Days 6,306 放送6306回目 早朝 ●REC -事務所前 大通り-
雪歩「……」
あの日からずっと考えてる。私は本当に私なのかな、って。
私が私なのは疑いようがないことなのに。
例え歳が代わっても、住む場所が代わっても、声が代わっても萩原雪歩なのに。
真ちゃんのあの瞳が私の胸の奥を掻き回す。
雪歩「うぅ、こんなナーバスな朝は……」ゴソゴソ
雪歩「Yuki-Phoneですぅ!」バーン
ただのi-Phoneですぅ。
Yuki-Phone『みなさぁん! スマイル体操はーじまるよぉー!』
雪歩「あっ、やよいちゃん、ラジオはじめたんだ」
Yuki-Phone『みなさん、今日も元気にぃ……』
Yuki-Phone『うっうー!』
雪歩「えへへ、うっうぅ」
Yuki-Phone『うっウッウッ鵜ー?? うっうっうっ烏ッU…!』 ガガ…ピガ…
雪歩「……う?」
雪歩「会えない時のために。こんにちは、こんばんは、おやすみ」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1376664234/)
↑前
クロスSSですが元ネタ知らなくても大丈夫と思います
半分書いちゃったのでせっかくだからこっそりと完結までやっていこうと思います
Yuki-Phone『ヴっうっ卯ッ……! ぅッ兎……!』 ガガ……ザザ……
何だろ、故障かな? 歩きながら画面を適当にタッチする。事務所が見える角を曲がる。
Yuki-Phone『っ……アッ……角を……曲がった、エキストラを配置しろ……』
雪歩「えっ……?」
Yuki-Phone『……ウッ……現在、秋月……電子通りを通過中……自転車を……通過させる……』……ザザッ……
雪歩「私が今いるここも……」
[秋月電子通り]
雪歩「……偶然?」
キキィー!
雪歩「ひゃぁ!」
自転車に乗った男「うっうわっ! き、気を付けてくれよ」シャァァ (驚きながら急いで走り去る)
雪歩「……!」ドックン……
心臓が大きく、跳ねあがりました。
──これは企画なんだ! ゲームなんだ! 君の回りは全部偽物なんだよ!
ワケがわからなくて、そんなわけあるはずないって、何度も消してしまおうと思ったけれど、けれど心の奥底でたしかに燻っていた言葉。
雪歩「……」ドックン……ドックン……
そんな、そんなことあるわけないよね……?
Yuki-Phone『……まずい……周波数を変えろ!』
……キッ……
一度、耳元で不快な金属音が短く鳴ったかと思うと……
……キィィィイイイイイン!!!……
雪歩「……っ……!」
鼓膜をつんざくような怪音が響き、とっさに耳元を両手で押さえました。
雪歩「……え?」
その時、目の前に信じられない光景が広がりました。
雪歩「なに……これ……?」
どうして、会社員の人も、子供も、自転車に乗っている人も、車に乗っている人も、OLのお姉さんも全員……
みんな私と同じポーズをしているの……?
Yuki-Phone『ご、ごめんなさぁい! なんだか他の電波と絡まっちゃったみたいですねぇー!』
Yuki-Phone『それじゃ気を取り直してぇスマイル体操……』
Days 6,306 放送6306回目 早朝 ●REC -事務所前 階段-
雪歩「……」スタスタ
おかしい。 絶対おかしいよ。 それとも私がおかしくなっちゃったの?
