さやか「西木野先生」(まど☆マギ×ラブライブ!) (825)

………現行スレ持ってるのに何やってるんだ自分?

スレタイ通りのクロスオーバー作品。
少なくとも「魔法少女まどか☆マギカ」本編抜きだと分からない状態になりそうです。

プロットほぼ完成
書き溜め短期決戦で行く、予定です。

考証に就いては、気合で押し通る
………まあ、その辺はそれなりに折り合いがつけば、と言う感じで。

誰だこいつとかなんとかかんとかな感想に就いては………投石はご勘弁………

第一回は触り程度の投下となりますが、

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1444061299

それでは、今回の投下、入ります。

==============================

 ×     ×

ー見滝原市立病院救命救急病棟読影室ー
(以下、特に断りの無い限り病院関係は同病院)

真姫「とにもかくにもこの左腕ね」

研修医「切断面がヤバ過ぎですね。
厳しいですけど他の処置も考えると………」

真姫「繋ぐわよ、腕は私が繋ぐ。
幸い頭は無事、肋骨折れてるけど内臓のダメージも比較的軽微。
君はそちらを済ませて脚をメインにお願い、
脚の方も結構キテるけど、出来るわね」

研修医「分かりました」

バタバタバタバタ

真姫「(頬を張る)………」パンッ
真姫「………ファイトだよっ………」ボソッ


ー処置室ー

真姫「………馬鹿な車が突っ込んで来たって………」

真姫(………まだ中学生ぐらいか、綺麗な顔………
それに、綺麗な手………多分この子………)

真姫「きついわね」ボソッ

研修医「難しい、ですよねその腕………」

真姫「…フッ…泣き言はここまで」

看護師「西木野先生っ」

真姫「うん。それでは………」

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今回はここまでです>>1-1000
続きは折を見て。

批判怖いなら書かなきゃいいじゃん

触り処か短すぎて何も言えんね

それでは今回の投下、入ります。

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>>3

 ×     ×

ーー集中治療室ーー

真姫「目が覚めたみたいね」

恭介N「両親に次いで現れたのは、三十歳前かも知れないし若く見えるのかも知れない。
セミロングヘアでいかにも白衣を着慣れた感じの、
勝ち気で頭の良さそうな女医さん、と言うイメージそのままの女性だった」

真姫「名前、言えるかしら?」

恭介「上条、恭介です」

真姫「私は西木野真姫、あなたの担当医。
ここは見滝原市立病院。
何故ここにいるか、分かる?」

恭介「はっきり、とは。車が、突っ込んで来て、」

真姫「そう。それで、救急車でここに運ばれてきて、
緊急オペを実行して麻酔から覚めた所よ。
そういう事だからよろしく」

恭介「………」ペコリ


恭介N「意識や考えがはっきりして来ると共に、
   段々と、段々ととても恐ろしい事に」

恭介「あの………」

真姫「何かしら?」

恭介「あの………左腕が、左腕が動かないんですけど」

真姫「うん、運ばれて来た時君の左腕はひどいケガで、
  今はようやく繋ぎ止めた所」

恭介「あ、あのっ!」

真姫「ん?(ポーカーフェイス………)」

恭介「あのっ、治るんですよねっ?
  僕、ヴァイオリンを習ってて、これじゃ、弾けなっ、
  元通り動く様になるんですよねっ!?」

真姫「………今はそこまでの答えは出せない。
  リハビリもあるし、繋げるものは繋いだけど、
  元の損傷が大きかったからどれだけの影響が出るか、
  これから検査もして………」

恭介「じゃあ、じゃあリハビリをしたら、ちゃんとリハビリを………」

恭介父「恭介、ひどいケガだったんだ。
   生死に関わる大ケガを治してもらったばかりなんだ。
   余り先生を困らせるんじゃない」

恭介「うん………」

真姫「命の危機は脱しました。じきに一般病棟に移る事も出来るでしょう。
  今は検査を、リハビリの事を含めて今後の事は近い内に」

恭介両親「お願いします」

真姫(その顔………もう、分かっちゃってるよね?)


ーー外科医局ーー

先輩医師「ヴァイオリニストの卵、か。
     告知はして来たのか?」

真姫「まだ、何かを言える状況じゃない、
   って言うのは本当ですから」フルフル

先輩医師「だけど、あれじゃあ楽器どころか日常生活だって何パーセントも、って状況だろ」

真姫「ええ。何れカウンセラー、ソーシャルワーカーにも助力をあおいで
   きちんとしないといけません。近い内にきちんと………」

先輩医師「辛いかぁ」

真姫「きついです」

先輩医師「だよなぁ………解っちまうんだもんなぁ………」


 ×     ×

ーー病棟廊下ーー

「もう少し、もう少し」

ーー恭介病室ーー

さやか「もう少し、クリアッ!」

ベッドを横切る卓上に積み木

真姫「お見舞いかしら?」

さやか「あ、どうも(うわぁ、美人女医とかホントにいるんだ)」ペコリ

恭介「先生」

真姫「うん」

恭介、左手で卓上の積み木に悪戦苦闘。

恭介(痛々しい笑み)「少しずつ、動く様になってます」ニコッ

真姫「うん。それじゃあ、検査があるから」

恭介「はい」

さやか(西木野、先生)ペコリ

真姫(あー、何かライバルって目だねぇ…タハハ…)


 ×     ×

ーー恭介病室ーー

恭介(イヤホンを耳に差し)「………」

さやか(イヤホンを耳に差し)「………」

入口近く
真姫「………」

ーー外科医局ーー

先輩医師「検査結果もあの通りだし、そろそろ潮時か」

真姫「そうですね………」

先輩医師「あんまり、抱え過ぎるなよ」

真姫「はい」

真姫(………私は、医者だから………)

ーー夕方 外科病棟ーー

真姫「お先」

看護師「お疲れ様です」


ーービストロ店内ーー

真姫「お子さん達は?」

希「エリちの所で預かってくれてる」

真姫「そう」

給仕「お待たせしました」

真姫「調べて見たけど、
   信頼できる先生だからそのまま進めていいと思う」

希「ありがとうな。
   告知を受けた時にはほんま、目の前が真っ暗になったん」

真姫「うん、お子さんもまだ小さいからね。
   大丈夫、特に腹腔鏡では十分な実績があるし、それで無理なら無理だって言う先生だから。
   聞いた限りでも行ける内容だし」

希「うん。あの人には、あの子の嫁入り見て泣いてもらわんと。前に言うてたん」

真姫「…タハハ…まあねぇ、
   僅かに自覚症状あったとは言え、タロットの導きで精密検査したら初期の膵臓癌とか、
   医者としては乾いた笑いしか出て来ないわ」

希「スピリチュアルやね………真姫ちゃんもお疲れさん?」

真姫「まあー、疲れてるわ。色々とね、体もきついし」

希「んー、真姫ちゃん」

真姫「ん?」

希「あんまり、一人で抱え込んだらあかんよ」

真姫「ん、分かってる。有り難う」


ーー夜、石畳の歩道ーー

コッコッコッコッ

希(すっかり遅くなったわ。
 真姫ちゃんが知ってた隠れ家居酒屋で、久々の一杯が植○等の歌そのまんま。
 真姫ちゃんも、ちょっと煮詰まってたけど、まああれなら………)

希(制服? 塾帰りか何か?)

コッコッコッコッ

「二人とも、何か願い事は見つかった?」
「んー、まどかは?」
「んー………」

コッコッコッコッコッ

希「………………………………………………………………………………………………………………
 ……………………………………………………………………………………………………………………
 ……………………………………………………………………………………………………………………」

コッコッコッコッコッコッ

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今回はここまでです>>6-1000
続きは折を見て。

つまらないを通り越してるどう反応したら正解なんだ

それでは今回の投下、入ります。

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 ×     ×

ーー朝 路上自販機前ーー

真姫「ありゃっ」

コロコロコロ

女の子「はい」

真姫「ありがとう」ナデナデ

女の子「つっ」

真姫「?」シャガミコミ

真姫「ちょっとごめん」

女の子の髪の毛を掻き上げ、右手を取る。

真姫「えーっと、どこかにぶつけちゃったかな?」エイギョウスマイル

女の子「う、うん。ゆま、お家で転んだの」タジッ

真姫「そう。転んじゃったんだ。ちょっと待ってね」


カチャッ、ゴトン

真姫「はい、さっきのお礼」

ゆま「………ありがとう………」

真姫「美味しいお水だけど、早く飲まないと温くなるわよ」プシュッ

ゆま「うん」ゴキュゴキュ

真姫「………」スイッスイッ

 # 9 1 1 0

真姫「見滝原総合病院医師西木野と申します。
  少年課の方をお願いします」

ーー夕方 外科医局ーー

医師A「あー、終わったぁ。西木野先生は?」

医師B「ああ、今朝の通告の件で児相から協力要請があった。
   聞き取りが難航してるらしい。親を庇ってるみたいだな」

医師A「あー」

訂正>>15
真姫「見滝原総合病院医師西木野と申します。
→真姫「見滝原市立病院医師西木野と申します。

続き投下
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ーー病院周辺歩道ーー

真姫(あの診断書で家庭裁判所の承認は出るだろうけど、
   さっきので上手く取っ掛かりになればいいんだけどな………)

真姫「ん?」

タタタッ

真姫「ほむらちゃん?」

ほむら「え?」

真姫「やっぱりほむ………暁美さんだ。
   あ、覚えてないかな、私、西木野真姫」

ほむら「西木野先生?
    (確か、東京の………何番目の………)」

真姫「うん。やっぱりほむらちゃんだった。
   なんか、すっごい美人さんになっちゃって。
   あー、あの時まだ私研修医だったね。
   今、そこの見滝原市立病院に勤めてるんだけど、
   ほむら………暁美さんはもう中学生か」

ほむら「(前のループであそこにいたっけ?)
    え、ええ。すいませんがちょっと急ぎますので」ペコッ

ダッ

真姫「え?」


ー見滝原市立病院敷地内ー

ほむら(こっち………急がないと………)

ガシッ

ほむら「な、何っ?(先回りっ!?)」

真姫「それはこっちの台詞よっ!」ダキツキッ

真姫「いきなり全力疾走とか何考えてるのよっ!?
   今ここにいるって事はずっと走ってるわよね。
   えーと、呼吸と脈は、走ったにしては普通。心音聴くわよ」

ほむら「え、あ、あのっ」

真姫「 心 音 聴 く わ よ 」

ほむら「………はい………」

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今回はここまでです>>14-1000
続きは折を見て。

つまんないし気持ち悪いから書かないでいいです

珍しい組み合わせなんで期待

乙。

それでは今回の投下、入ります。

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>>17

 ×     ×

ーーお菓子の魔女の結界ーー

さやか「いやったぁーっ!!!」

マミ「ティロ・フィナーレッ!!!」

ぬいぐるみ魔女「………ブクゥゥゥゥゥ………」ニュルン

ハッ、ハッ、ハッ

MK-11「SHOOT!!」

シャルロッテ「メガ、メガァァァァァァァァァ」

パンツァーファースト「FIRE!!!」

ドォォォォォォンンンンンンンンン

シャル「」ダッピ

さやか「マミさんっ!!」

マミ「はっ!?」

巨大マスケットを逆さに持ち、腰を入れて、

シャル「(葬むらんっ!!!!!!!!!)」


ダッピダッピダッピダッピダッピ
マスケットマスケットマスケットマスケットマスケットダンマクウスイ

マミ「ティロフィナーレティロフィナーレ
  ティロ・フィナァァーーーーレェェェェェェェッッッッッッッッッ!!!!!」

ズガアァァァァァンンンンンンンンン

マミ「………やった………」ヘタッ

コッ コッ コッ

ほむら「………」

マミ「ハァ、ハァ………暁美さん………
  助けてくれたの?」

ほむら「………」ギリッ

パアン

まどかさやか「あっ」

マミ「………」ヒリヒリ

ほむら「(視線・まどさや)
   私が来なかったら何が起きていたか、分かってるわよね?」

マミ「…コクン…」シュン

ほむら「………」グリーフシード

ほむら「使い魔を片付けて九割方攻撃してトドメ刺したのはあなた。
   このまままじ………動けなくなられたら迷惑だし」

マミ「………甘え、させてもらう………」

ほむら「そう。じゃあ、他に言う事もないわね」ファサァ

クルッ

マミ「あ………ありがとう」


ツカツカ

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「………」ツカツカ

まどか「あの………ありがとうほむらちゃん」

ほむら(わずかに)コクッ

さやか「ふうん、転校生ってあんな風に怒る事あるんだ」

ほむら「何?」

さやか「いや、なんかいっつもスカしてるって言うかさ」

ほむら「ちょっと、今は虫の居所が悪いだけよ」

さやか「そ。うん。いや、有難う。
   命の恩人だからお礼は言うよ」

ほむら「なら、馬鹿な真似はやめるのね。
   身を以て理解したでしょう、魔法少女に関わるのがどういう事か。
   ここで死んだら死体も残らない」

さやか「うん」


ツカツカツカ

ほむら(………何か、ペースがおかしい調子が狂ってる………)

マミ「………私達も出ましょう。
  あなた達には謝らなければいけない、本当にごめんなさい」

まどか「そんな、マミさん」

さやか「そうですよ。あたし達も危険だって分かってて」

マミ「危険な魔女の結界に案内して、命の危険に晒した。
  魔法少女として言い訳の出来ない事だわ。
  魔法少女見学ツアー、これで終わりにしましょう。
  魔法少女に誘った事も無かった事に………」

さやか「………」

まどか「あのっ」

マミ「何かしら?」

まどか「あのっ、やっぱり、その魔法少女になるのは、怖いです」

マミ「当然よ」

まどか「でも、マミさんの、マミさんの入れてくれた紅茶、
   とても美味しかった。又、ご一緒していいですか?」

さやか「う、うん。マミさんのケーキ、すっごく美味しいし」

マミ「…グスッ…え、ええ。大歓迎」


ーー夜 真姫自宅(マンション)ーー

メガ真姫「………」カタカタカタ

PC「英字論文」

ヴーヴーヴー

真姫「もしもし、メールで連絡致しました………
  はい、小児科で研修医を………直接の連絡、恐縮です。
  それで、はい、そうです。ええ………転院ですか………」

「後で話を聞く機会もありましたが、
 多少なりともQOLを上げるのが限度だった様ですね
 ええ、それが当時の技術の限界でしたから」

真姫「そうですね。今でしたら………」

「年齢と技術から多少の選択肢は広がりますが………」

真姫「根治した可能性は?」

「移植を別にするなら、大幅な改善を含めてそれは正直無理ですね。
 理論上考えられる術式はありますが、あの状態ではリスクが高過ぎる。
 実行すれば、俗に言う神の手の類でも六、七割は命を落とす。
 基礎疾患があの状態では、日常生活で無理をしなければ、と言う程度の
 QOLを維持するのが現実的な選択であると言わざるを得ません」


真姫「もし、あの症例を大幅に改善する事が出来ていれば」

「学会で発表すべき内容ですね」

真姫「………ええ、はい………はい………
  ………ええ、ちょっとこちらで………有難うございました失礼いたします」

プツッ

真姫「………」クルクルクルクル

………ダイジョウブ、ミタイネ
ゴメンナサイ、ゴシンパイヲオカケシテ
アマリムチャシナイデヨ………

真姫「意味、分かんない………」

==============================

今回はここまでです>>21-1000
続きは折を見て。

それでは今回の投下、入ります。

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>>26

 ×     ×

ーー病院内廊下ーー

真姫(壁に背を預けて)「ふぅーっ………」

真姫(頬を叩く)「………」パンッ

真姫「ファイトだよ………」ボソッ

ーー病院 応接室ーー

真姫「先にご両親に来ていただいた訳ですが」

ーー説明中ーー

真姫「………事故当時の腱、神経の損傷が激しく、
  恭介君自身も我々スタッフも懸命の努力を続けて来ましたが、
  その経過も捗々しくありません。

  今後の将来に渡る話としても、この内容では、
  日常生活の不自由を可能な限り減らす、と言う回復が限度です。

  繊細な楽器の演奏、を前提とした回復は、
  医師の立場として不可能、を前提に話をせざるを得ません」


恭介母「………あんなに………恭介は、あんなに、ヴァイオリンを………」

真姫「………」

恭介母「何とか………何とか、ならないんですか先生?
   あの子は、あの子は今まで、あんなに、先生………」

真姫「………」フルフル

恭介父「………西木野、先生が仰るのなら………」

真姫「………」ペコリ

ーー恭介入室、着席、説明ーー

恭介「詰まり、この腕はもう動かないからヴァイオリンは諦めろ、と」

真姫「大体、その理解で合ってる。
  日常生活のための回復はまだ先が見込めるけど、
  今までの様に楽器を弾く繊細な動き、と言う所まで回復するのは難しい。
  いえ、私の立場では不可能であると言わざるを得ません」

恭介「不可能、ですか」

真姫「ええ。一般論として、
  確かに世の中にはとんでもない天才と言うべき障害者の人もいる。

  でも、もちろん努力を当然の前提としても、
  今の私の立場で言えば、それは最早、奇跡か魔法の領域に入っている天才や超人。

  医者として、若い君のこれからに、
  君の時間と労力、そして希望を費やして、その道を勧める事はとても出来ない」

恭介「凡人………秀才には、もう無理だ、と、このケガでは」

真姫「………」コクン


恭介「ソウデスカ、ワカリマシタ」

真姫「………」コクン

恭介「そうですか、そうですよね。エエ、ワカッテマシタ、この腕デスカラ。
  命が助かっただけ、命が助かって、こうして暮らせるだけ良かった、って」

真姫「今は、いや、もうずっと、辛いだけかも知れない。
  それならそれでもいい。

  だけど、例えば作詞や作曲、
  障害を受け容れて出来る範囲で演奏を楽しんでいる人もいる。
  もちろん、昔通りじゃないのが辛いだけ、そう思うのも仕方がない。それは君次第。

  これからの長い人生、出来る限りの音楽を楽しむ、音楽を諦める、それ以外の事も、
  ご両親も、私達も、出来る限りの支えになります」

恭介「エエ、ソウデスネ、ダイジョウブデス、アリガトウゴザイマシタ」

ーー病棟廊下ーー

真姫(どう見ても絶対無理してるわよね。
  まだまだこれからか。
  やっぱりこういうのはカウンセラーと………)

イジメテルノカイイヤガラセノ

真姫(ん? 何? ちょっと、まずい? ………)

「聴きたくないんだよっ!!!」

ガシャーンッ

真姫「!?」ダッ


ーー恭介病室ーー

恭介「………弾けもしない………」

真姫「やめなさいっ!!」ガシッ

恭介「ハァ、ハァ………」

真姫「ハァ、ハァ………」ナースコーール

ーーーーーーーー

真姫「じゃあ、後はやっておくから」

看護師「はい」ガラガラ

恭介「う、あ、ああ………
  もう、弾けない、ヴァイオリン、弾け、な………」

真姫「そう、そうね」ホウタイマキマキ

真姫「泣いても、泣いてもいいの。だから………」

恭介「ほら、力も入らない、痛みすら、感じない。
  こんな、こんな腕………」

真姫「確かに、今の時代、いっそ無くして高性能な義手にした方がすっきりする、
  そういうケースも少なくないわね。
  だけど、今回はそれには及ばない、医師として私はそう判断して繋ぎ直した。

  この腕は、私が繋いだ。
  仕事として恩着せがましく言う事でもない、医学の限界と言われても納得できないと思う。

  だけど、自分の何かを誇るなら、人の仕事に少しぐらい敬意を表しても罰は当たらないと思う。
  それは大人として一言説教させてもらうわ」

恭介「………」


真姫「それから、女として一つ説教しとく。
  ………、………、………限定版」

さやか「………」ボーゼン

恭介「………分かる、んですか?」パチクリ

真姫「ネットで調べたのよ。仕事柄ドイツ語は勉強してる。
  中学生の坊やが女の子にこれ貢がせてDVかますとか、随分いい度胸してるわね」

さやか「あ、あの、それは、
   あたしが、恭介の気持分からなくて、ホント馬鹿で、無神経で………」

真姫「いい女が無駄に自分を卑下しないっ」

さやか「………」パチクリ

恭介「ごめん、なさい………」

真姫「謝る相手が違う」

恭介「ごめん、さやか」

さやか「う、うん。あたしの方こそ」

真姫「恭介君が一番辛い時に、私も随分厳しい事言ったわね」

恭介「いえ………きついのはその通りですけど、有難うございました」

真姫「そう言ってくれると。
  私には………他人にはとても分からないぐらい辛い事だと思う。
  だから、泣きたいなら泣けばいい。それを笑う人間を私は軽蔑する」

恭介「………」コクン

真姫「だけど………他人を、そうやって自分を、傷付ける事だけは、
  それだけは少し、頭を冷やして考えて欲しい。
  ご両親も、私達病院も、お友達、で、いいのかしら?」


さやか「………」コクン

真姫「君を大事に思って、支えになりたいと思ってるから。
  それが重いなら重いって言ってもいいから」

恭介「はい………本当に、有難うございました。すいませんでした」

真姫「それじゃあ………ここまで言っておいてなんだけど、
  基本、私はケガを治す事しか出来ない立場だから。
  出来れば愚痴や泣き言はカウンセラーに。
  その辺、時間が無ければ普通に断るからね私は」

恭介「はい。有り難うございました」

さやか「………」ペコリ

ーー外科医局ーー

先輩医師「なんか、派手にゲンコロかましたって?」

真姫「………すいません…タハハ…」ペコリ

先輩医師「まあー、ナースの話なんか聞いてても、
     あの患者ならいつかああなっただろ」

真姫「………」コクン

先輩医師「それでも、なんか、届くものはあっただろうな」

真姫「そう、願います」

先輩医師「ああ。届いただろうさ、西木野先生なら。
     ここからは改めて長丁場のチーム対応だ。
     結果がどこまで届くか難しい所だが、
     一人の患者に対して自分で出来る事は見極めないとな」

真姫「はい」

真姫(私は、医者として………)


ーーマミ自宅ーー

三角テーブルで遅いティータイム

マミ「そう。それで、やっぱり魔法少女には」

さやか「………」コクン

さやか「恭介の担当の先生が凄く一生懸命で。
    それでも恭介の事をそこまでしか治せなかったって。

    こないだ転校生に助けられたのもあるし、

    それで、なんかズルって言うのか、冒涜って言うのかな?
    恭介には悪いかも知れないけど、契約して腕を治す気が萎えた、って言うか」

マミ「………」

さやか「あ………ごめんなさい。
    その、マミさんが助かりたいって願ったのは当たり前で、
    マミさんが生きててこうやって出会えたのは嬉しい、
    って言うかワタシッテホントバカ」

マミ「分かってる。ありがとう。
  うん。分かる、そういう風に感じるの。
  だから、気に病まないで」

QB「医学で出来なくても魔法なら出来るんだよ。
  わざわざ不便な事を選ぶのかい?」

さやか「分からないかなぁ?」クショウ

さやか「うん。それってホント馬鹿なのかも知れない。
    だけど、なんかそんな馬鹿な効率悪い事に付き合いたいって言うか、
    それが、もしかしたら人間臭い、って奴かな?」

QB「わけが分からないよ」

マミ「難しいわね」クショウ


マミ「その先生ってどんな先生なの?」

さやか「西木野先生って綺麗な女医さん、まだ若くていかにも頭良さそうな。
    それで、仕事はビシッとやるって感じかな」

まどか「うん、ちょっと格好いいって言うか」

さやか「その辺、まどかのママにもちょっと似てるかな」

マミ「へぇー。にしきの先生」

さやか「はい。あ、にしきのって、漢字がちょっと珍しいかも」

マミ「珍しい?」

さやか(テーブルに指)「はい、あんまり見ない名字ですよね」スイッスイッ

マミ「………西木野………綺麗な女のお医者さん………」

まどか「マミさん?」

マミ「ううん、なんでもないわ。
  ロールケーキがあるんだけど、食べていくかしら?」

まどか・さやか「「いただきます」」


ーーーーーーーーーー

マミ「はい、お待たせ」

まどか・さやか「「美味しい」」

マミ「ありがとう」

さやか「でも、お医者さんも大変ですよね。

    頭良くないと当然出来ないし、
    西木野先生とか、救急車で運ばれて来た恭介の腕繋いで他にも色々ケガしてて。

    それで、命が助かってからもあんな傷ついて我儘になってる患者の担当。
    ミスったら患者の命に直結する。
    そんな仕事毎日やってるって」

マミ「大変なお仕事、尊敬するわ」

まどか「うん。テレビとかでもやってますよね。
    忙しくてなり手がいないとかお医者さんが倒れちゃうとか」

さやか「…アハハ…笑い事じゃないけど本末転倒って言うか」

マミ「そうね。確かに、そんなニュースも聞くわね………」

さやか「なんか、自分が倒れちゃったら結局誰も助けられないですよねー」

マミ「ええ、本当にそう」

まどか「ご馳走様でした」

さやか「ご馳走様でした」

マミ「お粗末様でした」

==============================

今回はここまでです>>27-1000
続きは折を見て。



どっちのコンテンツもファン層の民度が心配だからな
荒れないことを祈ってる

乙です

見てます

レス有難うございます。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>35

 ×     ×

ーー恭介病室ーー

仁美「上条君」

恭介「志筑さん」

仁美「ご無沙汰いたしております。
   もっとお見舞いに伺いたかったのですが」

恭介「有り難う」ニコッ

仁美「あの、これを」スッ

小箱をベッドのテーブルに

恭介「これは」ヨイショ

仁美「あ、すいません」カパッ

恭介「クッキー、これって志筑さんが?」

仁美「はい。特別な制限はないものと伺いましたもので」

恭介「うん。有難う」ニコッ

仁美「…パァァ…」

>>36
ラブライバーよりはまどマギファンはマシだろ
ラブライバーは事件しか起こさないし


恭介「んっ」ヒダリウデ

仁美「あっ」

恭介「つっ」ミギテデセイスル


恭介「つっ、あれっ、ん、昨日は、ちゃんと出来た………
   ちょっと待って………今………」

ポロッ

恭介「………」

仁美「………」

恭介「………」ミギテツマミ

恭介「………有難う、美味しいよ」

仁美「有難うございます」

恭介「う、うん、今日は、ちょっと疲れてる、みたいで」ニコッ

仁美「あ、ごめんなさい、気づきませんで」

恭介「うん。お見舞い有難う。
   クッキー、ご馳走様」

仁美「それでは、失礼いたします」パタタ

恭介「………」


スルッ

恭介「………うっ………」ウツムク

真姫「カッコ悪いとこ、見せたくないか」ハアッ

恭介「うっ、くっ………」シタムク

真姫「あの娘、さやかちゃんには派手にぶちまけちゃったけどねぇ」

恭介「そう、ですね」ウウッ

真姫「ま、今の自分にゆっくりチューニングしたらいいよ。
   体も、心もね」

恭介「………」コクン

ーー廊下ーー

仁美「………」

 ×     ×

ーーとある病室ーー

女の子(ベッドの上)「ダンスの練習ね、すっごく大変で疲れて、でもとっても楽しくて、
    だからご飯が美味しいの」

真姫「そうなんだ」

女の子「いつか、お姫様になりたいな」

真姫「お姫様?」

女の子「うん。先輩のお姉さんみたいに、
    綺麗なドレスを着て歌ってお芝居するの」

真姫「そう」


ーー病院応接室ーー

患児母「癌、と言う事ですか」

真姫「そのご理解で、結構です」

患児母「ああ………」クラッ

真姫「少し、休まれますか?」

患児母「いえ、お話しを」

真姫「はい。多くの場合、このタイプの病巣は子どもの内に脚の骨に発生します。
   癌の様なものですので、
   早期に治療しなければ全身に転移して生命を脅かすものになります。

   手足に発生したものであれば、生命予後、生命を優先するために
   患部のみ、或いは手足ごと切断する、
   と言う選択肢もあるのですが、今回は場所が場所です。

   稀なケースであり迅速かつ慎重に確認したのですが、
   残念ながらここに、悪性の病巣があると言う事実は動かせません」

真姫、頭蓋骨の図を赤ペンでこつこつ叩き、ぐるっと丸を描く。

真姫「敢えて言います。非常に珍しい、タチの悪いケースです。

   まだ幼い命だけを最優先に、なりふり構わず命を取るか、
   或いは、短い余生を、と言う段階です。

   そのためには、この範囲の骨を切除して、
   それでようやく生存へのスタートと言う事になります」

患児母「顔の、骨をこんなに………
    そうしたら、どう、なるんでしょうか?」


真姫「悪性の組織のブラック、グレーの部分は絶対確実に、
   それを包み込んで漏らさないためには、健全なホワイトの部分も少なからず一緒に削って、
   悪い組織を包み込んで確実に封じ込めた状態で切り取らなければいけません。

   そうしないと、再発から転移、生命の危機に直結します。
   この範囲では、切除の後、代わりの人工物を接続、埋め込んで、
   薬剤と放射線で確実に叩いて根治します」

患児母「そんな………こんなに、顔の骨を削ってしまったら………
    先生っ!!」ガシッ

患児母「なんとか、なんとかならないんですかもっとなんとかっ!………
    あの娘、あの娘は劇団で、最初は大変だったのに、
    やっと、泣き言も言わなくなって、舞台にも出られるって喜んで、
    これから、これからなんですあの娘はこれから役も貰って、先生っ!!!」

真姫「………女の子の顔の事です。可能な限りの検討を行いましたが、
   余りに場所と規模が悪すぎました。

   現状では、この状態から生命予後を優先するためには、
   確かにこの分野の技術の進歩は目覚ましいものではありますが、

   それでも、回復への長く辛い時間と、
   小さくない違和感、後遺症は避けられないのが現実であると」

患児母「あああ………そんな………ああ………」

患児父「行こうっ。こんな、若い先生じゃあっ」ガタッ

真姫「無理からぬ事だと思います。
   セカンドオピニオンを否定はしません、紹介状も書きます。
   しかし、時間は限られています。

   脅しでもなんでもなく、私の診断結果を申し上げます。
   今後生き延びるためのギリギリの時間が今です。

   脳脊髄、肺臓に、手が付けられない程の転移が起こる現実的な危険が迫っています。
   どうか、それを踏まえての行動をお願いします」イチレイ

患児父「言葉が過ぎた、大変失礼しました」


 ×     ×

ーー院長室ーー

院長「どうかね?」

真姫「よろしいでしょうか?」

院長「ああ」

真姫「今のお話し、主治医として申し上げますならば、
   少なくとも現時点では反対です」

院長「うむ」

真姫「その術式の使用は、既にカンファレンスに於いても検討されましたが、
   私も含めた総意として採用されませんでした。
   どう見てもリスクが高過ぎるからです。

   確かに、前例とされる教授の論文も拝読しましたが、
   部位が、それによるリスクの大きさが違い過ぎて、
   類似例と言えるかすら怪しいものであると………」

部長「基本的には、同意見です。
   カンファレンスの結果も今の説明の通り。

   一般的以上の技術水準であっても、今回の症例にこの術式を採用し小規模切除を狙う事は、
   患者の生存を考えるならば無謀に他ならない。
   少なくともうちの病院にそれが出来る医師はいません」

院長「うむ」

部長「………しかしながら、教授の手技、過去の実績を考え合わせますと、
   最初から一蹴する、と言う事も早計と考えます」

院長「うむ。もちろん、正式な決定は検査、カンファレンスの後になるが、
   これは患者の親御さんからのたっての希望と言う事で」


 ×     ×

ーー外科医局ーー

真姫、入室着席

真姫「…フウッ…」ウツムク

先輩医師「教授、どうだった?」

真姫「なんか自信満々、私も言うべき事は言いましたが」

先輩医師「それでもやる事になりそうか?」

真姫「ええ。既にご両親が直接教授と会って、
   そちらで半ば方針が決定している状況です。
   もちろん、手術前には私も同席しての説明の場を設けますが。
   あの様子では、教授がご両親に一体どういう説明をしたのか、正直不安です」

先輩医師「西木野先生は外様だが、うちの病院自体全体に××大学の学閥だからなぁ。
     助手につくのか?」

真姫「そういう事になりそうです。私もそれを望みました。
   執刀はとにかく、ここでは私の患者ですから」

先輩医師「………××教授は確かにメスは切れる、実績もある。
     だが、古いタイプの外科の撃墜王だ。
     古い大学だから生き残ってるが、事務方辺りは正直冷や冷やものらしい。
     気を付けろ、色々とな」

真姫「…フウッ…」

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今回はここまでです>>39-1000
続きは折を見て。

乙です
頑張ってください

有難うございます。
それでは今回の投下、入ります。

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>>46

 ×     ×

ーー手術室ーー

「麻酔、入ります」

女の子「ドレスを着て、お姫様みたいに、楽しみ………」

真姫「ん」

教授「それでは………」

ーーーーーーーー

教授「………」

真姫「………」

看護師「………」タタタッ

真姫(迅速生検結果)バッ

教授「播種か」

真姫「一度閉じましょう」

教授「続ける」

真姫「待って下さい。ここまで前提が変わると今の準備では危険過ぎます。
   ご家族に告知した内容からも大きく逸脱しています」

教授「現場の判断だ。
   あくまで患者の生存のため、このまま病巣を切除し根治に繋げる」


真姫「無謀です。只でさえリスクの高い部位、術式でした。
   これで、播種でここまで拡大した病巣と周辺部位をこの術式で切除するのは、
   その周辺にある致命的な………」

教授「私なら出来る」

真姫「それは、そう、であっても、せめて一度仕切り直しを。
   改めてご家族の同意を得た上で、脳外科の協力も仰ぎこの範囲に則した準備で。
   幸い、まだその程度の猶予はある筈です。
   このまま強行したら、予見し得るエラーに対処出来ません、その時は致命的な事態になります」

教授「私を誰だと思っているっ!?
   それに、私は、今回のオペのために
   差し迫ったヨーロッパでの学会発表のための準備時間を大きく割いているんだ。
   私以外の誰がこの術式で成功させると言うのだねっ?」

真姫(こんなやり方、普通ならヤバ過ぎて最初からやらないだけ、っ………)

教授「オペを再開する」

―――パックツイカ―――ブイエフ―――モドリマセン―――

ーー院長室ーー

院長「………」

部長「………」

事務長「………」

真姫「………」

部長「元々、進行していて危険な状態ではあった。
   不可抗力として説明しようと思えば説明出来る状況では、ありますが」

真姫「何をおっしゃっているんですか?。
   そもそも、何故執刀医はこの場にいないんですか?」

事務長「こちらで事情を伺った後、学会の準備のために既に発たれています。
    世界的にも価値のある決して外せない学会発表の時間を割いての手術と言う事で、
    術後の事はこちらに任せると言うのは事前に取り決めていた事でもありまして」


ーーーーーーーーーーーー

真姫(………両手を上げて、デスクに向けて………)

バアンッッッッッッ

ーーーーーー妄想終わりーーーーーー

事務長「元々、当初の方針通り大きく切除しても、
    生き残る事が出来るかは難しい状態であったと」

真姫「確かに、生存率が高い、と言える程の確率ではありませんでした。
   あの播種があれば尚の事です。
   だからと言って、難民キャンプで今すぐの救命医療をやっている訳ではないんです。

   まだ選択肢の余地はありました。術式によって救命率と後遺症のどちらをとるか、
   或いは、痛みと進行を緩和しながら舞台に立つ思い出を作り、短い生を全うするか。
   それは私達が一方的に決めていい事ではなかった筈です」

事務長「いや、それは西木野先生でしたら………
   それは子ども相手には非現実的でしょう。
    やはり、救命を第一に考えなくては」

真姫「それでしたら、あんな無茶を続ける事が許される筈がありませんっ」

部長「元々、リスクはある術式だった。
   それを、実績のある教授が親御さんのたっての望みで敢えて行うと言う事で」

事務長「その通り、その旨同意を得ている事ですし」

真姫「同意を得た前提が別物です。同意した状態とはリスクが違い過ぎます」

部長「現場の状況により事前の同意に追い付かない事もままあるのが………」

真姫「一般論ではなく、今回がそうであったとおっしゃるんですか?」

部長「生検自体が拡散を引き起こす危険があるため、範囲確定が難しいケースだった。
   あのレベルの拡大は予測出来ていなかった事は………」

真姫「それは、その通りですが、現実にあの状況を把握した以上は………」


事務長「それは、今、先生を問い詰めても仕方がないでしょう西木野先生」

真姫「ええ。そうです。実際にオペを行ったのは私達ですから。
   ですから、この結果に就いて、この病院で私達はどう対応すべきか、そういう話の筈です」

事務長「結果が出る迄、
    ご家族への対応はこちらで行いますので西木野先生はそれまで………」

真姫「私は主治医ですよ。医者としてご家族に説明を行う責任があります」

事務長「ええ、もちろん、それは行っていただきます。
    しかし、今ではない」

真姫「ご家族は説明を待っています」

事務長「ええ、ええ。しかしですね、保険会社や市役所との調整もあります。
    病院の責任に属する見解に齟齬が生ずると、
    こちらとしても非常にやり難い事になりますので、それは厄介なトラブルにもですね」

真姫「あれは、あの状況では、一度引くべきでした。
   続行の判断は、すべきではなかった」

事務長「ミスかどうかと言う事は、検証の結果を待ってですね」

真姫「まともな医者ならそう判断する、と言う話をしているんですっ!
   違いますか部長、院長っ!?」

事務長「しかし、教授は非常に高い技術、実績を持つ方で、
    元々リスクの高い手術をご家族が敢えて同意したと言う事情もあり、
    不幸な結果にはなりましたが、必ずしも一般的な水準で………」

真姫(あああああ………言いたい、素人は黙ってろと言いたいイミワカンナイ………
   ………向こうも仕事向こうも仕事………)


真姫「これから、死亡診断書を作成してご遺体をお返ししなければなりません。
   その前に、詳細なAiと病理解剖を進言します」

院長「記録を残す、と言う事ですか」

真姫「はい。私もご家族への説明に同席しましたが、
   書面上の同意があったとしても、
   術死を納得できる内容の説明ではありません」

事務長「それは、あの年齢のお子さんを亡くされて納得すると言うのは」

真姫「病気の進行による死亡ではありません、突然の術死です。
   もちろん、やむを得ない術死もあります。
   しかし、責任問題をおいても、あの説明の内容で、しかも事前告知との乖離で、
   それでご遺族に術死を受け容れろ、と言うのは医師の立場でも厳しい内容です」

事務長「そこはなんとか、説明のつく様に………」

真姫「今回の経緯について、私が医師として事実に基づき必要な事を記録に残して、
   ご遺族が所定の手続きによりそれを目にして然るべき意見を求めたならば、
   紛争に発展する事も十分考えられる内容にならざるを得ません」

部長「言う迄もない事だが、オペに立ち会った君のキャリアにも関わる事であっても、
   決して事実を曲げた記録を行うつもりはない、と言う事を確認していいんだな?」

真姫「はい」

事務長「病理解剖と言う事になればご遺族の同意が必要となります。
    特に小さなお子さんですと親御さんの心情的な問題がですね」

真姫「最終的に病理解剖は行われるべき、と、考えますが、
   せめてご遺体が傷付かないAiだけでも。
   いっそ、このまま無断で撮影する事も選択肢としては」

事務長「いや、やはり事務局として把握している以上、
    私の責任として無断と言う訳には」

真姫「それでは同意を得て。
   ご遺体を損傷しないAiであれば説得も比較的容易と思われます」


事務長「しかし、敢えてそこまで行う必要性が、ですね。
    ご遺族に混乱を与えると言う意味でも。
    先生には、今判明している状態から死亡診断書を書いていただいて、
    ご遺族への対応はこちらに任せていただけましたら。
    説明を行うに当たっては、整合性のある文書を作る必要もありますし」

真姫「本来そちら、事務局の扱いの話ですが、
   この病院の電カルには不正防止プログラムが導入されています。

   記述の追加ならとにかく、原本をいじる事が出来るのは限られた上位のアクセス権限が必要。
   それを実行した場合、少なくともアクセスログは長期間抹消出来ない仕組みになっています。

   説明用の文書をまとめる事が必要でも、その基となる医療上の記録はそのまま残ります。
   もし、そこに変に手を付けたら上位の責任者が後で痛くもない腹を探られる事になる。
   無論、私の作成する死亡診断書も、その様な条件の下で作成される事になります」

事務長「死亡診断書は今ある材料から、
    分からないものは分からない、それは不詳でも推定でも」

真姫「この病院での究明が無理だと言うのでしたら、警察への連絡も考えています。
   異状死の疑いがあると連絡して、Aiと解剖の実施を要請する事も」

事務長「それは、一存で行われては非常に困ります。
    異状死と言いますか異状死体と言いますか、
    その扱いは判例も通達もややこしい事になっておりますので、
    特に術死の様な事に就いては早急に弁護士の先生とも相談の上でですね」

部長「私も、警察はどうかと思う
   色々齟齬はあったかも知れないが、
   元々が高リスクのオペ、症例で、
   少なくとも現時点で刑事事件にすべき事例とは考えられない」

真姫「確かに、直ちに犯罪と言えるかどうかは、ですが………」


部長「私は、前にいた病院で、マスコミと共に昂っていた時期の警察の捜査を受けた事がある。
   司法解剖になると、ご遺体をバラバラにされた挙句に、
   その結果得られた資料は裁判まで検察官の扱いとなって、病院自身による検証は困難となる。

   そして、治療現場とは距離のある法医学者のこちらが読めない意見を基に、
   警察検察での取調べが行われる。

   後知恵で万全を求めがちな司法の匙加減は、臨床医として納得し難い面も少なくない。
   幸い私は任意捜査による不起訴で終結したが、それでも現場は非常に疲弊した。

   ここに来て、西木野先生は本当によくやってくれている。
   この様な案件、この様な微妙な案件で西木野先生やスタッフが逮捕される様な事になれば、
   それはこの地域の医療、引いては医療界全体の問題になる」

事務長「その通りです。結果がどうあれ、
    警察が本腰を入れて介入して来る事によるダメージは極めて大きい。

    特に、術死を医師法による届出と言う事になれば、
    それが実務上の前例として、ここだけでなく後々に響く恐れもあります。

    事務局としては、そうした事で我が病院、先生方に負担を掛ける事の無い様に
    対処しなければなりません」

真姫「それではこちらで病理解剖、せめて詳細なAiを」

事務長「裁判を考慮した病理解剖となると、別の病院にお願いする、
    更にその事をご遺族に同意していただく必要があります。

    裁判になった場合、訴えられた病院が行った病理解剖は
    証拠として採用されない恐れがありますから。

    Aiも含めて、同意を得る作業自体が
    ご遺族の疑念を呼び心情を乱す恐れがありますが、それでも必要であると」


真姫「必要です。病理解剖は同意の面で難しい部分もありますが、
   せめて遺体破壊の無い、客観的なAi画像だけでも保全する必要が。

   手術内容自体が、既に事前告知から相当に逸脱しています。

   確かに、事前の確定が難しい中、
   生命を脅かす予想以上の拡大に医師として現場の判断で懸命の対処した、
   そういう弁明が通る余地はあります」

事務長「でしたら………」

真姫「しかし、もし裁判になって、こちらが勝訴したとしても、
   元々が前のめりの手術で勝訴の理由が証拠が無いから勝訴、
   だけではまずい事になります。

   このネット社会です。この病院のネット検索にこの件で悪評が定着しても、
   証拠が無いだけにそれを覆す事が難しくなります」

部長「全く、只でさえあれには振り回されるからな」

真姫「それは、事務長の扱う経営上も
   この病院で患者さんの診察に当たる我々医師にも
   不利益にしかならないと考えます。
   結果はどうあれ、残せる根拠は残すべきです」

事務長「結果はどうあれ、ですか」

真姫「今の時代、ネットを含めてどこから入れ知恵があるか分からない時代です。
   私がやらなくてもご遺族が大人しくしていると言い切れますか?
   事件を中途半端な引っ張り方をされたら現場にも響くんですっ!」

事務長「事件とは又、先生の立場でそういう言葉を軽々にですね、
    我々が、先生方に余計な負担を掛けない様にですね………」

真姫「軽々しく口に出しているとお考えですか?
   私は、あのオペで最期の時まで医師としてそこにいたんですよ」

事務長「落ち着いて下さい先生。
    ですからこそ、一度落ち着いてから改めて見解をまとめていただきたいと」

真姫「私が感情的になっていると………
   失礼しました。しかし………」


院長「………そうしよう………」

事務長「院長」

院長「現段階で確かな事を説明する事は難しいかも知れません。
   しかし、まずはAiと、それから病理解剖の承諾を得る方向で説得して下さい」

真姫「それは、私が」

事務長「いや、こちらで行います。
    先生が今ご家族と対面したら手術の内容に話が及びます。

    現時点で断片的な事を話される事も困りますし、
    主治医である先生の立場で言葉を濁されますと感情を大きく害される懸念があります。
    ワンクッション置く事も我々の仕事ですから」

部長「私も同席しよう。
   事務方だけで理解を得る事は無理だろう」

院長「お願いします。
   可能な限りご遺族の承諾を得てAiと病理解剖。

   警察への届け出に就いては事務長、
   市当局、弁護士の先生にも連絡をとって早急に必要性の有無を早急に報告して下さい。
   先生方も協力をお願いします」


部長「全面的に」

真姫「分かりました」

院長「まずこちらでAiを行います。
   警察への届出の有無次第で解剖に関する扱いも変わって来る。
   或いはご遺族が直接届け出る可能性もありますから」

事務長「分かりました」

院長「以上の方針で、これは院長決定です。
   西木野先生。今は私に預けて下さい。
   私も医者です。悪い様にはしない」

真姫「若輩者が色々と出過ぎた事を、失礼いたしました」イチレイ

院長「………事故の疑いを前提とした委員会は避けられません、か………」

事務長「………」コクッ

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今回はここまでです>>48-1000
続きは折を見て。

乙です

それでは今回の投下、入ります。

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>>57

 ×     ×

ーー外科医局ーー

真姫「………フウッ………」ギシッ

先輩医師「どうだったヒアリング?」

真姫「裁判を前提とした準備ですから、
   司法と医者の現場、意思疎通からして難しいです」

先輩医師「なんだよなぁ。
     今までも、同業者が色々と泣かされてるからなぁ。
     まあ、逆のケースもあるから難しい所なんだが」

真姫「………隠蔽による泣き寝入り、ですか」

先輩医師「まあ、西木野先生は帰る所があるからまだな。
     うちの院長以下も事務方も市役所もこの件じゃ必死だ」

真姫「上の責任問題と言う事ですか」

先輩医師「しかも面子も絡んでる。
     この件は美国マターだからな」

真姫「私も小耳には挟んでいますが………」


先輩医師「美国の方で、有力な後援者に改めて恩を売ろうと、
     孫の手術のために凄腕で評判の教授を紹介してこっちにゴリ押しして来た。

     美国の本家は例の件で地盤固めを仕切り直している。
     美国代議士のラインで県議会議員や市役所の上の方まで絡めて、
     ここで一つ顔を利かせようとしてこの結果だ」

真姫(ヴェェ………)


先輩医師「無論、西木野先生や教授もそうだ、
     只全力で目の前の命に向き合っている事とは何の関係もない話さ。
     それでも、あそこの大学との関係がこじれるとうちの病院は非常にまずい」

真姫「学閥、それに医師派遣の事もですか」

先輩医師「昔みたいに大学が強権的に出来る時代じゃないがな。
     だからこそ、細い伝手でも手放せない。
     うちはマシな方だが、公立病院なんてどこも一杯一杯だ。
     救命やら産科やら抱えてたら特にな」

真姫「ええ」

先輩医師「西木野先生だって、何時跡継ぎに引っ張り戻されるか寿退社するか産休入るか。
     そんな事がバタバタッて続いた上に大学の細いつっかえ棒までなくして見ろ。
     この辺の地域医療そのものがやばくなる」

真姫「………」

先輩医師「まあ、今時隠して隠し通せる、なんて考える方がおかしい、
     よっぽど先が見えちゃいない。

     ここで小細工しても、隠せおおせるかは分の悪い賭け。
     逆の目に出たら、もっともっと縺れて患部が癒着して
     収拾つかない事になってただろう。

     外様なら外様らしく、いいご身分でもなんでも精々使い倒してやるんだな。
     それが患者のためになる、って言うんなら」

真姫「………はい………」


 ×     ×

ーー夜 真姫自宅ーー

真姫「只今………」

冷凍庫「ガチャッ」

真姫(ボンベイ・サファイア。
   自分でも分かるぐらいメンタルやばいから、最初に決めておく
   1ショットだけ)

真姫「くうっ………」

プルルルルルルル

真姫「?………もしもし………」

真姫パパ「もしもし」

真姫「パパ」

真姫パパ「元気だったか?」

真姫「うん」

真姫パパ「最近、ある人が私の所に頼み事をして来た。
     真姫の事を説得して欲しいとな。
     それは、私が口を出す事ではない、
     と答えたら聞かなかった事にして欲しい、と言っていた」

真姫「………ごめん、パパ………」

真姫パパ「何か、謝る様な事をしたのか?」

真姫「ううん」


真姫パパ「無論、医師免許は必要だ。
     だが、お医者様と安穏としていられるご時世じゃあない。
     私の本音を言うなら、真姫には婿を貰い、
     低リスクな診療科で経営に主軸を置いて欲しかった」

真姫「うん。正直、身に染みて分かる」

真姫パパ「敢えて一線で、他人の下でもっと仕事を覚えたいと、
     普通の就職活動を行い、地方の重要な基幹病院に就職した医者の雛鳥を、
     私は医師として敬意を以て送り出した」

真姫「うん」

真姫パパ「まだまだ若造だが、それでも、
     相応の働きを積んで来た、と、聞いている。
     西木野先生が当病院に勤めると言うのであれば、大いに歓迎する」

真姫「有難う。
   でも、こっちで患者さんが待ってるから」

真姫パパ「そうか」

真姫「有難う、パパ」

真姫パパ「うん。だが、これだけは覚えておいて欲しい」

真姫「何?」

真姫パパ「うむ。これは非常に重要な事だ。
     私が孫を抱くために、
     母子ともに健康なリスクの低い年齢と言うものを頭の片隅に………」

真姫「明日早いんだけど」

真姫パパ「ああ、お休み、真姫」

真姫「お休み、パパ」チュッ

ツーツー

真姫「お休み………有難う、パパ………
   うん、もう一杯だけ」


 ×     ×

ーー朝 美国本家ダイニングーー

織莉子祖父「………」シンブンガサガサ

美国公秀「………」

織莉子祖父「出所は市役所辺りか」

公秀「十中八九。そもそも病院側に口外するメリットはありませんし、
   あちらの両親親族もわざわざリークする段階ではありません」

織莉子祖父「糸を引いているのは?」

公秀「市役所の中の古狸のシンパ、後釜選びへの牽制程度の事かと」

織莉子祖父「面倒な事には?」

公秀「ご懸念無く。無論、目は配っています。
   元々が難しい病気、手術と言う理解はあります。
   今はむしろ、変に騒ぎ立てる方が地域医療を破綻させる
   モンスター・ペイシェントと言う見方をされがちですので」

織莉子祖父「医療ミスの疑い、か………」

 ×     ×

ーー記者会見場ーー

真姫「以上が、手術の経緯になります」

記者A「執刀医である教授は、何故出席していないのでしょうか?」

事務長「その分野に於ける第一人者として、
    海外に於ける研究、学会発表のために多忙を極めていた中でのオペでもありまして。

    無論、海外の教授とも連絡を取って、先方も気に掛けてはおられますが、
    どうしても外せない前々からの諸々の用件もあり、
    まずは、患者様をお預かりした病院としてこうした発表をさせていただいている次第であります」


記者B「今回の手術に就いて、病院としては医療ミスがあった、と言う認識なのでしょうか?」

事務長「患者様、お子様をお返しする事が出来ず、真に遺憾な結果となった次第ではありますが、
    今回の病状及びオペの元々の難しさに鑑みますと、

    子どもが座して死を待たざるを得ない、と言う状況に対しての数少ない選択肢として、
    その結論を出す事は現時点では容易なものではなく、
    現在、専門医、弁護士を含む検証委員会に調査を求めている次第であります」

記者A「………この様に、事前の検査結果に照らしても非常に危険な術式を選択した上に、
    直接取り除くには余りに拡大し過ぎた部位、状況での病巣の切除を強行した、と、
    何人もの専門家のコメントが出ている事に就いて、
    西木野先生はどう考えておられるんですか?」

真姫「………」スッ

事務長「あー、確かにリスクのある手術ではありました」バッ

事務長「しかしながら、元々が難しい病気の治療のための難しい手術であると言う事を
    説明した上での手術であり………」

記者A「本当に、それだけのリスクを説明したのですか?」

弁護士「当然、同意書は頂いております。
    只、このケース、病気は、検査自体に病巣拡大の危険を伴うため
    手術前に説明しきれない事もままあるのも確かであります。

    確かにリスクのある手術であり、
    現に市立病院独自に於いては見送られた術式を採用した訳ではありますが、
    一方でそれは、必ずしも標準では収まらない実績を持つ
    教授による執刀を前提をしたものであります。

    その上で、元々が致死率の高い病状に対して
    危険を冒してでも治癒の可能性を見出す説明と同意を得た上で実行された手術でありまして、
    その高度に専門的な判断の是非に就いて外部、標準医療から一概に結論を出す事は
    委縮医療の問題もあり難しいものであると言うのが現状であります」


事務長「現在、中立の弁護士、専門医も含めた委員会による調査を求めている段階でありまして、
    専門性の高い微妙な判断に就いて、現時点での結論は差し控えさせていただきたいと」


 ×     ×

ーー見滝原市内交差点 街頭ビジョン周辺ーー

街頭ビジョン「見滝原市立病院で手術を受けた………
      亡くなった事に関し、医療事故の疑いを指摘する一部報道を受け、
      今日、同病院が記者会見を開き………」

さやか「………」

 ×     ×

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今回はここまでです>>59-1000
続きは折を見て。

乙です

ふっ、ふふふ、ふふふふふふふふふ
ふはははははははは……………やっちまったぜorz……………

美国の先代って亡くなってたのかよ………

それでは今回の投下、入ります。

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>>65

 ×     ×

ーー見滝原警察署廊下ーー

事務長「ああ、西木野先生」

真姫「事務長」

ーー車内ーー

事務長「後で詳しく伺いますが、如何でしたか?」

真姫「一通りの説明を求められた、と言った所です。
   特に乱暴な事もありませんでした」

事務長「そうですか。こちらもその様なものでした」

真姫「警察も動き出しましたね」

事務長「記者会見まで開かれた、となりますと、
    警察としても放置は出来ないと言った所でしょうか」

真姫「何処まで踏み込んで来るつもりなのか?」

事務長「警察、検察も難しい立場ですからね。
    昔は医者の裁量、専門性を絶対視し過ぎていると言われ、
    最近では過剰な摘発で医療崩壊の引き金を引いたとも言われています。
    ですから、今は慎重な扱いになるとは思いますが」


真姫「Aiと病理解剖の資料はこちらの手元にあります。
   警察が余り無茶な事を言って来るなら、
   医学的に反論する事も出来ます」

事務長「検察も、その資料を基に外部の専門医の賛成が得られなければ、
    それ以上のゴリ押しは出来ない筈です」

真姫「されたら困ります」

事務長「その通りです。
    こちらでも、外部の専門医を含めた検証を進めています。
    実際に警察が介入して来た以上、
    Aiはそちらの無理押しを抑制する歯止めにはなる、と言う事ですか」

真姫「………終わりで始まり、希望の光………」ポツリ

事務長「あの映画を?」

真姫「原作も一通り」コクリ

事務長「希望の光、そうあって欲しい、そうあるべきなのでしょうね。
    先生達が最善を尽くした証として」

真姫「光を浴びたら灰になるドラキュラにならない様に力を尽くします」


事務長「時が経つのは早いものです。医学の技術もそうなのでしょう」

真姫「はい」

事務長「医学、病院を取り巻く社会、経済もしかりです。
    Aiも、そうですね。
    少し前迄は、今程の扱いはとても考えられなかった。

    良くも悪くも、正直、胃の痛い事の方が多いですが、
    病院に対する外的な要素は余りに目まぐるしく変化しています。
    西木野先生は東京の跡取り娘、でしたか?」

真姫「否定する程間違ってはいない、と思います」ムッ

事務長「失礼。何れ経営に携わる事になるのか、
    と、少々興味を覚えまして」

真姫「今は病院経営、引いては医者の仕事の場を維持する事は大変だと、
   多少なりとも聞かされて来ました」

事務長「そうですか。
    先生方は日々直接命に向き合い切った張ったの仕事をしている。
    私がその重みを本当に知る事は、生涯出来ないかも知れません」

真姫「………」

事務長「その重い仕事を、分からないなら分からないなりに敬意を以て、
    それでも距離を置いて病院、引いては先生方の仕事を
    それ以外の面で守り、バックアップするのが私どもの仕事です。

    今回の事も、なんとか病院が、先生方が乗り切るための準備をします。
    先生にも改めてご協力願います」

真姫「こちらこそ、よろしくお願いします」


ーー夜 見滝原市内路上ーー

ヴーヴー

真姫「もしもし?」

真姫パパ「もしもし。警察の捜査が始まってるな」

真姫「うん」

真姫パパ「知り合いの記者から聞いた。
     既に県警の捜査一課でも担当が決まってるらしい」

真姫「そう」

真姫パパ「感触はどうだ?」

真姫「うん。今の所、警察の方は大丈夫、だと思う」

真姫パパ「そうか。
     病院には病院の、行政には行政の利害がある。
     補償交渉絡みの不用意な扱いから現場の医師に面倒が及ぶと言う事も有り得る」

真姫「うん」

真姫パパ「もし、何か気になる事があるならすぐにこちらに知らせなさい。
     真姫個人に対して、信頼のおける弁護士が付く様に手配する。

     死者が出て警察が調べを始めている以上、
     それが不可抗力でも対処を誤ったら取り返しのつかない事になる恐れもある。
     率直に言う、真姫一人の問題ではない」

真姫「うん。今の所大丈夫、だと思うけど、覚えておく。
   有難うパパ」

==============================

少なめですが今回はここまでです>>67-1000
続きは折を見て。

予定変更的に引き続き
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>70

 ×     ×

ーーBARーー

カラン

バーテンダー「いらっしゃいませ」

真姫「ジン・リッキー」キイッ

バーテンダー「かしこまりました」

真姫、喉を潤し左手で右手を掴む。

真姫(………大丈夫、術式の選択、手術の継続、手技、
   仮に過失があったとしてもそれは執刀医、流石に私に迄は及ばない………)

真姫(………我が身の心配が先に来る様になった、か。
   もう、仕事の一頁として、過剰に感傷的になるキャリアじゃない。とは言え、
   これも成長、なのかな? ………)フッ

真姫「マティーニ。ヘミングウェイで」

バーテンダー「お待たせいたしました」

真姫「………」ツイッ


「渋いのやってるねお姉さん」

真姫「………」ペコリ

「あたしもマティーニもらおうか。
タンカレーにベルモットリンスで」

「じゃあ………私はエッグノッグを………
タマゴナンテタマゴナンテオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙………」

真姫(ヴェェ………ヤバイ、絶対ヤバイ、
   あの眼鏡の方、負のオーラがヤバ過ぎる………)

ーー魔女の結界内ーー

マミ「ティロ・フィナーレッ!!」

ズガアアアンンンンンンン

ーーとある公園ーー

まどか「マミさん、大丈夫かな?」

さやか「うん。大丈夫、大丈夫………」

スッ………

マミ「只今」

さやか「いやったっ!」

まどか「良かったぁ………」


ーーマミルームーー

マミ「お待たせ」

まどか・さやか「いただきます」

マミ「なんか、本当にごめんなさい。
   只、結界の外で待たせてこうやってお茶に付き合ってもらって」

まどか「………」フルフル

さやか「いやー、こんな美味しいお茶ご馳走になって、
    ごめんなさい、も無いでしょう」

まどか「時間内に出て来なかったら、って、
    それで少しでもお役に立てるんでしたら」

マミ「うん。その時は二人に悲しい思いをさせるエゴだって分かってる。
   それでも、せめて二人には覚えておいて欲しいから」

ーー路上ーー

コッコッコッ

真姫(あそこからボンドマティーニでシメるって、
   何者だあのオバサン………ヴェェ………)

真姫「ん?」

さやか「?」

真姫「やっぱり、さやかちゃんに、まどかちゃん?」

さやか「西木野先生?」

まどか「こんばんは」ペコリ

真姫「何? こんな時間に二人で夜遊びですかー?」

さやか「ええと、先輩の所で勉強会を」

まどか「コクコク」


真姫「んー、ま、そういう事にしといてあげる」

さやか「まどかー」ダキッ

まどか「ウェヒッ?」

さやか「ちょっと、先帰っててくれる? お願い」ボソボソ

まどか「………」コクッ

まどか「それじゃあさやかちゃん」

さやか「ばーい」

さやか「………西木野先生」

真姫「何かしら?」

さやか「恭介の具合、どうですか?」

真姫「患者の個人情報、勝手に教える訳にはいかないでしょう。
   特別な事が無い限り例え家族、奥さんでもね。
   まして幼馴染のお友達、に教える事は無いわ」

さやか「そうですか、そうですよね。
    ………先生、知ってましたよね」

真姫「?」

さやか「恭介のCD、あれがどんなものかとか」

真姫「フゥーッ」


ーー真姫自宅ーー

真姫「ま、適当に座って。こんなのしかないけど」オイシイミズグラス

さやか「いただきます」キョロキョロ

真姫「珍しい? ま、こんな時間に中学生相手にどうか、
   って言うかかなり本格的にイミワカンナイんだけどね」

さやか「あはは、そうですね………あれって………」

真姫「見たい?」

さやか「いいですか?」

真姫「………」コクッ

さやか(………写真立て………)

さやか「………これって先生?
    わっかぁぁぁぁぁぁぁぁいっっっっっっっっっ」

真姫「ピキッ、ピキピキピキッ」ニコニコ

さやか「これってニコニー?
    うわー、綺羅ツバサ小さくてかわいーっ、
    でも、A-RISE、この時から格好良くって素敵で、
    知り合い、なんですよね。スクールアイドルの時の」

真姫「ええ。あの時の、最高のスクールアイドルで
   乗り越えるべき目標で最強のライバルでとても頼りになる仲間」

さやか「みんな、凄く可愛くって、綺麗で」

真姫「そうね………みんな、若かった」


さやか「………これが、μ'sなんですよね」

真姫「うん」

さやか「学校を一つ廃校から救って大会で優勝して
    海外のとかこんなトンデモ路上コンサートまで成功に導いて、
    それで、すっぱり解散した伝説のスクールアイドルグループ。
    あたしも、ネットとかで見ました。凄く可愛くて、綺麗で格好良かったです」

真姫「有り難う」ニコッ

さやか「………えーっと、その、
    最近先生ちょっとニュースとか出て、
    そしたら、ネットとか見たら、関係する情報がみんなくっついて出て来たから」

真姫「インターネットには振り回されるわ、本当に。
   あの時もねぇ………」ハアッ

さやか「え?」

真姫「まあ、色々あったのよ。帰国した時とか」ハァッ

さやか「まあ、これだけ人気だったら、そうですよね」

真姫「まあね」

さやか「プロになろうとか、思わなかったんですか?
    ニコニーやA-RISEみたいに。
    優勝したんですよね」

真姫「それはちょっと、ないわね。
   甲子園やインターハイから別の道に行く人はいっぱいいる。それと同じ。
   あれは、私にとって大切な青春の一ページ」

さやか「やっぱり、お医者さんになるために?」

真姫「うん。それはずっと決まってた。もう生まれた時から、かな。
   親の考えもそうだし、もちろん最終的には自分の意思で。
   決して甘い考えで出来る仕事じゃないから」


さやか「はい………ピアノ………」チラッ

真姫「うん。本当はこっちに勤めてる間は独立するつもりだったんだけどね。
   でも、これだけはやっぱりね。防音室も含めて、
   ちょっと、いや、かなりパ………実家に甘えたりしちゃったわ」

さやか「実は大病院のお嬢様で、
    グループではクラシック出身の作曲担当、なんて」

真姫「はいはい、その通り」

さやか「だから………知って、ましたよね」

真姫「ネットで調べたって言うのは本当。
   そこまで細かく詳しくないし、興味が湧いたから。

   だから、流石にキレたわよ。あんなレア物粗末にするわ、
   それ持って来たさやかちゃん粗末にするわ、

   中学生の分際で………まあ、あの時の状況考えると
   ちょっと大人げなかったけどね」

さやか「アハハ………有難うございます、と言いますか」

真姫「………あれは、凄くいい思い出………
   だから、分かるのよ………」

さやか「はい」

真姫「大学では昔の事もあってスポーツ医学に関心を持って、
   そのまま専門医の道を考えた事もあった。
   だけど、色々考えて、結局街の一線の医者として、
   上条君やさやかちゃんと出会った」

さやか「有難うございます」


真姫「厳しい結果になったけどね。

   亡くなった患者さんも、医学の限界も治らない傷も、
   患者さんやご家族から理不尽な感情をぶつけられた事も、
   まあ、一通りぐらいは経験したかな。

   だから、いい意味で慣れなきゃいけないし少しは出来る様になった、
   と、思うんだけど。ニュース、見たって言ったよね」

さやか「ええ、もしかしたら医療ミスじゃないかとか」

真姫「公表されてる事だけど、あの娘、子役の卵でね。
   舞台に立つ日を凄く、楽しみにしてた。

   でも、本当に珍しい、不運な事に顔の骨に悪性腫瘍が出来て、
   私も手術をした先生も力の限り助けようとしたけど、
   ………駄目だった………」

さやか「………」

真姫「もちろん上条君の事もね。
   医者は神様じゃない、医学の限界。
   その中で、自他ともに認めるぐらいには恥ずかしくない仕事をした。
   それはそれとして、やっぱり、西木野真姫としては、痛いものがある」クルクルッ

さやか「………恭介も、感謝してる、と思います。
    でも、今は辛くて痛い」

真姫「さやかちゃんも、痛い」

さやか「あたしなんかがそんな………」

真姫「………」ジッ

さやか「………」コクッ


真姫「私も、一時期奪われて氷漬けにされそうになった。
   そこから、みんなに救ってもらって、羽ばたく事が出来た。

   だからね………どれだけ苦しいか辛いか………

   一生懸命取り組んで来たからこそ、その高見を知って諦めた娘も知ってる。
   私なんかは、その道では所詮憧れで終わって、
   青春のほんの一時、輝いて羽ばたく事が出来た」

さやか「はい」

真姫「まして、本気でヴァイオリニストになろうって言うなら、
   小さい頃から徹底的に弾き込んで弾き込んで、
   そのために子どもとしての時間を費やして」

さやか「ずっと、恭介、小さい時からずっとそうでした」

真姫「それが、一瞬で理不尽に、一生の事を失ってしまった。
   私みたいなその道のニワカにどれだけ大きいかは分からない。
   だけど、どういう痛みなのかは、分かってしまう。

   だけど、私がそれを言う事は出来ない。
   私は、医者として、科学的に彼の肉体的な損傷と向き合う立場として
   彼と向き合わなければいけないから」

さやか「そう、ですよね………」

真姫「さやかちゃんは、どう思ってるの?」

さやか「どう、って?」

真姫「彼、上条君の事」

さやか「どうって、恭介は幼馴染で………
    凄く、ヴァイオリンが上手で、
    あたしみたいに何も分からなくても感動しちゃうぐらい、それで………」クルクルクルクル


真姫「そう」フッ

真姫「彼の事を支えて欲しい、って言いたい所だけど、
   これも言ったらまずいんだよねー」

さやか「どうしてですか?」グッ

真姫「だって、子どもだもの。
   上条君の抱えている大変なもの、
   そこに、まだ他人の子どもを縛り付けるなんて事、
   医者として大人として出来る訳がない」

さやか「それは………」

真姫「ちょっと、意地悪だったわね。
   でも、そういうもの、それが正論、大人の責任なの。

   だから、色々思う事も、ぶつかる事もあるかも知れない。
   それでも、一人で背負い込もうなんて決して思わないで。
   それは私にも、大人にとっても重すぎる事だから、

   それでも、手分けして協力して助けになろう、
   そういう性質の、それだけ重くて、大事な事だから。

   彼の事を大事に思うなら、あなた自身の事を大事に思って。
   彼もそう、あんな事があっても、
   大事な幼馴染の事を思ってる筈だから」

さやか「………分かりました、有難うございます」ペコリ

真姫「………」フラリ

さやか「先生?」

ピアノ蓋「カタッ」

真姫「一曲、聴いていく?」


ーー路上ーー

さやか(………さっきの、ジャズだよね………
    歌も綺麗だったし、大人って感じだったなぁ。
    やっぱ、恭介の奴鼻の下伸ばして………)

ーー動画サイトーー

小さなライブハウス

選曲は先程真姫が弾き語った一曲

ーー真姫自宅ーー

PC「~♪~♪」

真姫「………」カンハイボール

真姫「………ホントはね、ちょーっと手強そうなのが近づいてるんだけど、
   個人情報だからねぇ………」コクッ

真姫「ま、それも青春の味、って奴だから。
   女子校が言っても説得力ないかなー………タハハ………
   ………だからさ………」クルクルッ

真姫「時が経っても、苦いのも甘酸っぱいのも大切な青春の思い出。
   だからさ。大丈夫。元気なさやかちゃんだから思い切って。
   翔べるよ、若人よ。翔べる」

==============================

今回はここまでです>>71-1000
続きは折を見て。

コイツまどマギと禁書クロスSS作者か
あの糞SS作者は相変わらず気持ち悪い内容のSS書くね
あんだけ清丸国秀だっけ?あれで散々ボロクソ言われたらしいじゃん
頭の中に蛆涌いてるのか?
それとも学習能力皆無なのかわからんがもう書くのやめたら?気持ち悪いからさ

前書きから何もかもくさい

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>81

 ×     ×

ーー土曜日昼 病院廊下ーー

先輩医師「今上がりか?」

真姫「はい、お疲れ様です」

ーー病院内コンビニエンスストア周辺ーー

アハハハハ

オホホホホ

ウェヒヒヒヒ

真姫「あれっ」

さやか「あ、どうも」

まどか「こんにちは」

仁美「こんにちは先生」

真姫「こんにちは。
   いつかすれ違ったわね、上条君のお友達?」

仁美「はい。志筑仁美と申します」ペコリ

真姫「それはご丁寧に。
   改めまして西木野真姫、上条恭介君の主治医です」ペコリ

真姫「あなた達もお見舞いに?」

まどか・さやか「はい」

仁美「それでは、わたくしはこれで」ペコリ

現行スレ持っててそれを進めず放置してこれを書くとかどんな神経してるんだ
普通いくつか持ってたら同時進行か、終わらせてから書くだろ
こいつビビーンとかとミムラと同レベルだよ


スタスタ

真姫「お友達?」

さやか「はい。時間の都合で仁美が先に来てたんです。
    本当はもっと一緒にお見舞い来たがってたんですけど、
    お稽古事が忙しくてなかなか来られなくて」

真姫「そう、なんだ。お稽古事が。
   志筑さんって、もしかしてあの志筑さん」

さやか「うん。その志筑さんだと思う。
    お嬢様だから家が色々厳しいみたいで」

真姫「そう。やっぱりみんな同じ学校の?」

まどか「はい。私は途中から転校して来ましたけど、
    みんな小学校から同級生でお友達で」

真姫「そうなんだ。いい友達を持ったわね」

さやか「はい。仁美、凄くいい子なんです。
    まどかもねヨメニナルノダー」

まどか「ひゃっ、ウェヒヒヒ」

真姫「………」クショウ

真姫(気取らずに、それでいて解ってる。
   この年頃の特権のいいお友達、なのは最高にいいんだけど………
   だけど、これ、多分気づいてないなぁさやかちゃん。
   女の友情に男は鬼門だよ…タハハ…)


ピンポンパンポーン

館内放送「第一病棟清掃手順
     ワックスがけは一方に圧縮圧縮でお願いします」

真姫「………」スマホスッスッ

さやか「じゃ、そろそろ………」

真姫「ごめん、さやかちゃんまどかちゃん」

さやか「えっ?」

真姫「ちょっと、病棟の方で予定入ったみたい。
   お見舞い又にしてくれるかな?」

ーー医局ーー

先輩医師「西木野先生、戻ったのか?」

テレビ「臨時ニュースをお送りします………」

真姫「何、このソドムとゴモラ………」ストン

先輩医師「コンビナートにヘリが落ちた。取り敢えず大爆発だな。
     周辺の幹線道路で大事故が続発してる。
     今、分かっている事は以上だ」

真姫「ヴェェ………
   だからあのコンビナートの立地おかしいってイミワカンナイ………」

部長「………ベッドを空けて………
   ………以上の者は入院患者を、
   他の者は救命部の指揮下に入れっ!!」

「「「はいっ!!!」」」


ーー病院廊下ーー

カッカッカッカッ

先輩医師「まずいぞ」

真姫「はい」

先輩医師「あのエリア、××病院が一斉退職で九割方ダウン。
     しかも今日は土曜日、あそこが渋滞で埋まればあの辺は緊急出勤も難しい。
     ルートから言ってもここが主戦場。と言うか独壇場になるぞ」

真姫「独り舞台、ですか」

先輩医師「独り舞台、か」ニヤッ

真姫「………」

先輩医師「うちの救命もしばらくガタガタしてたからな。
     今は落ち着いてるが、まだ職人の寄せ集めに近い。
     こっからの修羅場にどれだけ機能出来るか。
     西木野先生は救命のヘルプも多い、腹くくれよ」

真姫「はいっ」

先輩医師「ソドムとゴモラ、か………
     真っ赤なルージュでも用意するか」

真姫「患者さんショック死させるつもりですか?」

ーーほむホームーー

テレビ「引き続き、臨時ニュースをお伝えします」

ほむら「………」ギリッ

ほむら「これは………一から組み直し………
    設置前だったのがせめてもの………」ホムッ


ーー病院外来ロビーーー

イチニッサンイタイーハヤクーウウウーアアアー

男「あだっ、あたたたたっ」

真姫「続きは後で」

男「ちょっと先生痛いってこれっ」

女「まだ死にそうにない、って事………」クテッ

男「?………おいっ?」

真姫「失礼………
   意識レベル200清明期ありCT頭部優先!」

脳外科医「私がつこう、運んでくれ」

真姫「お願いします」

看護師「はいっ」

真姫「TO(トリアージ・オフィサー)どこっ? 追いついてないみたいだけど」

救命医「副部長、救護テントに行ったきりか?
    第二陣であっちにもこっちにも一挙に押し寄せて連絡が錯綜してやがる」

真姫「ヴェェ」

救命医「TOはうちからすぐ出させる。
    西木野先生はそれまで現場の判断で頼む。
    研修医っ、赤、黄色に当たる患者の応急処置。
    ガチガチに教科書通りの三十秒厳守、ばっさりやれっ!」

真姫「了解」クルクルクルクル

研修医「は、はいっ」

ヴェテラン救命医「私がここのTOにつこう」

救命看護師長「………さん、ここのTOを」


ヴェテラン・師長「「ちょっと待って下さいっ!」」

ヴェテラン救命医「この中では私が、
         過去の大規模災害も経験している」

救命看護師長「だからこそ、先生には処置に専念していただいて」

ヴェテラン・師長「「部長はどこっ!?」」

看護師「緊急オペです。脳外の手が足りないと」

救命医「元はあっちのエースだからなぁ」

真姫「気道熱傷挿管入った、全身二度40%超」

看護師「運びますっ」

男「先生、先生待って下さいっ!!」

女「お願いします先生っ!」

真姫「お気の毒ですが」バッ

女「先生っ!!」

真姫「多発外傷、気胸だけ緊急措置、頭蓋内出血の疑い」

救命医「分かった」

「お母さんっ、しっかりしてお母さんっ!!」

「お母様っ!!」

「母さんっ、母さん返事して母さんっ!!!」

==============================

今回はここまでです>>84-1000
続きは折を見て。

まどかマギカファンもあれだがパクライブのファンの方がイッちゃってるよな
お前の事だよ>>1

乙~

パクライバー云々差し引いても、普通人間はこれくらい奔走するからな?
安易に宇宙人の家畜にならずに努力したからサルから分岐進化したんだからな?

