじゃ」ピトッ
由暉子「――んんっ」ピクッ
京太郎「冷たかったか?」
由暉子「ちょっとびっくりしちゃいました」
京太郎「まあ、我慢してくれ。こうやって冷やしてりゃ、治るのも早くなるから」
由暉子「は、はい……」
由暉子(須賀さんの手が足に……)
由暉子(触れられているところは暖かいのに、氷水は冷たくて)
由暉子(なんだか変な感じです)
京太郎「さて、花火はもうすぐか。咲や和たちは仲良くやってるかな」
由暉子「……名前」ボソッ
京太郎「ん?」
由暉子「なんでその二人を名前で?」
京太郎「そりゃ咲とは幼馴染だし」
由暉子「じゃあ原村さんは?」
京太郎「入部してからの付き合いもそれなりだからな」
由暉子「入部してから……それじゃあ、私の方が早く知り合ったということですか?」
京太郎「そうだな。去年の年末だったっけ」
由暉子「じゃあ、どうぞ」
京太郎「どうぞ?」
由暉子「名前で呼んでくれないんですか?」
京太郎「……もしかして和に対抗心とか持ってるか?」
由暉子「はい、結構」
京太郎「あー……」
京太郎(和もけっこうアイドル的な扱いされることあるしな……)
由暉子「でも、それだけじゃないです」
京太郎「まぁ、断る理由もないけどな。えっと……由暉子?」
由暉子「はい」
京太郎「由暉子」
由暉子「はい♪」
京太郎「やっぱりアイドルは笑顔が一番だな」ポン
由暉子「あ……」ドキドキ
京太郎「お、花火上がるな」
由暉子「――好き、です」
由暉子(熱に浮かされるように、その一言が私の口から出ました)
由暉子(伝えようと思っていたわけじゃありません)
由暉子(想いを吐き出さなければ我慢できませんでした)
由暉子(肝心なところで勇気が出なくて……だから花火の音に紛れさせようとして)
由暉子(でも、その一言は――)
京太郎「好きって、俺のこと……じゃないよな?」
由暉子「……あれ?」
由暉子(聞こえちゃってたみたいです)
京太郎「ああ、勘違いだったら悪い。こっち向いてたからさ」
由暉子「……」
京太郎「はは、恥ずかしいな。自意識過剰ってやつか?」
由暉子「えっと、その、あの」カァァ
由暉子(予想外の事態に顔が熱くなって、頭が沸騰しそうで)
由暉子(気がついたら、私は身を乗り出して――)
由暉子「――んっ」
由暉子(彼に、キスしちゃっていました)
京太郎「……えっと、勘違いじゃなかった……みたいな?」
由暉子「――私みたいな女の子は嫌でしょうか?」
由暉子「背も低いし、胸も不釣合に大きいし、他の人からズレてるなんて言われることもあります」
由暉子「だけど、好きです……ううん、ずっと好きでした」
由暉子「あなたが、一緒にゆきみだいふくを食べてくれたあの日から」
京太郎「……俺は――んむっ」
由暉子「んっ……言わないでください」
由暉子(告白の返事が怖くて、自分の唇で彼の口を塞ぎます)
由暉子(自分で思うよりもずっと大胆で臆病な私は、行き詰まることが見えている逃げ道に走りました)
由暉子(だって、こんなことをしていればごまかしが効かなくなるのはわかりきっています)
由暉子(それでも……)
由暉子「ん……ちゅっ……んっ、はぁ……」
由暉子(先輩たちと雑誌で見た知識を総動員して、拙いながらも舌を絡めて)
由暉子(そうしているうちに頭が痺れて、体もギュッと抱きしめられて……あれ?)
由暉子「ん……んんっ!?」
京太郎「はぁ……こっちの気も知らないで好き放題しやがって」
由暉子(抵抗する間もなく、押し倒されてしまいまいした)
由暉子(いつも余裕があって優しかった彼が、この時はやけに荒々しくて)
京太郎「もう我慢できないから先に謝っとく……ごめんな」
由暉子「は、い……」ドキドキ
由暉子(私は、そのまま彼に身を委ねました)
由暉子「ん……」
京太郎「悪い、本当に悪かった!」
由暉子「まるで獣みたいでした」
京太郎「発散する機会があんまりなくて……つってもいいわけにもならないか」
由暉子「別にいいんです。私も、その……嫌じゃなかったですから」
京太郎「……そうか?」
由暉子「はい、ひと夏の思い出というやつですね」ニコッ
由暉子(結局答えは聞けていないけど、これで余計に彼への想いが募っちゃうけど)
由暉子(良かったんだと思います……きっと)
由暉子(そう言い聞かせながら、笑って見せます)
由暉子(アイドルは笑顔が大事みたいなので)
京太郎「……ダメだな」
由暉子「え?」
京太郎「それじゃ、ダメだ」
由暉子(ダメだしされてしまいました)
由暉子(何がいけなかったのかは、今ひとつわかりません)
由暉子(すると、今度は優しく抱きしめられて)
京太郎「俺も好きだよ……遅れたけど、さっきの返事」
由暉子(期待していたけど、半ば諦めていて)
由暉子(でも、なによりも欲しかった言葉)
由暉子(目頭が熱くなって、視界が歪んでいきます)
京太郎「あ、あれ? ここは満面の笑みでってパターンじゃ……」
由暉子「嬉し、泣きです……」
京太郎「……そっか」ギュッ
由暉子「もう少し、このまま……」
京太郎「ああ」
つづ……かない
というわけで誕生日記念のifでした
ここの京太郎は本番まで行ったら責任をとってくれる模様
ただし相手が複数だった場合は未知です
さて、新しい仮面ライダーとは違いゲームクリアはならなかったので更新は多分明日です
テイルズのあとにもペルソナやらうたわれやら色々控えてるんですけどね
それじゃ
乙です
乙
ユキたんイェ~イ
おつー
乙
由暉子かわいい
乙です
乙です
お久しぶりです
風呂上がりにやろうかと
まってた
んじゃ、始めます
きたきた
・三年、冬、川の字の真ん中が一番長いのはどう考えてもおかしい
哩「また旅行?」
姫子「もう三箇日終わったし、遊びに行くのありですよね?」
哩「う~ん……」
姫子「あ、料金ならなんとかできそうですよ?」
姫子「帰りは払わなきゃいけんと思いますけど、行きはうちの親戚に頼めそうですし」
姫子「宿泊費は……まあ、交渉次第ですかね?」
哩「交渉次第?」
姫子「実はあるホットラインが手に入って」
哩「なんね、そん怪しげなんは……」
姫子「染谷にちかっと頼み込んで」
哩「染谷さん……というと、また?」
姫子「はい、またです。夜討ち朝駆けって言いますし」
哩「一体だれにすんの、そいは」
姫子「決まっとるやないですか。あの人、ほっといたらふらふらーっといなくなりそうですし」
哩「たしかに……」
姫子「てなわけで、またまた長野旅行どうですか?」
久「はい、今日はこんなもんね」
京太郎「やっと終わった……冬休み中だってのに」
久「つまり、試験まであとちょっとってことね」
京太郎「なんだろう……早く終われと思うのに、試験日なんて来なければとも思う」
久「ジレンマね。嫌でも来ちゃうものは来ちゃうんだけど」
京太郎「そりゃあそうだけどさ……あ~、癒しが欲しい~」
照「じゃあお菓子、いる?」
久「……静かにしてるって言ってなかった?」
照「勉強中はって話だったよね」
京太郎「あー、ストップストップ。ケンカ良くない」
照「別に、ケンカなんて」
久「そうね、ケンカは同じレベルじゃないと成立しないもんね」
照「……どう言う意味」
久「言わなきゃわからない?」
京太郎「だからやめろって、久ちゃんも煽んなよ」
照「やっぱり京ちゃんは私の味方」
久「弱い方を庇ってあげないと不公平だもんね」
照「むっ」
京太郎「あーもう、癒しの欠片もありやしない!」
久「うるさいわねぇ。ほら、これでいい?」ピラッ
京太郎「それじゃ癒しというよりいやらしいというかな……」
久「じゃあ見たくないの?」
京太郎「そりゃ見たいけどさ、是非」
久「さしずめあんたは卑しいってところね」
京太郎「しょうがないだろ! 見たいか見たくないかって言われたら見たいんだよっ!」
照「じゃあ、どうぞ」ピラッ
京太郎「なんで照ちゃんまで……」
照「今まで我慢してたから……触ってもいいよ?」
京太郎「……」ゴクリ
久「そっちよりこっち」グイッ
京太郎「ちょっ」
照「邪魔しないで」
久「言われて聞くと思う?」
照「勉強が終わったなら引っ込んでて」
久「だから、こっちがそっちの言うことを素直に聞くと思うのかって」
照「……力ずくで排除する」
京太郎「やーめーろって! どうしてこうなるかなぁ」
久「あんたが悪いからでしょ」
照「京ちゃんが悪い」
京太郎(あ、そこはぴったりなのね)
「どうしよう、ご飯できたけどこの修羅場の続きが気になるっ」
「家政婦ならぬ主婦は見たってやつ?」
京太郎「見てないで助けてくんない!?」
久「じゃあ、ご馳走様ね」
京太郎「おう、本当に送ってかなくていいのか?」
久「寄りたいとこもあるし、付き合わせるのはさすがにね」
照「じゃ、さようなら。二度と来ないで」
久「あなたも帰るのよ。送り届けてあげるから」ガシッ
照「きょ、京ちゃん」
京太郎「うんまぁ、おとなしく帰っとけ」
照「そんなっ」
久「さて、行きますか」ズルズル
京太郎「じゃあなー」
京太郎「……」
京太郎(今更だけど、二人で行かせて大丈夫かな?)
京太郎(でも、俺がいない方が仲良く出来てる気が……)
京太郎(……俺は文字通り争いの火種ってか?)
京太郎「まいったな、どうも」ポリポリ
照「……別に、一人でも帰れた」ムスッ
久「咲の例や京太郎と菫から聞いた話だと、とてもそうは思えないのよね」
照「色んな所から情報が……」
久「恩に着せるわけじゃないけど、三日ぐらいは京太郎の家に行くのは控えてね」
照「どうして?」
久「私がいないから。勉強の邪魔するなってこと」
照「それ、本当?」
久「気になるんだったら後で本人に聞いてみれば?」
照「……とりあえず、わかった」
久「それじゃ、寄り道もしたことだし帰るわ」
照「……気をつけて」
京太郎「ふぅ……なんかいつも以上に疲れたな」
「俺の幼馴染たちが修羅場すぎてやばいっ、みたいな?」
京太郎「なにその小説のタイトルみたいなの」
「だってその通りじゃない?」
京太郎「……否定はできないけどさ」
「冬休みが終わるまで続きそうねぇ」
京太郎「少しの間、久ちゃんは来ないみたいだけどな」
「そうなんだ。残念」
京太郎「残念って……明らか面白がってるよな?」
「あらー? 電話かかってきちゃったー」
「はいもしもし、須賀です」
「あら、ご丁寧にどうも」
「ふんふん……あー、そうなの」
京太郎「まったく……」
「母さんは箱入り娘みたいなところがあったからな、その反動だと思うぞ」
京太郎「他人事みたいに言ってるけどさ、父さんも大概だからな」
「俺はまた事情が違う」
京太郎「じゃあどんな事情だよ」
「お前をからかうのが楽し……いや、なんでもない。忘れてくれ」
京太郎「そこまで言ったら全部言ったのと同じ!」
「母さん遅いなー、知り合いからかなー?」
京太郎「わざとらしいわっ」
「うんうん、わかる。あの子鈍感だから」
「そういうことなら任せてちょうだい、なんとかしてあげるから!」
「それじゃあ、また今度ね」ガチャン
「お、電話終わったみたいだな」
京太郎「誰からだったんだろう?」
「さあ、どうだろうな」
「んふふー、今度母さんのお客さんが泊まりに来るから」
「それはまた珍しいな」
京太郎「てか、なんか気持ち悪い」
「そんなこと言ってられるのも今のうちだからね」ニヤニヤ
京太郎「なんだそりゃ」
「どう言う意味でしょうねー?」
京太郎「……誰から?」
「私の知り合い」
京太郎「答える気はないと……なら」ピッ
「あっ」
京太郎「この番号……あいつかよ」
「あーあ」
京太郎「ちょっと電話かけてくる」
「速攻でバレちゃった」
「やっぱりあいつの知り合いからだったのか」
あかん眠い……
続きはまた次の日にでも
おやすみなさい
おやすみ>>1
乙
おやすみー
正直そんな気はしてたw
おやすみイッチ
おやすー
乙です
あんしんあんていのお休みイッチ
46時間ぶりにこんばんは
風呂入ったら始めます
あ、トリップ入れ忘れた
まってた
んじゃあ、始めます
姫子『先輩からなんて珍しいですね。あ、私ん声ば聞きたかってことですか?』
京太郎「寝言は寝て言え」
姫子『そい、なんか恒例ですね』
京太郎「そんなことよりお前、さっき家に電話かけただろ」
姫子『えー? なんのことですかぁ?』
京太郎「電話の履歴に番号残ってたぞ」
姫子『……もう、なんでこがなとこは気がつくんですかね?』
京太郎「まさかとは思うけど、うちに泊まりに来るつもりか?」
姫子『先輩のお母さんにはお話通しました』
京太郎「俺に通ってないんだよなぁ」
姫子『私と哩先輩が一つ屋根ん下ですよ? 興奮しません?』
京太郎「……なんか不安になるな」
姫子『照れ隠し?』
京太郎「んなわけあるか……てか、今回は遠慮して欲しいんだけど」
姫子『え、まさか他ん女子ば連れ込むから……!』
京太郎「違うわ! これでも受験生なんだよ」
姫子『じゅ、受験……先輩が?』
京太郎「柄じゃないことはわかってるけど、そうなんだ」
姫子『……浪人して来年一緒に受験しません?』
京太郎「なんでそうなる」
京太郎「とにかく、そういうわけなんだ」
姫子『むぅ……さすがに邪魔ばするのもアレですね』
京太郎「悪いな」
姫子『ホントですよもう……あーあ、哩先輩楽しみにしてたのになー』
京太郎「罪悪感を煽ろうとするのはやめろって」
姫子『バレちゃいました?』
京太郎「バレバレだな」
姫子『心、通じ合ってますね』
京太郎「だから――」
姫子『――寝言は寝て言え、ですか?』
京太郎「……先回りかよ」
姫子『ふふ、そいぎー』プツッ
京太郎「なんだかな……俺も読まれやすいのかな」
京太郎「にしても、せっかく遊びに来るって言ってるのに、悪かったかな」
京太郎「くそ、なんか今更気になってきた!」
京太郎「鶴田があんなこと言うから……!」
京太郎「……あーもう! こうなったら――」
姫子「断られちゃいました」
哩「そいはしょんなかね。素直に宿ばとって、やね」
姫子「まだプランBがありますよ?」
哩「プランB?」
姫子「花田ん家ですね」
哩「……さっきは誰に?」
姫子「あの人の家ですけど」
哩「えっ、ちょっ」
姫子「まあまあ、落ち着いて」
哩「そ、そうやね」
逆にこれ快諾される可能性どのくらいで見込んでたんだろうか。ちょっと気になる
哩「そいで、須賀くんに断られたと?」
姫子「受験勉強あるからーって」
哩「大学行くんだ……」
姫子「ホントそいですよね。思わず驚いちゃいました」
哩「となっと、お邪魔しに行くわけにもいかんし」
姫子「そこはあれですね、ちゃんと勉強してるか確認しに行くって名目で」
哩「こら」
姫子「ばってん、見てみんとわからんですよ?」
哩「ふむ……邪魔にならん程度に顔出しすんならあり?」
姫子「ですよ」
――プルルル
哩「私のだ」
姫子「こがな時間に誰からですかね?」
哩「ちかっと出てくる」
姫子「はーい」
『須賀くん』
哩「……」
哩(こ、こんタイミングで……)
哩(なに、一体用件はなんね)
哩(ああっ、とりあえず電話に出んとっ)
哩「も、もしもし!」
京太郎『うおっ、びっくりした。いきなり大声出すなよ』
哩「あ……ごめん」
京太郎『まぁ、俺の鼓膜は多分丈夫だから気にすんな』
哩「う、うん」
京太郎『でさ、さっきの話なんだけど』
哩「さっきの?」
京太郎『うちに来るとかって話。鶴田が電話かけてきたんだけど』
哩「ああ……うん、そいで?」
京太郎『一回断ったけど、条件飲んでくれるならオーケーだ』
哩「うん……え!?」
れすさんくす
長野のすばらん家に泊めてもらうついでにすばらも連れて来るつもりだったとしたらそっちのほうが良かったんじゃないかなって今ならそう思う
哩(須賀くんの家にお泊まり!?)
哩(い、いきなしやと心の準備がっ)
京太郎『もしもーし、白水さーん?』
哩「え、あ……白水」
京太郎『間違ってないよな? 白い水で白水』
哩「そう、やけど……」
哩(電話口でくらい、こん前みたく名前で呼んでくれたって……)
哩「……条件って?」
京太郎『ああ、ちょっと手間かけるかもしれないんだけど……』
京太郎『勉強、手伝ってくれないか?』
哩「……」
姫子「なんでした?」
哩「須賀くんからやった」
姫子「お詫びの電話ですか?」
哩「泊めてくれるって」
姫子「え? 断るって言われたばっかなんですけど」
哩「勉強に付き合ってくれたらって」
姫子「なるほど、交換条件ですね」
姫子(ダメ元の罪悪感作戦が効いたのかな?)
姫子「勉強……私、役にたてますかね?」
哩「姫子はおとなしくさせとけって」
姫子「むっ、なんですかそれ」
泊める条件の下で妄想爆発するかと思ったがそんなことなかったぜ
京太郎「俺の知り合いが今度泊まりに来るから」
「あら? 今度は二人も女の子連れ込んじゃうの?」
京太郎「……だれも女の子とも二人とも言ってないんだけど」
「はいはい、わかってるから」
京太郎「それより、さっき何話したんだよ」
「それは……女の子同士のヒミツ♪」
京太郎「……女の子? まぁ、片方はそうだろうけど」
「ひどーい! あなた、京太郎が、京太郎が……」
「あー、君はいくつになっても綺麗だよ」
「きゃっ、あなたったら!」
京太郎(……うざった!)
哩「勉強か……何持っていけばよかね?」
哩「英語と現国、古典は確実として……数学はどっちもやろか?」
哩「理科と社会も……聞いとくんやった」
哩「……ええい、全部持ってけば問題はなか!」
哩「……なんか、荷物が重か」ドサッ
哩「さすがにこいを持ち歩くのは……」
姫子「あ、もう荷物詰め終わったんですか……ってなんですか、こいは」
哩「勉強道具詰めたらこがんに」
姫子「それなら向こうにもあっと思うんですけど」
哩「あっ」
姫子「あはは……一回荷解きします?」
京太郎「それでよ、またあいつらが来るみたいなんだよな」
まこ「ほぉ、新道寺のコンビがのぅ」
京太郎「どんだけ長野が好きなんだってな」
まこ「ふぅむ……」
まこ(そりゃあ長野が好きというより……)ジッ
京太郎「なんだよ、人の顔じっと見て。惚れたか?」
まこ「寝言は寝ていいんさい」
京太郎「ぉう、まさか俺がそう言われるとは……」
京太郎「しっかしなぁ……」
まこ「勉強の心配事かの?」
京太郎「それもあるけど、なんで鶴田が家の番号知ってたんだろうかって」
まこ「まぁ、わしが教えたけぇの」
京太郎「俺を売ったのか」
まこ「なんじゃそりゃあ……ただ聞かれて教えただけじゃ」
京太郎「まこっちゃん口軽すぎんよぉ」
まこ「別にそがぁにひた隠しにするようなもんでもないじゃろが」
京太郎「まぁ、たしかに」
京太郎(結局聞かれてないから教えてないだけだしな)
京太郎「さて、お昼ごちそうさん」
まこ「お帰りかい」
京太郎「あ、その前にお茶一杯もらっていい? 外寒いし」
まこ「ふぅ……うちは雀荘なんじゃが」
京太郎「いいだろ? まこっちゃんのお茶うまいし」
まこ「このお調子者が」
京太郎「照れるぜ」
まこ「褒めとらんわ」
姫子「お邪魔しまーす」
哩「お、お邪魔します……」カチコチ
「あら、いらっしゃい。ささ、こっちこっち」
「えっと、あなたが鶴田姫子さんで……」
姫子「初めまして、先輩にはいつもお世話になってます」
「あなたが白水哩さん?」
哩「はい……は、初めまして」
「自分の家だと思ってくつろいじゃってね」
姫子「はーい」
哩(自分の家のようにって……無理やろ)
哩(須賀くんがここで暮らしてるかと思うと……)
姫子「先輩は留守ですか?」
哩「――っ」ビクッ
「あの子ならお昼食べに出てったけど……もうすぐ帰ってくるんじゃないかしら?」
京太郎「ただいまー……ん?」
京太郎(女物の靴……もう来てるのか?)
「おかえり~」
京太郎「二人ともいるのか?」
「とりあえずあんたの部屋に通しといたから」
京太郎「ちょっと待て!」
「どうかしたの?」
京太郎「いやいやいや、あいつが部屋に上がってるとか……!」ダッ
「あっ、ちょっとー」
京太郎(白水はともかく鶴田はなにするかわかったもんじゃない!)
京太郎(秘蔵の本は隠し場所を変えてるけど、万が一ってことも……)
京太郎「お前ら、まさかとは思うけど――」ガチャ
姫子「むぅ、おっきなのばっか」
哩「こ、こいはすごかね……」ペラッ
京太郎「やっぱりぃー!?」
哩「え、あ……す、須賀くん」
姫子「先輩! なんでおっきなのしかないんですか!」
京太郎「キレたいのはこっちだよ!」
姫子「あ、お邪魔してます」
京太郎「今更!?」
京太郎「なんだ、あれか。女子は男子の部屋に入ったらエロ本探さなきゃいけない宿命でも背負ってるのか?」
姫子「気になりません?」
京太郎「そっとしておけよ」
哩「ごめん、つい」
京太郎「お前は……多分鶴田にそそのかされたんだろうな」
姫子「私の信頼度、低くなかですかね?」
京太郎「ある意味信頼してるよ」
姫子「相思相愛ですもんね」
京太郎「寝言は――」
姫子「――寝て言え、ですね」
京太郎「……くそっ」
哩「……」
哩(相思相愛……そいは多分姫子ん冗談)
哩(ばってん、息ピッタリやね、二人とも)
哩「……勉強、手伝おうか?」
京太郎「お、そうだな。早速で悪いけど」
姫子「私もなんか手伝います?」
京太郎「お前は邪魔しなきゃなんでもいい」
姫子「……やっぱ扱い悪か」
京太郎「あー……なんだっけこれ」
哩「そいはほら、こがんふうに」
京太郎「お、いけそうだな。サンキュー」
姫子「……」ペラッ
京太郎「なんだっけ、こいつの名前。プリッツ大林?」
哩「リッツ・コバヤシ?」
京太郎「それだ!」
姫子「……ぁふ」
京太郎「えっと、この和訳は『アイテムなぞ使ってんじゃねえ!』ってとこか?」
哩「普通にアイテムは利用できませんじゃ……」
京太郎「なんとなく、ノリで」
哩「ノリで×くらったらどがんすんね」
京太郎「だよなぁ」
姫子「……」ウトウト
姫子「……はっ!」
姫子「暇! 暇なんですけど!」
京太郎「なんだよ、勉強中だぞ」
姫子「むぅ、そろそろ休憩でもよかて思います。暇過ぎて死にそうでした」
京太郎「お前の都合に合わせてどうするんだよ……」
「おやつもってきたわよー」
姫子「あ、グッドタイミングです」
「あら、そう?」
姫子「ほら、先輩」
京太郎「んー」
京太郎(いいタイミングなのは確かだけど、こいつの言うとおりにするのはなんだか気に食わないな)
京太郎(いやでも、放置してるのも悪いしな……)
哩「私も休憩してもよか?」
京太郎「……そうだな、白水がそう言うなら」
姫子「むぅ、私ば言うこつは素直に聞き入れんと……あ、すいとー子に意地悪すっていうアレですか?」
京太郎「あーもう、それでいいから黙っとけ」
眠い!
これにて失礼……zzz
乙
おやすみ>>1
おやすみ
おつです
乙です
こんばんは
風呂入ったらやります
んじゃあ始めます
まってた
姫子「それで、なにします?」
京太郎「なんだその今から遊びますっていう雰囲気」
哩「休憩中なら問題はなかて思うけど」
姫子「ですよね!」
哩「休憩中は、やけん」
姫子「わかってますってば」
京太郎「ふぅ……ま、俺も息抜きしたいって思ってたしな」
姫子「実はやってみたいゲームがあって」
京太郎「どんなのだ? トランプとかならあるけど」
姫子「んー、道具は特にいらんですけど」
哩「なんね」
姫子「そーですねぇ……」
姫子「王様ゲーム、とか?」
京太郎「却下」
姫子「えー? よかですよね?」
哩「そいは、興味はあっけど……」
姫子「二対一ですよ?」
京太郎「俺も興味あるかないかで言えばあるけどよ……」
姫子「じゃあ、決まりですね」
京太郎「ダメだって」
姫子「やけん、なんでですか」
京太郎「面子に不安がある」
姫子「こがなやぁらしか女子二人と一緒で興奮すんのはわかりますけど……」
京太郎「お前だお前! 絶対変なこと言いそうだしな!」
姫子「そこらへんはノリやないですか?」
哩「無理やったら拒否ばできることにすれば……」
京太郎「お前もなにげにやる気満々かっ」
京太郎「……わかった、ちょっとだけなら」
姫子「やった、じゃあ早速」
京太郎「いや待て、せめてあと一人増やせ。それじゃないとやらないからな」
哩「たしかに……王様以外二人しかおらんし」
姫子「しょんなかですねぇ……」
京太郎(これで諦めるか……?)
煌「すばらっ、呼ばれてまいりました!」
京太郎「……」
哩「まさか花田ば呼ぶとは……」
姫子「こいでオッケーですよね?」
哩「……ちゃんとなんばすっか聞いた?」
煌「なにをするんでしょうか?」
京太郎「やっぱり何も話してねーじゃねえか!」
姫子「別に今から話せばよかですよ」
煌「はい?」
煌「王様ゲーム、ですか?」
京太郎「うんまぁ、そうなんだけど……」
煌「すばらっ、やりましょう!」
哩「え、本当に?」
煌「王様ゲームとはグループの仲が良くなければできないと聞きました!」スバラッ
京太郎「いや、まぁ……そう、なのか?」
姫子「ですです、てなわけで早速始めましょう」
煌「すばらっ」
京太郎「……」
哩「……」
京太郎(やっぱり不安だ……)
哩(今更不安になってきた……)
((大丈夫かなぁ?))
「「「「王様だーれだ」」」」
哩「私が王様やね」
姫子「ささ、サクッと命令しちゃってください」
哩「……」
哩(初回やけん、ここは当たり障りなか命令で――)
哩「一番が三番の肩ば揉む」
京太郎「一番……俺だな」
煌「三番は私ですね」
姫子「ま、最初はこんなもんですかね?」
煌「では、お願いします」
京太郎「おう、まかせとけ」
京太郎(最初は不安だったけど、大丈夫そうだな)
京太郎(花田がいい感じのストッパーになってくれそうだし)
京太郎(お礼に気を入れて揉んでやるか)ガシッ
煌「ん……すばらなお手並み。んんっ」
煌「ちょっとこれは……すばらすぎるというか」
煌「くぅ、んっ……」モジモジ
姫子「……」
哩「……」
姫子「なんですか、あいは」
哩「当たり障りなか命令のはずが……」
京太郎「っし、んなもんか」
煌「はぁ、はぁ……す、すばらでした」
京太郎「そうか? じゃあ次行こうぜ」
「「「「王様だーれだ」」」」
姫子「私ですね」
京太郎「マジか……」
姫子「そがん顔しなくても、先輩によか思いさせてあげますってば」
京太郎「無事平穏に終わってくれ」
姫子(うーん、どうしよっかなぁ)
姫子(まだ二回目だし……)
姫子「じゃあ、二番が一番の顔ば至近距離で見つめる」
京太郎「また俺か……」二番
煌「私もです」一番
哩「まぁ、そがんこつもあっけん」
京太郎「じゃあ……」
京太郎「……」
煌「……」
煌(な、なんでしょうか)
煌(顔が、熱い……)カァァ
姫子「ストップストーップ! もう時間です!」
煌「え、あ……うん」
京太郎「ふぅ、次は見物にまわりたいな」
哩「うーん……」
哩(こいは、別の意味で不安やね)
姫子「三番が二番におぶさる」
京太郎「よし、いつでもいいぞ」
煌「それじゃあ、お背中に失礼します」
煌(背中が広い……すばらですね)
哩「一番と二番が手ぇつなぐ」
京太郎「二番誰だ?」
煌「あ、私です」
京太郎「お手柔らかに頼むぜ」スッ
煌「は、はい……」オズオズ
イカサマじゃ無いかってぐらいの偏りw
姫子「二番が三番にあすなろ抱き!」
京太郎「俺は抱かれる側か」
煌「男の人に抱きつく……」
京太郎「まぁ、拒否れるからそれでもいいぞ?」
煌「いえ……やります!」
哩「……三番が一番の上に座る」
京太郎「今度は椅子役か」
煌「お、重くないですか?」
京太郎「そんなやわじゃないから気にすんな」
これは京太郎のオカルトかな?
