ウェンディ「私は兄上のような人になりたいです」ボールス「だからってな……」 (21)

ボールス「……私の髪型まで真似しなくていいんだぞ?」

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ウェンディ「しかし……そうしなければ兄上のような重騎士には……」

ボールス「私のような重騎士になりたいというのは内面的な意味じゃなかったのか?」

ウェンディ「両方です」

ボールス(外面的な意味でもか……)

ウェンディ「兄上になる為に整形しなければ……」

ボールス「お前は私よりも綺麗な顔立ちをしているんだ。 不細工になる必要はないんだぞ?」

ウェンディ「……!! 何を仰っているんですか兄上!! 兄上のどこが不細工なんですか!!」

ボールス「そ、そうか……ありがとう」

ウェンディ「それよりも髪型の次は目を小さくしなければ……後は顔を大きく、顎もでかく……」

ボールス「……本当に不細工じゃないと思ってるか?」

次の日

ボールス「ふぁー……よく寝た」

ウェンディ「おはようございます兄上」

ボールス「……ああ、おはよう」

ウェンディ「兄上と同じ時間に起きることができてよかった……」

ボールス「おいちょっと待て……そこまで私と一緒にするのか?」

ウェンディ「はい」

ボールス「……いくらなんでもやりすぎじゃないか?」

ウェンディ「そんなことはありません。 兄上になるためには当たり前のことです」

ボールス「……」

ウェンディ「兄上、トイレに行く時はいつでも言ってください」

ボールス「!! まさか……」

ウェンディ「一緒に用を足します」

ボールス「やめろ!! そもそも一つのトイレで二人もできないだろ!!」

ボールス「なぁウェンディ……内面だけなら分かるぞ」

ボールス「だけどな……外面や行動まで私に合わせる理由はあるのか?」

ウェンディ「兄上を尊敬しているからです」

ボールス(こりゃもうダメだな……)

ウェンディ「下着も合わせました」

ボールス「見せようとするな!!」

ウェンディ「兄上はブラをしていないので私もしていません」

ボールス「だから見せようとするな!!!///」

ボールス「まさかとは思うが……行動も一緒にするのか?」

ウェンディ「はい」

ボールス「……」

ウェンディ「……?」

ボールス「……あ!! 敵!!」

ウェンディ「!!?」

ボールス「……」ダッ!!

ウェンディ「!!」

ボールス「すまない嘘だ!!」

ウェンディ「もうあんな遠くまで……逃げられた」

ウェンディ「重騎士なのになんて速さ……流石兄上!!」

ウェンディ「……!! 関心している場合じゃないわ、私も速く兄上を追いかけないと……」

リリーナ(あ、ウェンディがいる)

リリーナ「おはようウェン……」

リリーナ「!!?」

ウェンディ「! おはようございます、リリーナ様」

リリーナ「ウ、ウェンディ……その髪型は?」

ウェンディ「……これですか? 兄上に近づくために髪型を真似しました」

リリーナ「……やめて!!」

ウェンディ「……?」

リリーナ「折角あんなに可愛かったのに……一気に台無しじゃない!!」

ウェンディ「リリーナ様……戦いでは美しさなど不要です」

リリーナ「不要だとしてもダメ!! 元に戻して!!」

ウェンディ「そんな……それでは私は兄上にはなれない……」

リリーナ「『兄上』……? あっ!!」

リリーナ「その髪型……ボールス!!」

ウェンディ「はい、次は髪の色がピンクのままなので緑に染めようかと……」

リリーナ「やめて!!」

ウェンディ「シリコン注射と食用油を探さないと……」

リリーナ「やめて!!!!」

リリーナ「……というわけでウェンディをなんとかしてほしいの」

バース「リリーナ様の頼みとあれば……」

アストール「……」

オージェ「……アストールさん、どうしたんですか?」

アストール「……いや、ウェンディがあの兄ちゃんと瓜二つの姿を想像してな……」

オージェ「……なんか気持ち悪いですね」

リリーナ「それよ! 私は顔がボールスと瓜二つの姿なんて見たくないの!! 彼女、整形するためにお金貯めてるのよ!!」

バース「……それでそのウェンディはどこに?」

リリーナ「逃げたボールスを探し回ってるわ」

オージェ「……よし! まずは俺が行ってきます!!」ダッ

バース「!! 待てオージェ、一人で行かなくても……」

アストール「……行っちまったな」

リリーナ「一人でも複数でもウェンディを正気に戻してくれればなんでもいいわ」

リリーナ(……私もウェンディのために何ができるか考えておきましょう)

