悪魔「右の道と左の道」僧侶「...」 (7)

勇者一行が魔王を討ったと連絡が入って半年。世界は『平和』にならなかった
取りあえず勇者一行のお陰で魔物が人間界から消えた。魔王が[ピーーー]ば魔物も死ぬようになっていたらしい

しかしながら、魔物のせいで誰も手を付けられなかった土地の所有権を争って有力貴族たちが小競り合いを起こすようになり
私にとって少しの争いも起こらない状態が『平和』と呼べる世界なので、これでは『平和』ではないのである

なので、私は考えました。全ての土地は国王の物。全ての物は国王の物。全ての人は国王の物。それなら争いは起きない、起こせない


僧侶「ということなんです」

大賢者「あほか。それじゃ『平和』になっても幸せには繋がらない」


このお方は大賢者様。今は国王様の相談役として働いておられますが、元々は私の働く教会で働いていらっしゃって、気が向いた時にこうして遊びに来てくれます
勇者一行の一人である賢者様の師匠でもあるそうです


僧侶「いやいや、そんなことないです」

大賢者「...なんでそう思う?」

僧侶「争いがなければ幸せだからです」

大賢者「少々の争いは人間に必要だと思うがな」

僧侶「必要じゃないです」



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はよ

期待

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