あの時、一人残らず耳を塞いだのもおかしかったけど、もっとおかしかったのはその後のこと。
みんな、音が鳴りやんだら、まるで何事もなかったのように生活を始めたこと……。
雪歩「……」ドックン……ドックン……
もやもやした気体のような気持ちが、はっきりと輪郭を描いていく。
雪歩「……」
いつもの私だったら、この後Yuki-Phoneをしまって、階段を1分かけて登って、事務所の皆に一礼をする。
これが私の日常。ふと思えば、365日、当たり前に繰り返されている。
雪歩「……!」クルッ
回れ右をすると、視界に映る人全員が、ほんの一瞬だけ、驚いた顔をした。
そしてすぐに、各々の日常に戻る。
雪歩「……!」ダッ
私は目的地もなく、ただ闇雲に走り出した。
雪歩「はぁ……はぁ……!」
呼吸が乱れるくらい、ひたすら走る。
まるで追われているものから逃げるように。だけど気持ちはこれ以上ないくらいに昂ってる。
この気持ち、今まで味わったことが一度だけある。どこだったかな。
雪歩「……!」
何処かから何かが迫ってくる感覚が臨界点に達して、分けも分からずに近くのお店に飛び込んだ。
普段一人では絶対に立ち寄らないような、定食のお店……
のはずだった。
だけど、そこには……。
雪歩「えっ……?」
まるで舞台のセット裏みたいな殺風景なベニヤ張の部屋と、数人の番組スタッフらしき格好の人。
それと、いつも朝に、神隠しに会う人が、居た。
スタッフ「明日は必ず、新作の宣伝を入れるように、セリフは……」
貴音「はい、えぇ、承知いたしました」
雪歩「し、四条さん……?」
貴音「ゆ、雪歩……何故ここに……?!」
Days 6,307 放送6307回目 夜 ●REC -萩原亭 ダイニング-
貴音「萩原雪歩、何度も言っているでしょう? あれは撮影の一環なのですよ」 (眉を八の字にする)
雪歩「……」
貴音「あなたは仕事が上手くいってないせいか、精神が少々参っているのですよ」 (かぶりを振る)
雪歩「四条さん、私、いちど東京ドーム見てみたいです、明日連れてってくれませんか?」
貴音「……高みの舞台を見るには私たちはまだ早いですよ、ささっ。 てれびじょんでも見て心を落ちつかせてください」 (リモコンのボタンを押す)
響『生っすかぁ~? サンデー!!』
響『今日の響チャレンジはぁ~……じゃじゃーん! 沖縄の海を泳ぎつくすぞー、だぞ!』
響『いやー、やっぱり故郷が何よりも一番さー!』
響『ぜぇ~ったいぜったい、故郷以外には幸せはないさー!』
響「世界中の手をとる必要なんて、ぜぇ~んぜんないぞ! The world is not one!」
雪歩「……」
雪歩「……」
貴音「さぁ、もう寝ましょう」ニコッ (花のような微笑み)
雪歩「……」
貴音「……」
雪歩「……」
貴音「……」
雪歩「……」
貴音「雪歩……?」
雪歩「……」
雪歩「フヒッ」
貴音「……」
貴音「ふひ?」
雪歩「んっふっふ~、四条さぁん、私、四条さんと夜中にデートしたいってずっと思ってたんですぅ~」 (顔をにやけさせながら)
貴音「雪歩、何やら面妖な気配が……」
雪歩「ふふふぅ~、今から東京ドーム、行きませんか?」 (顔をにやけさせながら)
貴音「今から……? ひゃっ!」
雪歩「今ですよぉ~! しゅっぱぁ~つ!」ダッ (貴音の腕を引く)
Days 6,307 放送6307回目 夜 ●REC -萩原邸 玄関前-
貴音「ゆっ雪歩っあなたから何やら邪念が……!」
雪歩「四条さぁん聞いてくださぁい私、今日の帰りに大発見しちゃいましたぁ~」スリスリ (貴音の腕に頬を寄せながら)
貴音「発見……?」
雪歩「Yuki-Phoneに反射させた背後を見てくださいねぇ~」ニヤニヤ (笑顔で)
雪歩「今からオレンジジュースを買う女の子、スーパーのビニール袋を持った女の子、それと迷子のあずささんが通りますぅ~」 (笑顔で)
雪歩「さぁ、来ますよぉ……」ニコニコ (画面を見ながら)
……ガコン!
伊織「やっぱりオレンジジュースは果汁100%のコレに限るわよね、にひひっ♪」 (自販機に話しかける)
雪歩「オレンジジュース、それと……」
やよい「うっうー! 高槻やよい家のもやしパーティ! 300円で数量限定販売れぅ~!」 (もやしを顔の横へ持っていきながら)
雪歩「ビニール袋からもやし……それと……」
……。
貴音「雪歩、あなたは何を……」
あずさ「あらあら~迷子になってしまったわぁ~」フラフラ (千鳥足で)
雪歩「迷子のあずささんですぅ! 大当たりですぅ!」パンッ (大きく手を打つ)
雪歩「どうしてわかったか、ですか? んっふっふ~」 (ニヤニヤしながら)
雪歩「回ってるんですよぉ~! パターンにならってぇ~!」 (満面の笑みで)
雪歩「ぐ~るぐ~るぐ~るぐ~る!」 (人差し指で円をかく)
