皆様こんばんは。
モンスターハンターストーリーズが発売されますね。
PVの、飛竜に乗っている子供を思い浮かべながら書きます。
★モンスターハンターのSSです。筆者は4までやっています。
★書き溜め投下式ではありません。更新しながら投下します。
★その為、投下から投下の間の時間があくことがあります。
★何日かに渡る低速になると思います。気長にお付き合いください。
★途中途中で適度に合いの手を入れていただくと、筆者のモチベが保たれます。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442656959
ねえ、あなた……起きてる?
ん? 何だい?
ふと考えたことがあったの。
何を?
もしも、私があなたよりも先に死んでしまったら、どうする?
それは……とても悲しいよ。
私も、あなたが私よりも先に死んでしまったら悲しいわ。
じゃあ……約束しよう。
約束?
ああ、約束だ。
俺は、お前よりも先に死なない……お前は、俺より先に死なない。
クスッ……そんなの、こんなご時世じゃどうなるか分からないじゃない。
いいや約束だ。俺は必ず守るぞ。俺は、絶対にお前より――。
◆密林
ハンターA 「ハァハァ、何だったんだ……」
ハンターB 「あのリオレウス、やけにしぶとかったな……」
ハンターC 「どれだけ痛めつけても、リオレイアを庇っていたな」
ハンターD 「どうする? 崖の下に二匹まとめて落ちてったぜ」
ハンターA 「俺は御免だ。降りると別のモンスターに遭う恐れがある」
ハンターB 「チッ、解体すりゃギルドから賞金が出たのによ」
ハンターC 「…………」
ハンターD 「タダ働きかよ! このままで帰れるかってんだ……!」
ハンターC 「おい、何してる?」
ハンターD 「あいつらの巣を漁ってんだよ。何かみつかるかもしれねえ」
ハンターC 「やめろ。倒したモンスターを冒涜するな」
ハンターD 「あぁ? てめえ俺に指図しようってのか?」
ハンターB 「まぁ……俺らだって、今回のハントにゃ多額の金かけてる」
ハンターA 「手ぶらじゃ帰れねえわな」
ハンターC 「…………」
ハンターD 「ろくなもんがねえな」
ハンターA 「おい、いいもんがあるぜ!」
ハンターB 「お……こりゃ、あいつらの卵か?」
ハンターC 「だいたい割れているが……一個だけ完全に残っているな」
ハンターA 「こりゃいい。ギルドに持って行くぞ」
ハンターB 「チッ! しけてやがるぜ。今日の獲得品は飛竜の卵一個か」
◆
ねえ、あなた……聞いてる?
…………うん、聞いているさ。
……あの日した約束のこと、覚えてる?
覚えている……さ。
私、約束守れそうに……ないや、ごめんね……。
違う……!
……?
違うんだ……違う。俺達は、まだ終わるわけには……いけないじゃないか。
…………。
これから、お前と子供を育てて、沢山の日を送って……そして、そして……!
…………。
俺たちは……まだ、これからじゃないか……。
なあ…………約束……………。
…………。
俺は、守るよ。だから……。
…………。
まっ………………て、て……まってて、くれ……。
…………。
何年……何十年経っても、俺は……お前よりも……。
…………。
お前、よりも…………。
モンスターハンター ストーリーズ SS
リオレイア 「運命が私達を別っても」
◆
オババ様 「不吉じゃ!」
ネコバァ 「…………」
オババ様 「今日生まれるはずだった、双子の赤子のうち一人が死んだ!」
ネコバァ 「フム……」
オババ様 「そして、同じ時間にハンターが持ってきた飛竜の卵が孵った……」
村人A 「……何だか気味が悪いな……」
ネコバァ 「確かに飛竜の卵が、人間の里で孵ったという話は聞いたことがない」
オババ様 「殺すべきじゃ! 人の生気を吸って生まれた飛竜ぞ!」
ネコバァ 「しかしのう……飛竜とて命は命。無碍に扱う気は起きぬ」
オババ様 「ネコバァ殿!」
ネコバァ 「かといって放置するわけにもいかん問題だ……」
ハンターC 「オババ様、ネコバァ、お呼びですか?」
ネコバァ 「うむ、来たか。お主の妻の様子はどうじゃ?」
オババ様 「…………」
ハンターC 「安定したと医師は言っています。落ち着いてはいますが……」
ネコバァ 「これ、『アレ』を持って来なさい」
村人B 「へ、へぇ!」
ハンターC 「……! こ、これは……!」
幼リオレウス 「スゥ……スゥ……」
ハンターC 「飛竜の……子供! ど、どうしてこんなところに!」
ネコバァ 「先日お主らが持ち帰ってきた卵が、自然に孵化したのだ」
ハンターC 「!」
ネコバァ 「それは皮肉にも、お主の娘、そして息子が生まれ……」
オババ様 「…………」
ネコバァ 「息子が息を引き取った時間と一致する」
ハンターC 「俺に……?」
ネコバァ 「村では、この飛竜にお前の息子の生命が吸われたと言うものもいる」
ハンターC 「…………」
オババ様 「…………」
ネコバァ 「人里でモンスターの卵が孵ったのは、初めてのことじゃ」
ハンターC 「こいつが……あの、リオレウスとリオレイアの子供……」
幼リオレウス 「スゥ……スゥ……」
※すみません、16は投稿ミスです。こちらからお読みください。
ハンターC 「なん……だって……?」
ネコバァ 「お主に選ばせようと思い、この飛竜の生命はとらないでおいた」
ハンターC 「俺に……?」
ネコバァ 「村では、この飛竜にお前の息子の生命が吸われたと言うものもいる」
ハンターC 「…………」
オババ様 「…………」
ネコバァ 「人里でモンスターの卵が孵ったのは、初めてのことじゃ」
ハンターC 「こいつが……あの、リオレウスとリオレイアの子供……」
幼リオレウス 「スゥ……スゥ……」
ハンターC 「クッ……!」
ネコバァ 「殺すか……それもまたよかろう」
ハンターC 「…………ハァ、ハァ…………」
ネコバァ 「お前の怒り、悲しみ、ワシにもよく分かる。しかしな……」
オババ様 「…………」
ネコバァ 「同じ生命じゃ。のう、そうは思えんか? お前の子供も、こ奴も」
ハンターC 「…………」
ネコバァ 「このリオレウスも、生まれる時に産声を上げた。お主の子供と同じじゃ」
ハンターC 「こいつが……声を……」
ネコバァ 「今は眠っておるがな」
ハンターC 「もし……俺がこの手を振り下ろしたら……」
ネコバァ 「苦しまずに、殺してやることもできよう。やるがいい。お前の自由じゃ」
ハンターC 「…………」
ハンターC 「できるわけ……ないじゃないですか……」
ネコバァ 「…………」
ハンターC 「こいつの親を、俺達は殺した。なのに、子供まで手にかけるなんてこと……」
オババ様 「しかし……」
ハンターC 「俺には……できません……」
ネコバァ 「フム……のう、この飛竜を、育ててはみんか?」
オババ様 「ネコバァ、何と申したか!」
ネコバァ 「育ててみるのじゃ。この飛竜を……こやつの子供としてな」
オババ様 「そんな愚行、許されるとお思いか!」
ネコバァ 「しかし、生命を奪うもまた愚行。そちらの方がおぞましい行為じゃ」
オババ様 「ぬう……」
ハンターC 「…………分かりました」
ハンターC 「育てます。俺が……この飛竜の子供を」
ネコバァ 「そうか……ならばこの飛竜、お主に預けよう」
オババ様 「ネコバァ……! 本当に良いのかえ?」
ネコバァ 「ワシはこ奴の息子に宿るべき魂が、この飛竜に宿った気がしてならんのだ」
オババ様 「そんな馬鹿な……」
ネコバァ 「直感というものかの。確証はないのじゃがな……」
ハンターC 「……こいつは、私が連れ帰りましょう。責任をもってお預かりします」
幼リオレウス 「スゥ……スゥ……」
竜畜生がそんな高度なこと考えてるわけないだろ
面白そう
期待
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