京子「千鶴をデレさせたい」(230)

京鶴厨こいよ

結衣「どうしたいきなり」



京子「それが今朝さぁ...」



-

--
-
--



京子「む、あの後ろ姿は千歳」



京子「じゃない、千鶴だ」



京子「おーい、ちっづるー!」ダキッ



千鶴「!?」

千鶴「な、お前、なんだよいきなり!」

京子「千鶴の後ろ姿が見えたからつい」

千鶴「ついで抱きつくのかお前は!えぇい離れろ」バッ

京子「やん」

京子「ねぇどこいくの~」

千鶴「どこでもいいだろ」

京子「教えてくれたっていいじゃん」

千鶴「うっせぇついてくんな、死ね!」

京子「おぅふ...」

―――
――


京子「ということが」

結衣「本当に嫌われてるんだな...」

京子「だから、千鶴をデレさせたい!」

結衣「どうしてそうなるんだ」

京子「なんか負けた気がするじゃん」

結衣「何にだよ」

京子「ということで協力してよ、千鶴をデレさせるの」

結衣「はぁ、まあいいけど」

京子「助かるよー」

結衣(逆効果にならなきゃいいけど)

結衣「で、何を協力すればいいんだ?」

京子「シミュレーションだよ」

結衣「シミュレーション?」

京子「そう、結衣と千鶴ってなんか似てるから」

結衣「え、似てる?」

京子「うん、なんとなく、クールぶってる感じとか?」

結衣(私あんなにこわいかな...知らず知らずのうちにやり過ぎてたかも...)

結衣(もうちょっと優しくしてやってもいいかな...)ショック

京子「結衣?聞いてる?」

結衣「あ、うん、なんだっけ?」

京子「だから、どうすれば結衣がデレるか研究すれば千鶴にも応用できるかなって」

結衣「え?私がデレる?京子に?」

京子「うん、あれどっかおかしい?」

結衣「いやべつに...」

結衣「で、具体的になにするんだ」

京子「うーんっとねー......ラムレーズンあるー?」

結衣「考えて無いのかよ...冷凍庫に入ってる」

京子「さっすが結衣、いっただっきまーす!」

結衣「千鶴さんはどうするんだよ」

京子「んー、食べながら考えるよ」

結衣「どうせそうこうしてるうちに忘れちゃうんだろ」

京子「そんなことないって、記憶力の京子さんですよ?」パクパク

結衣「はいはい」

まさか直前に京鶴スレが立つとは思ってなかった
続きじゃないよ

京子「結衣も食べる?」

結衣「え?いやいいよ」

京子「はい、あ~ん」

結衣「なっ......」

京子「溶けるからはやく」

結衣「...あ、あ~ん///」パクッ

京子「えへへ...間接キスだね」

結衣「な、何言い出すんだ、バカ!」ガツン

京子「へぶ!」

京子「で、でも、ドキッとしただろ?」

結衣「し、してねーよ!///」

京子「いやそこは素直に答えてもらわないと参考にならないんだけど」

結衣「~~~~~~っ///」

結衣「す、すこしだけな!」

京子「よし間接キス作戦は効果あり、と」メモメモ

結衣「こいつ...わざと...」

京子「いやごめんごめん油断してもらわないと意味ないと思って」

結衣(くそ...)

結衣「で、でもいきなりこんなん無理だろ」

京子「そうだよねー、どうしたもんか」

~~翌日~~

休み時間

二年一組前

京子「むむむ」

結衣「なんで張り込みなんだ」

京子「まずは敵を知ることが重要なんだよ」

結衣「敵って」

京子「しかし千鶴のやつ、ずっと本読んでるな」

結衣「読書好きなのかな、最初に会ったのも図書館だったし」

京子「うーむ、話しかけてみるか」

結衣「張り込みじゃなかったのか」

京子「おーいちっづるー」

結衣(聞いちゃいねぇ)

千鶴「...」

京子「千鶴ってばー」

千鶴「...ハァ、何でお前一組にいるんだよ」

京子「ちっづるんに会いにね」

千鶴「何の用だよ」

京子「うーんと、お喋り?」

千鶴「...まともな答えを期待した私が馬鹿だった」

京子「ていうかさっき無視したろー、よくないぞそういうの」

千鶴「はいはい」

京子「あれ...なんか今日の千鶴、いつもより少しだけ優しくない?」

京子「いつもだったら『うぜぇこっちくんな死ね』とか言われるのに」

千鶴「......教室で騒ぎたくないだけだ、用がないならさっさと帰れ」

京子「ちぇー、デレたかと思ったのに」

千鶴「くたばれ」

京子「やっぱりデレてないや...」

結衣「おい京子、そろそろ戻らないと授業遅れるぞ」

京子「おっと、またなー千鶴」

千鶴「...本当に何しに来たんだ」

~~放課後~~
生徒会室

千歳「千鶴をデレさせたい?」

京子「そうなんだよ」

結衣「簡単に言うと仲良くなりたいってことだと思う」

千歳「あぁ、それはええことやと思うわ! ぜひ協力させて」

千歳「で、なにすればええの?」

結衣「千鶴の趣味とか教えてほしいんだ」

京子「千鶴さん、ご趣味は...?」

結衣「好きなことだったらちゃんと話してくれるかもしれないし」

千歳「せやなぁ」

京子(スルーされた!)

千歳「読書は好きみたいやなぁ」

京子「いつも本呼んでるもんね」

千歳「あと...漬け物かなぁ」

京子「それは千歳の趣味だろ」

千歳「あと――」

―――

京子「ありがとな千歳」

結衣「邪魔してごめん」

千歳「ええよええよ、がんばってな~」

綾乃「...」

千歳「ごめんな、綾乃ちゃんも歳納さんと喋りたかったやろうけど」

綾乃「な、なに言ってんのよ! 別に歳納京子と喋りたいとか思ってないんだからね!」

千歳「でも千鶴、あんまり友達いてないみたいやねん」

千歳「やから歳納さん達と仲良うなってくれたらええな思ってなぁ」

綾乃「そうね、うまくいくといいわね」

千歳「ありがとうな綾乃ちゃん」

綾乃(しかし...なんか嫌な予感が)

~~翌日~~
二年一組

京子「千鶴ーーー!」

千鶴「なっ!? お前大声で」

京子「千鶴千鶴千鶴!」

千鶴「ちょ、黙れバカ!」

京子「千鶴ミラクるん好きって本当かーー!」

千鶴「おま!? ちょ、ちょっと来い!」

どっか人気のないとこ


千鶴「おおおお前、どこでそれを」

千鶴「いや、姉さんしかいないか...ハァ」

京子「いやーこんなところにも同志がいたとは」

千鶴「...誰にも言うなよ」

京子「えぇ、隠すことじゃないってー」

千鶴「お前...とにかくうちのクラスに来るのやめろ」

京子「え、千鶴?」

千鶴「あと大声で私の名前を呼ぶのも止めろ!」

京子「あ、ごめん」

千鶴「はぁ、じゃあな」

京子「...行っちゃった」

―――

結衣「あ、どうだった?」

京子「うーん、あんまり話せなかった」

結衣「そっか」

京子(怒っちゃったかな...)ショボン

京子「はぁ...」

結衣(どうしたもんか)

放課後
ごらく部室

京子「はぁ...」

結衣(うーん)

