一年ぶりにスレ立て。
前に書いたもの
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368891908
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1375105128
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再び集う、生命の物語
集え―――始まりの元に。
この一声から起きた、大いなる生命の物語。
それは様々な『運命』と、それに連なる数多の『存在』のもと、多くの奇跡と輝きを見せ、終局した。
しかし、その終局は新たな『始まり』でしかなかった。
近年、ELSやフェストゥム、バジュラといった外宇宙からの来訪者との争いの後、地球圏では新たな来訪者の可能性を考慮し、
また、争い以外の道を求めるべく『対話』の可能性を求めるべく、新たな組織の運用が開始されていた。
地球連合、オーブ、プラント…様々な存在は身を寄せ合い始め、連邦軍、ザフト、人類軍…そういった組織もまた、一つの存在として統合を果たした。
いわゆる、GDF――全地球防衛軍の始まりである。
そうして生まれた初の人類の結集たるGDFであったが、それ以前にあったそれぞれの勢力の遺恨はいまだ解消はされず、まだまだ人類の結集と呼ぶには程遠い存在であった。
外宇宙への新たな資源の確保――各国の小競り合いはそのうち、新たな戦争へと発展するだろうという不安が、人々の中では密やかに種を芽生えさせていた。
しかし―――その懸念は、まったく予想外の形で裏切られた。
数年前――新たに人類が出会った存在、ウルガル。
正式な名称は不明。ウルガルというのも人類が勝手に名称付けた勢力である。
新たな生命体に『対話』で接触しようとした人類であったが、それはウルガル側の無警告の攻撃によって失敗に終わった。
ウルガルは、人類への攻撃を開始後、その圧倒的な戦力によって人類側の勢力圏を瞬く間に縮めていった。
またしても現れた『侵略者』によって、人類はGDF本来の在り方を、皮肉にも思い出すこととなったのである。
さらに、地球圏内では、北極ミールの破壊後、その存在を潜めていた虚無――フェストゥムが活発化していた。
ミールが分かれた結果、彼らは人類の如くいくつもの勢力に別れ、争いや調和を選び、新たな『戦い』を発現していた。
少しずつ、消耗していく人類。人々は待っていた。新たな『希望』が、世界の片隅、忘れ去られた平和の楽園で誕生することを―――。
木星圏、ウンディーナ基地
GDF軍人「くっ…撃て、撃てー!」
GDF将校「怯むな! 敵は我々よりも少数なのだ! 撃ちつくせ!」
ウルガル「」ブンッ!
GDF軍人「ひっ…!?」
チュドーン!
GDF軍人「くそ、やられたのか!」パララララッ
ウルガル「」ギューン!
GDF軍人「――しまっ…」
シン「―――――はああああぁぁぁっ!!」ザンッ!
ウルガル機「」ドーン!
GDF軍人「あ、なっ、た、助かった…?」
シン「おい、ここは俺がやる! アンタは下がれ!」
GDF軍人「インパルス…確か君はオーブの…」
シン「いいから早く行けって! ここにいてもやられちまうだけだぞ!」
GDF軍人「す、すまないっ!!」
ルナマリア「当たって!」
ウルガル機「」ドーン!
シン「ルナ! 大丈夫か!?」
ルナマリア「私だって赤服よ、これぐらい…っ」
シン「…くっ、他の連中は……」
ルナマリア「皆、やられたっていうの…? あれだけの戦力だったのに……」
シン「ちくしょう…デスティニーがあれば…」
カガリ『――シン! ルナマリア! たった今、GDFの決定が出た! これ以上の戦闘はいい、撤退しろ!』ピピッ
ルナマリア「っ…シン、撤退命令よ!」
シン「分かってる! けどまずは艦隊を撤退させないと…!」キッ
ウルガル機「」ギューン!
