エレン「ゲーム四天王?」 (17)

エレン「何だそれ?」

アルミン「今訓練兵たちの間で噂になってるんだけど、なんかゲーム強いからって特権持ってるらしいよ。」

エレン「特権?」

アルミン「うん。成績を上位にして、憲兵団に行こうとしてるんだって。」

エレン「そんなことまでして憲兵になりたいのかよ。」

アルミン「そりゃエレンは最初から調査兵団に行くつもりだけどさ、他のみんなは憲兵がいいんだよ。」

エレン「ふ~ん。」

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アルミン「それとさ、四天王の上にはキングがいてさ、キングに勝つと願い事を一つ叶えてくれるらしいよ。」

エレン「まじかよ。何でもか?」

アルミン「可能な限りだとは思うけど。」

エレン「よっしゃ、じゃあ俺挑戦するわ。」

アルミン「何か叶えたいことでもあるの?」

エレン「ああ、調査兵団に対する、資金・人員・その他諸々全面協力だ。」

アルミン「調査兵団に?」

エレン「ほら、早くウォール・マリアを奪還したいだろ?そのためだよ。」

アルミン「そっか、頑張ってね。」

エレン「おう。」

エレン「さて、誰が四天王なんだろうな・・・。」

エレン「やっぱコニーだな。あのバカが成績上位なんて有り得ねえし。」

エレン「おい、コニー!」

コニー「何だ?」

エレン「お前ってゲーム四天王?」

コニー「いいや、違うぞ。」

エレン「本当か?」

コニー「本当だって。」

エレン「そうか、じゃあ違うんだな。」

コニー「おう。」

エレン「お前に嘘つくだけの知能は無いもんな。」

コニー「そうだぞ。」

エレン「じゃあ俺四天王探すから、じゃ。」

コニー「じゃあな。」

エレン(なんだ、コニーじゃねえのかよ。)

コニー(あれ、俺今バカにされてなかったか?う~ん、わかんねえ!)

エレン「あ~四天王どこだよ~。」

マルコ「エレン、今何て?」

エレン「おうマルコ、四天王どこかな~って。」

マルコ「何の四天王なんだい?」

エレン「ゲームだよ、ゲーム。」

マルコ「そうか・・・。」

エレン「ん?どうした?」

マルコ「実は僕がその一人なんだ。」

エレン「まじかよ!じゃあ特権のことも・・・。」

マルコ「ああ、成績を上げてもらっている。」

エレン「見損なったぞ!」

マルコ「エレン、勘違いしないでくれ。そんな大きく上げてるわけじゃないんだ。」

エレン「大きいも小さいもあるか!」

マルコ「心が狭いな・・・。」

エレン「うるさい!」

マルコ「それで、どうするんだい?やるのか?」

エレン「ああ。一応俺も目的があるからな。」

マルコ「そうか。じゃあちょっと説明するね。」

エレン「説明?」

マルコ「今から僕たちはゲームをする。そして君が勝てば次の四天王と戦う。全員に勝てば四天王に加わる権利を得られる。」

エレン「お前みたいになる気は無い。」

マルコ「まあ聞いて。もちろん四天王になった時の特権は大きい。だけど、負けたときは罰を受けるんだ。」

エレン「罰だと?」

マルコ「うん。内容は僕たち四天王の側が決めるから。」

エレン「どんな罰だ。」

マルコ「それはね、負けた方が勝った方に土下座するんだよ。。」

エレン「なっ!?」

マルコ「大丈夫。誰も見てないところでやってもらうからさ。」

エレン「・・・上等だ。」

マルコ「よーし、じゃあ始めようか。」

マルコ「ゲームの内容は至って簡単。今からコイントスをするから、表か裏かを当ててくれ。」

エレン「たったそれだけか?」

マルコ「ああ。」

エレン「何かズルしてんじゃないのか?」

マルコ「してないよ。何なら調べてみる?」

エレン「・・・どうやら何も無いみたいだな。」

マルコ「でしょ?じゃあ始めるよ。」

エレン「ああ。」

マルコ「・・・・・・・・・よし、さあ、表か裏か、どっちだい?」

エレン「・・・表だ!」

マルコ「・・・・・・正解だ。」

エレン「あっさりしたもんだな。」

マルコ「まあ、ゲームなんてこんなもんだよ。」

エレン「いいのか?土下座だぞ?」

マルコ「いいよ、よいしょっと。」

エレン「おい!何簡単に土下座してんだよ!」

マルコ「だって罰は土下座だよ?」

エレン「もうちょっと躊躇えよ!プライド無いのか!」

マルコ「・・・エレン、僕はね、憲兵になると決めたその日から、プライドなんか捨てたのさ。」

エレン「マルコ・・・。」

エレン「・・・俺、次行くよ。」

マルコ「待って、エレン。」

エレン「何だ。」

マルコ「確かサシャが四天王の一人だったはずだ。」

エレン「そうなのか?」

マルコ「ああ。」

エレン「サンキュー。」

マルコ(頑張れよ、エレン。)

エレン「・・・サシャ。」

サシャ「あ、エレン、どうしました?」

エレン「お前・・・、四天王らしいな。」

サシャ「・・・知ってしまいましたか。」

エレン「お前も特権で成績上位に入ってんのか。」

サシャ「成績?そんなものどうでもいいですよ。」

エレン「?」

サシャ「私の特権は、食糧庫への侵入許可です!」

エレン「侵入?」

サシャ「ええ、食糧庫へ盗みに入っても、許してくれるんです!」

エレン「・・・サシャらしいな。」

サシャ「はい。」

エレン「じゃあ、ゲームしようぜ。」

サシャ「わかりました。」

サシャ「あ、もしエレンが負けたら1週間パンを分けてもらいますから。」

エレン「はあ!?」

サシャ「さあ始めましょう。私のゲームは・・・、かくれんぼです!」

エレン「かくれんぼ!?」

サシャ「はい、私昔からかくれんぼが得意だったんです。」

エレン(ゲームっていっても結構幅広いんだな。)

サシャ「探すのと隠れるの、どっちにしますか?」

エレン「そうだな~。」

エレン(サシャは耳がいいからな、隠れるのは不利かもしれない。)

エレン「探す方で。」

サシャ「わかりました。では私は隠れますので、100数えてください。」

エレン「おう。」

サシャ「ご飯の時間まで見つからなかったら私の勝ちですよ!」

エレン「わかった。」

エレン「い~ち、に~い・・・。」

サシャ(さて、どこに隠れますかね・・・。)

エレン「さ~ん、し~い・・・。」

サシャ(そうだ、あそこにしましょう!)

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