咲「嶺上の水面」 (180)
??「咲――――大きくなったら、きっと――――」
咲「うん。きっと――――」
??「咲――! ダメ――!」
咲「どうして――!? 早くしないと――――」
??「咲――!」
「咲!」
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半オリキャラ注意
界「照! 咲! 起きてすぐ支度しろー!」
シーン
界「ったく姉妹そろって寝坊か……」
オーイ!イイカゲンオキロヨー!
咲「ん……目覚ましが止まらない……」ペシペシ
照「……zzZ」
界「誰が目覚ましだ。さっさと起きろ。もうこっちに着くってよ」
咲「んぅ……?」
界「まさか忘れたのか。わざわざ東京から来てくれるっていうのに」
咲「東京……………?」
界「そうだ」
咲「んん……………」
咲「………………………はっ。そうだった」
界「はぁ……俺は照起こしてくるから朝飯食って迎えに行く準備しとけよ」
咲「はーい」
界「照! 起きろ! もう時間だぞ!」
照「………zzz」
界「照!」
照「………zzz」
界「てーるー!」
照「……………」
界「……………」
照「…………………」
期待
界「……お前起きてるだろ」
照「……………」
界「照。早く準備」
照「……………」
界「いいのか? またあれしちまっても」
照「……………」
界「……………」
界「そうか。あれしてほしいんだな」
ゴソゴソ
界「よっこらせっと」
界「おっきしろー」
照「……………」
界「……………」
照「……………」
界「……………///」
照「……………」
界「///」
照「……………プフッ」
界「!///」
照「ふふっ……あははははははは!」
界「……………」
照「あははははは!『おっきしろー』だって!」
界「……グスン」
咲「お姉ちゃんお父さん! 早く早く!」
界「おーぅ。照ー。用意できたかー?」
イマイクー!
咲「お姉ちゃーん! 早く来ないと置いてっちゃうよー!」
イマイクッテバー!
また百合豚か
京太郎出せよ
照「お待たせ」
界「よし。じゃあ照と咲は後ろ乗れ」
咲・照「はーい!」
咲「お父さん。駅まで何分くらい?」
界「お前毎回それ聞くよな。30分かからないくらいかな。そして照が……」
照「お父さん。お菓子ない?」
界「ここまでお決まりの流れなんだな。そこのバッグにグミ入れといた」
照「グミ」パアァ
界「そろそろ着くぞ」
咲「もう待ってるかな」
界「待ってるかもな。お前らが寝坊するから」
咲「……………」ショボン
照「置いてってくれてもよかったのに……」
界「いやお前らが昨日……」
咲「明日、私も一緒に迎えにいくから絶対起こしてね! 絶対だよ!」
照「私も」モグモグ
界「お前らいっつもそれで寝坊するからなー。毎回待たせるのも悪いし……」
咲「明日はちゃんと起きるから!」
照「うん」モグモグ
界「……って言うから」
咲「……………」
照「……………」
咲「あっ、あれ!」
界「あちゃー。やっぱ待たせちゃってたか」
界「後ろ詰めといてやってなー」
照「咲。そっちに詰めて」
咲「えー。この前もお姉ちゃんが隣に座ってたじゃん。今度はお姉ちゃんが詰めてよ」
照「あれはジャンケンで決めたことだから」
咲「ずるーい!」
界「こらこら、喧嘩すんなよ」
咲「うー……じゃあ今回もジャンケンで」
界(このやり取りも長期休暇の風物詩になりつつあるな……毎度のことながら真ん中に座ってもらうって選択肢はないのか……)
取り敢えずここまで
書き溜めてきりがいいとこで切ってく感じで
乙
もちろん京太郎出るよな
おつお
期待してる
スレタイからしてみなもちゃんでしょ
>>1も女言葉だし
乙
荒らしはNGにすればいいだろいちいち構うなよ
ガチャ
スミマセンオマタセシテシマッテ……
ソンナトンデモナイ! ワザワザムカエニキテイタダイテルノニソンナ……
咲「じゃーんけーん!」
照「ポン」
咲「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「…………あーいこーで!」
照「しょ」
咲「これで50連続あいこ……腕を上げたねお姉ちゃん……」ゴゴゴ
照「咲こそ……」ゴゴゴ
界(車から禍々しいオーラが……)
咲「あーいこーで!」
「咲! 照おねーちゃん!」
咲「!」
照「む」
咲「みなもちゃん!」
照「みなも……」
みなも「…………」
咲「……? どうしたの?」
照「?」
みなも「二人とも……………」
咲「なに?」
みなも「……………いや、気のせいだね」
咲「変なみなもちゃん」
照「…………」
咲「お姉ちゃん?」
界「ははは、きっと熾烈な戦いを繰り広げてた最中だからじゃないかな」
みなも「しれつな戦い?」
咲「おっ、お父さん! な、なんでもないよみなもちゃん!」
照「……うん。なんでもない」
みなも「?」
みなも母「みなもー。ちゃんと宮永さんの言うこと聞くのよー。それと迷惑もかけないようにね」
みなも「うん!」
咲「結局またお姉ちゃんの隣に……まだじゃんけん終わってないのに……」