貴音「雪歩、あなたはやはり精神が……!」
雪歩「ほらっ! じゃあ、あれも見てください!」 (遠くを指を指す)
貴音「あれ……? わたくし達の家の近くにある……」
雪歩「窓から見えるぅ~高速ぅ~道路ぉ~」 (突然歌い出す)
貴音「……こうそく……?」
雪歩「テンションが~空回り気味ぃ~~!」 (歌を止めない)
貴音「高速道路がどうしたのです?! あそこはいつも渋滞しているはず……」
雪歩「そうですねぇ~! だ~けどぉ~~!」タタッ (歌いながらひたすら走る)
……。
雪歩「ほらっ、渋滞してなんかい~ないぃ~。 数台先でぇ~先頭の車が止まってるんです~よぉ~!」 (歌い続ける)
雪歩「しかもドライバーが乗っていない~!!」 (歌いながら叫ぶ)
貴音「……」
雪歩「……」
雪歩「これって、どういうことですか? 四条さん……?」
雪歩「……」
貴音「……」
貴音「ざ……」
雪歩「ざ……?」
貴音「……」スッ (唇に人差し指に当てる)
貴音「『THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 05』 8月28日発売予定。 税込2000円」
貴音「……」スッ (人差し指を降ろす)
雪歩「い、今誰に言ったんですか?」ガシッ
貴音「……」 (目をそらす)
雪歩「し、四条さん応えてください!」ユサユサ
貴音「わ、わたくしは……もう……」
雪歩「……もう?」
貴音「……」
雪歩「……」
春香「あ、あれ~? 貴音さん、雪歩、外で何してるの~?」 (雪歩の背後から話しかける)
雪歩「ひゃっ! は、春香ちゃん?!」
春香「雪歩の好きなうまい棒たくさん持って遊びに来たよ~」スッ (紙袋を持ち上げる)
貴音「は、春香、わたくしはもう……耐えられません……ときおり見せる、この者の激情が恐ろしい……!」
春香「ええー?! 雪歩、貴音さんと喧嘩したの?!」ドサッ (紙袋を落とす)
雪歩「……」
春香「雪歩、今から二人っきりで話そうか?」ポンッ (うまい棒を一本手渡す)
Days 6,308 放送6308回目 深夜 ●REC -公園 噴水前-
雪歩「春香ちゃん、私、なんだか頭がおかしくなっちゃいそうだよぉ……」
雪歩「なんだか世界中の人から見られてるような……そんな気分がするんだ……」
春香「うぅん、それって願望じゃないかな? アイドルなら一度は夢見ることだよ」サクサク (うまい棒を食べる)
雪歩「違うよ、そういう感じじゃない……みんな私に嘘をついてるような……」
春香「……雪歩、私たちって親友だよね。ずっと一緒にレッスンしてきた」ギュッ (雪歩の手を握る)
春香「オーディションに受かるのも一緒、落ちるのも一緒」サスサス (雪歩の手をさする)
雪歩「……うん」
春香「……」
春香「確かにね、中々……うまくいかないよ、私たち全然売れないし……」サスサス (雪歩の手をさする)
春香「だから……」
春香「きっと、そういう現実がイヤになってちょっと変な妄想しちゃっただけだよ……」 (優しく雪歩に微笑む)
春香「だから……」
春香「……」
テッテッテッテー♪
[雪歩のためなら何だってするよ]
Y
[わっほいだよ!雪歩!]X B[元気出して、雪歩]
ティロン♪
Y:63% B:37% X:10%
春香「……」
春香「雪歩のためなら何だってするよ」ギュッ (強く手を握る)
Days 6,308 ■
冬馬「おいおい、絶対Xの方が正解だろ!」
翔太「えぇ~ここはYだよ」
北斗「今日はパーフェクトコミュニケーションに出来るかな?」
冬馬「あぁ、そろそろランクもあげねぇとな」
雪歩「ありがとう……」ギュッ
春香「だって私たち……」
テッテッテテー♪
[仲間だもんね]
[甘いもの食べて幸せ]X Y B「何も言わない」
春香「……」
春香「仲間だもんげ」ニッコリ (微笑む)
雪歩「……」
■ -???-
スタッフ「噛みましたね」
律子「後で説教ね。まぁいいわ、このまま続けましょ。 ……もし全部がウソだっていうなら、それって私もってことでしょ?」
Days 6,308 放送6308回目 深夜 ●REC -公園 噴水前-
春香「もし全部がウソだっていうなら……それって私もってことでしょ?」ギュッ (微かに微笑む)
雪歩「春香ちゃん……」ジワッ
春香「ねっ、信じて……」
雪歩「……」
春香「でも、雪歩が言ったことで、ひとつだけ本当だったことがあるよ?」 (涙ぐむ)
雪歩「えっ?」
春香「一番……信じられないことだったんだけど……」 (涙を一粒落とす)
■ -???-
律子「さぁ、正念場いくわよ! スポットライト用意! クレーン用意! 音楽班用意! カメラを3カメにしてアップ!」
スタッフ「はい!」
スタッフ「視聴率、上がっています! 記録を更新する勢いです!」
