半勃直起(はんだちなおっき)「半勃です」
大和田「入りたまえ」
半勃「失礼いたします」
大和田「わざわざすまないねー。あー、話は少し長くなりそうだ、かけたまえ」
半勃「お気遣いありがとうございます。ですが、このままで結構です」
大和田「そうか・・なら、このままで話そう」
大和田「まあ、今回、君を呼んだ件なんだが。あー、行内で噂になってるらしいじゃないですか」
半勃「噂?ですか?申し訳ありません、どのような噂でしょうか?皆目見当がつきません」
大和田「大きな声じゃ言えないが、この神聖な行内で性行為が行われているという噂ですよ。
それもですよ、女性と男性が、ならわからないことじゃないんですが、男同士らしいんですよー。聞いたことありません?」
半勃「いえ、お恥ずかしながら、そのようなことは耳にしておりません」
大和田「優秀な半勃君のことだから当然知っていると思ったのですがー、そうですか、そうですかー」
半勃「申し訳ございません。そのような行内の噂には疎いもので。
それで常務、率直にお聞きしますが私がここに呼び出されたのと、その噂はどのような関係があるのでしょうか?」
大和田「いやー、なに。ただの噂であれ、その真意を少したしかめたかったんですよ。
もし噂の真意がどうであれ、我が行の品位、信頼に関わる問題ですからねー。
でも、ちょっと気になることがあるんですよ。
このような噂が流れ始めたのは、君が東京中央銀行、つまりここに配属されてから、しかもどうやら君の部下が被害にあってるそうじゃないですか」
半勃「今回の人事による異動は、私だけではないはずです。
それに私の部下が今回の件に関わっているのでしたら、部下に直接お聞きになった方がよろしいのではないでしょうか?」
大和田「まあ、その通りなんですが、この件に関して誰も何も語ろうとしないんです。まるで何かに怯えているみたいに、ね」
半勃「つまり常務は、こうおっしゃりたいわけですか。”私が部下に性行為を行い、さらに何か弱みを握っている”と?」
大和田「いやいやいや、そうじゃないんだ、気分を害したら謝る。
ただ、もしかして君になら何か、今回の件を話しているかと思ってだね。決して、その、君を疑っているわけじゃない」
半勃「そういうことでしたら、私は何も知りませんし、聞いてもおりません。
お話というのがそれだけでしたら失礼します、業務が残っておりますので」
大和田「あー、いやいや、待ちたまえ。それだけじゃないんだ。
あくまで噂ですよ、う・わ・さ。聞いた話によると、その人のギンギンに勃起したチンチンには、ホクロがあるそうなんですよ」
半勃「ホクロですか?」
大和田「そう、そうなんだ。もし君が関係してないとしたらだよ、この場でチンチンを見せてくれないだろうか?」
半勃「お断りさせていただきます?」
大和田「なぜだね?もしかして、何か見せられない理由でもあるのかね?それとも・・」
半勃「・・・わかりました。そこまでおっしゃるのでしたら、気が済むまでお調べ下さい!」ボロン
大和田「拝見させて頂きますよ」
大和田「粗チンですね・・・・・・!、あるじゃないですか」ニヤリ
半勃「た、たしかに・・私の性器にはホクロがあります。しかし、この世の中の男性の性器にホクロがある人は数多くいるでしょう。
これは証拠にはなりません」
大和田「そう言うと思ってました。実はですね、君を呼ぶ前にも職員を呼び出させて確認済みなんです。
その噂の会った時間帯の行員証明書で時間を確認して、全員確認させていただきました。実に骨の折れる仕事でしたよ」
半勃「!?」
大和田「おやおや、おかしいですねー、他の方にホクロは無かった、これは紛れもない事実。
それなのに、それなのにですよ。半勃君だけにホクロがあった、これは一体どういうことでしょうかねー?」
半勃「そ、それはただの偶然です」
大和田「偶然、ぐ・う・ぜ・ん。んー、そうですかねー、どうも腑に落ちません、が」
半勃「・・・」
大和田「半勃!なぜチンポをしまう!しまっていいとは一言も言ってないぞッ!」
半勃「常務の前でこのような”粗チン”を出していたままでは大変失礼ですので」
大和田「出したままにしておきなさい!それとも何か?証拠を早くしまいたいのかね!?」
半勃「・・・証拠・・・フフフフッ」
大和田「な、何かおかしなことでもあるのか、それとも本当におかしくなったのかね?」
半勃「失礼、あまりにおかしかったもので。反論させて頂いてよろしいでしょうか?」
大和田「で、できるものならやってみなさい!」
半勃「さきほど常務は”ギンギンに勃起”とおっしゃいました」
大和田「そ、それがなにかね」
半勃「それはありえません。なぜなら私のチンコは勃たないからです!」
大和田「そ、そんな馬鹿な!嘘、はったりだ!」
半勃「そう思うのでしたら常務自ら私のチンコを存分に、お気のすむまでしごいて頂いて構いません!」
大和田「そんな、シコシコ、そんな!勃たない、シコシコ、たた・な・い・・そんなはずは、そんなはずはなあいッ!シコシコ、ハァハァハァ!」
半勃「気が済んだか!大和田常務!?」
大和田「馬鹿な・・・馬鹿・な、そんな馬鹿なッ!」
半勃「気が済んだか?と聞いてるんだ!大和田!答えろッ!!」
大和田「あ、ああ・・、う、疑って申し訳なかった。チンチンをしまいたまえ」
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