夏海「あぁぁ…田舎に帰りたい……」 (30)

夏海「告白されて振り向いたら女子。ラブレター入ってたと思ったら女子」

夏海「部活してる時キャーキャー言ってんのも女子女子女子女子…」

夏海「あー、なんでウチが女子にストーカーされにゃいかんのだ!」

夏海「はぁ…田舎帰ってれんちょんと一緒にトンボ追いかけてー……」

ほう

「虫が多いからぁ!!」

夏海「ただいまー…って、ウチしか居ないんだけどね♪」デンキカチッ

夏海「…夕飯作ってある」ゾー

夏海「もしもし、ねーちゃん? ウチ、なんかストーカーされてるみたいなんだけど…」

夏海「違う女子だよ女子! しかも1人2人じゃないっぽいんだよね……わーわー切らないでよ!」

夏海「ホントだよ、告られたしラブレター貰ったしキスされそうにも……うん、ウチも訳分からん」

夏海「でさ、なんか対策ないかな? …え、兄ちゃんに来て貰う? 彼氏のフリ? お~なるほど!」

支援

夏海「あはは、兄ちゃん久しぶり! わざわざ来て貰っちゃって悪いねぇ」

夏海「…あ、そっか。ねぇねぇ今日はどこ行こっか? す・ぐ・る♡」ギュッ

ガタッ… ドン… ベキッ…

夏海「」

夏海「…え、なに、何の音?」サーッ

はよ!

夏海

はよぅ

来たら終わってた

夏海「デートのフリってことだけど、まーせっかくだし楽しんじゃおうよ~♪」

夏海「ウチ、こう見えて結構美味しいお店とか知ってんだよ? なんたって乙女ですから!」フフン

夏海「いや~でもホント久々だよねー。兄ちゃ…すぐる背高くなって、男らしいよ……ハッ!!」

夏海「いかんいかん、マジで男として見るとこだった……えへへ、ウチもいい彼見つけんとね」

夏海「…あれ? いつの間にかメール来てる? 誰からだろ?」ケイタイパカー

オマエヲ ミテイルゾ

夏海「」

夏海「うん、まぁ、既に部屋入られてる訳だし? メアドバレくらい気にせんよ!」アハハハハ

夏海「つか、見てるんなら寧ろ好都合じゃん。ウチと卓のラブラブっぷりを見せつけてやる!」

夏海「ねぇねぇ卓~、ウチ、久しぶりにキスしたいな~? 目閉じて? はい、チュッ(フリ)♡///」

パキン

夏海「…え、今なんかスゴい近くで物が割れたような?」チラッ

夏海「うわぉ、兄ちゃんの眼鏡割れとる~!!!」koeeeee!!!

ストーカーによるノイローゼで頭おかしくなって独り言言ってるのかな?

>>15
兄ちゃんが離さないだけだからぎりぎりセフセフ

ほす

夏海「──でさ、エアガンで両目撃たれたらしくて、失明はしとらんかったけど、帰って貰ったよ」

夏海「え、どうしたの? なんでねーちゃんが怒ってんの? やめときなよ、危ないって!」

夏海「いやいや、ウチは平気だから! 帰ったら肉じゃが置いてあんのにももう慣れたから!」

夏海「ウチから相談しといて悪いけど、やっぱウチの問題はウチで解決するから、じゃ」ピッ

夏海「はぁ……さてと、昼間届いたメルアドに──」カチカチカチ

あんた誰なん? こういうストーカーみたいなんやめなよ!
ウチに言いたいことがあるなら直接言いに来いっつーの!

夏海「送信。とにかくウチの前に引きずり出さんことには話にならんもんな」モグモグ

キテタ
支援

夏海「くぅ~かぁ……ん、んん? んんんんんっ!? ん~っん~~っ!!」ドン

夏海「ぷはぁ!! はぁ…はぁ……なに、なんなん、ウチ今なに突き飛ばしたん!?」

タッタッタッタ……バタン

夏海「……」ボーゼン

夏海「…は、ははは。確かにウチ出て来いとは言ったけど、まさか寝込みを襲うとはね~」カチッ

夏海「なんか柔らかいもんで口塞がれたけど、これってもしかして……いや、それは考えんとこ」

支援

支援

夏海「…はぁ。こう毎日下駄箱にラブレター入れられてもウチはもう読まないっつーに」クシャ

夏海「ん? 待てよ? 今、男の名前が書いてあったような……うおっ、やっぱこれ男からじゃん!」

夏海「遂に夏海ちゃんにも春が来たぁ~!! へへへ、付き合ったらウチのこと守ってもらおっと♪」

支援

夏海「……」

夏海「…えっと、もしかして君が犯人ちゃん?」

夏海「あ~うん、大人しそうで可愛いね……いや、照れんな照れんな!」

夏海「あのさ、ウチ好きな人の兄貴をエアガンで撃つような子とは付き合えんから!」

夏海「…え? エアガンは違う子? じゃあ、メールと夜襲は? それもまた別の子って──」

夏海「じゃあ、あんたは何やったん? はぁ…肉じゃがね。2人に比べりゃマシな方か」

夏海「で、肉じゃがちゃんは何故に自白を? …他の2人がやりすぎて見てらんない? なるほどね」

夏海「じゃあ、ストーカーやめさせんの手伝ってよ。…は、デートしたい? ok、要求を飲もう!」

夏海「──でさ、それから驚く程すんなり2人を捕まえられた訳よ。めでたしめでたし~」

夏海「へ、寝込みを襲ったのがどっちかって? それがさ、どっちも知らないって言うんだよ」

夏海「んまぁ、犯人は捕まった訳だし? ウチは過ぎたことなんか気にしませんってね♪」

夏海「しつこいな~。いいじゃん、ウチのファーストキスはねーちゃんなんだから関係ないよ」

夏海「…で、ねーちゃんそろそろ彼氏見つかったん? へへ、また夏海ちゃんがなってあげよっか?」

夏海「な~んつって、もうウチは家帰れんもんね。ごめんごめん、じゃ…また電話するから」ピッ

夏海「…はぁ」

夏海「うおおおお、田舎帰ってまたねーちゃんと毎日キスしたいよ! 母ちゃんの馬鹿ー!!」ジタバタ

ガタッ

夏海「…え?」


お わ り !

おつ

おつ

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