ssvip板らしく超短編を書いてく (12)
「僕の自転車のサドル」
僕の自転車のサドルは、皆より少し低い
僕の脚が短いから、それに合わせてサドルも低くしてあるからだ
一時はそれが恥ずかしくて、嫌で
無理やりサドルを高くした事もあった
ペダルは下まで届かなくて、足はつま先立てても着かなくて
何度もこけて、何度も泣きそうになった
どうして脚が短いんだろう。
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どうして僕が不幸な目にあわなきゃいけないんだろう
何回も、何十回も何百回も
沢山考えていたら、元の高さに戻っていた
久しぶりに高くしようかと思ったけど
錆びていて、動かなくて。まるで今のままがいい。って言ってるようで
僕はその場を後にして、玄関へ戻った
そしたら、キッチンの方から嫁が呼ぶ声がする
きっと夕飯の手伝いをして欲しいんだろう
昨日はササミとご飯だったから…今日は、もやし炒めかな?
今回はちゃんと構想練ります。多分
もしもしからの投稿、亀レス、駄文誤字脱字の嵐ですが、よければゆったりと見てってください
「早朝道路」
現在、午前四時半。
昼間は絶える事なく車が行き交う交差点も、静かに冷たい風だけが行き交う頃
僕は歩道橋の上から、交差点を見ていた
風が吹いて僕の頬をなでる
それは嫌に乾いた、気持ちの悪い風だった
その後を続くように、右から左へと真っ赤な車が一台
赤の信号を無視して、過ぎて行った
あの車は昼間は信号無視しないんだろうな、きっと
そう思うと、なんだが少し
さっきの風が心地よい風だったように思えた
「終電」
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
つい、友人の家に長居してしまい終電で帰る事になった
閑散とした車内。僅かな人達は皆、疲れた様子で眠っている
あの人は、会社終わりに飲んで酔ったのだろう。頬が赤く気の抜けた体勢で眠っている
あの人は、夜遅くまで部活をしていたのだろう。カバンから少しだけホッケーが見える。
よく見ると、その二人の間に隠れるようにして10ばかりの男の子が座っているのが見えた
あの男の子は、何故終電なんかに乗っているのだろうか?
必死に遊園地のパンフレットを見ている。ちゃんと理解出来てるのかな
「次はー終点、終点〇〇駅ーです」
結局、男の子は終点に着くまで降りずにパンフレットを見ていた
車内アナウンスに少しだけ顔を上げたが、少しすると、またパンフレットに目線を落とした
ヒュー……キキッーーーー……
電車が終点に着き、ブレーキをかける。次にプシューといった音を出しながらドアが開いた
しかし、少年は座席に座り降りる気配がない
もう終点だよ。降りないとダメだよ
そんな言葉をかけるべきかかけないべきか。少し迷っていると車掌さんがドアを開け車両を歩き出した
車掌さんは、寝ている人たちを順に起こしている。あの男の子も車掌さんがどうにかしてくれるだろう
そう思っていたら
「たけし、待たせてゴメンな。あと少しだけ待っててくれな」
車掌さんは、ぽんっ、と軽く男の子の頭を撫でて、また寝ている人を起こす作業に戻った
その後、遊園地!遊園地!と楽しそうに言いながら夜行バスに乗る少年と、私服の車掌さんを見て
謎が解けた事とは別に、少しだけ暖かい気持ちになった
少し離脱します。またそのうち来ます
乙
今日は凄くいい天気ですね。ビルに反射した陽の光が眩しいです
ちなみに、一番好きな天気は曇りです
「友達」
友達って、どこからが友達なんだろう
そんな事を友人に話した
「どうしたんだよ、俺が友達じゃないって言ってるみたいじゃないか」
友人は、あははと笑った。
「んー……そうだな……一緒に飯食って、一緒に遊んで、一緒に帰って。そしたら友達なんじゃないか?」
「そっか」
僕は思う。こんな下らない話でもちゃんと考えてくれる君は、最高の友達だよ
「蝉の声」
いつもの帰り道を歩いていた
季節は、夏真っ盛り。カンカンに晴れた空と、けたたましい蝉の声
それと、今日は小さな子供が泣いている声が小さく聞こえた
周りの蝉がうるさすぎて子供の声がかき消されているが、それでも悲しそうな鳴き声は確かに聞こえた
迷子にでもなったのかな
怖くて辛くて、泣いているんだろうな
その時、一瞬だけ蝉の声が悲しそうに聞こえた
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