岸辺露伴はTo LOVEらない (149)

露伴「ま……ぼく自身の自己紹介なんて全くもって必要ないとは思うんだが……ぼくの名前は岸辺露伴。マンガ家だ」

そう言って、彼――……岸辺露伴は、机の上にあるみかんを手にとった。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454688603

露伴「『融合』(フュージョン)という言葉がある。元は音楽ジャンルの1つなのだが……『2つ以上』のものが『1つ』になる事を言う」

言いながら、彼は手元のみかんをナイフで半分にする。
みかんの断面は『奇妙』な事に……
まるで『レモン』と『みかん』がごちゃごちゃに混ざり合っているかのようであった。

露伴「とあるマンガの必殺技として、2人のキャラクターが1人になるというものが非常に有名だ。またある土地では、土に2つのものを埋めると『混ざり合う』というウワサがある……このみかんは作り物のオモチャだけどね」

露伴「ぼくの個人的な興味を言わせてもらうと、融合(フュージョン)した人間の思考や過去、性格、体格や性別なんかはどういった基準で構成されるのか……余すところ無く『読んで』みたいものだが……」

ムキムキ……

露伴「これから話すエピソードは、その『融合』(フュージョン)に非常に因果関係のある……」

露伴「……」

パクッ!

露伴「……いや、因果関係とかそーいう話でも無いか。とにかく……このぼくが、他人と奇妙にも『融合』(フュージョン)したっていう話……このぼくが、ぼく自身では絶対取り得ないであろう、他人の『行動パターン』という『運命』に巻き込まれた話なんだ」

モグモグ……

露伴「お時間とご都合よろしければ読んでいただきたい」

露伴「……」ソッ……

ブブーッ!!

露伴「……『粘土』で出来てるのか、この『みかモン』……ペッペッ……」

…………

…………

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

「ねえ……聞いてリト。私ね、この子に『名前』をつけたの……」

「ら……ララ……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

「この子の名前は『ごちゃごちゃフュージョン君』……どぅお?リト。気に入った?かわいーい?」

「そ、それを……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

「それをオレに近づけるなッ!ララァ――ッ!!!」

ド ッ グ ォ ォ オ オ ン ・ ・ ・

…………

…………

とある昼下がり
カフェ・ドゥ・マゴにて――

露伴「『マンガ家融合(フュージョン)企画』?」

編集者「そォ――なんですよォ~~露伴先生っ!面白そうでしょう?キャッ♡」

露伴「……」ズズッ……

編集者「2人の有名マンガ家が、1つの作品を作る!今度の特大企画として計画進行中なんですよぉ~~。と!言う事で……露伴先生のスケジュール、少ォーし『詰め』させてもらいますねェー」カキカキ

露伴「必要ないよ。もう再来週分まで原稿は終わらせてる。……それよりもその企画、一体全体どういう感じになるんだ?」

編集者「?……『どういう感じ』とは……?」

露伴「今連載中の作品の融合(フュージョン)にするのか?それとも全く新規の読み切りを2人で描くのか?ストーリーはどうなる?ネーム切るのは誰がやるんだよ?そういった事って電話で話し合うのか?それとも編集者が間に入ってくれるっていうのォ~?」

編集者「ああー……ええと、まあそういう事はですねェ~~……ええー、何と言いますか」

露伴「ハッキリ言えよ。ぼくは仕事を適当に上辺だけでやろうとする奴が嫌いなんだ」

編集者「ええ、スミマセン。まだ詳しくは決まってないもので……あとはマンガ家さん同士で話し合ってくれればと」

露伴「……おいおい面倒くさいな……馬の合わない奴とブチ当たったらどうする。マンガ家は変な奴が多いからな……まあぼくは違うが」

編集者「あ、露伴先生の融合(フュージョン)相手はもう決まってますよ」

露伴「……何?」

編集者「アレッ!?言ってませんでしたっけ、私ッ!?キャー♡うっかりしちゃってました!」

露伴「……」

編集者「私、結構そういう所あるんですよね。前まで付き合ってたカレも、『キミは貝殻に乗っていないヴィーナスみたいだね』って。すごいロマンチックですよねェ~そんなヴィーナス誕生!ちょっぴりヌケてる所とかキュート♡じゃあないですかァ~~見てみたいですね!……まあ……もう私はそのカレの『ヴィーナス』じゃあなくなったんですが……」

露伴「……」カチャカチャ

編集者「けどけどォ、今のカレは――……」

露伴「あのねえ、ぼくは君の毒にも薬にもならないノロケ話聞くためにここで苦いコーヒー飲んでる訳じゃあないんだよ!」

編集者「ああっ!スミマセェン~~ええっとォ、露伴先生の融合(フュージョン)相手はァ~~……」ペラペラッ

編集者「『結城才培』先生ですね。あの、『英雄学園』の……」

露伴「『結城才培』……」

編集者「流石にご存知ですよね!有名な売れっ子マンガ家ですし……あ!いえ、モチロン露伴先生の方が売れてますがッ!」

露伴(……暑苦しいだけで中身の無い薄っぺらなマンガを描く奴か。……ああいうのはどうも苦手なんだが……)

編集者「それでですね、露伴先生。実はその結城先生が、マンガのイメージをつかむために是非とも露伴先生と直接お会いしてお話したいと」

露伴「へえ……」

編集者「ですが!なんと結城先生は今、締め切り追い込み真っ最中らしくって……どうにもこうにも手が離せないようなんです」

露伴「フ――ン」ズズッ

編集者「……ああッ!どうにかお2人を引きあわせたいッ!しかし結城先生は都内の彩南町に住んでいるし……あああああ~~ッ……なんとかして、なんとかして……お2人を会わせる事が出来たら、なぁぁ~~ッ……」