ちなつ「なんか様子変じゃない?」ヒソヒソ

あかり「うん、京子ちゃんは落ち込んでるみたいだし結衣ちゃんは考え込んでるみたい」ヒソヒソ

ちなつ「あのぉ先輩達、なにかあったんですか」

結衣「...あ、ごめん、なに?」

ちなつ「...」

あかり「き、京子ちゃんと結衣ちゃんの様子がおかしいと思って」

結衣「ああ、実は...」

説明中

あかり「へー」

ちなつ「その千鶴さんって人はよっぽど京子先輩が嫌いなんでしょうねー」

京子「うっ」

ちなつ「だいたい、京子先輩もいちいち絡まなければいいじゃないですか、嫌われてる人に無理矢理好かれようとする必要ないですよ」

結衣「それもそうなんだけど...京子も意地になってるみたいでさ」

京子「別にそんなことないし」

ちなつ「でもその千鶴さんには会ってみたいです」

あかり「え、なんで?」

ちなつ「だって私と境遇が似てる気がしない?」

結衣「ああ...」

京子「ちなみに千鶴はちょっと結衣に似てる」

ちなつ「それは是非会わないといけないですね」

結衣「似てないと思うけどなぁ」

~~翌日~~
放課後
生徒会室

京子「おいっすー」

結衣「失礼します」

千鶴「げっ」

京子「あれ、千鶴? なぜここに」

千歳「うちが呼んだんよ」

結衣「だいたいなんで呼ばれたんだ私たち」

綾乃「それが何故か西垣先生が大量のアイスを差し入れしてくれたんだけど、生徒会室の冷凍庫に入りきらないのよ」

京子「机に積まれてるやつか」

結衣「なにやってるんだあの先生」

京子「つまり食べて加勢しろってことだな!」

結衣「食い意地はってんなあいかわらず」

京子「ラムレーズンはー?」

綾乃「残念だけどバニラ(?)とチョコ(?)しかないみたいよ」

結衣「(?)ってなんなの」

綾乃「どうも市販のやつじゃないみたいなのよ」

京子「つまり?」

綾乃「西垣先生の自作って可能性が」

結衣「大丈夫なのそれ...」

綾乃「さすがに食べれないものはたべさせないでしょ、多分」

京子「チョコ(?)うめぇ」パクパク

結衣「ははっ...」

千歳「味は普通やね」

京子「バニラ(?)うめぇ」パクパク

結衣「食うの早っ」

櫻子「うぉぉ、頭が」キーン

向日葵「落ち着いて食べなさいよ、焦らなくてもアイスは逃げませんわ」

京子「...」

結衣「お前...」

京子「べ、別に頭痛くなってなんかないし」キーン

あかり「おでこを冷やすとなおるらしいよ」

櫻子「ピト...あ、ほんとだぁ、あかりちゃんありがとー」

あかり「えへへ」

京子「ピト...なおんないぞあかりー」

あかり「個人差があるのかなー」

結衣「お前...」

―――


ちなつ「でも、ほんとにそっくりですね」

千歳「せやろ」

千鶴「双子だから」

ちなつ「えっと、池田先輩だと分からなくなっちゃうんで、名前で呼んでもいいですか?」

千歳「ええよええよ~、なぁ千鶴?」

千鶴「うん」

ちなつ「ありがとうございます、千歳先輩、千鶴先輩!」

千鶴「...」

ちなつ「千鶴先輩?」

千歳「千鶴『先輩!』とか言われたことないから照れてるやろ」

千鶴「ちょ」

ちなつ「千鶴先輩って意外と照れ屋さんなんですね」クスッ

千鶴「う...///」

ちなつ「あ、私のことはちなつって呼んでください」

千鶴「えっと、ちなつちゃん?」

ちなつ「やん、呼び捨てでいいのに」

結衣「早速なついてるな」

京子「...」

―――

京子「よーし次はどっちにしようかなー?」

ちなつ「よくそんなに食べれますね。私もう口の中が甘々で」

あかり「京子ちゃんお腹こわしちゃうよ?」

京子「うへへ、次はちなつちゃんを食べちゃおうかなー!」

ちなつ「ちょ、やめてくださいよマジで」

京子「うりゃー」

ちなつ「きゃぁ、やめっ」

結衣「お...」

千鶴「おい、嫌がってるだろ、やめろ」グイッ

結衣「おぅ...」ショボン

京子「あう、ちぇー」

千鶴「...ちなつちゃん大丈夫?」

千鶴「歳納になんかされたらすぐ言って」

ちなつ「千鶴先輩! ありがとうございます」キラキラ

京子「...」


その後


綾乃「ふう、なんとか食べきったわね」

京子「お腹痛い...」

結衣「言わんこっちゃない」

千歳「当分はアイスいらんわー」

櫻子「向日葵よりいっぱい食べた!」ドヤァ

向日葵「く、下らない対抗心で余計に食べてしまいましたわ...」ズーン

あかり「甘いからしょっぱいものがたべたくなるね」

ちなつ「お腹いっぱいになると眠くなっちゃいますね...ふぁぁ」

千鶴(ちなつちゃんの髪すごいボリュームだな、さわってみたい...)

ちなつ「...」コックリコックリ

千鶴(いまなら)サワッ

ちなつ「くぅ」zzZ

千鶴(すっごいもふもふ)モフモフ

ちなつ「...っは、一瞬寝てた」ゴシゴシ

ちなつ「...千鶴先輩なんかしました?」

千鶴「いや別に」

ちなつ「そうですか」

ちなつ(髪さわられた気がしたけど気のせいか)

京子「...」ジー

帰り道

京子「...」

結衣「...」

京子「...あ、私今日本屋行きたいからここで」

結衣「そっか、また明日な」

京子「うん」ノシ

京子「...はぁ」

京子(千鶴、ちなつちゃんには優しかったな)

京子(さわられても嫌がってなかったし)

京子(やっぱり、私だけ特別に嫌われてるのかな)

別ルート

千鶴「ここでいいの?」

ちなつ「はい、すいません送ってもらって...ふぁぁ」

千鶴「ふふっ、寝るなら家に帰ってからね」

ちなつ「ありがとうございます! さようならー」

千鶴「うん」

千鶴「...なんかすごい子だったな、可愛かったけど」

千鶴(あ、そういえば今日本屋に行く予定だったっけ)

近所の書店

京子「ミラクるんの発売日昨日なのすっかりわすれてたよ」

京子「あ、あった、あっぶねーラス1だ」スッ

京子「ん?」

京子の手→/□\←千鶴の手
         ↑
      ミラクるん18巻

千鶴「え?」

京子「...」

千鶴「...」

京子「あ」

千鶴「」スタスタ

京子「ちょっと待って千鶴! 千鶴もミラクるん買いに来たんでしょ?」

千鶴「う、うるさい! そそそそんなわけないだろ!」スタスタ

京子「いや明らかに手伸ばしてたじゃん」

千鶴「ついてくんなバカ!」

京子「だから待ってって」

千鶴「おい...」

店員「あのー」

数分後

千鶴「なんで本持ったまま店出てきたんだよ」

京子「うぅ、ごめん」

千鶴「ついてくんなって言ってるのについてくるし」

京子「ごめん...」

千鶴「説明したらあっさり許してくれたからよかったものの」ハァ

京子「...」

千鶴「...どうした? お前変だぞ」

京子「え?」

千鶴「なんかこう、張り合いがないというか」

千鶴「今日生徒会室でも全く絡んでこなかったし」

京子「そうかな...」

千鶴「~~~っ、お前がそうしおらしいと調子狂うな!」

京子「あぅ...ごめん」

千鶴「いや謝られても」

京子「うぅ...ごめん...」

千鶴「...」

京子「...」

千鶴「...なんかあったのか」

京子「...ぇ、心配してくれるの?」

千鶴「あ、別に...」

千鶴「......そうだよ! お前がしおらしいと気持ち悪いからな! 悪いか!?」

京子「うぅ...」ウルウル

千鶴「えっ?」

京子「ちづるぅ~」ポロポロ

千鶴「ちょ、えっ? 何? 私なんか言った?」ワタワタ

―――

千鶴「...落ち着いたか?」

京子「ん、ありがと」

千鶴「...」

京子「...」

千鶴「...」

京子「......私ね、昔は泣き虫だったんだ、意外でしょ」

京子「昔は、って言ったけど実は今もそこは変わってないんだ」

京子「かといっていつもの元気な私も無理矢理作ってるわけじゃなくて、それも本当の私なんだけど」

京子「でも、たまに出てきちゃうんだ、弱い私が」

京子「人に嫌われるのが怖いの」

京子「昔、私人質にされたことがあってさ」

千鶴「はぁ!?」

京子「ああ、いや、子供のイタズラみたいなもんだよ」

京子「だけどそれ以来、人に敵意というか、マイナスの感情を向けられるのが怖くなっちゃって」

千鶴(それって...)

