【ガルパンSS】みぽりんとあれやこれや作戦です!【安価超短編】 (202)


 
・安価のキャラがみぽりんに言い寄ったり押し倒したりその逆になったりするとこを書く

・男や雌雄不明なのは除外

・1-5レスぐらいの超短編です

・質より速さがコンセプトなので、展開早かったり説明不足や齟齬についてはご容赦ください

・基本百合だけど西住棒が生えたりすることもある

・地の文あり/会話文オンリー/シリアス/ギャグ/エロなど形式は混合になる予定

・ツイッターで既に書いたやつから投稿します


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トリップつけ間違えた

【逸見エリカの場合】

エリカ「ぜぇ、ぜぇ……これは、どういうこと……?」

みほ「あの、突然飛び込んで来てどうしたの、エリカさん……?」

エリカ「私はぁ、あなたが、お見合いするとか聞いたから、ドラッヘまで飛ばして……」

みほ「確かにそれっぽい和食料亭だけど、華さんのお母さんのお招きで慰労会をしてもらってただけ……だよ?」

エリカ「はぁぁ?」

優花里「いやーすみません勘違いしてしまいまして」

エリカ「秋山ぁ!絶対わざとでしょ!」

沙織「だからって何でそんなに慌てて飛んできちゃったのかなぁ、えりぽんは♪」

エリカ「えりぽん言うな!」

麻子「いい加減に素直に西住さんへの気持ちを認めろ、間に入る我々もいい加減面倒くさいぞ」

エリカ「くっ……」

華「さあエリカさん。そろそろ覚悟を決めるべきときが来たのでは」

エリカ「うぐっ」

みほ「え、あの……一体、何の話?」

エリカ「う、うう……だからその、私はね、みほ……!」

みほ「?」

エリカ「私はその、本当は、あなたのことが……」

みほ「?」

エリカ「ああもう!いい加減に察しなさいよこの鈍感女!いつもいつもどんくさいんだから!」

みほ「ふぇぇ!?」

エリカ「とにかく私はね、あなたを他の人間に渡すなんてまっぴらゴメンなのよっ!さっさと私のモノになりなさいよ!」

みほ「ふぇぇぇーッ!?」

華「期せずして本当のお見合いになりましたね」

麻子「そうか?」

沙織「今度溜まってるゼクシィみぽりんに貸してあげよう」

優花里「西住どのっ…お幸せにっ…!」

【井手川菊代の場合】

「もうやだ……西住流も戦車道も全部大っ嫌い! 黒森峰なんて辞めたい……」

ぐずりながら膝に身体を投げかけた私を、菊代さんは優しく抱きしめてくれた。

昔から続く、戦車道のことで怒られたとき、お姉ちゃんにも、もちろんお母さんにも吐き出せない気持ちを抱えちゃったときの、二人だけの秘密の儀式。

「辞めて、どうされるんですか?」

「……」

 ……どこにも行くあてなんかない私の頭を、優しく撫でる手。小さな頃からよく知っている、柔らかな感触。

「それなら、逃げてしまいましょうか」

 えっ。

「私と一緒に、どこまでも遠くへ」

「そんなことしたら、菊代さんが……」

「ずっと西住家にお仕えしてきた身ですけれど。……みほお嬢様が望むなら、私は構いません」

「……」

 駆け落ち、なんて言葉が頭に浮かんで真っ赤になった私に、

「ふふっ、冗談です。戦車道の履修が無い学校への転校手続き、進めさせていただいても?」

 そう微笑んだ菊代さんの顔が、どこか寂しそう……に見えたのは、私の思い込みかな。

「……うん、お願いします」

 私はぎゅぅっと、いい匂いのする柔らかい胸に顔を押し付けた。

 もうこの家にも黒森峰にも何の未練もないけれど、この人と会えなくなるのだけは寂しかった。

 もちろん大洗の内情は分かっている。これから訪れるであろう試練も。

 みほお嬢様は、私をお恨みになるだろうか。

 一人フェリーを見送りながら、私は呟く。

 でも、戦車道は決してあなたを裏切りません。

 嘘つきで、臆病者の私と違って。

 どうか。どうかお元気で、私の愛するお嬢様──

【冷泉麻子の場合】

「逃げてるけど逃げきれない感じで走ってください」

「わかった」

「一度右へフェイント入れてから左の道へ入ってください」

「おうよ」

◇◇◇

「沙織さんに朝起こしてもらうのはもうやめてください」

「え、それ困るんだが」

「代わりに私が起こしに行きます、毎朝」

「西住さんが?う……うん」

「そど子さんとイチャイチャするのはやめてください」

「別にしてないぞ……」

◇◇◇

「明日は二人っきりでボコミュージアムに行きます。ぼこぼこ作戦です!」

「またか」

◇◇◇

「わ、私にっ、き、キス…してください!」

「こういうのは言い出した方からするもんじゃないのか」

「きょ今日はおっお泊りっあの私の部屋で!でも沙織さんたちは呼んでないから二人っきりなんだけどあの」

「わかった」

◇◇◇

「……私まだ、麻子さんに好きだって言ってもらってない」

「……」

「言ってください」

「……」

◇◇◇


「わ…私と、結婚してください、麻子さん!」

「おうよ、みほ♡」

【五十鈴華の場合】

みほ「華さん、最近調子悪いみたいですけど、大丈夫ですか?」

麻子「何か顔が赤いし息も荒いな」

みほ「もしかして風邪かな?」ピト

華「ひっ!?触らないでくださいみほさん!」ビクーッ!

みほ「……え?」

華「そばに寄るのも駄目です!近寄らないで……///」ザザッ

みほ「そ、そんなぁ…」

みほ「華さんに嫌われちゃった……」グスン

優花里「に、西住殿、泣かないでくださいぃ…」オロオロ

沙織「ちょっと華ぁ……」ジトォ

華「も、申し訳ありません!そうじゃないんです、みほさんを嫌いになったとかじゃなくて、むしろその逆で」

麻子「逆?」

華「ええ、実は……」

カクカクシカジカ

沙織「え? みぽりんの匂いを嗅ぐと胸が苦しくなってお腹の奥が熱くなっちゃうの?」

華「はい…おかげで練習にも集中できなくて」ハァ

麻子「ふむ。嗅神経はせいよ……様々な衝動に関係する大脳旧皮質と繋がっている。そして五十鈴さんは嗅覚が鋭敏だ」

華「私、前々よりみほさんのことをお慕い申し上げていますから……///」

優花里「大好きな西住殿の匂いで抑制が外れてしまうようになったんですね、なるほどであります」

みほ「ふぇ……ふぇぇ!?///」

優花里「しかし困りましたね…これでは戦車道なんてとても無理であります」

みほ「えっあのみんな、その理屈はともかくとしてお、お慕いとか好きとかって私今初めて聞いて///」

沙織「ねー麻子、対処法とかは無いの?」

麻子「幸い嗅覚と言うのは慣れるものだ。始終一緒にくっついていれば何とかなるんじゃないか」

優花里「なるほど、さすが冷泉殿!」

沙織「よーしみぽりん、じゃあ今からできるだけ華にくっついて!後夜は華の部屋にお泊りするようにして、解決するまで!」

みほ「だ、誰も聞いてくれてない……というかこの流れでそれやらないとダメなんですか!?」

華「あの……よろしくお願いします、みほさん///」モジモジ

みほ(うっ……こんな恥ずかし嬉しそうな華さん初めて見た……華さんが困ってるのも確かだし……)

みほ「わ、わかりました……がんばります///」

翌朝

麻子「顔色良いな、五十鈴さん」

華「はいっ、夜の間、みほさんとくっついて匂いを存分に堪能させて頂いたので、今日一日ぐらいなら何とか我慢できそうです♪」ツヤツヤ

沙織「みぽりんは?」

みほ「……わ、私は寝不足……」

みほ(一晩中華さんに抱っこされてすんすん匂い嗅がれて恥ずかしかったし……逆に私も華さんのお花みたいないい匂いとかが気になるようになってきちゃって……)

優花里「何だか本末転倒のような気がするであります」

翌週

麻子「最近はどうなんだ?」

華「はい、少しずつみほさんの匂いにも慣れてきましたけどまだまだ離れてしまうと耐えられなくて……もう少しお時間を頂きたいです」

みほ(ううっ、本当なのかなぁ……でもでも、華さんに限ってウソなんてついたりとか!……まあ、あとちょっとなら、私もそんな嫌じゃないし……///)

沙織「みぽりん何百面相してんの?」

翌月

華「結局、どれだけ一緒にいても駄目でした。みほさんと離れて半日経つともう我慢できなくて……///」

沙織「ええーっ!? それまずくない?」

みほ「でも大丈夫、心配しないで」

みほはな「「一生ずーっと一緒にいれば何の問題もありませんから♡」」

解決しました♪

【鶴姫しずかの場合】

「御身に夜戦を申し込む!」

「うにゅ……はぇ……やせん……?」

 いきなり夜中に起こされて、私はしょぼしょぼする目を何度も擦った。

ええと、タンカスロン大会は昼間に終わったはずで……ここは私のベッドのはずで…

なのに何で浴衣姿の鶴姫さんにのしかかられてるんだろう、私。

「みほ殿には責任を取ってもらわねばならぬ故」

「責任…?」
 
 鶴姫さんは私の両肩を押さえつけて組み敷いたまま、刺すような眼光を突き付けてくる。

 よく分からないけど、何だかまずい雰囲気……

「あの日、てれびもにた越しに御身の姿を一目見て以来、如何なる敵と刃を交えても…どれだけの戦を経ても、この胸を焦がす炎は収まらぬのだ」

「きゃっ! い、痛っ!」

 ぐにゅっ!と胸をわしづかみにされて、私は悲鳴を上げた。

「す、済まぬ! その……あまりこういう事には通じておらぬ故……」

 鶴姫さんはひるんだように言って、すぐ手を離してくれた。結構いい人なのかも……

 と思ったけど、すぐにその目にぎらぎらした光が戻ってきた。

 昼間に戦車上で見た殺伐とした光とはちょっと違って、どこか潤んだ、なんていうかそのいやらしい目的をうかがわせる感じというか……

「この情欲の炎を鎮めるには、御身の貞操を頂戴するほかに無し。そう思い詰めて参った次第也……!」
 
 や、やっぱり私、ピンチです!

 ぐいぐいと乱暴にパジャマを脱がそうとしてくる鶴姫さん。

「だ、ダメです! これボコプリント入りのお気に入りのなので! 破けちゃう!」

「す、済まぬ……」
 
 でもまたすぐ手を離してくれる鶴姫さん。気まずい沈黙が降りてきて、でも向こうも今さら引けないという感じで、膠着状態に……

 しかたないです。

「ええと、あの……どうしてもっていうなら、自分で脱ぎますから……」

「忝い」

 何か変な展開になってきちゃったけど、鶴姫さん明らかに慣れてなさそうだし……乱暴にされるよりはいいよね。

 翌朝。鶴姫さんはぐったりとベッドに横になっていた。

「はぁ、はぁ……流石は、西住流。閨でも見敵無双とはな……あまたの夜戦を潜り抜けてきたと御見受けする也……」

「誤解です!私だって初めてだったのに!」

 ただ鶴姫さんよりずっと落ち着いてて人並みに知識があっただけです。

「みほ殿……一つ、頼みがある……」

 いまわの際のような声を上げる鶴姫さん。

「何ですか?」

「これからは……しずかって呼んで……」
 
 リボンの武者に、完全に懐に入られてしまったみたいです……。

【宇津木優季の場合】

「わたしぃ、本当はぁ、彼氏なんかいなかったんですぅ~」

「う、うん、それは知ってた、かな、あはは……」

「わたしぃ、本当はぁ、男の子だったんですぅ~」

「ええっ!?」

「わたしぃ、本当はぁ、西住センパイのことが、大好きなんですぅ♡」

「!?」

「わたしぃ、1個だけウソついちゃったんですけどぉ、どれだかわかりますかぁ?」

「え、ええと……」

 確かめれば正解はすぐわかる気がするんだけど……

 確かめたりしたら、宇津木さんの作戦通りになっちゃうような……

 ああ、悩んでたら目が回ってきた。

「あんまりグルグル考えてるとぉ~、バターになっちゃいますよぉ?」

【丸山紗希の場合】

「……」

「あ、あの…丸山さん?最近よく私にくっついてくるけど、何か言いたいことがあるの?」

 こくこく

「ええと…戦車道のこと?」

ふるふる

「体調が悪いとか?」

ふるふる

「困りました、ウサギさんチームがいないと通訳してくれる人が…あの、丸山さん。何かわかりやすくジェスチャーとか、してもらえないかな?」

「……」

……ちゅっ♡

「!?」

「……すき」

まだツイッター分消化し終わってないですがまた夜にやります

乙です。
他の藻待ってます

【澤梓の場合】

「はい西住隊長。新入生の子たちから預かったラブレターとプレゼントです」

 私の部屋の床に、封筒やリボンでデコレートされた包みやらが満載された段ボールがどさっと置かれる。

「あ、あの…怒ってるの、梓?」

「別に怒ってないです。後輩たちに囲まれて鼻の下伸ばしたりして、情けない隊長だなとは思いますけど!」

 や、やっぱりめちゃくちゃ怒ってる……!

 というか鼻の下を伸ばしたりなんかしてないです、ひどい。

 あんなにもみくちゃにされてたんだから、せめて助けてくれたっていいのに……

「良かったですね、隊長目当ての不純な動機でいっぱい戦車道希望者が増えて」

「全然良くないよ…多分練習始まったらほとんど辞めちゃうと思うな…」

「私みたいな可愛くない後輩はもう要りませんよね?」

「梓ったら……話聞いてよ」

 そっぽを向いている彼女を抱き寄せる。

「わかってるでしょ。私にとって一番可愛い大事な後輩は、梓だけなんだよ?」

「…じゃあ、ちゃんと証明してください」

 目を閉じて唇を尖らせる梓。

 ああもう、あの真面目で素直な梓がこんなにヤキモチ焼きになっちゃうなんて、考えてもみなかったな…

 私はため息をついて、その可愛い唇にキスをする。

 もう何百回もしてる行為なのにいまだにドキドキしてしまうのは、私に度胸がないからなんだろうか?

「こ、これでわかってくれた……?」

「ん……えへへ。じゃあ特別に、今回は許してあげます♡ でも次にデレデレしてたら怒りますからね? みほさん」

 だから、デレデレなんかしてないって言ってるのに……

 大洗女子学園戦車隊現副隊長にして、次期隊長にして、更には私の恋人であるところの彼女は、もちろんそんな抗議を聞いてくれる様子もなく。

 ただにっこりと、どこか威圧的な笑顔を浮かべるのだった。

【ヤイカの場合】

「お得意のタンカスロンで完敗した感想はどうですか、ヤイカさん?」

「こ、この私が、ポンブルが、まさか、こんなっ……!」

「試合前の約束、覚えてますよね? “勝った方の言う事を一晩何でも聞く”」

「ぐっ……分かっているわよ!」

「良かったぁ。最近は戦っても物足りない相手ばっかりで、西住棒もストレス溜まってたんです」ボロンッ

「ひいっ!?なな何よそれ…!?」

「本物の戦車戦を教えてあげる、でしたっけ?じゃあ今度は私が本物の西住流を教えてあげます」ズイッ…

「で、できるものならやってみなさい……誇り高き有翼重騎兵の末裔は、絶対に西住流なんかに屈したりしないんだから!」

1時間後

「はぁ、はぁ……♡」

「一晩だけって約束でしたけど…もうしばらく滞在してってもらえますよね?」ナデナデ

「は……はいぃ、みほ様がお望みならぁ……」

「良かったぁ。沙織さんたちも毎晩毎晩でさすがにそろそろ限界だったし。チームのみんなの健康を気遣うのも車長の役目だもんね♪」 ニコニコ

(西住棒には勝てなかったわ……)ガクッ

【園みどり子の場合】

「西住隊長!最近あなたの周り、風紀が乱れすぎよ!」

「そ、そうですか?」

「そうよ!サンダースの隊長には巨大輸送機で戦車ごと誘拐されそうになるし、プラウダには最果ての収容所に監禁されそうになるし、聖グロリアーナには紅茶に怪しげな薬を盛られそうになるし、盾無高校の子には夜中に部屋に押し入られそうになるし!」

「うう……全部私一方的な被害者なんですけど……」

「毎回毎回私が風紀的に阻止してなかったらどうなってたと思ってるの?」

「それについては本当に感謝してます……いつもありがとうございます、そど子さん」

「とにかく、この私が風紀委員の腕章を付けてるうちはこの学校でわいせつ事件なんて起こさせないわ!これから卒業まで、隊長に24時間付きっきりで監視させてもらうから!」

「え…ええーっ!24時間って……」

◇◇◇

「そど子さんって、お料理上手なんですね」

「和食は料理の基本よ?あなただって一人暮らししてるんだからこれぐらい覚えなさい」

「でもきゅうりが毎回献立に入ってるのは何で?」

「……」


◇◇◇

「ほらっ、ここ埃残ってる!四角い角を丸く掃くんじゃないの!」

「ふぇぇ……そど子さんお姑さんみたいです……」

「何か言った……?」

「い、いえっ! イエスマム!」

◇◇◇

「ペース落ちてますよ、そど子さん!体力付けないと大学生活乗り切れませんよ!」

「ぜぇ、ぜぇ……誰かさんと違って早起きなのはいいことだけど……毎朝ジョギング10kmに付き合わされる羽目になるなんて…」

◇◇◇

「スクールリングっていうのがあるらしいんですけど……あの、良かったらお互いに交換しませんか?そど子さん」

「……まあいいけど。学校に装飾品付けていくのは禁止だからね?」

「それじゃスクールの意味が無い気が……」

◇◇◇

 無事卒業式の日を迎え、私は風紀委員としての全ての役目を全うした。

 だというのに心が晴れないのは……目の前でぽろぽろと涙をこぼしている、この子のせい。

「泣いちゃだめでしょ、あなたは隊長なんだから」

「そど子さんだって、泣いてる、のにっ……」

「……私はもう、風紀委員じゃないものっ……ぐしゅっ」


「絶対絶対、すぐにまた遊びにきてください」

「……わかったわ」

「明日来てください」

「気が早過ぎよ!」

「来てくれないと……私、全力で大洗の風紀を乱しちゃいますからっ……!」

「わかったわ……」


 学校に付けてくるのは禁止だけど、今日だけは特別。

 春の陽光に煌めくお揃いのリングを触れ合わせ、私たちはお互いの頬に慎ましやかなキスを交わす。

 こっこれは再会を誓うためのキスなんだから!いかがわしい、風紀を乱すような類のじゃないんだから!

