所長「いらっしゃあい。自殺事務所へようこそ」 (247)

倫理的によろしくない表現が多いのでこちらに来ました。
エロ要素少なめの平凡な作品ですがよろしくお願いします。
また、自殺幇助のような記述がありますが、創作上の表現であり、自殺を推奨するつもりはございません。

所長「いらっしゃーい、自殺事務所へようこそ」

ある春の日の午後、麗らかな太陽の光を事務所のガラス越しに受けながら、木製の立派な机と革張りの安楽椅子に腰掛けた男は、
胡散臭そうな笑顔を浮かべながら目の前の来客用ソファに腰掛けようとする青年に両手を広げながら歓迎の意を示した。

依頼人A「……こんにちは。あの、所長さん、ですよね?」

青年は少し不安そうな顔をしながら男を見る。

所長「そうそうそうですよー!僕が所長で、君がクライアント、つまりいらいにーん」

依頼人A「…………」

所長「……反応ないとつまんないなあ。で、何の用なんです?あ、ここ自殺事務所だから自殺したいのかあ!アハハ!」

所長「──で、どんな風に死にたいの?」

所長は机の引き出しからカードを取り出すと軽くシャッフルし、Aの見えるように手の中で広げた。

所長「首吊り飛び降り薬漬け電車に突っ込むなあんでもあるよぉ?」

所長の口がキュッと上がる。

依頼人A「……睡眠薬で、死にたいです」

Aはしばらくそのカードと所長を交互に見ていたが、自身の膝の上に乗せられた拳に力を入れると、絞り出すように答えた。

所長「睡眠薬!ありきたりだねえ。僕としては、雪山に言ってウォッカでもスピリッツでもイッキしてから眠ったほうが、楽に死ねると思うけど?」

依頼人A「それでも、睡眠薬が良いんです」

所長「睡眠薬で死ぬってめっちゃきついんだよお?最近は死ねないようになってるし。致死量に至るまでどんだけの薬飲むのと持ってんの。Mなの?Mなの?」

依頼人A「…………」

所長「……ごめんね、気を悪くした?」

依頼人A「俺Mじゃないです」

所長「あ、ウン。」

そうなの。所長は少し驚いたように反応する。

依頼人A「でも、睡眠薬で死にたいんです。どうしても──」

依頼人A「──どうしても」

Aはそういうと少し言葉を開けて、強調するように言葉を再度繰り返した。

所長「理由は?」

依頼人A「……は?」

Aは頓狂な声を上げる。

所長「だから、そんなに睡眠薬にこだわる理由さ」

「固執するってことは、よっぽどの事情があるんでしょ?」所長はカードを机の上に放ると、机に肘を立てて手を組んだ。

依頼人A「…………好きな」

所長「んー?」

依頼人A「好きなアイドルの女の子が、睡眠薬で自殺を図ったので」

所長「『僕もその好きなアイドルと同じ手口で死のうと思ったんですー』ってこと?」

Aは頷く。

所長「はあー、凄いねえ」

所長「死ぬ理由もあれでしょ?そのアイドルが死んだから後追いってわけか」

依頼人A「悪いですか」

所長「悪かないよ?ただ、マニアはスゴイなあって思ってさ」

依頼人A「…………」

所長「そーんなこわいめをしないでよぉー」

大げさに怯えるそぶりを見せると、所長は安楽椅子に身を預け、天井を仰いだ。

所長「んーそうだねえ、睡眠薬で死ぬ方法ねえ」

所長「ちょーっとまってねえ。あー……」

依頼人A「待てません。俺は一刻も早く死にたいんです。アイドルちゃんが待ってる」

所長「そんなに急かさないのー。急かしすぎると早漏だって笑われるヨォ?」

依頼人A「…………」

所長「だから怖いって」

依頼人A「僕は早漏じゃないです」

所長「あ、わざわざ回答ありがとね、ウン」

所長は暫くウンウンと唸っていたが、天井を向いていた顔を元に戻すと、Aに向き合った。

所長「んーやっぱりさあ、睡眠薬はお勧めしたくないんだよなあ」

依頼人A「どうしてですか」

Aが所長の発言に気色ばむ。

所長「あーたどんだけ飲むと思ってんの。3ケタ越すのよ?
しかもただ睡眠薬を飲むだけじゃなくて、大量に睡眠薬を服用して寝たとしても、寝ているうちに吐いている場合があるから吐き止めの薬も飲まないといけないし……。
そもそもね、最低8時間以上は時間がないとこれ出来ないのよ。
手間が多いくせに死ぬ確率も低い、さらに死ねなかった時のことを考えると、めんどくさいことこの上ないね」

所長「それでもいいの?」

「はい」 Aは力強く頷いた。

所長「強いねえ。僕なら死ぬの止めてるわ」

依頼人A「俺のアイドルちゃんに対する愛は、これぐらいでは揺らぎませんから」

所長「うわーすごい」

所長は立ち上がると、事務所の壁に沿うように備え付けられた本棚に向かい、一冊の本を取り出し開いた。

所長「えっと……筆記用具なんかある?」

依頼人A「あ、はい」

Aはバックパックの中から、男性であるAには似つかわしくない淡いピンクや紫で彩られたアイドルの写真が貼り付けられたメモ帳と、黒のシャープペンシルを取り出すと、メモを取る体制を整える。

依頼人A「準備、できました!」

所長「どーも。そ、う、ねぇ……。オーソドックスなのはジフェンヒドラミン塩酸系のお薬かなあ。睡眠導入剤とか風邪薬に入っているから、薬局で成分を探してね」

依頼人A「ありがとうございます」

所長「致死量は確か……1キロあたり40mgだから、それかける自分の体重分飲むんだよ。吐き気止めも忘れずに。ああ、効果を上げたいならアルコール呑むこと」

依頼人A「アルコールですね、帰りにビール買います!」

所長「元気になったねぇ」

依頼人A「アイドルちゃんに会えると思えると嬉しくて!」

所長「……そう」

所長「だけどこれさーあ、致死量以上のんでも死ねない場合もあるのよねえ。死ねなかったら、きっつーい胃洗浄と、一生人工透析のお世話になっちゃうけどそれでもいーの?」

依頼人A「別にどうってことはないです。要は、ちゃんと死ねばいいんでしょう?」

所長「そうだけどっさあ……まあいいや。来世良い人生を」

依頼人A「アイドルちゃんと幸せになります!待っててアイドルちゃん!」

所長「あーそういやお金払っ……!……行っちゃったよ」

秘書「所長、あの人お金払ってませんが」

フロアーを衝立で仕切った奥のスペースから、長い髪をポニーテールに結った女が出てきた。手にはバインダーを持っている。

所長「やっけに興奮してたからねえー。ちょいちょいこんな人いるから僕困っちゃう。このままじゃ生活できないっ!」

秘書「私の給料も2ヶ月分溜まってます」

秘書はバインダーを開くと所長に手渡す。所長はそれを受け取りじっと見ると、苦笑いしながらそっと閉じた。

所長「…………前払い式にしよっか」

秘書「……あの人、死ねるんですかね」

所長「そうだなあ、僕の見立てなら確実に死ぬね。アイドルの後追いする自分に酔っているようだったし。……死んでアイドルと一緒になれるわけないのにねえ。ああ怖い怖い」

秘書「全然怖がっているように見えませんけど」

所長「アハ、ばれた?」

秘書「笑顔を作りながら怖がるって気持ち悪いです」

所長「全く秘書ちゃんは強い人だよ」

×強い
○怖い

所長「秘書ちゃん、この後は誰が来る?」

秘書「今日は……もう無いですね」

所長「あっ、そーなの!ならもう閉めちゃおう!僕なんかめんどくさくなっちゃった!秘書ちゃんとデートしたい気分!」

秘書「お先失礼します」

所長「つれないなあ」

ふむ

おつ

依頼人B「さぁあああよぉおおおおおうなるぅらぁああああああああ!!!」

グシャ!

秘書「……どうされるんです?」

所長「どーするってねー、勝手に出て行って飛び降りしちゃったんだもの、僕ァ知らないよ?……あー凄いわこれ、秘書ちゃん見るー?」

秘書「結構です」

所長「凄いのにー。手なんかこう、グニャんって……」

秘書「結構です!!」

所長「冗談だよぉ……んもう、怖いなあ」

秘書「次の方がお待ちですよ」

所長「はーい。お次の方ー」

依頼人C「こんにちは」

所長「はーいこんにちは」

依頼人C「死にたいです」

所長「おう、言うの早いね」

依頼人C「首吊りで死にたいです」

所長「躊躇しないねえ、なんかかっこいいよ、君。うん」

所長「でもさあー、汚いよ?」

依頼人C「知ってます」

所長「知ってんのに首吊り希望なの?え?何?特殊性癖?」

依頼人C「至ってノーマルです」

所長「あっ、そーなの」

依頼人C「首吊りって楽じゃないですか。人に迷惑をかけないし、手軽。死刑の方法に適応される程確実だし、何よりお金がかからない」

所長「確かにねー。お金かからないし手軽に出来るから首吊りって便利だ。でもさあ、確実に死ねるわけではないんだわ」

所長「君、完全自殺マニュアルとか読んだクチじゃない?」

依頼人C「ええ、そうですが」

所長「じゃあ、嘔吐反射とかについては知らんのねぇ」

依頼人C「嘔吐反射?」

所長「そー。嘔吐反射。ほら、歯磨きしてたら喉の奥に突っ込んじゃってオヴェ!ってなるでしょ?あれが嘔吐反射」

依頼人C「はあ」

所長「首吊りって気道をさ、こう……圧迫するでしょ?それで苦しくなって、反射的に吐きそうになるんだよねえ。あとさ、頭すっごく痛くなるし、下手すると後遺症残っちゃうのよ」

依頼人C「…………」

所長「あとね、死刑に絞首刑が採用されてるけど、あれ、死刑囚の首を縄にかけた後に、思いっきり高いところから落として首の骨バキッて折っちゃってるの。
フツーの首吊りじゃあ、よっぽど体重重くないと首バキなんてできないよ?見た感じ君軽そうだし」

所長「それでも死にたい?」

依頼人C「…………」

所長「怖くなった?ハハハハ、怖くなって当たり前だよ。君が想像していたより首吊り自殺は怖いし痛いし汚いからね。痛くないなんて、苦しまないなんて幻想でしかない」

所長「どういう経緯で死を選んだのかわかんないけどさ」

所長「今迷っているならやらないほうが良いと思うよ?僕ならやらない」

依頼人C「……はい」

所長「まーあ?僕にゃ君を止める権利も無ければ義務もないからあ、君が死のうが生きようが知ったこっちゃないけどさ」

所長「あ、そうだちゃんとお金は払ってよ?最近興奮してすぐ死ぬ人のせいでお金払う人すっくないのよ。
まあ、近いうちに前払い式にするからその心配もなくなると思うけどね」

依頼人C「はあ」

所長「秘書ちゃーん、お金ー」

……………
…………
………

所長「秘書ちゃん、彼は自殺すると思う?どう思う?」

秘書「自殺しないと思います」

所長「理由は?」

秘書「所長が首吊りの話をした時、黙っていたから」

所長「なるほどねえ。僕は死ぬと思うな」

秘書「え?」

所長「だって、考えてもごらんよ。こんなところに来る奴って、自殺する気満々な人ばっかりなのよ?そんな奴にちょっとデメリットの話をしたところで、その気持ちが揺らぐはずがないじゃない」

所長「揺らぐんだったら、それだけの気持ちだったってこと」

秘書「…………」

所長「だから彼は死ぬ。だって、彼にはそれしか考えられないんだから」

秘書「そういうものなんですかね」

所長「そういうもんさ」

所長「そうだ秘書ちゃん」

秘書「どうしたんですか所長。遂にお給金を払えますか」

所長「あっうんごめんそれはちょっと待って」

秘書「ちょっとを待ち続けて2ヶ月経ちました」

所長「なんて言っていいのかわからないけどほんとごめんなさい」


秘書「で、なんですか?」

所長「暇な今の内にさ、前払い用の紙作ろうよ」

秘書「分かりました」

所長「ええーっと………30分200円ってどう?」

秘書「カラオケと同レベルの金額ですね」

所長「安いかな?」

秘書「安すぎます。ここの事務所の家賃に光熱費、それに私のお給金のこと考えてますか?」

所長「……全然考えてなかった」

秘書「本当馬鹿ですか?所長ならもっとしっかりしてください」

所長「秘書ちゃんの馬鹿ですかって言い方好きだからもっと罵って欲しい……あ、そんな生ごみを見るような目で見ないで。いや、もっと見て」

秘書「(辞めようかなここ)」

所長「…………こんな感じ?1時間2500円」

秘書「まあ、安いけど許容範囲でしょう」

所長「いつもお金に関しては秘書ちゃんに丸投げだったからなあ……。いつも何円取ってるか知らなかったし」

秘書「これよりまだ多く取ってましたよ」

所長「あ、そうなの」

秘書「前は3000~4000円貰ってましたね。死ぬ前の人って妙に羽振りが良くなるんで、たくさんもらえるんですよ」

所長「あ、うん……そっか」

前乙してくれた方ありがとうございます
今回は話のテンポを維持するために地の文を取っ払ってアップしましたが、どちらの方が読みやすかったでしょうか?
よければ教えて頂けますと幸いです

