希と絵里の過去の日常if
書き溜めなし
短い
希と絵里が1年生だった時のこと
教室にて
ざわざわ――
希「なあなあ……」
ツンツン
絵里「……なに?」
希「昨日、絢瀬さんの誕生日だったん?」
絵里「そうだけど、何か?」
希(何かってことはないやろ……)
希「家で誕生日パーティーとかあるん?」
絵里「パーティーって程ではないけど。ただ、今年は両親が忙しくて妹と二人で祝ったけれどね」
希「へえ……えーなあ」
絵里「あなただって祝うでしょ?」
希「……あ、うん。あははッ」
絵里「ちょっと、何が可笑しいの?」
希「あ、いや」
絵里「どうでもいいけど、あまり、下らないことで時間を取られたくないから、ごめんなさい」フイ
希「ごめんな」
絵里「謝らなくてもいいわよ」
希(……下らない、か。そうなんかな。そうなんかもな)
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つーか毎回その冒頭にするなら酉つけろよハゲ
あの人?って言って欲しいのか
教師「では、教科書を開いてください。昨日の続きから――」
希(……うちやったら、友達に祝ってもらえるって想像したら……嬉しいけどな)チラ
絵里「……」カリカリ
希「……」
ビリビリ(ノートを破く)
希「……」カキカキ
希(今日の放課後良ければ――)
希「……」カキカキ
希(こんな感じで……)
オリオリ――
ヒョイッ――ポサ(絵里の机の上に着地)
絵里「……?」
カサカサ
絵里「……」ハー
グシャッ
希(……あ、まるめよったな……ひどいやんッ)
細かいこと気にしてるほうがハゲそうだけどね
>>2
毎回読んでくれてありがとう
酉テスト
希「……む」カキカキ
ヒョイッ――ポサ
絵里「……ッ」
カサカサ
『(・ω・`*)ネー、やろー? 二人で誕生日会やろやー? (*´・ω・)(・ω・`*)ネー』
絵里「……」クル
希「あ、あはは」
絵里「あなたねッ」
先生「絢瀬さん、問3の答えは?」
絵里「っ……」ガタッ
希「……あ、3x」ぼそ
絵里「さ、3xですッ」
先生「違います」
絵里「……」クルッ
希「ご、ごめんな」
絵里「……」ニコ
希(お、怒った?)
絵里「……」
カキカキ
絵里「……ッ」
カキカキ
希(お、返事くれるんかな?)ワクワク
絵里「……」ピタ
ポイッ――
希「わっと」
スポッ
希(なになに……)
『授業に集中しなさい』
希(がっかりやで、絢瀬さん!)
休み時間――
希「絢瀬さん、さっきは堪忍な?」
絵里「……」ニコ
希「あ」ニコ
絵里「話しかけてこないで」
希「そ、そんな?!」
絵里「授業中はね」
希「なんだ……良かった。でも、筆談はしたけど話しかけてはないで」
絵里「人の揚げ足を取るのが好きなようね……それと、なんでそこまで誕生日を祝いたいのよ?」
希「だって、うちらクラスメイトやのに」
絵里「それだけ?」
希「それだけ」
絵里「ねえ、日本ではそんなに親しくなくても、人の生誕を祝いたがるものなの?」
希「そういうわけやないけど、絢瀬さんはうちに祝われるのは嫌?」
絵里「嫌っていうか、ただのクラスメイトじゃない。そんな筋合いないし……」
希「あー、あかんあかん。別に筋が通ったから祝うんじゃないやって」
絵里「変な人ね……」
生徒「あ、あの絢瀬さん」
絵里「え?」
生徒「宿題のノート提出だから、一緒に持って行ってもらっていいかな?」
絵里「一人でやるから、あなたはいいわよ」
ガタッ
生徒「あ、でも重たいよッ」
絵里「いいのよ。東條さんがしつこかったし」
希「……あっと」
生徒「……じゃ、じゃあお願い」
絵里「ええ」
カツカツカツ――
生徒「大丈夫? 東條さん」