姫子「どがんズルしよっとですか!?」
京太郎「こっちが聞きたいわ! 集中砲火か!」
哩「花田、大丈夫?」
煌「な、中々に恥ずかしいゲームですね」
哩「あー……」
哩(なんというか、残念なような、ホッとしたような……)
哩(ばってん、花田……羨ましい)
日付変わるころまで続けたら煌陥落待ったなしだったな
「「「「王様だーれだ」」」」
姫子「私!」
姫子(もう、手加減なしで……!)
姫子「二番が、三番に対面座位で抱きつく!」
煌「たいめんざい……はて?」
京太郎「ついにやりやがった……なぁ、二番って」
煌「あ、私は一番ですね」
京太郎「じゃあ……」
哩「た、対面座位……」カァァ
京太郎「いやなら拒否っても――」
哩「やんね!」
京太郎「あ、はい」
姫子「……」
姫子(こいはこいで複雑……!)
京太郎「……」
哩「……」カァァ
京太郎(なんか色々と柔らかい……)
哩(やっぱし、たくましか……)ギュッ
煌「なるほど、これが対面座位! すばらっ」ポン
姫子「むぅ……」
哩「んっ……」ピクッ
京太郎「大丈夫か?」
哩「うん、ちかっとすれただけやね」
京太郎「お、おう」
京太郎(すれた? ナニがどこに?)ムクッ
京太郎(いかん、考えるな。これ以上はマズい……!)
哩(なんか、下で動いた)
哩(こいって、まさか……)ゴクッ
姫子「ふたりとも終わり、おーわーりー!」
京太郎「あ、ああ」
哩「……」ポッ
姫子「次行きましょう、次!」
京太郎「いや、お開きだ。もうすぐ晩飯だし」
姫子「えー……」ガックリ
京太郎「お前は命令しまくったからもういいだろ」
姫子「先輩にイタズラばする予定が……」
京太郎「やっぱり変なこと考えてやがったかっ」
姫子「哩先輩こすか!」
哩「あ、あいは命令やけん、しょんなか」
煌「まぁまぁ、みんなですばらな体験をしたということで」
姫子「そもそも花田も当たりすぎ!」
煌「え、えぇ?」
京太郎「わかったわかった、後でなんか一つわがまま聞いてやるから」
姫子「むぅ……ホントですか?」
京太郎「本当だからおとなしくしとけ」
姫子「はーい」
京太郎(どこでうちの親に見られてるかわかんないしな!)
哩「……」
哩(姫子も十分こすかね)
哩(須賀くんも姫子に甘か……)
京太郎「そうだ、せっかくだしうちで食ってくか?」
煌「うーん、飛び入りはすばらくないですし」
京太郎「多分、花田がうちに来たからちょっと多めに用意してると思う」
姫子「先輩のお母さん、用意よかですね」
京太郎「大人数でワイワイやるのが好きなんだよ」
哩「花田、どがんすっと?」
煌「そういうことなら、お言葉に甘えちゃいましょうか」
煌「それでは、すばらなお夕飯ごちそうさまでした」
京太郎「おう、またな」
哩「また、向こうで」
姫子「ばいばーい」
京太郎「結局、俺とあいつがほとんどおっかぶさっただけだったな」
哩「そうやね……」
京太郎「まぁ、見てるだけってのも退屈だったろ」
姫子「ホントですよもう!」
京太郎「正直、俺はお前が見てる側に回っててくれて良かったと思ってる」
姫子「どがん意味ですか……ま、まさかそがんプレイば……!」
京太郎「自分の言ったことをちょっと思い返そうなっ」
哩「み、見られよるんも中々……」
京太郎「こっちもか!」
京太郎「さて、飯食い終わったし」
哩「勉強に戻る?」
姫子「フリータイム希望です」
京太郎「お前は常時フリーだろうが」
姫子「先輩たちがフリーやないと意味なかてことですよ!」
哩「そがん言うても、勉強ば手伝う条件やし」
京太郎「うーん……じゃあ、風呂入るまでそうするか」
哩「え、そいでよかと?」
京太郎「午前中もちょっとやったしな。てか、正直飽きた」
姫子「……先輩ってなんで受験すっとですか?」
京太郎「ほとんど成り行きだな」
「お風呂入れるわよー」
京太郎「ああ、わかった」
「うちのお風呂、三人で入るのにはちょっと狭いけど」
京太郎「はーい、わかったから向こういってくださいねー」グイグイ
「あぁん、もうっ」
姫子「……ぶっちゃけ、先輩の裸、見てみたくありません?」
哩「須賀くんの裸……」
哩(あるなしで言えば、あっけども)
哩(ばってん、のぞきよるのがばれっと……)
『男の裸見て楽しいのか?』
『そ、そいは……』
『ここをこんなにしといてよく言うよな』
『んんっ』
『いいぜ、この際だからたっぷり教えてやるよ、男の体ってやつを』
哩(って違う違う!)ブンブン
姫子「どがんしました?」
哩「な、なんでもなか」カァァ
姫子「そですか。じゃあ先輩の裸ば見る作戦ですけども――」
京太郎「残念ながら計画倒れだ」
京太郎「まったく、なんて相談してるんだよ」
姫子「あ、一緒にお風呂、どーですか?」
哩「正面突破!?」
京太郎「いいわけないだろうが」
姫子「むぅ、先輩のこすたれ~」ブクブク
哩「まぁ、しょんなか」
姫子「逆に私たちの裸、興味ないんですかね?」
哩「そいは……どうやろか」
姫子「えっちな本も巨乳ばっかやったし」
哩「こん大きさはどがんもならんしな」フニュッ
姫子「……なんか負けた気がして悔しいんですけど」
哩「?」
姫子「なんでもなかです……さ、念の為に体キレイにしときますか」
京太郎「お前らは俺の部屋で、俺はここのソファーだ」
姫子「いきなしなんですか?」
京太郎「寝床の話だよ。後で部屋に布団用意するから」
哩「私がソファーでもよかよ?」
京太郎「勉強手伝ってもらってるしな」
姫子「私は?」
京太郎「お前は一応お客さんだからな、一応」
姫子「一応ってなんですか」
京太郎「さて、俺も風呂入ってくるかなー」
哩「うん、そん後はまた勉強やね」
京太郎「また頼むな」
京太郎「ん~……今日はもうこれぐらいにしとくか」
哩「おつかれさま」
京太郎「ありがとな、付き合ってくれて」
哩「こっちこそ」
姫子「あ、終わりました?」
京太郎「今回はちゃんと静かにしてたな。えらいぞ」
姫子「もっと褒めてもよかですよ?」
京太郎「調子のんな」
哩「もうこがな時間か……」
京太郎「そろそろ寝るか?」
姫子「えー? もうちょい夜更ししましょうよー」
京太郎「午前中にも勉強やっときたいんだよ」
姫子「真面目ですか!」
京太郎「肩書きは受験生なんだよっ」
姫子「しょんなかですね……」
姫子「じゃあ、三人で川の字になって寝ます?」
京太郎「……はぁ!?」
哩「ひ、姫子、いきなしそいはっ」アタフタ
姫子「ご飯前にわがまま聞くって言いましたよね? なんでもって」
京太郎「……まさか、それをここで使う気か」
姫子「はい、使います♪」
京太郎「……」
哩「す、須賀くん?」
京太郎「……わかったよ」
姫子「やった!」
京太郎「変なことしたらつまみ出すからな」
姫子「はーい」
哩「……」
哩(こ、心の準備が……!)
姫子「……」スピー
京太郎(言い出した本人はさっさと寝ちゃったしな!)
京太郎(しかも俺の腕をガッチリホールド……動けねぇ)
哩「……」
哩(こがん状況でぬっとか無理……!)
哩(こ、ここは羊ば数えて――)
『なんもかんも政治が悪い』
哩(ダメだ、仁美の顔が浮かぶ……)
京太郎「白水?」
哩「ふわっ!?」
京太郎「しー」
哩「ご、ごめん」
京太郎「なんつーか、お互い寝れないみたいだな」
哩「邪魔やったら向こう移るよ?」
京太郎「気にすんな、あったかくていいし」
哩「……そう?」
京太郎「でっかいカイロを二つ抱えてるようなもんだ」
哩「ふふ、私たちばカイロ扱いとか」
京太郎「代わりに俺のことも抱き枕だと思っていいぞ。右は……ほら、この通りだし」
哩「ガッチリ掴まれとる」
京太郎「お前と、こいつの遠慮のなさと足して2で割ったらいい感じかもな」
哩「私、遠慮しすぎと?」
京太郎「この前みたいにとは言わないけど、多少わがまま言ってもいいんじゃないかってな」
哩「この前……」
『哩……これでいいか?』
哩「……名前」
京太郎「ん?」
哩「また名前、呼んで……京太郎」
京太郎「……そうだな、いつまでも他人行儀じゃアレだし」
京太郎「――哩」
哩「……うん」
哩(暗くてよかった……ばってん、もう少し)
哩(右腕ば姫子にホールドされてて動けん今なら――)
唐突にコンマ判定
高ければ高いほど(ry
直下
はい
あ
70点はテストならそこそこww いいんじゃね。
コンマ21以上 マイル・シローズ、キスを敢行
哩「京太郎……」
京太郎「今度はなんだ?」
哩「……んっ――」
京太郎「んむっ――え……」
哩「お、おやすみっ」
京太郎「……」
京太郎(色々言いたいことはあるけど、なんつーか……)
京太郎(川の字なのに俺が真ん中なのはおかしいよな、うん)
京太郎(……ダメだ、誤魔化せない)
京太郎(暗くてよかった……多分顔赤くなってる)
哩の好感度だと赤点は20以下か
――ピンポーン
照(竹井久は京ちゃんの勉強の邪魔はするなって言ってた)
照(でも、勉強していない時間は誰にでもある)
照(たとえばそう……寝起きとか)
「はいはーい……あら、照ちゃんじゃない。おはよう」
照「おはようございます。京ちゃんいますよね?」
「まだ寝てるけど……」
照「あれ……」
照(いつもより、靴が多い……しかも女物)
照「お邪魔します」
「あ、ちょっと待って……って行っちゃった」
「うーん、これは修羅場の予感ね」
照「京ちゃん……!」バターン
京太郎「……zzz」
哩「……」スゥスゥ
姫子「……」スピー
照「……」ワナワナ
京太郎「う~ん……あれ、照ちゃん?」
照「京ちゃん、これ、どういうこと?」
京太郎「これって……あっ」
照「ちゃんと説明、してほしいな」
京太郎「ちょっと待て、今ベッドから出るから――って、くそ、腕がホールドされててっ」
哩「んんぅ、京太郎……」
姫子「……せんぱぁい」ムニャムニャ
照「……」
京太郎「……」
照「きょ、京ちゃん……」グスッ
京太郎「ちょっ、それが一番堪えるからっ」
これは言い訳できませんわww
というわけでおしまい
マイル・シローズって書くと外人打手みたいですけどエンディング確定です
難産だった……(眠気的な意味で)
さて、安価取りたいんですけど人いますかね?
います
はい
います
はい
おう
いるよー
いる
いる
ノ
ん
それじゃ、一応何らかの表です
一番上のグループはほぼエンディングが確定
あとは数字が高い順にエンディングに近いです
同じ数字でも上の方がエンディングに近いです
基本的に数値が低い人のほうが上がり幅がでかいです
久照:未 もうちょい
久美穂子:未 もうちょい
宮永姉妹:未
松実姉妹:未
はとこ二人:未 もうちょい
小蒔霞:未 もうちょい
哩姫:未 もうちょい
怜竜:未
ED確定
大星淡
天江衣
桧森誓子
姉帯豊音
三尋木咏
神代小蒔
ネリー・ヴィルサラーゼ
宮永照
エイスリン・ウィッシュアート
白水哩
8
福路美穂子
7
松実玄5
真屋由暉子2
竹井久
6
宮永咲5
清水谷竜華3
滝見春3
薄墨初美2
原村和
杉乃歩
5
小瀬川白望5
瑞原はやり
石戸霞
鶴田姫子
4
園城寺怜5
片岡優希4
龍門渕透華2
小鍛冶健夜
染谷まこ
小走やえ
獅子原爽
妹尾佳織
国広一
石戸明星
3
本内成香5
臼澤塞5
上重漫5
岩館揺杏5
雀明華5
狩宿巴5
花田煌5
東横桃子4
弘世菫3
辻垣内智葉3
高鴨穏乃3
蒲原智美3
ハギヨシ3
鷺森灼2
新子憧2
津山睦月2
針生えり2
郝慧宇2
部長
内木一太
メイド
松実宥
井上純
荒川憩
愛宕絹恵
熊倉トシ
佐々野いちご
原村恵
加治木ゆみ
夢乃マホ
南浦聡
久保貴子
メガン・ダヴァン
野依理沙
赤坂郁乃
福世恒子
アレクサンドラ・ヴィントハイム
戒能良子
高久田誠
鹿倉胡桃
十曽湧
宮永界
2
愛宕洋榎2
江口セーラ
藤田靖子
池田華菜
末原恭子
沢村智紀
吉留未春
文堂星夏
深堀純代
南浦数絵
二条泉
赤土晴絵
真瀬由子
村吉みさき
渋谷尭深
亦野誠子
それじゃ、お好きなキャラをどうぞ
31分まで
初美
美穂子
由暉子
玄
一
久
クロチャー
美穂子
久
霞
霞
一
怜
マホ
締切
割ってきます
コンマ
初美:1-7
美穂子:8-21
由暉子:22-28
玄:29-42
一:43-56
久:57-70
霞:71-84
怜:85-91
マホ:92-00
ゾロ目:?
直下
あ
あ
あ
はっちゃんで了解
それじゃ、おやすみなさい
乙です
おつ
乙
偶然だと思うけど
ここ最近連続で最初に名前が書かれたキャラがコンマ取っててちょっと怖いな
乙
乙ー
乙
ゾロ目はEND確定キャラかな?
END確定のチカセン選ばれてた時はゾロ目なかったし
乙です
乙です
乙
すばらも今回のアレで地味に好感度上ってんのか
おつでー
乙です
お久!
寝る用意したら始めます
寝落ち前提w
まってた
ラリホー
んじゃ、始めます
・三年、冬、良妻賢母の胸が大きいとは限らない
初美「ぁふ……今日も今日とて寒いのですよ」
初美「もうずっとコタツで丸くなってるのもありですねー」
巴「おはよう、はっちゃん」
初美「巴ちゃん!」ピトッ
巴「な、なに?」
初美「あったかいのですよー」
巴「え、私カイロ代わり?」
初美「持ち運びには不便ですね」
巴「その上ダメだしされてるし……」
初美「落ち込むことはないのですよ」ポン
巴「なんで慰められてるんだろう……」
春「そんな時は、これ」スッ
巴「あ、ありがとう?」
春「黒糖は落ち込んでる時に効く」
初美「楽しい時には?」
春「それは黒糖」
初美「悲しい時には?」
春「それも黒糖」
初美「小指をタンスの角にぶつけた時は?」
春「もちろん黒糖」
巴「全部黒糖だね」
春「つまり、黒糖は万能」
初美「そのうち黒糖の神様でも作っちゃいそうですねー」
春「……それは名案!」
巴「え」
春「日本には八百万いるから、一柱ぐらい増えてもへいき、へっちゃら」
巴「えーっと、何気に問題発言なのかな?」
初美「聞かなかったことにするのですよ」
小蒔「う~ん……」
初美「お腹でも痛いのですか?」
小蒔「いいえ、肩はちょっと凝ってますけど……」タプン
霞「あら、小蒔ちゃんも?」ドタプン
春「実は私も」タプン
初美「……売られたケンカは買うのですよ」クイッ
巴「は、はっちゃん……落ち着こう、ね?」
明星「お姉様ー? ちょっと制服がきつくなっちゃって――」タプン
初美「増援が!」
明星「はい?」
霞「まだ中等部の制服、あったかしら?」
小蒔「あ、私のならまだしまってます」
霞「そうね、小蒔ちゃんの方が背も近いし」
春「私のが新品感はある」
初美「くっ、私たちでは太刀打ちできないのですよ……!」
巴「はっちゃんは何と戦ってるの?」
湧「……私も混ざれません」
初美「でも、落ち込むことはないのですよ。私たちも向こうが入り込めない話をすれば!」
巴「えっと、なにかある?」
初美「そうですねー……」
初美「例えば、服のサイズが変わらなくてラクだってこととか……くっ!」ズシャッ
巴「なにも自分からダメージを受けなくても……」
湧「私はちゃんと背、伸びてますよ?」
初美「まさかの裏切りっ!?」
初美「ふーんだ」ブスッ
霞「なんだか機嫌悪いけど、なにかあったの?」
小蒔「初美ちゃん、お腹痛いんでしょうか?」
巴「お願いだからそっとしてあげてください……」
霞「そう? なら小蒔ちゃんは?」
小蒔「お腹は痛くないですよ?」
巴「それは把握してます。さっきは悩んでるみたいでしたから」
霞「今晩のご飯のことかしら?」
小蒔「もう、違います! あ、でも気になってきちゃいました……」
霞「ふふ、メニューは秘密ね」
小蒔「そんなっ」
巴「……それで姫様はなにを?」
小蒔「えっと……もうちょっとしたら私、三年生になりますよね?」
霞「そうね」
小蒔「そうしたら京太郎様は卒業しちゃいますよね?」
巴「そうですね」
初美「つまり、あの人の進路が気になるのですねー」
巴「あ、復活した」
霞「私も初美ちゃんと同意見。そうでしょ、小蒔ちゃん?」
小蒔「はい、正解です」
初美「そんなのこっちに拉致って……じゃなくて、招待しちゃえばいいのですよ」
巴「さすがにそれは……」
霞「ふんふむ……いいんじゃない?」
巴「か、霞さん!?」
霞「というのは冗談だけど……彼、どうするのかしらね?」
小蒔「できればですけど、一緒に暮らしたいです……」
初美「手っ取り早く聞いてみるというのは?」
巴「うん、良いと思う」
小蒔「またお手紙送っちゃいますね」
霞「うーん、それだと時間がかかっちゃうんじゃない?」
初美「まったくなのですよ。どうして電気は通ってるのに電話は通ってないのですか」
巴「ならいっそ直接聞きに行っちゃうのは?」
小蒔「あ、それいいですね!」
明星「何の話ですか?」
霞「あら、着替えてきたの?」
春「とりあえず私の制服を贈呈した」
湧「今度サイズ測って、新しいの買わなきゃね」
明星「これでも平気だよ。ちょっと大きいけど、胸元はぴったりだし」
春「末恐ろしい……」
明星「それで、何の話してたんですか?」
初美「ちょっとした進路調査なのですよ」
湧「進路調査、ですか?」
小蒔「京太郎様に直接聞こうって話になりました!」
明星「行きます!」
春「私もやぶさかじゃない」
小蒔「みんなで行っちゃいます?」
霞「ストップ、大事なことを忘れてないかしら」
小蒔「なにかあります?」
明星「さぁ?」
春「……」
湧「あの、これから学校なんですけど……」
おやすー
おやすみイッチ
おやすみ>>1
おやすみイッチ
霞「ストップ、大事なことを忘れてないかしら」
小蒔「なにかあります?」
明星「さぁ?」
春「……」
湧「あの、これからイッチ寝るんですけど……」
>>347
巴「やっぱり私は蚊帳の外……」
初美「元気出すのですよー」
前回で備えあれば憂いなしということが証明されましたね
風呂入ったら始めます
スリプル!
エスナ!
というわけで始めます
初美「というわけで、動けるのは私たち三人なのですよ」
巴「もう自由登校だしね」
霞「小蒔ちゃんたち、ごねてたわね」
巴「姫様たちは、少なくとも平日は無理ですよね」
初美「さぁ、ちゃちゃっと決めちゃうのですよ」
巴「えっと、みんなで行くっていうのは?」
初美「アポなしで押しかけるのなら、人数が少ないほうがいいのですよ」
霞「……初美ちゃん、本当にそう思ってる?」
初美「な、なんなのですか?」
霞「ダメね、私が行くわ」
初美「むっ、そう言って抜け駆けする気なのですよ!」
霞「ぬ、抜けがけだなんて……バカ言わないで」
初美「ほらやっぱり! 霞ちゃんこそダメなのですよ!」
巴「二人ともダメなら私が――」
「「それもダメ!」」
巴(……二人とも、すごく行きたいんだろうなぁ)
京太郎「ん~」ノビー
京太郎「早く帰れた日にはこうやって街をぶらつきたくなるよな」
京太郎「これでだれか知り合いでも歩いてたら……おっ」
美穂子「京太郎さん?」
京太郎「奇遇だな、みほっちゃんも寄り道?」
美穂子「はい、ちょっと気になる本がありましたから」
京太郎「俺は……地獄からの帰還だ。ホント自由登校ってなんなんだろうな……」
美穂子「……大丈夫ですか?」
京太郎「大丈夫じゃない……けど、みほっちゃんが慰めてくれるなら」チラッ
美穂子「えっと……はい、どうぞっ」バッ
京太郎「……」
京太郎(なに、抱きしめていいの?)
京太郎(いや待て、とりあえず人目がないとこに連れてって……)
京太郎(いやいや待て待て、それで抱きしめるのか? 抱きしめちゃうのか?)
京太郎(しかも目を閉じてこの顔の向き……キス待ち?)ゴクリ
桃子「なーにしてるっすか?」ヒョコ
美穂子「ひゃっ」
京太郎「お前な、いきなり生えてくるなよ」
桃子「なんすか、人を雑草みたいに」
京太郎「雑草というより……ぺんぺん草とか?」
桃子「これはかわいいって言われちゃったっすねぇ」
京太郎「また飛躍したなぁ。しぶとさと神出鬼没さを表現したつもりなんだけど」
美穂子「ぺんぺん草――ナズナの語源の一つとされる撫菜は、撫でたいほど可愛い花、という意味なんです」
京太郎「マジか。よく知ってるな」
美穂子「お料理にも使えますから」
桃子「私も褒めてもいいっすよ?」
京太郎「お前は調子に乗るな」ピシッ
桃子「あうっ」
桃子「うう……痛いっす、頭が割れちゃいそうっす……」
美穂子「だ、大丈夫っ?」
京太郎「ああ、多分演技だからほっといても――」
美穂子「もうっ、女の子にはもう少し優しくしてあげてください!」
京太郎「えー?」
桃子「あ、甘いものを……甘いものがあれば……」
美穂子「甘いものがあればいいのね?」
京太郎「……ったく、わかったよ。そこのファミレスにでも入るか」
桃子「さすがっすね! ……あっ」
桃子「あ、頭が……」
京太郎「いや、もうそれいいから」
美穂子「やっぱり安静にしてないと……」
京太郎「みほっちゃんはお人好しだなぁ」
桃子「ごちそうさまっすよー!」
京太郎「あいつは会うたびになんかねだってくるな」
美穂子「具合良くなったみたいだし、安心しました」
京太郎「まぁ、仮病みたいなもんだったからな」
美穂子「きっと京太郎さんに甘えてるんですね」
京太郎「仮病ってところは否定しないのな。あんな心配してたのに」
美穂子「だって、本当に具合が悪かったら大変じゃないですか」
京太郎「お人好しというか、やっぱり優しいな」
美穂子「……そうでもないんです」
美穂子(だって、本当は二人きりが良かったから……)
美穂子(東横さんを邪魔に思っていたことは否定できないわ)
しかしモモの出現率高いなぁ
京太郎「さて、そろそろ帰ろうかな。鬼教師に宿題出されたし」
美穂子「頑張ってくださいね」
京太郎「ああ、頑張ったら前みたいにご褒美とかない?」
美穂子「いいですよ」
京太郎「ダメかー……っていいの?」
美穂子「いりません?」
京太郎「いるいる! 前みたいにデートってのもいいけど……」
京太郎「そうだな……ケーキ、また作ってくれないか?」
京太郎「クリスマスの時のやつ、おいしかったからさ」
美穂子「ふふ、食べたいならいつでも作ってあげますよ?」
京太郎「そっかー、ならみほっちゃんをもらいたいな」
美穂子「えっ」
京太郎「――なんちゃって」
美穂子「……」カァァ
京太郎「み、みほっちゃん?」
美穂子「こ、こ……」
京太郎「にわとり?」
美穂子「心の準備が出来てからでっ」ダッ
京太郎「……やりすぎたな」
京太郎「しかし結婚か……みほっちゃんは良妻賢母ってやつになりそうだ」
モモがストーカーしてる説
京太郎「ただいまー」
初美「あ、おかえりなさいなのですよ」
京太郎「……なんだろうな、最近は家で待ち伏せがトレンドなのか?」
初美「何の話ですかー?」
京太郎「なんでお前がここにいるのかって話だよ」グニグニ
初美「ひゃにひゅるでひゅかー!」
「初美ちゃん? あんたに会いに来たのよ」
初美「なのですよ」
京太郎「遠路はるばる、と言いたいところだけど、山から来たんだろうな」
初美「……寒かったのですよ」
京太郎「こっちは雪も多いしな」
初美「それよりも! どうしてこんなに遅いのですかっ!」
京太郎「はぁ? まだ昼過ぎだぞ?」
初美「そもそもどうして学校行ってるですか!」
京太郎「学校に行って怒られるのは初めてだなぁ」
初美「まったく……受験でもするのですかね?」
京太郎「まぁ、一応な」
初美「……予想外ですねー」
京太郎「で、結局のところ目的は?」
初美「たった今、目的は達したのですよ」
京太郎「なんだ、進路調査にでも来たのか?」
初美「その通りなのですよ」
京太郎「え、それだけ?」
初美「ですねー」
乙!
