この黄色い線から(24)
今日は晴れた
太陽は既に顔を出している
私は家のドアを開け外に出る
暖かい
陽気と一緒に春の香りが体を覆う
今日は入学式だ
最高な日々の始まりと言ってもいいだろう
私は住宅街を歩いていた
道を歩く人は忙しそうにどこかに向かう
今日も私の周りは平常運転だ
きっとこの人たちは大きな変化があっても自分に関係なければ変わらずいられるのだろう
私はそう思った
変わらないでいてもいいことないのに……
もしかしてあの白い部屋からの人か?
期待
私は河川敷に向かった
桜並木が続く
私は桜が嫌いだ
どんなに美しくてもすぐに散ってしまうから
私は足元を見る
かたつむりだ
ノソノソと遅く歩いている
かわいい
私は街に行こうと思った
その前に汚れた靴を草で拭う
何度も
何度も
何度も
ちょうど仕事始まりだからだろうか
街を歩く人々の表情はどこか曇っていた
仕事始まりのサラリーマン
登校中の学生たち
みんなどこか憂鬱な表情だ
慌ただしい足音だけが聞こえる
私はそんな風景が楽しく思えた
楽しい
人はなんでも慣れれば楽しく感じる動物である
それが社会的に悪いことでも
それが個人的に嫌なことでも
なんでも人は楽しむ
慣れは恐ろしく感じる
やっぱそうか見てるぞ
いちよう貼っとく
あの白い部屋から あの白い部屋から - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1398779614/l30)
だから私は好きなのだ
私に怒る人なんていない
私に悲しむ人なんていない
今日は晴れ舞台だ
お気に入りの制服を着ておめかしをする
だってみんなが見ているんだもの
可愛い姿にならないとね
私は駅へ向かう
電車で向かうからだ
ホームに電車が来ると人々はその電車に押し込むように入っていく
差し詰め家畜列車というべきだろうか
見ていて皮肉に思える風景であったが私は楽しく思えた
私の電車はまだだ
私はふと家族やクラスメイトのことを思い出した
>>5
同じですね、ありがとうございます
いつも仕事を頑張ってくれる父と母
いつも笑って接してくれるクラスメイト
いつも優しく接してくれる先生
みんなは私が大好きだ
だから私はみんなが大好きだ
ホームのアナウンスが鳴る
私はホームに並ぶ
ホームにはちらほらと人が立ち並んでいた
私は歩を進める
駅の向こうから家畜列車がやってきた
さあ入学式だ
いや、始業式の方がいいのかな
そして私は踏み越える
この黄色い線を
END
うわああああ!!
まじかよ・・・・・・
どういうこと?
つまり桜が嫌いな理由や彼女のみんなに対する気持ちからいじめられていたってことだな?
黄色い線をこえる=ホームから飛び降りるってことか
面白かった乙
今回はかなり短いなw
伏線がはられていたわけか
また書いてくれ乙
短いけど文の書き方とか言い回しが好きだな
あの白い部屋から
この黄色い線から
シリーズでやってく感じ?題名の色やものてきに
まさに色モノシリーズだな
面白かった乙
こういう坦々とした流れは好きだ
みじかいけど
>>18
途中で書き込んでしまったすまん
短いけど面白かった
少女は最初から自殺するつもりだったのか・・・
面白かった
白い部屋のが好きだけど、黄色い線もすきだ
始業式か、で
「はじまるといいな」と思ってしまったのが怖い
正直途中で予想できる内容だけど、引き込まれる文章だった
なんか・・感情移入とはいかんがそういう感じかな・・
おつ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません