コウノトリ「僕はコウノトリ!幸せを運ぶただのコウノトリさ!」 (21)

失礼、生物学とか科学的な見地に基づいたSSではないので、

「俺は理系だぞぉぉーーーーー!現実にそぐわない事象は全力で指摘してやるぅぞぅおーーーー!」

みたいな方はご遠慮ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451908959

コウノトリ「僕はね、幸せを運ぶのさ!」

幼女「うぇえ~ん!うぇえ~ん!」

コウノトリ「ほら、早速悲しみに満ちた泣き声が聞こえる!」

コウノトリ「さあ、幸せ届けに行っちゃうよ!」

コウノトリさんボクにも内定を届けてください

幼女「うえーん!」

コウノトリ「どうしたんだい?何か困りごと?」

幼女「あ、あなたはこうのとりさん!」

コウノトリ「そうさ!僕はコウノトリ!何か困り事かな?」

幼女「うん・・・。実は・・・、お人形さんが木に引っかかっちゃって・・・」

コウノトリ「なんてこったい!」

コウノトリ「僕は飛べるから、楽勝で取れるよ!待っててね!」

パタパタ、ヒョイ

コウノトリ「ほらね!楽勝さ!」

幼女「ありがとう!こうのとりさん!」

コウノトリ「じゃあねー」

幼女「うん!ばいばーい!」


コウノトリ「また一人、迷える子羊を助けたよ!これもコウノトリの仕事だからね!」

ガキ「ああー!うっぜえ!」

コウノトリ「あ!あっちで、不幸なオーラに包まれた子が!」

コウノトリ「さあ行くよ!」

コウノトリ「どうしたのかな?」

ガキ「ちょっと見知らぬ女の子に悪戯したら知らない奴に怒られたんだよ」

コウノトリ「じゃあ君が悪いね。どんな悪戯?」

ガキ「俺ァ、木登り得意だから、そいつの人形奪って木にひっかけてやったんだよ」

コウノトリ「そりゃ怒られて当然だよ!喰らえ、クチバシマシンガン!」

ガキ「いてっ!いてっ!」

コウノトリ「じゃあねぇ~」

ガキ「いってぇ~~~!」

コウノトリ「次は誰かな?」

浪人生「はぁー・・・」

コウノトリ「あそこに、迷える人発見!」


コウノトリ「やあ!僕はコウノトリ!どうしたのかな?」

浪人生「ああ、コウノトリ。試験が上手くいかなくて失敗しちまったんだ。もう生きる意味がわからねぇよ」

コウノトリ「そりゃかわいそうだ!」

浪人生「ムシャクシャしてさ、木で遊んでるガキを怒鳴り散らしたんだ。それでも気が収まらねぇ」

コウノトリ「木だけに気がおさまらないってね!面白いね!」

コウノトリ「仕方ないから、ちょっとだけ気が楽になるおまじないを」

浪人生「ん?肩こりが取れた・・・」

コウノトリ「コウノトリ直伝のクチバシマッサージさ!これくらいしかできないけど、頑張ってね!」

浪人生「・・・。グスッ。俺、親にも見捨てられて、孤独だと思ってたんだよ。コウノトリがいて助かった」

コウノトリ「人間、張り詰めたらなにやっても上手くいかないよ。それじゃあ!」

浪人生「ああ、じゃあな」グスッ

コウノトリ「お次はー?」

幼女「・・・・・・ママ・・・」

コウノトリ「またさっきの子か」


コウノトリ「やあ!僕はコウノトリ!また会ったね!何か困りごと?」

幼女「あ、こうのとりさん。ううん、なんでもないの」

コウノトリ「いや、ママって確かに。あ!ママならいるじゃないか!」

コウノトリ「君が幼女の母親のママさ・・・」

幼女「だめ!やめて!」

コウノトリ「何で駄目なのさ?」

幼女「ママは、おしごとでつかれてるから・・・。わたしはじゃましちゃいけないんだ・・・」

コウノトリ(幼い子が、親と遊べなくて、悲しくないわけないじゃないか。それに見ろ・・・。夜遅いのに、家に居る親は母親だけ)

コウノトリ(見ろ・・・。スマホでゲーム。しかも、食事を与えてない・・・)

コウノトリ(育児放棄だね)

コウノトリ「ママ!やめなさい!子供がかわいそうじゃないか!」

ママ「何よ!?アンタ、汚い鳥ね」

コウノトリ「言っても分からないなんて・・・。仕方ない!鳥流極秘直伝武流、幸与拳!」

ダガァアーーーン!

ママ「ぎゃあぁあーーーーーー!」

幼女「ママぁーーーーー!」


コウノトリ「これで幼女ちゃんが、これ以上育児放棄に会う事はなくなった」

コウノトリ「最近巷で多くなっている育児放棄や虐待・・・何とかしたいけど・・・」

老人「・・・ぅう」

コウノトリ「お爺さんが泣いている!? これは一大事だ」


コウノトリ「おじいさん、大丈夫?」

老人「コウノトリ君か・・・」

老人「実はのぉ・・・。ワシの孫が通り魔に殺されたんじゃ」

コウノトリ「何だって!?それはどんなの?」

老人「肋骨を折りおっての・・・。それが心臓に突き刺さって呼吸が出来ずに溺死・・・じゃ」

コウノトリ「そりゃあ許せないね!」

コウノトリ「そいつに不幸与術を施術するよ!今までの不幸を全部そいつにぶつけるんだ!」

老人「・・・ぉおう。すまないのぉ」

コウノトリ「いいんだよ!遅走性だから、いずれ死ぬタイプだよ!即死じゃなけど」

コウノトリ「ふぁあわああああああああああああああああああ!」

コウノトリ「出来たよ!じゃあね!」

老人「ありがとう・・・コウノトリ君・・・」グスッ

コウノトリ(ふぃい~!僕も今日はたくさんいい仕事をしたよ!)


リポーター「大変不幸な事故が起きました」

リポーター「まず初めに、幼女さんの母親、ママが何者かに胸を貫かれ死亡しました。警察は依然、捜査中です」

リポーター「幼女さんには親戚などはなく、身元引受人を探している状況です。最悪、施設暮らしになるでしょう」


リポーター「次に、ガキ一家の長男、ガキさんが何者かに肋骨を折られ、心臓に突き刺さり死亡しました。警察は犯人の行方を捜しています」


リポーター「最後に、とある受験生が、首吊り自殺をしました。日記には「ある人に背中を押してもらえた。これで思い残すことはありません」との記述が」

リポーター「警察は、そのある人物について、自殺幇助の容疑で捜索を行っております」

コウノトリ「あれ・・・?眩暈が・・・あれ?」

コウノトリ「ぐはぁ・・・!? 苦しい! 息が、息ができな・・・」

コウノトリ「あぁあああ・・・」パタリ

自業自得じゃねーか

終わり

初めての短編SSでした。

多分書いてる方もつまらなかったと思うんだけど、なんでこんなSS書いたの?

良かった

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