京太郎(だったら電話すりゃいいんじゃ……って、あそこに電話はなかったか)
京太郎(手紙にしたって時間かかるしな)
京太郎「まぁいいや。せっかく来たんだしゆっくりしてけよ」
初美「もう十分ゆっくりしたのですよ」
「初美ちゃんね、お昼前に来たのよ」
初美「もう待ちくたびれたのですよ!」
京太郎「んなこと言われてもな」
「暇だからって家事も手伝ってくれたんだから」
京太郎「へぇ」
「具体的にはあんたの部屋の掃除とか」
京太郎「ちょっと待て!」
京太郎「俺の部屋にまた勝手に上げたのか!?」
「部屋に入らなきゃ掃除できないじゃない」
初美「怪しい本とかはそっとしておいたから大丈夫なのですよ」
京太郎「やっぱり見つかってるし!」
「ちゃんと綺麗になってるから見てきたら?」
京太郎「言われなくてもそうするよっ」
京太郎「……確かに綺麗だな」
初美「ふっふっふ、思い知るといいのですよ」
京太郎「物の配置が変わった様子もなし……本当にお前がやったのか?」
初美「失礼ですねー、今回はちゃんとやったのですよ」
京太郎「疑って悪かったよ」
初美「いえいえ、私は奥ゆかしい日本女子ですからねー」
京太郎「いっつも石戸にちょっかいかけてるイメージが強くてな」
初美「本気を出せば炊事も洗濯もお手の物なのですよ」
初美「というわけで、神境に来るならそんな可愛い巫女さんが甲斐甲斐しくお世話しちゃうのですよ」
初美「どうですかー?」
京太郎「奥ゆかしさはどこ行った」
初美「まだアピールが足りないですか? しょうがないですねー」
京太郎「だから奥ゆかしさ」
初美「これから私の良妻賢母っぷりを見せちゃうから覚悟するのですよっ」
京太郎「良妻賢母……?」ジー
初美「な、なんなのですか?」
京太郎「いや、色々ボリュームが……おっと」
初美「ぜ、絶対に後悔させてやるのですよ!」
「台所追い出されちゃった」
京太郎「ムキになってたからなぁ」
「あんた何か言っちゃったの?」
京太郎「いつもの調子で話してただけなんだけど」
「まったく、デリカシーないんだから」
京太郎「そうなのかなぁ?」
京太郎(てか、神境に来るならって……また小蒔がなんか言ったのかな)
京太郎(……うーん)
京太郎「母さんもさ、昔は巫女やってたんだろ?」
「あら、お母さんの巫女服姿が見たいの?」
京太郎「いや、それはどうでもいい」
「ううっ、息子が冷たい……」
京太郎「泣き真似もいいから」
「つまんないわねぇ……それで、何か聞きたいの?」
京太郎「聞きたいというか、どういう風にしてたのかっていうのにはちょっと興味ある」
「向こうにいた頃かぁ……なんかもう、あんまり覚えてないけど」
「今にしてみれば、味気なかったと思うのよね」
「お役目を果たすようにって言い聞かせられながら育てられて、自分でもそれが自然になってて」
「本家の娘に仕えること、後は血を絶やさないこと……みたいな?」
「そんな毎日に疑問を覚えちゃったのは……やっぱりあの時かしら?」
『関節キスは好きな人と、本当のキスは契りを結んだ殿方と……だって、本当に好きな人とは結ばれないんですから』
京太郎「父さんと会った時とか?」
「あ、やっぱりそのこと聞きたい?」
京太郎「……薮蛇だった」
「えー? 聞きたくないの?」
京太郎「あんまり」
「なーんだ、残念……まぁ、初美ちゃんみたいに自由には動き回れなかったかな」
京太郎「ふーん」
「あ、初美ちゃんたちなら誰でもいいお嫁さんになると思うわよ?」
京太郎「……なんだよいきなり」
「だって家事は一通り仕込まれるからね」
京太郎「そうなのか」
京太郎(なら今日の晩御飯は大丈夫そうだな)
「というわけで、姫様中心におすすめよ?」
京太郎「正直、俺にはもったいないぐらいな」
「本当にそう思ってる?」
京太郎「いや、そんなめんどくさいことは考えたくもないな」
「ならよろしい」
初美『運ぶの手伝ってくれますかー?』
「ほら、行ってあげなさい」
京太郎「言われなくても行くよ」
京太郎「ごちそうさまでした」
初美「お粗末さまですよー」
京太郎「正直言っておいしかった」
初美「ふふん、思い知ったですか?」
京太郎「料理に関してはな」
初美「この調子でじゃんじゃん行くのですよ!」
京太郎「待て、お前まさか泊まってく気か?」
初美「もう許可はもらったのですよ」
京太郎「んー、たしかに暗い山道は危ないだろうしな」
京太郎「まぁ、勉強の邪魔しないならいいんじゃないか?」
初美「了解ですよー、私に任せちゃってください!」
京太郎「いや、俺からは特に任せることはないけど」
初美「なくても勝手にやるのですよ」
京太郎「押しかけ女房か」
初美「そ、そんな……女房は早すぎるのですよ……」モジモジ
京太郎「あー、うん、言葉のチョイス間違えたわ」
京太郎「この問題難しいな……」
京太郎「久ちゃんめ、今日は勉強見れないからってこんな置き土産を……」
――コンコン
京太郎「なんだー?」
初美「休憩にお茶でもどうですか?」
京太郎「お、悪いな」
初美「お煎餅もとお洗濯物も置いておきますねー」
初美「それじゃ」パタン
京太郎「……やけにあっさり引いたな」
京太郎「もしかして邪魔にならないように気を使ったとか?」ズズッ
京太郎「あいつ、お茶入れるのも上手いな」
京太郎「んー、つっかれたぁ」
京太郎「なんとか宿題は終わったか……」
――コンコン
京太郎「どうぞー」
初美「お風呂が沸いたのですよ」
京太郎「タイミングいいな、ちょうど一段落ついたとこなんだよ」
初美「グッドタイミングのはっちゃんと呼んでもかまわないのですよ」
京太郎「はっちゃん・ザ・グッドタイミングとかは?」
初美「おお、なんだかそれっぽいのですよ」
京太郎「じゃあ決まりだな、はっちゃん・ザ・グッドタイミング」
初美「……やっぱりやめにしましょうかー」
京太郎「そうだな、正直長くて呼びづらい」
京太郎「しかし、最近は泊まりに来る奴が増えたな」
京太郎「俺んちは旅館でもなんでもないんだけど」
京太郎「まぁ、今回はちょっと事情が違うか」
初美「お背中流すのですよー」ガチャ
京太郎「おいしょ」パタン
京太郎「ふぅ……」
初美「なんで閉めるのですかっ!」バターン
京太郎「だって色々まずいだろ」
初美「わ、私の体で興奮しちゃいますか?」
京太郎「いや、俺は巨乳派だ」
初美「――っ」プチッ
初美「うぅ~、こうなったら意地でも引かないのですよ!」
京太郎「うーん……」
唐突にコンマ判定
高ければ高いほど(ry
直下
あ
高っつえwwww
コンマ81以上 一緒にお風呂(湯船でも一緒)
京太郎「んじゃ、頼むわ」
初美「断ったって――あれ?」
京太郎「背中、流すんだろ?」
初美「あ、はい」
京太郎「はい、これ。じゃ、よろしく」
初美「……」ゴシゴシ
初美(なんだか消化不良なのですよ)
初美(振り上げた拳の下ろしどころがないというか……)
初美(このまま普通に背中を流しちゃうのも敗北感があるというか……)
初美(ここは一つ、インパクトが大きい手段を取るべきなのでは?)
初美(たとえば、胸で……)カァァ
初美「――っ」ブンブン
初美(何をためらっているのですか!)
初美(恥ずかしがっていたら勝てるものも勝てなくなるのですよ!)
初美(さぁ、ここは覚悟を決めて――)
京太郎「こっちはもう十分だな」クルッ
初美「わひゃっ、なんでこっちむいてるですか!」
京太郎「今度は俺の番だ。ほら、むこう向け」
これは龍門渕で鍛えられてますね
初美「うぅ……汚されちゃったのですよ」
京太郎「背中流しただけでなにを大げさな……」
初美「体のあちこちに手を這わされて……」
京太郎「言い方まぎらわしいわっ!」
初美「こうなったら責任を取ってもらうのですよ!」
京太郎「責任って、また大げさな……」
初美「うぅ~!」
京太郎「わかったから睨むな。なにすりゃいいんだ?」
初美「そ、それはですね……」
京太郎「いやぁ、冬場の風呂は最高だな」
初美「……」ブスッ
京太郎「どうした、熱すぎたか?」
初美「なんでもないですよーだ」プイッ
京太郎「そうか? のぼせる前に言えよ」
初美(なんで平然としてるのですか!)
初美(こんなかわいい女の子が上に座ってるのに!)
京太郎「~~♪」
初美(鼻歌とか余裕綽々ですか!)
初美(こうなったらもう……)グリグリ
京太郎「……おい、あんまもぞもぞすんなよ」
初美「どうにも座りが悪くていけませんねー」グリグリ
京太郎「――っ」
京太郎(こいつの尻が、俺のデリケートゾーンを……!)
京太郎(やろう、まさかわざとか?)
初美「……ふふん」
京太郎(やっぱりわざとか……!)
京太郎(くそ、いくらこいつがちんちくりんでも刺激を受け続けたら……)
初美(おっきくなれ、おっきくなれ……!)
京太郎(勃つな勃つな勃つな勃つな……!)
――ムクッ
初美「あっ……♪」
京太郎「~~っ」ザパッ
初美「きゃっ」
京太郎「もう俺は上がるからなっ」
初美「ふふん、勝ったのですよ」
初美「それにしても、あれが男の人の……意外におっきかったのですよ」カァァ
京太郎「ふぅ……」
「疲れた顔して、お風呂でハッスルしちゃった?」
京太郎「してないから」
初美「よしよし、良い子ですねー」ナデナデ
「キュッ、キュッ!」スリスリ
初美「きゃっ、甘えんぼさんでしたかー」
京太郎「なつかれてんなぁ」
「あら、むこうに連れて行ったときはいつも相手してくれてるのよ?」
京太郎「そうだったのか」
「あれ見てるといいお母さんになりそうじゃない?」
京太郎「カピは子供って年齢じゃないけどな」
「でも初美ちゃん、いい奥さんになるんじゃないかしら?」
京太郎「それさっきも聞いたよ」
「今度は働きっぷりを見ての感想よ」
「一昔前だったら、物静かで後ろに立って付いて行く、なんていうのが理想像だったけどね」
「今だったら初美ちゃんみたいに、前向きで明るくて一緒に歩いて行ける子がいいんじゃない?」
「ほら、私みたいな良妻賢母ってやつよ」
京太郎「賢母……母さんが?」
「ひどいっ」
京太郎「そんで、こうなるのは毎度のことか……」
初美「なんのことですかー?」
京太郎「いや……それよりも布団で良かったのか?」
初美「むしろベッドだと少し落ち着かないのですよ」
京太郎「そっか、いつも布団だもんな」
初美「そういうことなのですよ」
初美「それよりも!」
京太郎「なんだ急に」
初美「私のできる女っぷりを思い知りましたかー?」
京太郎「まぁ……女子力高いな、お前」
初美「ふふん、やっとわかりましたか」
京太郎「ああ、正直なめてた」
初美「なら、私の勝ちということで」
京太郎「にしても奥ゆかしさはどこに消えたんだかな」
初美「ケースバイケースですねー」
初美「というわけで、敗者は勝者の言うことを聞くこと!」
初美「いいですか?」
京太郎「ダメ」
初美「どうしてですか!」
京太郎「思いっきり事後承諾だろうが!」
初美「ぶぅ、とんだドケチなのですよ……」
京太郎「いいから寝ろ。明日送ってってやるから」
初美「……はーい」
京太郎「――zzz」
初美「なーんて、素直に寝るわけないのですよ」
初美「それじゃ、失礼しますよーっと」ゴソゴソ
初美「ふぅ、あったかいですねー」
京太郎「ん~、抱き枕……」ギュッ
初美「んっ、やっぱりコレですねー」
初美「この力強さ、クセになっちゃうのですよ……」ウットリ
京太郎「――zzz」
初美「……ちょっとイタズラしちゃいますかね」
初美「んー」チュウウ
初美「ふふ、これで私のもの……なんちゃって」
初美「ではでは、おやすみなさい――」
初美「おはようございます!」
「あら、おはよう。初美ちゃん朝から元気ねぇ」
初美「朝ごはんの用意も手伝っちゃうのですよ」
「助かるわぁ」
京太郎「はよ~……ふわぁ」
「おはよう……あらまぁ」
京太郎「……なに?」
「珍しいもの見れたなって」
京太郎「?」
「季節外れの虫刺され」
初美「――っ」ビクッ
「ふふ、どこかにかわいい虫さんでもいるのかしら」
というわけで終了
安価取りたいけど人いますかね?
はいよ
いるよー
はい
います
いる
はい
はい
います
yes
それじゃ、一応何らかの表です
一番上のグループはほぼエンディングが確定
あとは数字が高い順にエンディングに近いです
同じ数字でも上の方がエンディングに近いです
基本的に数値が低い人のほうが上がり幅がでかいです
久照:未 もうちょい
久美穂子:未 もうちょい
宮永姉妹:未
松実姉妹:未
はとこ二人:未 もうちょい
小蒔霞:未 もうちょい
哩姫:未 もうちょい
怜竜:未
ED確定
大星淡
天江衣
桧森誓子
姉帯豊音
三尋木咏
神代小蒔
ネリー・ヴィルサラーゼ
宮永照
エイスリン・ウィッシュアート
白水哩
8
福路美穂子
7
松実玄5
薄墨初美5
真屋由暉子2
竹井久
6
宮永咲5
清水谷竜華3
滝見春3
原村和
杉乃歩
5
小瀬川白望5
瑞原はやり
石戸霞
鶴田姫子
4
園城寺怜5
片岡優希4
龍門渕透華2
小鍛冶健夜
染谷まこ
小走やえ
獅子原爽
妹尾佳織
国広一
石戸明星
3
本内成香5
臼澤塞5
上重漫5
岩館揺杏5
雀明華5
狩宿巴5
花田煌5
東横桃子4
弘世菫3
辻垣内智葉3
高鴨穏乃3
蒲原智美3
ハギヨシ3
鷺森灼2
新子憧2
津山睦月2
針生えり2
郝慧宇2
部長
内木一太
メイド
松実宥
井上純
荒川憩
愛宕絹恵
熊倉トシ
佐々野いちご
原村恵
加治木ゆみ
夢乃マホ
南浦聡
久保貴子
メガン・ダヴァン
野依理沙
赤坂郁乃
福世恒子
アレクサンドラ・ヴィントハイム
戒能良子
高久田誠
鹿倉胡桃
十曽湧
宮永界
2
愛宕洋榎2
江口セーラ
藤田靖子
池田華菜
末原恭子
沢村智紀
吉留未春
文堂星夏
深堀純代
南浦数絵
二条泉
赤土晴絵
真瀬由子
村吉みさき
渋谷尭深
亦野誠子
んじゃ、お好きなキャラをどうぞ
三時まで
クロチャー
霞
春
美穂子
マホ
美穂子
久
由暉子
美穂子
久
怜
締切
それじゃ、割ってきます
コンマ判定
玄:1-9
霞:10-18
春:19-27
美穂子:28-54
マホ:55-63
久:64-81
由暉子:82-90
怜:91-00
ゾロ目:?
直下
あ
あ
久ちゃん来ましたねぇ
これでED確定&久照エンド条件達成です
したらば、おやすみなさい
乙です
乙です
乙
おつー
乙です
乙
乙
乙
はっちゃんとお風呂に入っても犯罪にならないと思っちゃうんだよねw
乙です
乙
>>423
現在の規制基準だとそういう風に見えるだけでアウトになりかねない悲しい世間
>>425
はっちゃんが起訴しそう
見せ場ですし、悪戦苦闘しているようですね
・三年、ハロウィン
優希「トリックオアトリート! タコスくれなきゃイタズラしちゃうじぇ!」
京太郎「お前、そこは普通お菓子だろ」
優希「お菓子になるタコスだってあるんだじぇ」
京太郎「まあ、それはそうだな」
優希「というわけで、今すぐ出さないとイタズラしちゃうんだじぇ」
京太郎「はいこれ」
優希「うんうん、今すぐは無理ならイタズラしか――ってあれ?」
京太郎「いらないのか? ハロウィン仕様のタコス、作ってみたんだけどな」
優希「用意良すぎだじぇ」
京太郎「お前がそんなこと言うんじゃないかって思ってたからな」
優希「うわっ……私の思考、読まれすぎ?」
京太郎「どこの広告だ、それは」
優希「ともかく! 先輩の愛がこもったタコスをいただくじぇ!」
京太郎「500円な」
優希「え、お金取るの?」
京太郎「たったそれだけで愛が買えるなら安い安い」
優希「先輩の愛が手に入ればタコスも食べ放題……」ゴソゴソ
京太郎「冗談だから財布を取りだそうとするなっ」
桃子「トリックオアトリートっす!」
京太郎「出会い頭になんだ」
桃子「いやぁ、今日ってハロウィンじゃないっすか」
京太郎「そうだな」
桃子「帰る途中に気付いたんすけど、わざわざ戻ってゆみ先輩たちにもらいにいくのもあれじゃないっすか」
京太郎「加治木たちは居残りか?」
桃子「蒲原先輩とお勉強っすね。追試対策みたいっす」
京太郎「蒲原ェ……」
桃子「それで、ブラブラしてたら誰かに会えないかなーっと思ってたんすよ」
京太郎「そこに俺がいたと」
桃子「その通りっす」
京太郎「よし、そこになおれ」
桃子「お菓子っすか?」
京太郎「ちょっと説教」
桃子「なんでっすか! むしろイタズラするのはこっちの方っすよ!」
京太郎「うるせぇな……ちょっとこっち来い」グイッ
桃子「ど、どこに連れ込む気っすか? 清らかな乙女も今日で廃業っすか?」
京太郎「コンビニスイーツ買いに行くんだよっ」
「とりっく!」
「おあ!」
「とりーとだし!」
京太郎「お前ら、たしか池田の妹だっけ」
「きょうはおやつがもらえるひだときいて!」
「いまのとこおねえちゃんからせしめたのだけだし」
「せしめたってどういういみ?」
「さぁ?」
京太郎「ちょうどいいな。さっきコンビニでポッキー買ったからいるか?」
「「「いる!」」」
京太郎「うん、やっぱ子供は素直が一番だな」
「はやくはやくっ」
「おにいちゃんはやくっ」
「ポッキーのおにいちゃんはやくっ」
京太郎「わかってるって、少し待てよ……ほれ」
「……いっこだけ?」
「なかのふくろはふたつ……」
「ひとつたりないし!」
京太郎「わかったわかった、あと二箱買ってやるよ」
一「トリックオアトリート」
京太郎「いや、お前が言うのかよ」
一「あはは、衣は子供がやることだからって」
京太郎「本当はやりたいんだろうな」
一「そう思うよ。なんだかそわそわしてたし」
京太郎「あいつはわかりやすいなぁ」
一「それで……トリートしてくれないのかな?」
京太郎「しなかったら?」
一「こっちがイタズラしちゃうけど。ほら、ボクってトリックは得意だし」スッ
京太郎「どこから出したんだよ、そのクッキー」
一「さすがにタネは明かせないかな……あ、これ実はハギヨシさんの手作りだよ」
京太郎「なに!?」
一「わっ、そんなに食いつくんだ」
京太郎「ハギヨシさんのクッキーに対抗するとなると……」ブツブツ
一「作るとなると時間かかりそうだし、売ってるのでいいんだけど」
京太郎「既製品で勝てると思ってるのかよ!」
一「あーもう、いいから買いに行こうよ。衣だって待ってるんだから」グイグイ
京太郎「くっ、次こそは……!」
一「はいはい」
一(ふふ、ハロウィンデート……なんちゃってね)
マホ「トリックオアトリート、です!」
京太郎「お、可愛い魔女っ子だな」
マホ「そ、そんなに褒められたら照れちゃうです……」
京太郎「それで、なにをご所望だ?」
マホ「もちろんお菓子です! 和先輩たちからはもらっちゃいました」
京太郎「結構大量だな」
マホ「お兄さんのも是非欲しいですっ」
「――っ!?」ガタッ
マホ「? なんでしょうか、今の音?」
京太郎「あー、ちょっと待ってろ」
マホ「はい、待ってるです」
京太郎「で、お前は何してんだよ」
一太「い、いやぁ奇遇だね」
京太郎「さすがにストーカーはまずいだろ」
一太「ストーカー!? 馬鹿言うな、見守ってただけだよっ」
京太郎「ストーカーはみんなそう言うんだよ」
一太「本当だ! あんな格好をして歩いてるから心配でついて行ったら……」ボロッ
京太郎「まさか、陰ながら守ってたってのか?」
一太「彼女を狙う変質者があんなにいるなんて……」
京太郎「うんまぁ、ご苦労さん?」
一太「とにかく、君がいるならもう安心だな」
京太郎「待てよ、お菓子持ってたりしないか?」
一太「ドーナツならあるけど」
京太郎「よし、じゃあこっち来い」グイッ
京太郎「よう、待たせたな」
マホ「あれ、別のお兄さんが出てきました」
一太「こ、こんにちは」
マホ「こんにちはです!」
京太郎「今日は俺たちからこのドーナツを進呈だ」
マホ「ドーナツ! マホ大好きです!」
一太「ちょっと待て! あれは弟に買ったものなんだぞ!」
京太郎「あとで同じの買えばいいだろ。お代は出すよ」
一太「それよりも僕が買ったものがなんで君からもってことになってるんだ!」
京太郎「いま手持ちないから仕方ないだろ」
マホ「あの、お兄さん達ケンカしてるですか?」
京太郎「え?」
一太「いや、ケンカなんて……」
マホ「マホのせいだったらごめんなさいです……」シュン
京太郎「いやいや、してないって!」
一太「そうだよ! ほら、僕たちは仲良しだからね!」ガシッ
京太郎「おい、一太……」ギリギリ
一太「な、なんだい?」ギュウウウ
京太郎「背中抓るのはやめろよ」
一太「君こそすごい力で肩掴むのはやめてくれ」
マホ「わぁ、すごい仲良しさんです!」
「トリックオアトリート!」
京太郎「えっと、母さん?」
「イタズラしちゃうわよ?」
京太郎「童心に帰るのはいいけど、正直キツい……」
「もう、ちょっとしたおふざけじゃない。ケーキ、冷蔵庫に入ってるから」
京太郎「お、サンキュー」
「キュッキュッ!」
京太郎「なんだ、カボチャの被り物なんかして」
「ハロウィンだからね、かわいいでしょ?」
「キュッ!」
京太郎「お前もお菓子が欲しいのか?」
「そうねぇ、せっかくだから一緒におやつでも食べたら?」
京太郎「そうするか?」
「キュッ!」
京太郎「んじゃ、そうするか」
というわけでちょっと遅れたけどハロウィンの話です
うたわれるものをクリアしたんで近々本編更新します
多分、次は二本立てです
それじゃ、しつれいします
乙です
乙です
乙
おつー
お疲れ
ゲームかよ!
追いついた。面白いので期待してます
こんちゃっす
風呂入ったらやります
お疲れ
そろそろだと思っていました
湯上りほかほか
始めます
寝る準備は済ませたか?
俺は2時まで仮眠取るぜ!
・小学二年、出会い
『他の子達は須賀くんが急に殴ってきたと言ってます』
『先生、京太郎が理由もなくそんなことするとは思えません』
『しかしですね、現に怪我をした子もいるわけですし……』
京太郎「……」
京太郎「手、いたいな……」
京太郎「母さん、まだかな」
「お待たせ~」
京太郎「べつに、まってないけど」
「さ、帰りましょうか。あ、手つないで帰る?」
京太郎「いいって!」
「京太郎、また喧嘩したんだって?」
京太郎「あいつらがムカつくこと言うから」
「喧嘩は否定しないと……しょうがないな」スッ
京太郎「――っ」ビクッ
「手、大丈夫か?」
京太郎「あ……うん」
「するな、とは言わないけどな、せめて怪我はするな。こっちも心配するからな」
京太郎「……」
「さて、そろそろ飯だな! 今日は何かな?」
京太郎「父さんがそんなんだから、おれも……」
京太郎「ごちそーさま」
「お粗末さま♪ 宿題は?」
京太郎「今日はないけど」
「それじゃあ、お母さんとお話ね」
京太郎「……今日のこと?」
「それもあるけど、最近元気なさそうだから……なにかあったの?」
京太郎「なんもない。いつも通り」
京太郎(そうだ、いつものことなんだ……)
「ウソでしょ、お母さんには話せない?」
京太郎「だから、なんもないって」
「本当に? もし悩んでることがあるなら――」
京太郎「うっさいな! なんでもないったらなんでもないから!」
京太郎「……もうねる、おやすみ」
「……まずいこと聞いちゃったかしら?」
「意地っ張りだからなぁ、男子ってのは」
「そう思うんならなにか言ってよ」
「悪い、俺はさっき話したから」
「もう……それで、明日だっけ?」
「ああ、少しは元気出してくれるといいんだけどな」
京太郎「いってきます」
「今日は学校終わったらまっすぐ帰ってきてね?」
京太郎「……わかった」
「絶対よ? 絶対だからね?」
京太郎「わかったって」
京太郎(なんて言ったけど……正直、学校行きたくないな……)
『見ろよこいつのあたま、ふりょーだふりょー!』
『やーい、まっきんきん!』
京太郎「……はぁ、サボろ」
京太郎「……」ボー
京太郎(サボるのはいいとして……なにすればいいんだろう?)