照「何も悔しがることはない。こうなる運命」
界「じゃあお母さんの方は前の席に座ってください。後ろには子供たちを乗せますんで」
みなも母「あ、はい。本当に毎回迎えに来ていただいてしまってすみません」
界「いえいえ。お気になさらず」
みなも「ねぇねぇ! また諏訪湖に行きたい!」
咲「諏訪湖?」
照「……前に一度だけ、みなも連れて諏訪湖に行ったんだ。その時気に入っちゃったみたいで」
界「あー行ったなあ。よく諏訪湖なんて名前覚えてたなみなもちゃん」
咲「え、私そんなの知らないよ」
照「咲はその日体調崩して寝込んでたから」
みなも「残念無念だったね」
咲「そんな! 私も行きたい! ねえお父さん!」
界「今日はみなもちゃんも長旅で疲れてるだろうからまた明日な」
咲「やった!」
みなも「そういえば。咲のおうちの隣の川にはお魚さんいる?」
咲「お魚さん? どうかな……いた気がするけど……」
照「いない」
咲「そうだったかな? 川なんてあまり覗かないから忘れちゃったよ」
みなも「そっか。残念」
咲「みなもちゃん魚好きなの?」
みなも「うん! もしいたら釣って食べようと思ってた!」
照「お店に行けばたくさん売ってあるのに」
みなも「あはは。冗談だよ照おねーちゃん。でも釣るのも楽しいよ?」
界「着いたぞー」
みなも「よーし! では早速例のk」
照「みなも。手繋ごう」
みなも「えっ?」
咲「あ! お姉ちゃんぬけがけ!」
照「油断してた方が悪い。またまた私の勝ちだね」
咲「もう! みなもちゃん私とも手繋ごっ!」
みなも「ど、どうしたの二人とも」
みなも「うわあ! やっぱりここに来たら夏って感じがする!」
照「たまに冬にも来るのに?」
みなも「夏の匂いがするから!」
咲「夏の匂いってどんなの?」
みなも「このおうちの匂い!」
咲「よくわからないよ……」
みなも「あれは?」
咲「水槽だよ。最近お母さんがアクアリウムっていうのにハマってるんだ」
みなも「お魚さんだ!」
咲「その魚は食べられないよ」
みなも「お魚さんは見てても楽しいからいいのだ」
咲「好きなんだね。魚」
みなも「うん!」
照「下からお菓子持ってきた」
咲「ありがとうお姉ちゃん。どの部屋で食べる?」
照「どっちでも……あ、でもそういえば今、私の部屋クーラー壊れてるから……」
咲「じゃあ私の部屋で」
照「……………」
咲「クーラーの温度どうする?」
みなも「咲の年齢とおんなじがいい!」
咲「凍えちゃうよ……28度にするね」
照「咲」
咲「なあに? お姉ちゃん」
照「………………………お菓子、食べようか」
咲「うん!」
みなも「お魚さんある?」
咲「お菓子だよ……」
みなも「すずしー」
咲「クーラーに扇風機にアイス……」
照「これぞ夏」
みなも「生きてるって感じ!」
咲「そうかな……そうだね」
界「おー、さっそくダラけてんな」
照「どうしたの?」
界「明日どこに遊びに行きたいか聞きにきた。みなもちゃんは3日間こっちにいるみたいだから無理して明日にいっぱいいく必要はないが」
咲「諏訪湖!」
界「は確定として」
照「お菓子屋さん」
界「却下」
照「……………」ガクッ
みなも「わたしは諏訪湖に行ければあとは咲たちが行くところならどこでもいい!」
界「どこでもいいって言われてもな……うーん……………」
界「じゃあこっちで考えとくよ。家でゴロゴロしてるって手もあるけどせっかく長野まで来てもらったんだしちょっとくらいはな」
咲「そういえば東京って湖ないの?」
みなも「私のおうちの近くに奥多摩湖っていうダム湖があるのだ。それは以外では知らないかな」
照「ああ。私も……テレビでよく見る」
咲「私も昨日動物奇想天外で見たような気がするよ。あれ東京だったんだね」
照「でも、それならどうして諏訪湖に行きたいの?」
みなも「ダム湖と自然の湖は別なのだ」
咲「お菓子も食べ終わったし何して遊ぼうか」
照「また下からお菓子持ってくる?」
咲「そんなに食べてると太るよお姉ちゃん」
照「そういう心配は高校、いや成人してからでいい」
咲「もう……成人した時はアラサーになってからでいいとか言ってないといいけど……」
みなも「太った照おねえちゃんでもわたしは大好きだよ!」
照「みなも……」ジーン
みなも「照おねえちゃん!」
ダキッ
咲「……………」
照「……………」
みなも「……………」
咲「……………トランプでもしよっか」
照「……いいね。ナインしよう」
みなも「ナインって3人でできるの?」
照「できないかどうかはしてみなきゃわからない」
咲「……………決まった?」
照「うん」
みなも「わたしも決まった!」
咲「じゃあ、せーのっ」
咲・2
照・1
みなも・2
咲「早くも欠陥が……」
みなも「残念無念」
照「ぐぬぬ」
咲「うーん。やっぱり家の中だとちょっと暇になるね」
照「でもうちの周りに遊べる場所なんてあったっけ」
咲「あったっけって…………最近清澄幼稚園の近くに大きめの公園できたよね」
みなも「お魚さんはいる?」
咲「本当に魚好きなんだね……残念ながら魚はいないよ」
みなも「え~。まあいいや。そこに行こう!」
