佐天「……忘れさせてください」(10)
どんなシチュ?
全国大会決勝
レイプされたあとだろ
体育倉庫
黒子の変態行為を生々しく目撃した時だろ
ウェヒヒ
世の中って理不尽だ。
不潔なアパートの一室。
薄暗いのはカーテンが閉め切られているから、ということと、ここがビル群の中に埋没しているような人気のない区画だから。
6畳。後はキッチンと、トイレ。それから風呂場。
ユニットでないのだけは評価してもいい粗末な部屋は、スキルアウトのたまり場になって久しいアパートだ。
「じゃあはじめよっか、涙子ちゃん~?」
ニヤニヤと周りを囲む男の人数は、今日は4人。
部屋の中央で、ペタンと床に座った佐天涙子を含めれば、室内に5人いることになる。
全員が全裸。
いや、涙子だけは、学校指定の制服のまま。
(……また洗濯が大変だなぁ)
裸の男に囲まれた状況、でぼんやりと思う。
精液は普通の洗剤では落ちにくいのだ。
一応、血液を落とせる洗剤を使えば(おそらく同じたんぱく質だからだろうが)割と容易に落とせるのだが、それでも4人分ともなれば、簡単とは言えない。
(理不尽なぁ……)
起立した4本のペニスが自分を蹂躙するのは、もう確定した数分後の未来。
しかしもし自分が高位能力者だったら、こんなことにはならなかっただろう。
2週間ほど前に、コンビニに行こうと出かけた最終下校時刻ギリギリの夜道。
真横に止まったワゴンに引っ張り込まれて、気がつけば身体を蹂躙されて、写真とビデオに撮影されて、今日は7回目の呼び出し。
二日に一回の割合。
疲れもたまってくる。
(……明日からは少し間をあける、って言ってたっけ)
自分の疲れを見て取ったのか、それとも風紀委員を警戒しているのか。
(初春にも疲れてるっぽいって言われたっけ……)
親友の飾利や、友達である白井や美琴相談など出来ない。
……こんな穢されてしまった自分を、知られたくない。
だから普段はいつもの佐天涙子を装う。
昼は明るく、快活に。
夜は、夜闇に紛れて淫靡に。
この十数日の、新しい日常だ。
酔ってるので眠い。
続きは気が向いたときにちょくちょくと。
飽きて辞めても許して先生。
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