>>93
猿以下のゴミ糞が何かほざいてら
ビルから飛び降りてその膿んだ脳味噌をぶちまけて死んだら?

生存報告

こっちの事情で暫く身動きとれませんでした
ぼちぼち再開予定です

お久しぶりですいません。

補足
>>89ですけど、ここでは手だけクルクル空回りしてます。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

ーー病院廊下長椅子ーーー

真姫「どいてっ! 矢澤さん、聞こえますか矢澤さんっ!」

にこママ「」

真姫「救急車でここにっ?」

こころ「ここあがケガをして、それで脇道に移動して
    親切な人の車でこの近くまで送ってもらったんです」

ここあ「私は応急処置で済んだんだけど、
    母が、先生を呼んで来るって言ったまま戻って来なくて………」

真姫「(記録メモ、左肩が外れて額の皮が切れただけ、処置済み、か。)
   お母さん、ずっとこんなだった?」

ここあ「どこか痛そうだったけど、病院まで来て話してたのに、
    ここで見つけて少ししたら返事もしなくなって………」

真姫「ニコちゃんはっ?」

こころ「お姉さま、地方のお仕事で、携帯も留守電で」

真姫「事務所は?」

虎太郎「事務所の事は、にこにーか母さんが………」

真姫「×××プロダクションに直接連絡して、
   危篤だからすぐに報せろってねっ!」

こころ「はいっ!」


虎太郎「あああ………俺が、調子乗って、
    温泉のプレゼントなんてそんな余計な事………」

真姫「な訳ないでしょっ! あんたらが信じないでどうするのっ!?
   矢澤さん、聞こえますか矢澤さんっ!
   ストレッチャーこっちにっ、
   多発外傷腹腔内、頭蓋内出血意識レベル300CT突っ込んで!」

看護師「はいっ!」

真姫(………私情じゃない私情じゃない
   正しい診断正しい診断間に合え間に合え………)

ーー処置室ーー

真姫「目一杯押し込んでっ!」

麻酔科医「やってるよっ」

ピーッ

真姫「開胸心マッ!」

研修医「はいっ!!」

真姫(間に合え間に合え間に合え)

研修医(戻れ戻れ戻れ)

ピッピッピッ

研修医「ふうっ」

真姫「オッケー………それで………」

看護師「カクカクシカジカ」

真姫「………オペ室運んで、頭は私がやる、お腹お願い」

研修医「ち、ちょっと待って下さいっ」


真姫「急性硬膜下血腫。
   恐らく現場でのダメージがごく最近破綻したわね、もちろん急を要する。
   お腹は一時的に大出血を止めただけ。
   出血も内蔵も即死級の爆弾が埋まってる」

研修医「西木野先生が脳外を? それに、僕も………」

真姫「このレベルならギリギリ知らないじゃないわ。
   それに、何度もやってるでしょ、ちょっとグレード上がってるけど」

研修医「ちょっとじゃないですよっ!」

真姫「人手も時間も圧倒的に足りない。
   秒速で死神が迫ってて、この症例にベスト、ベターな医師は手が離せない。
   動けるのは、普段なら無理って言いたいボーダーライン上の私達だけ………
   仰りたい事があるなら。もちろん責任は私が取ります。
   しかし、先生はオペの事も、私達のオペもずっと見て来た」

麻酔科医「お二人さんだとひっじょーに厳しいね。
     だけど、自分の見て来た限り無理、と断言はしないよ」

真姫「私は君も含めて見込みがある、と思うから言ってるけど、
   特に今の医者の常識なら手を引いても決して恥じゃない、蛮勇スレスレなのも認める。
   ここでやるか黒タグ置くか今すぐ決めて」

ーー手術室ーー

真姫「汗を」

看護師「はい」

真姫(止血、開頭、脳圧下げて………)

研修医(血みどろ)「止ま、ってない。まだある………」

真姫(進行が早い、傷を付けたら元も子もない。
   やっぱり私の手技は、焦るな急げ焦るな焦るな焦るな急げ………)


ガー

救命部長「代わろう。西木野先生は助手を」

真姫「はい」

ーーーーーーーーーー

救命部長「今はこれで保たせる。後は俺が」

真姫「はい。ちょっとどけて」

研修医「はい」

真姫「止血は間に合った。この条件で丁寧な仕事GJ。
   これ、迷ってたみたいだけど、切るしかないわね」

研修医「しかし、まだ駄目とは、
    ここまでの体力低下の上に大幅な機能低下、
   QOLから言っても………」

真姫「気持ちは分かるけど、残りの体力、頭の方も厳しい、
   残存部分が綺麗に機能したら万々歳だけど、私の勘では分の悪い賭け、
   回復過程で戦争が始まったら耐えるのは難しい、一挙に悪化すると思った方がいい。
   生存優先、ゆっくり確実にやるしかない、選択肢は限られてる」

研修医「分かりました」

ーー病院廊下ーー

事務長「西木野先生っ!
    専門外で無茶な事を………」

救命部長「あの条件での救命のために、
     先生の判断、措置共に十分及第点のものだったが」


 ×     ×

ーー病院廊下ーー

ハアッハアッ

にこ「真姫ちゃんっ、ママは?」

真姫「………ベストは尽くした。
   だけど厳しい」

にこ「………そう………」

真姫「………」

にこ「あんたがそう言うんならそうなんでしょ。
   ………大丈夫よ、こんなの、慣れ、てるから……
   ………にっ…こ………にっ、………にっ、くっ、こ………」

真姫「………」ポン

ガタッ

マスゴミ「矢澤さんっ!」

マスゴミ「矢澤さんっ、お母さんが事故に巻き込まれたって」

マスゴミ「お母さん、お加減いかがですかっ!?」

真姫「関係者以外立入禁止です、出て下さい」

マスゴミ「矢澤さんっ!」

マスゴミ「一言お願いします!!」

真姫「………さい………」

真姫「………ルサイ………
   出てけっつってんのっ! 空気読め意味分かんないっ!!!」ダッダッダッ


スイッ

事務長「あー、すいませんねー」

真姫「………トトッ」

事務長「何せ、事故発生以来不眠不休の対応で、
    先生方も気が立っておりましてはい。
    報道の方々はどうぞあちらに」

マスゴミ「すいません、せめて一言だけでも………」

事務長「………この非常時に治療妨害したって晒すぞゴラ………」ボソッ

事務長「はい、どうぞあちらでお願いしまーすっ」

救命部長「ご家族の方ですね。後程お話が………」

ーー応接室ーー

救命部長「お母様は、緊急手術を終えて集中治療室に入ってもらっています。
     率直に言って辛うじて即死を免れた、
     様々なダメージ、機能低下が発生している状態です。
     無論、全力を尽くしますが、ここ数日は、何時、何が起きても、と、
     ご家族の方にはそう理解していただきたいと」

にこ「………」

救命部長「生命の危機を脱した時、
     内臓の機能低下に加えて、硬膜下血腫という病気は………
     脳本体への圧迫もどれだけの影響を及ぼすかと言う状態です」

にこ「障害、って事ですか?」

救命部長「手は尽くしますが、心づもりはしていて下さい」

真姫「………」

にこ「はい………ありがとう、ございました」ガバッ

救命部長「全力を尽くします」

誰も待ってないだろうし早くやめたら?


ーー病院廊下ーー

カッカッカッカッ

真姫「すいません、私の力不足で」

救命部長「医者は神ではない。
     俺はさっきの先生への評価を変えるつもりは毛頭無い。
     それとも、俺の事を侮辱するつもりか?」

真姫「すいません、決してそんなつもりは………」

救命部長「………フッ………」ポンッ

ーー外科医局ーー

先輩医師「おお、お帰り」

真姫「戻りました」

山積みの臨時カルテ確認

台車を押す看護師を従え、

外科病棟に運ばれた主に骨折患者の対応

 ×     ×

ーー集中治療室周辺ーー

真姫「………」フラッ

パラララッパラララッパラララッ

バタバタバタッ

真姫「急変っ!?」

看護師「はいっ」

真姫「………」バッ


ガシッ

救命部長「あの患者はうちで受けて病棟に引き渡す。
     西木野先生はもう帰れ、上からもそう指示されてる筈だ」

真姫「あの………しかし………」

救命部長「明日も明後日もその後も患者は待っている。
     自己メンテナンスは義務だ。医者なら使命を果たせ」

真姫「分かりました、お願いします」ペコリ

救命部長「ああ」

クルッ、カッカッカッ

救命部長(とは言え………合併症対策………
     この弱り方で特効薬なんか打ったら紙一重で即死、
     結局、本人の気力体力、紙一重の上で踊るしかないって事かっ)

ーー駐車場ーー

真姫「………」ウデドケイ


 ×     ×

ーー境内ーー

海未「もう一度………」

花陽「もう十分伝わったよっ!!」

海未「もう一度ですっ!!」

凛「これ以上かぶったら海未ちゃんが倒れちゃうよっ!!」

ーー木陰ーー

真姫「………」

希「………」ポンッ

希「凛ちゃんがね、ニコっちの仕事先に顔出してて、
  そこで一緒に報せを受けたって」

真姫「そう、だったんだ」

希「うん。それで、病院でも一緒に待ってたんだけど、
  途中で抜けられない仕事が入ったとかで、
  それで凛ちゃんだけこっちに戻って来て。
  ニコっちがそうさせたみたいやね」

真姫「そう………」

希「今日は帰り。今、あの娘達に捕まったら大変や」

真姫「そう、ね」


絵里「車の鍵」テノヒラ

真姫「え?」

絵里「凄い顔してるわよ、
   よくここまで生きて辿り着いたわね」

スタスタ

希「さぁあ、甘酒作ったから」

ーー車内ーー

絵里「………」ヴォォォォォ

真姫「ZZZ………」

絵里「お疲れ様」

==============================

今回はここまでです>>96-1000
続きは折を見て。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

 ×     ×

>>106

ーー病院廊下ーー

看護師「おはようございます」

真姫「おはよう」

ーー恭介病室ーー

真姫「昨日はバタバタしてたでしょう。ここのスペースも借りたけど」

恭介「大事故だったって聞いています。
   怪我人が大勢運ばれて来たって」

真姫「そうね。まだ色々大変だけど、
   ここは大体今まで通りになるから」

恭介「そうですか。リハビリも再開したいですし」

真姫「そうね。只、そういう状況だから、
   そちらは当分込み合う事が増えるかも知れないわね」

恭介「そうですか………」

真姫「ん?」

恭介「いえ、昨日の事なんか聞いても亡くなった人もいたって」

真姫「ええ、何人も」

恭介「そうですか………少し、休みます」

真姫「ん」


ーー診察室ーー

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

真姫「骨折ですね」

ーー病院内食堂ーー

真姫「ええ、千客万来ですけどそれ程ひどいケースは」

先輩医師「それは、昨日の内に対処したからな。
     昨日、命に別状はないって言われた患者が改めて来てるんだな」

真姫「はい。当然昨日今日の処置は行っていますが、
   本格的な通院治療はここからの人達が………」

先輩医師「ん?」

真姫「(院内PHS………)
   もしもし? ええ、はい、大丈夫です。分かりました」

先輩医師「ヘルプか?」

真姫「はい」


ーー救命部医局ーー

真姫「みんな、出払ってるって事ね」

看護師A「はい。現場から自己判断で帰宅して重症化した人が今朝から何人も」

真姫(ヴェェ………)

看護師B「来ました」

真姫「オッケー」

ーー救命病棟廊下ーー

ガラガラガラガラ

看護師「分かりますかー? 病院ですよー」

患者「………」

真姫「(この人って………)こちらの患者さん、昨日の事故に?」

詢子「(この人って………)ええ、昨日営業中にバスで事故に巻き込まれたって。
   潰れたバスからやっと脱出してそのまま営業先に向かったって言うから
   病院行けって言っておいたんですが、今日聞いたらまだだと」

真姫「それから倒れて?」

詢子「ええ、それまでは大丈夫だって言ってたんですけど、
   色々急ぎの仕事もあったから………申し訳ない」

真姫「(検査結果)………
   硬膜外とクラッシュの併発。やっぱり………
   脳外と泌尿器科に話通して」

看護師「分かりました」

真姫「人工透析の準備。
   処置室に運んで、小開頭と薬剤で時間稼ぐしかないわね」

看護師「はい」


ーー病院内廊下ーー

真姫「後は専門医による対応になります。
   入院治療は必要ですが、今の所命に別状はありません」

詢子「そうですか」

真姫「脳の硬膜外血腫は深刻化する前に除去に成功しました。
   人工透析も間に合いましたので、
   幾つか発生したダメージの治療は進めますが、十分回復が見込める範囲です」

詢子「本当に、有難うございました」ペコリ

スタスタスタ

真姫「………ふぅーっ………」ドサッ

真姫「………」

ーー集中治療室ーー

にこママ「………」

真姫「………」

看護師「今は落ち着いています。夜の内に一つ二つ山はありましたが」

真姫「今は、ね」

看護師「はい。まだ先が見えない状況には変わりありません」


ーー救命病棟一室ーー

救命医「なんとか、最初の合併症をギリギリ乗り切った、って所かな。
    検査結果はこの通りだが………」

真姫「厳しいですね」

救命医「ああ。内蔵機能があれだけ低下して、それに合わせて免疫力も落ちてる。
    感染症と薬剤、どちらも致命的に危険な状態の綱渡りだ。
    その上、硬膜下血腫の併発も痛い」

真姫「やはり、後遺症が………」

救命医「総合的にな………
    手術自体は成功の内に入る内容だったが、
    元々が予後の良くない疾患。全身状態が厳しい。
    脳本体のダメージの上に、身動き取れない状態の衰弱、機能低下。
    この状態が続いたら」

真姫「………」

救命医「悪循環になる。そうなったらな………」

真姫「その事をニ………ご家族には」

救命医「上の娘さんに話したところだ。
    ニコニー、か………」

真姫「彼女はこちらに?」

救命医「西木野先生と入れ違いぐらいだったかな?」

ーー病院廊下ーー

真姫「あ、ニ………」

にこ(廊下の隅、携帯使用)
   「はい、すいません。
   お返事はすぐに。
   はい、それはきちんとお話しを、はい………」

真姫「………」スタスタ


 ×     ×

ーーBARーー

バーテンダー「いらっしゃいませ」

真姫「一杯、貰おうかしら。んー………」

バーテンダー「………」

真姫「それじゃあ………
   ………ラム、こあんとろお、
   レモンジュースを少しょお、シェイクするんです………」

バーテンダー「かしこまりました」

ーー夜の歩道ーー

真姫「ふーっ………」

トトッ、トッ、

真姫「とっ、ととっ。
   やっぱ、鈍ってるなぁ………
   最初は一曲踊るのも一杯いっぱいで………ん? ………」

ゾロゾロゾロゾロ

真姫「(ちょっと遠いけど)何かの行列?
   ………あのふわふわって………仁美ちゃん?………」

==============================

今回はここまでです>>108-1000
続きは折を見て。

乙、まってる

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>113

 ×     ×

ーー夜・集中治療室ーー

ピピーンピピーンピピーン

救命部長「………」グッグッ

にこママ「………」

救命部長「………戻って来い………」グッグッ

ーー同日夕方・救命病棟廊下ーー

コッコッコッ

真姫「………」

事務長「西木野先生」

ーー救命病棟一室ーー

事務長「矢澤さんの事ですが」

真姫「はい」

事務長「先生と矢澤にこさんの関係は今更ですが、
    そのにこさんのお母さんとはどの程度のお知り合いでしたか?」

真姫「そうですね………直接の関係は親しい、と言うほどでは。
   友人の母親として知らない事もない、
   言葉を交わした事はある、と言う程度で」

事務長「そう、ですか。
    あの様な状況で、知人の治療を行ったと言う事になりますと、
    特に知名度もある事ですから、その状況を………」


ガチャッ
ザッザッザッ

救命部長(赤い彩り)「事務長、あの時現場の医師は救命部の指揮下にあった。
     つまり、救命部の業務であり俺の部下だった。
     その事をお忘れでしたか?」

事務長「いえ、只、先生はオペ続きですぐに時間が取れませんでしたので、
    先に伺える所を優先しただけの事でして」

救命部長「あの時、西木野先生の力量を信じて現場裁量を認めたのは救命部の責任だ。
     そして、現場の混乱でTOに空白が生じた。
     その結果、西木野先生含め本来処置に専念すべきだった応援医師が、
     その前段階の診断に貴重な時間と神経を費やす事となった。
     これも、救命部の責任であり落ち度だ」

真姫「………」

救命部長「その中で、西木野先生の対処は十分なものだった。
     何度でも言う、あの時の西木野先生の判断、対応は
     あの時点に於ける一人の医師として十分に妥当なものだったと。
     何かあると言うのなら、俺が救命医のプライドに懸けてどこででも証言する」

事務長「分かりました。それではこちらも腹をくくりましょう。
    救命部として医学的に妥当だったと言うのであれば、
    事務方としては当然それを支持します」

ガタッ

真姫「………」イチレイ

ーー夜・集中治療室ーー

ピピーンピピーンピピーン

救命部長「………戻って来い………」グッグッ

にこママ「………」

救命部長「………戻って来い、あんたには待っている人がいる、
     只、目の前の命に渾身の誠意を注いだ………」グッグッ


ピピッピピッピピッ

看護師「戻りましたっ」

救命部長「………矢澤にこさんに連絡を、出来れば至急こちらに。
    ………投与する………」

看護師「踏み切る、んですね」

救命部長「ああ、ここまで炎症が進んだ以上、
     ここで投与しなければ多少時間がかかっても結論は一つだ。
     ………時までに連絡が取れないなら、俺の判断で実行する。
     西木野先生にも一報入れておけ、事によっては説得を頼む」

看護師「分かりました」

 ×     ×

ーー夜・廃工場ーー

社長「俺は駄目なんだ…
   こんな小さな町工場一つ、満足に切り盛りできなかった。
   今の時代に俺の居場所なんて、あるわけねぇんだ…」

ゴトッ

まどか「だめえぇーっ!!!」

バッシャーンッ

まどか「はぁ、はぁ………」

仁美「なんという事を………」

コロセコロセコロセ
ワラワラワラワラ

まどか「ひっ!?」


ドガシャーンッ

「まどかちゃんこっちっ!!」

まどか「は、はいっ!!」

タタタッ

集団「オオオオオオオ」ワラワラワラワラ

防犯スプレー「ブシュウウウッ」

集団「ぐああっ!!!」

真姫「まどかちゃんこっちにっ!!」

まどか「はいっ!!」

ワラワラワラワラ

真姫「まどかちゃんでかしたっ!!
   (塩素臭にあのラベル、ガチで集団自殺?
   目がイッちゃってるし集団催眠か何か? あるいは薬物………)」

まどか「はぁ、はぁ………」コクッ

真姫「なんなのよ、これ………」

まどか「………」フルフル

真姫「ちょっと、仁美ちゃんこんな所で何………
   だから来るなっ! イミワカンナイッ!!」カバンブンブンッ


防犯スプレー「ブシュッ」

真姫「走ってっ!」

まどか「はあ、はあっ」

集団「(しかし、回り込んでしまった)」

真姫「くっ」

スマホ「圏外」

真姫「ヴェェッ、なんなのよ、もおっ………」

仁美「まどかさん、先生、いけませんわ邪魔をしては。
   さあ、みなさんで神聖な儀式を………」グイッ

真姫「………」キッ

真姫「しっかりしなさいっ!!!」パンパァーンッ

真姫(つぅーっ、自分に響くわ海未)

まどか「きゃあっ」

真姫「ちょっと、離しなさい、つっ!?」

集団「………」ガシッ

集団「………」グイッグイッ

集団「!?………」ドッゴォーンッ

まどか真姫「!?」


仁美「あなたたち………」ドオッ

真姫(交わして回転して当身)

仁美「わたくしの………」ヒュウッ

真姫(交わして掌底で一撃)

仁美「大切なお友達と………」スパーンッ

真姫(合気道一本)

仁美「大切な先生に………」ババンッ

真姫(ローからハイ)

仁美「一体何を………」ドゴオッ

真姫(突っ込んでそのまま鳩尾に肘)

仁美「なさっておいでですの?」ズガァーンッ

真姫(あー、昔みんなでやったなス○リー○○ァイ○ーⅡ)

u's解散するぽいじゃんおめでとう


仁美「はあ、はあっ、ご無事でしたか?」

まどか「仁美ちゃんっ」

真姫「まあねっ、って言うか、何なのよこれっ!?」

仁美「………そういえば、わたくしどうしてこんな所に?」

真姫「だからそれを聞いて!? ………ヤバイ?」

ワラワラワラワラ

真姫「ヴェェ(なんか、痛覚も鈍ってそうね)………
   走ってっ!!」

まどか仁美「「はいっ!」」

ダッダッダッ

真姫(まずい………又回り込まれる………
   出入り口のルートが………)

真姫「仁美ちゃん」

仁美「はい」

真姫「お嬢様にお願いするの悪いんだけど、三分ほど稼げるかな?」

仁美「淑女の嗜みですわ。
   それに、大切なお友達と先生のためなら」コオオオオオオオオ


真姫「オッケーッ! まどかちゃんっ」

まどか「は、はいっ!」

真姫「私の肩に乗ってあの窓から逃げて」

まどか「えっ、えっ?」

真姫「あの高さじゃ全員は無理。
   まどかちゃんだけでも脱出して、えーっと、110番っ!!」

まどか「け、警察?」

真姫「そう。廃工場で大勢の人が暴れててケガ人が出てる、
   見滝原市立病院の西木野真姫先生と志筑のお屋敷の志筑仁美さんが襲われてるって!!
   携帯でも繋がればいいけど、出来ればどこかの家とかお店とか事務所とか、
   固定電話の方が場所とかすぐに分かるから、
   灯かりが見えたらなりふり構わず助けてもらってっ!!」

まどか「先生はっ!?」

真姫「こっちはこっちでなんとかする。
   全員でバタバタするよりこれが一番助かる率が高いの。
   さあ、乗ってっ!!」

==============================

今回はここまでです>>115-1000
続きは折を見て。

ミューズ解散したってラブライブプロジェクト事態は終わらないってそれ一番言われてるから

それどんなことにも言われてるのになにいってるの?

臭えから>>1は氏ね
早くhtml化しろスレの無駄なんだよクズが

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>123

 ×     ×

ーー廃工場ーー

ドコッバキッボコッガスッ
ザザッガタッ

仁美「ふぅーっ………」

真姫「まどかちゃんは多分脱出成功。逃げるわよっ」

仁美「はいっ」

集団「………」ワラワラワラワラ

ーー廃工場中二階行き階段ーー

真姫「はあ、はあっ、ヴェェ………(体、鈍ってるなぁ)………」

仁美「はあ、はあっ………!?」バキッ

真姫「!?(階段上り切る寸前で、掴んだ鉄柵が腐ってっ!?)」

仁美「きゃあああっ!!!」ガシャーンッ

真姫「仁美ちゃんっ!!(反対側の鉄柵に激突やばっ!)」

仁美「うっ、くっ………」

真姫「下から来るっ!!」

仁美「は、はいっ」クラッ


ーー路上ーー

さやか「?」

まどか「はぁ、はあっ」タッタッタッ

さやか「おーいっ!」

まどか「さやかちゃん?」タタッ

さやか「どうしたの? 何かヤバそう?」

まどか「うんっ! 魔女の口づけが………」

さやか「!?」

まどか「大勢の、魔女の口づけが、仁美ちゃんと、
    それに助けに来た西木野先生がっ!!」

さやか「な、っ………とにかく、マミさんにっ!」

まどか「携帯、つながる?」

さやか「え? うん大丈夫」スッスッ

ーーマミルーム浴室ーー

マミ「ー♪ー♪ー」

ーーマミルームリビングーー

スマホ「チャーチャララーチャーチャチャチャー♪」

マミ「もしもし?」

まどか「もしもしっ!!」

マミ「もしもし………うん、ちょっと落ち着いて説明してくれる?」

まどか「は、はい、カクカクシカジカ」


マミ「分かった。ちょっと、厄介ね。
   私もそっちに向かうけど、
   鹿目さん達は、言われた通りそのまま警察に連絡して」

さやか「いいんですか?」

マミ「正気の大人が絡んでるんじゃごまかし様がないわ、
   むしろ鹿目さんが怪しまれる。
   鹿目さん、聞いてる?」

まどか「はい」

マミ「鹿目さんは、西木野先生の言う通り、
   110番して警察が来るのを待ってて。
   警察には、お友達の志筑さんに付いて行ったらおかしな事件に巻き込まれたって、
   本当の事を話せばいいから。
   鹿目さんは嘘はつけないし嘘をつく必要もないわ、
   魔法少女や魔女の事を話さなければいいだけ、向こうだって聞いて来ないでしょうし」

QB「………」

さやか「それで、大丈夫なんですか?」

マミ「鹿目さんが逃げた時点で死者は出てない。
   警官隊が大挙したら、大抵の魔女はその場からは逃げ出すと思う。
   間に合う事を祈って人命優先で行くしかないわ」

まどか「分かりました」ツーツー

マミ「………」パチン
クルクルッ


ーー路上ーー

さやか「まどか、じゃあ、ここから警察に電話して待ってて」

まどか「さやかちゃんは?」

さやか「様子見て来る、出来れば二人だけでも逃がして」

まどか「!? 危ないよっ!!
    魔女の口づけをつけた大人の人が一杯襲い掛かって来て、
    それに魔女が………」

さやか「だーいじょうぶ、危ない事はしないよ。
    警察とか魔法少女とか鉢合わせする前になんとかしないと色々ヤバイじゃん。
    様子だけでも見とかないとさ。
    それだけだって、そんな、魔女とかあたしじゃどうにもできないもん」

まどか「じゃあ、私も」

さやか「まどかは警察来るの待ってて。
    西木野先生の話と、色々ややこしい事になるし」

まどか「うん………気を付けてさやかちゃんっ」

さやか「うんっ」


ーー廃工場中二階ーー

仁美「うっ、つっ………」

真姫「大丈夫っ!?」

仁美「ええ、だいじょう、ぶですわ」

真姫(って、間違いなく頭打ってる)

スマホ「圏外」

真姫「ああもうっ!」

仁美「来ますわっ!」

真姫「うんっ!」ガラガラッ

真姫(上に追い込まれてオイル缶のゴミ箱階段に転がして、焼石に水にも程がある。
   せめて非常階段探したかったけど………)

ーー廃工場中二階一室ーー

真姫「事務室かなんかかな?
   仁美ちゃん、ケガ診せて………」

仁美「ん、っ………」

真姫「仁美ちゃん?」

仁美「た、まが………」

真姫「ちょっと、っ」

仁美「頭、が」アタマカカエ

真姫「仁美ちゃん? 頭痛いのっ?
   どんな風? 割れそうに痛いっ!?」

仁美「だい、じょ、ううっ、じゃない、ですわねハァハァ。
   はい、痛い、割れそうに、あいたいっ!!!」


真姫(多分、我慢強いお嬢様。ひどい脂汗。
   まさか、外傷性蜘蛛膜下?)

スマホ「圏外」

真姫「少し、ここに隠れてて
   (ごめんね、私じゃ守れない。せめて海未なら………)」

仁美「はい………懐かしい、ですわ………」

真姫「はっ?」

仁美「昔………子どもの頃………お稽古事ばかりで………
   僅かな時間、さやかさんとまどかさんと………
   さやかさん、こうやって、街の中を冒険したりかくれんぼしたり………
   お洋服を汚したりいつの間にかとんでもない所まで来てて叱られて、でも………
   本当に、楽しい………お友達………」

真姫「うん、うん。分かったからさ、
   後で、その厚い友情の物語はゆぅーっくり聞かせてもらうから
   変な旗立ちそうな発言はその辺にしてね。
   大体、かくれんぼなら見つかったら意味ないし」

仁美「………」クスッ

仁美「そう………ですわ、ね………ウウッ」

真姫「それに………」

仁美「はい」

真姫「そろそろ、友情の他に、もう一つ大事な青春、
   狙ってんじゃないの?」

仁美「………うふふふっ………」

真姫「気をしっかり持って、休みたかったら休んでいいから、
   助けが来るまで、静かに待ってて。すぐに助けが来るから」

仁美「分かり、ましたわ。
   今度は、負けません、わよ………」


ロッカー「ギィィ、カチッ」

バリケードドア「オオオオオ………」ガタガタッ

真姫「さて、どうするか………」

真姫「………」スマホスッスッ

真姫(窓から身を乗り出して、目一杯、ここで通話タッチ………)

真姫(三十秒待った)

真姫「駄目、かぁ………繋がった形跡なし」

真姫(せめて一度でも110番が繋がったら、
   基地局と契約者から捜索してくれると思ったけど)

真姫「街中なのに、妨害電波でも流してんのここ?」

真姫(もういっぺん窓から外………)

真姫「もしかして、ここから………」

ーー廃工場中二階一室その2ーー

窓「よっ、とおおっ」

ドタアンッ

真姫「つーっ、辛うじて(壁伝いに隣の部屋に)移動できたけど、
   二度は無理だわこれ」

真姫「に、しても、真っ暗ね」キョロキョロ

スマホ「微光」

真姫「只の空き部屋、か。
   古いテレビはあるけど、ネットとかは全然、
   スマホは圏外イミワカンナイ………」


真姫「に、しても………
   流石に、疲れた。あー、これニサンチ筋肉痛きついなぁ………
   歳だわぁ………」ペタン

真姫「って、やってる場合じゃないん、だけど………
   おとなしくまどかちゃんの通報を待つ、か………
   でも、くも膜下出血なら一刻を、争う………」ヨイショ

真姫「とととっ………はっ?」

真姫(何、これ? 壁じゃないの?
   壁の筈がなんか私の体が落ちてるって言うかイミワカンナイ………)

ーー廃工場周辺ーー

さやか(なんか、正面から行ったらヤバそうなんだよね)

さやか(あの、二階の窓開いてるんだけど………)

さやか(………いい感じに色々あって、あそこまで登れそう)ヨット

ーー廃工場中二階一室ーー

ストン

さやか「よっと、無事とうちゃーっくっ………」

さやか「何これ? ドアに中からバリケード?」

さやか「………って事は、ここに誰かいる?
    それとも窓から脱出済み? だったらいいんだけど………」

さやか「………」

ロッカー「ガチャッ」

さやか「!?」


ーーハコの魔女結界内ーー

真姫「何、これ? イミワカンナイッ!!」

真姫「落ち着いて、これってもしかして今回の騒動の?」

真姫(どこかで、知らない間に薬でも飲まされたか嗅がされたか)

真姫「ここ、は? 落ち着、いて………何、これ? ………」

………ほの………

真姫「………ん………なさい………」

………か………き………

真姫「ごめんなさい………
   私がもっと………強く反対していれば………
   専門医の道を徹底していれば………」

………ほし………はな………に………こ………

真姫「………ニコ、ちゃん………あんなに………ボロボロになって………
   ………夢も諦めて………」

真姫「………第三者の医師のTOなら、違ってたのかな………
   ………もしかしたら、何人も急患飛ばしたかも知れない………
   ………医者の………私の、エゴだった? ………」

真姫「………ちゃん……ごめん………
   ………助けて………あげられない………」


ーー廃工場中二階一室ーー

ゴトンッ

さやか「ひっ!? 仁美っ!?」

仁美「………」

さやか「(とにかく、倒れない様に支えて)
    仁美? どうしたの仁美っ?
    ………これって………」

さやか(腕にメモ、テープでぐるぐる巻き)

さやか「患者氏名志筑仁美シヅキヒトミ
    衝突事故後に強い頭痛の訴え
    くも膜下出血、低髄液圧症候群等の疑い
    至急救急搬送の上精密検査
    見滝原市立病院 Dr.西木野真姫っ!?」

さやか「!!」バッ

スマホ「圏外」

さやか「仁美? しっかりして仁美っ?
    ねぇ仁美、目、開けてっ………」

仁美「………あら………」

さやか「ホッ………仁美………」

仁美「さやかさん、ですわね………」

さやか「うん。良かった。大丈夫?」

仁美「見つかって、しまいましたわね………」

さやか「え?」

仁美「さやかさん、いつも、簡単に見つけて、しまいますわね………
   わたくしが、鬼になると、
   いつもとんでもない所に隠れてしまいますのに………」


さやか「え? 仁美? 仁美?」

仁美「うふふふふっ、今度は、負けません、わよ………!?」

さやか「仁美っ!? どうしたの仁美っ!?」

仁美「頭、がっ、頭っ………」

さやか「痛むの? 頭痛いの仁美っ!?」

仁美「ウウウウウウウウウ………」

ーーハコの魔女結界内ーー

真姫「うん、そうだよ、そうだったんだ………
   そうなの、見てくれなかったのどうでもよかったの
   お勉強以外どうでも良かったの………」ウツラウツラ

………ことり………うみ………

オネガイシマスオネガイシマス

真姫「ありがとう………海未………みんな………」

ニッコニッコニー
ノゾミ
ミュゥゥゥゥゥゥゥゥゥズ………

真姫「………」クスクスッ

真姫「………摩天楼………綺麗………」スクッ

タンタカタッタッタンタカタッタッ

真姫「………hello………」タンタカタンタカタンタカ

ストンッ

真姫「………」ニコオッ


ワタシタチハヒトツワタシタチハヒトツ

真姫「ああ、凄かったなぁ………楽しかった………」

ピーピーワーワーキャッキャッウフフフッアハハハハッ

真姫「そうだった………すっごく、楽しくて………
   辛い事も苦しい事も、
   もちろん楽しい事もキラキラ輝いて………
   ………最高の………
   もう、とっくに………終わってたんだ………」

ーー廃工場中二階一室ーー

仁美「………」クテッ

さやか「あ、ああ………仁美? ねえ仁美?
    やだなー、ちょっとサプライズとかってさぁ………
    さっすがお嬢様、ジョークのポイントがズレてるって言うか………
    仁美っ! 目、開けてよ仁美っ!!」

バリケードドア「ガンッ、ガアンッ」

さやか「仁美………仁美いっ!!
    キュゥべえええぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっっ!!!!!!!」

==============================

今回はここまでです>>127-1000
続きは折を見て。

2人ともあかん流れや・・・人生に満足しようとした人間はゴミみたいに踏み躙って悶死させんと気が済まない怨み神の呪いや・・・

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>138

 ×     ×

ーーハコの魔女結界内ーー

マキモドシテ

真姫「………!?」バッ

スマホ「圏外 着信 希」

ーー絵里自宅リビングーー

希「………」スッスッ

絵里「どうしたの?」

希「んー、ちょっと念を送ってただけ」

絵里「スマホに?」

希(大丈夫やね)

タロット「悪魔・逆位置」

ーーハコの魔女結界内ーー

真姫「やる事は、一杯ある」

真姫「友達として、仲間として、
   ニコちゃんの側に、私が、そうしたいから」

真姫「あの子のご両親に、最期の主治医として、伝えなければいけない事がある」

真姫「上条君にも、まだ、やるべき事伝えるべき事が、残ってる。
   あの周辺、ちょっとばかし、女の先輩気取った方が、いいかも
   明日も、明後日も、患者さんが、みんなが………」

ID変えて自演してコメントしてる>>1キモい


真姫「私一人じゃ、何もできない。
   いるべき者が欠けたら、舞台は成り立たない。
   そんな一人一人が………」

真姫「翔び立たせてくれた、大切な思い出。
   だから、溺れてる暇、なんてないっ!!」

真姫(改めて、この、サイケな状況。
   私は正気? 意識は確か? 明晰夢? 視覚効果? ………)

キイイイイインンンンンッッッッッ

真姫「つ、っ………」

真姫(何、これ? 超音波? やば………ヴェェ………)

真姫「意味、ワカンナ………」クテッ

さやか☆マギカ「だらっしゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっ!!!!!」

ーー会社・小会議室ーー

役員「受診の指示は出していたんだね」

詢子「はい」

役員「労災申請は避けられない。
   労基署も関わる事だ、弁護士の先生とも相談して準備を進めてくれ」

詢子「分かりました」

役員「診断結果が不幸中の幸いのレベルで済んだのは良かったよ」


ーー会社・廊下ーー

コッコッコッ

詢子「………」

ヴーヴー

詢子(メール?)

詢子「………!?」キョロキョロ

詢子「もしもし、事故、警察ってどういう事だっ!?」

ーー病室ーー

真姫「つっ………」

先輩医師「気が付いたか?」

真姫「ここ、は?」

先輩医師「西木野先生の仕事場」

真姫「ああ、病院、患者は私」

先輩医師「そういう事だ。廃工場で意識を失っている所を発見されて救急搬送されて来た。
     まあ、患者の身元が身元って事でうちの病棟で引き取らせてもらったがな。
     救急搬送の前に、警察の方から先生の事を名指しで問い合わせてきた。
     ぼちぼち夜勤上がりってタイミングで一仕事だ」

真姫「すいません。それで、状況は?」

先輩医師「廃工場で訳の分からない事件が起きてるって警察と消防に連絡が入って、
     西木野先生含め十数人が意識を失った状態で発見されたって事で、
     主にうちの病院に救急搬送されてきた」


真姫「診断結果は?」

先輩医師「それが………全員、それと言った異常は見つからない」

真姫「薬物は?」

先輩医師「西木野先生から運転禁止程度のアルコールが出たぐらいで、
     分かっている限り尿検査や血液検査の結果はネガティブだ。
     一体何があった?」

真姫「それは………仁美ちゃんはっ!? 異常なしって!?」

先輩医師「志筑仁美か。確かに現場で発見された。
     先生のメモがあったからな、
     救命でも精密検査を行ったが一通りの所見は異常なしだ」

真姫「異常なし、って………」

先輩医師「蜘蛛膜下出血初め思い当たる検査は一通り行ったが該当する所見は出なかった。
     脳脊髄液減少症を前提とした検査もネガティブ、
     搬送後は患者自身も頭痛を否定していて起立性の頭痛も出ていない」

真姫「良かった………」

先輩医師「工場で強い頭痛を覚えた事は本人も証言している。
    心因性か急激か運動か何かによる一過性の頭痛と言うのが
     現時点では一番筋が通るという見方だ。
     セカンドインパクトの恐れもあるから検査入院と当分の安静は必要って事になるだろうが」

真姫「そうして下さい」

タタタッ

看護師「先生」ミミウチ

先輩医師「分かった。警察が来ているが、いいか?」

真姫「はい」


ーー刑事入場ーー

真姫「はい、集団の中に志筑仁美さんを見つけて、
   不審に思って後を追ったんです。
   一度見失ったんですけど、あの廃工場の中にいるのを見つけて、
   中で志筑さんを含めた集団と鹿目まどかさんがトラブルになる、
   鹿目さんが襲われているのを見て助けに入りました」

刑事「それから?」

真姫「集団は正気を失っていました。

   私を捕まえようとした志筑さんに私が平手を張って、
   それで志筑さんは正気に戻ったんですけど、
   とても他の人までは手が回らなくて、
   鹿目さんだけ工場の外に逃がして、私達は工場の中を逃げ回っていました。

   二階の部屋に隠れていたんですけど、志筑さんがひどい頭痛を訴えて、
   志筑さんをその部屋のロッカーに隠して私は窓伝いに別の部屋に移動して………
   そこまでは覚えているんですが………」

刑事「先生は意識を失って倒れている所を発見されています。
   志筑仁美、鹿目まどかとは知り合いだったんですか?」

真姫「はい。この病院に入院している上条恭介君が私の受け持ち患者で、
   二人は上条君の同級生です。
   お見舞いに来た時に話しをした事がありました」

刑事「なるほど。しかし、集団が正気を失っていたと言いますが、
   西木野先生はお医者さんですよね? その状況をどう見ました?」

真姫「パッと見は集団催眠、何らかの集団ヒステリー、
   異常な効果でしたから薬物パーティーか何かを疑いましたが………」

刑事「なんだよなぁ………
   鹿目まどか、志筑仁美の供述もおおむね一致している。
   但し、志筑仁美に関しては、ビンタ張られる前の記憶が飛んでる。
   他の面々は揃ってあの工場に行った事すら忘れてる有様だ。

   異常な状況です。こちらも真っ先にドラッグを疑いましたが、
   現場の捜索でも関係者の尿や血液からも、その線はむしろ否定的。
   有毒ガスの痕跡も探したんですけどね」


真姫「音とか、光とか」

刑事「あー………(黄色っぽいネズミのアニメ)………」

真姫「医師として、あれだけの集団に薬物の助けもなしに
   視聴覚だけで一方向の効果、と言うのは少々信じ難いですけど、
   私も片鱗に触れた気がします」

刑事「片鱗に?」

真姫「ええ、確かに音と言うか光と言うか、
   記憶が曖昧なのですが、何か嫌な夢でも見せられた様な、
   もちろん経験はありませんが、
   いわゆるバッドトリップと言うのがああ言うものかと言うか………」

刑事「大量殺人未遂事件ですからね。こちらとしても曖昧にはしておけない。
   只、最近多いんだよなぁ」

真姫「?」

刑事「いや、なんと言うか、
   今回も、中心人物には、自分らだけでも自殺しようって程度の動機はある。
   だが、大量殺人ってなると話は別だ。

   自殺とか突発的な殺人、失踪。
   ありふれて見えるが何かかみ合わない、そんな事件がな………
   まさか、なぁ………どっかのマッドサイエンティストが
   怪しい催眠装置の実験でもやってる………」

真姫「正直言って、一笑に付すことが出来ません。
   医師として、他の可能性を考える方が難しい状況ですので」

刑事「そう、ですか。
   それから、現場で倒れていた集団の中に、
   暴力による外傷を負った者が複数見つかっています。
   これに就いては?」

真姫「集団から襲われた時に色々と抵抗はしました」


刑事「主に志筑仁美ですか?」

真姫「ええ。あれは正当防衛です」

刑事「やられた側は覚えていないと言っています。
   志筑仁美や鹿目まどかの供述からも、
   現時点では正当防衛の可能性が高い、のですが、
   何しろ襲うのも襲われるのも訳が分からない、と言うのがこの事件でして」

真姫「その通りだと思います」

刑事「志筑仁美がケガをした、と言うのは?」

真姫「はい」

刑事「先生が診断を?」

真姫「診断と言っても、ちょっとした問診程度ですけど」

刑事「衝突事故と言うのは?」

真姫「逃げる途中に階段の柵が腐っていたのか、
   志筑さんが掴んだ途端に壊れて、反対側の柵まで体が投げ出されました」

刑事「なるほど。しかし、無いんですよね」

真姫「無い?」

刑事「こちらの病院でも、先生のメモを見て詳細な検査を行っています。
   しかし、骨折はもちろん、軽微なものを除いては
   強い衝突を伺わせる外傷、皮下出血は見つからなかったと。

   こちらでも、双方の暴力沙汰の違法性にも関わる事ですから
   薬物検査を兼ねて入念に調べましたが、
   それらの外傷も、目立たない血管を含む注射痕その他の痕跡も発見されませんでした」


真姫「………にわかには信じられません。
   かなり大きな音を立てて衝突していましたから」

刑事「志筑仁美もそう供述していますし、
鑑識が毛髪や衣服の繊維、何より柵自体の破損を確認しています。
   よほど打ちどころが良かったのか音だけが派手に聞こえたのか………」

真姫「………」

刑事「正直、参っていますよ。
   現場の状況や先生初め関係者の供述から言って、これは大量殺人未遂事件だ。
   ですが、それを実行した者含めその場にいた多くの人間が何も覚えていないと言い
   どうもそれが嘘にも聞こえない。うちも検察も扱いに困る事件ですよ。
   又、伺うかと思いますが、何か気が付いた事があったら報せて下さい」

真姫「分かりました」

ーー病院廊下ーー

真姫(とにかくおかしな事件………)

「先生」

真姫「ん? ああ、まどかちゃん」

まどか「先生、無事だったんですね。良かったぁ」

真姫「まどかちゃんも。お父様?」

まどか「うん。パパ、西木野先生」

知久「どうも、まどかの父です。
   この度は娘がお世話になりまして、本当にありがとうございました」ペコリ

真姫「こちらこそ………こちらは、弟さん?」

まどか「はい、タツヤって言います。タツヤ、西木野先生」

タツヤ「にしいの? こんりちはー」ペコリ

真姫「こんばんはタツヤ君、西木野真姫です」


タタタッ

詢子「まどかっ!」

まどか「ママッ」

詢子「まどか、大丈夫だったか?」

まどか「うん、大丈夫」

詢子「さっき、電話で大体の事は聞いたけど………」

知久「うん。現場の状況が異常だから、
   ここで検査と事情聴取を一緒にやったんだけど、異常は見つからなかったって」

詢子「そうか………ああ、先生?」

真姫「あの、まどかさんのお母さんでしたか?」

詢子「ああ、先生まどかの知り合いでしたか?」

まどか「西木野先生が私達の事助けに来てくれたの。
    それと、上条君の担当医」

詢子「そうでしたか、先生には本当に色々とお世話になりっぱなしで。
   今日は本当にもう、危ない所を」ペコリ

真姫「勇敢な娘さんですね」

詢子「ん?」

真姫「あの時、まどかさんが飛び込んでいなければ
   本当に死者が出ていたかも知れません」

詢子「ああ、こいつ、普段鈍くさいのに変な所で度胸座ってやがるからな」

真姫(多分あなたの娘だから。
   それに、お父様も一見大人しそうでも芯が強くて懐が深そう)

まどか「ティヒヒヒ」

詢子「って、心配かけやがって先生にも迷惑かけて反省しろっ」


まどか「はい、ママ」ペコリ

詢子「………よくやった。まどかが無事で何よりだ」

まどか「うん」

真姫「本当に、良かったです」

詢子「………先生もいい度胸だよ」

真姫「大人として、当然の事です」

詢子「暇が出来たら又あそこで」ツイッ

真姫「はい」クスッ

ーーーーーーーー

真姫「(この分だと明日の検査で退院)
   そろそろ戻って寝るか………」

タタタッ

にこ「真姫ちゃんっ」

真姫「にこちゃん?」

にこ「何? なんか事件に巻き込まれたとかって、大丈夫なのっ!?」

真姫「うん、私は大丈夫。
   それよりにこちゃんこそ、大変な時にわざわざ? ………」

にこ「………」ツツー

真姫「!?」

にこ「ママの、ママの病状が進んでて、強い薬を打たないといけないって。
   でも、弱った体が保つかどうか、分からない、って………」


真姫「それで、同意したの?」

にこ「助けて………」コクン

にこ「ママを、助けて………
   家が苦しくて、弟妹の進学もさせなきゃいけないのに、
   なのに、私、自分がやりたい事、
   ママが大変なの分かってて、それでも不安定なアイドルやってきた。
   もちろん、売れて楽をさせて、それまでの辛抱だからって誓って、だから………」

真姫「うん」

にこ「ママ、大変なのに、そんな私の事ずっと応援してくれて、
   私も、一生懸命、ギリギリの時も必死にしがみついてやって来た」

真姫「そうよ、にこちゃん。
   あれから、ラブライブのアドバンテージもあって上がり下がりはあったけど、
   やっとニコにーブライドそのものが定着してきた。
   これから、じゃない」

にこ「有難う。でも、今は、今はママが………」ガシッ

にこ「これからなのこれから何がなんでも親孝行しなきゃいけないの
   まだまだたくさんあるのっ」グイグイッ

にこ「だから………だから、助けてお願い助けてママを、
   ママを助けてお願いだからぁ………」ボロボロ


真姫「………」ナデナデ

にこ「………なっ、後輩の癖に何やってるのよっ」

真姫「先輩禁止、でしょ」フフッ

にこ「うー」

真姫「私は引き継いでメインじゃないけど、
   今はICUで先生達が一生懸命やってくれてる。
   お母さんを力の限りこっち側に引っ張って引きずり戻す。
   だから、にこちゃんも信じて」

にこ「うん、うん………
   悪かったわね、なんか、アンタもそんな病人な時に」

真姫「いいわよ、只の検査入院なんだから」クルクルッ

真姫「厳しいのは段違いでそっち。
   仲間を頼って………今は、休んだ方がいい」

にこ「そうする。あっちの先生達もそう言ってくれたから。
   じゃあ、お休み」

真姫「お休みなさい」

==============================

今回はここまでです>>140-1000
続きは折を見て。

ID変えてまで自演しなきゃ書けないなら書くなよks

さやかが仁美の頭を治したのか
本編で契約によって恭介を治したときは医師の立場とか考えが及ばなかったが
こう緊迫性をもって命を繋ぐ使命に従事している医者の立場を描写されると、それこそ死に物狂いで身につけたであろう技術ですら及ばない「患者を救えない」こと
それをさやかがたったひとつの願いによっていとも軽々と(もちろん命がけの覚悟は彼女にはあったけど)超えていくことの重さというか
魔法とか奇跡が条理を覆すってどういうことなのか考えさせられるな

感想どうもです。

>>154
うろ覚えだけど、アンソロ四コマで和子先生の元彼の医者が
魔法少女の奇跡に触れて出家したとかw

それでは今回の投下、入ります。

==============================

 ×     ×

ーー朝・見滝原中学校教室ーー

オハヨー
オハヨー

和子「美樹さん、ちょっと」
さやか「?」

ーー見滝原中学校一室ーー

刑事「昨日の夜の事を伺いたいのですが」

さやか「仁美の事ですか?」

刑事「はい」

さやか「………の辺りでまどかに会って、
    廃工場で仁美や西木野先生が襲われてるって言うから、
    まどかに通報を任せて様子を見に行きました」

刑事「様子を見に、ですか。
   危険だとは思わなかったのですか?」

さやか「ちょっとは思いましたけど、
    二人とも大事な人だから様子だけでもって」

刑事「なるほど。それで、工場には入ったんですか?」

さやか「はい。窓から覗いたら何か異様な雰囲気で、
    仁美も先生も一階の広い所に見当たらなかったから、
    壁を登って二階の窓から中に入りました」


刑事「………」

さやか「あー、不法侵入とかだったらすいませんけど、
    そしたら、入った部屋のロッカーで変な気配がして、
    中に仁美がいたんです」

刑事「その時、志筑さんはどんな様子でしたか?」

さやか「えーっと、なんか、意識が朦朧としていたと思います」

刑事「何か言っていましたか?」

さやか「言ってた、とは思うんですけど、
    何と言うかよく分からなくて覚えられないって言うか」

刑事「それからどうしたんですか?」

さやか「嫌な感じがしたんで、来たルートから外に出ました。
    通報しようかとも思ったんですけど、
    サイレンがこっちに来そうだったんで、そのまま帰りました。
    あー、まどかが通報したんなら残ってれば良かったですね、
    お手間をかけてすいません」

ーー見滝原中学校廊下ーー

刑事1「行動的な娘、なのかね」

刑事2「一応鑑識に確認させますか」

刑事1「………筋は通っているな」

刑事2「ええ」

刑事1「鹿目まどかの供述とも合致している。
    すらすら淀みなく話してくれたもんだ」


ーー病室その1ーー

刑事「美樹さやか、と言う娘をご存知ですか?」

真姫「ええ、上条君の同級生ですけど」

刑事「彼女も鹿目まどか、志筑仁美と同じグループ、と見ていいんですか?」

真姫「私の知る限り。彼女がどうかしましたか?」

刑事「いや、現場に彼女がいたと言う供述が出ているんです」

真姫「なんですって?」

刑事「関係者の供述を総合すると、
   現場を逃げ出した鹿目まどかは、通報する前に路上で美樹さやかと遭遇して、
   事情を聞いた美樹さやかは様子を見に現場に入っています。
   二階の部屋に侵入して、そこでロッカーに隠れていた志筑仁美を見つけた、
   こういう話なんですよ」

真姫「あの現場に、さやかさんが………。
   確かに、ちょっとやりかねない娘ではあるけど………」

刑事「先生はあの夜、美樹さやかとは?」

真姫「いえ、私は会っていません。
   確かに、その流れだと私が会っていなくても辻褄は合いますけど………」

刑事「ええ。志筑仁美を見つけた後、美樹さやかは工場を脱出して真っ直ぐ帰宅したそうです。
   その頃には鹿目まどかの通報を受けて警察が現場に向かっていましたから、
   敢えて通報する必要はないと」

真姫「………その時の、さやかさんが見た仁美さんの様子は?」

刑事「意識朦朧として、何を言っているのか分からない状態だった、と。
   鹿目まどかとの供述とも一致していますし、
   志筑仁美も先生と別れた後に美樹さやかと話した覚えがあると」


ーー病室その2ーー

真姫「おはよう」ニコッ

仁美「お早うございます」ペコリ

真姫「時間、いいかしら?」

仁美「ええ。今は大丈夫みたいです」

真姫「(椅子借りて)なんか、大事になったわね。
   私も今日一日は検査入院って事で」

仁美「そうでしたか」

真姫「具合、どう? 頭痛は?」

仁美「お陰様で、気が付いた時には治まっていました」

真姫「そう。立ち上がったら痛むとか、そういう事は?」

仁美「それもありません。もうすっかり。
   只、一度衝突して頭痛を訴えたと言う事で、
   脳の血管が脆くなっているかも知れないから
   何日かは運動を控える様にと」

真姫「そうした方がいい。
   一応確認するけど、あの時、階段を上がって部屋に入ってから、
   強烈な頭痛に襲われた、それは間違いないのよね」

仁美「ええ、ひどい頭痛で、お騒がせしました」ペコリ

真姫「いや、無事に越した事はないから謝る事じゃないんだけど。
   それが、病院に運ばれた時には頭痛は治っていた?」

仁美「そう、だと思います。
   多分救急車に乗って病院に運ばれたんだと思うんですけど、
   気が付いたらあのひどい頭痛がなくなっていました」


真姫「そう………
   私があの部屋を出てから、美樹さやかさんと会った?」

仁美「ええ、多分、そうだと思います」

真姫「覚えてない?」

仁美「いえ、確かにさやかさんとは会っています。
   西木野先生と別れた後だと思います。
   そうじゃないと色々辻褄が合いませんもの」

真姫「うん。それで、どんな話をしたか覚えてる?」

仁美「いえ………何か、昔話をした様な気もするんですけど、
   あの時どんな話をしたのか、よく覚えていなくて………」

真姫「うん、分かった、無理しなくていいから。
   じゃあ、先生から一応許可が出るまでは安静にしてて。
   衝突の後、特に頭痛があった様な状態だと、
   その時大丈夫そうでも後が怖いから、
   その辺は担当の先生の言う事を聞いて」

仁美「分かりました」

ーー病院廊下ーー

コツコツコツ

真姫「………」

真姫(志筑仁美が私と別れた後に美樹さやかと会っていた事は確定。
   その段階で、やっぱり志筑仁美の意識レベルは低下していた。
   衝突から頭痛、意識混濁。
   その直後の精密検査では脳脊髄その他の外傷や病変、それ等の痕跡は発見されず………)

真姫「何、これ?」


ーー病室その1ーー

ドサッ

真姫(ベッドに着席)「さやかちゃんは仁美ちゃんと会った後、そのまま帰った?」

真姫(そんな病人、それも友達がいて、
   例え警察が来るって分かってても黙って帰るってあの娘の性格と繋がらない。
   その場で通報するか、警察と合流するのが自然)

真姫(何か、あの娘、或はあの娘達が想像以上に事件の核心に関わってる?
   なんて、事が?
   でも、悪く考えても薬物でもないとすると、一体何?)

真姫「………」クルクルッ

真姫「………意味、分かんない」

ーー昼休み、見滝原中学校屋上ーー

マミ「志筑さんはお休み?」

さやか「はい、今日一日は検査入院だって」

マミ「そう………契約、したのね」

さやか「はい。目の前で仁美が、って言うのは流石に………」

まどか「わたしも、本当はさやかちゃんを手助けしたいけど………」

さやか「分かってるって、気持ちだけ受け取っとくよ。
    魔法少女ってあんなに怖い、危ない事なんだから、
    そんな簡単にならないのが当たり前。
    あたしは、それでも命懸けでかなえたい願いがあった、
    なるべくしてなったんだから引け目なんて感じる必要ないの」

まどか「うん」

マミ「………」ニコッ


さやか「これからの見滝原の平和は、
    マミさんとこの魔法少女さやかちゃんが
    ガンガン護りまくっちゃいますよー!
    なんてね」

マミ「鍛えがいがあるわね」アンコクビショウ

さやか「………お手柔らかにお願いします」

マミ「ふふっ。でも、やるからには真剣に鍛えないとケガじゃ済まないって、
   それは理解してるわよね」

さやか「はい」

マミ「………後は………西木野先生………
   現場にいたの?」

さやか「はい、魔女の結界で食べられる寸前に助け出しました」

マミ「そう。だとするとちょっと、どころじゃなくまずいかも………
   正気のまま魔女の結界に入って生還したってなると、簡単に納得してくれるか。
   聞いてる限り、お医者さんだけあって頭のいい人みたいだし」

まどか「はい、頭が良くって格好いい先生です」

マミ「そう。美樹さん、あなたは何か見られた?」

さやか「あたしが駆け付けた時には気を失ってたから
    あたしの事は見られなかったと思うんですけど」

マミ「不幸中の幸いね。鹿目さん、警察の方は?」

まどか「マミさんに言われた通りに、
    色々聞かれましたけど大丈夫、だと思います」

さやか「んー、まどかは仁美について行っただけ、大体合ってる。
    あたしも今朝警察から事情聴かれて打ち合わせ通りに答えておいたけど、
    基本、嘘は言っていない。全部話してないだけで」

QB「………………」


マミ「志筑さんは、途中で意識を取り戻すまでは多分何も覚えていない。
   他の人達も、魔女の口づけはそういうもの。
   普段だったら原因不明の集団ヒステリーか何かで
   警察も無理やり片づけるしかない所、だけど………」

さやか「西木野先生、ですか」

マミ「お医者さん、なのよね………。
   場合によっては………」

さやか「あ、あの、マミさん?
    何か、ヤバイ事考えてません?」

マミ「え? あ、まさか。
   いよいよとなったら直接話し合う、って事よ」

さやか「ですよねーアハハ………」

まどか(笑いが乾いてるよさやかちゃん)

マミ「聞いている限り、良心的な大人で頭のいいお医者さん。
   いよいよとなったらこちらの事情もある程度話して理解してもらうしかないわ。
   現実問題として、私達が魔女に対応するしかないんだから」

さやか「そう、ですね」

==============================

今回はここまでです>>155-1000

今年はこれで終わりかな?