 そうちゃんと説明したにも関わらず、何故か周りのみんなからは無言で盛大な拍手が浴びせられたのだった。

・次はしほお母様の予定

・その次の安価>>40 エリカ菊代麻子華しずか優季紗希ヤイカそど子しほ以外でお願いします

チョビ子

まほ

・早くてびっくりした……しほまほ書けたらまた安価取ります

・「以外」の中に梓を忘れてた

【西住しほの場合】

西住しほは悩んでいた。

「みほとまほが戦うことになるなんて……」

母親として、娘たちとのコミュニケーションが不十分だったのが原因ではないか? 遅まきながらその事実に気づきはじめていたのだ。

往々にして鉄面皮などと評されがちだが、西住家の女は決して情が薄いわけではない。ただ、それを表現するのが致命的に下手なだけなのだ。

ともあれ、黒森峰から転校して以来実家から遠ざかっていたみほが、勇気を出して久しぶりに帰省してくれた今こそが、みほとの関係を修復し得るチャンスであろう。もうコミュニケーションが苦手とか言っている場合ではない。

「“娘との適度なスキンシップ”……ね」

 しほは読んでいた育児本を置いて立ち上がった。

「みほ、入るわよ」

「ひやぁ!?おおおお母さん!?」

 浴室の扉を開け放ち、足を踏み入れるしほ。もちろんタオルで前を隠すような軟弱な真似はしない。「進む姿は乱れ無し」と掲げる西住流の体現者ならば当然の振る舞いである。

 だが、みほの方はまだまだその境地に至ってはいないようだった。慌てふためいて洗い場から湯船に飛び込み身体を隠すようにしながら、悠然と髪を洗い始めた母親に怯えた視線を向ける。

「いっ……いきなりどうしたの……?」

「私にも反省すべき点があると気づいたのです」

 シャンプーの泡の中からもごもごと答えるしほ。

「西住流を継ぐ者として以前に、私はもっと母親としてあなたに接するべきだったとね、みほ」

「お母さん……」

 普通は、厳格な母親が不器用ながらも歩み寄ってくれようとしていることに、娘として照れくさいながらも喜びを覚えるべき場面であろう。

 だがみほの胸には、言いようのない不安が去来していた。

 すなわち……お母さんが何か思いついたときって、ろくな事になったためしがない。

 みほの推測は的中していた。
 
「あ、あの、お母さんっ……いくら母娘でお風呂に入るっていったって、この体勢はおかしいと思うんだけど……」

「何がおかしいというの。昔はよくこうして抱っこしてあげていたでしょう」

「昔って。私もう高2だよ……」

「大きくなりましたね、みほ」
 
 湯船の中で後ろからみほをすっぽりと抱きかかえながら、しほは娘の乳房の成長ぶりと若い肌の弾力を確かめるようにすくい上げ、優しく揉む。

「きゃう!? そそそそれはセクハラだよ、お母さん……!」

「何をばかな。母娘間でセクハラなど成立しないわ」

 みほの顔が真っ赤になっているのは茹ったせいではないだろうが、西住流家元は頓着などしない。

 スキンシップを図ることには成功しつつあるようだ。次はもっとフランクな対話を心掛けなければ。

「ところでみほ。ちゃんとマスターベーションはしているの?」

「げっほっ!?」

 赤くなった耳元で囁くと、娘は文字通り咳き込んだ。

「オナニー、または自慰と呼ばれる行為のことよ」

「それぐらいさすがに知ってますっ!そうじゃなくて質問の意味が」

「思春期は心身ともにデリケートな時期なのだから、定期的に発散するようにしないと駄目よ」
 
 と、さっき読んでいた本に書いてあった。

「と、とにかくその……ちゃっ……ちゃんと人並みにし、してるから……お母さんが心配するようなことじゃないから……っ」

 恥ずかしさに悶絶する思いで、どうにかぼそぼそと答えるみほだったが、その程度であっさり引き下がるようなら西住流家元ではない。

「ちゃんと正しいやり方でできているの?ちょうどいいから今やって見せなさい」

「今っ!?」

「母と娘の間で何を恥ずかしがることがあるというのです」

「母と娘だからこそ恥ずかしがらなくちゃいけないところですここは!」

「いいから始めなさい」

 しほの声が低くなった。みほがよく知っている、一切の反抗を許さないときのトーンである。

 みほの膝がぐっと割り開かれ、両脚を大きく広げた状態で抱えられる。

「さあ」

(うう……久しぶりに家に帰ってきたと思ったら、何でこんなことに……)

 有無を言わさない促しに、みほは諦めの境地でそろそろと指先をその部分へと伸ばしていく。

「あっ……はぁっ……うっ。どうかなぁ、お母さん……いつもこんな感じで♡してるん、だけどっ……♡」

 すぐ後ろから襞の奥までもじぃっと観察されながら、自分でする。しかもその相手はお母さん。

 当たり前だが、最初はとにかく羞恥心しかなかった。ところが、後ろからの無言のプレッシャーに屈して行為を続けているうちに、徐々にそれが得体のしれない興奮へと置き換わりはじめている。

 お母さんが私を見てくれてる。私の恥ずかしいところを全部。

 私を、この私だけを……

 私もしかしたら、ずっとこうしてもらいたいって思ってたのかもしれない。そんな気さえしてきた。

 母は優しくみほの髪を撫でる。もう何年もしてもらった覚えがない優しい仕草で。

「なかなか筋は良いようだけれど、まだ拙い部分もあるわね。一手、指南しましょうか」

「ふぁい……♡ お願いします、お母さん……♪」

“指南”が始まり、みほは自分の未熟さを思い知らされることになる。

 みほのそれがゆるゆるとした時間のかかる浸透戦術だとしたら、しほの熟達した戦技は開始早々の突撃でみほの儚い抵抗を打ち砕き、包囲戦術からの殲滅戦であまねく快楽を存分に極めさせ完全に制圧する、いわば電撃戦であった。女としてのキャリアが、段違いだ。

 何回かの制圧完了後。

「はへぇ……ふぇぇ……♡」

「どうでしたか?」

「き、気持ち……良かったぁ……お母さんはやっぱり、すごいです♡」

 へなへなとしほに寄りかかり、火照った身体をすり寄せるみほ。

「これからも精進するのですよ」

「あ、あのね……気持ちよすぎて途中からよく分からなくなっちゃったから……その、もう一回……」

 もじもじとおねだりしてくる娘に、しほはわずかに苦笑する。

「仕方ないわね。茹だってしまうから、後もう1回だけよ?」

「うん! お母さん、大好き♡」

 首に両腕を投げかけられ、ねっとりとしたディープキスを交わし合いながら、しほは娘との適度なスキンシップを達成できたことに至極満足であった。

 もちろん翌日1日遅れで帰省してきたまほの方は満足どころではない。

「あの……みほ? なんでそんなに1日中、お母様にべったりくっついているの?」

「だってぇ……ねー、お母さん?」

「ええ、母娘の間だけの秘密です」

「一応私も娘なんですが」

「あ、お姉ちゃん。私西住流を継ぐことにしたから!」

「はぁ!?」

「だってそうすればお母さんとずっと一緒にいられるもん」

「ちょ」

「まほ、あなたは好きな道を選んでいいのですよ」

「おいッ!」

 まほの必死の説得でみほが正気を取り戻すのに3日かかったという。

 教訓:ときに母の愛は重すぎ、育児本のアドバイスが全て正しいとは限らない。

>>47
おっかさんの教育のせいで子供に
精神異常が起こる……この現象を
「母原病」と名づけて研究してる
精神学者もいるんだぞ(^^)

・まほ編がまだですが次の安価出しときます >>50

ダージリン

>>50 了解

・らぶらぶだとみほが13?才まで一緒にお風呂に入ってたっぽい一方でリトアミだと小学生の時点で既に気おされてるし母親としての西住しほ像は未だ謎が多い感じですな

らぶらぶ作戦はコメディ成分250%増しのパラレルワールドだからね整合性を考えても仕方ないね
リトアミはだいたい整合性取れてるし監修も入ってるので準公式と考えて良さそう

【西住まほの場合】

 走る。

 闇の中、嵐のように冷たい雨と風に打ち付けられながら、走る。

「……みほっ!」

「おねえ……ちゃん?」

 ようやく捕まえたみほは、濡れそぼり弱り切った子猫のような眼差しを向けてきた。



 あのプラウダ戦以降、みほの行動は奇矯さを増していた。

 身の回りのこと──例えば、外出するとき部屋のカギをちゃんと掛けるとか──に全く注意を払わなくなったり、明らかに見えているはずの目の前の障害物に激突したり。中でもボコられグマへののめり込みっぷりは異常と表現するほかないほどだ。

「ボコはいいなぁ……どんなに殴られても蹴られても、傷つけられても……痛くないんだもんね」
 
 などとぬいぐるみに話しかけているのを見たときには、思わず背筋が凍ったものだ。

 夜ふらふらと彷徨い歩くようになったのも、ごく最近だ。

 さすがに今日のような日には出ないだろうと思っていたのだが、ふと嫌な予感がして部屋まで確認しにいったところ、もぬけの殻だったという次第である。

 みほは真っ直ぐ学園艦の外縁へと向かっていた。

 舷側には高いフェンスが設けられているからまさか海中に落ちはしないだろうが、黒森峰の外周はアウトバーンが取り巻いている。下手に足を踏み入れれば事故に遭ってもおかしくないところだった。

 なぜそんなところに?なんて聞くまでもなかった。

「お姉ちゃん……私、どこか遠くに行きたい……ここからいなくなりたいの……」

 もうみほは涙をこぼしすらしない、生気のない表情で呟くばかり。誰がみても、もう限界だ。

 姉としての、良識ある西住家長女としての自分は、妹と戦車道を切り離すべきだと訴える。戦車道の無い学校にでも転校させるのが、一番の安全策だ。

 戦車隊指揮官としての自分は、あたら有能な副官を失いたくないと訴える。一時休養でもしてほとぼりを冷まし、なんとかならないものか。

 まほは激しく首を振る。そんなおためごかしはどうでもいい。

 ”西住まほ”としての意見は、どうなんだ。

 みほの優しい笑顔を何よりも愛している、ただの私は、一体どうしたいと思っているんだ。

 そんなのは決まっている。

 まほは骨まで砕けよという勢いで、みほを抱き締めていた。冷たく濡れた華奢な体が、沸騰するかのような自分の体温で少しずつ暖まっていく。

「お、おねえちゃ……苦し……」

 苦しげではあるものの、みほの目に驚いたような生気がわずかに戻った。

「行かないで、みほっ!」

 まほは風雨に負けじと絶叫する。

「おまえを苦しめる、どんな理不尽だって引き受ける。名誉も立場も戦歴も、何もかも失ったっていい!それでもおまえだけは、みほだけは、失いたくないんだっ!」

 血を吐くような勢いで。

「愛してる、みほ!……だから、いなくなるなんて、言わないで……!」

 すがりつくように。

 その手に、そっと柔らかな手が重ねられた。

 みほの周りを取り巻き苦しめていたさまざまな問題──無責任なメディア、押しつけがましい理事会やOGたち、一部の隊員たちの反発など──は少しずつ、潮が引くように収まっていった。

 秘かに裏で手を回したしほや、あくまで公正に接してくれた逸見エリカたちの存在も大きかったが、一番の原因はまほが今までの中立的な態度を放り出し、頑としてみほを擁護する姿勢を隠しもせずさらけ出したことだ。

 ──みほを傷つけるのなら、私ももろともだ。

 そんな開き直った西住まほに逆らえる度胸を持つものなど、そうはいない。

 みほの奇行も、ありがたいことに治まってきた。

 ただ一つだけ、いまだにまほを悩ませている問題が残っている。それは、夜中の外出である。

 寮の外に出るわけではない。その代り彼女は毎晩のように……

「ねえお姉ちゃん、そろそろ覚悟を決めた方が、いいと思うんだけど」

「ダメだみほっ……私たちは姉妹なんだぞっ……!」

「もう、そんなこと言って……あの時お姉ちゃんの気持ちは全部わかっちゃったんだよ?だから私、今ここにいるんだから」
 
 ベッドと、まほの身体の上に。

「こうなったら……お姉ちゃんをとろとろにしちゃう作戦です!」

「きゃっ!ちょっ……ダメだってば、みほっ……!」

 今の彼女はあの嵐の夜とは全く逆の、いたずら好きな子猫のような瞳をきらめかせている。

 そして最も悪いことに、まほはそんな笑顔でさえ、かけがえがないほどに愛しいと思ってしまっているのだった。

・ダー様の次のキャラ安価 >>60

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダジ以外でお願いします

愛里寿

エミ

【ダージリンの場合】

──聖グロリアーナ 応接室──

みほ「ダージリンさん、絶対に一滴たりとも紅茶をこぼしたりしないって言ってましたけど、あれって本当なんですか?」

ダージリン「ええ、そうよ。まさかお疑いになるの?」

みほ「どんな状況でも?」

ダージリン「ええ。例え被弾しようとも、行進間射撃中であろうとも」

みほ「じゃあ……私と一つ、賭けをしませんか?」

ダージリン「賭け?」

みほ「そのカップの紅茶が冷めるまでにこぼさせたら私の勝ち。こぼさなかったらダージリンさんの勝ち」

ダージリン「興味深いご提案ね。でもチップがないと賭けは成立しないと思うのだけれど」

みほ「ダージリンさんが負けたら、私のことをどう思ってるのか、今日こそはちゃんとお話してもらいます」

ダージリン「あら」

みほ「名言とかことわざとかは無しで、自分の言葉で言ってもらいますから」

ダージリン「今日のみほさんはなかなか挑戦的ね……では私が勝ったら、キスでもしていただこうかしら」クス

みほ「私、負けませんから」ニコ

ダージリン「勝負は時の運と言うけれど……無謀な挑戦を勇気とは呼びませんわよ?」

オレンジペコ(本日のイチャイチャ警報発令です)

アッサム(二次被害を受ける前に退出しましょう)コソコソ…

みほ「じゃあ始めますね。……ふぅーっ」

ダージリン「ひぃっ!?(み、耳元に、みほさんの息が……!)」ゾクッ

みほ「ダージリンさんのうなじ、綺麗ですよね」ペロ

ダージリン「ひゃぁ!?」カチャッ

みほ「あれ?今ちょっとだけこぼれませんでした?」

ダージリン「さ、さぁ……そんなことは、ないと思いますわ///」

みほ「そうかなぁ。じゃあこんなことしたらどうですか?」サワサワ

ダージリン「ちょっ……!みほさん、さすがにそれはエチケット違反というものですわ……!///」

みほ「私、戦争と恋愛には手段を選ばないことにしてるので」モミモミ

ダージリン「きゃんっ!?///」タパパッ

みほ「……今、完全にこぼしましたよね?」

ダージリン「……そ、それは見解の相違というものですわね。私の目にはこぼれたようには見えませんでしたわ……!」

みほ(また二枚舌外交です)

ダージリン「さあ、そろそろ紅茶が冷めてきてましてよ?」

みほ「まだまだです。戦いは最後の5分間で決まるんですから」スッ…

ダージリン(また耳元に息を……?でも今度はその手には乗りませんわよ。運命は浮気者、不利な方が負けるとは限らないのだから)

みほ「ダージリンさん……大好きです♡」

ダージリン「!?///」

カチャカチャッ ドバッ!