京子「だから、出来るだけ誰とでも仲良くなれるようにって思ったら自然と今みたいな感じに...」

京子「でもやっぱ無理なんだよね、誰とでも仲良くなるなんて、いくらゲームの主人公みたいに八方美人やっても、それを疎ましく思う人はいて...」

京子「あ、ごめんこんなこと言って、なんかずるいよね」

千鶴「お前」

京子「ごめんね、忘れて...」

千鶴「...勘違いすんな」

京子「へ?」

千鶴「私はそんな話聞かされても同情なんかしない」

京子「う、うん...」

千鶴「でも、別にお前のこと嫌ってるわけでもないから」

京子「...」

千鶴「だから...その...」

京子「...............」

京子「えぇぇぇええ!!?」

千鶴「うぉ!」ビクッ

京子「私のこと、嫌いじゃないの?」

―――

櫻子「きらいじゃないもん」

向日葵「なんですのいきなり」

櫻子「なんか言わなきゃいけない気がして」

―――

千鶴「まあ、別に」

京子「」パァァ

京子「で、でも、最初会ったときいろいろちょっかいかけて嫌われたかと」

千鶴「...あれは確かにイラついたけど」

千鶴「あれは姉さんと間違えてたんだろ?」

千鶴「それに、あの程度のこといつまでも気にするほど心狭くないつもりだけど」

京子「ちなつちゃんと比べて明らかに対応違ったじゃん」

千鶴「お前が合うたび飛びかかってきたり大声出したりするからだろ」

京子「それ考えても死ねとかくたばれとかいってたし」

千鶴「あ、あれは、なんというかノリというか...」

京子「ノリで死ねとか言われてたんだ...」

千鶴「いやなんていうかその、最初にキツイ言い方した手前普通に接するのが気はずかしいというか」

京子「...ツ...レじゃねーか」

千鶴「え?」

京子「完全にただのツンデレじゃねぇかあああぁぁぁ!」





結衣(なんかよくわからないけど京子と千鶴さんの仲が少しだけ良くなった...気がする)

結衣(いったい何があったのか知らないがこの間のアイス(?)食べ放題の後日あたりから二人の間の空気が変わった...気がする)

結衣(最近京子が楽しそうなのは間違いない)

二年一組

千鶴「お前どんだけ暇なんだよ、休み時間ごとにいちいち来やがって」

京子「いいじゃないかー、千鶴だって暇だろー」

千鶴「次の時間小テストあるから勉強する」

京子「えーなんか喋ろうよー」

千鶴「勉強するっつってんだろ、帰れよ」

京子「いきなり帰れだなんて、酷いわ!」

千鶴「だー! お前は私の何なんだよ」

京子「友達だ」

千鶴「......せめてなんか話題もってこいよ」

京子「そうだな...そういえば昨日のテレビ見た? えっと、動物出るやつ...」

千鶴「...わが家のふわふわペット?」

京子「それそれ! 意外とチェックしてるんだ」

千鶴「姉さんが見てたから一緒に見てただけ」

京子「なんだっけすっごいふわふわしてる白い犬」

千鶴「...サモエド?」

京子「うーん、そういう名前じゃなかったかなぁ」

千鶴「グレートピレニーズ」

京子「えー、分かんないや」

千鶴「適当に生きてるな...」

京子「千鶴詳しいんだね」

千鶴「常識だ」

京子「千鶴ん家はペット飼ったりしてないの?」

千鶴「強いて言えば金魚ぐらい」

京子「へーいいね金魚、世話が楽そうで」

千鶴「まあたしかにな」

千鶴「...」

京子「...」

千鶴「...」ペラ

京子「私にも振れよ!」

千鶴「なんだよ大声出すなよ」

京子「会話が続かないじゃん会話が!」

千鶴「興味ないし」

京子「ぐぬぬ...えいっ」メガネヒョイ

千鶴「おい何する」

京子「うお、結構度きつ」

千鶴「かけんな返せ」

京子「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」

千鶴「6回」

京子「どう? 似合う?」

千鶴「見えねぇ」

京子「ですよね、すごいデジャヴ」

千鶴「おら、返せ」

京子「ちぇー」

京子「...で、何の話だっけ」

千鶴「ペット...」

京子「そうそう、で、千鶴私にきいてよ、ペット飼ってないの? とか」

千鶴「なんでだよ喋りたきゃ勝手に喋ってろよ」

京子「それじゃ壁に向かって話してるのと一緒じゃん、それじゃダメなんだよ」

京子「相づちだけじゃなくてちゃんと受け答えしてこそ会話というものであってだな」

千鶴「なぜ私がそれに付き合わないといけない」

京子「いいじゃんきいてよきいてよ」

千鶴「チッ...めんどくさいやつ、そう言われるとききたくなくなるな」

京子「うわ、このツンデレめ」

千鶴「あ”ぁ”?」

京子「(こわっ)...つ、ツンデレって言われて怒るのはツンデレだって認めてるようなもんだぞ」

千鶴「どうしてもきいて欲しいのか」

京子「うん」

千鶴(...なんかいろいろ言った後に改めてきくのって気まずい)