>>1であんな事言っておいてすいませんが、
個人的に急遽身動きとれない状態になってからの年末進行で
越年は正直予想外でした。

年内分からないのでご挨拶を。

良いお年を。

質問(?)してる人は末尾0で作者も末尾0…あっ(察し)

パクライブなんてオワコンと人気作品のまどマギのクロスとかやめてくれない?
まどマギが穢れるんだよクズライバーさんよ

乙 良いお年を

>>164
自演ご苦労さん

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>162

 ×     ×

ーー夕方・診察室ーー

先輩医師「つまり、異常なしだな」

真姫「そうですか。じゃあ、明日から」

先輩医師「ああ、そうしてくれ」

ーー病院ロビーーー

ツカツカ

真姫(………やっぱ、不意に抜けると厳しいわよね。
   警察の事情聴取もあって、結局昨日一日検査入院で。
   明日から仕事………にこちゃん………)


「真姫っ」

真姫「?」

海未「真姫っ」

真姫「海未」

海未「事件に巻き込まれたと聞きましたが、元気そうで何よりです」

真姫「お陰様でね………
   にこちゃん所のお見舞い?」

海未「はい」

真姫「そう………時間ある?」

海未「ええ」

真姫「じゃあ、夕食付き合う?」スマホスッスッ

ーー風見野市内・ラーメン屋ーー

大将「らっしゃーいっ」

海未(いい匂いです)

真姫「ここでいいかな?」テーブルセキ

海未「ええ」

真姫「ラーメンを」

海未「では、私も」

大将「はいよっ!」

海未「よく来るんですか?」

真姫「ううん。穴場だって小耳に挟んだから、
   時間もあるし一度来てみたいって」


おかみさん「お待たせっ」

ズズッ、ズーッ
オイシイデスネ、ソウネ

海未「実際の所、病状はどうなんですか?」

真姫「立場上、本当は言っていいのかアレなんだけど、
   率直に言って厳しいわ」

海未「それは、命が………」

真姫「それもある。厳しい半分はそれ。
   もう半分は、命が助かった時。
   命が助かっても、今回の事故での肉体的損傷は非常に大きい」

海未「そういう、事ですか」

真姫「だから………卒業してから機会も少なくなっちゃったけど、
   それでも、あの時間を共有した仲間として、
   出来る限りでも孤立させたらいけないの。

   お節介過ぎるのがまずい場合もあるけど、にこちゃんああ言う性格でしょ。
   手遅れにならない様に、海未にも念頭に置いて欲しい」

海未「心に留めおきます。
   地元でしたら、多少の心当たりもありますので」コクッ

真姫「お願い。あの道場続けて、
   公民館の子ども講座市民講座もやってるんだっけか?」

海未「ええ、あの時お世話になった地域への恩返しもかねて。
   時間の捻出が厳しい時もありますけど、
   これはこれで楽しさもあり、勉強にもなります」

真姫「そう」


海未「今回、何か妙な事件に巻き込まれた様ですね」

真姫「そうなの。率直に言ってイミワカンナイ」

海未「警察の方もそうみたいですね」

真姫「んー、そんな感触。
   何か知ってるの?」

海未「今回は他ならぬ真姫の事ですのであえて調べましたが、
   園田は武道の家でもあります。多少の伝手もあります」

真姫「何か聞いてる?」

海未「志筑家が動きました」

真姫「仁美ちゃんの家が?」

海未「当初、薬物事案を疑って相当強い対応をしたみたいですね。
   元検事総長を含む弁護団から県警本部長に要望書が出されました。
   志筑氏自身は弁えた人物の様ですが、
   国会議員や警察庁からの忖度した動きが県警にも伝わっています」

真姫「圧力、って奴」

海未「客観的にはその評価もやむを得ないと。
   県警の刑事部も、余りの訳の分からなさに逃げ腰になっているのも本当です。

   ストレートに立件しようとするなら
   大量殺人未遂で当然公判請求を前提に捜査しなければならない。
   ですが、それだけの事件で関係者の供述が知らない分からないの空白だらけ、
   県警刑事部と検察は相当苦慮している様です」

真姫「だろうね。実際問題現場にいた私だってイミワカンナイとしか言い様がない事件だから。
   多分、他の人達も事件の事をまともに覚えていない。
   それを刑事裁判にするって、書類で生きてるお役人なら胃に穴開くレベルだわ」

海未「加えて、本部の捜査一課では、ホオズキの捜査本部の増員をかける予定です」

真姫「あー、やっぱ手こずってるの?」


海未「はい。本来、本部設置後の逐次投入は悪手なのですがやらざるを得ないと。
   こちらの方が凄惨な被害を出しながら後手に回っている状況です。

   加えて、詳しい事まではよく分からないのですが、
   あすなろでも捜査班を本部に昇格しようかと言う動きがある様です。
   その上面倒な事件を抱えていられないと。

   結果論とは言え、大きな被害も出ない、被害感情も低い事件ですから、
   関係者に文句がないなら適当に口実をつけて事件を閉じてしまいたい、
   県警はその方針に傾いている様ですね」

真姫「そう………これ以上警察に付き纏われる事考えると、
   そっちの方が正直助かるって気持ちもあるけど………」

海未「………医療上の死亡事故で警察の捜査が入ってましたか」

真姫「………」コクッ

海未「大丈夫、ですか?」

真姫「うん、大丈夫。それは病院の方で対処してくれてるし、
   医者やってたらそういう事もある、って事」

海未「そうですか。
   そうですね。あれだけ色々抱えても、
   それでもブレずに医者の道を貫いた真姫ですから」

真姫「ありがとう………」


ーーラーメン店外ーー

アリアトアシター

海未「美味しかったです」

真姫「うん………にこちゃんの事、お願い」

海未「はい。真姫も」

真姫「うん………お互いのパートで力の限り」

海未「はいっ」

真姫「海未はこれから? なんなら久しぶりに」ツイッ

海未「明日の予定がありますので、それは又の機会に」

真姫「そう。じゃあ」

ーー路上ーー

スタスタ

真姫「………」

ふと、天を仰ぐ。
そこに見えたものは。


ーー廃教会ーー

「何やってんだい?」

真姫「なんとなく、見かけたから」

「こんな所で、気紛れにお祈り?」

真姫「そう、かもね。
   本当は、この手で救わなくちゃいけないんだから」

「ふうん、自信あるんだな」

真姫「ま、無いとは言えないわね。
   そうでなくちゃいけないんだから」

「仕事、何やってんの?」

真姫「医者。だから、この手で人の手人の技術で
   目の前の人を救わなければいけない。
   だけど………だからこそ、祈りたくなる事もある」


「へぇー、人でも殺した?」

真姫「微妙に違う。手が届かなかっただけ。
   保身で言っているのかも知れない。
   だけど、私のせいだと言うのはむしろ傲慢。
   ………分からないか」

「………分かるよ」ボソッ

真姫「んー」スクッ

真姫「結局、祈る先から一杯引っ掛けて、
   切り替えて明日を迎える、そんな所」

「どうせなら、次はまともな所で祈るんだな。
見ての通りだ、妙な奴が入り込んでない今夜は運がいいだけだ」

真姫「そうね。夜遊びは程々に」

「あんたもな」

コッコッコッ

真姫(………無理しちゃって。口調の割に声が全然子ども)

==============================

今回はここまでです>>166-1000

少々遅れてあけましておめでとうございます。
越年になりましたが今年もよろしくお願いします。

続きは折を見て。

| ̄| ∧∧
|ニニ( ゚Д∩コ
|_|⊂  ノ
   / _0
  (ノ

 えっ…と、糞スレ
\はここかな…、と/
  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧∧ ∧∧
 ∩Д゚≡゚Д゚)| ̄|
  ヽ  |)ニニニ|
   | |~ |_|
   ∪∪


  ∧∧ ミ  ドスッ
  (  ) ___
  /  つ 終了|
~(  /   ̄|| ̄
 ∪∪   || ε3

      ゙゙~゙~

乙乙
昔はある程度の人が魔法少女を知ってたんだっけ?軍事利用してたのはいつまでだろう?

>>175
普通に暗黒時代以降じゃない?

| ̄| ∧∧
|ニニ( ゚Д∩コ
|_|⊂  ノ
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  (ノ

 えっ…と、糞スレ
\はここかな…、と/
  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄
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  ヽ  |)ニニニ|
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  ∧∧ ミ  ドスッ
  (  ) ___
  /  つ 終了|
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 ∪∪   || ε3

      ゙゙~゙~

>>178
自演バレてんだよ
ビルから飛び降りて腐った脳味噌撒き散らして[ピーーー]
もしくは手が腐って糞文章を書けなくなりますように

早めですが
生存報告

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>173

 ×     ×

ーー夕方 見滝原市内路地裏ーー

マミ「他人の縄張りに踏み入るなんて」

マミ「行儀がなってないんじゃなくて?」

まどか「間に合ったぁ………」

杏子「へぇ、くたばったんじゃなかったんだマミ先輩。
   なんか、最近魔女退治で死ぬ目に遭ってから
   ぱったりだって聞いたから来てみたんだけど」

マミ「少し、お休みいただいてただけよ」

杏子「休みぃ?」

マミ「ええ、お友達と買い物してお菓子を作ったり
   お休みに昼まで寝てたり。
   もちろん、魔女退治も続けてるわよ」

杏子「おいおい、本格的にどうしちまったんだ?
   あんだけ毎日魔女退治に、本当に生きがいみたいにしてたのにさ」

マミ「この辺りの魔法少女は実質私一人、
   美樹さんも契約したばかり。
   確かに、短期的な効率は下がるかも知れないけど、
   私がダウンしたら元も子もないって事」


さやか「すいません、あたしが早く一人前に」

杏子「だーから、あんたみたいのはやめた方がいいって。
   この先輩に何吹き込まれたか知らねーけどさ」

マミ「佐倉さんこそ、
   私の後輩に変な事を吹き込むのはやめてくれないかしら?」

杏子「ふうん………理に適ってんじゃねーの?
    それで、お休み中に何が起きても知らない顔出来れば、だけどさ」

さやか「このっ………」

マミ「………」スッ(腕で制する)

マミ「そうね………確かに、お休みでも魔女発見の連絡があれば駆け付ける、
   それも気休めかもしれない。
   でも、魔法少女も無限の存在じゃない、お腹も空けば死ぬ事もある。
   出来る事と出来ない事がある。それだけよ」

杏子「ふうん………
   本当に、お利口になったんだな」

マミ「そうね。一度、限界を覗いたからかしらね?
   だから………」チャキッ

杏子(うっ………)

マミ「他人の縄張りをかき回す、って言うなら、
   そうそう甘い顔もしてられない」


杏子「………へぇへぇ。
   こんな雑魚にかまって、マジなマミ先輩と喧嘩してケガさせられるとか、
   それこそ勘定が合わないからね」

マミ「そう、賢明ね」

杏子「………」ダッ

さやか「このっ………」

まどか「さやかちゃんっ!」

チュイーン

さやか「………(い、かく射撃、って奴?)」

まどか(地面に穴………)

マミ「お互い、本物のサーベルに槍に鉄砲、
   魔女相手でもないのに、余計な争いは愚の骨頂よ」ニコッ

さやか「は、はい………」

マミ「それから、暁美さん、いるんでしょ?」チャキッ

ほむら「………」スッ

マミ「この間の恩は忘れていないわ。
   だけど、佐倉さんと組んで何かこちらを妨害しようと言うなら、
   その時はそうそう甘い顔もしてはいられないから覚えておいて」

ほむら「………」クルッ

スタスタ

まどか「ほむらちゃん………」

さやか「なんだあいつ? ………」


ーーマミルームーー

マミ「さあ、いただきましょう」

さやか・まどか「いただきます」

さやか「すいません、結局マミさんに頼る事になって」

マミ「うん………」

さやか「でも、あいつって一体なんなんですか?
    使い魔を狩ろうとしたあたしを邪魔して、
    それに、あたしの願い迄馬鹿にして………」ギリッ

マミ「昔、ね。ちょっと色々あったのよ。
   昔はあんな娘じゃなかったんだけど」

さやか「そうですか。でも、すいませんがあたしは絶対許せない。
    あんな奴とだけは馴れ合いたくない」

マミ「でも、揉め事は避けて頂戴。
   彼女は魔法少女としての経験を積んでる、その上であんな風に荒んでる。
   少なくとも今の美樹さんがかなう相手じゃないわ」

さやか「うー………」

マミ「今の佐倉さんの縄張りは風見野、
   今の見滝原は私達の縄張りだと改めて宣言した。
   これで引いてくれたらいいんだけど。

   とにかく、あの娘は刹那的な分、
   嫌な事は言っても得にならない争いは避ける筈よ。

   悔しいかも知れないけど、今後何かあったら、
   最悪でも一目散に逃げるぐらいでお願い。
   これ以上何かあるなら、私の方で決着つけるから」


さやか「分かり、ました………
    あの転校生も、佐倉杏子とつるんでる、って事なのかな………」

マミ「正直、分からないわね。
   決して甘くはない条件で私達の事を助けてくれた事を考えても、
   完全に損得だけで動いてるとも言い切れないし」

さやか「いちお、命の恩人なんですよね………」

マミ「………」コクッ

まどか「仲良く、出来ないのかな………」

マミ「難しいわね。佐倉さんと繋がっているのか、
   向こうの目的も分からない以上。
   魔法少女の活動は命懸け、
   信頼出来ない相手とこちらから深く関わる事は出来ないわ」

さやか「うん。魔法少女同士のガチバトルやったばっかだからね。
    悪いけどそういう事だよまどか」

まどか「うん………」

さやか「食べよ、美味しいケーキの前でする話じゃないもんね」

クンレンハーガッコウノカダイガー
ウギャー


ーー見滝原市立病院廊下ーー

看護師「お疲れ様でーす」

真姫「お疲れー」

ーー見滝原市立病院周辺ーー

コツコツコツ

真姫(ちょっと、遅くなったわね。
   あの災害と私が休んだ後処理が色々と………)

真姫「?」

真姫(佇んで、病院を見てる?)

真姫(サイドポニー、って奴かしら?
   高校生ぐらい? 綺麗な娘。
   それに、多分雰囲気が結構いい所の………)

クラッ

真姫「ヴエェッ!?」ダッ


「」クテッ

真姫「ちょっと、大丈夫っ!?」スマホスマホ

スッスッスッ

真姫「もしもし? 私です。ええ、問い合わせを………」


ーー見滝原市立病院救命医局ーー

救命医「特別な異常はないな、強いて言えば過労、心労だ。
    今はぐっすり眠ってるよ」

真姫「そうですか………」

救命医「まあ、無理もないなぁ」

真姫「え?」

救命師長「美国織莉子」ポツッ

真姫「美国?」

救命医「そ、あの美国の一人娘。
    心労にもなるだろうさ」

救命師長「私は過去に二度、ここで彼女に会っています」

真姫「二度?」

救命師長「はい。
     一度目は母親の、二度目は父親の時です」

真姫「時、って………」

救命師長「………」コクッ

救命師長「彼女の母親は暴走車に跳ねられて、
     この病院で死亡を確認しました。
     その時、あの娘はまだほんの子どもだった」

真姫「そう………」


救命師長「美国議員は、奥さんの事を本当に愛してらしたんでしょうね。
     その慟哭は尋常じゃない程でした」

救命医「地元の雑誌なんかで時々読んだが、
    実際、出来た奥さんだったってな」

救命師長「そして、それを織莉子さんは見ていました。
     元々しっかりした娘が、自分が泣き出すよりも前に、です」

真姫「!?」

救命師長「それからはより一層ですね。美国議員の政治活動に寄り添って。
     地元では有名でしたよ。
     あの娘が幼い時から、母親が亡くなった直後からもう、
     美国議員の地元の活動では、可愛い、健気な女の子が側にいるって。
     あんな綺麗な娘さんになってもずっとそうでしたから」

真姫「………」ギリッ

救命医「そして、その父親の時は、自分で発見して一緒に救急車に乗って来たよ」

真姫「最っ悪………」ボソッ

看護師「先生」

ーー救命病棟ベッド横ーー

織莉子「ここは?」

真姫「見滝原市立病院の救命センター。表で倒れてたから」

織莉子「ああ、そうですか………」ヨイショ

真姫「ああ、無理しなくていいから」

織莉子「ご面倒、おかけします」ペコリ

真姫「ご丁寧にどうも」ペコリ


救命医「気が付きましたか」

織莉子「………」ペコリ

救命医「じゃあ、診察しますね」

真姫「それでは」ペコリ

救命医「ええ」

織莉子「もしかして、あなたもお医者さん?」

真姫「うん。担当外だけど、帰宅途中であなたの事を見つけたから」

織莉子「そうでしたか………………………
    私は………………………美国織莉子と言います。
    本当に有難うございました」

真姫「ご丁寧に有難う。
   私は西木野真姫。ちょっと簡単に言えないかも知れないけど、
   通りがかりの医者としては疲れてるみたいだから少し休みなさい、
   って無責任な事言っておくわ」

織莉子「………」ペコリ

スタスタ

救命医「それでは、診察を」

織莉子「………」

ーー病院廊下ーー

真姫「………」スマホ

期待してます


ーー救命病棟病室ーー

救命医「やはり、検査結果も異常はありませんね。
    西木野先生も言っていましたが、
    医者としては過労の様ですから休んで下さい、
    としか言えない状態です。
    何か、異常があったら又来て下さい」

織莉子「そうですか………有難うございました。
    今、治療費の持ち合わせが、後日必ず。
    本当にすいません」

救命医「………分かりました」

ーー美国邸周辺ーー

真姫「野次馬なんて、
   してみるモンじゃないわ………ヴェェ………」

「おいっ!」

「何してるんだオマエっ!?」

真姫「えっ?」

キリカ「お前も野次馬かっ!? 何かしに来たのかっ!?」

真姫「お家の人? ああ、ごめんなさい。
   ちょっと、目についたんだけど失礼だったわね。
   本当にごめんなさい」フカブカ

キリカ「ああ、うん。去ね去ね」シッシッ

真姫「ええ、失礼させてもらう。本当にごめんなさいね」


キリカ「に、しても………織莉子の奴どこ行ったんだ………」ボソッ

真姫「もしかして、美国織莉子さんの知り合い?
   姉妹とかお友達とか………」

キリカ「………織莉子はこの辺じゃ結構有名だけど、
    なんか、直接知ってる、って感じだな。
    知ってるなら教えてくれるかな? 私の無限にして(略)織莉子の事を」

真姫「(ヴェェ)お名前、いいかしら?」

キリカ「名前? 呉キリカだけど」

真姫「くれきりかさん。少しだけ、待ってくれるかしら?」

キリカ「何を知ってる何を隠してる?
    織莉子の事で隠し立てすると言うなら………」

真姫「手順があるのよ。
   私が怪しいと言うなら警察でお話ししても一向に構わないけど、
   取り敢えず私に任せてくれる?」

キリカ「チッああ、任せるよ」

真姫「………」スマホ

ヴーヴー

真姫「もしもし………ええ、すいません。
   ええ、はい、分かりました」プツッ

真姫「彼女は見滝原市立病院にいるわ」

キリカ「病院っ!?」

おりマギってこんな短い時期だったっけ


真姫「ええ。私がたまたま倒れている彼女を見つけて担ぎ込んだの。
   大した事はなかったからもうじき帰って来る筈。
   本人の了承が得られたからあなたにも伝えておく。
   心配かけてごめんなさい、ですって」

キリカ「お、お………」

真姫「?」

キリカ「おおおおおおおお恩人っ!!!
    有難う! これで愛が死なずに済んだっ!!
    私の無限に有限な(略)織莉子を、本当に心から感謝するっ!!!」

真姫「ヴェェ(そ、そう)」クショウ

真姫「それじゃあ、私は明日早いから」サササッ

キリカ「おんじいぃーーーーーんっっっ!!!感謝するよぉぉぉーーーーーっっっっっ!!!!!」

真姫(………大丈夫かしら、色々と………)

==============================

今回はここまでです>>181-1000

ちょっと中座しましたがレスどうもです。
取り敢えずこのままやってみます。

続きは折を見て。

乙乙
杏子って結構周囲に流される子に見えるよね

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>194

 ×     ×

ーーマキルームーー

PCキーボード「カタカタカタ」

メガ真姫「………美国織莉子、本人も結構有名人じゃない」

真姫「こっち来てからバタバタ生きてたからなぁ………」

真姫「どっちにしろ、通りすがりの医者がどうこう出来る事じゃないか………」

 ×     ×

ーー見滝原市児童相談所一時保護所保健室ーー

真姫「はい、終わり」チョウシンキ

ゆま「ありがとー………」フーフー

ーー同・面談室ーー

真姫「前の診断は風邪ですね」

職員A「ええ。少し具合が悪くて診てもらっていたんですが、
    今朝から熱と嘔吐がひどくなりまして」

真姫「今の所、その診断でいいと思います。
   一応検体は検査に出しますが、
   それだけの症状が広がっている気配もありませんし便も固い、
   感染が広がる類のものとは考えにくいですね」

職員A「そうですか」ホッ


真姫「それでも、これ以上長引く様であれば、
   一度本格的な検査、診察が必要です。
   嘱託の医師ですか」

職員A「ええ。こちらの施設の都合で、記録もこの通り簡易なものですが。
    元々非常勤の先生なんですけど、今日はこちらの事情で………」

真姫「事情?」

職員A「報道もされるでしょうからお話ししますが、
    重度のネグレクト事案があって、そちらに行ってもらっています。
    元々、上の子の不審な外傷が通告されていたんですが、
    こちらで調べると、まだ幼い下の子の情報が全く出てこない」

真姫「検診も………」

職員A「………」コクッ

職員A「保健師が接触した所、
    子どもとの接触を拒否されて失踪の恐れがありました。
    上の子の方はある程度情報が集まっていたので、危険な状態と判断して、
    こちらの職員と医師が待機して警察に傷害容疑でガサをかけてもらいました。
    そこで子どもを発見、一目でそれと分かる状態で救急車が呼ばれましたよ」

真姫「そんなにひどい状態だったんですか」

職員A「栄養失調その他、今は入院して命に別状はないと言う事ですが、
    もう少し遅れたら危なかった。
    同行した先生がその場で応急処置を行って、
    後は搬送先に任せて警察からの事情聴取や書類の作成をお願いしています」

真姫(ヴェェ………)


真姫「それで、ゆまちゃんは風邪、或は自家中毒。
   その診断でもいいと思いますが」

職員A「ええ」

真姫「今、明確に区別は出来ませんので心証に近いものですが、
   環境の変化、或は甘え病によるストレス性の嘔吐発熱。
   そうだとすると、むしろ健康な反応とも言えます」

職員A「私も、心証ですが経験上その可能性が高いと。
    ですから、関わりのあった先生に往診をお願いしました。
    ご協力感謝します」

真姫「いえ、ちょうど受けられるタイミングで良かったです」

職員A「ええ。あの子は本当にいい子です。
    我々にも嘱託医の先生にも、
    何の問題もなく接している。問題が無さ過ぎます」

真姫「………そうですか………
   私は本来ハードを担当する外科医。
   今回は飛び入りですし、その辺りの事はそちらの………」

職員A「ええ、分かっています。
    我々も、ようやく助け出したあの子になんとか報いたいのですが」

ワーワーギャーギャー

真姫・職員A「!?」


ーー同・室内遊戯場ーー

ワーワーギャーギャーキャーキャー

職員ズ「やめろっやめなさいっ!!」

児童A「!?!?!?!?!!!!!」フーッフーッ

児童B「うわあああああうわあああああんっっっっ」

職員A「先生、どうですかっ!?」

真姫「見た目だけだと、額の皮切れてるだけですね。
   ちょっと一杯血出てるけど、大丈夫だからね。
   只、前後見てないですから詳しい事までは」

看護師「先生、後は私が。B君、大丈夫?
    ちょっと保健室行こうね」

真姫「お願いします。
   ちょっと派手にぶつけています。
   場所がちょっとまずい。検査をした方が」

看護師「はい」

ーー同・廊下ーー

真姫「たたたっ」

職員A「お怪我を?」

真姫「いえ、ちょっと強く引っ張られただけでヴェェ………
   嘱託医、ですか。
   修羅場に突っ込むかはとにかく、大変でしょうね」

職員A「ええ、色々無理をお願いしています。
    児相の一時保護は野戦病院ですから」

真姫「色々、耳にしないではないですが」

パクライバーさんはいつまでこんな糞SS書いてるの?
ゴムでらと一緒に消えてくれよ


職員A「社会的な言葉として児童虐待と言う言葉が一般化した、
    それが我々児童相談所とセットで認知されたのが
    ほんの十年、せいぜい二十年ぐらいですか」

真姫「ええ」

職員A「その時点で何周遅れか、と言う状況でしたからね。
    そして、あたかも新発見の様に一挙にこちらに雪崩れ込んで来た。
    元々児童相談所、一時保護所は虐待だけに対応している訳でもない。
    随分マシになりましたが、それでも、
    その当時からハードもソフトもなかなか追いつかない事もあります」

真姫「専門的な対応も、むしろ一番必要な場所ですよね」

職員A「その通りです。言い訳じみた事を言えば
    我々も保健室も、現場の労働実態としては一杯いっぱいの事はやっています。
    それでも、現状を言えば、元々大きな被害、
    ストレスを抱えている子をやむなく集団で預かって、
    そのケアのためのマンパワーも、まして専門性となるとなかなか難しい」

真姫「こちらに来る前も含めて、
   仕事で何度か児相に連絡した事もありましたが」

職員A「通告ですか」

真姫「………」コクン

職員A「この事に関わっていると、もちろん希望もありますが、
    深淵を覗き込む様な事もままあります」

真姫「どちらにしても、余りいいものではないですね」ハアッ


職員A「ご協力感謝します。法律の規定とは言え、
    率直に言って負担ばかり大きい事を一方的にお願いしている、
    現場のお医者さんの協力は本当に貴重な事ですから」

真姫「児相が引き取るまでなんとか入院を伸ばそうとする病院と
   強硬に退院を要求する保護者の修羅場に関わった事もあります。
   児相はなぜこの状態で子どもを引き取らないのかと
   上の先生やスタッフも怒り狂っていました」

職員A「ええ、目に浮かびます。本当に申し訳ない」

真姫「………実際の所は、
   色々悪いタイミングな事もあって物理的なレベルで足りなかったから、
   と言う事もある程度は分かっていましたから。
   あの時は、結局弁護士会の方で一時預かってもらいました」

職員A「それも、現状では主要都市の弁護士会がギリギリ、ですね。
    ハードもソフトも、数学通りの意味で120%。
    色々助けを借りながらも、目の前の身の安全、これを守れるか守れないか、
    その最低限のラインを死守しようとしている。これが実情です」

真姫「私は本来外科医、基本、ハードを治す事が出来ない。
   そちらもそこで手一杯、ですか」

職員A「今の実情では言い訳は難しいです」

真姫「本当に大変だと思いますが、よろしくお願いします」イチレイ

真姫「イレギュラーで僅かな関わりとは言え私の患者です。
   肉体に修理に近い対応しか出来ない私の後に、
   今、根っこに関わる事が出来るのは先生たちだけですから」

職員A「確かに、お預かりします」

真姫「それでは」


ーー見滝原市児童相談所廊下ーー

コツコツコツ
ピタッ

真姫「?」

サイドポニー(………)フワッ

真姫(あっちの方に、あれって?………)タタタッ

真姫(こっちに曲がって………)

ドスッ

真姫「つっ………」クテッ

(ちょっと、休んでてよ恩人)ナガイス

織莉子「どう、キリカ?」ヒョコッ

キリカ「なんとか、上手くいったよ」

織莉子「ごまかせるかしらねこれで?」

キリカ「さあ。この恩人が西木野先生?」

織莉子「ええ」

キリカ「妙に縁があるね」

織莉子「運命なのかしらね?」

キリカ「うーっ、織莉子の運命の相手になろうなんて………」


織莉子「あの子の事、どう利用するか考えている内に
    この先生が助け出してしまった」

キリカ「織莉子の邪魔をしてくれたのかい?」キザムカイ

織莉子「道を照らしてくれたわ」アセ・クショウ

織莉子「お蔭で吹っ切れた。
    結局、一人を救えない救世の価値なんてそんなものだと。
    ひどく月並みで、それでいて凄く難しい事だけど、
    それでも決して疎かにしてはいけない」

キリカ「ふうん。まあいいや。
    私は、織莉子について行くだけだよ」

織莉子「………」ニッコリ

織莉子(掌にソウルジェム)ボウッ

結界「………」ウネウネウネ

キリカ「手遅れ一歩手前?」

織莉子「確かに、マイナスの想念が集まり易い場所ではあるけど」

キリカ「ま、ささっと刻んで終わらせよう」

織莉子「そして、お茶にしましょう。
    ただの人間が積み重ねる一人一人を救う事。
    それがいかに不完全でも、人に非ざる者が妨げるなんて。
    (人に非ざる者として、それは私が許さない)」


==============================

今回はここまでです>>197-1000
続きは折を見て。

二刀流で自分のSSに乙とかwwwwwwww

>>207
アイドルを辞めてやるべき事が出来るようになった大人は嫌いかね?
それともアイドル気取りの小娘の腸を生きたまま犬に食わせつつヤるのがお好み?

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>205

 ×     ×

ーー見滝原市児童相談所廊下ーー

「もし」

「もし、西木野先生?」

真姫「ヴェェ?」パチッ

真姫(っと………廊下の長椅子?)

織莉子「大丈夫ですか?」

真姫「美国、織莉子さん?」

織莉子「はい」

真姫「ヨイショ」

織莉子「大丈夫ですか?
    先生の方こそ少し、お疲れなのでは?」

真姫「んー? まあ、確かに?
   (明らかに変だなぁ)」


ーー児童公園ーー

真姫(なんとなく)

織莉子(ここまで一緒に歩いて来てしまった)

織莉子「西木野先生はあそこで、お仕事でしたか?」

真姫「そうね。美国さんは?」

織莉子「少し、関心がありまして。
    関わり合いになってもおかしくない身の上ですので」

真姫(ヴェェ………重い、さらっと言うのが重い)

ベンチ着席

織莉子「先日は色々有難うございました」

真姫「どういたしまして。
   それで、あれから休めた? 体調は?」

織莉子「お陰様で」ニッコリ

真姫「………ガチお嬢様ね」ボソッ

織莉子「?」

真姫(ほんの僅かに、眉が不快気に)

真姫「ごめんなさい。只、私もそういう感覚を多少は知ってると思うから。
   あなたがどう思おうと、
   あなた自身の物腰、雰囲気は本当にいい意味でお嬢様そのもの」

織莉子「そう、ですか。
    あなたがそう言うのならそうなのでしょうね。
    先生自身も、今の私への評価をそっくりそのままお返ししたい人ですし」

真姫「………知ってた?」

織莉子「………」ニッコリ


真姫(ヴェェ)

織莉子「大病院の跡取り娘で元μ‘sのアイドル兼作曲担当。
    そう、言われる事も慣れるのでしょうね。
    あなたの名前を知って、少し関心を持てばすぐ分かる事ですから。
    私も、恩人に欠片の関心も持たない程に薄情な人間ではないつもりです。
    (あの娘程ではありませんが)」クショウ

真姫「まあ、そうね………」

織莉子「その意味では私達はお互い様。
    但し、そこにマイナスの意味があるなしと言う点では
    比べものにならないですけど」

真姫(先手必勝、攻撃は最大の防御、か)

真姫「美国さん………」

織莉子「そういう次第もありまして、
    出来る事なら名前で呼んでもらえましたら」

真姫「織莉子さん、学校は?」

織莉子「今は、白女に」

真姫「ああー、本当にお嬢様学校か」

織莉子「………」

真姫「厳しい? 現状」

織莉子「否定したら嘘以外の何物でもないでしょうね」

真姫「そっか………
   私の勝手な願望だけど、私は行きたかったな」

織莉子「?」


真姫「私の場合、小学校、中学校は、区立の一貫校に通ってた。
   まあ、普通の区立よりは若干進学率とブランド力がある、って所ね。

   面倒だから飾り気無しの事実言っちゃうけど、そこで私は若干浮いてた。
   私自身のスペックが高過ぎたのよ。

   結構なお嬢様育ちで能力的にもトップランナー。
   ハブられはしなかったけど、敬意をもって若干距離を置かれてた。

   だから、高校は私立のお嬢様学校に行く。
   私も、中学の先生も友達も、みんなそう信じて、少なくとも私はそう望んでた」

織莉子「でも、実際にはその評価とはちょっと合わない
    音ノ木坂学院のスクールアイドルでしたよね」

真姫「親の意向。将来、病院を継いだ時のために、
   地元の音ノ木坂学院に進学するって決められてた」

織莉子「地盤作りですか、地盤看板鞄」

真姫「はい正解。
   両親は東京に大手と言ってもいい病院を築き上げた。
   だからこそ、後を継ぐ私は、
   最も重要な十代の一時期には
   しっかり地元と顔を繋いでおく必要がある、って所」

織莉子「………」

真姫「ああ、やっぱり余り愉快な話題じゃなかった?」

織莉子「いえ………ご両親は自ら大きな病院を築き上げて、
    その娘として、その下であっても自らの意志で懸命に逞しく。
    眩い、青春時代なんでしょうね」

真姫「………なんか、私とあなた、
   絶対に年齢設定と台詞が引っ繰り返っている様なんだけどイミワカンナイ」

織莉子「そうですか?」ニッコリ


真姫「そう。言われたくないだろうけど、建前通りの事を言わせてもらう。
   あなたは、あなたの青春は終わってなんかいない、って。
   自分で言ってて残酷だと思う。
   それでも、みすみす諦めるのは余りにも勿体ないから」

織莉子「そう、なんでしょうね。
    自分の手でそれを勝ち取った先生がそう言うのは分かります」

真姫「そして、あなたは頭がいい。
   大人の言う正論を正論であると理解して反抗をやめてしまう。
   次の言葉を思い浮かべても、その次に返って来る言葉を先に理解してしまう」

織莉子「それは、先生の経験則ですか」

真姫「そういう事になるわね。
   だけど、私の勘では、多分あなたもそういうタイプ」

織莉子「否定はしません」

真姫「親が理性的で子がその素質を受け継ぐと、
   子どもとしてもなかなか厳しいものがあるわね。

   理屈では大人であり庇護者である親にはかなわない。
   その事を先んじて理解出来てしまう。

   そして、条件を設定して分析した最適解を指針にしてしまう。
   その行き着く先は袋小路」

織莉子(ああ、そうか………)

織莉子(だから、私はあの娘に、
    あの娘がいてくれる事に、あんなにも救われた)

真姫(天を仰いで、何を考えてる?)

織莉子「似てるんですかね? 私達って?」

真姫「そういう所はあるかも知れない」


真姫(そういう所………)

真姫 肉眼で全身スキャン、いったん戻って部分的に………

真姫「………」

織莉子「どうしました?」ニッコリ

真姫「ヴェェ? いや、なんでもない」クククッ

織莉子「? なんですか?」

真姫「あ、ごめんね。ちょっと昔の事思い出して」

織莉子「昔? μ‘sの事を?」

真姫「ううん、その前。中学の頃の友達をちょっと、ね」

織莉子「そうですか」ニッコリ

織莉子「先生は、その袋小路からは脱出出来たんですか?」

真姫「んー、多分ね」

織莉子「後学のために、その方法を聞かせていただけますか?」

真姫「………当たり前だけど、
   私とあなたでは似ている所もあれば大きく違う所もある。
   あなたにとっては辛い話になるかも知れないけど」

織莉子「………」ニコニコ

真姫(ヴェェ………)

真姫「ここ一番で、本当に大切な事、自分がやりたい事やるべき事を見極める。
   石橋を叩いてもいいけど、音色がGoなら腹をくくって突き進む、
   って所かしらね」

織莉子「度胸、胆力が求められる方法ですね」


真姫「実際、試したらいわゆる脚がガクブル震える、ってのも本当だから。
   あなたは私とは違う。悲しいけど遅過ぎる事もある、
   と言うのも厳然たる事実だけど。
   そして、私にはその一歩のために後押しして、助けてくれた仲間もいた」

織莉子「μ‘sの仲間ですか」

真姫「………」コクッ

真姫「私の両親にとって、ピアノはお嬢様らしい習い事の一つに過ぎなかった。
   親の望みは何よりも私が医者として病院を継ぐ事。
   私は、小さい頃は結構本気でピアニストに憧れて、
   そして、親の思いを察してその限度の中で諦めていた。

   そんな私がμ‘sに出会って、私の音楽が求められて、
   廃校問題で追い詰められて厳しく真剣だからこそ、
   嬉しくて、楽しかった」

織莉子「なんとなく、ですけど想像はつきます。
    ネット上にも色々残っていますから。その時の先生を見たら」

真姫「なのよねぇ………
   そのμ‘sでも、やり始めた頃に油断してちょっと成績落としてね。
   その時に親からアイドル活動も禁止されて、もう終わりだって思った。

   だから自分から身を引いたんだけど、その時に、
   本当の私の望みを理解して、私の親にも頭を下げて、
   強引なぐらいに引っ張り戻してくれた。それがμ‘sのみんなだった。

   私も本気でお願いして、………両親も、理解してくれた」

織莉子「いい、お話しですね」


真姫「そう。出来過ぎてるぐらいにいいお話。
   あの時は勝算なんて見えなくても、それでも打って出た。
   今考えると、それでも勝てる、思いが通じる、って信じてたのかも知れないけど。

   あの当時から、両親は私を見栄えのいい跡継ぎにする事しか考えていない俗物、
   だけど私の事は愛してくれてる、って思ってた。
   実際、跡継ぎの義務以外では存分に甘やかされて可愛がられて愛されてたのも本当だから。

   でも、今考えると、もう少し多面的で豊かな愛情、感情を注いでくれてたんだとも思う。
   ………私も、母親にでもなれば、もう少し実感出来るのかも知れないけど、
   こればっかりは今の所当てが無いからねぇ」タハハ

織莉子「いいお友達に、いいご両親ですか」

真姫「うん。そんな人達に支えられて、努力して、
   あなたが言った最高の輝きを手にする事が出来た。それは事実」

織莉子「………」

真姫(絶対、きついよね。
   織莉子さんにこれ言った私の方がきついヴェェ………
   だけど、彼女の聡明さだと、ごまかすよりはマシって考えるしかない)

織莉子「泣けるのかも知れない、そう思いました」

真姫「え?」

織莉子「先生と会った時、あそこで、もしかしたら泣けるのかも知れないと。
    はっきり理屈でそう思ったかは分かりませんが、
    そんな事を考えていた、そうじゃないかと思います」

真姫「そう」

織莉子「私の両親は、あの病院で亡くなりました。
    母は、朗らかでそれでいて思慮深くて、父をよく支えて、
    何よりも私の事を愛し父の事を愛して、
    今、どう思い出しても素晴らしい母でした。

    その、母は父の政界進出に反対して、最後まで懸念していた。
    インテリでお人好しな父は政治家には向かないと、
    やはり、母は聡明で、誰よりも父の事を理解していました」


真姫「交通事故だったそうですね、それも相手が一方的に悪い。
   お悔みします」

織莉子「有難うございます。
    父の事は、私には分からない。
    本当は正しいのか間違っていたのか、そんな事はもう分からない。

    只、母を喪った時の父の慟哭は耳から離れません。
    その母が言っていた通り、それも、最悪の終わり方をしてしまった。

    私の思い上がりでもなんでも、私は、父の支えにも助けにもなれなかった。
    そして、心の何処かで父に裏切られ置き去りにされたと思ってる」

真姫「娘から見たら、掛け値なしに父親からひどい仕打ちを受けた。
   そう思っても当然だと思うけど」

織莉子「有難うございます。
    そんな思いで、私の心の芯は、どこかシンと冷えて、壊れてるのが自分でも分かる。
    だから、泣く事も出来ない、
    あの場に立って思い出しても、結局泣き方は思い出せませんでした」

真姫「治る、って言葉は仕事柄無責任には使えない。
   まして、全くの専門外の所で。
   でも、壊れたなら、壊れたって分かってるんなら、
   今は分からなくても治す見込みはある、かも知れない。
   それが昔通りなのかは分からないけど」

織莉子「先生が発言を躊躇した様に、
    今の私には居場所はありません。家にも、学校にも。
    元々が政治家一族の美国の家で、あの父の娘として親族との折り合いもよくありません。

    学校もしかり、白い器の中は、ご想像通りにドロドロしています。
    その家柄を過剰に意識して、成り上がりの資産家を公然と侮蔑する名家の集団。
    それを鼻で笑って正面から怒って跳ね返す様な強い娘もいる。

    そんな価値観の中では、私はとっくに終わった存在。
    まあ、今となってはそれはそれで楽だったり、慣れたりもしましたけど。

    分かった事は、少なくとも今までの私は、
    美国久臣の娘、それだけの存在でしかなかった、
    少なくとも、他人からの評価はそうだった、そういう事です」


真姫「………あなたがそう言うのなら、
   低く見て六割方以上は当たってるんでしょうね」

織莉子「本当に探り合いですね。
    安易な気休めや励ましは作り笑顔に簡単に飲み込まれる。
    先生はそれを分かった上で的確に打ち込んで来る」

真姫「なのよねぇ。
   本当なら、ここで理屈以前の何かで引っ繰り返す力が欲しいんだけど、
   あいにく私にそんな持ち合わせはない。
   これじゃあ千日手だわ」ハアッ

織莉子「結局、似た者同士ですね」クスクス

真姫「そうかもね。
   ………問題は、あのお屋敷ね」ンーッ

織莉子「えっ?」

真姫「私は外科医。ハード面から治すのがお仕事。
   だから、わざわざソフトにアプローチするよりは、
   ハードの側から発想してみる」

織莉子「はあ………」

真姫「そちらの事情は一方的に推測するわよ。
   私には、家に付随した思い出とかそういう事は分からない。
   お屋敷以外の現金資産がどれぐらいあるかも分からないけど、
   税金の事もあるし、中学生一人で相続して維持するのは並大抵じゃない」スマホスッスッ

手帳ビリリッ

真姫「親族に相談するのが難しいなら、出来れば弁護士通して家庭裁判所に相談する事ね。
   それで、第三者の後見人を選任してもらうと言う方法もあるわ。
   正直、プラスマイナスがどうであろうと、子ども一人で手に負える資産だとも思えないし。
   それに、学校の事だってある。もし白女が難しくても、ずるずると全放棄は勿体なさ過ぎる。
   ここか、それが難しければまずは法テラスに行って、それで家裁に相談してみるの」

織莉子(弁護士会の子どもの人権窓口………)

織莉子「そう、来ましたか。私へのアプローチ」


真姫「んー、まあ、必要な事ではあるからね。
   腹が減っては戦は出来ぬ。
   現代社会で生きていく以上、
   肉体と精神とお金を分けて考える事は難しいから。
   どれかが駄目だと当然他にも響いて全部おかしくなる、逆も又真なり」

織莉子「一つが上手くいけば、他も上手くいくと?」

真姫「だといいんだけど、少なくともいい影響は出るでしょうね。
   これは、勝手な私の勘だけど、もし、織莉子さんにその気があるなら、
   現実的、リアリズムで目の前のやるべき事に打ち込んでいれば案外気が休まる。
   そういう事になるかも知れないって」

織莉子「その時だけでも忘れられるかも知れない、と言う事ですか?」

真姫「逆効果かも知れないから、選ぶのはあなたに任せるけどね。
   時期的に早すぎる気もするけど、
   そこは織莉子さんの聡明さと強靭さにちょっと甘えて。
   手遅れになる方が元も子もないって割り切っても構わないかなと」

織莉子「騙されて身ぐるみ剥がれて、ありそうな話ですね」

真姫「それが解ってるなら上々。うっかり流れに任せたら、
   親族でも弁護士、司法書士でも、後見人の金銭トラブルは少なくない。
   資格を停止剥奪されたり刑事事件になるケースも続出してる。

   だから、親族であれ法律職であれ、
   大きなお金に関する約束や説明は録音しておいた方がいいわね。
   じゃないと、子ども一人、簡単に転がされるわ」

織莉子「詳しいんですね」

真姫「私自身が資産家の一人娘だから。
   仕事柄、病室の枕元や控室で色々耳にして鬱になったりもする訳」

織莉子「………」

真姫「怒った?」

織莉子「え?」

自演で一生懸命に自分擁護して楽しいの?


真姫「ストレートに子ども扱いしたけど、あなたは子どもよ。
   頭の中も、社会的にも。

   今、身近な大人を信じろ、と言うのは難しいかも知れないけど。
   それでも、関わった大人として取っ掛かりぐらいは用意しておく。

   黙って滑り落ちるのを見過ごすだけで終わるのは寝覚めが悪い。
   あなたが人並み以上に聡明で、独りで出来る事が人より多い。
   だから、余計に危うく見える」

織莉子「承りました」

真姫「そう。今まで期待に応えて来たみたいだから私もお願いしておこうかしら。
   私に、最低限の自己満足ぐらいはさせてちょうだい、って。

   私は赤の他人で只の大人で只の医者だから、
   せめて、手遅れにならないで欲しい、医者的な意味で。

   先の事が見えないなら、せめて明日明後日、
   食べたいもの美味しいものだけでも考えて望んでみて欲しい。
   その程度の事よ」

織莉子「………簡単に言わないで下さい、
    それが本音ですけど、大人として当然の発言、承ります」

真姫「そう。じゃあ、私はぼちぼち本業に戻るから」スクッ

織莉子「………ご親切に、有難うございました」ペコリ

真姫(営業スマイル)

スタスタ

織莉子「………」イチレイ

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今回はここまでです>>210-1000
続きは折を見て。


魔法少女は医者的な意味で手遅れ

二刀流の自演乙

それでは今回の投下、入ります。

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>>222

 ×     ×

ーー見滝原市立病院外科医局ーー

真姫「戻りました」

先輩医師「お疲れ。どうだった?」

真姫「カクカクシカジカ」

先輩医師「そんなトコだな。子どもは熱を出もんだ」

真姫「はい」コーヒーブレイク

先輩医師「その子、
    西木野先生が見つけるまで児相に繋がってなかったのか?」

真姫「いえ、近所からの情報で児童委員も動いていたそうです。
   児童委員が訪問しても親から子どもへの接触を拒否されて、
   児童委員から通告を受けた児相も警戒しつつ緊急事案を優先していた。

   その間に、事件の疑いの強い外傷のある児童がいる、
   と言う医師からの通告が警察経由で入って、
   それで既に警察の保護下にあった千歳ゆまさんを一時保護したと言う流れです」

先輩医師「まあー、聞いてる限り、
     不幸中の幸いって程度には運が良かったって事だわな」

真姫「はい」


先輩医師「児相と病院、お互いに市の施設で、
     ちょっとしたパイプがあってタイミングも良かったから
     西木野先生に行ってもらったけど、
     あっち、児相は医療的にも厳しい所があるんだろうな」

真姫「そうですね。記録を読む限り嘱託医の先生は熱心な人ですが、
   熱意で済む事と済まない事があります」

先輩医師「うちでも通告は何度か経験しているが、
     どっちかって言うと顔繋いでるのは小児科と救命だな。
     マニュアルはあるし、事務方でも色々考えてはいるみたいだが、
     今ん所は現場の後追いがやっとって所か」

真姫「後の事はある程度組織立ってやってもらえますけど、
   それでもトラブルは覚悟ですからね」

先輩医師「ある程度はしゃーない、それも大人の仕事の内って奴だからな。
     こっちも大概だが、あちらさん、児相の忙しさは洒落にならないからな。
     どっちもこっちも税金の使い所間違えっぱなしだ」

プルルルル

真姫「はい、外科医局西木野………」

ーー救命病棟集中治療室ーー

にこ「ママ、ママあっ!! うううっ………」

にこママ「……シュー……シュー……」ナデナデ

スタスタ

真姫「………」

真姫「………意識、戻ったんですね」

にこ「ん、んんっ」ポロポロ

看護師「そろそろ」

にこ「はい」ススッ


救命部長「意識が戻って一山超えたのは確かですが、
     外傷によるダメージとその後の衰弱で
     体力、特に免疫力が大幅に低下しているのは確かです」

にこ「はい」

救命部長「気力と体力のバランスが追いついていない状態です。
     意識が戻った勢いで行動した場合、
     免疫の低下で微弱な感染症から重態に陥りかねない状態です。
     ですので、もう少し観察、治療の上で病棟の移動を検討する事になります」

にこ「分かりました。有難うございます」

真姫「………」

ーー病院廊下ーー

真姫「もしもし、私………ええ、そろそろ………」

ーー恭介病室ーー

仁美「それでは」ニッコリ

恭介「うん、有難う」ニコッ

スタスタ

ーー病棟フロア自販機周辺ーー

仁美「………」

テクテク

真姫「お見舞いだった?」

仁美「あ、はい」フウッ

真姫(なんかあった? いや、なかったなこりゃ。
   男子たるもの今は一応諦めて、安定して、その裏側を簡単には見せない。
   恋する乙女には丸わかり。
   まして、その弱さも知っていそう、
   ってライバルの心当たりがあった日には………)


ーー夜・廃ビル周辺ーー

マミ「………」

ソウルジェムボウッ

マミ「そろそろ、危ないわね」スマホ

マミ(これから…………で結界に入ります、と、鹿目さんに………
   美樹さんとは予定が合わなかったけど………)メルメル

ーー上条邸周辺ーー

さやか「………」

杏子「ふうん、ここが例の坊やの家」

さやか「!?」

杏子「魔法ってのはなぁ、自分だけの望みを叶えるためのもんだ。
   他人の為に使ったってロクな事にならないのさ。
   巴マミはその程度の事も教えてくれなかったのかい?」

さやか「………」

杏子「馬鹿は馬鹿なりに、その坊やの腕でも治してやりゃあ
   一生恩に着せてやる事も出来たかも知れないのにな。
   それが結局一文の得にもならないお友達のためって、
   たった一度の奇跡のチャンスをとことんくだらねぇ事に使いやがって」

ブチッ


ーー見滝原市内歩道橋上ーー

杏子「ここなら遠慮はいらないねぇ。
   いっちょ派手にやろうじゃん」

タタタタッ

まどか「待って、さやかちゃん!」

さやか「………」

まどか「駄目だよそんなの!
    絶対おかしいよ!!」

まどか「さやかちゃんごめん!」ヒュウンッ

タタッ

ほむら「まずい…っ」

さやか「まどか! あんた何てことを!!」

まどか「だって、こうしないと…!」

さやか「………」クラッ

ーーーーーーーー

シンデルジャネーカヨゾンビニヒドスギルヨ

キュゥべえ「どうして人間はそんなに
      魂の在処にこだわるんだい?
      訳が分からないよ」

コッコッ


ほむら「………」スッ

さやか「………?
    ………どうしたの?」


カクカクシカジカ

さやか「」セイシンテキニ

ほむら「………とにかく………」ユビコメカミ

ほむら「この事は巴マミには少しの間伏せておきましょう」

さやか「何よ、それ?」

さやか「あなたのその様が物語っている。
    巴マミも魔法少女、その心は決して強いばかりではない」

杏子「(こっち見んな)んー、ああ、こいつの言う事も分からないじゃねーよ。
   あたしらだってこうだ、マミ先輩だっていきなりはまずいだろ」

さやか「………分かった………
    もう、帰る」

杏子「………ああ」

まどか「ひどすぎるよ………」

ほむら「分かったでしょう、
    あなたの憧れている魔法少女がどういうものか」

まどか「………」

杏子「知ってやがった、のか?」

ほむら跡地「」コツゼン

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今回はここまでです>>226-1000
続きは折を見て。

まど豚ライバー荒らされ乙


ラブライブ側が関われない問題に思えるな……

それでは今回の投下、入ります。

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>>231

 ×     ×

ーー朝 教室ーー

和子「はーい、席着いてー。
   HR始めまーす」

まどか「………」

さやか席「」

ーー廃教会ーー

さやか「………あたし、あんたのこと色々と誤解してた。
    その事はごめん、謝るよ」

さやか「………でもね、あたしは人の為に祈ったことを後悔してない。
    高過ぎるものを支払ったとも思ってない。
    この力、使い方次第でいくらでも素晴らしいものにできるはずだから

杏子「! …なんで、アンタは………」

さやか「人を救う、って、簡単じゃないんだよね。
    なんか大きな力でぱーっと、とかそんな」

杏子「………」

さやか「傷つけるのは簡単なのに、
    一度壊れたものを治すのは凄く、難しい。
    取返しのつかない事も一杯ある。
    でも、あの時は、絶対にあきらめたくなかった」


杏子「そんなに、大事なのかよ?」

さやか「うん、大事な友達。
    でも、それだけじゃなかったかも知れない。
    目の前で、出来る事があって、って、
    赤の他人じゃ無理だったかも知れないけど、
    案外単純な事だったかも知れない」

杏子「そんな事のためにゾンビにされたんだぞ、馬鹿かよ?」

さやか「まあ、知らなかったからね。
    それでも、あたしは後悔なんてしない。
    やっぱり、自分の出来る事で、仁美に死なれるのは無理。
    それに、あんな化け物が身近をうろついて
    身近な人を襲うかも知れない、って知っちゃったし」

さやか「なんだかんだ言って、みんな大事な事で、
    それで、本当だったら凄く難しい大変な事だから。
    普通の人、大人が一生懸命やって、それでも出来ないぐらい難しい事を、
    一度だけでも絶対欲しい所で手に入れた。
    だから、それが高すぎる、なんて思ってない」

杏子「………」ギリッ

さやか「それからさ、そのリンゴ、
    どうやって手に入れたの?」

ーーテレビ局 スタジオーー

ニッコニッコニー
ニッコニッコニー
ニッコニッコニー

「お疲れさまでしたー」

にこ「お疲れ様でした」

にこ「お疲れ様でーす」

にこ「乙ニコー」


ーーテレビ局廊下ーー

にこ「ふうっ………」

コッコッ

にこ「!? お久しぶりですっ」フカブカト

大御所「………」

大御所「嫁さんの実家で、年取って患って、
    施設に入るまで、まあちょっとやそっとは壮絶だったな」

にこ「………」

大御所「それぞれ事情はあるだろうが、
    人間、歳をとるしケガをする事もある。
    それは芸能人の身内だって例外じゃない。
    パイセンなんて、案外身近にいたりするもんだ」

にこ「はい」

大御所「確かに見栄張ってナンボの商売。
    だからこそ、これだけは覚えておけ。
    一人で抱えたら終わるぞ」

コッコッコッ

にこ「………」フカブカト


ーー見滝原市立病院廊下ーー

恭介「お世話になりました」

真姫「ん。まあ、この早さで松葉杖だけでもよく頑張った。
   もうしばらくは通院になるけど」

恭介「はい」

コッコッコッ

真姫「………」

先輩医師「退院か」

真姫「はい」

先輩医師「後はリハビリでどれだけ戻るか。
     細かい事はとにかく、大元の治療って意味では、
     これ以上出来る事はないって事だからな」

真姫「はい」

先輩医師「………」ポン

==============================

今回はここまでです>>234-1000
続きは折を見て。


当たり前だけどあまり魔法とは関わらなくなってきたな

二刀流で自演しかできない可哀想な人のスレはここですか?

それでは今回の投下、入ります。

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>>237

 ×     ×

ーー夜 都内台湾レストラン大型個室ーー

ここあ「今晩は」

こころ「今晩は、絵里さん」

絵里「今晩は」

こころ「今夜は有難うございます」

虎太郎「有難うございます」

にこ「本当に、悪いわね絵里」

絵里「………」フルフル

真姫「今晩は」

海未「お招きに預かりました」

絵里「揃ったみたいね」ジュワキ


ーーーーーーーー

真姫「それじゃあ、お祝い、には早いけど回復への大きな一歩。
   今すぐの生命の危機は脱しました。
   今日明日の骨休めぐらいは保障してもらったと言う事で。
   乾杯」

一同「乾杯」

給仕「小籠包お待たせしました」

虎太郎「あっ、つっ」

にこ「ほらぁ、ここのたっぷたぷのモノホンなんだから。
   慌てたら火傷するって知ってるでしょ」

虎太郎「分かってるよっ」

真姫「だから、この台湾のラガー美味しい」

海未(我が国が誇るかの創業者の名を冠した………)チビチビ

にこ(ここで水割り、変化球だけどいいかも)ビールウメー

真姫「相変わらずいい店ね」

絵里「有難う」

にこ「ホントにねぇ、いっぱしの実業家じゃない。
   実は、ある意味一番情熱的だったんじゃない?
   あの氷の女王が」

真姫「それは、言えてるかも」

絵里「情熱的、そうだったかも。
   駆け足で駆け抜けた実感はある」


真姫「アメリカ留学中に電撃結婚。
   旦那さんの実家が料理店でお姑さんが台湾の人で。
   そこの経理と雑用から始まって、
   今や押しも押されぬ有名店の仲間入り」

絵里「義兄さんの技術が素晴らしいものだったから。
   私達はそれを支えてちょうどいい環境を作らせてもらったわ」

海未「ことりの事も、本当に感謝します」

絵里「あくまでビジネスよ」キリッ

絵里「もちろん、全然コネじゃないって言えば嘘になるけど」ペロッ

真姫「もうっ。ことり、こないだも一度こっちに来てたって」

にこ「そ、お見舞いにね。
   それで陰に隠れて携帯に謝りまくってるの。
   なんか、大仕事の準備中に帰国して来たって言うから、
   尻蹴っ飛ばして追い返したわよ」

海未「ええ、それは帰りに空港で会った時に聞きました」

こころ「でも、ことりさんのデザインすっごく可愛くて格好良くて、
    みんなの憧れでしたよ」

絵里「ちょうど、リニューアルで一勝負しよう、って時だったから」

にこ「それで導入した制服、伝統的な中華と斬新さの組み合わせ。
   何より見た目が可愛くて格好いいのにあざとくない。
   店もユニフォームも、アッと言う間の大評判で、
   コスプレのブームまで席巻しちゃって」

真姫「それで絵里もことりも一躍時の人。
   そうなったら昔の名前だった出て来るし、
   正直やってくれたわね、ってあの時は乾いた笑いだったわよ」

にこ「そ、最初は、もちろん自分からはμ‘sの名前は出さなかった。
   評判になってからマスコミが勝手に取り上げただけ」


絵里「私も、家族も、楽じゃない時もあったけど、
   そういう売り出し方はやりたくない、ってのは一致してたから。
   勝負する時は勝負するけど、売るものはあくまで堅実にひたむきに、
   それって、結局あの時学んだ事だから」

海未(μ‘sの衣装担当、留学した欧州での評価。
   ことりはなまじ力量があり、そして、優し過ぎた。
   スカウトで就職した有名所で、巻き込まれた派閥抗争人間関係に疲れ果てて)

真姫(あの時、私の耳にも入って駆け付けたけど、思い出してもゾッとする。
   ギリギリの所で退職に踏み切っただけでも、本当に生きてて良かった、って)

海未(幸い、真姫に紹介されたクリニックでの予後も良好で、
   理事長が紹介した法人の事務職で静かに暮らしていましたが………)

海未「ああやってことりが再び羽ばたく事が出来たのは、絵里のお蔭です。
   恐れはあっても、それでも、ことりが大好きな道に戻りたかったのも真実。
   本当に感謝しています」

絵里「………」ニコッ

にこ「若かったわね絵里も。
   なんだかんだ言ってあのリニューアルの頃とか」トオイメ

真姫「そうそう」クスッ

ここあ「結局の所、
    絵里さんがいっちばん看板娘だったじゃないですか」

絵里「全く、人妻のおばさん捕まえて、ね」フフッ

こころ「あれでおばさんとか言われたら、
    嫌味ってレベルじゃないですから」


絵里「それも、まあ昔の話ね」

真姫「二人目を期に、今まで専務として仕切ってた接客を亜里沙ちゃん、
   経営を大番頭の人に任せて、今は監査役だったっけ?」

絵里「上の子の時は、もう仕事に育児に我武者羅そのものだったから。
   流石にね、色々手こずった事もあったし、
   少し、余裕を持って専念したいなって」

真姫「そう。ウラヤマシイ」

にこ「バクハツシロ」

絵里「希や海未、色んな人達の助けに恵まれなかったら、
   今頃潰れてるか思いっ切り縮小してたでしょうね」

真姫「………でも、その忙しい中一生懸命育てて、
   いい子に育ったわね。
   まだ、海未の所に通ってるのね」

絵里「ええ。元々、見た目とかでからかわれ易い、
   ってのもあったから。
   それを逆にとっちめたりもしてたから精神修養も兼ねてね」

海未「はい。少し気難しい所もありますが、
   根は礼儀正しく真っ直ぐな気性です」

絵里「有難う」


にこ「その超絶ハイスペックなイケメンルックスと出し惜しみで、
   今や宇宙ナンバーワンカリスマキッズモデル、だもんね」

絵里「今は学業優先。
   元々、ことりに頼まれたから
   ちょっとモデルを引き受けた、ってだけだし」

真姫「でも、あれじゃあ業界が放っておかないのも当然よ。
   海未からも聞いたけど、もう学校でもどこでも
   行く先々がお子様ハーレムで一歩歩けば修羅場が起こる、って」

絵里「もっとも、あの子本人としては、
   最初っから本命は一人しかいないみたいだけど」フフッ

にこ「なーに、あいつまだ
   ノンちゃんに少女漫画的ツンデレドSとかやってる訳?」

絵里「先方の器が大きすぎて空回りばっかり、みたいだけど」クスクス

真姫「それに、あれ、絶対シスコンお兄ちゃんになるわよ。
   ちょっと見ツンツンして見せてるのなんてもう」

海未「ええ、根は優しい子ですから。
   いいお兄さんになりますよ」

絵里「そう願いたいわね」

ここあ(海鮮スープに牡蠣の炒め物ウマー)

受話器ガチャッ

絵里「ウーロン茶人数分」


ーーーーーーーー

真姫「メインの前に、そろそろ始めましょうか」

にこ「………そうね。絵里と海未。
   この布陣の意味、あんたが一番よく分かってるわよね」

海未「………」ペコリ

にこ「まず、マッキーに確かめたい事がある。
   これから聞く話はオフレコでお願い」

海未「分かりました」

一同「………」コクッ

にこ「ママの後遺症、厳しいんでしょ?
   市立病院の西木野先生が勝手に説明した、って言うのは色々厳しいから、
   腹割った所教えてくれる?」

真姫「ええ。これは病院としての公式見解じゃないから。
   何故か事情を知ってる一人の医者として、そのつもりで聞いて欲しい」

絵里「分かった」

にこ「それで、どうなの?」

真姫「厳しいわね。
   脳にダメージを受けた上に少し長い寝たきりがあった。
   内蔵も切ってるから循環や栄養補給にも難しい所が出て来る。
   命は引き戻したけど、それひっくるめて回復させて生活に復帰するってなると、
   現実問題として出来るかどうかはこれから次第………」

虎太郎「………」

こころ「私達も、先生から伺っては、います」


真姫「うん。今の病状だと、遠からず救命から後方病棟に移動して
   根治に向けた治療に入れると思う。
   只、何かの拍子で一挙に悪化する目も消えてはいない。
   そこは押さえておいて」

にこ「うん」

真姫「でも、元の傷が大きかったから、
   医者が治せるのも限度がある。
   長期間の治療や更にその後の長いリハビリ。
   悪くすると見込みの立たない入院、と言う事になると、
   元々旅先の事故で家族の負担や福祉行政との関係もあるから、
   可能な限り地元の病院や施設に移って、と言う方向になると思う」

にこ「実際、見滝原だと私達も厳しいから」

真姫「治療メインなら西木野も選択肢に入る。
   治療面での技術、設備は十分。だけど、今回は医療の後の事もあるし、
   個人的に親しい関係と言うのも善し悪しだからそれは状況次第ね」

ここあ「それで………それで、母は、母はどうなるんですか?
    治るんですか?」

真姫「生命の危機はひとまず脱した。
   まだ確定は出来ないけど、ひとまず死ぬ事は無い状態。
   だけど、社会復帰のための機能回復は別。
   こちらは逆に現段階で絶望的と確定はしないけど、
   脳を初めとした元の傷と今までの意識喪失期間を考えると、
   十分あり得る、と言うレベルで悪い想定をする必要があるのが現実」

ここあ「じゃあ………ママは………」ストッ

にこ「まだ、分からない、って言ってるでしょう」

真姫「実際そう。主治医やスタッフ、何よりお母さまの闘いはここから始まる事だから。
   只、こちらでは支えるからには過剰な楽観も悲観も抑えなければならない。
   難しい事だけどね」

にこ「うん」


真姫「だから基本は当事者に任せるしかないんだけど、
   当面押さえておくべきは食事、栄養補給ね」

こころ「食事、食べる食事ですか?」

真姫「ええ、今はまず無理だけど、
   将来的には自分で食べて栄養を摂る事が望ましい。
   だからそうなる様に進めるんだけど、
   弱ったままの状態で誤嚥を起こしたらストレートに命に関わる」

にこ「ごえん?」

絵里「食道を通るべき食べ物や唾液が気管に入る事ね」

真姫「そう。悪くするとそれが肺に届いて肺炎を起こす。
   食べる事も運動だから、外傷と意識喪失の後遺症で
   関係する部位に麻痺や衰えがあると正常な流れでの食事が難しくなる。
   特に体力、抵抗力が低下している状態での誤嚥性肺炎は
   致命的な結果にも繋がり易い」

こころ「………」ゴクッ

真姫「機能回復のためにはリハビリが必要だけど、
   訓練中の食事が致命傷になったら元も子もない。
   だから、状態によっては胃瘻と言う事になる」

海未「胃袋に外科的にチューブを差し込んで、
   そこから食事を流し込む方法、ですね」

真姫「そう………
   それで、取り敢えず誤嚥による死亡を避けて栄養を補給する事は出来る」

にこ「歯切れ、良くないわね」

真姫「うん。一時的に取り付ける事もあるし、
   長く続いても、それはそれで制約を受け入れている人もいる」

絵里「そうじゃない人もいる、って言う事ね」


真姫「私は医者だから、あくまで命を助けるのが基本だから
   その価値観に踏み込むのは難しいけどね。
   直接食事が出来ず、それ以外の事もほとんど回復の見込みがない。
   それで直接栄養補給して生き続けるのが、
   人として尊厳のある生き方だろうか。
   これはもう寿命そのものだと考える国もある、って事で」