ルナマリア「嘘…! まだあんなに増援がいるっていうの!?」
シン「くそっ、いくら何でもこれじゃ味方を守りきれない…!」
ピピッ
シン「…っ、何だ、通信!?」
ルナマリア「見たこともないコード…どこの部隊かしら?」
シン「――――MJ、P?」
スズカゼ『こちらは秘匿コード、MJPのスズカゼ少佐である。貴官らの撤退支援をこれより行う』
シン「MJP…? 聞いたこともない部隊だ…大丈夫なのか?」
ルナマリア「見て、シン!」
レッドファイブ「」ギューン!
シン「見たこともない機体…どこの新型だ?」
スズカゼ『シン・アスカ。ならびにルナマリア・ホークはこちらの指揮へと入り、撤退作戦の支援を要請する』
シン「俺たちがか…!?」
カガリ『二人ともすまない。彼らはまだ実戦の経験がない。できる限り、撤退をしながらサポートしてやってくれ』
シン「なっ…アイツらまだ新兵なのか!?」
ルナマリア「たったの五機の小隊をあの部隊にぶつけるっていうの!?」
ピピッ
???「ええと、すみません。僕たちだけでやれるはずだって言われたものでして…」
???「おいイズル、話してる場合じゃないだろ!」
???「敵が来てるっつーの!」
???「ばかあほおたんちん!」
???「早く迎撃体制を取らないと…!」
???「そ、そんないっぺんに言わないでよ」
シン「!? 向こうのパイロット、なのか…?」
シン(どんなベテランが来たのかと思えば…俺ともそう年の変わらなそうな子供じゃないか……!)
ルナマリア「シン! もうそこまで来てる!」
シン「」ハッ
シン「…くっ、考えてる暇はないか…! おい、お前ら!」
???「は、はい!」
シン「俺たちの指揮に従え! 実戦で生き残りたいならな!」
???「え、あ、わ、分かりました!」
???「――了解!」
???「こ、こえー…」
???「でもかっこいー」
???「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう…」
シン(…本当にこいつら大丈夫なのか?)
???「あ、あの!」
シン「…何だ?」
???「ええと、イズルです、ヒタチ・イズル」
シン「――シンだ、シン・アスカ」
イズル「よろしくお願いします、アスカさん!」
シン「……能天気な挨拶してる場合か! 行くぞ! イズル!」
イズル「は、はい!」
スズカゼ『艦隊の撤退には三十分を要する。それだけの時間、敵の注意をひきつけるように』
シン「――了解! …とにかく、三十分だ! 三十分稼ぐぞ!」
イズル「は、はい!」
バキューン! ドン! パララララッ!
アサギ「…っ」
スルガ「わーお。すんげートコ来ちまったな、こりゃ」
シン「軽口を叩く暇があったら集中しろ! 死にたいのか!」
スルガ「う…」
タマキ「死ぬ…」
ケイ「……」
ルナマリア「ちょっとシン、この子たち実戦初めてなのよ?」
シン「だからって、手をつないで導いてる余裕なんかないだろ」
ルナマリア「そうだけど…」
イズル「――死ぬ…生きて帰れるのか? 僕たち……」ボソッ
ラビッツ「……!!」
アッシュ部隊「」ピタッ
シン「? おい、何止まって…」
アッシュ部隊「」ゴオッ!
シン「――なっ!?」
ルナマリア「ちょ、あなたたち! そっちは反対よ!?」
スズカゼ『何やってるの!?』
アサギ「ち、違います! アッシュが、勝手に…!」
???『――それは君たちの生存本能だ』
シン「!」
ルナマリア「だ、誰?」
???『アッシュには君たちの遺伝子が組み込まれている。いわばもう一人の自分だ。君たちが逃げようとすれば、アッシュもそれを感じて従おうとする』
シン(遺伝子を組み込んだ機体だって…?)