照「魚なら廊下の水槽にいるよ」
みなも「それはさっき見たからいいのだ」
咲「この角を曲がったらすぐだよ!」
みなも「この幼稚園は咲と照おねえちゃんが通ってたところ?」
咲「私は今でも通ってるけどね」
照「久しぶりに寄ってみたいな」
咲「うん。でもみなもちゃんを連れ回すのも悪いし……」
みなも「わたしも入ってみたい! 咲と照おねえちゃんの幼稚園!」
咲「そう?」
照「決まりだね。入ろう」
咲「…………あれ?」
みなも「咲?」
咲「……………」
照「さあさあ、早く早く」
みなも「おおう、押さない押さない」
咲「……………あっ、あわわ! 待ってよお姉ちゃん! みなもちゃん!」
「あらあら、照ちゃんに咲ちゃん!」
照「お久しぶりです」ペッコリン
「まあまあ! ちょっと見ない間にこんなに大人びちゃって……咲ちゃんも……………咲ちゃん?」
咲「はい?」
「……………やっぱり子供の成長は侮れないわね。夏休みに入って何かあったのかしら」
咲「わ、私は別に何も……」
「あはは。まだ謙遜なんて覚えなくていいのよー」
咲「はあ……」
みなも「あっ、お魚さんだ!」
照「あんまり動き回ると迷子になるよ」
みなも「大きな水槽ー」
「この子は……?」
照「従姉妹です。すみません。突然押しかけた上に知らない人まで連れて来ちゃって……」
「従姉妹かー! いやいや、いいのよー。久しぶりに照ちゃんが遊びに来てくれて私も嬉しいもの!」
照「私もまた先生に会えて嬉しいです」
「あらあら……………あらあらあらあら! まあまあまあまあまあ! 嬉しいこと言ってくれるのね! 照ちゃんがここにいた時はいつも咲ちゃんといて先生には全然構ってくれなかったから先生てっきり嫌われてるんじゃないかと心配してたのよー」
照「そんな……」
「……………ほえほえっ!? どうして泣きそうになってるの照ちゃん! ごめんね私何か無神経なこと言っちゃったかしら」アセアセ
照「え……………あれ、なんで……」
咲「お姉ちゃん……?」
ギュッ
照「!」
「あらあら」
咲「……………」ギューッ
照「咲……………」
咲「昔……私が泣いちゃったとき、お姉ちゃんもこうしてくれたから……」
照「……………」
咲「今度は私がお姉ちゃんにこうしてあげる番だよ」
照「……………」
みなも「……………」
「……………妬いちゃった?」
みなも「……………そんなんじゃないのだ」
咲「……………」
照「…………もう大丈夫。ありがとう咲」
咲「もうちょっとだけ……」
照「咲……」
咲「そういえばお昼ご飯まだだったね」
照「うん。一旦家に戻ろう」
みなも「なんでだろ。あんまりお腹空いてないのだ」
咲「さっきお菓子食べたからね」
照「あの量でお腹いっぱいになるなんて、そんなんじゃいつまでたっても大きくなれないよ。みなも」
みなも「あれがお魚さんだったら……」
「あらあら、もう帰っちゃうの?」
照「はい。お昼ご飯がまだだったので」
「あらあら、残念。こっちで食べてってもいいのよ?」
照「ありがとうございます。でもお父さんたちが心配するといけないので」
「まあまあ。親の気持ちまで考えられるようになって……先生も照ちゃんや咲ちゃんみたいにもっと成長しなくちゃね」
照「ははは。では失礼します」
「また来てねー!」
咲「お昼ご飯なにかなー」
照「みなも来てるし魚じゃないかな」
みなも「もしかして気を使わせちゃってる?」
照「そんなつもりはないと思うよ」
咲母「あら、おかえりー!」
照「ただいま。お母さん起きてたんだ」
咲「ウソ!? お母さんが起きてる!?」
みなも「その目撃証言の少なさから巷ではUMAとまで言われたあの咲たちのお母さんが……」
咲母「私虐められてるのかしら……。流石に昼には起きてるわよ」
界「今日の昼飯は?」
咲母「あなた♪ 今日のご飯は鯖寿司よ♪」
界「鯖寿司いいね」
咲母「召し上がーれー♪」
界「ぎゃああああああ!」
咲母「騒がしいわよ、あなた。みなもちゃんたちが来てるっていうのに」
界「そっちこそみなもちゃんたちが見てるっていうのに食べ物で遊ぶな!」
咲母「もう。軽い冗談のつもりだったのに……」
界「実物だと妙な迫力があるんだよそれ」
みなも「鯖寿司!」
咲母「あら、みなもちゃん鯖寿司好き?」
みなも「お魚さんならなんでも大好きなのだ」
咲母「まあ知ってたんだけどね。じゃあはい。これ」
界「ちょ、お前こら。待て。生首の方を渡すんじゃない」
みなも「わーい!」
界「ほら、みなもちゃんもわーいって……………わーい?」
咲「みなもちゃんこれ食べれるの?」
みなも「美味しそうだよ?」
咲「みなもちゃんすごい!」
界「ええ……」
みなも「あれ、あの鯖寿司は?」
界「こ、こっちの鯖寿司の方が美味しいから。あれはちょっとした冗談というかなんというか……」
みなも「わたしはあれでもよかったのに」
界「そ、そうか。それじゃまた今度来た時作ろうな。あれ。ははは……」
みなも「わーい!」
界(照のお菓子好きも相当だがみなもちゃんの魚好きは想像を絶するな……)
キャアアアアアアアアア!
咲「怖い話かー」
照「最近あまり見なくなったね」
咲「そうだね。私は夜眠れなくなっちゃうからそれでもいいけど」
みなも「肝試し!」
照「え?」
みなも「みんなで肝試ししようよ!」
咲「えぇ……でももうお外真っ暗だよ?」
みなも「真っ暗じゃないと肝試しできないよ」
咲「うぅ」
照「……やめとこう」
みなも「ええー。もしかして照おねえちゃん怖いの?」
照「いや……別にそんなんじゃ……」
みなも「えへへー。そんなこと言って本当は怖いんでしょー? 照おねえちゃん」
照「む」
咲「むって……………お姉ちゃんまさか」
照「やっぱり行こう」
みなも「やったー!」
咲「もう……まあいっか」
照「でも絶対に手は繋いでおくこと。暗いから危ない」
みなも「ふふふふふ」
照「なにその笑い……本当は首輪をつけときたいくらいなんだ。これくらい我慢して」
みなも「照おねーちゃんは心配性だね」
照「そんなことない……これが普通」
咲「この辺に肝試しできるような所あったかな」
照「肝試しなんて考えたこともなかったからね……」
咲「あ、でもそういえばこの前、近所の病院の地下が凄く怖いところだっていう噂を聞いたよ。誰に聞いたんだったかな」
照「でも流石に病院は……」
みなも「おもしろそう! そこがいい!」
照「だーめ。そもそも子供だけで病院なんて入ってったりしたら看護婦さんに捕まっちゃうよ」
みなも「うー。それは残念無念」
咲「それならあそこなんてどうかな! あの丘の上!」
照「ああ、あそこなら」
界「なに言ってんだ。ダメだぞ。こんな夜遅くに子供達だけで外出なんて」
照「お父さん」
界「それにもう遅いしさっさと風呂入って寝とけ。明日もあるんだし」
照「はーい」
咲「どうしよっかお風呂。三人ではいる?」
照「そうしよう」
みなも「そうしよう!」
咲「なんだかお姉ちゃんとお風呂に入るのすごく久しぶりな気がするよ。みなもちゃんとも」
みなも「そうだねー」
咲「お父さーん! お風呂沸かしてあるー?」
界「おーう」
咲「じゃあ入ろっか」
咲「ちょっと狭いかな?」
みなも「みんなおっきくなったからね!」
咲「よいしょっと……入れる?」
照「ちょっと苦しいかも」
みなも「わたしは咲に抱きついて入るから大丈夫!」
咲「えっ」
みなも「さーきー!」
咲「うわわっ! み、みなもちゃん」
みなも「お肌すべすべだね!」スリスリ
咲「ひゃんっ! ちょ、みなもちゃ、くすぐったいよぉ」
照「……………」ジー
みなも「あれ? どうしたの照おねえちゃん。焼きもち?」
咲「お姉ちゃん?」
照「……………」ギューッ
咲「うひゃあ!? おっ、お姉ちゃん!」
みなも「あはは」
咲「うぅ……のぼせたよ……」
照「……………」クラクラ
みなも「照おねえちゃんものぼせた?」
照「ん……」クラクラ
みなも「もー。このくらいでのぼせるなんて、そんなんじゃいつまでたっても大きくなれないよ?」
照「なにそれ……………っていうかお昼のこと根に持ってたんだ……」クラクラ
みなも「あはは」
咲「扇風機浴びよ……」クラクラ
みなも「ごめんね咲。出たがってたのにわたしたちが離さなかったせいで」
咲「ううん。いいよ……本当は私もああしてたかったし……」
みなも「おお。咲はツンデレさんだね!」
咲「んん……?」クラクラ
みなも「自制心がお留守のようだね」
ヴーーーーン
咲「あうぅ……………すずしー……」
照「……………」グッタリ
みなも「氷持ってきた!」
咲「ありがとうみなもちゃん……」
照「あとで魚の話をしてやろう……」グッタリ
みなも「はい咲。前髪上げてー」
咲「はい……」
みなも「じゃあ乗せるよ!」
咲「うん、お願い……」
みなも「はい」
咲「あぁ……気持ちいい……」
みなも「照おねえちゃんも、前髪あげて」
照「ん……」
みなも「ふふふふふ……………」
みなも「それー!」
照「ひゃあ!?」
みなも「えへへー。照おねえちゃん冷たい?」
照「な、なにするのみなも! 突然首はよくない!」
みなも「でも気持ちよかったでしょ? ひんやりしてて」
照「いやいやそんなひゃああ!?」
みなも「ひゃああ!? だって。照おねえちゃん可愛い! それそれー!」
照「きゃぁぁあああああああ!」
みなも「ごめんなさいでした……」
照「次こんなことしたらどうなるか。分かるねみなも」ギュルルルルルル
みなも「はい」
照「まったく。みなものせいで変な技身につけちゃったよ」ギュルルルルルル
みなも「涼しいよ?」
照「まだ反省してないようだね……」ギュルルルルルル
みなも「うぅ……………わたしはもうダメだ……」
照「今回はこのくらいにしといてあげる」
みなも「照おねえちゃんの鬼ぃ……悪魔ぁ……ぎゅるるる大魔王……」
照「やっぱりまだ」
咲「ふう……なんとかよくなったよ」
みなも「咲! 助けて! 照おねえちゃんが!」
照「……………」ピタ
咲「お姉ちゃんが?」
みなも「照おねえちゃんがいじめる!」
照「な、なんのこと?」
みなも「あー! 咲の前ではいい子ぶろうとするんだ! ぎゅるるるだいmぐえっ」
照「咲。今日は私がみなもと寝るから。それじゃあ。おやすみ」
みなも「い、いやぁ! 助けて咲!」
咲「あ、お姉ちゃん! 私もみなもちゃんと一緒に寝たい!」
みなも「わたしもだよ咲! 一緒に寝よう!」
照「む……」
照「どうやら朝のじゃんけんの第二ラウンドが必要みたいだね……」ゴゴゴ
咲「そのようだね……」ゴゴゴ
みなも「おお……」
咲「じゃあ行くよ……」ゴゴゴ
照「うん……」ゴゴゴ
「じゃーんけーん!」
咲「ポン!」
照「……………」
「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「……………」
「あーいこーで!」
咲「しょっ!」
照「……………」
「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「……………」
照「ふふふ……残念だけど咲。この勝負、私の勝ちは決している」
咲「!」
照「見せてやろう……」ゴゴゴ
咲「……………?」
「じゃーんけーん!」
照「……………」ギュルルル
咲「!」
「ポン!」
照「……………」
咲「はぁ……はぁ……」
照「まだまだ」
「あーいこーで!」
照「しょ」ギュルルル
咲「……………」
咲(どうしようこのままじゃ……)
照「まだまだ」ギュルルルルルルルルル!