にこ「………そういう段階なの?」

真姫「その見極めが難しい事も大きな問題。
   専門的なリハビリで食事が再開できるケースもある。

   逆に言うと、神経系のダメージや筋力の衰え等で食べられなくなった場合、
   機能の回復や適切な食べ方等のリハビリ訓練無しには口からの食事に復帰できない。
   運動機能だから衰えたままだとより回復も難しくなる。

   もちろん、症状によってはそもそも無理、と言うケースもある。
   その上で問題なのは、今後治療に当たる主治医が、
   本当に適切なリハビリにまで誘導できるか、って言う事になるとちょっと心許ない」

海未「そういう、ものなのですか?」

真姫「もちろん、主治医も患者のために最善を尽くす、尽くそうとする。
   それを前提にしても、今も言った通り、医者はまず生命維持に心を向ける。
   不確定なやり方での致命的なリスクを恐れるマインドもある」

絵里「………つまり、安全策に傾くって事」


真姫「簡単に言ってしまえば。
   それに、今の医学は、高度になればなる程
   一つの分野の専門に傾きがち。

   状態から言って治療のメインが脳外科か消化器外科か、
   食事に関わるリハビリは口腔外科がメイン。
   今は制度上の事もあって、病院でのリハビリ自体にも制約がある。

   結論として、他の専門との連携が上手くいくか、
   一般論として保障しかねる、って事。
   だから、自衛が必要になる」

にこ「自衛って、どうするのよ?」

真姫「勉強するしかないわね。
   私は立場上、直接扱う事じゃなければ表立った口出しは難しい。
   技術の基本的な事、その分野に於ける医療機関の評判。
   その上で、患者側からも礼儀と筋目を通して口を出す。

   医者もスタッフも、それぞれの立場で患者のために懸命に仕事をしている。
   それでも、家族として、お母さんの今後の生活、人生のために最善を求めてね。

   医者の立場としては余り的外れな事をうるさく言われるのは困るけど、
   現実問題として、この分野をお任せで進めるのは分が良くない」

にこ「………分かった。色々有難う」

真姫「うん。今は直接の担当じゃないし
   流動的な要素も多いから、後は進行次第としか言い様がないわね。
   後、オフレコで確認したい事とかは?」

にこ「………」フルフル

真姫「そう」


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今回はここまでです>>240-1000

>>238
感想どうもです。ちょいと各sideが凹凸するかもですが

続きは折を見て。

乙乙
にこの仕事は続けられなくなるかもしれないのかな

マミさんがアイドルをするというルートがあるということはみんなに忘れられた事

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

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>>251

 ×     ×

ーーーー都内 台湾レストラン個室ーーーー

にこ「………」

真姫「で、ニコちゃん、アイドルやめるつもり?」

にこ「………考えては、いる」

虎太郎「!?」ガタッ

真姫「………(右手)」スッ

にこ「今聞いただけでも色々やる事ありそうだし、
   やっぱり、私がママの事、側で支えなきゃいけない。
   今、アイドルを続けるために必死に業界にしがみついてる。
   何もかも、なんて出来る筈がない」

虎太郎「それは、家の、母さんの事は俺たちが、
    にこにーはアイドルを………」

ここあ・こころ「………」グッ

にこ「そんなに簡単な事じゃないのっ!」

弟妹「………」ビクッ

にこ「大体、正規で仕事してるのここあだけでしょ」

こころ「………ごめんなさい、お姉さま」


にこ「あんたが厳しい中でも進学して、
   どれだけ頑張って来たかなんて分かり過ぎる程分かってるわよ。
   どっちかって言うと、もちろんここあだって頑張ったけど、
   ここあの要領とタイミングがはまった、そういう事もあるって事」

海未(あの頃は鬱みたいになりかけて、
   大変でしたねこころさん)

にこ「こころの仕事だって、評判も聞いてるし十分胸を張れる。
   虎太郎だって、今頑張らないで何時頑張るのっ。
   今どうするかで後後全然違って来るって、
   それが結局家族のためでもあるの」

虎太郎「でも、にこにーは………」

にこ「私だって同じ。今までギリギリ一杯一杯でやって来たんだから、
   ここでそれが出来なくなったら真っ逆さまよ。
   あんた達だけだと、自分達で一杯一杯。

   せめて私の収入だけでも安定してたらいいけど、
   ママの事と両輪でそれ続けるのは厳し過ぎる。
   だったら、地元で少しでも安定した仕事探してあんた達と分担するわよ。
   ネタ作り兼ねて資格もいくつか取ってるし」

絵里「………」

絵里「ニコは、それでいいの?」

にこ「それでいいのって?」

絵里「アイドル辞めてもいいのかって聞いてるの?」

にこ「いいのか、って、そんな事。
   家族なんだから、ママなんだから、
   こんな事になった以上いいも悪いもないでしょ」

絵里「そう」


にこ「真姫にも言ったけど、生活とかきょうだいの進学とか、
   そんな時にも私は不安定なアイドルを続けて、
   仕送りも申し訳程度なんて事も何度もあった。

   それで、今は少しはプロのアイドルらしい事も出来た。
   宇宙一、とまではいかないけどね。

   そんな私を、ママは、ずっと応援して家族の大黒柱で支えてくれた。
   この子達もそう。色々あっても助け合っていい子にしていてくれた。
   私に出来たのは、前よりちょっとはいい家を用意した事ぐらい」

絵里「………」

にこ「だから………
   だから、今度は私が、私がママに恩返し、
   親孝行、しなきゃいけないの、私が………」

絵里「死亡フラグ」

にこ「は?」ポカン

絵里「介護の絡む事でそんな事言われても、
   死亡フラグしか見えないって言ってるの」

にこ「何、言ってる訳?」

真姫「同感ね」

海未「………」コクッ

にこ「ちょっ………」

絵里「あのね、家事、家族の事って言っても、
   実際に小さくないお金と労力が動く以上、
   これはトータルマネージメントなの。

   仕事の事と家庭の事、私の経験だけじゃない、
   色々と情報交換して、少しは知ってるつもり。

   独りよがりの浪花節と根性を抜かしたら何も残らない。
   そんなプレゼンに大事な仲間を任せられる訳がないでしょう」


にこ「だって、私のママの事なんだから………」

絵里「この先、後悔してお母さんに手を上げて又後悔して。
   絶対そうなるとは言わないけど、
   1%だって見たくない。
   そんなリスクすら無視できないぐらい高過ぎるの」

にこ「そんな、事………」チラッ

真姫「………」

絵里「分かってるんでしょ、傍で見てる私達にだって分かるもの。
   ニコのあの頃の情熱は、
   円熟こそすれ決して枯れてなんていないって」

にこ「………残酷」

真姫「ごめんなさい」

にこ「やっぱり最強の人選。まさかここで、
   氷の生徒会長にシメられるなんて思わなかった」フウッ

絵里「………」フウッ

絵里「この大変な時に、口出しした以上は
   自己満足出来るぐらいの事は、とも思ってる」

にこ「それは嬉しいニコー、
   って言える内容なの?」

海未「先に申し上げておきますが、
   知らない人間にまでニコの事として吹聴したりはしていません。
   只、信頼のおける相手に聞かれた時には、
   許される範囲で誠実にお話しをしました。
   それでも、真姫は別です、立場上口外出来ない事は守っています」

にこ「じゃないと、おちおち入院も出来やしないわよ。
   これでも芸能人ニコ」

真姫「………」コクッ


絵里「………」スッ

にこ「? ICレコーダー?」

絵里「ここからは本当に大事な話だから。
   二台あるから一台はここでニコに貸す、
   録音データは持って帰っていい」

真姫「ニコちゃんが全部消去する、って言うならその通りにするわ。
   だから、録音して話、続けるけど」

にこ「なんだか知らないけど好きにして頂戴」

絵里「分かったわ」ロクオン

クリアファイルスッ

にこ「何、これ?」

ここあ「色んなプリントが………」

こころ「………人の名前と、数字のリスト。
    この名前って………」

絵里「債権者リストよ。
   ニコ、あなたにお金を貸してもいいって言うね」

にこ「は?」

絵里「このリストの人達が、
   ニコに当座の資金を貸し付ける事に同意したって事。
   代表代理人は私」

海未「私達は借金の債務保証は出来ませんが、
   絵里が契約に従い誠実に代理人を務める事に就いては
   保証人としてサインをしています」

絵里「メンバー初め本当に信頼の出来る相手だけに
   無理のない範囲で、って念を押してもこれだけ集まった。
   低金利で弁済期限は先の先、ちょっとしたニコニー・ファンドね。
   借用証に委任状もあるわ」


こころ「えーっと、メンバーの皆さんにその家族も何人も。
    この人達は? ………」

海未「ああ、この三人は私達の元同級生ですね」

真姫「私は、家族も含めて立場上この融資に関わる事は出来ない。
   正直、断腸の思いだけど」

ここあ「………これってA-RISEのっ!?」

真姫「A-RISEのみんなは、聞き付けて押しかけて来た口ね。
   あの事故があってから、テレビの報道関係にも網張ってたみたい。
   私達はかなり慎重にやってたんだけど」

にこ「な、っ、何を勝手な………」

絵里「ええ、勝手よ。それはみんな百も承知。
   だから、要らないと言って断るのもこれから頭を下げて借金するのも
   決めるのはニコ次第」

真姫「見るからにヤバイ状況だから、
   間に合う様にムンテラ抜きで輸血用の血液を用意だけした、
   勝手に注入するとは言っていない。そういう状況ね」

絵里「あなたは、私達の仲間としてμ‘sとしてアイドルとして、
   これだけの事をして来たの。
   だから、アイドルを続ける辞めるとこのお金は一切関係ない。
   それも確認済みよ」

真姫「そして、これ以上の現金は、ニコちゃんのためには一文も出せない出さない。
   その上で聞いて。
   凄く簡単な現実なの。これからまだまだ、目先の出費でどんどん諭吉が飛んでいく。
   仮に将来的なプラマイがプラスになる計算だとしても、
   今、燃料切れになったら、その先のお金の回収する前に
   動けなくなって沈んで浮かび上がれなくなる」

絵里「そして、一番厄介なのは、その状況はドツボにはまるまで当事者には分かり難い。
   他人を気遣う頑張り屋であれば尚の事。今回は本当の非常事態。
   だから、ニコのプライドは百も承知、
   友人関係にお金が絡むリスクを押してでも、破綻回避優先で先回りさせてもらった」

にこ「………」


真姫「一緒に入れておいたこれ、名刺のコピー。
   弁護士社労士行政書士税理士FP他。
   信頼のおける弁護士を雇って、現実的な賠償請求をする事。
   ナメられて足元見られない様に。
   見滝原に出入りしてる時、交通費の領収書とかは?」

にこ「一応、とってある。
   家計簿つけてるし経費とか使ってる習慣で」

真姫「オーケー、それはこれからもきっちりやる事。
   お役所なんかもね、書類一つで馬鹿にならない金額が浮いたり入ったり、
   知らないだけでもらえなかったり、
   福祉とか行政とか、そういう場所だから馬鹿にならないわよ」

にこ「まさにお役所仕事ね」

絵里「そういう事。そして、法律は知っている者の味方。
   建前で動くお役所は特にそう。
   そして、今のこの状況は、人一人、
   それも身内の事で疲労している頭での分析力をオーバーしてる。
   手続きの事、家計の事、専門家の助けなしに進めるのは凄く難しい」

にこ「でしょうね。
   お金のやりくりなんて、只でさえ頭の痛い事しかないんだし」

真姫「病状から見ても、用心のために任意後見の手続きは進めた方がいいわね。
   状況が悪化した時、ニコちゃんがお母さんの後見人として
   病院や施設と契約したり資産を動かす事が出来る様に」

にこ「………なんか、そのまま遺言書まで書かせそうね。
   ごめん、ちょっと言ってみたかっただけ」

真姫「分かってる。外から理屈で考えるのは必要だけど、
   当事者の心理、人情とのバランスが難しい」

にこ「それって、医者の日常業務?」

真姫「それもある」


海未「私や雪穂、他にも動ける者は地元で動いています」

真姫「………」コクッ

海未「私等の拙い人脈ですが、それでも、
   お母上が地元に戻られた時のために、
   真姫の助けも借りて病院や施設の情報を収集したり、
   福祉や行政、法律、地元の議員関係、その時に相談出来る様に、
   出来る限り顔を繋いで関係する話を聞いたりもしています」

にこ「そう、なんだ」

こころ「そうです」

にこ「こころ?」

ここあ「こんな大きな借金の事は知らなかったけど、
    海未さんと、他のメンバーの方とも、時々お話ししてたから」

にこ「いつの間にっ!?」

海未「今のニコは、
   とても中途半端に約束を取り付けられる状況ではありませんでしたから」

にこ「グヌヌ………」

海未「きょうだいの方々も忙しい中でしたが、
   それでも、関係者に直接相談したりお茶を飲んだりする機会を
   少しずつ設ける事が出来た所です」

こころ「………」コクッ

虎太郎「………」コクッ

にこ「そう、なんだ。やってくれるじゃない。
   うん、有難う。お礼を言っておくわ。それは必要な事だもんね」

こころ「お願いします!」ガバッ

にこ「!?」


こころ「お願いしますっ、アイドルを続けて下さいお姉さま。
    私達、私達だけでは無理でも、
    皆さんにもご協力をしていただいて、
    きっと、きっと宇宙一アイドルのお姉さまとお母さまと、
    家族でいられる様に私達で力を尽くしますから」

にこ「ご協力、って、そんな事、
   そんな事みんなに………
   私の家族の事、みんなに、頼める………」

真姫「あら、私がこの布陣を選んだ理由、
   忘れたのかしら?」ファサァ

にこ「う、ぐっ」

絵里「ええ、その通り、私達は他人。
   だから、お節介には限度はある。
   多分、当事者から見たら本当に大した事は出来ない。
   だけど、本当に余程の事が無い限り、
   口に出した事ぐらいは忘れないつもりだから」

ここあ「お願いおねえちゃん」

虎太郎「にこにーっ」

にこ「………厳しいわよ………」

にこ「やるってなったらね、
   本当によっぽどの事が無い限り、決まった仕事から降りるなんてできない。
   最後に物を言うのは信頼。私の仕事は、いや、仕事ってそういうものなんだからね。
   最悪でも、ニコニーがきちんと芸能界フィニッシュ出来るまで保たせる事が出来る?」グッ

ここあ「ゴクッ………」コクッ

こころ「ゴクッ………」コクッ

虎太郎「ゴクッ………」コクッ

自演とか二刀流やめてさっさと依頼だしてこいよ


にこ「………分かった。前向きに考える」

真姫「それ、役人言葉に翻訳したらどうなるか知ってて言ってる?」

にこ「っさいわねっ、ニコニーが役人な訳ないでしょっ、
   宇宙一アイドルがそんなふざけた言葉使ったら一発炎上ドボンよ」

絵里「そう。じゃあ、額面通りに受け取るわ」

にこ「そうして頂戴。只、お金の事は、少し考えさせて。
   少しなら貯金もあるし」

絵里「そう。でも、これだけは受け取って」

封筒小分けスッ

絵里「お見舞いと、緊急融資の線引き預金小切手と契約書ね。
   こっちの債権者はコアメンバーだけよ。
   無利子期間あるからその間に突っ返すか考えて。
   でも、色々話も聞いてるけど、
   本当に目先の事だけでも色々大変だと思うから」

にこ「………分かった。有難う。
   それに、正直言って、ちょっと強がったけど
   残りの借金も甘える事になる、と思う。
   実際問題厳しかったのは本当だから。
   私だけの事ならとにかく、ママと、この子達の為なら、
   下らないプライドなんていつでも捨ててやるわよ」

絵里「後は、預金口座ね。既にあるものを使ってもいいんだけど、
   出来れば債権者の代表代理人である私と、
   お互いに同じ銀行に専門の口座があった方がいい。明日、時間は?」

にこ「少しなら。いいわ、その時間でいいなら明日付き合っても」


絵里「…ハラショー…フーッ…
   じゃあ、ここにサインと拇印を。
   質問があったら今言ってね。
   何れ、メインの方の借金って事になったら
   実印で公正証書作ってもらう事になるから。
   もちろん、各債権者への常識的な挨拶も」

にこ「分かった………」

にこ「………有難う、本当に有難う。
   緊急融資だけでもこれだけのお金をいい条件で借りたんだから、
   まして、用意してくれた金額考えると、他人なら土下座で当たり前のレベルよ。
   本当に有難う、感謝する」ガバッ

海未「こちらこそ、かつて輝いた道で成功した自分の仲間を失いたくない、
   と言うだけで、如何にも傲慢な行動ではないかと………」

にこ「私がややこしい性格してるから、
   今度の事でどれだけ余計に悩ませて心配させたか、
   それはよく分かってるつもりだから。
   ニッコニッコニーのヒャクパー感謝、って事で受け取っておいて」

にこグラス(ウーロン茶)スッ

一同グラススッ

真姫「乾杯」ポソッ

一同「乾杯」コクッ

絵里「後、何か真面目な話はあるかしら?」

にこ「ニコニーの頭の中はお腹いっぱいニコ」

絵里「そうね。いい頃合いだわ。
   この人数だから丁度いい取り分で豚の全身が食べられそうね」

海未「恐らく、μ‘sの現役時代よりもエネルギー消耗しました………」

真姫「言えてる」クスッ

にこ「ニコー」


絵里「そういう時は甘いもの。
   美味しいデザートもあるわよ」

にこ「ヴェェ、家庭の事情の前にウエスト崩壊で引退危機ニコー」ニヤニヤ

真姫(真似すんな)プクッ

絵里「大丈夫、漢方薬って言ってもいい自慢の薬膳デザートなんだから。
   飲み物は?」

こころ「じゃあ、私達はこのビールを瓶とグラスで」

海未「折角ですから甕入り紹興酒をいただきましょうか」

にこ「それでいいわ」

真姫「スペシャル・アンプル、ナンバー8」※

絵里「ハラショー」

※「ナイチンゲールの沈黙」(上)75ページ
海堂尊 宝島文庫 08年

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今回はここまでです>>254-1000
続きは折を見て。

それでは今回の投下、入ります。

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 ×     ×

>>266

ーー朝 見滝原中学校敷地内ーー


仁美「さやかさん、昨日はどうしたんですの?」

さやか「んー、ちょっと風邪っぽくてねー」

まどか「さやかちゃん………」

さやか(大丈夫、もう平気、心配いらないから)テレパス

さやか「さぁて、今日も………」

ーー同 職員室ーー

和子「え? お休みですか?
   はい、分かりました。お大事に………」


ーー午前終了近く マキルームーー

ベッドゴソゴソ

真姫「ヴェェ………」

真姫「やっぱりナンバー8は効くなぁ………」

ーーーーーーーー

浴室ドアガチャ

真姫「………」ギュウニュウパック

シリアルボウル「………」ダバダバダバ

ーー昼 見滝原中学校屋上ーー

さやか「美味しいっ!」

マミ「あらあら美樹さん」

さやか「マミさんのこの肉団子、美味しいですねぇ」

マミ「そう? もう一ついかが?」

さやか「悪いっすねぇっ」

まどか「ウェヒヒヒ」

マミ「美樹さん、なんかご機嫌ね。何かいい事でもあったのかしら?」


まどか「ウェヒッ?」

さやか「へ? やだなーマミさん。
   あたしはいつでも元気ですよーっ」

マミ「ええ、それは分かってるけど」

さやか「昨日ちょっと風邪引いて体鈍ってるんスよーっ。
    今日辺り、一つ頼みますよマミさん」ウデビュウンッ

マミ「あらあら、そんなに都合よく魔女が出たりするかしら?」

さやか「まあ、出ないならそれはそれで平和でいい事ですけどねー」

まどか「ウェヒヒヒ」

マミ「まあ、そういう事ね」クスクス

ーー夕方過ぎ 見滝原市立病院救命医局ーー

看護師「はい、見滝原市立病院救命救急センター………
    西木野先生」

真姫「ん?」ジブンユビサシ

看護師「救急隊です、先生の患者さんだと」

真姫「お電話代わりました」

ーー救命病棟搬入通路ーー

ガラガラガラガラ

恭介「うううううう………」

真姫「お腹痛い?」

恭介「………」コクコクコク

真姫(脂汗、どう見ても尋常じゃない)


ーー初療室ーー

真姫「いつからですか?」

恭介母「今朝から余り具合が良くないと。
    それで、近所の病院にかかったんですけど、
    その時は風邪と急性胃炎だと。

    退院して、家のご飯を少々食べ過ぎた事もありましたし
    その時は環境が変わったからかと。

    今日からの予定だった学校を延期して休んでいたんですけど、
    救急車を呼ぶ三十分か一時間ぐらい前から急にこんな風に」

真姫(アッペ? イレウス?
   精巣捻転、はこないだのテレビアトマワシアトマワシ)

恭介「ギギギ………」

真姫「やっぱり腸、かなぁ」グッグッ

真姫「検査は一通り………」

看護師「先生」

真姫「ん(母親の問診票)」

真姫「昨日の夕食、ご飯に味噌汁、鯵のフライにマリネ?」

恭介母「はい。報せていた知人が
    お祝いに新鮮な鯵を届けて下さったもので」

真姫「それを、お家で?」

恭介母「はい」

真姫「ご家族で他に症状は?」

恭介母「いえ、恭介だけです」

真姫(………まさか………)


ーー救命医局ーー

救命医「あー、腸に入っちまったか」

真姫「はい。術前の検査では腸壁の腫れ等は見られたもののホシの発見には至らず、
   症状の進行から試験開腹に踏み切りました」

救命医「腸の方は出ない時は出ないからなぁ。
    胃なら内視鏡で見つけ次第ちょんと捕れたんだけどな」

真姫「はい。開腹で処置を行い、術後の検査で確定しました。
   本来は消化器外科にお願いしたいんですけど、
   通院治療に切り替えた矢先に七転八倒やらかしたもので」

救命医「あー、悪化してるねぇ」

真姫「はい………
   うちの病棟に逆戻りで、
   消化器外科の治療もそちらで同時にお願いしたいと。
   長くはかからないと思います」

救命医「ああ、悪化と言ってもこの程度なら。
    虫の方は、明日から観察して残ってるなら飢え死に待ちだな」

プルルルルル

看護師「はい、見滝原市立病院救命救急センター」

ーー手術室その1ーー

真姫「はい、終了」

看護師「お疲れ様でした」

ーー手術室その2ーー

看護師「西木野先生、終わったそうです」ジュワキ

救命医「こっちは大丈夫だ、待機に回ってくれと伝えろ」

看護師「分かりました」


ーー救命病棟通路ーー

コッコッコッコッ
ガラガラガラガラ

真姫「どうしました?」

当直医「検査中に急変、心タンポナーゼ。
    これから緊急手術です」

真姫「私は………」

当直医「こちらで対処できます。
    西木野先生は戻って下さい」

ーー救命医局ーー

真姫「ふうっ」ギシッ

看護師「お疲れさまです」

主任看護師「戻りましたー」

真姫「お疲れ様です」

主任看護師「一段落ですね」

真姫「なんとか………」

飴玉タワークルクル

真姫「お一つ」ハムッ

主任看護師「いただきます」

真姫「多重衝突CPAあり、
   今夜はこの辺にしといてもらいたいものです。
   世の中の為にも私達のためにも」モゴモゴ

主任看護師「当然、そう願いたいものです」チュプッ


看護師「はい、見滝原市立病院救命救急センター………」

主任看護師「はい、ホットラインですね」フフッ

真姫「ヴェェ」フフッ

看護師「西木野先生」

真姫「ん?」ジブンユビサシ

看護師「救急隊から、先生の患者さんだと」

真姫「お電話代わりました、西木野です………
   看護師さん? 腹痛?
   あ、いえ、状況を説明して下さい。どう言った………いつから………」

真姫(落ち着いて、救急車使用を過剰に委縮させない様に)

「見るからに物を言えない程の激痛です。
把握されている限り、急変です。
つい先ほどまでごく普通に生活していたと言う事です。
尋常ではないのは明らかです。それから………」

真姫(………よくある腸重積とも何かが違う。
   他に、ありそうな理由にしては情報が噛みあわない………)

真姫「………」

「もしもし、他を当たった方が………」

真姫「いえ、こちらに運んで下さい」

「分かりました、お願いします」

ガチャッ

真姫「カクカクシカジカよろしくお願いします」ガバッ

看護師s「よろしくお願いします!」ダダダッ


主任看護師「子ども、ですか」

真姫「救命の鬼門ですね。
   後期研修でも随分泣かせて、それで私が泣かされました」

主任看護師「東京のERでしたか」

真姫「ええ。子どもは扱い難い分かり難い。
   本当なら小児科医や熟練した救命医にお願いしたい所ですが
   ………よろしくお願いします」

主任看護師「よろしくお願いします」

主任看護師(技量は確かで仕事は堅実。
      それでいて、事あらば思い切りよく腹が座ってる。
      若さの勢いもあるでしょうが、これが舞台度胸かしらね)

==============================

今回はここまでです>>267-1000
続きは折を見て。

感想(自演)


寄生虫は魔女とは関係ないのだろうけどさやかからみたら……

マミさんに肉団子とか言うなよ

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>274

 ×     ×

ーー救急搬入通路ーー

ゆま「ウーウー」

真姫「ゆまちゃん、分かる?
   病院、真姫先生」

ゆま「ウー」

ダダダッ

看護師「先生っ」メモ

真姫「………何これ? 病棟の廊下で倒れてた?」

看護師「詳しくは分かりません。
    恐らくトイレに行こうとして動けなくなったのではないかと。
    …………先生が対応していますが、
    手術適応になる可能性が高いと」

真姫「分かった(嫌な不意打ちだなぁ、バッティングしなきゃいいけど)」

ーー初療室ーー

真姫「状況は?」

施設看護師「準待機中にオンコールがありました、
      異常な腹痛を訴えていると」

真姫「便秘の可能性は?」

施設看護師「問診は出来ていませんが腹部の張りはありません。
      聞き取りの結果、食事は普通、
      下痢嘔吐、他児童の症状も現時点では確認されていません」


真姫「子どもだと、何かに夢中になって排便を忘れてしまう事もあるけど。
   でも、この痛み方って………」

職員A「夜間外来に直接運ぶか診察開始を待つ事も考えたのですが、
    痛がり方が普通ではなかったもので」

施設看護師「私も救急搬送するべきだと」

真姫「それで正解みたいね」

真姫(この顔色、唇………)

真姫「ちょっと、お目目見るわよ」

ゆま「ウー」

真姫(聴診、腸の顕著な異音は無し………)

真姫「ちょっと、触るわね」

ゆま「ウ、ウー」

真姫「血液検査、クロスマッチ」

看護師「はい。ちょっと、ちくっとするから」

真姫(潰瘍穿孔? ストレス性潰瘍? 私が、見落とした?)サアーッ

真姫(いや、不十分な設備とは言え、私も警戒していた。
   嘱託医の診察も丁寧なものだった。
   あの熱の高さから言っても、むしろ普通の風邪………)

真姫「こういう症状は過去には?」

職員A「いえ、ありません。今夜が初めてです」

真姫「最近、具合が悪かった事等は?」

施設看護師「先生もご存じの様に、風邪を引いていましたが、
      昨日にはおよそ治って、今朝からは通常通りの生活をしていました。
      少なくとも昨日今日で嘔吐や下痢があった形跡はありません」


職員A「そうした事はこちらも確認をしていません」

真姫「(と、すると………)FASTを」

主任看護師「はい」

真姫(超音波は技量が出る。見つかりますように………打診開始………)トトットッ

ゆま「………ンーンー………」

真姫「ゆまちゃん、痛かったら痛いって言ってね」トトッ、トッ

ゆま「………イヨー………」

真姫「ん?」

ゆま「イタイヨーイタイヨーイタイヨーイタイーイタイーイタイヨーエエッエッ………」

真姫「ん、分かった。先生が治してあげるから。
   ね、もうちょっとだけ、待っててね」


ーー読影室ーー

真姫「………」

受話器ガチャ

通信指令員「はい、警察です。事件ですか? 事故ですか?」

真姫「見滝原市立病院救命救急センター当直医西木野真姫と申します。
   暴行被害を強く疑わせる幼児が搬送されて来ました。
   患者氏名千歳ゆま。
   患者と私の名前を本部少年課、見滝原警察署刑事一課に確認して下さい」

通信指令員「分かりました、警察官を向かわせます」

真姫「お願いします。治療に入りますので事務方との折衝を願います」


ガチャッ、ピッピッ

事務長「はい、事務室」

真姫「事務長でしたか。救命センター当直西木野です。
   暴行の疑いの強い重傷を負った幼児が搬送されてきました。
   通告案件になります」

事務長「分かりました。そちらに向かいます」

真姫「はい、過去の経緯もあって既に警察にも連絡済みです。
   対応願います」

事務長「分かりました、対応はこちらで行います。
    先生は治療に専念して下さい」

ーー救命病棟通路ーー

コッコッコッ

真姫「………」スッ

メモビッ

職員A「………」

真姫「見滝原市立病院医師西木野真姫。
   児童福祉法及び児童虐待防止法に基づき
   見滝原市児童相談所に通告します」

職員A「………承りました」

事務長「………内臓損傷、
    鈍体の打撃による暴行が強く疑われる、ですか」ヒョコッ

真姫「明日一番に専門の放射線医に確認をお願いしますが、
   私はこれが妥当と判断します」

警察官「見滝原署の者です。先生ですか?………」


事務長「あーはいはい」パンパン

事務長「先生は治療に」

真姫「分かりました、お願いします」

事務長「私が当病院の事務長です。児童相談所と警察の方はこちらに。
    遠からず、当病院の委員会を経てそちらの所長に通告書が届く事になりますが、
    担当医からの正式な通告は受け取られた、と言う事でよろしいですね?」

看護師「先生っ」

真姫「ん」

コッコッコッコッ

ーー初療室ーー

主任看護師「オペ室、空きませんね」ジュワキ

真姫「応急処置だけでも、まずはここで実行します」

主任看護師「分かりました」

ーー病院屋上ーー

アサヤケ

職員A「別の幼児への暴力をゆまちゃんが庇ったところ、
    思い切り腹部を蹴られたと言う事です」

真姫(ヴェェ………)

職員A「自供したのは高学年の児童で、虐待で措置されていました。
    暴力的なトラブルも今回が初めてではありません。
    何とか手を尽くしてはいたのですが、
    今回は児童自立支援施設送致を避ける事は難しいと」


真姫「方針は家庭的でも隔離施設でもある、ですか」

職員A「もちろんゆまちゃんにもあの子にも、
    何を言っても言い訳です。
    我々への処分も検討されるでしょう。やむをえません。
    最悪だけでも回避していただき、有難うございました」フカブカ

真姫「………」イチレイ

 ×     ×

ーー朝 外科病棟廊下ーー

真姫「ホヘー」ナガイス

先輩医師「お疲れ」

真姫「あー、どうも」

先輩医師「引き継ぎ、は終わったな」

真姫「お陰様で………」

先輩医師「ネーベンがリークやらかして、
     未明の病棟でぶっ倒れてたって?」

真姫「みたいですね」

先輩医師「ああー、もうぼちぼちいけるって任せたらしいな。
     結果がこれだ、オーベン共々平謝りだ」

真姫「あの頃の事思い出すと、全っ然笑えませんアハハハハ」

先輩医師「と、言いつつ変な笑いが漏れてる自覚は?」

真姫「それでは、帰って寝ます」ヨイショ

先輩医師「ああ、お休み」


ーーマキルームーー

ピピッピピッピピッ
ベッドモゾモゾ

真姫「ヴェェ………いい時間かぁ………」ンーッ

ーーーーーーーー

浴室ドアガチャッ

真姫「さぁて、と………」

真姫(ちょっと手間かけバケットサンド)

真姫(軽く焼いて切れ目にレタスベーコンゆで卵)

冷蔵庫ガチャッ

真姫「トマトトマトトマト♪」

ーーーーーーーー

真姫「ふーっ」ショクゴコーチャ

真姫「満足満足」ヨイショ

シンクジャー

ヴーッヴーッヴーッ

真姫「ん?」


ーー見滝原市立病院カンファレンス・ルームーー

バタバタッ

救命部長「悪いな、当直明けに」

真姫「意識が戻らない、って?」

救命医「ああ、眠りっぱなしだ」

真姫「まさか、麻酔ミス?」

救命部長「いや、記録、再検査の結果を見ても、結論を言えば全く分からない。
     西木野先生初めスタッフは医療者として当たり前の事しかしていない。
     検査結果を見ても、昏睡を続ける様な異常は見当たらない」

ドアガチャ

施設看護師「…………先生です、資料を持って来ました」

児童相談所嘱託医「ああ、どうも。西木野先生ですか。
         先日の事と言い、ゆまちゃんがお世話になっています

真姫「いえ」

嘱託医「私も、カンファレンスに加わって」

救命部長「お願いします」

ーーーーーーーー

救命部長(書式こそ簡易、粗雑だが、診察は丁寧らしい。
     手控えのメモの内容も想像以上に充実している)

救命部長(だが、これと言った原因は見当たらない)


ドアガチャ

真姫「戻りました」

救命医「どうだ?」

真姫「………」フルフル

真姫「眠りっぱなしですね。それ以上言い様がありません。
   診察でも特に異常はありません」

救命医「オペも、成功。数値も正常だよなぁ。
    どの検査でも、はっきり言って変なものは何も出て来ていない」

真姫「どう、でしょうか?」

嘱託医「分からんなぁ………」

真姫「そうですか………」

嘱託医「子どもは分からんよ。この歳まで小児科やってても。
    次に何が起こるか分からない、未来そのものだ」

救命医「全くですなぁ。
    特にあくせくやってる我々救命とは水と油、泣かされますよ」

嘱託医「お疲れ様かな」

真姫「?」

嘱託医「子どもがあれだけ痛め付けられて、
    その上こんなにあっちにこっちに引っ張り回されて。
    お疲れ様のお休みなさいですかな」

救命医「………戻って、来るんでしょうね?」ゴクッ

嘱託医「………せめて、保健室だけでも、
    非常勤の私がいる時だけでも子どもが安心して居られる様に、
    そんな居場所を作ろうと、私は心を砕いて来た。
    本来であれば、最後の砦として子ども達はあの施設にやって来る」


救命部長「………やめだ」ンーッ

救命医「先生?」

救命部長「取り敢えず今日は、いじくり回すのはもうやめだ。
     静かに休ませておく。それだけだ」

真姫「実際問題、やる事が無いですからね」

救命医「そりゃそうですが………」

救命部長「これまでの不手際はいくらでも詫びよう。
     その上で、大人の仕事をしよう。
     担当はこのまま、当面は経過観察。異変を見落とすな」ガタッ

一同「はいっ」

ーー市立病院受付ーー

受付「お釣りと領収書です」

織莉子「すいません、遅くなりまして」

テクテク

織莉子(先生にもご挨拶を)

ピイイインッ

織莉子「!?」ダッ

ーー救命病棟病室ーー

ゆま「ZZZZZ」

ゆま「………」パチッ

ゆま「………」ムクッ


ーー救命病棟廊下ーー

真姫「それでは、このまま病棟に出ますので」

救命部長「ああ」

\ウァアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!/

真姫・救命部長「!?」

ーー救命病棟病室ーー

\ァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!/

ゆま「うああっ、うああああっ、
   うえっ、うあっ、うえええっ、うええっうあっうああああっ
   うあああうええっうああぁああああああああああっっっっっっっっっ!!!!!」

ゆま「ああああああっうああああ……………」

ダダダッガバッ

織莉子「………」ギュッ

ゆま「あああああ………」

織莉子「………大丈夫、大丈夫だから大丈夫。
    大丈夫、大丈夫だから、もう大丈夫だから………」

ゆま「………おねーちゃん?………」

織莉子「大丈夫だからもう大丈夫だから怖い事はないから………」ポロポロポロポロ

看護師長「後は私が」ポン

織莉子「ああ、すいません。大きな声が聞こえて」ヨイショ

織莉子「………」ペコリ

師長「はいはい元気なお目覚めですね。
   病院ですよゆまちゃん」


救命部長「ICU症候群、とも言える訳だが」

真姫「えーと、取り敢えず」

救命部長「頼めるか? 元々先生の患者だ。
     診察してから引き継ぎで」

真姫「分かりました。おはよう、ゆまちゃん」

ゆま「おはよー? まきせんせー」

真姫「はい。真姫先生ですよ」

==============================

今回はここまでです>>277-1000

………変えとこうと思ったの一つ忘れてた………
>>281
「病院屋上」を「院内廊下」に訂正します。
すいません。

続きは折を見て。

2刀流で自分のSSに感想書いたり乙などの自演して楽しい?
図星だからスルーとかってどうなの?



ゆまのこの状況をQB

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>288

 ×     ×

ーー救命病棟病室ーー

真姫「………」チョウシンキ

ゆま「………」

真姫「あー、ごめんね。急いでたから傷になってるわね。
   大丈夫、退院までには綺麗になってるから」

ゆま「………」コクン

真姫「でも………頑張った。
   こんな傷作って、この傷の奥を治さないといけなかった。
   それでも、私達の所に戻って来てくれた。
   よく頑張った、有難う」

ゆま「なおった?」

真姫「うん。体の中の痛い痛いはちゃんと治しておいたから、ね」

ゆま「ありがとー」

真姫「どういたしまして。
   今はもう少し、ゆっくり休んでいいから」

ゆま「うん」


ーー病院ロビー ーー

織莉子「あら、キリカ」

キリカ「あらじゃないよ織莉子っ!」

織莉子「え?」

キリカ「すぐ戻るって言ってたのに戻ってこないからさあっ!!」

織莉子「こほん、ここは病院」

キリカ「うー………」

ヒソヒソヒソヒソ
ウオッホン

キリカ「でも、本当にどうしたんだい織莉子。
    ちょっと時間かかったみたいだけど」

織莉子「ええ、ちょっとガールフレンドに会いに」

ザザーン
ビュウウウウウ
ゴォォォォォォォォォ

キリカ「…………………………
    …………………………
    が、
    あ、
    る、
    ふ、
    れ、
    ん、
    ど、
    ?
    …………………………
    …………………………」ピキッピキピキピキッ

織莉子「冗談よ」ツラッ


キリカ「おーりぃーこぉーっ」

織莉子「気を揉ませた後だから、
    美味しいパフェでも食べに行きましょうか」

キリカ「よぅし、今日は織莉子と
    宇宙一美味しいパフェを食べるぞー!」

「それで、大丈夫なのかね?」

「ええ、手術は成功、もう目を覚ましたと」

「お役人さんの手を煩わせて本当に申し訳ない」

「とんでもない。こちらこそお預かりしておきながらこの様な事になって、
お詫びの仕様もありません」

「全く、こんな事になってるなんて」

「ああ! あんなバカ息子夫婦に任せておけるか!」

織莉子「………ふふっ、楽しみね」

 ×     ×

ーー美国邸 薔薇の庭園ーー

織莉子「………」ティータイム

キリカ「………」ティータイム

ピイイイインッ

織莉子「………」フフッ

キリカ「織莉子?」

織莉子「えいっ」

ケーキスプーンオクチニストライク

キリカ「んんんー」カアアアッ


ーー病院ロビー ーー

真姫「やっと、退院ね」

恭介「はい、お世話になりました………」

真姫「うん。これからも色々大変だと思うけど。
   今回も大変だったけどね」

恭介「ええ、死ぬかと思いました………」

真姫「やっぱり、そんなに痛い」

恭介「思い出したくもないです」

真姫「胃でも死ぬ程痛いんだけど、腸のは治療面で厄介だからね。
   胃に刺さってたんなら摘出して標本にしてプレゼント出来たんだけど」

恭介「全力でお断りします」

真姫「クスクス」

恭介「クスクス」

恭介「それでは」

真姫「お大事に」

「そら、ちゃんと歩けるか?」

真姫(ん?)

ゆま祖母「大丈夫? 好き嫌いない?」

ゆま「うん、何でも大好きだよ!」

ゆま祖母「あらまぁえらいねぇ」


ゆま「まきせんせー」

真姫「こんにちはゆまちゃん。
   元気になって、良かった」

ゆま「うん」

ゆま祖父「どうも。西木野先生には、
     ゆまの事でどれだけお世話になったか」

真姫「いえいえ。ゆまちゃん、お爺ちゃんお婆ちゃんのお家に?」

ゆま「うん。おじーちゃんのお野菜なの」

真姫「そう。お野菜は体にいいのよ。
   美容にもいいから美人さんになるわね」

ゆまニコッ

真姫「それでは、私からもゆまちゃんの事をどうぞ」

ゆま祖父「ええ。警察からも随分絞られてると聞きましたが、
     我が子ながら本当に情けない。
     目を離したばかりにこんな小さな子を辛い目に遭わせてしまって」

ゆま祖母「ええ、ええ、もう怖い目には遭わせないからねぇ」

ゆま祖母「ゆまはウチの子だよ」

真姫「それじゃあ」ペコリ

ゆま祖父母「どうも、お世話になりました」ペコリ

テクテク
クルッ

ゆまニコッ

真姫ニコッ


 ×     ×

ーー見滝原中学校 教室ーー

まどか「さやかちゃんも行って来なよ。
    まだ声かけてないんでしょ?」

さやか「あたしは…いいよ」

ーーフードコートーー

仁美「それまで後悔なさらないよう決めてください。
   上条くんに気持ちを伝えるべきかどうか」

さやか「………」

ーーコンサート会場ーー

にこ(サングラス下ろし髪真知子巻)「………」

黒服「………」

黒服「矢澤にこさんですね?」

ーー車内ーー

ダンシンダンシン
ノンストッダンシン
ダンシンダンシン
レッミー

ツバサ「一杯いかが?」

にこ「いただくわ」

あんじゅニコッ

トクトクトク

にこ(出たよドンペリ)


あんじゅ「流石に、今夜は奮発したのよ」

にこ「心の声とか読まないでよ」ニュータイプカ

英玲奈「では、再会を祝して」

ツバサ「乾杯」

一同「乾杯」

にこ「まあー、仕事で全然会ってないって訳でもないけどね」

英玲奈「物理的に空間を共有している、と言う意味ではな」

あんじゅ「そうよぉ、挨拶はしてくれるけどちょっと冷たいわぁ」

にこ「会う事自体珍しい方だけど、正直、何話していいか分からないわよ。
   どっちが上とか下とかじゃないけど、芸能人同士って言っても正直畑違い過ぎて。
   私は、歌も出してるけど何とかかんとか業界にしがみついてる何でも屋。
   ダンスミュージックの一線で、指の数から落ちないぐらいには勝ち続けているあなた達」

英玲奈「んー、業界的にも、
    なんとなく変な気を使っている部分はある、と言うからな」

にこ「みたいね」

ツバサ「意識は、してるわ」

にこ「………」

ツバサ「新興勢力であるスクールアイドル出身。
    その時点で好意的な見方だけじゃない。
    所詮は部活動上がりとも見られてる。
    しかも、プロになった時点では二位スタート。
    嫌でも付き纏うわ、伝説の幻影は」


にこ「μ‘sの影、って訳?」

ツバサ「ええ。もし、ここにいるのがμ‘sだったら。
    その事は嫌でも連想される」

あんじゅ「ほんの一時の青春の輝き。
     それだけを残して頂点から消えた伝説のスクールアイドル」

英玲奈「こちらこそ、現実としてしがみついていると言う訳さ」

にこ「それであの結果なら、凄く、立派な事じゃない」

ツバサ「ええ、それだけの自負はあるわ」

にこ「………」

にこ(プロデビューから何年もしない内に、あのARスウジ事件、
   アイドル史の汚点とも言われるあの問題があった)

にこ(ネット中心に水面下で人気が熟成されていた
   スウジプロダクションのアイドルグループがプロジェクトに打って出た。

にこ(正統派のアイドルながら、業界的には注目の薄いダークホースだった事もあって、
   まともにぶつかったのがA-RISEだった)

にこ(想像を超える急成長に調整が追いつかず、
   CD、コンサート、映画迄、喧嘩上等のスケジュールが連発。
   双方の事務所、FCの懸命の呼びかけにも関わらず、
   電波な書き込みやガチの武力衝突で逮捕されるフーリガンが続出する社会問題に)

にこ(その一因に、スクールアイドル出身への蔑視があったのは間違いない。
   狂乱の年の後、A-RISEはカワイイ路線から実質撤退した)

あんじゅ「まあ、年齢的にもそろそろ、って話し合ってたしねぇ」

にこ「だから、心の声とか読まないでよ」ニュータイプカ


英玲奈「ところで………」

ツバサ「お母さんのお加減は? 本当は最初に伺うべき事だったけど」

にこ「うん。安定してる」

ツバサ「まだ見滝原の病院に?」

にこ「ええ、まだ、動かせる状態じゃないって」

ツバサ「マッキーがいるんだっけ?」

にこ「ええ。非常時の事だったから主治医ではないけど、
   母の手術を執刀したのもマッキー」

あんじゅ「思い出すわぁ」

にこ「?」

あんじゅ「音ノ木坂学院の音楽室、マッキーと作曲してると
     ツインテールのお化けが張り付いているって都市伝説が」

にこ「な゛な゛な゛な゛な゛
   なに゛をいっでるに゛こにっごにっごに゛wwwwwwww」

英玲奈「しかし、遠方だと大変だな」

にこ「何れ、退院を勧められた時のために、うちのチビ達、ああ、もういい歳だけどね。
   うちのきょうだいが地元で病院や福祉関係の情報集めて、
   海未とか雪穂とか、他にも手伝ってくれてる。簡単な事じゃないけどね」

英玲奈「簡単じゃ、ないな」


にこ「………」

にこ「有難う。融資の件では本当に有難う」ガバッ

にこ「本当は、もっと早く
   こうやってお礼を言わないといけなかったんだけど」

英玲奈「お互い、忙しい身だ」

あんじゅ「エリーチカから心のこもったお礼状、いただいたわ」

にこ「良かった。何度でも言うけど、今回の件では本当に感謝する」

英玲奈「まあ、礼を言うのはこちらでもあるからな」

あんじゅ「ええ。利率と期間こそ分が悪くても、
     矢澤ニコニーへの投資が出来るんならいいお話しよ」

ツバサ「………」

ツバサ「一つ、約束して欲しい事があるんだけど」

にこ「何? アイドルを続けろ、とかそういう………」

ツバサ「真っ当な生き方をしなさい」

にこ「は?」

ツバサ「アイドルを続ける、やめる、そんな事に口は出さないし出せないわ。
    それはあなたが決める事」

英玲奈「ああ。そんな事は、私達も何度も経験して来た。
    他人がどうこう言える事じゃない」

ツバサ「あなたには掛け替えのない財産がある。
    あなたが積み重ねて作り上げて来た財産が」

あんじゅ「羨ましい。あなたと私達、仕事の事は色々あるけど、
     この事だけは心から言えるわ」


ツバサ「今回それが見えたでしょう? 私達が言う迄もないぐらいにね」

にこ「当たり前でしょう。だって、あなた達だってそう、
   あの時があって、ニコニーの意外と側にいてくれたんだから」

あんじゅ「光栄だわぁ」

ツバサ「この輝かしい世界で挫折した人、身を退いた人、
    少しは見て来たつもり。
    だから、ここでどういう結論になっても真っ当に生きなさい。
    大事な人達の誠意を裏切らない様に。
    それが、私達からの債権者としての命令よ」

にこ「ええ」

英玲奈「そうだ。そういう矢澤にこだからこそ、
    私達は大事な資金を投じたんだ」

ツバサ「私達を動かし、生かしているCD、グッズ、チケット、
    その一円一円は血と汗と涙の結晶」

あんじゅ「それって、あなたが一番よく分かってるわよねぇ」

にこ「当然よ」

ツバサ「それをあなたに投じたの。
    である以上、踏み倒そうなんて事になったら鬼の追い込み掛けるわよ。
    遠慮も甘えもなし、あの時と一緒、
    私達とあなたの、社会人としての真剣勝負よ」

にこ「分かった、分かってる。
   そう言われたら、μ‘sを名乗った者として全力で応じざるを得ないじゃない」

英玲奈「その意気だ」

あんじゅ「あの時みたいに私達を超える事が出来るか、
     楽しみにさせてもらうわぁ」

にこ「期待してていいわよ」


ツバサ「フッ、そう、μ‘sを名乗りし者。
    それは本当に手ごわいわね。
    その事を忘れないで、あなたは決して一人じゃない」ビッ

ビッ
ビッ

にこ「………」ビッ

「「「「私達は一つ!!!!」」」」

ーー見滝原市内ーー

………は………あはは………あはははっ………

本当だぁ。その気になれば、

痛みなんて、完全に消しちゃえるんだぁ………

==============================

今回はここまでです>>292-1000
続きは折を見て。


ゆまは引き取り先あったんですね
症状はまだ治って無いけど

そしてさやかは助けた相手が……

このμ'sにまで呪いが飛び火してる感…

書式統一のため、訂正を入れます。

普通にここまで読んだ、と言う分には、
スルーしていただいても一向に構いませんが。

>>21
>>71
>>115
>>140
>>226
>>240
>>277
冒頭
「 ×     ×」
削除

>>127
>>210
冒頭
「 ×     ×」
削除
最初の場所表記を
「ーーーーーーーー」
に変更

>>254
>>292
冒頭
「 ×     ×」
及び最初の場所表記を削除

訂正は以上です。

感想どうもです。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>303

 ×     ×

ーー見滝原市立病院売店周辺ーー

テクテクテク

真姫「ん?」

まどか「………」キョロキョロ

真姫「やっ、まどかちゃん」

まどか「西木野先生っ」

真姫「ん?(なんか、ちょっと様子が)」

まどか「あのっ、さやかちゃん見ませんでしたか?」

真姫「さやかちゃん? いや、見てないけど。
   一緒じゃなかったの?」

まどか「はい。すいません、失礼します」

真姫「あ、ちょっと………」ヴーヴー

真姫(院内PHS)

真姫「はい? ええ、分かりました。すぐに向かいます」


ーーリハビリテーション病棟長椅子ーー

恭介「ふうっ」

真姫「お疲れ様」

恭介「どうも、って言いますか、先生の方が………」

真姫「ああ、ちょっと大きな事故で救命の応援」

恭介「そうですか」

真姫「アハハ………まあ、順調かな?」

恭介「そう、ですね。
   前よりは大分良くなったと思います」

真姫「そう………ちょっと、聞いていいかな?」

恭介「なんですか?」

真姫「さっき、まどかちゃんと会ったんだけど」

恭介「鹿目さんと?」

真姫「うん、なんか、さやかちゃんの事探してたんだけど」

恭介「そう、ですか」シタムキ

真姫「んー」ウエムキ

PCで書いてもう一つでID変えて自演とはご苦労なこって
沈黙は肯定だからね二刀流さん


真姫「なんか、あった?」

恭介「それが、家に帰ってないとかで、
   学校にも来てなくて、先生からも何か知らないかって聞かれたんですけど」

真姫「そう………君には黙秘権がある。
   私達の関係上、無関係なプライベートに関する供述を君に強制するつもりは一切ない。
   さやかちゃんと何かあった?」

恭介「いえ。正直、思い当たる事がなくて」

真姫(嘘は言って無さそうだけど………)

真姫「何か話したりとかは?
   まあ、退院して何日も経ってない訳だけど」

恭介「そうなんですよね。
   僕もちょっと、最近覚えたボカロが意外と面白くて。
   出来れば自分で作りたくて色々勉強してるんですけど。
   この手ですから、どうしても時間かかるけどその分入れ込んじゃって」

真姫「なーる………
   ………仁美ちゃんと、何かあった?」

恭介「志筑さん、ですか?」

真姫「ん」

恭介「………」

真姫「言いたくないならいいけど」

恭介「………」ガバッ

恭介「お慕いしています、って言われました」

真姫(そりゃ又古風なアノコラシイ)

真姫「それで、返事は?」

恭介「少し、考えさせて欲しいって。
   正直色々あって、よく分からなくて」


真姫「そう、分かった」

真姫(って、こいつ因果関係分かって無い訳?
   本当に分かってないっぽくもあるけど、
   流石にこれ以上は踏み込めない)

真姫「心配?」

恭介「ええ。色々やんちゃで怒られる様な事もありましたけど、
   こんな事は今までなかったですから」

真姫「なら、自分に出来る事をするのね」

恭介「出来る事?」

真姫「真面目にリハビリをして、ボカロでもなんでもいい、
   君自身の人生を取り戻す事」

恭介「………はい………」

ーー夜、見滝原市内路上ーー

真姫(来てしまった訳だけど………)

真姫(志筑邸まであと百メートル、いや、もっと、って所かな)

真姫(ま、ここは身の程弁えて一杯引っ掛けて………)

クルッ

真姫「ヴェェ………(はい、回避不能強制イベントフラグ発動しました)」

仁美「西木野先生?」

真姫「えーと、仁美ちゃん?
   こんな遅くに夜遊び、じゃないよね」

仁美「はい、薙刀のお稽古が遅くなりまして」

真姫(ヴェェ………)


仁美「それで、先生は?」

真姫「いや、ちょっと用事があって、これから帰る所」

仁美「そうでしたか」

真姫「それじゃ」

仁美「はい」

コッコッコッ
スレチガイ

真姫「………ん?」クン

仁美「っ、つっ………」カクッ

真姫「ん?」

真姫「仁美ちゃん? どうした?」

仁美「いえ、なんでも、ありませんわ………」ヘタッ

真姫「ちょっとごめんね」シャガンデ

真姫「………」クンクン


テクテク

織莉子「西木野先生」

真姫「織莉子さん?」オデコピタッ

キリカ「おーい、織莉子ーっ」タッタッ

真姫「ちょっと、手伝ってくれるかしら?」

織莉子「はい」

真姫(一旦歩道の端に移動、鞄を枕に)

真姫「ちょっと、この姿勢で代わってもらっていい?」

織莉子「キリカ、お願い」

キリカ「織莉子の頼みなら」

織莉子(仰向けで寝てる意識の怪しい女の子の
    両方のふくらはぎをキリカの両肩に)

真姫「あなた、携帯持ってるなら貸して欲しいんだけど」

織莉子「キリカ」

キリカ「はい」

真姫(なんか、忠犬ね)119

真姫「救急車お願いします。中学生ぐらいの女の子が倒れています。
   ………丁目周辺の住宅街の路上。通りすがりで介抱している子に代わります。
   はい、後お願い」

キリカ「あ、ちょ、ちょっとっ」


ーー民家玄関先ーー

ピンポーンピンポーン

インターホン「はい」

真姫「夜分遅くすいません、近くで人が倒れています。
   119番通報お願いします。
   それから、ここの正確な住所を教えて下さい」

インターホン「分かりました………」

真姫「携帯持ってる?」

織莉子「はい」

真姫「救急車呼んで。ここの住所の××さんの家の前からだと。
   私の知り合いとして市立病院に問い合わせる様に伝えて、
   救急車が来たら誘導して」

織莉子「分かりました」

タタッ

真姫スマホススッ

真姫「もしもし………」

ーー緑+数字系コンビニエンスストアーー

真姫(水1.5リットルスポーツドリンクカチワリ………)

==============================

今回はここまでです>>307-1000
続きは折を見て。

もうオワコンになったラブライブを未だに人気の作品とクロスさせなきゃ誰も見てくれないのはわかるけど気持ち悪いし不愉快だよ


さやかの願いとは別物なのかどうか?

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>314

ーー見滝原市立病院救命医局ーー

プルルルル

看護師「先生、外来からです。西木野先生から電話が来て、
    ………丁目周辺路上で急病人を発見した、中学生女子、
    恐らく熱疲労、熱射病に移行の危険あり、消防からの問い合わせに備えて欲しいと」

救命医「分かった。聞いての通りだ、Ⅲ度熱中症前提で準備。
    消防には受けると伝えろ」

看護師s「はいっ!」

受話器ガチャッ

救命医「もしもし」

真姫「はい、西木野です」

救命医「状況は?」

真姫「通報を通行人に任せて、コンビニから現場に戻る途中です」

救命医「買い物の内容は?」

真姫「ミネラルウォーター2リットル、スポーツドリンク500ミリリットル二本、
   タオル、クラッシュアイスのパックと小分け用のビニール袋」

救命医「上出来だ」

真姫「居合わせた男性ナースに半分持ってもらっています」

救命医「ますます上出来だ。空きはある、うちで受けるぞ」

真姫「ありがとうございます」


ーー見滝原市内路上ーー

男性看護師「こっちですか?」

真姫「ええ、助かります。
   あなたの買い物もあったでしょうに」

男性看護師「いえ、今日はこれだけですから」

真姫(小さいお菓子二つにおまけのクリアファイル)

ーーーーーーーー

ピーポーピーポーピーポー

ーー見滝原市立病院救命救急センター観察室ベッド脇ーー

救命医「数値的には色々問題はあるけど、集中治療の成功で峠は越えました」

真姫「そうですか」

救命医「いや、本当に西木野先生がいたのが不幸中の幸い。
    迅速な応急処置が無かったら内臓にダメージが来てもおかしくない状態だったから。
    室内でも危ないんだから、あんまり無理しないできちんと水分補給しないと」

仁美「すいません………有難うございました」

救命医「今、親御さんがこちらに向かってるって言うから、
    親御さんとお話ししてから念のため点滴もう一本入れて。
    明日もう一度の受診をお勧めします」

仁美「分かりました」

救命医「それじゃあ、少し待ってて下さい」


コッコッコッ

仁美「すいません、ご迷惑をおかけして」

真姫「無理したわね。
   薙刀ってあれ、遠心力つくから体持ってかれるでしょ。
   挙句、柄でチンにアッパーカット自爆したり。
   慣れてないと思い切り体力使うわよね」

仁美「ご存じでしたか?」

真姫「ちょっとね、試しに友達の奴何回か振った、って程度だけど。
   に、しても、今回は仁美ちゃん完っ全にオーバーワーク。
   本気で危なかったわよ」

仁美「すいません………お稽古の後に、
   自主練習で根を詰め過ぎた様です」

真姫「そう」

仁美「さすがはお医者さんですね。手際が良くって………」

真姫「んー、まあ、オーバーワークは苦い経験とかもあるからねぇ。
   身近に鬼プリマとかウルトラスーパーデラックス体力クイーンとかもいたから
   自分で勉強して警戒してたとかもあるけどタハハ」

仁美「………ちが………ったのかも………」

真姫「ん?」

仁美「くしが………んな事………ったりしたから………」

真姫「どうしたの? 言いたくないなら無理には聞かないけど、
   なんか溜まってるものでもあった?」

仁美「さやかさんが………いなくなってしまいました」

真姫「うん。知ってる。まどかちゃんが病院に迄探しに来てたから」


仁美「そう、でしたか。病院に………
   やっぱりまどかさん、心配して傍から見ても心痛ですもの」

真姫「うん」

仁美「もちろん、わたくしだって。
   でも、わたくしにはそんな事を言う資格………」

真姫「喧嘩でもしたの?」

仁美「わたくし、上条君の事を、お慕い申し上げておりますの」

真姫「そう」

仁美「はい。先生はお見通しでしたわね」

真姫「んー、あれで気付かないのって、無理」

仁美「そう、ですか。
   それでは、気が付いていましたよね、さやかさんの気持ちも」

真姫「そうね」

仁美「わたくしもです。
   やんちゃなさやかさんが、あんな眼差しをなさるんですもの。
   さやかさんは掛け替えのない大切なお友達。
   それでも、諦める事は出来ませんでした」

真姫「それはつまり、親友との三角関係と解釈していいのかしら?」

仁美「はい。ですから、さやかさんに申し上げました。
   上条君の事をお慕い申し上げております。
   つきましては、わたくしがその事を告白するのに一日だけお待ちします。
   自分の気持ちに正直になって下さい、と」

真姫(ヴェェ………こういう娘だよね………)

仁美「その後です、さやかさんがいなくなってしまったのは。
   わたくしが、あんな事を言ったから………」


真姫「んー、気休めかも知れないけど、
   体が弱ってるからかも知れないけど、
   その決めつけは短絡的に見えない事も………」

仁美「気づいて、いました」

真姫「ん?」

仁美「さやかさんは、大切な、本当に大切なお友達です。
   お嬢様と見られて、みんなと少し距離のあったわたくしの手を引いて、
   あんなに明るく、優しい世界を教えてくれた。

   まどかさんの事もそう。転校生で引っ込み事案なまどかさんをわたくしたちに引き合わせて、
   あの愛すべき女の子と出会う事が出来たのもさやかさんのおかげです。

   そんな元気なさやかさんが、あんなに可憐な、誰よりも女の子の表情を見せる事を知っていた。
   そして、上条君も、さやかさんにだけはあれ程に心を許して、
   事故でヴァイオリンが演奏出来なくなった後も、さやかさんは決して上条君の事を諦めなかった。

   わたくしは、愛しい人を傷付けない様に、遠巻きに自分を守るので精いっぱいで。
   本当は、わたくし等が入り込む余地等なかった。

   それでも、そんなさやかさんに形ばかりのお断りをして、
   思いを告げて、振られてしまいました」

真姫「ん? 振られたの?」

仁美「はい。返事を待って欲しいと言われて、
   その後、上条君をお誘いして少しお散歩を共に様な事もありました。
   二人きりで、心浮き立つ時間ではありましたが、
   結局、わたくしの想いは遂げられませんでした」

真姫(だから、どういう対応したんだあのヴァイオリン馬鹿?
   それとも男のお子ちゃまってそういうもの? コレダカラジョシコウハイミワカンナイ)

仁美「思えば、その前から、少し前からさやかさんと、それからまどかさんも。
   わたくしによそよそしかった様な気もします。
   さやかさん、わたくしに、何も言わずにいなくなってしまいました」

真姫「………」


仁美「わたくしは習い事で忙しかったから、と、思い込もうとしていたのかも知れません。
   でも、本当は、わたくしの邪な想いを察していたからかも知れません。
   わたくしは、大切な友達の想いを知りながら、追い詰めて、
   そんな、そんなわたくしだからわたくし、っ、うっ、ううううう……………」ホロホロホロ

真姫「………いや、イミワカンナイんだけど」

仁美「え?」

真姫「つまり、だから、仁美ちゃんは上条君に恋をした。
   たまたまそれが友達とバッティングしたから、
   正々堂々宣戦布告して、それから、
   誰の彼女でもない相手に告白して玉砕した。
   頑張ったよ、仁美ちゃんは」

仁美「でも………」

真姫「上条君を見るさやかちゃんが誰よりも女の子だって、知ってるよ。
   でもさ、やっぱりさやかちゃんなのよ。
   仁美ちゃんが惚れた、あの元気で優しいね。

   こんな事、って言ったら今はお互い大変かも知れないけど、
   ちょっとダメージ背負ったかも知れないけど、
   そういうの、十年後には甘酸っぱい青春の思い出よ」

仁美「大人の、女性の方から見たらそうなのかも知れませんね」

真姫「んー、私の場合女子校だからあんまり偉そうな事は言えないんだけどね」ヴェェ

仁美「でも、お嬢様で、その上大活躍されたそうですもの、
   それでこんなに素敵な方で、女子校でもおモテになったのでは?」

真姫「あー、知ってた?」

仁美「大切な、上条君の主治医の方ですから」

真姫「そう。まあー、女子校のその辺の事は、知りたい?」

仁美「何かあるのですか?」


真姫「その内、気が向いたらね」

仁美「………フフッ」

真姫「ん。真っ直ぐ過ぎるのよ、さやかちゃんも仁美ちゃんも。
   そして、青春まっしぐら。
   今の本人らは大変かも知れないけど、好きよ、そういうの」

仁美「有難う、ございます」ウッ、ウウウ

真姫「それでも、好きになっちゃったんだよね。
   大切な友達と、両想いかも知れない。それでも」

仁美「………」コクッ

真姫「それで、その気持ち、
   彼が好きな気持ちと友達を愛する気持ち、
   その両方と精いっぱい誠実に向き合った。
   頑張ったよ、仁美ちゃんは。

   それを、笑う事なんて誰にもできない、そんなの許さない。
   次は、さやかちゃんの番ね」

仁美「さやか、さんの………わたくしは………」

真姫「だから、信じて待とう。
   あんまり自分を傷付けたりしたら、
   誰よりも大切な友達が、仁美ちゃんの事をそう思ってくれて、
   仁美ちゃんが大切に思ってる娘が悲しむから」

仁美「………はい………」


パタパタパタ

仁美母「仁美!」

仁美父「仁美っ!」

仁美「ごめんなさい、お父様、お母様」

仁美父「大丈夫だったか仁美っ?
    西木野先生っ、先日の件と言い、
    うちの仁美が度々、一方ならぬお世話をいただき、
    本当になんとお礼を申し上げて良かったか」

仁美母「本当に、有難うございました」

真姫「ご丁寧に」ペコリ

ーー病棟廊下ーー

仁美父「本当に、一度ならず何とお礼を申し上げていいものか」

真姫「本当にご丁寧に………」

仁美父「………確かに、厳しく育ててきました」

真姫「はい」

仁美父「志筑家の者として、一人の淑女として恥ずかしくない娘にと、
    様々に厳しく、子どもにとって、
    年頃の娘にとっては窮屈な事も多かったかも知れない。
    それに勝るだけの愛情は注いで来た、そのつもりではいましたが………」

仁美母「仁美は、そんな私達の娘として、本当にいい娘に育ってくれました」

仁美父「ええ、それはもう。
    私達のそんな期待にも応えて、そして可愛い、いい娘に育ってくれました。
    しかし、この様な事が度々あると言う事は、やはり何か………」

真姫「その通りです」

仁美父母「!?」


真姫「仁美さんは、素晴らしいお嬢さんです。
   恐らくはご両親の事もとても愛して、大事に思っている筈、
   拙い若造の私ですが、愛されて育ったお嬢さんだと、お見受けしました」

仁美父「ありがとう、ございます」

真姫「お嬢さんは、一人の女性として羽ばたきを始めている所です。
   親への反発も、甘えも、その諸々を抱えて表現の術を探して、
   それが思春期と言うものですから。
   私も、多少の経験はあります」クスッ

仁美父「そう、ですな」

真姫「はい。そうですね、お父様はそろそろ
   もう少し先に拳と涙の準備もしていただくのも」

仁美父「ん?」

仁美母クスッ

真姫「………本当に、いい娘です。ご両親から愛されている事も理解している筈です。
   だからこそ、ご懸念でしたら体にだけは気を付けて下さい。

   そういう娘さんだからこそ、無理をしてしまうものですから、
   本当に辛い時に、それを察して受け止められる心づもりして下さい。

   そして、多少なりとも、ご両親からも表現してあげて下さい。
   かつての娘として、些かの生意気を申し上げます」ペコリ

仁美父「まことに、感謝します」イチレイ

仁美母イチレイ


仁美父「只………」

真姫「はい」

仁美父「恐らくは、かつて、ではなく、
    娘と言うものはいつまでも娘、事、父親にとっては。
    そうではありませんかな」

真姫「その通りですね」クスッ

仁美母「まして、こんな立派なお嬢さんなら尚の事ですよ」

真姫「不肖の娘です」

ガラガラガラ

真姫「それでは、治療も始まる様ですので私はこれで」

仁美父「本当に有難うございました」フカブカ

仁美母フカブカ

真姫イチレイ

コッコッコッ

真姫「………許さないから………」

真姫「こんなに、一杯の人心配させて愛されて。
   それで、それ全部悲しませるとか、
   そんな真似したら、そんなの私が許さない………」

==============================

今回はここまでです>>318-1000
続きは折を見て。


さやか生き残って欲しいなあ

ラブライバーとかキモい
頼むから他の作品汚さないでくんない?
ラブライバーはネットで女買ってしかもセックス目的でホテル代は半分しか出さず相手に出させるとか本当にキモすぎるんですが
なんでこんな事件しか起こさないの?