それでは今回はここまでで区切らせていただきます
おやすみなさい


どちらでも宜しいかと


個人的には地の文ない方がSSって感じで好き
勝手なイメージだけども

>>30
>>31
ありがとうございます
SSらしく会話文のみでいこうと思います
しかし力不足ゆえに地の文を入れることもあります
すみません

所長「秘書ちゃーん、今日はどんな感じ?」

秘書「あと二人ほど、アポイントメントがあります」

所長「うへえー。全く最近の若者はすぅーぐ死のうとするよね!!アドバイスをする僕の身にもなって欲しいよ!もう!!」

秘書「自殺事務所を開いたのは所長なんだから、仕方ないでしょう」

所長「そーだっけどさあ」 ブー

コンコン


依頼人D「すみません、予約していた依頼人Dですけど──」

所長「あっ、はい!いらっしゃいまし!ピチピチでそしてナウいイケメンこと!この僕が所長です!」 ガタッ

依頼人D「…………」

秘書「すみません、いつもあんな感じでして」

依頼人D「あ、そうなんですか」

秘書「馬鹿は放っておいて、とりあえずお座りください」

依頼人D「ありがとうございます」

所長「……あれ、僕置いてけぼり?」

秘書「すみません、当事務所先払い方式を取っておりまして、1時間2500円になりますが宜しいですか?」

依頼人D「はい。……じゃあ2時間ほど」

秘書「わかりました。5000円になります」

所長「まいどありー!」

所長「──で、どうしてうちの事務所に来られたんです?あ、待って当てますから!……自殺、したいんでしょ?」

依頼人D「まあ、そうですけど……」

所長「ほらー!!当たったー!」

(依頼人D、秘書チラ見)

秘書「……いつもあんな感じなんです」

依頼人D「はあ……」

所長「死ぬ方法はどうしましょ!首吊り投身焼身薬物練炭硫化水素、フフフフフフフ、沢山ありますよぉ」

依頼人D「(なんかこのひとやばい)」

所長「今日の僕の勘は冴え渡ってますからね!当てて見せましょう、貴方がどうやって自殺したいかを……!練炭!」

依頼人D「違います」

所長「へ?」

依頼人D「違います」

所長「──なるほど。そういうことなんですね、メルヘンさん」

依頼人D「依頼人Dです」

所長「お花に囲まれて死にたいなら自殺なんかせんでもいいでしょー。どうせ棺桶に入った時に花で埋め尽くされんだからさあ」

依頼人D「死んでから花に囲まれるのではなく、死ぬ時に花に囲まれたいんです。……最後に鼻に香るのは芳しい花の香り……美しいと思いません?」

所長「……君ポエマーになれると思うよ」 ハナホジ

依頼人D「だから、花に囲まれて死ねる方法を教えてください」

所長「んなのあるわけないってー。毒のあるやつを食って死ぬならわかるけど、花の香りを嗅いだまま死にたいんでしょ?無理無理ー」

依頼人D「前ネットでユリを敷き詰めた部屋に寝れば死ねるってありましたけど」

所長「あれ?ガセガセ、単なる窒息になるだけだって。ユリって葉緑体持ってないのよ。葉緑体ないと二酸化炭素吸って酸素に出来ないでしょ?
葉緑体を持たない植物は酸素を吸って二酸化炭素を放出する。沢山の酸素を吸うほどの植物のある密室空間で眠ったら……」

所長「まあ、そーゆーこと」

所長「自殺にメルヘン求めても無意味ってことね」

依頼人D「そうですか……残念」

所長「美しく死にたいなら雪山で凍死しよう!もしくは水で潤っている土の中に生き埋めになるか」

依頼人D「もう少し調べてみます」

所長「その意気さ!いい自殺を!」

なかなか面白い

依頼人E「先生」

所長「僕、医師免許は持ってないのよね。だから先生じゃないかなあ」

依頼人E「じゃあ所長さん」

所長「じゃあも何も最初からそう呼べば良いのにー」

依頼人E「死にたいです」

所長「うん知ってた」

所長「どんな方法で死にたいの?」

依頼人E「夢のある方法が良いです」

所長「……腹上死?」

依頼人E「あの、私女ですけど」

所長「うん知ってた。セクハラしただけー」

依頼人E「…………」

所長「夢のある方法ってねぇ、中々無いのよお?ってかない」

依頼人E「一つや二つ、あるんじゃ無いんですか?」

所長「無いわけじゃないけど……。そうだなあ、君のおっぱい触らせてくれたら──」

秘書「しょちょう?」 ジロリ

所長「──冗談」

所長「今やるのが難しくなったって意味では、夢のある自殺方法あるよ?」

依頼人E「なんですか?」

所長「硫化水素自殺ぅ!」

依頼人E「硫化水素?」

所長「説明しよう!硫化水素とは硫黄と水素の化合物だ!!無色の気体で腐乱臭がするぞ!!!!」

依頼人E「は、はあ……」

所長「硫黄泉とか火山の噴火口で硫黄の匂いがするって言うけど、それは硫黄じゃ無いんだ!!硫黄は本来は無臭!故に!腐乱臭は硫黄ではなく硫化水素の匂いなんだ!!!わかったかい良い子ちゃん!」

依頼人E「あの、私こっちなんですけど……なんで明後日を向くんですか?」

所長「良い子に説明するため」

依頼人E「は?」

秘書「いつものことなんで無視してください」

依頼人E「で、どうしてその硫化水素自殺が今は出来ないんですか?」

所長「んーできないってわけじゃ無いんだけど、材料が手に入りにくくなったのよね」

依頼人E「?」

所長「数年前に硫化水素の自殺がちょっと流行しちゃってねえ。その時に使われていたあるモノが今は販売停止なったのよ」

所長「本来の使い方をすればとっても良いやつなんだけどね。それ」

依頼人E「へえ」

所長「そんなに苦しくないし、わりと手軽にできるし、遺体も綺麗なまま。夢のような自殺だね。今やるの難しいけど」

依頼人E「わあ、すごい」

所長「まあお目目キラキラ。食いつくねえ」

依頼人E「今は出来ないんですか?」

所長「できるけど……耳貸して耳」

依頼人E「………」

所長「……おっぱい触らないから」

依頼人E「わかりました」

所長「     」

依頼人E「ふん、ふん、はあ」

所長「──でまあ作れるよ」

依頼人E「なるほど、ありがとうございます。早速探して実践してみますね」

所長「いいえー。良い来世をー」 バイバイ

秘書「──すごい自殺があるんですね。楽に死ねるなんて」

所長「まっさかーあ!楽な自殺なんて無いよ。楽に死ねるのは老衰ぐらいじゃない?」

秘書「え、じゃあ」

所長「さっきのはぜぇーんぶうっそー」

所長「遺体は綺麗に残らないし、かなり苦しいみたいで、"死の苦しみ"って比喩されているんだよね……って、死ぬんだから当たり前か!アハハハ」

秘書「」

所長「いやあ、近隣住民で死者が出ないのを祈るよ」

秘書「は?死者出るんですか?」

所長「場合によっちゃでるよー。だって毒ガスだもん。アレ」

秘書「所長って時々良くわかりません」

所長「大丈夫!僕自身ですらわかってないもん。君がわかるはずがないさあー」

秘書「…………」

所長「あーあ!僕甘いの食べたくなっちゃった!秘書ちゃん秘書ちゃん、パンケーキ食べに行こう!」

秘書「はあ」

所長「今日は僕が奢っちゃおうねえー。フルーツ盛り盛り生クリーム盛り盛りメープルシロップたあっぷりのあんまーいパンケーキ食べようねぇー」

秘書「」

長く放置していてすみませんでした
またポツポツと更新するのでよろしくお願いいたします

お、続ききたか

こいつぁひでぇ

(パンケーキ屋)

店員「いらっしゃいませー。御注文はお決まりですか?」

所長「僕は季節のフルーツ盛りパンケーキに生クリーム、アイスクリームとメープルシロップ追加したのとキャラメルマキアート。秘書ちゃんは?」

秘書「ベリーベリーパンケーキに生クリームとバニラアイス追加でお願いします。飲み物は……ホットティーで」

店員「ミルクと砂糖、レモンをつけることが出来ますが──」

秘書「ミルクをお願いします」

店員「──かしこまりました」

所長「秘書ちゃんって思ったより甘党じゃないんだね。ベリーベリーなんてあまり甘くないやつだよ?」

秘書「そういう所長はかなりの甘党でいらっしゃいますね。私だったら胸焼け起こしています」

所長「それ褒めてる?」

秘書「いえ」

所長「(シュン)」

所長「それにしても」

秘書「はい?」

所長「なんかデートみたいだね、ウフフ」

秘書「何言ってるんですか。私と所長何歳離れていると思っているんです」

所長「愛に年齢差なんてどうでもいいんだよ」

秘書「……所長って結構気持ち悪いですよね。私席移動します」

所長「あ、うんごめん。謝るからひとりにしないで」

店員「お待たせいたしましたー。こちらベリーベリーパンケーキ、生クリームとアイスクリーム追加になります」

秘書「あ、私です」

所長「やっぱり秘書ちゃんのが早かったね」

秘書「所長のは季節のフルーツ盛りですし、生クリームとアイスクリームとメープルシロップ追加ですからね」

所長「僕はそのぐらい甘くないと食べた気がしないからねぇ。ささ、先にお食べ」

秘書「お言葉に甘えて、いただきます」パクッ

店員「お待たせいたしましたー。季節のフルーツ盛りパンケーキ、生クリームとアイスクリーム、メープルシロップ追加になります」

所長「あ、僕です」

店員「あと、ホットティーとキャラメルマキアートです。ホットティーのお客様」

秘書「私です」

店員「キャラメルマキアートのお客様」

所長「僕です」

店員「ご注文は全てお揃いですか?では、ごゆっくりどうぞー」

所長「……ねえ見た?あの店員ちゃん僕の顔じっと見てたよ。あれは脈アリだね」

秘書「単に所長の食べるパンケーキにびっくりしたんでしょう。男性でここまで甘党にする方なんてレアですから」

所長「あ、そうか」

秘書「 」

所長「あ"ー、美味い」

秘書「ビールを飲んだおっさんのような反応はやめて下さい」

所長「やっぱり甘いものはない生き返るね!うん、美味い!こんな美味しいものを食べることなく自ら死を選ぶ人って勿体無いよ!甘いの最高!」

秘書「…………」

所長「……そんな深い意味はないから、深刻な顔にならないでよ」

秘書「すみません」 モグ

所長「……よし、秘書ちゃんのラズベリーもーらいっ」

秘書「あ、ちょっと」

所長「うん、甘酸っぱくて美味しいね!ちゃんとフレッシュのラズベリーだ。時々冷凍を出す人がいてさあ、別にいいんだけど、あれベチャってなるから僕好きじゃないんだよねえ」

秘書「勝手に食べないでください」

所長「そんなに怒らなーいの。キープスマイリング。秘書ちゃんはいつも無表情に近いけど、笑ったほうが美人さんなんだから」

秘書「どうも」

所長「ほんと、つれない子だ」

所長「じゃあ……秘書ちゃん秘書ちゃん」

秘書「はい?」

所長「あーん♡」

秘書「…………」

所長「……ほんと生ゴミを見るような目が上手だよね」

秘書「なんですか、それ」

所長「僕のパンケーキ。さっきのラズベリーのお詫び」

秘書「なら皿にでも置いて下さい。自分で食べます」

所長「だあめ。所長命令」

秘書「…………」(口開ける)