スルガ「んなコト言われてもーっ!」」
スズカゼ『今は戦うしかないのよ!』
アッシュ部隊「」ブルブル
スルガ「戦う、戦う…って言われてもよ……」
アサギ「くっ…う、動けよ……」
タマキ「皆、死んじゃうの…?」
ケイ「っ……」
イズル「み、皆…」
シン「――――落ち着け!」
イズル「…え?」
シン「初めて戦うんだ、そりゃ戦うコトは怖いかもしれないケドさ…」
シン「軍人なんだろ! それでも、皆の命を守るために戦うんだよ!」
シン「―――戦え! 命を続かせるために!」
イズル「皆を守る……」
アサギ「軍人…そうだ…」
スルガ「う……」
タマキ「命を続かせる…」
ケイ「私は…別に……」
イズル「そうだ…」
ラビッツ「イズル…?」
イズル「戦わないと死ぬ…」
イズル「―――死んでしまう!」カッ!
レッドファイブ「」ギュンッ!
アッシュ部隊「」ギューンッ!
ラビッツ「わーっ!?」
シン「なっ、急に動き出した…!?」
ルナマリア「ちょ、待ちなさい! あなたたち!」
シン「……何なんだよ、アイツらは!」ギュン!
スズカゼ『敵は三方に分かれているわ、まずは二時の方向から叩いて!』
イズル「了解!」
シン「イズル! 先走るな!」
アサギ「イズルに負けてられるか…!」
ルナマリア「くっ、援護するわ! 射線に入らないでよ!?」
ギューンッ! ドドドッ!
イズル「っ…はぁっ!」
チュドーンッ!
シン「…!」
シン(動きは悪くない…なるほど、これなら何とかなる、のか…?)
シン「はあああっ!」ザンッ!
チュドーンッ!
イズル「…すごい」
イズル(あんな、旧式のモビルスーツであそこまでの動きをするなんて…)
アサギ「イズル! 余所見すんな!」
イズル「わ、ご、ごめん!」
スルガ「ったく、こんなときでもさすがだな、リーダーさんよ」
タマキ「ほんとほんと、イズルなのらー」
ケイ「…あんたたちもよ」
シン「……」
シン(…何とかなる、よな…?)
スズカゼ『いいわよ、その調子…!』
ジュリアーノ『GDF艦隊、撤退完了しました!』
ジークフリート『アッシュ各機、残弾五十パーセント、エネルギー六十パーセントほどです』
スズカゼ『各機、即座に撤退して!』
シン「了解…!」
イズル「よしっ…!」
レッドファイブ「」ピピッ!
イズル「―――え?」
アサギ「どうした?」
イズル「今、人の反応が…」
シン「バカな。一般人も含めて、艦隊と一緒に保護されてるはずだ」
ケイ「私が調べるわ」キィーン…
ルナマリア「私も手伝うわ!」カタカタ
ケイ「! …なんてこと……」
シン「何で…! ルナ!」
ルナマリア「…データを照合したわ。…間違いないわ、一部の人が、まだ……」
シン「スズカゼ少佐! どういうことだ!」
スズカゼ「本部、応答してください。これは…」
ジョン・スミス『…少佐、申し訳ない。そのまま撤退してください』
スズカゼ「しかし!」
???『彼らの乗る船はもうありません。これ以上の損害の拡大も認められません』
スズカゼ「へスター…国連事務総長」
へスター『そもそも今はフェストゥムとも戦わなければならない状況。ウルガルだけのことを考えていては、我々は戦うことすらできなくなります』
へスター『――――そのためのMJP機関であること、あなたも分かっているでしょう? シモン』
スズカゼ「司令…っ」
シモン「……」
スズカゼ「っ……了解、しました」
スズカゼ『…たった今、問い合わせたわ。彼らの乗る船は、もうないそうよ』
シン「何!?」
スズカゼ『即時、撤退しなさい』
シン「ふざけるな! 人々を見捨てて、何がGDFだ! 俺たちは何のために…!」
カガリ『シン、落ち着け』
シン「アスハ代表、アンタまで…!」
カガリ『私だって! 命令できるならとっくに命令している!』
シン「ならっ…」
カガリ『お前もルナマリアもそんな消耗した状態で戦えないだろう!』
シン「くっ……」
カガリ『お前たちを失うわけにはいかん…ここは頼むから撤退してくれ……っ!』
シン「……」
人々「」ガヤガヤ
???『――アスカさん。俺、できるだけ、生きてみます』
???『だから、アスカさんも生きてくださいね。…俺より、ずっと生きていられるから』
シン「……く、そぉ」
ルナマリア「シン…」
シン「…行くぞ、撤退だ!」ギュンッ!