千鶴「...なんかペット飼ってんの?」

京子「いままで飼ったこと無いよ!」

千鶴「何なんだよお前!」

 キーンコーンカーンコーン

京子「おっと、もうか、じゃあまたねー」

千鶴「ていうか来んなって言っただろ...聞こえてないか」

千鶴「なんなんだか...」

―――

京子「みんなで遊びに行こうか」

結衣「そうだな、誰呼ぶ?」

京子「...二年生みんなでとか」

結衣「綾乃と千歳と...千鶴さんも?」

京子「来てくれるかな」

結衣「千歳と綾乃がいれば来てくれそうな気がするな、最近お前とも多少和解したみたいだし」

京子「おう」

―――


あかり「すごいざっくりした回想だね」

ちなつ「気にしたら負けだよ」

―――

千鶴「で」

千鶴「どうしてこうなった」

京子「さあ...」

千鶴「3人ドタキャンって」

京子「ていうか千鶴は千歳と同じ家だろ、なんか言ってなかったの?」

千鶴「起きたら既にいなくてこんな書き置きが」

京子「『急に生徒会の用事が入ってしまいました、千鶴は遠慮せずに遊んできてね、歳納さん達には連絡しておきます』と、なるほど...」

京子「...文章だと千歳も標準語なんだ」

千鶴「もうちょっと他に気にするとこあるだろ」

京子「確かに朝早くからメール来てた、綾乃も来れないって」

千鶴「まあそうなるか...で、船見さんは?」

京子「これ」カパ

千鶴「『訳あって実家に帰らないといけなくなったから明日行けない、ごめん』」

千鶴「実家?」

京子「結衣一人暮らししてるんだ」

千鶴「一人暮らし!? 中学生で? いろんな意味ですごいな」

京子「まあつまりは、今日は私たちだけ...ってことに」チラッ

千鶴「...なんだよ」

京子「いやそのー、ど、どうしよっか」

千鶴「...まかせる」

京子「へ?」

千鶴「私は、その、あんまり街で遊んだこととかないし...お前に任せる」

京子「あ、えっと、それは...?」

千鶴「だっ...から! え、エスコートしろってことだよ///」

京子「お...おう!」

京子「てっきり帰るとか言うかと...」

千鶴「ふん、つまらなかったら帰るかもな」

京子「よーし! 任せろ! お手を拝借、お嬢様」

千鶴「え、あっ」パシ

京子「にひひ、行こ」グイッ

千歳「作戦成功や!」

結衣「あんまり気分良くないけどな」

千歳「船見さんが発案やん」

綾乃「ノリノリね」

―――

結衣「あ、もしもし」

千歳「もしもし船見さん、どないしたん?」

結衣「今度の日曜遊ばない?」

千歳「お、ええで~、綾乃ちゃんにも言っとくわ」

千歳「それと...千鶴も連れてってええかな? 歳納さんも来るんやろ?」

結衣「ちょうど私も言おうと思ってたんだ、来てくれるかな?」

千歳「今きいてみるわ、ちょっとまってな」

千歳「千鶴、今度の日曜日空いてる?」

千鶴「うん」

千歳「船見さんから遊ぼうって誘われてるんやけど千鶴も来へんかなって、うちと綾乃ちゃんと歳納さんもおるみたいやけど」

千鶴「歳納も来るの...」

千歳「どうする?」

千鶴「姉さんと杉浦さんも行くんだよね」

千歳「そのつもり」

千鶴「行く」

千歳「よかった~、そう言っとくわ」

千歳「船見さん? 千鶴も来るって」

結衣「よかった、それで一つ相談というか提案なんだけど――」

千歳「つまり、うちらがドタキャンして歳納さんと千鶴二人っきりにして二人に親睦を深めてもらおうってことやな」

結衣「話が早くて助かるよ、で、協力してもらえるかな」

千歳「ええよええよ、むしろ大歓迎や」

結衣「ほんと? ありがとう! ...でもいいの?」

千歳「何が?」

結衣「綾乃的な意味で」

千歳「うちはみんなが仲良うなったら一番ええなって思うわ」

結衣「そっか、千歳はほんとに良い奴だな」

千歳「褒めてもなにも出へんよ?」クスッ

千歳「じゃあ綾乃ちゃんにも伝えとくわ」

―――

千歳「まずどこいくんやろ~」

結衣「京子のことだからゲーセンとかアニメショップとか...」

千歳「デートでそれってありなんやろか」

結衣「人によるな、大抵ダメだと思うけど」

綾乃「デート...///」

結衣「綾乃はなんでもよさそうだな」

―――

千鶴「おい、ひっぱんなって」

京子「おっし、まずはここだ」

千鶴「...げーむせんたー」

京子「千鶴ってゲーセン来たりする?」

千鶴「初めて入った」

京子「マジか! そりゃあゲーセンの楽しさを教えてやらねばなるまい」

千鶴「いちいち金かかるんだろ? それにうるさいし」

京子「くっ、マイナスイメージが先行してるな、だが私の手にかかればむしろ得することだってできるのよん!」

京子「こっちこっち」

千鶴「おい、どこに...」

千鶴「おい、ってあれ、歳納?」キョロキョロ

千鶴「はぐれた...」

千鶴(ごちゃごちゃしてるうえにうるさくてかなわん)

千鶴(お、ちょうどいいところにベンチが、ここで待っとこう)

千鶴「」ぐぅぅ

千鶴「おぅ...///」

千鶴(そういえば朝ご飯食べてなかったっけ)

千鶴(昨日の夜はなんか眠れなくて、しかも姉さんは朝からいないし)

千鶴(寝坊して朝ご飯食べてる暇なかったんだ)

千鶴(別に今日が楽しみで眠れなかったとかじゃないけど)

千鶴(誰に言い訳をしてるんだ...)

京子「おーい千鶴ー!」

           /,    ヽ \
             ,'.,       `、ヽ,
         //-─'''''''─-、,!.  ', _,,,..-‐''''",二ニ‐-、
     _,,,.-''"   ._      `ヽ!,,.-‐'''"      ,','
    |,.  _  i'"::::::L,,,!::`i__,,i''''ヽ, ヽ、      ,r'
   く   (::::::L,,/::;'::::;':::;:::::::;':::::::::::;':L,,,,_\     ,r'
     `y'`'"/::::/::;':::::;'::/::::::;':::::::::::;'::::::::::::;} .`、 /
    /:::::;:'::::::;!-;'─-/|::;':;':::::::::;:'::::::::::::く,,,_ Y

   .,r':::::;:'::r-!::'ーr、;;;;/ .|::;':::;'::::::::::::::::/::::::r` ``ゝ
  ,r'::::::;:':::::i .,!::::::|_,,,,_  ``'''-、;::::::メ/::::;'::::'ーi  「
,..--─--、;::`i:::::;::!  `ヽ    ,.-==,く`ソ:::::;':::i`''"
       `|:::::;::|       !;;oソノ ./\:::/リ
        |::::::;::|   !ー、_,'  `''" /:';:::::`!     非常に興味深いスレですね
         |:::::::;::|.  'ー     ./:;;:-''"`\
       .|::::::;;:::|ヽ、,,,,...... -‐''i:::;r'" `'''`ヽ,ヽ
     ,.-┴''"ヽ``,`'、  !.,'  '/   /`ニ=_,ノ!
    .,r'   ヽ、`i !ノ  ','   i'    _,フ'-:'":、
   /  '" `i i .ノノ-' ', !  i    「  ';::::::::::::`、

千鶴「...お前どこに、ていうかなんだそれ」

京子「すげーふわふわした犬のぬいぐるみ、あれで取った」

千鶴「UFOキャッチャー」

京子「知ってる? UFOキャッチャーってSE○Aの商標登録なんだよ、だからSE○A以外のをUFOキャッチャーって呼ぶのは間違いなんだよ」

千鶴「すごいどうでもいい知識だな」

京子「それはそうと、はい、これあげるよ」

千鶴「え?」

京子「前、犬の名前詳しかったし犬好きかと思ったんだけど、気に入らなかった?」

千鶴「...くれるっていうなら」

京子「えへへ~、はい」

千鶴「...けっこうでか、邪魔になりそう」

京子「袋もらってきたよ」

千鶴「気が利くな」

京子「ふふん、常識だよ、さて次はあれやろ」

千鶴「ナモリハザード...」

―――

京子「いやぁ一面のボスにやられるとは、思いの外難しかったね」

千鶴「腕がきつい...」

京子「次はどうしよっか」

千鶴「元気だな」

京子「よーしあれにしよう!」

千鶴「クイズゲームか」

―――

京子「千鶴よくそんなの知ってるね」

千鶴「常識だ」

京子「っと、『魔女っ娘ミラクるんに登場する敵役の魔女っ娘の名前は?』..」

京子千鶴「ライバるん」

京子「えへへ、これも正解っ!」

千鶴「...ふふ」

―――

京子「いやー遊んだな~」

千鶴「耳がぐわんぐわんなる...」

京子「うるさいもんね、まあ慣れるよ」

千鶴「慣れるほど来るとは思えん」

京子「えーまた一緒に来ようよ」

千鶴「...気が向いたらな」

―――

綾乃「やったぁ! ついに取れたわ!」

千歳「やったなぁ!」

結衣「ちょっと二人とも急いで! 京子達行っちゃうから」

千歳「でも普通に遊んどったなぁ、心配する必要無かったかも」

綾乃「ちょ、ちょっと待って!」

―――

京子「今日漫画の発売日なんだよ、置いてあるかな~っと」

千鶴「アニメグッズ専門店、完全に自分の行きたいところに行ってるだろ」

京子「お、ミラクるんのストラップだ、買ってこうかな」

千鶴「きいてねぇな」

千鶴(あ、でもストラップかわいい)

京子「千鶴はライバるん好きなのか」

千鶴「あ、いや...」

京子「ライバるんもかわいいよね」

千鶴「...うん」

京子「ところでライバるんって綾乃に似てると思わない?」

千鶴「...分からなくもない」

千鶴「ていうか何でいっぱい手に取ってるんだ」

京子「使う用と保存用だよ」

千鶴「何を言ってるか分からない」

京子「ポイントカード持ってるから一緒に買おー」

―――

綾乃「こんなお店あったのね」

千歳「船見さんの予想通りやな」

結衣「完全に京子の行きたいところに行ってるな...」

―――

京子「もうお昼どきだね~」

千鶴(...そういえば朝食抜いたんだった、思い出したらお腹減ってきた)

京子「ご飯どうす...って千鶴?」

千鶴「はぁ...、な...に?」

京子「なんか顔色悪くない? だいじょ」

千鶴(あぁ、この感じは...)フラ

京子「千鶴!? どうしたの? 大丈夫!?」

千鶴「だい...じょうぶ...ただの、ひんけつ...」

京子「大丈夫って顔色じゃないけど」

千鶴「はぁ...はぁ...」ダラダラ

京子「すごい汗...ど、どうしよう」

千鶴(ヤバ...本格的に)フラ

京子「千鶴!? 千鶴!」

千鶴(くるしい...)