所長「はい、どーぞ」

秘書「……!美味しい」

所長「でしょう?ベリーベリーもいいけど、僕はこっちのほうが好きなんだよね。あと秘書ちゃんの唇に触れたフォークゲット」

秘書「本当所長って変態ですよね。辞めていいですか」

所長「ごめんなさいふざけすぎました」

……………………………

店員「ありがとうございましたー」

秘書「ご馳走様でした」

所長「いいよこれぐらい。また甘いの食べに行こうね」

秘書「所長とは当分良いです。見ていると胸焼けを起こします」

所長「えー?」

特に意味のないパンケーキ話
私はホットケーキは食べたことはありますがパンケーキは食べたことがありません
また20時頃に書きます

どっちも食べたことあるけど
いまいちよく違いわからん

20時頃…

何日の八時ごろとは言っていないからセーフ

あらやだうまそう

20時頃に更新すると言いましたが、あれは嘘だ(すみません体調不良で寝てしまってました)。
なんでもするので許してください。
そういえば、パンケーキとホットケーキの明確な違いって無いらしいですね。
無知でございました。

所長「──へえ、焼身自殺とはコアだねぇ」

依頼人F「はい!」

所長「まー元気な人。死にたがっている人間とは思えないよ」

依頼人F「元気が俺の取り柄なんで!」

所長「……はあ」

秘書「(珍しく所長が押されてる)」

所長「で、なして焼身自殺やりたいの?」

依頼人F「インパクトのでかい自殺がやりたくて!」

所長「あっ、そうなの」

依頼人F「飛び降りとか入水とか考えたんですけど、相手にトラウマ植え付けるなら焼身が一番かなって思って!」

所長「うん、今君がやばいことをしようとしているのだけはわかった」

依頼人F「あのアマ……俺を捨てて金持ちの男と婚約したんですよ!」

所長「あら、君捨てられた側なの」

依頼人F「だからあいつに、あいつに俺は復讐するんだ!」 グッ

所長「復讐が自殺って、面白い人ねえ」

所長「で、どういう風に復讐するの」

依頼人F「あいつら来週結婚式をあげるんで、式場に乗り込んで目の前で逝きます」

所長「焼身に使う道具は?」

依頼人F「ペットボトルに入れたガソリンと、ライターです」

所長「少ない!」

依頼人F「はい?」

依頼人F「少ない……んですか?」

所長「あのね、焼身で確実に死ぬには最低3リットル、いや、5リットルのガソリンが必要なの。それに、式場で死ぬんでしょ?ってことは頭からガソリンを浴びて点火するってことだ。温い!ぬっるすぎるよー!」

依頼人F「はあ」

所長「そんな馬鹿なことしたら表面だけ大火傷で終わっちゃうのよ。君はレアの人間ステーキにでもなるつもり?やるなら服に染み込ませて、全身に油が回るようにしなきゃ。そうだなあ、具体的に言うとすれば……少しずつ手にとって染み込ませるのが良いね」

依頼人F「そんな時間ないですよ」

所長「なら事前にしておけば良いじゃない」

所長「先にガソリンを身体に染み込ませておいて、式場に殴り込むんだよ『俺ぁ死ぬぞー!!!』って。で、さらに上からガソリン浴びて点火すれば良し」

所長「ね?これなら確実でしょ?」

依頼人F「ほうほう……流石所長さんだ!」

所長「でっしょー?よかったら帰り際にお金をもっと落としても良いのよ」

依頼人F「はい!」

所長「(やったぜ)」

所長「でも気をつけるんだよ?下手して生き残った時とか、そりゃあ地獄の苦しみみたいだし」

依頼人F「任せてください!気合で乗り切りますよ!ハハハ!」

所長「おおー。頼り甲斐のある自殺希望者だこと」

依頼人F「じゃあ!俺今からガソリン買って帰ります!」

所長「いい自殺をしてちょうだいな。あとお金を落としてねえー」

所長「彼苦しむだろうなあ……ウフフフ。あ、秘書ちゃん、彼お金落とした?」

秘書「前払い5000円にプラス20000円です」

所長「やりぃ!やっぱ死ぬ前の人ってお金たくさん落としてくれるんだねえー」

秘書「あの世には金はいりませんから」

所長「わかんないよー?言うじゃない、地獄の沙汰も金次第って、さ」

秘書「意味合いが少し違うと思いますが」

所長「いいじゃないのー」

依頼人G「……僕は、死ななくてはならないんです」

所長「ふぅん。どうして?」

依頼人G「僕は、不要な人間だから」

所長「へえ、不要なんだ」

依頼人G「僕よりも弟達の方が立派だし、"出来ている"から……。僕は早く死んで、彼らがもっとやりたいことを出来るようにしてやりたいんです」

所長「なるほどねえ。つまりはアレだ、君に使われる筈だったお金を、君は弟達に回したいと」

依頼人G「はい」

所長「ご立派なお考えをお持ちで」

所長「僕が君ぐらいの年齢の時はねぇ、遊び呆けてたよ。綺麗なお姉さんのお店に行こうとしたら厳ついお姉さんのいる店に間違えて入ったり、ナンパ失敗したり、酒の飲みすぎて失敗したり、女の子にビンタされたり」

依頼人G「…………凄いですね」

所長「今思えば、色々やりすぎてたなぁっては思ってるけどね。でも悪かない思い出だよ」

依頼人G「僕にはそんなこと出来ません」

所長「お金が無いから?」

依頼人G「(頷き)」

依頼人G「僕のせいで、弟達が辛い思いをするのはもう嫌なんです」

所長「なんで辛い思いをしているのよ?」

依頼人G「僕が大学に行っているせいで、弟達はやりたかった部活とか、勉強が出来ていないんです」

所長「なら進学しなければよかったじゃない」

依頼人G「……両親が、行けと」

所長「ふぅん。御両親が行けって言ったから行ったの」

所長「言いなりだね、これじゃあ」

依頼人G「もう嫌なんです、全部。両親には感謝していますが、家庭にかかる経済的圧迫が大きすぎます」

依頼人G「だから、僕は、僕は──」

所長「それさあ、ただ逃げたいだけじゃない?お勉強とか、御両親からの重圧とかからさ」

依頼人G「──は、い?」

所長「いや、だからね、僕が君の話を聞いた限り、君の死にたい同期がなんか弟達がどうのこうのって建前を作っておいて、本音では逃げたいから自殺をしようとしているみたいに見えてねえ。だって、お金なんてアルバイトすれば稼げるのに、アルバイトやってないんでしょ?」

依頼人G「…………」

所長「まあ、そんなことどうでもいい事だけどね。君が死のうが生きようがぼくには関係ないことだし。死にたい人を支援するのが僕の仕事だから」

依頼人G「…………」

所長「で、どう死にたいの?苦しみたい?楽に死にたい?自殺に見えない死に方がいい?自殺の方法(カード)はたくさんあるんだ、好きなのを引くと良い」

依頼人G「……できるだけ」

所長「ん?」

依頼人G「できるだけ、綺麗に死にたいです。あまりにもぐちゃぐちゃだと家族にトラウマを植え付ける事になるし……」

所長「──君は、家族想いの良い子だねぇ。良い子すぎるよ」

依頼人G「…………」

所長「なら、手軽に出来て比較的綺麗に死ねる方法を教えてあげようねぇ」

依頼人G「お願いします」

所長「か・ん・で・ん♡」

依頼人G「感電?」

所長「そうそう、感電自殺。簡単で死体も綺麗だよぉ?」

所長「やり方は超簡単3ステップ!」

所長「1!まずコンセントが刺さっていない方のコードを引き抜く!2!銅線を剥き出しにする!3!コンセントをぶっ刺して銅線を胸と背中に当てる!ほぅら、簡単でしょ?」

依頼人G「……ありがとうございます」

所長「ただ、死ねる確率は低いよ?確実に死ぬなら心臓を狙う事、銅線と皮膚の間に食塩水を含めたガーゼを当てること、変圧器を使って電圧を高める事ぐらいかなあ。それでも、あんまり確率上がらないけど」

所長「でも、死ねた時の遺体は、胸と背中に火傷痕が残るぐらいだから綺麗なモンよ?」

依頼人G「痛みとかどうなるんですか?」

所長「一般的な自殺としては痛みは一瞬だからそんなに苦痛は伴わないって言われてるけど、まあ仰け反るぐらいの痛みが駆け巡るらしいね。だから僕としてはアルコールの一つでも飲んで酔っ払ってからの方が良いと思うなあ。あと睡眠薬飲むとかね」

依頼人G「なるほど」

所長「自殺で死ねなかった場合ってさ、やり方によっては結構後遺症が重かったりするんだけど、これはそんなに後遺症が残りにくいのよ。ただ、発見された時に遺体に触れたら、触れた人間も感電する可能性があるから、ちゃーんと『触らないでね』って張り紙すること。いいね?」

依頼人G「わかりました」

所長「いい自殺をして、逝っちゃってね。グッドラック」

依頼人G「……逝ってきます」



………………………………………



秘書「……あの依頼人に教えて良かったんですか?」

所長「何言ってんの?ここ自殺事務所よ?カウンセリングルームじゃないの。どのように死にたいかを聞いて、彼らの思ったような死に方ができるように手伝う。それが僕らでしょ?」

秘書「それは、そうですけど……」

所長「さっきの子にちょっと同情しちゃった?」

秘書「…………」

所長「その反応じゃ、当たりだね」

所長「秘書ちゃんの僕にあまり向けられない優しいところはとても好きだけどさ、一過性の情に流されていたらこの仕事やってられないよ。これ、向いていないんじゃない?」

秘書「私はやるつもりないので」

所長「僕もやらせるつもりは毛頭ないよ。こんなことするのは僕だけで充分」

秘書「…………」

所長「んー!なんか重っ苦しいなあ!ここはひとつ、秘書ちゃんのおっぱいを枕にして──」

秘書「何たわけたことを」

所長「──ですよねえ!」

所長「じゃあお茶淹れてくださいな。お茶菓子は確か戸棚に僕が──」

秘書「あの戸棚にあった丸ボーロは私が食べましたよ」

所長「──え?」

秘書「嘘です」

所長「無表情で冗談は本当キッツイからやめてね」


(お茶を淹れている)

秘書「所長は」

所長「何?」

秘書「どうしてこの事務所を作られたんですか?」

所長「あれ、言ってなかったっけ」

秘書「確か聞いてませんね。はい、お茶です」

所長「あ、ありがとう。──そうねえ、僕がどうしてこの事務所を作ったか、かあ」

秘書「ええ」

所長「ひ・み・つ♡」

秘書「語尾にハートをつけて許されるのはアイドルぐらいだって相場が決まっているんですよ」

所長「君容赦無く心を抉るね」

所長「まあ色んな理由が絡んでいるんだけど、一番はそうだなあ……。少しでも苦しんでいる人を救済する為かな、救済なんて大層なことはしてないけど」

秘書「救済?」

所長「そう。自殺を予防する機関は多いけど、自殺を勧めるところは無いでしょ?」

秘書「そうですね」

所長「死にたがっている人をさ、無理矢理どうこう言って生きさせるのって、なんかおかしくない?
それは現段階で死ぬということを考えない人間のエゴでしかなくて、今死にたがっている人間にとっては苦痛でしかないのさ。
それってなんかおかしくないかなあってずっと考えていたんだけど、ある日ね、なら、そんな人たちに死ぬ方法を教える事務所作っちゃえ!ってなって、ここ作ったの」

秘書「……それって、自殺教唆罪や自殺幇助罪にならないんですか?」

所長「よくそんな言葉知ってるねぇー!はい、ご褒美に僕のヘソクリの芋羊羹あげよう」

秘書「芋羊羹よりお給金あげて下さい」

所長「うっ」

秘書「冗談です」

所長「君最近冗談好きよね」

所長「確かに、自殺幇助罪に引っ掛かってるよ。でも、死にたいのに生きろって言われるの、本当に苦痛なのよ。
ほら、嫌なことを無理矢理させられるときって、とても嫌な気持ちになるでしょ?それに似た感じだと思ってもらったら良いよ。
僕は相手を苦痛に陥れてまで生きて欲しくない。犯罪ってのは重々承知しているけど、人の求めるものになるだけ協力したいから自殺事務所(ここ)をやっているんだ」

秘書「…………」

所長「惚れた?」

秘書「何馬鹿なこと言っているんですか」

所長「あ、うんごめん」

>>80
同期→動機に脳内変換してください

書いていてすごくガバガバすぎるところがありますがお許しください
私の調べ方が甘いのでしょうが、自殺法ってレパートリーが無いんですね。すぐネタ切れ起こしそうです

自殺ネタ以外でもちょくちょく小ネタを挟んでいけたらいいなと勝手に思っているので、こんなネタあったら読んでみたいなんてあったら教えて頂けますと書いたり書かなかったりします


今日はちゃんと20時台に更新できたよ!