希「あ、気にせんといて……へーきやから」
生徒「絢瀬さんて、なんであんなにきつい物言いなんだろうね。近づきにくい、ホントに」
今日はここまで
明日には終わらせたいです
おつ
DJ先生かな
期待
希「確かに、ちょっときつい事言うな」
生徒「だよねッ」
生徒2「なになに、何の話し?」
生徒「絢瀬さん、ちょっと話しかけにくいよね?」
生徒2「あ、うん……、私この間挨拶したんだけど、無視されちゃってさ」
希「聞こえてなかったんと違うん?」
生徒2「さあ、どうなんだろ」
生徒「えー、最悪じゃん。ちょっと美人だからっていい気になってんじゃない?」
生徒2「いーんだけどさ、仲良くしたいなって思ってたからちょっとショックだよ」
希「それやったら、諦めずにもう一回話しかけてみーひん?」
生徒2「怖いから止めておこっかな……東條さん、アタックしてみなよ」
生徒「ちょっと、ちょっと、何けしかけてんの」
生徒2「だって、東條さん、ほわんってしてるし絢瀬さんもそんなにキツくしないでしょ」
生徒「いやー、あれは誰に対しても警戒する一匹狼だと思うけどねえ」
希(んー、それは否定できんなあ)
生徒2「でも、あれじゃ友達できないだろうなって思うけどね」
生徒「だよねー、ちょっと可哀想な性格してる」
カツカツ――
希「あ」
絵里「……」
生徒「東條さんが友達になってあげたらきっと喜ぶんじゃない?」
生徒2「ちょ、ちょっと」
生徒「え?」クル
絵里「……」
スッ
カツカツ――
生徒「あ、と、東條さん」
ピタッ
絵里「なに?」クル
生徒「その、ご、ごめんなさい」
絵里「謝らなくていいわ。別に、あなたが間違っているとは思わないから」
生徒2「あっと……」
絵里「そういう認識で構わないわよ」
カツカツ――
誤り
×生徒「あ、と、東條さん」○生徒「あ、あ、絢瀬さん」
生徒「ひー……なにあれ。怖い……」
生徒2「……あ、次の授業始まるわ。席座ろ?」
希「あ、うん」
バタバタ――
ガタンッ
希「絢瀬さん、あの」
絵里「さっきの誕生日会のことだけど」
希「……う、うん?」
絵里「放課後、空いてるからいいわよ」
希「そ、そっか……そうだよね、て? え、は? ホンマに?」
絵里「ええ。さっきのノートを放課後に取りに行くから、その後で構わないかしら?」
希「うん」
絵里「何か、必要なものある?」
希「特には、ないけど」
絵里「そう、教室で待っていてくれる?」
希「おっけーやで…‥」
希(さっきのこと、怒ってないんかな)チラ
絵里「……」
希(表情が変わらんから、何考えとるんかよくわからん)
希(もしかしたら、うちが同情で友達になりたがっとるとか思われたかな……その勘違いは嫌やな)
希(印象悪うなってませんよーに……」
――放課後
絵里「じゃあ、少し待ってて」
希「手伝おうか?」
絵里「いいわ。量も少ないし」
希「わかった。ゆっくりでええで」
絵里「ありがと」
カツカツ――
希「……」
生徒「もしかして、遊びに行くの?」
希「あー、うんそんな所」
生徒「すごーい……尊敬しちゃう」
希「凄ないって」
生徒「東條さんて、あんまり壁とか作らないタイプの人なんだね」
希「え?」
生徒「私なんて、すぐに嫌いな人と好きな人で分けちゃうから、そういうの羨ましい」
希(そう言えば、好きとか嫌いとか……なかったな。苦手って感じる人はおらんこともなかったけど)
希(深い付き合いもなかったしな……)
生徒2「帰るよー」
生徒「はーい。頑張ってね、ばいばーい」
希「ばいばい……」
希(こうやって会って友達になって、一緒に帰って、遊んで……それって、当たり前のことなんやろうな)
