P「美希の要望に応える」(14)
美希「ハニーのためなら、ミキなんでもしてあげたいな」
p「こら。そういうことは気安く口にするもんじゃないって、何度も言っているだろ」
美希「でも、ホントのことなの。ハニーが嬉しいならミキも嬉しいの」
p「……」
美希「ハニー、なにかして欲しいことない? ミキなんだってしてあげるよ」
p「……」
p「じゃあ、いくつか頼まれて欲しいことがあるんだけど……」
美希「ホント?! やるやる、今すぐやるの!」
p「そっか……でも、無理されて仕事の方に影響されても困るから……」
美希(やったやった! ついにハニーが折れてくれたの! これで春香やみんなに一歩差をつけたの!)
p「とりあえずはコレ、頼むわ」
美希「……これ、なに?」
p「3dsだろ。見たことなかったか?」
美希「知ってるの。でも、なんでコレ?」
p「今やってるゲームが、結構お金集めが面倒くさくってさ。手順がルーチン化されてるからやる事は単純なんだけど、とにかくこなさなきゃいけない回数が多いんだ」
美希「……」
p「手順はここにメモってあるからさ、とりあえずは仕事の空き時間を使って、8億ほど稼いでおいてくれよ」
美希「……」
p「あ、でも休憩はちゃんと取るんだぞ。仕事やレッスンに影響するようなのはさすがに問題だからな。夜はちゃんと寝て、食事もしっかり摂る」
美希「……」
p「最初はちょっと面倒かもしれないけど、単純作業の繰り返しだからな。内職みたいなモンだよ」
美希「……美希にして欲しいことって、コレなの?」
p「ああ。最近、みんなが売れ出してデスクワークの量が増えた上に、送り迎えに時間がかかるようになってさ。なかなかゲームに時間が取れなくって」
美希「み、美希が言ってるのは──」
p「え? 美希はなんでもしてくれるんじゃなかったのか?」
美希「……!」
p「美希は俺が嬉しいと、自分も嬉しいって、さっき言ってなかったか?」
p「俺はゲーム好きだから、美希に手伝ってもらえたら嬉しいんだけどな」
美希「……やるの」
p「じゃ、とりあえず頼むわ。慣れれば1億稼ぐのにそうだな……4時間くらいあれば余裕だから」
美希「そんなに?!」
p「止めるか?」
美希「や、やるの……」
p(ザ・ちょろい)
p「一応、こまめにセーブ取るの忘れるなよ。ボンヤリプレイしてると、結構忘れがちになるんだ。じゃ、真美たちを迎えに行って来るから後は頼んだぞ」
美希「あ、ハニー……」
美希「行っちゃったの」
美希「ミキ、ゲームなんてほとんどやらないから判らないの」
美希「でも、ハニーにやるって言っちゃったし……」
美希「そうだ!」
美希「小鳥なら、きっとこういうのにくわしいの」
美希「教えてもらうフリして、あわよくばやってもらっちゃうの」
美希「小鳥~」
小鳥「ぴよ?」
美希「ちょっとおねがいが……って、小鳥どうしたの、スゴいカオ」
小鳥「あ~……ちょっと三日続けて徹夜でねぇ」
美希「スゴいクマができてるの。正直、ちょっとヒくレベルなの」
小鳥「あはは……まぁ、プロデューサーさんも律子さんもおんなじようなもんだから、私だけ根を上げる訳にもいかないからねぇ」
小鳥「美希ちゃん、悪いんだけど冷蔵庫から栄養ドリンク三本持ってきてくれる?」
美希「お、おやすいごようなの」
美希「……って、なにコレ?! 冷蔵庫の中がいろんな栄養ドリンクでギッシリなの!」
小鳥「どれでもいいから、適当に持ってきて~」
美希「じゃ、じゃあコレとコレとコレ……は、はい小鳥」
小鳥「ありがとう~」
小鳥「ぐびぐびっ、ぐびぐびっ、ぐびぐびっ」
美希「三本たてつづけに一気のみなの……ぜったい身体に悪いの」
小鳥「ここんとこ忙しいからね……このくらいじゃあ、もう健康なんだか壊れてるんだか判んなくなってきちゃってるのよ……」
小鳥「……そういえば、何か用事でもあったの?」
美希「う、ううん。なんでも無かったの。ミキの思い過ごしだったみたい」
小鳥「そう……? でも助かるわ。今仕事が増えたら、全部パンクしそうだったから」
美希「……」
美希(さすがに言えなかったの)
美希「……みんな、ミキたちのためにガンバってくれてるんだよね」
美希「小鳥は人前に出せないカオになっちゃって、もうお嫁にはいけなくなっちゃったし、ハニーは大好きなゲームもできないくらい」
美希「……ここはひとつ、ミキができることだけでもカバーしてあげなくっちゃ!」
美希「好きな人のために尽くす……ちょっと古くさいけど、ハニーとミキにならピッタリなの!」
美希「それに、上手くすればごホウビだって……」
(p「美希……俺の為にここまで頑張ってくれたなんて……」)
(美希「こんなのおやすいごようなの! ハニーのためならいつだって……」)
(p「美希……こっちへおいで」)
(美希「ハニー……どうしたの?」)
(p「お礼をしなくちゃな」)
(美希「い、いいの。ミキはハニーの力になりたかっただけなんだから」)
(p「そんなこと言って……この可愛い唇は、期待しているみたいだぞ……?」)
(美希「ハニー……」)
美希「な、なーんちゃってー! なんちゃってー!」
伊織「いきなり何よ! びっくりするわね!」
美希「あ、デコちゃん。いつからいたの?」
伊織「デコちゃん呼ぶな。いま戻って来たところよ。そしたら急にアンタが叫び出すから」
美希「そんなことはどうでもいいの。ミキはいまそれどころじゃないの」
伊織「ご挨拶ね。何がそんなに忙しいのよ」
美希「デコちゃんにはナイショなの。それより、亜美真美どこにいるか知らない?」
伊織「……コンビニで買い物してくるって言ってたから、そろそろ戻ってくるんじゃない?」
タダイマー、カセギガシラサマノオカエリダゾー、ニイチャンドコー?
伊織「噂をすれば」
美希「じゃ、行ってくるの。デコちゃんはその輝きを維持するために、そこでおデコを磨いているといいの」
伊織「なに私ケンカ売られてるの?」
美希(亜美真美もちょうどこのゲームをやったことがあったって言うから、二人にちょっとやり方を訊いて、あとは一人でこつこつやってみたの)
美希(とちゅうからすっごくたいくつになって、何回も何回も寝ちゃったりしたけど、一週間がんばってなんとか10億貯めることができたの)
美希(ハニーは8億で、って言ってたけど、ここはミキが気を利かせて多く稼いでおいたの。これでもっとハニーが感謝してくれること間違いないの)
美希「おっはよー!」
p「おお、美希。今日はいつもより早いじゃないか」
美希「あっ、ハニー! ちょうどいいの!」
p「おいおい、何かいい事でもあったのか?」
美希「ほらほら、コレ! コレ見て見て!」
p「お、持ち歩いてるのか? 頑張ってくれてるみたいだな」
美希「それどころじゃないの! ちゃんとお金のとこ見てなの!」
p「どれどれ……おっ、10億も」
美希「ね? ね?」
p「美希……頑張ったんだなぁ」
美希「あ……! 頭ナデナデ……嬉しいの……」
p「美希の事だから、途中で飽きちゃうんじゃないかって思ってたけど……謝らなきゃいけないな」
美希「ううん……そんなこといいの。ハニーが喜んでくれると、ミキもうれしいの……」
p「美希……」
美希(ちょういいふんいき! ここは押せ押せのおねだりタイムなの!)
美希「それでね、ハニー。美希、お願いしたいことが──」
p「よいしょっと」
美希「……なんなの。このボストンバッグ」
p「ps3とソフトだよ。次は敵を倒しながらカードとアイテム集めな」
美希「……」
p「レベルは随分上がってるから、敵に負ける心配は無いよ。戦ってもらうのも、格下のやつばっかだし」
p「隠しアイテムと交換するのに必要なカードが、弱い敵から出るのばっかりでさ、しかもまた枚数が700枚もいるんだぜ? 時間の無い社会人にどうしろっていうのかね」
美希「社会人はそんなにゲームばっかりやらないと思うの」
p「そ。だから、時間のある美希に頼むよ」
p「お、そろそろ響たちを迎えに行く時間だ。じゃあよろしくな」
美希「……」
美希「……」
美希「こんなのおかしいの~!」
伊織「だからいきなり叫ぶんじゃないっての!」
おわり。
え?
あ?
は?
ここからが踏ん張り時だろう……
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