無理心中したがる依頼人にこの二人はどういう反応するのかな

おつ


自殺法によって話を広げるのでなく依頼主のエピソードによって話を広げると良いのでは


所長さん結構好き

芋羊羹の下りでで勇者シールをプレゼントする話し思い出したけどまさかね…

みなさん乙、コメントありがとうございます
いただいたネタは早速使わせていただきます
>>93さんの依頼主に焦点を当てた話は、もう少ししたら少しだけ長めの話で書いてみようと思います

>>95さん
すみません、私はそのようなお話は知らないのですが、よければ教えて頂けますか?

依頼人H「──離婚してからというもの、昼夜問わず仕事を入れて子供のために働いているのですが、どうしても暮らしぶりは良くならず……」シクシク

所長「(あれ、ここ心療内科だっけ)」

依頼人H「子どもにこれ以上苦しい思いをさせるなら、もういっそのこと、子どもと一緒に死のうと考えてまして……」

所長「なるほど。お子さんはおいくつ?」

依頼人H「4つです」

所長「あら、天使の4歳じゃない。いっぱい言葉喋るでしょ?」

依頼人H「はい。もう、どこから覚えてきたのかわからない言葉を教えてくれたりするんです」

所長「小さい子は貪欲に物事を覚えるからねえ」

依頼人H「あはは……」

所長「元旦那さんからの養育費は?」

依頼人H「それが……最初の1ヶ月2ヶ月で支払わなくなってしまって」

所長「よくある話ねえ。養育費に関しての公正証書はとってたの?」

依頼人H「いえ……」

所長「まあ、そういうものよね」

依頼人H「だから、もう私には死ぬしかないんです。でも、遺される子どもがかわいそうでかわいそうで──」

所長「だから無理心中をしたいんだね?」

依頼人H「……私はどう苦しんでも構いません。子どもが、せめて子どもが安らかに逝ける方法を教えてくださいませんか?」

所長「そうだねえ……。一つ言っていい?」

依頼人H「はい」

所長「奥さん頼るところ間違えてるよ」

所長「君のエゴで子どもを殺す前に、頼れるところを頼らなくちゃ。こんなところに来る前に」

依頼人H「エゴだなんて、そんな」

所長「僕から見たら立派なエゴだね。二進も三進も行かなくなって視野が狭くなっているんじゃない?」

依頼人H「…………」

所長「死ぬのは大いに結構。でもね、死ぬ気がない人間を幾ら可哀想だからといって道連れにするのは、少し考えが浅はかだ」

所長「まあ、何人もの人間を殺したような人間に言われたくないだろうけど」

所長「元旦那さんには支払い要請したの?」

依頼人H「1度だけ」

所長「何で?」

依頼人H「電話、ですけど……」

所長「電話だけだと弱いなあ。お手紙出しなさいな、お手紙。『私はあなたが養育費を支払わないからこんなに苦しんでるのよー。○○日までに払えー』って。恨み辛み書いちゃえ」

依頼人H「はあ……」

所長「ダメだったらダメで内容証明郵便とか履行勧告、命令、差押えって感じでプレッシャーかければいいの。嫌かもしれないけど、自殺を考えたぐらいの奥さんならできる」

依頼人H「…………」

所長「行政は?」

依頼人H「仕事が忙しくて行ってないです」

所長「じゃあこの後は行政だ。役所に行って話しておいで。ここよりもいい話が聞けるはずだから」

依頼人H「はい」

所長「子どもの未来を憂いて殺すより、あと少しだけ足掻いてみようよ。それでもダメだったら、良い方法を教えるから」

依頼人H「…………」

─────────

秘書「所長にしては、あんなことも言うんですね」

所長「無理心中で殺されるであろう子どもが不憫でね。まあ……奥さんには酷なことを言ったけど」

秘書「死にたいのに生きろって言ったようなものでしたもんね」

所長「僕は最低だね。生きることへの苦しみから解放されたい人を援助したかったのに……ハハ」

秘書「一人は解放されたとしても、道連れにされる側からしたら、無理心中なんて馬鹿馬鹿しいことです。一人の単なる偽善のために殺されるなんて、エゴイズムも良いところですよ」

所長「……まるで普段の僕みたいなことを言うんだね」

秘書「私は思ったことを言ったまでです。所長、所長の判断はおかしくなかったと思います。少なくとも私は」

所長「ありがとうね」

秘書「いいえ、別に」

依頼人I「飛び降りって、怖いですか?」

所長「飛び降り希望さん?」

依頼人I「はい。ネットで、飛び降りは気絶するから痛くないって見たので……」

所長「ははーん、なるほどお。確かに痛くはないみたいよ?ケースによるけどね」

依頼人I「ケース?」

所長「ほら、飛び降りる時もその高さってあるでしょん?ビビって低いところから飛び降りても、痛いだけで終わるなんてあるしさー」

依頼人I「はあ」

所長「死ぬなら確実にかつ痛くなく、死にたいでしょう?」

依頼人I「それは……勿論です」

所長「でしょ?確実に死ぬにはそうだねぇ……7~8階の高さのビルが最高かなあ。下がコンクリートならまず助からないね。頭ぱっくり血塗れさようならー」

依頼人I「…………」

所長「顔色悪いよお?そんなんじゃ死ねないんじゃない?ハハハハ」

依頼人I「だっ、大丈夫……です!」

所長「どうかなあ?」

所長「あとは、頭から落ちるってのも大切だね」

依頼人I「頭から?」

所長「そうよー。十分な高さから飛び降りても死ねない人って時々いるんだけど、その原因は頭から落ちていなかったってのが多いんだよねえ。あとは、花壇の上とか車のボンネットの上に落ちたとか下に人がいたとか」

依頼人I「へぇ……」

所長「確実に死にたいならコンクリートに頭叩きつけて死ぬんだよ♡
深夜帯とかに飛び降りたらいいんじゃないかな」

依頼人I「わかりました」

所長「人の上に落ちて、自分は生きているのに、その人は死んでしまったってケースも聞くから気をつけるんだよ?賠償金尋常じゃないらしいからね。ハハハ」


……………………………

所長「あー今日もお仕事したなあ。もう少しで秘書ちゃんのお給金上げるから、お楽しみにね~」

秘書「ありがとうございます」カタカタ

所長「あれ?ウチにこんな植物あったっけ?」

秘書「ミントです。夏が近づいてきましたし、少しでも涼しげに過ごしたくて」カタカタ

所長「へえ。あ、芽が出てる。可愛いなあ」

秘書「そうですか」カタカタ

所長「んーっと……何やってんの?」

秘書「ちょっと変なサイトを見つけまして。それについて調べていたところです」

所長「変なサイトぉ?」 ハテ

秘書「これです」 スッ

所長「……何これ。知らん宗教だねえ」

秘書「鍛錬によって徳を積み、最後に己の死を神への供物にすることによって、あの世での幸福を約束されるというものらしいです」

所長「はえー、恐ろしっすなあ」

秘書「全然怖そうじゃないですか」

所長「えへ」

秘書「可愛くない」

所長「(しゅん)」

所長「それ、いわゆるカルト宗教ってやつじゃん」

秘書「何とも思わないんですか?」

所長「全然。だって、その人がやろうとしてやってることだし。僕には関係ないね」

秘書「そうですか……」

(数日後)

所長「──へえ、お姉ちゃんが不審死」

依頼人J「そうなんです」

所長「でもそれってただの自殺でしょ?君の話を聞く限り、お姉ちゃんは車の中に排気管から繋げたパイプを突っ込んで死んでいた。これが自殺以外の何に見えるってのよ」

依頼人J「姉は、自殺をするような人じゃないんです!」

所長「そう言われてもねぇ……。僕君のお姉ちゃんのことなんて微塵も知らないし」ポリポリ

依頼人J「っ、でも!」

所長「そんなのは僕じゃなくて、警察に言わなくちゃ」

依頼人K「……警察に言っても、信じてくれなかったので……」

所長「まあ、信じないよね」 コクコク

依頼人K「俺には所長さんしか頼る人がいないんです!お願いします!姉の、姉貴が自殺じゃないってことを証明してください!」

所長「んなこと言われてもねぇ……」

所長「そもそも、僕は探偵じゃないんだしィ……」 ゴニョゴニョ

依頼人J「自殺事務所の所長でしょ?!なんとかしてくださいよ!!」 ガッ

所長「ちょ、待って、首、首締まる……!」

依頼人J「あっ、ごめんなさい」パッ

所長「ッゲホゲホ………ハア、余り力になれないと思うけど」

依頼人J「……!ありがとうございます!」

所長「何か、手がかりになりそうなやつってないの?」

依頼人J「そういえば……姉の財布にこんなものが……」ゴソゴソ

所長「……なにこれ、お札?」

依頼人J「僕もわからないんです。神社のお守りにしては何処となく気持ち悪いデザインだし……」

所長「そう言われればそう見えるねえ。ちょっとこれ、預かっていい?」

依頼人J「はい」

所長「とりあえず、このお札について調べておくから、また来てちょうだいな」

依頼人J「わかりました!ありがとうございます」

所長「──というわけで秘書ちゃん」

秘書「はい」

所長「このお札についてお願いしてもいい?」

秘書「些か、普段の業務とは違うもののように思えますが」

所長「だって、あの場面で断れば僕絞め殺されていたんだもん。仕方ないじゃない」

秘書「絞め殺されても良いと思いますけどね」

所長「えっ」

秘書「このお札について調べておけば良いんですね」

所長「あ、ああ……うん。ただの自殺だと思うんだけど、まあ約束しちゃったし、お願い」

秘書「かしこまりました」

>>108
依頼人K→依頼人Jに訂正をお願いします
今日はここまで
みなさまおやすみなさいませ


無理心中のネタ拾い感謝

勇者シールは結構昔の勇者ssです。

勇者以外みんな亡くなって勇者は薬草とかの使いすぎ中毒みたいな…

こんばんは
乙、コメントありがとうございます

>>112さん
こちらこそネタの提供ありがとうございます

>>113さん
ありがとうございます。
調べて拝読しました。勇者以外のメンバーの亡くなる描写が壮絶で、なんとも言えない気持ちになりました。

>>114さんへでした
すみません

秘書「所長」

所長「ん、どうしたの?」

秘書「以前頼まれたらお札の件、出来ました」

所長「お疲れ様。さすが持つべきは優秀な秘書だね。マフィンあげる」

秘書「ありがとうございます。……お札についてなのですが、所長、こちらを覚えていますか」スッ

所長「ここ……前のカルト宗教じゃん?」

秘書「ええ。ここの宗教のお守りであることが判明したんです。……これが、このサイトにあったお守りです」 カチッ

所長「わあ。お札とそっくりだ」

秘書「クライアントのお姉様は、この宗教に入信していた可能性が高いと思われます」

所長「ふうん、宗教ねえ。そんなのに縋って生きている人って、どんな気持ちなのやら。……ん?」

秘書「如何されましたか?」

所長「このサイト面白いねえ。自殺した人間の名前を載せているよ。中には写真まである人もいるのねえ」カチカチ

秘書「うっ……」 ウップ

所長「あ、こういうの苦手?」

秘書「私は……所長と違うんです」

所長「ふふふ、かんわいーねえ。その感覚は忘れたら駄目だよ?男にモテなくなる」

秘書「所長に言われたくありません」

所長「僕は男だから問題ないんだよなあ──ん?」

秘書「どうしましたか」

所長「この前の依頼人さんのお姉さん、名前なんだっけ」

秘書「依頼人K姉さんです」

所長「ここ、同じ名前だ」

秘書「あ、本当」

所長「なになにー?『前回の会議の結果、贄に決定した依頼人K姉さんは、排気ガスによる排ガス中毒により神の御許に召されました──。』なんだ、ただ生贄に決定したから自殺したってだけじゃないの」