京太郎(うろうろしてたら、ほどーってのをされちゃうんだっけ)
京太郎(家にもどったら、またなんか言われるだろうし)
京太郎(というか、もう学校はじまってるな……家に電話されちゃってるかな)
京太郎「……はぁ」
「なにしてるの?」
京太郎「だれ、おまえ」
「こっちが聞いてるんでしょ」
京太郎「うっせーよ、ちかよんなよな」プイッ
「……えいっ」ゲシッ
京太郎「うわっ」ズシャ
京太郎「なにすんだよ!」
「こんな日なのにしんきくさい顔してるそっちがいけないんだから」
京太郎「わけわかんね……」
「あ、どこ行くのよ」
京太郎「……ふんっ」
「……とりゃっ」ドゲシッ
京太郎「うわっ」ズシャア
京太郎「さっきからなんなんだよ! なんでけるんだよ!」
「こっちの話を聞かないのがわるいんでしょ」
京太郎「てっめぇ……!」
「ぼうりょくふるうんだ。ふーん、先生に言っちゃおうかな」
京太郎「知るかよっ」ブン
「わっ、あぶなっ」
京太郎「ないたってゆるしてやんねーからな!」
「きゃっ、こわーい」タタッ
京太郎「まてよ、このっ」
京太郎「はぁ、はぁ……」
「ふぅ、ふぅ……」
京太郎「おまえ、足はやいな」
「そっちこそ……クラスじゃ一番だったのに」
京太郎「とにかく、もうにがさな――うわっ」グラッ
「わたしももうダメ……」ヘタッ
京太郎「……おまえもサボり?」
「そんなとこ。それより、おまえって言うのやめて」
京太郎「名前とか知らないし」
「そっか、そうだった」
「久、上埜久」
京太郎「うえの? 二組にそんなのがいたような……」
久「そゆこと。よろしくね、すがくん」
京太郎「……なんで名前知ってんのさ」
久「この前ケンカしてたでしょ。みんなふりょーだって言ってる」
京太郎「……」
久「ふりょーだからケンカするの?」
京太郎「ちがう、あいつらが……!」ギリッ
久「ふーん、じゃあかみそめてるからふりょーなの?」
京太郎「……そめてねーし。バカなやつらはしんじないけど」
久「ホント、バッカみたい。だってさ――」
久「そのかみ、お日さまにあたるとキラキラしてきれいじゃない」
京太郎「……は?」
久「それに外人さんみたいでかっこいいし」
京太郎「……アホくさ」
久「あ、まちなさいよ。わたしヒマなのに」
京太郎「ふん……ついてきたいなら好きにしろよ」
久「ツンデレってやつ?」
京太郎「わけわかんねーし」
京太郎「……」グゥ
久「……」グゥ
京太郎「おなかへった……」
久「……うん」
京太郎「いまごろお昼かな……」
久「うん……あ、そうだ」ゴソゴソ
久「これ、いっしょに食べない?」
京太郎「ポテチ?」
久「家出るときにこっそりもってきたの」
京太郎「学校におやつもってくとかいけないやつだな」
久「どうせサボるつもりだったからべつにいーの」
京太郎「そっか、サボってるんだった」
久「そうそう、じゃあ……」ググッ
久「あれ?」
京太郎「かせよ」ベリッ
久「……もうちょっとがんばったらあけれたのに」
京太郎「ぜったいパーンってなってたから」
久「やっぱりポテチはうすしおね」ポリポリ
京太郎「おれはのりしおの方が好きだな」ポリポリ
久「あれ、のりがつくのがなんてんね」
京太郎「いいじゃん、あとでなめればいいし」
久「うわ、男子ってへいきでそういうことするんだ」
京太郎「べつにいーだろ」
久「きたないからさわんないでよね」
京太郎「まだなめてねーし、ほら」
久「あぶらでべとべと!」
久「あーあ、せっかくのおたん生日なのにだいなし!」
京太郎「たん生日?」
久「お父さんは帰ってこれないって言うし……」
京太郎「それでサボったのか?」
久「……うん」
京太郎「ガキっぽいなー」
久「はぁ!? じゃあそっちはなんでサボってんのよっ」
京太郎「お、おれのことなんてどうでもいいだろっ」
久「ふこうへい! ぜったい話してもらうから!」
久「ふーん、それで学校行きたくないんだ」
京太郎「わ、わるいかよ」
久「ガキっぽい」
京太郎「う、うるせーな!」
久「ほかのやつらがね」
京太郎「……だよな!」
久「なにあせってんの?」
京太郎「なんでもねーから!」
『そのかみ、お日さまにあたるとキラキラしてきれいじゃない』
京太郎(……そういや、言ってたな)
京太郎(あんなこと言われたの、はじめてだ……)
久「どしたの?」
京太郎「なんでもねーって!」
京太郎「もう下校時間だな……」
久「あーあ、帰りづらいなぁ」
京太郎「ホントそれだよな」
久「もうちょっと遊んでる?」
京太郎「いいや、帰るよ。すぐ帰ってこいって言われたし」
久「へんなとこでりちぎなんだ」
京太郎「えっと……おまえ、なんて言ったっけ」
久「だからおまえって言わないでってば! 上埜久、ちゃんづけだけはやめてよね」
京太郎「じゃあそうだな……」
京太郎「うん、ひさちゃんだな」
京太郎「というわけでよろしく、ひさちゃん」
久「ちゃんづけやめてって言ったのに!」
京太郎「女子も気になるんだな。おれはいきなりよびすてにされたらカチンときたけど」
久「じゃあ、あんたはきょうたろうね」
京太郎「はぁ!? よびすてかよ!」
久「そっちだってワザとちゃんづけしたでしょ……っと」
久「じゃ、また明日学校でね。バイバーイ」
京太郎「……ふん、帰ろ」
「おかえりなさい」
京太郎「……ただいま」
「ちゃんと帰ってきたのね。えらいえらい」ナデナデ
京太郎「おこんないの? その、サボっちゃったのに……」
「たまには一人になりたいかなーってね。そーれーにぃ――」
「なんと、お母さんは妖しげな術で居場所をサーチできちゃうんだから!」
京太郎「……はぁ?」
「すごいでしょ」
京太郎「ウソくさ」
「ふーんだ、信じてもらえなくたっていいもーん」イジイジ
京太郎「とりあえず、ごめんなさい」
「だから、無事帰ってきただけで十分よ」ギュッ
京太郎「……うん」
「あ、でも先生は怒ってるかもしれないから気をつけてね」
京太郎「うっ……」
「……それで、明日は学校に行ける?」
京太郎「……」
『じゃ、また明日学校でね。バイバーイ』
京太郎「行くよ。バカでガキっぽいやつらの言うことなんか気にしない」
「そう、じゃあ大丈夫ね。……あ、好きな子でもできた?」
京太郎「……なんでそうなるのさ」
「母親の勘? うーん、これは当たっちゃったかな?」
京太郎「ちがうから。ぜんっぜんちがうから」
「ふふ、あーやーしーいー」ツンツン
京太郎「や、やめてよ……」
「ただいまー。お、帰ってたか」
「おかえりなさい♪」
「連れてきたぞ。家の中あったかくしといてくれたか?」
「もちろん」
京太郎「なにその大きなカゴ」
「これか? そうだな……新しい家族だよ」
京太郎「かぞく?」
「百聞は一見に如かず……ほら」
「キュッ!」
京太郎「ど、どうぶつ?」
「キュッキュッ」スリスリ
京太郎「うわ、なにこいつ」
「カピバラだな。ネズミの仲間だ」
京太郎「ネズミにしては大きすぎる……」
「まだ子供だからな、もっと大きくなるぞ」
京太郎「それに、なんだか、くっついてくるんだけど」
「一番人懐っこいのもらってきたからな。まぁ、遊んでやってくれ」
「あ、そうだ。名前つけなきゃね」
「京太郎、お前がつけてやれ」
京太郎「え、おれが?」
「キュッ、キュッキュッ」クイクイ
「ほら、催促されてるぞー?」
京太郎「わ、わかったよ……」
京太郎「カピバラだから……カピ、とか?」
「……ぷっ」
「……ふふっ」
京太郎「……なにさ」
「いやいや、安直だけどいいんじゃないか?」
「この子も気に入ったんじゃない?」
「キュッ!」
京太郎「そ、そうかな?」
「キュッキュッ!」スリスリ
京太郎「……これからよろしくな、カピ」
京太郎「あ~、やっぱ学校行きたくない……」
京太郎「でも行くって言っちゃったしなぁ」
京太郎「はぁ……」
『じゃ、また明日学校でね。バイバーイ』
京太郎「……まあ、わるいことばっかじゃないかな」
「あ、ぼーりょくま!」
「まっきんきんのすが!」
京太郎「……」
「学校出てきたのかよ」
「ずっと休んでりゃいいのにな」
京太郎「……ふん」スタスタ
「な、なんだよ、やんのか?」
「また先生に言いつけてやるからな!」
京太郎「バカなうえにガキっぽいのにつきあってる時間とかねーから」
京太郎「じゃーな」
久「あ、きょうたろうじゃん。いっしょに行かない?」
京太郎「じゃあどっちが先につくかしょうぶな」
久「えー? 朝から走りたくない」
京太郎「お先っ」ダッ
久「ちょっ、ひきょうもの!」ダッ
というわけで二本のうちの一本は終了です
二本目は眠くなければ明日あたりにでも
今日は寝ます、おやすみなさい
乙でし
おつー
乙
乙
明日はスヤスヤフラグが立ったな
無敵コンビ結成秘話なのかな
おつでした
乙でした!!
乙です
良いぞ!
残業地獄から解放される喜び……!
風呂入ったら始めます
舞ってた
風呂で寝かけて携帯を水に落としかけるも無事帰還……っ!
始めます
・三年、冬、もう逢えないことよりも
京太郎「……」カリカリ
「キュッ、キュッ」
京太郎「……悪い、もうすぐ試験でさ」
「キュッ?」
京太郎「物凄く面倒だけど、やんなきゃいけないからさ」
「キュッ……」
京太郎「はは、試験終わったら遊んでやるよ」
「キュッ!」
京太郎「嘘じゃないって、ホントに遊んでやるから」
京太郎(そのためにも今は……)
京太郎(あ~、もう勉強したくねぇ!)
京太郎(試験早く終われ! いや来るな! ……やっぱ早く終わってくれ)
京太郎「お、終わった……やっと終わったぁ」
京太郎「これで、これで俺は自由の身に――」
久「さぁ、次は二次試験に向けての勉強ね」
京太郎「久ちゃん!?」
久「と、言いたいところだけどね。せっかくだから何か食べて帰る?」
京太郎「話がわかるぅ!」
久「ま、ここからはもっと過酷だしね」
京太郎「ぐふっ」
久「試験どうだった?」
京太郎「とりあえず今は目をそらさせてください」
久「結果が来たら嫌でも見なきゃいけないしね」
久「ところで、なんで電話に出なかったのよ」
京太郎「電話? そういや電源切るの忘れてたな」
久「昼にかけたんだけど」
京太郎「おっかしいなぁ、それなら気づかないはずが――ありゃ」
久「電源切れっぱなしじゃない」
京太郎「電池切れだ。そういや昨日寝落ちして充電してなかったわ」
久「じゃあメールも送ったけど見てなさそうね」
京太郎「まぁ、こんなこともあるって」
久「そうね、晩御飯のリクエスト聞きたかっただけだし」
京太郎「お、ということは?」
久「とりあえずセンターは終わったし、お祝いってことで私の奢りよ」
京太郎「今日は太っ腹だな」
久「……わがままで振り回してる自覚はあるから」
京太郎「ま、始まりはそうだろうけど、結局は俺がそうしたいからそうしてるだけだって」
久「ねぇ……手、つないでもいい? 寒いし」
京太郎「いいな。ちょうど手袋が片方、ポケットの中で行方不明なんだ」
久「ぷっ、なによそれ」
京太郎「今日はごちそうさま」
久「次はそっちの奢りね」
京太郎「えぇ……最近は金欠気味なんだけど」
久「残念、もう食べた後だから取り消しは不可」
京太郎「くそっ、はめられた……!」
久「タダより高いものはないのよ」
京太郎「さっきのわがまま云々は一体どこに……」
久「それはそれ、これはこれ」
京太郎「だよなっ」
久「じゃ、明日は休みにするからまた明後日ね」
京太郎「よっしゃ! 思う存分休める……」
久「束の間のってやつね。嵐の前の、でもいいかもしれないけど」
京太郎「……休みが終わったら何が起こるんだ」
久「二次対策よ」
京太郎「ですよねー」
京太郎「ふぅ……」
京太郎(なんか一山越えた感あるな)
京太郎(またすぐに勉強勉強の毎日になるんだろうけど)
京太郎(まずは自己採点やらなにやらか……)
京太郎「やめだ、やめ」
京太郎(休みなんだから考えないようにしよう)
京太郎(余計なこと考えてたら休まらないしな)
京太郎「ただいまー」ガチャ
京太郎(……あれ、いつもは母さんが出てくるところなんだけど)
京太郎(靴はあるし……ん?)
京太郎(一足多い……男物か)
京太郎(誰かお客さんでも来てんのかな?)
「……おかえり」
京太郎「ああ、ただいま。お客さん来てんの?」
「連絡したんだけど、気づかなかったの?」
京太郎「電池切れちゃっててさ」
「そう、なら仕方ないわね……」
京太郎「……あのさ、なにかあったのか?」
「……」
京太郎(なんだ、いつになく雰囲気が……)
京太郎(間違ってもお祝いとかサプライズって感じじゃ……)
京太郎「母さん」
「落ち着いて聞いてね――」
京太郎「……」
『多臓器不全……原因は老衰によるものだと思われます』
『少し前から兆候は見られましたが――』
久「ちょっと、聞いてるの?」
京太郎「ん、ああ……」
久「もしかして勉強のしすぎで具合悪くなった?」
京太郎「いや、特に不調なわけじゃ」
久「休みボケしちゃった?」
京太郎「……悪い」
久「別に謝ってほしいわけじゃないけど……」
京太郎「もうすぐ昼だし、食堂行かないか?」
久「そうね、ご飯食べて午後に備えますか」
久「案外空いてるわねぇ」
京太郎「単純に利用者が減ったからじゃないか?」
久「自由登校で来てない人もいるしね」
京太郎「とりあえず席確保しようぜ」
優希「お二人さんもお昼かー?」
久「一緒に食べる?」
優希「教室にのどちゃん達を待たせてるんだじぇ」
久「さしずめ、ここのタコスが目当てね」
優希「ご名答! 先輩、是非とも買ってほしいんだじぇ」
京太郎「……そうだな」
優希「へ?」
久「あら?」
京太郎「なんだよ、いらないのか?」
優希「最近はスパルタ気味だったのに……もしやデレ期が!?」
京太郎「いや、たまには餌やるのも悪くないなって」
優希「ペット扱い!?」
京太郎「はは、もらえる時にもらっとけ」
優希「うぅむ……たしかに。というわけでゴチになるじぇ!」
久「金欠気味じゃなかったの?」
京太郎「まあ、タコス一個分だからな」
久「はぁ……なんだかんだ言っても、年下の子には甘いんだから」
京太郎「そうかぁ?」
久「そうよ」
京太郎「まぁ、かもな……」
京太郎「なにかしてやれる時にしてやらなきゃって思ったんだ」
久「……なんかそれ、死期を悟った人の物言いね」
京太郎「俺はいたって健康体だ」
久「たしかにもう少しで卒業だけどね」
京太郎「あと一ヶ月とちょっとか」
久「なんだかんだで色々あったわね」
京太郎「そうだな……っと、早く食おうぜ。麺が伸びる」
久「私はご飯ものだから」
京太郎「んじゃ、いただきます」
久「……うーん」
まこ「なんじゃ、悩み事か?」
久「あ、これから部活?」
まこ「ミーティングじゃ……部員獲得の」
久「ああ……なんか懐かしいわね」
まこ「最早他人事かい」
久「まぁ、なるようになるわよ」
まこ「やれやれ……で、そっちは?」
久「私はね……悩み事というか、京太郎の様子がおかしいというかね」
まこ「というと?」
久「あいつ、今日は真面目に黙々と勉強してたのよ」
まこ「なるほど、たしかに様子がおかしいのぅ」
久「宿題出してもなんも文句言ってこなかったし」
まこ「悪いもんでも食ったとか?」
久「少なくとも昼ご飯は普通だったけどね……」
まこ「ふぅむ……もしくは目をそらしたいことがある、とかかの?」
久「一番目をそらしたいのは二次試験のことだと思うのよね」
まこ「もっともじゃな」
久「そんなレベルの話だったらいいけど……ほっとくと一人で抱え込んじゃうからさ」
久(せめて私には話してくれてもいいと思うんだけど……)
久「……じゃ、帰るわね」
まこ「件の先輩は?」
久「用事があるってさっさと帰っちゃった」
『もう時間はあまり……』
『……見守ってあげることしかできないかと』
京太郎「……寒いな、雪降ってきた」
京太郎「明日の朝は雪かきかな」
京太郎「家に帰りゃあったかいんだろうけどさ……」
透華「頭に雪が積もっていますわよ」
京太郎「傘なんてさして優雅だな」
透華「当然ですわ。せっかく髪を整えてもらったのですから」
京太郎「そのアンテナも?」
透華「は?」
京太郎「い、いや、なんでもない」
京太郎「ハギヨシさんは?」
透華「今日はお休みですわ。久々に走りに行くと言っていましたわ」
京太郎「この時期にか……」
透華「それよりも、こんなところで風邪でも引くつもりですの?」
京太郎「考え事だよ、この時期になると色々あるんだよ」
透華「そういえば受験生でしたわね……ふむ、どうしてもと言うのなら専属の家庭教師を付けてあげてもよろしくってよ?」
京太郎「そういうのはもう間に合ってるよ」
透華「あら、残念ですわ」
京太郎「これからどっか行くのか?」
透華「いえ、帰るところですの」
京太郎「じゃあ送ってってやるよ」
透華「ふふ、ようやく心構えができてきたみたいですわね」
京太郎「ほら、傘」
透華「私の傘ですわよ?」
京太郎「俺が持ってやるって言ってんだ。ハギヨシさんにはそうしてもらってるだろ?」
透華「……それは日傘の時ですわ」
京太郎「その方がいい感じに目立つんじゃないか?」
透華「そこまで言うのなら……」スッ
京太郎「それでは参りましょう、お嬢様」
透華「……」
京太郎「……」モッサリ
透華「……」
京太郎「……」コンモリ
透華「ええい、気になりますわっ」バッ
京太郎「うおっ」
京太郎「人の頭をいきなり叩くなよ」
透華「叩いたのではなく雪をほろったのです!」
京太郎「なんだ、そうだったのか。ありがとよ」
透華「まったく……一緒に傘に入ることを許可しますわ」
京太郎「いいよ、狭いし」
透華「いいから入りなさい!」グイッ
京太郎「っとと」
透華「特別、あくまで特別ですわ!」
京太郎「そんな騒がなくても聞こえるから……」
透華「うぅ……」
京太郎(恥ずかしいならやるなよ……)
京太郎(いや、それだけこいつが優しいってことか)
京太郎「……」
透華「今日はいやに静かですわね」
京太郎「……」
透華「ちょっと、聞こえていますの?」
京太郎「……聞こえてるよ」
透華「なら返事くらいしなさいな」
京太郎「悪いな」
透華「わかれば良いのですわ」
透華(調子が狂ってしまいますわ……)
透華「本当にそのまま帰るのですか?」
京太郎「誘ってくれて悪いけどな、今日は遠慮するよ」
京太郎(厄介になってもいいけど、あんまりカッコ悪いところは見せたくないしな)
透華「仕方ないですわね……また今度いらっしゃいな」
京太郎「そうするよ」
透華「むしろとっとと受験に失敗してうちに来なさい」
京太郎「ここまでやってるんだから受かっておきたいぜ……」
透華「それと……」
京太郎「ん?」
透華「……いえ、なんでもありませんわ」
京太郎「そうか……じゃ、またな」
『もう十年……そんなに経ったのね』
『ああ、いつかはこうなるだろうとは思っていたけどな……』
京太郎「……どうしたらいい?」
京太郎「いや、どうしようもない……俺にはなにもできない」
京太郎「なにを、してやることも……」
美穂子「風邪、引いちゃいますよ?」
京太郎「さっきも言われたな、それ」
美穂子「ふふ、その人もきっと心配してたんですね」
京太郎「今の俺ってそんな危なっかしいかな?」
美穂子「危なっかしいというより……行き場がないように見えて」
京太郎「行き場か……」
京太郎(帰ればいいんだろうけど、帰ったら……)
京太郎「勉強に疲れちゃってさ、ぶらぶらしたい気分だったんだよ」
美穂子「あんまり根を詰めすぎないでくださいね? 私からも久に言っておきますから」
京太郎「優しいなぁ……そういやここってどのへんなんだ?」
美穂子「え?」
京太郎「悪い、適当に移動してたからさ」
美穂子「どうりで……珍しいところで会えたって思ったんですけど」
京太郎「こっちって風越の近くか?」
美穂子「というにはちょっと離れてますけど、うちの近くです」
京太郎「ということは帰りか。結構遠くまで来たな」
美穂子「あの……せっかくですし、寄っていきません?」
京太郎「みほっちゃんの家に?」
美穂子「きょ、今日はちょっとお母さんも帰りが遅くて……ってなに言ってるのかしら」
京太郎「……俺のこと、どう思う?」
美穂子「え、えぇ!? それは……」
京太郎「俺ってどんなやつだと思ってる?」
美穂子「あ、それなら……」
美穂子「強引で馴れ馴れしくてスケベで」
美穂子「でも、なんだか嫌えなくて」
美穂子「なにはなくとも誰かを支えてあげられる人」
美穂子「――だと思います」
京太郎「なんというか……結構容赦ないな」
美穂子「第一印象って、なかなか拭えないんですよ?」
京太郎「うん、ゴメン」
京太郎(誰かを支えてあげられる、か……)
京太郎(……じゃあ、カッコ悪いとこは見せられないな)
京太郎「いきなり変なこと聞いて悪かった」
美穂子「驚きましたけど、イヤってわけじゃありませんよ」
京太郎「んじゃ、そろそろ行くよ。今度また両親がいない日に誘ってくれ」
美穂子「あ……」
美穂子「両親がいない日……それって、そういうことなのかしら?」ポッ
『京太郎、なるべく早く帰ってきてね』
『……ごめん、遅くなるかも』
京太郎「それで、いまだに帰れてないと」
京太郎「もう晩飯時か……腹減ったな」グゥ
京太郎「……こんな時でも体は正直だよな」
京太郎「どこか入るか?」
京太郎(正直食欲はないんだけど、腹の虫はうるさいし)
京太郎(でもあんまり余裕ないからな……)
京太郎「ふぅ……どうすっかな」
ゆみ「財布を覗いてため息とは、また不景気だな」
京太郎「ああ……加治木」
ゆみ「今日はもう鬼教官から解放されたのか?」
京太郎「まぁな、宿題は出されたけど」
ゆみ「それがため息の理由か?」
京太郎「いや、ちょっと腹減ってさ」
ゆみ「こんな時間だからな……肉まんとたいやき、どっちがいい?」
京太郎「くれるのか?」
ゆみ「ちょっと買いすぎたんだ。せっかくだし受け取ってくれ」
京太郎「うまかった、ありがとう」
ゆみ「それはなによりだ」
京太郎「今日は買い食いの日か?」
ゆみ「流石にそんな暇じゃない。こっちの方だったら欲しい参考書があると聞いたんだ」
京太郎「真面目だなぁ」
ゆみ「そっちは帰って宿題をやらなくてもいいのか?」
京太郎「家はちょっとな……」
ゆみ「帰れない理由が?」
京太郎「帰れないんじゃなくて……帰るのが怖いんだ」
ゆみ「怖い?」
京太郎「まぁ、色々あってさ……それでうろうろしてたら、あちこちで気を使われちゃったよ」
ゆみ「……なるほど」
ゆみ「だが、私は甘くないぞ」
京太郎「へ?」
ゆみ「突き放すようで悪いが、家出の手伝いをするつもりはない」
京太郎「……」
ゆみ「それに、そういうことを打ち明けるんだったら、もっといい相手がいるんじゃないか?」
ゆみ「私は帰る。……どうするにしても、後悔はしないようにな」
京太郎「あーらら、振られちゃった……」
京太郎「でも、そっか……俺、甘えたかったんだな」
京太郎「来ちゃったな……」
京太郎「でも、いきなり押しかけて……って、そんなことは今更か」
京太郎「……やっぱやめようかな」
久「なにしてんの?」
京太郎「よ、よう」
久「だから、人の家の前でなにしてんのよ」
京太郎「まぁ、なんだ、その……」
久「とりあえず上がって。こんなとこじゃ落ち着いて話できないでしょ」
京太郎「せっかくだし、もっと勉強を見てもらおうかと」
久「……」ピトッ
京太郎「……なんだよ」
久「熱あるんじゃないかと思ったけど、違うみたいね」
京太郎「だから健康体だっての」
久「頭の病気って可能性もあるし……」
京太郎「ちょっ、可哀想な人を見る目禁止!」
久「ま、いいわ。ちゃんと宿題やるかどうか見れるしね」
京太郎「よろしくお願いします」
久「気持ち悪っ」
京太郎「ひどっ」
京太郎「……」カリカリ
久(やっぱり真面目に黙々とやってる……)
久(こうも静かだと調子狂っちゃうっていうのに)
久(いや、だからといって騒げってわけじゃないけどさ)
京太郎「久ちゃん」
久「ん、なに?」
京太郎「できたからチェックよろしく」
久「どれどれ、見せて」
久(解答ざっと照らし合わせると……七割はあってる)
久(始めたばっかりの頃を思えばすごい進歩よね)
久(色々厳しくした甲斐ありってところかしら?)
京太郎「どうよ」
久「結構いいんじゃない? このペースなら二次にも間に合いそうだし」
京太郎「これは覚醒しちまったかな」
久「いきなり真面目になるもんだから、こっちは軽く引いてるんだけどね」
京太郎「引くって……まぁ、目の前のことに集中してりゃ余計なことも考えないからさ」
久「ふーん」
久(なにかあったで確定、と)
久「ちょっと休憩にする?」
京太郎「いや、俺はまだ――」
久「はい決定。飲み物持ってくるからちょっと待ってて」
京太郎「――って、聞く耳なしかよ!」
久「めんどくさいから単刀直入に聞くけど、なにかあったでしょ」
京太郎「それ、もう断定だよな」
久「状況証拠が揃ってるのよ。さっき同じようなタイミングで報告もあったし」
京太郎「報告?」
久「龍門渕さんに美穂子に、それとゆみからもねかつての部長同士のネットワークね」
京太郎「鶴賀の元部長は蒲原だろ……」
久「ともかく、すっごい気になるからちょっとは話しなさい」
京太郎「……」
京太郎「あのさ、なにも言わずにちょっと泊めてくれないか?」
久「答えになってないんだけど」
京太郎「頼むよ、絶対後で話すから……」
久「……」
京太郎「久ちゃん、お願いだから」
久「……はぁ」
久「ちょっとお母さんに電話で聞いてみる」
京太郎「悪い」
久「ダメって言われたら泊めないから」
京太郎「わかってるよ」
久「いいってさ」
京太郎「マジか」
久「ただし、あんまりお構いはできないからって」
京太郎「むしろ俺が手伝うから」
久「ま、それはそれとして……着替えとかどうするの?」
京太郎「あ、そういえばそうだな」
久「本当に行き当たりばったりね」
京太郎「まぁ、最悪着替えなしでも――」
久「却下」
京太郎「あら、ダメっすか」
久「とりあえずそこらで買い揃えるわよ」
京太郎「へいへい」
誠(また突然だけど高久田誠だ)
誠(野郎同士で遊んだ帰り、バレンタインへの不安が募る今日この頃)
誠(家路の途中で、俺は伝説の一端を垣間見たんだ)
京太郎『――――――』
久『――――――』
誠「あれ、須賀先輩と……竹井元議会長?」
誠「この組み合わせは別に珍しくはないけど……」
誠「ちょっと待て、先輩たちが買ってるのって……シャツに下着に歯ブラシ!?」
誠「ってことは、あの二人は……」
誠「くぅ~~っ! さすが正妻! もはや同棲状態だなんて!」
誠「いいなー、俺もあやかりたいなー」
誠「おっと、インハイで見かけた伝説の男スレに投稿しないと」
久「最低限の必需品と三日分の着替え……これだけあれば足りるでしょ」
京太郎「悪い、俺が金欠なばかりに」
久「この甲斐性なし」
京太郎「うぐっ」
久「ま、生涯賃金の半分で許してあげるわよ」
京太郎「……どっかで聞いた言い回しだな」
久「なによ、他の子に言われたことあるわけ?」
京太郎「さ、早いとこ戻ろうぜっ」ダッ
久「あ、ちょっと!」
京太郎「悪いな、布団まで用意してもらって」
久「他に部屋はないし、リビングで寝られても邪魔だからね」
京太郎「もっともで」
久「即席の布団だから多少寝心地は悪いと思うけど、そこは我慢して」
京太郎「そんな贅沢言うつもりもないよ」
久「どうしてもって言うならこっちのベッドで寝てもいいけど」
京太郎「久ちゃんと一緒に?」
久「そうなるわね」
京太郎「下手したら我慢できないから、遠慮しとく」
久「別にしなくてもいいのに」
京太郎「……おやすみ」
京太郎(……なんというか、久ちゃんの匂いがするな)
京太郎(なんか落ち着く……)
京太郎「――っ」
久「……」スゥスゥ
京太郎「――うぅ」
久「んぅ……京太郎?」
京太郎「――ピ……」
久「起きてるの?」
京太郎「カ、ピ……zzz」
久「寝言……どんな夢見てるのやらね」
久(カピ……あの子とも私と同じぐらい付き合いが長いんだっけ)
久(もう十年か……そんなに一緒にいたのね)
久「ふわぁ……おやすみ」
久「……」スゥスゥ
京太郎「……ごめん、なにもできなくて――」
京太郎「今日の晩飯はなにがいい?」
久「……というか、なんであんたが作る流れになってるわけ?」
京太郎「昨日も一昨日も作ったろ。宿代みたいなもんだ」
久「普通に美味しいからいいけど、それはそれで敗北感がね……」
京太郎「そういうもんか?」
久「だって普通は逆じゃない」
京太郎「俺も女の子の手料理って言葉には惹かれるものがあるしな」
久「なら今晩は私の番ね。何か食べたいものは?」
京太郎「……ラーメン? 寒いし」
久「それだったら外に食べに行くでしょ、普通」
京太郎「ごもっともで」
久「そういえば、ちゃんと外泊してること伝えたの?」
京太郎「……まぁ、メールは送ったよ」
久「返事は?」
京太郎「見てない」
久「あんたねぇ……」
京太郎「連絡こないってことは許されたってことだろ」
久「ま、そうかもね」
京太郎「というわけで今日もお世話になります」
久「じゃあ、今日の宿代は体で支払ってもらうから」
京太郎「か、体で?」ゴクリ
久「そ、体で」
京太郎「……終わったぞー」
久「じゃ、次は向こうの部屋お願いねー」
京太郎「うぃーっす」
京太郎(体で支払うって掃除かよっ)
京太郎(まぁ、いいや。料理は久ちゃん任せだしな)
久「ん……味付けはこんなもんでいいかな?」
久「自分で料理するなんて久しぶりね」
久「ちゃんとできてるとは思うけど……あら?」
久「あいつ、携帯置きっぱなしにして……着信きてるじゃない」
久「京太郎ー?」
京太郎「どうかしたか?」
久「これ、電話来てるわよ。家からでしょ」
京太郎「……」ピッ
久「切っちゃっていいの?」
京太郎「どうせ母さんの冷やかしだろ」プルルル
久「また来た」
京太郎「しつこいな……」ピッ
――プルルル
――ピッ
――プルルル
――ピッ
――プルルル
――ピッ
久「あんた、なにやってるのよ……」
京太郎「あ、そうか。電源切っちゃえば――」
久「――そうじゃなくて!!」
久「これ、明らかに何かあったってことでしょ……!」
京太郎「……」
久「ホントどうしたのよ……これじゃまるで――」
京太郎「――怖いんだよ!」
『落ち着いて聞いてね――今、獣医さんが来てるの』
京太郎『獣医? カピになにかあったのか……!?』
『……詳しくは先生から聞いて』
『多臓器不全……原因は老衰によるものだと思われます』
『少し前から兆候は見られましたが、ここ数日で一気に……』
京太郎『そん、な……』
『正直に申し上げると、もう時間はあまり……』
京太郎『ウソ、だろ……まだなにか、手はないんですか?』
『……見守ってあげることしかできないかと』
京太郎『寿命、なんですか?』
『十年……カピバラの寿命としては十分です』
『もう十年……そんなに経ったのね』
『ああ、いつかはこうなるだろうとは思っていたけどな……』
京太郎『なんで……どうしてそんな冷静なんだよ!』
京太郎『こんな、いきなり……いきなりなんだぞ!』
京太郎『それなのに、どうして……』
『京太郎、実は少し前から診てもらってたんだ』
京太郎『でも、俺はなにも……』
『隠していたの。ほら、試験も近かったし、集中できるようにって』
『すまなかったな……』
京太郎『……ざけんなよ、じゃあ俺だけずっと知らないでいたってことかよ!』
『キュ……』
京太郎『――っ! ……もう寝る、疲れた』
京太郎「夢だと思って眠って、朝起きても何も変わってなくて!」
京太郎「目と耳を塞いで一日経っても全っ然変わってなくて!」
子供に子犬を与えるのは、その子供が大人になるころに死という物を教えるためだって聞いたことがあるけどそういうことなのかな
『京太郎、なるべく早く帰ってきてね』
京太郎『……ごめん、遅くなるかも』
『お願い、カピのためにも……』
京太郎『――っ、行ってきます!』
京太郎「それで家に戻るのが怖くてずっとこの有様だよ!」
京太郎「だってどうすればいい!? あいつの弱々しい声を聞くと居ても立ってもいられないんだ……!」
京太郎「なにもできないししてやれない、そんなことを突きつけられるんだぞ!?」
久「京太郎……」ギュッ
京太郎「久、ちゃん……」
久「あんたが辛いのはよくわかる……でも、本当にいいの?」
久「だれも逃げることを責めたりなんてしない。でも、あんた自身は違うでしょ?」
久「目を背けて逃げ出して、そのままお別れなんてことになったら絶対後悔する」
久「きっと、自分自身を許せなくなる……わかってるでしょ?」
京太郎「でも、ダメなんだ。体が動いてくれないんだよ……」
久「ホント、自分のことになると弱いんだから……んっ」チュッ
久「せっかくだから根こそぎ持っていきなさい。私のは天邪鬼だからね、悪い状況でこそ真価を発揮するんだから」
京太郎「……ここまでされちゃあな」
久「歩ける?」
京太郎「這いずってでも行くよ」
久「そう、なら行ってらっしゃい」
京太郎「……ありがとな」
「キュ……」
「カピちゃん、しっかり」
「どうにか、京太郎が帰ってくるまでには……」
「お二人共、もう限界です。正直ここまでもったのが奇跡としか言い様がありません」
「もうちょっとなんだ、もうちょっとしたらあいつが……!」
「先生、お願いします」
「……キュ?」ピクッ
京太郎「――カピ!」
「京太郎、帰ってきてくれたのね」
京太郎「カピは?」
「もうギリギリだ」
京太郎「……ごめん、最後まで逃げたままになるとこだった」
「キュ……」スリスリ
京太郎「そうだ、たしか試験が終わったら遊ぶ約束してたよな」
「動かしては――」
「先生、好きにさせてやってくれ」
「きっと、カピもそれを望んでいますから」
「……わかりました」
京太郎「ほら、ボールそっち行ったぞ」
「キュ……」コツン
京太郎「お、超スローボールだな……じゃ、今度は曲がる球をお見舞いだ」
「キュ……」コツン
京太郎「スローながらも正確な返球……やるじゃないか」
「……キュッ」
京太郎「はは、得意げだなぁ、おい」
京太郎「よし、もふもふしてやるからな……よいしょ」
京太郎「小さい頃はこうやってよくのしかかってきたよな」
「キュ……?」
京太郎「最初は良かったけどお前がすくすく育つもんだから」
「キュ」
京太郎「よくもあの小さいのが立派に育ったもんだ。まぁ、俺も小さかったけどな」
「……キュ」
京太郎「お前の上に乗って走れたらって思ったこともあったけど、結局できなかったな」
「キュ、キュ」
京太郎「はは、そんなよろよろじゃ無理だろ」
「キュ……」ウトウト
京太郎「眠いのか?」
「キュ……?」
京太郎「大丈夫だって、もういなくならないから」
「……キュ」
京太郎「だからさ、安心して眠れよ」
「……キュ――」
京太郎「……カピ?」
「……」
京太郎「……おやすみ」
「……息を引き取りました」
「カピちゃん……」
「よく、頑張ったな」
京太郎「……ちょっと、外行ってくる」
「京太郎? どこに――」
「行かせてやれ」
京太郎「悪い、親父」
京太郎「カピ、またな」
京太郎「……ふぅ、雨でも降んないかな」
京太郎「って無理か。この時期だもんな」
久「……大丈夫?」
京太郎「久ちゃん、来てくれたのか」
久「なんだかんだ言って、心配だったから」
京太郎「……行っちゃったよ」
久「そう……お別れは?」
京太郎「またなって」
久「何十年後になるのかしらね」
京太郎「さぁな……」
久「もう一回聞くけど……大丈夫?」
京太郎「大丈夫だよ、だって――」
京太郎「もう逢えないことよりも、出逢えたことが嬉しい」
京太郎「そう、思えるからさ」
久「生者必滅会者定離、それでも……ってところね」
京太郎「でも、でもさ……雨は降らないからさ」
京太郎「だから、ちょっと胸貸してもらってもいいか?」
久「……どうぞ」
京太郎「悪い……」ギュッ
というわけで終了
いやぁ、投下しはじめはこれぐらいになるかな?
