兄「分かった、妹がこれからについてとっっても悩んでいるのは分かったから」

兄「とりあえず話をしてみなさい」

妹「……いや、さっき言ったじゃん」

妹「次兄の真似事ばっかりしても、わたしは次兄みたいに賢くなれないし、強くもなれない」

兄「俺からみたら充分頭いいし、中学生にしては力あると思うけど」

妹「そういう意味じゃない！！馬鹿！！！」

兄「すまんすまん」

妹「確かに、頭よかったし力強かったよ！結局、指相撲は勝てず仕舞いだったし」

兄(指相撲？)

兄「そうだな……とりあえず、じゃあ……」

兄「次兄の悪いところをたくさん思い浮かべてみるとか。どうよ？」

妹「えー……うーん……」

兄(うわー滅茶苦茶悩んでる)

兄「あー、ほら、朝遅いとか」

妹「わたしも遅いよ。逆に兄がおかしい」

妹「なんでわたしよりも遅く寝てることが多いのに、そんな早く起きれてるの！？」

兄「あーあーあー！じゃあほら、いつもスマホいじってるとか」

妹「そんなん、わたしもだし。それとも自慢ですか？まだガラケー使ってる俺カッケーとかですか？？まだ使ってる人はたくさんいんだよ！！」

兄「は？いや、そんなんじゃない……」

妹「こっちは高校入らないとスマホどころかガラケーすら買ってもらえないの！！うああああああ」

兄(こいつこんなに面倒なやつだったかな……)

妹は兄と結婚すればええねん

数分後

妹「あ、野菜苦手なところとか？」

兄「あったな。料理に入ってたらうまくよけて食べてたw」

妹「そういうとこ親父に似たよね可哀想に……」

しーん…

兄「……す、数分かけてたったの4つか」

妹「上出来？」

兄「いや、全然。むしろ悪い」

兄「はぁ……にしても、らしくないな、お前がそんなことで悩むなんて」

妹「失礼な。わたしだって悩むことくらいありますけど？」

兄「それにしても知らなかった」

妹「なにが？」

兄「お前がA高校に行きたいのは、次兄みたいになりたいからなんだっていうの」

妹「……そんなん言ったっけ？」

兄「ほら、真似事ーとか、進んだ道ーとか。それで大体予測できたが」

妹「う、んー、まあ……そうだけど……」

兄「母ちゃんからはなんて言われたんだ？」

妹「無理に次兄の代わりにならなくてもいいって」

妹「でも、そんなんじゃないし？代わりになるとか、別に考えたことなかったもん」

兄「そうか……」

兄「そういえば、最近説明会で気になる高校あるって言ってなかったか？そこはどうなんだよ」

妹「B高校のこと？確かにいいなーって思ってるけど、ここから通うのは厳しいし……」

兄「ん？ここからって、卒業したらここに来るのか？」

妹「イエェス」

兄「聞いてないぞ」ｶﾞﾀｯ

妹「まあまあwwそう驚かなくてもいいじゃん」

妹「それに、わたしはまだA高校に行く気でいるしね。だからだよ」

兄「………まぁ」

ｶﾞﾁｬ　ﾀﾀﾞｲﾏｰ

妹「あ、お母さんたち帰ってきた」

妹「てわけで、楽しかったよ、意外と」

兄「へ？お、おう」

妹「また何か行き詰まったときはよろしく頼むねー」ﾀﾀﾀﾀ…

ｵｶｴﾘｰ

兄(……何がなんだかさっぱりだ)

兄(なぜに俺なんかにあんな相談？をしてきたんだ)

兄(わけの分からんやつだな。下の妹弟は小さい時のが分かりやすくてよかったなやっぱ)

兄「………」

兄「はぁ、疲れた。寝よ」

妹「ハッピバースデートゥー次兄ー」ﾜｲﾜｲ

母「ハッピバースデートゥー次兄ー」ﾜｲﾜｲ

妹「ほんにーんーふざーいだーけどー」

母「ハッピバースデー次兄ー」ﾜｲﾜｲ

祖母「じいちゃんいるか？ケーキ」

祖父「んっ」ﾌﾟｲ

兄「寝かせてくれるわけがなかった」

母「えー、今年が始まってから、まだ半年しか経っていませんが……」

母「娘の進級、祖父の体調悪化、そして……」

祖父「わしはまだまだ元気じゃい！」

祖母「腹にこんな線つけて言えることかいっ」

妹「…そんなことよりケーキ食べたーい」

母「まあ、半年だけでもたくさんのことが起きました！後半年も頑張っていこう！以上！」

兄「そんなんでいいのかよ！」

母「はははー兄ちゃんも飲みなさーい」ﾍﾗﾍﾗ

兄「酒くさっ！いいよ、今日は飲む気分じゃないんだよ」

妹「ようやく己が酔いやすい体質だと理解したか」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

祖母「せっかく兄ちゃんが好きなお酒買ってきたんやけどねぇ」

母「ねー」

妹「ってか食わないの？ならイチゴちょうだい」ﾋｮｲ

兄「はあ？やめろ、食うなよ」

妹「ちぇー、イチゴだけならいいじゃーん」

兄「……そんなに欲しいなら、一つ余ったのあるだろ、それ食いなよ」

妹「それはいやだ」

兄「そりゃそうだろうな」