咲「な…」
「あーいこーで!」
照「しょ」
咲「うっ……………」
照「私の勝ちだね。咲」
咲「うぅ……………」
みなも「まだだよ!」
照「え?」
みなも「まだ私がじゃんけんしてない。わたしも咲と寝たいから照おねえちゃんはわたしにも勝たないといけないのだ」
照「……………」
照「……………いいよ。しよう。ただし手加減はしない」ギュルルルルルルルルル
みなも「いくよ。じゃんけん!」
「ポン!」
照「!?」
みなも「わーい! 勝ったよ咲! これで一緒のお布団で眠れるね!」
咲「みなもちゃんすごい!」
みなも「えへへ」
照「そんな…………」
咲「……………」
みなも「咲ー! 早くベッド入ろう!」
咲「みなもちゃんじゃんけん強いんだね。びっくりしたよ」
みなも「じゃんけんに強いも弱いもないのだ」
咲「それもそうだね……」
みなも「それよりも……さ…………ん…………」
咲「みなもちゃん?」
みなも「……zzz」
咲「寝るのはや!」
咲「……………」
みなも「……zzz」
咲「……よいしょっと」
照「あんなにあっさり負けるなんて……」
照「……………」
照「…………寂しい」
コンコン
照「ん……入っていいよ」
咲「お姉ちゃん」
照「咲?」
咲「その……………お姉ちゃん一人で寂しがってないかなって」
照「べ、別に……」
咲「今ならみなもちゃんも寝てるし、こっちで一緒に寝ても大丈夫だよ?」
照「……………」
咲「……それに…………」
照「……それに?」
咲「わ、私も……お姉ちゃんと寝たいな………なんて」
照「咲……………」
咲「ど、どうかな」
照「……うん。行かせてもらうよ。ありがとう咲」
咲「えへへ。よかった」
みなも「……zzz」
咲「みなもちゃん起こさないようにね」
照「うん」
照「よいしょっと」
みなも「……………」ゴソッ
照「!」
咲「お姉ちゃん?」
照「……………ううん。なんでもない」
みなも「……………」
照(ありがとう……………みなも)
半オリキャラとか言っときながら怒涛のオリキャララッシュすまんの
あとみなもちゃんは従姉妹設定にしたからみなも母の宮永さんって呼び方はちょっとおかしかったかも
続けな
「咲――」
「咲――――」
「咲――――――!」
みなも「さーきー!」
咲「んん………あとちょっとだけ……」
みなも「咲は相変わらず朝弱い!」
咲「……………」
みなも「もう……しょうがない」
ゴソゴソ
ピト
咲「!?」
咲「みっみみみみみなもちゃん! 何するのいきなり!」
みなも「だって咲が起きないから」
咲「だからって突然お腹に手を入れるのは…………はっ」
咲(お姉ちゃんは……………戻ったんだ)
照「おはよう咲。みなも」
咲「お姉ちゃん、おはよう」
みなも「おはよう!」
界「おっ、今日はやけに早く起きたじゃないか」
咲「みなもちゃんに起こしてもらったんだよ」
みなも「えっへん!」
界「成る程な。ありがとうみなもちゃん。起こすの大変だったろ」
みなも「大変だった!」
界「よーし。みんな準備はできたかー」
咲「おー」
照「ええと、お菓子お菓子……」
みなも「ええと、お魚さんお魚さん……」
照「みなも。流石におやつ感覚で魚を携帯するのはおかしい」
みなも「冗談だよ」
界「忘れ物はないなー。車出すぞー」
咲「まずは諏訪湖だっけ」
照「諏訪湖で何するの」
みなも「お魚さんを眺める!」
咲「水族館の方がよかったかな……」
照「まあみなもが行きたいって言ったんだしいいんじゃないかな」
諏訪湖
みなも「お魚さん!」
咲「落ちないようにね」
照「足掴んでおけば安心」
みなも「わわっ、くすぐったいよ照おねえちゃん! それにこれ逆に危ない!」
照「じゃあ胴回りを」
みなも「あわわ。心配しすぎだよ」
界「おーい。そろそろ次行くぞー」
咲「はーい」
みなも「照おねえちゃん。そろそろ離してくれないかな」
照「ん」
界「この山を回り込んだ先にうまいレストランがあるんだけど、どうする? そこで昼飯食うか? ちょっと遠いけど」
咲「私はどこでもいいよ」
照「私も」
みなも「わたしはお魚さんさえあれば」
界「決まりだな。そこ行くか」
咲「……!」ブルッ
咲「お、お父さん。この辺りにおトイレないかな」
界「トイレ? ああ、ちょっと待ってろ。確かあの辺に……」
界「あったあった。近くに有料駐車場しかないからここから歩いて行ってきな。そこの看板に従って行けば着くから」
咲「うん」
みなも「あっ、わたしも!」
咲「この辺りかな……」
みなも「ないね」
咲「うぅ……迷っちゃったかな……」
みなも「ごめんね咲。わたしがもっとしっかりしてたら」
咲「ううん。みなもちゃんは悪くないよ。私はこういうのしょっちゅうだもん」
みなも「知ってるよ。でも……」
みなも「流石にこんな山奥に来るまで気づかなかったのはわたしにも責任が」
咲「そんなことないよ……車降りた所からもう山の中だったし」
みなも「責任の取り合いっこしても仕方ないし、とにかく帰る道探そう!」
咲「そうだね……みなもちゃんが一緒じゃなかったら私どうなってたか分からないよ」
みなも「まずはあの高い場所行ってこの辺りの地形を把握することから!」
咲「うん!」
みなも「うーん……………」
咲「うぅ……」
みなも「! あれは……」
照「咲たち遅いね」
界「まさか迷子になったりしてないだろうな」
照「あり得る……私探してこようか」
界「やめとけ。自分も迷子のプロフェッショナルだってことを忘れたのか」
照「ミイラとりがミイラになるみたいに咲探しに行けば咲になれるかなと思って」
界「何言ってんだお前」
みなも「咲! 見てあれ!」
咲「帰る道見つかったの!? ……………ああ」
みなも「行ってみよう!」
咲「えぇ……早く帰り道探さないとお姉ちゃんたちが心配するよ」
みなも「大丈夫! あそこに行けばなんとかなる気がするから!」
咲「本当かなぁ……」
みなも「じゃあ早速!」
咲「あ! ま、待ってよみなもちゃん!」
みなも「わあ。綺麗な水!」
咲「はぁ……はぁ……………」
咲「そんなことより……はぁ………早く戻らないと……」
みなも「あっちに桟橋がある!」
咲「いや、だから……」
みなも「行ってみよう!」
咲「ちょっ、み、みなもちゃん!」
みなも「お魚さんだ!」
咲「うぅ……………」
みなも「見たことない魚!」
咲「……………」
みなも「腹ばいになった方がよく見える! 咲もほら! ……ん?」
咲「……………」
みなも「あなたは誰?」
咲「……………もぅ」
みなも「ここで泳いでもいいかな」
咲「もう!」
みなも「咲?」
咲「いい加減にしてよ! お姉ちゃんたちが心配してるかもしれないのに! もういいよ! 私一人で帰るから!」
みなも「え……ま、待って咲!」
咲「ふんだ! もうみなもちゃんなんか知らない!」
みなも「ダメだよ咲! 咲一人じゃもっと迷子に……………っ!?」ズルッ
咲「いつまでも帰ろうとしないよりマシだよ!」
ボシャン
咲「…………え」
シーン
咲「み、みなもちゃん!」
咲「う……うそ……………」
咲「…………!」
みなも『腹ばいになった方がよく見える!』
咲「……………」
咲「……………」
咲「…………………」
切りいいのかわからんけど取り敢えずここまで
レス番の切りがちょーいいと言うことでどうか
くぉお…!気になるところで…!