千鶴(だれか...)

  「千鶴、もうちょっとだからな」

千鶴(だれ...? ねえさん?)

千鶴(ちがう...)

千鶴(おばあちゃん...?)

千鶴(でもない...)

  「がんばれ、千鶴」

千鶴(なんだか、あったかい)

千鶴(せなか...ちいさいな)

千鶴(でも...あんしんする...)ギュッ

  「千鶴!」

千鶴「きょ...う...こ」

千鶴「ここは...」

京子「千鶴!? 返事できる?」

千鶴「...歳納」

京子「~~~ぁあ、よかったぁ」

京子「いやぁどうなることかと思ったよー」

京子「あ、ここ私の家だから、ゆっくりしていいよ」

千鶴「あ」

京子「もうちょっと寝ときな」

千鶴「あ、うん」

千鶴「...」

千鶴(...さっきのって、夢...じゃないよな)

千鶴(ということはアレは、やっぱり歳納?)

千鶴(つまり私が思いっきり抱きついていたのは...///)

千鶴「ぅぉぉ」バサッ

京子「千鶴? 大丈夫?」

千鶴「あ、うん...」

千鶴(ちょっとだけ、かっこいいなって思ったり...)

千鶴(いや! 思わない! ないから!!)

千鶴(まずありえない...)チラッ

京子「ん?」

千鶴(~~~っ///)プシュー

京子「千鶴? どうしたの?」

千鶴「な、なんでもねぇよ!」

京子ふぅん............」ぐぅぅ

千鶴「...」

京子「いやぁ、安心したらお腹減っちゃった」ケラケラ

千鶴「...」ぐぅぅ

京子「お、千鶴もか!」

千鶴「あ、朝ご飯食べてないから...///」

京子「え、なんで?」

千鶴「あ、いやなんでもない」

京子「どれ、冷蔵庫の中あさってくるか、千鶴は寝ててね~」

千鶴「...」

千鶴(...くそ、なんか思考がから回ってる、落ち着け)

千鶴(ともかく、あいつがここまで運んでくれたのは事実だろうし、礼ぐらいしとかないとな)バサッ


京子「ん~、こういうときに限ってなんもないな」ガサゴソ

ドア「ガチャ」

千鶴「歳納」

京子「千鶴? 歩いて大丈夫?」

千鶴「ああ、ただの貧血だし」

京子「そっか、千歳も貧血気味だって言ってたけど千鶴もなんだ?」

千鶴「私は姉さんほどじゃないけど、最近はほとんどなかったし、倒れるぐらいひどいのも今回久しぶり」

京子「千歳はいつも必要以上に血液を消費してるからなぁ」

―――

千歳「...っくしゅん!」

綾乃「ちょ! しー」

千歳「ごめんごめん」

結衣「しかし千鶴さん大丈夫かな」

千歳「ただの貧血やとは思うけど」

綾乃「とか言って、あそこまで取り乱した千歳は初めて見たわ」

結衣「私らが止めなかったら道路に飛び出すところだったもんな」

千歳「あはは、ごめんな...」

千歳「でも歳納さんも一人でおぶって行くなんてかっこええことするなぁ、見直したわ」

結衣綾乃「それほどでも...///」

結衣綾乃「むっ」ピリッ

千歳「しっかし、ここまで来たはいいものの家の中の様子はさすがに分からんなぁ」

綾乃「歳納京子の家...」

結衣「ていうか端から見たら完全に不審者だよな私たち」

―――

千鶴「あ、あの」

京子「ん? 何? ...あ! クッキーある! と思ったら賞味期限去年じゃん...千鶴いる?」

千鶴「いらねぇよ! じゃなくて...その」

千鶴「...ここまで運んでくれたの、お前だよな?」

京子「そうだよ~、おんぶして」

京子「千鶴けっこう軽かったよ、うらやましい」

千鶴「う...話の腰を折るな!」

京子「あはは、ごめんごめん、で、何?」

千鶴「それは...その」

千鶴(なんで恥ずかしがってるんだ私、お礼言うだけだろ)

千鶴「だから、えっと、いちおうその...ありがとう...///」

―――

千歳「むむ!」ピコンピコン

結衣「どうした千歳」

千歳「うちの乙女レーダーに反応が」ピコンピコン

綾乃「なにそのうさんくさい設定」

千歳「近くで百合っぽいイベントがあると発生する乙女電波を受信して反応するんや」

結衣「毒電波の間違いだろ」

千歳「でも、うちの乙女レーダーは綾乃ちゃんか歳納さんが絡まんと反応せえへんはず」

結衣「うちの、って他にも持ってる人いるのか、乙女レーダー」

綾乃「私はここにいるけど」

千歳「ちゅうことは...」

結衣綾乃千歳(いったい中で何が...!?)

―――

京子「」

千鶴「...?」

京子「千鶴がデレたーーー!!」

千鶴「で、デレてねぇよ! バカ! くっつくな!」ガン

京子「いで、えへへへ」

千鶴「...チッ」

京子「でも、本当に良くなってよかった、めっちゃ焦ったもん」

千鶴「...ごめん」

京子「いいっていいって」

京子「ときに千鶴、お腹減ってるよね」

千鶴「あ、あぁ、まあ」

京子「で、家に食料が何もないから、外に食べに行こうと思うんだが、どうだい」

千鶴「もとからそのつもりだったし、いいけど」

京子「おーし、そうと決まればさっそく行こうか」

―――

結衣「ファミレスか」

千歳「そういえばお腹減ったなぁ」

綾乃「私たちもお昼食べてなかったわね」

―――

千鶴(さっきのアレはなんだったのか)

  『がんばれ、千鶴』

千鶴(別にかっこいいとか思ってないし)パクパク

  『もうちょっと寝ときな』

千鶴(意外とやさしいとか思ってないし)パクパク

  『よーしあれにしよう!』

千鶴(笑顔がかわいいとか思ってないし)パクパク

京子「千鶴食べるのはやいね~」

千鶴「ん!? う、げほっげほっ!」

京子「わ、ほら水水」

千鶴「ん、っくっく、はぁ、すまん」

京子「大丈夫?」

千鶴「あ、あぁ...大丈夫」

京子「落ち着いて食べなよ~」

千鶴「落ち着けないのは誰の...」

京子「ん?」

千鶴「な、なんでもねぇよ!」

千鶴(くそ、なんか変だぞ私)

京子「千鶴って結衣に似てると思ってたけどさ、どっちかっていうと綾乃に似てるかも」

千鶴「な! ねぇよ!」ガタッ

京子「そんな力強く否定せんでも」アヤノ(´・ω・`)カワイソス

千鶴(杉浦さんは歳納のこと...それに似てるとかありえない)ブンブン

京子(なんか千歳がいきなり挙動不審に)