チラッ

露伴「……」

編集者「……」

露伴「……」

編集者「……」

露伴「…………」

編集者「……あああああ~~っ!しかし露伴先生はまだカラー扉絵の仕事が残っている!無理ですよね!流石の露伴先生でも、カラー絵をすぐに仕上げるなんて……スケジュールぎちぎちですしィィィ~~……」チラチラッ

露伴「ああもううっとうしい奴だな!わかったよ……行けばいいんだろう、彩南町とやらに!!」

編集者「本当ですか!ありがとうございますぅぅ~~!あ、旅費はこちらが負担しますので」

露伴「当たり前だ。丁度、都内の町並みの資料が欲しかった所だからな……取材旅行として行かせてもらうよ」

編集者「あ!けど、その……露伴先生、カラー絵のお仕事は?」

露伴「……」

ガサゴソ……

露伴「……ちょっとこれ持って」ハイ

編集者「?……えっと、これは……『ケント紙』?ですか?白紙の……?」

露伴「……右手をもう少し上に上げて。……行き過ぎだ。もうちょい下……そう、その辺り」

編集者「?……??……何を……」

露伴「……」スッ……

ドシュ!

ドシュ!!

ズバァ――ッ!

編集者「あ、ああっ!!白紙のケント紙に……複雑な構図のカラー扉絵が絵描かれてるゥ――ッ!!」

バ――ン

露伴「原稿料はしっかり払ってくれよ。『山』買って破産してるんだからな。今回の仕事もキッチリ原稿料1人分払ってもらうよ……融合(フュージョン)してるからって2人で1人分の原稿料とか、無しだぜ」

編集者「……ええっとー……それは、まあ……またの機会にお話しましょうか!」

露伴「……フン!」

バァアアアアァァ……

露伴「どれ!行ってみるか……『彩南町』に!!」

バン

…………

今回はここまでです。
ちょっとToLOVEる読みなおしてから書きますので、少し遅れるかもです。一週間以内には書くつもりです……。

乙。凄いくみあわせが・・。期待。

ジョジョ四部もToLOVEるもにわかな自分ですら引き込まれてしまうタイトル、期待

これは酷いことになりそうだなww
もちろんダークネスレベルのtoLOVEるがあるんだよね?

なんつークロスだよwwww
劇画タッチのラッキースケベを期待しちゃうじゃないか!

セト神食らったポルナレフと『ストレングス』のオランウータン呼んでこよう(JOJO3部的サービスシーンコンビ)

ジョジョ+To LOVEるなんてツン研しか出てこない

え……!?こ…これはッ!なんで股に顔が入っているんだああアアアーーーッ!!

露伴は基本的に原稿の書溜めはしないんじゃなかった?

乙、これは期待せざるを得ない

これが『ラッキースケベ』という奴か!
凄いぞ!実際にこんな経験が出来るなんて!
どれ、味も見ておこうかペロペロ

>>26
露伴先生ならやりかねん

すっごくジョジョっぽい味のSSだな、これはっ!

岸辺露伴は動かないとかは有名だけど、
荒木って結構シュールでブラックな感じの一話完結描くよね

ララが宇宙人って分かったら速攻で本にしそう

ミキタカは…

乙、期待

 み…見たい! 刺激される…好奇心がツンツン刺激される… どうしても見てやりたくなるじゃあないか!

めっちゃ期待

…………

パァァアア~ッ

露伴「……」テクテク

スマホスイッ

露伴「『彩南町』……なかなか綺麗な町じゃあないか。まあ、杜王町には負けるがな……ええと、住所は……ここか」

ザッ

露伴「……『結城』……表札はたしかにそう書いてあるようだが……」

ジロジロ

露伴「……一軒家だと?ここが仕事場なのか?……」スッ

ピンポォ~ン

ガチャ!

才倍「おっ!どーもどーも露伴先生っ!はじめましてーマンガ家の結城才倍ですっ!」

バーン!

露伴「……どうも。岸辺露伴です」ペコリ

才倍「さっ!どーぞどーぞ上がって下さい!せまい我が家ですが、露伴先生が来るってモンで綺麗に掃除したんですよ!ガハハ!」

露伴「……『我が家』?」ピタッ

才倍「あん?」

露伴「ちょっと待って下さい。今『我が家』と言いましたか?『我が家』……詮索する訳じゃあないのですが、ここは『仕事場』では無いのですか?」

露伴「……編集者からはたしか、貴方は締め切りに追われていると聞きましたが……」

才倍「いやー、それなんですけどね!せっかく露伴先生が来てくれるっつーのにムサい仕事場で接待するのもどーかと思いまして!気合い入れて終わらせたんスよ」

露伴「なッ……!」ピクリ

才倍「いやー人間やれば出来るモンなんスね!ガハハハハ!さ、どうぞどうぞ!ちょいと『居候』が大勢いますが、まっ!気にせんでください!」

露伴(こッ……この男!脳みそがクソになっているのか?本当にこちらを思いやる気持ちがあるのなら、お前の方が杜王町に出向くべきだろうが!この岸辺露伴をアゴで使いやがって……!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

スッ

露伴「……ム?」

ドタドタドタ!

ナナ「なーなー姉上ーっ。ケルベロ君知らない?どっか行っちゃったんだよー」

ララ「もう、ナナーっ。お客さんが来てるんだから、あんまり騒いじゃ駄目だよーっ。で、ケルベロ君って?」

ナナ「あたしの友達なんだけど、ちょっとエロい奴でさ……見かけは地球の犬にソックリだから、町に行ったとしてもそんなに騒ぎにはならないとは思うんだけど……」

モモ「ナナったら、また宇宙生物を逃がして……!」

ナナ「仕方ないだろー!?ちょっとくらい、あいつらにも地球の空気吸わせたかったんだよ!」

露伴(女?外人か?……アシスタント……にしては、ずいぶん若いが……?)

