舞台裏の神様が怒る日 (5)
僕は生まれた時から人の心をコントロールする天才だった。
特に人を騙すことと怒らすことに関しては他の追随を許さぬ自信があり、それを僕は一種の誇りとして捉えている節すらあった。
年齢が二桁に達する頃には人の顔を見れば何に怒るかを察することができた。
一見何の役にも立たぬ、ない方が良い才能に見えるかもしれないが、人を怒らす術に優れているということはその逆にも精通しているということだ。
とか言ってはみたけれど、僕はそういう前向きな使い方に才能を費やしたことはない。
僕は人を挑発することにアイデンティティを見いだし、時に性的なほどの快感を覚えていた。
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「つくづくキミは人生を損しているね。そんなキミには同情を禁じ得ないよ」
僕の机の前で憐れみの目を向けてくる彼女の名前は……名前はなんだったかな?
使わないから忘れてしまった。
別に彼女に興味がない訳ではなく、人の本名に興味がないのだ。
僕はいつも彼女のことを蜜柑と呼んでいる。
何故蜜柑と呼んでいるかというと、本当は彼女の底が知れない点を評価して剥いても剥いてもどこまでが皮でどこまでが実なのかよく区別の付かない野菜の名称、つまり【らっきょ】と呼んでいたのだが、「可愛くない。あなたのネーミングセンスが可哀相の二乗」と言われ、それもそうだと思い間を取って蜜柑にしたのだ。
逆攻撃力 16^16^16 (16^16^16回)15回
あーみえないきこえない
>>4 10ダメージ 以上は絶対にあると思うよ 敵を認める事象もある。
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