なぜか千歳が出てきた
千鶴ね

店員「こちらチョコパフェでございます」

京子「お、はーい」

千鶴「お前いつの間に注文した」

京子「へへへ、でも思ったより小さい」

千鶴「そんなもんだろ」

京子「あぁ、やっぱうま」

千鶴「...」

京子「ん、いる?」

千鶴「いや別に」

京子「はい、あ~ん」

千鶴「なっ...」

ちなつ「聖杯戦争!?」



 
あかり「あかりにも彼氏できたんだー」

京子「マジかよw」

ギルガメッシュ「彼氏・・・?」

祐衣「金髪のイケメンじゃん すげー」


京子「ほら、溶けるからはやく」

千鶴「.........ふん」パシ

京子「あ、スプーン」

千鶴「ん」パク

京子「...ふっふっふ、甘いね千鶴!」

千鶴「確かに甘いけど」

京子「えへへ...間接キスだね」

千鶴「.........」

千鶴「」ボッ

京子「へへ~、作戦成功、ドキッとしただろ」

千鶴「し、しねーよバカ!」

京子「そんなこと言ってぇ、このツンデレめ」

千鶴「~~~っの///」

千鶴「ふん」パクパクパク

京子「あ、ちょ、量少ないのに!」

―――

綾乃「安全を取って遠い席にしたけどそのせいでよく見えないわね」

千歳「パフェ食べよるみたいやなぁ、ええな~」

結衣(あいつ、まさかアレを実践するんじゃ)

―――

京子「パフェうまー」

千鶴「あ」

京子「ん? 私の顔になんかついてる?」

千鶴「クリーム」

京子「え、どこどこ?」


千鶴「動くなよ」ペロッ

京子「ちょ、ちょっと千鶴!?///」

千鶴「京子の味がする」

京子「もぉ...///」

―――
――


千鶴(いやいやいやいやいやなにをかんがえてるんだわたしは)

千鶴(持ち前の妄想力が変なところに発揮されてしまった)

千鶴「ここらへん」←自分の頬を指さす

京子「む...取れた?」ゴシゴシ

千鶴「うん」

京子「サンキュー」

千鶴「はぁ...」

京子「あ」

千鶴「え?」

京子「ちょっと動かないでね」ズイ

千鶴「わ、ちょ、ま」

京子「ほれ」ゴシゴシ

京子「千鶴もクリームついてた」

千鶴「さ、先に言え」

千鶴(くそ...///)

帰り道

千鶴「別にいいってのに」

京子「いいじゃんいいじゃん、もっと千鶴と話したいんだよ」

千鶴「...好きにしろよ」

京子「えへへ」

―――

千歳「家まで送っていくみたいやな」

綾乃「普段そんなことしないくせに」ぐぬぬ

結衣「いったい何話してるんだ」ぐぬぬ

千歳「心なしか千鶴の顔が赤い?」

結衣綾乃(!?)

千鶴「夕日のせいかな」

結衣綾乃(まさかね...)

―――

京子「ミラクるんのアニメの最終回はホントよかったよなー」

千鶴「たしか隕石が落ちてきて...」


ガンボー「ぐぅ...! だが俺を倒しても隕石の落下は止まらないボ!」

ミラクるん「そんなの、やってみないとわからないわ!」

ガン「無駄だボ! これだけの質量を...」

ミラ「魔女っ娘ミラクるんは伊達じゃない!」

  「ふん、大口叩くワリにはきつそうじゃない」

ミラ「ら、ライバるん!?」

ライバるん「全くしょうがないわね!」ガシッ

ミラ「ライバるん! 何を!?」

ライ「私はお人好しだから、こんなときに黙って見てるなんてできないのよ!」

ライ「それにあなたを倒すのは自分の手でじゃないと気が済まないのよ、こんなところで死なれたら困るじゃない」

ミラ「離れて! 今のライカちゃんは力を奪われて、無茶したら...」

ライ「ぐっ! あなただけにいい想いはさせないわ」

ミラ(...お願い神様、みんなを守って!)

ライ「...! これは!?」

ミラ「この光は!?」

ライ「ミラクルパワーの、共鳴?」

ミラ「人の想いが集まって...!? でも恐怖は感じない、むしろ暖かくて安心を感じる」

ライ「隕石が...地球から離れていく」

ガン「そんなバカな!」

  you belong to me~

―――
――


京子「いやぁ、熱いよね!」

千鶴(完コピだと)

千鶴「あぁ、うん」

京子「やー、千鶴はやっぱ話せるなぁ」

千鶴(本当に楽しそうに話す、よっぽど好きなんだな)

京子「えへへへ」

千鶴「なんだよさっきからにやにやして」

京子「ん、嬉しくてさ、へへ」

千鶴「そんなにミラクるんの話し相手が欲しかったのか」

京子「ううん、そうじゃなくてね」

京子「私ずっと千鶴に嫌われてると思ってたから、こんなにお話できると思ってなくって...」グズッ

千鶴「な、なんで泣くんだよ! なんか言ったか私?」

京子「う、嬉しくて...千鶴は優しいね」

千鶴「...ふん、友達に優しいのは普通だろ」

京子「......へ? い、今、とも...だち、って...?」

千鶴「な、なんだよ、悪いかよ」

京子「ち、千鶴ー!」ダキッ

千鶴「うわ! ちょ、な...!?」

京子「千鶴大好きだー!」ギュー

千鶴「え...なに...///」

京子「千鶴ちゅっちゅー」

千鶴「わ、バカ...やめ」

 チュッ

京子「あ」

千鶴「」

京子「ごめん、その...」

千鶴「」ボンッ、プシュー

京子「わー! 千鶴ー!?」

―――

―――

ドア「ガチャ」

千歳「あ、千鶴おかえり~」←先回りした

千鶴「...」

千歳「千鶴?」

千鶴「お風呂はいる」

千歳「あ、そう?」

千鶴(...これは、なんかあったな)

 ガラッジャーゴシゴシジャーザバーガラッ

千歳「はやっ! もう上がったん」

千鶴「寝る」

千歳「え、もう?」

千歳(いったい何があったんやー!)

千鶴の部屋

千鶴「」ゴロゴロ

千鶴「」バサッ

千鶴「」シーン

千鶴「」ゴロゴロ

千鶴(くそ、寝れん///)

  『千鶴ちゅっちゅー』

  チュッ

千鶴(あ~~~! 思い出すな!)

千鶴「...」サワ

千鶴(わ~~~! 忘れろ忘れろ!)バタバタ

  『千鶴大好きだー!』

千鶴(なんであいつのことが頭から離れないんだ!)ゴロゴロ

千鶴(これじゃまるで...)

千鶴(...///)プシュー

学校
二年一組

京子「千鶴ー?」

京子「あれ、いねぇ、ねぇ千鶴知らない?」

モブ「さっきあわてて出ていったけど」

京子「そう」


結衣「千鶴さんに避けられてる?」

京子「気のせいかもしれないけど」

結衣「デレたデレたって喜んでたじゃん」

京子「そうだと思ってたんだけど...」

京子「最後にやっちまったからかな」ボソッ

結衣「ほぉう、何をやっちまったって?」

綾乃「興味あるわねぇ、ぜひお聞かせ願えないかしら?」

京子「結衣? 綾乃? なんか恐いけど...」

千歳「うちも気になるわ」

京子「ち、千歳まで~」

千歳「昨日千鶴帰ってきてから様子がおかしかったんよ」

京子「やっぱりあれが気に障ったのかな」

結衣綾乃「あれって!?」

京子「じ、実は――」

―――

千鶴「はぁ...」

千鶴(なんで避けてんだ私)

千鶴(でも今はまともに話せる気がしない...///)

千鶴(...せっかく友達になれたのに、こんなんじゃ嫌われちゃう)

千鶴(せっかく――)

―――

結衣「キスした」

綾乃「だと...?」

千歳「あらあらまあまあ」

京子「事故なんだよ、悪気はなかったんだけど」

京子「でも...やっぱ嫌だったよね...」

結衣(そんな)

綾乃(贅沢な)

千歳「うーん、今日家でそれとなくきいてみるわ」

京子「うん...」

―――

池田家

千歳「千鶴?」

千鶴「なに?」モフモフ

千歳「昨日はごめんな」

千鶴「いいよ、生徒会の用事だったんでしょ」モフモフ

千歳「うん、千鶴は楽しめた?」

千鶴「ま、まあまあ」モフモフ

千歳「それはよかったね~、ところでそれどうしたん?」

千鶴「あぁ、これは...ゲームセンターで取ってもらった」モフモフ

千歳「へー、気に入ってるんや」

千鶴「まあ...」

千歳「触ってもええ?」

千鶴「うん」

千歳「きもちええな~」モフモフ

千鶴「うん」

千歳「...歳納さんとも仲良うできた?」

千鶴「!」

千鶴「...///」プシュー

千鶴「ふ、ふつう」

千歳(いやー、今の反応で普通はないやろ)