ララ「あっ!ほらほら、もうリトパパのお客さん来てるよっ。研究所(ラボ)に行こっ」

才倍「おうっ!悪いなーララちゃん!ちょーっとだけ上にいてくれや!」

ララ「はーい♡」トタトタ

モモ「あの、お姉様?朝からずっと、リトさんの姿が見えないんですが……」

ララ「えっ!?ど、どうしたんだろうね~~?リトにもいろいろあるんじゃない?」アセアセッ

モモ「……?」

トタトタ……

才倍「いや、すみませんね騒がしい我が家で……」

露伴「いえ別に……しかし、今のは一体?」

才倍「なに、大したモンじゃありませんよ!ただちょーっと『宇宙人』が居候してまして!」

露伴「……何て言いました?今?……『宇宙人』?」

才倍「そうなんスよ!わはははは!面白いもんでしょー!?オレは仕事が忙しいもんで滅多に家にゃ帰らねえんですが、なんとまあ知らない間に家が、今流行りのグローバル社会になりまして!」

露伴「…………」

才倍「息子にゃあ責任は取るよーにっつってんですけどねー。しっかしあんにゃろう、朝っぱらからどこ行きやがったんだか……」スタスタ

露伴(この男……かなり『マズい』奴なんじゃあないか?マンガ家は時に空想の世界を絵描く事があるが……頭の中が空想世界に入り浸っているようだぞ……)

美紺「お父さん、コーヒー入れたのここ置いとくよー」カチャッ

セリーヌ「まう~♡」

才倍「おう!ありがとうよ美紺!じゃあこれから仕事の話すっから、お前もちょっと部屋に行ってな」

美紺「はーい。飲み終わったカップは流しに置いといてね。後で洗うから」スタスタ……

才倍「さっ!じゃあーさっそく、マンガの話でも!」ニコニコ

露伴「……ええ、そうですね……」

露伴(フン!『リアリティ』の無い話ばかり描くから、頭が残念な事になるんだ……ここは適当に話を合わせて、さっさと切り上げるか)

才倍「えーっと!今回の融合(フュージョン)企画……やっぱりここは『英雄学園』と『ピンクダークの少年』をですねーっ!少年誌じゃなかったらオレの能力バトルマンガ『ゼロアーム』が合ったと思うんスけど……」カキカキ

露伴「はあ……」

…………

…………

カキカキ……

才倍「――……っと!話の流れはこんな所スかねー?」

露伴「いやしかし、ぼくの『ピンクダークの少年』は、心理的にクるサスペンスの面が重要なんです。その話だと――……」カキカキ

才倍「ほおほお、つまり、オレのキャラの方を、ここで――……」カキカキ

露伴「そうですね、お互いの持ち味を活かすとなると――……」カキカキ

才倍「だったらここで露伴先生の擬音が――……」カキカキ

露伴「……ふむ、なるほど……」チラリ

露伴(ふーん、コイツ……頭パープリンかと思ったが、中々話せるじゃあないか。マンガというものに真剣に取り組んでいるというのがよくわかる……)

才倍「かーっ!しかしこーやって話してると、ノドが乾きますね!あ、どうですか露伴先生、コーヒーのおかわりなんか」

露伴「ええ、どうも……いただきます」

スッ……

セリーヌ「まうっ?」ヒョコッ!

コポコポコポ……

才倍「どうぞ先生!ウチの美紺が淹れたコーヒーは絶品ですぜ!」

露伴「はあ……」スッ……

セリーヌ「……まうーっ!!」

ピョ――ン!

露伴「!?なっ……!!」

ガシイッ!!

才倍「あっ!こらセリーヌお前っ!」

露伴「うおおおお何だこのガキッ!?離せっ!危ないだろッ!ぼくの右腕にしがみつくんじゃあないッ!!」

セリーヌ「まう~~♡」

グイッ……

バチャアッ!

露伴「ぐッ……!」ボタボタ……

セリーヌ「?……まう?」

露伴「こっ……(このクソガキッ!だから子供ってやつは嫌いなんだ……予測できない行動ばかり取りやがって!)」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

才倍「のぅおおおおおお!ろ、露伴先生大丈夫っすかァ――ッ!?け、怪我とかはっ!?マンガ家が右手に火傷でもしたら大変だぜっ!!」

露伴「ああ……大丈夫です。怪我は……ありません」

露伴(イタリア製のお気に入りのシャツに、コーヒーがジュクジュク染みこんだがな~~)

才倍「ホントにもーすみませんっ!ウチのセリーヌが……うわ!服が汚れてるじゃないスか!美紺ー!洗濯だーっ!!」

美紺「何?お父さん?大きな声出さないでよ……」トタトタ

才倍「ほら、露伴先生!服脱いで脱いで!今すぐ洗えばシミなんて残らねえかもしんねーっ!」

露伴(チイ……なぜこの岸辺露伴がこんな目に……!)ヌギヌギ

才倍「いやしかし……怪我なくてよかったっすねーっ!まさに不幸中の幸い!ガッハッハッハ!」

露伴(『よかった』だとォ~~?この服はミラノの有名デザイナーに頼んで作ってもらった特注品なんだぞ!クソ……やっぱりこんな所、来るべきじゃあなかった……!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

才倍「ええーっと、代わりの服は……リトの部屋になんか良さ気なのねーかな?」バタバタ

美紺「すみません。ええと、露伴先生。ウチのお父さん騒がしくって……あの、すぐ洗濯しますね」

露伴「いや必要無い。クリーニング店にでも出すさ」

美紺「え?けど、すぐ洗濯しないとシミが……」

露伴(わからない奴だな……洗濯終わるまでこんな場所にいられるかッ!)ムカムカ

露伴「ああ……もうそろそろ『おいとま』させてもらうよ。打ち合わせって気分じゃあなくなったしな……それでは」ソソクサ~ッ

才倍「おっとっと!待ってください先生っ!とりあえずコレッ!コレ着てっ!」ドタドタッ!

