しほ「常夫さん、やっぱりあなたから…」

常夫「いや、やっぱり君が…」

みほ「一体なにがあったの？」

しほ「実は…、その…、」

まほ（こんなお母さま見るの初めてだな…）

しほ「この間、病院で診てもらったのですが…、その…、妊娠３カ月だそうです…」

むほ爆誕

みほ「えええええ！？」

まほ「あ…、（口パクパク）」

しほ「もー『狙えば必中』って西住家の家訓をここまで忠実に守るなんて、ダーリンってば
本当に入り婿の鑑なんだから♡」

常夫「いやあ、照れるなあハニー♡」

みほ「えっと…、その…、おめでとう…」

まほ（まだ口パクパク）

守りが堅くないぞおばさん

そのまま「めほ」と「ほも」を作る

しほちゃん少なく見積もると34歳でしょ
十分有り得るな

しほ「みほも来年からはお姉さんです。で、ここからが本題なのですが生まれてくる
赤ちゃんの名前はどうしようかということです」

みほ「気が早いなあ…」

さすがに家元とかが学生婚はないんじゃ？戦車道やってたんだし、大学卒業と同時に結婚としたら40くらいか？

しほ「ダーリンとも相談したのですが、今度は思い切って今流行りの
『なんて読むのかよくわからん当て字の名前』に挑戦してみようと思います」

みほ「ええええ！？」

まほ「ちょっと待てやコラぁぁぁぁ！」

みほ「お母さん！まさか『偉大』と書いて『ぐれーと』って読むとか『可憐』って書いて
『ぷりてぃ』って読むとかそんなＤＱＮな名前をつけるつもりなの！？」

まほ「みほの言う通りです！」

「戦車」と書いて「パンツァー」でええやろ

しほ「そんな軽自動車にでっかい透明なアクリルのシフトレバーをつけたり
フェイクファーを敷き詰めたりする一家みたいな名前はつけません。我々は
戦車道の宗家ですから、やはり『Ⅳ号４３式１５ｃｍ突撃自走臼砲』と書いて
『ぶるむべあー』と読むとか、『７６.２ｍｍ野砲ＺＩＳ－３』と書いて
『らっちゅ・ばむ』と読むとかそんな名前を…」

お、おう

兵器に女性名をつけるのはよくあるが反対があるとは…

王虎（てぃーがー）というのはどうだろうか

みほ「いやぁぁぁ！そんな優花里さんにしか読めなさそうな名前はいやぁぁぁ！」

常夫「お父さんは『Ⅴ号回収戦車』と書いて『べるげぱんたー』と読むとかそんな名前が…」

しほ「ダーリンってば骨の髄まで整備士なんだから♡」

あの毛って名前あったんか

しほ「『ロンメル駆逐戦車』と書いて『やーくとぱんたー』ってのはどうかしら？」

常夫「はっはっは、ソレはタミヤが勝手につけた名称だろう？」

まほ「子どもにプラモの名前つける気かあんたら」

みほ「優花里さんだってそんなことしないと思う…」

まほ「それ以前に役場で受け付けてくれないと思うが、それにしてもみほ、
自分の仲間をつかまえてえらい言いようだな」

みほ「だって、たまにキモいときあるし…」

アホすぎて好き

秋山殿…

DQNネームはやめて差し上げろ

まぁ、某ライバル流派のご令じ、おやこんな時間に、自衛隊か？

こち亀に出てきたゲパルト(漢字は知らん)とかじゃないんだから…

まほ「とにかく、もうダメだあいつら、早くなんとかしないと」

みほ「そうだね…」



その後、菊代も交えた粘り強い交渉の結果、みほとまほはなんとか無難な名前をつけるという
確約を取り付けることに成功した。



島田家…

千代「愛里寿、ちょっと妊活の講習会に行ってきます」

愛里寿「お母さま！いちいち張り合わないでください！」

千代「でも、お姉ちゃんになるって悪くないでしょ？」

愛里寿「う…」


　　　　　　　　　　　　　　　終

お、終わった…

面白かったよ。乙

乙！これが西住流…！

西住ままは二次創作になるとどうしてポンコツになるのか…

おつ

むほって何かでみたぞ

乙です