千鶴「あ、あの、あいつは...その、なにか」

千歳「歳納さん? 千鶴と仲良うなれてよかったっていいよったよ」

千鶴「そっか...///」

千歳(...この感じ、まるで寡黙な綾乃ちゃんと喋ってるみたいや)

千歳(学校で歳納さんから話きいたときからまさかとは思ってたけど、千鶴の反応を見る限りつまりそういうことやろうな~)

千歳(歳納さんも罪作りな女やで)

千歳「千鶴」

千鶴「?」

千歳「逃げよっても先に進めんのやったらとにかくぶつかってみるんがええんとちゃうかな、そこから先はなるようになれ、や」

千鶴「えっ?」

千歳「って、よう綾乃ちゃんに言うねん」

千鶴「あ、え...?」

千歳「がんばってな、うち応援してるで」

千鶴「...うん」コクン

千歳(...あれは――焔のついた眼やで)

―――

千鶴(姉さんのおかげでなんか吹っ切れた)

千鶴(認めてしまうと気分も楽になるな...)

千鶴(私、あいつのこと好きだ)

数日後
図書館

京子「千鶴~」ガバッ

千鶴「」ビクッ

千鶴「と、歳納!? 通報すんぞ!」

京子「ごめんごめん、見つけたからつい」

千鶴「お前が図書館になんて、何しに来た」

京子「千鶴としゃべりに」

千鶴「適当言うな、ゲームの主人公じゃあるまいしそんな都合良く会えるか」

京子「本当だって、って、ライバるんのストラップ鞄につけてるんだ」

千鶴「あぁ」

京子「千鶴ってなんかライバるんに似てるし、ちょうどいいね」

千鶴「は? なんだそれ」

京子「ライバるん≒綾乃≒千鶴」

千鶴「あぁ、なんかそんなこと言ってたな...」

千鶴「...そういうお前はミラクるんに似てるよ」

千鶴「いっつも自分勝手でむちゃくちゃやって人を困らせるくせにみんなに好かれてさ」

京子「そ、それほどでも...」

千鶴「褒めてねぇ」

京子「またまた~」

京子「ところでさ、相談に乗って欲しいんだけど」

千鶴「お前悩み事とかあんのか」

京子「失礼な! か弱い乙女ですよ!」

千鶴「自分で言うか...で、なんだよ」

京子「いや、私綾乃に嫌われてんのかなと思って」

千鶴「鈍すぎだろ」

京子「え?」

千鶴「なんでそう思った」

京子「それが、綾乃いつも私のことフルネームへ呼ぶから、名前で呼んでって言ったんだけど結局よんでくれなかったんだ」

千鶴「なるほど、その理論なら私もお前のこと嫌いってことになるな」

京子「あ、そっか、千鶴も名前で呼んでよ」

千鶴「」ムッ

千鶴「,,,いやだ」

京子「えーなんで」

千鶴「...呼んでもいいがお前の態度が気に入らない」

京子「そんな~」

千鶴.どうしても呼んで欲しいか?」

京子「うん!」

千鶴「...やっぱやだ」

京子「え~、なんだよそれ!」

京子「千鶴っていつもどんな本読んでるの?」

千鶴「いろいろ、特にこだわってない」

京子「そっか、なんか面白かったのある?」

千鶴「...この間読んだ夏目漱石の坊っちゃん」

京子「へー、そういえばさ」

千鶴「自分も読んでみようとは思わないんだな」

京子「えへへ、千鶴のツッコミは結衣みたいにかゆいところに手が届くなぁ」

千鶴「...」

京子「あ、ところで千鶴ってミラクるんの漫画読んでないんだよね」

千鶴「あぁ、アニメしか見てない」

京子「この後暇だったら家に来なよ、貸してあげるよ」

千鶴「お前の家?」

京子「うん」

千鶴「お、おう...」

帰り道

京子「結構遅くなっちゃったね」

千鶴「お前が寝るからだろ」

京子「えへへ、ごめんごめん、静かだったから」

千鶴「図書館だからな」

京子「まあそれもあるけど、なんか千鶴といるといつもより静かにすごせるから好き」

千鶴(お、臆面もなくこういうことを...///)

京子「今からうち寄っていったら遅くなっちゃうなぁ、ご飯に間に合うかな」

千鶴「まるで私を送って行くみたいな言い方だな」

京子「え、そのつもりだけど」

千鶴「...わざと言ってんのかよ」

京子「え?」

千鶴「勘違いされても知らないぞ」

京子「え、何を? 誰に?」

千鶴「...」

千鶴「おい歳納!」

京子「な...んっ――!」

千鶴「んっ」チュッ

京子「な...な...?」

千鶴「この前の仕返しだ!」

千鶴「ちょっとは人の気持ちを思い知れバカ!」ダッ

京子「あ、ちょっ千鶴!」

京子「どういう...ことなの」

学校
二年五組

京子「はぁ...」

京子(千鶴何であんなことしたんだろ)

  『ちょっとは人の気持ちを思い知れバカ!』

京子(人の気持ち...千鶴の気持ち?)

京子(千鶴は私のことどう思ってるのかな)

京子(私は千鶴のことどう思ってるのかな)

京子「はぁ...」

綾乃「なんか元気ないわね」

結衣「朝からずっとあの調子なんだ」

千歳「元気ないっていうよりあれはまるで...」

千歳(恋する乙女みたいやなぁ)

千歳「歳納さん?」

京子「わ! あ、なんだ千歳か」

千歳「何で驚かれたんや...」

京子「いや千鶴かt...なんでもない」

千歳「やっぱり千鶴となんかあったんやね」

京子「う...」

千歳「いろいろ悩むんもいいけど、ずばっときいてしまってもええと思うで、歳納さんなら」

京子「千歳...」

千歳「...ところでその紙袋どないしたん?」

京子「あぁ、これは千鶴に貸す為の本を...」

京子「...ちょっと一組行ってくる」ガタッ

京子「ありがと千歳」

千歳(がんばるんやで歳納さん!)bグッ

京子(ダブチ!)dグッ

京子(おーし待ってろ千鶴!)ダッ

千歳(今完全に通じ合ったわぁ)

―――

千鶴「う~~~~」

千鶴(なんであんなことしたんだわたし)

千鶴(なんであんなこといったんだ)

  『そこから先はなるようになれ、や』

千鶴(無理無理! そんな割り切れないって絶対)

千鶴(せっかく仲良くなったのにこれじゃ嫌われたよな)

千鶴(せっかく、好きになったのに...)

千鶴「はぁ...」

京子「千鶴」

千鶴「ほぁ!?」ビクッ

京子「お、おっす」

千鶴「お、おまえ、なにしにきたんだよ...」

京子「あ、これ、ほら、ミラクるん貸すって」

千鶴「あ、ああ、わざわざ持ってきたのか」

京子「うん...」

千鶴「...」

京子「...と、ところでその」

 キーンコーンカーンコーン

京子「あ! とにかく、放課後教室残ってて! じゃ!」ダッ

千鶴「な、何しに来たんだ」

千鶴(またそんなこと言って、期待、しちゃうじゃないか...)