まきちゃんの皮を被った>>1がまどマギのキャラに大人の説教()してるだけじゃん
ラブライブでやる必要あんの?

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>327

ーー電車内ーー

「ねえ、この世界って守る価値あるの?」

「あたし何の為に戦ってたの?」

「教えてよ」

「今すぐあんたが教えてよ」

「でないとあたし」

「どうにかなっちゃうよ? ………」

「いたっ!!!」

「!?」

真姫「………」ハアッ、ハアッ

さやか「………」クルーリ

真姫「いちかばちか、交通機関回ってたら………」

真姫(ホームで、チラッと視界に入ってダッシュで駆け込んで………)

真姫「何、やってた訳?」

ショウさん「いや、どっちかっつーと俺らが一方的に絡まれてた感じで」

真姫「そう」


さやか「邪魔、しないでくれる?」

真姫(なんか、めっちゃ淀んでるけど………)

真姫「邪魔って何っ?」グッ

さやか「………」

さやかストン

真姫「!?」

さやか「………」ハア、ハア

真姫「ちょっと、大丈夫っ?」

さやか「………るさいなぁ………」ウデブウン

真姫ガシッ

真姫(なんか、ちょっとした酔っ払いっぽいと言うか………
   でも、お酒や、薬物って感じでもないけど)

ショウさん「そっちに任せていい訳?」

真姫「そうして下さい。
   この娘まだ中学生だから、揉めてもそちらが困るでしょう」

ホストB「つーか、あれっ?」

ショウさん「ん?」

ホストB「もしかしてマッキー?」

ショウさん「今はお医者さん、だっけ?」

真姫「まあ、そういう事ね」


さやか「先生、駄目だよ、こいつら」ブツブツブツブツ

真姫「ありがと、私の心配してくれて。
   でも、どっちかって言うとあなたの心配の方が先だから」

ショウさん「そんじゃ、この娘なんかこじらせてるからひっかかれない様に気を付けてよ。
      今度遊びに来てよ、あの青春の日々、大歓迎よ」メイシ

さやか「うう………」ウデノバシ

真姫「お生憎、今時勤務医なんて貧乏暇なし。
   それとも、どっかいい沈め先とか知ってる訳?」ピッ

ショウさん「やだなぁ、誠心誠意明朗会計がモットーよ」

真姫「なんて言って、引っかかれるのはそっちじゃないの?」

ショウさん「引っかかれたら先生治してくれる?
      こいつなんて三日に一度はボッコボコにされてんの」

真姫「限りなく自業自得にしか見えないわね」

ホストB「ひっでぇーなぁ、
     癒しの一時のために体張ってんすよジュリエット」

真姫「それ、今時マジでやってる訳?」ギャルソンシキイチレイ

ショウさん「ねぇー、ズレてんでしょ。
      この辺がまだまだなのよ」

ホストB「さっすがショウさん、
     なんだかんだ言ってマッキーとトーク伸ばしてる」

真姫「じゃあ、この辺にしとく。
   お互いトークも有料の商売でしょ。タダ(無料)で漫才有難う」

ショウさん「じゃ、気が変わったらお店に来てよ。ばーい」

ホストB「ばーい」

真姫「はいはい、三分ぐらいは考えてみるから」


スタスタスタ
ガタンゴトン

真姫「………で、君は一体何やってる訳?」

さやか「………分かんない」

真姫「そう。取り敢えず降りましょう。
   ここに座り込んでても仕方がないから」

さやか「………うん………」

ーー駅ホームーー

自販機ゴトン

さやか(ベンチ)「………」

真姫「はい」ミネラルウォーター

さやか「………」

真姫「渇き過ぎ(主に心が)、飲んだ方がいい」

さやか「………」キュッ、ゴクッ

真姫(手に取ってキャップを取って口から喉を通るまで支障なし。
   ふらついてはいたけど、変な偏りはなかった。
   見た通りだと極度の疲労。
   単純な疲労か、それともたちの悪い内臓疾患?
   とにかく、ちょっと尋常には見えない。
   感覚的な疲労感と外見が釣り合わないのも気になる)

真姫(ベンチ)ストッ

さやか「何やってんの先生?」ボソッ

真姫「自分でも何やってんだかイミワカンナイ」

さやか「ククッ」

真姫「?」


さやか「結局あたしは一体何が大切で何を守ろうとしてたのか、
    なにもかも、わけ分かんなくなっちゃった」

真姫「そう」

さやか「うん」

真姫「まどかちゃん、病院に来たわよ」

さやか「そう」

真姫「さやかちゃんの事、探してた。
   だから、私も気になってね。
   気が付いたらこうやって追いかけてた。
   分かる、分からないの問題じゃないわよこういうの」

さやか「そう」

真姫「疲れてる?」

さやか「別に………もう、どうでもよくなっちゃったから」フラッ

真姫「ちょっ、大丈夫っ?」ヴェェ

さやか「いいよ、もう」ブウン

真姫(何? なんか、本格的に電波な事言い出したけど?
   本当に薬? まさかメタンフェタミンでも切れた?)

さやか「………あたしは用済みさ………この世界には、要らないよ………」ストン

真姫「要るわよ」ボソッ

さやか「………」

真姫「何、ふざけた事言ってんのよ」

さやか「何? 何も分からないのに………」

真姫「分からないのはそっちでしょっ!?」ガシッ


さやか「分かるよ、お説教なんて、言いたい事なんて………
    でも分からないんだよ、分からない、
    あたしって、ほんとバカだからぁ………」ツツーッ

真姫「だから………いい女が、無駄に自分を卑下しないで」

さやか「いい女、なんかじゃないよ。
    人間ですらないんだから。
    抱きしめてなんて、キスしてなんて言えないよ………」

真姫(なんか、繋がる様で繋がらない。
   話の基礎理論は通るけど周辺の変なワードがノイジー過ぎる。
   この内容で薬じゃないとすると………)

真姫「あぁーっ、そうっ。結局それが本音。
   要はさやかちゃんは失恋してこうやってうじうじしてると」

さやか「挑発してるつもり?」

真姫「生憎女子校出身だからね、
   その辺りの話題の思春期女子の沸点は難しいんだわイミワカンナイ」

さやか「………」ククッ

真姫「フッ………だから、いい女って言ったでしょ?
   その分、女を見る目は多少はあるつもりなんだけど。
   真っ直ぐな娘こそこじれるって所とか、
   こんな可愛い娘、ここで壊れて終わる、なんて勿体なさ過ぎるってぐらいには」

さやか「………先生、なんでそんなにお節介なの?」

真姫「だから言ったでしょ、イミワカンナイって、
   そんなの私が教えて欲しい」

さやか「無茶苦茶だよ」

真姫「ええ。プロとして仕事をしている以上、患者は次から次へと来る。
   まして、その周辺人物にまでいちいち入れ込んでたら身が保たない。
   分かっては、いるんだけどなぁ」ハアッ

さやか「………」


真姫「もちろん、きっぱり割り切って仕事とプライベートに専念する、
   って言うのも一つの生き方だし、そうしている人もいる。
   特に私達みたいな仕事だと、中途半端な事をして抜き差しならなくなって
   双方ひどい目に遭う、って、良かれと思ってが通用しないケースも嫌って程注意されてる」

さやか「………今回がそうだって、思わない訳?」

真姫「割り切って割り切れない、そんな私の距離感にはまったってだけ。
   そんなムカつくおばさんの自己満足、少し付き合ってみる気ある?」

さやか「付き合うって?」

真姫「普通に考えるなら、このままお家に送り届ける事になるんだけど、
   その場合、最後まで見届けないと今のさやかちゃんの状態は不安過ぎる。
   それとも、お茶の一杯ぐらい私と付き合うか。
   色々本格的にまずいし、その時点で逸脱してるから、
   長くても一晩限り、って事になるけど」

==============================

今回はここまでです>>332-1000
続きは折を見て。

気持ち悪いからもう書かないでよ
ラブライバーは大人しく引きこもってろよ


実は普通の人には見ることの出来ないモンスターに殺されそうになった友達を助けるためにマスコットにお願いした代償にモンスターと戦う戦士になったけどその正体はゾンビだったんだ

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>338

ーーマキルームーー

さやか(体育座りティータイム)「………」ズズッ

真姫「魔法、か」

さやか「魔法?」ゴクッ

真姫「うん、さやかちゃんがさっき言ってた。
   よく分からなかったけど」

さやか「………そっか………」

真姫「おばさんの知らない流行か何か?
   それとも、恋の魔法とか、そういう類の話かしらね?」

さやか「そんな、ロマンチックなものじゃないよ。
    まあ、ちょっとだけ当たってるかも。
    人の心を呪いで縛ろうとか考えちゃう辺りなんて」

真姫(実態のある話? 何かの例え?)

ーーーーーーーー

真姫「………」スクッ

さやか(あーあ、呆れちゃった)

真姫「疲れてる所悪いけど、最初から順序立てて聞かせてくれるかな?」コピーヨウシドサッ

さやか「へっ?」

真姫「取り敢えず、魔法少女さやかちゃんが魔女を退治する、
   ってお話しなのよね?」ペントントン

二刀流とか気持ち悪いしクズパクライバーはさっさと消えろよ


さやが「信じて、くれる訳?」

真姫「さやかちゃんのメンタルが最悪だから一見取り止めのない話に聞こえるけど、
   何か基になった情報があって、その筋は通っていそうにも聞こえる。
   物理的に実在するか否かはおいておいて、その話自体には何らかの意義がある。
   私にはそう聞こえた」

さやか「うん、いいよ。こんな話、それだけ真面目に聞いてくれるんだったら
    あたしも話す甲斐があるから」

真姫(狂人は、正常に狂っているとも言うけどね。
   意図的な嘘や一過性のものにしては色々おかしい。
   何等かの確固とした妄想が実在している可能性はかなり高い)

真姫(内容的に言って、ありそうなのはアブダクション系の記憶障害。
   心的外傷によってその時の記憶があり得ない形に変質している状態)

真姫(この異常な疲労とのセットだと、アップ系ドラッグの禁断症状。
   典型的なのがメタンフェタミンヴェェ。或は統合失調症を発症した)

真姫(どれをとっても、とてもじゃないけど私一人の手に負えない。
   既に転移されるリスクがバリバリ増加してる)

真姫(病的だと心証とれたら、
   精神保健福祉センターに繋げてスクールカウンセラーにも。
   本人の同意が得られればいいんだけど。
   ドラッグだったら、最終的には警察が絡むかなぁ………
   親を説得出来れば専門医の紹介を考えるんだけど)

真姫(考えられる分野の専門医は日本では絶望的に少ない。
   今は、マシな対応をするしかない。
   ………それが現実でも、又、手は尽くしましたけど、
   で終わったら、嫌だなぁ………)


ーーーーーーーー

真姫「………成程ねぇ………」

さやか「………」

真姫「つまり、

実は普通の人には見ることの出来ないモンスターに殺されそうになった友達を助けるためにマスコットにお願いした代償にモンスターと戦う戦士になったけどその正体はゾンビだったんだ

   こういう事でおk?」

さやか「うん、大体合ってる。
    そう、ゾンビ、ゾンビだったんだ、ダキシメテナンテ、キスシテナンテイエナイオオオオオ」

真姫「あーごめんね」ヨシヨシ

真姫(………イミワカンナイ………)

真姫(………けど、取っ掛かりは………)

真姫「その、魔法少女の変身グッズ?
   ソウルジェムって見せてくれるかな?」

さやか「うん、いいよ」スッ

真姫「………」

真姫(………おもちゃ、にしてはちょっと宝石っぽさがよく出来てるわね。
   それに、何と言うか、輝きの感じが何となく………
   肉体とか生命? そう言われてるからか、私まで感化されてるとか?)

真姫(さっきの話だと、なんかこれ持って距離取ったら死ぬ、
   とか言ってたけど………)

真姫(さやかちゃん、感情的ではあっても、内容的には真顔で話してたわよね。
   だとすると、本人がそう信じていたら、迂闊に試したら危険ね………)


真姫「確かに、黒い淀みがあるわね。
   何か、液体を溶かし込んだ様にも見える」

さやか「でしょう………」

真姫「それでその………」カミガサガサ

真姫「グリーフシード?
   淀みをとるものとかって持ってるの?」

さやか「いやー、ないね。
    色々意地張っちゃったからさぁ………
    だからすっごく、だるくて気持ち悪い………」

真姫(だからそれ、S系の新手の隠語じゃないでしょうね………
   宝石が濁ると疲労感、魂の宝石………)

真姫「それで、どこで手に入るのそれ?
   確か、魔女が………」

さやか「うん、魔女が持ってる。持ってない時もあるけどね」

真姫「その魔女って、
   やっぱり折れた帽子被って箒にまたがったお婆さんとかそういう………」


さやか「全然違う」

真姫「ん?」

さやか「何て言ったらいいのかなー。
    あれって完全に怪物って言うか………」

真姫「絵とか描ける?」

さやか「んー………」カキカキ

さやか「………正直、全然似てないって言うか、
    絵で表現するの無理って言うか」スッ

真姫(………イミワカンナイ………)

真姫(そもそも何を表しているのかすらよく分からないレベルだけど、
   サイケデリックなモンスターが見えているんだとしたら、
   これはいよいよ典型的にやばいレベルのが見えてるのか)ヴェェ

真姫(………ちょっと待って、サイケなモンスター? ………)

真姫「それで、その、魔女を退治しないとグリーフシードは手に入らない」

さやか「うん………マミさんなら、持ってるかな………」

真姫「マミさん?」

さやか「うん。ああ、言ったらまずかったかな?」

真姫「教えて欲しくはあるけど、無理はしなくていい」

さやか「うん。マミさんね。魔法少女の先輩。
    すっごく格好いいんだー。
    マミさんなら、ストックあるかな………」


真姫(マミさん、魔法少女の先輩………)

真姫(共有している仲間がいる、と言う事は、
   単独の精神疾患の可能性は低くなる)

真姫(それなりに筋の通った設定、魔法少女と言うメルヘンな言葉。
   それでいてグロテスクな造形と裏設定………)

真姫(それで、尊敬する先輩がいる、と言う事は………
   悪く考えるならお薬仲間)

真姫(でも、どっちかって言うと台所方面の病名?
   ゴールドのカラコンとか右手とか俺達とやる気らしいとかそういう、
   年齢的特徴も合致してる………)

真姫(もちろん、特に思春期に於いては、
   心の傷から逃れるためにそうした世界を求めるのはままある事。
   安易に馬鹿には出来ない。)

真姫(その方面の先輩と言う事は………
   やっぱり、マジカルマジカルな魔法少女で、
   初めと終わりのポーズはバッチリ決めるラブアローシュートとかそういう方面の………
   それで、下級生から見て結構いい線行ってて実際美人でも、
   残念が積み重なって色々こじらせた三十路突入ってパターンで………)

真姫(当面の問題は、「マミさん」が物理的な存在であるかを………)

真姫「マミさんとは連絡とれるの?」

さやか「え? はい、携帯で」

真姫(それを信じるなら、一応実在はしてるのか。
   それとも、そう信じ込んでるのか)

真姫「契約して魔法少女になった、って言ったわよね」

さやか「うん、キュゥべえと契約して」

真姫「キュゥべえってなんなの?」

さやか「………そう言えばなんなんだろ?」


真姫「契約で魔法、ってなると、
   普通にメフィストフェレスとか、その悪魔方面を連想するんだけど」

さやか「ああ、悪魔には違いないね。
    だって、知らない内にゾンビにされて
    ゾンビなんだ、ゾンビなんだぁダキシメテナンテ、キスシテナンテイエナイオオオオオ」

真姫「よしよし」ナデナデ

真姫「で、悪魔って言うと、
   やっぱり蠅とかヤギの角生やしてとか、
   そういうタイプの悪魔な訳?」

さやか「全然。見た目だけは可愛い」

真姫「………」

さやか「素質がある女の子にしか見えない、って言うけど、
    何て言うのかなあれ? 猫? 狐?」カキカキ

真姫(………取り敢えず、魔女よりはまともな絵になってる。
   何か、小動物みたいな?)

真姫(只、お絵かきのスムーズさから言って、
   小動物と言うよりは線画的。
   類型は魔女っ子アニメのマスコット?
   小児科では話題として重宝するって言うけど、こういうのあったっけ?)

真姫(素質がある者にしか見えないキリッ
   うん、ありがちに都合のいい設定)

==============================

今回はここまでです>>341-1000

>>340面白いんで採用w
サンクス

続きは折を見て。

乙乙
この精神疾患は有史以来あった病気みたいだけど知ってる人も居たりして?
魔女の被害について話したらどうなるのかな

ここまでほむらが関わらなかったのはわざとか?
関わったら銃を突き付けられそうだからなぁ……

感想どうもです。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>348

真姫「キュゥべえ、ねぇ………。
   精霊、或は悪魔の使い魔………」

さやか「ああ、使い魔ってのはいる。
    魔女とセットで出て来る奴。そいつも人を襲うんだけどね」

真姫「それを、さやかちゃんは退治してる訳?」

さやか「んー、まあ、そういう事」

真姫「?」

さやか「あたしとしては退治したいんだけど、正直数もいるし
    いちいち狩ってたら効率悪いんだよね。
    それでもいちいち相手してたらあたしなんてこの様だし。
    大元の魔女を倒せばその魔女から出て来る使い魔も消えるんだけどさ」

真姫(設定はそれなりに作り込まれてる)

真姫「じゃあ、話を戻して、
   このキュゥべえと契約して魔法少女になったのよねさやかちゃん?」

さやか「そう、キュゥべえと契約して魔法少女になって、
    それでゾンビになっちゃったダキシメテナンテイカリャクオオオオオ」

真姫「よしよし」ナデナデ

真姫「そのキュゥべえ、ってどこにいるのかな?
   やっぱり何処かの森に………」

さやか「えーと………キュゥべえ、いるんでしょ?
    ちょっと出て来てよ」


真姫(あー、やっぱり見えないお友達)

さやか「ふうん、随分距離取ってるね、一応自覚はあるんだ。
    無駄に数を減らしたくない? 何それ?」

真姫(独り遊び? それとも本当に「視えてる」?)

さやか「正直くたびれて叩っ斬るのもめんどいし、
    先生に姿見せてあげてよ」

真姫(この場合、フリをしてあげた方がいいんだろうか?)

真姫「………」

真姫「………」

真姫「………」オメメゴシゴシ

\ヴェエェェェッッッッッ!?!?!?/

ーーーーーーーー

真姫「………もう一回確認したいんだけど」コピーヨウシガサガサ

さやか「うん」

真姫「つまり、

実は普通の人には見ることの出来ないモンスターに殺されそうになった友達を助けるためにマスコットにお願いした代償にモンスターと戦う戦士になったけどその正体はゾンビだったんだ

   こういう事でおk?」

さやか「うん、大体合ってる。信じてくれた?」

真姫「確か、私の記憶だと今夜は素面な筈だし
   夜勤も辛うじてデッド・ゾーンに達してない筈だから。
   それで、こんなのが見えてるとか」

こんなの「うん、僕は感情が無いんだけど、
     その言い方のパターンから言って僕の事を余り歓迎していない様だね」


真姫「………ヴ………」

真姫(\ヴェエェェェッッッッッ!?!?!?/)

真姫「………さやかちゃん、一つ聞いていいかしら?」

さやか「何?」

真姫「これ、って触る事が出来る物体な訳?」

さやか「うん、まあ、今はムカつくってレベルじゃないけど、
    マミさんなんかは普通に猫みたいに飼ってるし」

真姫(動物だとしたら、感染症とか持ってないでしょうね?)

真姫「ちょっと、確認いいかしら?」

さやか「何?」

真姫「これに触った事がある人って?」

さやか「あたしとかマミさんとかまどかもあるかな?」

真姫「まどかちゃんも?
   それで、マミさんが何か病気になったって話は聞いた事は?」

さやか「いえ、ないですけど」

真姫「そう………」

真姫「………毛並みはなかなかね」ナデナデ

これ「今度は褒めてくれているのかな?」

真姫「毛並みだけはね。ちょっと待って。
   それじゃあさやかちゃん」

さやか「うん」

真姫(落ち着いて、落ち着いて………
   これで、実はトリックでからかわれていました、
   とか言ったらかなり恥ずかしいから)ゴクッ

穂乃果の因果律は凄そうだな……


真姫「さやかちゃん、魔法少女に変身って、出来るって事?」

さやか「だから、さっきからそう言ってると思うんだけど」

真姫スゥーッハァーッ

真姫「それ、変身、なんならやって見てくれる?
   正体とかって、もう説明しちゃった訳だし」

さやか「まあ、それもそうか。
    魔力の残り少ないからあんまりやりたくないんだけど」

真姫「無理は、しなくていいわよ」

真姫(どっちにしても、余りいいコンディションじゃないのは間違いない)

ソウルジェムボウッ

真姫「………」

真姫(\ヴェエェェェッッッッッ!?!?!?/)

真姫「」

さやか「先生、大丈夫?」サッサッ

真姫「うん、大丈夫。そう、それが変身、魔法少女ね」キリッ

さやか「どう?」クルッ

真姫「うん、似合ってる。
   ファンタジーの剣士みたいだけど、
   女の子っぽさとのバランスが絶妙ね(ね、ことり)」

さやか「えへへー」アタマノウシロデテヲクンデ

真姫(だけど、その事は、
   元気なさやかちゃんだからこそ、
   思春期そのものの不安定の象徴にも見える………)


さやか「とっ、ととっ」

真姫「とっ!」ヴェェ

真姫「大丈夫っ?」

さやか「大丈夫。ごめん、やっぱり疲れてるみたい」シュウッ

真姫(元に戻った)

さやか「………」ハァ、ハァ

真姫「はい、お水」

さやか「有難う」ゴクッ

==============================

今回はここまでです>>351-1000
続きは折を見て。


大人になった真姫ちゃんさえ見えることは、μ’sは全員見えそう
これは今でも因果律が高そうな穂乃果さんの出番か……?

おっ飛行機を知ったのか
投下さえおわればID変えて自演し放題だもんな

乙乙
QBが見えるようになったのはQBが自分でステルスを解いたってことだよね?

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>356

真姫(で、実は魔法少女が実在していました、
   とかどうすんのよこれ?
   人体実験でもやれって言う訳?)

真姫(知ってる奴に聞くしかない、か)

真姫「キュゥべえ、って言ったわね」

QB「そうだよ」

真姫「世の中では、私達が知らない間に
   こんなのがうろついて女の子を魔法少女にしてるって言うの?」

QB「そういう事になるね。今は頼まれたから敢えて君に姿を見せているけど、
   本来であれば、素質が無ければ僕の事は見る事も聞く事も出来ない。
   多少のブレはあっても、その素質は少女の思春期の一時期に集中している」

真姫「………そう。
   まずは、さやかちゃんがゾンビにされた、って言ってる、
   その詳細を少し聞かせてもらおうかしら」

QB「魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね、
   契約者の魂を抜き取ってソウルジェムに変えることなのさ」

真姫「ソウルジェムが、魂?」

さやか「そういう話だったね。
    あたしの魂を、こんな石ころに変えた、って」ギロッ

真姫(そもそも魂とは何か、と言う点を小一時間問い詰めたい所だけど………)


真姫「オカルトは専門外、と言うか、立場上はまったらヤバイんだけど、
   さっき聞き取ったイメージから言えば、幽体離脱に近いわね」カミガサガサ

真姫「いわゆる霊魂、頭とへそで肉体と霊魂、霊体が繋がっていて、
   人が死ぬ時はその魂の緒を死神が例の大鎌で切断して魂だけ連れて行くって。
   その霊魂がソウルジェムに詰められた、
   ケーブル接続が無線接続になって、距離を取ったら肉体が維持できない。
   そういうイメージ」

QB「僕には感情と言うものが無いからね。
   人間の精神世界が作り出した信仰とかそういうものには疎いと思うんだけど、
   それでも、過去の歴史の知識も踏まえて言えば
   否定する程間違っていないと思うよ」

真姫「そう。で、何で魔法少女になる、って言う事が
   魂がソウルジェムになる、って話になる訳?」

QB「人間は生命が維持できなくなると、精神まで消滅してしまう。
   そうならないよう、僕は魔法少女になる者の魂を実体化し、
   手にとって護れるようにしてあげたんだ。少しでも安全に魔女と戦えるようにね」

真姫「………イミワカンナイ」

QB「彼女は理解してくれたよ。
   身を以て教えてあげたからね」

真姫「!? あんた、さやかちゃんに一体何したのよっ!?」

QB「お腹に槍が刺さった時の本来の痛みを教えてあげたんだ。
   魂を分離しているからこそ、魔女との戦闘を継続できる程度に緩和できる。
   本来なら一撃で動けなくなる痛みだって。
   意識と肉体が連結していないからこそ可能なことなんだ」

さやか「………」ハアッ、ハアッ

真姫「まさか、今それをっ?」ガバッ

QB「いや、今のさやかは消耗しているからね。
   僕は何もしていない」


真姫「………手近に鈍器が無くて良かったのか悪かったのか、
   バットがあったら間違いなくあんたの事ぶっ潰してるわよ」

QB「君たちはいつもそうだね。
   事実をありのまま伝えると、決まって同じ反応をする。
   どうして人間はそんなに魂の在処にこだわるんだい?
   訳が分からないよ」

真姫「ええ、私は肉体を修復する専門家、
   だから、あなたのロジックの一端は理解は出来る。
   だからこそ、やってはいけない事も理解してる。
   他人の肉体をいじる以上、
   こちら側の良かれ、だけで手を付ける事はやってはいけないってね。
   説明不足のメンタル軽視な肉体改造とか、何時の時代の話よ」

QB「訳が分からないよ」

真姫「イミワカンナイ」

QB「さやかは契約の力で治す事の出来た上条恭介の左手も敢えて治さなかった。
   その事には君も関わっていたと聞いている。
   君が治そうとして出来なかったから治さなかったって。
   あれ程望んでいた結果が得られた筈なのに、訳が分からないよ」

真姫「あー、それ考えたんださやかちゃん」

さやか「………最初は、恭介の左手を治そうとした。
    でも、出来なかった。
    先生があんなに一生懸命なのに出来ない事、
    魔法の奇跡で治すってのが納得出来なかった。
    でも、もう、それで良かったのかどうかも分からない」

真姫「そんなの、さやかちゃんが背負い込む様な事じゃない。
   まして、後から分かったのがそんなからくりだった、なんて事ならね。
   一億円の宝くじなんて滅多に当たらないから価値がある。
   そんな日常の中で、私はベストを尽くして、
   さやかちゃんはその事に価値を感じてくれた。有難う」

さやか「………うん………」


真姫「で、さっきからの話で気になってたんだけど」

さやか「うん」

真姫「もしかして私、魔女に遭遇してる?」ズイッ

さやか「………」コクッ

真姫「まどかちゃんや仁美ちゃんも巻き込まれた廃工場で、
   多分、魔女っぽい体験してるんだけど、心当たりは?」

さやか「それ、多分魔女だと思う。
    あたしが間一髪で魔女の結界から先生の事助け出したから。
    先生気絶してたから覚えてるか分からないけど」

真姫「さやかちゃんに助けられた事は分からないけど、
   説明出来ない様なイミワカンナイものを見た記憶はなんとなく、ある。
   それに、さやかちゃんが現場にいた事は
   警察でも仁美ちゃんの証言でも確認されてる」

さやか「あたしの所に警察が来た時には正直ちょっと焦った」

真姫「あの事件、色々と辻褄が合わない事が多すぎた。
   むしろ魔法少女、って言った方がしっくり来るぐらい」

さやか「うん。そうだと思う。
    先生が怪しまないか、マミさんもかなり心配してたから」

真姫「そう。事件の規模の割には、
   警察の捜査が深入りしないでむしろ助かったわねお互いに。
   一歩間違えたら、科学的におかし過ぎて証言してる私の精神状態疑われてたわよ」ヴェェ

さやか「………」フウッ

真姫「………仁美ちゃんのケガ、治したのはあなた?」

さやか「………」コクン


さやか「仁美、あたしが見つけた時には頭痛そうで意識も朦朧としてて、
    あたしにもヤバイって分かるぐらい。
    だから、キュゥべえに願ったんだ。
    あたしが契約するから仁美のケガを治して欲しい、って」

真姫「そう。発見された時にはケガがなくなってたから断言はできないけど、
   外傷性の蜘蛛膜下出血起こしてた可能性が高い。
   その場合、既に症状が進行していたから、
   生き死にとか植物人間とかもあり得るぐらいまずい状況だった。
   漫画じゃないから、あんな状況で素手の外科医一人いてもどうにもならない。
   ………辛い代償と引き換えになったけど、それでも、有難う」

さやか「………」ポロポロポロ

さやか「………ないよ………
    そんな事、言われる資格、あたしになんて、ないよ………」ポロポロ

真姫「………」

さやか「希望と絶望のバランスは差引きゼロだって話、今ならよく解る。
    確かにあたしは何人か救いもしたけど、その分心には恨みや妬みが溜まって、
    一番大切な友達さえ傷つけて、
    誰かの幸せを祈ったぶん他の誰かを呪わずにはいられない………」

さやか「ねえ、この世界って守る価値あるの?」

さやか「あたし何の為に戦ってたの?」

真姫「答え難い質問ね」

さやか「こんな石ころにされて、それでも、魔法少女になったんだ。
    だから、だからあたしは………
    誰かを見捨てたり利用もしない、見返りだっていらない。
    それでもし魔女が殺せなくなった時は………あたしは用済みさ。
    魔女に勝てないあたしなんて、この世界には要らないよ」ブツブツブツ

==============================

今回はここまでです>>360-1000
続きは折を見て。

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    目   ピコーン
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  ノ( )ヽ
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   (つ ノ
   ⊂_ノ
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石ころにされた、だから見捨てない見返り要らない
メンタル弱った人の「だから」

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    目   ピコーン
  / `′ \
   ∧_∧

   (・∀・∩
   (つ ノ
   ⊂_ノ
    (_)

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>364

真姫「………」フゥーッ

真姫「まあ、色々言いたい事はあるけど、
   最初に言っておこうか」
















         l;;llllll||lll从从WWWl||ll,,ツ从ツツノlイノ'彡ヽ
         イ从、从从从从从ll|| |リ从////ノノ彡;j
        jl从从从从;;;;;;;;;;;;从;;;;;/;;;;;;;;;、、、;;-ー、イ彡:}
       (ミミ;;ッ''"゙ ̄ '、::::゙`゙''ー、/"´:::  :::: |;;;;;彡|

        }ミミ;;;} :::  {:: ゙:::::、:::    :::ィ ,,:::: };;;;イ;;l
        jミミ;;;;} :::  ヽ::::ミヽ::  |  ノ  W::  |;;;;彡:|
          }ミ;;;;;;} ::: ヾ {:::::ミ ヽ j イ|从 ":::: };;;;;;彡{
         iミ゙;;;ノ::::::  \'、 }}: l||イ /,ィ;;、、-ーーヾ'ァ;;イ、
        {;;;;リ:レ彡"三三ミヽ,,リ{{,,ノ;;;;ィ≦==ミ'" |;;〉l.|

        l"';;;l ゙'''<<~(::) >>::)-ら::ィ'ー゙-゙,,彡゙  .:|;l"lリ
          |l ';;', ::: ー` ̄:::::::ミ}゙'~}彡ィ""´   .:::lリノ/
         l'、〈;', :::    :::::::t、,j iノ:::、::..    ..::::lー'/
   ,、,,,/|  ヽヽ,,', ::.、    :::::(゙゙(  ),、)、ヽ::.  イ ::::l_ノ
)ヽ"´   ''''"レl_ヽ,,,', ヾ'ー、:::;r'"`' ゙'';;""  ゙l|  ::j ::: |: l,,,,
         ゙''(,l ', l| リ {"ィr''''' ーー''ijツヽ  l| :" l  |',`ヽ,
   き 利    (l :'、 `',. 'l| |;;゙゙゙゙"""´ー、;;| ノ:  / /リヽ \
.    く  い    Z::::ヽ '、 ゙'t;ヽ ` ´ ノ;;リ   ,r' //  |
   な. た     >; :::ヽ  ::ヽミニニニ彡'"  , '::::://  |
   ┃ ふ     フヽ ::\ : ミー―― "ノ , ':::: //:   |
   ┃ う      }ヽヽ :::::\::( ̄ ̄ ̄ /:::://:    |
   ┃ な     }| ヽヽ :::::`'-、竺;;ニィ'::://    |    l
   // 口    (: |  ヽ ヽ :::: ::::::...  :://     |    |
)  ・・.  を    (  |  ヽ ヽ::  ::::::... //      リ.    |
つ、       r、{  |   ヽ ヽ   //      /     |
  ヽ      '´    |   ヽ  ヽ //      /     |
















さやか「」

真姫「黙れ小童でも良かったんだけど、
   一から作るのが面倒だったみたいね」

真姫「知らないわよ、そんな事」

真姫「さやかちゃん、今まで何年生きて来た?

   永遠の16歳にプラスアルファーいくつか色つけて、
   その内の何割かを医者として生きて来て、
   その私が言うんだけど、そんな事分からないわよ。

   で、さやかちゃんは一体何年生きて来て
   その内何か月人の生き死にに直面して物言ってる訳?」

さやか「………」プルプル

真姫「………」ギュッ

真姫「だから、頑張ったよ。そんな脆い心で、狭い料簡で、
   それでも譲れないもののために我武者羅に頑張って、
   目の前の命のために自分投げ出して、それがずっと続いて、
   そんなの燃え尽きて当たり前よ。

   私達みたいな努力した凡人が何十年百年二百年頭絞って集団で色々リスクヘッジして、
   それでもバタバタ倒れてる死屍累々、
   それが人を助ける、人の生き死にを扱うってもんなんだから」

さやか「………やっぱり、
    あたしみたいなバカなのがやっちゃいけない事だったんだ」

真姫「正しかったのかも知れないし間違ってたのかも知れない。
   それでも、命を助けた結果には胸張っていいよ。
   それを否定できる価値なんて、私は知らない。
   色々小難しい事もあるけど、私は、そこだけは忘れないつもりで滅茶苦茶努力して来た」

さやか「………有難う」グスッ


真姫「瀉血、って知ってる?」

さやか「瀉血?」

真姫「体に傷をつけて、悪い血を抜く治療法。
   日本でも幕末の偉人でやってた人がいたみたいね。
   だけど、なんでもかんでも血抜きして、
   只でさえ弱っている患者から大量に血液を抜いたらどうなるか?」

さやか「死ぬと思う」

真姫「実際、それで死んだ人もいたみたい。
   完全に医学的効果があるのかないのか、そこの所は私の専門外、と言っておくけど、
   昔の西洋では明らかに濫用されてたわね。
   なんでもかんでも、むしろ重病だからこそ、
   消毒の概念も不十分な時代でもやたらと血を抜き取る、
   それがスタンダードに医学的な治療だと思われていた」

さやか「………こわっ」

真姫「多分日本の医者の標準辺りにいそうな私から見て、
   テレビを見てもネットを見ても、なんかイミワカンナイ情報は氾濫してる。
   それも、命や一生に関わりそうなレベルでもね、

   身近にいたら絶対に止めるとか、ガチで通報を考えるとか。
   だけど、百年経ったら、実は人殺しなのは私の方かも知れない。

   もちろん、今の私は、人の命を扱うだけの研鑽と自信、
   そして恐れを持って仕事をしているつもり。
   だからそれを信じるしかない、って言うのが、
   今ここでリアルタイムでイミワカンナイものに遭遇してる私の立場」

さやか「………」コクッ

真姫「メスを握る、薬をオーダーする看護する介護する、
   ラーメンを作る蕎麦を打つ田植えをして畑を耕して、
   曲を作る歌詞をつける歌を歌うダンスを踊る衣装を作る
   ピアノを弾くヴァイオリンを弾くボカロを作る足場を組む舞台を照らす。
   絶対的な難易度や実際どこまでペイしてるかはとにかく、
   対価を得て、それに見合う仕事を志して、そして、誰かにとっては毒になってるかも知れない」

さやか「毒に」


真姫「極端な話、今日命を助けた子どもが、
   明日毒入りキャンディーバラ撒いて大量殺人をしているかも知れない。

   食べ過ぎたら毒になるし体質に合わない人もいる。
   敢えて聞かれたら一般論としては偏見以外の何物でもない、って事になるけど、
   それでも、昔の私達が誰かの人生を狂わせた、って事も絶対無いとは言えない。

   関与の重い軽いを無視したら、人を殺すのは拳銃ではなく人間だ、
   じゃなくて包丁があったから人が殺された、と言う理屈はどんな仕事にもついて回る」

さやか「なんとなく、分かる。
    あたし、そんな風に滅茶苦茶考えて、それで、どうでも良くなって………」

真姫「仕事でしている以上、善意だから、では済まない事もある。
   自分の仕事には責任持たないといけない。
   それでも、特に人の生死を扱っているからこそ、
   自分が神様でもなんでもない、人間であり他人である事を忘れない。

   出来る事を真面目にやって、それで、幾ばくかの効果を上げる。
   まあ、大昔の神様の漫画でも言われてた事ね。
   世界一有名な無免許医の師匠が言ってたっけ」

さやか「何それ」アハハ

真姫「みんな失敗しながら積み重ねて、
   他人の仕事を補って形にして最悪にならない様にリスクヘッジして、
   そんな大勢の人達の仕事、仕事をしている人達がこの社会を作ってる。

   私は医者だから、直接命に関わって素人よりは出来ると思われてる、国からも認められてる。
   さやかちゃんは、技術だけならもっともっと凄い事が出来るのかも知れない。

   だけど、幾ら技術が凄くても、扱うのは人間なんだわ。
   迷いもすればムカつく事もうじゃうじゃある。

   そんなの、只の人間に、ましてや中学生のお子ちゃまに簡単に悟り開いてもらったら、
   私は、大概の人間は一体なんなの、って事になるから怒るわよ本当に、
   思い上がるのもいい加減にしろ、って」

さやか「うん」


真姫「それでも、さやかちゃんは大事な人の無事を祈って、
   助けられる人を助けて、ヒーローになろうと精一杯頑張った。
   思い通りにならない事もあったかも知れないけど、
   それでも、力一杯頑張って命を助けた、その事は誇ってもいい。
   今、その価値のために生きてる私はそう思う」

さやか「………」ポロポロ

さやか「………まどかに、ひどい事言っちゃった………」

真姫「だったら尚の事、
   このまま勝手に終わるなんて無責任な真似は出来ないでしょう」

さやか「うん………後悔、しちゃった………」

真姫「ん?」

さやか「………後悔しそうになっちゃった。
    あの時仁美を助けなければって、ほんの一瞬だけ思っちゃった………
    最低だよ………正義の味方失格………」

真姫(やっぱりそこか………)

さやか「仁美に恭介取られちゃうよ………
    でもあたし、何も出来ない。だってあたし、もう死んでるもん。
    こんな身体で、抱き締めてなんて、キスしてなんて言えないよ………」ポロポロ

真姫「と、言ってる時点で、恋する乙女にしか見えないんだけど。
   どこから見ても、人間臭い人間以外の何物でもないわね」

さやか「………」

真姫「まあー、難しい事は山ほどあって、
   メンタル的に非常に重い問題なのも理解はするけど、納得は出来ない。
   だって、生きてるんだから」

さやか「………」


真姫「さやかちゃんは私の目の前で生きてる。
   私が一日一日全力を尽くして、
   それでもすくい切れずにボロボロとこの掌から零れ落ちてる。
   今では泣く事も少なくなったけど、それでも苦しい。
   そんな命をさやかちゃんは持ってる。
   それを勝手に否定するとか、そんなの私が許さない」

さやか「………」コクッ

真姫「大丈夫」

さやか「………」

真姫「例え、順番が逆でも、多分事情が分かってても、
   さやかちゃんは仁美ちゃんを助けてた、私はそう思う。
   必ずしも褒めるべき事かどうか、正直分からないけど、
   でも、さやかちゃんはそういう娘だと思う」

さやか「そう、かな………」

真姫「ん。例え仕事でも、余計な雑念が入る事はある。
   それでも全うするから仕事なの。

   迷いが無い、なんて断言できる方が怖い。
   もし、運よく順序が逆だったんだとしても、
   その迷いと怖さを知った事は糧になる。

   仕事柄、特に若い頃なんてね、
   あの時運が良くて、それで患者殺さなくて本当に良かったーって、
   今だから言えるレベルのそんな経験だって無い訳じゃない。
   人の命を扱うんなら、これ以上の勉強は無いわ。
   私が、とうとう若さ否定して説教してるって理解してる?」

さやか「うん、言いたい事は分かる」アハハ


真姫「疲れる事も逃げたい事も、
   正直こいつどうしてやろうか、って頭をよぎる様な綺麗事じゃない事も、
   身内や親しい人が関わったらブレそうになる事も。

   さやかちゃんよりちょい年上で日常的に他人の身体、生命に関わっててもまあ、
   人が仕事をしてたらそれなり以上にある事よ。
   それでも、なんとかかんとか合格点に漕ぎ着けて見せるから仕事なの。

   まして、人を好きになる、その事で嫉妬する。
   そんな感情、簡単にコントロール出来たら苦労しないわよ。
   それが出来るなら、世の中の殺人事件の三分の一は無くなってる。
   そうやって、押し潰されそうに苦しんで、
   その事自体がさやかちゃんの誠実さなの」

さやか「そうやって褒められても、苦しい、自信、無い。
    本当にあたし、正義の味方が出来るのか、出来たのか」

真姫「もう一杯、入れるわね」

さやか「………」コクッ

真姫「………」コポコポ

真姫「さやかちゃん」

さやか「………」コクッ

真姫「

   こんな格言を知ってる?

」スッ

さやか「?」


真姫「

   イギリス人は恋愛と戦争では手段を選ばない。

   淑女の嗜みよ。

   人を好きになるのはそれぐらい必死で、愚かで、
   だからこそ大切で愛おしいものだって、それは歴史的事実なの。

   ………例え、私が直接知らなくてもね。



さやか「………なんか、あたしには無理っぽい」ズズッ

真姫「そうね。さやかちゃんには余り似合わないか」

さやか「うん。生まれ変わったら考えてみる」

真姫「来世はすっごい腹黒お嬢様だったりして」

さやか「アハハ」

真姫「じゃあさ、生まれ変わる前の現世では、
   元気よく突撃吶喊で当たって砕けて思いっ切り泣いてみるのも青春の思い出よ。
   振られたら、の、話だけど。

   結果がどうなるか、なんて私には分からない。
   だけど、さやかちゃんはそれに値する魅力的な女の子。
   そこん所は女子校出身西木野真姫が認めてあげる」

さやか「………それ、当てになるんですか?」

真姫「さあ」

さやか「ククッ」

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    目   ピコーン
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真姫「………だからさ、大丈夫」

さやか「………」

真姫「そうやって迷って、苦しんで、恐れを知って、自分の弱さ小ささを知って。
   それでもこうやって生きて、ギリギリでも未来を繋いで、乗り越えたんだから。
   大事なものが分かってるんだから。

   今は気付かないかも知れないけど、夢も、願いも明日も、なくなってなんかいない。
   だからみっともなくあがいて、それがとっても人間臭くて魅力的。
   魔法少女とか、誰も知らない事かも知れない。
   それでも、地図なんかなくても、少しずつでも道は見えるから」

真姫(結構プラセボ、ハッタリだと思うけどね。
   でも、魔法少女とか、今まで話す相手もいなかったんだろうに、
   さやかちゃんの性格なら、ここまで吐き出せたら随分楽になったでしょ。
   表情も笑顔もそれを物語ってる)

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今回はここまでです>>382-1000

………些かの反省が無いとは言わない………

続きは折を見て。

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    目   ピコーン
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   ∧_∧

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グリーフシードは今すぐ魔女を倒さなくても貸してもらえばいいよね

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    目   ピコーン
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   ⊂_ノ
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おつ!

それでは今回の投下、入ります。

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>>392

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真姫(考えてみれば色々イミワカンナイ事があったけど、
   本当にオカルトな出来事が起きてたなんてね)カミクルクルクルクル

真姫(廃工場のイミワカンナイ事の説明がついた。
   あれは魔女の仕業で魔法少女が魔女を退治していた
   確か、イミワカンナイって………)

真姫「………暁美ほむら、って娘知ってる?」

さやか「転校生? 先生知ってるの?」

真姫「転校生?」

さやか「うん。最近あたしのクラスに転校して来た。
    先生の知り合いなの?」

真姫「昔ちょっとね。
   それで、もしかして彼女魔法少女?」

さやか「………」コクッ

真姫(ビンゴ)

真姫「良かったら、さやかちゃんが知ってる事を教えて欲しいんだけど」

さやか「分からないんだ、あたしにも。
    あいつ、自分の事とか全然喋らないし」

真姫「一緒に行動してるんじゃないの?」

さやか「違う。転校生は別行動とってる。
    それなのにしょっちゅうあたし達の前に現れてるからイミワカンナイ。
    だけど、それでもあたし達の事助けてくれた事もあるから、
    完全に敵、って言う見方もしてないけど」


真姫「そう………彼女、暁美さんもあんたと契約した訳?」

QB「そうとも言えるし違うとも言える」

さやか「何、それ?」

QB「僕にもよく分からない。
   あの子は極めつけのイレギュラーだ。
   どういう行動に出るか僕にも予想しきれない」

真姫(何よ、それ?
   魔法少女ってだけでもイミワカンナイのに、
   その大元ですら分からない話って、
   ほむらちゃん、あなた一体何があったの?)

真姫(ほむらちゃんの事も分からないけど、
   当面の問題はこっち)

真姫(精神状態は大分落ち着いた、んだけど、
   どうも引っかかるなぁ………
   本当だったらカウンセラーか児童精神科医にフォローして欲しい所だけど、
   説明するのに勇気が要る、ってレベルじゃないわよこれヴェェ)

真姫(外科医は外科医、医者は医者って事か………)

真姫「体の調子は?」

さやか「うん、少し、楽になったかな?」

真姫「ちょっと、もう一回ソウルジェムを見せてくれる?」

さやか「うん」スッ

真姫(………)

真姫(これが、魂の宝石………確かに、黒い淀みが自然に溶け込んでる。
   そう言われたからか、只の宝石の模様には見えないかも)

真姫「グリーフシードを使えば、この黒い濁りは取れるの?」

さやか「うん。そうだね、これと比べたらすっごく綺麗になる。
    グリーフシードは真っ黒になるけど」アハハ


真姫「………キュゥべえ」

QB「なんだい?」

真姫「これを綺麗にしておくのって、
   そんなにも大切なの?」

QB「魔力を使えば使うほど、ソウルジェムには穢れが溜まる。
   最大限の力を発揮する為には、その穢れを取り除いて
   コンディションを最良に保つ必要があるんだ」

真姫「逆に言うと、これってかなりコンディションが悪いって事?」

さやか「だと思う。ここまで浄化さぼった事ないから真っ黒でしょ」

真姫「………さやかちゃんが疲れてるのって、
   この、ソウルジェムに穢れが溜まっているから、そういう事なの?」

QB「ソウルジェムは魂そのものだから、それが穢れたら影響は出るね。
   只、彼女の固有の事情がどの程度関わっているか、
   それに就いては僕の理解の埒外だ。
   それを判断する重要な要素らしい感情と言うものに就いて
   僕らは理解できないらしいからね」

さやか「………そう、だと思う。
    自分で経験して、
    ソウルジェムの濁りが進むとあたし自身がすっごくだるくて気持ち悪くて」

真姫「だから、ソウルジェムの穢れをグリーフシードに移すのよね?」

さやか「うん。でも、一つのグリーフシードが穢れを吸い過ぎると魔女が孵化するから、
    その前にキュゥべえに食べさせて、
    又、新しいグリーフシードを調達しないといけない」

真姫「まるで、流し雛………」

さやか「えっ?」


真姫「雛祭りの原形よ。
   今でもやっている所はあるけど、昔は、紙で作った人形に持ち主の穢れを移して、
   それを川に流す事で人についた穢れを取り払う、そういう事を行っていたの」

さやか「ふうん、そう言われると似てるかも」

真姫(魔法少女の場合、川に流しておしまい、って事ではない。
   魔法少女の体から生じた穢れは、サイクルの中で処理しない限り、
   何れ魔女と言う形で孵化して返って来る)

真姫(魔法少女として消耗すれば穢れが溜まり、穢れが溜まったら疲労する、
   それって、完全に悪循環じゃない。何のシャブ中よ?)

真姫(ソウルジェムは魂の宝石、肉体から切り離された魂を凝縮したもの。
   その魂に穢れが溜まると肉体も、或は精神も疲労する。
   つまり魂は肉体の根源であり、精神的なエネルギー………
   あーイミワカンナイって言うか解ったら医者として終わるって)

真姫(とにかく、現実に分かっている事から理解すると、
   霊魂、霊体、そう考えた方が分かり易いかも。
   とうとう魂とか霊魂とか手ぇ出してるし、
   絶対医者の領分じゃないノゾミタスケテー
   それでも、人間の肉体を動かしている霊魂みたいなものを凝縮して、
   ケーブル接続を無線接続に切り替えたものがソウルジェム)

真姫(霊体が穢れる事によって肉体にも悪影響を及ぼす。
   魔法少女が魔法少女として活動する程に穢れが溜まるから、
   それを排出しなければならない)

真姫(イメージは、それこそ、瀉血に近いわね。
   瀉血の理屈では、
   血液中の毒素や老廃物、悪い脂、色々と偏った成分が淀んで
   循環を阻害して肉体を蝕み全身に悪影響を及ぼす。

   だから、その淀んだ部分に傷を付けて溜まった悪い血を排出する瀉血を行ってやれば、
   一時的に症状は改善してすっきりする。
   但し、偏った淀みが発生する根本を治さなければ一時しのぎ、
   下手をするとその一時の効果に依存し過ぎる事になる。

   瀉血依存で死にかけた人を救命で診察した事あるし、
   私は西洋医学専門だから、
   瀉血自体医学理論としてはストレートに理解し難いんだけど)


真姫(そして、その排出した穢れを養分にして
   魔女として成長するのが、グリーフシード)

真姫「グリーフシードがあれば症状は改善するの?」

さやか「うん、グリーフシードに穢れを吸わせる事が出来たら」

真姫「確か………退治された魔女が落とすグリーフシードだったわね。
   それがソウルジェムの穢れを吸収する。そういう仕組みでいい?」

さやか「うん」

真姫「グリーフシードの事、魔女の卵、って言ってたわね?」

さやか「うん」

真姫「卵、って言う事は、そこから魔女が生まれるって事?」

さやか「うん。実際、グリーフシードが孵化して魔女になったのに巻き込まれた事もある。
    一つのグリーフシードが穢れを吸い過ぎると魔女が生まれる。
    だから、その前にキュゥべえに食べさせなければいけない」

真姫(穢れを養分として成長する?
   それを卵が孵化する前にキュゥべえに食べさせる、ね………
   何、これ?)ゾクッ

さやか「先生?」

真姫「グリーフシードは魔女が持ってるのよね?」

さやか「絶対持ってるとは限らない。
    だけど、グリーフシードのために使い魔を放置する魔法少女もいる」

真姫「どういう事?」

さやか「使い魔が何人か人を食べたら魔女になってグリーフシードを孕む。
    それから狩った方がいいって。
    卵産む前の鶏絞めてどうすんの、とか言ってたったけ?」アハハ


真姫(シビアね。確かに、アップ効果があるのかは分からないけど、
   これじゃあナチュラルなシャブ中一歩手前。
   まして魔女退治自体が義務、労働として破綻している以上、
   理屈ではわざわざ利益を捨てて他人を助ける助けないで文句を言う筋合いもない)

真姫(………卵を産む前の鶏………いよいよ、卵って事よね)

真姫(魔女が卵を孕む、か。言葉通りなら生殖機能って事になるけど、
   何しろ正体不明のモンスターだからなぁヴェェ………)

真姫(生殖機能、ね。何しろ魔女ってぐらいだから本当に………)

真姫(………何、これ? ………)

さやか「先生? (なんか、新しいコピー用紙出して)」

真姫「………」カキカキカキカキ

真姫(魔女、卵、生殖機能、穢れを吸収させる)

真姫(グリーフシードから魔女が生まれる条件。
   卵に養分を与えて、卵を成長させて。
   つまり、本来の生物学であれば、グリーフシードの中では
   魔女の精子と卵子が結合していて、そこに穢れと言う養分を与える事で
   成長を促し孵化させる………
   まあ、正体不明のモンスターの事だから………正体不明?)

真姫「キュゥべえ」

QB「何かな?」

真姫「魔法少女が退治しているのは魔女なのよね?」

QB「そうだよ」


真姫「それって………
   魔法少女が退治するモンスターを魔女と呼んでいる。
   その語源は、一般には折れ曲がった防止を被って箒に跨って空を飛んでる魔術を使う老婆、

   或は、中世ヨーロッパ、時にはアメリカで、
   馬鹿げた宗教ヒステリー或はそれを利用した政治的茶番劇で
   冤罪とも言えない理由で大量に虐殺された女性達に下された審判。

   それを示す言葉を、この得体の知れないモンスターを示す名称としても用いている。
   それで間違いないのかしら?」

QB「否定するほど間違っていないね」

真姫(まず、こいつは信用出来ない。
   嘘は言わないかも知れないけど、ゾンビの件でそれは確定済み。
   そう、嘘は言わないかも知れないけど、コミュニケーションに於いての齟齬が絶望的過ぎる)

真姫(魔法少女は魔法少女、
   そのままの名称で日曜日の朝にテレビの中で活躍していても取り立てて違和感はない。
   じゃあ、魔女って何?)

真姫(卵から産まれる魔女、孵化する前にキュゥべえに食べさせる。
   魔女は、魔女の卵であるグリーフシードに穢れを吸収させる事で成長し発生する。
   ソウルジェムは魂の宝石、恐らく、人の精神エネルギーと密接に関わっている。
   そのソウルジェムが淀み、濁って穢れが蓄積されていく。
   魂、人間、魔法少女と言う女の子そのものにドロドロと穢れが蓄積されていく。
   その穢れは、魔女を育てる栄養、分)ゾクッ

真姫(魔法少女、思春期だから少女、思春期そのものの不安定な存在。
   そんな不安定な精神が安定している訳が………
   まして、その歳でアリエナイ願いのために命懸けの戦いを強いられて)

真姫「………」カミガサガサ

真姫(魔女が産み落とした卵から産まれるから魔女、
   魔女の子は魔女、これだとトートロジーに近い話だけど)

真姫(魔女、生殖機能? 卵、養分、孵化、キュゥべえ)

真姫(卵、養分、孵化、キュゥべえ)


真姫「キュゥべえ………」ボソッ

真姫「でも、キュゥべえって、随分渋い名前ね」

さやか「そうですか?」

真姫「時代劇で八兵衛とか十兵衛、ってのは聞くけど、
   キュゥべえってのは聞かないわね。
   キュゥべえって名前を付けたのって、どこかの時代劇マニアか、
   それとも時代劇になるぐらい由緒正しい名前なのか」

QB「どうだろうね?
   日本では僕を表現するために割とよく使われている名前だと思うよ。
   君たちが僕を呼ぶ呼称は、呼びやすいものを使っているみたいだね」

真姫(と、言う事は、キュゥべえ自体に意味はなく、発音………)

真姫「………」ダラダラダラダラ

さやか「? 西木野先生?」

真姫「そもそも、さやかちゃんは魔法少女とか魔女の事、
   どういう経緯で知ったの?」

さやか「ああ、まどかと一緒に魔女に襲われて、だったよね。
    確か、その前に転校生がキュゥべえの事を襲撃してて、
   結局マミさんに助けてもらって魔法少女の事教えてもらって」

真姫「転校生? 暁美さんが?」

さやか「うん」

真姫「彼女はなんでそんな事を?」

さやか「あいつの考える事ってよく分からないから。
    マミさんはこれ以上魔法少女を増やしたくないからじゃないか、
    って言ってたけど」


真姫「増やしたらまずい事でもあるの?」

さやか「同じ地域に魔法少女が何人もいると見返りが減る、
    って言ってたかな。
    見返りってグリーフシードの事なんだけど」

真姫「理屈は通るわね。
   さっきの話だと、
   暁美さんはあなた達の行く先々に現れてるみたいに聞こえるけど」

さやか「うん。マミさんやあたし達が魔法少女や魔女に関わる所で何回も会ってる」

真姫「一緒に行動してる訳じゃないのね?」

さやか「うん。つまり、あいつってストーカーかよ」

真姫「そういう事になるわね。一体何を考えるてるのかしら?」

さやか「さっきも言ったけど、あいつ、自分の事とか喋らないからね。
    とにかく、お高く止まって上からあたし達に関わるなって言ってるだけで。
    マミさんやまどかと一緒に助けてもらった事は感謝してるけど」

真姫「関わるな、って、つまり魔法少女にはなるなと。
   それで、助けてもらった事もある」

さやか「うん。あたしもそうだけど………やっぱり、まどかかな」

真姫「まどかちゃん?」

さやか「そう。まどかが魔法少女になる事は絶対止めたいみたい。
    だって、転校初日からまどかにアヤつけてたって言うから」

真姫「初日から?」

さやか「うん。転校初日に二人で会った時になんか色々言われた、って。
    その時は電波な話だって笑い話にしてたんだけど、
    今考えると、あれって魔法少女になるな、って意味だったんじゃ」


真姫「………助けてもらった、って言うのは、
   魔女から助けてもらったって事?」

さやか「うん。マミさんがちょっとやられそうになって、
    それで、転校生が割って入って魔女の事ほとんどボコボコにして」

真姫「その時のグリーフシードは?」

さやか「グリーフシード? 魔女の?
    それは、確かマミさんが………」

真姫「マミさんが獲得したの?」

さやか「そう、転校生がマミさんに渡して………
    あれ? じゃあ、どうして転校生………」

真姫「それで、そのマミさんは、
   グリーフシードの事をどんな風に説明してた?」

さやか「だから、魔女を退治した時に出て来る見返り、魔女の卵、
    ソウルジェムの穢れを吸収するもの、って話で………」

真姫「キュゥべえ?」

QB「何かな?」

真姫「魔力を使えば使うほど、ソウルジェムには穢れが溜まる。
   最大限の力を発揮する為には、その穢れを取り除いて
   コンディションを最良に保つ必要がある。
   だからグリーフシードが必要だ、君はそう説明してたわよね」

QB「そうだよ」

真姫「………」コピーヨウシガサガサ

真姫「………」ダラダラダラダラ

さやか「先生?」

真姫(ほむらちゃんは、まどかちゃんが魔法少女になるのを妨害してる、
   コミュニケーションを拒否してる、理由を言わないからさやかちゃんにも分からない。
   マミさんの説明、こいつの説明)


コピー用紙(チャートの一角でペン先グルグルグルグル)

真姫(この空白が埋まる、
   欠けている言葉が見つかる、としたら………)

真姫「さやかちゃん」

さやか「はい」

真姫「マミさんと連絡とって、そのグリーフシード用意してもらえるかしら?」

さやか「余ってるかなぁ、マミさんだって自分で戦って手に入れてるものだし」

真姫「私に魔法少女の事は全然分からない。
   だけど、医者として言わせてもらえば今のさやかちゃんはまだ危ない。
   魔法少女が実在する以上、対処出来る方法があるなら急いだ方がいい」

さやか「分かった」

真姫「それから、もう一つお願いしたい事がある」

さやか「なんですか?」

真姫「暁美ほむらさんと、一度話をしたい」

==============================

今回はここまでです>>417-1000
続きは折を見て。

乙乙
魔法少女による魔法の反作用=人の呪い=ソウルジェムの濁り=魔女の栄養

犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍

犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍犯罪者予備軍

    |
  \ _ /
 _ (m) _

    目   ピコーン
  / `′ \
   ∧_∧

   (・∀・∩
   (つ ノ
   ⊂_ノ
    (_)

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>427

ーーマミルーム・浴室ーー

ジャアアア

マミ(美樹さんが家出したって鹿目さんから連絡があった)

マミ(私も見回りをしたけど、途中で魔女に遭遇したり、
   結局見つける事は出来なかった)

マミ(魔法少女には他には分からない悩みもある。
   鹿目さんの話だと、例の上条君の事が関わってるのかも知れない)

マミ(恋愛の事は、正直分からない。
   でも、先輩として、
   あの美樹さんがそこまで追い詰められるのをフォロー出来なかった)ギリッ

マミ(先輩として、失格かも)カベドンッ

ーーマミルーム・リビングーー

マミ「………」カミフキフキ

スマホ チャーラララーチャーラララー

マミ「!?」タタッ

マミ「美樹さんっ!?」



真姫「もしもし、巴マミさんですか?」

マミ「あなたは?」

真姫「私、西木野と申します」

マミ「………もしかして、西木野真姫先生ですか?
   上条君の主治医の」

真姫「ええ。家出した美樹さやかさんを今こちらで預かっています。
   なんでも、濁りを取るものを至急持って来て欲しい、との伝言です。
   お願い出来ますか?」

マミ「どちらに伺えばいいですか?」

ーー児童公園ベンチ付近ーー

真姫「巴マミさんですね?」

マミ「はい、西木野先生ですね?」

真姫「ええ」

さやか「ああ、ごめん、マミさん」

マミ「美樹さん、顔色悪いけど」

さやか「うん、なんかちょっと、
    アレが溜まり過ぎちゃったみたいで」

マミ「そう」チラッ

真姫「………」


真姫「………さやかさんとは知らない仲でもないけど、
   立場上、家出少女を勝手に泊めるのは色々問題があるから、
   お友達ならそちらで引き取っていただいても?
   出来れば早急に保護者の方に連絡を入れて、
   それが無理ならまどかさんだけにも」

マミ「鹿目さんの事を?」

真姫「時々病院で会ってるから。彼女、心配してる」

マミ「分かりました、有難うございました」ペコリ

さやか「有難うございました」ヨロッ

真姫「じゃあ、くれぐれも体に気を付けて」

さやか「………はい」

スタスタスタスタ


マミ「………真っ黒じゃない」

グリーフシード ズグォォォォォォォ

さやか「ごめん、ちょっと無茶し過ぎて」

マミ「………男の子にでも振られて魔女相手に憂さ晴らしでもしてた?」

さやか「………そんなトコかな?」

マミキッ


パアンッ

さやか「………ごめんなさい」ヒリヒリ

マミ「あ、こっちこそ、ごめんなさいね、その、
   本当は私がフォローしなきゃいけなかったのに、
   そんな、恋愛の事とかも」

さやか「ううん、あたしが悪い。
    マミさんの事だから、すっごく心配してくれてたの分かる。
    心配かけてごめんなさい」

マミ「お願いだからそんな無茶はしないで。
   感情任せで魔女退治なんてやってたら命が幾つあっても足りないんだから、
   そんなの私が許さない」

さやか「うん、もうしないよ。
    なんか、少しすっきりしたし、ソウルジェムも綺麗になったし。
    やっぱり、浄化すると随分楽になるんだ」

マミ「そう、良かった」

さやか「マミさんのグリーフシード使わせてごめんなさい」

マミ「………お家に帰り難いなら、今夜だけうちに泊まる?」

ーーマミルーム・浴室ーー

ジャアアアア

さやか「………ふうっ………」


ーーマミルーム・リビングーー

マミ「………完全に、限界ね。
   どれだけ溜め込んでたのよ」ポイッ

QB キュップイ

QB「マミ」

マミ「何かしら?」

QB「西木野真姫には気を付けた方がいい」

マミ「どういう事?」

QB「さやかから魔法少女と魔女の事を聞き出している」

マミ「………なんですって?」

QB「さやかは精神的に相当不安定になっていたからね。
   それで、寄り添っていた西木野真姫が事情を聞き出したと言う訳さ」

マミ「………そう」

QB「さやかから事情を聞くかい?」

マミ「ううん、今はやめておく。
   美樹さんが話してくれるか、少し待ってみる。
   美樹さんの話でも、きちんとしたお医者さんだと思う。
   さっき直接話さなかったのも、考えがあるんだと思う」

QB「そうかい」


 ×     ×

ーー朝 見滝原中学校・教室ーー

オハヨー
オハヨー

ほむら(結局、美樹さやかは見つからなかった)ファァ

ほむら(今回はどこに巣を作ってるのやら)

ほむら(まあ、いっそまどか達がその場面に直面していないなら………)ファサァ

スタスタスタ

ほむら「………」

ほむら「………」オメメゴシゴシ

ほむら「………………!?!?!?」

ドガッシャァァァァァァァァァンッッッッッッッッッ

中沢「わっ!?」

まどか「ほむらちゃんっ!?」

恭介「暁美さん?」

モブ女子A「暁美さんっ!?」

モブ女子B「ちょっ、大丈夫っ!?」

モブ男子A「白」


「ありゃ? 大丈夫転校生?」

ほむら(な………………

    なぜ

    お前が

    ここにいるッ!?)