ズイッ!

露伴「……」

才倍「いやもちろん、返さなくって大丈夫ですんで!その、クリーニング代はこっちが負担――……」

露伴「いえ必要ないです。ぼくの不注意がいけませんでした」モゾモゾ

才倍「しかし――……」

露伴「結城才倍先生……今回の打ち合わせを元に、最高の作品を作っていきましょう」

才倍「!!……」

露伴「では、今日はこれで」ペコリ

才倍「お……おうっ!そりゃあモチロンだぜーッ!!」ヒャッホウ!

露伴(……フン!)

バタンッ!

スタスタ……

露伴(誰があんなヤツと……今すぐ編集にかけあって、企画の相手を変えてもらおうか。そもそもこんな企画、ぼくは最初から反対だったんだ……!)

スタスタ……

露伴「……クソ!まだイラつくが、いつまでもこんな感情じゃあ仕方ない。気持ちを切り替えて、町並みの資料でも撮って帰るか。杜王町じゃあこんな風景撮れないからな~~」

スタス……

露伴「……」

ピタリ

露伴「……しかし、この借りた『服』……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(『サイズが小さい』とか、そういう問題はあるが……何か『奇妙』だ。そういうのじゃあなく、もっと別の……)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「まるで……ぼくと『一体化』……『融合(フュージョン)』しているかのような感覚ッ!いっ……たい……??」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

…………

今回はここまでです。

ベネ

露伴先生の器の小ささがよくでている

これはいい露伴

露伴先生は一体何を着てしまったのやら
冒頭のララの発明が絡んでそうだが

露伴先生ってこんなに振り回される人だったっけwwwwwwww

動かないは基本的に露伴先生が振り回される話だろ
例外もあれど


美『柑』だぜ

>>58
ナナの次に美柑好きなのにな……ちょい死んでくる

さすが先生、そう簡単にはToLOVEらないぜ

乙 面白い


露伴先生らしさが良いわ、これは期待してる

…………

パァァアア~~ッ……

犬「ばうばう!ばうばうばう!」

露伴「……」スッ

パシャパシャパシャパシャパシャ

露伴「うむ、いいぞ……こうやってビルを見上げるような構図の絵が欲しかった所なんだ」

パシャパシャパシャパシャパシャ

犬「ばうばうばう!ばうばう!」

露伴「……」チラッ

露伴(さっきから何だ、このバカ犬は……飼い犬はしっかりと首輪つないでろ。野良犬ならしっかり駆除すべきだろ~~。フンッ!)スッ

パシャパシャパシャパシャパシャ

露伴「……何枚か魚眼レンズで撮ってみるかな。この前買ったのを試してみたかった所なんだ。よいしょっ……」

キュルキュル……

「ちょっと!そこのあなたっ!」

ザッ!

露伴「……?」

唯「……」ジロリ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「……」キョロキョロ

露伴「……ええと……すまない。簡単な質問をさせてもらえるだろうか?……今『そこのあなた』って言ったのは君か?で……」

露伴「『そこのあなた』っていうのは……ひょっとして、ぼくの事かい?」

唯「トボけないでっ!」バンッ!

唯「さっきから町中の写真なんか撮ったりして、どういうつもりなの……?すぐにやめなさい!」ビシッ!

露伴「……」ポカーン

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(何だ?この女……『もしかして』……アレか?……このぼくを、『変質者』か何かと勘違いしているのか?……)

唯「なんとか言ったらどうなの!?そもそも何?その格好!お、おへそが丸見えになってるじゃない!」

露伴「あー……オホン!オホン!ええとだな……」

露伴「色々言いたい事はあるだろうが、『違う』……いいか、ぼくの名前は岸辺露伴。マンガ家だ」

唯「マンガ家?」

露伴「ああ。このカメラは資料の――……」スッ……

犬「ばうっ!」

ヒョコッ!

露伴「!!えっ――」

ガッ!

ガクンッ!

露伴「うおおおお――ッ!?(この犬ッ!いきなり前に飛び出たせいで、バランスが――……!!)」

唯「えっ?……きゃあっ!」

ドッシィ――ン!!

ズプッ!

露伴「痛た……ん?」

唯「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「な……」

実にッ!
実に奇怪だった!
カメラを振りながら古手川唯に近づいた露伴は……
そのカメラのレンズを古手川のッ!『パンティ』の内側……股間に直接密着させ!
その体勢のまま押し倒していた!
一瞬にこれほどまでの神業!人間に可能なのかッ!?

露伴「何ィ――ッ!?これはッ!一体ッ!!?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

パシャパシャパシャパシャパシャ!!

露伴「うおおおああああ『シャッター』がッ!『カメラ』が起動しているッ!?」

唯「はっ……はっ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

唯「『ハレンチ』なァ――ッ!!」

ブワッチィィイン!!

露伴「オゴーッ!?」ドグシャアッ!

ドッバァ――ッ……

犬「ばうっ!ばうばうっ!へっへっへ……」パタパタ

露伴「ぐぐぐ……あ、あ……」ブルブル

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(ありえないだろォ~~何だ今のはッ!?犬につまづいてコケるのも、コケた先に女がいるのも、丁度カメラが股間を連写するのも……『ありえる訳がないッ』!!)クワッ

露伴「安いラブコメ漫画の主人公になったんじゃあないんだぞッ!……まさか、これは……!」キョロキョロ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「『スタン……』……いや、待て待て」フゥーッ

涙の乗車券(Verエロ)だな

良し!密着させていれば写ってはいないはず!(違

露伴(……すぐに『スタンド』だとか『攻撃されている』とか考えるの、ぼくの悪いクセだよな。落ち着け……深呼吸だ)

スーッ、ハーッ……

露伴(冷静に考えて、こんな下らない攻撃……ずばり、『ありえる訳がない』……さっきぼく自身が言った通りだ。こんな初めて来る土地で、『攻撃』なんかされる心当たりも無いしな)スッ

パッパッ

露伴「ただの『不運』だ……そういう日もある。一日の間に二回同じ自動車にはね飛ばされて二度とも無事っていうバアさんもいるって話だし、こんな日がぼくに振りかかる事もあるさ。……幸い怪我はないし、良しとしよう」

犬「ばう?ばうばう!」

露伴「ええいうるさい犬だな。どっかに行け!シッシッ」

パッパッ

露伴「……せっかく着替えたのに、コケたせいで泥がついたな……カメラは、と……」

チラッ

露伴「…………」

・ ・ ・

露伴「……この写真は、まあ……」

スッ

露伴「保存しとこう。資料になるかもしれないし」ソソクサ

テクテク……

露伴「……ん?」クルッ

春菜「なんか今……この辺りで古手川さんの声が聞こえたような……」テクテク

お静「えーっ本当ですか?春菜さん耳いいですね~~」テクテク

春菜「いや、気がしただけだから、本当かどうか……」テクテク

露伴(女の二人組か……『コケガワ』?さっきの失礼な女の事か?……)ジロリ

お静「……ん?」ピクリ

露伴「う(マズい……目が合ったぞ)」サッ

お静「……あの、春菜さん。さっきからあの人、ずーっとこっち見てませんか?」ヒソヒソ

春菜「え?……いや、見てないと思うけど……?」

お静「いーえっ、見てました!もしかしたら、春菜さんの『普安』というやつなのかもしれません!」ヒソヒソ

春菜「……それって『ファン』の事?まさか。そんな事ないって」

露伴(ヒソヒソ言っても聞こえてるんだよ、このバカ女め……)

露伴(フン、無視だ無視。なんだかちょっと『嫌な予感』がするしな……さっさと離れてしまおう)スタスタ

犬「ばう!」

露伴「……チッ、まだいたのかこの犬め――……」

テッテッテッテ……

露伴「……ん?(何だ、女の子の方へ行ったぞ……)」

お静「ひっ!」ビクウッ!

ピシッ!

露伴「!……何だ?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ガタガタガタガタ……

露伴(ビルの窓ガラスに『ヒビ』が……ゴミ箱が不自然に揺れているぞ?これは?いっ、たい……?)

春菜「お、お静ちゃん!落ち着いて――……」

犬「ばうーん♡」ドッヒャアッ!

お静「キャ――!!!」

ドッバァ――ッ!!

露伴「う……うおおおお!!『ゴミ箱』がッ!独りでに宙を舞ったッ!?馬鹿な……スタンドのヴィジョンが見えないというのにッ!!?」

犬「へっへっへっへ……ばうばう♡」トタトタ

お静「いや~~~~!こっち来ないでくださ――いっ!!」

ギチッ!

春菜「えっ!?」ヂヂッ……

プツッ!プツッ!

春菜「お、お静ちゃん!?ちょっと、待――……」

バツン!

春菜「キャ――!!」

ぽろりん♡

グイイッ!

露伴「ぐえっ!?な、何だとォ~~ッ!」

グイ、グイッ!

露伴「ぼくの身体がッ!服が引っ張られ……ぐ、ぐえっ!」

ヨロッ……

ドッシャァ――z__ッ

露伴「ぐぐ……ま、またかっ!クソ、今度という今度は……」ギュ!

フニッ

露伴(……?)

ムニュムニュ

露伴(この……感触は?)

きゅっ♡

春菜「ひぁっ!ちょ……っや、やめてください……っ!」ビクッ///

露伴「……な」

彼の名誉のために断っておく!
彼――……岸辺露伴の心には、
誓って言おう……『一切』!
一切、『いやらしい気持ち』というものは存在していないッ!

つまり!
被害者の彼女――……西連寺春菜が、村雨静の超能力により胸部を露出させたのも!
そこに同じく、超能力の暴発により岸辺露伴が引っ張られたのもッ!
もつれ合って倒れた挙句、露伴が西連寺春菜の控えめな乳房を揉みしだき、桜色に染まる乳頭を引っ張り回したのもッ!!
そこに『卑猥』は一切無いッ!

そう!これは『事故』――……言うならば『ラッキー』!
『ラッキースケベ』なのであるッ!!!

露伴「何だとォォオ――ッ!!!?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

だが考えてみて欲しい!
よく知りあった仲ならともかく……彼と彼女は真っ赤な他人同士!
そんな間柄の『ラッキー』は……果たしてラッキーと言えるのか?

露伴「!!……」バッ!

春菜「うっ……///!」ササッ

答えは『否』ッ!
そこにあるのは、なんとも言葉にしづらい気まずい空気だけである!

なんといっても、今まで『完璧』と言えるような……
若くして溢れんばかりの才能で人気マンガ家となり、
道を阻む者は片っ端からスタンド能力で取り除いてきた……
そんな人生を送ってきた岸辺露伴には、こんな……

……こんな、『ドジ』が引き起こしたとも言える経験(ラッキースケベ)、一度足りとも無かったのだから!!!
(『フォロー』なんて気の利いた事、彼に出来るはずもないのだ)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

露伴「まっ……!」ハァハァ

露伴(『間違いない』ッ!いや!実際何がどういう事なのかはわからないッ!しかし、なんだか『奇妙』だ……こんな出来事、『偶然』の一言では片付けられないッ!)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

露伴「つ、つまり……ぼくは、今……!」キョロキョロ

露伴(『何かしらの攻撃を受けている』ッ!!)バン

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨……

今回ここまでです。日が空いて申し訳ないです。
次回完結予定ですので……


徐々に奇妙ってレベルじゃねーぞ!

