お客様「僕になろう系小説を書けって言うんですか喪黒さん!!」 (19)

二島進「ふざけないで下さいなろう系小説は僕の大好きな

2ちゃんねるのSS文化を廃れさせたんです」

そうなのか

私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん。ただのセールスマンじゃございません。
私の取り扱う品物は心、人間の心でございます。ホーホッホッ…
この世は老いも若きも男も女も、心のさみしい人ばかり、そんな皆さんの心のスキマをお埋め致します。
いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。
さて、今日のお客様は…

二島進(44歳契約社員)

思えばこんな奇妙な男にSS作家としての身分を明かしたのが間違っていた。
僕は名のあるSS作家だ、何度もまとめサイトにも乗った。
僕にはSS作家としてのプライドがある、絶対にあんな媚びた小説は書かない。

喪黒「しかし今やSSなんて誰も見てはいないではないですか?
あなたはなろう系小説を書く…書くのです」

J( 'ー`)し「あら進遅かったね」

進「うん母さん残業で」

J( 'ー`)し「そんなに働いても契約社員なんだねもう正社員はやらないのかい?」

進「…」

不思議な事に僕は自然となろう系小説を書きはじめていた

ほう

二島進「いやー驚きました喪黒さん、僕の小説があんなに人から読まれるなんて。
僕はもうSS作家(笑)なんかじゃない本当の作家になった気分ですよ」

喪黒「ほう、それは良かったですねえ」

二島進「このまま行けば本当の小説家になれるかもしれません。
なろうから小説家デビューって奴ですよ、そうなれば作品があたっても儲けるのはまとめサイトばかりの、しがないSS作家なんてもうこりごりです。
作品がアニメ化しても所詮携帯小説家レベルの知名度しか得られないSS作家と、なろう系小説家は違います。
ほとんどライトノベル作家ですよ」

私怨

喪黒「随分SS作家を、悪く言うんですね、この前まであんなに二島さんは私にSSの素晴らしさを力説してくれたのに」

二島「いやそれは…」

書店で喪黒に話しかけられ、そのまま喪黒の行き付けのバー
魔の素へ。
初め会った喪黒に対して饒舌に話す二島進の様子。

二島進「私は2ちゃんねらーなんですよ喪黒さん。
特にSSが好きであの頃のSSには夢がありました
住民もちゃんと私のSSをちゃんと見てくれて
何度かまとめサイトにものりました」

喪黒「ほほうそれはすごいですねぇ」

二重進「しかし今やSSは完全に下火に、
ヤジどころか見てくれる人も少なくなりました
いやーあの時代はよかったハルヒにけいおん、
サザエさんにぶーん夢のような時代でした」

喪黒「二島さん忠告しておきますが、私は読者を失ったあなたのためになろう系小説を紹介してあげたんです。
しかし今の二島さんは読者に読まれる喜びよりも、目先のお金に振り回されているように見えます。
お金の話もよいですが、絶対に読者を裏切らないで下さいね」

二島「も…もちろんですよ喪黒さん僕が、ネットに小説を発表するのは読者も自分も一緒にワクワクしながら素晴らしい夢を見る事です。
僕はなろう系小説の媚びたような展開が嫌いです、自分も読者もワクワクドキドキするそのポリシーの為に絶対に自分は売りませんよ」

数日後

二島「何故だ書けない、読者が減っている、今の峠を越えたら絶対に僕の小説はおもしろくなるんだそれをなんで」

二島「出版社の奴もどうしたんだ、あんなに僕を誉めておいて全く僕に連絡してこない紙媒体での出版の話はどうしたんだ」

二島「異世界、俺ツエー、ハーレーム」

二島「駄目だこんなのどこが面白いんだ」

二島「…真似すればまた伸びるのか?」

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喪黒「二島さん、やっぱり約束を守れなかったんですね」

二島「AAがAAが僕に話しかけてくる」

喪黒「今さら読者に媚を売るならどうして正社員時代上司に媚を売らなかったんですか?
どうして世の中に媚を売って新卒で就職しなかったんですか?
媚びるのを嫌って今まで自分を負けずに生きてきたのに…こうなった以上あなたは一生媚びて生きていくしかありません、生きていくしかないのです」

二島「おばあちゃんは、江ノ島まで行きたいんですか?じゃあ今度休日につれていきますよ」

職員「それでさーあのジジイがさー」

二島「コラッなんだその態度は介護の現場をなんだと思ってるんだ」

介護所長「二島くん…ちょっと」

二島「すいません今おばあちゃんと話をしているので」

所長「良いからこい!!」

所長「キミね熱心なのはいいけど、他の介護職員にまで残業を強要するのはやめてほしいんだ、キミのせいで職場の人間関係が非常に悪い、それにキミ顔色が非常に悪いいったいいつ寝ているんだ」

二島「へへへへへへへへへ」

バタッ

所長「おい二島くん」

>>20

喪黒締めの一言

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