生きるか死ぬか
殺すか殺されるか
信じられるか裏切られるか
そんな事は"好きか嫌いか"くらい些末な事だ。
◆◆
━━━━目覚めると俺は、見知らぬ部屋にいた。
沢山並んでいる、子供用の机。
"鬼"と大きく白い字で書いてある、黒板。
学級文庫が仕舞われた本棚。
ランドセルが置いてあるロッカー。
床には"楽しい算数"と書かれた教科書や文房具が散乱している。
まるで廃墟のように荒れ果ててはいるが、どうやらここは小学校の教室のようだ。
男「俺はどうしてこんな場所にいるんだ……?」
そもそもどうしてこんな場所で寝ていたのか。
記憶を探ってみるが、検討もつかない。
男「くそッ」
むしゃくしゃして、いらいらして、苛立ちに任せて床を蹴った。
あぁ、本当についてない。災難ばかりの人生だ。
あんなことがあったばかりだというのに、今度は意味不明事に巻き込まれちまった、ぁぁ!全くついてない!
と、そこであることに気付いた。
━━━地面が抉れている。
確かに力任せに蹴りはしたが、人間の力でこんな風に床が抉れるのか?
男「……どうなってやがる」
男「取り敢えずここから出ねぇことには話にならねぇ」
と、教室の扉に手をかけた瞬間。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが教室中に鳴り響いた。
どうやら、教室に取り付けられているスピーカーから流れているようだ。
男「何だ……?」
混乱したままの頭で、その音に耳を傾ける。
暫くそうしているとチャイムが鳴り終わり、教室に静寂が訪れる。
続けたまへ
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