みほ「やった、勝ちました♪」

ダージリン「い、今のは流石に卑怯では無くて!?」

ダージリン(私の方が先に言うはずでしたのに……イギリス淑女の面目、丸つぶれですわ……!)

みほ「拗ねないでください。今回は特別に引き分けってことにしてあげますから」

チュッ♡

ダージリン「……くっ。おやりに、なるわね……///」

・エミさんの次のキャラ安価 >>68

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ以外でお願いします

ナオミ

愛里寿

>>68 愛里寿ちゃん了解です

【中須賀エミの場合】

──ベルウォール学園艦 4月──

エミ「みほあなた、何でこんなところに……黒森峰に進学したんじゃなかったの!?」

みほ「あ、ええと、ですね。これにはいろいろと事情が……」

みほ(戦車道のない学校にって転校って話だったのに……しかも何か生徒は不良みたいな怖い人ばっかりだし……菊代さんっこれどうなってるんですか!?)

◇◇◇

しほ「あら、菊代。みほの転校届の書類……大洗ではなくてベルウォールと記載されているようだけれど」

菊代「……間違えちゃいました」テヘ♪

◇◇◇

エミ「まあちょうど良かったわ。今うちの戦車道チーム、人手が足りないのよ。手伝ってくれるわね?」

みほ「えっ?いやその……私もう、戦車道は……」

エミ「……あ?」ギロッ

みほ「ひっ!? な、何でも、ないです……」

みほ(そっか、エミちゃんは去年の試合の事知らないんだ……)

エミ「じゃあとっとと行くわよ!」グイッ

みほ「うぇぇ!?ちょ、ちょっと待って……!」

──数カ月後──

みほ「な、何だかんだで全国大会優勝しちゃいました……」

エミ「バ柏葉ズにティーガーにKV-2にクロムウェルにマウスにセンチュリオンまで予備車両含めて大量に購入させたのが大きかったわね」

瞳「大丈夫かなあ、柏葉さん家のお財布……」
千紘「まあ私は出番が出来たから良かったんだけどね」

エミ「悪かったわね、無理矢理転校頼んだりして」

千紘「大丈夫大丈夫。こっちはサッカー部もあるし。両刀使いで頑張るよ」

瞳「それちょっと意味ちがうんじゃ……///」

みほ「あの……エミちゃん」

エミ「何?」

みほ「ありがとう、あの時私の手を引っ張ってくれて……エミちゃんがいなかったら私、本当に戦車道が嫌いになっちゃってたかも」

エミ「は?何だかわかんないけど……お互いさまでしょ」

みほ「?」

エミ「小学校の時に私の手を引っ張ってくれたのは、みほ達じゃない。いろいろあったけど……戦車道を続けて来て良かった。あなたたちとまた一緒にやれて、今すごく充実してる」

みほ「……見つけられそう?エミちゃんの戦車道」

エミ「なんで疑問形なわけ?“私たちで”これから一緒に見つけていくんでしょ」デコピンッ

みほ「あいたっ!……えへへ。うんっ♪」

エミ「まったく……ちょっとは自覚を持ちなさいっての」

瞳(何かエミちゃん、ずいぶん丸くなったよね。後みほちゃんにすごく甘くなったというか……)

千紘(昔はナイフみたいに尖っては、触れるものみな傷つけてたのにねぇ)

エミ「聞こえてるわよ!後ネタが古い!」クワッ!

エミ「次も大一番が控えてるんだから、みんなしっかりしてよね」

瞳「ええと……短期転校で大洗女子学園?に合流して、エキシビジョンマッチの大学選抜チームに勝てば廃校を阻止できる、んだったっけ」

千紘「簡単に言うけど大学選抜って強いんじゃないの?」

みほ「うん……特に隊長の人がすごくて……日本戦車道期待の天才って言われてるほどの人で……」

エミ「弱気になるな」デコピンッ

みほ「痛ぁ!エミちゃんってばもう、おでこが腫れちゃうよ……」

エミ「バカじゃないの。相手が強かろうとなんだろうと、全力を尽くすだけでしょ」

みほ「そう……だよね」

みほ(私も、もう逃げない)

みほ(ここで再会した大切な仲間たちと……ベルウォールのみんなと、全力で立ち向かうだけ)

みほ(私の見つけた戦車道を、ひたすらに進むだけ……!)

エミ「とにかく、気合入れていくわよ、あんたたち!」

みほ瞳千紘「おーっ!」

みほ「戦車道は……やっぱり最高ですっ。パンツァー・フォー!」

エミ瞳千紘「いえーっ!!」

・愛里寿ちゃんは明日に書く予定

・次のキャラ安価 >>75

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿以外でお願いします

猫田

カルパッチョ

【島田愛里寿の場合】

みほ「愛里寿ちゃん!?どうしたの、こんな夜中に突然部屋に来たりして」

愛里寿「……お母様とケンカして、家出してきた」

みほ「家出!?なんでケンカなんて……」

愛里寿「私が一緒にお風呂に入るのはもう嫌って言ったら、お母様ったらそんなの許しませんって怒るんだもの」プクッ

みほ「お母さんとお風呂……お母さんと、一緒に……///」

愛里寿「……みほ?どうかしたの?」

みほ「ななな何でもないです、ちょっと思い出しちゃいけない記憶を思い出しそうになって/// それにしても……ここまでどうやって来たの?」

愛里寿「ルミたちにヘリで送ってもらったの……今晩、泊めてもらえる?」

みほ「うん、もちろんいいよ!とりあえず、入って入って」

みほ(もう遅いし、ルミさんたちからも連絡入ってるだろうし……愛里寿ちゃんのお母さんへの連絡は明日でいいかな……)

カポーン

みほ「……あの、愛里寿ちゃん?」

愛里寿「何?」

みほ「お母さんと一緒に入るのは嫌なのに、私とお風呂入るのはいいの……?///」

愛里寿「うん、アズミが好きな人と一緒にお風呂入るのは普通だし楽しいことだって言ってた」

みほ「す、好きな人……///」

みほ(な、何意識してるの私!愛里寿ちゃんはただ友達として好きっていってくれてるだけで……変なこと考えちゃダメだってば)ブンブン

みほ「で、でもね。二人で湯船に入るのはちょっと無理があるっていうか……窮屈じゃないかな?」

みほ(それにこんな体勢で入ってると、お母さんに……されたときのこと、思い出しちゃうよ……///)

愛里寿「……そう?じゃあ、そっち向くね」モゾモゾ

みほ「へ?」

愛里寿「よいしょっ……と」ギュウッ

みほ「ひゃあっ!?///」

愛里寿「えへへ……こうやってくっついたら、狭くても大丈夫……だよね?」ニコ

みほ(そ、そういう意味じゃないんです、愛里寿ちゃん!こんなに真正面から抱き付かれると……抱き付かれると……///)

みほ(お肌、すべすべだ……愛里寿ちゃんの体、華奢に見えるけどすっごく柔らかいんだ……///)ゴクリ…

愛里寿「どうしたの、みほ?顔、真っ赤だよ?」

みほ(ピンクに染まったお肌が、なんか色っぽくてドキドキする……それに、灰色の大きな瞳でじっと見つめられてると、くらくらして吸い込まれちゃいそう……///)グルグル

愛里寿「……みほ?」

みほ「きゅう///」

愛里寿「みほ!大丈夫!?しっかりして、みほっ……!」ユサユサ!

愛里寿「……さっきはすごくびっくりした」ムス

みほ「あはは……ごめんね、心配かけちゃって。疲れたでしょ?もう遅いから寝よっか」

愛里寿「うん」

みほ「私はソファで寝るから、愛里寿ちゃんは私のベッド使ってね」

愛里寿「やだ」

みほ「うんじゃあ予備のお布団出してくるから……へ?やだ?」

愛里寿「みほと、一緒に寝たい……ダメ?」ウルルッ

みほ「ぶふっ!?」

愛里寿「……どうしたの?」

みほ「ううんっ……あの、ちょっと鼻血をこらえてて……///」

愛里寿「……さっきから、変なみほ」クスクスッ♡

──消灯後──

みほ(愛里寿ちゃんの吐息が……体温が……お菓子みたいに甘い香りが……!///)

みほ(こんなんじゃ眠れるわけないよぉ……って、だから私、さっきから何考えてるの! 愛里寿ちゃんは私のことを信頼してきてくれたのに……こんなやましい事、考えてちゃダメ……)ブンブン

愛里寿「みほ……起きてる?」

みほ「ひっひゃいっ!?」

愛里寿「みほは……私のこと、好き?」

みほ「えっ?」

愛里寿「私は……みほのこと、好き……///」

みほ「あ、愛里寿……ちゃん?」

愛里寿「限定品のボコを譲ってくれて、優しいなって思って……初めて戦車道で負けて、強いなって思って……一緒にたくさん遊んでくれて、嬉しいなって思って……」

愛里寿「気づいたら、好きになってたの」

みほ「愛里寿ちゃん……」

みほ「わ……私も、愛里寿ちゃんのこと、好き!」ギュウウッ

愛里寿「みほ……///」

みほ「もうすっごく可愛い!妹にしちゃいたい!」

愛里寿(むっ……妹……?)

グニィッ

みほ「痛っ!?な、なんで今の流れで脇腹つねってきたの、愛里寿ちゃん?」

愛里寿「それより……好きなんだったらなんで、してくれないの?」

みほ「してくれないって……何を?」

愛里寿「好きな人と一緒にベッドに入ったら、すっごく気持ちいいことしてもらえるんだって、アズミが言ってた」

みほ(あ、アズミさんまだ13歳の子に何てこと教えてるんですかっ!?)ガビーン

愛里寿「私、みほにしてもらいたい……気持ちいいこと……」スリスリ

みほ「だ、だめっ、そんな風に脚を私の脚の間に入れてくっついてきちゃダメ、変な気持ちになってきちゃうからっ……/// そ、そういうことは、もうちょっと大人になってから……ね?」

愛里寿「私、大学生だもん。みほより学年上だもん」ムスッ

みほ「確かにそうだけど……そっちの問題じゃないっていうか……」

愛里寿「してくれるまでくっつくから。こうしてると好きな人はオオカミさんになって気持ちいいことしてくれるってアズミが言ってた」ギュウギュウ フニフニ…

みほ(ふわわわわっ!?/// あ、愛里寿ちゃんの……愛里寿ちゃんの、まだ成長途中で控えめな感じだけどちゃんと柔らかく膨らみはじめてる胸が、お、押し付けられて……!)

ぷつんっ!←みほに残された最後の理性の糸が切れる音

みほ「あ……愛里寿ちゃんっ!」ガバッ

愛里寿「みほ……?」

みほ「も、もう……先に戦端を開いたのは、愛里寿ちゃんの方なんだからね?後先考えずに愛里寿ちゃんをいただきます作戦、開始しちゃいますからっ!」

愛里寿「……うんっ、許可する♡」


──翌朝──

千代「愛里寿!迎えに来たわよ、さあ帰りましょう!」

愛里寿「……嫌です」

千代「え?」

愛里寿「お母様。私は、愛里寿は、みほとずっと一緒にいることに決めました」

千代「なぁっ!?」フラッ…

みほ「ちょっ、ちょっと愛里寿ちゃん!?」

愛里寿「だって、アズミも言ってたもん。──大好きな人とずっと一緒にいられるのが、人生で最高の幸せなんだ、って」ンベッ♪

◇◇◇

みほ(こうして何だかんだで愛里寿ちゃんは大洗に転校してくることになって……私たちは同じ部屋に同せルームシェアすることになりました。でも問題は……)

愛里寿「みほ……みほ、好き……♡」スリスリ

みほ(茨城県の条例とか、大丈夫かな……私、捕まったりなんてことないですよね!?)ビクビク!

・次のキャラ安価 >>84

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ以外でお願いします

桃ちゃん

優花里

ナオミ

>>84 了解

・愛里寿の母親に対する呼称ですが、選抜のキャラの前では「母上」電話口では「お母様」になっており、今回は「お母様」の方を採用しましたのであしからず

・ところでカルパッチョは難しそうなんで少しお時間いただきます!今日の所はおやすみなさい

乙でした。いいストーリーが思いつくように祈ってる

なんて最高のスレなんだ…
しほみほの話とみほ愛里寿の話は繋がってるし、全部別々の時系列というわけでもないのか

>>89 時系列については大体別だけどたまに微妙に関連することもあり、要するに適当

【カルパッチョの場合】

<●月▽日 アンツィオ高校 緊急弾劾裁判記録>

裁判長「あー……みんな静粛に。これは本当に緊急の案件なんだからな。早く何とかしないと今日のおやつどころじゃなくなるぞ」

(木槌が机を叩く音に、不安げにざわめいていた傍聴席が静かになる)

裁判長「よし、それでは被告、前へ。名前と所属を言え」

被告「はい、ドゥーチェ。アンツィオ高校戦車隊、セモヴェンテ装填手。カルパッチョです」

裁判長「起訴状を読むぞ。おまえは昨日大洗女子学園に潜入、同学園戦車隊隊長であるところの原告の寮の部屋に真夜中に忍び込んだ。ここまではいいな」

被告「はい、ドゥーチェ。いつも通り鍵を掛け忘れていたようだったので簡単に入れました」

裁判長「裁判長といえ。で、問題はその後なんだが……寝ている原告をソフトロープで痛くないようにしかし厳重に縛り上げ、目隠しとポールギャグを嵌め、合計4時間もの長きに渡って延々とわ、わいせつな行為に及んだ。ま、間違いないなっ!?」

被告「はい、間違いありません、裁判長」

検事「わいせつな行為の内容についてはちょっととても口に出していえるような内容じゃないんでー、みんなの手元の資料に文書としてまとめておいたっす。合計120ページ」

裁判長「どこのえ、え、エロ小説だよ!」

検事「えーでも姐さんこういうの好きっすよね?」

裁判長「私が普段読んでるのはもっとプラトニックな恋愛小説だっ!……と、とにかくみんな、静粛に。裁判を進める」

(再び木槌の音。頬を赤くしながら資料を手に囁き合っていた傍聴席が静かになる)

裁判長「そして、そのまま拉致して当高校まで連れて来てしまったと。被告人っ、なんでこんなことをしたんだ?理由をいえ」

被告「はい、裁判長。……これも忠誠と友情のためです」

裁判長「はぁ?」

被告「私にとって無私の忠誠を捧げるドゥーチェと、永遠の友情を誓ったたかちゃ……カエサルのためです」

裁判長「どういうことだ」

被告「だって二人とも、西住さんのこと好きですよね?ドゥーチェは毎晩のように西住さん宛にラブレター書いては没にするっていう作業繰り返してますし」

裁判長「だーっ!? なんてことカミングアウトしてんだいきなり!?」

(ざわめく傍聴席)

検事「えっそんなことしてたんすか姐さん」

裁判長「黙れ黙れ!全員静粛に!」

原告「あ、アンチョビさん……が?」

裁判長「げ、原告もまだ出てこないでっ」

被告「たかちゃんも、最近は二人でいるときだって西住さんの話題ばかり……だから私」

検事「つまり嫉妬が犯行の動機ってことっすねー」

被告「違うわ!そうじゃなくて……その……」

裁判長「?」

被告「に、西住さんを性的に完全調教して身も心も意のままにしちゃってから引き渡せば、さすがに奥手なドゥーチェやたかちゃんでも想いを遂げられると思ったのっ。だから、私、心を鬼にして……!」

裁判長「カルパッチョ……おまえ……」

弁護人「まってひなちゃんっ!」

被告「たかちゃん……?」

弁護人「私は確かに西住さんに憧れてる!でも、それは恋愛感情じゃない……私が本当に好きなのは、ひなちゃんだけなんだっ!」

被告「た、たかちゃんっ……! 本当、に……?」

(抱き合う被告と弁護人)

裁判長「そんな動機で犯行に及んでいたなんて、知らなかった……許してくれ、カルパッチョ……ぐすっ……」

(Bravo! Bravo! と盛り上がる傍聴席)

