先輩「ちゅーしていい?」 (32)

後輩「はい?」

先輩「あ、はいって言ったな?」

後輩「先輩正気ですか?女同士ですよ。あと、言ってないから」

先輩「私が男だったら良いのかよビッチめ」

後輩「別に、嫌だとも言ってないですけど」

先輩「じゃあチューな」

後輩「ちょっと待ってくださいよ」

先輩「なにか問題でも?」

後輩「なんでそんなにキスしたいんですか」

先輩「キスじゃない、チューだ」

後輩「同じです」

先輩「違うもん。キスは恋人同士がするもんだろ?」

後輩「……まぁいいや」

後輩「先輩はなんで、私とチューしたいんですか?」

先輩「いや、さ。クラスメイトが教室でチューしてて」

後輩「!?」

先輩「なんかみんなしてるらしいぞ。チュー」

後輩「いやいやいや…」

先輩「乗り遅れるワケにはいかない!だから後輩よ!いざ」

後輩「待てコラ」

先輩「はい」

後輩「なんで私なんですか?」

先輩「……えっ?」

後輩「私じゃないと、ダメなんですか?」

先輩「え?いや、なんでだろ」

後輩「まさか、誰でも良かったんですか?」

先輩「いや、後輩以外思いつかなかったの。そんだけ」

後輩「先輩、友達多いですよね」

先輩「え?まあね」

後輩「じゃあ部長とか」

先輩「部長とチュー?やだよあいつカタブツだし」

後輩「じゃあ委員長さんは?」

先輩「なんか違う。やっぱり後輩がいい」

後輩「ふぅん」

先輩「ということなので、チューさせてくれ」

後輩「駄目です」

先輩「えー、ケチ!」

後輩「されるのは嫌なんです」

先輩「へ?」

後輩「チュー、してあげましょっか?」

先輩「どう違うの?それ。って言うか顔近いぞ」

後輩「教えてあげますよ先輩」

先輩「な、なんか恥ずかしい」

後輩「される方は恥ずかしいんですよ」

先輩「する方は?」

後輩「……興奮しますよ」

後輩「チューの前に一ついいですか?」

先輩「は、はい」

後輩「先輩、私の事好きですよね?」

先輩「え?あ、あのっ」

チュッ

先輩「んっ!」

後輩「っふ……答えは聞いてませんよ先輩」

先輩「い、いきなり酷いじゃないか」

後輩「顔、赤いですよ」

先輩「あたりまえでしょー、なにドキッとすること言ってくれてんだよー」

後輩「ドキッとしたってことは、その気があるってことじゃないですか?」

先輩「ち、違うもん」

後輩「キスしたっていう既成事実もあるし」

先輩「だからチューだってば」

後輩「私はキスのつもりでしたけど」

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