冷静すぎてワロタ


所で露伴さん、そのカメラのデータを此方に渡しなさい
処分するから

ToLOVEる知らないのに楽しんでいる俺がいる

お静ちゃんかわいい。

ぜひ続けて欲しい

ToLOVEるの世界ってホラーだったのか…

あのラッキースケベの数々はスタンド攻撃だったのか・・・

パリンパリーン!

オッサン「わーっ!ビルの窓ガラスがっ!」

バッサバッサ!

八百屋さん「ひーっ!ウチの商品が宙を舞っているっ!」

ドヒューン!

校長「むほーっ♡空を飛べるなんて、気分はエクスタシーですぞーっ!」

ギャーギャー……

メア「んー?……なんか、町が騒がしいね?」

ヤミ「……」テクテク

メア「って、あれあれ?ヤミお姉ちゃん?わざわざ騒がしい所に行かなくっても……」

ヤミ「たいやきを買うのは私の日課です」

メア「日課って……まあいいけど。しょうがないな~~」テクテク

ヤミ「……あなたはついてこなくても良いのですよ、メア」

メア「んひひ♡今日はヤミお姉ちゃんに付き合うって決めてんだーっ。姉妹だもんねっ!」

ヤミ「……それならば、構いませんが……」テクテク

……ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(『問題』は!!この岸辺露伴にとって一番の問題は……!!……『この攻撃は誰の手によるものか』という事だ……)

ビュン!ビュン!

露伴「この攻撃の謎も問題だが……『しかし』ッ!今はそれ以上にやっかいな事があるぞ!……『あの女』だッ!」

バッ!

犬「ばうばうっ!むっへっへっへ♡」ペロペロ

お静「!!――!!~~~~!!!!(声にならない叫び)」ガタガタ

露伴(スタンドヴィジョンは見えないが、この『ポルターガイスト現象』……あの女の能力だと考えられるッ!まずはあれを止めなければ危険だ……このままだと――)

『町が崩壊するッ!!』

バキン!バキーン!

青年「うわー!建物に亀裂がっ!」

骨川先生「ヒエーッ!わしのメガネがーっ!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

露伴「――ちょっと止まってもらうぞ。『ヘブンズ・――』……」バッ!

春菜「あっ!近づいちゃ危な――……!」

犬「へっへっへ♡くーんくーん」ガシッ!

お静「!!」

犬「はふっ♡はふっ♡」

カクカクカクカク……

お静「――……キャ――!!嫌――っ!!」

ゴオッ!!

露伴「う……うおおおお!?何だこの『力(パワー)』はッ!?」

ゴオオッ!

露伴「ぼ、ぼくの身体がふっ飛ぶこの衝撃ッ!……うわあっ!!」ブワッ!

ドッバァ――z__ッ!

メア「ね、ねえヤミお姉ちゃん……やっぱ危なくない?」

ヤミ「……たいやき、売っていれば良いのですが……」テクテク

メア「そうじゃなくってぇ~~……」

ヒュウウウ~~……

メア「……ん?あれ?ヤミお姉ちゃん、なんか飛んで来るよ?」

ヤミ「?……」チラッ

   ウ ウ ウ … …

露伴「うおおおおお!君たちそこをどけ――っ!!」

メア「え?」

ヤミ「あ」

ドグシャアッ!

露伴「ぐっ!……くそ!何なんだ……今日という日だけで一生分はコケてるぞッ!!」

ふにっ♡

露伴「…………」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(……こ、『これは』……まさか、この『パターン』はっ!?)モミモミ

ヤミ「……」

メア「……わっ、だいたーんっ♡」

左腕をひじまでメアの服の中へ!
右腕をひじまでヤミの服の中へ!
けっこう呑気してた露伴も、ヤミの胸が一瞬巨大に見えるほどの超接近にはビビッた!!

露伴「うおおおおおああああああ!!」タラリ

そのふたりの胸の間に生じるハーレム状態の圧倒的エロス空間は、
まさに歯車的ラッキースケベの小宇宙!!

露伴「……」

ヤミ「……えっちぃのは……!」

ドォアアアン

ヤミ「嫌いですっ!!」オパウ!

ゴシアッ

露伴「うわああああ!?ご、『誤解』だッ!うお、何だお前ッその髪の毛は――ッ!!?」

ダダダッ!

ヤミ「……」キラーン!

ヒュン!ヒュン!

露伴「プッツン由花子と同じようなスタンドなのかッ!?髪が刃の形にッ!!」

スパスパ!

ヤミ「殺します……!」ヒュン!

ズパオ!

露伴「ううううう~~ッ……こんな屈辱生まれて初めてだ!この岸辺露伴のキャラじゃあ断じて無いッ!!こんなバカげたアクシデントは、バカの億泰にでもやらせればいいんだよッ!」ダダダッ!

「あーッ!やっと見つけたーッ!!」タタッ!

露伴「~~ッ……今度は何だ、オイ!」

ザッ!

ナナ「見つけたぞーっケルベロ君っ!お静から離れろ!普通の犬のフリしてやらしー事してんじゃねーっ!」バン!

犬「わふっ!?(やべ、ご主人だ!)」

露伴(あのガキは、たしか居候の……!)

ナナ「お静、大丈夫か!?すぐケルベロ君捕まえてやるからな!」

お静「!!~~~~!!!……」パクパク

犬「わっふーん!(捕まってたまるかよーっ!)」トテトテッ!

ナナ「逃がすかーっ!デダイヤル転送!!」ピッ!

ヴン!

オクちゃん「チュミ――ン!(呼んだかご主人!)」

バァ――ン

露伴「なっ!?」ズザザッ!