原告「いえあのそれでも私にとっては十分ヒドイ理由なんですけど」

裁判長「ま、まあそうだな。わいせつ事件の被害者が出たのは事実。ここでしっかりと処罰をしておかなければ、アンツィオの規範が問われることになる。よって……厳罰を言い渡す。いいな、カルパッチョ」

被告「はい、どんな罰も受ける覚悟です……!」

裁判長「よし。……被告人はこれから1カ月、おやつ抜きだっ!」

(原告を除いたその場の全員に衝撃が走る。「なんて過酷な……!」「ほとんど死刑と同じじゃないっすか……!」などという私語も聞こえる)

裁判長「いいな、被告人」

被告「はい。謹んで罪を償います」

裁判長「原告から意見はあるか?」

原告「ええと……最初は何事かと思ってすごく怖かったですけど、すぐカルパッチョさんってわかりましたし……そんなに痛い事とかはされませんでしたし……途中からはその、き、気持ちよかったですし……正直に言うとまたしてもらいたいなぁって」

裁判長「ん?最後の方、よく聞こえなかったんだが」

原告「な、なんでもありませんっ!そ、それよりですね……とりあえず私早く大洗に帰らないとこのままだと大変なことに」

(原告が最後まで陳述する前に、大音響とともに破壊された議場の壁からⅣ号を先頭にヘッツァー、M3リー、ルノーB1などの戦車団が次々と雪崩れ込んでくる)

(実弾の発砲音と履帯が議場内をあまねく蹂躙する音が響き、傍聴人たちが逃げ惑う阿鼻叫喚。この記録はここで終わって)

・レスさんくす

・次のキャラ安価 >>97

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里以外でお願いします

ドゥーチェ

ケイ

【優花里の場合】

 玄関のカギを回して扉を開ける音が聞こえて、私は普段着にしているニットとデニムの上にエプロンを着けたまま、大急ぎで台所から飛んでいきました。

「西住殿っ、おかえりなさーい!」

「あれっ……優花里さん。今日は早かったんだね?」

 にこにこと笑う西住殿。

「はいっ、今日は取材の後直帰でしたので」

 私は今、雑誌「月刊戦車道」で新人記者をやっております。何かと勤務時間が不定期になりがちなのは悩みですが、こういう時に西住殿をお迎えできるのはいいところですね。

「お荷物お持ちしますね!お腹空いてませんか、ごはんもうすぐできますよ!あっお風呂も掃除してお湯張っておきましたので、よければお先にどうぞ!」

 オフシーズンとはいえプロ戦車道チームのエースである西住殿はいつもご多忙で、今日も数日間に渡る合宿からようやくお帰りになったところ。お疲れの西住殿のためごはんや一番風呂を準備しておくのも今の私の務めであります。

 今日は時間に余裕があったので、ちゃんとお迎えできました! ……なんて自画自賛していた私だったんですが。

「……」

 部屋に上がった西住殿は、何故か難しそうな顔でこちらを見つめてます。あ、あれ?

「あの……西住殿?何か私、粗相をしてしまったでしょうか」

「うん」

 西住殿は、重々しく頷きました。

「今の優花里さんのお出迎えの仕方には5カ所(※)の間違いがありました」

「ご、5カ所もでありますか!?」

 この短いやり取りでそんなに!?



※ 文中から5カ所の間違いを探してみよう!

「答えられなかったら罰ゲームです。制限時間5秒」

「えっ、ちょっちょっと待ってくださええと」

「54321ゼロ♪」

「早い!早すぎであります!」

「まず最初の答えね。おかえりの挨拶はそうじゃなかったよね?」

「う……すみません……」

 目を閉じて待っている西住殿の唇に、かるく触れ合わせるようなちゅーを……しようと思ったら、ぐいっと頭を抱えられて……

「んんっ!?」

「じゅるるっ……ずちゅちゅーっ……♪ぷはっ……」

「ぷぁ……はぁ、はぁ……♡」

「えへへ……ぺろ……♡じゃあ2つ目の答えだけど、私たちの仲で敬語はやめてって言ってるよね?」

「それは申し訳、ご、ごめん。……で、でもこれまで何年間も敬語だったのに急にタメ口なんてハードル高すぎであります!」

「そこを頑張るのが優花里さんの仕事です♪」

「西住殿だってちょくちょく敬語挟まってるのにズルいであります……」

「何か言ったかな……?」

「なななんでも!」

「じゃあ3つ目ね。お出迎えは裸エプロンで。これは基本です♪」

「うぇぇーっ!? この前言ってたの冗談じゃなかったんですかぁ!?」

「私はいつだって本気です」

 た、確かに。西住殿の目には一切の反論を許さない本気の気迫が満ち満ちているであります……

「でもさすがにそれは、恥ずかしくて……」

「じゃあ手伝ってあげる♡」

「きゃぁぁぁー!?」

 しゅるっばさばさ。

 ううううう……あっという間に全部脱がされてしまいました……エプロンだけ器用に残しているところが熟達の技であります……

「4つ目。ごはんとお風呂ときたら、優花里さん自身も選択肢として提示してくれないと困ります」

「あのぉ、それはいくらなんんでもベタ過ぎというか……」

「定石は大事です。それに私、合宿のおかげで何日間も優花里さんと会えなかったんだよ?今一番不足している優花里さん成分から補う必要があります。というわけで♡」

「ひゃああっ!?せ、せめて寝室に行きましょうよぉ西住殿ぉ……!」

「ダメです、待てません♪」

「あっやっ、いきなりそんな、ふわぁぁぁぁっ……♡」

ニットとデニムの上にエプロンを着けた
大急ぎで台所から飛んでいった
荷物を持ってあげた
食事の用意をしてあげた
風呂の用意をしてあげた

 数十分後。

「ぜぇ、ぜぇ……汗だくになってしまったであります……」

 ああ……ごはん、温めなおさないと……

「じゃあ一緒にまずお風呂にしよっか、優花里さん♡」

「あれだけしてぜんぜん息も切らしてないとか、さすがですね、西住殿……」

「ほら、それです!5個目の間違い!」

「へ?」

「優花里さんだってもう西住なんだから、その呼び方はおかしいっていつも言ってるよね?」

「あうう……それはぁ……」

 仕事は旧性で続けておりますけれど、義両親の意向で今の戸籍上は私、西住優花里となっております。幸いうちの両親も特にその辺りこだわりはありませんでしたし。

 とはいえ、「ずっと尊敬して憧れてきた西住殿」から「お嫁さんのみほ殿」にいきなり意識を切り替えるなんて、不器用な私にはなかなかスムーズに行かないものでして……

 でも西住殿はそんな逡巡も許してはくれません。ぷくっと頬を膨らまして、

「もうっ……それならちゃんと呼んでくれるまでしちゃうから!お風呂はそれまでおあずけです!」

「ひゃぁぁぁぁーっ!?」

 また数十分後。

「はふぅ……はひぃ……」

「ほら、優花里さん?」

「はいぃ……大好き、みほぉ……♡」

「よくできました♡……それはそうと、もう1回します」

 息も絶え絶えの私に、無情な宣告がくだされます。

「ふぇぇ……!?罰ゲーム分は全部終わりましたよねぇ……!?」

「うん、間違い探しは終わりだけど……優花里さんが可愛すぎるから、延長戦です!」

「そ、そんなぁぁ……♡」

 プロの戦車道選手になられた西住ど……みほの追撃戦は、学生時代よりもはるかに熾烈で隙のないものだったとだけ、申し上げておくであります……。

>>100 一個だけ正解

・次のキャラ安価 >>105

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里ケイ以外でお願いします

アンチョビ

カチューシャ

乙です。だめだこの軍神w

みぽりんはベタなシチュ大好きなイメージがあるよな

みぽりんは受け攻め両方いけるイメージだったけど
ここのみほを見てから攻め攻めなイメージしかないなw

>>106 ”普通”に憧れてる感じあると思う

>>107 誘い受けとか逆転攻勢とか微妙なのもあるけど意外に攻め率高かった

街角

ケイ「ハーイミホ!待たせちゃった?」

みほ「は、はい。45分ほど」

ケイ「ソーリィ!朝起きたら目覚まし時計が時限爆弾に入れ替わってたのよ」

みほ「えええっ!?」

ケイ「アハハ、うそうそ。アメリカンジョークよ!それより今日はテディベアのムーヴィーを観るのよね?早く行きましょ、遅れちゃうよ!」セナカバンバン

みほ「ごほっ!あ、あの、テディベアじゃなくてボコの劇場版です……!」

ケイ「Oh、そうだった?まあ似たようなものよね?」

みほ(に、似たような……もの……?)ムカァッ…

ケイ「あらどうしたのミホ、そんな怖い目して。Cuteな顔が台無しよ?」チュッ♡

みほ「んむっ!? な、な、なななな……!///」

ケイ「What?どうかした?」キョトン

みほ「ひ、人前でいきなりキスとか、やめてくださいっていつも言ってるじゃないですかっ……!」

ケイ「あれ、そうだったかしらー?まあいいじゃない、挨拶みたいなもんだし。それよりハリアップ!」オシリナデナデ

みほ「きゃぁぁぁ!?///」ビクーッ

ケイ「ミホのお尻はいつも触り心地バツグンねー、Excellent♪」アハハ

みほ「けっ……ケイさんの……ケイさんの……」

ケイ「?」

みほ「ばかぁぁーっっ!!///」バチーンッッ!

ケイ「Oooops!?」

翌日 戦車道カフェ

みほ「……ひっく。ケイさんはぁ、いっつもいっつも、デリカシーが無さすぎるんですぅ~っ。聞いてますか沙織さんっ!」バンッ!

沙織「き、聞いてる聞いてる、ちゃんと聞いてるから……それでケンカして帰ってきちゃったんだよね?」

麻子(誰だ西住さんにアルコール飲ませたのは)

華(いえあれはただのオレンジジュースなんですけれど)

みほ「大体すーぐ人の事、好きだとか言ったりスキンシップしたりぃ、あげくのはてには人前でキスしてきたりぃ……全体的に軽いんですーっ!ただセクハラしたいだけにしか見えません。そう思いませんか優花里さんっ!」

優花里「は、はいっ!同感でありますですっ!」ピシッ

みほ「すぅ……すぅ……」Zzz

優花里「あ……寝てしまわれました……」

華「しかし、どうしたものでしょうか……」

沙織「ケイさんってどうみても大雑把な感じだもんねー。みぽりんってば結構繊細なとこあるから大変だよね」

麻子「それより、好意の表現がストレートすぎて西住さんには逆に本気に感じられないところが問題なんじゃないか?」

ゆかはなさお「あー……」

沙織「ふむ……じゃあ、ケイさんが本気でみぽりんのことが好きってことがわかればいいのか」

優花里「そんな都合のいい方法ありますか?」

沙織「うんっ、いいアイデア思い付いちゃった!みんな聞いて!」

コショコショコショ…

麻子「……古典的だな」

華「でもかえってシンプルでいいかもしれません」

沙織「問題はそのための人選なんだけど」

麻子「サンダースの隊長とあまり面識がなくて、いかにも凶悪な外見をしていて、できれば西住さんに全く好意を抱いていない人物が必要になるぞ」

華「そんな方存在しますか?特に最後の条件で非常に限られてしまう気が……」

優花里「……いや、います!」ピコーン!

優花里「たった1名のみ、その条件に合致する……“いやなやつ”が!」

翌週日曜日 街角

みほ「あ、あの、ここで待ってればいいの? ケイさんとの待ち合わせにはまだ時間が……」

沙織「大丈夫大丈夫、それでこの後チンピラが現れてみぽりんに絡んでくると思うんだけど」

みほ「ち、チンピラ!?」

優花里「事前に打ち合わせた仕込みですので、ご心配なく」

華「適当に合わせてあげてください」

麻子「じゃあ私たちは物陰に隠れてるからな」

スタスタ…

みほ「えっあの、私何がなんだか、そもそもなんでこんなことを……って、行っちゃった……」ハァ

「へ、ヘイ彼女。い、一緒にお昼どう?」

みほ「ふぇっ!?……って、あ、あなたは……」ジーッ

みほ「エ……逸見さん?何してるんですか、こんなところで」

エリカ「はぁっそっそれ誰のことよ?私は通りすがりのええと、チンピラなんだけど」

みほ「いえ確かにサングラスに黒いガウンみたいの羽織っちゃってちょっと怖い感じだけど……どうみても逸見さんだよね?」

エリカ(ちょっとぉぉ!いきなりバレたんですけど!あなたたちが絶対バレないって押し付けてくるからこんな恥ずかしい恰好したのに!)←ピンマイク

麻子(演技が棒すぎる)←エリカのイヤホン

沙織(えりぽんならもっとチンピラっぽくやってくれると思ったのに)

優花里(チッ使えない逸見ですねぇ)

エリカ(舌打ちまでマイクに乗ってるわよ!)

華(いいえ、まだ諦めるのは早いです。幸いみほさんに正体を知られても作戦の実行自体には支障ありません)

麻子(そのまま小悪党っぽく絡み続けてくれ)

エリカ(何が小悪党よ!全く、何でこの私がこんなことを……)

みほ「……あの、逸見さん……?」オドオド…

エリカ「……相変わらず覇気のない顔してるわね、元副隊長」

みほ「うっ……そうかな……」

エリカ「最近サンダースの隊長と付き合ってるって噂聞いたけど。何でそんなことになったのよ」

みほ「し、知ってたの!?え、ええと……ケイさんにいきなり告白されて……びっくりしたけどケイさんってばすごく強引で、なんというか、流されるような感じに……あはは///」

エリカ「……へぇぇ。あなた、告白されれば誰とでも付き合うわけ?」イラッ

みほ「えっ、べ、別にそんなわけじゃ」

エリカ「あなた、前から優柔不断で押しに弱かったものね。戦車道をやめるなんて言って黒森峰を出たくせに、結局大洗の子たちと仲良くなってまた始めるし。大体何なのよあの子たち、あなたに馴れ馴れしすぎなんじゃないの?付き合い短いくせに」

みほ「さ、沙織さんたちは、その、特別で、大事な友達で……」

エリカ「じゃあ私は特別じゃないっていうの?長らく戦車道で寝食を共にしてきたこの私は!」ドンッ!

みほ「ひっ!?そ、そんなことは……」ビクッ

エリカ「無いっていうの?なら私が告白してもOKするのね?」クイッ

みほ「え、エリカさん!?///」

沙織(おおっ!壁ドンに顎クイだ!初めて見た!)キラキラ

華(迫真の演技ですね!)ワクワク

麻子(あれ、演技か……?)

優花里(逸見ぃぃ調子に乗ってんじゃねぇですよぉぉ……!)ゴゴゴ


エリカ「……」グッ

みほ(え、エリカさんの唇が迫って……このままじゃもしかして、キスされ……!?)

「Hey, stop it!」グイッ!

エリカ「なっ!?」

みほ「け、ケイさんっ!?」パァッ

ケイ「いやー先週怒られたから今日は早めに来てよかったわ♪」

ケイ「まさか私のミホに手を出そうとする●●●●な▽▽▽が湧いてるなんてね……」ギンッ!

エリカ「ひっ!?」ズザッ

エリカ(こ、この私が……気圧されてる……?)

みほ(ケイさんのこんな真剣な表情……初めて見た……)

ケイ「ちょっとだけ話聞こえちゃったんだけどさ。……確かに私のアプローチは強引だったかもしれないけどね。この気持ちは本物よ」

ケイ「恋も戦車道も、こうと決めたら一直線、フェアプレーが私のポリシーなの。試合でミホと会った時から、私にはこの子しかいないって決めてたんだから」

ケイ「だから絶対にミホは渡さないわ。例え相手がどんな相手だろうとね」

みほ「ケイさん……///」

エリカ「……」

ケイ「わかったらアナタもGo Away! って、あれ?このおジャマ虫さん、どっかで見た顔ね……」ジロジロ

エリカ「ひっ!?」

華(撤退してください)

沙織(目的達成だよ、お疲れさまえりぽん!)

麻子(見事な噛ませ犬ぶりだった)

優花里(もう用済みなんで帰っていいですよ逸見)

エリカ(あ、あなたたちねぇ、後で約束通りハンバーグおごりなさいよ!?)