「もしもーし、聞こえてる転校生?」

ほむら(奇跡、ッ………………

    そんなものの

    存在をっ

    認めろと

    言うのかッッッッッ)

さやか「………マジで大丈夫? 保健室行く?」

ムクッ
スタッ
パンパン

ほむら「それには及ばないわ」ファサァ

さやか「あ、そう。
    ちょっと後で顔貸してくれる?」

まどか「さやかちゃんっ!!」

さやか「まどか………ごめん、
    心配かけて、それにひどい事とか言ったよね。
    本当にごめん。もう大丈夫だから」

まどか「うんっ」グスッ


ーー見滝原中学校・廊下ーー

ほむら「無事、だったのね。
    随分追い込まれてたと思ったんだけど」

さやか「ん? 心配してくれてた?」

ほむら「………自惚れないで」

さやか「あ、そ。まあいいや。
    市立病院の西木野先生って、知り合い?」

ほむら「………昔、少しね」

さやか「そう。先生があんたと話したいって」

ほむら「西木野先生が?」

さやか「先生、魔法少女の事知ってるから」

ほむら「なんですって?」グッ

さやか「あー、うん、一般人巻き込んだのは反省してる。
    あんたが今言ったみたいにちょっと追い込まれてさ、
    それで、たまたま先生に助けてもらって、説明せざるを得なくなったと言うか」

ほむら「それで、私の事まで喋った、と言うの?」

さやか「そういう事だね。
    なんか、あんたの事気にしてたし、本当にごめん」

ほむら(………やっぱり、早めに消しておくべきだったかこの青魚)ギリッ

ほむら(………ま、そんな事本当に出来るなら苦労はしないんだけど、マドカァ)ハアッ


ほむら「話は分かった。前向きに考えさせてもらう」

さやか「………どこのお役人よ?」

ほむら「そんなドジな話、すぐすぐ結論出せる訳ないでしょ?
    こっちだって色々考える事があるのよ」

さやか「ホントにごめん」

ほむら「もういいわね」

スタスタスタ

ほむら「………美樹さやか」

さやか「ん?」

ほむら「………なんでもない」

さやか「あ、そう」

コッコッコッ

ほむら(いのちが助かるにこしたことはないさ………
    あの漫画、昔、少しだけ憧れた………)

ーー夜 見滝原市立病院ーー

ピーポーピーポーピーポー

ーー見滝原市立病院救命医局ーー

医師A「先生、西木野先生」

真姫「え?」

医師A「以上ですか?」

真姫「ええ、引き継ぎは以上です」


医師A「大丈夫ですか?」

真姫「ええ、大丈夫。今夜は中ぐらいにハードだったから」

医師A「そうですねぇ」

真姫「歳かなぁ、帰って休ませてもらうわ」タハハ

医師A「それでは、お疲れ様でした」

真姫「お疲れ様でした」

ーー病院廊下ーー

コッコッコッ

真姫(事故で搬送されて来てオペ室で死亡、泣かれたなぁ………)

真姫(重態患者は今後の病状も多分家族の生活も見込み最悪………)

真姫(もちろんやるべき事はやった。
   少しは慣れたつもりだったけど)

真姫(奇跡、かぁ………)

真姫(医者にとっては心の毒だよ)タハハ

真姫「………」カオパンッ

真姫「………ファイトだよっ………」ボソッ

ーー見滝原市内路上ーー

コツコツコツ

真姫「………」


ーー公園内ーー

ザッザッ

真姫「久しぶり、でもないけど。
   今夜は、少しはゆっくりお話しできるのかしら?」

ほむら「………」

ほむら「………」スチャッ

真姫「!?」

真姫(銃、口………)

==============================

今回はここまでです>>432-1000
続きは折を見て。


顔を出した以上交渉は出来る?

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>442

真姫(………銃口から煙………火薬の匂い?)

真姫(発砲した? いつ?)

真姫(銃口が反れた、少なくとも私じゃない?)

ほむら「いいから、ここから消えなさい」

真姫(何? 盾に拳銃を?
   制服っぽく見えるけど見滝原じゃない。
   つまり、ガチで魔法少女)

真姫(………なるほど………)

真姫「邪魔者、追い払ってくれた?」

ほむら「率直に言って、あなたも邪魔です」

真姫「ご挨拶ね」

ほむら「美樹さやかを助けていただいた、
    その事はお礼を言います」ペコリ

真姫「どういたしまして」

ほむら(やり難い………)

ほむら「………何を、どこまで知っているのか教えていただけますか?」

真姫「私が美樹さんから聞いたのは魔法少女と魔女の事ね」スッ

ほむら(………チャート図?)


真姫「願いをかなえるために魔法少女になる。
   魔女を退治してグリーフシードを獲得してソウルジェムの濁りを取る。
   ソウルジェムは魔法少女の魂で、
   肉体は魂を抜かれたゾンビ、と、表現する魔法少女もいる」

ほむら「………」

真姫「それから、キュゥべえ。
   魔法少女の契約相手、黒く濁ったグリーフシードを食べる。
   基本、素質のある少女にしかその存在を認知出来ない。
   私は、さやかさんを通して一度キュゥべえから聞き取りをする事が出来た。
   聞いた話から分かるのは、こんな所ね」

ほむら「………先生がそれ以上の事を知る必要はありません。
    もう関わらないで下さい」ペコリ

真姫「関わるな、と言われてもね………」

ほむら「そこまで分かっているなら理解出来る筈です。
    先生に、普通の人間、お医者さんに出来る事はありません。
    先生が私達に関わってもお互い何の利益もない。
    何も出来ない人にうろちょろされても迷惑なだけです」

真姫「………言う様になったわね」

ほむら「………ゴメンナサイ」

真姫「正直、嬉しいわよ。
   だからこそ、放っておけない」

ほむら「分からないんですかっ!?」スチャッ

真姫「おもちゃ、じゃないわよね」

ほむら「ええ。そして、私もあの頃の私じゃない」

真姫「殺せる?」ゴクッ

ほむら「出来ないとでも?」

真姫「人間の形をした人間を」


ほむら「!?」

真姫「どうしたの?」

ほむら「………何を知ってるんですか?」

真姫「知らないわよ、これ以上の事は何も。
   だって、これ以上の事を教えてくれる相手は誰もいないんだし、
   私が直接魔法少女として関わる事も出来ない」

ほむら「そう、ですか………」

真姫「ええ、だからさやかさんも知らない。
   だって、あなたは何も教えてくれない。
   それで、行く先々に現れるから意図が分からない、
   さやかさんはそう言っていた」

ほむら「………」ギリッ

真姫「巴マミさんは、グリーフシードが目的であなたが妨害している、
   と推測してるみたいだけど、
   あなたの行動を見るとそれは不自然だからさやかさんも疑問を持ってる。
   つまり、あなたの行動には他に動機がある。
   だけど、さやかさんやキュゥべえから聞いた魔法少女の話からは、
   その動機が見えてこない」

ほむら「先生が、それを知る必要があるんですか?」

真姫「暁美さんが契約を妨害していた理由、
   グリーフシードじゃなければ、最初はゾンビになるからだと思った。
   実際、その事も当初さやかちゃんは知らなかったみたいだしね」

ほむら「そうじゃないと思っているんですか?」

真姫「理由を言わずに契約を妨害していた、その事が引っかかった。
   わざわざ理由を言わず、確執を作ってでも止める理由なのかと。
   それに、それだけだと説明がつかない事がある」

ほむら「ですから、先生がそれを知る必要があるんですか?
    まどかや美樹さやかもそうですけど、
    興味本位で首を突っ込んだら、死にますよ。
    先生の思いがどうあれ、先生にはこの世界で身を守る術が無い」


真姫「見えない事、聞いていない事っ」

ほむら「先生っ!」

真姫「そして、言えない事。
   さやかさんは知らないから知っている事を話す事が出来た。
   本当に知っている人はそれを口に出す事が出来ない。
   違うっ!?」

ほむら「………どうして、そう思うんですか?」

真姫「色々あったけど、キュゥべえと話をした時ね。
   最良のコンディションを維持するためには
   常にソウルジェムの濁りを取っておく必要がある。
   ここで説明が止まっていた。

   今時、こんな説明で同意書取ってオペしてたら、
   そんな病院あっと言う間に裁判所に潰されるわ。
   そう、最良と最悪、それがあってもなくても、
   最悪の説明自体が存在しないオペなんてイミワカンナイ」

ほむら「………」ギリッ

真姫「そして、さやかさんの説明もそこで止まっていた。
   これは、恐らく大元であるキュゥべえの説明がそこで止まっていたため。
   そして、巴さんも同じ理由でそれ以上の事を知らないと思っていい。
   グリーフシードを使ってソウルジェムを浄化しなければならない、
   その本当の理由に就いて」

ほむら「先生は、その理由を知っていると言うんですか?」

真姫「知っている、とは言えないわね。
   多分、本当にそれを確かめる事が出来たなら、
   現状ではその時が私の命日になる」

ほむら「では、長生きを選択して下さい、お願いですから。
    あなたには関係ない」

真姫「………」ブチッ


真姫「良かった」

ほむら「え?」

真姫「それが願いなのかしら?
   それとも、魔法少女そのもののパワー?」

ほむら「………」クッ

真姫「私は暁美さん、ほむらちゃんに長生きして欲しかった。
   友達と笑って、恋をして、希望を、幸せな未来を掴んで欲しかった」

真姫「だって、とても素敵な女の子なんだもの。
   でも、可愛らしい笑顔はほんのわずかにこぼれるだけ、
   閉ざされた分厚い緞帳はぴくりとも動かない。
   それを望むには私も、そして医学も無力だった」

真姫「今、こうして目の前に元気なあなたがいる、その事はとても嬉しい」

真姫「その希望が絶望かも知れない、それが関係ない?
   どの口で言えるのよ?
   ええ、私は関わりだけで言えばほとんど他人かも知れないわね。
   だけど、それは私だけの事よ。

   もちろん、一番重いものを背負っているのはあなた。
   だけど、あなたの視界の片隅にいた無力な医者でもこうなの。
   他にあなたには、そして他の魔法少女達には、
   その視界には誰の事も見えないの?」

ほむら「………」

真姫「それが理由よ」

ほむら「先生が関わる理由ですか?」


真姫「あなたが理由を隠して契約を妨害していた理由。
   魂がソウルジェムになる、それだけでは決定打じゃないってね。
   そもそも、キュゥべえが隠していたとしても、

   魔法少女が何故その事を知らないのか?
   私が知っているだけでもさやかさんに巴マミ、サクラキョウコって子もいるみたいね。

   見滝原だけじゃない、他所にも魔法少女はいるかも知れない。
   そもそも、魔法少女が何時の時代からいたのかも分からない」

ほむら「………」

真姫「あなたには長生きして欲しい。
   そして、あなたは今、治療困難だった心臓病を克服してここにいる。
   だけど、魔法少女の中では、基本的な情報すら断絶している。
   アポトーシス」

ほむら「?」

真姫「私の立場で、一番最初に想像するのがドーピングね。或は癌細胞。

   つまり、魔法少女になったが最後、
   実は、契約で取引をした時点で寿命が半分になってるとか、
   そのマジカルなパワーを引き出すために短期間に寿命を使い果たして、
   後に何かを伝える暇も無くこの世を去ってしまう。
   当然、キュゥべえはそんな事は説明しない。

   いい線行ってると思うんだけど、これもちょっとおかしい。
   それなら尚の事、本人に説明をすれば遠ざかる筈」

ほむら「………」アセツツーッ


真姫「チャートに不自然な抜けがある。
   グリーフシードが魔女の卵で、
   養分となるソウルジェムの穢れが蓄積する事で卵が孵化して魔女になる。
   この穢れがソウルジェムに蓄積され続けると、
   魔法少女としてのパフォーマンスが低下して肉体、或は精神にも悪影響を及ぼす。
   ここまでは分かってるけど、この先が分からない、明確な説明が無い」

真姫「卵、と言う言葉を文字通りに考えるなら、
   それは生物の生殖行為生殖機能に繋がる。
   卵、と言う言葉を文字通りに考えて、そこにキュゥべえと言う謎の言葉を繋ぐ。

   キュゥべえは八兵衛でも十兵衛でもない、恐らく発音からの当て字。
   生殖機能としての卵とキュゥべえと言う発音を繋ぐと、
   一つ、有力な候補が出て来るんだけど、心当たりは?
   心当たりは?」

ほむら「………インキュベーター」ポツッ

真姫「インキュベーター、孵卵器、たまごを孵化させる装置。
   それがキュゥべえの名前だとすると、
   むしろ、退治すべき魔女を孵化させるのが役目、と言う事になる。
   それだけなら飛躍のし過ぎかも知れない。
   だけど、魔女と魔法少女と言う言葉」メモサラサラ

真姫「この漢字を当てて考えて構わない。
   それはキュゥべえ自身に確認した。
   魔法少女は暁美さんもさやかちゃんも、
   見せてもらったけど、それは見た目からして魔法少女そのもの」

真姫「だけど、魔女は違う。
   私も一度遭遇したらしいけど覚えていない。
   さやかちゃんにも聞いたけど、全くもってイミワカンナイ、
   正体不明のモンスターだと聞いている。
   なんで、そんなものが魔女と呼ばれるのか」

ほむら「………」グッ


真姫「今までの一つ一つのパーツとチャートの空白、
   そこに集約させたら自ずと答えは出て来る。

   卵と女、この二つの言葉は言語と生物学的に直結してる。
   魔法少女の契約はおよそ思春期の女子に限定されている。

   魔女の卵であるグリーフシードに穢れが蓄積されると、
   それを養分として魔女が孵化する。
   その穢れは本来、魔法少女が魔力を消費するのと引き換えに
   魔法少女の魂、魔法少女そのものであるソウルジェムに蓄積されるもの。

   ソウルジェム、女の子の、第二次性徴期、
   その肉体と精神が母親としての機能を備え始める女の子の魂に、
   魔女を生み出す養分となる穢れが蓄積される。その先の事は誰も言わない。

   何故、正体不明のモンスターが魔女と呼ばれるのか。
   魔法少女のアポトーシスの行き着く先はどこなのか?」

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今回はここまでです>>444-1000

縁あって今この時期にこんなん書かせてもらってますので
一つ勝手にご挨拶を。

一日遅れの

Happy Birthday

誕生日おめでとうございます。

続きは折を見て。

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   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
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  =≡三三⌒) >>1 )
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ヴォケがーー!   \l/
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  (O ノ ノノノ

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糞SSは…

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   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
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   ( ´∀)  (´∀`)
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言ったろうが

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   ( ´/ )∴)∀`)
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ヴォケがーー!   \l/
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糞SSは…

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   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
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   ( ´∀)  (´∀`)
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   ( ´/ )∴)∀`)
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  (O ノ ノノノ

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糞SSは…

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   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
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言ったろうが

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  ~/ /) ) | | |
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真姫ちゃん冴え過ぎィ!?独自調査とかしてたのかな?

乙乙
実際に国とかが魔女魔法少女QBを知ったらソウルジェムを使った実験とかもするのかな?

糞SSは…

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  =≡三三⌒) >>1 )
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言ったろうが

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   ( ´/ )∴)∀`)
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  (O ノ ノノノ

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  (_ノ_)

糞SSは…

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   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
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   ( ´∀)  (´∀`)
  =≡三三⌒) >>1 )
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言ったろうが

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  (_ノ\)

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糞SSは…

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   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
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   ( ´∀)  (´∀`)
  =≡三三⌒) >>1 )
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言ったろうが

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  =≡三三⌒) >>1 )
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   ( ´/ )∴)∀`)
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糞SSは…

   ∧_∧  ∧_∧
   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
  ~/ /) ) | | |
  (_ノ \) (__(__)

書くなって

   ∧_∧   ∧_∧
   ( ´∀)  (´∀`)
  =≡三三⌒) >>1 )
  / /) ) ̄| | |

  (_ノ(_) (__(__)

言ったろうが

   ∧_∧ _ ∧_∧
   ( ´/ )∴)∀`)
   /   /(/ >>1 )
  C  / / / ノ
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  (O ノ ノノノ

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  (_ノ_)

おつ

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

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>>452

ほむら「………じゃ、ない………」

真姫「?」

ほむら「無力なんかじゃ、ない。
    先生は美樹さやかを助けた。
    私には、出来なかった」

ほむら「それが医学の限界でも、
    どの先生も、看護師さんも、私のために一生懸命だった。
    力の限り、頑張ってくれた。
    西木野先生と出会えて良かったって、心から思ってる」

真姫「有難う」

ほむら「伝記で読んだ野口英世」

真姫「ん?」

ほむら「天才的で努力する天才でもあって、
    それでも道徳的には相当愚かしい人だったみたい。
    業績とされたものも、本物の業績もあるけど、
    後から見たら無理があるものが幾つもある。
    その死に様も、今から見たら本当は絶対に出来ない事をしようとして、
    そのために命を懸けて犬死した愚か者」

ほむら「その時の技術と努力の最大値で、
    文字通り命を削って命を救うために邁進した。
    それを後から笑うなんて、それこそ愚か者のする事。
    だけど、今回は結果が分かってる。
    魔法少女と魔女、これは根本的に今の医者の手に負える事じゃないって」


ほむら「医者だからと言って、
    みんながみんなエボラの真ん中に突入してる訳じゃない。
    日常の中で、ありふれた病気やケガと精一杯戦ってる。
    そんな先生を、私は尊敬している」ポロッ

ほむら「先生には、先生が救える、
    救わなくちゃいけない患者さんがこれから幾らでもいる。
    絶対に出来もしない事にこだわってる暇なんてない。
    先生に何かあれば悲しむ人、仲間が一杯いる」

ほむら「だから………
    だから、もう、これ以上、関わらないで下さい、っ」ポロポロポロ

真姫「………」

ほむら「………」グシッ

真姫「………なんだ」

ほむら「?」

真姫「やっぱり、ほむらちゃんじゃない」スタスタ

真姫「泣き虫で、病気が色々な事を妨げて、
   それがコンプレックスになって、死の影に怯えていた。
   私はそれを、忸怩たる思いで見ていた。
   痛みを知ってるとても優しい子」

真姫「………有難う」

真姫「有難う、心配してくれて」

ほむら「………」グスッ

真姫「うん、無理はしない。
   だって、私だってまだまだ死にたくないから」

ほむら「………」コクッ


真姫「ほむらちゃんが正確な情報を教えてくれたら、ね。
   だって、現状どこが地雷原だから分からないから。
   フィールド全部がそうだって言われて、
   それで関わらずに引き籠もってろって言われてもそれは無理」

ほむら「ウッ………」

真姫「もう、私の周りで魔法少女に関わり過ぎてる」

ほむら「魔法少女や魔女の事で、あなたに出来る事は………」

ほむら(実際に結果出されると、無い、と断言できないのが厳しい。
    でも、それを認める訳には………)

真姫「だから私は出来る事を、やるべき事を行う。
   そのためにこそ、分を弁え引くべき所を弁える。
   それが医者として、大人として譲れない事だから」

ほむら「諦めない、つもりですか?」

真姫「そのために、例え微力でも、
   マイナス100にならない様に、
   0.1%でも、その力がプラスに向く様に。
   私に力を貸して暁美ほむらさん」

ほむら「………」

真姫「心配して、助けたいと思っても、
   現実が残酷過ぎると伝えられない事もある。

   伝えたらどういう事になるか分からない、
   それでも救いたいと思うなら、
   時には誤解も六階も上等で黙って突っ切るしかない、
   そうやって誤解が誤解を生んで悪循環になる事もある。

   直接は何も出来ないかも知れないけどさ、
   いっぺん、物の試しに話して見てよ、
   関係の無い、役に立たない部外者だから、
   今の所肉体的には痛くも痒くもない私に」


ーーほむホームーー

ほむら「どうぞ」ウーロンチャ

真姫「………有難う」チャブダイ

ほむら「………」チャキッ

ベレッタ シュウウウ

真姫「ゴキブリは片付いた?」

ほむら「ええ」

真姫「じゃあ聞くけど、
   渡した資料、書かれている事に間違いは?」

ほむら「ない。
    美樹さやかとゴキブリから聞き出した事が
    端的にまとめてある。そういう事ですね?」

真姫「そう。さやかちゃんとゴキブリから聞き出した事、
   この二つが語った事だけが書かれている。
   間接的に巴マミさんからも。
   だから、嘘は書いていない代わりにとんでもない空白がある。
   そういう事でいいのかしら?」

ほむら「ええ………」

真姫「じゃあ、そろそろ肝心な所を確認しましょう」

ほむら(余白に書き込み?)

真姫(四文字書き込んで、その真ん中の二文字を二本線で………)

真姫「と、言う事でいいのかしら?」

ほむら「………」コクッ


真姫「はあぁーあーっ」テンヲアオグ

真姫「何と言うか、なんか凄い最悪な状況に見えるんだけど」

ほむら「最低最悪、それ以外のなんでもないです」

真姫「一体、なんなのこれ?
   当然、あのゴキブリはこの事知ってるのよね?」

ほむら「全ての元凶です」

真姫「インキュベーター、孵卵器、
   卵を孵化させるって言うんなら、
   一番簡単な連想は魔女の卵グリーフシードって事になるんだけど、
   それが奴の役割だって言う事? 一体何のために?」

ほむら「宇宙の寿命を延ばすため、って言ってたわね」

真姫「」

ほむら「説明、続けてもいいかしら?」ファサァ

真姫「………是非(これ以上、語れる理屈があるって言うんなら)」

ほむら「エントロピー、って言ったかしら?
    とにかく、宇宙全体のエネルギーが消費され、目減りされ続けている。
    そのエネルギーを補充するためにキュゥべえは魔法少女の契約を行い、
    そして、その魔法少女を魔女にしている」

真姫「両者の関係が全然見えないのは気のせい?」


ほむら「先生の理解力に問題はありません。
    まだ説明していないだけですから。

    宇宙の寿命のために補充するエネルギーとは何か?
    それが、思春期の少女の感情エネルギーが最も効率がいい。
    それも、希望から絶望に相転移した際のエネルギーが最もその目的にかなう。
    希望から生まれたソウルジェム、魂が燃え尽きて絶望から魔女が生まれる。
    その時に発生するエネルギーを回収する事が目的だと。

    ………一応言っておきますけど、
    私が個人的に所有している黒いノートの落書きじゃなくて、
    あくまでキュゥべえの説明に従った場合、そういう事になる、
    と言う話ですのでその辺りの事はご理解下さい」

真姫「ええ、大丈夫。
   広い宇宙には、もしかしたらトマトジュースを燃料に飛ぶUFOがあるのかも知れない、
   って前提で考えるなら、理屈はむしろ単純だから。

   それに、魂の宝石であるソウルジェム、魔法少女契約、ソウルジェムの濁り、
   精神エネルギーが何らかの物理的エネルギーに直接繋がっている。
   そういう原理である事もなんとなくは理解してる」

ほむら「ご理解いただけて助かります」

真姫「つまり、キュゥべえは、
   少女に希望を与えて、それが絶望に転移する時に発生するエネルギーを回収して、
   それを宇宙の延命のためのエネルギーに充てている。
   その相転移のエネルギー発生を具体化させるために魔法少女契約、
   魔法少女から魔女への転移現象を引き起こしている、そういう事?」ペントント

ほむら「その理解で正しい、と思います。
    ………飲み込み、早いですね」

真姫「ここまで来たら、いっぺん説明された理屈を
   丸のみするぐらいじゃないとついていけないから。
   それに、実際希望から絶望への転移、
   そこから発生するエネルギーは物理的じゃなくても怖いし」

ほむら「そう、なんですか?」


真姫「私の仕事が何だか覚えてる?
   転移自体がこっちの仕事の言葉でもあるし。
   私の立場で無駄に希望を与えたらどういう事になるか、
   後になって、どれだけの振り幅、反動が発生するか、
   暁美さんなら理解出来るんじゃないかしら?」

ほむら「………確かに」

真姫「に、しても、見れば見る程、
   こっち側から見たらとんでもないシステムね。
   あのキュゥべえって、結局何なのよ」

ほむら「キュゥべえは単体ではありません、
    と言うか、生き物であるかどうかも怪しい所があります。
    殺しても殺しても沸いて来る。どうも、新たに製造されているみたいです。
    そして、全てのキュゥべえは同じ意思を引き継いでいる」

真姫「まさにゴキブリ」

ほむら「ええ、一匹見かけたら百匹いそうです」

真姫「巨大なスーパーコンピューターに無線接続されて
   バックアップのコンピューターと
   こちら側との情報を送受信するだけの大量の端末みたい。
   実際、ソウルジェムも無線接続みたいなものだったし」

ほむら「そんな所だと思います」

真姫「キュゥべえの目的は分かったけど、
   やっぱり分からないのはあなたの事ね」

ほむら「私の………」

真姫「こんなシステム、サイクルに他人を巻き込まない、
   だけど下手に口に出す訳にもいかない、だから妨害していた。
   これでかなり分かり易くなった。

   それでも、色々と分からない事がある。
   そもそも、暁美さんは何を願って魔法少女になったのか?
   やっぱり、心臓病の治療?」


真姫「さやかさんは、ごく最近転校して来たあなたが
   さやかさん、まどかさんの行く先々に現れて契約を妨害している。
   そう話していた」

真姫「SFを全部肯定して推測するなら仮説は二つ。
   一つは、水晶玉やタロットカードを駆使して立ち回り先を察知しているか、
   あるいは、魔法少女、宇宙人と来て、実は未来人だった。
   まあ、バックに謎の機関があって驚異的な情報収集力を駆使している、
   と言う可能性もゼロではないけど。
   まず聞くけど、この中に正解はあるかしら?」

ほむら「………」コクッ

ほむら「ここに、見滝原に来たばかりの頃の私は、
    西木野先生の知っている私、もっともっとひどくなっていたかも。
    あの苦しみ、その先にあるものに怯え続けて入院の負担も重なって、
    勉強も運動も出来ない、親にとっても重荷であり続けて、
    それで心も弱くなって意思表示も碌にできない。
    心にあるのはコンプレックスだけ、それが、あの頃の私」

真姫「………」

ほむら「まどかは、転校したばかりのそんな私に、優しく声を掛けてくれた。
    そんな私だから、簡単に魔女に魅入られて、殺されそうになった。
    そんな私を救ってくれたのが、巴マミであり、まどかだった」

真姫「まどかさんが、救ってくれた?」

ほむら「…コクッ…まどかは、魔法少女でした。
    私はまどかと巴マミから魔法少女の事を、魔女の事を教わりました。
    でも、二人とも、魔女との戦いで、命を落とした」

真姫(何? え? 我慢、我慢………)

ほむら「だから私は、キュゥべえに願った
    鹿目さんとの出会いをやり直したい、
    守られる存在から、守れる存在になりたい、と。
    手に入れた能力が、これ」


真姫(盾………)

ほむら「この中には一か月サイクルの砂時計が内蔵されています。
    砂時計の落下を止めると時間が止まる。
    落下が終わった砂時計を引っ繰り返すと一か月前にタイムスリップする」

真姫「じゃあ、さっきからピストルがサイレンサーで何時の間にか発砲されていたのも」

ほむら「時間停止中に発砲したから。
    一か月前、転校直前に戻った私は、まどか、巴マミと魔法少女として合流した」

真姫「ちょっと待って」

ほむら「はい」

真姫「タイムスリップ、って言ったけど、
   一番有名な机の中から移動する青いロボットが
   一時間前の自分と追いかけっこしている、
   あのタイプのタイムスリップではない訳ね?」

ほむら「違うみたいです。
    発動した次の瞬間に、私が一か月前の私になってる。
    世界も一か月前の世界。
    但し、魔法少女の契約を交わした後の状態で。そんな感じです」

真姫「オーケー、過去の世界にもう一人の暁美ほむらがいる訳ではないと。
   それで、もう一つの疑問、心臓病の事は?」

ほむら「はい、私は一人だけでした。
    心臓病が治ったのは魔法少女として身体機能が強化された結果みたいです。
    本来、魔法少女としての契約を行うと、
    魔女と戦うために身体機能、特に戦闘能力が強化されます。
    でも、私の場合、その効力が心臓の強化に充てられたために、
    魔法少女としての通常の機能強化は限定的なものにとどまりました」

真姫「つまり、魔法のベホ○ミと安全ドーピングのセット。
   ベ○イミの総量自体は同じで、
   全体を見て、まずマイナス入ってる所に優先的に注入されると」

ほむら「はい。そこで、魔法少女のまどか、巴マミと一緒に
    魔女を退治して過ごしていました。でも………」


真姫「?」

ほむら「でも………まどかが魔女になって、
    魔法少女の正体を、知る事になった」

真姫「タイムスリップ、それが、例外的に魔法少女の正体を知る事になった理由」

ほむら「はい。その後、最悪の事態を回避しようと、
    最初はみんなを説得して、キュゥべえに騙されてると、
    出来ればまどかの契約も回避したいと。
    まどかの契約の時期は、私が戻る時期とギリギリだから」

ほむら「私は、何度も、私は、
    その度に、美樹さやかや佐倉杏子も絡んで、上手く、いかなくて」

真姫「ん?」

ほむら「私は、何度も、何度も戻って、
    まどかの契約、魔法少女の魔女化を止めようと、
    何度も、何度、何度も………」

真姫「!? 暁美さん、暁美さん?
   暁美さん聞こえるほむらちゃん?」

真姫「ほむらちゃん、大丈夫よほむらちゃん。
   ほむらちゃん大丈夫よほむらちゃん」テ、ガシッ

真姫「ここにあなたを脅かす者はいない。まだ、誰も魔女になっていない誰も死んではいない。
   だから大丈夫、大丈夫だから、ゆっくり深呼吸して、大丈夫よほむらちゃん大丈夫、
   泣きたいなら泣いてもいいし吐きたいなら吐いてもいいから、
   ここは安全だから誰もあなたを脅かさないから」


ほむら「ハア、ハアッ………」

真姫「大丈夫、大丈夫よ、ほむらちゃん」

ほむら「ハアッ、ハアッ………」アセヌグイ

真姫「ちょっと、脈診るわね」

ほむら「すいません」

真姫(頻脈、雰囲気から見ても、見たものは想像以上、
   想像から言ってもガチ戦場クラスとか………)

ほむら「…ヒッ、グッ…」ポロッ、ポロポロッ

ほむら「まどか、まどかを助けたくて、でも、出来なくて、
    私、何もできなくて、何度やっても出来なくて、
    本当に無力なのは私で、私、私何も私………」ボロボロ

ちゃぶ台 ボタッボタボタッ

真姫「………ストレートにしたんだ」ナデナデ

真姫「おさげも可愛かったけど、綺麗な黒髪だったものね。
   クールな美人さんに最高に似合ってる」スウウッ

ほむら「………ウウッ」

真姫「そう、頑張ったんだ。
   こんな袋小路な状況で、
   あのほむらちゃんが一人で、ずっと頑張って来たんだ」

ほむら「グスッ」

真姫「あなたにとって、大事な人だったのね鹿目まどかさんは」

ほむら「………大切な、友達、で………」


真姫(って、瞳孔っ!?)

真姫「無理、しなくていい。無理して話さなくて、考えなくていい。
   誰もあなたに強制はしない、今は安全だから、安心していいから。
   言いたいなら吐き出してもいいけど、無理はしないでっ」

ほむら「………ごめんなさい………」ハア、ハアッ

真姫「謝るのはこっちの方よ。
   事実確認をしたかったけど、急ぎ過ぎたみたい」

ほむら「そんな事は………」

真姫「暁美さんの負担を軽視していたみたい。
   まだ中学生で、それで、そんな過酷な経験を繰り返して来た事を。
   不用意に触れてはいけない記憶だったのね。
   本当にごめんなさい」

ほむら「私の負担………」

真姫「私は能力と判断の限り患者に利益すると思う養生法をとり、
   悪くて有害と知る方法を決してとらない。
   これ以上のヒアリングは、外科医である私でも不許可だと分かる。
   今日はここまでにしましょう」

==============================

今回はここまでです>>542-1000
続きは折を見て。


ここまでにしちゃいけない理由がワルプルギス
みんなで避難するのかな?

おつー
弱さを吐き出すほむほむは新鮮やな

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>553

ほむら「時間が、ない」

真姫「えっ?」

ほむら「ワルプルギスの夜が来る」

真姫「ワルプルギス、って、確かゲーテだったかな?
   ドイツの魔女の宴、って、あれ魔法少女の世界でリアルにあるの?」

ほむら「多分それが語源です。
    こっちの世界では、とてつもなく強力な魔女の事です」

真姫「とてつもなく、って………」アセツツーッ

ほむら「とてつもなく、です。
    物凄く強力だから結界を作る必要すらない。
    出現したら、空中に巨大怪獣の様に実体化します」

真姫「巨大怪獣、ね。それがこの見滝原に?」

ほむら「はい」

真姫「そのままそっちの専門家にスクランブルしてもらって
   撃墜してもらうっての、ナシ?」

ほむら「魔女の本体は魔法少女にしか見えないから無理です。
    多分、対空センサーにも引っかかりません。
    引っかかるならもっと早くどうにかなってる筈です」

真姫「まさか………自衛隊が入手したデータが政府によって隠蔽されてる、
   なんて事はないでしょうね………」

いい加減自演やめてこのキモいSS書くのやめろよ
ラブライバーは本当に迷惑しかかけないで最悪だな


ほむら「そこまで関心を持ってもらえてるなら助かるんですけど。
    少なくとも、魔法少女と魔女に関して、
    その手の国家権力絡みの怪しい陰謀に巻き込まれた経験はありません」

真姫「そうねぇ、それだけの能力なら、
   利用しようとする輩が出て来てもおかしくないものね。
   政府の裏の機関がひそかに接触して脅迫して
   ろくでもないボディーガードとかの特殊任務をやらせるとか」

ほむら「先生の言う通り、本来長生きの難しい魔法少女を
    長い事やってたらそれなりに色々あり過ぎて記憶が曖昧になる事もありますが、
    基本、政府絡みの協力は諦めた方が現実的だと思います」

真姫「今から警察から自衛隊からNASAから国連事務総長から
   こども電話相談室まで電凸して協力を仰いでも、
   成功の見込みは薄いわね」

ほむら「鉄格子の入った病室に入院してる余裕はないですから。
    最悪グリーフシード切れで命に関わります」

真姫「余り本職の前でベタな偏見は語らない様に」

ほむら「ごめんなさい」

真姫「巨大怪獣、って、
   それ、見滝原の街を踏み潰して歩くの?」

ほむら「いえ、基本、本体は空に浮いています。
    但し、巨大台風を身にまとい使い魔を大量にばら撒いて
    甚大な被害をもたらします。
    だから、一般人の世界では突発的に発生する巨大低気圧、
    スーパーセルとして観測されています」

真姫「つまり、そのワルプルギスが現れたら、
   その場所に突発的に巨大な台風が発生すると」

ほむら「はい、そういう事です」


真姫「………そんなに、ヤバイの?」

ほむら「都市一つ壊滅します」

真姫(ヴェェ………)

真姫「それって、退治出来るの?」

ほむら「出来ない事は、無い筈なんですけど………」

真姫「ほむらちゃん?」

ほむら「はっきり言って過去の、何度もやり直した私達、
    私達が壊滅したほとんどの理由がワルプルギスの夜です」ハアッ、ハアッ

真姫(あちゃー………)

真姫「避難する、と言うのも余り現実的ではないわね。
   一人一人ならとにかく、家族や親しい人、親しい人の親しい人。
   いっそ、行政から県外への避難指示が出ればいいんだけど、
   それは無理かしら?」

ほむら「無理です。確かに避難指示は出ます。
    でも、そこまでの破壊力を想定していません。
    だから………だから、私、途方もない魔女の、
    途方もない、被害を見てきました」

真姫「うん、分かった、有難う教えてくれて」

真姫「じゃあ、退治するしかない、
   魔女に勝つ事が出来る魔法少女が、そういう事なの?」

ほむら「そういう事です。
    だから、私はずっと準備を進めて来ました」

真姫「………巴マミさんやさやかさんとはコンタクト、とってないのよね?」

ほむら「ええ。あの二人に関しては、
    今の時点まで生き残っている事自体がイレギュラーに近い状態です」

ほむら「………上手く行った、試しがない………
    もう、誰にも、頼らない………」フウッ


真姫「………それじゃあ、そのイレギュラー、起こしてみましょうか?」

ほむら「?」

真姫「ごめん、魔法少女の事とか、タイムスリップの事なんて、
   本当の意味では分からないんだと思う。
   だけど、やっぱり放ってもおけない」

真姫「タイムトラベラーとして、
   今迄全部のやり方は試した、そのつもりかも知れないし本当にそうかも知れない。
   でも、結局、暁美さんは袋小路に追い込まれて狭い思考の中で痛々しくあがいてる」

真姫「大体、見捨てられないからそうやってあがいているんでしょう?
   こんなになる迄戦って、痛い思いをして哀しい思いをしても。
   本当だったら、前もって知ってるならあなた一人ならどうにでも出来たんだから」

ほむら「………」コクッ

真姫「今まで出来なかったのなら、
   ブレイクスルーするには今迄からのイレギュラーを起こすしかない」

ほむら「どう、するんですか?」

真姫「それが分かればイレギュラーじゃないないんだけど、
   あなたから見て突拍子もない突破口を見つけるしかないって事でしょう。
   取り敢えず、一人で戦うのは賛成できない。
   分かっているだけでも巴マミ、美樹さやか、サクラキョウコ、
   この人達と協力を取り付ける見込みは?」

ほむら「佐倉杏子とは話を進めています。
    但し、佐倉杏子と巴マミには少々因縁があります。
    巴マミ、美樹さやかとの協力、と言う事になると………」モゴモゴ

真姫「私、役に立てないかしら?」

ほむら「先生が?」

真姫「私に魔法少女の事を教えてくれたのはさやかさん、
   そして、その事はマミ先輩にも多分伝わっている。
   どっちにしろ、この人達とは私も一度話をしなければならない」


ほむら「………………お願い、出来ますか?
    いや、でも、決して甘く見ないで下さい。
    魔法少女は、中学生でも桁違いの力を持って
    殺し合いの世界を生きて来たイレギュラーな存在です。
    生身の人間である先生が、今までみたいに上手くいくとは限らない」

真姫「そうね。心しておく。
   でも、もう避けても通れない。
   ワルプルギスとか言われたら、私も当事者以外の何物でもない訳だし」

ほむら「………一般人の先生を巻き込んで、
    本当にごめんなさい」バサッ

真姫「と、すると………
   問題は、魔法少女が魔女になる、って事ね」

ほむら ギクッ

真姫「今、思えば凄く危なかった。
   さやかちゃんのソウルジェムもかなり黒くなってたし」

ほむら「危ない、ってレベルじゃありません。
    生きてるのが奇跡なぐらいです」

真姫「そんなに?」

ほむら「私の統計によると」

真姫「だったら尚の事、話しておく必要があるわね。
   知らないままって危険極まりない」

ほむら「………駄目………」

真姫「ん?」

ほむら「先生の言う通りです。
    だからこそ、話す訳にはいかないんです」

真姫「ずっと、知ってて黙ってたわねこの事」


ほむら「………殺されかけました」ポツッ

真姫「!?」

ほむら「巴マミです。この、最悪のシステムを知った巴マミに」

真姫「あの、さやかさんの先輩の女の子?」

ほむら「はい」

ほむら「美樹さやかの魔女化で真実を知った、巴マミは、私達の事を………」

真姫「どういう子なの、巴マミさんって?」

ほむら「私の知る限り、この街でも一番のヴェテランです。
    実力派の魔法少女で、後輩にも面倒見が良くて………
    でも、私は、あの人が苦手だった」

ほむら「強がって無理し過ぎて、そのくせ誰よりも繊細な心の持ち主で、
    あの人の前で真実を暴くのは、いつだって、残酷過ぎて辛かった」

真姫「………そんな彼女の事を嫌いじゃない、
   いや、慕っていた、慕っている」

ほむら「………グスッ………(涙腺が)………。
    ソウルジェムの穢れを取るグリーフシードは魔女が持っています。
    その魔女は、魔法少女のソウルジェムが穢れに満ちた時に生まれるか、
    使い魔が何人もの人を殺す事で魔女に成長するか」

真姫(ヴェェ………)

ほむら「どちらにしても、人が死んで、殺して、
    その上に立つ事でしか生き延びられない、
    それが魔法少女、たった一つの願いの代償です。

    魔法少女が魔女になる事、美樹さやかをそんな魔法少女の世界に導いた事、
    かつての魔法少女を殺し続けて来た事、
    そして、これからも殺し続けないと生きていけない事。
    その重さに耐えられる程、巴マミは強くない。

    たった一つの願いと引き換えに、耐えられる方がおかしい………。
    だから、あの人、魔女になる私達、殺して………」ハアッハアッ


真姫「暁美さん、大丈夫っ?
   事情は分かったから、無理して話さなくていいから呼吸を整えて」

ほむら「はい」

真姫「確かに、危険ね。
   だからこそ、話さなければならない」

ほむら「………なんとなく、先生ならそういうと」

真姫「ワルプルギスの夜の事もあるし、
   そういう人だからこそ、リスクを減らす必要がある。
   突発的に真実が知られたら事態をコントロールする事が出来ない」

ほむら「………技術者的な発想なんですよね。
    ですけど、本当に危険ですよ。
    今言った通り、私は殺され掛けました。
    巴マミの戦闘能力、殺傷能力はトップクラス、
    本気で殺す気になったら魔女でも魔法少女でも勝てる相手はほとんどいない」

真姫「でも、第一に、そうだとすると私に手を掛ける理由ってあるのかしら?
   もちろん、邪魔しない限り、と言う前提だけど」

ほむら「あ………」


真姫「まあ、そこの所は油断しない様にするけど、
   出来る事なら暁美さんにも力を貸して欲しい」

ほむら「………なんと言いますか、
    乗り掛かった舟です。協力はします」クルクルクルクル

真姫「………辛かったら言ってちょうだい」

ほむら「大丈夫です。難しいですけど、
    本質的な所では優しくて、聡明、だと思う。
    確かに、殺す必要のない先生がいれば、とも思えてしまう。
    だから、危ない事は絶対にしないで下さい」

真姫「ん。随分夜更かししたわね。
   取り敢えず連絡先交換して。
   急ぐ必要はあるけど、明日の事もあるから。
   私の方でも、さやかさん達と話進めておく」

ほむら「分かりました………
    もう一度言います、逃げたければいつでも逃げて下さい。
    正直、そっちの方が私の気が休まります。
    ワルプルギスの夜の直前には連絡しますので先生だけでも」

真姫「その場合、私は病院に詰めてると思う」

ほむら「………話すんじゃなかった………」ポツッ

ほむら「でも、手遅れ、なんですよね」

真姫「そういう事。
   じゃあ、今夜はこの辺でお開きにしましょう」


ーー真姫ルームーー

冷凍庫 ガチャ

タンカレーボトル トットットッ

真姫「くううっ………」

真姫「あれ、本物だったわよね。
   私はどこのマント医者だって言うの。
   私は只の勤務医なの。あー無理無理無理無理イミワカンナイッ」

ベッド ドサッ

真姫「乗り掛かった舟、か。
   とんでもないタイタニック………」

真姫「問題はほむらちゃん自身。
   本来なら薬物処方や眼球運動も検討すべき段階」

真姫「だけど、深刻だからこそ外科医の手に余る。
   だからと言って、まずこれに関わる事が出来る専門医がいるか。
   いたとして、費用はどうするかヴェェェェ………」

真姫「………鹿目まどかは、大切な人………
   魔法少女は魔女になる、
   魔女を殺して、殺さないと生きてはいけない………」

真姫「そういう、事か。ほむらちゃん………」ツツーッ

真姫「………最っ低………」

==============================

今回はここまでです>>556-1000
続きは折を見て。

糞SSは…

   ∧_∧  ∧_∧
   ( ´∀) (´∀`)
三(⌒)   ノつ( >>1 )
  ~/ /) ) | | |
  (_ノ \) (__(__)

書くなって

   ∧_∧   ∧_∧
   ( ´∀)  (´∀`)
  =≡三三⌒) >>1 )
  / /) ) ̄| | |

  (_ノ(_) (__(__)

言ったろうが

   ∧_∧ _ ∧_∧
   ( ´/ )∴)∀`)
   /   /(/ >>1 )
  C  / / / ノ
  / / 〉 (_(_/

  (_ノ\)

ヴォケがーー!   \l/
   ∧_∧(⌒) ―★―

  (   ) /∥/|\
  (/   / || |
  (O ノ ノノノ

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  (_ノ_)

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  (O ノ ノノノ

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糞SSは…

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三(⌒)   ノつ( >>1 )
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   ( ´∀)  (´∀`)
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言ったろうが

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ヴォケがーー!   \l/
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糞SSは…

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   ( ´∀) (´∀`)
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   ( ´∀)  (´∀`)
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おつ
待ってる

乙乙
マミさんに知らせたら自決は止められても魔女化はするよね


マミさんが信じるかどうか

時間かければID変わるし自演お疲れww

>>556-600 >>604
そっちこそ半日も待たずに再起動乙www

こんな弱い子なら反逆でやらかしたのも宜なるかなw 弱さを敵意に込めた奴が一番怖いって誰かが言ってる

あーあ、今までスルーしてきたのに触れちゃったよ、空気読めよな

痺れを切らすのは分からんでもないがな

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>565

 ×     ×

ーー朝 真姫ルームーー

ゼリー食品 ジュウウウ

ーー御茶ノ水駅ーー

真姫「………」

ーースパ施設浴室ーー

檜浴槽 ドプッ

真姫「んー………」

ーー昼過ぎ 「ごはんのおとも かよりん」本店直営食堂ーー

テーブル席 ゴトッ

民芸風和装女子店員「いらっしゃいませー」

真姫「朴葉御膳、まだ大丈夫かしら?」

店員「かしこまりました」


ーーーーーーーー

店員「お待たせしました」

割り箸 パチン

真姫(既にして、かつてないほどの唾液が)

真姫「いただきます」ペコリ

真姫(漬け物入りの焼き味噌と一人炊きの釜炊きご飯。
   味噌汁に鯵の開き………
   ………普通に、泣けるんですけど………)

和服親父「………………」クワッ

女性記者(嫁)「美味しいっ、このご飯」

黒スーツ息子「まず、米がいい。いい米を使っている。
       米と水、どちらも良質のものを選び、
       絶妙の加減で炊き上げている」

和服親父「むうっ、しっとりとしながら緩さも硬さも出過ぎない。
     研ぎ加減、水加減火加減、
     この米の性質を正しく把握して、
     何よりも白米を心から愛するからこその出来栄え」

和服親父「………」ズズッ、ズッ

和服親父「合わせ味噌にいりこ出汁。
     何の変哲もない豆腐の味噌汁」

和服親父「舌に熱く、それでいて風味を損なわない火加減。
     良質な味噌の個性を知り具材を知り、考え抜いた調合。
     しっかりと大豆の味わいがある豆腐、それらを引き立たせる葱。
     一品の料理として飯の供として、何の変哲の無い平凡な一杯の中に、
     一片のごまかしもない愚直な迄の生真面目さと感性が込められている」

日付を替えて自演とはさすがラブラ豚じゃなかったパクライバー
他のアイドルアニメ全部に喧嘩うって空回りして滑稽なやつなだけあるww
他のアイドルアニメは敵視もしてないのに一回一回何かと比べて勝ち誇ってどや顔するだけはある
事件しか起こさないし自分たちのやってきたことを他の人のせいにするし
ネットじゃなきゃ女も買えないもんなwwwwwwwwwwwwww
しかもホテル代割勘とかせっこ!さすが恥知らずwwwwwwwwwwwwww


女性記者「鯵の開き………美味しい。
     脂が乗って、それでいて風味が良くて」

黒スーツ記者「養殖だな。良質の牧場同様、自然に近づけた環境の中で、
       数以上に質を重視して十分に配慮されて健康に育てられた。
       そうじゃなければこの風味は出ない。
       天日干しに天然塩、今やそれだけでも贅沢になったものを見事に焼き上げている」

女性記者「しっとり、こんがり。
     鯵の開きと一緒にお願いした骨スープも
     いいお出汁が出て、ご飯が進む。

和服親父「合鴨の陶板焼きか。
     お品書きにも書かれているが、田んぼの合鴨か?」

「はい。お陰様でこうしていただいています」

女性記者「美味しい。
     野趣のある、それでいてしつこくない鴨肉の旨味が
     口の中にジューシーに溢れ出る」

黒スーツ息子「田んぼの中で、青草や虫、泥鰌や田螺を餌に健康に育った事が味に表れている。
       十分な期間の飼育を続けて、シメた後も日数をかけて熟成させた、
       餌代と肉の重量、タイムロスのコスト計算よりも
       成熟された味わいを優先させる事で生まれるのがこの奥深い旨味だよ」

和服親父「合鴨を葱味噌で付け焼きにしたか。
     葱もいい、いい条件で育てたものだろう。
     練りと味付けに本物の味醂を使っているな」

「はい」

和服親父「そして、味噌は自家製味噌」

「プロデュースと言う形ですが」

和服親父「老舗には及ばぬものの、如何にも手作りの風味。
     いい原料から作った味噌を昔通りの製法で年単位で熟成させて初めて、
     合鴨に負けず、火を通して益々芳しいこの味噌の味わいが生まれると言うもの」


女性記者「胡瓜の糠漬けに小梅が美味しくて、とてもご飯が進むわ。
     丼にして良かった」

「女性の方でも、丼を注文される常連さんは多いんですよ」

黒スーツ息子「健康に育った米の糠でなければこの味、風味は出ない。
       そこから糠床を育てて野菜を漬け込んで。
       一つ一つ地道に手順を踏んだ味だ」

黒スーツ息子「確かに、上を見るならきりがない。
       だが、手の届く値段の中で、譲れない、確固たるものが
       この一皿一皿に現れている」

女性記者「ええ、一見すると本当に平凡なお料理だけど、
     平凡だからこそ、これほど味わい深く輝く料理、
     それもこのお値段で、となると滅多にないわ」

黒スーツ息子「うん。この値段でこの内容なら十分過ぎる程だ。
       価格の限界、味へのこだわりを精一杯の工夫と最大限の誠意で補っている、
       これこそがご馳走、懸命に走り回って作り上げた一品一品だ」

和服親父「込められた信念は米、白米への、惜しみない愛情と言ってもいいだろう。
     それだけは決して裏切らないと言う強い決意と
     それを可能とするだけの、才能の光が見える。
     それにより、この白米は正に銀舎利の輝きを見出した。
     才能の片鱗は見える、が、まだまだだ。
     まだまだ伸びるものがある。精進せい」

「有難うございます」

ガラッ

「お迎えですよー」

「じーじ」

「じーじ」

和服親父「………………」クワワアッ


ーーーーーーーー

「お待たせしました、
お持ち帰りの白米スムージーです」

女性記者「有難うございます」

アリガトーゴザイマシター

真姫(ん、美味しかった)

焙じ茶 コトッ

真姫「?」

店員「サーヴィスでございます」

「いらっしゃーいっ」

花陽「いらっしゃい真姫ちゃん」

凛「いらっしゃいにゃー」

真姫「ん、社長に専務、直々に有難う」

凛「もぉーっ。いいかな?」

真姫「もちろん」

椅子 ズズッ

花陽「それで、どうなの? ニコちゃんのお母さん?」

真姫「ん、あんまり詳しい事は言えないんだけど、
   良くも悪くも動いてない、って所かな。
   色々有難う。二人とも大変なのに、
   お金の事とか、地元でも動いてくれてるって」


凛「ニコちゃんもお礼言いに来たから」

花陽「………私達にも素直だった。
   それだけ、大変なんだよね」

真姫「………そうね」

花陽「少しでも、いい結果になればいいね」

真姫「………フウッ………
   でも、二人で出て来て本当に大丈夫なの?」

花陽「うん、ちょうどお昼のピーク終わったトコかな?」

真姫「そう」

花陽「真姫ちゃんの方は? お仕事とか」

凛「リストラ?」

真姫「おーい、どこぞの春○部のじゃがいも小僧かい。
   昨日準夜勤だっただけよ」

花陽「お疲れ様」

真姫「有難う。だからこそね、
   この真っ当な朝ごはんセットが染みるわ、お昼過ぎでも」

花陽「有難うございます」ペコリ

真姫「本当に、ご飯ってこんなに美味しいものなのね。
   これは厳選されたちょっとしたご馳走だけど、
   ご飯に味噌汁に鯵の開き。
   朝、普通に作るのもなかなかね」

凛「忙しいんだ、お医者さん」

真姫「ん、まあ、一人分はどうしても、ってのもあるけど。
   お昼時にも覗いたけど、商売繁盛結構結構。
   ネット上の評価も相変わらずの高値安定」


花陽「お陰様で、なんとかごひいきにしてもらって」

真姫「本当に、商品の評判は上々。
   名門の取引先だって幾つも持ってるんでしょう」

凛「うん、いいお店が定期購入してくれてる。
  だから、本当はそろそろ若い子にも暖簾分けして販売量を増やしたい所。
  いいお話しだったモールの出店も断ったし。
  かよちんは絶対反対にゃ」

花陽「絶っっっっっ対に駄目。
   今は現状維持。
   いい線行ってる、順調に育ってる、だからこそだよ。
   後三年は私の下で修行させないと、うちの暖簾でお出しできません」

凛「イケてると思うんだけどにゃー」

真姫「そうね、流れに乗ってる時だからこそ、
   調子に乗って数だけ増やして味を落として、
   それでいっぺんに信用無くした店なんて幾らでもある」

凛「うん。凛は経営者。
  だからこそ、かよちんの舌を信じるよ」

花陽「有難う」

真姫「ふふっ………白米に青春と人生懸けるって、
   本当に懸けちゃったもんね花陽」

花陽「懸けてから言いなさい、って言葉もあるからね。
   そんな無茶な話に凛ちゃんも付き合ってくれた」

凛「んー、どうせやるならそっちの方が、
  かよちんの好きな事を一緒に頑張る方が面白そうかな、って」

真姫「よくやったわよ凛は。
   あの、凛が、一から経営の勉強して、
   今や雑誌にも取り上げられる辣腕経営者」

凛「今思い出してもあの頃の勉強って、頭の中がぐるぐるだにゃー」


真姫「そりゃあ、あの頃の凛を知ってたら。
   あの、凛が、花陽の助けもなしにあれだけの成果を上げるとかって」

凛「だって、かよちん私なんかよりもっともっと大変だったにゃ。
  厳しいお店で修行して食材探しに奔走して。
  その間に私は私の勉強をしてただけ。
  地元での商売の事、雪穂ちゃんや絵里ちゃんにも色々教えてもらった」

真姫「ええ、まさしく白米パワー恐るべし。
   だって、人が十年かかる事を三年でやり遂げたって、
   白米Love極まれりよ」

花陽「んー、夢中だったから。でも………」

真姫「でも?」

花陽「十年を三年で。
   それって、あの頃の私達の事じゃないのかな?」

真姫凛花陽「フフフフッ」

真姫「そうだったわねぇ」テンヲアオグ

真姫「あの頃だって、むしろちょっと賢いつもりだからこそ、
   出来ない事は当たり前にある、って分かってるつもりだった。
   でも、やっぱり若かったのね」

凛「モロにおばさん発言だにゃー」

真姫「アハハ」

花陽「このお店もね、廃業するお爺さんと物件探してた私達が知り合いの知り合いで、
   それで凄くいい条件で借りられた。

   特に最初の頃の取引先がそうだけど、私達の昔の事、マイナスに見られた事もあったけど
   それ以上に評価してもらって、お話しの取っ掛かりだけでも役に立つ事が一杯あった。

   なんか実利的になっちゃうけど、
   それだけでもあの時、μ‘sで頑張ってて本当に良かった、って」

真姫「そうね。わざわざ売りにしなくても色々とね。
   地元に残ったあなた達は特に」


花陽「………やっぱり、お医者さんって大変なの?」

真姫「まあね、奇跡や魔法がある訳じゃない、
   どんな仕事もそうかも知れないけど、
   一日一日が圧倒的な現実だから。
   そっちはどうなの? ちょっと確認した限り堅実みたいだけど」

花陽「うん、順調だよ。食堂もお漬物も順調。
   念願の自家製味噌の熟成も終わって」

凛「これが、すっごく評判いいの。
  でも、地元優先に配分しちゃったからね。
  もう少し残しておいたら良かったんだけど。
  有名店からも欲しいって引き合いを幾つも断っちゃったから」

花陽「それも、地元のお店や会社が口コミしてくれたんだから。

   もちろん成功するつもりでやってたけど、
   あれだけ手間暇かけてなけなしの資金投入して、
   それで、もし、失敗だったら、って。

   今でもカビた塩漬け大豆に埋もれて債権者に追いかけ回されて
   二人で身ぐるみ全部剥がされてお仕事してる夢見るんだから」

凛「あのお味噌、かよちんの夢だったもんね。
  自家製、って言っても流石に直接は厳しいから
  プロデュースと言うか系列みたいにして。
  それでもリスク考えると無謀だった筈なんだけど、
  でも、止める気は全然しなかったにゃ」

真姫「こんなに美味しいんだからね」

花陽「うん。ここまで来るのに大変な事も嫌な事だって色々あったけど、
   一つ一つ乗り越えてみんなに助けてもらってここまで漕ぎ着けた」

凛「なんか、それだけ聞くとやってる事変わんないにゃ」

真姫「結局、そんなモンかもね」


花陽「奇跡とか魔法とかって、
   頑張って勉強してお仕事して、それで美味しいものが出来上がって
   美味しいって喜んでもらえる。それってもう、奇跡だと思える。
   だって、真姫ちゃんに連れて行ってもらったNYの白米、
   泣く程美味しかったんだから」

真姫「あー、あったあった」クククッ

凛「私達って一回すっごく大きな奇跡を起こしたけど、
  人が毎日一所懸命起こしてる小さな奇跡って、
  それって本当に大事なんだってよく分かるよ。
  だって、そんな一日一日が今に至ってるんだから」

真姫「そうねぇ、やり切れない事だって山ほどあるし、
   現実的に色々ある訳だけど、
   だけど、それでもそれがあるからやめられない、
   ってのも確かだから。
   多分、そんな仕事って結構一杯あると思う」

凛「そうそう、そして、凛はまだ野望を成し遂げてはいない」

真姫「ん?」

花陽「クククッ」

凛「星空凛の野望」ビシッ

真姫(人差し指一本?)

凛「十年、十年にゃ。
  十年以内に、この店の姉妹店として、
  究極にして至高のラーメンライスのお店をオープンさせるのにゃ」ビシイッ

真姫「それって、
   スープに何か出場停止的なコンソメ使ってないでしょうね?」

花陽「急がば回れ、練習は嘘をつかない、
   手抜きは絶対に嘘をつかない、だからね」


真姫「………大丈夫なの? 本当に?」

花陽「難しいけど勝算が無い訳じゃないと思う。
   材料だってお味噌を初めそっち向けのいいものも幾つか手に入ってるし」

凛「勝算がある、と言う事は、
  やり遂げると言う事にゃ、私達にとっては」

真姫「違いない」クスクス

花陽「それに、欲張りでもなんでも、凛ちゃんの本気なら、私も本気で付き合いたいなって。
   だって、大事なパートナーだから」

凛「かよちぃーんっ」ダキッ

花陽「わわわっ、まだまだ先の先の話だからね」

凛「うん、分かってる。
  凛知ってるよ、今は堅実に、油断したら一日で綺麗さっぱり消えてなくなる
  お店の信頼を確固たるものにする局面だって、確固たる商品で」

真姫「フフフッ」

凛「ん?」

真姫「良かったなぁーって」

花陽「うん」

真姫「みんなに会えて、本当に良かった。
   花陽にも凛にも、他のみんなにも。
   色んな面白い娘達と本気でぶつかって、泣いて、笑って、
   力一杯思い切り青春してた。
   音ノ木坂に入った時には、そのずっと前から、
   そういうの私の柄じゃない、って勝手に決めつけてたから」

凛「孤高のお嬢様だったもんね」

真姫「否定はしないわ」ファサァ


花陽「あれ、格好いい………」

花陽「でも、それってもちょっと髪の毛長い方がいいにゃ」

真姫「クククククッ」クスクス

花陽凛真姫「あはははははははっ」

ガララッ
イラッシャイマセー

真姫「それじゃあ、私はそろそろ。
   美味しかった」

花陽「うん、有難う」

凛「又来てにゃー」

真姫 スクッ

花陽「………もう、当たり前かも知れないけど」

真姫「ん?」

花陽「最高だった。音ノ木坂で真姫ちゃんに、
   みんなに出会ってみんなでやり遂げたの」

凛「とーぜんにゃ」

真姫「うん」

==============================

今回はここまでです>>608-1000

勢いでやった、反省はしている。
ネタにするには味っ子の方が良かっただろうかとか
これがいわゆるSS的猫語過剰症候群と言うものか等等

続きは折を見て。

>>620
やってしもた、訂正
っても一目で分かるな。

上から二つ目、花陽じゃなくて凛のセリフです。

おつ

乙乙
どれくらい時間が飛んだんだろう?

冷静に考えると凛が猫語のままなの割とアレだな

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>620

ーー放課後 カラオケボックス個室ーー

ほむら「………」

真姫「………」

真姫「こういう所、不慣れだったかしら?」

ほむら「………問題ないわ」ファサァ

真姫「いくつか詰めておきたい事があってこうして会ってる訳だけど。
   暁美さんはまどかさんを助けるために タイムリープを繰り返して来た。
   逆に言うと、それだけまどかさんには魔法少女絡みの問題があった、
   と、言う事でいいのかしら?」

ほむら「その理解で正しい、です。
    まどかは、極めて強い魔法少女の素質を持っています。
    その分………魔女になった時の呪いはとてつもない」

真姫「確か、例のワルプルギスの夜が都市を一つ壊滅させる、とか」

ほむら「比較になりません。桁が違い過ぎて、
    まず魔女になって数日中に世界が滅亡しますし
    退治とかなんとか言う次元の魔女ではありません」

真姫「」

真姫(ほむらちゃんが敢えて口に出している、と言う事は、
   冗談や盛り過ぎてるとはとても思えない)

真姫「絶対、駄目って事よね。それでも、まどかさんは契約を?」


ほむら「先生も知っての通りの事情で、まず、魔女化の事自体がなかなか伝わりません。
    しかも、まどかは本当に優しい娘です。
    うっかりすると、自分よりも他人のために、
    魔法少女と魔女に関わって他人がどうしようもなく追い込まれると、
    誰かを助ける事を優先してしまう、そういう娘です」

真姫(そうなんだ。一見ちょっとトロくて頼りないけど、
   やる事が決まったら変に腹が座ってるタイプ。
   あの母親の娘だから?)

真姫「それから巴マミさん。魔法少女の先輩、なのよね」

ほむら「はい。昔は私もお世話になりましたし、
    今でも美樹さやかやまどかは彼女の所に出入りしている筈です」

真姫「どういう娘か、分かるかしら?」

ほむら「交通事故で両親を亡くしています。
    同じ車に乗っていた巴マミもその場で死ぬ状態でしたが、
    そこに現れたキュゥべえと契約する事により命が助かった」

真姫「」

真姫「そして今、さやかさんやまどかさんと行動を共にしている」

ほむら「ええ………ひょっとしたら、
    お茶を共にする相手が欲しいのかも知れない………
    正直その事に苛立つ気持ちもありますけど、
    今はそれを責めたいとも思えない」

真姫「………ちょっと、いいかしら?」

ほむら(耳栓?)

真姫「少しの間、お願い」

ほむら「はい」キュッキュッ

スマホ トトトッ

真姫「ちょっと、最初にはい、いいえだけで答えてくれるかしら?」


ーーミキハウスーー

さやか「はい、あたしの部屋です。
    言われた通り一人で、あいつもいません。
    ええ………聞きたい? マミさんの事?」

ーーカラオケボックス個室ーー

スマホ ツー

真姫「もういいわ」オヤユビタテ

ほむら キュッキュッ

真姫「当面の問題、
   ワルプルギスが来るタイミングがいつなのか、分かる?」

ほむら「ええ、恐らく…………日………」

真姫「日付が分かってるの?」

ほむら「統計では、その可能性が高い」

真姫「そう………」

真姫「………」

真姫「………ギリギリ、か………」

ほむら「?」

真姫「………もし、私が心から信頼する仲間を信じてくれるなら、
   私に少し、考えがある」


ーー夜 見滝原市内路上ーー

ほむら「………」コッコッコッ

ーー廃ビル内ーー

ほむら「………」コッコッコッ

盾 カチッ

肥料爆弾パック 廃ビル包囲支柱セット

ーー路上ーー

廃ビル\Dooooooooooo………………/ガラガラガラガラ

ほむら「………」ファサァ

曲がり角 ヌッ

ほむら「………」チッ

キリカ「………」ガルルルルルルル

織莉子「まあ、こうなる事は分かってたから。
    防犯カメラは避けたけど、長居は無用じゃなくて?」ドウドウドウ

盾 カチッ

ーーコンビニ近く路上ーー

ほむら「………」コッコッコッ

自動ドア ガー

コッコッコッ

織莉子「人通りもある所で、変身前の私に何か脅威はあるかしら?」

ほむら(キョウイは、ある、か………?)