ナナ「行けっキューオクトパスのオクちゃん!」ゴーゴー!

露伴(何もない空間から、巨大なタコが……!?チッ、道を塞がれたぞ)

ナナ「ケルベロ君を捕まえろーっ!オクちゃん!」ビシッ!

オクちゃん「チュミミー!ウネウネ!!(ガッテンだご主人!!)」

シュルルッ!

ガシッ!

露伴「は?」

ガシッ!

ヤミ「な……」

ガシッ!

メア「わあ♡」

ガシッ!

春菜「きゃっ!?」

ガシッ!

お静「」ブクブク……

ガシッ!

ナナ「え、ちょ……オクちゃん?」

この今までにない種類の大ピンチでスタンドが進化しそうだなww

オクちゃん「チュミッミ――ン!!(ヒャッハー!行くぜご主人ー!!)」

シュルルルルルル!!

ナナ「わーっ!違うっなんであたし達を捕まえるんだよっ!」

ニュルッ

ナナ「ふァっ!?お前、どこ触って……あ!ちょ、そこは……吸盤で吸っちゃ……ふァんッ!?」ビクビクッ

チュウウウ~~ッ!

お静「」ブラーン……

お静『きゃー!魂が抜けちゃいましたー!!身体壊れちゃいますよー!!』フワフワ

ウネウネ……

ヤミ「にゅ、にゅるにゅる……!」ヘナヘナ

メア「や、ヤミお姉ちゃん大丈夫!?……あ、やっ……ああんっ♡この子、すっごい……上手ぅ♡」ビクビクン

春菜「はっ、はなして~~っ!吸っちゃ、ダメぇぇ……!」チュウウウ……

シュルルッ!

露伴「こっ、この軟体動物が……!何の目的があってこのぼくまで一緒に捕まえたんだッ!?今日は厄日か、くそぉ~~ッ!」

オクちゃん「チュミー?」ブォン!

露伴「うおおおお!やめろっ壁に叩きつける気かーッ!!?」

ドンッ!

露伴「むごっ!?」ボフッ!

ナナ「ひゃんっ!」ビクッ!

触手が絡みついた露伴は、そのまま空中でナナの股間に頭を突っ込んだ!
もちろん、ナナが身につけていた下着なんていうものは、とうの昔に脱がされているッ!!

ナナ「こっ……このケダモノーッ!!どこに顔突っ込んでるんだっ!あ、ひゃっ!?や……やめっ……しっぽ、ひっぱるなぁぁ……!」ビクビクッ♡

露伴「もごご、モガモガ!(ふざけるな、何だこれは~~ッ!?)」ジタバタ

ララ「あーっ!いたいた、マンガ家先生ーっ!」フワッ

ヒュルルルル~

露伴「ムググ……ぷはあっ!ハーッ!ハーッ!……クソ、次から次へと……!!」ギロリ

ララ「あの!ごめんなさいっマンガ家先生っ!実はお願いがあって……っていうか、何?この状況……なんだか楽しそうだねーっ」

ナナ「姉上!全然楽しくなんかないからっ!あたしのデダイヤル取ってくれーっ!」ジタバタ

ララ「ナナのデダイヤル?」

ナナ「今手が動かせないんだよ!くっそーオクちゃん!後で覚えとけよーっ!」バタバタ

オクちゃん「チュミー?(あれ?なんか1人増えてるぞ?)」

ララ「ん?」キョトン

シュルルッ!

オクちゃん「チュミッチュミィー!(お前にも愛情表現してやるぜーっ!)」

ララ「わっ!」ガシッ!

露伴「!!……この岸辺露伴をなめるなよ。これだけ立て続けに阿呆な事が起これば、次に起こるであろう出来事くらい読める」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「もうこれ以上!!女に突っ込むなんていう馬鹿げた事は起こさない……この『攻撃』のタネを読んでやるッ!!『ヘブンズ・ドアァ――』」

ドシュ!ドシュ!ドシュ!

ララ「――!!」

バカッ!!

ナナ「あっ……姉上ぇ――!?お前!姉上に何を……!?」

露伴「……な……!?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「……こいつ……は……!?」ハァーハァーハァーハァー

ナナ「おい!聞いてるのかよっギザギザ頭っ!おいっ!」ジタバタ

岸辺露伴の耳に、ナナの声は届いていなかった……。
彼の興味は!もうすでにッ!
ララ・サタリン・デビルークの『頁(ページ)』に移っていたのだ!

露伴(何だ、これは……こいつに書かれているのはッ!?)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(所々、読む事は出来ない……見たことない原語だ。こんな原語、地球上に存在しない……!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(そして!読む事が出来る原語も『異質』だ!……『デビルーク星』!『王女』!『宇宙』!『発明』!『リト』!『彩南町』!……科学やエネルギーの考えが、地球人が今後数百年かかってたどり着く所にいるッ!!この女……まさか、嘘だろう……?)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴「こいつは、『宇宙人』……!(実在したのか、そんなものがッ!!)」

ド ン

露伴「ぐ、うう……今すぐメモを取りたい所だが、今はそれ所じゃあない……今は、このぼくに対する『攻撃』についてだッ!!」

パラッ……

露伴「……?……こいつ……」

ペラペラペラ……

露伴「……『書いてない』ぞ?特に何も書かれてない。つまり……こいつは何者かの『攻撃』によって、ぼくに突っ込んで来た訳ではない……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

露伴(……どういう事だ?何なんだ……この『攻撃』は?)

露伴「……まさか……」

露伴(この『ぼく自身』か?このぼく自身が、もうすでに……どこかで何かしらの『攻撃』を受けたのか?)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

ララ「……ん、あれ?……なんか今一瞬、意識が飛んじゃってたみたい……」

露伴「……いったい、いつ……ぼくは今日、誰にも……特に不審な点は……」ブツブツ

ララ「あ!そうだマンガ家先生っ!さっき言いかけていた『お願い』なんだけど――……」

露伴「ちょっと黙ってろ宇宙人!!今考え事をしている所なんだッ!!」クワッ!