希(でも、別れは急にやってくる……あの時、もっとこの子と話しておけばって……)
希(……自分が誰かの記憶に残ってないのって、何よりも悲しい)
希「あかんあかん……何暗くなっとんやろ」
希(……多くは望まんから、少しだけ思い出にいさせてな、絢瀬さん)
カツカツ――
希「……」
生徒3「あれ、東條さんまだ帰ってなかったの?」
希「えっと、絢瀬さんを待ってるんよ」
生徒3「絢瀬さん? あ、さっき職員室でどやされてたなあ……」
希「え、ホント?」
生徒3「止めに入ったんだけど、当の本人に拒否されて……たぶん、生徒指導室に連れて行かれたかも」
希「え、ええ?!」
生徒3「成績優秀者には1年の頃から生徒会へ入るよう進めてるみたいで……どうも断り方がまずかったみたい」
希「あ、ありがとお!」
生徒3「あッ、東條さん!?」
タタタタ――
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/  ̄ヽ__) / | (__ノ ̄ |
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| \ \ _ノ
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○ 人生を変えた
○ 非常に役にたった
○ 役にたった
○ どちらともいえない
○ 役に立たなかった
○ 全く役にたたなかった
● むしろ見てくれた連中に謝罪が必要
希(あの子、何やっとんのやら……)ハー
希(本音と建前くらい使い分けえや……)
希(……正直者なんか、馬鹿なんか)
希(ほんま……面白い子)
――生徒指導室
希「ここか……」
『あの、そのようなポストを用意されても困りますし、成績優秀者へのみお声がけしている先生の姿勢にそもそも違和感を覚えます』
希「絢瀬さんの声や……」
『私はね、あなたの将来の事を思って言ってるのよッ?』
希「このヒステリックなのは先生のほうか……」
『自分の将来は自分で決めます。先生には関係ありません』
『どうして、そんな言い方をするのッ』
今日はここまで
乙
おつおつ
不器用絵里ちかかわいい
乙
また希寄りのぞえり厨が絵里を導く希を頑張ってるのか
本編では役に立たなかったから
希「なんで、そんな喧嘩腰なんや……」
『本当の事を言ったまでです』
『絢瀬さん、あなた』
『私なんかより、自ら進んで立候補される方が良いと思いますが?』
『立候補する人がいなければ……適任者もいないのよ』
『……そうですか』
『あなたがこの間書いてくれたアンケートで、この学校の廃校に関する意見がとても建設的なものだったから、もしかしてやりたいんじゃないかと思ったの……絢瀬さんは、進学を希望していたから、良かれと思ったんだけど』
『……いえ、私は意見を述べただけです。それに……あ、いえ……すいませんが、人を待たせていますので、失礼します』
『ええ……』
カツカツ――ガチャッ
希「……おろ」
絵里「……東條さん、聞いてたの?」
希「ご、ごめんな」
絵里「いいわよ別に」
希「大変やったな」
絵里「どうして……適任者がいないなんて言えるのかしら」
希「え?」
絵里「言い出せない人だっているかもしれないのに」
希「先生の言う適任がどういう意味かは分からんけど、言わなわからんとは思うんよ。自分の気持ちなんて他人には分からんのやし。なら、やっぱり気持ちがないって受け取ってしまうもんなんやない?」
絵里「……」
希「でも、それに気づいてもらう努力ってなかなか難しいんが現実やんな」
絵里「……あなたにもあるの? そういう事」
希(……絢瀬さん、本当は生徒会入りたいんかな……?)
希「たくさん、あったけど」
絵里「あったけど?」
希「これからは減らしていきたいなあ」
絵里「そう……」
希「でも、それって一人でできることやないんよね」チラ
絵里「……なにかしら」
希「なーんでも、ないで。ほら、早くノート置いてこようや」
教室――
トサッ
絵里「東條さん、ノート先に返しておくわ」
希「あ、探してくれたん? ありがとうな」ニコ
絵里「……どうして、あなたが階段で声をかけてくれたのか、何となく分かった気がする」
希「ああ、あれなー、実は絢瀬さんの口の端にペリメニの皮がついとったんで教えてあげようと思ったんよ」
絵里「うそッ?!」
希「うん」コク
絵里「ちょっと、東條さん……びっくりするじゃないッ」
希「むしろ、間に受けたことに驚いたで」
絵里「う……」カア
希(……ああ、分かってたけど、ほんまにプライド高いんやな)
希「でも、そういう所、ウチは好きやで」
絵里「私はあなたのそういう所、苦手よ」
希「えー、ひどいッ」
絵里「……もう行くわよ」
カツカツ
希「あ、待って待って」
バタバタ
とあるカフェ――
店員「ご注文は以上でお揃いでしょうか」
希・絵里「「はい」」
店員「失礼いたします」
希「むっちゃいい香り」
絵里「そうね」
希「チョコケーキ好きなん?」
絵里「ええ、昨日は妹の好みのケーキを買ってきたから、実はちょっとだけ物足りなかったの」
希「優しいなあ」
絵里「そんなことないわよ」
希「それじゃあ、そんな優しいお姉ちゃんにハッピーバースデー」
絵里「ありがとう……」ニコ
希(あ……眉間のしわが消えとる)
絵里「なに? じっと見て」
希「ううん……」ニコ
カチャカチャ――
絵里「……美味しい」モグ
希(幸せそうに食べるなあ……甘いん我慢して来て良かった)
絵里「一つだけ聞きたいことがあるの……」
希「うん」モグモグ
絵里「東條さん、私のこと珍しいとかお人形みたいだとか……そういう風な目で見ないじゃない?」
希「……えっと、うん」モグモグ
絵里「物珍しいって感じないの?」
希「そう言われたら……絢瀬さん、むっちゃ美人やな」
絵里「そこに戻るのね……」
希「肌も白いし、瞳もすっごく綺麗……」
絵里「いいわよ、そういうの」
希「珍しいかって言われたら生粋の日本人のウチからしたら、全然違うからつい見とれてしまうな」
絵里「……そう」
希「見られるんは嫌?」
絵里「腫れものみたいに見られるのはね」
希「何か気の触る思い出でもあったん?」
絵里「中学生の頃にちょっとね……だから、今日はあなたがなんで私に近づいたのか知りたくて、誘いに乗ってみたの」
希「まるでウチが罠を仕掛けたみたいやん」ガクッ
絵里「違うの?」
希「……ま、否定はせん」
絵里「ねえ、希」
希「うん? ……え、今、名前で」
絵里「罠にかかってあげるから、誕生日プレゼント……頂いても構わない?」
希「……なんやろか」
絵里「この学校ね、私の祖母の母校なの。大好きな祖母を悲しませたくないから、廃校にはさせたくない」
希「そうなんや……」
絵里「だから、その……一人ではそんなこと難しいから……あなたは笑うかもしれないけど」
希「ううん……」
絵里「一緒に、生徒会に入って……この学校を守って」
希(……たまげたなあ)
絵里「……む、無理なら、別に」
希「こらこら、なんでそこで引き下がるん……」
絵里「さっき、先生とのやり取り聞いたでしょ? 成績で決めようとするから、ついかっとなって……言い出しにくくなっちゃったし……」
希「一緒に謝るから……」
絵里「ほんとにいいの?」
希「ええて、所で何の役職が残っとるん?」
絵里「生徒会長、副会長……」
希「……」
希(この学校大丈夫やろか……)
終わり
読んでくれてありがと
おつ
もっとつづけてもいいのよ?
乙
アニメの控えめな希も好きだけど、こうゆう希も良かった
俺 叩き 気にせん、だから >>1 気にせんでな
乙!
ハラショーよ!
乙
三年生の過去編SSはもっと増えてほしい
乙
いやーのぞえりは最高ですわ
また気が向いたら書いてねー
オチにワロタ
面白かったよ乙
このSSまとめへのコメント
続けてほしかった…
このあとの展開が気になる‥‥
続きが見た過ぎて悶えてます!(チラッ。チラッ。