千鶴「ていうかミラクるん持って帰りやがった」

―――

綾乃「結局紙袋持って帰ってきたわね」

結衣「何しに行ったんだあいつ」

千歳(これまたイベントの予感や)

―――

放課後
二年一組

京子「千鶴」

千鶴「」ビクッ

京子「よかった、残っててくれたんだ」

千鶴「...まあな」

京子「よし、じゃあ一緒に帰ろうか」

千鶴「は? お前部活あるんだろ」

京子「そうだけど、荷物あるしさ」

千鶴「え?」

京子「だから、漫画けっこう重いし一人じゃ大変かと」

千鶴「...またそういうこと言いやがって」ボソッ

千鶴「ふん、さっさと帰ろう」

帰り道

千鶴「...」

京子「...あのさ」

千鶴「...なに」

京子「...えっと」

千鶴「片方持つ」

京子「あ、ありがと」

京子「えっと、ところで...」

千鶴「...忘れろ」

京子「え?」

千鶴「昨日のは...忘れろ///」

千鶴「だ、だから、これからも普通に...」

京子「やだ」

千鶴「は?」

京子「その...いやじゃなかったし...」

千鶴「」イラッ

京子「あ、あのさ、千鶴は私のこと...ど、どう思ってる?」

千鶴「...嫌いだ」

京子「えっ?」

千鶴「私はお前みたいなやつ嫌いだ!」バッ

京子「あっ」ドサッ←ミラクるん落とす

千鶴「どうせ...どうせ誰にされたって同じこと言うんだろ!」

千鶴「誰にでもいい顔して、八方美人で、それで誰にでも好かれると思うなよ!」

千鶴(なんでこんなにイラついてるんだ私)

  『いや、私綾乃に嫌われてんのかなと思って』

千鶴「」イラッ

  『えへへ、千鶴のツッコミは結衣みたいにかゆいところに手が届くなぁ』

千鶴「」イライラ

千鶴「チッ」

千鶴「...帰る」

京子「あ、待って!」ガシッ

千鶴「は、離せ!」

京子「離さない~」

千鶴「なんなんだよ!」

京子「分かんないよ!」

千鶴「!」

京子「他の人にされても、同じ事言ったかなんて分かんない」

京子「千鶴の気持ちも、私の気持ちもよく分かんないよ、でも」

京子「昨日から、あれからずっと千鶴のことが頭から離れないんだよ」

京子「責任とってよ...」

千鶴「...むちゃくちゃ言いやがって」

千鶴「イライラするんだ、お前が私にしてくれたこと全部、他の人にもしてるのかって考えたら」

千鶴「いやなんだよ、お前中のいっぱいあるうちの一つになってしまうのは!」

京子「千鶴!」

  チュッ

千鶴「な...!?」

京子「うまく言えないけど、これが私の気持ち」

京子「こんなことするの、千鶴だけだからね」

千鶴「おま...」

千鶴「......今回はゆるしてやる」

千鶴「誰にでも優しくしてしまう歳納は嫌いだけど」

千鶴「誰にでも優しくできる歳納を私は好きになったから」

千鶴「でも、今は、私だけ見て」

京子「千鶴...んっ」

千鶴「ん」チュ

京子「...うん」

千鶴「...バカ」

千歳「...お二人さんお暑いところなんなんやけどな」

京子「ち、千歳!?」

千鶴「姉さん!? なんでこんなとこに!」

千歳「なんでもなにも、屋外でそういうことは控えたほうがええんとちゃうかな~」

京子「あっ」

千鶴「ぅぁ...///」

千歳「でも応援したかいがあったってもんや」ニコニコ

京子「あ、千歳ありがとね...」

千鶴「え?」

京子「ん?」

千歳「ふふふっ」

エピローグ

京子「千鶴~ごめん遅くなった」

千鶴「いいよ」

京子「いつも待ってるときなにやってるの?」

千鶴「図書室で本読むか勉強」

京子「部室でやればいいのに」

京子「ていうか千鶴もごらく部入ろうよ」

千鶴「それはその...なんか気使われそうで」

京子「そんなことないと思うけど」

千鶴「いいんだよ私が満足してるんだから」

京子「そっか」

京子「えへへ」ギュッ

千鶴「...歩きづらい」

千鶴「それに...あ、当たってるんだけど」

京子「当ててんのよ」

千鶴「離れろバカ!」バッ

京子「あん」

京子「あ、そういえば、これ」

千鶴「ミラクるんのストラップ?」

京子「これあげるから、鞄につけて」

千鶴「なんでまた」

京子「私いっぱい買ったから余ってるんだ」

京子「千鶴の鞄ライバるん一人だけでかわいそうだからつけてよ」

千鶴「...それもそうだな」カチャ

京子「えへへ」

千鶴「...ふふ」

京子「...そうだ、今度の休み千鶴ん家行っていい?」

千鶴「ああ、いいよ、姉さんいるけど」

京子「別に何もしないよ~?」ワキワキ

千鶴「」ガツン

京子「あうち」

千鶴「劇場版見るんだろ」

京子「そうだった、ついにBDが届いたんだよ」

千鶴「...うちBD再生機器ないけど」

京子「なんと...OK、家から持ってくる」

千鶴「私がお前の家に行けばいい話だろ」

京子「えー、千鶴ん家の方がなんかゆっくりできるんだもん」

千鶴「...好きにしろよ」

京子「へへへ」

京子「...ところで、いつになったら『京子』って呼んでくれるのかな?」

千鶴「な、なんだよいきなり」

京子「さっきも『お前』とか言って誤魔化して、不自然だっての」

千鶴「そんなの私の勝手だろ」

京子「ふーん」

千鶴「...」

京子「千鶴好き!」

千鶴「ぶっ! 突然なにを...」

京子「千鶴は?」

千鶴「.........す、好き」

京子「誰のことが?」

千鶴「......お」

京子「誰のことが?」

千鶴「......き、き」

京子「うんうん」

千鶴「...って普通に名前呼ぶよりハードル上がってるじゃねぇか」

京子「ぬぅ、惜しい」ショボン

千鶴「...す、好きだよ京子」チュッ

京子「!? ふ、不意打ちは卑怯だって///」

千鶴「人で遊んだ罰だ、バカ///」

京子「...千鶴手ぇ熱い」

千鶴「お前がだろ」

京子「...ふふふ、やっぱり千鶴は千鶴だね」

千鶴「何言ってんだ、当たり前だろ」

池田家

千鶴「今度の休み歳納が来るって」

千歳「あら、それじゃあうちは買い物にでも」

千鶴「いやいていいよ、むしろいてよ」

千歳「そう?」

千鶴「...姉さん、ありがとう」

千歳「なにが?」

千鶴「茶化さないでよ」

千歳「ふふ、妹が幸せになって嬉しくない姉がどこにいるっていうんや」

千歳「これからもずっと応援してるで」

千鶴「姉さん...っ」ダキッ

千歳「あらあら」ヨシヨシ

千歳「甘えん坊さんなのは変わらんなぁ、いまだに布団に潜り込んでくるし」

千鶴「ね、姉さんそれは内緒ね...///」

千歳「ふふっ、しゃーないなぁ」

千歳(そのうち甘える相手も歳納さんになってまうんかなぁ、ちょっぴりジェラシーや)

学校
二年五組

綾乃「休み時間になったらいつもどこか行っちゃうわね、歳納京子のやつ」

結衣「千鶴さんのところだろうね」

綾乃「はぁ」ショボン

結衣「...あんまり落ち込むなよ」ナデ

綾乃「お、落ち込んでなんかないんだから!」

綾乃「でも、その、ありがと...」

千歳「新しい世界が開けそうやで」ツー

綾乃「って、千歳鼻血出てる!」

千歳「ふふふふふふ」ツー

結衣「ここにきて初鼻血! こんだけ鼻血でないSSも珍しくね!?」


鼻血「ふむ、オチついたか」

よだれ「うちらは落ち着きとは正反対の存在やけどな」


おしまい

京鶴厨の皆さんおはようございます
妄想をつなぎ合わせただけの駄文に付き合ってくださってありがとう

ところで、内容を見てお分かりいただけるだろうが、>>1は千歳が一番好きです
なのに千歳SS少ないんだよ!
ねえ...千歳可愛いだろ! もっと書けよ! いや書いてください
特に千綾をお願いします
今回ちょっとでも千歳ええなって思ったそこのあなた、期待してるから!

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