みなもちゃん策士かわいいと思ってたら死んでた
咲「…………!」
咲「みなもちゃん!」
咲「え……? ちがっ……え………」
「――――――き!」
「――――咲!」
「咲!」
咲「……………はっ」
照「咲……! よかった!」
咲「え……お姉ちゃん?」
照「もう……! こんなに心配させて……!」ギュウウウウ
咲「く、苦しいよお姉ちゃん」
咲「……! みなもちゃんは!?」
照「みなもも咲と一緒にそこの茂みの所に倒れてたよ。今は起きてここにいる」
咲「茂み………」
みなも「……………」
咲「みなもちゃん……」
咲(夢……だったのかな……でも……………)
咲「みなもちゃん……その………」
みなも「ごめん! 咲!」
咲「!」
みなも「見たことないくらい綺麗な池だったから興奮しちゃって……………その……」
咲「え…………」
みなも「……それで咲の気持ちも考えないで……………本当にごめんね」
咲(夢じゃなかった……?)
咲「……………」
咲「い、いいよもう。私の方こそ急に怒鳴ったりしてごめんね。私一人じゃ何もできないくせに……」
みなも「咲……………」
咲「……………」
みなも「…………………」
咲「……………」
みなも「…………………」
みなも「……………はいおしまい! もう無事にすんだしこんなムードはよくない!」
咲「みなもちゃん……………うん。そうだね!」
照「?」
界「照ー! 咲とみなもちゃん見つかったかー!?」
照「お父さん。見つかったよー!」
界「そうか! よかったよかった。お前が急に血相変えて出て行くもんだからこっちまで心配になっちまったよ……」
照「……………咲に助けてって言われた気がしたから……」
界「ははは。結局杞憂だったわけだな」
照「いや……………」
咲・みなも キャッキャッ
照「……………うん。そうみたい」
咲「…………zzz」
みなも「…………zzz」
照「……………」
界「なんだ咲たち。こんな時間なのに寝ちゃったのか」
照「うん……」
界「おーいお前らー。そろそろレストラン着くぞー。起きろよー」
咲「………うぅん…………」
みなも「……………ふぁああ」
照「おはよう。二人とも」
咲「おはよう……って私寝ちゃってたんだ」
みなも「たくさん歩いたからね」
照「……………」
界「やっぱりお前ら迷ってたのか……」
イラッシャイマセー
界「じゃあ好きなの選んでくれ。全員選び終わったらそこのボタン押してな」
咲「私これにする」
照「私はデザートだけでも」
界「ダメ」
照「えー」
みなも「わたしは鰯定食にする!」
界「え……マジ?。みなもちゃんこの量食えるの?」
みなも「どうかな」
界「どうかなって……魚なら単品でもあるみたいだしそっちにしといた方が……」
みなも「おお。それは気づかなかった!」
みなも「じゃあわたしはこのお子さまランチにする!」
界「よーし。皆決まったなー。照は鰯定食で」
照「待って!」
オマタセシマシター
みなも「いただきます!」
界「タルタルソース少なくないか?」
みなも「気にしないのだ」
咲「ふぅ。お腹いっぱいだよ」
照「ごちそうさま」カチャ
みなも「!」サッ
照「?」
みなも「デザートを取られるのかと」
照「……」ガーン
咲「あはは。流石のお姉ちゃんも人のものは取ったりしないよぉ」
みなも「だよね。つい」
照「……………」ズーン
照「……………」ズーン
咲「あ、あわわ。お姉ちゃん凹んじゃった」
みなも「えっ」
照「……………」ズーン
咲「お、お姉ちゃん元気だして。みなもちゃんだって悪気があったわけじゃないんだよ」
照「悪気がなかったのなら尚更……」ズーン
咲「あわわ」
みなも「だ、大丈夫! 悪気あったよ! ほら、わたし照おねえちゃんいじるの好きでしょ?」アセアセ
照「……………嘘だ……」ズーン
みなも「あらら……」
みなも「あ、そうだ! わたしアメ持って来たんだ! これあげるから元気だして、照おねえちゃん!」
照「……………いい」ズーン
咲「お、お姉ちゃんがお菓子を受け取らないなんて……」
みなも「……………」
界「ははは。照が一度落ち込むとなかなか立ち直れないのはいつものことだから気にしなくていいよ。ほっとけば元気になるから」
咲「うん。そうだよ、みなもちゃん。今回はちょっとあれだけど…………………みなもちゃん?」
みなも「……………」
咲「……………聞いてた?」
みなも「……………」
咲「みなもちゃん……?」
みなも「照おねえちゃん……………」
照「……………」ズーン
みなも「……………」ウルウル
咲・界「!?」
みなも「照おねえちゃあん……」ウルウル
照「!?」
みなも「うぅぅ……」ウルウル
照「ど、どど、どうしたのみなも」
みなも「……………」ダキッ
照「うわわっ」
みなも「……………」グシグシ
照「えっ? えっ?」
みなも「…………ぅぅう」グシグシ
照「……………」
照「……………これあげるから元気だして」
咲・界「!?」
咲(お姉ちゃんがプリンを差し出した……!?)