エリカ「きょ、今日の所は引き下がってあげるけど、覚えておきなさいっ!」ダダッ…

ケイ「ヤレヤレね」sigh

みほ「あ、あの……ケイさんっ……」

ケイ「何、ミホ?」ニコ

みほ「ごめんなさいっ!ケイさんはずっとはっきり伝えてくれてたのに、私……ケイさんの気持ちを信じられなくて……疑ったりして……」

ケイ「あはは、もういいんだって。それより私こそこの前はごめんね。お詫びにホラ」

バサ

みほ「これ……花束?」

ケイ「Yes!急いで走って来たからその……ちょっとぐしゃぐしゃになっちゃったけど」ポリポリ

みほ「ううん、すごく嬉しい!ありがとうケイさん♪」ギュウウッ!

ケイ「Wow!?///」

みほ「ケイさん……私も、私も、いつも優しくてまっすぐなケイさんのことが、大好きですっ。これからもよろしくお願いしますっ♡」チュッ

ケイ「ミホ……///」

みほ「ケイさん……♡」

ケイ「あの、嬉しいんだけどいいの、ミホ?///」

みほ「へ、何がですか?」

ケイ「メチャクチャ目立ちまくって周りの人に見られてるんだけど……」

ザワザワ

キャー♪

オオウ…ゴクリ…

みほ「き、きっ、きゃぁぁぁーっ!?///」

黒森峰 ノンアルコールビアガーデン

エリカ「……ひっく。大体元副隊長はいつもいつも優柔不断なくせに大切なことは一人で勝手に決めて……聞いてますか隊長っ!」バンッ!

まほ「あ、ああ、ちゃんと聞いているぞエリカ」

まほ(誰だエリカにアルコール入りビールを飲ませたのは)

小梅(いえあれは正真正銘ノンアルコールのはずなんですが……)

エリカ「大体あんなサンダースなんかとイチャイチャして、勝手にやってなさいってのよ。そう思うでしょ小梅ぇ!」

小梅「ひぃっ!?は、はいっそう思いますエリカさん……!」

エリカ「ほらぁ!ハンバーグもっと持ってきなさいよぉ!」

まほ小梅(帰りたい……)

・登場キャラ増えると分量も増えるねすまん

・次のキャラ安価 >>117

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里ケイカチューシャ以外でお願いします

ドゥーチェ

桃ちゃん

ハンバーグおごるだけでこんな茶番に付き合ってくれる逸見はなんだかんだでいいやつ

>>118 いいやつだと思う

【カチューシャの場合】

カチューシャ「気に入らない!気に入らない気に入らない気に入らなーいっ!」ジタバタ

ノンナ「どうしたのですか、同志カチューシャ?」

カチューシャ「ミホーシャのことよ!」

ノンナ「ミホさんが何か?」

カチューシャ「ダージリンとかケイとか最近では島田流の子とか!他の子とばっかり仲良くしてこの私を構ってくれないんだもの!」

ノンナ「先週遊びにいらっしゃったばかりではないですか」

カチューシャ「それじゃ足りないの!大体ミホーシャはその……モテ過ぎよ!何なのよ会う子会う子に気に入られて!節操ってものがないの!?」

ノンナ(カチューシャもその一員なのですが)

カチューシャ「……なんか言った?」

ノンナ「いえ、何でも。しかし要するに……カチューシャはミホさんと仲良くなりたいのですね?」

カチューシャ「ま、まあ……そうよ。私と一番仲良くしたら、ゆ、許してあげてもいいわ」

ノンナ「……わかりました。私に考えがあります。任せていただけますか」

カチューシャ「ほ、本当に!?」

ノンナ「はい、近頃流行のやり方があるのです」

カチューシャ「流行なんてあんのね……まあいいわ、任せる!しっかりやんなさいよノンナ!」

ノンナ「Понял(了解)」

ユサユサ

「──きてください!カチューシャさん、起きて」

カチューシャ「むにゅ……なぁに、ミホーシャぁ……?確か私たち、学園艦の応接室でロシアンティー飲んでたはずじゃ……」

みほ「それが……どうも私たち、閉じ込められちゃったみたいなんです」

カチューシャ「へっ!?」キョロキョkロ

カチューシャ(な、何よこの部屋……小さいベッドがあるだけで他には家具も何にもない……窓もなくて壁は分厚いコンクリート……)

みほ「扉の鍵も、外から掛けられてて……携帯も取り上げられちゃってるみたいで……で、取っ手の所にこのメモが掛かってたんですけど」

カチューシャ「ロシア語!?」

みほ「はい、カチューシャさんなら読めると思って」

カチューシャ「もっ!?もももっもちろんよ!このカチューシャにできないことなんてないわ!」

カチューシャ(ノンナの仕業ね!?私まだロシア語の勉強始めたばっかりなのに……あ、でも都合のいいことに日露辞典ポケット版がポケットに入ってたわ)

──翻訳作業中──

カチューシャ(ええと…… “カチューシャとミホさんがものすごく仲良くなるまでこの部屋の扉は開きません。 Хорошо(ハラショー)!”……ね。やっぱりノンナだわ……なんてロシア的な強引な手段)

みほ「カチューシャさん?解読できました?」

カチューシャ(ミホーシャには、いったいどう答えたものかしら……考えるのよカチューシャ、バイカル湖よりも深く!)
1. 内容をそのまま伝える
2. 伝えない

один(1).

カチューシャ「え、ええとね……カチューシャとミホーシャがものすごく仲良くなるまでここからは出られないって書いてあるわ」

みほ「……?どういうことでしょうか……?」キョトン

カチューシャ「そ、そうよね!おかしな事件に巻き込まれたものよね!あは、あはは……」ダラダラ

みほ「いえ、カチューシャさんと私、もうすっごく仲良しだと思ってたんですけど……」

カチューシャ「み……ミホーシャ……///」キュンッ♡

カチューシャ「そ、それだけじゃまだ足りないのよ!ロシア語でいうすっごい仲良しっていうのはね、その……キスするぐらいの仲良しって意味なの!///」

みほ「キ、キス!?///」

カチューシャ「ここから出たければキスするしかないの!……それともミホーシャはぁ、カチューシャにちゅーするのは、嫌なの……?」ウルッ

みほ「そ、そんなことはないです!///」ドキーンッ!

カチューシャ「じゃあ、して……?」ウルルッ

みほ「わ、わかりました。……西住みほ、行きますっ……!///」

みほ(そう、これは外に出るためで結局はカチューシャさんのためで私の欲望がどうとか犯罪行為とかそういうのは関係なくて)グググ…

チュッ♡

みほ「……///」

カチューシャ「……///」

シーン

みほ「開かないですね……///」

カチューシャ「多分、もっとしないとダメってことね……///」

みほ「じゃあ、あの……長くなると疲れそうですから、ベッドでしませんか……?///」

カチューシャ「ま、まぁ……いいわよ?///」

──1時間後──

チュッ…チュッ…チュパッ…ジュルッ…

カチューシャ「はふぅ……ミホーシャぁ、キス上手になったわね、エライわ……♡」ナデナデ

みほ「んちゅぱ……カチューシャこそぉ……やらしいキスの仕方覚えちゃって……やらしいです♡」

カチューシャ「ところでっ……私たち、なんでこんなことしてるんだっけ……んちゅっ♪」

みほ「いいからもっとキスに集中して、カチューシャ♡」

チュッチュッ♡

──隣のモニター室──

ニーナ(ど、どうするだ……もうとっくにドア開いてるのにちびっこ隊長も西住さんも全然気が付かないで盛り上がってるだよ)

アリーナ(ここは大人しく退散してほっとくしかないんでねか……)



終了~!

два(2).


カチューシャ「え、ええとね……とにかく大人しくしてれば助けがくるから待ってなさいって書いてあるわ!」

みほ「えっ、それだけですか?」

カチューシャ「な、何よ、このカチューシャを疑うの!?」

みほ「そ、そんなことはないですけど……わざわざこんなところに閉じ込めた意味って……」

カチューシャ(私が言ったせいでノンナはこんなことしたんでしょうけど……考えたらこんなみみっちい作戦カチューシャの好みじゃないわ。そのうち開けてくれるだろうし、そうしたら今度は堂々と正面からのスチームローラー作戦でミホーシャを私のものにしてやるんだから!)


──2時間後──

みほ「なかなか助け来ないですね……」

カチューシャ「……///」プルプル

みほ「どうしましょうか、何とか外部に連絡する手段とかを……」

カチューシャ「……///」モジモジ

みほ「あの、カチューシャさん?どうかしたんですか?」

カチューシャ「な、何でもっ……ないわよっ……///」

カチューシャ(くぅっ……紅茶の効果が……もうさっきから、限界っ……っ///)

みほ「お腹でも痛いの?大丈夫?」ナデナデ

カチューシャ「ひいっ!?お腹撫でるのやめてぇ!」ゾクゾクーッ!

みほ「か、カチューシャさん!?」

カチューシャ「と……トイレに行きたいのよっ……小さい方よっ……わかりなさいよそれぐらいっ……///」

みほ「す、すみません!なるほど……あ、でもここ、トイレどころかベッド以外は何にもない……」

カチューシャ「そんなぁ……このままじゃ私ここで、お、おもらしを……」ウルルッ

みほ「カチューシャさん、が、頑張ってください!きっともうすぐ助けが……!」

カチューシャ「無理よぉ……もう待てないぃ……」グスッ

みほ「……!」

みほ(このままじゃカチューシャさんが……でも扉を開ける方法はないし……でもなんとかしなきゃかわいそう……)

みほ(はっ、そうだ!)ピコーン

みほ「大丈夫、いい方法を思いつきました。私に任せてください」

カチューシャ「ほ、本当に……?」プルプル

みほ「はい。まずスカートとパンツを脱いで」

カチューシャ「ええっ!?///」

みほ「早く。もう限界なんですよね?」

カチューシャ「わ、わかったわよぉ……」スルスル パサッ

みほ「ベッドの端に座って足を開いて」

カチューシャ「こ……こうでいいのってミホーシャ!?なんで私の脚の間に座って口をそ、そ、そんなとこに……も、もう出ちゃいそうなんだってばっ///」

みほ「おしっこ出ちゃっても、私が全部飲みますから。そうすればおもらしにはなりませんよね」

カチューシャ「なっ……はっ……ふぇぇぇーッ!?///」

みほ「カチューシャさんに恥ずかしい思いなんて、絶対にさせませんから!」

カチューシャ「既にこの段階でこれ以上ないほど恥ずかしいのよっ! シベリア平原よりも広い心を持つ私でも限界よっ!///」

みほ「出すときはその、できるだけゆっくり出すようにしてくださいね、飲み切れないとこぼれちゃいますから///」

カチューシャ「うう、聞きなさいよぉ……///」

みほ「あ、少しだけだけどもう溢れてる……ぺろ♪」

カチューシャ「んひぃ!?」ビクンッ!

みほ「あっちょっと、暴れないでください」グイッ

カチューシャ「む、無理よこんなのやっぱりぃ……///」プルプル

みほ「じゃあ手伝ってあげますね。舌の先で……ええと、ここかな?」グリュッ!

カチューシャ「きゃぁぅっ!? あ、う、ふわぁぁぁ……」

チョロロロローッ!

みほ「んっ……ごくっ……ごくごくんっ……」

カチューシャ(うそぉ……何なのよこれぇ……本当にミホーシャにおしっこ、飲まれちゃってるぅ……///)

◇◇◇

チョロッ…チョロロッ…チョパッ…

みほ「ん……んくっ……ぷは。あれ、もう終わりですか、カチューシャさん?ずちゅるるるーっ……」

カチューシャ「ひぃんっ……そんなに吸ってももう出ないってばぁ……!///」ビクビク!

◇◇◇

カチューシャ「ミホーシャのバカッ!こ、こ、こんな屈辱を味わったのは人生初めてよっ……///」

みほ「す、すみません……カチューシャさんが大変って思ったら頭の中、ぐるぐるになっちゃって……///」

カチューシャ「まあ、結果的には漏らさないで済んで助かったけど……こんなことあなただから特別に許してあげるんだからね?他の人間だったら粛清モノなんだから、感謝しなさいよっ!?」

みほ「はい、すみません……」

カチューシャ「はーでもすっきりしたら喉乾いてきたわ」

みほ「私はその……喉は乾いてない、かな……///」

カチューシャ「そ……そうだったわね……///」

みほ(むしろお腹がたぽんたぽんで……あれ?)ブルルッ

カチューシャ「ミホーシャ?」

みほ「あ……ええと……その……カチューシャさんのをたくさん飲んだせいで、私もその……///」

カチューシャ「……」

カチューシャ「……え、まさ……か?」

みほ「あの……お願いします、カチューシャさん……///」

カチューシャ(うそでしょぉぉーっ!?///)


──隣のモニター室──

クラーラ「……」ピクピク←(鼻血を吹いて倒れている)

ノンナ「……」ピクピク→(床に血文字でХорошоと書き遺している)


終了しません!エンドレス!

・エロに偏りがちなのを健全な方向に修正しようと思っていたのになぜなのか

・次のキャラ安価 >>130

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里ケイカチューシャ桃以外でお願いします

ペパロニ

アウンさん

安斎さん

・ >>130 アンチョビ了解 アウンさんとかだとかなり苦戦するだろうな

・ 今さらですがケイ編でみほの呼称が「逸見さん」→「エリカさん」に変化しているのは仕様です

【河嶋桃の場合】

──河嶋先輩って、ボコみたいですよね。

「えっ? 西住さんに……そんなこと言われたの?」

「ああ、確か、選抜戦前の廃校舎だったかな。雑務を手伝ってもらっているときにな」

 大学選抜との戦いと、その後の慌ただしい復学手続きでうやむやになっていたのを、今になって思い出したのだ。試しにと意見を聞いてみたところ、柚子はにわかに顔を曇らせている。

「……桃ちゃん、ボコってどんなのか知ってる?」

「包帯を巻いたクマのぬいぐるみだろう? 西住が好きな。詳しくは知らんが」

「……動画を見た方が早いかな」

 柚子が押してよこしたノートパソコンのモニタを見た私は。

「な……なんだこれは……!」
 
 ひたすらに、ボコられる。ようやくのことで立ち上がっても、またボコられる。何の逆転も救いもなく、そこでアニメ終了。

「こんなキャラクターに、私は例えられたのか……?」

「どう考えても、良い意味じゃないと思う……西住さんってめったに悪意を外に出したりする人じゃないのに……ってことはよっぽど桃ちゃんのことが嫌いで」

「や、やめてくれ! それ以上言うな!」

 怖くなってくるじゃないか!

「いやー深読みしすぎだって」

 会長席から齧っていた干しイモを離した角谷会長の声が掛かった。

 そ、そうですよね! そんなことはないですよね!

「単に言葉通りの意味っしょ」

「言葉通り?」

「要するに、かーしまをボコしたい。それでも起き上がってくるようなら繰り返しボコしたい。そういうことっしょ」

「なっ!?」

 そ、それじゃあつまり、西住は……

 私を“生きたボコ”として監禁して繰り返し容赦ない暴行を働き、ストレス解消のためにひたすら弄ぼうというつもりなのか!?

「そこまでは、言ってないけど……」

 考えが口に出てしまっていたのか、柚子が苦笑する。

「し、しかしいくらなんでもそこまで憎まれるいわれはないぞ! 理不尽だっ!」

「そーかなー?」

「無理矢理脅迫して戦車道やらせたり」

「あ、あれは我々みんなで」

「自分で作戦立てといて姑息な作戦だとかケチつけたり」

「どんな近距離でも砲撃外すしね~」

「うぐ」

「すぐ威張るし」

「成績悪いし」

「水着はやたら攻め過ぎだし」

「そ、そんなぁぁ……」

 そんなにたくさん憎まれる心当たりがあったなんて、今まで気づかなかった……!

「助けて柚子ちゃぁぁん! 西住に、あいつに生きたボコにされるぅぅ……!」

 泣きわめく私の頭を柚子ちゃんが撫でてくれた。

「あはは……ごめんね桃ちゃん、言い過ぎちゃった」

「そんなに気になるなら、西住ちゃんに直接聞いてみればいいんじゃん?」

 会長も、そんな貴重なアドバイスをくれたのだった。

 その次の練習の後、私は早速西住に声を掛けることにした。

 兵は拙速を尊ぶというし、何よりこんな問題放置していたら、怖くて夜眠れなくなっちゃうじゃないか!

