玄「幸せってなんだろう」 (4)
玄「……」
宥「玄ちゃーん、朝ごはんの準備できたよー」
玄「……」
宥「今日はわたしが珍しく早起きして作ってみました。玄ちゃんは目玉焼きはソース派だったよね?」
玄「……」
宥「?」
玄「……」
宥「玄ちゃん?」
宥(暗黙の了解ってことでいいのかな?)
宥「じゃあソースかけちゃうね」ドバドバ
宥「私は……ラー油でいいや」ドバドバ
宥「えへへ、やっぱり目玉焼きにはあったか~いラー油が一番だよね」
玄「……」
宥「では手を合わせて……いただきます」
玄「……」
宥「玄ちゃん?」
玄「……」
宥「ごはん冷めちゃうよ?ほら、しっかり!」
有は玄の肩に両手を置いてガクガクと揺さぶる。
玄「――はっ!」ビクッ
宥「おはよー、玄ちゃん。いつまでも寝ぼけてちゃだめだよー?」
玄「お、おはようお姉ちゃん……って、うわなにこれ!私の目玉焼きにソースがたんまりとぶっかけられちゃってるよ!」
宥「あれ?玄ちゃん、目玉焼きはソース派だったよね?おせっかいかもしれないけど私が玄ちゃんのことを思ってかけておいたよ」ニコッ
玄「うぅ、お姉ちゃん、私は目玉焼きはお醤油派だって……これで5回目だよぅ」
宥「ええっ?ご、ごめんね玄ちゃん。……私の目玉焼きと取りかえっこする?」
玄「お姉ちゃんの目玉焼き……」
宥「うん、ラー油いっぱいだから食べるとものすごーくあったかくなるよ?」
玄「え、遠慮しておくよ。頑張ってソース焼きをいただくことにします」
宥「ごめんね、玄ちゃん。おっちょこちょいなお姉ちゃんで……」
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