界(どこに携帯してたんだ……!?)
みなも「……んぐんぐ……………おいしい……」
照「元気でた?」
みなも「…………うん!」
照「よかった」
咲「お父さん。私なんだか感動しちゃったよ」
界「よくぞここまで成長したものだ……」
今日終えたかったけど無理だった
明日こそ終える
乙です
おつぱい
界「次どこ行きたい?」
照「お菓子屋さん」
界「却下」
照「えー」
界「何も意見がないとは困ったな……………それならみなもちゃん的チョイスで滝にでも行ってみるか? 魚いるぞ」
みなも「滝! 行ってみたい!」
咲「この辺に滝なんてあったんだ」
照「知らなかった」
界「滝くらいどこにでもあるだろ。ちょっと来た道戻るけどまあいいか」
照「おお。本当に滝だ」
咲「……………」
照「咲?」
みなも「お魚さん!」
照「みなも。あんまりはしゃいだら転ぶよ」
みなも「大丈夫大丈夫! うわわ!」
照「っ! 危ない!」
ガシッ
みなも「お。おお……物凄い反応速度だね………ありがとう照おねえちゃん」
照「もう……本当に気をつけないと……………」
界「これで人工なんだからすげえよな」
みなも「えっ。この滝人が作ったの?」
界「ああ」
咲「もっと上まで行ってみない?」
照「危なくないかな……」
咲「……………」
みなも「ちょっと向こう岸まで行ってくる!」
照「ちょ…その石渡っていくの?」
みなも「え? ダメ?」
照「うん。危ない」
みなも「これくらい大丈夫! なんだか照おねえちゃん本当に心配屋さんになったね」
照「さっき大丈夫とかいいながら川にダイブしそうになったのはどこの誰だっけ」
みなも「うっ……」
界「おーい。そろそろ次行くぞー」
照「場所決めてるの?」
界「いや?」
照「……………」
界「……………どうする?」
照「いや、私は別に……………お父さんが決めてよ」
界「うーん……思い切って戸隠方面に行ってみるか?」
照「それだと日帰りは無理そうだね」
界「だよな……やめとくか。黒姫高原とかみなもちゃんが気に入りそうだと思ったんだけどな」
照「どうして?」
界「野尻湖とか、他にも大沼池とかいろいろな池があるし」
照「また水辺か……」
界「流石にそろそろマンネリかな。じゃあもう帰るか。折角ここまで来たけど」
咲「もう帰るの?」
界「行く所思いつかなくてな。特に要望がないなら」
照「お菓子屋さん」
界「……………じゃあ最後にそこ行って帰るか」
照「やった」
照「おいしい」モグモグ
界「買ったなー。お前ここまで食ってたっけ」
照「……………」モグモグ
界「無視かい」
みなも「照おねえちゃん。はい、あーん」
照「ん……」モグ
みなも「もう一個。あーん」
照「ん……」モグ
みなも「……………」
みなも「なんだか動物さんに餌あげてるみたいな気分になっちゃったよ……」
咲「流石にそれは言っちゃいけないよみなもちゃん……」
咲「ただいまー!」
咲母「おかえり。早かったわね」
みなも「すずしー」
照「……………」
咲「お姉ちゃん?」
みなも「ん?」
照「……………」
みなも「……………」
咲母「照?」
照「…………ううん。なんでもない」
咲母「なんでもないって……なんでそんな涙目に」
咲「……………」
みなも「……………」
照「本当になんでもないの……本当に……………大丈夫だから……」
咲「……………」
界「なんだ。照がどうかしたのか?」
咲母「さあ……」
照「咲………」
咲「……………」
みなも「……………」
咲母「…………?」
夜
咲「みなもちゃん。明日にはもう帰っちゃうんだよね」
みなも「うん……」
咲「寂しくなっちゃうな」
みなも「私もだよ。でもここを出るのは明日の夕方だから、まだそんなこと考えるのは早いかな」
咲「うん……」
みなも「……………」
咲「次に会えるのはいつになるんだろ……」
みなも「……………」
照「……………」
咲「……………」
みなも「…………きっと」
みなも「きっとまた会えるよ。たとえそれが何年後になっても。きっと」
照「みなも……」
咲「……………そうだね。そうだよね」
みなも「その時はまた三人でいっぱい遊ぼう!」
咲「……………うん」
照「……………」
みなも「絶対、絶対三人で遊ぼう!」
咲「……………」
朝
界「おーい。そろそろ起きろよー」
咲「んぅ……あとちょっと……………」
みなも「…………zzz」
照「……………」
界「今日は行きたい所とかあるか?」
咲「……………」
照「…………………」
みなも「ある!」
界「おっ、そうか。夕方までには戻ってこないといけないけど大丈夫?」
みなも「うん!」
界「それでどこに行きたいんだ?」
みなも「それはね――――」
咲母「そんな話後にして一旦降りてきなさいな! 朝ご飯出来てるわよー!」
界「……だそうだ。行くか」
咲母「遠慮しないでどんどんたべてね」
界「朝っぱらからこの量か……」
咲母「あら。皆が残した分は全部あなたが食べるのに今からそんな弱音吐いてていいのかしら」
界「ええ!?」
咲「いただきます」
照「なにこの量……いただきます」
みなも「いただきます!」
咲「おいしい!」
照「うん」
みなも「おいしい!」
咲母「よかった。今朝は特別気合入れて作ったからね」
照「え、どうして?」
咲母「ふふ。どうしてかしら。なんだかそうしたい気分になっちゃって」
照「……………」
咲「お母さんおかわり!」
咲母「はいはい」
みなも「わたしも!」
咲母「あらあら。ちょっと待ってね」
界「食うようになったなあ。子供の成長ってのは侮れないもんだ」
照「お父さん」
界「ん? どうした照」
照「ううん…………呼んでみただけ」
界「はは。なんだそれ」
コレモオイシイ!