ほむら「ご用件は?」


織莉子「あなたに協力する、そういう話よ」

ほむら「話が見えない」

織莉子「ワルプルギス、私の能力で
    なんとかその到来予測の精度を上げる。
    ………それが、鍵になる筈」

ほむら「………どういうつもり?」

織莉子「元々、私もこの街の人間でこの街の魔法少女、
    あのワルプルギスに暴れてもらっていい事なんてない………
    あなたにとって、問題はその後かしら?」

ほむら(ソウルジェム)キュッ

織莉子「実際にはその手段、
    大勢を救うための僅かな犠牲と嘯いての救世は諦めてる、
    恐らく、今の私の心はそれを行う程に強くはない、
    弱さを知った、と言った方がいいかしら?
    でもいいわ、言葉で言っても信じるとも思えない」

ほむら「………そうね。あなたが私の懸念を理解している時点で、
    その意思あり、と疑わざるを得ない」

織莉子「それならそれでいい。
    ワルプルギスが解決するまで、取り敢えずあなたとのパイプを繋ぎたい」

ほむら「もう一度聞く、どういうつもりなの?」

織莉子「もう一度言う、
    私はこの街の魔法少女でワルプルギスはこの街に巨大な災厄を齎す魔女。
    もっとも、最近までは、
    むしろ裏切られたこの街の事なんて些細だ、と言えたかも知れない」

ほむら「今は違うと?」

織莉子「あの娘程じゃないけど、
    私にも多少なりとも恩義を感じる心はある。
    その程度の事よ。
    その人は、ワルプルギスの時、その渦中にいる筈」


ほむら「それも、予知?」

織莉子「そうでもあるし、恐らくはそうでなくても。
    そして、私の想いのためには、
    今の所はそちらのラインに乗るのが一番見通しがいい」

ほむら「私達と組みたいの?」

織莉子「………」フルフル

織莉子「事情により、直接の参加は遠慮させてもらう。
    当日には合流するつもりだけど、
    それまではあなたの情報源の一つと言う事にしておいて」

ほむら「訳が分からないわ」

織莉子「主に、私の勝手な人間関係の問題。
    当面、あなたとだけパイプを繋いでおくのが好都合なのよ。
    やっぱり、寝首を掻かれるのが怖いかしら?」

ほむら「正直言って、今すぐにでもその懸念を確実に払拭したい所だけど」

織莉子「それはやめておいた方がいいわね。
    強くお願いしておいたけど、いい加減痺れを切らせそうな娘も近くにいるし」

ほむら「………少しでも怪しい素振りを見せるなら容赦はしない」

織莉子「そうね。今の所、最悪の破局もビジョンは遠ざかっている。
    それに、最悪の根源を断とうとしていた時には、
    あなたと言う障壁を生きて突破出来るビジョンを見た事はなかった。
    それなら、マシな選択をさせてもらう」

ほむら「………そう願いたいわね」

織莉子「それじゃあ、連絡先を交換しておきましょう」

==============================

今回はここまでです>>625-1000
続きは折を見て。

乙乙
聞き分けのいいほむほむ

【悲報】ラブライバーの貼り付きにより水曜のダウンタウン企画クロちゃんのTwitterだけで救出なるか?が警察沙汰で潰れる

本当にラブライバーは屑しかいないんだね
>>1はその同類だね

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>630

ーマキルームーーー

ベッド ドサッ

真姫(ほむらちゃんの話だと、
   巴マミはキュゥべえを友達の様に思ってる)

真姫(事故で両親を亡くして魔法少女になって、
   しかも、見た目と声がアレとか)

真姫(キュゥべえも感情が無いとか言ってるけど
   素でやってるのかなんなのか)

真姫(どっちにしろ………ちょっと、骨ね)

ー午前 見滝原市立病院内科医局ーーー

真姫「それじゃあ、昨日も?」

内科医「ええ。熱中症の方はおよそ大丈夫だったんですけど、
    何と言いますかね。
    それがトリガーになって今までの疲労が色々噴出した感じですかね」

真姫「色々忙しいとは聞いていましたが」

内科医「発熱、嘔吐………検査結果に特別な異常もなく風邪と言えば風邪。
    点滴打って薬出して、一日休めば当面は大丈夫だとは思いますが」


ーー見滝原市立中学校教室ーー

オハヨー
オハヨー

さやか「あ、仁美、おはよう」

仁美「お、おはようございますさやかさん」

さやか「大丈夫? なんか体調崩したとか聞いたんだけど」

仁美「ええ、ちょっとお稽古が過ぎたみたいで」

さやか「忙しいもんね仁美、体には気を付けなよ」

仁美「………」ジワッ

さやか「ん?」

仁美「良かった、です。さやかさん、ご無事で………」ククッ

さやか「ん、ごめんね仁美、心配かけて」

仁美「あ、あの………」

さやか「うん、まあ、ややこしい事はおいおい、ゆっくり話そ」

仁美「はい」

まどか「………」ホッ

ほむら「………」

真姫推しのライバーって本当に精神異常者しかいないよねww
お前のことだよ>>1ちゃんwwww

真姫推しのライバーって本当に精神異常者しかいないよねww
お前のことだよ>>1ちゃんwwww

真姫推しのライバーって本当に精神異常者しかいないよねww
お前のことだよ>>1ちゃんwwww

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お前のことだよ>>1ちゃんwwww


ーー休み時間女子トイレーー

さやか「………まさかあんたとこういうトイレタイムするとはね」キョロキョロ

ほむら「全く以て同感ね」ファサァ

さやか「それじゃあ………」

ほむら「ええ、そういう事で頼めるかしら?」

さやか「やってみる。
    あいつが何と言おうが完っ全に騙された訳だし、
    いつまでも有耶無耶にしてられないからね」

ほむら「お願いするわ。
    人脈的に言って、あなた以外に適任者がいない」

さやか「分かった………なんか、素直になった転校生?」

ほむら「私は私の目的に従うだけよ。
    そういうなら、いい加減その呼び方はどうなのかしら?」

さやか「ま、善処するよ」

ーー放課後 風見野廃教会ーー

さやか「やっ」

杏子「………よう」

さやか「………」キョロキョロ

杏子「もしかしてあいつ? 追っ払ったトコだけど?」

さやか「丁度良かった。
    色々ごめん。なんだかんだで、
    あんたにも手間かけさせたよね」

真姫推しのライバーって本当に精神異常者しかいないよねww
お前のことだよ>>1ちゃんww
まあ本当のことだし何も言えないよねww
違うなら違うなりに何かしら言えるもんねww
無視したりするのは肯定の意味だし可愛そうな頭ww

真姫推しのパクライバーって本当に精神異常者しかいないよねww
お前のことだよ>>1ちゃんww
まあ本当のことだし何も言えないよねww
違うなら違うなりに何かしら言えるもんねww
無視したりするのは肯定の意味だし可愛そうな頭ww

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無視したりするのは肯定の意味だし可愛そうな頭ww
あっゴメン可愛そうな頭じゃなくて残念な顔だっけww

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まあ本当のことだし何も言えないよねww
違うなら違うなりに何かしら言えるもんねww
無視したりするのは肯定の意味だし可愛そうな頭ww
あっゴメン可愛そうな頭じゃなくて残念な顔だっけww


杏子「………随分、ご機嫌じゃねーの。
   こないだまで男に振られてうじうじやってたのと全然違うじゃん」

さやか「別に振られてないけどね。
    それで、面倒ついでにちょっと頼まれてくれないかな?」

杏子「何だ?」

さやか「………ちょっと、マミさん所まで付き合って欲しい」

杏子「………」スチャッ

さやか(喉元に槍、って怖いから普通に、
    魔法少女でもチビリそうだからぁ)

さやか「何があったか知らないけど、
    仲直りしろとかそんな事言わないから。
    只、大事な話があるんだ」

杏子「大事な話だぁ?」

さやか「この話の出所は例の転校生。
    あんたにも関わる大事な事だから聞くだけでも聞いて欲しい、って。
    お願い」ガバリ

ーーマンション玄関ーー

インターホン カチカチ

マミ「はい」

まどか「あの、私です」

マミ「鹿目さん?」

まどか「はい。あの、西木野先生が、
    私と一緒にマミさんとお話しをしたいって」

マミ「………分かった」

杏子「………随分、ご機嫌じゃねーの。
   こないだまで男に振られてうじうじやってたのと全然違うじゃん」

さやか「別に振られてないけどね。
    それで、面倒ついでにちょっと頼まれてくれないかな?」

杏子「何だ?」

さやか「………ちょっと、マミさん所まで付き合って欲しい」

杏子「………」スチャッ

さやか(喉元に槍、って怖いから普通に、
    魔法少女でもチビリそうだからぁ)

さやか「何があったか知らないけど、
    仲直りしろとかそんな事言わないから。
    只、大事な話があるんだ」

杏子「大事な話だぁ?」

さやか「この話の出所は例の転校生。
    あんたにも関わる大事な事だから聞くだけでも聞いて欲しい、って。
    お願い」ガバリ

ーーマンション玄関ーー

インターホン カチカチ

マミ「はい」

まどか「あの、私です」

マミ「鹿目さん?」

まどか「はい。あの、西木野先生が、
    私と一緒にマミさんとお話しをしたいって」

マミ「………分かった」


ーーマミルーム玄関ーー

真姫「先日はどうも」

マミ「その節はお世話になりました」

まどか(既にしてなんか緊張………)

ーーマミルーム リビングーー

マミ「それで今日は、どの様なご用件でしょうか?」

真姫「鹿目まどかさんの今後に就いて、
   巴マミ先輩と一度とっくり話しておきたいと思いまして」

マミ「そうですか」

真姫「そこに、キュゥべえはいるのかしら?」

まどか「ええ、います」シセン

真姫「少し、席を外してもらえるかしら?」

マミ「どういう事ですか?」

真姫「今回はキュゥべえ抜きで話をしたい、そう言ってるの。
   仮に契約する事になったとしても、
   頭を冷やす時間はあった方がいい」

マミ「分かりました。キュゥべえ」

QB「マミがそういうのなら」


玄関ドア ガチャ

まどか「少し、表に出てて」

QB「分かった」テクテクテク

パタン

真姫「お話しを開始しましょうか?」

マミ「………かなりの所まで、知ってるみたいですね」

真姫「そうね」

ーー路地裏ーー

ほむら「………」

イヤホン「お話しを開始しましょうか?」

ほむら(合図)

盾 ニュルニュル

漬物樽(プラスチック) ドンッ

漬物石(円柱形既製品) ドンッ

SIGザウエル スチャッ

SIG パシュッ

ほむら(22LRの一発、致命的ではない)

逆さ漬物樽(プラスチック) ドンッ

漬物石(円柱形既製品) ドンッ

盾 カチッ


ーーとある屋上ーー

さやか キョロキョロ

さやか「うわぁ、ホントにみんな止まってる」

杏子「………」

ほむら「行くわよ」

ーーマミルーム リビングーー

真姫「想像以上」

マミ「え?」

真姫「お茶請けのクッキー、これ手作りでしょう。
   お菓子が趣味とは聞いていたけど、
   これはいいものよ。それに、紅茶も本格的」

マミ「有難うございます」ペコリ

ドンドン

マミ「?」

ベランダガラス戸 ドンドンッ

さやか☆マギカ「エレェーンッッッ!」ドンドンッ

マミ「!? 美樹さんっ!?」

さやか☆マギカ「ああ、マミさん。
        すいませんが入れてもらえたら有り難いんですけど」

マミ「………」チラッ

真姫 コクッ

まどか コクッ

マミ「………何やってるのよ………」ガラッ


さやか☆マギカ「お邪魔します」クツリョウテ

ほむら☆マギカ「お邪魔します」クツリョウテ

きょうこ☆マギカ「ちーす………」クツリョウテ

マミ「………」

空中マスケット×100「………」

真姫「取り敢えず、この三人が変身解除して、
   それを確かめてから巴さんが変身を解除する、
   と言う手順でどうかしら?」

ーーとある屋上ーー

漬物石乗せ防音加工逆さ漬物樽(プラスチック) ゴトッゴトゴトゴトッ

==============================

今回はここまでです>>633-1000
続きは折を見て。

須賀京太郎様の本当にQB男版と結ばれた事実をカッスピンクは隠すのか

さやかマギカ(笑)ほむらマギカ(笑)

ミヤナガ★ライト

麻雀DMMで二位以降の削除アイテム出ないと成仏しない霊

洗卵モグラ 閃乱カグラ

DMMで課金民創れない奴イルラシイナ

さやか「西木野先生」(まど☆マギ×ラブライブ!)


RABURAIBU映画化ソレハ敗退嘘広告ネタ

ママネタしほライブ未だ

さいせ

ネギ此処一番丸太ステーキソレ夏て門や魔翌理沙阿知賀編の戦犯止めろよ

艦これの単行本を変え

乙乙
中三を先輩呼び?

ありゃ?ミスった?

>>646

まどか「はい。あの、西木野先生が、
    私と一緒にマミさんとお話しをしたいって」

マミ「………分かった」

==============================
>>646
一つ目の上の部分でおしまいです。

そこから下はミスですので
脳内削除頼みます。

すいませんでした。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>650

さやか「………」セイザ

ほむら「………」セイザ

杏子「………」セイザ

マミ「これは、西木野先生の差し金でしょうか?
   魔法少女同士でこんな事をされたら
   殺し合いになっても文句は言えないんですけど」

真姫「普通に考えても犯罪のやり方で申し訳ないとは思ってる。
   だけど、今回はそうしなければならない理由があるの」

マミ「理由ですか?」ジッ

真姫「あー、もうっ」

マミ「」ビクッ

真姫(とにかく状況が状況で
   本当だったら私だってイミワカンナイorzなんだけど)

真姫「って、私が逆ギレする筋合いでもないんだけど、
   騙し討ちになった事は本当に謝ります、ごめんなさい。
   その上で、とにかく一度全員、話し合うと言う意味でも物理的な意味でも
   同じテーブルについてくれるなら非常に助かるんですけどっ。
   この状態だとどっちにしろ話が進まないし」クルクルクルクル

マミ「………そうですね。
   先日の御恩に免じて今回だけは先生を信じます」

真姫「ありがとう。本当に助かる」

マミ「と、言う訳だから、テーブルで待ってて。
   お茶の用意をするけど、変身したら即座に敵対行為とみなすから」

さや杏ほむら(それでもお茶は用意してくれるんだ)


ーーーーーーーー

テーブル周り コウチャズズッ

真姫「ちょうど、大きなガラステーブル」

マミ「?」

真姫「話を進めたいから、
   全員、この上にソウルジェムを置いてくれるかしら?
   取り敢えず不意打ちはしないと言う証しに」

さやか「………コクッ………」コトッ

ほむら「………」コトッ

杏子「………チッ」コトッ

マミ「………」コトッ

マミ「それでは、一体どういう事か、
   納得出来る様に説明していただけますか?」

真姫「そうね。
   本当の所は、私の方が説明を求めたいんだけど。
   暁美さん」

ほむら「はい」スクッ

マミ「………」ジッ

ほむら「………」スタスタ

マミ(ベランダ?)

キャスターホワイトボード ガラガラガラ

真姫「巴さん」

マミ「はい」


真姫「そもそも、魔法少女とはなんなのか、
   あなたから素人の私に説明していただけないかしら?
   独自に収集した情報はあるにはあるけど、
   まず、この中の最古参であるあなたから正確な情報を確認したい」

マミ「どこまで、知っているんですか?」

真姫「あなたがさやかさんに話した事は、多分全部知ってる。
   それでいいかしら?」

さやか「うん。ごめんなさい、行きがかりと言うか」

マミ「そう………」

真姫「ええ。只、こちらで関わるにしても退くにしても、
   正直情報が中途半端なのが一番困る。それはお互いにそうだと思う」

マミ「………分かりました」

ーー説明中ーー

メガ真姫「つまり………」ホワイトボードヨウマジック

真姫「素質のある思春期の少女がキュゥべえと契約して、
   一つの願いと引き換えに魔法少女になる。
   魔法少女となって魔女を退治する。

   原因不明の自殺や失踪のかなりの部分は魔女が絡んでる、と言うか捕食されてる。
   魔女を退治すると魔女の卵グリーフシードを得られる事がある。

   契約によって得られる魔法少女の変身アイテムがソウルジェムで、
   ソウルジェムは魔法を使う事で濁りを増して、普段の疲労でも濁りが蓄積される。
   グリーフシードはその濁りの基となる穢れを吸収する機能があって、
   吸収した穢れが限度を超えると卵が孵化して魔女が生まれる。

   魔法少女のパフォーマンスはソウルジェムの輝きに比例して、
   ソウルジェムの濁りが強くなるとパフォーマンスも低下する。
   まとめると、こういう事でいいのかしら?」キュッキュッ

マミ「そういう事です」


真姫「これが、あなたの知っている全ての事?」

マミ「ええ、全てお話しした筈です………」

さやか「………」

ほむら「………」

杏子「………」

マミ「………ゴクッ………
   もしかして、私が知らない何か、があるとでも言うんですか?」

真姫「ありていに言えばそういう事ね。
   問題はそのソウルジェム」

マミ「ソウルジェムがどうかしたんですか?」

真姫「そのままの意味だと魂の宝石。
   それが本当に魂なんだとしたら?」

マミ「どういう事ですか?」


真姫「論より証拠。これから一つ、実験をします」

マミ「実験?」

真姫「ええ。最初に言っておくけど、
   この実験自体は安全なものです。
   だから、何かあっても慌てる前に私の話を聞いて欲しい」

マミ「………分かりました」

真姫「まどかさん」

まどか「はい」

真姫「暁美さんとさやかさんのソウルジェムを持って、
   マンションの廊下を遠くに移動してくれるかしら?
   階段を下りても構わない。
   携帯にはいつでも出られる様に用意して」
   二人とも、それでいい?」

ほむら「私は構わないわ」

さやか「………いいよ」

マミ「………なんなの?」

ーーマンション廊下ーー

まどか「………」コツコツ

QB「やあまどか、話は済んだかい?」

まどか「………まだだから、もう少しそこにいて」

QB「僕と契約して魔法少女になるつもりは?」

まどか「ない」


ーーマミルームーー

ほむら「」クテッ

真姫「はい」ササエッ

さやか「」クテッ

杏子「とっ」

マミ「な、何?」

真姫「もしもし、まどかちゃん?
   もう少しだけ遠くに行ってストップ。
   合図したら引き返して」

マミ「美樹さん? 暁美さんっ!?
   これは一体っ!?」

真姫「騒ぐのは少しだけ待って………
   これは………本当に………
   巴さん、自分の目で確認して下さい」

マミ「ええ………
   何? これ、って、嘘? えっ?」ストンッ

真姫「………OK、戻って」

マミ「………」クチパクパク

ほむら「………」パチッ

さやか「ん、んーっ」

マミ「美樹さんっ!?」

ほむら「………やっぱり、いい気分じゃないわね」コキコキ

マミ「どう、言う、事?」ハア、ハアッ


ほむら「取り敢えず、念のためこれを」グリーフシード

マミ「え、ええ。ああ、本当に少し濁ってる。
   そりゃそうよ。だって、今、あなた達………」

さやか「やっぱり、死んでました?」

マミ「………ふざけてるの?」

真姫「全然ふざけていない。
   わきの下にピンポン玉を入れた訳でもない」

マミ「………死んで、ましたよね今………」

真姫「脈無し呼吸停止心音停止、まず心肺停止状態。
   前もって知らなかったら迷わず心肺蘇生除細動で救急車。
   CPA病院でも蘇生できなければ死亡診断書書いてる」

まどか「戻りました………」

マミ「一体、何がどうなってるの?」

真姫「ソウルジェムは魂の宝石。
   これは単なる名称じゃないって言う事よ」スクッ

マミ「イミ、ワカンナイ………」


真姫「最初に言っておくけど、キュゥべえを呼び戻すのは少し待って」

マミ「そう、キュゥべえ!?」

真姫「ええ、キュゥべえに確認したいなら後で幾らでもして頂戴。
   だけど、今だけは私達だけで話を進めたい。
   お願いだから」アタマサゲ

マミ「何か、事情があるん、ですよね?」

真姫「ええ。だから………」

マミ「分かり、ました。
   一体、何がどうなってるんですか?
   みんな、この事を知ってたの?」

真姫「後者の質問に就いてはYes。
   さやかさんが仮死状態になって、それでここにいる面々には発覚したみたいね。
   私はそれを又聞きした。
   第一の質問に就いて、説明させてもらっていいかしら?」

マミ「お願いします」

メガ真姫「ソウルジェムと魔法少女」ホワイトボードキュッキュッ

真姫「ソウルジェムは魂の宝石。
   仮に、この魂を霊魂と解釈すると比較的分かり易い」

真姫「霊魂は、通常は肉体と不可分。死亡して初めて
   肉体から離脱してこの世に幽霊として残るかあの世に迎えられるか」テンシワッカショウテン

真姫「ソウルジェムは、その霊魂、或は生命そのものを宝石の形に凝縮して分離した。
   本来、肉体と霊魂は分離されると死亡状態になる。
   魔法少女の場合は、霊魂であるソウルジェムと肉体が何か電波みたいなもので接続されているから、
   物理的な距離が開くと死亡状態となり、肉体が機能出来る内に再接続すると蘇生する。
   そういう仕組みみたいね」カキカキ


真姫「もちろん、こんな理屈医者として口に出したら廃業だけど、
   それを言うなら魔法少女自体が、と言う事だから。
   それに、医学は医学として、スピリチュアルなイメージと言うか、
   素朴な信仰心とは無縁ではいられない。
   そして、この基本的な原理を説明してくれたのがキュゥべえ」

マミ「キュゥべえが?」

真姫「さやかさんが一度仮死状態になって、
   その時に説明したって事よ。
   つまり、聞かれない限り答えるつもりはない、そういうスタンスみたい」

マミ「そんな………」

真姫「パソコンがあります。
   キーボードを叩き壊そうがモニターを金属バットでホームランしようが
   全体的にマシンガンで蜂の巣にしようが、

   ハードディスク、その中に流れている電流と磁気の極限まで細かい順序。
   それさえ保全出来ていれば、
   壊れた部品を修理交換すれば同じパソコンとして使用する事が出来る。

   理論的には人間だって同じ。
   拒絶反応が出ないクローン人間を培養して、
   損傷した内臓や腕や脚を交換する、なんて医療サスペンスはもう何十年も前から存在する。
   脳、或はその中の何か、それさえ保全出来たら、ってね」

マミ「そんな………それが、魔法少女の、魂? 肉体?」

真姫「そうやって、生命の根源を可能な限り凝縮して、
   攻撃がヒットするポイントを限りなく小さくして、
   肉体は魔法で強化しながらいつでも再生可能な部品として扱う。
   それが、キュゥべえ印の魔法少女と言う名の兵士のコンセプト」

さやか「そう。だから、キュゥべえはソウルジェムの事を私達そのもの、本体、
    この体を脱け殻だって言ってたよ」ギリッ

マミ「ソウルジェムが、私………」


真姫「巴マミさん」

マミ(目と目を合わせて)

真姫「僭越ながらあなたの事情は聴いた。
   あなたはこうやって、私の目の前で生きている。
   幼い子どもの内に亡くなる筈だったあなたが、こうして生きて私に相対している。

   あなたにとって、ソウルジェムの事は細かい事なんかじゃない。
   それは理解する。
   だけど、あなたが生命を繋いだその価値を否定すると言うのなら、
   ソウルジェムなんてどうでもいいと私は言う」

マミ「………」コクッ

真姫「有難う………辛いかも知れないけど、
   この先の話、気をしっかり持って聞いて欲しい」

==============================

今回はここまでです>>660-1000
続きは折を見て。

おつ

乙乙
原作だとチーム崩壊寸前だったから暴走したんだっけ?

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>669

杏子「ソウルジェムが魂で、距離が開いたら死ぬ。
   それはこないだの件で分かった事だけど、
   あんたはその前から分かってたのか?」ジロッ

ほむら「………」

真姫「その事も含めて、
   これから続きを話すと言う事でいいかしら暁美さん?」

ほむら「ええ」

杏子「続き、って、これ以上なんかあるとか言うのか?」

さやか「………あ、はは、
    なんか悪い予感しかしないねぇ………」

ほむら「………あなたって、鋭いわ」

さやか「そりゃあ、ねぇ………」アセタラー

マミ「………本当にこれ以上、問題があるの?」

真姫「ある」

杏子「マジかよ」テンヲアオグ

真姫「巴マミさん。取り乱すな、と言っても難しいかも知れないけど、
   どうか今は、説明を聞いて状況を把握して下さい」

マミ「………分かりました」

真姫「ありがとう」スクッ


ホワイトボード キュッキュッ

メガ真姫「改めて、今ここで共有されている情報をチャートにまとめました。
     暁美さんが配っているのはプリントアウトしたレジュメです」

さやか(こういう仕組みなんだ………)

真姫「問題はここ、魔力の消費や通常の疲労によっても
   ソウルジェムに穢れが蓄積されて濁りが強くなる。
   ソウルジェムが濁ると魔法少女としてのパフォーマンスが低下する。
   だから、グリーフシードに穢れを吸収させてソウルジェムの輝きを維持する事で
   高いパフォーマンスを得る事が推奨されている。
   佐倉杏子さん、この理屈に間違いは?」

杏子「ないね。だから、グリーフシードの確保は最優先、
   集めるだけ集めたグリーフシードにソウルジェムの穢れを吸わせる事で、
   効率的に魔女退治が出来るって事さ」チラッ

さやか「………」

真姫「そう。そして、ソウルジェムの穢れを吸収したグリーフシードからは魔女が孵化する。
   だから、魔女の卵グリーフシードが魔女として孵化する前にキュゥべえに食べさせる。
   これも間違いないですね巴マミさん」

マミ「はい、間違いないです」

メガ真姫「つまり、ソウルジェムは本当に魂の宝石であった。
     それでは、グリーフシードが魔女の卵である、と言う言葉も言葉通りに受け取るならば、
     ソウルジェムの穢れは魔女の卵に成熟を促す栄養分である。
     そういう解釈も成り立ちます」カキカキ

さやか「おーっ」

真姫「卵、と言う言葉をそのまま用いるならば、生物学的な生殖機能が連想されます。
   鶏の卵でも亀の卵でも魚の卵でも………」
   そして、関連するキーワードの中には、
   これ以外にも生殖機能に関わる言葉が存在しています」


一同「?」クビカシゲ

ほむら「………」

まどか「?」

さや杏(生殖機能、卵、卵から産まれるとか他の言葉って………)

マミ(卵、生殖機能、って、
   生殖機能、つまり赤ちゃんを作る機能で赤ちゃんを作る方法で………)

ホワイトボード キュキュッ

さやか「女?」ポツッ

真姫「今は虹色の話はおいておいて、
   何のために二つに分類されているのかと言えば、
   最も原始的な分類基準が生殖機能による分類、
   それを表す言葉、そういう事になります」

マミ「あー………」テノヒラポン

杏子「女、って………」

さやか「魔女………」

杏子「そりゃそうだろ。だって、魔女の卵がグリーフシードで
   魔女が孕んでるのがグリーフシードなんだから」

真姫「はいその通り、鶏が卵を孕んで産み落とす、その卵がヒヨコから鶏に成長するのであれば、
   魔女が魔女の卵を産み落としてその卵が魔女に成長する、
   当たり前と言えば当たり前の話です。
   人間から見たら魚の卵に近いかも。
   筋子とか鱈子とか唐墨とか蝶鮫とか、この場合は成熟し過ぎても美味しくないけど、
   頃合いのいい魚を捕まえてその腹を裂いて産卵前、もちろん孵化する前の卵をいただく」

杏子「そりゃそうだな。鮭をシメて
   腹の中から卵取り出してイクラにして食ってるみたいなもんだよな」

真姫「そういう事です」


ほむら「鮭と言うより蝶鮫どころか
    ホオジロザメならまだマシなレベルだけど」ファサァ

マミ「何の話をしているのかしら?」ジトッ

メガ真姫「失礼、卵は卵、ファンタジックな装いではあるけれど、
     案外言葉通りの理屈付けで成り立っていると言う話です。
     植物ではない大概の動物は卵から産まれる訳ですが、
     人間を初めとした哺乳類にしても、卵細胞から始まって、
     卵細胞から成熟成長して独立した個体として誕生する事に変わりはありません」ランサイボウカキカキ

真姫「そして魔女、魔女の卵であるグリーフシードが孵化するには条件があります。
   少なくとも、退治した魔女から取り出した時点では、
   そのまま隔離して放置しても孵化はしない、これで合ってますか?」

マミ「ええ、私達が持ってるだけなら安全です。
   ソウルジェムの穢れを限界まで吸わせない限り孵化はしません」

メガ真姫「そう、グリーフシードが魔女になる、
     成熟する鍵となるのがソウルジェムの穢れです。
     使い魔が人間を食べる事で魔女に成長する、そういう話も聞きましたが」

杏子「ああ、それで間違いない。
   何人か人間を食べてグリーフシードを孕む」チッ

真姫「と、すると、仮説としてはソウルジェムの穢れは精神的なエネルギー、
   それもマイナスなもの。そういう推測が成り立ちますね。
   ソウルジェムが穢れる要因と魔法と言うスピリチュアルな、
   肉体的な医学常識を超越した存在である事を考えると」

マミ「理屈は分かりませんが、多分それで合ってます。
   ソウルジェムや魔法と心、精神的な揺れは、
   感覚的に言っても密接に結びついていますから」

真姫「つまり、グリーフシードは魔法少女、
   引いては人間の精神から生ずるソウルジェムの穢れと結びつく事によって成熟し、
   魔女として成長を遂げる。
   仮説を言うならば、使い魔が人間を捕食すると言うのも、
   人間ごと最悪にマイナスな精神エネルギーを食い尽くすため、と言う解釈も成り立ちます」


杏子「まあー、そんなトコかもな」イライラ

杏子「で、何が言いたい訳?」

メガ真姫「人間は、卵細胞から成長して赤ちゃんとして出生し、
     そのままホモ・サピエンス、生物学的な人間として成長します。
     鶏は産み落とされた卵からヒヨコが生まれて鶏に成長します」ヤジルシカキカキ

真姫「つまり、卵、と言うのは未成熟な子どもの中でも一番最初、
   そういう意味にもとる事が出来る、と言う事です。
   多くの生物は、卵から始まりそこから始まらなければ生まれません。

   その意味では、グリーフシードは魔女の子どもの大元、とも言えます。
   そのグリーフシードが大人の魔女として成熟して成長するためには、
   ソウルジェムの穢れを注ぎ込まなければならない。

   ソウルジェムの穢れを注ぎ込まれる事で、大人の魔女として成熟する。
   そういう仕組みになっています」

杏子「だから、分かってるって言うか、
   そんなの小難しく言わなくても私らなら誰だって知ってるよ」


真姫「魔女の卵を大人の魔女に成熟させる成分或はエネルギーは、
   元々どこにあるものだったかしら?」

杏子「だから、ソウルジェムから吸わせるんだろ?」

真姫「ソウルジェムからグリーフシードに穢れを吸わせる。
   それでは、穢れを吸わせる、
   と言う作業を行わなければどういう事になりますか?」

杏子「ソウルジェムに穢れが溜まって戦いにくくなるけど?」

真姫「………」カキカキ

ホワイトボード「魔法少女=ソウルジェム」

メガ真姫「色々思う所はあると思うけど、この現実は先程確認しました。
     ソウルジェムは魔法少女そのものであると。

     ソウルジェムは言わば魔法少女の本体とも言われるもの、
     少なくともキュゥべえはそう表現しています。

     その、魔法少女そのものに、
     魔女を生み出す穢れと呼ばれるものが多かれ少なかれ常時蓄積し続けている。
     この事実に間違いはないですね?」

マミ「ソウルジェムが魔法少女である、と言うのなら
   それに間違いありません」

さやか「………」ゴクッ

杏子「………」ジッ

==============================

今回はここまでです>>672-1000
続きは折を見て。

荒らされたら絶賛コメが出て荒らしいなくなればコメがなくなる
結果二刀流だとはっきりわかんだね

おつ

二刀流+飛行機は見苦しいぞ

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>677

真姫「そもそも、魔法少女は何故魔法少女と呼ばれるのか?
   この疑問自体はそれ程疑問ではありません。
   私も実物を見ましたが、確かに魔法少女は見るからに魔法少女です。
   その認識に間違いはないですか巴さん?」

マミ「はい。私も何人か知っていますけど、
   大体魔法少女は魔法少女に見える姿をしています」

真姫「なるほど。巴さんは、この中でもヴェテランの魔法少女、
   魔女退治の機会も多かった、そういう事でいいですか?」

マミ「そう、だと思います」

真姫「順序として変な事から尋ねますが、
   巴さんは実際に魔女を見た事はありますか?」

マミ「はい」

真姫「それでは、黒い装束を着て箒に跨って空を飛ぶ老婆。
   あるいは、同じ格好で空を飛んで鰊パイを配達している様な女の子。
   そういう外見の魔女、と言うのは見た事がありますか?」

マミ「いえ、ないです」

真姫「そもそも、魔女と言うのは人間に見えるものですか?」

マミ「絶対に見えません。
   怪物と言うか怪獣と言うか、そういうものです」

真姫「………では、それは外見から雄か雌か判別できますか?」

マミ「………そう言えば、難しいですね。
   確かに、デザインがなんとなく女っぽい魔女と言うのはいたかも知れませんけど、
   基本的にそれと分かる魔女と少ない筈です」

ねえねえ真姫ってキャラ推しのバカライバーは頭おかしいって本当?
真姫推しの関西ジャニの一人が生放送で真姫ってキャラの声優に罵ってくださいとか言ったって本当?
>>1はどんな気持ちでこんなん書いてるの?


さやか「あれ?」

杏子「?」

さやか「それじゃあ、魔女はどうして魔女って言うんだろ?」

真姫(いい質問ですねぇ)

杏子「あ? そう言や、確かに」

真姫「それが魔女であると、誰に聞いたのかしら?」

一同「………キュゥべえ」

真姫「さっきも聞いた事ですが、魔女の外見と言うのは、
   本当にイミワカンナイ怪物、正体不明のモンスターなんですか?」

マミ「ええ………いえ、そうとも言い切れない」

真姫「?」

マミ「魔女は結界の主として住み着いていますけど、
   この結界は魔女ごとに個性的、特徴的ですし、
   そのイメージはある程度私達にも理解できます」

さやか「そう言えば、確か、最初は花で、
    それからお菓子とかテレビとかなんとか………」

マミ「ええ、不気味な花園だったり大量のお菓子があったり………
   結界の中は、そう、ですね。
   むしろ人間が作ったものと言うか、
   そう、人が好きなものを滅茶苦茶に描いた絵画が実体化したって言うか。
   今思えば、なんとなくポスターっぽい様な」

真姫「そんなだったら、
   コンサートホールとかバレリーナの魔女なんかがいても不思議じゃなさそう」

マミ「いてもおかしくないと思います」

ほむら「………」チロッ

さやか「ん?」


真姫「結界は割と人間臭くて、魔女自体はモンスターなんですね。
   魔法少女は見るからに魔法少女、魔法を使う女の子に見える。
   だけど、魔女自体は、少なくとも私達の常識では
   その外見だけで魔女と呼称する事は難しい。これで合ってますか巴さん?」

マミ「はい、魔女の外見で言えばその通りです」

真姫「その魔法少女の本体、魔法少女そのものに穢れ、
   と呼ばれるものが蓄積され続けていて、
   その穢れをグリーフシードに限界まで蓄積させると、
   魔女の卵であるグリーフシードは魔女として孵化する」

杏子(なん、だこれ?)

真姫「そして、このチャートには、見過ごせない空白があります」

さやか「空白?」

真姫「ソウルジェムに穢れが蓄積されるとパフォーマンスが低下するから
   出来る限り常時ソウルジェムの穢れをグリーフシードに吸収させた方がいい。
   そこまでは聞きました。でも、その先の事が不明なんです」ハテナカキカキ

さやか「その先の事?」

マミ「………」

真姫「そう。グリーフシードに限界まで穢れが蓄積すると魔女として孵化する。
   それは聞きました。
   でも、その魔女の要素である穢れが
   魔法少女の本体であるソウルジェムに限界まで蓄積したらどうなるか?
   その事を私は誰からも聞いていません」

さやか「………あ………」

マミ「え? ………」

ちゃんと答えてよキモい>>1さん


真姫「魔女の卵であるグリーフシードは、
   ソウルジェムの穢れを蓄積する事で魔女として孵化します。

   そんな、魔女の素となる様な成分が魔法少女の魂、
   魔法少女そのものに蓄積され続ける事で何が起きるか?
   この情報の欠落は明らかにおかしい。

   ムンテラをやってる立場から見て、
   実際に蓄積される事で害になっている事に就いて、
   それ以上の害があるにせよないにせよ、最悪のある無しも分からない、
   こんな中途半端な告知で済ますって、碌でもない想像しか出来ない」

杏子「碌でもない、ね。
   確かに、魔女を魔女だって言ったのもキュゥべえ、
   ソウルジェムの事も碌に教えなかった奴だしな」

真姫「そういう事よ」

マミ「キュゥべえが、これ以上何かを隠していると?」

ほむら「………現実問題として、
    あるべき情報がすっぱり欠落している、その事は認めるわね」

マミ「それは………」コクン

真姫「さっき、魔女の結界は好きな事を滅茶苦茶に描いた絵、って言ったわね。
   それは、願望、と言う事かしらね?」ガンボウハテナカキカキ

マミ「えっ?」

真姫「ソウルジェムの穢れをグリーフシードに限界以上に吸わせると
   グリーフシードは魔女になる。
   つまり、この穢れは魔女を生み出す、少なくとも魔女の誕生に繋がる成分。
   そんなものが魔法少女の生命、魂そのものに蓄積され続けたら一体どういう事になるのか?」

さやか「それって………死ぬんじゃあ」ゴクリ

マミ「まさかっ!? いや、それは………あり、える………」

杏子「ああー、健康的な事じゃないのは間違いないからな。
   死んでもおかしくないかもよ。
   ま、あたしはそんな真似しないけど」


真姫「魔法少女は一つの願いを叶えるためにキュゥべえと契約する………」ホワイトボードトントン

さやか「ん? ちょっと待って?
    魔法少女は、願い、魔女の結界、願望? ………」

杏子「な、に?」

真姫「大概の動物は卵、卵細胞から成長、成熟して雛になり
   子どもになりそして成熟した個体に成長します。

   魔女と言われるものも同じ過程を辿っている。
   グリーフシードと言う卵から始まり、魔女と言う成熟した個体に至る。

   魔女、魔法、魔術、に連なる女、と呼ばれる多分生き物は、
   グリーフシードから始まる成長で成熟した個体である、
   と今は推測されています」マジョセイジュクカキカキ

真姫「では、魔女は、何が成熟した存在なのですか?」

杏子「いや、だから今言っただろ、グリーフシード………」

マミ「………」ミヒラク

真姫「………」ホワイトボードカキカキ

ホワイトボード「姦」

さや杏「?」

マミ「それって、あの、つまり………」

真姫「女が三人寄って姦しい、と言います」

ほむら「………」プリントハイフ

さやか「国語辞典のプリント………こういう意味」

答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ答えてよ


真姫「ええ、この一文字だとこういう意味です。
   女が三人寄って姦しい。ここにいるだけでも四人の魔法少女が存在します。
   ですが、まあ、私は縁があって接触しましたが、
   魔法少女に関する情報は外部に漏洩していない、
   この年頃の女の子がメインターゲットにしては、不自然な程に」

マミ「それは、契約した途端に初期の魔女との戦闘で死ぬ可能性がかなり高い、
   と言う事もあると思います。
   それに、魔法少女はグリーフシード確保の関係もあってかなりの所が個人主義です。
   こうやって四人集まっている事自体、先生の相当な力技ですから」

真姫「その辺の事情も想像はつくけど、それにしても不自然です。
   想像して下さい。あなたに接したのと同じペースでキュゥべえが魔法少女を勧誘する。
   その、魔法少女の素質の持ち主がどの程度希少であるかにもよりますが、
   その状況で魔法少女の事が知られていない、と言う事は不自然ではありませんか?」

さやか「かなり、不自然かも………」

杏子「まあー、下手っぴが調子こいたら即死、
   結界の中で死んだら死体も残らないのが魔法少女だからな。
   いつの間にか綺麗さっぱりなくなってても不思議じゃない、
   って言っても、確かにちょっと、な………」チッ

真姫「そう。契約をしてその事を知っている魔法少女からそれ以外の世界に、
   何か、情報がぷっつり途絶える強力な理由がある筈。
   もっと言うと、ソウルジェムに穢れが限界まで蓄積したらどうなるか?
   今まで、その事を思い付いた魔法少女はいなかったのか?
   いたとしたら、魔法少女の内部ですら、
   どうしてそのアンサーが伝わっていないのか?」

ホワイトボード「魔法少女」カキカキ

ホワイトボード(真ん中二文字に二本線)キュッキュッ


一同「………」

真姫「………」コクッ

さやか「はい?」ポカン

杏子「おいおい………」

真姫「少し、考えてみて。魔女は何故魔女と呼ばれるのか?
   魔法を使う女の子が成長したらなんと呼ぶのが相応しいのか?
   その女の子、魔法少女の魂、魔法少女そのものであるソウルジェムに
   魔女を育てる成分が蓄積し続けたら一体何が起こるのか?
   今の魔法少女の肉体は本体から分離してリモートコントロールされている部品に過ぎない。
   魔法少女と呼ばれる存在は、その、ソウルジェムの中に凝縮されている。
   魔法少女に、魔女の成長を促す成分が限界迄蓄積されたら何が起こるのか?」

マミ「………ハア、ハア、ハア、ハア、ハア………」

真姫「巴さんっ」

マミ「………」クルーリ

真姫「………深呼吸して」

マミ「スー、ハー」

杏子「ちょっと待ておい」

真姫「はい」

杏子「魔法少女の事、魔法少女の情報が、
   ソウルジェムに蓄積し続けたらどうなるかって事が、
   そういう事が全然伝わってない、その理由、って………」

真姫「恐らく、あなたが想像している通りの理由よ」

マミ「………それは、西木野先生の論理的な推測ですか?」

真姫「そうでもあるけど、証人もいる」

マミ「証人?」


杏子「まさか………」ジロッ

ほむら「………」

真姫(ギリギリまでロジックで外堀を埋めて、
   ほむらちゃんの説明負担を減らしたつもりだけど、
   みんながどう出るか………)

マミ「暁美さん? ねえ、証人、ってあなたの事なの?」

ほむら「そうよ。ソウルジェムの穢れが限界まで蓄積すると、
    ソウルジェムはグリーフシードを生み、魔法少女は魔女になる」

さやか「なんで、そんな事知ってるのよ?」

ほむら「私自身が見たからよ」

杏子「他の魔法少女が魔女になるのを見た、って言うのか?」

ほむら「ええ、そうよ」

さやか「だったら………なんで、その事黙ってたのよ………」

ほむら「ショックが大き過ぎる。
    私の知っている魔法少女は、その事………」

マミ「………」

マミ「………理屈は、合ってる………」

マミ「………」

マミ「………ソウルジェムが………」

マミ「………魔女を、生むなら………」

==============================

今回はここまでです>>681-1000
続きは折を見て。

おつです

乙乙
>>真姫(いい質問ですねぇ)
割と余裕がある?

今追いついた
恭介がキュゥべえと魔法少女システムを変えてくSS思い出した

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>691

マミ「………確かめさせて」

ほむら「………」コクッ

マミ「魔法少女は、魔女になるの?」

ほむら「ええ」

マミ「私が、殺して来たのは魔法少女なの?」

さやか「!?」

ほむら「ええ、そうよ」

マミ「………そう」

杏子「契約して魔法少女になって、
   その後は魔女になって後に続く魔法少女に狩られてる。
   だから、ソウルジェムに穢れが限界まで蓄積した後の事は誰も知らない。
   そういう仕組みって事かよ」

真姫「只、死ぬってだけじゃあ辻褄が合わないのよ。
   それだけだと、
   キュゥべえが聞かれないと称して隠している事が少し不自然になる」

さやか「どういう事?」

真姫「素質の大きい小さいはあるみたいだけど、
   奇跡の効力が人一人の命だけだと大問題ではあっても何かがおかしい。

   ここまで凄い奇跡が起こせるなら、元々魔女退治も命懸け。

   わざわざペテンすれすれの事をしなくても、
   ソウルジェムのメンテと魔女退治さえ出来れば即死する訳でもないなら
   文字通り命懸けで願いを叶える女の子も一定数いると思う。
   数は少なくなるけどね」


杏子「ああー、いるだろうよ。
   多少寿命は短くなっても、目先の奇跡に目が眩む奴がな」

真姫「でも、その秘密はここまで秘匿されて来た。
   どうしてかしらね暁美さん?」

ほむら「誰も知らない前提だと、例えソウルジェムが濁っていても、
    身近な魔法少女が突然魔女になって対応出来る魔法少女は稀。
    逆に、その瞬間を見ていない場合、魔法少女が魔女になる、と言う想像が及ばない。
    例え同じ結界に元の魔法少女の脱け殻があったとしても、
    魔女に殺された、としか思えない」

杏子「………その瞬間に対応出来なきゃその場で食い殺される、って訳ね」

マミ「しかも、魔法少女の多くは個人主義、
   魔法少女の事をそれ以外の人に話すケースも少ない。
   基本的にはそれはやらない不文律もある」

真姫「なんか、いわゆるバカッターとかで口滑らす魔法少女も出て来そうだけど」

マミ「普通に考えて只のおかしな人にしか見えないでしょうね。
   そんなネット上で本格的に暴露とか始めても、
   知らない人には信じられないし、
   草の根分けても探し出して口を封じようって魔法少女も出て来そうで。
   魔法の中には探査系とかも色々あるらしいから」

杏子「どっちにしても、他人にバラす様な事じゃないからな」

真姫「………」チラッ

ほむら「………」コクッ

ほむら「そろそろ、詳しく話をさせてもらう。
    キュゥべえの目を盗むのも簡単じゃないから」

さやか「うん」

ほむら「私は、未来から来た」

ほぼ全員「」


ほむら「それが、私の願いだから。
    私はあなた達と出会って、そして、魔法少女になる前に悲惨な結果を見た。
    だから、魔法少女になって過去に戻る能力を手に入れた。

    この、過去に戻る能力は色々と限定されてて条件が揃わないと発動できない。
    それでも、結末を変えようと、今まで何度も時間を巻き戻して、やり直して、
    それでも、上手くいかなくて、そして今に至っている」

さやか「………えーと、悲惨な結末って、つまり、
    あたし達が魔女になるとかそういう………」

ほむら「それも含まれていると思っていい」

さやか「ごめん、なんか面倒かけて」

ほむら「いいわよ、今更。
    そういう訳で、このシステムの事はキュゥべえからも直接聞いた。
    但し、今のキュゥべえは私から聞かれたと言う経験をしていない。

    ここまでの話が疑問なら、後で直接聞けばいい。
    直接聞かれた事には嘘は言わないから。
    只、出来る事なら、私が未来から来た事は伏せて欲しい」

真姫「人間の魂を食い物にし続けて来たゴキブリ宇宙人に、
   出来るだけその正体を直接知っている、
   その理由となる手品の種もカードも見せたくない」

さやか「宇宙人?」

ほむら「ええ。キュゥべえによると、
    この魔法少女と魔女のシステムは、宇宙のためなのだそうよ」

ほぼ全員「」


ほむら「なんでも、エントロピーがなんとかかんとか、
    今の宇宙を維持するエネルギーは目減りを続けていて、何れ宇宙は滅亡する。
    それを回避するために補給するエネルギーは、
    思春期の少女の希望が絶望に相転移する時のエネルギーを採取するのが一番効率がいい。

    その希望から絶望へと変わるエネルギーを採取する仕組みが
    この魔法少女、魔女のシステム。奴はそう言ってた。
    だから、インキュベーター、それが奴の本当の名前」

真姫「インキュベーターは孵卵器、つまり、卵を孵化させる、
   卵を孵化させて魔女を生み出す、
   魔女の卵であるグリーフシードの元になるソウルジェムを少女の魂から生み出して、
   そのソウルジェムをグリーフシードとして孵化されて
   その時のエネルギーを採取するのが奴の本当の役目って事。
   取り敢えずレジュメは作って来たけど」バサッ

マミ「そして、そうやって、
   魔法少女から生み出された魔女を私達は退治して、殺して来た」

真姫「現実のロジックだけを言うわよ。
   リアルタイムの魔女は既に人を食べて街に現れた熊みたいなもの。
   同情の余地はあっても、死者を増やさないために選択をしなければならない」

杏子「笑えねぇな………」

杏子「そして、今度はあたし達が人食い熊になって狩られる側に回る、って事?」

真姫「毒にならない薬は無い。
   完璧に解決出来なくてもマシな選択をしなければならない事もある。
   今すぐに人の命が危うい状況で、
   例え全部が最善でなくても自分が出来る妥当な対応をし続けた、
   それも子どもを責めるなんて出来る話じゃない」

杏子「覚悟が違う、かよ」フンッ

真姫「………明日はお休みね。巴さん」

マミ「………はい」


真姫「デザートには最悪過ぎる話になったけど、
   美味しいお茶をご馳走になった。
   明日の午前中、私は又ここに来るわ」

マミ「明日、ですか?」

真姫「ええ、今度はこちらからご馳走したいから。
   だから、明日の午前中、もう一度ここで会いましょう」

マミ「………」

真姫「結構自信あるから美味しいものをご馳走出来ると思うわよ。
   だから、明日の午前中、
   私とお茶を共にするって約束して欲しい」

真姫「色々考える事もあると思うけど、
   明日、美味しいお茶をいただく事を頭に入れておいて欲しい」メヲアワセテ

マミ「………分かりました」

真姫「衝撃的な事実の判明で一杯一杯、
   今日はここまでにしましょう(本当にギリギリになるけど)」

ほむら「………」コクッ

ーーエレベーター内ーー

ガー

杏子「………」

杏子「約束、明日、ね………」

==============================

今回はここまでです>>695-1000
続きは折を見て。

        _______ ̄ ̄
       / \  /\ \ プロットほぼ完成
.     / (ー)  (ー)\書き溜め短期決戦で行く、予定です。

    /   ⌒(__人__)⌒ \ キリッ
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \ !?
    / (●)  (●)    \ 
    |   (__人__)    u.   | クスクス>
     \ u.` ⌒´      /
    ノ           \

  /´               ヽ

         ____
<クスクス   /       \!??
      /  u   ノ  \
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/
    ノ           \

  /´               ヽ

真姫ちゃんの池上化が激しい

乙乙
バカッターで拡散されてそれを口止めしようとする事情のある魔法少女もそう多く無いだろうけど

おつ


そもそもフォロワーが付かない気もする

自演お疲れ様ですww

『ラブライブ!』の声優、そしてμ'sとして活動している新田恵海さんが活動休止するという噂が浮上している。サイゾーウーマンによると、所属レコード会社の親会社が激怒していると書かれている。

その理由は映像作品が出た後もリリースイベントに出演したが、5月に2本目の作品が出てきて上層部が激怒。その2本目の作品は蔵出し映像として本来は公開されていないもの。映像制作会社がデータを残していたらしく、今回の騒動に便乗して蔵出し映像まで公開。

1本目までは「本人ではない」として通すつもりだったが、それを言ったがために、2本目やディレクターズカットまで販売され本末転倒状態に。

さすがオワコンwwww

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>699

ーー会合後・マミルームーー

QB「話は終わったのかい?」

マミ「………ソウルジェムが濁り切ったら魔法少女は魔女になる。
   これは、本当の事なの?」

QB「訂正するほど間違ってはいないね」

マミ「どうして、黙ってたの?」

QB「聞かれなかったからね。
   この国では、成長途中の女性のことを、少女って呼ぶんだろう?」

マミ「だから、魔法少女が成長したら魔女になる。
   確かに、簡単な話ね。気付かなかった私が馬鹿だった」

QB「それは少し違う。
   魔法少女の中でも、その事に気づく者は決して多くは無いよ」

マミ「それだけ騙して来たって、
   そこまで言われるといっそ清々しいわね」

旧式拳銃「………」ジャキッ

マミ「あなたは私達の命をなんだと思っているの?」

QB「僕はただ、君達の願いを叶えたに過ぎないよ」

QB「僕との契約で交わした願いは、
   確かに君の心からのものだったはずだ」

QB「叶えた願いの対価を受け取る権利はあってもいいはずだよ?」


マミ「願いを叶えた対価が、魔女になり他の人を食べて魔法少女に狩られる事。
   魔法少女になって、そんな、魔法少女だった魔女を狩る事。
   確かに、笑えないわね」

QB「その情報の出所や理由も見当が付きそうだけどね。
   どうするんだい? 僕としては………」

マミ「………消えて」

マミ「今はあなたと話すことなんてなにもない。一人にして」

ーー浴室ーー

マミ「………」

シャワー ザーザー

マミ「」ヘタッ

シャワー ザーザー

マミ「………お父さん、お母さん………」ウウウ

ーーベッド上ーー

枕 バフッ

マミ「………」グスッ

マミ「………ソウルジェムが、魔女を生むなら………」

スマホ チャーラララーチャーラララー

マミ(美樹さん?………)

マミ「………もしもし………」


真姫「もしもし」

マミ「あ………西木野先生?」

真姫「ああ、起きてた?
   ちょっと確認しておきたいんだけど、
   巴さん、アレルギーとか大丈夫だったかしら?」

マミ「え、ええ、特にないですけど」

真姫「そう。お菓子作りが趣味だって聞いたから
   多分大丈夫だとは思ったけど、念のためね」

マミ「そのためにわざわざ?」

真姫「ええ、ごめんなさいね」

マミ「………いえ、わざわざありがとうございます」

真姫「まあ、マミ先輩のハイレベルなお茶会は聞いてるから
   あんまり期待されると厳しいけど、
   それなりに楽しみにしてて」

マミ「はい」クスッ

真姫「それじゃ、又明日」

 ×     ×

ーー朝・マミルームーー

目覚まし pppppppp

マミ「………」カチッ


浴室ドア「♪ー♪ー」ザーザー

トースター チン

冷蔵庫ドア ガチャ

マミ(野菜ジュース野菜ジュース)

掃除機 ガーガー

ピンポーン

マミ「はーい♪」パチン

ツインドリル縦ロール シュルルルッ

ーーーーーーーー

マミ「いらっしゃい、美樹さん鹿目さん、西木野先生」

さやか「お邪魔しまーす」

まどか「お邪魔します」

真姫「お邪魔します」

さやか「先生が作ると思った?
    残念、さやかちゃんでした」

マミ「………」

さやか「えーと」

マミ「期待してるわ」ニコッ

さやか「アハハハハ」アセツツーッ

まどか「ウェヒヒヒ………」ツツー


ーーリビングーー

真姫「具合はどうかしら?
   昨日は色々洒落になってなかったから」

マミ「平気、と言えば嘘になりますけど、
   なんとか大丈夫だと思います」

真姫「そう。少しばかり説明を省いたけど、
   いつもご馳走になってるから、
   今日はさやかさんとまどかさんがご馳走したいって」

マミ「そうですか。楽しみにさせてもらいます」

マミ「………西木野真姫先生」

真姫「はい」フフッ

マミ「確かに、昔の映像とかと同じ人ですね」フッ

真姫「あんな頃もあった」

マミ「すごく可愛くて、格好良かったです」

真姫「有難う」

ーーマンション廊下ーー

QB「………」

==============================

今回はここまでです>>707-1000
続きは折を見て。

途中の×がゆのファンネルにしか見えなくなってきた

おつ

おつ

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>711

ーーーーーーーー

まどか「出来ました」

さやか「お待たせー」

カチャカチャ

マミ(真っ白に粉砂糖を振ったスポンジケーキ)

マミ(………ジャム?)

真姫「それじゃあ」

一同「「「いただきます」」」

マミ(濃い目の紅茶をお湯で割って………)

マミ(スプーンで甘いジャムを舐めて、その甘味でお茶をいただく。
   苺の原形が残ってる、ジャムと言うよりシロップね)

マミ(オレンジに近い焼き色のスポンジケーキ。
   上は粉雪みたいに真っ白で、それ以外は飾り気の無い素朴な作り)

マミ(それを切り分けて………)

マミ(もったりと練ったスポンジの素を型に途中まで入れて、
   その上に林檎を並べてから残りのスポンジを注いで焼き上げた)

マミ(林檎は銀杏に切って甘く炒めたもの。
   薄い焼き林檎とスポンジのシンプルなケーキ)

さやか「どう、かな?」

マミ「ええ、美味しいわよ。
   シンプルな分素朴な味わいで」


まどか「良かったぁ」

マミ「これは西木野先生が?」

まどか「はい、先生から教わって」

マミ「お仲間から教わったものですか?」

真姫「ええ。正直、私が作ってもあれには遠く及びません」

さやか「先生がそんなだから、
    あたしも正直厳しいんだけど、どう、ですかねマミさん?」ウェヒヒヒ

マミ「そうね………」

マミ「これ、無理にソフトに作ったでしょう。
   素朴さが売りなんだから、野暮ったいぐらいでちょうどいいんだけど」

さやか「ええ、なんか最初に作ったのがベタ甘になっちゃいまして」

マミ「うん。作りがシンプルな分、味付けに少しコツがあるのよ。
   今度、一緒に作りましょう」ニコッ

さやか・まどか「「はいっ」」

真姫「いい、パートナーが出来たわね」

マミ「はい」クスッ

さやか「………」

ガバッ

マミ「?」

さやか「………」キリツ

さやか「有難うございましたっ」ガバッ

マミ「え?」


さやか「マミさんのお蔭で、私もまどかも、命が助かりました。
    マミさんに魔法少女の事を教えてもらって、
    それで、仁美を、大切な友達を助ける事が出来た。

    なんか、知らない内にかなりとんでもないもの背負っちゃったけど、
    それでも、みんな生きてます。
    あのまま、仁美とお別れなんて絶対嫌だったから」

まどか「わたしも同じです、ありがとうございました」ペコリ

マミ「美樹さん、鹿目さん………でも………」

さやか「とにかくっ、それだけでも掛け替えのない、
    本当なら一生頭上がらないぐらい滅茶苦茶大事な事です。
    それが重いって言うならすいませんけど、
    でも、その事だけはもういっぺん、きちんと言わせてもらいます。

    なんか凄く色々マイナスの事あったけど、
    それでも、あたしにとっては掛け替えのないプラスだったって。
    本当に、有難うございました」

マミ「………有難う………どういたしまして」

さやか「まだまだ頼りないかも知れないけど、
    それでも、これからもマミさんと一緒に魔女を退治して、
    たまにはこんな風にあたしがマミさんにご馳走したりもしたい」

まどか「わたしも、魔法少女にはならなくても、
    それでもマミさんの、お友達で、いいですか?」

マミ「ええ、こちらこそ。
   私だって、本当は怖くて頼りなくて、そんな魔法少女よ。
   そんな私でも、一人で無理して頑張る、必要が、ない、って………」ポロッ

さやか「マミさん?」

マミ「ごめん、なさい。有難う、本当に。
   美樹さん、鹿目さん先生」ウウウッ


真姫「あなたは、もう、一人じゃない。
   命懸けの魔法少女でも、だからこそ、
   ずっとずっといつでも賢くて可愛くて格好いい立派な先輩でい続ける必要なんてない。
   それって、結局パンクするのがオチだから」

さやか「何と言うか、マミさんがてっぺん取ってる時って
    実はちょっと抜けてるとか、ちゃんと分かってますから」

マミ「なんですってぇ」ククククッ

さやか「すいませんっ」フフフッ

マミ「………先生、仕掛けましたね美樹さんの事?」

真姫「………聞いただけよ」

マミ「聞いた?」

真姫「ええ、マミ先輩がどういう人で、
   さやかさんがどう思っているか。
   その事を聞いてみただけ。
   一度ご馳走しよう、って事になって、
   それでいいレシピを紹介したりはしたけど」

マミ「そう、ですか。やっぱり西木野先生、
   賢くて、そして強いんですね」

真姫「強い、のかしらね?
   只、ちょっとばかり年食ってるだけかも知れない。
   もう、すっかりあなた達が眩しいおばさんだから」

マミ「………」

まどか「………ウェヒヒヒ………」

さやか(普通に反応に困る)

真姫「私が大事な人の命を直接扱っていても、
   やっぱり失敗した事未熟だった事後悔した事、色々ある。
   もう、泣く事も少なくなったけど、それでも、
   ソウルジェムじゃないけど胸の奥に溜まり続けてるのかも知れない」


マミ「………」

真姫「私は能力と判断の限り患者に利益すると思う養生法をとり、
   悪くて有害と知る方法を決してとらない。

   細かい方法論や優先順位は色々あっても、
   それでも、このルールだけはブレない様にして、
   今、自分の出来る事、やるべき事、自分だけでは出来ない事、
   それを見極めて一つ一つマシな選択をするしかない。

   それが、トータルして少しでも後悔を減らす唯一の方法」

マミ「………」コクッ

真姫「例え素人より何かが出来てそれを誇りとして研鑽していても、
   絶対の万能な力や人間なんて存在しない。
   ましてや、あなた達はまだ子ども、
   忘れそうになるけど、私も昔は子どもだったから」

マミ「後悔、して来ました色々と、
   助けられなかった事色々」ズズッ

マミ「忘れられないけど、
   それでも、少しでも誰かを助けられたら、って。
   でも、それも、私が生き残るために魔法少女を殺して、そういう事だった」

真姫「その魔女になった魔法少女も、かつては希望を願ったのよね。

   まず、昨日も言ったけど、
   現状では精神的に厳しいけど仕方がない、と言わざるを得ない。
   ソウルジェムが濁ってあなた達が魔女になっても被害が増えるだけだし、
   哀しい魔女を退治せずに放置しても、やっぱり犠牲者が増えるだけ。

   暁美さんに確認した限りだけど、
   魔女になった魔法少女を殺す、以外にどうにかする手段は今の所存在しない。
   そんなものが存在しているなら、
   今頃もう少しマシな事になってるから本当だと思っていい」

さやか「だよね。昨日も話したけど、それならもっと色々知られていい筈。
    キュゥべえの奴………」

マミ「それが、現実なんですよね」


真姫「ええ、そうよ。あなたがかつての魔法少女を殺して来た事も、
   その事によって、
   恐らくは殺した数を大きく上回る罪なき人々の命が救われた事も、
   そして恐らく、客観的に言ってそれが一番公共の利益に適うマシな選択だった事も」

マミ「………納得、しなきゃいけないんですよね………」

真姫「簡単になんて割り切れないわよ。
   仕事柄、人の、子どもの命が目の前で零れ落ちて、
   理屈ではそれが仕方がない。そういう経験は何度もしているけどね。

   どうしようもない危険な感染症とか
   死にそうな人達の中からでも助ける順番を選ばざるを得ない大きな事故とか、
   そんな事になったら誰を助けて助けないで見殺しにするか、
   もっと厳しい選択も迫られる。

   本当はあなた達みたいな子どもにそんなものを
   常時おっ被せてるのは間違ってるんだけど、
   それも、この事に関しては本当に無力な私は、
   正しくない現実から辛うじてマシな選択をせざるを得ない。

   安易に謝ったり、理解出来るとも言えないぐらい」

マミ「いえ、その言葉だけでも」

さやか コクッ

マミ「それしか、ないんですよね。
   でも、少し、楽になったかも知れない。
   だって、そこまで踏み込んだ事とか、話した事もなかったから」

さやか「少しでもマシな選択になる様に………
    魔法少女としては全然頼りないかも知れない、けど、
    それでも、あたしがマミさんを手伝います。
    マミさんが少しでも辛くない様に、
    あたしも独りじゃ厳しいし」


まどか「わたしは………」

さやか「うん、まどかはさ、そうやっていてくれるだけでも、
    あたしの事なんか、荒れてた時は本当に酷い事とかも言っちゃったよね。
    それでも、あたしの事を見捨てずにいてくれた。
    それって、魔女と戦ってるよりずっと強いのかも知れない」

まどか「ウ、ェヒヒヒ」

真姫「それじゃあ、そろそろ。
   流石にこのケーキのサイズと人数じゃあバランスに問題あるわね」

スマホ スッスッ

真姫「また、ベランダでいいかしら?」

マミ「ええ、このサイズだと、
   深刻な問題の前にウエストがソウルジェムに響きそうですから」

ーーーーーーーー

杏子「へぇー、まあまあかな」ムシャムシャ

さやか「ほぉー、思い切りゴチになっててそれか?」

まどか「どう、かな。ほむらちゃん?」

ほむら「…………………美味しいわ………………」

まどか ホッ

ほむら「………」ポロッ

さやか「?」

ほむら「………」ポロッ、ポロポロ

まどか「ほむら、ちゃん?」


ほむら「ごめん、なさい。
    みんなでこうやって、お茶会が、なんか、凄く、幸せで。
    私、なんか最近、涙腺が急に緩くなって、みっともない………」グスッ

マミ「………」スクッ

フワッ

杏子「………」フンッ

マミ「みっともなくなんてないわ」キュッ

さやか(頭、すっぽり抱き締めてもらって)

マミ「泣きたくもなる、って言うか、私もついさっきまで泣いてたぐらいだから。
   そうじゃなくても、魔法少女になってから後悔に泣いた事なんて何度もある。

   まして、魔法少女の真実を知って、それで悲惨な現実を何度も何度もやり直した、って、
   どれだけ辛かったか、想像もつかないもの。

   暁美さんがそうせざるを得ない様に、
   暁美さんが会った未来の私も先輩として至らなかったんだと思う」

ほむら「それは………」ウウウッ

マミ ナデナデ

マミ「落ち着いた?」

ほむら「はい」グスッ

杏子つティッシュソッポムイテ

ほむら「有難う」チーン

ほむら「………」グシグシ

ほむら「話がある」

さやか「うん」


ほむら「ワルプルギスの夜が、この見滝原に来る」

さやか「ワルプル………」

マミ「伝説的な巨大魔女ね」

ほむら「ええ、巨大な、物凄く強力な魔女で、結界から必要とせずにこの世界に現れる。
    巨大な台風が周囲を取り巻いて、都市を一つ壊滅させる程の被害をもたらす」

さやか「………って、それって、ヤバイじゃんっ!!」

マミ「ええ、本当に現れるんだったら、魔法少女として絶対退治しなければならない。
   じゃないと、とんでもない被害が発生する。
   いつ来るかは分かってるの?」

ほむら「恐らく………日」

さやか「って、もうすぐっ!?」

ほむら「ええ。最初に言っておくけど、逃げたいなら逃げなさい美樹さやか。
    ルーキーのあなたがあの修羅場にいて、役に立つのか足を引っ張るのか。
    いのちが助かるにこしたことはない」

さやか「ふんっ、ペース戻って来たんじゃないの泣き虫転校生。
    お礼は言っておくけど、逃げたりはしないよ魔法少女として、
    マミさんを手助けする、って誓ったばかりだから………!?」

ほむら(胸倉っ)

杏子「吹いてんじゃねーぞひよっこ。
   ひよっこ抱えて馬鹿強い魔女と戦うってどういう事だか分かってんのか?」グイッ

さやか「分かってる。マミさん、お願いします」グッ

マミ「厳しく鍛えるわよ」

杏子「………あたしは前からこいつに頼まれてたから。
   もらうモンもらってるし今更反故にはしねーよ」チッ

ほむら「有難う、助かる」


まどか「わたしは………」

ほむら「まどかは家族と一緒に避難していて。
    出来れば見滝原を離れていて欲しいんだけど、口実もないし難しいでしょうね。
    ………間違っても、魔法少女の契約だけはしないで」

まどか「うん………」

ほむら「これがもう一つ、まどかは絶対に魔法少女の契約をしてはいけない」

さやか「分かってる。こんだけ問題あり過ぎるんだからね」

ほむら「その問題が桁外れなのよ。まどかの魔法少女の素質の事を聞いた?」

マミ「ええ、キュゥべえは鹿目さんは非常に高い素質を持っている、って」

ほむら「魔法少女の素質が高過ぎるんです。
    結果、魔女としての魔力も桁違い」

さやか「あ………」

杏子「どんぐらい、なんだ? ワルプルギス………」

ほむら「だから桁が違うわ。ワルプルギスは都市一つ壊滅させるけど、
    私の見た限り、それを秒速でやってのける。
    キュゥべえは、世界そのものを数日で、と言ってた」

さやか「いや、いやいや、ちょっとそれ………マジ? ………」

ほむら「………」コクッ

マミ(力強くて、哀しい目)

真姫「決まりね、都市一つ守って世界滅亡じゃ洒落にもならない。
   分かったわねまどかさん」

まどか「ウェ、ヒヒヒヒ………」コクン

さやか「そりゃまあ、笑うしかないわ………」

マミ「それじゃあ、私達でワルプルギスの事、考えないと」


マミ「色々、有難うございました」

真姫「ええ、これから仕事、救命の夜勤。
   又、只の人間の限界を覗いて来る。
   あなた達と関わって、正直心にきついものはあるわよ。
   奇跡と魔法、誰よりも心から欲してそれが得られない。
   そういう場所が私の職場、戦場だから」

マミ「………覚えています。もう、具体的な事も覚えていないけど、
   それでも、私が助かった事だけでも、大事に思ってくれた。
   私のために一生懸命関わってくれた。
   それが温かかった事も、辛かった事も。お仕事、頑張って下さい」

真姫「行ってくる」

==============================

今回はここまでです>>715-1000
続きは折を見て。

>>725はミス
以下に差し替えます。すいません。
==============================

真姫「私はそろそろ失礼させてもらう」

マミ「色々、有難うございました」

真姫「ええ、これから仕事、救命の夜勤。
   又、只の人間の限界を覗いて来る。
   あなた達と関わって、正直心にきついものはあるわよ。
   奇跡と魔法、誰よりも心から欲してそれが得られない。
   そういう場所が私の職場、戦場だから」

マミ「………覚えています。もう、具体的な事も覚えていないけど、
   それでも、私が助かった事だけでも、大事に思ってくれた。
   私のために一生懸命関わってくれた。
   それが温かかった事も、辛かった事も。お仕事、頑張って下さい」

真姫「行ってくる」

==============================

今回はここまでです>>715-1000
続きは折を見て。

乙乙
一般人関係者を増やしてる暇は無い日数なのかな?