秘書「所長、写真が」

所長「あ、本当だ」カチッ

秘書「……綺麗なものですね」

所長「そりゃそうよ。ガス中毒で死ぬ人間はちょっと皮膚が変色するぐらいで身体自体は綺麗なもんよー」

秘書「あれ?」

所長「どったの秘書ちゃん」

秘書「死体の手首をみてください。やけに赤くないですか」 コツコツ

所長「あら、本当。しかも……手首だけだねえ」

秘書「こんなことってあるんですか?」

所長「そんなわけないよ。皮膚の変色は全身に広がるものだし、そんなに赤くはならない」

秘書「じゃあ、どうして」

所長「可能性としてあげられるのはそうだなあ……何かによって拘束した跡かな、これだと」

秘書「拘束した跡って──」

所長「それに色々おかしいところがあるねえ」カチカチ

秘書「えっ?」

所長「ほれほれ、ちょっと見てみてよ」

秘書「ちょっと、近付けないでください」

所長「嫌かもしれないけど、よく見るんだ」

秘書「…………」オソルオソル

所長「違和感を感じない?」

秘書「?」

所長「まず写っているものを確認しよう。これは何処で撮影されている?」

秘書「車内です」

所長「そう、車内。次。撮影者はどうのようにこれを撮影しているかな?」

秘書「これだと……。K姉さんが助手席に座っているので、運転席のドアを開けての撮影ですよね。ガラス越しには見えませんから」

所長「その調子。彼女の自殺方法は?」

秘書「排気ガスによる排ガス中毒……ですよね」

所長「当たり。ガス自殺での鉄則は?」

秘書「外気が入り込まないように徹底して空気の入り道を遮断すること……ん?」

秘書「これ、本来ならドア開けられないはずですよね」

所長「良い目の付け所だ。その通り」パチパチ

所長「入る場所以外のドアを全部外側からガムテープで空気を遮断して、入った後は内側からガムテープで同じようにする。この状態だと、中々ドアは開けられないよね。まあ、無理矢理開けることもできなくはないけど」

秘書「手首の跡は?」

所長「自らで手首を拘束した上で自殺に臨んだか、逃げられないように拘束されたかのどっちかだろうね。まあ、拘束していたものがないとなると、後者かな」

秘書「所長、まさかですが……」

所長「秘書ちゃん。僕が言ったのは全部憶測。君が言おうとしているのも憶測。事実がはっきりしない状態でものを言うのは余り宜しくないな。……まあ、依頼人Kさんに話してみようか」

………………………………

所長「──っていうわけで、このお札は聖なる骸(サンクタム・コープス)っていう宗教団体のお札っていうのが分かったけども、何か知ってたりする?」

依頼人J「なんですか、その宗教って」

所長「この宗教団体ね、自らを生贄にすることによって、この宗教の神に忠誠を誓うっていうカルトじみた奴なんだけど──」

依頼人J「?!」

所長「──何か知ってそうだね」

依頼人J「この宗教については知らないです。でも」

所長「でも?」

依頼人J「一時期姉が家に全く帰ってこなくなった時があったんです。でも、つい数瞬間前かな。久々に家に帰ってきたと思ったら、なんか様子がおかしくて」

所長「へえ。自殺の機会を伺っていたとか?」

依頼人J「そんな、そんなはずない!」

所長「どうしてそう言い切れるの?」

依頼人J「姉貴、帰ってきたときに言っていたんです。『私、結婚する』って。結婚する人が自殺なんて考えられますか?!」

所長「お、おう……」

依頼人J「姉貴凄く幸せそうで、彼氏の写真を見せてくれたんです!彼氏も凄く良さそうな人で……。みんな楽しみにしていたんです。なのに、なのに──!」

所長「…………」


…………………………………


秘書「幸せの中にいた人が突然自殺なんてあるんですか?」

所長「他者から見た幸せが当人の幸せとは限らないからね。ザラにあるよ」

秘書「そうですか……」

所長「……秘書ちゃん」

秘書「はい」

所長「明日から一週間お休みね」

秘書「は?」

所長「僕、旅に出る」

一区切りつけます。
依頼人Jさんです
何をトチ狂ったのかKと書いていますが、脳内変換でJさんに変えていてください。
21時にまた更新できたらいいな。

寝ちゃったとかかな
乙乙

sage忘れすみません

今までも面白かったけど、自殺をテーマに話が広がっていくのも良いね

こんばんは
昨日は失礼しました
きょうも宜しくお願いします

秘書「旅に出るって、一週間も何しに行くんですか」

所長「んー、探偵ごっこ?」

秘書「は?」

所長「探偵ごっこ探偵ごっこ。依頼人Jさんの話を聞いていたら少し引っかかることがあったからねえ。ちょっと現地に行って調べてくるよ」

秘書「現地って、どこなんです?」

所長「そりゃあ、ここだよ」トントン

秘書「……!サンクタムコープス……危険ですよ、幾ら何でも」

所長「僕さあ、気になったことはとことんやりたいんだよねえ。知的好奇心が旺盛でさあ」

秘書「 」

所長「大丈夫。ヘマはしないよ」

秘書「所長……」

所長「僕ね、ここから帰ってきたら秘書ちゃんと結婚するんだ」

秘書「私は結婚願望ありませんし付き合ってもないしフラグ立てないでください」

所長「ごめんなさい」

秘書「ちゃんと帰ってきてくださいよ。お給金がもらえないと困ります」

所長「もちろん!」

……………………………

所長「と、いうわけでね。来ちゃった☆」

シーン

所長「って言っても誰も突っ込んでくれないのか…うん、頑張ろう」

所長「あの、すみませーん!」

受付「はい」

所長「僕、入信の手続きをしていた──」

受付「ああ、先日お電話されていた。お待ちしていました、同志よ。有末様がお待ちしております」

所長「はあ」

受付「こちらの方にご記入お願いします」スッ

所長「」カキカキ

受付「──はい。では確かに。あちらの部屋で俗世の不純を取り除く作業をしてから、有末様のお部屋に向かってください。こちらが道着と、我が教団の認定バッヂになります」スッ

所長「ありがとうございます」

受付「有末様はあちら向かって奥の突き当たりにあるお部屋でお待ちです。道着にお着替えになりましたら、速やかにお向かいください」

所長「分かりました」



(着替え部屋)

所長「へえ、携帯系統の通信機器持ち込みアウトなのか。予想していたけど」ゴソゴソ

所長「スーツ以外の服を着るって久々だなあ……うわ、ダサい」

所長「(この認定バッヂとやらも、趣味の悪い金ドクロのバッヂだし、変に立体的だし重いし)」

所長「……さあ、行くか」フウ


コンコン

所長「失礼しまあす」 ガチャ

有末「おや、君が体験入信の──」

所長「所沢長義です」 ペコッ

有末「待ってましたよ。さあ掛けて掛けて」

所長「失礼します」

有末「で、どうしてここへ?」

所長「……自殺という世間見たらいけない行為を、神様のために捧げることができるというのを聞いたので」

有末「おおー。ありがとうございます。サンクタムコープスは、あなたのような人を待っていたのですよ」

有末「喜んで、神はあなたを迎え入れます」

所長「(神、ねえ……)」

─────────

(鍛錬室)

幹部1「さあ!我らが神であるサンクタム・コープス様の元へ行っても恥ずかしくないよう、徳を積んでおきましょう!」


「はい!」

ドンドン!
バタンバタン、キャーキャー


所長「(う……わぁ……)あの……」

幹部1「君が所長さんだね?」

所長「あ、はい」

幹部1「鍛錬室へようこそ。ここ(鍛錬室)は、贄に己を捧げる前に徳を積む部屋になります」

所長「はあ……(すごいなあ)」

幹部1「とりあえず、各鍛錬室を回りながら説明しましょうか…………。まず、サンクタム・フムス(聖なる土)は、体を鍛え、サンクタム・コープス様の元へ行ったときにコープス様のお手伝いができるようにしておくための部屋です」

所長「すごいですね」

幹部1「次はこちらになります」

所長「Sanctum Aqua……?」

幹部1「サンクタム・アクア。聖なる水の間です。ここでは、プールの中に息を止めて潜り、水の中で長時間息を止める訓練をします。贄として逝く際、余り苦しまないために鍛錬しています」

??「や、めてくださっがぼぼぼぼぼ」

??「そんな時間では息を止めた中に入りませんよ!ほら!もっと潜って!」

所長「…………」

幹部1「じゃあ、次に行きましょう」

幹部1「サンクタム・アグニ。聖なる火の間です。ここは、中がサウナのようになっており、中で重労働をして徳を積んでいます。コープス様は、神になる前、灼熱のような土地で重労働をなされていました。それにあやかり、我々もアグニの間で重労働をし、徳を積むのです」

所長「そうですか……」

幹部1「……さて、男性とほとんどの女性はこれで終わりです」

所長「へ?」

所長「他に何かあるんですか?」

幹部1「ええ。選ばれし聖なる巫女の間、サンクタム・ルクスリアがあります。しかしそれは、選ばれた人だけが積むことのできる部屋ですので、あなたには関係ないですよ」

所長「あー……そうですか(ルクスリア、か)」

幹部1「今日は初日ですので、サンクタム・フムスで徳を積みましょうか」

所長「分かりました」

───────────

キーンコーン

幹部1「皆様、本日の鍛錬はこれにて終了です!お疲れ様でした、サンクタム・コープス様も皆様が徳を積まれたことをお喜びになられていると思いますよ!」

ザワザワ
カエロウカー

幹部1「準備が整った方から各自、イエンエーヌ・デイへお戻りください。また明日!」

所長「つ、疲れた……」ボロボロ

所長「早く……早く帰って……ご飯食べたい……」

??「よお、お前!」

所長「?!」バッ

??「お前見ねえ顔だな、新入りだろ」

所長「は、はあ。そうですけど」

??「やっぱりな!オレ人の顔を覚えるの得意でよ、一回でも顔見たら覚えるんだけど、お前は見たことなかったんだよなあ~」

所長「えっと、君は──」

??「オレぁ大黒寺!大黒寺東馬ってんだ。よろしく」

所長「あ、ああうん、よろしく。僕は所沢長義って言うんだ」

大黒寺「宜しくな!オレのことは東馬って呼んでくれ!……お前のこと何て呼べば良いんだ?」

所長「(やけに元気だなあ)僕、あだ名が所長だから、所長がいいなあ」

大黒寺「所長かあ……。変なあだ名だな!まあよろしく所長!」

所長「よろしくね」

所長「そういや東馬くん。やけに水浸しだけど、どうしたの」

大黒寺「へへ、今日はサンクタム・アクアで鍛錬をしていたから」

所長「サンクタム・アクアって、水の……アレ?なんかきつそうだったけど……」

大黒寺「もちろんキツイさ。でも、サンクタム・コープス様のところに行けるために頑張っていると思うと、やれる気がするんだよな」

所長「へぇ……(すごいな)」

大黒寺「所長は?」

所長「僕は……サンクタム……なんだったっけ。土って言ってたよ」

大黒寺「フムスかあ。あれ一番楽だよなー」


所長「え?」

大黒寺「あ?」

大黒寺「所長ってさ、何歳なの?」

所長「僕?28歳だよ(嘘だけど)」

大黒寺「まじかよ!オレとタメじゃねえか!」

所長「え、そうなの?……あー!仲間がいて嬉しいなあ!あははは」


所長「(うわあ、すごい罪悪感)」


大黒寺「ここってさあ、鍛錬がクッソきついけど、その分メシがチョー上手くてよお、おかずの量は決まってんだけど、メシと汁物は盛り放題だから良いんだよ──……」

所長「(こんな元気そうな人も死にたくてここに来たのか……。本当、自殺したがる人の性格はわからないものだな……)」ボー

大黒寺「所長?」

所長「えっ、ああ、うん、ご飯だね」

大黒寺「──?大丈夫か、お前初日から疲れすぎたんじゃね?」

所長「いや、そんなことないよ。ありがとう」

本日はここまでです
なんか変なところで区切ってすみません
それでは皆様また明日


読んでて天使の囀り思い出した

訂正

>>135
有末「おや、君が体験入信の──」×
有末「おや、君は確か入信する──」○

所長「……自殺という世間見たらいけない行為を、神様のために捧げることができるというのを聞いたので」×
所長「……自殺という世間から見たらいけない行為を、神様のために捧げることができるというのを聞いたので」○

>>142
大黒寺「ここってさあ、鍛錬がクッソきついけど、その分メシがチョー上手くてよお、おかずの量は決まってんだけど、メシと汁物は盛り放題だから良いんだよ──……」×
大黒寺「ここってさあ、鍛錬がクッソきついけど、その分メシがチョー美味くてよお、おかずの量は決まってんだけど、メシと汁物は盛り放題だから腹持ちがいいのなんの──……」○