とか思ってたのが終わってみれば想定の五割増し
エンディングまではそれほどシリアスにしない予定だったのにやっちゃいましたね
とりあえずこれにて今日は終了です
安価は今日の夜にでも
んじゃ、おやすみなさい、もう朝だけど
乙です
カピ「ドッキリ大成功~」
おつー
そんな気はしてた<安価は夜
子供の頃から一緒なら兄弟みたいなもんだからな
乙!
朝から泣いた
乙です
乙
京太郎が情け無いのでカピーの死に目に会えないifもみたいなあと思いました()
>>532
やめろ。
それは祖母と愛犬の死に目に逢えなかった俺に効く
乙
久の正妻っぷりが半端ないな
いい女ですわ
こんばんはっす
これから安価取りたいんですけど、人いますかね?
いますよーぅ
はい
いるけどー
はい
います
いる
いるよ
ノ
はい
居ると見せかけて居る
はい
それじゃ、一応何らかの表です
一番上のグループはほぼエンディングが確定
あとは数字が高い順にエンディングに近いです
同じ数字でも上の方がエンディングに近いです
基本的に数値が低い人のほうが上がり幅がでかいです
久照:達成
久美穂子:未 もうちょい
宮永姉妹:未
松実姉妹:未
はとこ二人:未 もうちょい
小蒔霞:未 もうちょい
哩姫:未 もうちょい
怜竜:未
ED確定
大星淡
天江衣
桧森誓子
姉帯豊音
三尋木咏
神代小蒔
ネリー・ヴィルサラーゼ
宮永照
エイスリン・ウィッシュアート
白水哩
竹井久
8
福路美穂子
7
松実玄5
薄墨初美5
真屋由暉子2
6
宮永咲5
清水谷竜華3
滝見春3
原村和
杉乃歩
5
小瀬川白望5
瑞原はやり
石戸霞
鶴田姫子
4
園城寺怜5
片岡優希4
龍門渕透華4
小鍛冶健夜
染谷まこ
小走やえ
獅子原爽
妹尾佳織
国広一
石戸明星
初美
3
本内成香5
臼澤塞5
上重漫5
岩館揺杏5
雀明華5
狩宿巴5
花田煌5
東横桃子4
弘世菫3
辻垣内智葉3
高鴨穏乃3
蒲原智美3
ハギヨシ3
鷺森灼2
新子憧2
津山睦月2
針生えり2
郝慧宇2
加治木ゆみ2
部長
内木一太
メイド
松実宥
井上純
荒川憩
愛宕絹恵
熊倉トシ
佐々野いちご
原村恵
夢乃マホ
南浦聡
久保貴子
メガン・ダヴァン
野依理沙
赤坂郁乃
福世恒子
アレクサンドラ・ヴィントハイム
戒能良子
高久田誠
鹿倉胡桃
十曽湧
宮永界
2
愛宕洋榎2
江口セーラ
藤田靖子
池田華菜
末原恭子
沢村智紀
吉留未春
文堂星夏
深堀純代
南浦数絵
二条泉
赤土晴絵
真瀬由子
村吉みさき
渋谷尭深
亦野誠子
それじゃ、お好きなキャラを一人どうぞ
26分まで
初美
美穂子
玄
由暉子
はやり
美穂子
クロチャー
霞
トキ
一
マホ
締切で
それじゃ、割ってきます
うん、迷ってたら時間過ぎたわ。ところであと何回くらいこのチャンスがあるんだろう
コンマ判定
初美:1-9
美穂子:10-27
玄:28-45
由暉子:46-54
はやり:55-63
霞:64-72
怜:72-81
一:82-90
マホ:90-99
ゾロ目:?
直下
あ
みほっちゃんで了解
結構いいタイミングで来ましたね
作中ではちょうどアレの時期です
チョコがうんたらかんたらではないです
というわけで失礼します
フェイトをやるべきか、ペルソナをやるべきか……
乙
乙
乙です
おつー
乙です
乙
otu
乙
乙
乙です
乙
乙でしたッ!
乙です
乙!!
一気に読ませて貰いました
やっぱ京太郎スレでのカピとのお別れは涙腺に来るな…照ちゃんとかのカピと仲良くしてたヒロイン達の反応も見たい所
おひさし
フェイト無双をクリアしたんで更新します
それじゃ、寝る準備をば……
寝るのか…(困惑)
寝ないよ!
眠くなったら寝るだけだよ!
というわけで始めます
・三年、冬、三回目の誕生日
照『そっか、行っちゃったんだね』
京太郎「ああ」
照『私もお別れ言いたかったな』
京太郎「そればっかりは仕方ないだろ。その気持ちだけで十分だよ」
照『うん……京ちゃんは大丈夫そうだね』
京太郎「ん、ああ。逃げ出しそうになったけど、どうにかな」
照『……癪だけど、竹井久がいて良かった』
京太郎「まぁ、そうだけど……よくわかったな」
照『京ちゃんが甘えられるのは、私かあの女だけだから』
京太郎「よくわかってんな」
照『わからないわけない』
京太郎「そうだな……じゃ、おやすみ」
照『うん、おやすみ』
京太郎「今日も今日とて勉強ね……」
久「もう立ち直ったんでしょ?」
京太郎「もう少しこう、何というか、手心というか……」
久「今まで十分加えてきたでしょ」
京太郎「土日の休みが恋しい……」
久「あと一ヶ月とちょっとだから頑張って」
京太郎「その期間が長く感じちゃうんだよなぁ」ブーブー
久「メール来てるんじゃない?」
京太郎「ああ、多分お悔やみメールだな」
久「知らせたんだ。律儀ね」
京太郎「遊んでくれたやつらには感謝も込みでな」
久「そう……」
京太郎「ちょっと返信するから待っててくれ」
久「せっかくだから電話してきたら?」
京太郎「いいのか?」
久「そのぐらい待つわよ」
京太郎「……だな、やっぱり口で言ったほうがいいしな」
一太「あれ、今日は一人?」
久「あいつはちょっと電話中」
一太「思ったよりも粘るね。もっと早く匙投げると思ってたけど」
久「ま、ここまで来たら最後までやるしかないってところじゃない?」
一太「ここまで来させた君が言うとなんともアレだけどね……」
久「そっちは? わざわざ学校に来るなんてもの好きね」
一太「ぼくはボランティア。議会の方をちょっとね」
久「過保護ねぇ。立つ鳥跡を濁さずって言うじゃない」
一太「君は構わなさすぎだ」
久「そういうのって前任者が出しゃばるとやりにくくなると思うのよねぇ」
一太「それも確かだけど、程度の問題だよ」
久「あーはいはい。もう、なんだかんだで説教くさいわね」
一太「そこらへんの原因は胸に手を当てて考えてみるといいんじゃないかな」
一太「ところで彼、なにかあったのかい?」
久「あら、どうして?」
一太「最近、真面目に勉強に取り組んでるって話を聞いたからさ」
久「やっぱりみんなそこで引っかかるんだ……」
一太「だって、おかしくない?」
久「ごもっともね……まぁ、詳しいことはあいつから聞いて」
一太「え、割と重大だったりする?」
久「少なくともあいつにとってはね」
一太「あんまり要領は得ないけど、わかったよ」
久「ま、気にしないで付き合ってあげて」
一太「君は親か」
「なんかさー、だよね」
「こうも勉強漬けだと疲れちゃうというかね」
「二次に向けてパーっと息抜きしたい気分……」
「はっきり言って同意……」
「あれ、先輩たちもお昼ですか?」
「おー、しっかり練習してるかー?」
「まだまだレギュラーは遠そうですけど……」
「うちは層が厚いからね。文堂なんかはまた特別だよ」
「はぁ、同学年なのになぁ」
「凡人は地道に行くしかないってね」
「うちらも福路っていう例があったしね」
「福路先輩かぁ……憧れちゃいますよね」
「こら、うちらはどうでもいいってか」
「傷ついちゃうなぁ」
「あ、そんなつもりじゃっ」
「冗談冗談」
「あーあ、今となってはコーチの檄も懐かしいっていうかさ」
「私も。池田のやかましい声とか懐かしいよね」
「生打ちもしばらくしてないよねー」
「ネト麻もたまにしかしてないしね」
「あ、そうだ。ちょっと相談したいんですけど」
「なになに? 昼の間だったら聞くぞー?」
「実は――」
「「男子に誘われたぁ!?」」
「ネト麻で知り合って、ちょっと話したら同じ長野で同学年だってわかって、それで誘われちゃったんですけど……」
「どうする? こんな青春許しちゃっていいわけ?」
「死刑しかないっしょ」
「し、死刑って……でも、そうですよね。やっぱりまずいですよね、こんなの」
「ああ、さっきのも冗談だっての」
「多人の恋愛にどうこう口出しできる立場でもないしね」
「恋愛って……まだ会ったこともないんですけど」
「だから会いに行くんでしょ。行ってこればいいじゃん」
「えっと、一人ではちょっと」
「んだよ、はっきりしないなぁ」
「まさか一人で会うのが不安だから、付いてきてほしいってわけじゃないよね?」
「うちらも暇じゃないんだよね」
「せっかくだから、同じ学校の人を誘ってご飯食べないかって……」
「それって……」
「合コンってやつ?」
「おい、どうするよ。うちらにはまるっきり未知の領域に入っちゃったぞ」
「そもそもデート云々の時点でそうでしょ」
「いや、それはそうだけどさ……合コンかぁ」
「なんかさ、ちょっと楽しそうじゃない? 息抜きにはピッタリっていうか」
「だね」
「それって、もう誰か誘ったの?」
「ほかの人にも言い出しづらかったんで、せっかくだけど断ろうと思って」
「よーし、それならうちらがついていこう!」
「え、さっきは暇じゃないって」
「細かいことは置いといて、何人で行く予定?」
「4対4ってことになってます」
「じゃあ一人足りないね……どうする?」
「うーん……じゃあ、あいつも連れてく?」
「あいつ?」
「推薦決まって暇そうにしてるあいつ」
「ああ、なるほど」
「あの、それってだれですか?」
「多分だけど、風越で一番の有名人」
「有名人、ですか?」
「ほら、噂をすれば……福路ー!」
美穂子「はい?」
誠「せんぱーい、助けてくださいよー」
京太郎「なんだ、美人局にやられたのか?」
誠「そんなおいしい思いはまだしてないですってば」
京太郎「まだ?」
誠「実は、合コンすることになっちゃって」
京太郎「楽しそうじゃん。行ってこいよ」
誠「それにはちょっと問題があって……」
京太郎「人数集まらないとかか?」
誠「それはまだわかんないですけど」
京太郎「じゃあなんだよ。俺は受験生で忙しいんだ」
誠「そこをなんとかっ!」
京太郎「だったらさっさと話せ。内容如何だ」
誠「この前ネト麻で同学年の女子を誘ったんすけど」
京太郎「お前から誘ったのかよ」
誠「それが、断られるの前提で誘ってみたっていうか」
京太郎「んでオーケーされちゃって困ってると」
誠「……はい」
京太郎「おまえ、見た目の割に度胸ないな」
誠「こんななりだから結構女子に怖がられるんですよ……」
京太郎「ああ、そっか……悪い」
誠「そんなわけなんで、先輩に女の扱い方的なのを教わりたいなーと」
京太郎「はぁ? んなの俺が知りたいわ」
誠「またまたぁ、インハイで他県の女子をこましまくってたじゃないですか」
京太郎「実態と世間の評価って乖離するよなぁ……」
京太郎(女の扱い方はともかくとして……合コンか)
京太郎(なんかすごく、楽しそうだ)
京太郎(俺だって初対面の女子とワイワイなんてのはすっごくやってみたい)
京太郎(え? いつもやってるだろうって?)
京太郎(男女比が違うんだよ、いつもは孤独な戦いなんだよ……)
京太郎(なんか失言したら白い目があちこちから飛んでくるし……)
京太郎「よし、そういうことなら俺もついていこう」
誠「協力してくれるんですか!?」
京太郎「任せとけ。当日は強力な助っ人も呼んでやる」
誠「面子は俺ら含めて四人っす。よろしくお願いします!」
京太郎「それで、いつやるんだ?」
誠「明後日!」
京太郎「また急だなぁ、おい」
京太郎「というわけで行こうぜ、合コン」
一太「いきなりというわけでとか言われて納得するとでも?」
京太郎「いいだろ、どうせお前暇だろうし」
一太「それは否定しないけど、君が暇じゃないだろ」
京太郎「大丈夫、名目は晩飯食いに行くってだけだから」
一太「まぁ、ウソは言ってないんだろうけど」
京太郎「久ちゃんからはそれで許可をもらったから大丈夫!」グッ
一太「なんというか、わざわざ許可を貰わないといけないあたりね……」
京太郎「言うな、悲しくなるだろ……」
京太郎「じゃあ日にちは明後日な。開始時間は六時で集合場所は――」
一太「ぼくが行くって前提で話進めるのはやめようか」
京太郎「なんだよ、興味ないのかよ」
一太「それは……ないわけじゃないけどさ」
京太郎「……そっか、そういやそうだったな」
一太「なに勝手に納得してるんだよ」
京太郎「そうだよな、高校生っておまえの守備範囲外だったな」
一太「また人聞きの悪いことをっ!」
京太郎「ストライクゾーン低すぎなんだよ」
一太「だから違う!」
おやすみー
おやすみ>>1
グッナイ>>1
グッバイカピ
オヤスミナサイ!&乙!
備えあれば憂いなし……おやすみなさい
逝ったか(眠りへ)
乙だじぇ
乙!!!
雪かきシーズン到来!
……とは関係ないけど風呂入ったら始めます
ぬくぬくになって寝るフラグですな?
風呂には勝てなかったよ
正直、体調悪いんで睡魔に負けてくれると助かるw
一時間ぐらいは寝ないよ!
というわけでこの前の続きからスタートします
一太「ただ……そういうのに慣れてないからさ」
京太郎「なんだそんなことか」
一太「君は慣れてるんだろうけどね」
京太郎「バカ、合コンなんて初だよ。初心者同士頑張ろうぜ」
一太「京太郎……」
京太郎「俺たちの仲だろ」ポン
一太「そんなこと言って、ぼくぐらいしか誘う相手がいないんだろ」
京太郎「うぐっ」
一太「わかったよ、そういうことだったらついて行ってあげるよ」ニヤッ
京太郎「こ、この野郎……後で覚えてろよ!」
誠「あ、先輩、こっちこっち!」
京太郎「おう、準備は……できてるみたいだな」
誠「バッチリっすよ」
京太郎『まず、清潔感だ。髪型や服装、色々と気を使えるところはある』
京太郎『髪型についてだが……まあ、特に気負わずいつもどおりでいいと思う』
京太郎『服装は……これも砕けすぎなけりゃ普段外に着てくものでいいと思う』
京太郎『まとめると、気を使うようで使わない、だけどやっぱり少し使うってことで』
京太郎「こっちの言ったことはきちんと守れてる。まずは第一関門突破ってところか」
誠「食べるラー油みたいなこと言われて軽く困っちゃいましたけどね」
京太郎「言うな」
京太郎(俺だって初めてなんだよ……!)
一太「いたいた。京太郎と、えっと……高久田くんだっけ?」
誠「副議会長!? なんで俺の名前……ってかなんでここに」
京太郎「俺が呼んだ数合わせの一人だ」
一太「数合わせとはなんだ」
誠「意外っすね。なんか真面目って印象あったんですけど」
一太「どうしてもって頼まれてね」
誠「須賀先輩がそこまで言って頼るなんて……」
京太郎「数合わせだ数合わせ!」
一太「そういうことにしといてあげるよ」
京太郎「くっ、このロリペド野郎が……」
一太「いいかげん怒るよ!?」
誠「やっぱり只者じゃねぇ……」
一太「そういえばお金は大丈夫なのかい? 最近金欠だって聞いたけど」
京太郎「奥の手を使った」
一太「奥の手?」
京太郎「ああ、なるべくなら使いたくなかったが……」
京太郎『お金を、貸してくださいっ』
『……用途は?』
京太郎『合コンに、行きたいんだ……!』
『そうか……ならこれを持ってけ』スッ
京太郎『一万円も……いいのか?』
『いやなに、俺もサークルや会社、色んなとこで合コンに参加したもんさ』
京太郎『お、親父……』
『あ、会社の合コンのことは母さんには内緒な』
『へぇー、だれに内緒ですって?』
『いやだな、夫婦の間に隠し事なんてあるわけないじゃないか』
『ちょっとお話があります』ガシッ
『落ち着こう、話はそれからだ』
『母さんたちはしばらく大事なお話してるから』
京太郎『あ、はい』
『京太郎、一つだけ言っておく』
『はーい、こっちねー』ズルズル
『彼女を作る前に合コンを楽しんでおけっ!』
京太郎「親父の尊い犠牲はあったけどな」
一太「一体君の家庭で何が起こったんだ」
誠「なんの話っすか? 仲間外れとか勘弁してくださいよ」
京太郎「ああ、ちょっと浮気のラインの話をな」
一太「そんな話だったっけ?」
誠「すげぇそれっぽい話だ……あ、ところで最後の一人は」
京太郎「そろそろ来ると思うけど」
ハギヨシ「おや、私が最後のようですね」
ハギヨシ「どうも初めまして。萩原と申します」
誠「はぁ、ご丁寧にどうも。高久田です」
一太「内木です」
ハギヨシ「今日は呼んでくれてありがとうございます」
誠「俺は別に……ほら、須賀先輩任せだったというか」
ハギヨシ「いえいえ、あなたが須賀くんに相談しなければ、私はこの場にいなかったですからね」
誠「そう、ですかね?」
誠「先輩、あの人何者ですか?」ヒソヒソ
京太郎「バイト先の正社員」ヒソヒソ
誠「先輩ってバイトしてたんすか?」ヒソヒソ
京太郎「まぁな」ヒソヒソ
イッチはいびきをかいてねている!
おやすみ>>1
610 名前: ◆zSdeXZwVBY[saga] 投稿日:2016/11/30(水) 00:30:53.48 ID:sUs4u4Me0 [1/7]
一時間ぐらいは寝ないよ!
616 名前: ◆zSdeXZwVBY[saga] 投稿日:2016/11/30(水) 01:10:07.34 ID:sUs4u4Me0 [7/7]
一時間ぐらいは寝ないよ!
一時間ぐらいは寝ないよ!
一時間ぐらいは寝ないよ!
一時間ぐらいは寝ないよ!
一時間ぐらいは寝ないよ!
…… 一時間ぐらいは寝ないよ….…
大人は嘘をつくわけではないのです。ただ、間違えるだけなのです……
おやすみなさい
乙です
乙~
やっぱりある程度まとめて書いてからの一括投稿のほうがいいと思うんよ
三度目の正直と信じたい今日この頃
風呂入ったら始めます
二度有る事は三度…
知ってるか?まだ合コンまで進んで無いんだぜ……
3度目の正直という言葉もあるからもしかしたら……
今までは途中で目が覚めてたから三度目の正直で朝までぐっすりか
つ30分ルール
起きるか分からないイッチを待ち続けなくていいという親切設計やで
湯上りほかほか……眠気には負けない!
とか言いつつ始めます
ハギヨシ「しかし、合コンですか……懐かしいですね」
京太郎「もしかして経験が?」
ハギヨシ「何年か前の話ですが、一度だけ」
誠「詳しく聞きたいです!」
ハギヨシ「いえ、結果的に私は失敗してしまいました」
京太郎「ハギヨシさんが?」
誠「こんなイケメンの人が……」
ハギヨシ「彼女は、三半規管が弱かったのでしょう……」
誠「三半規管っすか?」
ハギヨシ「お付き合いするのなら三半規管の強い女性をお勧めしますよ」
誠「はぁ」
京太郎「……」
女性レーサーとかなら良かったのに
京太郎(それって、車酔いしない人ってことだろ)
京太郎(女の人を隣に乗せてあの運転をやったのか……)
京太郎(いや待て、そもそも数年前に車を運転してたって……)
京太郎(……あまり深く考えないでおこう)
一太「あの人ってもしかして龍門渕の?」ヒソヒソ
京太郎「よくわかったな」ヒソヒソ
一太「何回か清澄で見たことあるからね」ヒソヒソ
京太郎「ああ、お嬢さんのおつきやってたからな」ヒソヒソ
一太「ということは、ころたんとも……」ボソッ
京太郎「おいやめろ、下手したらデッドエンドだぞ」ヒソヒソ
一太「なっ、ぼくは不純なことなんて考えてないぞっ」ヒソヒソ
ハギヨシ「そこで私は言ってやったわけですよ――『てめーのつけは金では払えねーぜッ!』……とね」
誠「おおぉぉ……なんかよくわかんないけどカッコイイ!」
ハギヨシ「ふふ、私もまだまだ青かっただけですよ」
京太郎「そろそろ集合場所に向かいますか」
誠「あっ、たしかにそろそろっすね」
一太「はぁ、今更ながら緊張してきたよ……」
京太郎「どうせみんなおまえの守備範囲外なんだ。ジャガイモとでも思っておけよ」
一太「無茶言うな」
誠「内木先輩、もしかして年上好みだったり?」
京太郎「違う違う、そのぎゃk――ぐえっ」
一太「ちょっと二人で作戦会議しようかっ!」グイッ
誠「あのー、時間が迫ってるんですけどー」
ハギヨシ「おっと、これはいけませんね。私が仲裁に入りましょう」
「……」
「……」
「……」
京太郎「……」
一太「……」
誠「……」
京太郎「おい、どうするよ。席に着くなり固まっちまったぞ!」ヒソヒソ
誠「そんなの俺が聞きたいっすよぉ……なんとかしてください!」ヒソヒソ
一太「そもそも萩原さんはどこいったのさ……」ヒソヒソ
ハギヨシ「お冷をお持ちしました」コトッ
「なー、どうすんのさ、これ」ヒソヒソ
「わ、私はさっぱりですよぉ」ヒソヒソ
「このまま睨み合いを続けててもしかたないし……」ヒソヒソ
「大体福路はまだ来ないわけ?」ヒソヒソ
「用事が長引いてるってさ」ヒソヒソ
ハギヨシ「こちらがお通しです」コトッ
京太郎「……ハギヨシさん?」
ハギヨシ「どうかしましたか?」
京太郎「いや、なにやってるですか」
ハギヨシ「……失礼、いつもの癖で」
「……」
「……」
「……」
京太郎「あ、あはは……この人、職業柄こういうのが癖になってるみたいで」
誠「しょ、職業ってなにやってるんでしたっけ?」
一太「うわー、気になるなー」
ハギヨシ「まだ若輩の身ではありますが、とある場所にて執事の役を与えられています」
「へー、執事」
「ってあれかな?」
「だ、だと思います」
(((執事喫茶!)))