ラビッツ「…了解!」
アッシュ部隊「」ギュンッ!
レッドファイブ「……」
ケイ「…イズル?」
アサギ「おい、イズル、急げよ!」
スルガ「何止まってんだよ!」
タマキ「急ぐのらーっ!」
ルナマリア「何してるの、早く!」
シン「イズル!」
イズル「…まだ、いるじゃないか」
シン「イズル…?」
イズル「まだ、いるじゃないか、人があんなに」
シン「…俺たちの戦力を見ろ。消耗してるし、しかもお前は実戦経験もないようなヤツなんだぞ」
ルナマリア「あの人たちを助けるってコトはつまり、目前の敵を全部落とさないといけないのよ?」
スルガ「早く行こうぜ!」
タマキ「てったいなのらー!」
ケイ「私たちにそんなコト、できないわよ」
アサギ「無理だ!」
イズル「……」
イズル「……無理、しないと…」
イズル「―――ヒーローにはなれないだろうっ!?」
シン「!」
ルナマリア「ヒー…ロー…?」
タマキ「キャラじゃなーい」
アサギ「それお前のキャラと違うだろ」
スルガ「何だよ、その熱血」
ケイ「ヒーローになるって…本気だったの」
シン「……」
ルナマリア「そんな子供みたいなコト、言ってる場合じゃないでしょうが!」
イズル「う…」
ルナマリア「はぁ…シン、急ぎましょう、もうそこまで来てるわ」
シン「……」
ルナマリア「……シン…?」
シン「イズル」
イズル「は、はい」
シン「本気でなれると思うか、ヒーローってヤツに」
ルナマリア「シン!?」
イズル「…信じてます。僕は、ヒーローになるんですから」
シン「…そうか」
スズカゼ『どうしたの? 早く撤退しなさい!』
シン「いや、作戦を変更する」
スズカゼ『なっ…』
ラビッツ「ええっ!?」
シン「ウルガルはもうそこまで来てる。このまま撤退なんて、それこそ無理だ」
シン「――――このまま、ウルガルを迎撃する!」
イズル「アスカさん……!」
シン「なるんだろ、ヒーローに?」
アサギ「ちょっ…何考えてるんですか!?」
ケイ「ウルガル、接近中…確かに、もう逃げられそうにないわね」
スルガ「マジかよ…」
アサギ「」フー
アサギ「…お前のせいで、逃げるに逃げれなくなったじゃねぇか」
ルナマリア「シン…」
シン「悪い、ルナ。でも俺は……」
ルナマリア「分かってるわよ。もう、しょうがないんだから」
スズカゼ「……まったく」フー
ジョン・スミス『何をしているんですか! 早く撤退を…!』
へスター『敵の主力とこのままやりあうつもりですか!』
スズカゼ「申し訳ございません。こうなっては、もう戦うしか…」チラッ
シモン「……」
スズカゼ「それに、ウルガルと戦うのが、我々MJP機関の任務ですので」
へスター『…結構なことね、シモン・ガトウ』
へスター『―――精精、善戦することね』プツンッ!
スズカゼ「」フー
スズカゼ(後で始末書かしら…)
ウルガル「」ゾロゾロ…
シン「来る…!」
アサギ「どう戦えって言うんだ…」
スルガ「やっぱ今からでも逃げた方がいいんじゃ…」
イズル(来る…敵が……)
イズル(逃げろ…)
???(戦え…)
イズル(逃げろ…)
???(戦え…)
イズル(逃げろ…)
イズル「―――戦えっ!!」
イズル「はあああああっ!!」ギュンッ!