訂正箇所が多いですね
一応書き込む前に目を通しているはずなのですが…。気をつけます。

>>144
天使の囀りは読んだことないので、ぜひ読んでみたいです

(翌日)


所長「(今日もきつかった……)」ボロッ

大黒寺「しょーちょう!」バシッ

所長「あいてっ」

大黒寺「今日もボロボロじゃねえかー。体力ねえんだな」

所長「僕は元々デスクワークしていたから……。肉体労働派じゃないのよ……」ヨロヨロ

大黒寺「ふうん。なんか大変そうだな」

所長「あ、あはは……」

大黒寺「ま、とりあえずメシ食おうぜ」


唐突な安価です
彼らの今晩のご飯のおかずを教えてください
↓2

からあげ

>>148

なぜそこを安価ww

(食堂)

おばちゃん「はーい、お待たせ。今日のおかずだよ」

大黒寺「おおー唐揚げか」

所長「お腹空いているけど……これは胃に来そうだ」

おばちゃん「そこにレモンでも大根おろしでもあるから、沢山かけて食べな」

大黒寺「うーっす」

所長「はーい」

大黒寺「所長は唐揚げに何をつけるか?」

所長「僕は普段はそのままで十分なんだけど、今日は大根おろしとポン酢かな」モリモリ

大黒寺「へえ」ニュルニュル

所長「……マヨネーズなんだ」

大黒寺「マヨネーズとレモンでこってりさっぱりと食うのが好きなんだ。美味えぞ」

所長「こってりさっぱりって……プラマイゼロじゃない。僕は遠慮しておく」

大黒寺「残念な野郎だな。この美味さを知らないなんて」

所長「正直なところ、知らなくても良い美味さだと思う」

所長「さて」

大黒寺「いただきます」
所長「いただきます」

所長「あのさ」 モグモグ

大黒寺「んあ?」

所長「なんで東馬くんはここに?」

大黒寺「オレ?オレはそうだなあ……程の良いお払い箱ってとこかな?」

所長「お払い箱?」

大黒寺「まあ、オレもいろいろあってことさ」 モグモグ

大黒寺「所長は?」

所長「僕?僕は……死にたいって思ったからからな」

大黒寺「そうか」

所長「っていうのは建前で(小声)」

大黒寺「は?(小声)」

所長「実は──」

大黒寺「あーもうやめようぜ。やめやめ」

所長「え?」

大黒寺「いるんだよ。"死にたい"じゃなくて"殺してほしい"でここに来る奴。そんな奴の話聞いていたらメシが不味くなるだろ?やめやめ。メシ食うのに集中してえから」

所長「ああ、そう……」

所長「ごちそうさまでした」
大黒寺「ごっそーさん」

大黒寺「所長、今から暇か?」

所長「ああ、ウン。暇だけど……どうしたのかな?」

大黒寺「ちょっと話そうぜ。男同士の熱い話をさ」

所長「……僕反応に困るんだけど」

大黒寺「は?」

所長「いや、なんでもない。どこで話す?」

大黒寺「じゃあ来いよ。俺の部屋で話そうぜ」テクテク

(大黒寺の部屋)

大黒寺「持ち込めるものが限定されてっからよ。何もねえけどとりあえずゆっくりして行ってくれよな!」

所長「ありがとう。で、話って?」

大黒寺「まあまあ、ちょっと待てって」ビリッ

所長「?」

大黒寺≪ちょっと聞かれたらマズイ話だから、紙に書くぞ≫カリカリ

所長「あ、ああ。うん」

大黒寺≪とりあえず、さっきは悪かった≫

大黒寺≪勝手に話ぶった切って≫

所長「いやいや、君の言うことも最もだから。別に気にしないで良いよ」

大黒寺≪お前も書けよ≫

所長「あ、ごめんごめん。なんかある?」

大黒寺「おらよっ」ヒョイ

所長≪39≫

大黒寺「あ?」

所長≪サンキューだから39≫

大黒寺「…………」

所長「……ごめんて」

所長≪で、どうして筆談なんてことをするの?個室だったら誰にも聞かれないはずだから、話しても良さそうなのに≫

大黒寺≪聞かれているんだよ≫

所長≪誰に?≫

大黒寺≪サンクタムの連中に決まってんだろ≫

所長「……君幻聴とか聞いちゃうタイプ?」

大黒寺「んなわけねえだろタコ」バシッ

所長「いでっ」

大黒寺≪お前の胸についているヤツが原因だよ≫

所長「胸……?」

大黒寺≪スカルバッヂだよ≫

大黒寺≪バラした事ないから分かんねえけど、多分それはトーチョーキだ≫

所長≪盗聴器ね≫

大黒寺「うるせえよ」

所長「だってカタカナで書くんだもの」

大黒寺「分かれば良いんだよ。分かりゃ」

所長≪で、その根拠は?≫

大黒寺≪ヤツらに見つからねえところで生きたいとか、ココを出たいって口々に言っていた連中は全員≫

大黒寺≪死んだ≫

所長「そんな……」

大黒寺「おかしいだろ?こんなの」

所長≪部屋の中に盗聴器があったとかは?≫

大黒寺≪へやのなかには無かった≫

大黒寺≪あるやつはわざわざ裏山に行って独り言って"てい"で言ってたヤツもいたが≫

大黒寺≪結果は他の奴らと変わらず≫

所長「…………」

大黒寺≪部屋から出て外にいても聞かれてんだ。もう、こいつしか考えられねえだろ≫

所長≪確かに、妙に重いしね≫

大黒寺≪だから、聞かれないようにするにはこれしかねえんだよ≫

所長≪納得≫

大黒寺≪そういやオレがぶった切ってしまったけどさ、しょちょうってどうしてここに来たんだ?≫

所長≪死にたいから≫

大黒寺≪死にたいヤツの顔って、今のお前よりももっといんきくせえんだぞ≫

所長「あー……」

所長≪僕はちょっとした事務所をしている人間なんだけど、依頼人J姉さんって知ってる?≫

大黒寺≪ああ、エンジェルか≫

所長≪エンジェル?≫

大黒寺≪ヘブンズプランで死んだ人間はエンジェルって呼ばれてんだよ。お前知らねえの?≫

所長≪初耳すぎる単語なんだけど≫

大黒寺≪サンクタムのおえらがたの会議で選ばれた信者は、サンクタム様の元に遣わされるエンジェルって呼ばれてんだわ≫

大黒寺≪で、エンジェルは後から来る連中の為にサンクタム様と共により住みやすい天国を作る使命がある。これが計画的に行われていて、こいつをヘブンズプランっていうんだよ≫

所長≪要は生贄と≫

大黒寺≪そういうこった≫

唐翌揚げ旨そう

大黒寺≪で、そいつがどうしたんだよ≫

所長≪彼女の親族に調査依頼されたもんでね。本当に自殺かどうか調べろって≫

大黒寺≪大変そうだな≫

所長≪これが仕事だから≫

大黒寺≪オレで良ければ、他の連中にそれとなく聞いてみるぞ?≫

所長≪それは助かる≫

(翌日)

所長「オエッ……きっつ……」

大黒寺「おっす!生きてっか?」

所長「あ、ああ、東馬……くん」

大黒寺「所長大丈夫か?」

所長「ア、ウン、ヘーキヘーキ」 アハハ

大黒寺「今日は何やったんだよ」

所長「えっと、昨日と同じ……」

大黒寺「昨日から思ってたけど、やっぱりお前体力なさすぎだろ」

所長「え、エヘ……」

大黒寺「とりあえず俺の部屋で休めよ」

所長「うん、そうする……体痛い」

(大黒寺の部屋)

大黒寺「大丈夫か?とりあえず……おら、これでも飲めよ」

所長「あ、ありがとう」ゴキュッゴキュッ

大黒寺「昨日のことだけど、今日わかったことがあるから説明すっぞ」


所長 コクッ

大黒寺≪まず、オレの知り合いに聞いてみたら、依頼人K姉って、すんげえ美人だったみたいだな≫

所長≪へえ。そうなの≫

大黒寺≪オウ、かなりの美人で、ボンキュッボンだったらしい≫

所長(秘書ちゃんといい勝負かなあ)

大黒寺≪で、限られた人間しか出来ないサンクタム・ルクスリアをやっていたんだと≫

所長「えっ!」

大黒寺「(しー!)」口に人差し指当て

所長≪ごめん≫

所長≪確かルクスリアって、一部女性信者しか入れなかったよね?≫

大黒寺≪おう。まあ、依頼人J姉は最近、サンクタム・ルクスリアに行く回数が少なかったみたいだけどな≫

所長(婚約したからか……)

大黒寺≪そして、なんか良い人が出来たとかなんとかで、ここを辞めたがっていたらしい≫

所長≪そんなことまでわかるの?≫

大黒寺≪オレのジョーホーモーをなめるんじゃねえぜ!≫

所長「おおー」パチパチ

大黒寺≪ま、俺がわかったのはこんなもんかな≫

所長≪ありがとう≫

大黒寺≪でもさ、なーんかきな臭くねえ?≫

所長「?」

大黒寺≪ほら、昨日も言ってただろ?生きたいって言ってたり、辞めたいって奴が自殺していくって≫

大黒寺≪不思議じゃね?≫

所長≪うん、僕も思う≫

所長≪ホームページにエンジェル……だっけ?まあ死体の写真があったんだけど≫

大黒寺≪まじかよ。悪趣味だな≫

所長≪本来の自殺では出来ないやつがあったんだよ≫

大黒寺≪は?≫

所長≪手首に赤い跡があったんだ≫

大黒寺≪赤いあと?≫

所長≪大きさから見て、多分紐か何かの摩擦によってついたやつだと思う≫

大黒寺≪テメェで紐をつけたならそのままにするはずなのに、わざわざ取るってこたあ≫

所長≪ここの奴らが無理矢理やったんだろうね≫

大黒寺≪それじゃあ、これはまさか≫

所長≪自殺じゃなくて、殺人と見た方が良さそうだね≫

大黒寺≪殺人……≫

大黒寺≪早くサツに言わねえと!≫

所長≪いや、これだけじゃまた取り合ってくれないよ。何らかの事件だったり、確固たる証拠がないと、笑われておしまいさ≫

大黒寺「チッ……」

所長≪そういや、パソコンが使える部屋ってある?≫

大黒寺≪確かあった気がするが……ネットが使えるかどうかはわかんねえな≫

所長≪それでもいいよ。じゃあ、ご飯食べたらそこに行こう≫

大黒寺コクッ

大黒寺「じゃあ、飯食いに行こうぜ!」

所長「ああ、うん」

大黒寺「今日の飯は何かなあ」

所長「僕としては、白身魚の南蛮が食べたいよ」

大黒寺「昨日揚げ物だったのに今日も揚げ物って、それこそ胃にくるんじゃねえの?」

所長「なっ、別に良いでしょ!ご飯に合うんだから」

大黒寺「バカだなー。男ならカレーだろ!」

所長「」

皆様乙、コメントありがとうございます
ご飯の唐突安価は、このままダラダラ書いていてもクッソつまらないと怒られそうなのと、ちょっとした遊び心のつもりです。
皆さんが食べたくなるような食物描写を頑張りたい。

↓2
今日の彼らの晩御飯を教えてください

st

エビフライ

そのおちゃめなかんじすきだぞ
おうえんしてる

(食堂)

おばちゃん「あいよー、お待ちどうさま」

所長「エビフライだ」

大黒寺「南蛮じゃなくて残念だな」

おばちゃん「そこにソースあるから、好きなのかけて食べな」

大黒寺「あいよー」

所長「いただきます」

所長「さて、昨日に引き続き揚げ物に何をかけるかだけど……。東馬くんはエビフライには何をかける?」

大黒寺「やっぱ、王道のタルタルだな!フライ系にはタルタルだろ。あとレモン」モリモリ

所長「そうだよねえ。僕もタルタルソース好きだよ」

大黒寺「って言いながら、何でポン酢掛けてんだよ」

所長「良いじゃない、ポン酢。本音はフレンチドレッシングが良かったけど、流石にここには無いからねえ。あ、タルタルソースここに乗せて」

大黒寺「おう、良いぜ」



所長「いただきます」
大黒寺「いただきまーす」

サクサクサクサク

大黒寺「うめぇー。手作りタルタルも具が多くて、オレ的に満点だわ」モグモグ

所長「確かに。これすっごく美味しいね」ハムッ

大黒寺「……お前タルタルでメシ食ってんの?」

所長「うん。タルタルご飯。美味しいよ?」

大黒寺「タルタルをエビフライにかけなかった理由はそれか。オレも真似して──っと」

所長「どう?」

大黒寺「──これ旨えな」

所長「やったぜ」

大黒寺「そういや所長さ、エビフライのシッポは食う派?食わない派?」

所長「僕は食べないよ」

大黒寺「ならシッポ寄越せ」

所長「……え?」

大黒寺「えびのシッポ食わねえんだろ?オレが食うから寄越せよ」

所長「ああ……良いけど……」ヒョイ

大黒寺「うん、旨い」バリバリ

所長「シッポ好きなの?」

大黒寺「おう。バリバリしていて好きだな」

所長「へえ。僕はそれが喉に刺さりそうで怖いんだよねえ」

大黒寺「少なくともオレが食ったうちで喉に刺さったのは一度もねえな。ちゃんと噛みゃあ刺さる要素もねえし」バリバリ

所長「そういうものなのか」



所長「ごちそうさまでした」
大黒寺「ごっそーさん」

所長「さて、パソコンが触れるところに行こうか」

大黒寺「だな。確かこっちだ」テクテク

所長「分かった」テクテク



(コンピュータールーム)


所長「へえ、結構パソコンあるんだねえ」

大黒寺「オレもここ初めてだが、予想よりも台数が多くてびっくりしてるわ」

所長「よーし、適当なのに座って~。スイッチオン!」

ファーン

所長「お、これはインターネット使えそうだ」

大黒寺「あー、メモメモ」ガサゴソ

大黒寺≪何について調べるんだ?≫カリカリ

所長≪まず、ここの宗教のサイトを見るよ≫


カタカタ…
『サンクタム・コープス』

所長「ここだ……」

カチッ

大黒寺「……」

大黒寺≪趣味悪そうなホームページだな≫

所長「えっと……名簿……名簿……これだ」 カチッ

大黒寺「…………ッツ!!!」

所長「あ、東馬くんも苦手?」

大黒寺「……"も"?」

所長「あー……」カチカチッ
(メモ帳起動)

所長≪僕の可愛い部下もね、こういうのが苦手なんだ≫カタカタ

大黒寺「へえ。いつか会ってみてえなあ」

所長≪秘書ちゃんは僕のだから東馬くんにはあげないよ?≫

大黒寺「は?」

所長「絶対あげないからね」キリッ

所長「さて、ちょーっとここ見ていてね」

カチカチカチ

大黒寺「──おい、これって」

所長「……他のも見ようか」

カチッ カチッ カチッ

所長「これは……」

大黒寺「ああ、クロだな」

?「なにが、クロ、なんです?」

所長・大黒寺「?!」クルッ

幹部1「こんばんは、所沢さん、大黒寺さん」

大黒寺「……ウス」

所長「こんばんは」

幹部1「熱心に見られていましたけど、これウチのサイトですよね」

幹部1「なにが、クロなんです?」

所長「それは──」

幹部1「それは?」




大黒寺「こいつのパンツの色です」

幹部1「はい?」
所長「は?」

大黒寺「幹部さんよお、この人のスカートの下を見てみろよ。ほら、黒レース」

幹部1「──!な、なんてことを言っているんです!」

大黒寺「この野郎が、このパンツの色を紫だって言ったから、オレは違うって言ってたんだよ。んだろ?所長」

所長「え?あ……ああ!そうなんです。僕はダークパープルだって思っていたんですけど……そろそろ眼鏡替え時かなあ!あはは!」

幹部1「お二人共、この方はコープス様に自らの命を捧げた尊いお方ですよ!そのような下着がやれ紫だ黒だとどうのこうの言う前に、徳をお積みなさい!」

所長「すみません」
大黒寺「さーせん」

幹部1「コホン……コープス様が、いつもあなた方を見つめておりますよ。正しい行いをするのです、いいですね?」 コツコツ


所長「…………」
大黒寺「…………」


大黒寺(なにが見つめている、だ)

大黒寺(監視の間違いだろ)

所長「……早く切り上げようか」カタカタ

大黒寺「ああ」

大黒寺≪で、なにやってんだ?≫

所長≪メール≫カタカタ



宛先:秘書ちゃん

潜入したのは良いけど若干浮いている+死にかけの僕です
一応元気
協力者も出来たよ

報告
・サイトで贄って書かれていた人たちは、サンクタム内部ではエンジェルって呼ばれていた。
何でも、死んでサンクタムがいる天国(?)で他の信者たちが来た時のためにより住み易い天国を作る使命を担っているからそう呼ばれるんだって。
で、これらの使命を"ヘブンズ・プラン"と言って、定期的に行われているみたい。

・エンジェルは他殺の線が濃厚。
サンクタムに対してあまり良い感情を抱かなかったり、宗教を辞めたいという人がエンジェルに選ばれて死んだらしいけど、これが本当なら到底自殺とは考えられないと思う。
ただ、はっきりはしていないからもう少し調べる。

・鍛錬を積む場があった
サンクタム・フムス
サンクタム・アクア
サンクタム・アグニ
(一部の女性)サンクタム・ルクスリア

・ご飯が美味しい

簡単だけど報告終わり

所長「(送信)」カチッ

所長「さ、帰ろうか」

大黒寺「良いのか?」

所長「なにが?」

大黒寺≪メール≫

大黒寺「ばれたらやばくね?」

所長「ああ」

所長≪あれネットにあるメールサーバーだからパソコン本体には残らないよ≫

大黒寺「本当かよ」

所長「東馬くん、僕を信じて」

大黒寺「…………」

所長「さあ、部屋に戻ろう」

──────────────


幹部1「有末様」

有末「どうされましたか?」

幹部1「信者の中に、怪しい動きをする者がいます」

幹部1「大黒寺と、昨日入って来た所沢です」

有末「ほう。そうですか……」

幹部1「処分致しましょうか」

有末「いえ、しばらく泳がせておきましょう。ええ、泳がせるのです。そして──」

有末「屠れば良い」ニヤッ

幹部1「分かりました」

有末「……そういえば」

幹部1「はい」

有末「最近ルクスリアはどうですか?」

幹部1「まあ……。そこそこの上玉は揃っております」

有末「そうですか……ふふ、ふふふふ、ははははははは!いいですね!今日はその中から特に良いのを2人ほど、私の部屋に寄越しなさい。いいですね?」

幹部1「仰せのままに」 ペコリ

本日はここまで
盛り上がりに欠けますね、頑張ります
なるだけ地の文を書かないようにしたいのですが、展開上地の文が避けられないことになってきました
唐突なガバガバ地の文が出てきますが許してください何でもしますから!

それでは、お休みなさい

面白いから心配するな
あとエビフライが旨そう

おつ

いつくるんだろう

You've got mail.

秘書「?」カチッ

秘書「──あ」

宛先:秘書ちゃん
潜入したのは良いけど若干浮いている+死にかけの僕です
一応元気
協力者も出来たよ………

秘書「生きてましたか」カチカチ

・サイトで贄って書かれていた人たちは、サンクタム内部ではエンジェルって呼ばれていた。
・エンジェルは他殺の線が濃厚。

秘書「エンジェルなんて、名前だけご立派なんですね」カチカチ

・鍛錬を積む場があった

秘書「変な名前の鍛錬場ですね……。英語ではなさそうですが」カチカチ

・ご飯が美味しい

秘書「は?」

簡単だけど報告終わり

秘書「最後の報告が謎すぎます」

秘書「まあ、でも生きているだけで充分ですね。協力者というのが少し不安要素ではありますが……」

秘書「まあ、あの人だから騙されているってのはないか。ええと、PC眼鏡眼鏡……」スチャ

秘書「さて、あの人だけに任せておいては入られません」

秘書「(死なれて路頭に迷いたくないし)やれることをやりましょうか」カチカチ

秘書「……さあて、私のパソコンさん。デートのお時間ですよ」

(翌日)

所長「だーかーらーさあ、辛子は納豆を混ぜた後に加えてふんわりと混ぜるのがいいの!」

大黒寺「バカだな、ちげえよ!先に混ぜた方が風味が出て美味いだろうが!」

所長「後!」

大黒寺「先!」

「朝から元気ですね」

所長・大黒寺「?!」バッ

幹部1「おはようございます」ニコッ

所長「おはようございます」

大黒寺「はよーっす」

所長「僕達に一体なんの御用でしょうか」

大黒寺「オレ等、今納豆の辛子の入れるタイミングでバトってんだよ」

幹部1「そうですか、朝から元気なようでなによりです。今日は、今日から2人の徳を積む場が変わったことをお知らせに来ました」

所長「…………」

大黒寺「…………」

幹部1「お二人共、本日よりサンクタム・アグニで徳を積んでいただきます」

所長「アグニ……」

幹部1「有末様直々のご指名です。コープス様にいつでも行けるよう、徳を積みましょうね」

所長「……はい」

大黒寺「言われなくても、わかってらあ」

幹部1「では、頑張って徳を積んでくださいね。御機嫌よう」スタスタ


大黒寺「…………」

所長「サンクタム・アグニ……。経験あるかい?」

大黒寺「いんや、流石の俺も経験無えわ。ただ、尋常じゃねえほどきついって、ここじゃ有名だぜ」

所長「そうなんだ……」

…………………………………

幹部2「ほら!そこ!手を休めないで働きなさい!!コープス様に顔向けできませんよ!」 ビシッ!

信者「ぐっ……あ"!」

幹部2「ほら!ほらほらほらほら!!さっさと動きなさい!働きなさい!」 ビシッ、ピシッ!


大黒寺「──っ、こりゃあひでぇ……」

所長「鞭って……ただの虐待じゃないか……」

幹部2「そこ!何ブツブツしゃべっているのです!ほら、さっさと……、働け!」 ビシッ!!!

所長「っ!」

大黒寺「所長!」

幹部2「口だけ動いて体を動かしていないからこうなるのですよ。フフフ、馬鹿は馬鹿らしく、さっさと徳を積みなさい!!」

大黒寺「てんめぇ、弱い奴だけを鞭で打ちやがって……!」

所長「東馬くん、僕は大丈夫だから、だから──やろう」

大黒寺「所長……」

幹部2「フン、何をベラベラと駄弁っているんです。働かないこの蛆虫が」

大黒寺「……蛆虫はテメェだろうが。鞭で弱いものいじめしやがってよ。雑魚は武器ねえと戦えねえもんな!それに──」

所長「東馬くん!それ以上言うべきじゃない」

大黒寺「──分かったよ」 チッ

……………………

大黒寺「っだー、疲れた!あのクソ野郎、今度会ったら捻り潰してやる」

所長「コラ。そんな物騒なことは言わないんだよ」フラフラ

大黒寺「所長、お前肩は大丈夫か?鞭でやられたけどよ」

所長「あー、多分アザになってるけど、まあ大事無いさ」

「あの……」オズ

所長「はい?」クルッ

「先程は大丈夫でしたか?」

大黒寺「オメェ確か、アグニでぶっ叩かれていた……」

信者「はい。あの、これ……」スッ

所長「これは……軟膏?」

信者「気休めにしかなりませんが、ないよりはいいと思うので。よかったら使ってください」

所長「ありがたいです。助かりました」

信者「いえ。それでは」

所長「薬とは有り難いなあ」

大黒寺「後でオレが塗ってやるよ」

所長「大丈夫だよ、一人で塗れる」

大黒寺「そんなこと言わねえでさ。傷口の具合は一人じゃ見えねえだろ」

所長「まあ、そうかもしれないけど」

大黒寺「じゃあ、決まりな」

所長「じゃあ、お言葉に甘えて」

お久しぶりです
待っていてくださった方、本当にありがとうございます
まさか待ってもらえるとは思わず驚いております
私生活は左程忙しくないのですが、心の安定感が悪いのが最近の悩みどころでございます
そんなことはさておき、>>202さんは本日の所長と大黒寺のご飯のおかずを教えてください

それでは
御休みなさい

麻婆豆腐


また揚げ物の可能性が…?

麻婆茄子

そんな卑屈になることもないだろう
続き楽しみにしてるぞ

こんばんは
乙、コメントありがとうございます
卑屈になりすぎないように頑張ろうと思います
揚げ物コンボは決まらなかったね!
麻婆茄子、書いてゆきます

大黒寺「ようババア!今日のメシはなんだ!」

おばちゃん「ババアっていうクソガキに食わすメシはないよ!」

大黒寺「お姉様!美しいお嬢様!」

所長「と、東馬くん……」ドンビキ

おばちゃん「今日のご飯は麻婆茄子だよ。汁物の酸辣湯は辛味が足りなかったら、テーブルの辣油を使いな」

大黒寺「さんらーたん?」

所長「酸っぱ辛いスープだよ」

大黒寺「そんなもんがあるのか」

所長「そうだよ。さあ、食べようか」

大黒寺「いただきます」

所長「いただきます」

大黒寺「ん?」モグモグ

所長「どうしたの、東馬くん」

大黒寺「これ、オレが知ってる麻婆茄子じゃねえぞ」モグモグ

所長「え?」

大黒寺「なんか酸っぱい」モグモグ

所長「……本当だ。これ、麻婆茄子の元ネタの方かな?」モグ

大黒寺「麻婆茄子の元ネタって、麻婆豆腐じゃねえのか?」

所長「ううん、それは日本での話。元々は別物の料理だよ。確か魚香茄子って名前だったと思う」

大黒寺「ゆーしゃんちぇず?なんだそりゃ」

所長「魚に香り、茄子って書いて魚香茄子。四川料理の一種だよ」

大黒寺「へえ、そんなもんがあんのか」モグモグ

大黒寺「でも魚が入ってねえのに、なんで魚って漢字が使われてんだ?」

所長「調味料に、唐辛子と魚を塩漬けにしたものが入っているからだよ。まあ、これには魚の風味がしないから、使ったのは普通の唐辛子だろうけど」モグモグ

大黒寺「お前詳しいな」

所長「要らない知識を沢山仕入れて居るからね。お陰様で面倒くさい男としてモテないよ」

大黒寺「確かに、そのベラベラ余計な知識を喋るところはモテなさそうだな」

所長「まあいいじゃない。僕の余計な知識で一つ賢くなったんだし」

大黒寺「そうだな」モグ

所長「あ、辣油取って」

大黒寺「おう」

まだかねぇ

読み返してたら腹減ってきた
思えば死と食って対極のテーマだな

お久しぶりです
何日ぶりでしょうか、そんなのも忘れるぐらいお久しぶりです
長いこと放置してすみませんでした
乙や待ってる、感想ありがとうございます

現在私生活が忙しいのでなかなか書けたり書けなかったりするのですがお許しください
必ず書き上げますから

書き上げて自分のための本にさせるのが目下の目標です
お暇であれば最後までよろしくお願いします

大黒寺「ごっそーさん」
所長「ごちそうさまでした」


所長「じゃあ、行こうか」

大黒寺「待てよ所長。その前に、オレの部屋か所長の部屋に行こうぜ」

所長「え?」

大黒寺「お前の肩だよ。軟膏塗らねえと」

所長「ああ、そういうことか。忘れてたよ。じゃあ、お邪魔しても良いかな?」

大黒寺「忘れてたって……まあ、いいぜ。行こう」

(大黒寺の部屋)

大黒寺「よし、肩見せろ」

所長「ん、分かった」脱ぎ

大黒寺「うえー……」

所長「どうなってる?」

大黒寺「ミミズ腫れ」

所長「嘘でしょ」

大黒寺「本当。鞭の後バッチリだぜ」

所長「最悪」

大黒寺「とりあえず、コレ塗るぞ」

所長「よろしくお願いします」

所長「っつ!」

大黒寺「滲みるか?」

所長「滲みるのと触られるのとで痛い、な」

大黒寺「んなの当たり前だろ。ミミズ腫れだし。周り赤いし」ヌリヌリ

所長「……出来ることなら可愛い女の子に塗ってもらいたかった」 ボソッ

大黒寺「むせえ野郎で悪かったな」ミミズ腫れデコピン

所長「~~~~!!!」

大黒寺「はは、悪ィ悪ィ」ヌリヌリ

所長「全然悪く思ってないでしょ……」

大黒寺「悪いって。……うし、終了」

所長「ありがとう」服着る

大黒寺「これで、まあ大丈夫だと思うぜ」

所長「そうだといいけどね」

所長「じゃ、改めてパソコンを触りに行こうか」

大黒寺「そうだな」

(コンピュータルーム)

ファーン

所長「えっと……」カチカチッ

大黒寺「」カリカリ

大黒寺≪メールか?≫

所長「そ?んー……あ!」

カチッ

大黒寺≪誰だ?≫

所長≪僕の可愛い部下からの返信だよ≫


所長へ

生きていますか?生きないとお給金貰えないので生きてください。

さて、私なりに調べたのを所長に報告させていただきます。

サンクタム・コープスに入信し、自殺した信者のうち、半数以上は、日頃より家族や友人に「辞めたい」と言っていたそうです。


大黒寺≪これはオレらもう知ってるな≫

所長 「」コクリ


そして、これはあくまでも噂なのですが、サンクタム・コープスの"鍛錬"の一つに、女性を集めて幹部と性交渉を強制的にさせるものがあるそうです。


所長「女性……」 ボソッ


さらに、これも噂なんですが、和製スナッフフィルムのうちの数割が、サンクタム・コープス内で撮影されたようなものらしいです。


所長「──?!」

トントン

大黒寺≪なんだ?スナッフフィルムって≫

所長≪娯楽用途に流通させる目的で、実際に行われた殺人の様子を、撮影したビデオのことだよ≫ カタカタ

大黒寺「なっ……?!」


では、頑張ってください。
協力者の方にもよろしく。

秘書

大黒寺「…………」

所長「…………」

カリカリ

大黒寺≪調べることが増えたな≫

所長≪うん。スナッフフィルムと、昨日の続きだね≫

大黒寺≪オレも手伝うわ≫

所長≪ありがとう≫



カタカタカタカタ


秘書ちゃん

返信ありがとう。


今日も生きたよ

さて、性交渉の話はクロだと思う。昨日聞いた、鍛錬の間の説明の時に、サンクタム・ルクスリアってあったんだ。綺麗な女性しか許されない場だったみたいだよ。依頼人K姉さんもルクスリアで鍛錬していたみたい。

スナッフフィルムは初耳。とりあえず調べるよ。

あと、書きそびれたけど昨日のメールと合わせて保存しておくこと。
いくら協力者がいるといっても、ここは何が起こるかわからない空間だから、僕からのメールが届かなくなってから2日経ったらすみやかに警察に行くんだ、良いね?
その時このメールをきちんと見せるんだよ。
これもコープスを追い詰める証拠になるはずだから。

それじゃあ


所長≪送信≫カチッ

大黒寺「じゃあ、オレは昨日のやるわ」

所長「うん、よろしく」

大黒寺≪かんぶのやつらが来る前にさっさと帰ろうぜ≫カリカリ

所長「そうだね」

(有末の部屋)

所長『うん、そうだね』

カチッ

有末「ふむ……おかしい」

幹部3「如何されました、有末様?」

有末「彼等、会話している様子なのに変なんです」

幹部3「どこがです?」

有末「不自然な"間"ですよ」

幹部2「間?」

有末「ええ。会話している筈なのに、片方の会話が抜けているんです。なのに、二人の間に会話が成立している。おかしくありませんか?」

幹部2「──!まさか、このバッヂに盗聴器が仕込んであると勘付いて……!」

幹部3「そんな、まさか」

有末「昨日市ノ瀬が彼等が怪しいと報告してきました。彼等がこのバッヂの働きについて知っていてもおかしくはなさそうですね」

幹部2「なら、今すぐにでも奴らを拷問に!」

有末「それじゃ面白みに欠けます。彼らには地獄を見てもらわなくては……ね?」

幹部3「なるほど」

有末「あ、そうです。そこに昨日楽しんだ女性が2人います」 コツコツ

シャーッ

女性1「も、やめ……て……!」

女性2「耐えられない……」シクシク

有末「……どうやら彼女たちはもう限界だそうです」

有末「私たちの手で、安らかにしなければなりませんね」

女性1・2「!!」

幹部2「……では」

有末「他の幹部を呼んできなさい。最後に彼女達を味わせましょう。そして、コープス様の元に送りなさい」

女性1「ひっ!」

幹部3「承知致しました」

幹部2「仰せのままに」

本日はここまで
なんか書いていてごちゃごちゃしてきました
おやすみなさいませ

おつ

所長ピンチ
応援してるから自分のペースで頑張ってね

続きマダー?

お久しぶりです
人生初の入院とやらをしてきました
皆さんストレスと生ものには気をつけてください
今日の日中に久々に書けたらいいな

更新ないなと思ってたら、入院してたのかよ…
お大事にね

無理せずに毎日投下しろよお大事に

そろそろどっすかね?

エタッたかなぁ…

駄目なのか…?

所長が逆に首くくったかなぁ

復活しねえのかな、

必ず書き上げるって言ったのにぃ!

翌日

大黒寺「はよっす、所長」

所長「おはよう、東馬くん」

大黒寺「昨日の怪我の調子はどうだ?」

所長「んー。まあ、服が擦れると少し痛むけど、大丈夫だよ」

大黒寺「そうか。あんま無理すんなよ」

所長「ヘーキヘーキ。さあて、今日も鍛錬するぞぉー」

(サンクタム・アグニ)

信者「ううっ!」バタッ

幹部3「貴方、大丈夫ですか?」パタパタ

信者「も、申し訳ございません……」

幹部3「何を言うのです。ああ、こんなになるまで無理して……。コープス様は徳を積めと仰いましたが、無理をしてまで徳を積めとは言っておりません。さあ、こちらへ。少し休みましょう」

信者「ああ、ああ。ありがとうございます」

大黒寺「……昨日の野郎とは違う対応なんだな」ボソッ

所長「本当。正反対すぎて気味が悪いほどだ」

大黒寺「なんか、ウラがありそうだな」

???「手が止まっておりますが、何かありましたか?」

大黒寺「っ!」バッ

幹部3「あっ、驚かせてしまいましたかね。すみません、そのようなつもりでは」

大黒寺「あ、いや……」

幹部3「大黒寺さんと……所沢さん、でしたか」

所長「ええ、そうですが」

幹部3「昨日は幹部2が貴方に酷いことをしたと聞きました。本当に、なんと申せばいいか……すみません」

所長「あ、いえ、べつに」

幹部3「お加減はいかがですか?」

所長「問題ありませんよ。お気遣いありがとうございます」

幹部3「もし、まだ全快されてないのであれば、決して無理はしないでくださいね。きっと、コープス様もそう仰るでしょう」

所長「あはは……」

大黒寺「…………」

(鍛錬後)

大黒寺「…………」

所長「東馬くん、どうしたの?」

大黒寺「ん?おお……。なんだか、あの幹部気に食わねえなって思って」

所長「胡散臭そうではあるけど、どうして?」
大黒寺「だって、昨日のあれから今日のこれだぞ?所長も言ってたけど、あの180度態度の違う奴をチョイスするって、なんか臭うっていうか、きな臭えだろ」

所長「…………」

大黒寺「まあ、んなことは今は置いておいてさ、さっさと飯食おうぜ。もうオレ腹が減って減って」

所長「……そうだね。行

(鍛錬後)

大黒寺「…………」

所長「東馬くん、どうしたの?」

大黒寺「ん?おお……。なんだか、あの幹部気に食わねえなって思って」

所長「胡散臭そうではあるけど、どうして?」
大黒寺「だって、昨日のあれから今日のこれだぞ?所長も言ってたけど、あの180度態度の違う奴をチョイスするって、なんか臭うっていうか、きな臭えだろ」

所長「…………」

大黒寺「まあ、んなことは今は置いておいてさ、さっさと飯食おうぜ。もうオレ腹が減って減って」

所長「……そうだね。行こうか」

長くお待たせして申し訳ありません
待ってくださっていた方、ありがとうございます
所長も私も首はくくっておりません
本年中に終わらせられたらなあと思いながらもまた更新が遅れる可能性が高いですがどうかあきれずに見守っていただけますと幸いです。

復帰早々安価
今晩の所長と大黒寺の晩御飯はなんですか?

>>↓2

うわぁぁぁ復活嬉しいぃぃい
というわけでお祝いのお赤飯

ポアされてなかったのか

安価ならもつ鍋で

戻ってきてくれたのは嬉しいが、2ヶ月ルールならアウトだったぞ
休んでも構わないから、生存報告はしてくれー

年内に終わるのかな…
いや別に余裕で待つけど

年明けちゃったけど怒ってないから戻っておいで

もう駄目なのかひょっとして

面白かったのに残念だな

復活しないかなぁ

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