Days 6,308 放送6308回目 深夜 ●REC -公園 噴水広場 3カメ-
雪歩「……」
春香ちゃんに導かれて、噴水の前で立ち止まりました。
誰かいる……? 霧が濃くて見えない……。
雪歩「誰……?」
■ -???-
律子「霧、ちょっとずつ薄くして」
スタッフ「音楽は?」
律子「まだインストゥルメンタルで、とっておきはまだよ……あせらないで……」
Days 6,308 放送6308回目 深夜 ●REC -公園 噴水広場 3カメ-
霧が段々と薄くなっていく……輪郭が浮かびあがる……
高い背──眼鏡──くたびれたYシャツ──水色のネクタイ──
P「」
雪歩「プ──」
雪歩「プロデューサー?!」
雪歩「や、やっぱり……生きてたんですね……」ポロッ
P「……」
■ -???-
律子「よしっ、予想通り涙を落としてくれたわ……」
スタッフ「ハラハラしますね」
律子「いい? 5カメで段々とアップにさせて……」
律子「セリフ、絶対に噛まないように頼みますよ」
律子「……! 今ッ! 音楽スタート!」
Days 6,308 放送6308回目 深夜 ●REC -公園 噴水広場 5カメ-
雪歩「プロデュ……さぁ……」ヨロヨロ
恋したりー夢描いたりすーるとー♪ 胸のー奥にー複雑なー♪
雪歩「もう、諦めてた……んです……」
いまー大人になる道の途中ー♪
P「……」
雪歩「けど……奇跡って起こるんですね……」ヨロッ
溢れる初体験ー♪ 毎日をー飾るー……
P「……」
P「雪歩、ただいま。心配かけて悪かったな」 (優しく微笑む)
雪歩「……!」
雪歩「うあぁああああああ!!!」ダキッ
だ け ど こ の 空 が い つ も 私 の 事 見 守 っ て る ♪
雪歩「プロデューサァアアアア!!!!」
も っ と も っ と 強 く 励 ま し て る ♪
■
冬馬「……くそっ……泣けるぜ……!」 (目頭を抑える)
翔太「良かったねー……雪歩さん……」 (啜り泣く)
スタッフ「視聴率、過去最高を突破しました!」
律子「よしっ! テロップ流して!」
[ パーフェクトコミュニーケショーン ] テッテテテッテッテテテテレレレー♪
■ -都内-
真「……!」
真「……くそっ!」 ガンッ
Days 6,308 放送6308回目 深夜 ●REC -公園 噴水広場 5カメ-
雪歩「プロ…デューサーぁ……ちゃんと顔、見せてください……まだ信じられなくて……」
P「ん、あぁ……」スッ (眼鏡を外す)
雪歩「えへへ、今まで恥ずかしくて、まともに顔見るのって初めて……か……」
目と目が合う。
雪歩「……あっ……」
……気づいた。
…。
……。
●REC -特別放送-
17億人が見守った誕生の瞬間!
220ヶ国で放送された第一歩!
全世界のアイドル、萩原雪歩の日常を24時間、超小型カメラで記録する新感覚企画
全視聴者がプロデューサーです! 彼女をトップアイドルに導くのはあなた達!
物語の舞台は世界最大のスタジオ。
新足立区!
ドーム状で覆ったこの超巨大なセットは萩原雪歩ただ一人のためにある!
今年で放送17周年を迎えた正真正銘の終わらないコンテンツそれが……
「THE IDOLM@STR」!
●REC -特別放送-
吉澤「それでは今回、特別ゲストをお呼びしています」 (指を組む)
吉澤「この一大プロジェクトの総責任者であるプロデューサー、秋月律子氏です」 (一礼をする)
律子「よろしくお願いします」ペコリ
吉澤「それにしても急逝した父親の代わりに引き継いだこの企画、まだお若いあなたが運営するには相当のプレッシャーがあったのでは?」 (前かがみで質問する)
律子「まずは映像を全て見直すことから始めました。 何せ十数年分の記録ですから……視力は相当落ちました」
吉澤「しかし、あなたがプロデュサーになってから視聴率はうなぎのぼりだ。その秘訣は?」 (小声になりながら)
律子「……父は彼女を完璧で欠点のないアイドルにプロデュースしようと試みました」
律子「しかし彼女は生まれながらに気弱な子。うまく矯正できなかった」
律子「そこで私はむしろ彼女の個性を伸ばす方向性にしたのです」
律子「すると不思議な事に、一見すると不安定な彼女の方を視聴者は受け入れてくれたのです」
吉澤「なるほど、しかしそんな彼女をコントロールするのは相当難儀なのでは?」
律子「えぇ、長所も欠点も、未だに新しく見つかる部分があり、とても驚かされます」
吉澤「最近の山場といったらやはり、死んだはずのプロデューサーが生きていた所ですが……」
吉澤「その前に、過去にIDOLM@STRに外部から侵入しようとした者がいる点に触れなければなりませんね」
Days 1,095 ●REC -萩原邸 リビング-
ゆきほ(3歳)「ぽぇ~」ヨチヨチ
父役「おーよしよしおいで雪歩」 (雪歩を誘う)
ゆきほ(3歳)「ぷ~?」
……バンッ……!