アサギ「お、おいっ!」
シン「イズル! 突っ込むな!」ギュンッ!
ルナマリア「シン!」
???『(あの赤いのからやりなさい!)』
シン「一気に来たか…! 俺に合わせろ、イズル!」
イズル「うおおおおっ!」
シン「くっ、聞けよ!」
ウルガル「」バキュン!バキュン!
イズル「やあああっ!」ギュィィィィンッ!
ウルガル「」チュドーン!
シン「…っ、さっきよりもイズルの速度が上がってるのか……!?」
ルナマリア「何よあれ…インパルスとはいえ、シンが動きに付いていけてないなんて……」
スルガ「くっ…そらっ!」ドンッ!
アサギ「いける、のか!?」ザンッ!
タマキ「イズルに負けないのらー!」
ケイ「…っ…!」カタカタカタ
ルナマリア(この子たちも…さっきよりもっと動きがよくなっていってる…)
シン・イズル「「―――うおおおっ!!」」
チュドーン!
シン「くっ…次だ!」
イズル「っ……まだまだ!」ガコッ
レッドファイブ「」ギュイー…ガタ
イズル「……え?」
シン「な、イズル!?」
イズル「動か…ない…?」
ケイ「いけない! レッドファイブの活動が限界よ!」
シン「! 何だと!?」
???『(動きが止まったわ! 今よ! あれに攻撃を集中なさい!)』ギューン!
シン「っ! まずい、避けろ! イズル!」
イズル「……っ!!」
???『(原生体、いただきまーす!)』ニタァ
ヒュン…
チュドーン!
???『(……な)』
イズル「…え?」
シン「!」
ルナマリア「あれは…!」
フェストゥム『――――あなたは、そこにいますか?』
シン「フェス…トゥム…!」
???『(ええい、こんなときに邪魔者だなんて!)』
???『(む…おまけにカートリッジも少ないわね…)』
ウルガル『(プレエグゼス・ラダ。撤退を)』
???『(わーかってるわよ! …撤退よ、撤退!)』
ラダ『(次こそは狩るわよ…原生体!)』
ギューン!
アサギ「何だ…撤退…していく…?」
スルガ「…マジ?」
タマキ「あの金ピカは何なのらー!」
ケイ「あれは…まさか……」
イズル「……キレイ、だ」
フェストゥム「……」
イズル「」ボー
シン「イズル…っ!」
フェストゥム「」スゥ
シン「!」
シン(まずい! 同化する気か…!?)
フェストゥム「」ボウ…
シン「な……」
ルナマリア「消え…た…?」
シン「どうして……」
GDF本部
ザワザワ…
GDF長官「放棄するはずの基地を…守った…?」
ナンタルコトダ! ホントウニカッタノカ!
へスター「……」
へスター(あの力…あれならば、確かにフェストゥムにも対抗し得る)
へスター(あとは…ザルヴァートルモデル、だけ。ふ、ふふふふ……)
スズカゼ「本当に…守りきるなんて……」
シモン「……」
シモン「」フッ
カガリ「MJP機関…とうとうこの日が来たというのか…」
カガリ「そして…」
カガリ(フェストゥム…人を守った、のか?)
カガリ(最近送られてきたあのデータ…宇宙のフェストゥム…関わりがあるのか?)