ララ「その……『服』を返してほしいんです。ちょっと……理由は言えないんですけど」タハハ

露伴「……『服』?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ララ「えーっと、その……すっごく大切なんです!その服!リトの部屋に置いてたんだけど、リトパパが間違って持ってっちゃったみたいで……だから、返して欲しいなーって」

露伴(服……『宇宙人』……『発明』……『リト』……ま、まさか……!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ギュルルルッ!

ララ「うひゃっ!?」ビクッ!

ナナ「うわ!な、何する気だっオクちゃんっ!?」

オクちゃん「チュミミッミ~~ン!(ご主人!もっとみんなで仲良くやりましょうぜ!)」

犬「わふ!わふ!(ええぞーやれやれー!)」

ナナ「なっ……!!」

グググ……

露伴「うおっ……ま、まさかこの触手……!」

スウウ……

ヤミ「うう……」クタッ

お静「」ガクッ

お静『ちょっとー!あんまり手荒なことしないでくださーいっ!』フワフワ

メア「うわー、今度は何する気?タコちゃん!」ワクワク

春菜「はぁ、はぁ……もう、やめ……」ビクビクン

露伴(コイツ……このまま『一まとめ』にしてもみくちゃにする気かッ!!『くんずほぐれつ』という状態にする気かッ!!)

オクちゃん「チュミ――!!(ご主人ー!これがオレの愛情表現だぜーっ!!)」

グオッ!!

ナナ「わーっ!やめろっ!そんなの求めてないぞーッ!!」

露伴「……『しかし』……!」

露伴「もう気にする必要はないなァ~~……今日一日、散々っぱら『トラブル』に巻き込まれたが……もうそんなものに巻き込まれる心配はしなくていい」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

露伴「全てわかったぞ。ぼくは別に『攻撃』を受けていた訳じゃあない。……ただ、1人の人間の『行動パターン』という『運命』に……彼の『日常』に巻き込まれていただけなんだ」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

露伴「ぼくが『本』にすべきは――……」

露伴「お前だッ!!『ヘブンズ・ドアァァー』――ッ!!」

ドッバァ――z__ッ

岸辺露伴は、自分の着ている『服』に……
結城才倍に手渡され!袖を通した!!少しサイズの小さいその『服』にッ!!
『ヘブンズ・ドアー』の能力を使った!!

能力を受けた『服』は、バラバラと本になり……
そして!『形を変えていく』ッ!!
空中で本はモゴモゴと形を変え……
なんと!!1人の『人間』となったのだ!!!

露伴「……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

…………

「……後で知った事だが……彼の名前は『結城リト』……彩南高校の2年生」

「今朝、ララ・サタリン・デビルークが発明した機械、『ごちゃごちゃフュージョンくん』の暴発によって――……」

「部屋にあった『シャツ』と『融合』してしまった……らしい」

「それを、ただのシャツだと勘違いした彼の父親……結城才培の手により、ぼくに手渡され……」

「ぼくは、なんとも『奇妙』にも……彼と『融合(フュージョン)』してしまった」

「彼の日常生活に、このぼくは巻き込まてしまったという訳だ……」

「……」

…………

バァァアアアアァァ……

露伴「……フーッ……どっと疲れた一日だったな。やはりこういうのは、ぼくのキャラじゃあない」

ポキッ

露伴「他人の人生にとやかく口を挟むつもりは無いが……ずいぶんとおかしな星の下に生まれた少年だな。あの女体を呼びこむ吸引力は、もはやスタンド能力だぞ……」

テクテク……

露伴「しかし……まあ、何だ。ああいう人生はぼくのキャラじゃあないというか……ぼくのマンガでもああいうのは全然ありえないなッ。安っぽいんだよ、全体的にさ~~」

テクテク

露伴「エロスというものは、もっと奥が深く……物語の雰囲気から醸し出さなきゃあならないものだ。そこに、サスペンス・ホラーとの融合(フュージョン)が……待てよ」

ピタッ

露伴「……いいぞ、閃いてきた……家政婦が敵になって、それが実は、妹だとか……女の子として育てられた少年……いいぞ、奇妙だ……っと、メモしよう」

カキカキ

露伴「視力がなく、主人公を手籠めにしようとする少女……ボインだ。読者が食いつく。……ちょっと汚い無職の少女……コップの水を使って足のヨゴレを拭いたりする。だがセクシーだ。ギャップ……安っぽいラブコメなんかには絶対いないキャラクターだ」

カキカキ

露伴「ヒロインは、そうだな。家庭に性的な問題をかかえる子にしよう。……しかし純情……主人公は、性を表す睾丸が4つある。その理由は……うむ、これこそサスペンス・ホラーだな……!よし、よしよし!」

露伴「杜王町に戻ったら、編集者と話してみるか。……散々な一日だと思ったが、連載のアイデアは出来たな」

…………



エピソードX
『岸辺露伴はToLOVEらない』   終わり

最後までありがとうございました。
リトの父親ってマンガ家だったよな、という思いつきから出来たお話でした。
楽しんでいただけたら幸いです。

静・ジョースターの奇妙な日常
や、
エンポリオ「お姉ちゃん……お姉ちゃん……」シコシコ
といったジョジョSSも書いていたりします。
宜しければ……

ぶれないな

おつおつ

これは名作

静ジョより面白い


8部は露伴が書いていたのか…


静ジョの人か、道理で面白いわけだ……



流石に「俺の傍に近寄るなァーーーー!!」にはならなかったかwwww

ああ笑った笑ったwwww
乙!

チンポリオssは5回くらい抜いた

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom