唯(澪ちゃん可愛いなぁ…もっと仲良くなりたいなぁ)
唯(りっちゃんと澪ちゃんは凄く仲良いよね…)
唯(……)
唯(むむむ…澪ちゃんと仲良くなるには…うーん…)
唯「あっ!」
唯「澪ちゃん澪ちゃん!」
澪「うん?」
唯「今度のお休み暇かな?」
澪「あぁ…まぁ…暇かな?」
唯「お出かけしよ!!」
澪「へぇ、いいね……じゃあ律とかムギとか梓も来るんだろ?」
唯「二人きりだよぉ」ニコッ
澪「ははっ、唯と二人きりか……え?」
唯「澪ちゃんと二人でお出かけするぞ、おー!!」
澪「お、おー…?」
きゅうじつ!
澪(それにしても唯が遊びに誘って来るなんて珍しいよなぁ…しかも二人…)
澪(……)チラッ
澪(ちょっと早く来過ぎたかな…)
澪(何処行くんだろ…?)
澪「ふふっ」クスッ
澪「…」
澪「……」
澪「………」チラッ
澪「……ふぅ」
唯「わっ!!」
澪「ひゃうっ!!」ビクッ
唯「えへへ~、お待たせ~」
澪「ゆゆゆ唯っ!?び、ビックリしたぁ…もぅ…やめてくれよぉ」ドキドキ
唯「ご、ごめん…」
澪「い、いや、いいけど…こういうのは律で慣れてるし…」
唯「…りっちゃんで?」
澪「そうそう!…まぁ律だったら多分殴ってるけどな、ははっ」
唯「むぅ…」
唯(私とりっちゃんとじゃ態度が違うんだ…)
澪「…唯?」
唯「ん?なんでもないよ~…それより…」マジマジ
澪「な、何…?」
唯「可愛いね!」ニコッ
澪「へっ!?」ドキッ
唯「やっぱり澪ちゃんは可愛いよぉ」
澪「な、何言ってるんだよ!」
澪(…面と向かって言われると恥ずかしいじゃないかよぉ…)ドキドキ
澪(…律と遊んでも可愛いなんて言われたこと無いし…)ドキドキ
唯「へへ、じゃあ行こっか」
澪「あ、うん…」
澪(…へぇ、一応リードしてくれるんだな)
唯「…」
澪「…」
唯「…」
澪「…?」
唯「…澪ちゃん行きたい場所ある?」
澪「え…今から考えるの?」
唯「てっきり澪ちゃんが考えてるものかと」キリッ
澪「さ、誘ったの唯だろ!」
澪(やっぱり唯だったー!)
澪「ちょっと早いけどお昼ご飯食べにいこうか?」
唯「おぉ!食べる食べる!!」
澪「この近くだったら…そうだな…この前律と行った洋食屋があるから…そこにでも行こうか」
唯「むむむ…」
唯(りっちゃんと行ったんだ…)
澪「嫌…か?すごく大きいパフェとかあるぞ」
唯「パフェ!!」パァッ
ひるめし!
唯「おぉ…これは…」ゴクリ
澪「な、大きいだろ?」
唯「…澪ちゃん…」
澪「ん?」
唯「お昼ご飯美味しかったね」
澪「うん」
唯「そしてこれはデザート…」
澪「うん?」
唯「今日はちょっと早めのお昼ご飯…」
澪「…うん」
唯「目の前には特大のパフェ…」
澪「残しちゃ駄目だぞ」
唯「いただきます!!」
ーーーーーーーーーー
唯「うぅ…」ケプッ
澪「…」
唯「いつもだったら食べれるんだよぉ…」チラッ
澪「…」
唯「あ、そういえば澪ちゃんデザート頼まなかったよね…」チラッチラッ
澪「…」
唯「甘くて美味しいよぉ…?」チラッ
澪「…わかったよ食べるよ!!」
澪(甘いのは太るから控えてたのに…)
唯「わーい!はい、澪ちゃんあーんして~」
澪「へっ?」
唯「あーん」
澪「ちょ、ゆい、恥ずかしいから…」カァッ
唯「あーん」
澪「うぅ…あ、あーん…」パクッ
唯「美味しい?」
澪「う、うん」
唯「えへへ、良かったぁ」ニコッ
澪「!」ドキッ
唯「ほら、まだまだあるよ~」
澪「うぅ…」
しょくご!
唯「ふぃー、お腹いっぱいだよ~」
澪「私も…」
澪(恥ずかしかったし…)
唯「さて、と…お買い物でもしよっか」
澪「そ、そうだな」
唯「れっつごー!」
ーーーーーーーーーー
澪「あ、これ可愛いかも」
唯「ほぉ、携帯のストラップ?可愛いねぇ」
唯「…そだ!おそろいの買おうよ、澪ちゃん!」
澪「ゆ、唯と!?おそろい?」ドキッ
唯「色違いでさ、二人の初お出かけ記念に!」ワクワク
アリガトウゴザイマシター
澪「買っちゃった…」
唯「えへへっ、澪ちゃんとおそろいだぁ♪」
澪(まぁいいか、唯も機嫌良さそうだしな…)
澪「ふふっ」
澪(…ん?ちょっと待てよ…二人で同じもの食べたり、おそろいのもの買ったりって…まるで…)
澪「ははっ、無い無い」
唯「?」
チャララララ~♪
澪「ん、メールか…」パカッ
唯「メール?誰から?」
澪「あー、律らしい」カコカコ
唯(またりっちゃん…!!)
唯「ダメだよ澪ちゃん!」パッ
澪「え?ちょっと唯、携帯返して…というか何がダメなんだよ…?」
唯「んとね、デートの最中に他の女の子の話したりメールしたりしちゃダメってことだよ~」
澪「は、はぁ!?ほ、他の女の子って律のことか!?……ってこれデ、デートだったの!?初耳だよっ!!」
唯「ダメ…なんだよ…?」ジーッ
澪「うぅ…わかったよ…」
澪(…っていうかツッコミはスルーなんだ…)
澪(まぁ律だしメールは後でもいいか…)
澪(それより…)
澪(これがデート……まさか…冗談だよな)
澪(…)ドキドキ
澪(あぁぁぁぁぁっ!何ドキドキしてるんだ私はっ!?)
プルルルル
唯「もしもし?あっあずにゃん!」
澪「」
唯「ごめんね、今澪ちゃんとデート中だからまた今度ね」
梓「」
という展開はまだですか?
ーーーーーーーーーー
唯「あ、私そろそろ帰らなきゃ、憂が待ってるよ~」
澪「暗くなってきたしな」
唯「今日は楽しかったよぉ」ニコニコ
澪「はは、うん、私もいい息抜きになったよ」
澪(何だかんだ言っても唯といるのは楽しいし…うん…まぁアレも唯なりのジョークだろ…あぁ、戸惑った自分が恥ずかしいよ…)
澪「『デート』っていうのも唯にしては今思うと笑える冗談だったしな、ははっ」
唯「っ!」
唯「むぅ」ムスッ
澪「あ、あれ?」
唯「…なーんてね」
澪「へ?」
唯「そ、冗談だよ♪」
澪「だ、だよな!」
唯「澪ちゃんてば、からかうと面白いんだぁ♪」
澪「なっ!律みたいなこと言うなって」
唯「…」
澪「…」
唯「…ね、澪ちゃん、最後にさ、ギューッてしていいかな?」
澪「えっ?だからそういう恥ずかしいことは……わっ!」
唯「…」ギューッ
澪「~~~っ!!」カアァッ
唯「ん、それじゃバイバイ澪ちゃん!」ニコッ
澪「えっ?ゆ、唯…えぇっ!?」
澪「…」
澪「……」ポー
澪「今のは…反則だろぉ…」ドキドキ
風呂入るよ
速く出て
来たよー
ひらさわけ!