ウェンディ「兄上兄上……」キョロキョロ

オージェ「ウェンディさーん!!」

ウェンディ「!! オージェ……その髪型は?」

オージェ「ウェンディさんとお揃いにしました!!」

ウェンディ「どうしてそんなことを……?」

オージェ「そ、それはですね……ウェンディさんに敬意を表して……」

ウェンディ「……」

オージェ「だからそんな髪型にしたら俺もその髪型にしないといけないじゃないですか、だからその……髪型とか……整形しようとしたりとかは……やめといた方が……」

ウェンディ「そんな甘いこと言ってたら私とは張り合えないわ」

オージェ「えっ」

ウェンディ「それにリスペクトするんだったら私じゃなくて兄上の方がいいと思うの、私は尊敬されるより今まで通りライバルの関係で十分だと思うわ」

ウェンディ「というわけで……」ワシャワシャ

オージェ「あっ、ちょっと待っ……」

バース「ウェンディとオージェはどこに……」

ウェンディ「! バースさん……」

バース「いたか……ん?」

オージェ「……」

バース「そのボールスのような髪型は……?」

ウェンディ「ボールスさんも兄上を尊敬するんでしたら是非この髪型に……」

バース「断る……それよりウェンディ、今は訓練の時間だ、ボールスを追ってる暇などない」

ウェンディ「!! しかし……」

バース「いいから来い、上司の命令だ」ガシッ

ウェンディ「!!」

バース「行くぞ」

ウェンディ「……ふんっ!!」

バッ!!

バース「!!」

ウェンディ「すいませんバースさん、後日たっぷり訓練するので」ダッ

バース「……」

オージェ「バ、バースさんが……力で負けた?」

バース「ウェンディのやつ……伊達にレベルカンストしてないな」

オージェ「成る程、道理で……因みにバースさんは?」

バース「3だ」

オージェ「初期レベル9ですよね!?」

ウェンディ「兄上兄上……」キョロキョロ

アストール「やっと見つけたぜ……ここにいたのか」

ウェンディ「アストール殿……まさかあなたも?」

アストール「なぁウェンディ……お前ほど綺麗なやつはいねぇよ……どうして自らそんなことを……」

ウェンディ「あ、イグレーヌさん」

アストール「!! ど、どこだ!?」キョロキョロ

ウェンディ「今のうちに……」ダッ

アストール「!! 野郎……」

ウェンディ「兄上兄上……」キョロキョロ

ウェンディ「兄上になるためには……兄上と常に行動していないといけない……」

ウェンディ「兄上はどこに……?」

ボールス「……」

ウェンディ「!! 兄上、探しましたよ!!」

リリーナ「ウェンディ……もうやめましょう」

ウェンディ「……リリーナ様?」

リリーナ「ここにいる人全員……あなたがボールスになることなんて臨んでいないわ……」

ボールス「無論、私もだ……」

ウェンディ「そんな……じゃあ私はどうすれば……」

リリーナ「今まで通りボールスを真似るのは内面だけで十分よ」

ウェンディ「しかし外面も再現しないと兄上には……」

ボールス「じゃあ……これならどうだ」

ウェンディ「?」

ボールス「私がお前になる!!」

ウェンディ「!!!」

リリーナ「待ってボールス!! あなたまで整形するというの!?」

ボールス「はい」

ウェンディ「ま、待ってください兄上!! 何故そのようなことを……?」

ボールス「そうでもしないとお前はやめてくれないだろう」

ウェンディ「兄上……」

リリーナ「ボールス、整形代よ。 あと、これはウェンディの1日のスケジュール表」

ボールス「リリーナ様……ありがとうございます」

ウェンディ「……ごめんなさい」

リリーナ「!!」

ボールス「ウェンディ……」

ウェンディ「私が……悪かったです……ごめんなさい……」

ボールス「やっと分かってくれたか……」

ウェンディ「はい……私のような兄上なんて……私は見たくありません」

ボールス「私も同じだ、私のようなお前なんて見たくないからな」

リリーナ「敬うのは別にいいけど……周りの気持ちも考えないとね」

ウェンディ「はい……」

ボールス「常に一緒にいるのもやめてくれるか?」

ウェンディ「はい」

リリーナ「そう……みんなありのままが一番なのよ」

リリーナ「……ありのままが」

ウェンディ・ボールス「??」

マーカス「ロイ様!! またそのような女装を……」

ロイ「い、いいじゃないかマーカス……ハマってしまったものはしょうがない」

ゴンザレス「おれ スカート きる」

エリウッド「私も若い時はニニアンの目を盗んでやっていたな……」










リリーナ「この勢いでガレットもやりそうなの……」

ウェンディ・ボールス「」

終わり


懐かしかった

赤毛の方も手付けてくださいお願いします

封印大好きな俺得スレだった
おつ ありがとう

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