サキ!アーン!
アラアラ
界「そろそろ行くか」
咲「うん」
照「……ちょっと部屋に忘れ物したから先に行ってて」
みなも「……………」
照の部屋
照「……………」
照「…………………」
界「着いたぞ。ここで合ってるよな」
みなも「うん!」
咲「……………」
照「お父さんはここで待ってて」
界「え?」
照「すぐ戻るから。お願い」
照「……………」
みなも「綺麗な水だよね!」
咲「……………」
みなも「……………」
咲「……………」
照「咲……………」
咲「……………」
みなも「……………」
照「……………さようなら。みなも」
みなも「……………」
咲「……………」
照「……………」
みなも「どうしたの? 早く行ってあげないと皆心配してるかもしれないよ」
照「みなも……」
みなも「そんな顔しないで照おねえちゃん。昨日も言ったでしょ。きっとまた会えるって」
照「……………」
咲「……………」
みなも「だから絶対、二人で待っててね! 絶対! 絶対二人でだよ!」
照「……………」
咲「……………」グッ
咲「…………うん! きっとだよ!」
ザアアアアアアアアアアアアア
照「! 水が…………」
咲「みなもちゃん……!」
照「みなも……」
みなも「またね! 咲! 照おねえちゃん!」
ザアアアアアアアアアア
咲「みなもちゃん……!」
みなも「咲――――!」
「みなもちゃん――――!」
「咲――――――――!」
「咲――――――」
「咲――!」
「咲――!」
「ううん…………ん……………」
「咲――!」
(この声は……)
咲「……………」ムクッ
シーン
和「すー……すー……………」
優希「……zzz」
咲「……………」
ドンドン
菫「照! 朝だぞ!」
ガチャ
菫「えっ」
照「菫……おはよう」
菫「め、珍しいな。お前が起きてるなんて」
恒子「さああ! 今年もいよいよこの日がやって参りました! インターハイ団体戦決勝! 今年はどのチームが栄冠を手にするのかああああ!?」
久「ごめんなさい。まさか寝坊しちゃうなんて……」
まこ「珍しく咲が起きとるかと思ったら次はお前さんじゃけえのう……」
優希「私はそのまま試合室に向かうじぇ!」
咲「優希ちゃんファイト!」
和「優希。がんばらず、かといって気を抜かず、しかし気を入れすぎず、ですよ」
優希「おうよ!」
咲「――――!」
淡「だからごめんって言ってるじゃーん!」
菫「いーや! 今日という今日は許さん。まさか決勝の日に寝坊するとは……あの照でさえ起きていたというのに」
淡「うっそ!? テルー起きてたの!?」
照「……………!」
咲「……………」
和「咲さん?」
照「……………」
菫「なに立ち止まってるんだ照。早く試合室に行かないと」
照「……………うん」
照「……………」タタッ
咲「……お、お姉ちゃん!」
照「……………」ピタッ
咲「そ、その…………私………………」
照「……………」
咲「…え、えっと…………」
照「……………」
咲「…………………」
照「……………」
咲「…………………」ウルウル
照「……………」
ギュッ
咲「!」
照「……………」
咲「お姉ちゃん……」
淡「テルー! そんなところで何してるの! 試合始まっちゃうよー!」
菫「こら!」ポカッ
淡「いた! いきなり何すんの菫ー!」プンスコ
菫「いいから。私たちは控え室に戻るぞ」
淡「あっ、ま、待ってよ! 引っ張らないでー!」
優希「咲ちゃんは何してるんだ?」
和「――――なんでもありませんよ。そんなことより優希。早く試合室に向かわなくてもいいんですか?」
優希「おっとそうだった」
恒子「場決めが終わったようです! それでは泣いても笑ってもこれがこれが最後の闘い! インターハイ団体戦決勝戦法戦――――」
咲「……………」
照「…………………」
恒子「――――スタートです!」
カン
序盤から意味不明な言動(特にテルー)とか多くてわかりにくすぎた……
一応解説しておくと照はかなり早い段階であれが夢であることに気づいていたわけですよ
みなもちゃんが怪我したのが余りにもトラウマすぎて無駄なとこで心配性になってたわけですね
咲も現在の記憶を何処かに持ってて途中で違和感(清澄幼稚園の近くに公園が見当たらない。早乙女滝に見覚えがあるとか)から少しずつ気づいていったという感じ
マジでわかりにくすぎて申し訳ない
乙です
あとSS関係ないクッソ長い無駄話になるけど例の池は白駒の池を念頭に置いて書きますた
みなもちゃんがいた湖?の聖地をグーグルアースで探してたら
咲さん達が住んでいるであろう諏訪湖周辺とドラマCDで優希が口走った十石峠を結んだ間に標高2200m以上では日本最大で伝承も残ってるとかいうすっげえ池を見つけたもので
なお景色は桟橋の高さがネックな模様
>>92の高いところっていうのは高見石
聖地巡礼ガチ勢の人はもう見つけてるのかな
景色なら圧倒的に十和田湖。青森だけど
他にはざっとググったところ諏訪湖と繋がってるとかいう新宮池
それと黒姫伝説の大沼池
あとは女神湖とか怪しいと思いますた
けど聖地なんてない可能性も……
車椅子…は、夢だからか
乙です
怪我する前ということですた
なんとなく怪我するのはこの直後かこの年の冬くらいのイメージで
だいたい10か11年前くらい
おつお
乙!
十和田湖はその景観と道中の事故の多さで何かある、って言われてるよ
最も、着く直前の道路がこれでもかって位うねってる所為だろうけど
などと関係ないことを地方民がポツリ
おおマジですか
しかし青森との繋がりが今のところないのがネックですな
言い忘れてたというかどうでもいいけど景色のみなら北海道の洞爺湖もなかなか
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