京太郎「そうだ、せっかくだしみんな自己紹介しちゃうか。そっちの四人目はもうちょっとかかりそうだし」
「んー、ごめんね、うちら足並みが揃ってなくってさ」
京太郎「いいって。そんな堅苦しい場じゃないだろ。さ、気を取り直して始めますか!」
一太「えっと、内木です」
「はぁ」
「うん」
「えと、よろしくです」
京太郎「見ろ、あれがダメな典型例だ。何の面白みもない」
誠「なるほど、いわばスポンジだけのケーキってところっすね」
京太郎「もしくは素ラーメンだ。ネギすら入ってねぇ」
一太「黙って聞いてればひどい言われようだな!」
ハギヨシ「さて、次は私が行きましょう」
ハギヨシ「萩原と申します。周囲の人たちからはハギヨシと呼ばれていますので、みなさんもよろしければそうお呼びください」
「うわー、さすが執事さんって感じ」
「でも、あだ名みたいのがあると親しみやすいっていうか」
「大人の人って感じですねぇ」
京太郎「この手堅さ、さすがだぜ」
誠「親しみやすい呼び方……」
ハギヨシ「ふぅ、やはり少し緊張してしまいますね」
一太「え、そうなんですか?」
誠「次、俺行きますっ」
誠「高久田誠っす! 気安くまこピーって呼んでください!」
「……」
「……まこ、ピーね」
「……あ、あはは」
誠「え、俺やらかしちゃいました?」
京太郎「ちょっと攻めすぎたな」
一太「いくらなんでも砕けすぎというか」
誠「うっそーん!」
ハギヨシ「大丈夫、まだ挽回の目はありますよ」
京太郎「しかし、また場の空気が逆戻りになっちゃったな」
一太「そして次は君の番だ。わかってるよね?」
京太郎「俺次第ってことかよ……」
京太郎(どうする、盛り上げるためには何が必要なんだ?)
京太郎(ここはアレか、愛宕姉に禁止していたあの呼び名を使うしかないのか?)
京太郎(黒光りしてそうなアレを……)
京太郎「最後は俺だな」
誠「行くんすか?」
京太郎「任せとけ。後輩のケツぐらい、軽く拭いてやるよ」
誠「せ、先輩……」ジーン
京太郎「須賀京太郎だ。知り合いの関西人からは――」
「え、須賀京太郎ってあの!?」
「マジでモノホン?」
「ゆ、有名人さんでしたか」
京太郎「いや、うんまぁ……」
伝説の男スレがどういうことになってるかわりと気になって来たぞw
誠「すごいっすね、やっぱ全国放送は伊達じゃないっていうか」
一太「悪目立ちというかね」
ハギヨシ「彼自身はあまり自覚はないようですが」
一太「本当に……前は学校にカメラとか来てたし」
誠「あ、それって三尋木プロの一件でしたっけ」
ハギヨシ「テレビで燃料投下、もとい爆弾発言でしたね」
一太「なんてうらやま……けしからん!」
京太郎「お、俺のことはそこそこにしてさ」
「えー? もう少し話聞きたいっていうかー」
「ちょっと消化不良だよね」
「サインくださいっ」
一太「しかし、まずいね」
誠「なにがっすか?」
一太「相手の興味が全部京太郎に向いてる」
誠「……たしかに!」
ハギヨシ「ふむ、今日の役目は高久田君のサポート、となれば……」スッ
――パンッ
ハギヨシ「さて、飲み物も行きわたったところで、席替えなどいかがでしょうか?」
京太郎「――っ、そうっすね! じゃあクジでも――」
ハギヨシ「こちらに」スッ
京太郎「さっすが、用意がいい!」
京太郎「すいません、ちょっと抜けられなくて」
ハギヨシ「ともかく、これで流れを変えましょう」
京太郎「それにはどんな細工が?」
ハギヨシ「さぁて、彼次第としか」チラッ
誠「俺っすか?」
京太郎「ぶっちゃけ、三人の中でだれがいい?」
一太「なるほど、クジでなら自然に席を変えれるわけだ」
誠「俺は、やっぱり同年代の子が……」チラッ
京太郎「あの子だな? じゃあハギヨシさん」
ハギヨシ「わかりました」
誠「えっと、高久田です……って、さっき自己紹介したか」
「は、初めまして……って、ネト麻で話してましたね」
一太「よろしくね」
「こっちこそ」
ハギヨシ「正面、失礼します」
「執事さんよろしくねー」
京太郎「……」
京太郎(そんで俺が一人ですか……)
京太郎(いや、いいよ? 高久田を助けるって名目だし)
京太郎(でもちょこーっとだけ、楽しみにしてたっていうかさ)
京太郎(……はい、正直残念です)
一太「そういえば、最後の一人ってまだなのかな?」
「あー、福路ね」
誠「へー、福路さんって言うんすか」
「誰かの誕生日プレゼント買いに行くって言ってたんだけどね」
ハギヨシ「おや、これは……」
「福路先輩とご飯なんて初めてで緊張します……」
京太郎「じゃあ俺の前はその福路さんかー……ん?」
京太郎(福路ってまさかな……)
美穂子「ごめんなさい、遅れましたっ」
「もう、おーそーい」
「先に始めちゃってるよ」
「先輩、お疲れ様ですっ」
美穂子「えっと、私の席は……」キョロキョロ
ハギヨシ「こちらですよ」
美穂子「あ、どうもありがとうございます……あら、萩原さん?」
ハギヨシ「お久しぶりです」
一太「どうも、ぼくのことは覚えてないかもしれないけど」
美穂子「たしか、清澄の副会長の……内木さん?」
「なんだ知り合いだったん?」
美穂子「はい、合宿や清澄に遊びに行った時にちょっと」
誠「ちょっとちょっと、俺らにも紹介してくださいよ。ねぇ、先輩?」
京太郎「ウン、ソウダネ」
誠「片言とか外人のマネっすか?」
美穂子「ごめんなさい、少し慌てていたものだから……」
美穂子「福路美穂子です。みなさん、今日はよろしくお願いします」ペコッ
誠「先輩、すっげぇ美人ですよあの人!」
京太郎「そ、そうだな」
誠「なんで顔そらしてるんすか?」
京太郎「いや、完璧想定外というか……」
美穂子「あの、大丈夫ですか?」
京太郎「だ、大丈夫ですよー」
誠「え、なんで裏声」
一太「なにやってるんだか……」ハァ
ハギヨシ「これは面白くなってきましたね」
美穂子「……」ジー
京太郎「……」ダラダラ
美穂子「京太郎さん?」
京太郎「……はい」
美穂子「こんなところで会えるなんて……」
京太郎「あのさ、ちなみに合コンってどういうものだかわかってる?」
美穂子「えっと、大勢で仲良く食事をすることって聞いてます」
京太郎「間違ってないな、間違ってないけど……」
美穂子「でも、少し驚きました。その、男の人がいたので」
京太郎(そりゃそうだよ、合コンだもんな!)
京太郎(でも、正直ホッとしたというか……)
美穂子「京太郎さんがいてよかったです」
京太郎「あ、ああ……でも、久ちゃんには内緒にしてくれると」
美穂子「どうしてですか? お勉強をサボっているわけではないんですよね?」
京太郎「諸事情があるというか、とにかく頼む」
美穂子「わかりました。そこまで言うならきっと重大なことなんですね」
京太郎(合コン行ってたなんて、ばれたら何されるかわかんないからなっ)
美穂子「サラダ、食べます?」
京太郎「そうだな、そろそろなんか食べたい気分だ」
美穂子「取り分けますね」
京太郎「悪い」
美穂子「私がしたくてしていることですから」ポッ
誠「すげぇ、完全に二人の世界だ……」
「お似合いだなぁ。あ、でもサインほしいし……」
誠「お、俺がもらっといてあげよっか?」
「ホントですか? ありがとうございます!」
誠「じゃあ携帯のアドレス交換しようかっ」
「あ、そうですね」
誠(みんながくれたチャンス、活かしてみせる……!)
一太「福路さんも被害者の一人、と」
ハギヨシ「私は、京太郎君も彼女に特別な感情があるように見えますが」
一太「好みの関係だと思いますけどね」
ハギヨシ「さて、どうでしょうか」
「あれってさ、完璧アレだよねー」
「福路に好きな相手がいるのは知ってたけど、こう来たか」
「どうするよ?」
「決まってるじゃん」
「それもそっか」
「それじゃ、うちらはちょっとトイレ行ってきまーす」
「ほら、福路も」グイッ
美穂子「えっ?」
「ほら、あんたも」グイッ
「わっ」
京太郎「女子がみんないなくなったぞ……」
一太「あれが噂に聞くトイレ会議なのか」
ハギヨシ「さて、一体私たちはどう評価されたのやら」
誠「アドレス……」
「ぶっちゃけどうなのよ」
美穂子「はい?」
「福路の意中の相手」
美穂子「えっと、そんないきなり……」
「あれ、それって須賀先輩のことじゃ――」
「はーい、あんたはちょっと空気読みましょうねー」
「まぁ、もう言っちゃうけどさ、須賀くんでいいんでしょ?」
美穂子「……はい」
「よし、ならうちらに任せておきな」
「かれこれ二年以上も片思いなんだね……うん、協力するよ」
「わ、私もっ」
「あんたはおとなしくアドレス交換しときなさい」
美穂子(大丈夫かしら……)
「須賀くんってさぁ、好みのタイプとかあんの?」
「あ、それ気になる」
京太郎「好みかー、どうだろうなぁ」
一太「会議の結果、京太郎のほうに行きましたね」
ハギヨシ「ふむ……これは、彼女らはサポートに回ったようですね」
一太「サポート……まさか福路さんの?」
ハギヨシ「おそらくは」
誠「え、マジで? あの映画見たんだ。漫画は面白いって聞いてたけど」
「はい、もともと原作が好きだったんですけど。映画も映画でよかったです」
誠「うわー、俺も見とけばよかった」
京太郎「……」
京太郎(そこで漫画貸してくれって言えば、次につながると思うんだけどな)
「ちょっとー、聞いてる?」
京太郎「え、ああ……家庭的な子かな」
「家庭的ね……あ、見た目とかは? ほら、髪長いとかスタイルがどうとか」
美穂子「あ、あの……無理に聞かなくても」
京太郎「月並みだけど、胸が大きいとか?」
「うっわー、男子ってやっぱ単純ー」
「でも、それだったらぴったりの子がいるんじゃない?」
「そうそう。な、福路?」
美穂子「そ、それは……」アセアセ
「というわけで福路なんてどう?」
京太郎「みほっちゃんね……そうだな、今夜俺の部屋来る?」
「須賀くんだいたーん!」
「どうする? 誘われちゃったよ?」
美穂子「もうっ、からかわないでください」
「カルーアミルクお待たせしましたー」コト
「こんなの頼んだっけ?」
美穂子「ありがとうございます、ちょうどのどが渇いてて……」クピッ
京太郎「みほっちゃんストップ、それは――」
美穂子「あら? なんだか揺れて――」フラッ
京太郎「――おっと」
「福路ー? おーい」ツンツン
美穂子「……」スゥスゥ
「ダメだね、寝ちゃってる」
一太「これってアルコール?」
ハギヨシ「他のテーブルと間違えて持ってきたようですね」
「どうしようか? ここでお開きってわけにもいかないし」
「それはあいつらに悪いというかさぁ」
誠「じゃ、じゃあさ、今度面白そうな映画あったら教えてくれない?」
「わかりました。おすすめ何個かピックアップしときますね」
「なるほど、先輩たちを差し置いていい雰囲気だ」
一太「こっちの作戦は成功ってところかな」
「作戦?」
ハギヨシ「ええ、彼が彼女と話がしやすい場を設けさせていただきました」
「なんだ、うちらは似たようなことしてたわけ」
一太「というと、やっぱり福路さんを?」
「そういうことだね」
「でもどうすっかなぁ。肝心の福路がダウンしちゃってるからさ」
「あ、それならいいこと思いついたんだけど」
「なになに?」
京太郎「みほっちゃーん、おーい」ツンツン
京太郎(……起きそうにないな)
京太郎(しかし、一口でこれか……)
「須賀くんさ、ちょっといい?」
京太郎「ん?」
「よければさ、福路を送って行ってもらいたいんだけど」
京太郎「たしかに帰したほうがよさそうかもな」
「一人でタクシー乗せるのは不安だし、男手があったほうがいいじゃん?」
「須賀くんなら仲良さそうだし、いいんじゃないかなって」
京太郎「そうだな……」チラッ
一太「行ってきなよ」
ハギヨシ「高久田君なら大丈夫ですよ」
京太郎「わかった、じゃあ悪いけど俺らは帰るよ」
「いえいえ、ごゆっくり~」
((作戦成功!))
誠「それでさ、俺が前の学際でやってた演劇がすごかったらしくてさ」
京太郎「高久田」
誠「はい?」
京太郎「お先に失礼するわ」
誠「え、え、お持ち帰りっすか!?」
京太郎「んなわけあるかっ」
――ピンポーン
京太郎「……誰もいないのか?」
京太郎「まいったな……みほっちゃん?」
美穂子「……」スゥスゥ
京太郎「……ごめん」ゴソゴソ
京太郎「あった、どれが家の鍵かなーっと」ガチャ
京太郎「それじゃ、お邪魔しますよ……」
美穂子「ん、んん……あら?」
美穂子「ここ、家? みんなで食事してたはずなのに……」
京太郎「お、目ぇ覚ましたか」
京太郎「具合は?」
美穂子「少しだるいだけで特には……ど、どうして京太郎さんが?」
京太郎「どうしてだと思う?」
美穂子「夢、なのかしら?」
京太郎「キスでもして確かめてみる?」
美穂子「はい……」スッ
京太郎「じょ、冗談だから……俺が家まで運んだんだよ」
美穂子「えっと、私、眠ってました?」
京太郎「間違ってアルコール飲んじゃってな。住所は友達から聞いた」
美穂子「あの、鍵は?」
京太郎「悪い、勝手に探させてもらった」
美穂子「あ、ここまで運んでもらいましたし」
京太郎「にしても、両親はいないのか」
美穂子「はい、今日は泊りがけで出かけてて」
京太郎「そうか、じゃあ二人っきりなんだな」
美穂子「そう、ですね」モジモジ
京太郎(やばいな、このシチュエーション、結構くる)
美穂子「もう、日が変わっちゃったんですね……」
京太郎「ああ、もう終電逃したし、またタクシーでも拾って……あ」
美穂子「そうかしたんですか?」
京太郎「そういやさっきのタクシー代でお金ないや」
美穂子「ごめんなさい、私のために」
京太郎「はは、おぶった時の感触でチャラになってるからいいって」
美穂子「おぶった時……あっ」カァァ
京太郎「んじゃ、ぶらぶら歩きながら帰るとするか」
美穂子「……あのっ」
京太郎「ん? ああ、肩代わりした食事代なら別に――」
美穂子「良かったら、泊まっていきませんか?」
美穂子「ちょっと待っててくださいね」
京太郎「ああ」
京太郎(なんでか、みほっちゃんの家に泊まることになった)
京太郎(もちろん最初はやんわり断ってたけど、みほっちゃんは折れないし、寒空の下を歩きで帰るのはやっぱりつらい)
京太郎(しかし、この状況……)
『今度また両親がいない日に誘ってくれ』
京太郎(前に言ったことが図らずも実現してんな……)
美穂子「はい、どうぞ」
京太郎「ケーキ?」
美穂子「今日のために作っておいたんです」
京太郎「なんかあったっけ?」
美穂子「もう日が変わりましたから……お誕生日、おめでとうございます」
京太郎「あ、ああ……そうか、俺の誕生日だったか」
美穂子「あと、こっちもよかったら受け取ってください」
京太郎「あのさ、もしかして今日遅れたのって」
美穂子「プレゼント、選ぶのに時間がかかってしまって」
京太郎「そっか……ありがとな」
美穂子「……今日で、三回目で二年」ボソッ
京太郎「三回目? 二年?」
美穂子「あ、聞こえちゃいましたか?」
京太郎「悪い、聞かれたくなかったなら聞き流しとくよ」
美穂子「……意味、気になります?」
京太郎「まぁな。でも三回目ってのは俺の誕生日のことじゃないか?」
美穂子「はい、これでプレゼントを渡すのも三回目です」
京太郎「はは、最初の時は結構無理言って買ってもらった覚えがあるな」
美穂子「あの時も、今だってあなたはふざけてばかりで……」
美穂子(でも、私はあの日……)
京太郎「でさ、二年ってのは?」
美穂子「……好きになってから」
京太郎「え?」
美穂子「あなたを、好きだって気づいてから、二年経ったんです」
京太郎「……はい?」
美穂子「好きです……久に負けないくらい、あなたが好きです」
京太郎「えっと、みほっちゃん?」
美穂子「ダメですよ? とぼけようとしても」
美穂子「だって、気づいてますから。あなたが私の気持ちに気づいていることを」
美穂子「こう見えて、人の観察は得意なんです」
美穂子「それでも、あなたはずっと知らないふりをしていて……」
美穂子「本当、ひどい人」クスッ
京太郎「……」
美穂子「私の気持ちは迷惑ですか?」
京太郎「そんなわけ、ない」
美穂子「よかった……」ホッ
京太郎「でも、俺は……」
美穂子「今は、何も言わないでください――んっ」
美穂子「私は、久のようにあなたの背中を押してあげることはできないかもしれないけれど」
美穂子「あなたが振り向いてくれることはないのかもしれないけれど」
美穂子「それでも、好きでいさせてください」
京太郎「……正直さ、俺はなんで好かれてるのかがわからない」
京太郎「答えだって、今すぐ出せるわけじゃない」
京太郎「でも、そこまで言われて嬉しくないわけないだろ」
京太郎「ありがとう、みほっちゃん」
美穂子「あの、もっと近くに寄ってもいいですか?」
京太郎「ああ」
美穂子「京太郎さん……」ギュッ
京太郎「あ、あれ……なんだか予想外に近いというか」
美穂子「いや、ですか?」
京太郎「いやじゃないけど……」
京太郎(いい匂いと柔らかい感触でやばい……!)
ボーナス判定
コンマ80以上で……
直下
あ
しゅごい……
――ムクッ
京太郎「やべっ」
美穂子「あら?」
京太郎「ああいや、これは自然の摂理というか」
美穂子「……じっとしていてください」カチャカチャ
京太郎「ちょっ、それはさすがに」
美穂子「いいんです。他でもない私が、あなたにしてあげたいんです」
美穂子「だから――少しの間、私の好きにさせてください」
京太郎「た、ただいまー」ソロソロ
「あら、おかえり」
京太郎「――っ」
「朝帰りだなんて……もしかしちゃったり?」ニヤニヤ
京太郎「な、なにいってんだかな!」
「お、京太郎、朝帰りか」
京太郎「親父っ!?」
「そうか、合コンは成功か……」ウンウン
京太郎「いやいやいや、そもそもなんでこんな早い時間にっ」
「早起きの秘訣はな……寝ないことだ」
京太郎「……なにがあったわけ?」
「例の件で一晩中こってり絞られてな……」
京太郎「はぁ……ご愁傷様」
「京太郎、ご飯はまだなんでしょ?」
京太郎「ん、ああ。始発乗ってきたから」
「じゃあ用意するわね。今日は赤飯なんだから♪」
京太郎「いや、だからさ……」
というわけで終了
いつもより野郎成分多めですいませんね
まぁ、世の中には表紙でかわいい女の子出しといて、中身は全裸の男がはびこる漫画もあるから……
じゃ、安価は明日(というか今日)にして寝ます
乙です
待ってたけど安価は流石になかったか
乙
乙です
乙です
乙
みほっちゃんたらなかなか大胆
A
すみません誤爆しました
安価はまだかな?
来無いのか?
いやぁ、昨日は急な残業のせいでグッスリですよ
というわけで今から安価取りたいんですけど、人いますかね?
います
はい
いるよ
いるー
はい
はい
あい
うぃ
待ってた
それじゃ、一応何らかの表です
一番上のグループはほぼエンディングが確定
あとは数字が高い順にエンディングに近いです
同じ数字でも上の方がエンディングに近いです
基本的に数値が低い人のほうが上がり幅がでかいです
久照:達成
久美穂子:達成
宮永姉妹:未
松実姉妹:未
はとこ二人:未 もうちょい
小蒔霞:未 もうちょい
哩姫:未 もうちょい
怜竜:未
ED確定
大星淡
天江衣
桧森誓子
姉帯豊音
三尋木咏
神代小蒔
ネリー・ヴィルサラーゼ
宮永照
エイスリン・ウィッシュアート
白水哩
竹井久
福路美穂子
7
松実玄5
薄墨初美5
真屋由暉子2
6
宮永咲5
清水谷竜華3
滝見春3
原村和
杉乃歩
5
小瀬川白望5
瑞原はやり
石戸霞
鶴田姫子
4
園城寺怜5
片岡優希4
龍門渕透華4
小鍛冶健夜
染谷まこ
小走やえ
獅子原爽
妹尾佳織
国広一
石戸明星
3
本内成香5
臼澤塞5
上重漫5
岩館揺杏5
雀明華5
狩宿巴5
花田煌5
ハギヨシ5
東横桃子4
弘世菫3
辻垣内智葉3
高鴨穏乃3
蒲原智美3
鷺森灼2
新子憧2
津山睦月2
針生えり2
郝慧宇2
加治木ゆみ2
内木一太2
高久田誠2
部長
メイド
松実宥
井上純
荒川憩
愛宕絹恵
熊倉トシ
佐々野いちご
原村恵
夢乃マホ
南浦聡
久保貴子
メガン・ダヴァン
野依理沙
赤坂郁乃
福世恒子
アレクサンドラ・ヴィントハイム
戒能良子
鹿倉胡桃
十曽湧
宮永界
2
愛宕洋榎2
江口セーラ
藤田靖子
池田華菜
末原恭子
沢村智紀
吉留未春
文堂星夏
深堀純代
南浦数絵
二条泉
赤土晴絵
真瀬由子
村吉みさき
渋谷尭深
亦野誠子
それではお好きなキャラを一人どうぞ
55分まで
初美
玄
ユキ
はやり
由暉子
ユキ
初美
玄
玄
姫子
霞
姫子
すこやん
クロ
一
マホ
締切
割ってきます
コンマ判定
初美:1-13
玄:14-38
由暉子:39-57
はやり:58-63
姫子:64-76
霞:77-82
健夜:83-88
一:89-94
マホ:95-00
ゾロ目:?
直下
あ
あ
あ
イチタリナイのでクロチャーですね
これでエンディング確定です
というわけでおやすみ~
乙です
乙
乙です
乙
乙です
乙です
乙
乙です
すみません書き込みエラーでて確認してなかったです
乙です
乙です
乙です
乙です
乙です
乙です
乙です
乙です
乙です
乙ぅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううッ!!!
乙
乙!待ってます!
乙
乙です
ちょっと早い時間にこんばんは
更新はいつも通りの時間だけど先に多数決でも
松実妹を除く阿知賀から一人、それと長野四高の中から一人お好きなのをどうぞ
時間があくんで下10までで
穏乃、モモ
宥 かおりん
憧
和
憧 久
宥 モモ
一 憧
宥 衣
衣、穏乃
あこちゃーかおりん
穏乃、優希
一ちゃん&穏乃
王者 一
シズ 美穂子
ご飯を食べ終わったら埋まっていた……
それじゃ、コンマで
穏乃:1-30
宥:31-60
憧:61-00
直下
あ
あ
あ
宥で
んじゃ、もう一つコンマ
桃子:1-20
佳織:21-40
和:41-50
久:51-60
一:61-70
衣:71-90
優希:91-00
直下
あ
ほい
というわけでかおりんで
それじゃ、また日が変わる頃にでも
一旦乙です
一旦おつ
遂に始まる前に寝落ち
日付けが変わる頃(何時の日付けかはry)
昨日は12時前に帰れなかったんですよ
この時期になると夜中に仕事があることもあるから……
とかいう言い訳は置いといて、もう少ししたら始めます
今日はきたか
んじゃ、はじめるよー
・三年、冬、告白は時と場合を考えて
宥「さ、寒いぃ……」ブルブル
憧「もう二月だもんね」
玄「こんな時はくっつけばいいんだよっ」
宥「あ、あったかい?」
玄「もちろんなのです」ワキワキ
宥「く、クロちゃぁん」フラフラ
灼「てい」ゴスッ
玄「ふぎゃっ――い、痛いよ灼ちゃん」
灼「はい、カイロに湯たんぽ」
宥「わ、ありがと」
玄「ぐぬぬ……」
憧「はぁ……」
おやすみ>>1?
おやすみイッチ
>>1おやすみー
グッナイ>>1
昨日来れなかったからって無理する事ないのにw
すまぬ……
最速記録更新ですかね?
とりあえず今夜で
あまり気にする必要ないぞ
リアル第一で
A
ごめん誤爆
よし、やるぞ!
というわけでもう少し経ったら始めます
おやすみなさい…
今日で終わらせておきたいですね
というわけで始めます
穏乃「おっはよー!」
晴絵「あらら、私らがビリか」
憧「おはよ」
玄「珍しいね、穏乃ちゃんいつもは早いのに」
灼「ハルちゃんと同伴だなんて羨まけしからん」
憧「寝坊でもした?」
宥「朝のお布団、あったかくて気持ちいいよねぇ」
穏乃「あ、それなんですけど」
玄「お布団?」
穏乃「そうじゃなくって電話ですよ、電話!」
晴絵「さっき和と電話してる時にちょうどしずが通りがかってね」
憧「ああ、それでしずが足止めくらってたわけ」
玄「なんの電話だったんですか?」
晴絵「それは――」
穏乃「合宿ですよ、合宿!」
宥「へぇ~」
玄「わ、そうだったんだ」
憧「またこっちに来るのかな?」
晴絵「そ、それはね――」
穏乃「今度はみんなで長野に行くことになりましたっ!」
宥「龍門渕さんたち、元気かなぁ?」
玄「長野にはいいおもちがあるのです」ウンウン
憧「ふぅん、いいんじゃない?」
晴絵「セリフを取られた……」ショボン
灼「ハルちゃんの前髪がしおれて……」
玄(また、京太郎くんと……)
穏乃「玄さん、なんかいいことあったんですか?」
憧「ま、聞くまでもないかな」
灼「まったくもって」
宥「あったかぁい旅行になるといいね」
晴絵「いや、旅行じゃなくて合宿……はぁ、まぁ別にいっか」
玄(今度こそ伝えたいな……京太郎くんに、好きって)
Aテクニック
誤爆すみません
京太郎「え、行かないよ?」
優希「なん、だと……? それじゃあ……タコスは?」
京太郎「自分で用意しろ」
優希「やだじぇやだじぇやだじぇ! 先輩が作ってくれなきゃやだじぇー!」
京太郎「お前なぁ、俺の現状を把握しての言動だろうな?」
優希「……ダメ?」
京太郎「ダメ」
優希「やだじぇやだじぇやだじぇ!」
京太郎「うーん、ループの予感」
和「なんの騒ぎですか?」
優希「のどちゃん! 先輩がひどいんだじぇ!」
和「これは……ゆーきが悪いと見ました」
優希「なぜに!?」
和「またいつものわがままですよね?」
優希「ぬぐっ、応援を求める相手を間違えたじぇ……咲ちゃーん!」
咲「ちょっ、な、なに?」
京太郎「まぁ、頼られて悪い気はしないんだけどな」
和「先輩は優しいですね」
京太郎「そうかぁ? 結構容赦ないと思うんだけど」
和「ちゃんと厳しくしてあげてるじゃないですか」
京太郎「んー……」
京太郎(ただ単にめんどくさいだけなんだけど……)
京太郎(なんとなく、過大評価されてる気がする)
京太郎「ま、楽しんでこいよ。久しぶりの合同合宿」
和「先輩も二次試験、頑張ってくださいね」
京太郎「お、おう……」
和「私、応援してますからっ」
京太郎「が、頑張るよ」
京太郎(プレッシャーが……)
まこ「なんじゃ、おったのかい」
京太郎「おう、合宿やるんだって?」
まこ「和が阿知賀も誘ったけぇ、いつぞやより人数も多くなるわな」
京太郎「へぇ、あいつらがな」
久「京太郎ー?」
京太郎「っと、自由時間終了のお知らせだな」
久「なによそれ」
京太郎「なんでも。さ、行こうぜ」
久「ところで、この前友達と晩御飯食べに行くって言って合コン行ってきたって本当?」
京太郎「え……」
久「うん、その反応を見る限り本当っぽいわね」
京太郎「い、いや……嘘は言ってないよ?」
久「けど意図的に情報を伏せたと」
京太郎「は、はは……飯食いに行っただけだって。合コンだなんて大げさだなぁ」
久「あ、美穂子から聞いて裏は取ってあるから」
京太郎「ぐふっ」
京太郎「これには事情があるんです。本当です」
久「はいはい。まぁ、美穂子がいたから滅多なことはしてないと思うけどね」
京太郎「ははは……」
京太郎(みほっちゃんと滅多なことをしたとは言えないな……)
京太郎「もとは後輩に頼まれて数合わせで行ったというかな」
久「麻雀部以外に縦のつながりがあったとはねぇ」
京太郎「泣きつかれたら手を貸さないわけにはいかないだろ?」
久「とか言って、たまには知らない女子と話したいだけだったとか?」
京太郎「や、やだなぁ……はははは」
久「ま、いいけどね。で、本題だけど」
京太郎「……ふぅ」ホッ
京太郎(どうなることかと思ったぜ……)
京太郎(てか、本題の前があれなら、一体本題はどうなるんだ?)
久「合宿しようと思ってさ」
京太郎「合宿って、あの合宿?」
久「そ、受験生が集まって合宿」
京太郎「べ、勉強の?」
久「いつぞやの様に、舞台さえ整えちゃえば逃げ出せないでしょ?」
京太郎「あー、その日は確か予定が」
久「はいダウト。前に聞いたときは空いてたでしょ」
京太郎「うぐっ」
久「それと、黙って合コン行ったことも完全に許したわけじゃないんだけど」
京太郎「ぐぬっ」
久「それで、出るの出ないの?」
京太郎「……出させていただきます」
あ
晴絵「出発するよー」
憧「新幹線かー、うちも裕福になったもんね」
灼「インハイの成績が良かったから」
穏乃「乗るの初めて! 楽しみだなっ」
玄「どこかにいいおもちは……」キョロキョロ
憧「まるっきり不審人物だからやめなさい」
宥「赤土先生、大丈夫ですか?」
晴絵「ん? 大丈夫って?」
宥「新年度からはプロになるんだし、忙しいんじゃないかなぁって」
晴絵「ああ、それね。まぁ、やることはあれこれあるけどもね」
晴絵「でも、多分こうして顧問としてどこかに行くのも最後だから」
おやすみ>>1
おやすみー
おやすみイッチ
こんばんは!
ちょっと早いけどご飯食べたら始めます
こんな時間にめずらしい
満腹になったところで始めます
宥「……そう、ですね」
晴絵「宥の方こそ、色々忙しいんじゃない?」
宥「私も、先生と同じですから」
晴絵「そっか……悪いね、野暮なこと聞いちゃってさ」
宥「お互い様ですね。お揃いであったかぁい」
玄「お姉ちゃん、乗らないの?」
宥「あ、ごめんね。今行くから」
灼「ハルちゃん、行こ」クイクイ
晴絵「ん、そうだね」
京太郎「ぐふっ」
智美「ごふっ」
ゆみ「まったく、音を上げるのが早すぎないか?」
美穂子「少し休んだほうが……」
久「あんまり甘やかすと調子乗るからダメ」
京太郎「くそ、俺らの人権はどこに消えた……!」
智美「わはは、勉強のしすぎで死ぬとか嫌すぎる……」
京太郎「このままじゃ殺される……どうする?」
智美「私に考えがあるぞ」
京太郎「なんだ、言ってみろ」
智美「須賀くんがそこの窓から飛び降りて、みんなが驚いてる隙に私が脱出する……完璧だぞ」
京太郎「俺の安否に目をつぶればなっ」
ゆみ「ふむ、逃げ出す算段をしているようだが、どうする?」
久「とりあえず、問題集一冊追加しとけば?」
ゆみ「そうだな」ドサッ
智美「ひぃっ」
京太郎「最早一刻の猶予もない……とりあえず奴らの足を一瞬止めてくれ」
智美「わ、わかったぞ」
京太郎「じゃあ、スリーカウントでアクション開始だ。俺は出口まで駆け抜ける」
京太郎「――3」
智美「――2」
京太郎「――1」
京太郎「今だ!」ダッ
ゆみ「なっ、どこに行くつもり――」
智美「わはは、させないぞー!」ガシッ
「放せっ、蒲原!」
「放さないぞー!」
「邪魔をするんじゃない!」
「わはは、行かせるわけにはいかないなー」
智美「須賀くんだけは!」ガシッ
京太郎「くそっ、放せって!」
ゆみ「私が言うのもなんだが、もう少し協力する気はないのか?」
久「ある意味息ぴったりよね」
美穂子「えっと、仲が良いってことなのかしら?」
ゆみ「とりあえず捕縛だな」
宥「お邪魔しまーす……あれ?」
京太郎「縄を解け! これじゃなんもできないだろうがっ」
智美「わはは、簀巻きとはこれいかに」
宥「えっと、ぐるぐる巻きであったかい?」
久「あら、いらっしゃい」
ゆみ「久しぶりだな、ちょうど休憩をとっていたんだ」
美穂子「あったかいお茶、いります?」
宥「わ、お願いします」
京太郎「あれ、宥? こんな地獄にどうした」
智美「地獄とかまさにその通りだな、うん」
宥「三年生のみんなはここに集まってるって聞いて来たんだよ」
京太郎「三年生のみんな?」
宥「うん、私もちょっとお勉強があるからお邪魔させてもらおうかなって」
京太郎「いやいや、それはいいんだけど、その口ぶりだとまるで他の学年のやつらも……ってか、なんでここに宥が」
宥「クロちゃんたちに着いてきちゃった」
京太郎「なるほど……久ちゃん」
久「ほら、大人数で予約したら割引になるじゃない」
京太郎「こないだ優希に行かないって思いっきり言っちゃったんだぞ!?」
智美「わはは、時には諦めも肝心だぞ」
京太郎「その姿だと説得力があるな……」
京太郎「まぁいいや、ゆっくりしてけよ」
宥「う、うん」
久「簀巻き姿で言われてもねぇ」
京太郎「好きでこんな格好してるわけじゃないから!」
美穂子「お茶、入りましたよ」コト
ゆみ「さて、そろそろ解放してやるか」シュルシュル
智美「ゆみちん、信じてた!」
久「ま、十分反省しただろうしね」シュルシュル
京太郎「ふぅ……」
宥「……」ジー
京太郎「ん?」
宥「あ……ま、マフラーでぐるぐる巻きにされたらあったかそうだなんて思ってないよ?」
京太郎「……」
京太郎(つまり思ってたってことか)
京太郎「お待たせ」
宥「終わった? じゃ、戻ろっか」
京太郎「おう」
京太郎(まさかトイレにまで監視がつくとはなぁ)
宥「みんなでお勉強、楽しいね」
京太郎「そ、そうか? そういえば、受験勉強してるってわけじゃないんだよな?」
宥「うん、お父さんのお手伝いするのに、色々資格とかあったほうがいいかなって」
京太郎「そっか、旅館手伝うんだもんな」
宥「京太郎くんは手伝ってくれる?」
京太郎「そいつは……まだなんとも言えないな」
宥「ごめんね、困らせちゃったかな」
京太郎「それよりも目の前の勉強に困ってるんですけど……」
宥「うーん、私にもお手伝いできれば良かったんだけど」
京太郎「まぁ、みんなが同じ勉強してるわけじゃないしな」
京太郎(久ちゃんは俺の監視、加治木は受験勉強を進めつつ蒲原の監視、そんで蒲原は試験の結果如何では卒業が危ぶまれているらしい)
京太郎(みほっちゃんは完全にサポート要員。お茶やら何やらを提供してくれている)
京太郎「早く風呂入りて-な」
宥「またお背中流す? あったかいと思うよ」
京太郎「いや、あれは……うん」
宥「クロちゃんも一緒に、ね?」
京太郎「いやいや、他の奴らもいるんだぞ?」
宥「ダメかなぁ?」
京太郎「そんなこと言ってるとマフラー取っちゃうぞ」ヒョイ
宥「ああっ、寒いぃ……!」ブルブル
京太郎「返して欲しかったら……って、これじゃいじめっ子みたいだな」
宥「いじめるの?」
京太郎「いじめない。ほら」シュル
宥「ふふ……あったかぁい」ギュッ
京太郎「……俺の手も巻き込まれてるんだけど」
宥「あったかいよ?」
京太郎「手が暖かいと心が冷たいらしいけどな」
宥「じゃあそれ、あてにならないね」
京太郎「そろそろ戻ろうぜ」
宥「もうちょっと、このままがいいなぁ」
京太郎「はいはい、また今度な」スポッ
宥「もぉ、京太郎くんの意地悪っ」
玄「おっもちもーちもち――っと、こっちだったっけ?」
玄「京太郎くんたちはお勉強してるみたいだけど、ちょっと顔見るだけなら邪魔にならないよね?」
玄「えへへ……ほんの少しだけお話できたらなぁ」
玄「きっと休憩時間はあるよね……その時に」
玄「よぉし、頑張るよっ」
京太郎『早く風呂入りて-な』
宥『またお背中流す? あったかいと思うよ』
玄「お姉ちゃんと京太郎くん? 二人とも、一緒だったんだ」
玄「でも、今なら声かけても問題ないよね?」
京太郎『いじめない。ほら』シュル
宥『ふふ……あったかぁい』ギュッ
玄「……えっと、うん」
玄「ちょっと、タイミング悪かったかな?」
京太郎「――ん?」
宥「寒い? えっと、手つなぐ?」
京太郎「いや、誰かに見られてた気がして」
宥「京太郎くんのファンかな?」
京太郎「んなもんいるかどうか」
宥「じゃあ、ストーカーさん?」
京太郎「んなわけ……って、それは思い当たらないわけでもないけど」
京太郎(けど、池田や東横って感じはしないんだよな)
京太郎「ま、多分気のせいだろ」
宥「ふふ、人気者だもんね」
京太郎「顔が広まってるのはたしかだろうけどな」
京太郎「ん~、やっと休憩か」
宥「お茶いる?」ポヨン
美穂子「お茶菓子もありますよ」ポヨン
京太郎「おぉ……」
京太郎(左右のおもちでサンドイッチ……)
京太郎(悪くない、悪くないぞ!)
久「鼻の下伸ばしてると休憩が蒸発するわよ」
京太郎「そんなご無体な!」
美穂子「頑張っているんだから少しくらい……」
久「だから、甘やかすとキリがなくなるの」
美穂子「さっきから思っていたけれど、厳しすぎるわ」
久「こんなのでへこたれるほどやわじゃないから」
ゆみ「子供の教育方針で言い争う夫婦みたいじゃないか」
京太郎「勘弁してくれ……」
智美「うー、あー」
京太郎「ところで、あそこでゾンビ化してるあいつはいいのか?」
ゆみ「そうだな……気付にちょっと連れ出すか」
ゆみ「蒲原、行くぞ」グイグイ
智美「うあー……」ズルズル
京太郎「引きずられていったな」
宥「うぅん……」ウトウト
京太郎「眠いのか?」
宥「ちょっとね……今朝は早起きだったから」
京太郎「たしかどこかに毛布あったよな……ちょっと待ってろ」
京太郎「ほら」パサッ
宥「わぁ、ありがとう」
京太郎「そんでストーブも」ポチッ
宥「あったか~い」
京太郎「こんなもんか?」
宥「……」ジー
京太郎「これ以上、ストーブの追加は難しいからな」
宥「抱き枕、ほしいなぁ」
京太郎「抱き枕? さすがにそれはないな」
宥「……京太郎くんは?」
京太郎「はい?」
宥「抱き枕」
京太郎「……俺に抱き枕になれと?」
宥「ダメかなぁ? あったかそうなんだけど」
京太郎(すごく、良い提案だと、思います!)
京太郎(いや待て落ち着け、ここで欲望に身を任せたらどうなる?)
美穂子「前から言おうと思っていたけど、ちょっと遠慮したほうがいいと思うわ」
久「そっちはこの前、遠慮なしに色々してたみたいだけど」
京太郎(あの二人の矛先がこっちに向いてしまうか……)
京太郎(……仕方ない)
京太郎「……また今度な」
宥「そっか、残念」
京太郎「俺はちょっと外の空気吸ってくるよ」
宥「竹井さんたちに言わなくていいの?」
京太郎「そんなことしたら、また監視が付いちゃうだろ」
京太郎「あぁ、娑婆の空気が美味い……」
京太郎「さて、向こうに顔出すのもありだけど……ん?」
佳織「えっと、こっちであってるかな?」
京太郎「ふーむ、蒲原たちに会いに来たのかね」
京太郎「普通に声かけても面白くないし……よし」
京太郎「佳織さんやー」ボソッ
佳織「うん? ……あれ、誰もいないや」
佳織「気のせい、かな?」トントン
佳織「はい? ……やっぱり誰もいない」
佳織「もしかして……幽霊?」ブルッ
京太郎「――わっ」
佳織「ひゃああっ!!」ビクン
京太郎「はは、悪い。ちょっと驚かせた――あらら」
佳織「う~ん……」フラッ
京太郎「――っと、やりすぎたな、うん」
京太郎「もしもーし」ペチペチ
佳織「ん……」スゥスゥ
京太郎「起きない……このままにしておくわけにはいかないよなぁ」
佳織「ん、んん……」タユン
京太郎「……」ゴクッ
京太郎(いいか、これはあくまで安全な場所へ運ぶためだ)
京太郎(邪な気持ちなんてないよ? いや、本当に)
京太郎「おいしょっと……軽いな」
佳織「んぅ……智美ちゃん、ダメだってばぁ」ムニャムニャ
京太郎「はは、かわいい寝言だな」
佳織「――っ」
京太郎「さて、とりあえず俺らのとこにつれてくか」
京太郎(まぁ、黙って抜け出したこともこれでうやむやになるだろ)
京太郎(背中の感触は運び賃として受け取っておこう)
佳織「んぅ……智美ちゃん、ダメだってばぁ」ムニャムニャ
佳織(……あれ、夢?)
佳織(私、寝てたんだ……)
佳織(なんだろう、揺れてる)
佳織(それに大きくて安心する……だれかの背中?)
京太郎「はは、かわいい寝言だな」
佳織(え、今の声って……)
佳織「――っ」
佳織(な、なんで私、須賀くんにおぶわれて……!?)
佳織(それに寝言も……は、恥ずかしいぃ)カァァ
佳織(……もう寝たふりでやり過ごそうかな)
佳織(離れるの、ちょっともったいない気もするし)ギュッ
智美「わはは、人さらいかー?」
京太郎「お、復活したのか」
ゆみ「これで勉強の続きができるな」
京太郎「鬼か」
智美「悪魔っ」
ゆみ「抗議はテストの度に泣きつかなくなってから言うといい」
智美「ぐぬぬ……」
ゆみ「ところで、なにやら妙なことになっているようだが」
智美「誘拐の現場に遭遇だな」
佳織(寝たふり寝たふり、私は寝てる私は寝てる……)
京太郎「誘拐じゃないっての。倒れたのをほっとくわけにはいかないだろ」
ゆみ「倒れた? 大丈夫なのか?」
京太郎「いや、なんというか……うん」
智美「わはは、強引に迫って気絶させちゃったとか?」
佳織(ご、強引に……)
京太郎『暴れんな、暴れんなよ……前からお前のことが好きだったんだよ』
佳織(……そういうのもいいかも)
京太郎「ちげーよ。……ちょっと驚かせようとしたら気絶しちゃったんだよ」
ゆみ「君はなにをやってるんだ……」ハァ
智美「うんうん、わかるわかる」
京太郎「お前に同意されるのはなんか複雑だな……でもまぁ、反応が可愛いからさ」
佳織「――っ」
佳織(か、かわいいって……)カァァ
ゆみ「はぁ……本当にしょうがないやつだな」
智美「まぁまぁ、それよりも」
京太郎「なんだよ」
智美「かおりん、起きてるぞ?」
ゆみ「なんだって?」
京太郎「はぁ?」
佳織「えっ」
佳織「……あっ」
京太郎「ホントに起きてたのか」
智美「わはは、伊達に長い付き合いじゃないってことだなー」
ゆみ「妹尾、大丈夫か?」
京太郎「そうだな、俺のせいだけど気を失ってたわけだし」
佳織「え、あ……うぅ~」アタフタ
佳織「お、お構いなくっ」タタッ
智美「おぉ、あの逃げ足はまさにスーパーかおりん」
京太郎「しかし寝たふりか……気絶したのが恥ずかしかったのかな」
ゆみ「さて、な……コメントは控えておこうか」
玄「今は休憩時間だって聞いたし、大丈夫だよね?」
玄「さっきは……お姉ちゃん、あれじゃまるで……」
玄「ううん、きっと気のせいなのです」
玄「気を取り直して……あれ?」
京太郎『もしもーし』ペチペチ
佳織『ん……』スゥスゥ
玄「京太郎くんと、鶴賀の二大巨頭と名高い妹尾さん?」
玄「介抱してるみたいだけど……あ、手伝わなきゃっ」
玄「京太郎くん――」
京太郎『はは、かわいい――』
玄「……」
玄「そう、だよね」
玄「だって妹尾さん、かわいくておもちだし……」
玄「私なんかじゃ……」
玄「……戻ろ。今はちょっと、無理だよ……」
憧「ふーん、それでそんな暗い顔してるわけ」
玄「うん……」
憧「そんなの気にしてたらキリないと思うんだけど……」
玄「やっぱりおもちな人には敵わないんだよ……」
憧「それだったら宥姉がさっさとたらしこんじゃいそうなもんだけど」
玄「そういえば、今日はお姉ちゃんも京太郎くんに……」
憧「げっ、マズいとこつついちゃった」
玄「そういえば、憧ちゃんのこともかわいいって」
憧「ふきゅっ!? そ、それはどうでもいいからっ!」
和「憧、玄さん」
桃子「なに話してるっすか?」
憧「の、和?」
桃子「私もいるっすよ」
憧「ああ、それはわかってるから」
憧(この話題に和って絶対ヤバイでしょっ)
玄「……」ズーン
憧(大好物がぶら下がってるのに食いつく気も起きないほど落ち込んでるし……)
憧(……あーもう!)
憧「ちょっと二人に相談したいことがあるんだけど……」
和「相談ですか?」
桃子「なんすかね?」
憧「ちょっとここじゃあれだから、場所移してもいい?」
和「別に構いませんが――」
憧「じゃ、あっちに行きますか」グイッ
和「もう、引っ張らなくてもちゃんと聞きますから」
桃子「うーん、これが頼られる喜びっすか」
憧(灼さん、あと任せた……!)パチッ
灼「……」
灼(なんだかとても面倒なものを押し付けられた気が……)
玄「……ついに憧ちゃんからも見捨てられちゃった」
灼「……はぁ、玄」
玄「なにかな?」
灼「とりあえず当たって砕けてこればいいと思……」
玄「く、砕けたくはないよ」
灼「とにかく、一度話してきて」グイグイ
玄「ちょっ、押さないでよぉ」
灼「もし何もせずに戻ってきたら……」
玄「も、戻ってきたら?」ゴクッ
灼「玄が秘蔵してる写真集を燃やす」
玄「行ってくるよ!」
玄「――なんて言って出てきたけど……やっぱり怖いよ」
玄「このままじゃなんにも変わらないっていうのはわかってるんだけど……」
玄「……ううん、前に進まなきゃ」
玄「待つ身だけでいるのは、やめたんだもん」
玄「それに、憧ちゃんと灼ちゃんも手伝ってくれてるんだから」
玄「よぉし、頑張るよっ」
咲「うぅ~、と、トイレっ」
京太郎「しょうがねぇな、ほらこっちだ」
咲「べ、別に迷ってなんかなかったもん」
京太郎「はいはい」
和「先輩、一服しませんか? 飲み物、持ってきました」
京太郎「お、悪いな」
和「いえ、やっと二人きりになれましたし」
優希「どーん!」
京太郎「犬か! いきなり飛びついてきてんじゃねーよ!」
優希「タコスを所望する!」
京太郎「自分で調達してこい!」
玄「あ、あれ? なんだか全然一人にならないよ……」
玄「ううん、きっとチャンスはあるはずだから……!」
桃子「……」ソロー
京太郎「……ていっ」ペシッ
桃子「あいたっ、また気づかれちゃったっすねぇ」
京太郎「俺がお前を見失うわけないだろ(オカルト的な意味で)」
桃子「んぐっ!?」
一「お疲れー」
京太郎「おう、なんなら代理出席してくれ」
一「それもう、マジックでどうにかなる範囲超えてるよ?」
京太郎「俺も女装するから……!」
一「へぇ、メイドに転職するんだ。透華に伝えとくね」
京太郎「いや、あの……冗談です、はい」
華菜「ここで会ったが百年目!」
京太郎「なんだ、懲りないやつだな」
華菜「これでも、喰らえぇっ!!」スッ
京太郎「……ポッキー?」
華菜「その、ハロウィンの時に妹たちが世話になったみたいだし」
京太郎「案外律儀だな、お前」
華菜「案外は余計だし!」
玄「うぅ、隙が全くないよ……」
玄「いつになったら一人になるのかな……」
穏乃「あ、京太郎ー!」
京太郎「お前はいつも元気いっぱいだな」
穏乃「えへへ、それだけが取り柄だからねっ」
京太郎「まぁ、お前みたいなやつは嫌いじゃないよ」グリグリ
穏乃「わー♪ やめてよー」
玄「穏乃ちゃんまで……」
玄「そうだよね、京太郎くん人気者だもん」
玄「やっぱり、私なんて……」
京太郎「――ん?」
穏乃「どしたの?」
京太郎「いや、やっと尻尾が見えたなって」
穏乃「……私は生えてないよ?」ペラッ
京太郎「めくんなめくんな」
穏乃「どして?」
京太郎「年頃の女の子がそういうことしちゃいけません」
穏乃「なんかお父さんみたいだね」
京太郎「そこまで老け込んでないと信じたいな……」
京太郎「じゃ、俺はちょっと野暮用あるから」
穏乃「山登り?」
京太郎「なんでそうなるんだよ……ちょっと一度も顔出さないやつのとこにいくだけだ」
穏乃「そっか、なんかよくわかんないけど頑張ってね」
京太郎「頑張るような事態にならなきゃいいけどな」
玄「はぁ……私って意気地なしだなぁ」
玄「ただ話せばいいだけなのに……」
玄「これじゃ、告白するなんて――」
京太郎「こんなとこでなにしてんだ?」
玄「ふぇ?」
京太郎「さっきから隠れてこっち見てただろ。おもちマイスターからストーカーに鞍替えか?」
玄「あ、あうぅ……」
玄(聞かれちゃった? 告白するって聞かれちゃった!?)
京太郎「おい、大丈夫か?」ポン
玄「ひゃっ」ビクッ
京太郎「うおっ」
玄「い、今はダメなのです」
京太郎「はぁ?」
玄「とにかくっ」
玄「今はダメだよぉっ!」ダッ
京太郎「……逃げやがった」
京太郎「待てこらっ」
玄「ど、どうして追ってくるのっ」
京太郎「お前が逃げるからだろうがっ」
玄「それは京太郎くんが追ってくるからだってばぁ!」
京太郎「とりあえず止まれ!」
玄「や、やだっ」
京太郎「じゃあ……捕まえるからな!」
玄「え――きゃっ」
京太郎「……ふぅ、手間取らせやがって」ガシッ
玄「は、はなしてよぉ……」
京太郎「離さない」
玄「うぅ……なんで、私なんてほっといてくれればいいのに……」
京太郎「あんなチラチラ覗かれてたら気になるだろうが。それに――」
京太郎「お前が暗い顔してると、心配で調子狂うだろ」
玄「心配、してくれてたの?」
京太郎「するに決まってるだろ。他人同士じゃないんだからさ」
玄「……他人同士じゃないなら、なんなのかな」
京太郎「なんなのって、それは――」
玄「京太郎くんは、私のことどう思ってるの……?」
京太郎「あらためて聞かれると、返答に困るな」
玄「私は……好き」
玄「――京太郎くんのことが、好きなのですっ」
玄(い、言えたっ、というか言っちゃった!)ドキドキ
玄(京太郎くんは……)チラッ
京太郎「あー……」
玄(……迷惑、だったのかな?)
玄(そうだよね、私なんかが告白したって……)ジワッ
「え、なにあれ、告白?」
「こんなとこで告るとか半端ねぇな」
「てかあれ、前にテレビに出てた須賀ってやつじゃね?」
「女の子の方もなんか見覚えが……」
京太郎(こいつ、人前だって気づいてんのか?)
京太郎(おかげで恥ずかしさが倍増してんですけどっ)
京太郎「おい、玄」ユサユサ
玄「ご、ごめん……いきなり困らせちゃったよね。私なんかがあんなこと言って……」
京太郎「またその顔か……あーもう、いいからこっち来い!」グイッ
玄「あっ」
京太郎「ここらへんなら……よし、人はいない」
玄「あの、京太郎くん?」
京太郎「お前、周り見えてなかったろ」
玄「まわり?」
京太郎「さっきの俺たち、大勢の人に見られてたぞ」
玄「え……」
玄(じゃあ私、人前であんなことを……)カァァ
京太郎「玄」
玄「え、あ……なにかな?」
京太郎「さっきのことだけど」
玄「さっきの……い、いいよ! 私なんかが告白しても迷惑だと思うし……」
玄(それに、答えを聞くのが怖いよ……)
玄(なかったことにはできない、よね)
京太郎「迷惑なわけあるか、嬉しいに決まってるだろ」
玄「へ?」
京太郎「まあ、時と場合は考えて欲しかったけどな」
玄「い、いやじゃないの? 迷惑じゃないの?」
京太郎「だから、そう言ってるだろ」
玄「ふぇ……」ペタン
玄(よ、良かったぁ……)
京太郎「でも、正直に言うと返事はすぐにはできないと思う」
玄「……やっぱり、おもち?」
京太郎「は?」
玄「わたしにおもちが足りないから……」
京太郎「いや、それは別に――」
玄「じゃあ私のおっぱい、揉んでくれる?」」
京太郎「って、なんでそうなる!」
玄「だって、京太郎くんの好みの女の子になりたいよ……」
玄「ダメ?」
京太郎「さすがにそれは……」
玄「……ダメ?」
京太郎「いや、だから」
玄「……」ジワッ
京太郎「……」
京太郎「わかった、ちょっとだけだぞ」
玄「う、うん……ふつつかものですが」
京太郎「……どうだ?」モミモミ
玄「わ、わかんない……でも、ちょっとくすぐったいかも」
京太郎(てかどうすりゃいいんだよっ)
京太郎(こちとら初心者だぞ!)
玄「んっ、ふ……」
京太郎(くそ、なんかエロい声出しやがって……)ギュッ
玄「んんっ」ピクン
京太郎「悪い、痛かったか?」
玄「ううん、でもちょっとピリってして……気持ちよかった、かも」
京太郎「そ、そうか……」
京太郎「……」モミモミ
玄「ん、はぅ……」
京太郎「……」モミモミ
玄「んううっ」
京太郎「……」モミモミ
玄「やっ、そこっ……」
京太郎(……なんだこれ)
京太郎(俺はなにをしてるんだっけ?)
京太郎(これじゃまるで……あれじゃないか)
京太郎(てか、先端が硬くなってる……)キュッ
玄「~~~~~~っ!」ビクンビクン
玄「……はぁ、はぁ」
京太郎「だ、大丈夫か?」
玄「うん……ね、京太郎くん――んっ」チュッ
玄「もっと、して……?」
玄「……」ポー
穏乃「玄さん、なんかぼーっとしてるね」
晴絵「心ここにあらずって感じだねー」
憧「灼さん、あれ」
灼「とりあえず、なにかはあったみたいだね」
玄「えへへ……」ニヤニヤ
憧「にやけてる……」
灼「気持ち悪……」
京太郎「……」ワキワキ
宥「手の運動?」
京太郎「いや、胸もみ――んんっ、胸部マッサージのイメージトレーニングだ」
宥「マッサージ? 気持ちよさそう……ね、お願いしてもいいかな?」
京太郎「いや、これはおいそれと出せない奥義なんだ」
宥「なんかすごそうだね」
京太郎「ああ、大変なことになったよ……」
宥「クロちゃんにしたの?」
京太郎「ああ、それがあんなこといなるなんて……って、なんでそれを!?」
宥「だって、京太郎くんからすっごくクロちゃんの匂いするよ?」
京太郎「え……」
宥「こんなに匂い付くって、ぴったりくっついてたってことだよね?」
京太郎「いや、それは、まぁ……」
宥(そっか、クロちゃん……よかったね)
宥(でも、私も……)
宥「ね、京太郎くん」
京太郎「な、なんだ?」
宥「もし、今度そのマッサージしたくなったら、私にしてもいいから」
京太郎「はい?」
宥「ふふ、それじゃ、部屋に戻るね」
京太郎「ああ、おやすみ」
宥「……」
玄「あ、お姉ちゃん!」
宥「クロちゃん……」
玄「私言えたっ、京太郎くんに好きって!」
宥「うん、よかったね……」
玄「お姉ちゃん達のおかげだよ!」ギュッ
宥「……」
宥(やっぱり、クロちゃんからも……)
玄「お姉ちゃん?」
宥「ううん、大丈夫」
玄「ならいいんだけど」
宥「クロちゃん、ごめんね」
玄「そんな、謝ることなんて全然ないよ」
宥「だって……」
宥(今日の私、クロちゃんのことまったく考えてなかったから……)
宥「えいっ」ギュッ
玄「わっ」
宥「ふふ、あったかぁい」
玄「うんうん、お姉ちゃんのおもちはやっぱりいいものなのです」
宥「あとで一緒にお風呂入ろうね」
玄「もちろんだよ!」
というわけで終了
いやぁ、思ったより時間かかったなぁ
これから風呂に入るので、そのあとで安価取ります
了解
乙
ペロ……これはスヤスヤフラグ!!
乙です
寝てないよ!
というわけで安価取りたいんですけど、人いますかね?
います
はい
はい
いるよー
いるのよー
いるよー
います
ん
いる
おうさ
いるいる
それじゃ、一応何らかの表です
一番上のグループはほぼエンディングが確定
あとは数字が高い順にエンディングに近いです
同じ数字でも上の方がエンディングに近いです
基本的に数値が低い人のほうが上がり幅がでかいです
久照:達成
久美穂子:達成
宮永姉妹:未
松実姉妹:未
はとこ二人:未 もうちょい
小蒔霞:未 もうちょい
哩姫:未 もうちょい
怜竜:未
ED確定
大星淡
天江衣
桧森誓子
姉帯豊音
三尋木咏
神代小蒔
ネリー・ヴィルサラーゼ
宮永照
エイスリン・ウィッシュアート
白水哩
竹井久
福路美穂子
松実玄
7
薄墨初美5
真屋由暉子2
6
宮永咲5
清水谷竜華3
滝見春3
原村和
杉乃歩
5
小瀬川白望5
瑞原はやり
石戸霞
鶴田姫子
4
園城寺怜5
片岡優希4
龍門渕透華4
妹尾佳織3
小鍛冶健夜
染谷まこ
小走やえ
獅子原爽
国広一
石戸明星
松実宥
3
本内成香5
臼澤塞5
上重漫5
岩館揺杏5
雀明華5
狩宿巴5
花田煌5
ハギヨシ5
東横桃子4
弘世菫3
辻垣内智葉3
高鴨穏乃3
蒲原智美3
鷺森灼2
新子憧2
津山睦月2
針生えり2
郝慧宇2
加治木ゆみ2
内木一太2
高久田誠2
部長
メイド
井上純
荒川憩
愛宕絹恵
熊倉トシ
佐々野いちご
原村恵
夢乃マホ
南浦聡
久保貴子
メガン・ダヴァン
野依理沙
赤坂郁乃
福世恒子
アレクサンドラ・ヴィントハイム
戒能良子
鹿倉胡桃
十曽湧
宮永界
2
愛宕洋榎2
江口セーラ
藤田靖子
池田華菜
末原恭子
沢村智紀
吉留未春
文堂星夏
深堀純代
南浦数絵
二条泉
赤土晴絵
真瀬由子
村吉みさき
渋谷尭深
亦野誠子
そんじゃ、お好きなキャラを一人どうぞ
48分まで
初美
ユキ
姫子
由暉子
ユキ
はっちゃん
初美
姫子
初美
はっちゃん
由暉子
ユキ
ユキ
初美
霞
ユキ
締切
割ってきます
あ
コンマ
初美:1-40
由暉子:41-80
姫子:81-93
霞:94-00
ゾロ目:?
直下
それ
あ
ほい
え、普段出ないのにどうして出るんですかねぇ……
どうなるのー?
はっちゃんじゃないなのか~
END確定キャラ?
ゾロ目ということで、はっちゃんと姫様以外の永水関係者から一人どうぞ
10分まで
春
霞
春
戒能さん
霞
はるる
戒能さん
春
霞
霞
春
春
春
春
霞
戒能さん
締切
また割ってきます
ゾロ目はもう一人選べるドンだった?
コンマ
春:1-52
霞:53-85
良子:86-00
ゾロ目:ポイントボーナス
直下
あ
はい
なんなんですかねぇ……
偶によくあるw
まさかの連チャンww
というわけで次回のメインははっちゃんと春で
ポイントボーナス込みで二人はエンディング確定です
もうちょっと頑張れば巫女さんハーレムになるんじゃないですかね?
今回でゾロ目の仕様が大体わかったと思われます
というわけでおやすみ
乙です
乙
おつー
乙
乙ー
乙
乙
乙
乙
……巫女さんハーレムには霞さん巴さん明星湧が必要なんですが
乙
巫女さんハーレムいいねぇ~
乙
奈良にも巫女がいたような
>>923
実は奈良の巫女さんは望さんしか(ネームドキャラでは)いないと言ったら驚くかい?
ところで安価後何回あるの?
それによって選ぶキャラ結構変わってくるけど
乙です
シノハユに若かりしころの望さんも出るんだろうな
・三年、十二月二十五日、クリスマスと誕生日が近いとうんたらかんたら
照「今夜は家族で食事に行くから、午前のうちに京ちゃんに――」
――ピンポーン
照「あれ? こんな時間に……はーい」ガチャ
淡「メリクリ!」
照「……」パタン
淡『あわっ!? 入れてよー!』ドンドン
照「……はぁ」
咲「ふわぁ……おはよ」
淡「あ、おはよー。眠そうだね」
咲「うん……淡ちゃんは元気そう――ってなんでここに!?」
淡「なんでって、今日クリスマスだよ?」
咲「あああ、クリスマスならしょうがない……って、理由になってないよっ」
淡「そうかなー? テルはわかってくれたのに」
照「……」トオイメ
咲「あれは諦めただけっ」
淡「もー、細かいなー」
淡「実を言うとさ……文句言いに来たの!」
咲「文句?」
淡「そう、文句!」
咲「えっと、私かお姉ちゃんがなんかしたかな?」
淡「え、どーして?」
咲「だって、文句言いに来たって……ならなんでうちに来たの?」
淡「またそれー? だからお泊りにきたんだってば!」
咲「それ初耳っ」
淡「クリスマスに友達の家にお泊りするのはふつーじゃん」
咲「でもお父さんたちにちゃんと言わないと」
淡「サキのお父さんなら許可してくれたよ?」
咲「えっ」
淡「私がいたら場が和むんじゃないかーって」
咲「あ、なるほど……」
咲(お父さん、淡ちゃんを緩衝材にする気だ)
淡「というわけで行ってくるね!」
咲「あっ、ちょっと――ってもう行っちゃった……」
咲「淡ちゃんの言うことを信じるなら、文句言いに行ったのかな?」
咲「それにしても、誰に……?」
照「淡は?」
咲「文句言いに行くって出てったけど」
照「文句……はっ!」
咲「どうかした?」
照「咲、京ちゃんが危ない……!」
淡「起っきろー」ユサユサ
京太郎「う~ん……zzz」
淡「むー、せっかく淡ちゃんが起こしてあげてるのに!」
淡「……キスしたら起きるかな?」ドキドキ
淡「んっ――」チュッ
京太郎「……zzz」
淡「起きない、けど……あわぁ」ポワポワ
淡「も、もっとスッゴイことしたら起きるかな?」ペラッ
淡「……それじゃ、失礼しまーす」ゴソゴソ
京太郎「……なにやってんだお前?」
淡「あ、おはよー。待ってて、すぐ終わるから!」
京太郎「おはよー、じゃねーよ! ベッドから出てけっ」
淡「天井のシミ数えてたら終わるから!」
京太郎「お前は何する気だ!」
淡「謝罪をよーきゅーする!」
京太郎「いきなり謝れっつわれても」
淡「だって今日クリスマスだよ!?」
京太郎「それとこれと話が繋がってんのか?」
淡「クリスマスは何日!?」
京太郎「二十五だな」
淡「私の誕生日から十日も過ぎてるじゃん!」
京太郎「あー……」
京太郎(そういやプレゼントの催促メールが来てたな)
京太郎(勉強で忙しいし、あまりにもうるさいから適当におめでとうって返して電源切ったけど)
京太郎(そうか、それで謝罪か……)
京太郎「なんというか、それで長野まで来たのか、お前は」
淡「だって会いたかったし」
京太郎「そ、そうか……」
京太郎(またこいつは直球だな……)
京太郎「わかった、せっかくだしなんか買ってやるよ」
淡「ホント!? えへへ、キョータローとデートだぁ」
京太郎「念の為に言っておくけど、一個だけな」
淡「二個じゃないの? 誕生日とクリスマスで」
京太郎「ほら、誕生日とクリスマスが近いと一緒くたにされたりするだろ」
淡「大して近くないし!」
京太郎「ほら、用意するからお茶でももらって待ってろ」
咲「お、お姉ちゃん……ここ、どこだっけ?」
照「……多分、長野のどこか」
咲「お姉ちゃんが先導してたんだよね!?」
照「慌てたから……そういえば、電話すれば良かったんじゃ……携帯は?」
咲「慌ててたから置いてきちゃった……」
照「……」
咲「……」
「「どうしよう……」」
というわけでクリスマス終了
安価はあと3、4回ぐらいですかね?
んじゃ、おやすみなさい
乙
乙です
乙です
乙
乙
あ
・三年、秋、空いた穴を埋めるもの――if
京太郎「こうしてるとさ、去年のインハイ思い出すな」
哩「あん時もベンチ座って、飲み物飲んで……やっけ?」
京太郎「そうだな。こんなに付き合いが続くとは思ってなかったけど」
哩「そこは同意見やね。ばってん、まさかいきなり訪ねてくっとは」
京太郎「だから悪かったって。ちゃんと伝えなかった鶴田も悪い」
哩「責任転嫁? 感心せんね」
京太郎「お前な、散々買い物付き合わされたあげくラーメン奢らされたんだぞ?」
哩「姫子……すまんね、後で言っとく」
京太郎「ははっ、思いっきり保護者みたいな言い方だな」
京太郎「いや、でも……だからか」
哩「どがんした?」
京太郎「お前さ、もしかして寂しかったりするのか?」
哩「……」
京太郎「うちの母親もさ、もう一人でできるって言ってもしばらくはベタベタしてきたんだよ」
京太郎「今考えると、あれって寂しかったのかって思うんだよな」
京太郎「なんとなくだけどさ、今のお前と同じなんじゃないかなって」
哩「とぜんなか……言われてみっとそがん気がすんね」
哩「ずっと、胸に穴が空いとる……」
哩「やけん、穴ば埋められん。どがんしたらよかとね」
京太郎「……」
京太郎「それでいいんだよ」
京太郎「寂しいなら寂しい、何かが欲しいなら何かが欲しいって言えばさ」
京太郎「結局さ、言わなくてもなんでも分かるってのは怠慢だよな」
京太郎「ま、俺が偉そうに言えるわけじゃないけどさ」
京太郎(言いたいことも言わないで、聞くべきことを聞かないで痛い目にあったからな)
京太郎「根本的な解決なんてそれこそ時間がって話だけど、今日はどうだった?」
哩「……そうやね、たしかに言う通り」
京太郎「そういうことだ。求めれば与えてくれるやつの心当たりぐらいはあるだろ」
哩「須賀くんは、応えてくれる?」
京太郎「当たり前だろ。ちょうどずっと背負ってたものがなくなっててさ、ちょっとの間でいいんならいくらでも言え」
哩「じゃあ――」ポスッ
哩「抱きしめて……」
京太郎「おう」ギュッ
哩「撫でて」
京太郎「はいよ」
哩「名前、呼んで」
京太郎「哩……これでいいか?」
哩「あと……顔、隠させて」
京太郎「わかったよ」
哩「ありがと……」ギュッ
哩「……ふぅ」
京太郎「すっきりしたか?」
哩「ごめん、上着ば濡らしちゃって」
京太郎「気にすんな、ちょっと暑かったしな。水に落としたことにしとくよ」
哩「やっぱし優しかね」
京太郎「はは、美人に胸を貸すのは役得だからな」
哩「び、美人……」カァァ
京太郎「照れんな照れんな」
京太郎(いじめたらってのはちょっとあれだけど、鶴田の気持ちも分からないでもないな)
哩「……須賀くんの意地悪」
京太郎「優しいんじゃなかったのか?」
哩「ばってん、意地悪」ムスッ
京太郎「悪い悪い、なんだったらもうちょっと胸貸すぞ?」
哩「……じゃあ」スッ
京太郎(白水は意を決したように顔を上げた)
京太郎(泣きはらしたからか目は潤んでいて、頬は薄赤い)
京太郎(躊躇いがちに手が触れてきて)
京太郎(それになにより、その唇に目がいって――)
哩「――んんっ!?」
京太郎「――悪い、違ったか?」
哩「あ、あ……」カァァ
京太郎「んー……こっちに来てるから間違いじゃなさそうだけど」
姫子『せんぱーい?』
哩「ひ、姫子!?」
京太郎「やべっ、隠れるぞ!」グイッ
哩「あっ」
姫子「あれ? どっちもいない……」
京太郎「ちょっとのんびりしすぎたか……トイレにしては長すぎたな」
哩「私まで隠れる必要あっと?」
京太郎「あんな状態のお前を残しておいたら、間違いなく俺の関与が疑われるだろ」
京太郎(それに、何か聞かれてこいつが隠せるとは思えないし。普段ならともかく)
京太郎「ともかく、いなくなるまでここでじっとしてようぜ」
哩「う、うん」
京太郎(とは言ったものの……)
姫子「~~♪」
京太郎「思いっきり居座っちゃったな」
哩「多分、私らが戻るの待ちやね」
京太郎「もう完全に俺を疑ってるな……」
哩「まいるよ……」
京太郎(持ちネタは置いておいて、本当に参った)
京太郎(いなくならない鶴田もそうだけど、こっちも……)フニュ
京太郎(色々密着して、正直辛抱堪らない)
京太郎(でも白水は平気そう――)
哩「……」カァァ
京太郎(――じゃないな! 耳まで赤いよっ)
姫子「あ、そうだ」ピッ
――ブーブー
哩「――っ!?」
京太郎「あいつ、電話かけてきやがった……!」
哩「や、そこ、刺激されっと……」ビビクン
――ガサガサ
姫子「あれ? だれかいます?」
京太郎「やばい、あんま動くなって」
哩「そ、そがんこつ……んんっ!」ビクン
京太郎「こ、声もまずいって」
哩「む、無理ぃ……」
京太郎(このまま大声でも出されたらアウトだ)
京太郎(どうにかして黙らせないと……!)
京太郎「……哩」グイッ
哩「――んむっ」
――ガサガサ
――ニャーニャー
姫子「猫? なぁんだ」
姫子「先輩も出ないし、一回戻ろっかな」
京太郎「……」
哩「ん、ふ……」トロン
京太郎「――悪い、もう色々限界だわ」
哩「私も……」
京太郎「立てるか?」
哩「ごめん、まだちょっと」
京太郎「あー、ちょっとやりすぎたかな」
哩「あがん獣みたいに……」ポッ
京太郎「それで喜んでたのはだれだったっけな。飲み物買ってきたけど、いるか?」
哩「ありがと」
姫子「あ、やっぱり一緒にいた!」
哩「ひ、姫子」
姫子「もう、こがんこつだと思ってましたけど」
京太郎「あー、気分転換に飲み物買いに行ってたんだよ。ほら、お前の分も」
姫子「ホントですか?」
京太郎「なに邪推してんだよ。いらないのか?」
姫子「もらいますけど……」
京太郎「さ、じゃあ俺は久ちゃんのとこに戻ろうかな。哩は?」
哩「あ……私はもう少し休んでく」
姫子「んー?」
京太郎「わかった。鶴田、行くぞ」
姫子「……はーい」
姫子「ところで先輩?」
京太郎「なんだ、また邪推か?」
姫子「いつから名前で呼ぶようになったんですか?」
京太郎「あー、それね……」
姫子「あとで哩先輩となにしてたか、教えてくださいね」
京太郎「……」
姫子「~~♪」
京太郎「……まいるよ」
書き忘れたけど続きません
というわけでマイル・シローズとあれこれ
そろそろ次スレの時期ですかね?
それじゃ、失礼します
乙
乙
乙です
乙です
乙ッ!!
・三年、if、両手に抱えきれないほどの花を
京太郎「ハーレムが、欲しいです……!」
怜「うーん、この……」
京太郎「なんとかしてよトキえも~ん!」
怜「しゃあないなぁ、きょう太くんは」
京太郎「ありがとうトキえもん!」
京太郎「とかいう小芝居は置いといて、どうにかならねーかなぁ」
怜「人をいきなり巻き込んどいてなんやねんな、ハーレムて」
京太郎「男の憧れ?」
怜「そういうもんなん?」
京太郎「そういうもん。大体の男子は一度は夢見るビッグドリームってやつ」
怜「ほほぉー、ビッグドリームを夢見る」
京太郎「そうそう。あ、重複表現に関してはスルーでお願いします」
怜「この突っ込みどころを潰してくスタイル」
京太郎「だって脱線するじゃん」
怜「ハーレム云々がすでに脱線のような気がするわぁ」
怜「うちが思うに、ハーレムに必須なもんが一つ」
京太郎「ああ、俺も心得てるぜ」
怜「それは即ち――」
京太郎「そう、それは――」
怜「――金!」
京太郎「――愛!」
京太郎「……えっと、金?」
怜「当たり前やろ」
京太郎「ドライっ! 乾いてるよ!」
怜「せやかてなぁ……金は全てやないかもしれんけど、ほとんどやし?」
京太郎「世知辛い!」
怜「愛の結果ハーレムできましたー、子供も出来ましたー……それで、どうやって養うねん」
京太郎「うぐっ、たしかに……」
怜「愛があるのは結構。せやけどその前に経済力つけなあかんで?」
京太郎「……おっしゃる通りです、はい」
京太郎「そっかぁ、そうだよな……そんな簡単にいくわけないよな」
怜「ま、お試しだけならできひんこともないと思うけど」
京太郎「お試し?」
怜「せやせや。てなわけで……んー」
京太郎「え、何してんの?」
怜「はよ、ぶちゅーって」
京太郎「え、そんな流れだったっけ?」
怜「いいからいいから」グイッ
京太郎「んむっ――」
怜「――どう?」
京太郎「えっと、これって……園城寺の?」
怜「うちは見えんし……うんうん、成功やな」
京太郎「なんで俺の力を……ってか、お前――」
怜「ストップ、野暮いことは言いっこなしやで」
京太郎「……で、これとお試しとどんな関係が?」
怜「ハーレムな未来を見てみましょう! っちゅーことやな」
京太郎「え、未来視ってそんなこともできんの? なんか聞いてたのと違う」
怜「うちは日々進化しとるんやで?」
京太郎「いまいち根拠に乏しいな」
怜「そこは素直に感心するとこちゃう?」
京太郎「言ってもなぁ……自由に見れるわけじゃないんだろ?」
怜「そこは解釈次第やない? 小さく見れば一分も一巡、大きく見れば一年……それどころか十二年で一巡ともとれるし」
京太郎「なるほど、言われてみればそんな気がしてきた。あ、いや待て」
怜「もう、まだなにか?」
京太郎「未来を見るのはいいけど……ハーレムなんて未来、あるわけ?」
怜「ハーレムしたいって言い出した本人がそないなこと言うん?」
京太郎「見れなかったらお試しもクソもないだろ」
怜「それがあるかどうかも含めてのお試しやと思うけど……まぁ、あるんやない?」
京太郎「適当か」
怜「だって須賀くん、プレイボーイやん」
京太郎「風評被害!」
怜「ちゅーわけで、無限の未来にレッツゴー」
京太郎「おー」
怜「気ぃ抜けとらん?」
京太郎「お互い様だから」
怜「あかんあかん、未来視るっちゅーのは気合いるんやで? 体力も使うし」
京太郎「そうなのか……よし、わかった」
怜「じゃ、気を取り直して――無限の未来にレッツゴー」
京太郎「おうっ!」
京太郎「……いや、だからさ、俺だけ声張り上げんの恥ずかしいって」
怜「ええからさっさとやらんかい」
京太郎「うっ、ここは……」
京太郎「たしか、どうにかこうにかして未来を見ようとして……」
京太郎「ここが、そうなのか?」
京太郎「にしてはやけに実感があるというか……映像だけって聞いてたんだけど」
小蒔「あ、お目覚めになりました?」
京太郎「小蒔?」
小蒔「はい、あなたの小蒔です」
京太郎「そうか、ここは神境だったか」
小蒔「京太郎様?」
京太郎「ああ、悪い……寝起きでちょっとな。大丈夫だよ」
小蒔「それでは、参りましょうか。みんな、待ってます」
京太郎「みんな?」
小蒔「霞ちゃん、初美ちゃん、巴ちゃんに春、明星に湧に……私も。今日はみんな一緒に愛していただける日ですから」ポッ
京太郎「あ、ああ……」
京太郎(これは成功したってことか?)
京太郎(巫女さんハーレム……しかも七人同時)
京太郎(どうやったらこんな未来に……?)
京太郎(なんにしても行くしかないか)
京太郎(存分に堪能してやるよ、ハーレムってやつを……!)
京太郎「……ふぅ」
京太郎「正直、すごかったぜ……こんな未来があったなんてな」
京太郎「しかし……いてて、いきなり七人はちょっとキツかったか」
ハギヨシ「お迎えにあがりました」
京太郎「ハギヨシさん? なんでここに」
ハギヨシ「時間が押しています。早く機内へ」
京太郎「あ、はい」
ハギヨシ「それから、これを」スッ
京太郎「なんだこれ、栄養ドリンク……? うわっ、すごい臭い」
ハギヨシ「飲んでください。でないと――死にますよ?」
京太郎「……わかりました」グイッ
京太郎(まっず! 臭いそのまんまにまっず!!)
ハギヨシ「……どうか、無事に帰ってきてくださいね」
京太郎「やだなぁ、そんな不穏な」
ハギヨシ「……」
京太郎「え……」
京太郎(ひょっとして、ここはやばい未来なんじゃなかろうか)
京太郎(これ、どうやって戻るんだ?)
姫子「ん……せんぱぁい、もっと、もっとぉ」
哩「こっちも……んっ、んんっ!」
玄「えへへ、今日は二人でご奉仕しちゃうよ」
宥「いっぱいあったかくなってね?」
竜華「きょ、今日はうちらのこと、メチャクチャに……ってこないハズいの無理ぃっ」
怜「竜華はもうちょい素直におねだりせななぁ」
由暉子「大丈夫ですか? わたしのおっぱい、揉みます?」
誓子「ユキばかり見てないで、私も……ね?」
豊音「えへへ、京太郎くんだぁ」
エイスリン「Nah! ヒトリジメ、ダメ!」
白望「じゃ、お先……んっ」
淡「いーっぱい気持ちよくなろーねっ」
ネリー「こんなのよりネリーの方がいいってこと、教えてあげるから」
京太郎「う、あ……」
ハギヨシ「このあとの予定ですが、丸一日かけてお嬢様方龍門渕、清澄、風越、鶴賀のみなさんの相手をしていただきます」
京太郎「……」
ハギヨシ「……やれやれ、無理もない」ガポッ
京太郎「んぐっ!?」
京太郎「――ぶはっ! まっず!」
ハギヨシ「無事なようですね。では続いて予定の確認ですが……明日は瑞原プロ、三尋木プロ、野依プロ、小鍛冶プロたちと――」
京太郎「ちょっと待ってください! どうして、こんな……」
ハギヨシ「頑張ってください。私に出来ることはわずかですが、君の夢を支えましょう」
京太郎(夢って……俺がハーレム欲しいっつったからこんな未来になったってのか!?)
京太郎(死ぬわ! こんなん死ぬわ!)
京太郎(この悪夢から抜け出さねば……って、だからどうやって戻るんだよっ!?)
ハギヨシ「おや? 足が動きませんか」
京太郎「だ、だからもう――」
ハギヨシ「心配はいりません。優秀なスタッフが歩行もサポートします」
京太郎「ちょっ、余計なお世話ぁ!?」
京太郎「う~ん、もう無理だから……」
怜「いきなり寝てもうた……疲れてたんやろか?」
京太郎「う~ん、う~ん……」
怜「うなされとんなぁ……その割に」チラッ
京太郎「うぅ……」ギンギン
怜「ちょっと、元気すぎっちゅーか……」ポッ
怜「……まぁ、うちもいわゆるお年頃やし?」カチャカチャ
怜「こうも目の前にエサをぶら下げられると……我慢できへんっちゅーか?」ズルッ
怜「うわ、エグ……」ツンツン
怜「ほな、いただきまーす」
京太郎「うぅ……はっ」ガバッ
京太郎「ここは……良かった、戻って来れたんだ」
京太郎「はは、夢だよな……あんなの」
京太郎「しっかし、なんか体重いな」
京太郎「悪夢を見るだけでこんなに疲れるとは……」
怜「あ、起きた起きた」
京太郎「だ、だからもう無理だって!」
怜「無理? 目ぇ覚ますなりなんやねんな」
京太郎「あ……悪い、どうも夢見が悪かったもんで」
怜「ごっつうなされてたやん。心配したんやで?」
京太郎「ありゃあ壮絶だった……」
怜「で、見れたん?」
京太郎「……勘弁してくれ」
怜「もう、病弱美少女をあない心配させといてそれ?」
京太郎「病弱って割には具合良さそうだけどな。肌がツヤツヤしてるっつーか、血色がいいというか」
怜「きっとあれやな、お腹いっぱい食べたからやな」
京太郎「さっき心配してたとか言ってなかったか?」
怜「てへっ」
怜「さ、帰ろ帰ろ。そろそろ帰らなさすがに怒られてまうし」
京太郎「だな……にしてもだるいな。お前、俺から元気吸ったわけじゃないだろうな?」
怜「よよよ……疑われてうち悲しい」
京太郎「あからさまな泣き真似ありがとう。さて……歩くの辛いなら肩貸すぞ?」
怜「はい?」
京太郎「歩き方変だし、怪我でもしたか?」
怜「あ、ああ……女の子なら誰でも一度は通る道やねん」
京太郎「なんだそりゃ?」
怜「ええからおんぶ求む」
京太郎「肩どころか背中を占有する気か」
怜「ちゃーんとペイもあるから安心やでー」
京太郎「ま、いいや。ほら」
怜「うむ、くるしゅうない」
京太郎「いいからさっさと乗れ」
怜「はーい……おいしょ」フニュ
怜「ふふん、うちのペイはどう?」
京太郎「清水谷ぐらい増量してから出直してこい」
怜「むぅ、それ言うたらあかんやつ」
京太郎「なんだ、乗ってこないのか」
怜「今は気分ちゃうし」
京太郎「セクハラオヤジの気分ではないと」
怜「せやせや。今は膝枕よりおんぶ、竜華より須賀くんや……んっ」チュッ
怜「えへへ、ほっぺたもーらい。どやった、うちの唇は」
京太郎「……まぁ、背中貸す程度のペイにはなったんじゃねーの?」
続かないよ!
前スレの1000はこれで勘弁してください……
最初はそんなつもりなかったけど、書いてたら怜とのもしもっぽくなってた
さて、それはそうと次スレタイの安価取りたいんですけど、人いますかね?
はいな
います
ノ
いる
はい
いるよ
ほいな
んじゃ、この中からお好きなの一人どうぞ
淡
衣
豊音
ネリー
初美
白望
哩
下5まで
淡
ネリー
淡
ネリー
豊音
やべ、ネリー抜き忘れてた
本当に申し訳ない
その分取り直すんでネリー選んだ二人は他のキャラで好きなの選んでもらえませんかね?
哩で
はっちゃん
了解、んじゃコンマ
淡:末尾が1,2,3,4
初美:末尾が5,6
哩:末尾が7,8
豊音:末尾が9,0
直下
あ
ほい
淡で
立ててくるからちょい待っててください
次スレ
京太郎「俺が三年生?」淡「えへへ、だーい好き!」
京太郎「俺が三年生?」淡「えへへ、だーい好き!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1483456545/)
今夜はスレ立てだけして去ります
明日には本編やると思います
あと1000はいつも通りでお願いします
乙です
1000なら何らかの表の数字が3以下の誰かがメインの話が見たい
埋め
>>1000なら怜回
>>1000ならインハイ直前のはやりんライブの話
1000なら次のに霞さん追加
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