乙!
えがったえがった(泣)
大団円も近いな

あげ

>>730
こんなパクライバーの妄想垂れ流しの糞スレあげんな

いちおう

生存報告を

待ってるぞ

お久しぶりです。
間が空いてすいません。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>726

ーー帰路ーー

ほむら「………」

さやか「ちょっと、転校生」

まどか「………」

ほむら「何かしら?」

さやか「ちょっと、顔貸してくれる?」

ーーカラオケボックスーー

ほむら(………大体、考える事は同じね)

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「何かしら?」

さやか「さっきさ、まどかが魔女になった時の事、話してたよね」

ほむら「ええ」

まどか「わたしが魔女になった時の事、知ってるの?」

ほむら「ええ、さっき話した通りよ」

まどか「………そう、なんだ」

ほむら「あくまでまだ訪れていない未来の話。
    そして、私が知っている未来の中でも例外的な話よ」


さやか「例外?」

ほむら「ええ。まどかか魔女になる事は滅多にないわ」

さやか「でも、魔法少女はソウルジェムが濁り切ると魔女になるんだよね」

ほむら「そうよ。だけど、まどかはその前にワルプルギスの夜に挑んで命を落とすか………」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「魔女になる寸前のあなたのソウルジェムを、私が撃ち抜いた事もある」

さやか「ちょっと、それって」

ほむら「ええ、私がまどかを、殺した。
    ソウルジェムが限界を迎えて、今にも魔女が生まれる。
    そういう状況で………事情を知ってる魔法少女として、
    やむを得ない、選択と言う奴ね」フアッ、サッ

さやか「声、震えてるよ。あんたの顔も見えないし。
    転校生はまどかの事知ってた? 仲間だった?」

ほむら「仲間で………大切な、友達だった………」

さやか「だから、殺した?」

ほむら コクッ

ほむら「大切な人を、大切な人達がいるこの世界を傷付けたくない、
    それが、まどかの願いだった。
    あの時の私は、まどかに頼まれた通りにする事しか、出来なかった」

さやか「うん、まどかならそう言うんじゃないかって、そう思う」

ほむら「今のあなたにとっては、私は得体の知れない転校生
    イミワカンナイ、気持ち悪いだけかも知れない。
    それでも、あなたを私に守らせて」


まどか「………」キュッ(ほむらの両肩掴む)

まどか「………有難う。
    ごめんね、未来のわたしが、ほむらちゃんにそんな辛い思いをさせて」

ほむら「まどか………」ジワッ

まどか「それに、ほむらちゃんはわたしの、今のわたしの大切な友達だから」

ほむら「まどか………」ウウッ

さやか「だからさ、ワルプルギスの夜なんて、
    この正義の魔法少女さやかちゃんがぱぱーんって退治しちゃうんだから、
    まどかは大船に乗ったつもりで見ててよ」

まどか「ウェヒヒヒ………」

ほむら「エエ、トッテモキタイシテイルワ、ミキサヤカ」

さやか「何かなー、その、如何にも(棒)って書かれてそうな台詞は?」

ほむら「あら、書かれてないって事は作者が書き忘れたのかしらね?」ファサァ

さやか「このおっ! ま、そういう事だから、
    ワルプルギスとかはあたし達に任せて
    まどかは後ろであたし達に守られててちょうだい」

まどか「守られて………」

さやか「そりゃあねぇ。だって、
    まどかはあたしの嫁になるのだぁーっ」ワッシャワッシャ

まどか「さやかちゃあんっ」ウェヒヒヒ

ほむら「………」

さやか「あー、そこのナイト様二号、
    最終決戦では間違って後ろからあたしの事撃ち抜いたりしないよーに」

ほむら「心配ないわ」


ほむら「

    狙いを外して

    後ろからあなたを蜂の巣にするとかミサイルで木っ端みじんにするとか、

    そんな事は絶対にありえないから」ファサァ

さやか「そりゃどーも」スッ

さやか「………」

さやか「だからさ、まどかはあたし達に守られるお姫様、って事で。
    もしかしたらそれで負い目とかあるかも知れないけど、
    それでも、頼むわ。あたしも、それにこいつも、
    魔女になるとかじゃなくても心から願ってるから」スッ

まどか「………」スッ

さやか「ほら、転校生、暁美ほむら」

ほむら「………」オズオズ

さやか グイッ

三つの手が重なり、三人が頷く。


 ×     ×

ーーテレビ局スタジオ内ーー

にこ「到着待ち?」

AD「ええ、飛行機が遅れているとかで、すいませんが」

ーー廊下ーー

コッコッコッ

にこ「………」

英玲奈「やあ」

にこ「うん」

英玲奈「少し、かかりそうだな。
    今日の収録の目玉だ、いなきゃ始まらない」スマホ

にこ「ちょっと、面倒な事になってるわね」

英玲奈「雪かきで済むトラブルなら良かったんだがな」

にこ「あったなぁ、そんな事も」

ツバサ「いたっ!」

英玲奈「ん?」

ーー楽屋ーー

にこ「どうしたニコ私まで?」

ツバサ「何やってんのよあんた達っ!?」

にこ「はあっ?」


あんじゅ タブレット

英玲奈「動画サイト?」

ツバサ「音ノ木坂アイドル研の現役組が、
    改築予定の学校でイベントやってるのよね」

にこ「ええ、昔から付き合いのある学校だから、
   改築前にイベントやろうって体育館で」

あんじゅ「騒ぎになってるわねぇ、
     Legend μ‘sがサプライズ登場って」

英玲奈「本当だ………手を振っているのは彼女達………
    Live映像?」

にこ「まあ、そういう事もあるんじゃない?」

英玲奈 カタカタカタカタ

ノートPC カタカタカタカタ

英玲奈「確かに、音ノ木坂のアイドル研と向こうの学校では公式扱いだ、
    事前告知の上で動画配信もされてる。
    但し、Legend μ‘sはシークレット扱い。
    知っていたのか?」

にこ「まあね。向こうの学校とも知らない間柄じゃないし、
契約の関係で私は行けないけど、話ぐらいは聞いてたわ」


英玲奈「なるほど………アルゼンチン・タンゴ?」

あんじゅ「わお、園田さんの男役にドレスの南さん」

ツバサ「マッキーのピアノ生演奏。
    音もダンスもばっちり決まってるじゃない」

にこ「やるじゃない。ことりはいい女になったし、
   未だにこれでキャーキャー言われるぐらいイケてるって」

英玲奈「ダンスの次は現役組のパフォーマンス、ボカロ曲か」

あんじゅ「新曲ね。これってマッキー、じゃあないわよね」

にこ「当然でしょ、流石に余裕ないわよ」

ツバサ「でも、相当クラシックを嗜んでる人間の新曲よ。
    ピアノと言うより………」

==============================

今回はここまでです>>734-1000
続きは折を見て。

パクライバーのニコ生動画みたがキモい
スナック菓子食べたあと指を舐め回すし
15000したとかってフィギュアを口に含んだり舐め回したり
パクライバーって害悪しかいないんだからさっさとシネよ

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>740

ーー志筑邸・仁美ルームーー

PC ♪ー♪ー

仁美「ううっ」グスッ

恭介「志筑さん」

仁美「ごめんなさい、せっかく上手く行ったのに」

恭介「うん、志筑さん、みんなのお蔭だよ。有難う」

さやか「ホント、大変だったよマジで」アハハ

仁美「西木野先生のお誘いでしたのね」

恭介「うん、最初に作ったのを初心者向けの所で上げてみて、
   それを先生にも教えたら、
   すぐにこれを基に表に出せる曲を作れるか、って?」

さやか「それで、ホントに作っちゃったんだ」

恭介「うん。流石に最初は躊躇したけどね。
   こっちの方じゃ初心者だし、ましてこの腕に慣れた訳でもないし、
   μ‘sに繋がる、って言ったら、
   詳しくない僕だって生半可じゃ済まないって分かるから。
   何より日数が全然なかったし」

さやか「にっぽんいち、だもんね。
    それでもやった、やり遂げちゃったんだ」

恭介「やっぱり、音楽の事で頼まれて、
   それも、事情も音楽も知ってる西木野先生から頼まれて、
   もちろん、最大限に配慮した言い方だったけど、
   それでも、やっぱり断るのは………」


さやか「男が廃る?」

恭介「それが正直な所だった。
   音楽で頼られる、その事を諦めたくなかった」

仁美「立派、ですわ。わたくしも畑違いでしたけど、
   それでも、こんなに喜んでいただいて、わたくしが聞いても」

恭介「ありがとう、志筑さん。志筑さんのお蔭でもあるから」

さやか「仁美、ピアノ弾けるもんね」

仁美「わたくしのは淑女の嗜み、
   上条君のイメージにはとても追いつきません。
   お手伝い程度で上条君の言葉と譜面を音に直すのがやっとでしたわ」

恭介「うん。正直、上手くいかなくて
   何回か志筑さんに当たったり酷な事を言ったかも知れない、
   それは本当にごめん」ペコリ

仁美「とんでもない。あくまでわたくしの意思で
   それを分かっていて上条君を手伝うと言ったんですから。
   ピアノは淑女の嗜み、あの方もそうだと伺いました」

恭介「うん。当時は限られた練習で、ましてやアイドルは全くの畑違い。
   そこから、セミプロ、実質的な専門校までも押し退けて
   あれだけの結果を出した。
   自分で弾けなくなった、ってのは大きいけど、
   それでも、そこまでやられたら夢ぐらい見たくなる」

さやか「それなら、第一歩は成功、って所かな」

恭介「さやかのお蔭だよ。
   何しろ腕がこれだし、アイドル関係は疎い方だったから。
   ネットとかなんとか、集められるだけの情報集めて整理してくれて、
   本当に助かった」ペコッ

さやか「うん。これって情報戦でもあるからね。
    もちろん、中身の音楽が駄目なら話にならないけどさ、
    ちょっと気合い入れさせてもらったよ」

恭介「うん、有難う」


仁美「ふふっ、確かこういうんでしたわね。
   みんなで叶える物語」

さやか「そう」

仁美「但し、世の中には一等賞以外は譲れない、
   そういう唯一無二の闘いもある、その事はお忘れなき様」ウフフフフ

さやか「とーぜん」フフフフフ

恭介 カチッ

電子キーボード ♪ー♪ーアメリカンネコネズミアニメ

さやか「なーに他人事ぶっこいてんのかなぁこのボカロ馬鹿は?」ヒクヒク

中沢「オー、エリーチカノンタンスッッッゲェェェェェ」

恭介「さやかと一緒に色々調べてくれてありがとう。
   こっちの方はよく知らなかったけど、男子にも女子にも凄い人気だって言うから、
   両方の視点の情報が集まって助かった」

中沢 オヤユビグッ

ーーテレビ局楽屋ーー

英玲奈「アハハハハハハハハ」

あんじゅ「何これアハハ」ワライナミダ

ツバサ「前座のコント、終わったみたいよ」ククククク

にこ「もーっ、真面目なウエイター絵里とすっとぼけた希バニーって、
   二人の掛け合いが前座でそのまま司会で」

英玲奈「ほお、コサック・ダンスか」

あんじゅ「りんぱなコンビで、可愛いわね」

にこ「いい感じにコミカルじゃない」


ツバサ「流石ね。一線退いてた筈なのに、
    よくここまで仕上げて来て」

英玲奈「うむ、生真面目な感じがむしろ面白い小泉花陽も見事なものだが」

あんじゅ「星空凛、一見わたわたにコミカルなのが、
     実は安全に計算して踊ってる。
    それに共鳴して小泉さんの真面目なダンスも面白く見える」

ツバサ「ええ、この一見ドジッぽい動きを事故なくコントロールしてやるって、
    並の運動神経じゃ出来ない、正に猫のバランス。
    演奏の西木野真姫も崩れそうで筋の通った音楽をよくやってる」

英玲奈「………」アゴユビナデ

にこ「どうかした?」

英玲奈「いや………」

あんじゅ「さあ、現役期待の四人組よ」

にこ「………ええ、いい線いってるわ、
   可愛いし歌も上々。これ、人気出るんじゃない」

ツバサ「ええ、手強い事になりそう」

にこ「そっちはどうなの?」

英玲奈「無論、来るべき時のため、最高を目指している」

あんじゅ「楽しみにしてていいわぁ」

ツバサ「そういう事。ええ、仕上がりは上々よ」

にこ「それは、楽しみにしてるわ」


英玲奈「ああ………又だ」

にこ「ん?」

あんじゅ「そうねぇ」

ツバサ「うん、演し物と演し物の間のマッキーのピアノ」

にこ「ああ、間に弾いてるわね」

あんじゅ「間奏、って言えばそうだし、
     一応音楽にはなってるんだけど………」

にこ「そう言えば、聞いた事ないわね。オリジナル?」

英玲奈「………」ユビトントントンユビトントントン

にこ「同じ曲、って言うか、曲にしては………」

ツバサ「短い音を幾つか」

にこ「って、次、なにするつもりこれっ?」

英玲奈「マジックショー………」

あんじゅ「キリッとしたウエイターとおとぼけバニーのマジックショー、
     なかなかテンポよくやってるじゃない」

ツバサ「あらあら、ウエイターがコサックコンビに
    箱に押し込められてるんだけど」

にこ「いや、今度は希バニーも隣の箱に、
   ここで海未登場?」

英玲奈「若武者か、相変わらず凛々しいな」


ツバサ「えーっと、りんぱなコンビはちょこまかと」

にこ「床に刀を刺しまくってるわね」

ツバサ「昔、この状態で襲撃されて終わった将軍がいたって聞いたけど」

あんじゅ「そして、引き抜いて、刺す!!」

にこ「いや、海未気合い入れ過ぎだって」ミミイテー

ツバサ「迫力満点素晴らしい臨場感ね」

にこ「あーあー、ぐっさぐさ、
   はい、あっちからエリーチカ出て来ましたぁ」

英玲奈「ああ、東條も当然………
    ほう、衣装交換済みか」

にこ「へぇー、希のウエイターも意外と似合う」

英玲奈「ああ、そちらも似合っている、が、こ、これは………」

あんじゅ「クオーターで樽化を免れて子ども二人産んでこれ、って………」

ツバサ「奇跡も、魔法もあるんだよ………」

にこ「否定するほど間違ってはいないわ………」


英玲奈「また、間奏か」

にこ「………ちょっと、長いわね」

あんじゅ「何か、待ってるみたいねぇ」

ツバサ「テンポもダレ初めて、お客も少しザワついて来たわ」

にこ「何か、あった?」

ツバサ「始まった」

にこ ホッ

英玲奈「ジャズ・スタンダードか」

あんじゅ「大昔の映画ねぇ」

英玲奈「ああ、ノスタルジックなピアノ、に………」ジッ

あんじゅ「………………わお……………」ホウッ

ツバサ「そりゃあ、ねぇ」フフッ

にこ コクッ

ツバサ「彼女抜きじゃ、始まんないでしょ」

にこ「デッショー、って冷や汗搔いてるわよ本当に」

英玲奈「言えてる」

あんじゅ「ね」クスッ

シミジミ


ツバサ「シメは新旧合同パフォーマンス来たわ」

英玲奈「オー」

あんじゅ「フルハウス」パチパチパチ

AD「到着しましたー」

にこ「ありゃー」

ツバサ「それじゃあ、私達はプロの仕事といきましょうか」

にこ「とーぜん。小娘と片手間なんて十年早いって見せてやるわよ」

英玲奈「だな」

あんじゅ「私達の道は、こっちだものね」

==============================

今回はここまでです>>744-1000
続きは折を見て。

真姫ちゃんは固定電話から改めて119番通報してるけど今はスマホだから位置情報送信されるんじゃ?と今更ながらに思った

感想どうもです。

>>754

その点は若干微妙な事があるので、
速報の後で確実に、って感じですね。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>751

ーー居酒屋小上がりーー

ネーアレ
ミューズ?
オー
シャメシャメ
ヤメトケッテ

\かんぱーいっ!!/

キャッキャッアハハハッウフフフッ

スマホ ♪ー♪―

真姫「もしもし」

あんじゅ「はぁーい」

英玲奈「久しぶりに、楽しませてもらった」

真姫「ふふっ」

ツバサ「いいものを見せてもらったわ」

真姫「ありがとう」


 ×     ×

ーー病院廊下ーー

オハヨー
オハヨーゴザイマス

ーー外科医局ーー

真姫「お早うございます」

先輩医師「お早う………湿布」

真姫「臭います?」ウェェ

先輩医師「多少はな。なかなか弾けてたな」

真姫「ネット見ても普通にBBA無理スンナですよ」タハハ

部長「ま、支障がない程度にな」

真姫「はい」


 ×     ×

ーー夜・乗用車内ーー

真姫「明日の朝、でいいのね?」

ほむら「はい。正式な避難情報が発令されるのは明日の朝7時。
    時刻は統計上の判断ですが、
    明日の午前がヤマになるのは間違いありません」

真姫「朝7時、よりによって………」

ほむら「都合が悪い事が?」

真姫「病院がね」

ほむら「引き継ぎですか」

真姫「時間が微妙過ぎる。もし日勤スタッフの到着前に交通が塞がったら………」

ほむら「最悪、夜勤スタッフだけで災害下の病院を何時間も回す事になる」ゴクッ

真姫「このトランクには必要なものを詰め込めるだけ詰め込んだ。
   私は今夜と明日の半分は休みの予定。
   発令後十分で病院に滑り込んで人手が要るか確かめる。
   本当はもっと人手を集めておきたいところだけど、
   時間が悪過ぎて足止めする口実が無さ過ぎる」ギリッ


ーーほむホーム周辺歩道ーー

真姫(車内から)「明日早いから、今日はよく寝るのよ」

ほむら(歩道)「はい」

真姫「………」

ほむら「………」

真姫「暁美さん」

ほむら「はい」

真姫「今度、ほむらちゃんの恋バナでも聞いてみたいわね」

ほむら「………それは、年上優先でお願いします」

真姫「ヴェェ………」

ほむら「………」

真姫「………」ケイレイ

ほむら「………」ケイレイ

乗用車 ブロロロロ

真姫(この日本で子どもが命懸けの戦場に行く。
   見送る事しか出来ない………最っ低………意味、分かんない)


ほむら(あくまで逃げる、と言う選択肢はとらなかった)サイケイレイ

カタポンッ

マミ「………」キリッ

杏子「………」オヤユビクイッ

さやか「それじゃあ、秘密基地で作戦会議といきますか」

ほむら「………そうね」

さやか「まどか、感謝してた。
    先生からも当面必要なもの教えてもらって」

ほむら「そう」

 ×     ×

ーー朝・マキルームーー

目覚まし時計 ppppppppppppp

目覚まし時計 AM5:55

真姫「ヴェェ………」

テレビ オハヨウゴザイマス

ラジオ カチッ

浴室ドア ザアァァァ

電子レンジ チン

真姫「………作り置きの具沢山雑炊。
   朝っぱらから、って言うか半分夜から。これも戦いの内か」イタダキマス



ーー見滝原・薄闇の街ーー

コッコッコッコッ

ほむら「………」

スマホ ヴーヴー

ほむら「もしもし」

織莉子「もしもし、そちらの状況は?」

ほむら「作戦通り、現地に向かってる」

織莉子「こちらも予定通り、
    あなた方とは反対方面から攻撃に入る」

ほむら「あくまで、私達とは合流しないのね?」

織莉子「ええ、こちらの勝手な都合だけど。
    その代わり、そちらには力強い援軍が到着するわ。
    それも理由の一つではあるけど。
    じゃあ、最終確認はいいわね」

ほむら「ええ………
    あなたのお蔭で精度の高い予測が出来た、有難う」

織莉子「どういたしまして。健闘を」

ほむら「あなたも」ピッ

ーー瓦斯灯交差点ーー

マミ杏さやほむ「………」ザッザッザッ


ーー見滝原中学校体育館臨時避難所ーー

オトマリーキャンプー
ソウダネ

詢子「まどか」

まどか「何? ママ」

詢子「助かったよ。なんか、家ん中でテキパキ支度してくれてさ」

知久「そうだね、ちょっと驚いたよ」

まどか「そんな」ティヒヒ

詢子「あたしもこんな経験は滅多にないからな。
   こないだも話してたけど、いざって言う時に腹が座るのかね。
   立派なお姉ちゃんだなぁタツヤ」

タツヤ「ねーちゃ」

まどか「ウェヒヒヒ………」

まどか(さやかちゃん、ほむらちゃん、みんな………)


ーー河川敷広場ーー

さやか(なんか、象とかいるんですけど)ネンワ

杏子(フツーに使い魔だわ)ネンワ

ほむら(無害な雑魚に関わってる暇はないわ)ネンワ

マミ「出始めの使い魔がこの規模、それも結界の外で、って」

杏子「ああ、言ってた通り、想像以上だな」

さやか「想像とか言うレベルじゃない」ゴクッ

杏子「怖気づいたかヒヨッコ?」

さやか「誰が………」

ほむら「二人とも、脚震えてるわよ」

杏子「何をっ………」

ほむら「私だって、私の心にだって平静な所なんて何所にもない。
    この中では一番よく知ってるんだから」ツツーッ

ポンッ

マミ「未経験だろうが、少しは先輩ぶらせてもらうわよ」コクッ

ほむら「頼りにしてます」グッ








ーー外科医局ーー

パタパタッ

看護師「どこかで、爆発があったんじゃないかと」

真姫(始まった………)

先輩医師「警報が発令されたとは言え、ここの影響はどうか行政がどう動くか。
     手当のかさむ休日出勤の可否は上が協議してる。
     たまたま顔を出して自主的にここで休んでいると言うのなら止めるつもりはない。
     自主的にすぐに仕事を始められる様に準備をすると言うのも以下同文だ」

真姫「有難うございます」

先輩医師「こっちこそだ」チラッ

テレビ「引き続き………情報を………」

先輩医師「かなりヤバイ事になりそうだ」ツツーッ

真姫(ほむらちゃん、さやかちゃん、みんな………)

電話機 プルルル

看護師「もしもし………西木野先生っ」

ーー救命医局ーー

救命部長「俺の権限で休日出勤を要請する、すぐに来てくれ」ガチャッ

救命医「戻りました」

救命部長「避難車両に看板が落下した、来るぞっ」

救命医「はいっ」

ホットライン「………逃げ遅れた作業員が救助されました………状態は………」

救命部長「受けろっ!」

看護師「受け入れ可能です」


テレビ「引き続き………関連の情報を………」

救命医「避難、上手くいってないのか………」

主任看護師「かなりの部分は避難所に入ったみたいですが、
      スーパーセルの展開が物凄く早い。早朝なのが良かったのかどうか」

救命医「こっちは最悪だ。引き継ぎ直前の時間に」

タタタッ

救命部長「伝えた通りだ、オペ行けるか?」データバサッ

真姫「直ちに」

電話機 プルルルル

救命部長「事務長か? 院長は………出たか、分かった」ガチャッ

救命部長「スタットコール」

主任看護師「はいっ」

救命部長「院長の許可が出た、徒歩圏内の全スタッフに出勤要請がかかる。
     安全第一、自分でベッド埋める様な真似だけはするな、とな。
     持ち堪えるぞっ!」

一同「「「はいっ!!!」」」


ーー鉄橋周辺ーー

ズダダダダッ
ドカッ、ズバッ

マミ「なかなか、近づけないわね」ダダダッ

杏子「雑魚が多過ぎっつーのっ!」

ほむら「………」パララララッ

さやか「はあ、はあっ」ズバッ

さやか(いや、これ全然雑魚じゃないしっ)バシュッ

さやか「つっ(目に汗? 雨?)」

マミ「美樹さんっ!!」

ほむら(本体から黒い何かがっ!!)タテニテヲ

杏子「!? バッキャロ………」

ドドオンッッッッ

さやか(死ん、だ?)

さやか「?」

さやか「………影?」

さやか(でっかい壁?)

マミ「大きな、盾?」

「大丈夫だった?
あれがワルプルギス。想像以上ね………」ビュウンッ

==============================

今回はここまでです>>755-1000
続きは折を見て。

乙です

おつ

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>765

ーー見滝原市立病院ロビーー

「ぶはっ、はっ」
「うっ、うええっ」

看護師A「どうしましたっ!?」

看護師B「………病棟………」

看護師C「………病棟………出勤、しました。
     着替えて処置に入ります………」

看護師A「お願いしますっ!」

ーー救急搬入口ーー

ピーポーピーポー
イチニッサンッ

外科部長「避難中に遭遇した、出血性ショックを何とか抑えてる状態だ。
     まずそれをなんとかする、処置室でかまわん、着替え次第私が入る」

看護師「はいっ」

ーー手術室ーー

ブウンッ

真姫(停電………)

看護師「電源切り替わました」

真姫「オーケー再開するわよ」


ーー見滝原市内鉄橋周辺ーー

「そぉれえっ!!」ズバアッ

杏子「斧にもなるのか」

マミ(長身のナイト様。ちょっと、格好いいわね)

さやか「えーと、どちら様?
    魔法少女は分かるけど」

小巻「私は浅古小巻。
   案外近場で魔法少女やってん、だけどねっ!!」ドカアッ

さやか「あたしは美樹さやか、助けてくれてありがとうっ」バシュッ

小巻「どうしたしましてっ!!」ズバッ

ーー鉄橋上ーー

マミ「………」ドンドンドンッ

杏子「野郎っ!」ズバアッ

マミ「!?」パパパンッ

使い魔 バババッ

杏子「!? こ、のっ………」

マミ(もう一匹、間に合わない、っ!?)スチャッ


「リーミティ・エステールニッ!!」

バババシュッ

マミ「なに、っ!?」

「チャオ♪」

杏子「お、まえ」

マミ「あなた………」

杏子「はっ、暫くだな。
   何やってんだこんなとこで?」

かずみ「もしかして佐倉杏子ちゃん?
    悪いんだけどわたしは昴かずみ。
    和紗ミチルの親戚、かな?」

杏子「に、しちゃあそっくりだけど、よっ」ズバッ

かずみ「それからお姉さん、お名前は?」

マミ「巴マミよ」

かずみ「もしかしてミチルの事助けてくれた?」

マミ「そうね、あなたにそっくりな女の子を助けた覚えはある」

かずみ「そう、有難う。
    今度美味しいパスタご馳走したいな」

マミ「それは、楽しみね」

杏子「おいおい、それはあたしが先約なんだけどなっ」

「パラ・ディ・キャノーネッ!!」ドコオッ

「よくってよ」ズバアッ


スタッ スタッ

カオル「かずみのパスタ先約とか、十年早いんじゃないの?」

マミ「お知り合い?」

海香「巴マミさんね? 御崎海香です」

カオル「あたしは牧カオル。
    大事なチームメイトで、親友って事で」オヤユビ

かずみ ニコニコ

マミ「そう、それじゃあ………」

マミ杏子かずみ海香カオル キリッ

マミ「パスタ・パーティーの前に邪魔者を片付けましょうかっ!」

さやか「マミさーんっ!」

杏子「追いつきやがったヒヨッコ」

海香「私達がしんがりを引き受けても?」

マミ「お願いできますか?」

かずみ「任せて」

マミそれじゃあ、行くわよっ!!」

タタタッ

カオル「海香」

海香「よくってよっ」

カオル「ロッソ・ファンタズマッ!!」

杏子「………おいおい、なんか聞き捨てならないものが聞こえたぞ」タタタッ

マミ「懐かしいわね。終わったらこってり問い詰めましょう」ダダタダッ


ーー見滝原市街ーー

織莉子「オラクルレイッ!!」バババッ

キリカ「織莉子、無理しないでよっ!!」ズバッ

織莉子「ええ、大丈夫。
    最近は予知も随分安定してるから」ドカカッ

キリカ「それはいいけど、去ね去ね使い魔っ!!
    ヴァンパイア・ファングッ!!!」ドカアッ

織莉子「フフッ………!?」

ドカアンッ

織莉子「キリカっ!!」

キリカ「えっ?」

織莉子(強風に乗って、砕けた外壁の破片がこっちにっ)ダッ

キリカ「あ、っ………」

バキイッ

「つーっ、大丈夫?」

キリカ「あ、ああ………」

織莉子「あなたこそ、大丈夫?」

「うん、なんとか。簡単に壊れてたら話にならないし」テ、フリフリ

織莉子(また、使い魔が迫って来る)

織莉子「あなたは? もちろん魔法少女ね?」


茉莉「日向マツリ、ホオズキ市から来ました」バシュウッ

織莉子「私はっ、美国織莉子。有難う」ドカッ

キリカ「呉キリカ。お礼は後でたっぷりと、恩人」ズッバァーンッ

織莉子「覚悟、しておく事ねフフッ」

ーー見滝原市内住宅街ーー

佐木京「いいのかなぁ? 思い切り管轄外なんだけど」バババッ

人見リナ「これだけの規模です、地元の魔法少女だけでは追いつきません。
     放置すれば被害は桁違い、私達は正しい事を遂行します!!」バババチッ

朱音麻衣「なんでもいいっ、とにかく数が多い私達がやられるっ、
     斬って斬って斬りまくるぞっ!!!」ズババババッ

優木沙々「やれいけー、そらいけー、
     あーあ、なんでこんな事やってんでしょうかねーっ」

麻衣「あれだけ卑怯な真似をした挙句にフルボッコ負けして、
   靴でもなんでも舐めますと泣き付いたのは貴様だ」

リナ「私達が早期に対処したからまだ良かったものの、
   償いの真似事ぐらいはしてもらいます」

沙々「へーへー」


ーー見滝原市内・鉄橋上ーー

災害報道用強化車両 ダンシンダンシンノッストッダンシン

ーー強化車両内ーー

ダンシンダンシンレッミードゥー

英玲奈「思春期の少女達の希望と絶望」

あんじゅ「全然不十分とは言え、UTX学園みたいにややこしい学校が
     何の伝手も対策も持っていないと本気で思ってたのかしらぁ?」

ツバサ「UTXを、人間を少し甘く見過ぎたみたいねインキュベーター!」

ーー鉄橋上ーー

ビュゴオオオッッッッッ
イノチヅナツケタワネ

A-RISE「………」

魔法少女達「………」

ツバサ「何か見えた?」

英玲奈「あれかな?」ソウガンキョウ

「聞こえるか喇叭の音が」

「暗き曇天、地は災厄に満ち満ちて今審判の時を待つ」

「神殿は開かれた、あれは契約の箱」

「今ここに集いしあらゆる天変地異」

「黙示録の刻は来た。今こそ………」


英玲奈「看板が落ちたな」

あんじゅ「雷も落ちたわねぇ」

ツバサ「東海勢も合流したみたいね」

A-RISE「「「さあ、行くわよっ!!!」

UTX魔法少女大同盟「「「「「「私達は一つ!!!!!」」」」

ーー避難区域外境界付近ーー

ヒュウウウッ

μ‘s大漁旗 ドンッ

海未「さあっ!」

絵里「始めましょうか」ガクガクガクガクブルブルブルブル

全国魔法少女大連合「「「「「みんなで叶える物語!!!!!」」」」」

絵里「あっちに、その、ワルプルギスの夜、っているのよね?」ガクガクガクガクブルブルブルブル

海未「恐らくは」

クラクション パッパーッ

災害報道用強化車両 ダンシンダンシンノッストッダンシン

絵里「」バビュウンッ

凛「凛知ってるよ、あれが全盛期の凛を軽くぶっちぎる猛ダッシュだって」


ーー強化車両内ーー

ツバサ「お待たせ」

海未「どうも。それで、例の白い物の怪は?」

某魔法少女「大丈夫、ここにはいません」

絵里「それは何より」キリッ

海未「モニターで街中の様子が?」

あんじゅ「主に高感度カメラからの映像よ」

英玲奈「かなりの部分、使えなくなっているがな」

海未「………市立病院は、大丈夫ですかね?」

あんじゅ「これは公式情報の方が早いけど、無事稼働中みたいよ」

英玲奈「彼女が詰めているのか?」

海未「ええ、その様に聞いています。
   しかし、真姫も驚いていましたよ、そちらからの申し出に。
   もちろん我々も」

英玲奈「×月×日、朝、ワルプルギス、見滝原、魔女、魔法」ユビトントンユビトントン

あんじゅ「知らない人にバレても、ちょっと厨二病な音遊び、で済みそう」

ツバサ「学校の性質上、トップの私達には秘かに聞かされる情報もあったから。
    イベントの音に混ぜ込まれた単語。
    まさかと思ってマッキーに確かめたらそのまさかだった」

絵里「私達だって、真姫の紹介で
   暁美ほむらさんに直接確かめるまではとても信じられる話じゃなかった」

英玲奈「それで、こんな真似をしたと言う事か」フッ

あんじゅ「みんなで叶える物語」

ツバサ「時が過ぎても変わらぬ絆、相変わらず驚かせてくれるわね」


ーー見滝原市立病院廊下ーー

コッコッコッ

真姫(少し、落ち着いた?)

真姫(いや………この状態は………)

真姫「珍しいわね、姿を見せてくれるの?」

QB「信じられない、何が起きているんだ?」

真姫「外は大嵐、だから私達は大忙し」

QB「君は、僕の目を盗み、僕との接触を遮断して
   一部の魔法少女と接触して何かを企んでいた。
   恐らくは鹿目まどかの契約阻止、そのためのワルプルギスの夜対策。
   君と親しい暁美ほむらもその方向性で動いていた筈だ」

真姫「さあ、どうかしら?」

QB「そんな事に、大勢の魔法少女が、協力している。
   大勢の魔法少女がワルプルギスの夜退治に協力している」

真姫「そんなに不思議な事かしら?」

QB「魔法少女は利己的な存在だ。そうでなければ生きてはいけない。
   僕らと微妙な関係にあるUTXにも動きがあった事は察知していた。
   だけど、恐らく何かに勘付いているあの学校にしたって、
   これだけの魔法少女を動員する組織力なんてない筈だ。
   一体、何が起きているんだ?」


真姫「昔、ピアニストになりたかった女の子がいた」

QB「君の事かい?」

真姫「綺麗な音に憧れ、お姉さん達のドレスに憧れて、
   そして、それは憧れだけで終わる筈だった。
   現実にやらなければいけない事があり過ぎたから。
   それでも、心に残した一欠片の希望と努力は、
   ほんの一時だけでも輝く事が出来た。それだけでも一生ものの満足だった。
   条理を超えた奇跡も、魔法も望まなかった」

QB「例え資質があっても、僕と契約せずに満足する者も一定数はいるらしいね」

真姫「だったら………正義の味方になりたい、日曜の朝みたいな魔法少女をしてみたい。
   例え一時でも単純にそう思った魔法少女が五人や十人増えても
   たまには希望の卵が無償で孵化するのを
   見るのもいいんじゃないかしら? インキュベーター?」

QB「百人ぐらいいるかも知れないんだけどね」

真姫「………マジ?」

QB「わけがわからないよ」

==============================

今回はここまでです>>769-1000
続きは折を見て。


最後の内容の意味は次で分かるのかな?

おつ

>>762
相変わらずハブられる3先輩

感想どうもです。
それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>779

ーー高架橋上ーー

杏子「ひゃー、集まったもんだねー」ソウガンキョウ

杏子「例のイベント動画の暗号だけで、こんだけ集まったって訳?」

ほむら「UTXには魔法少女に多少のパイプがあったと言うけど、
    人数から言って大半は自分で、ネットの口コミも含めて、
    あのメッセージに気付いた魔法少女と見ていいでしょうね」

マミ「正義の味方になりたい魔法少女………
   作戦を聞いて、少しでもいてくれたら、って思ったけど………」

ほむら「ここまでとは………」

さやか「あ、はは、ねえ転校生、

    こんな格言を知ってる?



ほむら「何かしら?」

さやか「

    魔法少女とスクールアイドルには、

    夢とか希望とか大切なものが全て詰まっているんだって



ほむら「初耳ね」ファサァ

さやか「今作った」ドヤァ


杏子「いいんじゃねーの?」

杏子「やり遂げちまったんだろ? μ‘sって。
   只の廃校寸前の素人集団からさ」

さやか「そ、すっごいんだから」

杏子「たまにはさ、そんな夢見たい奴が集まっても」

ほむら「夢を叶えたからこそ、その夢に憧れる者が集まった。
    それだけの存在だからこそ、
    その本当の意味に気付いた者は只の遊びだとは思わなかった」

マミ「有難う、西木野先生と一緒にその人達を説得してくれて」

ほむら「私は、何も。お膳立ては全部あちら。
    私は証拠を見せに行っただけです」プイッ

マミ「ふふっ、折角来てくれたんだもの、
   地元の私達がいいトコ見せないとね。
   さあ、行くわよっ!」

ほむ杏さやか「「「!?!?!?」」」

ほむら(あれを、っ、)

杏子(やるのか、っ?)

ほむら(只でさえ切迫したスケジュールの中)

杏子(満面の笑顔のティロフィナーレの下で展開された)

さやか(地獄の特訓)


ーー強化車両内ーー

絵里「あら? バレエ、いや、フィギュアかしら?」

海未「ふむ、ブレイクダンスですね。
   まあ、魔法少女とやらですから体力はあるんでしょうね」

英玲奈「クインテット、いや、カルテットか。
    上手、と言うには少々厳しいな」

ツバサ「魔法少女って事で外の悪条件を無視させてもらうなら、
    ここで決めポーズがはまらない、って言うのは痛いわね。減点対象」

あんじゅ「いいじゃない、初々しくて。
     いかにも魔法少女に憧れた魔法少女、って感じ」

ーービル屋上ーー

アハハハハハアハハハハハ

杏子「いっくぜえっ!!!」ダッ

さやほむ ダダッ

使い魔群 ビュウッ

さやか(空中戦、始まるっ!)

杏子「そおらあっ!!」ズバアッ

さやか「やあああっ!!!」バババッ

ほむら「………」ズダダダダッ

さやか「こ、のおっ!!」ズバアッ

杏子「まだかあっ!?」バシュウッ


トポトポトポトポ

マミ「まだだめよ」トポトポトポ

マミ「まだだめよまだだめよ」トポトポトポ

マダダメヨーマダダメヨー
マダダメヨーマダダメヨー
マダダメヨーマダダメヨー
マダダメヨーマダダメヨー
マダダメヨーマダダメヨー

ーー強化車両内ーー

絵里「これって………」

英玲奈「魔法少女の」

ツバサ「舞踏会」

ーービル屋上ーー

マダダメヨーマダダメヨー
マダダメヨーマダダメヨー
マダダメヨーマダダメヨー

杏子「マミっ!」ギシイッ

さやか「マミさんっ!!」ガキイッ

マミ「まだだめよ………」トポトポ


ポタッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

マミ バッ

マミ「ティロ………」

「「「「「フィナーレッ!!!!!」」」」」

ズッガアアアンンンンンッッッッッッッッ

杏子「すっげぇっ!」

さやか「やった、かっ!?」

ーー見滝原市上空ーー

ワルプルギスの夜「アハ、アハハハハ、アハ………」

ほむら「………」

ほむら(今の砲撃、流石に無傷では済まない)

ほむら(やっぱり、基部が露出してるっ)タテニテヲ

巨大クロスボウ ビュウンッ

ほむら(手作りで重さは論外、サイズも人が扱うギリギリ、魔法少女なら)ジャキッ

ほむら(通常攻撃が無理でも、露出した柱と歯車の中枢部に
    目一杯の魔力を込めて………)


さやか「なーにやってんのかなぁ転校生?」ガシッ

杏子「マミが見せ場作って、本当のフィナーレは一人で持ってくってか?」ガシッ

ほむら「あなた達っ!? でも、これは魔力の消耗がっ」

さやか「だーから、それ一人でやるつもりだった?
    上手くいっても最悪魔女化でっしょー」

杏子「ここまで来てそりゃねーだろ。
   ひとりぼっちは、寂しいもんな、っ」

ほむら「………そう、ね」

ーー見滝原市立中学校体育館ーー

ゴオオオオッ

まどか ガバッ

まどか(お願い、ほむらちゃん、さやかさん杏子ちゃんマミさん。
    魔法少女のみんなも、他の人達も、どうか、無事で………だから………)


ーー見滝原市上空ーー

ビーム ドゴオッ

さやか「うわっ!」

杏子「危ねっ! もたもたしてんじゃねーぞ」

使い魔 ビュウウッ

マミ「くっ」パパパパパッ

カオル「ロッソ・ファンタズマッ!!」ドドドドドッ

ほむら「援護感謝するわっ!!」

さやか「もっと上もっと上っ!!」

杏子「オーライッ、しっかり狙えっ!!」

ほむら「照準、オッケー。

    これで終わりにする。

    これで願いが叶う。

    だから、始めましょうかっ!!



「「「「「みんなで叶える物語!!!!!」」」」」

==============================

今回はここまでです>>783-1000
続きは折を見て。

乙、佳境やね

今回で「本編」最終回となります。

それでは今回の投下、入ります。

==============================

>>789

ーー見滝原市立病院外科医局ーー

真姫 ムシャムシャ

先輩医師「牛肉の缶詰にフリーズドライの野菜スープ、
     飲むバナナパック。用意がいいな」

真姫「災害用の備蓄です。お湯が使えてまだ助かりました」

ーー同・職員WC周辺ーー

コッコッコッコッ

真姫「………」

真姫(………窓………)

真姫「そろそろ、かしらね?」

真姫「………ファイトだよっ」ホホパシッ

QB「終わったよ」

真姫「始まるわ」

QB「ワルプルギスの夜は、倒された」

真姫「なんにせよ、私達の仕事は起こった後が始まりだから」

QB「何故だ?」

真姫「何故?」


QB「なぜ、只の人間、それも頭の固い大人の君にここまでの事が出来た?
   なぜ、この仕組みを理解して、そして、絶望を覆す行動する事が出来た?
   利己的で短絡的な、そんな少女達の力をあれだけの規模で結集して、
   そして、あのワルプルギスの夜を退治するなんて事が出来たんだい?
   恐らく人間の中では賢い君が、何故そんな見込みの薄い事にコストとリスクを?」

真姫「うーん、そうね………だって………」

QB「なんだい?」

真姫「だって、可能性、感じたんだもん」

院内PHS ピーピーピーピー

QB「わけがわからないよ」

ーー見滝原市内・ビル街ーー

海香「それでは」

マミ「はい、それじゃあ」

スタスタ

ほむら「打ち合わせ、終わったのかしら?」

マミ「ええ、まだまだこれからの事だけど」

杏子「あーあ、なんかあたしまで巻き込まれてるけど、
   面倒な事はしねーからな」

マミ「ええ、分かってる。
   来てくれた娘達に少しだけカマかけてみたけど、
   魔法少女の中でも例の事を知ってる娘って意外といたものね」

ほむら「ホオズキ市のあの娘もそうだったけど、
    有名作家を味方につけたのは少し心強い」


さやか「じゃあ、いっそ例の事を小説にしてもらうとか、なんか、
    勝ったらカードが願いを叶えるカードゲームで
    真実を小説にしたとかなんとかそんな話が」

ほむら「却下、リスクが高すぎる」

マミ「あの事を知ってる人と知らない人に分けて交流の場所を、
   今の所はちょっとしたSNSで取り扱いも最大限注意、だけど、
   これは大きな一歩になるわ」

ほむら「そうだと、いいわね………
    今日、ここに来た時点で志のある魔法少女とは言えると思うけど、
    取り扱いには、本当に気を付けて」

杏子「ま、あれだ………
   ひとりぼっちは、寂しいもんな」

ほむら「だからよ。先生も裏顧問みたいに協力してくれるけど、
    トラブルが実力行使になったら
    当然法律も役に立たないから血を見るしかないは同じ。
    SNSでおかしくなるケースは普通でも幾らでもある。
    まして、私達は、だから、一応管理人みたいな形になっても、
    絶対に無理に抱え込んだりしないで下さい」

マミ「有難う」ニコッ

ほむら「………試みは有意義だとは、思いますけど
    ハイリスクでそちらでトラブッたらこっちまで危ないですから」プイッ

さやか「やっぱ、マミさんの人徳だわ。近場だとマミさんの事知ってる人も結構いたし、
    それで、ワルプルギス退治のセンターって事で業界の評判爆上げだもんね」

マミ「その意味では、
   本当は話を持って来たのもトドメを刺したのも暁美さんなんだけどな」ニコッ

ほむら「言っておきますけど、私に交流ネットワークとか、
    絶対に無理ですから」

さやか「うん、期待してない」

杏子「全くな」


ほむら「理解が早くて助かるわ」ファサァ

ほむら「………やっぱり、そういうのは、
    やるんだったら先輩の役割だと思います。
    だからこそ、無理だけはしないで下さい。その………
    出来るだけの協力は、しますから」

杏子「………ま、そういう事でここまでやって来たんだしな」

さやか「正直、ちょっと楽しみ。
    やっぱり他の娘の事とか、知りたい事もあるし」

マミ「そうね。それじゃあ、まずはサイトの名前を決める事から」

ほむら「………ゆっくり、やりましょう。
    取り敢えず、この惨状が落ち着いてお茶会の席が持てるまで」

ほむら アイコンタクト
さやか アイコンタクト
杏子 アイコンタクト

(((それまでに、絶対まともな名前を考えるっ!!!)))

 ×     ×

ーー朝・見滝原市立中学校体育館ーー

詢子「ん、んっ………」

まどか「ママ、起きた?」

詢子「ああ、タツヤは?」

まどか「ここにいるよ」

たつや「まーま」

詢子「ふぁーあ………」

知久「お早う。でも、まだ早いからもう少し休んでてもいいよ」


詢子「ああ、朝から大変だったからな。
   まあ、よく眠れたよ。まどかはどうだ?」ンーッ

まどか「大丈夫、ちゃんと眠れた………」スマホ

詢子「まだ、携帯駄目か?」

まどか「そうみたい」

知久「駄目なのは基地局みたいだね。
   ラジオを持って来ておいて助かったよ」

詢子「こういう時は意外とアナログが強いんだ。
   それに、まどかもすぐに持って行こうって言ってたしな」

詢子「もしかして雨、上がったか?」

知久「ああ、ピークは過ぎたみたいだね。
   ラジオでも解除情報が入り始めてる。
   ただ、破壊の規模が酷くてすぐには帰れそうにないよ」

ーー見滝原市立病院・カンファレンス・ルームーー

救命部長「まずはこの悪天候、シフト変更、
     諸々を押しての働きに厚く礼を言う。有難う。
     前置きは以上だ」

「……………」

救命部長「今は、小康状態に過ぎない。
     二次災害の恐れで停滞していた救助活動はこれから本格化する。
     交通が回復して、応急処置で無理やり保たせていた患者の搬送依頼も始まる。
     消防からの情報では、決して楽観出来る被害規模ではない」

院長「既に非常招集は発令はされました、今更言う事はありません。
   別命あるまで、各病棟は引き続き災害の影響を配慮し、
   維持する人員を配置の上で通常外来を停止。
   応援部隊は総員ロビーの前線本部に移動して救命部の指揮下に入って下さい」

救命部長「以上、準備に入れっ!!!」

一同「「「「「はいっ!!!!!」」」」」


ーーワンボックス車内ーー

凛(スニーカー)キュッ

絵里(ヒッツメ髪・キャップ)キュッ

海未(剣先スコップ)スチャッ

海未「それじゃあ」

絵里「行きましょうか」

ーー見滝原市立中学校体育館ーー

詢子「………ん?………」

まどか「何? ママ?」

詢子「なんだ? 聞こえる」

まどか「え? ………あ………」

ダンシンダンシンノッストッダンシン

オイオイ
マジ?ホンモノ?

ーー見滝原市立中学校グラウンドーー

災害仕様車両 ダンシンダンシンレッミードゥー

あんじゅ「お早うございまぁす」

英玲奈「この度の災害、心よりお見舞い申し上げます」

にこ「ニコニー & A-RISE
   もしくは、A-RISE& ニコニー
   お見舞いに参上しましたっ」

ツバサ「お水と野菜ゼリーパック、お粥パックとパンの缶詰でーす、
    粉ミルクとおむつもあります。
    本当にお疲れ様です」


ガヤガヤ

詢子「なんだなんだ? 女性陣で顔の利きそうな人に来て欲しいって?
   あたしはどっちかって言うと仕事で地元離れてるけど………」

あんじゅ「女性用品の用意がありますので、
     口コミをお願いします」

スタッフA「………ダントツの一番乗りだな」

スタッフB「たまたま彼女らが近場にいてスケジュールが空いてて、
      被害が洒落にならないから事務所の支援物資出してくれって言って来て」

スタッフA「元々登山の準備をしてただかで、一緒にいた園田海未が
      衛星携帯持って現場アタックで彼女達に詳しい情報伝えたって言うけど」

スタッフB「売名だなんだ言ってもそれでウインウインならいいじゃねぇかって。
      だから事務所でも車ごと常備してたけど、それすぐに動かして、
      しかも、一緒だったニコニーとのコラボまで許可させた彼女らの発言力もな」

キャッキャッワイワイ

にこ「んもぉーっ、しっかたないわねーっ、
   いーい、いくわよぉー、はい」

タツヤ「ニッコニッコニー」

にこ「ふんっ、なかなかやるじゃないっ、
   いーい、これが本物よーく見てなさい………」

まどか ニコニコ

まどか「矢澤にこさん」

にこ「なぁに?」

まどか「あの、有難うございました」

まどか「私………その、暁美ほむらちゃんの友達、です」ボソボソ


にこ(目、見開く)「お名前は?」ボソボソ

まどか「鹿目まどかです」ボソボソ

にこ「あ、そう。一つだけ言っておくわ」ボソボソ

まどか「はい」

にこ「作戦成功、お友達も無事」ボソボソ

まどか(目、見開く)

にこ「まだ知らなかった? 携帯もイカレてるしね」ボソボソ

まどか「………」ジワッ

まどか フカブカ

「まどかっ!」

まどか「ほむら、ちゃんっ!?」クルッ

ほむら「………」ハア、ハアッ

ほむら「………まど………」フラッ

まどか「危なっ」ダキッ

ほむら「まど、か………」ジワッ

まどか「ありがとう、ほむらちゃん」ナデナデ


さやか「やっと着いたー」

マミ「遅くなりまして申し訳ありません」

さやか母「いえいえ、今までこの天気の中で娘を預かっていただきまして」

さやか「マミ先輩のトコでお泊り勉強会してたらこれだもんね。
    高くて頑丈なマンションだったから待機してたけど電話も繋がんないし、
    みんな無事でよかった………あれっ?」

マミ「?」

さやか「せんせーっ」タタタッ

真姫「あら。成功、したのね」ボソボソ

さやか「お陰様で」ボソボソ

マミ「有難うございました」ペコリ

さやか「先生もこっちに?」

真姫「うん、保健所に協力して持病やお薬、健康状態の確認に」

マミ「大丈夫なんですか? 確か、昨日から病院詰めてたって」

真姫「ハードなのが一段落して、応援に引き継いで一休みしてたけど、
   一番コンディションいいのが私だったから」

さやか「お疲れ様です」

真姫「ええ。それじゃあ」


ガヤガヤガヤガヤ

タツヤ「ねーちゃ」

まどか「うん」

ほむら「ごめんなさい、みっともない所を」

にこ「なーに言ってるの、
   なんだか知らないけどハッピーエンドなんでしょ。
   それじゃあ、そっちのお姉ちゃん」

まどか「はいっ」

にこ「それじゃあ弟さんもお友達も」

まどか「ニコニコ」グイッ

ほむら「え? あ、ちょっとっ」

にこ「はい皆さんご一緒にっ」

にっこにっこにぃーっ

さやか「西木野先生」本編―了―

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今回はここまでです>>792-1000

次回、若干のおまけ等で最終回の予定です。

続きは折を見て。

おつー


ハッピーエンドね


そう言えば、穂乃果まだ出てきてないな

本作は今回で最終回となります。
それでは今回の投下、入ります。
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>>801

蛇足的後日談

 ×     ×

ーー見滝原市立病院外科医局ーー

真姫(医局の私宛の手紙)ガサガサ

手紙「家裁の仲裁により、伯父が後見人に就任しました」

手紙「少しは腹を割ったお話しも出来ましたが、
   お屋敷の事も、伯父にも多少の思い入れがあるらしく時間の猶予を頂きました」

手紙「お互い、正直好きか嫌いかと言われれば後の方に傾きますが、
   そのぐらいでちょうどいい距離感の様です。
   むしろ、その事を確かめ合った上で、
   後見人としての責任を引き受けて下さった事に感謝します」

真姫「んーっ」ノビッ

真姫(診察行くか)

ーー白女廊下ーー

名家組A「父は医師、協会の会長なのよ」

小巻「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

織莉子「それでは、あなたも将来はお医者様なのかしら?」スッ

名家組A「(うげっ)ま、まあね」

織莉子「そう。それでは、お父様ではなくて、
    あなたが患者と向き合うのね」ニッコリ

小巻「へえ、その時にその自信があればいいけどね。
   だけど、今のあんたに診てもらうのだけはごめんだね」


ーー白女中庭ーー

小巻「ああ言うのがいるんでしょ、医者の世界って」

織莉子「手に職を付けたいと思ったから」

小巻「手に職、ってレベルの職業じゃないけど………
   それで、高校からは外の進学校で医学部を目指す、か」

織莉子「やはり、今の身の丈を考えようと。
    それに、自分の手で、自分に出来る精一杯で人の命を救う。
    一人だけではなく信頼出来る誰かと、
    一つ一つそういう仕事をしていきたい、そう思った」

小巻「ま、頑張るんだね。今の成績なら夢って程遠くもないし、
   自分の手で努力するって当たり前だけど嫌いじゃない」

織莉子「ありがとう」ニッコリ

小巻 ウッ

スタスタ

小巻(乗り越えた、って言うんなら、
   そのメンタル。いい医者になるよ)


ーー夜・居酒屋小上がりーー

真姫「地元でいい家が見つかって、あなた達のお蔭」

花陽「バリアフリー改装して最近まで住んでたんだけど、
   子どもさんも遠くに住んでて維持が難しくなったから」

凛「お仕事で結構長い付き合いだったから正直寂しいけど、
  それで、お互いに事情が分かっていい条件で貸してくれる事になって」

海未「今の調子なら、引越しもこちらの人脈でなんとかなりそうですね」

真姫「頼もしいわ」

凛「海未ちゃんは顔が広いからにゃー」

真姫「ええ、特にお役所に顔が利くから色々助かった」

海未「流派や地域活動での伝手が、微々たるものです。
   ご家族の誠心誠意があればこそ」

真姫「なんにせよ、当事者も助ける方も、
   情は大事だけど抱え過ぎて共倒れしない様に、
   そこが一番肝心ね」

海未「そうですね、私達にとっても今までにない長丁場ですから」

凛「その点、商いは牛の涎、よーく心得てるにゃ」

真姫「地道に頑張って来たもんね」

海未「それは、真姫もです」

真姫「ありがとう」

花陽「ああ、真姫ちゃんにお土産あったんだ」

真姫「何かしら?」


ーーマキルームーー

真姫「ふーっ」ベッドドサッ

真姫「なんだかんだあったけど、
   復興も始まって収拾付いた感じかな?」

真姫「ただ、根本的な事は何一つ解決してないのよね………」

コーヒーコポコポ

真姫(まだいるのかなあの白い畜生は?
   近々μ‘sのみんなともこの件で話したいけど、そのためには、
   まず見張り役の魔法少女、出来ればほむらちゃんの協力を………)

真姫(巴マミさんが外部の魔法少女とネットワークを始めた、
   UTXの極秘情報も少しずつリンクする。
   もっとも、向こうも極秘だけに微々たるものらしいけど)

真姫(子どものSNSは正直魔窟、
   ストレスフルで理論的には絶望的な魔法少女なら尚の事)

真姫(私も、行きがかり上裏顧問みたいな立場だけど、
   正直どこまでフォロー出来るか?
   それでも、今まではチーム、
   精々地域単位で閉塞されていた蛸壺状態は打破しないと)

真姫(今の所、外部で教えているのはμ‘sとA-RISEの
   絶対的に信頼出来るメンバーだけ)

真姫(ゆくゆくは、社会的な支援は絶対に必要だけど、
   それは慎重の上にも慎重に進めないと、
   世界破綻レベルの悪用や文字通りの魔女狩りに繋がりかねない)

真姫(正直、一生ものの事業。
   改めて、行きがかりでとんでもないものに関わったものだわ)ヴェェ

真姫(やっぱり、これかな?)

真姫「ファイトだよっ」


真姫「………そうだ」ムクッ

真姫「さっきのお土産、山菜ごっそりもらったんだっけ?」

真姫「取り敢えず、灰汁抜きしないと。
   どこしまったかなぁ」ガサゴソ

真姫「あったあった………灰汁抜きかぁ………」

真姫「あんな風にアクが溜まって………」

真姫「………」

真姫「まさか、ね………
   上手く出来たら山菜蕎麦、マミさん達を誘って蕎麦打ちパーティーなんていいかも。
   山菜の扱いとか知ってるかしらね、あのパティシエ?」

蛇足的後日談-了-

おまけに続く

==============================

おまけ

抽象イメージ的なものですので、余り深く考えないで下さい。

 ×     ×

ーー見滝原市内ビル街ーー

コッコッコッ

リボほむ「………」ザッザッザッ

コッコッコッ

リボほむ(女の人? まだ若い?)

リボほむ(ラフな格好で、何かの機材?)

リボほむ(こっちに向かって来るならちょうどいい、
     そのままこの場を離れてくれれば)

コッコッコッ スッ

通行人「………」フッ

リボほむ(笑った? 口元がちょっとだけ………お愛想?)

コッコッコッ

リボほむ(女の人、か。昔、巴マミも助けてたっけ)

リボほむ(子どもの頃に、
     先生、と言うより、白衣を着たお姉さん………)


ーー荒涼たる光景ーー

リボほむ「………」スチャッ

魔獣s オオオオオオオオオ

ババババババババッ

リボほむ「?」

リボほむ(聞こ、える)

リボほむ(歌? 誰か、いる?)

魔獣s ビーム

リボほむ「つっ!」

リボほむ黒翼 ズゴォォォォォォォォ

リボほむ(確かめては、いられない。さっさと終わらせるっ!!)

天の矢 パアアアアアアアアッ

ーー見滝原市内ビル街ーー

リボほむ キョロキョロ

リボほむ(大人の歌、ジャズ? さっきの女性ヒト?)ダッ


ーービル街の公園ーー

リボほむ(聞こえる、こっち………)タタタッ

リボほむ(見えた、やっぱりさっきの………今、終わった)

背中(………)スタスタ

リボほむ「………」ハァハァ

リボほむ(緑地に入って、見失った)

リボほむ(まあいいか、と言うか何をやってるのか?
     無事魔獣が退治出来たなら、私には関係の無い事)

リボほむ(そう、私には関係の無い事。まどかはもういない。
     何時か来るその日まで、私には何の、関係もない事)テクテク

リボほむ「………」ジワッ

リボほむ(そう、私はその日まで戦い続ける、それだけ。
     だけ、ど………願わくば………)

リボほむ「!?」クルッ

ニッコリ

「思い続けた、時を経ても変わらぬ絆」

「翔べるよ」

パアアアアッ

リボほむ(これ? まぶしっ、ひか、り?)

オネガイネ


 ×     ×

ーー見滝原中学校・教室ーー

「暁美さん、暁美さんっ」

ほむら「ん………あら?」

「大丈夫? 暁美さん?」

ほむら「えっと? あれ? 今………」

モブ女子「もうHR終わったよ。
     授業途中から爆睡してて、
     先生も色々疲れたのかも、って寝かせてくれたんだけど」

ほむら「そう………ちょっと待って、今、何日だっけ?」

モブ女子「本当に大丈夫? …月…日だけど」

ほむら「そう、有難う。ええ、大丈夫。
    お陰様で休ませてもらったから」ガバッ

ーー見滝原市内・歩道ーー

ほむら(まずいわね、こんな事で出遅れるなんて)ダダダッ

ほむら(病院まで後何分、間に合うか………)タタタッ

ほむら(………間に合ったとしても、また、決裂して、それで………)

ほむら(どうして、こうなる?)

ほむら(あの人だって、悪い人じゃない。優しくて、頼もしい先輩、だった。
    昔は、丸でお姉さんみたいに………)

ほむら(だけど、その無理してるのが辛い人だった)ギリッ


ほむら(病院、か………ずっと病院に通って………)

ほむら(お姉さん………先生、と言うより白衣を着たお姉さん………)

ほむら(とにかく、今は急いでっ………)

「ほむらちゃん?」

ほむら(ん?)

「やっぱりほむ………暁美さんだ」

ほむら(あれ? あれって………)

オネガイネ、マキチャン

ファイトだよっ

おまけ-了-

後書きに続く

==============================

後書き

お陰様でなんとかここまで辿り着きました。

今回は、いわゆる「天啓」タイプのスタートでした。

2015年の中頃、何かのきっかけで突如として
本作のアイディアからプロットまでがまとめて降りて来まして、これで行くしかないと。
当初から、プロットが頭から尻尾まで、
珍しいぐらいにぶち抜きでクリアに思い描かれましたので、
これは割と楽に行けるかな、と、思ったのですが………

基本、ノベライズの方がやり易いタイプなのですが、
今回に関してはノベライズだと思い浮かんだプロットのリズムと
私のくどめな書き癖の相性が絶望的に悪い、と、言う事で、
まずは先達の傑作を読み漁り今回の形式を覚える事から始める事に。

あらゆる意味で目の肥えた厳しい客層のど真ん中に突入する事が予測される中、
改めて各方面の考証、作法を叩き込んだり、
見直した有名医療サスペンスにドハマリしたり。

作品、その元ネタに関して言えば、

メインキャラの西木野真姫。
正直言って、絶えず「誰だこいつ?化」との戦いでもありました。
まどマギは物語として筋の通った愚かさと絶望が作品として素晴らしいからこそ、
二次、特にクロスではそこに一矢報いる誘惑にかられて
一歩間違えると踏み台クロスと呼ばれる様な事にもなりかねず。

そんな中で、原作を踏まえつつ創造する余地と悩みのある本作設定で、
結局は覚える事は覚えて後はプロットの上を信じる方向に、と言う感じでもありました。
あの輝く青春を目一杯駆け抜けた一人の少女。
勝手に作った新たなステージに、その面影を些かでも描く事が出来たなら幸いです。


まどマギ側はスレタイからして本編メインの予定でしたので、
今回は外伝、特におりキリ組は休みかな? と漠然と考えつつ
半ばスケジュール調整での登場があったりもしていたのですが、
原作側の展開と本作のコンセプトから、
まことに僭越ながら放っておけなくなったと言う心情で。
お陰さんで、原作から見てワルプルギス迄の期間が
よーく見ると結構延びていそうだったり
上条君が再入院すると言う痛い力技な展開になったりしたのは、
主に私のスケジュール管理能力の欠如によるものであったりします。

他には、魔法少女の中でも西木野先生と直接接点のあった、
世界観そのもののキーパーソンでもある暁美ほむらの方が
接点が多くなった気がして、スレタイこれで良かったのか?
関わり始めたきっかけがきっかけだしまあいいか、てな事を時々考えたり。

原作では、風穴を残して実質的に中学生に閉じた世界観で、
更にその中に閉じているのが暁美ほむらです。
特にクロスになると、異なる展開知らない世界で人と接する事でどう反応し、成長するのか。
こちらにとっても未知の世界を描くのは悩ましくも新鮮な感覚でした。
その流れで、なんか後半いい感じに緊張の糸が切れたなほむほむ、
な感じのキャラクターになったりしましたが。

最後、ワルプルギスの辺りは、本来はそれぞれ自分の戦いに赴く、
と言った感じの描き方中心で最後に繋げるつもりだったのですが、
描いている内に、終盤、やっぱりラブライブ! らしい事、
何せアレを成功させたラブライブ! らしい奇跡も魔法もあるんだよ、
と言うのも一つ描いてみたくもなりました。

裏話はこの辺で、後の感想は読者の皆様のものとして。

個人的な事情やら機能停止やらも続き、
見事に前書き詐欺でこの時期まで引っ張ってしまいました。

勝手にお借りした尊敬する原作と
読者の皆様に感謝しつつ。

本作はここまでです。縁がありましたら又どこかで。
HTML依頼は折を見て。

==============================
今回投下はここまでです>>805-1000
それでは失礼します。

さすがラブライバーはキモいことしか言わないな中身スッカスカだし
長文とか気持ち悪いもっとまとめて話せよガイジかよ

おつ!!思えば1年かー
ラブライブあまり知らなかったけど楽しませてもらったよ

乙乙

中身がスカスカだし御都合過ぎるし絵だけで売れた作品
ファンは警察沙汰になることしかしないし本当害悪でしかねーな


面白かった
まどマギSSは救いがある方がいいよね

乙でした

完結乙です
ラブライブあまり知らないまま読んできたけど、西木野先生良かったわ
勤務医としての激務に耐えながら、人生の先輩として登場人物たちにどう向き合ったらと考えながら行動しているところが

優れた頭脳と人生経験のほかは魔法も何も使えない人間が魔法少女たちの間に入って、むごい真実を知性と配慮をもって伝えていく
理系のトップの頭脳の持ち主でありながら人間性も真摯であるただの人間が、少女たちにときに共感しときに叱咤し、
距離に配慮し苦悩しながら前に向かって伴走したからこそのラストだなと思いました

感想どうもです

>>823
時々お見かけしたと思いますが、そう言っていただけると冥利です。
有難うございました。

ぼちぼち依頼行って来ます。

おつ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月23日 (月) 11:39:32   ID: CAQOgzUC

作者は医療現場の人なのか? 実際の勤務医師はどういう環境で働いてるのか分からないけど描写が凄くリアルだな

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