カガリ「連絡を取るべきか…あの島に」
ウンディーナ基地内部――格納庫
シン「……」
シン(まさか、本当に守るなんてな)
シン(俺のインパルスは…もう使えそうにないか)
ルナマリア「シン」
シン「ルナ、か」
ルナマリア「さっきのことだけど…」
シン「分かってる。後で調べよう」
シン「それよりも今は…」
イズル「あ、あの!」
シン「お前は…」
イズル「さっきは、その、ありがとうございました」
シン「イズル、だったな。身体は大丈夫か?」
イズル「あ、はい。検査では、大丈夫だそうです」
ルナマリア「そう。…フェストゥムに遭遇して、何もされなかったなんて…」
イズル「あの、すみませんでした」ペコリ
シン「? 何がだ?」
イズル「僕の無茶のせいで、危険に巻き込んじゃって…」
シン「何言ってるんだか」フ
イズル「え?」
シン「その無茶に付き合うの決めたのは俺なんだ。気にするなよ」
シン「それに、ヒーローが謝るなよな」
イズル「…! ヒーロー、ですか!」パァァァ
シン「お前が言ったんだろ、ヒーローになるんだ、って」
シン「堂々と胸を張れよ? 俺は確かに皆を助けたんだぞ、って」
イズル「―――はいっ!」ニコリ
シン「いい返事だ」フッ
イズルー
イズル「あ、そうだ。会見、行かないと」
シン「ああ、さっさと行ってこいよ」
イズル「はい、ありがとうございました、アスカさん!」
タタタ…
ルナマリア「まったく…」フー
シン「な、何だよ」
ルナマリア「ずいぶんと面倒見のいいじゃない、『アスカさん』?」
シン「…つい、な。アイツ、なんか、ほっとけなくてさ」
ルナマリア「…まぁ、いいわ。ほら、私たちも行きましょう? 疲れちゃったわ」
シン「ああ、そうだな…本当に」
シン(フェストゥム…お前らは助けてくれた、のか?)
シン(……)
シン(分からないな…)
???『――アスカさん』
シン(…お前なら分かるのか? 一騎……)
地球――竜宮島、喫茶『楽園』
???「」ジャブジャブ…
???「――――ん」ピタッ
真矢「? どうかした? 一騎くん」
一騎「ん、や、何でもないよ」
暉「一騎先輩、体調悪いなら休んでもいいんですよ?」フフン
一騎「いや、大丈夫。悪いな、暉」
暉「…別に、心配してるわけじゃないんですけどね」
真矢「あはは、素直じゃないねぇ、暉くんは」
一騎「……」
一騎(…誰かが、呼んだ気がしたんだけど……)
一騎(俺をわざわざ呼ぶ人なんて…)
一騎(……アスカさん、かな?)
真矢「一騎くん?」
一騎「あ、あぁ、ごめん――」
一騎(気のせい、だな)
???「――そうか、この情報に間違いはないのかね?」
???「うん。ミールが私にそう伝えてる」
???「そうか…」
???「私、行かないと」
???「Dアイランド、かね」
???「うん。彼女なら、きっと『対話』できるから」
???「そうか…ならば用意しよう」
???「大丈夫なの?」
???「ああ、問題ないさ。伝手はいくつかある」
ピピツ
???「噂をすれば、だ」
カガリ「久しぶりだな――ナレイン将軍」
ナレイン「―――お久しぶりですな、アスハ代表」
こうして、物語は動き出した。
新たな生命の物語。存在を賭けた、大きな大きな戦いの物語が。
――――再び集え、『運命』と『存在』のために。
おしまい。第二次UXはよ。
ヒーローマン、ラインバレル、ファフナー、種死、マジェプリ、マジンカイザー&ゲッター、マシンロボでスーパー正義&平井大戦をはよ。
次は何か適当に書きます。長く間を空けましたが、よければよろしくお願いします。
久しぶり
前スレ読んでた
超期待
乙
期待
おつ久しぶり
無理だろうけどマジェプリ参戦するなら一緒に実写の戦隊ヒーローも出て欲しいなあ
イズルくんが喜ぶだろうし
久しいな。ただ、やはりクロスは苦手だ
スパロボUXは神シナリオだったねーまたあのレベルの携帯スパロボやりたい
乙乙
乙久しぶり
楽しみ
待ってるよー
もう来ないかな
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