「西住ぃ!」
 
「ひっ!? か、河嶋先輩……どうしたんですか、そんなに目を血走らせて」

「おまえと二人っきりで話がしたい。私と西住、二人の仲に関わる、非常に重大な案件だ。格納庫裏に行くぞっ」

「えっあの、急に何のお話で……そんなに引っ張らないでくださいぃ……!」

「うそっ……今のって……」「桃ちゃん先輩が、西住隊長のことを!?」「きゃーっ、みんな見てる中で声掛けるなんて大胆!」「いや、あれは単に周りが見えてないだけなんじゃないか」

 などという声が聞こえた気がするが、私にとってはそれどころではない。

◇◇◇

「西住! 私がボコみたいとかいう、あの言葉の真意は何なんだ!? 教えてくれっ」

「へ? 河嶋先輩がボコ? あ、ああ……なるほど」

 私に引っ張って来られて何故か顔を真っ赤にしていた西住は、それでようやく合点がいったかのように頷いた。

「や、やっぱり……私を生きたボコとして監禁するつもりなのか!? これまでのことは謝る! おまえに無責任なことを言ったり、重荷を背負わせたりして悪かった! だから許してくれぇぇ……!」

「なななんですか生きたボコって! あ、あの、取りあえず涙を拭いてください、そんなんじゃありませんから」

「うう……ぐすっ……じゃあどういう意味なんだよぅ……」

 差し出されたハンカチで涙を拭いながら尋ねると、

「私、尊敬してるんです。河嶋先輩のこと」

 そんな思いもよらない言葉が返って来たのだった。

 尊敬って、どういうことだ。

 私は砲撃も当たらないし、会長たちに比べるとちょっとだけだけど成績も悪いし、何より今までさんざん西住には辛く当たってきたというのに……

「だって、河嶋先輩は……どんなときでも大洗を守ろうとして一生懸命だったじゃないですか。廃校が決まってみんなが希望を失ってた時も、最後まで諦めないで頑張ってたじゃないですか。私、そんな先輩を見て……」

──すっごく、格好いいなって思ったんです。

 そんなことを言われた。

 生まれて初めて、そんなことを言われた。

「ボコはアニメのキャラクターで、ぬいぐるみだから……いくらボコボコにされても、包帯巻くだけでまた立ち上がれるけど……私たちは人間だから。傷つけられたら、痛くて苦しい思いをしたら、もう起き上がりたくない、逃げちゃいたいと思うのが普通だと思うんです」

 現に私もそうでしたし、と、西住は俯いてから。

「だから、先輩はすごいんです。私も先輩みたいに負けないで頑張りたいって、あの時思ったから。だからつい、そんなことを言っちゃって……」

 誤解させてごめんなさい、と両手を合わせる西住の笑顔を、沈みゆく夕日が照らし出していて……なんだかとても眩しく見えた。

「ふう、それにしても安心したぞ……」

「あはは、でもヒドイです。私がそんな怖い人だって思われてたなんて」

「その、すまん。それについては謝罪するから……!」

「じゃあ、その罰と言うことで……1つお願い、聞いてもらっていいですか?」

「な、何だっ?」
 
 こんどこそとんでもないお願いが来るのではないかと身構える私に、

「これからは河嶋先輩じゃなくって、桃ちゃん先輩って呼んでもいいですか?」

「何ぃ!?」

「だって、桃ちゃんって可愛い名前ですし♡ ……小山先輩や1年生が呼んでるの、うらやましかったんです」

 西住は照れた表情で、そんな要求を突き付けてきたのだった。

◇◇◇ 

 格納庫に戻ると、何故か隊員たちの視線が集中した。

「ええい、何をやっている! さっさと整備点検して撤収せんか!」

 と一喝したのだが、逆に取り囲まれてしまった。

「広報殿、首尾はどうだったんだ!?」

「隊長とうまくいったんですか? いっちゃったんですか!?」

「気になって整備どころじゃないよ~!」

 なんだなんだ。西住は西住で、あんこうの連中に囲まれて何やら詰問されているようだし。

「ええい、何だかわからんが、西住と私の仲には、何の問題もない! 順風満帆だ!」

 騒ぎを鎮めるためにそう力強く宣言すると、何故かニヤニヤしている会長と頭を抱えている柚子を残して、ようやくその場は息を呑んだように静まり返ったのだった。

 やれやれ、これで今日からは安心して眠れそうだ。一件落着、だな!

・桃ちゃん一件落着

・次のキャラ安価 >>139

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里ケイカチューシャ桃アンチョビ以外でお願いします

西さん

ペパロニ

>>139 ぺパ了解 思いついたら書いてるので更新不定期ですまんね

・アンチョビ姐さんもきっと健全だと信じている


桃ちゃん先輩で某テニス漫画を思い出したw

【アンチョビの場合】

◇◇◇

むかしむかしあるところに、みほデレラという名前の女の子がおりました。あからさまにごろがよくありませんが、これぐらいしか思いつかなかったのです。

 みほデレラはいじわるなお母さんといじわるじゃないお姉ちゃんとめちゃくちゃいじわるなハンバーグ女といっしょにくらしておりました。

 お母さんはちょいちょいじゃどうだのかんどうだのといい出したりひっこめたりしてみほデレラをこんわくさせます。お姉ちゃんはなにかとかばってくれました。ハンバーグ女にいたってはもうなんでいっしょにくらしているのかすらわかりませんが、なにかにつけ「あいかわらずあまっちょろいんだから」とか、「どんくさいわね」とかいってきてみほデレラをいじめるのでした。

 ある日のこと、みほデレラはゆうごはんのカレーとハンバーグのざいりょうを買いに出かけました。ところがそこにおおかみのしゅうだんがあらわれたのです。

 おおかみAは、「ヘイ、ミホデレラ!かわいいわね~うちのふねに来ない?」とさそってきます。おおかみBは、「ミホーシャデレラ!わたしのところにこないとしゅくせーよ!」とおどしてきます。おおかみCは「こんなことわざをしっていて?おおかみはぬくもりのあるうちに皮をはげ」といみふめいなことばでげんわくしてきます。

 いっけんふれんどりーに見えますが、もし気をゆるしたらたちまちりょうちのおふねにつれかえられて、せいてきないみで食べられてしまうでしょう。せいてきなということばのいみは、お母さんかお父さんにきいてください。

「そこまでだ!その子をはなすんだ!」
 
 そんなみほデレラのぴんちをすくったのは、ドリルのようなみごとなまきがみにかわのむち、そしてマントすがたもいさましい、われらがドゥーチェでした。ドゥーチェというのは、ここでは女王さまとか、そういうようないみです。

「おらおら、パスタにされたくなかったらとっととにげるっすよ!」

「たかちゃんいがいの女には、ようしゃしません!」

 けらいのせんしゃへいたちもたのもしく、おおかみたちはとうていかなわないとないてにげかえりました。

「たすけてくれてありがとうございます」

「なーにこのていどおやすいごようだ、みほデレラ」

 ドゥーチェはむねをはりました。

「ところでみほデレラ。おもにハンバーグ女にいじめられているようだな、かわいそうに」

「はい。せけんではじつはいいやつだといういけんもあるようなんですけど、けっきょくはことばでそれがつたわらないとわたしにとってはいじわるな人といういめーじなままなんです」

 みほデレラはエリカようごはにたいして、いたいところをつきました。

「ではわたしたちといっしょにアンツィオの森でくらさないか? わたしはおまえをたいせつにするぞ。そ、そしてゆくゆくはけ、けっ、けっこん」

「てっぱんナポリタンもごちそうするっすよ!」

「おやつもちゃんと3かい出ますよ!」

「じゃあ行きます」

みほデレラはそっけつしました。ドゥーチェのどさくさまぎれのぷろぽーずは、けらいたちにいんたーせぷとされてしまっていました。

 アンツィオの森で、みほデレラとドゥーチェたちはたのしくすごしました。ドゥーチェのへたれっぷりは見てるほうがいいかげんにしろとつっこみたくなるほどにもどかしいものでしたが、それでも二人のきょりは少しずつちぢまっていきました。

 ところがそんなへいわをうちやぶる、あくのせんしゃだんがあらわれたのです。

「わたしのむすめをかえしなさい、このゆうかいはんどもめ」

「わたしの妹にせいてきないたずらをはたらいていたりしたらぜったいにうらやまゆるさんぞ」

「わたしのええと、もとふくたいちょうをかえしなさいよハンバーグつくれる人がいないのよ」

 いかりにもえたお母さんたちは、まうすとてぃーがーとてぃーがーつーでせめよせてきました。アンツィオのほゆうするせんしゃでは、さいだいのかりょくとそうこうをもつぴー40でさえ、まともにたたかえばかちめのないあいてです。

「にげるんだみほデレラ。ここは私たちがおとりになる」

 けっしのかくごでかばおうとするドゥーチェに、みほデレラは首をふりました。

「いいえ、わたしもたたかいます。ドゥーチェたちをぎせいにして生きのびるなんていやです」

 みほデレラのたくえつしたしきのもと、ドゥーチェたちはおとしあなやたいせんしゃごう、トーチカなどのとらっぷやせつびをくみあわせたそくせきのばっくふろんとをこうちくし、それでもとつげきしてくるあくのせんしゃだんにたいしてゆうかんなにくだんこうげきをかんこうしました。
 
 かのフォルゴーレくうていしだんを思わせるようなみほデレラたちのかつやくでお母さんたちはみごとげきたいされ、とうていかなわないとないてにげかえりました。じゅうせんしゃもずいはんほへいなしではあんがいもろいという1れいです。

「しかし、お母さんたちもすこしかわいそうだな。あの人たちもひょうげんはぶきようだが、みほデレラのことをあいしているのだ」
 
 やさしいドゥーチェは心をいためました。あと、ちょっといいこといったふうにドヤがおをしてみせました。

「わかりました、やさしいドゥーチェ。わたしもときどきはさとがえりすることにします」

「さとがえり……?」

「だって今は、ドゥーチェとアンツィオのみんながいるここが、わたしのおうちですから」

 そういってみほデレラはにっこりとわらいました。

「みほデレラ……わたしとけっこんしてくれるか」

「はいよろこんで、ドゥーチェ♡」

 あいかわらずみほデレラはそっけつでした。これもせんじょうでのしきけいけんがもたらしたはんだん力のたまものなのです。
 
 そしてふたりは──

◇◇◇

「という劇を今度ボランティアで幼稚園向けにやろうと思うんだがどう思う、みほ」
 
 とアンチョビに意見を聞かれて、みほは返答に困った。

「ええと……なんというか……子供向けにしては戦車要素が多すぎるような……」

「そうか? 最近は小さい子にも流行ってるっていうけどな、戦車道」

「歩兵攻撃は戦車道じゃないですし。後、共演者に勝手に挙げられてる人たちが絶対うんと言わないと思います」

「そ、そうかな……やっぱり……」

「それに万一この内容で上演しちゃったら後が怖すぎます」

「ううむ……私の読書経験を生かした傑作だと思ったんだがなぁ……」

(アンチョビさんの普段読んでる本って……)と疑念を抱くみほだったが、肩を落とす相手を慌ててフォローする。

「ええとあの、そんなに落ち込まないでください。……要するに、最後のシーンをやりたかったんですよね?」

「ぶっ!? ななな何を言って、私はそそそんなつもりはっ」
 
 図星を突かれて慌てふためくアンチョビに、みほはさっと身を寄せる。

「マカロニ作戦は私には通用しませんよ……んっ……♡」

「んんっ!?」


 ──そしてふたりはキスをして、すえながくしあわせにくらしましたとさ。めでたしめでたし。

・次のキャラ安価 >>149

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里ケイカチューシャ桃アンチョビペパロニ以外でお願いします

ノンナ

キャプテン典子

──真夜中 みほ自室──

ペパロニ「西住さん!アンタには恨みはないっすけど、大人しく私に誘拐されるっす!」

みほ「ペ……ペパロニさん!?何でこんなことを……!」

ペパロニ「それはもちろん……(ドゥーチェが)西住さんの事が好きだからに決まってるっす!」

みほ「えっ!?あ、あの……えっとその、嬉しいですけど……できるなら告白はもうちょっと穏便にしてもらえると……///」

ペパロニ「悪いけどもう(多分ドゥーチェが)待てないっす。一刻も早く西住さんをモノにしたい(って多分ドゥーチェは思ってる)っす」キリッ

みほ「あ、あうう……いきなり積極的すぎます、ペパロニさん……///」カァァ

ペパロニ「私は(ドゥーチェへの忠誠的な意味で)本気っすよ。私と一緒に来るのはイヤっすか?」ジッ…

みほ「あの、ええと……その……!///」

ピィーッ!(←呼子の音)

「出会え出会えー!曲者じゃぁー!」

「御用改めであるっ、神妙に致すぜよ!」

【ペパロニの場合】って入れ忘れた

ペパロニ「しまった……!?」

みほ「いけない、有志の警備の人たちです……夜の侵入者はペパロニさんでもう10人目なので、定期巡回が!」

ペパロニ「マジっすか!?ウチらむしろ出遅れてたんすね……」

みほ「とにかく、早く逃げてください! ここはごまかしておきますから!……あと、これを」クシャッ

ペパロニ(メモ?……ってそれより今は脱出が優先っす!)ダッ

みほ「……」

みほ(ここのとこいろんな人に襲われかけたけど……あんなに真っ直ぐな目で告白されたのは初めてです……///)ドキドキ

──脱出後 アンツィオ学園艦──

ペパロニ「あれ、この渡されたメモ……メルアド?」

ペパロニ「試しに送ってみるっす。“今度の日曜日空いてるっすか?(ドゥーチェと)会ってもらいたいんっすけど」ポチポチ

ペパロニ「あ、やっぱり西住さんから返信きた……なになに?」

【はい、私もペパロニさんと会いたいです♡】

ペパロニ「やった!“パスタお持ち帰り作戦”は失敗したっすけど、これでドゥーチェにも喜んでもらえ……あれ?」

◇◇◇

教訓:主語や目的語はちゃんと明示しよう。誤解の元だぞ!

・次のキャラ安価 >>156

・エリカ菊代麻子華しずか優季紗希梓ヤイカそど子しほまほダージリンエミ愛里寿カルパッチョ優花里ケイカチューシャ桃アンチョビペパロニ典子以外でお願いします

赤星小梅

ツチヤ

表現多彩ですげえ
期待して読んでます

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■【重要】エロいSSは新天地に移転します
■【重要】エロいSSは新天地に移転します - SSまとめ速報
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よろしくおねがいします。。

【磯辺典子の場合】

「最近、バレー部の後輩たちが怖いんだよ……!」

「へっ?」

 練習後、相談があるんだと典子に引っ張り込まれた空き教室で開口一番そんなことを言われ、みほは目を白黒させた。

「怖いって、どんなとこがですか?」

 アヒルさんチームの人間関係に何か問題があるのだろうか? 練習の様子ではそんな風には見えなかったが。

「えっとね……」

 典子は何故か顔を赤くして、もじもじと指をこすり合わせた。

「なんか眼が怖いんだ」

「眼が?」

「ギラギラしてるっていうか、私が着替えてる時とか食い入るように見つめてきて……」

 ん?

「すぐに頭撫でてきたり、何の脈絡もなくお尻触られたり、あげくの果てに膝に乗せられてぎゅーって抱きしめられたり……スキンシップも過剰になってきてて」

 それは……なんというか……

「ねえ、どう思う? やっぱり私が子供っぽいから、軽く見られてるのかな。先輩としての威厳が無いってこと?」

「うーん……威厳の問題とかとは関係ないような……」

 どう答えるべきか苦しむみほの様子をどう誤解したのか、にわかに典子が目を潤ませた。

「やっぱり、西住さんもそう思ってるんだね……!

「いや、あのっ違っ」

「どうせ私、背は低いしスタイルも男の子みたいだし……何でも根性論で片付けようとするし……だから西住さんも子供っぽいって思ってるんだ……!」

「えっとその」

「可愛くなくて女子力足りないって、ちんちくりんだって思ってるんだ……!」

「お、落ち着いて! そうじゃなくて」

 正直言って意外だった。いつも元気いっぱいで、あんまりそんなこと気にしそうなタイプだと思ってたから。

 いつも元気な彼女がしょぼんと俯くのを見ていられず、みほは彼女の両肩に手を置く。

「そんなことないよ。磯辺さん、どんな時も一生懸命で頑張り屋で、すごいと思ってるしいつも頼りにしてる」

「本当に……?」
 
 もちろんです。

 装甲も火力も、お世辞にも強いとはいえない、むしろその真逆のスペックなのに。アヒルさんチームは、あなたがいたから強くなれたんです。どんな時も元気で、諦めないあなたがいたから。
 
 そう力強く答えようとしたみほだったが。

「そっか……西住さん、私を頼りにしてくれてたんだ」

 えへへ。うれしい。

 そうはにかんだような笑顔で見上げられたとたん、口を突いて出たのはまったく違う言葉だった。

「可愛い……」

「へっ?」

「可愛いよ、磯辺さん……ううん、典子ちゃんは!」

「のりこちゃん!?」

 今なら1年生の子たちの気持ちがわかる。すごくわかります!

 ふらふらと突き動かされるように一歩進み、ぐいっと引き寄せる。

「ひゃあっ! ににに西住さん、何を!?」

 ちょっと怯えたような表情もいつもとギャップがあって、また可愛い。

 思いあまったみほがその小さな体をぎゅーっと抱きしめようとしたとき、

「「待ったーっっ!」」

 どどどっ、と教室の扉から三人のバレー部ユニフォーム姿の少女たちがなだれ込んで来た。

「近藤に佐々木に河西!?」
 ぎょっとする典子の前に現れたのは、当然バレー部の1年生たちである。

「ついに知ってしまいましたね……西住隊長」

「キャプテンの、知られざる魅力を……!」

「いつもボーイッシュなキャプテンが、ふとした瞬間に魅せる乙女な素顔!それを知ってしまったらもう、手を出さずにはいられないっ!」

「あああのおまえたち何を言って」

「わかりますっ! 典子ちゃんはかわいいです! なんで今まで気づかなかったんだろう……」

「に、西住さんまでっ!?」

 両こぶしを握りこんで目を輝かせるみほに愕然とする典子。

 同じ学年とは思えないぐらいどんなピンチでも落ち着いていて、それこそ頼りになる彼女。それなのに仲間にはいつもとっても優しくて。だからこそ今日も相談するなら西住さんしかいないと思ったのに……

 何だ、この手のひら返し!?

「キャプテンの魅力を共有できるのはいいですけど、抜け駆けはなしですよ隊長」

「一緒にキャプテンを愛でましょう!」

「とりあえず、みんなで一緒にぎゅーっとしたりあれやこれやしましょう♡」

「了解です!」

 一斉に両手をわきわきさせながら迫ってくる4人。

「ひっ……あわわ……ま、待ってみんな、そんなに同時なんて、いくら私でもレシーブしきれな」

「「「根性で受け止めてください、キャプテン(典子ちゃん)!!」」

「い、い、いやぁぁぁーっ!?」

 そんなことを言っても、根性論にも限界はある。

 この後怒涛のアタック連打を決められ、4セット連取される磯辺典子であった。

 

・ツチヤの分は今夜以降に

乙です
キャプテン可愛い

【ツチヤの場合】

「どう……かな?」

「うーん……やっぱり厳しいね」

 滑らせた背板から西住さんの硬い表情を見上げ、私は首を振った。

「黒森峰戦からこっち、ずいぶん無理させてきたっていうのもあるけど……一番の問題は駆動系だね」

 私はコツコツとレオポンの──オーバーホール中のポルシェティーガーの車体を叩いた。

 時代を先取りしすぎたハイブリッドシステムは調整が難しいっていうのもあるけど。

「なんといってもパーツがなぁ……」

 こんな代物をわざわざ戦車戦用に実働させてるのは日本──いや多分、世界でもウチだけ。

 複雑すぎるシステムを構築するためのパーツが流通してない。自作するにも限界ってものがある。

「やっぱり、廃車にするしか、ないのかな」

「普通のティーガーⅠ買って、パーツ取りに使うとか? まあお金があればだけど」

「うーん……」

 西住さんは眉を寄せている。

「わかってるでしょ、来年」

「はい」

「ウチの3年生が卒業していなくなったら……もう今みたいな整備スケジュールは組めない。来年は機甲科新設するって話だけど、冷泉さんクラスの天才が何人も入ってくるぐらいの奇跡が起こらない限り無理」

「はい……」

「せっかく8両体制に増えたところ、悪いんだけど……八九式も廃車にして6両に減らして……一部は外注で整備お願いするとかも考えにいれないとダメかも」

「はい……」

 うなだれた西住さんの首がどんどん下がっていく。私は戦車の下から這い出して立ち上がった。

「ゴメンね西住さん。私にもっと力があればなぁ」

「そんな……」

「私もコイツと同じかな」
 
 レオポンにもたれかかってため息をつく。

「同じ……?」

「出力不足でお役御免ってこと」

「……私ね」

 西住さんは、そっとレオポンの側面を撫でた。

「試合が終わってから初めて見たんです。この子の戦いぶり」

「ああ……」

 黒森峰戦の最後のとこか。あの時はレオポンが突入口を塞いで相手の侵入を阻んだんだ。

「涙が出ちゃった」

 西住さんは俯いたまま、

「めった撃ちにされて満身創痍になってるのに、最後の最後まで屈しないで戦って……」

「まあ、当然でしょ。この子はⅣ号のナイトだからね」

 私は笑った。

「ナイト……?」

「そう。女王様を守る騎士。それでいうと操縦手の私も……西住さんを守る騎士ってことになるのかな」

 あははーなんちゃってー、っておどけてみせたんだけど、西住さんは……

「……」

 頬を押さえてめちゃくちゃ真っ赤になってる! もしかして私、すっごい恥ずかしいこと言っちゃった!?

「と、とにかくさ! なんか弱気になっちゃっててごめん! 私も諦めないでもうちょっと頑張ってみるよ。じゃないとこの子に笑われるからね」

「私も手伝います。一緒にこの子を直して、また一緒に走りましょう」

「ええーっ、それは止めといた方が……西住さんまで汚れちゃうよ」

 私は油まみれになったツナギを見下ろしたけど、西住さんはにこっと笑って手を差し出してきた。

「お願いします、ツチヤさん。私もこの子と……あなたの力になりたいんです」

「しょうがないなぁ……」

 私は煤で汚れた軍手を外したけど、素手でも油で汚れちゃってる。差し出された白い手を汚すのは、やっぱりためらわれた。多分彼女自身にはその自覚はないんだろうけど、西住さんは私たちにとってはお姫様……いや女王様かな? まあなんでもいいや、とにかくそういう存在なんだよね。

 とっさに考えた私は、握手の代わりに身を屈めて……その手の甲に唇を触れさせた。

「なっ……あっ……えっ……!?」

 狼狽したような声が降ってきた。多分また顔が真っ赤になってるんだろうな……でも、それを確かめるわけにはいかなかった。なんでかというと、私の方も頬がすっごく熱くなってるから。

 唇を離した後も、彼女はぷるぷると震える手を引っ込めない。あれ? この後どうしたらいいんだろう? と悩みかけたとき。

 がらがらとシャッターが開いて、外の光が差し込んで来た。

「良い雰囲気のところ失礼するが、二人だけで整備するというのは無理というものじゃないか? ここは援軍を要請すべき局面だろう」

「ウサギチームもお手伝いさせてくださいっ!」

「き、筋力のいる作業なら……任せて」

「駆動系は私がやってみよう」

「差し入れのおやつも持ってきたよ~♪」

 次々と仲間たちが集まってきて、暗くて静かだった格納庫があっというまに騒がしくなる。

 私は西住さんと顔を見合わせた。

「あははは……しょうがないね。じゃあ、いっちょやってみよっか。みんなで……!」

「はいっ♪」

 私の女王様は、にっこりと最高の笑顔を向けてくれたのだった。

・次で最後になります

・お題は自分自身のリクエストで、武部沙織さん!

もう最後か…あっという間だな乙

乙です
最後まで楽しみにしてる


あんこうチームでさおりんだけ無かったからちょうどいいな

乙 まってる

もっと一杯あんたのSS読みたかったな。みほさお楽しみにしてるぜ

あんこうチームのメンバーは全員みぽりんの特別な人だからね。みほハーレムになるのも仕方ないね


もっと色んなみほ×?をみたい!
みほさお期待

みほさおと書かれるとみぽりんが竿師みたいな感じに聞こえるな…

エリカ「みほの竿と聞いて」

エリカ、ハウス!

・レスさんくす

・竿師のみぽりんがエリカさんをハウスする話はPixivで書いたので良かったら見てね(宣伝)

http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6634955

・今日の日付中には続き書けると思います

【武部沙織の場合】

「みぽりん、最近さぁ。何か私に隠してない?」

「ふぐっ!?」

 向かい合った夕食のテーブル越しにじとーっとした目を向けると、ちょうどスプーンを口に運んだ体勢のままで凍りついたみぽりんが、喉を詰まらせかけたような音を立てた。

「あーもう、大丈夫!? ほら、お水」
 
「ん、んぐっ!ごくっごく……ぷはっ……はぁ。びっくりした」

 渡したコップの水を飲みほしてから、みぽりんは肩を落として大きな息をついた。

「食べてる途中に聞いたのは悪かったわよ。でもその様子だと……図星みたいね」

「ううんんっ、そんなそんなことないよ、沙織さんに隠し事なんて!」

 ぶんぶんと首を振ってから、そーっと目を横に逸らすみぽりん。相変わらずウソがヘタクソなんだから。

 でもとりあえず、それ以上の追求はやめにして食べるのに集中させることにする。食事は楽しく食べないと消化に悪いっていうもんね。それでもって消化が十分じゃないと睡眠の質も悪くなりがちだし。ただでさえみぽりんの帰宅時間の関係で、夕食の時間は遅くなりがちなんだから、その辺は気を使わないと。

「え、ええーっと、今日も美味しかったよ、沙織さんのお料理! ごちそうさまでしたっ」

 あわただしく食べ終えるみぽりん。うーむ、やっぱりとりつくろおうとしてるな。意図はバレバレなんだけど、ゲンキンなもので私も褒められて悪い気はしないんだよね。

「えへへー、ありがとね。やっぱりみぽりんにおいしそうに食べてもらえると作ったかいがあるな~♪」
 
 おもわずにっこりすると、みぽりんはどぎまぎしたように顔を赤くして俯いた。あれ、なんか今変なこと言ったかな、私?

 ちなみに今日のメニューは夏野菜のラタトゥイユに真鯛のカルパッチョとキノコにベビーリーフのサラダ、それにフランスパン。最近洋風っぽいメニューに偏ってる気がするけど、みぽりんパン好きだからね。まあいっか。

「はいはいありがと。お風呂沸かしてあるから先入っちゃって。お皿はやっとくから」

「いつもごめんね」

「食洗器に入れるだけだから。ほらほら行った」

 自分の家だっていうのに、いつになっても気を使うくせが抜けないんだよねみぽりんってば。私がこの部屋に転がり込んでから、もう半年になるっていうのに。

◇◇◇

 私もお風呂に入って髪を乾かし、ばっちりいつも通りの美顔パックをキメてから寝室に入ると、みぽりんはベッドに腰掛けたまま、難しい顔で書類とにらめっこしていた。

「明日の編成表?」

「うん。……まだちょっと迷ってるとこがあって」

 眼を上げてこくりと頷く。さすがに最初のときみたいにパックした私の顔をみて悲鳴を上げたりはしない。

 っていうか全く失礼だよね! お肌の曲がり角に差し掛かった微妙な年齢なんだから、気を使うのは当たり前じゃん! ……同じ年齢のはずのみぽりんはそんなに気を使ってなさそうなのにつやつやすべすべを維持してるのは、正直納得いかないけど。

「明日も移動でしょ? 考えるのはまたにして、そろそろ寝た方がいいんじゃない?」

「うん、そうしよっかな」

 諦めたように首を振って、みぽりんは無骨なアタッシェケースに書類をしまった。

「よーし、んじゃ寝る前のマッサージしてあげる、うつ伏せになって?」

 私はバスローブを腕まくりする。わざわざスポーツマッサージの講座に通ってまで習得した私の“激モテ愛されマッサージ術”の技量はプロはだし。当然日々のストレスや足腰への負担を抱えてるみぽりんもいつも喜んでくれてる……と思ったら。

「い、いいよいいよ! ……その、今日は遠慮、します……」

「へ?」

 みぽりんは何故かまた顔を赤くして、さっさとベッドに潜り込んでしまった。

「ええー何で? この前やった時気持ち良くなかった?」

「そ、そんなことは……ないです……すごく気持ちよかったけど……」

 もごもごと布団の中から答えるみぽりん。なんか様子がおかしいな。

 とはいえそれ以上押し問答してもしょうがないので、電灯を消して私も布団へと入り込む。

「……」

 もともとクイーンサイズのベッドだから、私たち二人が並んで寝てもスペースの余裕はある。最初は同性同士とはいえ同じベッドで寝るのはちょっと恥ずかしかったけど、もうすっかり慣れてしまった。

 はずだったんだけど……

 みぽりんは私に背を向けたまま、ベッドの端の方で小さくなっている。まるで私からできるだけ距離を取ろうとしてるみたいに。

「ねぇみぽりん」

 そんな体勢で寝づらくない? というか落ちそうで怖いんだけど。って言いたかったんだけど、返事はない。

 うーん……寝てるっぽくみえるけど、声かけたときちょっとだけ肩が動いたな。相変わらずウソがつけないんだから。
 
「ふぅ……」

 でもそれ以上声をかけるのはやめて、私はため息をつくと目を閉じた。

◇◇◇

「要するに居候のおまえが邪魔なんだろう」

「ええーっ!? でもそんな風には見えなかったんだけどなぁ」

「西住さんは優しいから言い出せないだけだ。実態はヒモみたいなもんだろ」

 相談を持ちかけてはみたものの、電話越しの麻子の口調はあまりにも容赦がなかった。

「ひ、ヒモって人聞き悪いこと言わないでよ! ちゃんと家賃だって出してるもん」

「折半か?」

「さ、三分の一、ぐらい……」

 そ、それだってただのしがないOLの私には結構厳しいんだよ? 戦車道プロチームのプレイングコーチをやってるみぽりんとは収入の桁が違うし、分譲賃貸とはいえ海に面したマンションの高層階なんて本当にお高いんだから。でも麻子はどんどん追い打ちをかけてくる。

「光熱費は」

「みぽりんが払ってくれてる……」

「食費は」

「みぽりんのカードで払ってる……」

「というかおまえにカード預けてるのか。油断しすぎだな西住さんは」

「悪用なんかしないよぉ! 親友だよ?」

「その親友に寄りかかりすぎだと言ってるんだ。いい加減おまえも独り立ちしろ」

 うう……麻子ってばまるでお母さんみたいな言いぐさだよ……とはいえ正論だから言い返せないのがつらいところ。

「じゃあな。私は仕事中なんだ」

 そっけなく通話は切られてしまった。現役で医学部に進学して卒業した後、バリバリの勤務医として働いてる麻子はいつも忙しそうなんだよね。

 それにしても、麻子の言うとおりなのかなぁ。半年前に久しぶりにあんこうチームのみんなで女子会したとき、自分の住んでるアパートの壁が薄いとか大家さんがうるさいとか職場から遠いとか文句言ってたら、「それなら私の部屋に来ない? 沙織さん」って誘ってくれたのはみぽりんの方だったのにな……

 別にみぽりんの気に障るようなことをした覚えはないし、経済的に甘えちゃってるって自覚はあるから、いろいろ生活面でのサポートをできるように努力してたつもりなんだけど。何しろ私が来る前のみぽりんってば、毎晩コンビニのお弁当だったからね。あれは絶対体に悪いよ。

 そうだよそうだよ、だからまだ私が原因って決まったわけじゃないよね。たとえば戦車道のことで悩んでるって可能性だって十分あり得るわけじゃん?

◇◇◇

「そんな問題があるとは思えませんねぇ」

 というわけで、仕事終わりにゆかりんを呼び出して聞いてみたんだけど。ゆかりんの返事はあっさりしたものだった。

「チームも2位に6.0ゲーム差で開幕からの首位を維持してますし。搭乗車の撃破率、被撃破率含め個人成績もリーグトップでありますよ。むしろ今こそ絶好調といえるんじゃないでしょうか、西住殿は」

「そっかぁぁ……」

 月刊戦車道の新人記者として、趣味と仕事を両立させちゃってるゆかりんの評なら間違いないんだろうな。カフェのカウンターに肩肘を突きながら私は呻いた。

 もちろんみぽりんの調子がいいのはいいことなんだけどさ。ってことはやっぱり悩みはプライベートな問題ということになるわけで……麻子の言ってた“私がお荷物説”が現実的になってきたってことじゃん!

 うーん。華にも相談してみよっかな……

◇◇◇

【お慕いする方ができたのではないでしょうか】

 ええーっ!?

 思わず二度見しちゃったよ、華からのメール。あ、華は戦車と華道をコラボした超大胆な作品の数々が海外からも注目されてて、作品制作だけじゃなくて展覧会とかもたくさんあってかなり忙しいんで、今回は直接会えなかったんだよね。なんていうか、新進気鋭のアーティストって感じ。

 ってそれはともかく! お慕いするって、好きってことだよね。みぽりんに好きな人が!? 私、聞いてないんだけど!

【親しい間柄だからこそ、かえって打ち明けにくいということもあるのかもしれません】

 うーむ。まるで人の心を読んだような返答だなぁ。でも確かに好きな人ができても、部屋に私みたいな居候がいたら呼ぶこともできないよね。そりゃあ邪魔だよね……

【しのぶれど、色に出でにけり……と歌にもあります。恋をされている方は、おのずとそれが外に現れるもの。よくみほさんの様子を観察されてはいかがですか】

 恋愛のことなら私の専門分野なのに、華ってばもう。大体みぽりんのことは一番近くにいる私が一番よくわかってるんだから。そんなことあるわけな──

◇◇◇

 あるわけないことなかった! ビンゴだったよ華スゴイ!

 なんでわかったかって? それはもちろん直接聞いたからです。その夜相変わらず私から離れて縮こまって寝ようとしてるみぽりんに、さりげなーい感じで聞いてみたんだ。

「ねーみぽりん、みぽりんって今、好きな人とかいるの?」

「えっなんでっあっきゃああ!?」

 あ、後半の悲鳴はみぽりんが布団を巻き込みながら床に落っこちたときのやつね。そんな端っこで寝てたらいつかは落ちるだろうなと思ってたけど……とにかく助け出してから尋問を続ける。

「なるほどなるほど。いるんだね?」

「……」

 みぽりんは布団に丸まって隠れてしまった。まるで芋虫みたい。

「まーまー恥ずかしがらなくてもいーじゃん、この恋愛マエストロ沙織さんに話してみ?」

「……沙織さん、結局今まで付き合った人いなかったよね?」

「うぐ」

 ぽんぽんと芋虫の背中をあやすように叩きながら言うと、痛い反撃が返ってきてしまった。確かにアラサーと呼ばれる年齢にとっくに突入してしまったというのに、私は婚約どころかいまだに彼氏の1人すらいやいや。

「そんなことはどうでもいいの! じゃあ名前は言わなくていいからさー、どんな人なのかだけでも教えてよ」

 これぞ恋愛マエストロたる武部沙織の恋愛トーク術。ぶっちゃけみぽりんの交友範囲なんて限られてるしほぼ把握してるから、ある程度ヒントがあれば正解にたどり着けるんだもんね。

「ええと……とっても明るくって、優しくって」

 ふんふん、まあ基本だね。普通は暗くて冷たい人はあんまり対象にならないし。

「ずっと前からの大事な友達で……」

 ほうほう? すでに友達関係か。ゼロからスタートするよりはとっつきやすい反面、友達という先入観が出来てしまってる分かえって敷居が高くなっちゃうこともあるパターンなんだよね。難しいところだ。

「料理がすごく上手で、可愛くって……だけどちょっと自分のルックスに気を使い過ぎてるときもあるかな? ふふっ……」

 乙女系男子か! いまどき料理ができるなんてなかなか感心ではあるけど……心当たりないなぁ。でもともかく、ちゃんと言うべきことは言っておかないとね。

「みぽりん!」

「は、はいっ……?」

「あんまりナルシスな男はダメだよ! それに前からの付き合いで優しいからって、いざ付き合ったらDV男に豹変なんてよくあることなんだから。みぽりんは経験が足りないからそういうとこで騙されないように十分注意して……」

「もういいです」

 みぽりん芋虫はぶすっとした声で私のセリフを遮って、ごろりと背中を向けてしまった。

 あちゃーしまった。私がくどくどとお説教を始めたからうんざりしちゃったのかな?

「みぽりん?……ごめんね?」

 返事はない。

「余計なこと言っちゃったけど私、みぽりんが好きな人とうまくいくように応援するからね! なんでも頼ってよね! それに私が邪魔ならいつでも言ってね、そのときはちゃんと出てくからさ」

 やっぱり返事はない。それどころか、余計にずーんと部屋の空気が重くなった気がする。

 あーあ。何で水を差すようなことを言っちゃったかなぁ。

 私は真っ暗な天井を見上げる。みぽりんが恋をしてるんなら、友達として応援してあげたい。その気持ちは本物なのに……

 心の中をちくちくと突いてくる、トゲみたいなものがあった。そいつはみぽりんが誰かと付き合うところなんか見たくないって文句を言ってくるんだ。

 あーやだやだ。アラサー独身女子だからって焦ってるのかな、私。友達の恋に嫉妬するだなんて。

 私はぶるぶると首を振ってから目をつむったけど……なかなか眠りにつくことはできなかった。

 多分みぽりんも同じだったと思う。夜中に何回も寝返りを打っている音が聞こえたから。

◇◇◇

 翌日の午前中。突然その電話がなったのは会社にいるときだった。

「みぽりんが……交通事故に!?」

 運ばれたという病院の名前以外、何の情報もない。家族にはまだ電話がつながらず、みぽりんの携帯で一番履歴が多かった私にとりあえず電話したってことだったけど、細かいことはどうでもいい!

 上司に早退の理由をどう説明したのか覚えてないけど、気がついたらタクシーに飛び乗っていた。

 いったい何が起こったの!? どんな事故なの? みぽりんは無事なの?

 大ケガしたりしてないよね。それともまさか。
 
 最悪の事態を想像しそうになり、私はぎゅっと両膝の上で拳を握りしめる。

 いやだよ。いやだいやだいやだいやだいやだ! みぽりんがいなくなるだなんて、考えるだけでも嫌だ!

 胸の奥が搾り上げられるように苦しくなる。

 今朝のみぽりんはどんな様子だったっけ?昨日の夜の気まずい雰囲気を引きずってるのを気にしたのか、やけにそそくさと出て行ったもんだから、お弁当を渡すのがやっとで……ちゃんと目を合わせていってらっしゃいって言うことすらできなかった。

 どうしよう。麻子のご両親のことを思い出しちゃった。こういうことって……偶然の一致が続いたりするもんなの? だから、そんなの嫌なんだってば!

 お願い、早く着いて……! みぽりん、どうか無事でいて……!

 タクシーに揺られながら、私はただただそう祈ることしかできなかった。

◇◇◇

 ばたばたと病院の通用口を駆け抜ける私。てっきりみぽりんはベッドに寝かされてるものだと思ってたから、普通に待合室に座ってるみぽりんを見たときには、最初何が何だかわからなかった。

 あわただしい足音に顔をあげたみぽりんがこっちに気づく。

「あっ沙織さ」

「みぽりんっ!! 大丈夫なのっ!?」

 必死でその両肩を掴む私。汗だくだし髪はばらんばらんだし、きっとものすごい形相をしてたと思う。みぽりんは困ったように笑って、

「あはは……平気平気。ちょっと足くじいただけで」

 良かった……

「よ、良かったよぉぉ~~っっ! うぇぇ……ふぇぇぇん……っ」

「さ、沙織さんっ!?」

腰が抜けるってこういうことを言うんだね。私はぺたんと待合室の床に座り込んで、周りの目も構わず子供のように泣きじゃくってしまったのだった。

◇◇◇

 数分後。

「あの……沙織さん? 周りの患者さんがみんな見て」

「いいから。……しばらくこうしてて。……ぐずっ」

 私は椅子に座ったみぽりんにぎゅーっと抱き付いてその胸に顔を埋めていた。

 あー、いつものみぽりんの匂いだ……少し消毒薬や包帯の匂いも混じってるけど、ちょっとだけ焼きたてのパンに似た心地いい香り。って、何だかおいしそうだな。

 こうしてると、ちゃんとみぽりんが無事でいてくれるんだってことが実感として湧き上がってくる。あとそれから、泣いたせいでお化粧がひどいことになってる顔を隠す効果もある。一石二鳥だ。

 結局みぽりんが交通事故に遭ったというのは誤報だった。実際には、

「ぼうっとしてて赤信号なのに車道に踏み出しそうになっちゃって……車は止まってくれたんだけど、びっくりした拍子に段差で足捻っちゃって」

 診断名、足関節の捻挫。確かによく見てみたら、足首に包帯が巻かれてた。

 車の運転手さんもさぞびっくりしたことだろう。親切にも病院に送ってもらったのはいいんだけど転んだ拍子に携帯を落としてしまい、よく事情をわかってない目撃者の人が私に連絡したってことだったみたい。ちなみに携帯は交番に届けてもらえたよ。

「ごめんね、沙織さん……まさか沙織さんに連絡がいってるなんて知らなくて」

「もういいよぉ……とにかくみぽりんさえ無事でいてくれれば……ぐすっ」

 さっきのタクシーの中での焦燥を思い出すと、それだけでまた涙が出て来てしまう。

 もう絶対に、こんな思いはしたくない。もう二度と。

 たとえみぽりんに好きな人がいて、私が邪魔だとしたって構うもんかだよ。そいつがどんなヤツか知らないけど、こんなドジっ子で頼りないみぽりんをちゃんと守ってくれるって保証がどこにあんの!?

 よし、もうこうなったら……

「みぽりんっ! 私、もう決めたからっ!」

 私はキッと顔をあげてみぽりんを見つめた。

「ふぇ!? な、何を?」

「もう何があったって絶対絶対、みぽりんから離れないからねっ、私! たとえみぽりんが嫌がったって聞かないから!」

 まあ本当に恋人ができて、そいつが私が認めてもいいぐらいちゃんとした人なら、その時はバトンタッチしてやってもいいけど。その時はその時だよ。

「さ、沙織さ……本当に……?」

 私のあまりの剣幕に驚いたのか、頬を押さえたみぽりんの目にはちょっとだけ涙が溜まっていた。それとも足が痛いのかな? 

 いけないいけない、みぽりんは怪我人なんだから、しっかり気遣ってあげないと。

「とりあえずこれからは電車とかタクシー通勤禁止ね。実家から車持ってくるから、送り迎えは全部私がするっ」

「えっあの、沙織さんペーパードライバーじゃ……後会社は」

「だいじょぶちゃんと乗せるまでに猛練習するからっ。戦車だってちゃんと操縦できるんだしね。それにあんな会社は辞めてやるし」

「えええ!?」

 どうせ雑用だけの一般職だもん。といっても本当にヒモになるのもアレだからね。以前から漠然とは考えてたんだけど、私の持ってる料理のレシピをネット上で公開して、広告料で多少の収入の助けになったりしないかな、なんて。まあうまく行くかどうかはやってみないとわかんないけどさ。

「みぽりんの食生活もトレーニングも休養も、これからはもっと、全部ばっちりサポートしてくから。戦車道も勉強しなおして、そっちの方も少しでも力になれるようにするから。だから……」

──私を、あなたのそばにいさせてください。できることなら、これからも。ずーっとずーっと。

 私は深々と頭を下げた。こんな気持ちで一生懸命に、すがるような気持ちでお願いするのは……もしかしたら生まれて初めてだったかもしれない。

「……」

「あ……えーと、やっぱダメかな……なんていうか、重すぎた?」

「沙織さんっ……!」

「うわ!?」

 がばっ! とすごい勢いで抱きつかれて、私はあやうく一緒に倒れるところだった。

「嬉しい……てっきり私、沙織さんの方に好きな人が、結婚したい人ができたのかと思って……だから私にあんな質問してきたのかと思って……」

「なーに言ってんの、そんなことあるわけないでしょ?」

 涙声のみぽりんの肩をぽんぽんと叩く。
 
 って、我ながら悲しくなってきちゃうセリフだな。

 それによく考えたらみぽりんをずーっと守ろうと思ったら、私も結婚できないってことじゃん。

 まあ、でもいいか。

 結婚して寿退社! っていう夢は、ホントに夢と消えたけど。今はそれ以上に、みぽりんのことの方が優先なんだもん。

 これが大人になるってことなのかな? なんちゃって。

「うん……うん……私も、頼りないけど……いろいろダメなとこもあるけど、ちゃんと沙織さんを支えていけるように頑張るから。だから……ふつつか者ですけど、これからも末永くよろしくお願いしますっ……!」

 やだもー、みぽりんってば大げさな言葉づかいしちゃって。まあでもこれでとりあえず、一安心だね!

 ──って思ってたんだよね……その時は本気でさ……

◇◇◇

『それで、またご相談というのは……?』

 多人数通話のモニタの中で、華が首を傾げる。

「うん、えっとね……何ていうか。言葉の選択を間違ったんじゃないかなーって気が最近してるんだよね……」

『よく分からん。はっきり言え』

 こちらも同じくモニタの中で仏頂面している麻子。

「えーと……最近みぽりんってば、沙織さんは結婚式やるなら洋風がいい和風がいい? とか、今度熊本の実家にも来てもらわないといけないよね、沙織さんのご両親にもご挨拶したいし予定を決めないと、とか、沙織さんは西住沙織と武部みほだったらどっちがしっくりくる? とか聞いてくるんだけど……」

『あの……それらが示している事実はもう、誰の目にも明らかなような気がするのでありますが……』

 眉を寄せているゆかりんは、どうやら仕事場から通信してるみたい。

「だ、だって! 女の子同士だよ!?」

『さすがに私たち、女の子と言い張るには無理がある年齢になってしまったのでは?』

 華の余計なツッコミは無視する。

『あのー、それでその西住殿は?』

「寝てる。私の膝の上で」

 私は栗色の髪を撫でながら答えた。

 そう、あの日以来みぽりんはなんていうか……やたらとパーソナルスペースが近くなったというか、平たく言うとベタベタしてくるようになったというか……

 「んもー暑い!」とか言って引きはがそうとすると子犬みたいな悲しげな目をしてくるから、できないんだよね。そういうわけで今日も膝枕してあげてたら疲れてたのか、今は安らかな寝息を立てている。だから動けないの。
 
『……』

 う……沈黙と、みんなのじとっとした視線が痛い……

『武部殿……もういい加減現実を受け入れたほうがいいのでは』

「うぐ……そりゃー、私だってみぽりんのことは大好きだけどさ」

 プロチームでやってくのはホントに大変なのに、一度も愚痴を言ったりするとこ見たことないし。いつでも優しいし、私が困ってないか気にかけてくれるし、大事なことはちゃんと相談してくれるようになったし……あれ? もうこれって、理想の結婚相手の基準、完全に満たしちゃってるのでは?

 そもそも私、なんで困ってたんだっけ?

『じゃあどうするんだ。西住さんと結婚するのか』

「そうだねー……ま、いっか。しちゃおうかな?」

「本当に!?」

「ひえっ!?」

 軽―い気持ちでなんとなく言った途端、てっきり寝てると思ってたみぽりんがいきなり膝の上から起き上がったので、私はびっくりして奇声を上げてしまった

「今確かに言ったよね!? 私と結婚してもいいって! うれしいですっ!」

「のわぁ!? ちょっ待って……!」

 私のか弱い抵抗は現役のアスリートのみぽりんには全く通用せず、そのままの勢いでソファに押し倒されてしまう。

「だ、ダメだってばみぽりん! 麻子たちに見られてるからっ!」

『それではまたであります~』

『お二人とも頑張ってくださいね』

『あまり無茶はするなよ西住さん』

 3人の通信が次々に切れる。

 こ、この息の合いっぷり……さては示し合わせて私をハメたわね!?

「えへへ……もう我慢しなくていいんだよね? 私ずぅーっと辛かったんだから♡」

 息を弾ませながら私に馬乗りになり、自分のパジャマのボタンを外していくみぽりん。

 わぁぁ! そ、その、いろいろ見えちゃいけないところが見えそうになってるよ!?

「あ、あ、あのねみぽりん、私ねまだ心の準備が」

「ふぅん。じゃあ心より先に身体の準備をしてあげればいいよね?」

 ダメだこの子! 全く聞いてくれる気がないよ!

「あれやこれやが終わったら、今度沙織さんの実家にいつご挨拶に行くか、予定決めようね♡」

 彼女が身を寄せかけながら囁いてくる甘い声の響きをなすすべもなく聞きながら、私はぼんやりと実家の自分の部屋に思いを馳せていた。

 あの無駄に山積みになってるゼクシィにも、ついに日の目を見るときが来たのかなって……


──って、やだもーっっ! ああいうのは常に情報更新されてるんだから、また新しいのを買わなくちゃだよ! ……っていう私の思考は、柔らかくとろけるような唇への感触に、あっさりと溶けていってしまうのだった。


【みぽりんとあれやこれや作戦です! 終わり】

・大して短くなかったけど最後だからいいか

・読んでくれた方、レスくれた方ありがとうございました

・それではおやすみなさい

乙です


面白かった

乙でした。さおりん良かったね!

乙乙
まさか疫病神シリーズの人だったとは・・・

どこか読んだことある雰囲気だと思ったらまさか疫病神の人だったとは
そっちの続きもお願いします!


やはり作者自身のリクエストだからか沙織編すごく面白かった

・レスありがとうございます あっちのシリーズの方もいずれまた書くと思いますがまだ時間かかりそう

・あんこうみんな好きだけど沙織さんは別格なのでついつい贔屓しちゃうね まあタイトルもみぽりんってなってるしね……

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