唯「ただいま~」
憂「あ、お姉ちゃんおかえり!ご飯もう出来てるよ~♪」
唯「ありがと~」
憂「えへへ」
唯「じゃあさっそく食べよっか」
憂「うん!」
唯憂『いただきまーす』
唯「おいしいねぇ」モグモグ
憂「えへへ、ありがと~」
憂「そういえば今日お昼ご飯いらないって出かけて行ったけど、軽音部の皆さんと遊んだの?」
唯「澪ちゃんとだよぉ」
憂「へぇ、澪さんと…二人で?」
唯「当たり前だよぉ…デートだもん」モグモグ
憂「へぇ、澪さんとデー…デート!?」
唯「うん」
憂「どういうこと…」
唯「ごちそうさま~」ガタン
憂「あ…」
憂「……」
憂「お姉ちゃんは渡さない」グサッ
澪「ぎゃー」バタッ
とかつまんないからやめろよ
あきやまけ!
澪「…そういえば律のメール…なんだったんだろ?」カコカコ
澪「何々…『今日暇かー?』」
澪「何だこれ…『ごめん、今日は唯と遊んでて返信遅れた』と…」カコカコ
澪「…ふぅ」
prrrrrrr
澪「電話だ…」ピッ
澪「もしも…」
律『なんで誘ってくれなかったんだよっ!!』キーン
澪「ど、怒鳴ることないだろ…」
律『だってさー、澪から返信来るのずっと待ってたんだかんなー』
澪「あ…それは唯が…」
律『唯もさー、遊ぶんだったら誘えよなー、全く』
澪「私に言われても…」
律『あー?』
澪「唯が二人で出かけようって…」
律『唯が?…ふーん』
澪「だから今日はさ…その…」
律『まぁいいや、楽しかったん?』
澪「あぁ、楽しかったぞ…ほら、前律と行った洋食屋あるだろ?あの特大のパフェがあるさ…あそこ行ったんだけど、唯がパフェ食べ切れなくてさぁ、一緒に食べたり、ははっ、無理するよなぁ」
澪「あと可愛いストラップがあったんだけど唯のとおそろいで買ったりさ、今度学校で見せてやるよ」
澪「あとは普通に買い物したりしてさ、あと…その…別れ際にさ……いや、なんでもない」カァッ
律『随分楽しそうに話すのな、お前』
澪「え?」
律『もういいよ、んじゃ電話切るわ』プッ
澪「お、おい…律」
澪「…なんだよ」
げつよう!
憂「ってことがあったらしくて…」
純「唯先輩と澪先輩がデート…ねぇ……いやぁ、女子高ってホントにそういうのあるんだね、都市伝説かと思ってたよ」ハハハ
梓「嘘だよ」
純「え?」
梓「嘘だよ」
憂「…梓ちゃん?」
梓「唯先輩に確認は?澪先輩には?」
憂「してない、けど…」
梓「ほら、大体デートって恋人同士がするものだよね?女の子同士なんだから有り得ないって」
憂「そう、かな…」
梓「じゃあ私が部活の時に聞いてみるよ」
憂「うん…」
寝ます…眠いので
すいません、落としていいです
乗っ取ってすいません
携帯再規制されたらどちらにせよ書けなくなるので…
唯「ホシュリーナ」
澪「えっ 何が?」
ほうかご!
梓「すいません、遅れました!」ガチャ
唯「あっ、あずにゃ~ん!」ダキッ
梓「わわっ、や、やめて下さいっ!暑いし…皆見てますからっ!」
梓(ほら、唯先輩はいつも通り…)
澪「…」ジーッ
澪(梓嬉しそうだなぁ…口では嫌がってるけど…)
唯「むぅ…じゃあいいや」パッ
梓「…え?」
唯「澪ちゃ~んこっちおいで~」
澪「…私?」
唯「ぎゅーっ!」ダキッ
澪「ひゃっ!?ちょっ、唯!?」
律紬梓「!!」
澪「唯ぃ…恥ずかしいから…」カァッ
唯「いいじゃ~ん、昨日抱き合った仲だよぉ?」
律紬梓「!!!!!!」
澪「ばっ!変なコト言うなぁっ!」カアァッ
紬「まぁまぁまぁまぁ♪」
律「お、おい唯!澪が困ってんだろ!」
梓「そ、そうですよ!」
唯「…ちぇー」パッ
澪「あ…」
澪(嫌…じゃあ無いんだけどな…)ドキドキ
唯「ムギちゃ~ん、お茶~」
紬「は~い♪」
律「…」
梓「…」
澪「…」ポーッ
紬「今日はケーキで~す♪」
唯「わーい!」
:::::::::::::|:::| l \:::\:::::::::::::::::::::::::\::::\
:::::::::::::|:::| | \:::ヽ 、:::::::::::::::::::::::\::::\
::::::::::::ハ::| | \:ヽ.\:::::::::::::::::::::::∨::::ヽー‐'
:::::::::::ハ:|. ! し ∨l 」.斗:::::::::::::::::|:::::::::::',
::::::::::l !:l ! \匕´└.==‐―┬┘:::::::::::i
::---|-ヽ|--┤|. γ ヽ |::::::|:::::::::|
::::::::!:! ! ! 弋 丿 !:::::::|:::::::::|
∨::トレ' ⌒ヽ. `¨´ l:::::::レ‐''´
::∧ ヽ、_.ノ し∨:∧
;;;;;∧ }::::∧
:::::∧ ノ:::::::∧
唯「おいひぃね~」モッキュモッキュ
紬「ふふ、ありがと♪」
唯「澪ちゃんのおいしそ~だね」マジマジ
澪「ん、あぁ、美味しいよ」
唯「えいっ!」ヒョイ パクッ
澪「なっ!!」
律紬梓「!!!!」
澪「あ…あぁ…」
澪「うぅ…」ポロポロ
律「唯っ!!この前ムギが同じことしたの忘れたのかよ!!」
紬「…」
唯「やだなぁ、わかってるよぉ…りっちゃん」
律「だったら…」
唯「はい、澪ちゃん、あーん」
律紬梓「!!」
澪「え…ゆ、唯ぃ…」カァッ
唯「ほれほれ、遠慮せず、あーん」ニコニコ
澪「あぅ…でも…」チラッ
唯「ほら、この前みたいに…あーんして」ニコニコ
律紬梓「!!!!!!」
律(な、この前みたいって…おい…)
梓(…この前…も…?)
紬(いいわぁ…)
澪「~~~~っ!」カアァッ
♪ ∧,_∧ ♪
( ´・ω・) ))
(( ( つ ヽ、 ♪
〉 とノ )))
(__ノ^(_)
∧_,∧ ♪
(( (・ω・` )
♪ / ⊂ ) )) ♪
((( ヽつ 〈
♪ ∧,_∧ ♪
(´・ω・`) )) 続きまだー?
(( ( つ ヽ、
〉 とノ )))
(__ノ^(_)
唯「ありゃ?もしかしてこれ嫌いだったかな?」
澪「そ、そういう問題じゃなー」
唯「えいっ!」スッ
澪「ふぐっ!」パクッ
律紬梓「!!」
澪「…んぐ…」モグモグ ゴクン
唯「おいし?」ニコッ
澪「…う、うん」
紬「うふふ♪」
律梓「…」ポカーン
ほ
唯「あっ!」
唯「澪ちゃん口の周りにクリーム付いてるよぉ」
澪「えっ…どこ?」
唯「取ってあげる」ガタッ
澪「へ?あ、あぁ…すまな…」
ペロッ
律紬梓「!!!!!!」
唯「あまぁい」
澪「え…え…?…えぇっ!?ゆゆゆゆ唯!?ななななな何を!?」プシュー
唯「おいしかったね、澪ちゃん」ケプ
澪「あ、あぁ…うん…」ポケー
唯「あれーどしたの?」ツンツン
澪(ほっぺた…)ポーッ
梓「れっれっ練習! 練習しなきゃですよ!」
律「そ、そーだそーだ! 練習だ練習! 梓いいこと言った!」
唯「えー」
あ、かきためしてたらかぶった
残念
あとよろしくー
>>310
書きためてたならどーぞ
>>311ですた
いやいや、言っても大した量もなかったのでもう消しちゃいましたどーぞどーぞ
なにこの流れ
俺これから出かけるんだが
律「おい澪! 練習だぞっ!」
澪「え、あ、う、うん、そうだな、練習しなきゃな」
唯「澪ちゃーん、もうちょっとだけおしゃべりしよぉ…?」
澪(うわっ上目づかい…!)ドキドキ
唯「ね、もうちょっとだけ澪ちゃんとおしゃべりしたいなぁ…だめ…?」
澪「えっえっあっ、えと、えーっと…れ…練習…しなきゃ…」プシュー
唯「…そっか! 澪ちゃんがそう言うなら練習しよー、練習も楽しいしねっ」
梓律(なにぃいいいいいいいい)
紬(まだおかわりあるんだけどなぁ…)シュン
こんな感じなら規制されるか飽きるか他の人が来るまで書くかもしれない
でも超遅筆携帯厨
需要が無いなら有能な書き手を待つ
律「と、とにかくやるぞぉー! ワーン、ツー、ワンツースリーふぉお!」
唯梓澪紬(声裏返ってる…)
…………
唯「ごめんねあずにゃん、なんか調子のって色々やっちゃったよ」
梓「い、いえ、すごくよかったです…けど…」
紬(なんだかわからないけど、とってもかっこよかったわぁ)
律(この曲、こんなギターとベース絡む曲だったか…?)
澪(でも弾いててすごく気持ちよかった…)ドキドキ
唯「澪ちゃん、ベースよかったよ! ありがとぉ!」
澪「えっ? あ、ゆ、唯もその…すごく、よかったと思うぞ」
唯「やったぁ、ほめられたぁ、えへへ」
澪「つ、次もこんな感じで…」
律「練習終わりぃー! わしゃ帰る! 疲れた! 寝る! お腹すいた! ご飯食べる!」
梓「結局どうするんですかそれ」
唯「終わりかぁ」
紬「片付けましょっかー」
澪(…まだ練習したかった)
唯「もうちょっとやってもよかったねー澪ちゃん?」
澪「うん…うんっ? そ、そうだな、うん」
梓律「…」
みおのいえ!
澪「ふー、疲れ…てないな、あんまり。
でもなんか充実感…」
ヴーヴーヴー
澪「メール…ゆ、唯からかな…?」ドキドキ
律『明日も部活休みだし、ちょっと買い物ついて来てくれない?』
澪「なんだ律か…」シュン
澪「…まてまてっなんで今ドキドキしてしゅんとしたんだ私!?」
ヴーヴーヴー
澪「うわっ! …あ、唯だ!」
唯『今日の練習、すごく楽しかったね!
でもはしゃぎすぎて張り替えたばっかの弦切れちゃったよー><
明日買いに行きたいんだけど、澪ちゃん一緒に来てくれないかな?』
澪「…」
ヴーヴーヴー
唯「おおう、返事早いなぁ澪ちゃんたら…」
梓『お疲れさまでした!今日の唯先輩、すごいかっこよかったです。
それで、帰ってわたしも練習しなきゃと思ったんですけど、いつの間にかシールド壊れちゃったみたいで…
よかったら明日一緒に買いに行きませんか?
唯先輩も弦切れちゃってましたよね?』
唯「あずにゃん…」
ヴーヴーヴー
唯「!」
よくじつ!
澪「ご、ごめん遅れて!」
律「こんな暑い中人を待たせるとは…」ジトー
澪「だ、だからごめんってば…ほんとごめん…」
律「…なははっ、まぁ気にすんなよ! 待つのも楽しみのうちだぜ!」
澪「え? …律、暑さでついに頭がやられたのか…?」
律「このやろう、下手に出たらこのやろう! ジュースおごれ!」
澪「ははっ、ごめんごめん!」
澪(唯、今ごろまだ寝てるのかな…)
和「唯、頭をよくしてあげる」
澪『ごめん、先に律と約束してたんだ…
またこんど誘ってくれm(_ _)m
今日の唯のギター、ほんとにすごくよかったぞ!』
パチン、
唯「はぁ…あ、あっずにゃーん!」
梓「で、でっかい声であずにゃんとか言わないでください!
待ちましたか?」
唯「うん。」
梓「ええっ! す、すみません…」
唯「なーんて、うそだよー
今さっき来たとこ! それにまだ待ち合わせ時間より前だしね」
梓「も、もう、唯先輩ー」
唯「えへへ、じゃあ行こっか!」
梓「はい!」
唯(澪ちゃんたち、今ごろ…)
>>330
そ、それは俺がいずれやろうと思ってた大槻ケンヂネタ…!
律「それでさぁ、聡に怒られちゃって…」
澪「…」ポー
律「このやろう、上の空かよこのやろう」スパーン
澪「うあ、ご、ごめん…」
律「どうした? あれか、熱中症か? ちょっとどっかで涼んでった方がいいかな」
澪「い、いや、大丈夫だ、うん、…多分」
律「大丈夫じゃなさそーだぞ。
あ、ほらちょうど31あるしさ」
澪「律…」
澪(…今日はなんか優しいな、律)
梓「唯先輩、いつもどの弦使ってましたっけ」
唯「うーん、その時の気分でてきとーに…」
梓「あはは、先輩らしいですねぇ」
唯「もー、先輩をからかわないのー!」プンプン
梓「すみませんすみません、あ、これいいですよ」
唯「へぇー、じゃあそれにしよっかな。
やっぱりあずにゃん詳しいねー頼りになるよ」
梓「そりゃまぁ唯先輩よりは…」
唯「な、なんですとぉー」
梓「あはは!」キャッキャ
唯(今日のあずにゃん、なんだか元気だなぁ)
ゆうがた!
律「じゃあ、そろそろ帰るかぁ」
澪「そうだな」
律「ちょびっと久しぶりだな? 二人で遊んだの」
澪「あー、言われてみれば…前遊んだのいつだったっけ」
律「覚えてないのかよう、薄情者ー」
澪「春ぐらいだったかな?」
律「全く……
まぁでも、こんな美少女澪ちゃんとデート出来るだなんて、
世の男子諸君に羨ましがられること間違いなしだなー」
澪「デート、…って大げさだな。ただ遊んだだけだろ?」
律「…そうだなー。
ただ遊んだだけだもんな。あー、ちょっと日焼けしたかなー」
澪「帰ってひりひりしたらやだなぁ」
唯「あずにゃん、他になにか見るものある?」
梓「いえ、特には…」
唯「そっか。じゃあそろそろ帰ろっか?」
梓「え? あ、…はい、そうですね」
唯「今日は憂がカレー作ってくれてるんだー。楽しみだなぁー」ズビッ
梓「唯先輩、よだれよだれ」
唯「えへへ…
今日は色々教えてくれてありがとね、あずにゃん」
梓「唯先輩はもうちょっとギターの勉強してください」
唯「厳しいなぁ…」
梓「昨日みたいなギターをなんとなくで出来るんですから、ちゃんとしないと勿体ないですよ」
唯「うーん…考えて出来ることじゃないような…やっぱり気分が乗ってないとねえ」
梓「…まぁそうですけど」
唯「でも、帰ったら練習するよ! いい弦も選んでもらったし」フンス
梓「頑張ってくださいね」
みおのいえ!
澪「ただいま、っと」
ヴーヴーヴー
澪「ん、律かな?」
唯『弦はあずにゃんと買いにいって来たよ!
あずにゃんにいい弦選んでもらったから、もっと頑張れる気がするよー』
澪「唯、梓と行ったのか…」
澪「…」シュン
澪「…いや、別に律と遊んでて楽しかったんだから、…」
澪「…」
澪「唯の時とは、全然違ったけど…ドキドキするわけないし…」
澪「…」
澪「…デート、か…」
ゆいのいえ!
唯「ぷはー、おなかいっぱい…」ケップ
ヴーヴーヴー
唯「ん、」
梓『弦張る順番間違えたらダメですよ!』
唯「あはは、わかってますよーだ」
唯「…あずにゃん、こんなに暑かったのに、文句も言わないでついて来てくれてたなあ」
唯「…」
唯「澪ちゃんと律ちゃんは、どんな感じだったのかな…」
キリがいいからちょっと休憩
唯「それにしても、一回断られちゃうと、もう誘いにくいなぁ…
澪ちゃんも迷惑だろうし…ひょっとして、強引すぎて嫌われちゃったかな?
返信も来ないし…」
唯「あーあ…」
澪「どうしよう…なんて返せばいいのかな?
『楽しかった?』『明日も頑張ろうな』
…って送ったら、なんとなく、多分、二度と唯と二人で……出掛ける機会がなくなる気がする…
じゃあ『今度はまた二人で』…ってなんで私が誘う感じに…いや、別にいいんだけど…
『また誘って』…とはもう昨日メールで返してるし…うーん…」
澪「…なんでメールの内容考えるだけでドキドキしてるんだろ」ドキドキ
よくじつのほうかご!
唯「あーずにゃーん」ダキッ
梓「だから、唯先輩暑いですっ!」
唯「…」チラッ
澪「!」
唯「…あずにゃんお日様のにおいがするねー」ギュー
梓「も、もうっ、離れてくださいっ」テレテレ
紬「あらあら!」
律「ムギー、お茶ちょーだいお茶ー」
紬「はーい、ちょっとまってねー」
澪「…それ飲んだら練習するぞ」
唯「えーそんなぁ」パッ
梓「あっ…じゃなかった、練習、そうですよ、練習しないと!」
唯「うーん…まぁ昨日頑張るって約束したもんねえ」
梓「そうです!」フンス
律「なんだ、二人で何かあったのか?」
梓「昨日私のシールドと唯先輩の弦を買いに行ってですね」
律「ほー。じゃあ私と澪とニアミスしてたかもなぁ」
梓「そうなんですか?」
律「あぁ、私らもちょっと買い物でな」
唯「…」
澪「…」
梓「それで唯先輩ったら弦の種類に全然無頓着で…」キャイキャイ
律「こっちも澪が熱中症なりかかってて…」キャッキャ
紬「わたしも誘ってほしかったわぁ」
澪「…なぁ、唯」
唯「なぁに? 澪ちゃん」クルッ
澪(くるっと回って小首をかしげて…無意識でやってるんだよな…?)ドキドキ
唯「?」
澪「あ、あの、…またどっか遊びに行こっか…って思ったんだけど…」
唯「……うーん、そうだねえ」
澪「い、…嫌か?」
唯「うん」
澪「えっ」ガーン
唯「でもね、」
スッ
唯「デートならいいよ」ポソッ
澪「?!」カアァッ
唯「えへへー、楽しみだなあ、楽しみだねっ!」ニッコリ
澪「あ、あ、あぁ、そ、そうだ、な…」ドキドキドキドキ
律梓「…?」
紬(なんだか今急にこの部屋の空気が輝き始めた気がするわ!)
きゅうじつ!
澪「と言うわけで…どう言うわけだ?
唯と、改めてデっ、デっ、デっ、デートすることに…なったわけだけど…」チラッ
9:30
澪「待ち合わせは11時…」ポツン
澪「今日はどこに行くのかな…お昼なにがいいかな…
服、変じゃないかな…寝癖ちゃんとなおってるかな…
ちゃんと今日って約束だったよな…?
時間も11時であってるよな…?」
澪「…」ソワソワドキドキ
澪「…律も言ってたけど、待つのも楽しいのかもな…」
澪「それにしても、さすがに暑い…
もうそろそろ集合時間なんだけど…」
唯「澪ちゃん、お待たせ」トントン
澪「あ、唯…え、あれ?」
唯「はい、暑かったでしょ? 好きな方選んでね」スッ
澪「じゃ、じゃあレモンティーで…」
唯「はい、どーぞ! 澪ちゃんはそっち選ぶと思ってたよー」プシュッ
澪「ファンタはカロリーとかが…って唯、あの、その、なんて言うか…」
唯「なぁに?」
澪「…ヘアピンは?」
唯「今日はこれで行こっかなーって。…やっぱり変かなぁ…」シュン
澪「い、いや! 変じゃなくて…えと、かっこいい、よ?」
唯「…えへへ、ありがと、澪ちゃん」
澪(なんだなんだなんなんだ?! なんかいきなり唯が大人っぽいぞ?! なんだこれなんだこれ!)ドキドキドキドキ
唯「澪ちゃんって、背も高いし落ち着いてる雰囲気があるから、
並んであるくとますます私が子供っぽく見えると思うんだよねー」
澪「いや、私もそんなに大人っぽくは…」
唯「澪ちゃんはかわいいしかっこいいよー。
だから私もちょっとだけ背伸びしてみよっかなーって、ね?」
澪「う、うん…なんかいきなり唯が大人っぽくなってびっくりしたよ」
唯「ほんと? やったぁ」
澪「なんとなく仕草まで大人びてるような…」
唯「ほめすぎだよぉー」
澪「いや、ほんとに…」ドキドキ
ちょっとむぎとデートしてくる
いいねいいね
自然な流れだ
澪「…ん?」
唯「?」ギュッ
澪(あれええええいつの間に手を?!)
唯「あ、ごめんね、嫌だった?」パッ
澪「や、いや、嫌じゃない…よ」
唯「そう…?」
澪「うん…」
唯「…」
澪「…///」ギュッ
唯「えへへー」
唯「そう言えばさ、」
澪「ん?」
唯「澪ちゃん、前買ったストラップ、つけてないよね」
澪「あ…あれは…」
唯「なんか無理やり買わせちゃったみたいでごめんね?
あはは、なんか謝ってばっかりだ」
澪「ち、違うの!
あれは小物入れの方につけてて…」
唯「…そっかー。優しいね、澪ちゃん
澪ちゃんのそう言うところ、私好きだよ」
澪「すっ…?!」カアァッ
唯「うれしいなー」ニコニコ
澪「そ、そう言う唯もあのストラップ、携帯には付けてないよな?」ドキドキ
唯「私はね、ギー太のカバーに付けてあるんだよ」
澪「へ、へぇー…」
唯「1番大事なものだからねー」
澪(大事ってのはストラップじゃなくてギー太が、だよな?!
でもそのギー太のカバーにつけるぐらい大事ってことなのか?!
なんで今日の唯は次から次からこんなドキドキすること言うんだ……っ)ドキドキドキドキ
澪(ヘアピンかっ? ヘアピンを外したから急に唯がかっこよく見えるのかっ?
なんか化粧もいつもとちょっと違うみたいだし…ヘアピン…ヘアピン恐るべし…!)
唯「あ、そうそう澪ちゃん、お昼何か食べたいものある?」
澪「えっ? えーと…特には考えてなかったけど…」
唯「そっか。じゃあね、私ちょっと行ってみたいお店があるんだけど、いい?」
澪「う、うん、そこでいいんじゃないかな」
澪(しかも、今日は唯がリードしてくれるのか…
どんなお店だろ…?)
唯「あ、ここかな」
澪「…この狭い階段を降りるのか?」
唯「そうだよー」
澪(よ、予想外にアングラな雰囲気の場所に来てしまったぞ……!)ビクビク
唯「あはは、澪ちゃん相変わらず怖がり屋さんだねー」
澪「だって…!」
唯「だーいじょぶだってー。ほら、行こ?
足元、気を付けてね」ギュッ
澪「う、うん…(そんな自然に手を引いて…っ)」
カランカラーン
澪(うわ…っ カウンターにお酒の瓶がいっぱい…ってここ何のお店なんだよっ!)
唯「んー、涼しいねー。奥行こっか」グイッ
澪「ゆ、唯ぃ……!」
唯「何がいいかなぁ。澪ちゃん、どうする?」
澪「ちょっ、唯…いいのか? こんなお店入って…!」
唯「え? いいんじゃない? たまにはこう言うところも…あ、気に入らなかったかな…?」
澪「いや、気に入るとか入らないとかじゃなくて、ここ、あれ、お酒…!」
唯「ここ昼間は喫茶店で夜はバーになるんだって。
だからほら、メニュー見て? 軽食とコーヒーでしょ?」
澪「…ほ、ほんとだ…
な、なんだ、喫茶店か…」ホッ
唯「1回来てみたかったんだ、ここ」フンス
澪(……落ち着いてみたら、すごくおしゃれなお店っぽいし…
まさか唯がこんなところを知ってるなんて…)
唯「…ね、澪ちゃん?」
澪「え?」
唯「聞いてなかったの?」
澪「ご、ごめんっ もう1回言って!」
唯「もー、仕方ないなぁ」
澪「ごめんってば…」
唯「『1回澪ちゃんと来てみたかったお店』って言ったんだよ」ニコッ
澪「なっ…えっ?」
唯「あ、私はもう決めたけど、澪ちゃんどれにする?
コーヒーも違うの頼んで飲み比べてみようよー」
澪(ど、どうしよう…
完全に唯のペースだっ…!)ドキドキドキドキ
唯「…」コクン
澪(お酒の瓶がキラキラしてる薄暗いお店で、
コーヒーを飲んでるヘアピンのない唯…ほとんどいつもと別人だ…)
唯「…あー、私全然コーヒーとかわからないけど、これ多分すごくおいしいよ。
お砂糖とかなくても全然平気」
澪「そ、そうか? ん…」コクッ
唯「澪ちゃん、おいしい?」
澪「…うん、おいしいよこれ」
唯「よかったぁ」
澪(ちょっと下から覗きこまれてむせそうになった…)
唯「じゃあ、飲み比べてみようよ。
ひとくちもらっていい?」
澪「あ、あぁ、いいぞ。唯のももらっていい?」
唯「もちろん」カチャリ
澪「どれどれ…」カチャ
澪(…唯が飲んだ跡が…これって…)
唯「…間接キス?」ポソッ
澪「?!」ドキッ
唯「あ、これもおいしいねー
ちゃんと味が違うのわかるよ」
澪(しれっと言われた…!
かかかっ間接キス…って別にそんな女の子同士だし…って言うかいつも律とだって…)
澪(律となら…こんなにドキドキしないのに…)
カランカラーン
唯「はー、いいお店だったね。
ドーナツもおいしかったし」
澪「うん、そうだな」
唯「また来たいなー…」
澪「…また来よう」
唯「ん」
澪「…」ギュッ
唯「えへへー」ギュッ
澪「足元、こけないようにな」
唯「うん!」
さるさんくらっちゃったよ。
上手いこと時間またいだからよかったけど、スピード落としてのんびり投下する。
唯「さてー」
澪「ん?」
唯「午後は澪ちゃんに任せた!」
澪「ええっ! なにそれっ!」
唯「澪ちゃんの行きたいところに連れてってほしいなーって」
澪(またしれっと…!)カァッ
唯「ね、どこ行こっか?
どこ連れてってくれるの?」ニコニコ
澪「う、うーん…まぁ、じゃあ適当に行くか。
中古レコード屋とかみたいんだけど、それでいい?」
唯「やったぁ」
唯「うわー、すっごい!
こんなところにお店あるんだー」
澪「さっきの喫茶店も大概だっただろ?」
唯「足の踏み場もないくらいのCDが…あ、レコードか」
澪「奥にCDもあるぞ。
この店はレコードの方が多いけど」
唯「すごーい! 澪ちゃん、音楽通だね!」キラキラ
澪「ま、まぁちょっと調べたら店の場所ぐらいはわかるしな」
唯「みたことないバンドがいっぱいあるよー。
これ全部聴くのにどのくらい掛かるのかな?」ゴソゴソ
澪「多分、何日とか何週間とかだろうなー」ゴソゴソ
唯「ね、澪ちゃん」トントン
澪「なんだってうわああああああっ!」
唯「あははっこれすごいねー」
澪「レコードのジャケットで遊ぶなっ!」
唯「きんぐくりむぞん、って人?」
澪「それはすごく有名なやつだよ。どこに行ってもあるし」
唯「へー。どんな音楽?」
澪「…口ではうまく説明できない」
唯「聴いてみたいなー」
澪「だからお面じゃないからそれ!」
唯「うわああああって感じだね。
さっきのびっくりした時の澪ちゃんの顔そっくり…」
澪「ばっ、ばかっ!」
唯「えへへー」
唯「澪ちゃんはこう言うレコード聴くの?」
澪「いや、うちはプレイヤーはないから。
けどそのうち買おうと思ってるよ。
レコードでしかなくてCDで聴けないのもあるし」
唯「そうなんだ!
なんかかっこいいね」
澪「そ、そうか?」
唯「うん!」コクリッ
澪「ま、まぁでも多分、梓のほうが詳しいよ」
唯「あー、そうかもねー」
澪「今度、梓と一緒に…」
唯「ん」ピッ
澪「…な、なんだ?」
唯「デート中にほかの女の子話しちゃだめだめだよ?」
澪「あ、…ごめん…」
唯「…あはは、冗談冗談。今のぐらいべつに平気だよー」ニコッ
澪(唯の人差し指がちょっと唇に当たった…)
澪「三軒も付き合ってもらって、なんか悪いな…」
唯「ううん! すごく楽しかったよー」
澪「唯は行く先々でレコードのジャケットで私を脅かしてばっかりだったからな…」ゲッソリ
唯「だって澪ちゃんが何回脅かしてもびっくりするんだもん。
おもしろくって…ぷふっ」
澪「笑うなっ!」
唯「き、きんぐくりむぞ…ぷふふっ」
澪「もーっ!」カアァッ
唯「はぁー…でも、ほんとにいろいろ勉強になったよー」
澪「そ、そうか。それならよかったよ」
唯「きんにくしょうじょたいって今度探してみるね!」
澪「名前が面白いからってだけの理由で…まぁいいか…」
唯「じゃあ……そろそろ帰るね」
澪「あ、…うん」
唯「今日は楽しかったよ。ありがとう、澪ちゃん」
澪「私も楽しかった。唯のいろんな新しいところが見れてよかったよ」
唯「…」パッ
澪「…手、汗かいちゃったかな」
唯「…ねえ、澪ちゃ…」
澪「あ、唯、あれ見て。夕焼けがすごく綺麗だぞ」
唯「…ほんとだー。写メで撮れるかな…」ピッ
澪「えいっ」ギューッ
唯「うあっ」ビクッ
澪「…こないだのお返し」
唯「後ろからとは卑怯なりよ?」
澪「油断した方が悪いんだ」パッ
唯「…」
澪「…」
唯「…次は負けないよ」
澪「別に勝負じゃないけどな」
唯「ふーん。じゃあ澪ちゃん、ちょっと目、閉じて?」
澪「え…」
唯「いいから、早く」
澪「う、うん…」パチ…
唯「…」
澪「…」
唯「…澪ちゃん」ポソッ
澪「っな、なに…?」
唯「目、開けて?」
澪「…?」スッ
唯「うわああああっ!!」バァーン
澪「うわああああっ?!」ビクゥーン
唯「あはははっ! きんぐくりむぞんの写メ撮っといてよかったあ…
ふふっ…ぷふっ、ぷぷぷ…あははははっ!」
澪「こ、う、うっ、…こらあーっ!」
唯「あははははっ!」キャッキャッ
ゆいのいえ!
唯「たっだいまー!」
パタパタパタ
憂「おかえりお姉ちゃん! もうご飯出来て…」
唯「ん? どしたの憂?」
憂「お姉ちゃん、ヘアピンは…?」
唯「あれ? 洗面台のところに置いてなかった?」
憂「いや、そうじゃなくて…つけてかなかったの?」
唯「あ、そっか。家を出る直前に外したから憂は見てなかったんだね。
初めてかなーヘアピン外して出掛けたの」
憂(お姉ちゃんがほんとはすごく大人っぽいって知ってるのは、
私だけの秘密だと思ってたのに……)シュン
憂「それで、軽音部のみなさんと…?」
唯「ううん、澪ちゃんとだよ」
憂「えっ」
唯「おデートだよー!」
憂(なんだとおおおおおおおお
話が、話が違うっ! 中野梓ああああああ)
あずにゃんのいえ!
梓「今度はいつ唯先輩と遊べるかなぁー」ワクワク
憂「お姉ちゃん…」
唯「なぁに?」
憂「楽しかった…?」
唯「うん! すっごく!」パァア
ズキンッ
憂「そっか! よかったね!
さ、手洗いして来て! お腹へったでしょ?」
唯「はぁーい」パタパタ
憂「…デート…澪さんと、お姉ちゃんが…」
唯「それでね、澪ちゃんに大人っぽいってほめてもらったんだよー」
ズキンッ
憂「お姉ちゃんヘアピン外したらかっこいいもんね!」
唯「でも、午後はずっと澪ちゃんにリードしてもらったんだけど、
やっぱり子供っぽいのが唯だなぁって。失礼な!」
ズキンッ
憂「かわいいのもお姉ちゃんだよー」
唯「1日手つないだままっだったから汗かいて右手だけ痩せたかも…」
ズキンッ
憂「じゃあ澪さんは左手だけ痩せたかもしれないね!」
唯「ねー。前に食べきれなかったパフェ食べてもらった分、これでチャラにしてもらおっと」
ズキンッ
憂「左手だけじゃ澪さんが困るよー」
唯「じゃあ抱きついた時にまんべんなく痩せたかな?」
ズキンッズキンッズキンッ
憂「それならきっと大丈夫だね!」
ねるまえ!
憂「…お姉ちゃんだって、誰かを好きになったり、好きになってもらったりして当たり前だよね」
憂「それに、澪さんなら友達でも…恋人でも、きっとお姉ちゃんと楽しくやっていけるよね」
憂「私がいつまでもお姉ちゃんにべったりしてちゃ、お姉ちゃんも困っちゃうよね」
憂「私の大切なお姉ちゃんなんだから、お姉ちゃんが笑ってくれてるのが1番だよね」
憂「私と一緒が1番じゃなくても、お姉ちゃんが笑ってくれてるのが1番なんだよね」
憂「…」
コンコン
唯「…んー?」
憂「お姉ちゃん、入っていい?」
唯「うん、いーよー」
ガチャッ
憂「あのね…一緒に寝ていい?」
唯「おー、久しぶりだねー。
おいでー」ポフポフ
憂「…えへへ。ありがとう、お姉ちゃん」
唯「かわいい妹の頼みだからね!」
憂「…私、お姉ちゃんの妹に生まれてこれてよかった」
唯「大げさだねー。
でも、私も憂のお姉ちゃんでよかったよ」ナデナデ
憂「…うん」
唯「大好きだよ、憂」ギュッ
憂「私も、お姉ちゃん大好き…」ギュウ…
休憩ー。
憂選手は今回は出場を見送るそうだ。残念。
よくじつのほうかご!
梓「…」
律「…」
紬「ねぇ、あの2人どうしたのかしら…」
唯「なんか元気ないねー」
澪「梓はともかく、律までとは…」
唯「あーずにゃん、どしたの?」ギュッ
澪「!」ソワソワ
梓「…ただの夏バテです。
暑いから離れてください」
唯「う、うん」パッ
澪「…」ホッ
律「…」
澪「律も夏バテか?」
律「…まぁそんなとこ。
澪も外で遊びに行く時は気を付けろよ」
澪「う、うん」
律「…」
澪「…」
唯「気を付けないとねー、夏バテも熱中症も」
紬「そうねえ…心配だわ…」
唯「うちは憂が色々考えてご飯作ってくれてるから大丈夫だと思うけどね」
憂『…だから、私はお姉ちゃんを応援しようと思うの』
梓(憂…それでいいの?
私達は、唯先輩と一緒にいちゃいけないの?)
憂『私は…お姉ちゃんが笑ってくれてるのが、1番だから…』
梓(唯先輩が、私達に興味無くなってもいいの?)
憂『…』
梓(私は、嫌だよそんなの…
本当は憂だって唯先輩をひとりじめしたいんでしょ?
ずっと唯先輩と一緒にいたいんでしょ?)
憂『…』
梓(…憂のいくじなし)
憂『…』
梓(…)
律(あれ、澪じゃん。
今日は用事があるからって……唯?)
律(…こんな暑いのに、あいつら手、繋いでるのか)
律(唯のやつ、前髪下ろしたらかっこよくなるんだな)
律(…私が前髪下ろしても、変なだけなのに、唯はよく似合ってていいな)
律(やけに澪と馴染んで…)
律(…ずっと、最初から2人で一緒にいたみたいだな)
律(あ、あの喫茶店入るのか)
律(前から…澪と行こうと思ってたのに)
律(…手、繋いで、入ってった)
律(…)
唯「ねえ、澪ちゃん。今日は練習お休みにしない?」
澪「そうだな…無理しない方がいい」
紬「2人とも早く帰って休んだ方が…」
律「…わり、そうするわ。ごめんな、澪、唯、ムギ。
練習…したかっただろ?」
唯「ううん、全然いいよ。
それよりりっちゃんとあずにゃんが心配だよ」
澪「みんな元気にやらないと意味ないだろ」
律「…そっか。ありがと」
唯「あずにゃんも、早く帰って休んだ方がいいよ。
送ってくよ、私」
梓「…お願い、してもいいですか?」
唯「もちろんだよ」ニコッ
澪「…律、私も送ってくよ」
律「私は大丈夫だよ。後片付けだけ任せるから…よろしくな」
澪「…わかった。気を付けてな」
唯「ばいばい、りっちゃん」
紬「何かあったらすぐ連絡してね!」
律「…」ヒラヒラ
澪「大丈夫かな…律のやつ」
唯「後でメール送ってあげなよ」
澪「…あぁ、そうする」
唯「ん。じゃあ、あずにゃん、行こっか」
梓「はい…」
唯「片付け、お願いねー」
澪「気を付けてな。唯も、ちゃんと水分取るんだぞ」
唯「うん。じゃあ、また明日」
…バタン
唯「あずにゃん、駅まで歩ける?」
梓「…唯先輩がついて来てくれるなら、大丈夫です」
唯「そっか。無理しないでね? しんどかったらすぐに教えてね」
梓「…はい…」
澪「大丈夫かな…律も、梓も、唯も」ソワソワ
紬「大丈夫よ、きっと」
澪「早く良くなったらいいんだけどな…」
紬「そうね…みんな、元気で笑ってるのが1番ね」
ミーンミンミンミン…ジジジジ…
梓「…あの、唯先輩…」
唯「なぁに? もっとゆっくり歩いた方がいい? どこかで涼んでく?」
梓「いえ、その…」
『澪先輩とデートしたんですか?』『澪先輩のこと、どう思ってるんですか?』『澪先輩と付き合ってるんですか?』
『私のはデートじゃなかったんですか?』『私のこと、どう思ってるんですか?』『私じゃ、唯先輩とお付き合いできないんですか?』
梓「…手、繋いでもらっていいですか?」
唯「私は全然いいけど…暑くない?」
梓「へーきですから…」
唯「…じゃあ、はい」ギュッ
梓「ありがとう…ございます」
唯「もうちょっとだけ頑張ろうね?」
梓(…なんだ、私も、いくじなしだ…)
律「…はぁ、暑ぃ…」
律(やっぱちゃんとご飯食べないとダメだなー…)
律(三食きっちりと、ムギのお茶とお菓子…それからドラム)
律(みんなでわいわいやって…たまに澪と…遊びに行く)
律(りっちゃんの健康は、そのサイクルに則って成立してるんですよ、っと)
律(…)
律(ぜーんぶ崩れちゃったよ、ははは)
律「それにしても、暑っちぃなぁ…」
バタッ…
律「ぬぅ…こんなところでへばったら澪にも唯にもかっこがつかん…」ググッ…
律(っつうか地面熱っ、火傷しちまうぞ…)
律(なんとか、コンビニまで…)
律(こんなことなら素直に澪について来てもらえば良かったな…)ヨロヨロ…
律「これがりっちゃんの最後の意地なんですよーだ…」
澪「…」ソワソワ
紬「…」
澪「…」ソワソワソワソワ
紬「…ねぇ、やっぱりりっちゃんを追い掛けた方がいいんじゃないかしら」
澪「そう…かもしれないな」
紬「あとはもう私がやっておくから、澪ちゃんは行ってあげて」
澪「…わかった、ありがとうムギ!」
紬「どういたしましてー
でも、澪ちゃんもくれぐれも気を付けてね!」
澪「あぁ!」ダッ
『只今、XX駅に停車中の車両にて、体調不良を訴えたお客さまがおられましたため、ダイヤの運行を一時的に見合わせております。
お客さまには大変ご不便、ご迷惑をおかけしておりますが…』
澪(電車が止まってるのか?!
と言うか、律じゃあ…ないか、駅が逆方向だ。
時間的に考えて、多分律はもう向こうの駅に着いてるだろうし…あっ、電話!)
【…お掛けになった電話は現在】
澪(電源切ってるのか?! バカ律!)ダッ
眠い。寝る。
このまま書いたら間違いなく
唯「2人でお出掛けするの、久しぶりだね…」
澪「あぁ…」
って律の墓前に花を手向けるエンドになる。
だから寝る。起きて誰もいなかったら続き書く。ムギは俺の嫁。おやすみ。
起きたけど急用なんでちょっと出掛けてくる。
ただいま。
晩飯食ったらそのうち再開する。と思う。
~♪
~♪
紬「あら…」ピッ
唯『もしもし、ムギちゃん?』
紬「うん。どうしたの唯ちゃん?」
唯『いま、あずにゃんを地元の駅まで送って来て、学校の駅まで戻って来たんだけど…
あ、駅まであずにゃんのお母さんに迎えに来てもらったからあずにゃんは大丈夫だよ。
…それで、そこに澪ちゃんいる?』
紬「澪ちゃんはやっぱりりっちゃんを送って行く、って追い掛けて行ったわ。
20分ぐらい前かしら…」
唯『やっぱり? でも、今電車止まってるんだよ。
私が帰って来たすぐ後に、急病の人がいるとかで止まってるんだけど…
りっちゃんは多分帰れたと思うけど、澪ちゃんはここか、途中の駅で止まってるはずなんだよね』
紬「えっ、そうなの?」
唯『探したけど、駅のホームにはいなかったみたい。
電話もつながらないんだよね…気付いてないのかな』
紬「…心配ね…」
唯『まさかとは思うけど、…ひょっとしたら歩いて線路沿いに行ったのかもしれないんだよ。
こんなむちゃくちゃな暑さだと、澪ちゃんまでどこかで倒れちゃうかも…』
紬「大変だわ!
すぐに家から車を回して貰って、線路沿いを探してみる!」
唯『うん、お願い。
私は電車が動き出したら澪ちゃんとりっちゃんちの駅まで行って、
りっちゃんちまでの道で2人を探してみる。
多分もうすぐ…あ、あと5分で動くって』
紬「わかったわ」
唯『それから携帯、誰からでも連絡入ったらすぐ取れるようにしておいてね』
紬「はい!」
ピッ
紬「…唯ちゃん、頼りになるわ…」
ガタンゴトン、ガタンゴトン、……
唯「澪ちゃん…無茶しちゃダメだよ…」
ガタンゴトン、ガタンゴトン、……
ガタンゴトン、ガタンゴトン……
澪「はあっ…はあっ…な、なんだ、今頃動き始めたのか…
もう駅が見えてるって時に…はあっ…はあっ…」
澪「…もうひとふんばり、だ…って、あれ…?」フラッ
澪「…そりゃこんな走ったら、バテるよな…
けど、水…飲んだら、大丈夫だ…」フラフラ
澪「あ…暑い…」フラフラ…
【…列車の到着が遅れましたことを、深くお詫び申し上げます…】
唯「澪ちゃん…いま行くからね」
唯(やっぱり澪ちゃんの性格なら、絶対走ってでもここまで来てる。
電話に気付かないのもきっと走ってたからだ。
電車が35分止まってたから、3、4駅ならずっと走ったら多分間に合う。
途中でバテても、電車が動き始めたらすぐわかるから、一番近い駅からそれに乗るはず。
…それならあんまり問題は無いけど、もしずっと走って、もうこの駅に着いてたら、
澪ちゃんはそのままりっちゃんの家までの道を走って行こうとする。
けど、この暑さじゃ絶対そんなの無理だ。どこか途中で倒れちゃう。
せめて携帯の着歴に気付いてくれたら…走ってないなら気付いてくれるかも…!)
ピッ、ピッ、ピッ
…プツッ、…ルルルル、トゥルルルル、…
唯「お願い、気付いて…っ!」
…ヴー、ヴー、ヴー、…
澪「…あ、電話…唯から…?」ピッ
唯『もしもしっ! 澪ちゃん今どこっ?』キーン
澪「うわっ…ゆ、唯、落ち着け…」
唯『ご、ごめんっ』
澪「今は…駅に着いて、そこからちょっと…律の家方向に行ったところだ」
唯『やっぱり走ってたね…無茶しちゃダメだよ!』
澪「う、うん…ごめん…」
唯『すぐ行くから、どこか涼しいところに入って待ってて!』
澪「わかった…そうするよ…」フラッ…
唯『今、フラフラでしょ? 場所だけ教えて?』
澪「じゃあ…商店街の角の、ローソンにいるから…」
唯『うん。すぐ行くから、待っててね』プツッ
澪「唯…」
「いらっしゃいませー」
唯「澪ちゃんっ」
澪「はは…ほんとに早いな…」
唯「こんな汗だくになって…ほら…」フキフキ
澪「あ、ありがと…」
唯「荷物、全部音楽室に置きっぱなしでしょ?
携帯持っててくれたからよかったけど…もうちょっと冷静にね」
澪「うん…ごめん…」
唯「もうすぐムギちゃんが車で来てくれるから、それまで涼んでよ?」
澪「…」
唯「私、飲み物買ってくるから…」
澪「…唯」
唯「なぁに?」
澪「律の家、ここからそんなに離れてないんだ」
唯「うん、知ってるよ」
澪「律のやつ、変なところで意地張るから、
…もしかしたら、ほんとにその辺で倒れてるかも知れないんだ」
唯「…」
澪「私はもう大丈夫だから…それより、律が心配なんだよ…」
唯「…私もだよ。
けど、おんなじくらい澪ちゃんも心配なんだよ」
澪「それは…わかってるけど、でも、もう大丈夫だから…
ここで涼んでるなんて、もしその間に律に何かあったら…っ」ジワッ
唯「澪ちゃん…」
唯「…もし、途中で澪ちゃんが今よりちょっとでもしんどそうにしてたら、すぐ引き返すからね?」
澪「唯…ありがとう…」
唯「ゆっくり行こ?」ギュッ
澪「うん…」ギュ…
唯「西日がすごいね…」
澪「そうだな…ストーブの前にいるみたいだ…」
唯「こんな時に走るなんて、澪ちゃんったら…」
澪「うう…だからごめんってば…」
唯「そうじゃなくて、…
…りっちゃんのこと、大好きなんだね」
澪「…うん」
唯「こんなにふらふらだと、逆にりっちゃんに心配されちゃうよ?」
澪「普段からもっと運動してれば…うあっ」フラッ
唯「澪ちゃんっ」ガシッ
澪「ちょ、ちょっとつまずいただけだから大丈夫…ほんとに、平気だから…」
唯「そこにもう一軒コンビニあるけど、休んでいこ?」
澪「唯…お願い…」ギュッ
唯(…もう。
澪ちゃんとりっちゃんにはかなわないなあ…)
律「お熱いこったなぁ…見せつけてくれちゃってさ…はは」
ちょっと風呂に。
細かい設定は矛盾してるかも。すまん。
個人的な好みでむしゃくしゃしてやった。
今は反省している。
唯澪のイチャイチャそのものより、
それによってゆらめく周りの人たちに萌えるのだ。
ヴー、ヴー、ヴー
唯「あっ、メール!」
澪「あれ、私も…」
律『今家に着いたー。焼けそうなあつさだな!
シャワー浴びて寝るよ。
心配かけてごめんな!』
唯「…だってさ」
澪「よ…よかったぁー…」
唯「私まで送ってくれてありがとう、ムギちゃん」
紬「ううん、みんな無事でほんとによかったわ!」
唯「一時はどうなることかと思ったけどねー」
紬「でも、明日からも暑いみたい…」
唯「太陽が働きすぎなんだよー。
たまにはお休みすればいいのにね」
紬「うふふ、そうねー」
唯「じゃあまた明日ー」
紬「うん、また明日ねっ」
バタン、ブゥーン…
律「はぁ…」パカッ
澪『みんなで心配してたんだぞ!
もう無理するなよ!』
唯『無事でよかったよー
また元気になったらバンド頑張ろうね!』
律「…やっぱり意地っ張りは損だなあ…」
梓「…」
唯『しっかりお水飲んでご飯食べなきゃだめだよあずにゃん!
夏バテに勝ったら、またバンド頑張ろうね!』
澪『唯がしっかり送ってくれたみたいでよかったよ。
梓もあんまり無理したらダメだからな!』
梓「…いくじなしはつらいなあ…」
ふつかご!
唯「放課後ティータイム復活! 放課後ティータイム復活! 放課後ティータイム復活!」クワッ
澪「嬉しいのはわかるが、ちょっとうるさいぞ唯」
紬「あらあら、うふふ」ニコニコ
律梓「ご心配おかけしました」ペコリ
唯「2人ともおかえりだねっ」
律「りっちゃんは地獄の底の裏側からでも這い上がってくるぜ!」
梓「久しぶりって感じです」
唯「じゃあ2人の復帰を祝して…ムギちゃん、あれを!」
紬「はーいっ」トテトテ
律「お、なんかあるのか?」
唯「ふふふ、もちのろんだよ!」
澪「嫌な予感しかしない…」
梓「あはは…」
紬「おまたせっ」ドーン
唯「フルーツケーキアイスっ! いぇい!」
澪「デカいな…こんなの食べたらまた太るよ…」
唯「澪ちゃんはこの間いっぱい走ったから大丈夫だよ!
それに、澪ちゃんがもうちょっとだけやわらかくなったらもっと抱きごごちも…」ワキワキ
澪「ば、ばかっ」
梓「…それまでは私で我慢してくださいね」
律「おおっ、連日の猛暑日で梓の心の氷がとけたみたいだぞ!」
唯「わーい! あずにゃーんっ!」ダキッ
梓「ちょっ、唯先輩っ
いきなりですかっ」
澪「急に賑やかだなぁ…」
紬「やっぱりこれがいいわぁ」キラキラ
澪「結局、また練習出来なかった」
唯「まーまー澪ちゃん、堅いこと言わないでさぁ」
律「そーだそーだ、一番いっぱいケーキアイス食べたくせにー」
澪「なっ、りっ、律の方がいっぱい食べてただろっ!」
律「そうかあ? 唯、どう思う?」
唯「あずにゃんが1番かなぁ」
梓「違いますよっ!」
紬「紅茶のおかわりいかが?」カチャリ
唯「いただきまーす」
律「あ、私も私も」
澪「いきなり元通りすぎる気がする…」
梓「そうですね…」
ゆいのいえ!
唯「もしもーし、みーおちゃんっ」
澪『もしもし、どうしたんだ?』
唯「んー、…ちょっと声が聴きたくなって?」
澪『なんで疑問文なんだよ』
唯「あはは、なんでだろうねー」
澪『なんだそりゃ』
唯「えっとねー、…また、行きたいなーと思ったんだけどね、デート」
澪『うん』
唯「もうちょっと涼しくなってからのほうがいいね!」
澪『…私も、そう思ってた』
唯「さすがに暑すぎるもんねー。
今年の夏は長いよ、きっと」
澪『そうだな。
多分、だいぶ先になりそうだ』
唯「だから、その前にさ、みんなで遊びに行こうよ!
プールとかどうかな?」
澪『お、いいんじゃないか?
律は絶対喜ぶぞ』
唯「あずにゃんもはしゃぎそうだねー。
ムギちゃんも張り切ってキラキラするよ」
澪『ああ、きっとそうだ』
唯「ねー」
澪『…』
唯「…」
澪『なあ、唯』
唯「なぁに?」
澪『…楽しかったぞ、デート』
唯「私もだよ。
ついてきてくれてありがと、澪ちゃん」
澪『唯、意外と頼りになるもんな』
唯「むー、意外にとは失礼な!」
澪『普段ぽやっとしてるから、なおさらかっこよく見えたよ』
唯「どーせ私は普段ぽやっとしてますよーだ」プイッ
澪『あはは、今ぷいってしたろ、ぷいって』
唯「そう言う澪ちゃんも、たまにすごく突っ走るよねー」
澪『ま、まぁな。たまーにだぞ、ごくたまに、だ』
唯「えー、そうかなぁ?」ニヤニヤ
澪『も、もう、からかうなよー』
唯「今ぷいってした?」
澪『してないっ』
唯「なぁんだ、残念…えへへ」
澪『なに笑ってんだよー』
唯「いやぁ、…私たち、ほんとはまだいっぱい知らないことがあるんだね」
澪『そうだな』
唯「…」
澪『…』
唯「…ゆっくり、知っていきたいね」
澪『うん、そのうちまたいろいろわかるさ』
唯「そうかな?」
澪『そうだよ』
唯「そっか」
澪『うん』
唯「…じゃあ、そろそろ切るね」
澪『ああ、…おやすみ』
唯「おやすみー。また明日ね」
澪『また明日』
ガチャッ…
唯「ねえ、憂」
憂「どうしたの? お姉ちゃん」
唯「憂って、わたしのことどれくらい知ってる?」
憂「え? うーん…
大抵のことは知ってると思うけど…」
唯「ずっと一緒にいたからかな?」
憂「それもあるけど…私がお姉ちゃんを大好きだからだよ、きっと」
唯「そっかー。
だから私も憂のことたくさん知ってるのかな」
憂「だったら嬉しいな。えへへ…」
唯「じゃあ、そろそろ寝るね。
おやすみ、憂。ありがとー」
憂「おやすみなさい、お姉ちゃん。
どういたしましてー」
唯「…大好きだから、ね…」
結局涼しい季節になっても、私と澪ちゃんが二人でお出かけすることはなかった。
なんでかは、よくわからない。
なんとなく、そうした方がいいような気がしたからかもしれない。
私の『大好き』が、他の誰かの『大好き』を消してしまう…
…そんな気がしたからかもしれない。
澪ちゃんとりっちゃんはやっぱり仲良しだ。
私は恥ずかしがるあずにゃんに抱きつく。
ムギちゃんはいつもニコニコしている。
憂のご飯は今日もおいしい。
…それ以上深く考えるのが、怖くなることがたまにある。
深く知るのが、怖くなることがたまにある。
澪ちゃんと二人で行ったあの喫茶店のコーヒーの味は、もう忘れてしまった。
終わり
よーし、俺はもう寝るから、
誰かなんも考えないで唯澪がらぶらぶちゅっちゅするだけの話を書いといてくれ。
任せたぞ。ムギちゃんは俺の嫁。おやすみ。
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