卯月「シンデレラガールズのみんな~見てる~?! 島村卯月です!」 (突然画面に現れる)
ゆきほ(3歳)「ぽぇ?」
父役「……! 今すぐ連れ出せ!」
卯月「アイマスに出演しちゃったよ! いぇ~い♪」 (ダブルピース)
●REC -特別放送-
吉澤「そもそもプロデューサーを死なせた理由は何だったのでしょうか?」 (神妙な顔つきで)
律子「……」
律子「それは三年前の菊地真のせいです」
律子「彼女の自分勝手な行動により、雪歩に外の世界への関心を、知識を、夢を、あまつさえ本物の感情を与えてしまった」
吉澤「なるほど」 (深く頷く)
律子「あの日から雪歩は劇的に変わってしまった。 足立区の世界じゃ満足できなくなった」
律子「それで彼女が外に出られない理由を作ったのです」
● -二年前 新足立区 森林内撮影現場-
スタッフ「萩原さん、避難を! あなたも襲われます!」ガシッ (雪歩の腕を掴む)
P「う、うおおおおおおお!」ゴロゴロゴロ (坂へ転げ落ちる)
雪歩「離してくださぁい! イヤですぅ! プ………」
……プロデューサァァァァ!!!!!
●REC -特別放送-
吉澤「なるほど、撮影現場を森林にしたのも、そのせいだったのですね」 (説明口調で)
律子「えぇ、新足立区は森に囲まれています、彼女こそ檻に閉じ込められた子犬なのです」
吉澤「ははっ中々ウィットに富んだ冗談だ」パンッ! (大袈裟に手を叩く)
律子「ただ、当の本人は非常に不満そうでした。 彼は元々2年前、2011年の2クール分で契約が切れるはずだった」
律子「しかし、彼は」
律子「待ってください。このまま……続けさせてください!と言いだしたのです」
吉澤「それで強引に戻ってきてしまったのですね」 (真剣な顔つきで)
律子「ですので、彼とは今回の企画の協力をしていただくという形で手を打ちました」
吉澤「彼が二年間居なくなっていた理由は?」
律子「記憶喪失です」
吉澤「素晴らしい!」
吉澤「それでは、次は電話相談のコーナーです」 (手をかざす)
プルルルル……
愛「質問でーす!!!! 新足立区にカメラは何台ありますかー!!!!」
律子「えっと、大体5000台くらいね」 (音量を下げながら)
愛「凄い!!全部パイナップル源三さんのためにあるんですねー!!!!」
吉澤「この番組の総収入は、ソーシャルゲームの売上に匹敵すると言われますが」
律子「だけど、運営費もソーシャルゲームの売上に匹敵します」
吉澤「この企画にはCMがないので全て生中継中にさりげなく流すという異色の形をとっていますね」
律子「えぇ、私がこうしてローソンのようなシャツを着ているのもそのためです」
吉澤「もう一つ聞かせてください、どうして萩原雪歩は自分の人生に疑いを持たなかったのですか?」
律子「それは……」
律子「人は与えられた世界で生きることは、容易だからです」
吉澤「なるほど、では次の電話相談へ」 (手をかざす)
プルルルルル……
???「ふざけるな!」
律子「……」
真「こんなのデタラメだ! 雪歩は決して幸せじゃない!」
吉澤「おっと、では次の電話へ」 (急いで電話を切ろうとする)
律子「いえ、続けましょう。 昔の仲間と、話に花を咲かせるのも悪くないわ」
律子「真、彼女は今や全世界でナンバーワンのトップアイドルなのよ。 彼女自身はEランクの生活をしているけれど」
律子「それは彼女の夢でしょう?」
律子「あなたも“そっちの”世界でアイドルをしているならわかるはず」
真「違う! あんなの、ただ雪歩を晒し者にしてるだけだ!」
律子「いいえ、彼女は文字通り、神に匹敵する偶像なのよ」
律子「いい? 私は新足立区で雪歩に普通の生活を与えている」
律子「若干のドラマ性、平穏な暮らしが保障されている理想郷なのよ」
律子「大体真、あなたに雪歩の何がわかるの?」
律子「最初はあなたは雪歩にオーディションを合格させるための動機を作るだけの役を与えたはずだった」
律子「それがあんなことをして……目立ちたかっただけでしょう」
真「違う! 話してわかったんだ。 彼女は自由を知る権利がある」
律子「いつでも出られたわ」
真「……えっ?」
律子「彼女にもう少し勇気があれば、いつでもこの新足立区から出られた」
律子「でも彼女にはそれが出来ない。 私にはよくわかるわ。彼女は根っからの臆病者」
律子「真、あなたに雪歩の何がわかるの? たった3日しか顔を合わせていないあなたが」
律子「はっきり言わせてもらうわ」
律子「雪歩が外に出ることなんて、雪歩自身、全視聴者、いえ、ただあなた一人を除いて……」
律子「……」
律子「誰も望んでいない。誰も得しない」
真「……」
真「いいさ」
真「きっと、雪歩が証明する」
……ガチャッ……
吉澤「ははっ、今のような貴重な意見はさておき、今度の展開を聞かせてもらいましょう」 (取り繕った笑顔で)
律子「……えぇ、今後は四条貴音とデュオを解消し、今度は新しいパートナーとして双海真美が」
吉澤「ははっ、ゆきまみは良いものですね。 それではまた次回」 (カメラに向かって手を振る)
Days 6,312 放送6312回目 早朝 ●REC -萩原邸 鏡の前 カメラ-
雪歩「もしもぉ~し? あなたは萩原雪歩でしょうか?」
雪歩「売れないダメダメアイドルの、萩原雪歩でしょうか?」
雪歩「……」 (鏡の前でため息をつく)
■ -???-
スタッフ「いつも通りだな」
スタッフ2「あぁ、今日も問題なし」
Days 6,312 放送6312回目 早朝 ●REC -萩原邸 玄関前-
美希「ゆ~きほっ♪ おはようなのー! 先に事務所行ってるよ」ポンッ (雪歩の肩を叩く)
雪歩「おはよう、美希ちゃん。 あっそれと……」 (指をモジモジとさせる)
美希「こんにちは、こんばんは、おやすみ?」ニコッ (微笑む)
雪歩「えへへ」 (微笑み返す)
Days 6,312 放送6312回目 早朝 ●REC -事務所への道 公園前-
同じ場所、同じ時間で、今日も毎朝の日課を聞きます。
あずさ「雪歩ちゃぁん、今日の占いはねぇ……」 (微笑む)
あずさ「ミラクルアンハッピー。 野心は燃えないゴミへとぽいっと捨てましょう……ね。 残念だわ~」
雪歩「ううぅ~……やっぱりダメダメな私は運勢もダメダメなんですぅ~……」 (頭を抱える)
Days 6,312 放送6312回目 昼 ●REC -765プロ事務所 オフィスデスク前-
雪歩「今日もお仕事待機ですね……」 (うまい棒をつまむ)
高木「あー萩原君、ちょっと真美君の所へ行ってくれないかね?」 (手招きする)
雪歩「えっ? は、はい」 (腰をあげる)
■ -???-
スタッフ「問題なし問題なし」
スタッフ2「今回の視聴率も安定だな」
Days 6,312 放送6312回目 深夜 ●REC -萩原邸 地下室-
雪歩「すぅ……すぅ……」
■ -???-
スタッフ「ふぁ……」
律子「……どうして雪歩は地下室で寝てるの?」
スタッフ「あ、あぁプロデューサー、いえ、四条貴音が去って傷心気味のようで」
スタッフ2「工事用具がある場所が落ちつく、と独り言を言ってましたよ」
律子「ふぅん、そう」
律子「……」
律子「……念のため春香に電話させて」
……。
Yuki-Phone『コッスモースコッスモッス!コースモスコッスモス!』
雪歩「すぅ……すぅ……」
律子「……起きない?」
スタッフ「地下室の整理をしてたみたいで、疲れきってたのでしょう」
スタッフ2「パートナーを失うと身の回りの整理をしたくなるもんです」
律子「……カメラは?」
スタッフ「えっと、3つあります。 あぁ、1台が荷物で死角になってますね」
律子「……」
律子「……!」
律子「ここっ、ズームして!!」
……ズゥゥゥム……
スタッフ「ただのスコップですよ」
律子「どうして」
スタッフ「えっ?」
律子「どうして……真新しい土が付いてるの……?」
スタッフ「……あ!」
Days 6,312 放送6312回目 深夜 ●REC -萩原邸 地下室-
ガチャッ
春香「ゆーきーほっ! うまい棒持ってきたよー!」 (徳用パックを抱えながら)
雪歩「すぅ……すぅ……」
春香「サラミ味とたこやき味どっちがいい♪」 (両手に1本ずつ持ちながら)
雪歩「すぅ……すぅ……」
春香「もー雪歩、今夜は寝かさない……」 (布団に手をかける)
春香「ぜっ!」 (布団を思い切りめくる)
……バッ!
Yuki-Phone『すぅ……すぅ……』
春香「録音……と、雪歩の人形……これって……」
春香「ダブルゆきぽ作戦……」
春香「あと……」
春香「」
春香「穴ァ?!」
春香「……」キョロキョロ
春香「どこにもいませんよぉ!」 (カメラを凝視しながら)
■ -???-
律子「……! 映像切って! 今すぐ!」
スタッフ「い、いいんですか」プッ
■
[しばらくお待ちください]
冬馬「あれ、映らなくなった……?」
翔太「プロダクションに電話してみようよ!」
■ -???-
プルルルルルルル……!プルルルルル……!
スタッフ「ぜ、全世界からクレームの電話が……」
スタッフ「どうしますか?」
律子「ッッ全エキストラ総動員させて!!! 今すぐ雪歩を探して!!!」
Days 6,312 放送6312回目 深夜 ●REC -事務所前 大通り-
あずさ「ゆーきーほーちゃぁん! どこかしら~!」
真美「ゆきぴょーん! みんな心配してるよ→!」 (手でメガホンを作りながら)
P「ゆきほぉ! お前を大切に思ってるんだ! だから出てきてくれー!」 (大声で叫ぶ)
春香「も、もう練習場も建物の中も、モノレールも見ました! だけどいません!」 (ピンマイクへ叫ぶ)
■ -???-
プルルルルルルル……! プルルルルルル……!
スタッフ「だ、だめです、映像中継をしないと……スポンサーが……映像点けます!」ポチッ
律子「……!」
スタッフ「まずいですよ!」
律子「だけど視聴率は過去最高……」
スタッフ「どうするんですか? もう全て区内は探索しました!」
律子「……」
律子「まだひとつある」
スタッフ「えっ、どこですか?」
律子「……」
律子「森の中」
スタッフ「そんな、まさか、ありえませんよ」
律子「……」
律子「いいから繋いで」
スタッフ「はい、森林部のカメラを接続」
律子「……」
律子「雪歩、まさか、よね」
[カメラ接続]
…ブンッ…
Days 6,312 放送6312回目 深夜 ●REC -森林部-
雪歩「はぁ……はぁ……」ガサッガサッ
雪歩「っっ……!」グッ
雪歩「はぁ……はぁ……」ガサッガサッ
靴はいつのまにかなくなってた。
今あるのは真ちゃんのジャージと、未完成のモンタージュ写真だけ。
遅くなってごめんね、今からコレ、返しに行くね。
■ -???-
律子「嘘でしょ……?信じられない……」
■ -某所-
冬馬「おいおい、嘘だろ。だって萩原はトラウマが……」
■ -都内-
真「雪歩……!」
律子「天候プログラム、大雪」
スタッフ「いま、真夏ですよ? いいんですか?」
律子「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ」
律子「それと、森にいる訓練犬に合図」
スタッフ「……そこまでしますか」
律子「決して、噛みつかせないようにね」
スタッフ「……」
律子「大丈夫、きっと諦めて戻ってくる」
Days 6,312 放送6312回目 深夜 ●REC -森林部-
雪歩「えっ……?」
突然、真っ白な雫が無数に振り落ちてきました。
熱がこもった身体を急速に冷ましていく。
雪歩「ど、どうして……?」
ピィィィィィィ!
えっ、今の、笛の音……?
タッタッタ……。
何かが、雪を掻き分けてこっちへ向かってくる。
あれは……
犬「グルルルル……」
──犬。
雪歩「……い……」
雪歩「ッッ~~~!!!」
犬、犬、犬、犬。
怖い、怖い怖い、雪、寒い。霜焼けで血が滲む。犬。
──逃げ──
雪歩「……」ピタッ
■ -???-
律子「ど、どうして引き返さないの……?」
スタッフ「プロデューサー! いまの映像、世界中から非難されていますよ!」
律子「だけど視聴率は……!」
犬が、ひたすら私に吠える。犬は、私には悪魔に見える。
怖い怖い怖い、逃げたい。逃げよう、今すぐ引き返そ……。
そう思うと、私の心のどこかで、ダメだよって声がする。
がんばれって声がする。
雪歩「……」
雪歩「……わ、私は……どこだって……」
大丈夫。
震える足で、凍える足で、だけど、ちゃんと自分の足で立ってる。
犬「……」
犬「ウゥゥ……」
雪歩「襲って……こない……?」
……。
■ -???-
律子「……」
律子「天候プログラム、吹雪へ」
Days 6,312 放送6312回目 深夜 ●REC -森林部-
……ビュォォォォ……
雪歩「はぁ……はぁ……」
前が見えないくらいの吹雪。カチカチと歯が鳴る。
一歩進むたびに、足の指が千切れるくらいの痛みが走る。
雪歩「……」
私、このまま死んじゃうのかな。視界がぼやけてきた。
■ -???-
プルルルル……プルルルル……。
スタッフ「無茶苦茶ですよ! あなたは殺人を全世界に生中継する気ですか!」
律子「……!」
雪歩「はぁ……はぁ……」
感覚が麻痺してる。感情が麻痺してる。
雪歩「……」ドサッ
膝、崩、落ちた。
雪歩「……」ピクッ
手、動、
■ -???-
プルルルルル……プルルル……!
律子「……!」
スタッフ「律子さぁん!」
律子「……!」
律子「天候プログラムを晴天へ……気温を急いで上げて……」
……
雪歩「……あっ……」
お日様だ……。
Days 6,312 放送6312回目 深夜(晴天) ●REC -森林部-
雪歩「……」
雪歩「……」
雪歩「……」
ひたすら進んだ先には、壁があった。
空へ向かってなだらかなアーチを描いていて、木の写真が均等にプリントされていた。
雪歩「……」ペタッ
ひんやりした壁に手を触れると、堰を切ったように涙が溢れてきた。
今までの人生の、積もり積もった思いが吹き出てきた。
雪歩「っうっ……!」
雪歩「……っぁああ……!」
ニセモノ、だったんだ。全部。
雪歩「ぅぁっあぁあああああ……!」
プロデューサーも、春香ちゃんも、四条さんも親切な和菓子の店員さんも庭に咲いたお花もラジオも海も怖いお兄さんも私を応援してくれたファンも
言葉も歌も笑い顔も泣き顔も怒った顔も楽しい顔も、心も
雪歩「ぁっ……うああ……あああああ!!」
雪歩「ひぅぅぁあああ……!」
全部全部全部全部偽物だったんだ作り物だったんだ。
あぁ、そっか。
私も作り物なんだ。
雪歩「……っ……!!!」
涙と一緒に、私の人生が流れ落ちていく。
私という存在が消えていく。
雪歩「…ひくっ…」
目の前に扉があった。小さく「出口」と書かれていた。
雪歩「……っ……」
■ -???-
律子「……雪歩と話をさせて」
Days 6,312 放送6312回目 深夜(晴天) ●REC -森林部-
ガガ……ガガ……
『……雪歩、聞こえる? 泣きながらでいいから、よく聞いて』
雪歩「……だれ、ですか。どこに、いるんですか」
まだ涙が止まらない、萩原雪歩が消えていく。
底へ向かって、私が気化していく。
『私は秋月律子、あなたを生まれた時からプロデュースしてきた。 24時間、この太陽から見守ってる』
■ -新足立区 上空 太陽スタジオ-
律子「あなたはアイドルという存在を越えたアイドル」
律子「あなたはこの世界でしか生きられない」
律子「あなたが進もうとしている世界はあなたが恐れるものばかり」
律子「危険や、とても辛いことが待っているのよ、それでもいいの?」
雪歩「……ひぐっ……」
律子『雪歩にとってこの世界が極楽で天国で真実の世界なの。 ……たしかに、ウソや偽善はあるかもしれない』
律子『だけどあなたを脅かすものは全て排除してあげる。あなたの安全は保障されている』
律子『あなたはこれから数十年かけてSランクアイドルになる。 夢も保障されているわ』
律子『もう決められたラストシーンがあるのよ』
律子『あなたの幸福は、ここにある』
律子『だから戻ってきて』
律子『ね?』
雪歩「……」
涙が、1適、2適、絞り尽くすかのように、滲み出てくる。
律子『……恐れているのね。扉の先を。わかるわ、私はあなたの全てを理解している』
律子『さぁ、帰ってきて、セーブもリセットもある世界へ』
律子『どうして、さっきから雪歩は黙っているの?』
律子『……私は父の……偉業を引き繋つぐ義務が……!』
律子『お願い、帰ってきて! だってあなたのことが心から……』
■ -都内-
真「雪歩、がんばれ」
真「まけるな」
真「大丈夫だよ、ボクがあそこで待ってる」
真「だって、きみのことが心から……」
……。
律子「好きなのよ……!」 (拳を握りながら)
真「好きだから」
雪歩「……」
涙が止まった。
残ったものは……。
雪歩「真ちゃん、って……今思ったら……」
律子『……』
雪歩「真ちゃんって、もしかして、女の子? ちょっとおかしいなって、思ってたんだよね」
律子『……?』
雪歩「これってホンモノ、ニセモノかな?」
雪歩「……ぷっ……あはは……」
良かった。ちゃんとあったよ。
気づいた。あなたの瞳だけが真実だったんだ。
優しいその瞳が、いつでもいつでも私を導いてくれる。
雪歩「……」
雪歩「会えない時のために」
雪歩「こんにちは」
雪歩「こんばんは」
雪歩「おやすみ」
雪歩「……」ペコリ
雪歩「じゃあね」
……。
…。
扉を開けて。
最初の一歩を踏み出した。
……。
…。
■
ワァアアアアアア!!!!
冬馬「大勝利!!大勝利!!!」
翔太「大勝利!!大勝利!!!」
冬馬「……ははっ…いやぁ~……良かったな」 (鼻を啜りながら)
北斗「うん、今回は最高の回だったね」 (ソファにもたれながら)
翔太「あれ……映らなくなっちゃったよ?」
冬馬「マジか、番組が終わっちまったな」
北斗「どうする?」
冬馬「ラブライブ見ようぜ」
──プツンッ──
……。
…。
どうしてもやりたかったネタです
読んでくれた方本当に本当にありがとうございました
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